テンポ/酸化リフティング

仕事を始めたばかりの頃には、すべてを知っていると思ってしまいがちです。 ケースとポイント:トレーニングでも人生でも最高に素晴らしくなりたければ、速筋線維があればいいですよね? ある意味、それも言えるでしょう。すべてのアスリートが目指すように、強くて素早く爆発的になるためには速筋線維は素晴らしく重要です。 しかし、だからと言って遅筋線維や遅筋線維の発達を目指すトレーニングメソッドが不要というわけではありません。 テンポまたは酸化リフティングと呼ばれる、遅筋線維の肥大のための優れた方法をご紹介する短いビデオをごらんください。 ビデオをご覧いただいたところでテンポ/酸化リフティングに関して幾つかの注意点があります: 大きな筋群や動作パターンを使用すること。スクワット、プッシュアップ、チンニングのようなエクササイズは良い選択です。 継続したテンポで行うこと!私は通常303(3秒でダウン3秒でアップ)で、トップポジションでもボトムポジションでも止まらずに行います。 燃焼感を感じること。このタイプのトレーニングは楽しいものではありません。自分の心地よいゾーンを越えて頑張らなければ、望む結果は得られません。 テンポ/酸化リフティングは素晴らしいツールで、私がほぼすべてのアスリート達に使っているものです。試してみてください。そしてフィードバックをください。

マイク・ロバートソン 2:53

プレシーズントレーニングの5つのゴール

サッカープレイヤー達のプレシーズンが到来しました。 こうした心構えの大きな切り替え時期がやってくると、私自身、コーチとしての良い洞察力が引き出されることが多いようです。 シンプルに、この時期のゴールは何でしょうか? アスリートの為に全力を注いでいるでしょうか? 恐らく最も重要なこととして、前進する為に何をすることができるでしょうか? ここに私が考えるプレシーズンの5つのゴールがあります。 #1–フィットネスとパフォーマンスの評価をする プレシーズンにおける私のフィジカルコンディショニングコーチとしての最初で最大の仕事は個々のアスリートの現在の状態を把握することです。 今年、私のチーム(IFAST)とメディカルスタッフ( コミュニティヘルス)は、以下のテストを実施しました。 メディカルチーム:: Y-バランス、 シングルレッグホップ シングルレッグトリプルホップ シングルレッグトリプルクロスオーバーホップ Tテスト IFAST: 10/20/30 ヤードダッシュ 5-10-5 垂直ジャンプ ワイドジャンプ Yo-Yoフィットネステスト こういったテストは新たにチームに加入した選手の状態に加え、既存の選手達のフィジカルコンディションを把握する機会を私に与えてくれます。 医療的な観点としては、競技プロトコルへの復帰に役立つ基本データを大量にとることができ、怪我から復帰する選手がいつトレーニングを再開するかという基準を作る助けになります。 #2 –フィットネス強化(必要に応じて) 残念なことに、すべての選手達が皆さんのようにオフシーズンのトレーニングやフィットネスプログラムに真剣に取り組んでいるわけではありません。 これは、フィジカルコンディショニングコーチにとって、この上ないストレスです。我々はフィットネスの重要性を良く理解しています –なぜ彼らは理解しないのでしょう? ここに私が見つけた、なぜアスリートがコンディション不良でキャンプインをするのかという理由のほんの一部を紹介します。 過去のシーズンの怪我を引きずっていて、長引くリハビリがコンディション不良の原因となっている。 ベテランの選手で、オフシーズン中に”過剰な消耗を身体に課したくない”が、練習やプレー中にフィットすると憶測している。 リフティングなどの “ワークアウト”はするが、特定のコンディショニングトレーニングをしない。 これはプレシーズンとインシーズントレーニングにおいて最も難しい部分です。アスリート達はそれぞれ異なったフィットネスレベルで現れますが、最終的にはアスリート一人一人がハイレベルで能力を発揮することが求められるのです。 もし選手がコンディション不良でキャンプインした場合、私達は通常その選手に更に多くのテストを行います。Yo-Yoテストはチームのベースラインをとるのに本当に素晴らしいテストですが、個人の為にはより詳細なテストを行いたいのです。 この観点から、私達はフィットネスレベル底上げの為にカスタマイズしたメニューを作ります。繰り返しますが、これは難しい作業です。なぜならアスリートがコンディション不良であれば、彼らが練習をこなしつつ、さらにフィットネスレベルを向上させなくてはいけないからです。 これは簡単なことではありませんが、シーズンが始まった時にアスリートをピークのコンディションにもっていく為にはアプローチしなければならないことの1つです。 #3 –新加入選手のケア フィットネスという観点のみならず、プレシーズンのもう1つのキーポイントは、新加入選手をうまく順応させてプログラムに対応させることです。 運が良ければ、ベテラン選手があなたのプログラムに協力して、コーチとしての負担を減らしてくれるくれることでしょう。 しかし皆さんは毎年、各々に異なる身体、トレーニングバックグラウンドを持つ新しい選手を迎え、彼らをより優れたアスリートにする為には何が必要かを考えます。 コーチとして、私の最初にして最大の仕事は、新加入の選手達をアスリートとして理解することです。過去にどんなトレーニングをしてきたか?何をすることを好むのか?何のレベルアップを望んでいるのか? この観点から、プログラミングは、持ちつ持たれつのプロセスとなります。彼らに私のシステムを出来る限り理解してもらいたいのです–私達が使うシステム(R7)、テスト方法、セッション後の呼吸等。長年にわたる指導の結果、今ではなかなかうまく機能していると思います! 彼らは、他の何かが特に効果的だと感じるかもしれません。選手達の健康やパフォーマンスに影響がないのであれば、少しの妥協はしても良いと思っています。 私がこのアプローチで発見したことは、この方法で行えば、新しい選手は、コーチである皆さんを、そしてそのアプローチを、信頼し好んでくれるということです。彼らにとって効果があると感じさせることができますし、加えてあなたをコーチとして尊敬し、我々が、彼らのことを最優先に考えているということを理解してもらえます。 プログラミングの枠を越えて、アスリートを引き込むもう1つのキーポイントは彼らのテクニックの構築(又は再構築)です。 事例:沢山のアスリートは私達が何年も前に指導されてきた、胸を開いて背中を大きく反らせた姿勢でのリフティングに慣れています。 まず最初に行うことは、この姿勢を避けて、安定性を獲得するために腹筋群をどう使うかを指導することです。膝を緩めてスタートする、顎と脊柱のアライメントを揃える、引っ張るのではなく押す方法を学ぶ、というようなちょっとした調節が彼らのパフォーマンスに大きな影響を与えます。 修正までには数週間かかるかもしれませんが、選手達があなたのシステムに賛同し、信頼することはプレシーズンでの目標を達成する為の非常に大きな部分を占めるのです。 #4–信頼関係の構築 正当な理由で、最近では誰もが母親との信頼関係の構築に関して話をしています。 選手達に皆さんに対して、そしてそのシステムに対しての信頼を得るということは彼らと信頼関係を築くことなのです。 私が最初にすることの1つは新しい選手とそれぞれ共有できることを見つけることです。 リフティングやトレーニングが好きな選手もいるでしょう –どんなリフティングが好きなのか?ウェイトルームでどんなトレーニングが必要だと感じているのか? 怪我の既往歴がある選手もいます–どんな怪我なのか?コンディションを保つ為に私達は何をしてやれるのか? より個人的なアプローチが必要な選手もいます–サッカー以外では何に情熱を傾けているのか?休日は何をしているのか? これは最もお話しするのが難しい部分の1つです。なぜならこれはコーチングについてというより人間についてだからです。もし本当に人間が好きで、彼らの成功をサポートしたいのであれば、それは時にあなたのプログラム作りの知識やコーチングテクニックよりも簡単に選手を引きつけることができるでしょう。 早い時期に個々のアスリートと信頼関係を築くことを目標としてください。シーズンが進むにつれて、それは実を結ぶこととなるでしょう。 #5 –楽しむ! 私がプロスポーツで働くようになって今年で3年目ですが、プロサッカーの場合、試合スケジュールは特に過密です。 プレシーズンは2月の中旬に始まります。 トレーニングキャンプとプレシーズンは6週間に及びます。 シーズンは7ヶ月間です。 素人の立場では “彼らは世界で1番クールな仕事についている–スポーツをしてお金をもらえるんだ!”と簡単に言うことでしょう。 この意見に全く異議はありませんが、同時に世界で1番クールな仕事でも苦しむこともあるということに気づかなくてはいけません。 どれほど大好きなことでも、時に気持ちが入るべき時に入らないこともあるのです。 厳しいシーズン真っただ中の選手が、とてもきついトレーニングセッションを終えた直後を想像してみてください。これだけははっきり言えるでしょう – このとき選手の頭に絶対浮かばないのは、”リフティングしたい!”なのです。 私達にとって仕事を好きになることは簡単です –情熱を持つことです。ただ私達の情熱がいつでもアスリートに届くとは限りません。シーズン中であれば尚更です。 コーチとして、アスリート達がワークアウトを楽しむ環境を作ることは私達の仕事です。頑張る?それはもちろんです。ですがハードトレーニングと楽しむことを分け隔てることはありません。 音楽のボリュームを上げましょう。 笑いも取り入れましょう。 ウォームアップは軽めに楽しみましょう。スパイクボールは選手達を引き込み、トレーニングセッション前のリラックスとして大きなブームとなっています。 結局のところ、私たちが行うのは、目標を達成するための手段なのです。プロセスにおける自分の役割を理解し、トレーニング環境を楽しくすれは、アスリート達はそのプロセスを更に楽しむということを保証します。

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ザ・ベア

フィットネスプロを対象としたセミナーを指導する際によく、腰部を丸めるコンセプトに関しての質問を受けます。残念なことに私たちの多くは、腰椎屈曲をとても恐れて、何らかのプラスの要素がある場合であったとしても、決して実行することがないようです。腰椎屈曲には、下記のようなルールがあります。 繰り返し行わない(シットアップのように) 負荷をかけて行わない(腰部を丸めたデッドリフトのように) 腰椎が少し屈曲したり、骨盤を後傾したりすることで、椎間板がヘルニア化することはありません。実際、腰椎や骨盤のコントロールをよくすることができれば、伸展ポジションから自由になって腰部を楽にすることもできるのです。伸展ポジションでロックされていると潰されてしまう、椎間板と関節面への圧を緩和します。 結論を言えば、このポジションでのドリルは、前に進むのにかなりの効果を提供してくれるのです。これは私がコアの安定のためのエクササイズとして”ベア”を指導するのが大好きな理由の一つです。 ザ・ベア このドリルでリーチング(前鋸筋動員、より良い肋骨の位置)の効果を得ると共に、下腹部の筋群もかなり働きます。下腹部にこだわるのはなぜだろう?と不思議に思っているかもしれませんね。私の指導しているクライアントやアスリート全てに対して、腰椎、骨盤、股関節の安定性とコントロールを高めることを試みています。骨盤に付着している部分が大きい下部腹筋群(内腹斜筋と腹横筋)は、このためにとても重要な役割をします。シンプルに、骨盤をコントロールしたいのであれば(そして腰椎と股関節のコントロール)下部腹筋の強さを必要とします。何はともあれ、一日中ドローインをすることは、問題解決にはなりません。内腹斜筋あるいは腹横筋を起動させる最良の方法は、まず息を吐くことでポジションをセットすることから始めることです。 ベアを行うためには、四つ這いのポジションでセットアップし、上背部を長くリーチするようにします。脊柱を少し丸めて骨盤を身体の下に引き込むようにします。このポジションから、膝を1インチ( 3センチ)持ち上げるようにして、プランクを行う時にようにある程度の時間ホールドするようにします。

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高強度持続トレーニング(HICT)

近年エネルギーシステム発達に関して、そしてアスリート達のスポーツへの準備のための最良の方法に関して、かなり話題になっています。 かなりの関心を集めているメソッドの一つは、HICT 高強度持続トレーニングでしょう。このメソッドは、かなり長時間にわたってHICTを行ってもフォーカスは遅筋ではなく速筋にあるという、ある意味ユニークなものです。 HICTの簡単なリビューとIFASTでの使用例です。 HICTが何であるのかに関しての一般的概念を持っていただいたところで幾つかの注意点は下記の通りです: 使用できるメソッド:ステップアップ、スピンバイク、プロウラープリング等 各レップは素早く爆発的であること。スピードが落ちたり動きのキレが悪くなったらストップ。 1レップ行い、次のレップまでの間に3~5秒レストをとること。クオリティーの高い動きを確実に。 このメオソッドを実行する際、無酸素閾値を超えないようにすること。私たちはよくアスリートに心拍センサーを装着しモニタリングをしながら実行します。 1セット毎、最短で7分。コンディションの整っているアスリートの場合は20分まで行います。通常これを2~3セット行いますが、あくまでも指導対象となる各個人に対応するようにしましょう。 とにかく汗をかきます!HICTより発汗量が多いコンディショニングメソッドはないのではないでしょうか? 速筋線維に持久的許容量をもたらす素晴らしいコンディショニングツールを探しているなら、HICTはプログラムに大きな貢献をしてくれるでしょう。是非お試しください。

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クロスオーバーステップアップ

股関節の回旋の可動性と共に、股関節周囲組織の強化を効果的に行うことができる、クロスオーバーステップアップをマイク・ロバートソンがご紹介します。

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スプリンターステップアップ

ボックスにステップアップしてステップダウンするシンプルなエクササイズのプログレッションとして、スプリンターステップアップを行う方法を、マイク・ロバートソンがわかりやすく解説します。

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胸郭回旋

様々な運動に不可欠となる胸椎、胸郭の回旋を促すエクササイズに使用するキューイングのアイデアをストレングスコーチのマイク・ロバートソンがシェアします。

マイク・ロバートソン 2:30

トレーニングプログラムを向上させる6つの方法

私は人生に1つのシンプルな目標を持っています: 日々向上すること。 心に留めておいてください―シンプルな目標だと言ったことを。 しかし、簡単はものでは決してありません。 この目標を私の人生のすべての部分に当てはめているのですが、コーチングとプログラミングに関するとき、特に明確になります。 “進歩のない”ことを心から恥じているので、私が行っていることを少しでも向上させる方法をいつも探しているのです。 オフシーズンの季節を目前に控え、自身のプログラミングを批判的に見直する良い機会であると考えました。 正しいことをしているのか、間違ったことをしているのか、そして最も重要なことは、向上させるために何ができるのか。 これが、私の今年のオフシーズンの6つの主なトレーニング目標に関する“裏”パスです。お楽しみください! 目標#1:超特異的であること ここでこの記事を読んでいるのであれば、それはあなたが自身のトレーニングとコーチングからより多くのことを引き出したいからでしょう。 どんなプログラムからでもより多くのことを引き出す最も単純な方法は、本質的に一般化するのではなく、特化させることです。 これが、IFASTで私たちが常にこだわっていることです。私たちは各アスリートの個体差を尊重し、それを反映したプログラムを作成しています。 今年のプログラムをより特化させるために、どのように特定のアスリートが動き、力を産み出し、エネルギーを産出しているのかを理解する手がかりとするために、評価過程を徹底的に掘り下げます。 整形外科的評価においては、あまり大きな変化はないと思います。 しかし、今現在IFASTで使用しているすべてのジャンプとVBTテストに関して、私たちがどれだけ本質的にアスリートを“プロファイル”し、彼らの弱点に特化したトレーニングプログラムを作成できているのかについては、かなり胸が高鳴っています。 実行可能な項目 すべてのアスリートは私たちの新しく改良されたIFAST DNA評価プログラムを経験します。それには、整形外科的評価、スピード/パワー/筋力評価、そしてエネルギーシステムの評価が含まれています。 その結果から、そのアスリート独特の必要性と目標に極めて特化したプログラムを作成します。 目標#2:トレーニングのモニタリングを改善する 今現在私たちの業界に流行り言葉があるのであれば、それは“モニタリング”です。 皆が皆、モニタリングについて話しています。 大きい予算ではどう行うのか、少ない予算ではどう行うのか、その中間ではどうなのか。 正当な理由のために。理論的に、モニタリングをより良くできれば、より良い結果をもたらすはずです。 私にとって鍵となるのは、出来る限り合理化し、侵襲性が最小限となるようなモニタリングのアプローチをすることです。 すべてのセッションごとに1,000のデータポイントを集めたかったとしても、それが現実的かどうかは分かりません。 さらに、目的は出来る限り多くのデータを集めることではありません。その代わり、目的はトレーニングプログラムに真に影響を与え、それを導く幾つかの情報を得ることです。 実行可能な項目 すべてのセッションの始めに、私はそのアスリートのレディネスを評価するためのテストを使用します。それはマルチジャンプテストのこともあれば、ベンチプレスVBTテスト、単純な握力テストのこともあります。 どのテストを使用するのかを選手に決めさせることで、毎日テストを行いたくなることを期待しています。 目標#3:よりダイナミックにプログラムを作成する プログラミングテンプレートで私が決して好きになれないことの1つは、4または6週間のブロックにはめ込んでしまおうとする傾向があることです。 平均的な日々のクライアントであれば、これで恐らく問題ありません。彼らが同じエクササイズで快適に十分動く準備ができ、次の段階に進む準備ができるまで4週間から6週間かかることはあるでしょう。 しかし、プロフェッショナルなアスリートは、まるっきり違っているのです。 事実、今まで1つの方法でしかスクワットやデッドリフトをしたことがない人々に定期的に出会いますが、私は数セットで彼らのパターンを再構築することができます。 数日、数週間、数ヶ月のあいだではなく数セットで、です。 このように、プログラミングをよりダイナミックにする必要があるのです。身体が1つのエクササイズを十分行えて安定しているのであれば、私たちはそのエクササイズを漸進させます。 実行可能な項目 私と私の良き友人であるトニー・ギリアーノは、このオフシーズンに使用を始める予定のプログラミングテンプレートの完全な改訂に取り組んでいます。 このテンプレートの目標は、できる限り素早く、そして効果的に“トレーニングできるメニュー(クリスチェース用語)”の構築を助けることです。 結局、クライアントがあるエクササイズの漸進を習得するのに2週間しか要さないのであれば、なぜさらに4-6週間そこに彼らをとどまらせるのでしょうか? 私たちの新しいテンプレートは、私たちが選択したエクササイズそのものに関して週単位で柔軟に対応しながら、エクササイズグループやカテゴリーにマクロレベルでプログラムを提供できます。 目標#4:遠心性動作を重要視する スポーツを見れば見るほど、アスリートをトレーニングすればするほど、私はアスリートの身体が何を経験するのかという点により多くの尊敬の念を持つようになります。 1つのゲームや試合で1,000回以上も切り返しを行わなければならないとき、身体にかかる負荷はとんでもないことになります。 しかし、ウエイトルームでは、どれだけの負荷を持ち上げられるのかということを強調しすぎているように感じます。 なぜゆっくりとコントロールされた遠心性での動きに、もっと重点を置くことをしないのでしょうか? 身体が効果的に力を吸収することを教えることを? そして、オフシーズンのプログラム期間を通して、ゆっくり、しかし確実により積極的な遠心性トレーニングを取り入れ、スポーツの必要性と要求に準備させることを? もちろんすべて修辞的質問ではありますが、私たちが考える必要があることだということは確実です。 実行可能な項目 前回のオフシーズンプログラムに、かなりうまく遠心性のトレーニングを取り入れたと感じていますが、常により良くすることはできます。 確実な基盤と基礎を築くことで、プレシーズンのアプローチとして漸進的に強度を上げ、量を増やすことができるはずです。 目標#5:スピードとアジリティワークを反射的に行う 正当な理由のために、私はスピードとアジリティワークをここ2,3年間、トレーニングの焦点にしています。 高いレベルのスポーツは、アスリートに素早く爆発的であることを要求します。 アスリートが新しいレベルに上がったとき、それが高校から大学であれ、大学からプロであれ、上に上がれば、試合はより早くなるというのを、アスリートから常に聞いていることでしょう。 スピードの一部は認識でもあります。レベルの高いアスリートは、単に、レベルの低い相手よりも試合を見て、解釈し反応することがより素早いのです。 しかし、生の運動能力やスピードは、良い選手と素晴らしい選手を区分けするという事実を無視してはいけません。 適切な姿勢やポジションが、アスリートの真の可動性を表現することを可能にするように、反射性・競合性のスピードやアジリティはアスリートが真の運動能力を見せることを可能にさせます。 去年は、スピード・アジリティプログラミングとコーチングにおいて、いくつかの重大な進展をしましたが、そろそろ次の大きなジャンプをする時期です。 今年私が行いたい最も大きな調整は、より早くアスリートを反射的、競合的な状態に持っていくことです。 実行可能な項目 今年の目標は、アスリートに特化したスキルと動作を快適に行わせることが最優先となります。 それができれば、アスリートがスピードとアジリティを見せることができる反応的・競合的な状況を造りだすでしょう。 目標#6:下肢の組織耐性を構築する 遠心性トレーニングと同じように、下肢の組織耐性を漸進的に構築していくことは忘れ去られているように感じます。 アスリートは単に以前のように走り、跳び、ジャンプしていません。そしてそれは現れています。 アスリートは弾力性や ”バウンス”を失っているだけではなく、以前よりも多くの下肢の問題に対応しているのです。 去年の初め頃からこのことについて多くのことを考え始めましたが、ポッドキャストで Boo Schexnayderと話していたときに、再び考えさせられました。彼は去年のフィジカルプレップサミットで、この話題について深くまで掘り下げて取り上げていましたが、それ以来常にこのことについて考えずにはいられませんでした。 実行可能な項目 下肢の組織耐性は、このオフシーズンのトレーニングプログラムの焦点になるでしょう。目標は、オフシーズンの早い段階で低強度の方法を導入することです。 オフシーズンが進んでいくにつれて、量を上げていくのと同様に、ゆくゆくは、高強度のバリエーションをゆっくりと加えていくでしょう。 まとめ “完全なプログラム”などというものはありません。私たちはそのことを認知しています。 しかし、コーチとして、私たちの目標は自分たちのプログラムを客観的に見ることであるべきです。 それらを批評し、評価し、それぞれのプログラムが示すギャップや弱点を見極めることです。 そして、それが出来るのであれば、年を重ねる毎にプログラムを改善していけることを保証します。

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プログラムとコーチングを向上させる4つの方法

コーチやトレーナーとして、我々はより良くある為に日々トレーニングツールを探し求めています。 それはもしかすると新しいタイプのプログラミングかもしれませんし、 噂に聞く新しいエクササイズかもしれません。 または大人気のエクササイズに対する、ひと味違った形でのコーチングやキューイングかもしれません。 要するに、私達コーチは、より良い結果が残せるものであれば出来る事は全てやってみるということです。 私はこれを16年間やってきましたし、少なくとも通常レベルの成功を収めてきました。 加えて、私は指導方法及びトレーニングの連続体の全貌をみてきました – 業界に入りたての若いトレーナーやコーチから、私達の業界の真のレジェンド達との会話や仕事まで。 もし、何がエリートレベルの指導者と駆け出しの新米を分けるか、を絞り込まなければならないとすれば、ポイントは以下の4項目でしょう。 あまりピンとこないかもしれませんが、有能な一流指導者であれば誰でも、プログラミングや指導法向上のために、これら4項目を導入しているということを保証します。 楽しんで読んで下さい! #1 – 一流の指導者はシンプルであることを目指す 私達が最初にプログラムを作り始める頃、それは控えめに言ってもかなり圧倒されるものでしょう。 以前に自分がプログラムに沿った経験があるので、何がプランに含まれるかはある程度分かっています。 加えて最近指導法やピリオダイゼーションに関する文献を10冊くらい読んだばかりなので、そこで得た知識も盛り込みたくなりますよね。 更に更に、 最近見た新しいエクササイズ15種類を、あなたが使ってみたくて仕方なかったら...これは盛り込むしか無いですよね! こうなった場合、一体これら全部をどうやって調和させたらよいのでしょうか? 答えは簡単です—全部を削って出来る限りシンプルにするのです。 私が初めて自分のパワーリフティングのトレーニングプログラムを作ったとき、そのプログラムは本来必要な内容の10倍の長さになってしまいました。 そして当時、ベストが380、250、そして480だった彼(当時の私)にとって、アドバンスプログラムは1番必要なかったものだったのです! 私達がスピードやアジリティー、プライオメトリックスやリフティング等についてトレーニングを考える時、ゴールはプログラムをいかに複雑に作成できるかということではありません。 ゴールはプログラムの中にどれだけ沢山の“ツール”を詰め込むことでもありません。 目の前に置かれた作品に対して、同僚達が“おぉ”とか“あぁ”とか言ったとしても、余分に称賛を得られるわけでもありません。 結局のところ、私達が評価されるのは作ったプログラムが結果をだすことのみです。 私は、簡単かつシンプルであればある程、より優れたプログラムを作れると強く信じています。 生理学の観点から見ても、簡単でシンプルなプログラムは、どのような適合を目指しているのかを、身体が真に理解し反応することを可能にしてくれます。 プログラミングの初期にはしっくりこない段階があってもOKです。 事実、誰もが経験します。これはある意味儀式のようなものです。 しかし常に自分のプログラミングを見直し、無駄を削ぎ落とし、更に効果的にする方法はないかと問いて下さい。 そうした結果、きっとあなたは自分の作成した中身の詰まった無駄のないプログラミングに驚く事になるでしょう。 #2 – 一流は基本を熟知している 私がこの業界で働き始めたころから、このようなタイトルの記事をよく見かけます; “キレてるハムストリングを作る8つの方法!“ “コアを締める5つの新しい運動!” “ふくらはぎを肥大させる4つのエクササイズ!” 私も結構執筆をしますから、これらの売り文句の意味は理解してます。人々の注意力は長く続かず、キラキラ派手やかなものに惹かれる昨今、雑誌やオンライン記事等も人々の目を引くものでなくてはなりません。 しかし長年に渡り私は世界中何千もの方々とお仕事させて頂く機会に恵まれてきました。 本物の人々と仕事をする、クオリティーを重視している本物のコーチやトレーナーの皆さんと。 新米で駆け出しの方、ちょっと自分の道が見えてきた方、そして経験豊富な上級者の方もいらっしゃいます。 もし私が彼ら皆に1つアドバイスをするとしたらこんな感じでしょうか: トレーニングに関しては、基本を熟知することを目標にしよう。 これをただ読んだだけで先に進まないでください。しっかりと心に留めてください。 ジムにおいて、基本の動作パターンを真にマスターする事を目標にしてください。 スクワット、デッドリフト、プッシュアップ、プルアップ、ランジ、プレスなどは、プログラムとしてあまり魅力的には映らないかもしれません。 Youtubeやインスタグラムに投稿しても、視聴数は2万もいかないかもしれません。 でもこれは保証します: 基本のリフティングをプログラムに取り入れ、それを高いレベルで指導するならば、あなたの指導しているアスリートは必ず結果を出すでしょう。 例とポイント:もし5年前に、ビッグ3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)を教える事に自信はありますかと聞かれていたら、私は“あたりまえだろ”と自信ありげに答えていたでしょう。 しかし5年経った今の私は,ビッグ3への見解や、いかに行われるべきかに関して全く違う見解を持っています。 あなたがどれだけ優れていてどれだけ経験があっても、常に基礎を教えることは上達できるものです。 #3 – 一流は“効率性がカギ”であるのを知っている 実質的のものよりも他のことに価値を見出しがちな今の時代において、忘れられていることの1つが“効率性”というコンセプトです。 これは上記の私の論点と直接的に合致します。1つの動作パターンがとてもうまく出来たり、プライオメトリックスの漸進ではなく、常に注目されているのはプログレッションです。 次のことへ進む。 そして更に次へ —なぜならそうできるから! そうする時、私たちは、効率性とモーターコントロールを犠牲にしなければなりません。 これでは、我々は本当の意味でマインドとボディのコネクションを発達させることはできません。 結局のところ、私達はクライアントやアスリートとのトレーニングをごまかしているのです。 これがトレーニングプログラムの始めに、よくアスリートに私が熟知しているエクササイズからスタートさせる理由です。 もちろん信頼関係を築き、彼らにジムで自信を与えたいのですが、それ以上に、早い時期に、彼らをとてつもなく効率的にしたいのです。 グレッグ・ロビンスは、このことを私達のポッドキャストでも示唆してくれています。グレッグの要約をすると: なぜ上手く指導できないエクササイズやトレーニングツールをわざわざあなたのプログラムに取り込まなければならないのでしょう これはまた私の初期プログラムの多くが、とてもシンプルに見える理由かもしれません。 結局のところ、もし私が高重量のバックスクワットをせず、高強度のスピードやパワーを捨て、もし低強度の有酸素ばかりやっていたら、一体どうやって何かを獲得することができるのかと思いますね? 実際のところ、私はクライアントを内側から再構築しているのです。 彼らの身体のパーキングブレーキをオフにし、それによって彼らの持つ真の可動性、運動能力やコンディショニングが滲み出てくるのです。 トレーニングを頑張りすぎて、プログラムから得ることがあまりに少ないアスリート達を頻繁に見かけます。 最初の時期に削り落とし、より効率的にすることに注目をすれば、長期的な結果は価値のあるものになることを保証します。 #4 – 一流は“要となるキュー“を活用する この夏の私の目標は、一週間に一冊の本を読む事です。先週からチャールズ・デュイッグの「ハビット」を読んでいます。 この本で、彼は要となる習慣というものについて触れています。要となる習慣とは、他の似たような習慣に対して連鎖反応を作り出す習慣です。 例としては: オフシーズンの始め、アスリートはトレーニングを何もしません。 家では食べたいものを食べ放題です。 一晩中夜更かししてはNetflixでドラマを見たり、FIFA2016プレイステーションゲームの技を磨く事に一生懸命です。 オフシーズンのトレーニングが開始された途端に状況は一変します。 身体により良いものを食べ始めます。 リカバリーを高める為に早く寝るようにもなります。 トレーニングは、この場合においての要となる習慣です。トレーニングが始まれば、他の要素もうまくかみ合い始めるのです。 コーチングにおいても同じ現象が起きます。これを私は “要のキュー”と呼んでいます。(何をしたかわかりますか?) コーチとしての私のゴールは、セッション中はキューイングの数をできるだけ少なくすること。 アスリートには、わずかなミスをしてもらいたいのです。そうすれば彼らの身体が自身にあったムーブメントパターンを見つけ出すことが出来ます。 ですから、私は彼らに起こる些細なことを全て修正することはありません。 しかし、もし私が10個の問題を連鎖反応で一気に修正できるような1つの “要のキュー”を見つけられたらどうでしょう? それが私の求めるキューイングなのです。 まとめ 人生においてあなたが出来る最良のことは大衆が進む道を見極め…そして逆の道を行きなさい、と言われます。 新しいエクササイズや複雑なプログラムに誘惑されたり、過剰なキューイングをするよりも、全てのことの無駄をなくすことをゴールにしましょう。 あなたのプログラムをシンプルかつ効果的にして下さい。 ごく少数のエクササイズ(スピード、プライオメトリック、リフティングに関わらず)を、完璧なテクニックを用いて活用して下さい。 最後に大切なことは、思慮深いキューイングで、数々の問題を一挙に解決することをめざすということ。 もしこれが出来れば、全てのクライアントやアスリートに最良の結果を提供することが目の前にあることを保証します。

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プレート/リーチスクワット

スクワットの動作を指導するために活用できるゴブレットスクワットは、効果的なエクササイズ。マイク・ロバートソンが彼のクライアント指導において、ゴブレットスクワットよりも効果的であると感じているスクワットのプログレッションをシェアします。

マイク・ロバートソン 3:08

すぐに試すべき4つのスクワットバリエーション

数週間前、インスタグラムで誰かが私に次のような質問をしてきました: “スクワットでなぜ大腿四頭筋に負荷をかけたいのですが?” 自分の感情を抑えるために最善を尽くしましたが、言わせてください−簡単ではありませんでした。 なぜスクワットが良いものであるのか、または、なぜスクワットで大腿四頭筋に負荷をかけるべきであるのかを知りたいのであれば、ここにいくつかの理由を挙げます: 1. 力の産出力を上げるため 早く走りたい、高く飛びたいのであれば、スクワットをする、大腿四頭筋を使うことは確実に価値あるものでしょう。 垂直跳びのバリエーションでも、短距離の加速的なスプリントでも、大腿四頭筋がもっとも多く動員されます。 2. 力の吸収を向上させるため 恐らく、さらにより重要なこととして、力の吸収を向上させるためにも、大腿四頭筋に効果的に負荷をかけることを覚えることは重要です。 垂直跳びからの着地、カッティング時の股関節、大腿部への負荷、あるいは、“レベルを変え”、十分に低い位置になるためであれ、スクワット動作を成長させることはパフォーマンスの向上を促します。 3. 動きの質を向上させるため 最後になりましたが大事なこととして、動きの質という観点から、スクワットは本当に多くの利点を私たちにもたらしてくれます。 足全体を感じ直立を維持すれば、足首は自然に背屈します。そうすると次に、固くなっていることの多い腓腹筋の抑制を促してくれます 上手なスクワットではまた、屈曲と伸展の両方に関して股関節と膝関節を協調して動かします。これは多くのアスリートが苦しむことであり、タイミングと協調性を改善することは、決して悪いことではありません。 そしてもちろん、正しく遂行されるスクワットでは、胸郭と骨盤がお互いに向き合い続けます。このことが結果として呼吸を改善させ、より強い“コア”と押す能力を向上させるのです。 簡単に言うと、スクワットは重要なものであり、すべてのアスリートが取り組むべきものであるということです。 では、そのスクワットの役割と価値を理解した今、どんな選択肢を私たちは持っているのでしょうか? スクワットバリエーション101 スクワットに関して、ほぼすべてのストレングスコーチは従来のバーベルフロント・バックスクワットについてよく知っています。 長年、自身のトレーニングに関しては、バックスクワットが自身の持っている唯一のツールとして依存していました。そして残念なことに、そのことが私をかなりパターンにはまった方向へ導いてしまいました。 スクワットに関する私の唯一の戦略は、アーチを強く作ること、後ろにしゃがむこと、そして膝をかなり外側へ押し出すことでした。それをしていないのであれば、私は文字通りスクワットをすることができなかったのです。 そのため、爆発的なスクワットのバリエーションを教えることだけではなく、低レベルのバリエーションを組み合わせることも目的であるべきなのです。 代替戦略を構築することを助け、“スクワットのような”スクワットと同様に、“ヒンジのような”スクワットの構築に働きかけます。 ここに、順不同ですが、いくつかの気に入っているスクワットバリエーションを紹介します。 スクワットバリエーション#1:リーチングスクワット スクワットパターンの再獲得に関しては、リーチングスクワット、または、プレートスクワットが私にとって教えるための最も優れた方法になります。 かなり硬い、あるいは、伸展姿勢の人は、安定性を作り出すために、自然にアーチを強く、そして、伸張させたがるでしょう。 そこで、私の目的は、安定性のために腰部だけではなく、コアの使い方を彼らに教えることになります。 さらに、スクワットで“うしろにしゃがみこむ”ことを教えるよりは、彼らに真下にしゃがむことを教えたいのです。 これは微かな変化ですが、かなり重要であると私が感じていることです。 このバリエーションでの最良の部分は、とてつもなく大きくて硬い人であっても、この方法で彼らにスクワットを教えることができるということです。重心を相殺し、後ろに移動させるために、かなりの重量が必要になるかもしれませんが、この動きで魔法のようなことを起こすことができることを約束します。 リーチ(別名:プレート)スクワットの詳細に関しては、こちらをクリックしてください。 スクワットバリエーション#2:ハートビートゴブレットスクワット プレートスクワットを見て、密かに考える人もいるかもしれません: “とんでもない、そんなことできないよ−肩を壊してしまうでしょう!” その通りという人たちもいるでしょう。長時間身体の前方でプレートを保持することが、ただできないのです。 ですから、肩に問題を抱えているアスリートには、ハートビートゴブレットスクワットを好んで使用します。 このプログレッションのすべてをダン・ジョンから最初に習いました。彼はどうやらトレーニングについてある程度理解しているらしいですから。 とにかく、これは従来のゴブレットスクワットにように行われています−ホーンでベルのホーンをつかんで、膝の間にしゃがみこみます、というように。 しかし、そのボトムポジションで、身体の前でベルを前方へ押し出します。こうすることで、腹部の筋を更に動員するだけでなく、少し重心を後ろへ移動させ、より低くスクワットすることができます。

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アスリートに求める3つのこと

期待の薦め 私は先週他のフィットネス起業家の人達とのマスターマインドプログラムで時間を共にし、成功する為の私自身の大きな秘密の一つを話しました。 新しいクライアントやアスリートと仕事をする時はいつでも、前もって明確な期待を設定するということです。 コーチとして唯一ストレスとなるのはこの期待が外れた時です。 もちろんアスリート責めることは可能ですが、結局の所責任は私にあるのです。 (これを信じないのであれば、今すぐExtreme Ownershipという本を読んでみて下さい。後で私に感謝することでしょう。) コーチ、又はトレーナーとして、前もって期待を設定するということは私達の仕事なのです。 ではクライアントやアスリートから何を期待するのでしょうか? 彼らは何を/いつ/どうやって結果をだすのか? もしも彼らがこれらの期待にそぐわなかった時、どんな結末が待っているのでしょうか? 最初は面倒で,“やらなければならないことの1つ”くらいに見えるかもしれません。 しかしこれは断言できます。事前に明確ではっきりとした期待を設定することは、コミュニケーションのきっかけをつくるだけでなく、ゆくゆくは全ての関係性を容易にしてくれるのです。 そういったわけで、ここに私が一緒に仕事をするアスリート全員に期待する3つの事柄を紹介します。 #1:時間通りに現れる(時間通りとは5分前) 2013年の夏、私はロイ・ハイバートという自分の故郷であるインディアナペーサーズでプレーする選手とトレーニングをする機会に恵まれました。 これはペーサーズがマイアミヒートとの厳しいプレーオフを終えたばかりで、来年のチャンピョンシップに向けてあの手この手をつくしているということで、かなり重要な役割をもつ仕事でした。 今でもこのオフシーズンを鮮明に覚えています。ロイは私とのトレーニングを毎週、月、火、木、金曜の朝10時にスケジュールしていました。 そして彼が何時に現れたかわかりますか? 9時45分。しかも、毎、朝、です。 例え彼がただ車でくつろいで音楽を聞いているだけだとしても、彼は早く現れてトレーニングの為にメンタルを準備していたのです。 これが今では私が求める期待となっています - コーチとしての私への期待のみでなく、アスリートに求める期待でもあるのです。 15分前である必要はありませんが、私のなかでは5分前が “時間通り”です。 これは選手がコーチに対するリスペクトを表しているだけでなく、自身の真剣さとプロセスにコミットしている表れでもあります。 そしてこれが2つ目の期待に繋がります... #2:毎日ベストな努力を尽くす インディアナポリス・コルツのチャック・パガーノを有名にしたこんな名言があります。 コントロールできることをコントロールする。 人生のいくつかの場面においては、そうしたくても自分でコントロールできないこともあります。 アスリートの立場としては、プレーできるかどうかを選ぶ事はできませんし、トレードされるかをコントロールすることもできません。契約を結べるかどうかもわからないのです。 ですが態度や考え方はコントロールできます。 トレーニングに現れた時、どれくらい懸命に動くかはコントロールできます。 あなたがチャンスを掴む為に、どうやって準備するかはコントロールできるのです。 これがコントロールできるものをコントロールするという意味です。外的因子はコントロールできませんが、チャンスの為に準備することは、100%コントロール可能なのです。 私は今、このお手本となるような若い選手と仕事をしています。彼はNFLかCFLのチームにドラフトされる希望を持って毎日懸命に努力をしています。 彼に結果はコントロールできませんが、結果に繋がるプロセスは間違いなくコントロール可能なのです。 もう1つの例はレイ・ギャディスで、フィラデルフィアユニオン出身で数年前共に仕事をした選手です。 長年安定した貢献者である彼ですが、去年はチームの為に7試合の出場にとどまりました。 しかし隅っこでふれくされるのではなく、彼は常に準備をしていました。そしてつい先週、スターティングラインナップに戻ったのです。 もしあなたがある長い期間スポーツやトレーニングをおこなっていれば、毎日が完璧ではないということはお気づきでしょう。 たまにはうまく行かない日もあるでしょう。それはそれで良いのです。 ゴールは毎日ベストな努力をするという事です。 そしてコーチとしては、毎日が全く別物であるということに即座に気がつくでしょう。 #3:コーチングとフィードバックにオープンであること 何年も前に、私にとって最初の著名なサッカー選手、ダニー・オルークは彼の友人をトレーニングセッションに連れてきました。 覚えておいてください - これは7年前のことで、私はサッカー界に足を踏み入れたばかりの時でした。ですから この“チャド・マーシャル”という男が誰なのか知る由もありませんでした。 ですがその後少し調べてみると、すぐに彼がサッカー界の大物であることに気づいたのです。 チャドと仕事を始めた時、彼は私に山程質問を投げかけてきました。 “なんでこのエクササイズをやるのですか?” “ステップアップの20分3セットがどのように競技に活かされるのか?” 当初私は彼が私に対して疑問を抱いていた(なんていう奴だ)のだと思いましたが、実際はただ単純に興味深くてトレーニングの裏にある “なぜ”を知りたいだけだったのです。 そして私は彼の問いに対する答え、彼のトレーニングプログラムに対しての思考過程があったために、チャドはコーチングがとてもスムーズで私の考えやフィードバックにオープンであるとわかったのです。 何が最もクレイジーだったか知りたいですか? これはチャド・マーシャルやエリートプロフェッショナルアスリートに限った事ではないのです。 実際、私が仕事を担当した全てのハイーレベルアスリートやクライアントはただ純粋にコーチングされたいのです。 彼らはフィードバックとコーチングにオープンでした。なぜならそれが成長に繋がることを知っていたからです。 そしてこれはトレーニングだけではなく、人生のほとんどの局面において当てはまる事なのです。 もしもあなたに上達したい何かがあるならば、コーチと一緒に取り組む事が間違いなく結果をだす最速の方法となることでしょう。 ただ、あなた自身がコーチングやフィードバックにオープンであることを忘れないで下さい。

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