マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
ウォームアップ パート3/4
関節ごとのウォームアップ:胸椎&肋骨から関節窩上腕関節 胸椎と肋骨 主な必要性:胸椎、腰椎屈曲、肋骨及び胸壁先端部の拡張 上記にあげた「主な必要性」は議論を呼ぶに違いありません。この混乱しがちなエリアを、トレーニングに関する実践的な考え方で、バックアップしてみましょう。 胸骨は最近よく知られるようになった関節の一つであり、それにはちゃんとした根拠があります。 胸椎が最適な位置にあることは、より良い肩の生体力学のためにとても重要です。 最近よくみられるのが、平坦過ぎる胸椎をしている人たちです。胸椎は本来なだらかな後弯を持っているべきであることを忘れないでください。肩甲骨もなだらかにカーブしていますから、胸椎に自然なカーブがあることは重要なのです。 要約してみると。 少しカーブをしている肩甲骨が、少しカーブをしている胸椎の上にのっていれば、そこには自然な安定性が生まれるでしょう。 しかし、平坦過ぎる胸椎の上に、少しカーブしている肩甲骨がのっているとすれば、肩は不安定になってしまいます。 肩甲骨は上背部に直接付着しているのではなく、筋肉によって接合されています。ですから、上背部が平坦になりすぎると、肩の痛みや機能不全の起こるリスクが増してしまいます。 長年にわたって、私たちは、胸椎にもっと伸展を、ということを話してきたのですが、今では、胸椎により屈曲を、という話をしています。 どういうことでしょう? 私たちは、評価の技能のみでなく、適切な矯正エクササイズの処方においても、より明確になってきたのだと思います。 胸椎や肋骨はそれぞれ独自の構造を持っています。もちろん相互に働きますが、それぞれの働きも持っています。 私たちが「過度の胸椎後弯」として分類していたのは、片方もしくは両方の胸壁が落ちくぼんでいる平坦な胸椎です。 伸展を得るためにフォームローラーの上で身体を捻る代わりにするべきことは、胸椎に本来あるべき屈曲を取り戻すことで、ニュートラルな状態に戻し、片方もしくは両方の胸壁の凹みを埋めていくことです。 このように考えてみてください。もし、前面の胸壁に充分な広がりがなければ、私たちがいつも話しているような、前肩で丸まった姿勢になってしまうでしょう。 パンクしたタイヤのように、タイヤに空気を入れ直して充実させることがゴールなのです。 あなたが胸壁を充実させることができれば、自然な胸椎のカーブを取り戻し、改善し、肩甲骨がのるための、安定した基礎を作ることとなります。 要するに。 ウォームアップにおけるゴールは、胸椎のポジションを最適化し、胸の上部を空気で満たすことなのです。 もしあなたの上背部が平坦すぎる場合は、自然なカーブを取り戻す為に、胸椎の屈曲を得る努力をする必要があります。私たちは通常、丸まっている上背部に対して、呼吸に重きをおいたエクササイズをします。この話題に関しての詳細なポストを書くまでの間、下のビデオリンクをお役立てください。 首 主な必要性:ニュートラルであること 首はとても繊細な関節であり、パーソナルトレーナー、ストレングスコーチとして、あまり踏込み過ぎた話をする事は避けたいと思います。 肝心なのは、もしあなたがコーチやパーソナルトレーナーで、首が痛いと訴える人が来た場合には、できるだけ早く理学療法士を紹介することです。 良いアライメントと適切なウォームアップにおいては、私はいつも首をニュートラルな位置にすることに注目します。もし頭部前突姿勢の人がいたら、「顎を引いて」「頭を後ろに引いて」と指示するとよいでしょう。 私が個人的に好きなのは、ビニールのパイプを背骨に沿わせて置き、背骨の上から下までニュートラルな位置を自分自身で見つけてもらい、それから望む動きを指導していくという方法です。 トレーナーの観点から言えば、首はとてもシンプル。ニュートラルな位置にもっていき、そこで維持するだけなのです。 肩甲骨 主な必要性:安定性と上方回旋 胸椎から外側へと進んでいくと、次に登場するのは肩甲骨です。肩甲骨は胸椎の位置に対して「奴隷」的な存在です。もし胸椎が良い位置にないのであれば、まずそれを改善する必要があります。 胸椎のアライメントが良いと仮定したとき、肩甲骨の2つの主な必要な要素は、安定性と上方回旋です。 まず上方回旋から見ていきましょう。 肩甲骨のスムーズな上方回旋を駆動する3つの筋肉は: 上部僧帽筋繊維 下部僧帽筋繊維 前鋸筋 肩甲骨上方回旋 上部僧帽筋が長くなっている場合は、胸壁先端部の拡張不良によることが多いようです。 胸壁を空気で満たすことができれば、上部僧帽筋の位置や長さは改善されます。 一方、前鋸筋と下部僧帽筋は弱い場合が多いようです。これは下記のようないくつかの要因によるものだと思われます。 適切でない運動プログラム これらの筋肉群に強化が必要だということへの一般的な無認識 正しくない基本姿勢やポジション 私たちはウォームアップ中、腕立て伏せや前腕ウォールスライド等の運動により、これらの筋肉群に何回も働きかけます。 関節窩上腕関節、肩関節 主な必要性:回旋、反射的な安定性 最後になりましたが、おろそかにできないのが、関節窩上腕関節、つまり肩関節です。 この関節も、股関節のような球関節であり、可動性に関してとても重要な役割を担っています。 もちろん私は肩関節の可動向上ドリルをウォームアップの中に取り入れていますが、それがやり過ぎになってはいないことに気づかれるでしょう。 解剖学を理解すると、肩関節の可動性は、胸椎と肋骨のアライメントが整っていることのみではなく、肩甲骨が安定していることが前提となっていることに気づきます。 肩の十分な可動域を取り戻すと、安定性も回復します。そして、セラバンドを使って内旋、外旋の運動に無駄に時間を使う必要もなくなります。回旋腱板が、トラクタービームのように肩を肩甲骨へひきよせる為に作用するという、真の肩の安定性が実現するのです。
ピッチングの障害とパフォーマンス:踏込足の接地と完全な外旋
今日の投稿では、投手をトレーニングするときに理解する必要のある、最も重要な姿勢、踏込足の接地と完全な外旋について少し説明したいと思います。 外旋が最大化する直前に踏込足の接地は起こります。足が着地する際、胴体がまだ逆方向に回旋している間に、骨盤はホームベースに向かって回旋し始めて分離を作り出し、これにより速度は増加します。外旋の最大化‐もしくは "レイバック" - は、この分離の終了を意味します。ここで、下肢で発生するエネルギーは、すでに身体上部まで連鎖して作用しているのです。ニッセン他(2007)は、この素晴らしい図解を発表し、分離の発生を解説しています。この図では右利きのピッチャーの場合を表現しており、上の図が骨盤、下が胴体を表しています(左右の肩関節は回旋の中心)。 この図を見るだけでも、多くの場合の、斜筋へのストレスと腰部の痛みの原因を辿ることができます。とてつもない回旋ストレスですよね。 さらに、なぜ投手に、かつてないほど股関節の傷害が多いのかもわかるはずです。外旋が最大化する際、骨盤と胸郭が同じ方向を向くよう(そうでないと腕が引っぱられてしまいます)に、遅れずついていくためには股関節の回旋にかなりの加速度を必要とするのです。この図では、下肢とコアで起こっていることを解説しているにすぎません。では肩では何が起こっているのかを見てみましょう。 完全なレイバック(外旋の最大化)時、肩には外傷性および慢性的な損傷の可能性がいくつも潜んでいます。ピールバックメカニズムとして知られるパターンにおいて、上腕二頭筋腱はねじれ、上部関節唇を引っ張ります。回旋腱板の関節側(下部表面)は、関節窩の上後部においてインピンジメント(関節内インピンジメント))を起こす可能性があり、回旋腱板の部分的な裂傷に至ります。最後に、ボールがソケット内で外旋する際、上腕骨頭は前方に滑る傾向があります。それによって上腕二頭筋腱と前方靭帯の構造にストレスが生じます。 同様に、肘では、外反のストレスはグラフからはみ出すほどの大きさとなります。これは肘内側側副靭帯損傷、屈筋/回内筋損傷、内側上顆疲労骨折、外側圧迫損傷、尺骨神経への刺激、あるいは、その他の問題を引き起こす原因にもなりえます。 読者の皆さんが、これらの損傷がどんなものなのかを知っていることを期待しているわけではありませんが、ただ、投手がこれらのポジションにおいて、機能的な強さと可動性を持つようにトレーニングすることは、大変重要なことである、ということが伝われば充分だと思います。 そして、これにより、オーバースローの選手の強化とコンディショニングを目的としたプログラムに関する根本的な問題が明るみに出ることになります。一般的なトレーニングでは、これらのポジションにおいて「安全」であるようにトレーニングすることについて、全く触れられていないのです。 「クリーン、スクワット、デッドリフト、ベンチ、懸垂、シットアップ」だけでは役に立ちません。 着地の際に前足側でフォースを受け止めるためには片足のスタンスで強くなる必要があります。
パーシャルスクワットとフルスクワットはどのように違うのでしょうか?
どれくらい深くスクワットをするべきでしょうか? 何回行うべきなのでしょうか? 現世代の人達は、この問題に関してより多くの困難を感じているようですが、これら現存の疑問は長年にわたってリフターを悩ませているものです。 この研究は月刊の総説には掲載されませんでしたが、それでも解説する価値があると思いました。なぜならば、その研究が一部の可動域と全可動域でのスクワットの間での論議、そしてどのように、ストレングス、コンディショニングプログラムの中で使えるかという論議に光りを灯したからなのです。 *** 研究論文:スクワットの動力学において、全可動域から一部の可動域への移行による影響、ドリンクウォーター、ムーア、バード:ストレングス、コンディショニングリサーチジャーナル、2012 *** スクワットの深さについての困惑 彼らの研究の背景として、ドリンクウォーター及びその他は、スクワットやスクワットの深さが、フィットネス業界において十分に理解されていないと解説しています。「ディープスクワット」が何を意味するのか、については不明瞭であり、「パラレル」という概念も一部の人達を混乱させるようです。それゆえ、以下のパラレルスクワットとパーシャルスクワットに関するこの研究において、いかなる幻惑をも防ぐ為に、私は下記の定義を用います。 ディープスクワット・フルスクワット ー 股関節は膝の水平面よりもはるかに下に位置する。 私が見た限り、たくさんのオリンピックウェイトリフティングを行っているか、もしくはとても時代遅れなのでなければ、ほとんどの人はこのようなスクワットはしません。 パラレルスクワット ー 股関節の中央は膝と平行。大腿部の下側が膝と平行になるのではありません。それでは明らかに高すぎます。また、90度の膝の屈曲では、これも又、ボックススクワットをしているか、もしくは通常よりも150%長い大腿骨を持っているのでない限りかなり高すぎることとなります。パワーリフターのスクワットの多くはこの深さか、もしくはトレーニングにおいてはもう少し低い位置でしょう。 パーシャルスクワット ー 膝の屈曲は90-120度程度のみ。その上限が、民間のジムでよく見られる一般的なスクワットの深さです。 もちろん、これは皆さんの好む定義ではないかもしれません。それはそれで良いのです。この文献の中での言葉の使い方が明確になるように、自分自身の言葉でただ定義する必要があっただけですから。それでは次に進みましょう。 *** スクワットの深さに関する簡単な歴史と膝の健康に対する懸念 ドリンクウォーター及びその他は、1961年(印刷中)に発刊されたカールクラインによる研究によって出された、ディープスクワットが膝の健康にとって有害であり得るという考えを記述しています。研究者たちは、クラインがディープスクワットにおいて観察された膝の剪断力の高さと、ディープスクワットを行うウェイトリフターの靱帯の緩みの増加を懸念していたと記述しています。 しかしながら、ドリンクウォーター及びその他は、これらの調査結果は、間もなく、業界のディープスクワットとパラレルスクワットを取り違えている多くの人達により推定され(上記の言葉の定義は、このため)、それから間もなく、少しの膝の屈曲よりも深く膝を曲げるスクワットは、すべて危険であると非難されたと記述しています。それに加え、ショーンフェルド((2008))は、ディープスクワットでさえ、それ以来悪い評判から解放されたと指摘しました。(詳細は彼の文献を参照してください) それにも関わらず、ドリンクウォーター及びその他は、この混乱と、結果として生じる非難の風潮は、業界中、そして国中のジムでパーシャルスクワットを行うという波を引き起こしたと記述しています。初心者に対して、全可動域での動きは一般的に、強化とサイズアップに対してより有益であると最近ロネイ(2011)によって記述されたことを考慮すれば、これは残念なことでした。 *** 一部の可動域でのウェイトリフティングの恩恵 しかしながら、これはパーシャルスクワットが上級のリフターにとって有益なエクササイズではないということを意味するわけではありません。ムケルジー(1999)は、すでにウェイトリフティングが行き詰まってしまっている人においては、パーシャルリフトを全てのウェイトリフティングでのパフォーマンスを向上させるのに使うことができるという発見をしています。 加えて、パーシャルリフトの使用について、妥当な理論上の根拠があります。フロスト(2010)はヘビーリフト(1RM の70-80%以上)のコンセントリックの局面は4つの段階に分かれる傾向にあると説明しました。最初は、加速の段階で、その後には「固着領域」と呼ばれる減速の段階が続きます。 そして次には回復という2つ目の加速段階が続き、そして最終ポイントまで最後の減速段階が続きます。固着領域とは、生理学や機械効率の観点から他の部分よりも弱い関節可動域のポイントのことで、これは特に一部の可動域でのウェイトリフティングをすることによって鍛えることが可能です。 たとえパーシャルスクワットが固定領域を強化しないとしても、動きの最高域においてより重い負荷を持ち上げることを可能にし、理論的にはある一定の可動域においての強化につながります。 *** 一部の可動域でのウェイトリフティングの制限要素 しかしもちろん、恩恵だけがあり、制限がないような完璧なウェイトリフティングの方法はありません。一部の可動域でのウェイトリフティングの主要な制限要素は下記のものです。 主動筋が全可動域のウェイトリフティング中に顕著に長さが変わるのに対し、一部の可動域でのウェイトリフティングは主動筋の長さ・張力曲線の小さな範囲の中でのみ行われます。 一部の可動域でのウェイトリフティングは小さな可動域の中でのみ行われ、それゆえ運動学習はその可動域にのみ適用すると思われます。これは、顕著な強化は、対象となる特定の可動域と若干両側に対しての神経適応によってのみ得られるということを意味します。しかしながら、クボ(2006)は、神経系の発達は全関節可動域を通じて、一部の可動域でのウェイトリフティングによって得られることを発見しています。 一部の可動域でのウェイトリフティングは、全可動域でのウェイトリフティングのパターンと同様には主動筋を活性化しませんが、クラーク(2012)の記述によると、スクワットの深さがどのように主動筋の活動の筋電図に影響するのかは、これまでのところまだ判明していません。 ハートマン(2012)の最近の報告によると、全可動域はパーシャルスクワットよりも垂直跳びに対してより良いとされています。 *** 研究者たちは何をしたのでしょうか? ドリンクウォーター及びその他は、ハイバー、肩幅のスタンスで120度の膝の屈曲をし、同じような負荷と異なる負荷(1RMの67%と83%)でパラレルスクワットとパーシャルスクワットの比較をしました。ウェイトは、被験者各自の速度で持ち上げてもらいました。 研究者たちは、趣味でラグビーを行う選手たち10名を募集し、被験者達は、10回を4セット、90秒のレストで、67%―パラレル、83%―パラレル、67%―パーシャル、83%―パーシャルというスクワットのワークアウトを実行しました。 対象者のスクワット実施中、研究者たちは変位、速度そして始めから終わりまでバーベルにかかる力を測定しました。 *** 何が起こったのでしょうか? ドリンクウォーター及びその他は1RM のパラレルスクワットの平均値は148.8kgであり、120度の膝の屈曲までの1RM のパーシャルスクワットの平均値は270.8kgだったことを観察しました。決して、ラグビー選手たちが訓練されていなかったというわけではなく、バーを使ってのスクワットは充分にトレーニングしていたのです。 予想通り、83%でのパーシャルスクワットは最高の最大力を生み出し、下のグラフで示されるように、その次は67%でのパーシャルスクワット、そして83%でのパラレルスクワット、67%でのパラレルスクワットと続きました。 *** また、これも予想通り、最大速度の結果は、力の結果と相反する傾向にあることを示しました。これは、より重い負荷が加速を困難にするということから理解できます。 *** ここまではいいでしょう。しかしながら、これらの強度において最大仕事率が比較的、力の傾向に近く、速度の低下によって特には影響をうけないというのはとても興味深いところです。明らかに、相反する速度傾向であるため、鋭角のラインではないものの、負荷の増加と共に仕事率が増すという傾向はまだ強くあります。 *** 最後に、研究者たちは1回あたりの総合のコンセントリックの仕事量は、重い負荷でのパラレルスクワットにおいて最高であると発見しました。実際、パーシャルスクワットは仕事量において優れているわけではなく、どちらの場合もパラレルスクワットほど高い数値ではありませんでした。 *** この最後のチャートは私たちが得ていた一貫性のあるパターンを壊してしまいます。そして次のセクションで見られるように、これらの結果をさらに詳しく分析するのはとても興味深いことです。 *** 研究者たちはどのような結論を出したのでしょうか? 一般的に研究者たちは、質(スピード、力、仕事率など)が最も効率的に鍛えられると意味する傾向にあるような、特定の変数の最大値を生み出すウェイトリフティングの変種を発見することを好みます。もちろん、特定の競技別の可動域や速度、動きのパターン等の、他の要素が大切というところでは僅かに低下します。 しかしながら、これは興味深い始点であり、少なくとも他のものと同程度に優れています。ドリンクウォーター及びその他は下記のそれぞれの方法は下記に挙げるこれらの点において最大であると記述しています。 力 ― パーシャル83%(1RMの高い%において) 速度 ― パラレル67%(1RMの低い%において) 仕事率 ― パーシャル83%(1RMの高い%において) 労力 ― パラレル83%(1RMの高い%において) 研究者たちは高い負荷でのパーシャルスクワットと高い負荷と低い負荷両方の負荷におけるパラレルスクワットは、目的によっては有益なトレーニング方法となり得るという結論を出しました。しかしながら、彼らは1RM の低い%でのパラレルスクワットに関しては、どんな目標であろうとも有益な発達は期待できないと示唆しています。 悲しいことに、当然ながら、中程度の負荷(8~12RM)でのパーシャルスクワットはおそらく世界中の全てのジムにおいて、最も一般的に行われているスクワットのタイプでしょう。そしてそれらは何においても、最高のものではないのです。そんなものですよね。 *** 制限要素 上に述べられているように、この研究にはいくつかの制限要素があります。 アスレチックトレーニングに対する提案には、特定の競技別の可動域や速度、必要な動きのパターンは考慮されていません。 アスレチックトレーニングに対する提案には、バリスティックでない方法からバリスティックな方法まで何が速度を重視したトレーニングに良いのかどうか、もしくはそれが同じ目的に対してアイソイナーシャル(一定の負荷)の方法と変動性の方法(バンドやチェーン)を比較しているかどうかを考慮していません。 その研究は広い範囲でのRMの%を網羅しておらず、より速い速度が得られるため出力がより高くなる1RMのかなり低い%においては、かなりの違いが予想されます。 行われた仕事率は身体組成の目的、特に脂肪減少の為にはとても重要な考慮事項ですが、筋活動の度合い、量、筋損傷、血流制限(パンプ)を含む広い範囲での要素によって生じる可能性のある筋肉肥大を考えた時は、必ずしも解決策であるわけではありません。研究者たちは、ような、それぞれ違ったスクワットの方法における筋電図での筋活動(行っていたら興味深いと思われる)の記録をしていません。異なった深さでのスクワットに関して、筋電図での筋活動を観察したカターリサノ(2002)のような以前の研究は、全てのスクワットのタイプにおいて同じ負荷を使用しており、それゆえ欠点があったのです。 *** 実践的な意義 キーポイントとしてこの研究から取り上げることができるものは、もちろん各自の目的にはよりますが、次のものです。 アスリートに対して 高い負荷でのパーシャルスクワットと速度を重視した低い負荷でのパラレルスクワットの組み合わせは、アスリートのスピードと強度を養うために有効な組み合わせになり得ます。 ボディービルダーに対して 脂肪減少や筋肥大を必要とする身体組性のプログラムに対しては、作業出力が最大であるべきであり、重い負荷での深いスクワットを行うべきです。反復回数をより多く行うために、軽い負荷でのスクワットを行うことも可能ですが、重い負荷でより多くセットを行うことで、反復回数をカバーすることができます。 ***
自重トレーニングのよくある俗説
人々がトレーニングについて話をしているのを聞くと、その人達がそれぞれのタイプのフィットネスをどのようにみているのかを知ることができます。その人達のフィットネスに対する先入観、偏見、信念は、通常そこで話されているトレーニングの目的や、具体的にどのようなトレーニング方法を使うのかということに反映されます。とりわけ最近私の目を引いたのは自重トレーニングでした。 もちろん,私自身は自重トレーニングの大ファンですが、自重トレーニングとウェイトトレーニングとの間には妙な比較があるようです。私はこのポストを通じてこれらの多くの誤解をなくしたいと思いました。そうすれば皆さんが、自重トレーニングとウェイトトレーニングの両方から、どのように効果を得るのかを学ぶことができるからです。 俗説1:自重トレーニングはウェイトトレーニングよりもアスレチックである 真実:どんな形態のトレーニングであっても、どのようにそのテクニックを使うかによってその効果は異なってきます。体操選手はもちろんすばらしいアスリートであり、広範囲にわたって自重トレーニングを行っています。しかし、私たちが指導しているDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングには、皆さんをアスレチックにするための多くの方法があるというだけではなく、皆さんをより動きやすく、強く、そしてパワフルにする様々な角度やプログレッションを用いています。 もし皆さんがボディービルディングのような方法やあるいはパワーリフティングのような方法でウェイトトレーニングを行うとしたら、そこには制限があることに気づくかもしれません。ボディービルディングでは筋肉を孤立して鍛えますが、これはファンクショナルトレーニングやパワーリフティングとはかけ離れています。このような方法で、強化することはできますが、そのほとんどが最も強いポジションでのトレーニングとなり、身体の可動性やその他の動きの面においてのチャレンジとはなりえません。 多くの人が、自重トレーニングは、ウェイトトレーニングよりもずっとアスレチックだと感じる理由は、自重での動きの多くは、どのように全ての身体の部位を統合して同時に動員するのか、どのように安定性と強度を組み合せるのか、そして、どのようにパワフルなエクササイズに移行するのかを学ぶことを必要とするからでしょう。 ですが、もし皆さんが、私たちが指導するDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングの方法を実際に行えば、DVRTには自重トレーニングとの沢山の共通点があることに気がつくでしょう。 DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングは、徐々に漸進させることができ、自重トレーニングでは不可能な要素を導入することができます。私たちがトレーニングする地面は常に安定していますが、アルティメイトサンドバック自体は、安定させることも不安定にすることも可能です。 私たちが不安定なアルティメイトサンドバックを用い、不安定な身体ポジションでトレーニングをする場合、私たちは小さな筋肉群を統合して、より高いレベルで働かなくてはならないのです。 DVRTアルティメイトサンドトレーニングシステムのさらなる例として、片側性のポジションと荷重位置を組合わせて使うこと、様々な角度と高さで回旋を生み出すこと、そして、動きの3つの面すべてを同時にトレーニングすることができます。これら全ては自重トレーニングにおいて、いくらか制限されうる要素と言えます。 俗説2:自重トレーニングは、どのように身体を使うかを教えてくれ、ウェイトトレーニングはただ、どのようにウェイトを持ち上げるかを教えてくれる。 真実:筋力トレーニングの適切な方法を理解していたとしたら、どのようなトレーニングの方法をとろうとも、基本原則は共通であるということがわかるでしょう。もし人々がただエクササイズの違いだけではなく、基本原則によってトレーニングの違いを本当に理解していたとしたら、と考えます。 ほとんどの人は、何故自分たちがそのエクササイズを行っているのか説明することができず、よく「コアを鍛えている」や「パワーをつけている」とか「ファンクショナルストレングス」など曖昧な情報を復唱するだけです。多くの場合、これらの表現は、私たちにトレーニングにおけるしっかりとした方向性を与えてはくれず、何故数多くあるエクササイズのなかから、ある特定のエクササイズを使っているのかを説明することはできません。 DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングでは、アルティメイトサンドバックを様々な方法で、どのように持つかによって左右非対称な荷重をかけたり、立位でのトレーニング、動きの角度などのアイデアに目を向けています。私たちはきつい自重トレーニングのドリルを次から次へと行うのではなく、むしろ自重トレーニングに近いところにあるコンセプトを用います。 腕立て伏せのバリエーションを使うのはなぜなのでしょうか? 異なったタイプのプランクのバリエーションがいかに、コアのスタビリティとストレングスに関する異なったタイプの戦略に一致するのでしょうか?これらの問いかけに答えることができるようになれば、全てのトレーニングはよりクリアにそしてより効率的になることでしょう。 俗説3:自重トレーニングは、最も多様性に富むコストパフォーマンスの良い筋力トレーニングの方法である。 真実:自重トレーニングは多くのオプションを提供してくれる一方、厄介な制限もあります。皆さんはどのようにしてロウイングのような水平方向に引くトレーニングを行いますか? 特に、片脚でのトレーニングをするための柔軟性と可動性が充分でない場合、どのようにして身体後面のトレーニングを行いますか? これらのような場合のほとんどにおいて、人々は、フロアスライダーやジムリング、サスペンショントレーナー、アブローラーなど、他の小さな器具を加えると言ったりします。この時点で既に、実際は、自重トレーニングには器具が必要なのだということになります。突然、自重だけを使うというアイデアが現実的ではなくなってしまうのです。コストパフォーマンスについても、自重トレーニングの難易度を漸進させるために、他の道具が必要となれば変わってきます。 自重トレーニングは、思っている程漸進的ではありません。どちらかといえば、1つのエクササイズから次のレベルの間にはとても大きなギャップがあります。皆さんが、誰かを長期にわたってコーチするとしたら、漸進のためのオプションがより多くあることが、その人を成功させるのにとても役立つだろうということに気づくことでしょう。それでは、自重トレーニングの漸進オプションを、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングと比べてみましょう。 自重トレーニングの漸進方法 スピード 身体の安定性 てこの作用 動きの全ての面でどのように動くかを学ぶことは、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングにおいて最も重要なことの一つです。 それではDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングにおける主な漸進方法を見てみましょう: USBを持つ位置 身体の安定性 てこの作用 スピード 器具の安定性 負荷 動きの面 体積 このように分解してみると、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングには、自重トレーニングの倍以上のオプションがあることがわかります。多様性はこれらの違ったシステムに対する私たちの理解によるようですね。 私の目的は、皆さんの自重トレーニングを行う気をそぐことではありません。DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングと自重トレーニングを組合わせて包括的なシステムにすることが最終的な答えだと思います。しかし、エクササイズがどのようにマッチするのかわからないからといって、ただ、色々なエクササイズを一緒に行ったり、ただ難しいからという理由で行うというようなことはしないでください。基本原則と動きがどのように共に働くのかということを、基礎から理解して行うならば、飛躍的に向上した結果を得ることができるでしょう。
ウォームアップ パート2/4
関節ごとのウォームアップ:足部から腰椎 それでは、トレーニングのみではなく、ウォームアップの観点からも必要な、身体のひとつひとつの関節の検証をしてみましょう。 足部 主な必要性:安定性とコントロール 足はまさに、地面からのフィードバックの起点です。もし足が、不十分な情報や間違ったフィードバックを身体に送ったり、不安定だったりしたら、自身のパフォーマンス能力を十分に発揮することができないでしょう。 私は過去に裸足でのトレーニングやミニマリストシューズを多大に支持してきましたが、最近になって少し考えが和らいできました。 ミニマリストシューズや裸足でのトレーニングは、足や踵骨の安定性がある人には良いでしょう。そうでない場合には、ミニマリストシューズが一番良い選択肢とは言えないかもしれません。 こんなことを書くと非難されるかもしれませんが、私達は、皆それぞれにユニークな個体差があり、一概に裸足でのトレーニングが全ての人に良いとは言えない、ということを理解していただくことができればと思います。 ここでのポイントは、皆さんがどのようなタイプのシューズが必要なのか、どの部分にサポートや強化が必要なのか等を見つけ出すということです。このテーマだけで1つの記事になる内容ですから、2013年に行うべき事リストに、このテーマに沿って記事を書くことを加えておくことにしましょう。 とはいえ、その他にもう一つ大切なステップがあります。正しい選択のシューズを履いたらそこでマジックが起こるわけではないのです。 うーん、もしかしたら。でもおそらくその結果にはがっかりすることでしょう。 ただマジックが起きるのを期待するのではなく、正しい選択のシューズを履いたうえで、私たちが三脚足と呼んでいるものに注目する必要があります。三脚足とは、第一中足骨骨頭、第五中足骨骨頭、踵骨に均等に体重が分配されている状態を指します。三脚のように3つの接地点を持っているという事です。 適切なシューズとニュートラルな足に注目することができれば、地面から上に向って、身体のポジションはより素晴らしいものになるでしょう。 足首 主な必要性:背屈 100人の人の足首の可動域をIFASTにてテストした場合、80-90%の人に背屈の低下や制限が見られると思われます。 何故そのような結果が出るのか?これがここで本当に問いかけるべきことです。 私たちのジムで見られる大きな問題の1つは、足首の可動域が狭い人は、姿勢に関して1~2つの問題を抱えているということです。 身体の重心が前よりにある 身体後面の組織のトーンが非常に高い これは何故なのでしょう? コアの安定性の乏しさ、硬い股関節屈筋群、そして骨盤の前傾のすべてが関与し得ます。 その原因を哲学的に理論的に突き詰めることもできるのでしょうが、結局のところ、問題を解決しないことには足首の可動制限は改善されません。 これから足首の可動性を良くするドリルを紹介しますが、もし姿勢に問題があるようでしたら、まず何よりも先にそれを改善することが必要です。 もしかしたら、本当は、今以上の足首の可動性が必要なわけではなく、持っている可動域をひきだす必要があるだけだったという結果に至るかもしれません。 膝 主な必要性:膝の屈曲、伸展 私は以前にも、膝関節について、じっくりと話をしてきましたが、ここでもまた話させていただきます! 膝は顆状関節であり、多くの人が思っているような蝶番関節ではありません。膝の主要な動きは屈曲と伸展ですが、膝関節には、少しですが回旋の動きの許容もあります。 多くの人がそれぞれの関節ごとのトレーニングに熱中しているにも関わらず、膝関節の重要性を見失いがちになっています。 しかしながら、シェルボーン医師(世界有数の前十字靱帯に関する権威)は、膝関節の不十分な伸展は膝の変性の主要な要因だと言うでしょう。 皆さんは、後でご紹介するウォームアップの中に、コアを働かせたSLRが入っていることに気づくでしょう。この運動では、必ず両膝をまっすぐに伸ばし、大腿四頭筋を使って膝関節の裏側(腓腹筋やハムストリング等)を伸ばすようにします。 何はなくとも、正常で左右均等な膝関節の伸展と屈曲は必要です。それだけでも長い間、膝を健康に保つことができます。 股関節 主な必要性:多面的な可動性と安定性、股関節の伸展、股関節の分離 股関節はほぼ間違いなく、私たちの身体の中で最も大切な関節です。球関節として、沢山の自由な動きを楽しむことができます。その股関節の可動性を失い始める時に、問題がうまれます。 更には、可動性を失い始めた時、その他の好ましくない問題が次から次へと起こり始めます。 股関節の動きの乏しさは、脳への適切ではない情報伝達を引き起こします。 変更された情報は、運動制御の乏しさと安定性の乏しさを引き起こします。 そして運動制御と安定性の乏しさは、強さに対して直接的に影響を及ぼします。 皆さんに教えられる事が他に何もなかったとしても、股関節は身体全ての動きにとってとても重要な関節だということは覚えていてください。可動性は不可欠なものではありますが、安定性(そしてのちには強度)も重要なポイントです。 90/90(片膝立ち)のポジションは、私達皆が取り組むべきものです。片膝立ちのセットアップでは、コアの安定性、前脚側の股関節の安定性、後ろ脚側の股関節の股関節屈筋の伸長性を発達させています。 骨盤 主な必要性:安定性、ニュートラルであること 骨盤はよく忘れられがちな関節です。しかしならが、一歩引いて見てみると、骨盤のアライメントがその上下の運動連鎖を駆動していることに気がつきます。 もしあなたの骨盤が前傾していたとしたら、腰椎は伸展し、股関節は内旋します。 その一方、もしあなたの骨盤が後傾していたら、腰椎はフラットになり、股関節は外旋します。 動きの質を最適化するためには、骨盤をニュートラルにし、そのポジションを安定させ、コントロールする必要があります。 股関節屈筋群や大腿四頭筋がとても硬い人は、立位の場合、比較的ニュートラルなポジションになることができるのにも関わらず、ランジやスプリットスクワットをしようとするとできないということが多々あります。 でも心配しないでください。もしあなたがそうだったとしても、ウォームアップでそれを解決するようにしますよ。 腰椎 主な必要性:安定性、ニュートラルであること 腰椎は常に注目される話題です。 人口の80%の人が生涯のうち、どこかの時期に腰痛を経験するということや、どこかの教祖めいた人が腹筋を割る商品について語るのを聞くと、何故まだ私たちが腰痛について話をしているのかも納得できます。 スチュアート・マックギル博士は脊椎のニュートラルなアライメントの必要性を支持する素晴らしい業績を残しています。マックギル博士の活動に注目されている方であれば、彼が、負荷のかかった腰椎屈曲、腰部における繰り返しの伸展、屈曲のサイクルを避けることを全面的に推奨している事をご存知でしょう。 どちらの動きも椎間板ヘルニアにつながることが示されており、明らかに良くないことです。 しかし、私は多くの人達が、行き過ぎの傾向に向ってしまうのも見てきました。これらの人たちは屈曲を避けることに集中するがあまり、それに過剰に反応しすぎて腰椎を過伸展させて動いていたります。 残念なことに、どちらにしてもやり過ぎはよくないのです。 大事なことを言い忘れていましたが、一旦このニュートラルなアライメントを確立したら、様々な可動範囲出の動きの中で、それを安定させコントロールできるようにしてください。スクワットやデットリフトであっても、通常の運動の中の動きであっても、ニュートラルで安定している脊椎を維持することが大切です。
ランニング中の背中の痛み。足の親指を疑ったことはありますか?
さて、今回の内容はランニング中の背中の痛み、腰痛や膝痛、そして足の痛みなどにも当てはまります。足の拇指、第一足趾の可動域は、統合された動きにおいて、前述の身体各部全てに影響を及ぼします。今回はランニング中に伴う痛みとパフォーマンスに関わる拇趾のチェックと、その対策を、テクニカルになりすぎることなく書いてみることにしました。 私は今まで、股関節の伸展可動域を向上させたり、腸腰筋や股関節屈筋群のストレッチに関する記事は数多く読みましたが、足の拇趾の股関節伸展や股関節屈筋群への影響に関して書かれたものはあまり読んだことがありません。 歩行のような、運動連鎖によって行われる動きでは、足の持つ可動域を如何に上手く使う事ができるかが、直接的に股関節の可動域に影響します。股関節を伸展するストレッチの多くは、膝を床につくことで足部から股関節を孤立させているようです。このようなストレッチは、股関節関節包等の構造のストレッチとして使うことができますが、キネティックチェーン全体を統合した動きのパターンを神経学的なシステムの中で作り上げ、統合的なシチュエーションにおいて、足部が股関節にマイナスの影響を与えていないかどうかを見極めることも必要です。 股関節伸展 生体力学 股関節に動きが起こることで、特に横断面においての、腰椎に対する動きの需要が低下します。股関節の矢状面、横断面の動きは密接にリンクしていて、股関節の伸展が大きくなればなるほど、骨盤は同側に向って、より大きく回旋します。 試してみてください!歩幅を大きくすればする程、骨盤は大きく回旋します。足を前後に踏み出しながら、骨盤を上から見るようにします。つまり、近位の骨盤が遠位で床に固定されている大腿骨(足部を介して)の上で回旋することで、股関節には、より大きな内旋が創りだされているということになります。股関節において、より大きな伸展、回旋を得ることにより、腰椎のエリアでの動きの需要は低下し、身体上部の構造をより健康に保つことに役立ちます。また、股関節周囲の筋肉の動きでフォースが吸収されることで腰椎の構造にかかるストレスは軽減されます。つまり股関節の伸展、股関節の動きは腰椎の健康にとって重要なことですが、そんなことは、皆さん、既にご存知ですよね! では、股関節伸展における足の役割とは何でしょう? より良い股関節伸展を得るためには、骨盤は、大腿骨に対して、前方に移動する必要があります。 歩行時、地面に固定されている後ろ脚の股関節屈筋群はストレッチされていて、その上を重心(骨盤)が通り過ぎる時、股関節屈筋群は爆発的に求心性筋収縮を起こすことで、股関節を屈曲し、前方へスィングし、歩行の新たなサイクルに入ります。 この爆発的な力の発揮がなければ、重心の移動も不十分なものになります。走ることの本質は、コントロールされた重心移動にあります。 これは、足部と脛骨によって大腿骨が地面にしっかりと固定されていれば簡単です。そのためには、拇趾の背屈可動域が充分にあることが不可欠です。可動域が充分にない場合、足部に足りない動きを代償動作で補おうとすることで、大腿骨と骨盤のポジションに影響を与え、股関節伸展にも影響が及びます。 代償性動作 母趾の背屈の可動域に制限がある場合、足を踏込む動作時に、足部が外転し、スピンをするように拇趾の内側で床を押すような代償動作がよく見られます。 この動きは、メディアルヒールウィップ(踵内側打擲)と呼ばれ、足部近位部(踵)は中心線に向って動きます。このような場合には、拇趾の内側、爪に近い部分に胼胝(タコ)が見られます。また足首の背屈に制限がある場合にも、回内の外転の要素で背屈の代償をしようとすることで、このメディアルヒールウィップが見られます。これが、拇趾の背屈制限の原因ともなり得ます。 このような回旋は大腿骨と骨盤にも影響し、骨盤や関連部位の構造に対して、より強い回旋力を生み出します。そのストレスが、横断面での股関節の動きによって軽減されない場合、腰椎や、仙腸関節の圧縮につながります。筋肉の動きを介して、ストレスを軽減できる回旋の動きの幅は、腰椎全部位を総計しても5度までです。球関節である股関節の横断面の可動域を考えれば、股関節の動きの必要性が理解できます。今回のケースでは、原因は、股関節ではなく、拇趾にあるのです!ここで解説した歩行のパターンを見てみると、足は外側に向ってターンし、臀部は、増幅された横断面の動きのために、一足早く、”外に飛び出す”ような動きをしています。 ウィンドラス機構 拇趾の背屈は足に強固さと安定をもたらし、効率的な股関節の伸展と推進力を生み出すウィンドラス機構にも貢献します。この観点から見ると、拇趾の可動域制限によって遊脚相に制限がおこると、拇趾の背屈制限は歩行のサイクルにおいて、反対側の股関節への身体上部から下方向へ向かっての動きの駆動にも影響を与えます。 拇趾の背屈がなければ、歩行中、片足立ちで身体の質量の衝撃が最大限に足底にかかる瞬間に、足底腱膜が短縮して抵抗することができません。つまり足底腱膜は、長期的に、過度な伸張力を受け、その影響で骨の異常発達や痛みを引き起こす可能性もあります。 ではどうすれば良いのでしょうか? まず拇趾の背屈可動域を確かめましょう。 これは自分の手で質的に測ることもできますし、角度計などで具体的な数字を求めることも可能です。もし動きが制限されてると感じたのであれば、まず体重がかからない状態で拇指を動かすことから始めてみてはどうでしょう。私は拇趾を背屈させながら手で第一中足骨を底屈させるよう押し込む方法が気に入ってます。また、関節を広げるために足趾を後ろに引っ張ることも出来ます。 私が使っている方法のひとつである“拇指マトリックス”は、偉大なギャリー・グレイから学びました。歩行時の片足支持と同じように足を地面につけた状態で、拇趾を背屈し、膝を動きの3つの面全てに向って駆動します。これによって、歩行時と同様に、トッダウン(身体の上部から下部への動きの駆動)で拇趾に動きが生まれます。 その次のステップは、足の動きを股関節屈筋群のストレッチに統合することです。つまり床に膝をついた姿勢ではなく、踵が地面から離れた状態で重心が拇指の上を通過するようにしながら股関節を伸展します。代償性動作が起こってないかどうか、あるいは足部や股関節の動きが減少していないかをしっかりと見極めてください!
ウォームアップ パート1/4
ウォームアップは最適なワークアウトへの大切な始点です。 ウォームアップなしでもワークアウトはできるのでしょうか? そうですね。 腕をまわし、脚をスイングしただけですぐに運動をはじめることは可能ですか? おそらく。 しかし、あなたの目標がジムやフィールド、コートでの動きを向上させることだとしたら、時間をかけて確立され証明されたウォームアップの原理を使うことが必要です。 それでは始めましょう。 何故ウォームアップをするべきなのか? 世の中に出回っている最近のウォームアップには下記のようないくつかの問題点があげられます: 必要な全ての関節を網羅していない 必要な関節全てを網羅しているとしても、それぞれについて全ての必要な動きや、行いたいと思う動作パターンがカバーされていない 重要なキーポイントとなる要素(動きや生理学等)をカバーしていない。 ウォームアップになっていない。 効率的に行われた場合、ウォームアップには下記のような非常に多くの利点があります: アライメントと姿勢の向上 滑液の粘性の低下(関節の調子が良くなります!) 筋肉の温度の上昇と、それに伴う柔軟性、伸長性の向上 カテコールアミンの放出(エピネフリンやノアエピネフリンなど) 神経系伝達の増進 難しい言葉はいておくとして、正しいウォームアップは身体を整え、柔らかくし、速く走り、高く跳び、または、重い物を持ち上げる準備をしてくれるというということです。それを踏まえると、私は正しいウォームアップは3つの大きな要素から成り立っていると感じます。 より良いウォームアップへの3つのステップ 賢明で包括的なウォームアップは3つの主要な分野を網羅しています リセット レディネス 特異性 様々なウォームアップのプロトコールやプログラムを調べてみようとすれば、沢山の素晴らしい情報が見つかります。ただ、それらのうちに、包括的と思われるものがないのです。もっと具体的に言うと、全てのプロトコールにおいて、何かが欠けているように見受けられるのです。それでは、前に述べた3つの分野について、何故それらがウォームアップに含まれていることが大切なのかみてゆきましょう。 #1リセット もしあなたがIFASTに来たら、最初にすることは必要に応じてリセットをすることです。リセットとは何なのだろう?と思うかもしれませんね。 よくぞ聞いてくれました! リセットとは最適な姿勢やアライメントを取り戻す為に使われる独特の運動や動きのことです。 多くの場合において、股関節、骨盤、肋骨等の構造がきちんと整っておらず、それによって動きが低下してしまいます。 そして周知のとおり、乏しい動きは乏しい運動制御と安定性につながります。 もし皆さんの身体が、ちゃんと動くことができず、不安定だとすれば、ワークアウトに含まれる筋力、パワー、持久力といったその他全ての素晴らしい能力を発揮するのは至難の業でしょう。 それゆえ、身体が整い、準備万端であるために、リセットは何をするよりも前にまず行われるべきものなのです。 リセットはとても特定なものであり、どのリセット運動が最もあなたに適しているかをここで伝えるのは不可能です。しかしながら、私たちが最も好むものの一つにスクワット ハング リセットがあります。これは肋骨をリセットし胸部の右側に空気を送り込むよう作用します。 これは私達がジムで使っているリセットのうちのひとつにしかすぎず、総括的な評価なくしては、あなた自身がどのリセットを必要としているのか言い当てるのは難しいでしょう。 一旦身体が最適な状態に整えば、今度は実際にウォームアップに集中することが出来ます。 #2レディネス レディネスは私たちのウォームアップの中の次の要素です。 全てのウォームアップが生体力学、動きの質、そしてアライメントに重点を置くことができ、置くべきである中、ここでよい生理学を稼働させる必要性も忘れてはいけません。 思いつきの健康体操、ジャンピングジャック、バービーなどの昔ながらのウォーミングアップは、ただ身体組織を温めてトレーニングをする準備をするだけで、正しい動きを教え込むには理想的ではないかもしれません。 トレッドミルでの5-10分間の早歩き、バイクでのサイクリング、もしくはコンセプト2ロウワでのロウイングを行うことには何の異論もありません。 しかしながら、そこで終了することなく、さらにより大きな可動域へと動いてゆき、トレーニングで使うだろうと思われる全ての関節にアプローチするよう最善を尽くします。 このあとで、包括的なウォームアップをご紹介します。皆さん、ラッキーですよね! #3特異性 ウォームアップの最後の要素は具体的な内容です。 もし、これから走る、あるいは競技で功績を残したいのだとしたら、間近の課題に向けて準備できるよう、フォームを整えるランニングドリルや強度の低いプライオメトリックが必要でしょう。 もしウェイトトレーニングを行うのならば、希望の負荷の重さに達することが出来るようにテクニックを重視した軽いセットを行うでしょう。 ここでのゴールは動きのパターンの準備をし始めることでパベルがよく使う表現である“Greasing the groove “、つまり、溝に油を注して動きのパターンを向上させる、ということなのです。 もしあなたの最終ゴールが単にウェイトリフティングをすることならば、下の「よくある質問」のセクションでとても有効である具体的なウォームアップの方法を紹介します。 ボーナス:受動的ウォームアップ 夏に、もしくはジムの中がとても暑いとき、いかに早くウォームアップができるか感じたことはありますか? それではその反対ではどうでしょう。とても寒いジムの中で、あるいは、ただでさえ寒い冬にとても寒いジムの中でトレーニングをしたことはありますか? もし迅速にウォームアップをしたいのならば、身体を温かく保つために受動的な方法を使ってください。 とても早くて簡単ではありますが、トレーニングをするときにもう一枚服を着るだけです。私の場合冬にはスウェットパンツ、短パン、コンプレッションショーツ全てを着ることも良くあります。 全てが必要だからと言うわけではなく、全てを着ていることがウォームアップを促進させ、セット間でも寒くなることがないからです。 そのほか、パワーリフティングの選手が使っていた古くからのトリックは、温かくなるクリームや塗布薬です。これらのものは実際筋肉を温める程深く浸透してゆかないとまだ審議はされていますが、事例証拠によればこれらもオプションではあるとしています。 最後にもう一つ大切なこととして、トレーニングの前に温かい紅茶やコーヒーを飲むことは、単にカフェインの上昇によいと言うだけではなく、ウォーミングアップを促進させると感じています。
ファンクションの定義とは
ファンクショナルビデオダイジェストシリーズのトゥイーコロジー(微調整学)のDVDからの抜粋。ギャリーとデーブが、ファンクションとは?誰にとってのファンクションなのか?ファンクション=機能の本当の意味を理解するための定義を語ります。
腰椎の3Dモビリゼーション
股関節周辺組織のモビリティーを向上させた後で実施することができる、シンプルな腰椎の3D牽引を含むモビリゼーションの方法を、レニー・パラチーノが丁寧に解説します。
背骨は柱ではない
ViPR創始者であり、インスティテュートオブモーションの代表であるミショール・ダルコートが、背骨のテンセグリティー構造を解説します。英語でも日本語でも柱(Column/脊柱)と表現される背骨ですが、柱ではなく、柔軟性も弾力性もあるテンセグリティーなのです。
TRXとバーを使用したプッシュのエクササイズ
スピード&アジリティーのコーチとして知られるリー・タフトが、TRX®サスペンショントレーナーとバーを組み合せたオリジナルのトレーニングアイデアをご紹介します。TRX®サスペンショントレーナーの特徴のひとつである不安定要素に、バーの垂直方向への負荷という要素を組み合せた応用編です。
90/90 スプリットスクワット
90/90のポジションでのスプリットスクワットの重要性と、そのポジションのプログレッションをご紹介します。体幹と大腿骨の分離、股関節屈筋群の伸張のために重要なポジションを再確認しましょう。 音声の問題:左チャンネルはクリアですが、右チャンネルに強いハム音が収録されておりますのでご注意下さい。