試してみるべきモビリティエクササイズ

肩甲骨上部内側から頭の後ろ側にかけてのエリアが固まっていると感じることはありませんか?サスペンショントレーナーのようなストラップを使用して、肩甲挙筋を効果的にダイナミックにストレッチする方法をリー・タフトが紹介します。

リー・タフト 2:01

側方歩行システム(ラテラル ゲイト システム)

私は、競技スピードや複数方向へのスピードについて、“ナチュラリスト”のアプローチに基づき多くの記事を書いてきました。 私は、我々のアスリートから学ぶ、という考え方を強い信じています。これが意味することは見る、聞く、そして学ぶというコーチングアプローチを適応させていく、ということです。 この記事では、私が側方歩行システム(ラテラル ゲイト システム)と呼ぶシステムについて学ぶことになりますが、この記事の前提は、指導するアスリートを見て学ぶことによって、より良いコーチになることを奨励するということです。 あなたは、彼らの言語化された、そして非言語のフィードバックも取り入れ、計画を立てることを学ぶ必要があります。 指導するアスリートに、何をするべきかを理解させる為に必要なコーチングを完了した後に、観察というプロセスが始まるということを理解しておいてください。 結果として、彼らがどのようにパフォーマンスをするかを見ることができます。もし彼らがスキルで苦戦しているのであれば、それはスキルをどのように遂行するかを理解していないのか、もしくは単に運動プログラムが発達するまで練習をする必要があるのかを見分ける必要があります。これがコーチングの腕の見せ所なのです。 側方歩行システム(ラテラル ゲイト システム) 側方歩行システムとは基本的にラテラル シャッフル時に起こる足部と脚部の動きのことです。これは前額面での循環動作です。 競技スピードの側面の多くのように、側方メカニズムは、身体が最も効率的に動くかということよりも、私達が、こうあるべきであると考えることのために誤解されてしまっています。 バスケットボール選手がオフェンスの選手を守る為に横方向に動き、オフェンスの選手のスピードが、ディフェンスの選手がシャッフルできる程度に遅い時(もしスピードが速すぎると、ディフェンスはクロスオーバーという別のスキルを使用します)、ある運動生理学的有利性が働くのを確認できます。 スタートブロックから飛び出したスプリンターのように、最終的には速いスプリントスピードに到達します。シャッフルを行っているバスケットボールの選手はより速く動く為に地面に向って力を生産するよう、継続的に脚を使わなければいけません。 ここにあるいくつかの力学的なポジションは、ほとんどのコーチが指導するものとは正反対になりますが、身体の本能的調整と利点において100パーセント自然なものです。 選手が右にシャッフルをしている時、左脚はパワーレッグとなり、身体を押し出します。 接地直前に足部は背屈し、強く踏み込まれ、身体を右に押し出す為に踏み出されます。足部が地面から離れ、脚部が伸展するやいなや、足部は臀部(股関節)の下に引き戻され、再び踏み込み、押し出す準備をします。もし左脚(押し出す脚)の足指を宙に描くとしたら、それは横に倒れた卵形をしています。 リードする脚は、この場合では右脚ですが、動きのスピードに関して能動的に参加することになります。この前額面でのシャッフルの動きにおいて、ハムストリングは内転筋よりも、より強く働くために、つま先は外に開き、踵は下に引っ張って引き戻す為に使われます。リードする脚は、決して臀部の下で交差することはなく、短い距離において引き込むのみです。足が臀部の下にくる直前になるとすぐに、引き上げられ、“更に地面を掴む為に”循環されます。この引く動作が効果的となるのは、リードする脚が引くと同時に、後ろ側の脚が質量中心/臀部をリードする脚の上に押し出すというタイミングで働くからです。もしもリードする脚が、単独で引かなければならないとすれば、動きは遅くなり、効率的ではありません。 足が臀部(股関節)の下方に接近する時があります。これは正常なことで、脚にその役割を完遂して欲しいのであれば、起こるべきことなのです。そうでなければ、押す動作と引く動作が完了しないために力は減少してしまいます。 もしディフェンダーが素早く止まらなければならないなら、リードしている足は、ほんの一瞬で方向を変え背屈することになります。これにより足首は背屈し、減速時に身体の重みを吸収する為の準備ができるのです。足首が背屈する必要があるもう一つの理由は、方向転換をする際、新たな方向への加速を始める為に即座のプッシュオフが必要となるからです。もし足が外に向いていたら(底屈)、力強いプッシュオフを作り出す下半身のストレッチ反射がなくなります。 これらは側方歩行システム(ラテラル ゲイト システム)の際に注意しておくべき、ほんのいくつかのキーポイントになります。他にも注意しておくべきキーポイントはこちらです: 骨盤を同じ高さに揃えておく。 肩が回旋し、横に振れないようにする。 背中はまっすぐに、丸まらないようにする。 動きの良き観察者であることは重要です。そうすることで、アスリートが繰り返し同じ間違いを起こしている時にシンプルな修正を加えることができます。アスリートが適切なポジションにいなければ、通常、より遅く、非効率的な動きとなります。 プライオステップとヒップターン(腰の回旋)のコンセプトについて、かなり頻繁に議論をしたことがあります。これらは、より伝導力のある加速角度を見つける必要がある際に、身体が請け負う2つの先天的な能力です。 プライオステップは足部の再編成であり、アスリートはアスレチックスタンスやポジションから素早く飛び出し、更なるクイックネスを提供する効率的な加速ポジションに移行することができます。 ヒップターン(腰の回旋)は同じコンセプトになりますが、アスリートが後退するとき、または後ろ向きに進む時に行われます。ヒップターンの時、足部は腰が回旋すると同時に力強く床に踏み込まれます。 この腰の回旋により脚部と足部は適切なプッシュオフの角度となり、アスリートが身体を開き、後退することができるようになるのです。 戦略として、逃げるため、攻撃するため、もしくはあらゆる方向でスピードを作り出す為の非常に爆発的な素早い動きにおいて、身体は非常に効率的である、という要点を強調する為に、プライオステップとヒップターンについて言及しました。私達はコーチとして、身体が示していることをもとにして、より良い仕事をしていく必要があります。 宿題 次回、バスケットボールの試合や横方向に動くアスリート達を見る際に、いくつかの点に注意してください。もし選手達が母指球に乗っているのであれば、彼らは可能な限りのパワーを生み出すことができません。彼らの足が素早く動いているように見えたとしても、それは彼らができる限り速く動いていることにはならないのです。 これからさらに このトピックに関しては、近い将来更に書いていくつもりです。なぜ身体がある特定のことを行うのかを、評価する時間を作ることができれば、動きをより良く理解することができます。 もしも身体が効率的でないことを行っているとしたら、通常、そのアスリートが身につけてしまった悪い習慣や姿勢の問題を持っているからです。そういう時に、教え、問題をその場で解決することが、私達の仕事なのです。私にとっての楽しみは、ここからスタートします。

リー・タフト 3130字

TRXとバーを使用したプッシュのエクササイズ

スピード&アジリティーのコーチとして知られるリー・タフトが、TRX®サスペンショントレーナーとバーを組み合せたオリジナルのトレーニングアイデアをご紹介します。TRX®サスペンショントレーナーの特徴のひとつである不安定要素に、バーの垂直方向への負荷という要素を組み合せた応用編です。

リー・タフト 7:48

スピード向上に最も重要な要素は何でしょう?

スピード向上トレーニングに関してじっくり考察すると、ただ一列に並んでゴールまでできる だけ早くスプリントする事だけではないことが分かるでしょう。 数多くの側面が、スピードに直接的な影響をもたらします。その一つはテクニック。テクニックはスピードのパフォーマンスに非常に重要です。もしアスリートのテクニックがずさんで指導を受けていないものだったら、その個人のポテンシャルを活かすことのできない、不十分なパフォーマンスになっしまうでしょう。また、コーディネーションもスピードに影響を与えます。筋肉のグループ間のコーディネーションにより、一方のグループが弛緩すればもう 一方のグループが収縮し、交互に働きます。また、てこの長さも大変重要な要素です。とても長いてこを持ったアスリートがいたとして、その長いてこを動かす筋力やパワーが不足していれば、動作のスピードは遅くなってしまうでしょう。スピードに関する重要な要素は他にもたくさんあります。 もし皆さんに今スピードについ考えたとき、頭に何が浮かぶか発言していただけば、大概の方は スプリントやランニングのスピードのことを考えることでしょう。そうですよね。スピードと聞けばほとんどの人がそう考えます。今回、この欄で私がお話するのは、砲丸投 げ、卓球のラケットのスイング、バスケットボールやバレーボールでの側方シャッフルの際に、 どの程度のスピードが使用されているかというような運動のスピードに関することになりますが、スプリントのスピードについても少し触れたいと思います。 この記事を読まれたら、スポーツ・パフォーマンス業界以外普通は語られることのない3 つの重要なスピードの要素を理解できることになるでしょう。それらの要素は次の通りです。  反応のスピードまたは時間  単一筋肉動作のスピード  動作の頻度によるスピード  動作スピードの頻度 まず、反応のスピードについて考えてみましょう。あるテニスプレヤーが最初に相手がサーブしたボールがラケットから離れるのを見て、一瞬のうちにラケットを後方へ持っていくのにかかる時間が、そのプレーヤーの反応時間です。刺激が認識されて実際の動作までにかかる時間が、反応時間。反応時間の格好の例は、スキート射撃競技です。 反応時間の速度を決定する要素は数多くあります。細かい詳細は省きますが、例えばアスリートの年齢、性別、刺激の種類、気づき、過去の経験、神経線維の長さなどの要素が反応の過程に影響を及ぼします。 例えば、若い女子サッカーのゴールキーパーがゴールでシュートを阻止するトレーニングや経験に乏しかったら、彼女の反応時間はおそらくかなり遅いでしょう。それに対して、ベテランの陸上短距離走者がピストルの合図を待ってスタート・ブロックを飛び出したとしたら、その反応時間はずっと早いことでしょう。 2 番目の要素は、単一動作によるスピードです。この動作は投げる、バッティング、パンチ、 ボレー、レスリングのテイクダウンなどの技術で見られます。基本的に単一動作によるスピードは、与えられた時間に対して、身体部位や器具を動かすことに費やす時間と対応します。スプリンターがスタートブロックから飛び出してくる時の最初の腕の動きは、競技中の腕の動きの中で最もアグレッシブな動きであり、これは単一動作のスピードによる行動です。単一動作のスピードに関して重要な能力の一つは、筋力です。四肢の筋力が強くパワーがあればあるほど、動作のスピード向上をより可能にします。単一動作のスピードに 関するもう一つの側面は、それぞれの筋肉が迅速に役割を果たすことができるように、相反する筋肉のグループ間にコーディネーションがあることです。 最後のスピードの要素は動作頻度です。ほとんどの論文によれば、この要素は改善不可能であり遺伝の産物だと述べています。確かに、動作頻度は筋繊維の構成に関係しています。もし、あるアスリートが速筋繊維優勢であるとすれば、遅筋繊維優勢のアスリートと比較して、動きの頻度は高くなるでしょう。しかし私は動作の頻度はある程度改善可能だと思っています。もし、てこの素早い動作を要求する特定のスポーツにおいて、てこ軸を短くすることで技術に支障なくスピードを向上させることができれば、この方法で頻度を改善することができるのではないでしょうか。 若い、あるいは経験に乏しいスプリンターの脚の循環動作を観察すると、足を踏み込んで膝を上げるポジションまでの回復時に膝関節を充分に屈曲しないために、てこが長くなっていることに気づくでしょう。 経験豊かなスプリンターは、回復時に踵を臀部とハムストリングスの方へ引きつけることにより、てこを短くすることができるのは明らかです。このことは、脚の動作頻度は適切な脚のリカバリーテクニックにより向上することを確かに物語っています。 頻度に関しては小さい改善かもしれませんが、小さくてもアスリートを新しいレベルの競争力へ引き上げる全てにつながるかもしれません。 これらの3要素に関して、コーチとアスリートが認識すべき重要なことは、そのスポーツに要求されるスピードと、どの要素が最も重要な要素なのかを見極めることです。スポーツが要求するスピードを見極めることと、どの要素が最も重要か見つけ出すことです。スポーツで成功するためには、何か1つの要素が重要、又は2つの要素の組み合わせ、あるいは3つの要素全てが重要なのかもしれません。 これらの 3 要素を、到達すべき最も有効で可能性のあるものにするためには、スポーツ技能の技術を磨き・完成すべきだということを、忘れないでください。言い換えれば、もしアスリートが生まれつきブロックスタートのピストルの音に対する反応が早くても、スタート時のテクニックが良くない場合は先天的反応能力は価値をなくしてしまうということです。

リー・タフト 2507字

パワフルなプッシュオフのためのテニスのニーグライド

テニスのプレー中、ストローク後に減速をして方向転換をする際の方法として、近年のテニスのプレーにより適した「ニーグライド」とリーが呼ぶ動きとはどのようなものなのか?リー・タフトが、従来の減速方法でよくみられる足のポジションを比較して解説をします。

リー・タフト 2:21

テニス選手のためにはクロスオーバーではない

テニス選手がグランドストローク後のリカバリーで、どのような足の運びをするべきなのか?クロスオーバーステップは、選択肢として適切ではない、とSAQスペシャリストのロー・タフトが情熱を込めて解説をします。

リー・タフト 4:44

テニスのためのツール:回旋力の向上か加速のためか

テニス選手達のトレーニングでもメディシンボールを使用することが多く見られることに気づいているリー・タフトが、目的によって「なぜ」メッドボールを使うか、その物理学と生体力学を理解した上で使用すべきであることを解説します。

リー・タフト 3:26

スピードトレーニングドリル

テニス選手達にスプリントのトレーニングを指導しようとする際、どのようなドリルから始めるべきなのか?選手達が必要とする脚のスティッフネスを学習させる方法を、SAQスペシャリストのリー・タフトがシェアします。

リー・タフト 2:46

バンドでの減速トレーニング

SAQスペシャリストのリー・タフトが提供するテニスのスピードに特化したトレーニングの秘訣シリーズから、ゴムバンドを使用したシンプルかつダイナミックなドリルをご紹介します。ボレーのために踏み出す自分自身の体重とモメンタムをいかに減速するか?コートでも使いやすいエクササイズです。

リー・タフト 2:17

テニス選手のためのウォームアップのアイデア

テニス選手達が楽しみながら効果的に行うことができるウォームアップを、モビリティに注目したり、手と目のコーディネーションに注目したりする観点からリー・タフトが紹介します。楽しそうなドリルが盛り沢山です!

リー・タフト 3:11

テニスのドリルにラケットを使うか使わないか

テニス選手達のスピードとムーブメントトレーニングの指導をする際、そして彼らにスプリントを指導する際に、テニス競技に必須となるラケットを手に持たせてスプリントさせるべきなのか?あるいは動きのパターンをラケットなしで指導するべきなのか?

リー・タフト 2:58

ダイナミックな動きと手と目のコーディネーション

SAQスペシャリストであるリー・タフトが、一般成人に向けて、特に年齢を重ねていく大人達に向けて発信している動きのアイデアのシリーズから、楽しくボールをトスしたりキャッチしたりすることで身体機能をトレーニングできる方法をシェアします。すぐにでも試せますね。

リー・タフト 2:26