マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
着地のトレーニング方法
スピード、クイックネス、アジリティーの指導者である、リー・タフトが、アスリートの着地のテクニックとパワーを、より安全で効果的に指導するための、トレーニングのプログレッションを紹介します。
TRXとバーを使用したプルのエクササイズ
スピード&アジリティーのコーチとして知られるリー・タフトが、TRXサスペンショントレーナーとバーを組み合せたオリジナルのトレーニングアイデアをご紹介します。前回のプッシュに続き、今回はプル=引く動きの要素を取り入れています。
スピード・アジリティを適切に
スピード・アジリティ(敏捷性)の指導テクニックについて、よくたずねられます。人々はスピード・アジリティをなぜ、そして、いつ指導するのかを知りたがるのです。最初に伝えるのは、スピード・アジリティはただ自然に起こるものだということ。 プライオメトリック・ステップ、ヒップターン、方向性ステップ、その他すべての多面的スピードテクニックは、アスリートにとって自然な動きです。 私がこれまで実践してきたことは、アスリートが自らの本能と持って生まれた性質を通してどのように自然に動くかを研究したものであり、そこから動作のモデルを作ったのです。 アスリートは素早く加速・減速するために足の配置変えなどの動きを自然に行いますが、それでも上半身のコントロールを間違ってしまうこともありま す。 スピードとアジリティーを適切に行うということは、アスリートの持つ自然な動きと、効果的で能率の良い身体コントロールとを密接に結びつけることで、スピードとクイックネスを最大限に向上させることです。 今日もなお、そしてこれから先も、世のコーチ達はアスリートのステップの配置変えに関して私と討論したがります。 どのアスリートもプライオメトリック・ステップ、ヒップターン、方向性ステップ、その他の動きを、リアクションの必要な状況下で自然に行っているのに、コーチ達は、それを信じようとしません。しかし、彼らにバスケットボール、フットボール、野球などの競技をただ観察するように告げたら、世界で最も偉大なアスリート達が常にステップの配置変えを行っているのに気づくことでしょう。 コーチがアスリートの自然な動作を変えさせようとするのを見ると、その試みはアスリートとコーチをいらいらさせる以外、何の役にも立っていないようです。 両足それぞれに30 ポンド(約13 kg)の重りを付けて走ろうとすることを想像してみてください。反応状況下で、より素早い加速角度のためのステップの配置変えを拘束された場合、アスリートに及ぼす感覚はそのようなものなのです。 アスリートが持つ最も偉大な資質の一つは反応の能力ですが、それはパワーを満たして爆発させる動作(load-to-explode)が必要なことを意味します。 アスリートが、両足を平行にしたアスレチックスタンスで、競技の攻撃準備態勢にあります。対戦相手の選手やボールを追いかけようと待ち構えているのです。身体のシステムに、充分に負荷をかけることで、パワーとクイックネスを伴って力を爆発させることができます。 こうしたアスリートに、ステップ配置変えを作り出す自然な素早い力を無理に取り除かせることがいい、なんてことは言えませんよね。 過去20 年以上の間クリニックを運営してきた中で、幾度も、私はクリニック参加者をステージに上げて、アスリート・スタンスからの加速を見せてくれるように依頼しました。 私がこの依頼をする度に、アスリート達は、私がリクエストした動きの進行方向によって、プライオメトリック・ステップやヒップターンを行ってくれました。これらはとても自然な動作です。特にアスリートの前方13 フィート(約4メートル)位の距離でボールを落下させて、ボールを2 回バウンスさせないようにと指示したりすれば。 ごくまれに、所要時間を正確に把握した上で前転をしてスタートするアスリートもいます。この動作に伴う問題は、実際のスポーツ競技中におけるアスリートの動きとは異なる、ということです。 実際の競技では、競技が開始するまで、アスリートはどの方向へ向かって動くのかわかりません。コーチがアスリートに前方に体を倒して丸め始めるように指導すれば、それはアスリートにとって、マイナスの影響を及ぼします。 アスリートには、アクティブで力強く足の配置変えを行わせてあげましょう。 この記事を読み終えたところで、皆さんが指導中のアスリートが競技中、足を自然に動かしていた事を思い出してみてください。あなたが実践してきたことを否定するわけではないのです。 ただ、自然な反応としてのスピード・クイックネスは、何にも勝るものである、ということなのです。
ストレングス & スピード
私はストレングスコーチがこう言っているのを良く耳にします。“スピードドリルを教えるのに時間は割かないよ、俺はアスリートを強くする、そうしたら彼らは速くなるのさ。” 私はスピード向上の為にアスリートをより強くすることには大いに賛同しますが、ストレングストレーニングだけでは、多方向性のスピードにおける非ファンクショナルな動きのパターンを修正することはできません。 ここにトレーニングで優先すべきするものが何かを、素早く決断する助けとなる、私が使用している10個のシンプルな項目を記載します 基本的なものと思われるかも知れませんが、私達は基礎をより多く、極端なものはより少なくしていく必要があると思います! 1. 減速する能力に欠けるけれども、最低限でも体重の2倍(もしくは片脚の強さと同等)のスクワットができる選手 = 減速パターンの運動プログラミングに働きかける。 2. 減速する能力にかけ、体重に比べスクワットの数値が低い選手 = ストレングスに働きかける。 3. 上手に方向変換ができないけれども、スクワット/デッドリフトの数値が高い選手 = パワーのアウトプット(スピード)、弾力エネルギーの放出(プライオ)、そして俊敏性のメカニクスに働きかける。 4. カットが上手くなく、ストレングスのレベルに見合っていない選手 = カッティングのメカニクスに働きかけることと、足の角度を再調整する。 5. リトリートをしない選手(股関節を開いて後ろ向きに動く)= 股関節を開けるようにし、上半身と下半身を分離し、多方向へのスタートのスピート/加速の技術(素早く蹴り出すこと)に働きかける。 6. スタートのスピードは良くないけれども、“比較的” 強健な選手 = スタートにおけるスタンスの加力角度をチェックする。 7. スタートのスピードが良くなく、技術的には優れているが弱い選手 = 選手をより強く/パワフルにする。 8. クロスオーバーが上手くない選手(滞っている感じ)= 股関節のROM(可動域)に働きかけ、技術を修正し、それぞれの脚が独立して働くようにする(脚がその任務を遂行するのであれば、他方の脚からストレングスを奪うことはない。両脚が同じアクションを起こすのではなく、アクション リアクションがおこるのである)。 9. 加速が上手くはないけれど、相対的に強さのある選手 = メカニクス!全身を進めるのに充分な脚の振りができるだけの、充分な腕の振りはありますか? 10. 加速が上手くなく、弱々しい選手 = 彼がより強く/パワフルになるように鍛えましょう。 賢くトレーニングを!
プログラミングの異なった視点
プログラムデザインに対する考え 私のプログラムデザインに対する考えを述べたいと思います。これらはスタンダードという訳ではなく、単にあなたのプログラミングをより思慮深くすることができる付加的なコンセプトだということをご理解ください。トレーニングは単に科学ではなく芸術なのだということを覚えておいてください。 プログラムデザインは、アスリートをトレーニングするという点において、ひとつの最も重大なエリアかもしれません。あなたがどのようにしてアスリートのニーズにアプローチするかによって、究極的にはその選手の結果を決定づけるということになります。 しかしながら、私はプログラミングの多くの側面が欠けているようにも思います。ここにプログラミングを行う際に考慮するべき、3つのアイデアをご紹介します。これらは重要度による順番で記載されているものではなく、単にプログラムデザインへの付加的な考え方です: 区分けされたプログラミング vs 区分けされていないプログラミング ストレングス、パワー、持久力、スピード、俊敏性、そして敏捷性を共に“組み合せる”ニーズ(必要性)はあるでしょうか?つまり、スポーツでは、これらのエリアが全てプレー中に表現されているのではないでしょうか?もちろん全てのスポーツにおいてではありませんが、多くのものではそうだと思います。 フットボールやレスリングにおいてはパワー、ストレングス、俊敏性そして持久力が必要となります。では、これらの運動能力のエリアを一度に表現するようにアスリートに挑戦してみてはどうでしょうか?もしもストレングス、パワー等といった個別のエリアを、徹底的に向上させることがゴールなのであれば、それぞれのエリアにおいて最大限の結果を得る為に、ワークアウトを区分けして行うのがベストなのかもしれません。これはシンプルでありつつ考えるに値する事柄だと思います。 “感覚の(感じる)トレーニング” 20年前、私はこのトレーニングのコンセプトにおいて良くわかっていませんでした。これは私が以前に言ったことと完全に矛盾するかも知れませんが、ちょっと掘り下げてみましょう。コーチングで多くを占めるのは“その瞬間を感じる”ことです。 これは私がコーチたる最大の由縁かもしれません。一枚の紙からではなく、その瞬間をコーチする能力があること。言い換えると、コーチは現在起こっている事柄に対する“感覚”を持ち、その場で調整を行えなければならないのです。 年数と共に、私は若干の変化の余地を持たせながらプログラムを書き上げることがとても上手くなりました。現在私は、日々何が達成される必要があるかに基づいてプログラムを作成をしますが、ドリルの選択、セット/レップの選択、休息時間、そして量に関しては、その場で調整をする自由さを許容しています。疑う余地もなく、私のこの取り組みの結果は、これが継続するに値する効果的なコンセプトであると証明してくれています。 ゲームスピードでのトレーニング 我々が多方向性のスピードトレーニングのプログラムにおいて、全てのドリルを最大限の努力で行うように作成することは、どの位頻繁にあるでしょうか?ここでの問題点は、選手は試合中ずっと様々なスピードでプレーをしている、ということです。最も効果的な選手というのは、ディフェンダーをあやすようにペースを変換しているのです。 私は、選手達に最速ではないスピードで取り組ませつつ、ドリルに爆発的な瞬間を加えることを好んで行います。これにより常に1000マイル/時でプレーしてミスをするのではなく、そのスピードを“プレーを成功させるため”に使用するということを選手に教えることができます。 結論 コーチが持ちうる最も重要な特性のひとつは、“その場で” 調整を行えるということです。ゾーンに入り込んでいる選手が考える必要がなく、ただプレーをするだけのように、コーチも ”ゾーンに入り込む” 必要があります。 この ”ゾーン” は、コーチが常に前夜に書いた一枚の紙を頼りにしている時ではなく、リラックスして、目の前で起きていることに取り組めた時におこります。その瞬間をコーチングする、そうすることでそれがどんなに自由なものか驚かされることでしょう。 あなたはいつも自分の仕事を遂行し、計画的でなければなりませんが、雰囲気やその日のニーズによって、計画が違った形や色を持つことを許容しましょう。それがコーチングなのです!
動作のテストを行うべきでしょうか?
動作をテストする それは私達が思っている事を本当にテストしているのでしょうか? 私はこの20年間で、数えられない程のアスリート達をテストしてきました。それにより私はより賢くなったり、私のアスリート達についてより学んだりしたでしょうか? それははっきりとはわかりません… アスリートの動作能力 アスリートは動くようにデザインされています。彼らにも当然弱点や、可動域の問題、そしてスキル修得に関する問題などがありますが、全般的に我々は動くようにデザインされているのです。この事実を知ったうえで “私は彼らをテストする必要が本当にあるのでしょうか?それとも、ただ彼らがアクティブに競技をしていたり、スポーツに参加している所を見ている方が良いのでしょうか?” 皆さんに問いかけをした理由は、彼らが私の行うテストによって審判を下されるという心配がない中で、最も純粋な動きの形をみられるようにしたいからです。もし私達がテストを行う事が良いことだと信じ、一連のテストを考えつき、6週間後にこれらのテストの結果に進歩が見られたとして、私達は一体本当に何を知っていることになるのでしょうか? スポーツイベント中のアスリート 彼らがスポーツをして動いている姿を観察していると、テストするには難しい動きや、彼らを素晴らしい選手にできるヒントを目撃することができます。例えばアスリートは相手選手を騙す戦術を用いたり、スピードに緩急をつけたり、相手チームの進路を変える為にフェイクを使用したりします。 また、素晴らしいプレーをする為に、対戦相手の前に身体を位置づける術を知っているアスリートも目にします。アスリートのプレーを見ている時、ボール、バット、スティックにおけるスキルレベルや、それがどのように彼らのムーブメントの潜在能力に影響を与えているかを見る事ができます。 テストはこうした全体像を私達に与えてくれるのでしょうか? テストはいったい何を行っているのでしょう? アスリートへのテストを行っている時、彼らの出発点と、どれほどの進歩、または進歩に失敗したかを見ることができます。問うべき事は ”これらのテストが彼らのプレーをいかに助けてくれるのかに関連しているとすれば、テストが本当に私に教えてくれることは何なのか?” ということです。私には、はっきりわかりません。私が見ているアスリートの中には、テストで驚く程進歩が見られたけれども、競技においてより良くプレーする助けとはならなかった者もいます。 これは単に、彼らがコントロールされたテストにおいて良い結果を出せるようになったということが表現されているだけなのです。本当に問うべき質問は “上手にできない動きを見つける為にこの選手達をテストする必要があったのか?” 私の答えはNO!です。これはトレーニングセッションの中で観察できるものです。再び私は問います。“トレーニングセッションで結局目にすることを見る為にテストを行う必要があるのだろうか?” 私の目は、それよりも良い仕事をすることができないだろうか? アスリートの最初のワークアウトセッション、試合や外で遊んでいる最初の数分間みると、彼らをテストするよりも早い段階で、私は彼らの欠点や強みを発見することができます。テストを行う際には様々な状況を作り出すことができますが、彼らが行うスポーツや練習での動きをみることで、非常に特定された動きを見ることができます。数字は、私が個人的に欲している答えを出してはくれない、というのが私のポイントなのです。 テストを行うかどうか? 私は決してテストに反対しているわけではなく、必要な時には行っています。しかし、もしアスリートがラテラルシャッフルや40ヤードダッシュが遅いのであれば、それはトレーニングや、さらにいうと彼らのスポーツをプレーしている時に見られることではないでしょうか? とすれば、テスト自体は本来の目的を果たしているのでしょうか?そうかもしれませんが、私は単に、即座にトレーニングにアプローチをして、現存している問題に働きかけるほうが、アスリートに対してより役立つのではないかと考え始めています。 ストレングスのテストにおいても同様です。ストレングスプログラムを始めるとき、明確にアスリートのストレングスレベルを見ることができませんか?もちろんです!私はその選手に対して即座に最大挙上量からはじめることはありません。ではなぜ、最初の数回のワークアウトでテクニックに働きかけ、どういった方向に進むべきかを見られる時に、最大挙上量でテストをしなければならないのでしょうか? 繰り返しますが、テストに反対しているわけではないのです。私がお伝えしたいのは、テストは必ずしも毎回必要ではない、ということです。私達はテストにおいて判断を下す社会でありがちです。多くの場合において、我々が求めている答えというのは私達の眼前にあるものなのです。
スピードプログラムのデザイン方法 パート1/2
どのようにスピードプログラムをデザインするのですか?これは私が本当に良く聞かれる質問です。通常そのような時、私は望まれていない答えを伝えなければなりません。“時と場合によります”と。なぜなら、そもそも本質的にこの質問が非常に曖昧だからです。 では、誰かが私の所にやってきて“7年生(中学1年生)の女子バスケットボールチームへの3ヶ月のスピードプログラムはどうデザインしますか?”と聞いたとしましょう。 間違いなく、私はここで、いくつかの明確な答えを与え始めることができるでしょう。その質問に週に何日トレーニングをする計画なのか、使える時間、ウェイトルームなどといったリソース(資源)があるかが含まれていれば、より答えやすくなります。 ここでは12−14歳のアスリートへの普遍的なプログラムをどのようにデザインするかを記述します。なぜならこれは普遍的なものなので、どのアスリートやスポーツにも適用できるからです。覚えておいてください、12−14歳の子供達には発育において大きな個人差があります、男女間での差は言うまでもありません。 日数/週:3日 時間/日:45分 連続しない曜日で:月ー水ー金 オフシーズン:これらのアスリートはスポーツにおけるシーズンの最中ではないけれど、いくらかスポーツには参加しており、単に練習のみをしているわけではありません。 12週のプログラム(3週間の4サイクル):3週間のサイクルを選んだ理由は、このプログラムは普遍的なものであり、異なった変数にさらせばさらす程、アスリートにとってはより大きなチャレンジとなるからです。このプログラムは普遍的なものであるため、エクササイズは3週間のサイクルで習熟されます。 1日目: 20分のウォームアップに続き、以下の基本的なシークエンスを行います: フォームローラー、スティック、またはテニスボールによる、筋肉の準備 機能的柔軟性から3次元的ストレッチとモビリゼーション ダイナミックアクティベーション/ランニング ー ランニング、スキップ、ランジ、シャッフル、スクワット、ベンディング(屈曲)... ファストフィート ー 縄跳び、ラダー、ドットドリル、ラインドリル、ローボックスドリル… 5分間の着地、減速(衝撃吸収のメカニクス): ロージャンプ、跳躍、ホップ及びホールド 1日目は固有受容感覚に挑戦する為に、全て矢状面で行う 1−2つのエクササイズを選び、5−10回を2−3セット行う。 10分間の直線加速トレーニング: ウォールラン、アームドリル、様々なスタンスからのスタート、片膝立ちのスタート、起き上がり… 全てのエクササイズは加速の技術的側面に重点がおかれる。 2つの異なったエクササイズを選び、3−4セットをドリルによって、また最初の3週間のサイクルで生じた指導の量により、異なった回数で行う。 25分間のストレングストレーニング(最初の3週間は全て両側の動き): 4つのエクササイズを選び、スーパーセット方式で行う。 エクササイズにより5−12回の3−4セットで行う。 分解と漸進の時間。 全てのストレングスエクササイズを分解し、アスリートがメカニクスを理解できるようにする。 多くの焦点は、自体重を扱うTRXなどのサスペンションシステムやジャングルジムストラップ、そしてチューブ、メディシンボール、ダンベル、ケトルベルといったものに置かれます。 2日目: 20分のウォームアップに続き、以下の基本的なシークエンスを行います: フォームローラー、スティック、またはテニスボールでによる、筋肉の準備。 機能的柔軟性から3次元的ストレッチとモビリゼーション。 ダイナミックアクティベーション/ランニング ー ランニング、スキップ、ランジ、シャッフル、スクワット、ベンディング(屈曲)... ファストフィート ー 縄跳び、ラダー、ドットドリル、ラインドリル、ローボックスドリル… 5分間の着地、減速(衝撃吸収のメカニクス): ロージャンプ、跳躍、ホップ及びホールド 2日目は固有受容感覚に挑戦する為に、全て前額面で行う 1−2つのエクササイズを選び、5−10回を2−3セット行う 10分間の側方加速トレーニング: 焦点は加速に置かれている為、アスリートはパワーの生成、及び加速時における身体の水平性を保つことを学びます。 ラテラルシャッフルとクロスオーバーが主な焦点となります。 2つのエクササイズを選び、3−5セット行う。左右を考慮しなければなりません。 25分間のストレングストレーニング: 4つのエクササイズを選び、スーパーセット方式で行う。 エクササイズにより5−12回の3−4セットで行う。 異なったムーブメントパターン、及び/もしくはバリエーションのエクササイズを行う。 分解と漸進の時間。 全てのストレングスエクササイズを分解し、アスリートがメカニクスを理解できるようにする。 多くの焦点は、自体重を扱うTRXなどのサスペンションシステムやジャングルジムストラップ、そしてチューブ、メディシンボール、ダンベル、ケトルベルといったものに置かれる。 3日目: 20分のウォームアップに続き、以下の基本的なシーク案素を行う: フォームローラー、スティック、またはテニスボールで、筋肉の準備。 機能的柔軟性から3次元的ストレッチとモビリゼーション。 ダイナミックアクティベーション/ランニング ー ランニング、スキップ、ランジ、シャッフル、スクワット、ベンディング(屈曲)... ファストフィート ー 縄跳び、ラダー、ドットドリル、ラインドリル、ローボックスドリル… 5分間の着地、減速(衝撃吸収のメカニクス): ロージャンプ、跳躍、ホップ、そしてホールド 3日目は固有受容感覚に挑戦する為に、全て水平面で行う 1−2つのエクササイズを選び、5−10回を2−3セット行う 10分間の直線、及び側方への方向転換トレーニング: アスリートは直線方向へのランからの減速、そして側方への動きを習得する。 後退(バックステップ)が直線の中に含まれる。 直線パターンから一つ、そして側方パターンから一つ選びそれらを細分化して行う。 エクササイズによって3−5セットを行い、側方の減速を行う場合には身体の左右両側を考慮する。 25分間のストレングストレーニング: 4つのエクササイズを選び、スーパーセット方式で行う。 エクササイズにより5−12回を3−4セット行う。 1日目に行ったのと同じエクササイズが再び指導される。翌週の1日目が、この最初の週の2日目となります。こうすることで全てのパターンがほぼ同等の時間実行されることになります。 分解と漸進の時間。 全てのストレングスエクササイズを分解し、アスリートがメカニクスを理解できるようにする。 多くの焦点は、自体重を扱うTRXなどのサスペンションシステムやジャングルジムストラップ、そしてチューブ、メディシンボール、ダンベル、ケトルベルといったものに置かれる。 最初の3週間サイクルが終わる頃には、アスリートは処方されたエクササイズを正しく行う方法を基本的に理解しているはずです。最初の3週間サイクルではあまり多くのエクササイズが選ばれていませんが、ここで習得されたパターンにより新しいエクササイズも簡単に実施することができます。
スピードプログラムのデザイン方法 パート2/2
2回目の3週間サイクル 2回目の3週間サイクルは最初のサイクルとほぼ同じような流れで行われます。ウォームアップは同じものを行うことで、アスリートが充分に習得することができます。身体にとってチャレンジがあり、アスリートを集中させるのに充分な種類が含まれています。 着地/減速、もしくは衝撃吸収においても3週目と似通ったことを行います、しかし着地時にポステリアチェーンにストレスをかけるために、低ー中重量のメディシンボールを加えます。 スピードトレーニングは、エクササイズという点においては同じになりますが、より良いリアクションを引き出す為に、ランダムなキューイングが加えられます。キューイングは、言語的、視覚的、またはこれらを組み合わせたものが用いられます。 ストレングストレーニングは両側性から片側性に移行するため、全ての下半身、及び上半身のエクササイズは非対称的に行われます。 3回目の3週間サイクル ウォームアップは同じものを行います。必要であればエクササイズを加えることもできますが、構造は同じです。 これからの3週間における衝撃吸収ドリルの際、アスリートはその日に行う面での動きを行う際に、矢状面、前額面、水平面のドライバーが加わります。 もしも矢状面での跳躍を行っているのであれば、バランスと安定性を生み出すために、身体からのリアクションを誘導する目的で、腕を3つの面のどこかでどのようにドライブするか(動かすか)を学ぶことになります。全てのドライブは腕/手によって行われ、このサイクルにおいては外負荷は加えられません。 スピードトレーニングにおいては、ここから軽めのチューブやスレッドによる抵抗といった外負荷を加えます。このサイクルでの目的はテクニックをかえることなく、力発生を増加させることになります。もしもこの抵抗力により、アスリートが抵抗のない状態と比較して、スキルを大幅に変更しているのであれば、それは抵抗が重すぎるということになります。 アスリートには軽めのチューブが、これにより加えられた牽引がある中で行う減速、もしくは減速への一助として用いられます。アスリートが、外力を伴って非常に効率的に動くために、身体ポジションに集中していられるようにすることがゴールとなります。 ストレングストレーニングは両側性の負荷へと戻りますが、パワーの導入が加えられます。アスリートはリフトの求心過程において、外部加重や自重の加速方法を学びます。また遠心性の部分において、負荷をコントロールするように指示されます。 ゴールは神経駆動の向上、より早い動きの中で正しい姿勢を保持すること、そして動きの遠位において負荷が素早く離れていく際の減速方法をアスリートに教えることになります。 4回目の3週間サイクル 今回もウォームアップは、ほぼ同じになります。最後の3週間における衝撃吸収のドリルにおいて、アスリートは着地を異なった面で行う際に、3次元的なドライブをシンプルに繰り返しますが、ドライブの際に再びメディシンボールによる負荷が加えられます。 メディシンボールは手で持っていても、面上に沿って腕をドライブしている時に受け取っても構いません。スピードトレーニングは、最後の3週間サイクルでは異なったことを行います。アスリートは多方向への動きを行います。言い換えれば、直線と側方への動きが結びつけられるということです。例として、アスリートは直線のダッシュを行い、すぐさまラテラルシャッフル(側方へのシャッフル)に切り替え、クロスオーバーをして後退(バックペダル)しスタート地点に戻る、というものがありえます。 このサイクルでの目的は、アスリートがいかに身体を上手く操作できるかを、コーチが評価することです。それぞれのワークアウトはコーンを用い、アウトライン化された、もしくは予行演習的に行うことで、アスリートは正確に何を行うべきかを知ることができます。次のワークアウトでは、アスリートはどこに向かい、どのように動くかをランダムな指示出しのもとで行います。 それぞれのワークアウトは、予行演習とランダムを織り交ぜます。適切な時に、軽めのチューブによる抵抗といった外力を加えることもできます。ストレングストレーニングは、パワーに焦点を当てた片側性のトレーニングに戻ります。アスリートはどのように爆発力を出すかを引き続き学びますが、身体を通じてより非対称的な負荷がかかります。 これが、私が若いアスリートのグループに用いる、12週間トレーニングの基本的なプログラムデザインのアウトラインです。より多くのオプションがあると思いますが、私は、自分自身とアスリートにとってバラエティー豊かにチャレンジする為に、より短いサイクルを好みます。主なゴールは技術面の習熟でなければなりません。ストレングスとスピードはいずれついてきますが、乏しい動きの基礎の上に積み上げたくはないですよね。
学習に混沌は必要か?
私の大学生活はじめの数年間と実習生をしていた頃、先生から常にスキルを細分化するように言われていた事をはっきりと覚えています。そうすることで学生達はスキルの組み立て方が腑に落ちるようになるから、と。最初の数年間、私はそのコンセプトに従っていました。何故かははっきりと分からないままに。なぜならそれによって常に成功に導けていたわけではなかったのです。 自由な遊び それから何年もたち、私はストレングストレーニングパターン、多方向へのスピード、そしてそれらの間にあるもの全てに関わる形で、ムーブメントのコーチングをしています。“自由な動き”やスポーツの試合の勝負を見ることで発見したのは、アスリートは多くのスピードスキルやストレングスパターン動作をランダムに、そして非常に効率的に行っているということです。もちろん、乏しいパターンを露呈しているアスリートも中にはいます。しかし多くの場合は素晴らしいものです。私が焦点をあてる、この“自由な遊び”とスポーツの試合の動作の側面は、短い時間枠の中での数多くの動作のランダム性です。アスリートは、その瞬間のニーズによって動いているのです。 試合を習得 ランダム性は特定のパターンを教えるのに重要なツールだと、私は常に思っていました。私の主なリソースは私の幼少期と友人でした。成長の過程において、私達のスポーツにスキルコーチはいませんでしたが、私達は高い技術を持っていたのです。なぜなら私達が目覚ましく向上した様々なスポーツにおいて、数多くの動作パターンと特定のスキルに何時間もさらされていたからです。私の数人の友人と私はテニスをしていました。ご存知のようにテニスは、単に“習得する”というのが非常に難しいものです、しかし私達はとても上手でした。実際私達は、大学は言うまでもなく、いくつかのトーナメントでプレーをし、かなりの高いレベルにおいて勝利を収めていました。私達には、テニスに特化したドリルのコーチはいませんでした。私達は、単に自分たちより上手な選手達とプレーをし、そこに身をさらすことで学んできたのです。私が育ってきた過去の経験から、事例を述べ続けていくことはできますが、大事なことは、実際の試合や活動での経験を、教えとして使っているということです。私達は順応することを学ぶか、さもなければ失ってしまうかのどちらかなのです。 私には、小さな裏庭で横幅の狭い中でフットボールゲームをし、タックルをされないように避ける術を学んでいた鮮明な記憶があります。繰り返しになりますが、順応するか失うかなのです。より多くの露出と経験をすることにより、私達は何が上手くいって、何が上手くいかなかったかを見つけてきました。この経験は反応し、動くという能力を築いてくれました。 部分と全体の動き 私達は、避け方を学ぶ為に動作スキルの一部を細分化する必要はありませんでした。経験が私達に教え、より多くの露出により解明する可能性が与えられていました。 動き方を学習する際の神経系システムは、混沌とした状況を好みます。私がこれを真実だと思う理由は、反射的動作というのは、人類の夜明けから、我々が生存するために使ってきたものだからです。我々の存在は闘争、または逃走することができるかどうかにかかっていたのです。反射的ではあるものの、フットワークのランダム性は、素早く身体を動かし“生存”するために非常に精密なものです。神経系システムは俊敏な退避、もしくは攻撃を必要とする予測不能な混沌状況を取り扱えるように張り巡らされていると信じています。それはスポーツと人生にも言えることではないでしょうか。 赤ん坊は、いくつもの全体の動作パターンを通して歩行を学びます。これらの動作パターンは、その初期において完全なる歩行ではないかもしれませんが、伸展パターン、屈曲パターン、そして回旋パターンが必要性、もしくは興味によっておこります。時間の経過と共に、赤ん坊は、自分が空間の中のどこにいるのかに基づいた感覚入力に対する、連続した反応によって歩行を習得します。つまずいた時は、バランスを得るために一歩踏み出し、横によりかかりはじめ、臀部と足をシフトさせます。私達は何かを成し遂げるために動くのです。アスリートは何かを成し遂げるために動きます。アスリートは部分的な動きではなく、全体的な動作で動くのです。 全体の動きは、非常にダイナミックなものではないかもしれません(ボクシングでジャブを避ける頭の動き)。動作は常に大きいわけではありませんが、常に全体性をもつのです。もし動作を区分けしたならば、闘争・逃走反応に基づいた神経系システムの発火パターンにとって、本能的に意味をなさない無益な反応となります。私は乏しい、もしくは活動的ではない筋肉グループ(神経系の発火)を再教育するために区分けをするべきではない、と言っているわけではありません。シンプルに、多方向的なスピードに関連する全体的な動作を学ぶことについての話を使用としているのです。 動作トレーニングに対する私のアプローチ 長年、私は多方向性のスピードスキルを細分化した動作パターン(部分)をスピードを教える初期のアプローチとして教えていました。その後長年に渡り、最初にスキル全体を正しく行うことができない場合にのみ、細分化したり、もしくは部分的なもの修正方法として指導してきました。繰り返しますが、わたしは多方向への動作スキルについて述べているのであり、ボールをシュートすることや、フットボールをパントするといったスポーツに特定されるスキルについて述べているのではありません。 混沌的トレーニングは私達の脚、腕、そしてコアに対して選択的に反射動作が起こせるよう即座に調整するように神経系に働きかけます。スポーツや人生のようですね。 私が追われたり追ったりしている時に、動きを部分に分解したりすることなく、助けを得ることなく歩ける方法を学ばせてくれる、素晴らしくデザインされた複雑なシステムを、なぜ私は取り入れたいのでしょうか?もし私の動作システムが、数回の試行の後でも失敗してしまうとしたら、その時私は部分の分解します。必要のある時のみです。 この信念システムが、私が競争的なドリルを、反応スピードをあげる導管としてスキルトレーニングに組み込んでいる理由です。例えば、もし私が5ヤードの加速能力を鍛えたいならば、私は選手にボールを最初のバウンドでキャッチする、もしくはパートナーを追いかけさせます。この方法は、我々皆に組み込まれている闘争・逃走メカニズムを使用しています。この方法を通じて、私はフィードバックを与えることができます。例えばもっと腕の動きが欲しいとか、より良い身体の傾斜といったものです。この方法が非常に効果的な理由は、私の意見と経験からですが、 選手はその瞬間の中にいて、正しい腕の動き、もしくは身体の傾斜がない状態で走ることがどういったものかと感じているからです。彼らが、より効率的なテクニックを次のレップで使用した時は、瞬間的に正しい感覚があるものです。彼らが経験をする前に私がアスリートに使用して欲しい全てのテクニックを細分化し、フィードバックを与えていたならば、同じような繋がりはうまれないでしょう。 もしあなたがトレーニングシステムをライブで、活動的で競争的な状況で発展させる事ができるならば、フィードバックとともに肉体的、精神的コンプライアンスをかなり楽に得ることができます。問題を解決するのにどの道具を使えばよいかわかるということは言う間でもありません。もしもあなたが先回りして問題を解決しようとするならば、選手にとって修正するテクニックを築き上げるための“過去の経験”が無くなってしまいます。 私のビデオの多くは、プログレッションに基づいており、矯正という観点からあなたの選手に与えることができるものとなっています。これらはあなたが見るべきこと、そして許容するべき自然に起こることを知ることができるツールとなっています。私のビデオは、動作がどうあるべきかというアセスメントのツールであり、段階的に前進するシステムでもあります。全ての状況は異なっています。だからこそ求めているものは何かを理解する必要があり、そうすることで必要性を見つけられた時に修正をすることができるのです。
シングルレッグ ストレングストレーニング
私は、どのようなストレングストレーニングを選手に行っているのかという質問を受けることが多々あります。私は決まって、”選手が必要なこと”と答えています。私は、BFSやハスカーパワーのような特定のトレーニングプログラムを導入していません。ストレングストレーニングに必要とされることを行っているのです。しかし、私には哲学があり、そしてその哲学を長い間信じてきました。 ストレングストレーニングとは何か? ストレングストレーニングとは、私が選手の総合的な安定性と力発揮の向上を図るプロセスです。数字に対するこだわりは一切持ったことはありません。つまり、仮に選手が130キロや180キロでのスクワットができなかったとしても、私は少しも気にしないのです。私が選手に望んでいることは、速く、正しく力を発揮することができる能力です。また、片脚で正しく力を発揮することも、同様に選手に期待していることです。 フットボールの監督をしていたとき、私のチームはパワーリフティングの大会に出て、勝つようなことはありませんでした。しかし、私のチームはいつでも速く、強く、安全でした。もし私のチームをオリンピックリフティングの(重量挙げ)大会に出場させていたら、彼らは非常に良い成績を残していたことでしょう。チームに、私は筋力の重要性を強調していました。筋力はパワーに繋げることができるからです。 ランジとステップアップの二つは、私が常に行ってきた主要なトレーニング種目です。そして、シングルレッグスクワットも多く取り入れてきました。これらの種目は、伝統的なスクワットだけを行う場合よりも、より多くの運動能力要素が試される運動であると信じています。誤解をしないでください。片脚の種目程ではないというだけで、私も伝統的なスクワットは大好きで実行しているのです。シングルレッグスクワットや、ランジや、ステップアップといったエクササイズを通じ、選手達が身体の動かし方について多くを学んでいく様子を見てきました。選手達がエクササイズを正しく、より力強くこなすために、重心の調節の仕方を理解していく姿を見てきました。不安定で弱かった選手が、ステップアップとシングルレッグスクワットを行うことで安定感と強さを増していく現場を目にしてきました。安定性を取り戻し、崩れなくなった膝を見ました。高強度で片脚の種目を行っている際、足がアーチを保持している様を見てきました。選手達はこれらの運動種目から非常に多くのことを学び、それが彼らのフィールド、コート、トラックでのパフォーマンスへとつながっている、というのが私の個人的な見解です。 片脚の種目はストレングストレーニングだけでなく、ウォームアップとアクティベーションにもよく取り入れています。片脚でのリープ、ホップ、バランスの運動が気にいっています。上記で述べたように、選手達には片脚でのバランスの維持と、悪い体勢の修正方法を学習することが求められます。私がよく使うルーティーンをご紹介しましょう。 ウォームアップ: 片脚立ちでの遊脚による複数方角へのリーチ:股関節の安定性と筋力を向上させる素晴らしいエクササイズです。足と足首は固有受容的活動を活発に行わざるを得なくなります。通常、各脚20-30秒を2セットずつ行います。 側方へのリープと保持:選手は45センチ~68センチ程リープし、着地後2秒間停止します。側方へリープするため、選手が利用できるバランスツールは足全体ではなく、足幅のみに限られます。これにより股関節(及び股関節による膝の制御力)、足、そして足首に負荷を与えることができます。内転筋とコアへの刺激はいうまでもありません。通常、まず私は各方向に6-8回を1セット行い、次のセットでは着地ごとにシングルレッグスクワットを加えた側方へのリープを行います。 パワー: パワースキップからのランジ保持:選手はパワースキップを行い、ホップする脚の着地後、ランジを行い、低い体勢を1-2秒程度保持します。その後、この低いランジのスタンスから力強く次のパワースキップへ移行します。上半身と下半身の良い姿勢が大切です。選手は身体の正しい減速の仕方を学習します。この運動を、私は選手に各サイド5回ずつ、1-2セット行わせます。 ベンチブラスト:選手は、30センチのボックス上でパワーステップアップを行います。これは、上にある脚(ボックスに着いている方の脚)で爆発的に踏切るということです。この種目は速く行われ、悪い動作が確認しにくいので、私はジャンプ(正しいジャンプ)全体の動きを通じ、身体の位置に着目するようにしています。選手は、踏切の後、足、股関節のアライメントを膝に合わせることを学習します。片脚につき、5-8回、2-3セット行います。 アイススケーターズ:選手は爆発的に右脚で左方向にリープし、左脚で着地します。シングルレッグスクワットの体勢で着地したら、交差ポステリアチェーンを予備伸張するため、右手及び右腕を身体の対角線上に伸ばします。そして、爆発的に右に戻ります。股関節のパワーと安定性を高める素晴らしいエクササイズです。各方向に5回、2-3セット行います。 ストレングス: ランジ:私は全方向へのランジを好んで行います。これらは、優れた筋力向上効果があり、バランスのトレーニングとしても素晴らしいエクササイズです。通常、片脚につき、5-8回、2-4セット行います。 ステップアップ:このエクササイズは常に私のお気に入りです。選手が足の回内を上手にコントロールできない場合は、足のアーチを保つためにフィードバックを少し与えつつステップアップを行わせます。ステップアップは足全体と股関節の筋力、股関節の位置の制御に適した素晴らしいエクササイズです。片脚につき、5-6回、2-4セットずつ行います。 これらは私のお気に入りの片脚エクササイズのいくつかの例です。一回のワークアウトでこれら全てを行うことは決してありません。冒頭で説明したように、私は必要とされていることを行います。片脚でのエクササイズの難易度が高すぎる場合は、徐々に慣らしていくようにします。 片脚のエクササイズを楽しみながら取り組み、そしてテクニックと安定性に意識を集中させましょう。
投球の方法
与えられた状況下において、ベストなエクササイズとは何かという議論がフィットネス業界でたびたび行われます。よく注意を払っている多くの方がご存知のように、ベストなエクササイズとは、最も必要とされているエクササイズです。だからこそ私達はアセスメントを行い、課題に取り組むのです。 発展途上にある、9歳以下の小児に話題を移しましょう。私は子供の成長に必要なエクササイズを数多く挙げることができます。もちろん、ニーズによって、望ましいエクササイズとそうでないものがあります。しかし、適切に行われば、全てに勝るエクササイズが一つだけ存在します、それは投げることです! 動きの基礎 運動競技や動作全般において鍵となる基本の動作は、数多く存在します。頭に思い浮かぶリストを挙げてみましょう: 屈曲から伸展へ 伸展から屈曲へ 重心移動 前額面における移動 矢状面における減速 水平面における加速と減速 コーディネーション 各部位の総和 バランス パワー 精度... 私達にはかつて、石や槍を投げて獲物を捉える方法を知らなくてはならない時代がありました。投げることは、私達の生存の根底にあるものだったのです。 小児期に投げる方法を学ぶことにより、多くの事を成し遂げることができます。彼等は、身体の加速と減速を全ての面でコントロールすることを体得します。対象物(ボールであることが多い)の速度、距離、高さ、精度、そして感触のコントロールを習得します。 野球のボールの投げ方の基礎 投球の戦術的、戦略的要素を発達させる方法は、数多く存在します。段階別に教えることにより、若者の自信と自己効力感を向上させることができます。 考えられる段階を以下に挙げます: 効率を高めるための、投球の技術的側面の指導(対象物の握り方、重心の移動の仕方、フォロースルーの方法等) 投球の標的に関する側面の指導(静止物、移動物、リリースポイント等) 投球の異なる可変要素の指導(距離、ボールの握り方、高さ、リードタイムの長さ等) *リードタイム 投球動作の開始からフィニッシュまでの時間 適切なタイミングでボールを操作する方法の指導(リリース時にボールにスピンを加えるか否か) 腕を使い、異なるリリースアングルでタスクを実施する指導(ハイリリース、サイドスロー、アンダースロー) 上記全ての可変要素を定位置、ランニング、シャッフル時、リトリート(追いながら、または追われながら)の状態で実施する指導 投球は、特定のスポーツパフォーマンスを向上のためにも、総合的な運動動作スキルとしても貴重なツールを若者に提供する優れたスキルです。 そしてご存知でしたか?左手と同様、右手の投球を若者に指導することも価値のあることなのです。
スピードのための筋力と反射
予期反応と対応が減速を先導する。 もしあなたがアスリートに減速もしくは停止を指導している場合、大部分においてそれは立ち直り反射を(固定された表面における)トレーニングしていることになります。つまり、アスリートは5ヤード(4.6m)のシャッフルまたは5ヤード走をしてから急激に停止しろと言われたら、彼等は力の低減システムがいつ使われるべきなのか予期することができます。 さて、アスリートをシャッフルもしくは走らせ、不規則な合図で方向転換させた場合、彼等はまだ立ち直り反射を使っていますが、その不規則性と停止するタイミング予測が困難なため、滑る可能性が加わります。 滑りが発生した場合、アスリートは、より傾斜反射に頼ることになります。(不安定かつ予測不可能な表面) 長い間、私はスポーツの動きに特化した純粋な減速または停止よりも、できるだけ早く、より頻繁に再加速を行う指導を提唱してきました。 理由は、傾斜反応を使う可能性が高まるほど、選手は足元や地面で生じた災難に上手く対応できるからです。 純粋な減速を指導することはとても重要です!漸進した際の、より高いトレーニング密度に必要とされる関節と組織の耐性を身につけることができます。しかし、コートやフィールドでの動きに特化するという意味では、再加速を指導しなくてはなりません。再加速は”クイックネス”です。立ち直り反応と傾斜反応を高めることは”クイックネス”であり、予期することと戦術的なセットアップは”クイックネス”です。よって、あなたは”完了するためのトレーニング”よりも”訓練するためのトレーニング”アプローチを取り入れなければなりません! 筋力トレーニングとスピードトレーニングがお似合いのカップルである5つの理由 筋力は動きの基礎です。筋力がなければ、スピードトレーニングは実施しません。他のトレーニングに関しては言うまでも無いことです。 筋力は剛性の強化を可能にします-剛性によって私達は基盤を安定させ、それにより四肢の独立した素晴らしい動きが可能になるのです。この剛性は私達の基盤(コア)に、筋力を完全に押し出す道筋を与えてくれます。それにより、脚と腕は”剛性”の恩恵を受け、優れた動作スピードを生み出すことができるのです。 筋力は吸収(エキセントリック)、停止(アイソメトリック)、産生(コンセントリック)といった筋肉の力の極限の”切り替わり”を可能にします。これは動作の”クイックネス”、カッティング、そして急な方向転換において非常に重要なことです。筋力は私達の質量とモメンタムをより効果的に処理することを可能にしているのです。 筋力と一貫した筋力トレーニングの実施により、筋肉間と筋肉内のコーディネーションを高めることができます。このコーディネーションにより、私達は怪我をすることなく四肢を最大動作可動域かつ最大速度で動かすことができ、抑制の緩和によってレーザー並みの速さで動くことが可能になります。 ストレングストレーニングによって、私達は競技中により高いパフォーマンスを生み出すことのできる姿勢を取れるようになります。優れた筋力があれば、加速の姿勢を維持する能力によりさらに前傾になることができます。筋力があれば、より速くスイングするため、腕、股関節、そして脚の位置をよりしっかりと固めることができます。筋力のある人は、筋力のない人と比較して、最高のパフォーマンスを生み出す姿勢を保持することができます。