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筋肉を増強することができるか?

よく「オリジナルストレングスで筋肉をつけることはできるのか?」と聞かれます。 答えは「はい」ですが、それほど単純ではありません。 ああ、この質問を受けた時に私に何が聞こえているかというと、それは「トレーニングにOSを使えば見栄えが良くなりますか?」と聞こえているのです。「OSをやれば、分厚い筋肉を構築してアーノルド・シュワルツェネッガーのように見せることはできますか?」とは聞こえていません。 とにかく、この質問をする人は通常、人生の中で従来の筋力トレーニングに飽き飽きしている時期にあるので、こう尋ねているのです。彼らはそれにうんざりしているか、別の観点から筋力トレーニングを見始めています。さっきも言ったように、トレーニングの様式としてOSを使うことで、筋肉を鍛え、「良く」見える、強い、または壮健さを高めることができます。しかし、これは実際には数多くの変数を伴う階層化されたアプローチなのです。 オリジナルストレングスス自体が動きの基礎を築き、身体的な目標をより簡単に、より達成しやすくします。OSは、従来の筋力トレーニング、さらには筋量増大トレーニングでさえもより実りあるものにします。また、オリジナルストレングスは、あなたが本来持っている未開拓の強さを身体が自然に表に出したり、解放したりすることも可能にします。あなたはそれほど強く見えなくても、驚くほど強いということもありえます。これはかっこいいかもしれません。 しかし、筋力トレーニングの唯一のリソースとしてOSを使用して、力強く見えるようにするには、OSを使用して筋肉を獲得するには、筋力トレーニングの原理原則を適用する必要があります。 身体に挑戦しなければなりません。適合を生み出すには、十分なストレスをかける必要があります。これは、負荷と時間によってテンション(筋緊張)を増大させたり、タイムアンダーテンション(筋緊張の持続時間)を作ったりすることで実現できます。これは、レパードクロールを10分間行ったり、200ポンドのスレッドを引きずりながらレパードクロールするか、あるいはその両方を意味するかもしれません。必ずしも 1 つの方法があるわけではありませんが、肝心なのは、身体が反応するチャレンジを作り出す必要があるということです。 執拗な労働倫理が必要なのです。これは扱いにくい変数です。OSで筋肉を鍛えるというように、様々なことができると強く思います。ですから答えは「はい」ですが、私はある個人の労働倫理を知りません。彼らがどれだけ何かを望んでいて、どれだけそれに向かって努力しているのか、私にはわかりません。彼らが毎日喜んで実行するかどうかはわかりません。 特定の方法で食べる必要があるかもしれません。身体的な目標があれば、それを達成するために特定の方法で食べる必要があるかもしれません。あるものを食べる量を減らしたり、他のものを多く食べたりする必要があるかもしれません。望ましい身体的目標は、多くのことがうまくいって成り立つことです。すべてが重要です。ある決まりきった動きよりも重要です。 あなたはそれができると信じなければなりません。これは私の頭の中では労働倫理に関係していますが、何かを成し遂げたいのであれば、自分ができると信じる必要があります。自分ができることを知る必要があります。知識と努力が一致していれば、間違いなくOSで筋肉を鍛えることができます。しかし、そうであれば、あなたが決めた他のことでも間違いなくできるのです。 身体はマインドに従うと信じます。マインドがそこになければ、身体が従うべき目標はありません。しかし、マインドが目標に注目していれば、身体はエネルギーをほとんど無駄にすることなく従うだけかもしれません。実際、望ましい結果にマインドが向けられていれば、ワークの倫理観や作り出す必要のある課題にかかる労力も少なくて済むかもしれません。また、マインドが望ましい結果に向けられている場合は、食生活に余裕があるかもしれません。あなたのビジョンを使ってください。 ここでは表面をカバーしているだけですが、要点は理解していただけると思います。オリジナルストレングスを筋肉の発達トレーニングシステムとして使用することで、確実に自分が欲しい身体を作ることができます。しかし、それには単にOSを実行するだけ異常のことが関わります。あなたは「はい」または「いいえ」を決定する変数要素なのです。 実のところ、私はこれに気付くのに30年以上かかったのですが、あなたは欲しい身体を既に持っているのです。あなたの身体は完璧です。あなたがしなければならないのは、あなたがすでにそれを持っていることを認識し、それが現れてくることを許すことです。 これは深い話になるか、まったく奇妙なことになるかもしれませんが、私は人生のほとんどにおいて完璧な身体のアイデアを追いかけてきました。その過程で私は自分の身体を痛めつけ、完璧という考えを盲目的に追求することでそれを無視してきました。自分が持っていないと思っていたものを欲しがるということは、本質的に自分の身体にそれが好きではないことを伝えることでした。あなたがそれに満足しているかどうかはあなたの身体が知っている、私を信じてください。とにかく、私は自分の身体の感嘆すべき素晴らしさを理解することを、それを愛し、楽しむことを学んでいます。その過程で、私は、自分がずっと欲しかった身体が間違いなくここにあることに気づきました。 私が言いたいのは、自らの身体をを愛するということです。欲しいものはすでにあるのに、まだ気づいていないだけかもしれません。自分の中にある素晴らしさを理解して、自分を軽蔑するのではなく、愛をもって身体的な目標に近づけば、結果はずっとやりがいがあり、楽しいものになるでしょう。嫌悪感や欠けているというレンズを通して自分自身を見る場合、あなたは本質的に「私はあなたに満足していない」と身体に伝えていることであり、これは最終的に多くの苦しみを引き起こします。しかし、繰り返しになりますが、トレーニングの手段としてOSを使うことで筋肉を鍛えることもできますが、メソッドよりもアプローチの方がより重要かもしれません。

オリジナルストレングス 2624字

非特異性の腰痛は存在します。あなたはそれを認めたくないだけなのです。

非特異性の腰痛とは、多くの場合で臨床医が恥ずかしいと感じるかもしれない診断です。まるで彼らが失敗したかのように。まるで、確信の無いことが悪く、不十分な治療につながることを認めているかのように。そうではないのです。それは多くの場合で唯一の適切な診断であり、最も正確な診断なのです。他の容認できる診断として非特異性の肩の痛みがあります。または非特異性の膝の痛みもあります。なぜなら、非特異性の腰痛と言及する時は、侵害受容・痛みの特定の解剖学的な根源を誰もが知らないということを認めることだからです。これは実際に議論できる問題ではないのです。 あなたがパニックになる前に、患者のために特定の診断を見つけようとすることは価値があるということを私は間違いなく認めます。なぜなら、時にはそのような診断が存在し、それは多くの場合で厄難であるからです。しかし、覚えていてください、診断とは常に(身体の)構造に対してです。痛みを引き起こしている構造なのです。そしてもし、あなたが文献に対してとても実直であれば、侵害受容を取り除くために構造を特定してターゲットにすることができず、また、構造が痛みを引き起こしていることを確かに示すことができないということを理解しているでしょう。痛みは間違いなく、それよりもずっと多因子性のものです。そして、非特異性で構造的な痛みの診断は、私たちを驚くべき複雑性への可能性を開き、私たちの治療を向上させることもできるのです。 もし考えてみるなら、私たちの「特定的な」診断さえも実はそれほど特定的ではないのです。例を挙げると、膝蓋大腿痛症候群とは実際には一体何を意味するのでしょう?患者が訪れ、スクワットや走るときに膝蓋の周りが痛むとあなたに伝えます。あなたは彼らにスクワットをさせ、それが痛むことを発見し、もしかしたら膝に負荷をかけることで膝の痛みを再現し、あるいはその痛みは別の部位が引き金になっていないことを確認して、ジャーン!真剣な臨床医の顔をまとい、解剖学の教科書を取り出して「膝蓋大腿痛症候群」、おおざっぱに訳すと「脚の骨の上の膝のお皿の痛み症候群」であるという悲報を伝えるのです。ええと、患者は30分前に膝のお皿が痛いと伝えたばかりですよね。あなたは本当に組織に対して特定的な診断にたどり着いたわけではなく、患者が言ったことを言い換えただけです。侵害受容の源がいまだにわからず、そして間違いなく痛みの根源はわかっていないでしょう。 同じことが大多数の腰痛のケースにおいて言えるのです。私たちは痛みの組織的な根源を実際には理解していません。しかし、これは私たちの治療が非特異的であるということではありません。では、腕の良い臨床医がこの解剖学的に不確かなことについて行うのはどのようなことでしょう?   バイオメカニクスの分野のみの作業では、臨床医はその人を力学的に悪化させるものを見つけ出します。曲げたり、ひねったり、ジャンプしたりといった特殊なテストを用います。患者がどの動作が痛いかを伝えてきた時、その単純な説明を「あなたは動的伸展パターンを持っています」と言い換えるかもしれません。これはCFTの研究グループにおいてみられた以前の分類方法です(しかし、もうすでに使われていません−進化とはすばらしいものです)。しかし、それが本当に意味するのは、どの動作が患者の痛みを悪化させるのかということだけです。どの構造が感作されているかを確実に推論することはできませんし、関係もないのです。多くの人達が長年かけて、これを機能的な診断であると主張してきましたが、それは診断ではないのです。脊柱を屈曲したときに痛みがある人にも同じことが言えます。これは屈曲障害または屈曲不耐性と呼ばれるかもしれません。もう一度言いますが、これは診断ではありません。これから、どの構造が感作しているのか推測することができません。私たちは椎間板を考慮しなさいと学校で教わりましたが、椎間板から「痛み」を評価しようとする唯一の研究は、それは脚から脊柱への症状が集中化していることが椎間板の炎症の根源であることを示しているだけということを示唆しています(原文はこちら)。   脊柱の屈曲不耐性と呼ぶことは、腹痛と診断するものの、それがブリトーによって引き起こされた腹部のストレスであると言うようなものです。その「診断」は正確で有益ですが(ブリトーを食べる量を減らしましょう)、正確な診断ではありません−単に炎症を引き起こすものを分類する炎症性の腰痛の診断のようなものです。   しかし、もう一度言いますが、どちらにせよ、構造的な診断は必要なく、何故ならそれでは何も変わらないからです。もし、あなたが炎症や痛みの力学的な要素に注目しているセラピストであるならば何をしますか?ほとんどのセラピストは治療をしてからその動作の過敏性に合わせて取り組んでいくでしょう。一部の人はその動きを避け、一部は干渉し、一部はただその人の脱感作のために他の何かをするでしょう。 しかし、なぜこのような過敏な動作を基準にしている機能的な診断が本当の診断ではない、または全体像すら見ようとしないのかを指摘するために、ここで少し視点を変えてみましょう。もし、腰痛を「伸展によって引きおこる腰痛」と呼ぶことを診断と考えるのであれば、より幅広い規制の中で治療するときあなたは何をしますか?つまり、あなたが生物心理社会的なモデルの範疇で治療するなかで、痛みに影響する動作や、力学的な負荷以外の他の分野に注目するということです。 あなたは、痛みの感情や認知的な原動力に注目するセラピストであるかもしれません。私たちは、不安や鬱が痛みと関連していることを理解しています。確立された手段を用いることで、あなたの患者の心配事や鬱の程度が上昇していることが、一時的に痛みの発現と悪化の両方に関連していることに気づくかもしれません。そこで、あなたはこの患者を不安不耐性による腰痛であると診断しますか?これらの変数に対して取り組む治療プログラムを出し、そして患者は回復します。ははあ、あなたは正しい診断をしました。それとも違うのでしょうか? そして、もしあなたが本当の生物心理社会学者になろうとするのであれば何が起きるのでしょうか。痛みのすべての原動力、媒介、モジュレーター、誘因、交絡要因、素因や(もうおわかりですね)を探すのです。同じ患者を評価し、痛みに関連した多くの要因を見つけます。 患者は: 脊柱の伸展に過敏になっています 痛みの発現は繰り返しの伸展に関係しています 不安が大きく、鬱になったことが何度もあります 特に痛みに関連した不安があり、損傷することを心配しています 有意義な活動に参加することをやめてしまいました 彼らの痛みがレントゲンで見つかった退行性の椎間関節の変化によるものであると信じています(通常の加齢に伴う変化と一致しているにも関わらず) 直立した姿勢が健康的だという考えを広げ続けるような持久的な対処行動に積極的に参加しています 通常の家庭での役割を負担して「助け」ようとする配偶者がいます。彼らの腰部に関するボディマップは歪んでいます。 痛みの多面性を認識することは、あなたがより特定的になることを可能にするでしょうか? 上の要因の全ては、確実に患者の痛みの一因になっているでしょう。そこで私たちはこれらの誘因要素すべてを統合した文字の混ぜ合わせ診断でも作るのでしょうか?例:伸展・不安・恐れ・反芻・意識的・抑制・ノーマル人体構造の不耐性腰痛を持っています。というように。 いいえ、そんなことをしなくてもいいのです。私たちは痛みが複雑なものであることを認識しています。私達は、いまだにこれを非特異性な腰痛と呼んでいますが、徹底的な評価を行い、いくつもの誘因要素があることが理解できました。患者の話を聞き、徹底的な検査を行うことで、彼らの器の中に何が入っているかを本質的に理解したのです。 あなたの器の中に入っているのは何か? 痛みとはあなたに害をなす全ての物(あなたの器の中のもの)とあなたにとって良い全ての物(器を大きくするもの)のバランスなのです。 ストレス 組織の損傷 睡眠不足 気苦労 恐れ 不安 癖 (それらが)器からあふれたときに痛みが起こるのです。   患者の敏感性という器の中の物に対して取り組むか、その器を大きくするためのトレーニングをするかのどちらかを行います。 痛みとは多くの場合で構造的に非特異的であることを認識した時、その痛みに関与している全ての要素を治療することができるのです。あなたのその治療法は、推測された構造的または機能的特殊性から予測された治療プログラムよりもより個別に適応したものであるでしょう。

グレッグ・リーマン 3686字

仕事中に行うべき3つのストレッチ

デスクの前に座っての仕事中に、時間を忘れて何時間も同じ姿勢になってしまっていることはありませんか?理学療法士のアダム・ウルフが、誰でも簡単にできるデスク周りで行えるストレッチのアイデアをシェアします。是非お試しください。

アダム・ウルフ 5:42

アスリートの股関節痛:大腿骨前方すべり症候群の理解

股関節痛―特に前方(股関節の前側)−はウエイトトレーニングをしている人々にとても良くみられます。 シャーリー・サーマンは、彼女の著書である運動機能障害症候群のマネジメント・理学療法評価の中で、大腿骨前方すべり症候群についてとても詳細に語っています。そして、あまり知られていない診断のように見えますが、ウエイトトレーニングをしている人々に我々が実際に非常によく見る機能不全なのです。 この症候群を理解するために、ハムストリングと大殿筋の付着部と機能について認識しなければなりません。ハムストリングは、骨盤の坐骨結節に付着し(大腿骨に付着している大腿二頭筋短頭を除いて)、膝の下方(下)まで走行しているのが分かるでしょう。言い換えると、ハムストリングは二関節筋群なのです。すべてのハムストリングが膝の屈曲に作用し、大腿二頭筋短頭を除く他の全ては股関節伸展にも作用します。 これに対して、殿筋は骨盤と大腿骨に付着しています;単関節筋であり、そのため股関節の健康に直接的に影響することになるのです。 ハムストリングが股関節を伸展するとき(スクワットのしゃがんだポジションから立ち上がってくるときに起こる股関節の動きを想像してください)、“おおまかな”様式でこれを行います。言い換えれば、脚全体が伸展します。その過程において、大腿骨頭(“球関節”である股関節の“球”)の動きの制御はほとんどなく、股関節伸展時に前方へ移動する傾向にあり、そのことが大腿骨の前方すべりを引き起こします。その過程で、前方関節包を刺激し、その刺激が股関節前方の詰まり感を引き起こします。 幸運なことに、殿筋群がこの問題の予防を助けてくれます。付着部が大腿骨の上方(股関節に近い位置)にあるため、股関節伸展時に大腿骨をより直接的にコントロールすることになります。結果として、股関節伸展時に大腿骨頭を後方に引っ張ることができます。つまり、理想的には、股関節を伸展するときに、ハムストリングと殿筋が効果的な共同収縮をします;それらの筋はお互いの抑制と均衡のシステムを持っています。股関節伸展時にハムストリングを使い過ぎてしまうと、大腿骨前方すべり症候群だけでなく、ハムストリングと大内転筋(鼠径部)の筋挫傷、そして、伸展由来の腰痛が起こるのを待つことになるのです。 余談になりますが、このハムストリングと殿筋の関係性は、肩において肩甲下筋が上腕骨頭を下方に引き込み、棘下筋と小円筋が上腕骨頭の前方すべりを促すこととどこか相似しています。これは、また別のニュースレターでまとめましょう! 一担大腿骨前方すべりの問題が起ってしまえば、最初に行うべきことは股関節屈曲筋群を積極的にストレッチすることを止めることです。この問題では股関節屈曲筋の“つまり”感を実際に引き起こしますが、その部位をストレッチすることは股関節前方痛を悪化させることにしかなりません。より良い方針は数日間ストレッチをサボり、その代わりに、殿筋の活性化エクササイズを行うことです。最終的には股関節屈筋群の静的、動的ストレッチを再統合することができるようになります。

エリック・クレッシー 1685字

痛みの治療のために特定の身体的介入が必要になるのはいつか?

挑戦 腰痛に関する文献では、特異的な介入(たとえば、運動制御エクササイズ、対象部位の強化など)は、一般的な活動の段階的介入と効果に差がないことを示しています。つまり、痛みの治療は、実際、執拗な問題を起すような何らかの機能障害を治すということではないと示唆しています。私が以前述べたように、最も成功するエクササイズプログラムは、先ずは症状を落ち着かせるために特定のエクササイズ/ポジション/動きを避け、それから再構築に役に立つあらゆる活動やエクササイズプログラムを実施することです。これは症状によって加減するという簡単なことです。痛みを出すような動きがあれば、行うのを短期間だけ止めてみて、それからゆっくり許容範囲を広げていけばいいのです。しかし、症例によっては、その人はある特定のエクササイズを必要とするのではないか、また痛みを解決するために身体的な何かをやっておくべきではないかという考えにいつも悩まされます。 痛みを伴う状態の多くは、取り組むべき身体機能障害がないことがあり、痛みを取り除き、障害を低減し、有意義な活動を復活させたりするために、取り組身を必要とする身体機能障害がないことがあります。実際、有意義な活動自体がリハビリテーションエクササイズになっていくのです。つまり、その人がもしデッドリフトやラン、演奏、ガーデニングをしたいのならば、それがリハビリとなります。ゆっくりこれらの活動に慣らしていけば、適応しそれらに耐えられるようになります。これらすべては、痛みの科学を上手に教育することによって育てられます。私たちには、症状に対する彼らの思い込みを変える役割があり、最終的に彼らは大切なことを再開する“許可”を彼ら自身に与えることになります。ホッジスとスミート(2015)の記述によると: "動きや活動を回避しようとする認識に挑戦しながら、身体的活動に段階的に慣らすことを教えてくれるのが痛みの科学です。" リハビリは治すことというより、むしろ促進ということ その人を診る時、治療が必要な人としてではなく、強く適応力がある人と捉えることで、私たちのエクササイズの選択が変わってきます。もはや、何か重要な活動をスタートするための前提条件というものはありません。多くの症例では、低下した筋力、張り、筋の発火パターンの“乱れ”などが原因で痛みがあるのではありません。したがって、その人たちの痛みを取り除いたり、運動を再開させたりするために、これらに対して特化して取り組む必要がないかもしれないということです。適応を可能にしてくれるのは日常の活動への露出であり、このことはマックス・ズスマンが10年以上も前に雄弁に記しています。 "慢性疼痛患者の脳で起こっているエラーを納得させるために、彼らをエクササイズや日常の活動へ安全に露出しなさい。" 特定のエクササイズが必要になるのはいつか? これは難しい質問です。身体的介入という点で、まさに最適である介入を見つける必要のある症状がなくてはなりません。言葉を変えて言うならば、ある障害が存在し、しかもその障害を治し痛みから救ってあげるのに唯一の解決策しか存在しないという状況です。おもしろい思考の実験ですが、痛みのパズルを解く方法がほとんどないような状況を考えつきますか? 治療の選択肢が制限されるような状況を思いつきますか? 下記は、私たちが使える3つの異なる身体的介入の要点をまとめた簡単な図です。図の下にある線は介入の選択肢を考えるのに役立つかもしれません。特異性がより高い介入は左、介入の特異性が低くなればなるほど右となります。 では、どのような時に特異性が必要になるでしょうか? 上の図で、症状/活動の調節における役割が分かります。この構成要素の一つはシンプルで:痛みを見つける:痛みを変える。もし、何かしたことで痛いのであればそれを短期間だけ回避するか、または痛みを受け入れその動きに対して脱感作させるのもよいでしょう。もし、曲げて痛みが出るならば、短期間だけ脊柱を中立位のまま持ち上げ動作を行ったり、新しい動きを強化できるようなエクササイズを選択してもよいでしょう。しかし、このことは、あなたの股関節屈筋群が硬く弱化していて、臀筋の発火がなく、脹ら脛が張っているから、ランニング/デッドリフト/ガーデニングを始める前に治療する必要があると主張しているわけではありません。 しかし・・・もしかしたらこれらの機能不全は時には重要なのかも? そこで、私たちは問う必要があります。“この身体的機能不全/症状は、患者の訴える痛みに関連しているのか?”または、“もしそれに対処しなかったら、痛みは残ってしまうのか?” 脱感作を起すために何かを“治す”必要があるのかもしれない症例 例1:背屈の制限は、脊椎のポジショニングの選択肢を減らす。 システムに感作をし続けてしまう動き方を変えようとしても、足首の背屈の欠如がそれを抑制してしまうという場合があるかもしれません。感作が落ち着かない限り再構築もできません。たとえば、深くスクワットしたくても、脊椎がある角度を越えて屈曲すると腰部の状態が増悪するとします。足首の背屈(または、胸椎の伸展かもしれませんが)が増えない限り、増悪させてしまうこの姿勢を回避できる脊柱の屈曲角度に変更することはできないでしょう。ここでは、機能不全は関連のあることになります。しかし、もしほとんど足首の背屈を必要としない平地をゆっくり走るランナーに対応するのではれば、背屈の制限は関係ないでしょう。 ひとつ注意しておく点:上記の例でさえも、背屈に対しての特別な介入は必要ないかもしれません。多くのセラピストは、脊柱の脱感作をすることができ、患者を痛みのない状態で同じ運動に復活させるという症例を作ることができます。要するに選択肢は多くあるということです。 例2:高負荷の活動にもかかわらず特異的な弱化があるときも運動の選択肢の幅を狭める。 他の例は、股関節の伸展筋群の弱化に関するかもしれないものです。しゃがんだり負荷下で膝を屈曲させたりすることに対して両膝が敏感である患者がいるとします。膝が脱感作するまでの短い間、股関節に負荷をかけるようにシフトすることは合理的です― 股関節のヒンジが代わりをするだけです。これは、股関節の強度に関わらずたいていの人はできます。なぜなら、どちらにしても最大能力に達するほどのことではないからです。テクニックを学部必要があるだけです。しかし、ジャンプやスクワットを激しく行う人に取り組む場合、股関節の伸展筋群の弱化があると負荷を膝や脊柱から股関節へとシフトするというわけにはいかなくなります。このような激しい負荷がかかる症例では、この機能不全は関連のあるものとなります。 しかし、一般的な腰痛を患っている人は、筋が弱化しているとか臀筋が抑制されているからという理由で痛いわけではありません。関節可動域の減少や筋力の減退、発火パターンの乱れは見られるかもしれませんが、これらは関係ありません。なぜなら、その人の生活において、それぞれの関節が持つ全能力を使うようなことは決して要求されないので、その欠如が他の部位に機能的な影響を及ぼすはずがないからです。 このような症例では、特定の身体的機能不全に取り組む必要がありません。これらは、治すというよりも促通に関する症例です。 その他の特異性の例 経験則として(本質的に議論の余地がある:))、痛みの発信源が末梢神経である侵害受容性のものと考えれば考えるほど、局所的で特異的な治療を施すことで得られる意義は大きくなるでしょう。ちょうどよい例として腱障害があります。もちろん私たちは中枢神経系の要素も重要だと認識していますが、侵害受容性の痛みを鎮め、傷を癒し、適応のために特異的な負荷をかけることもその腱に必要と考えます。しかし、必要としているのは特異的なエクササイズではないかもしれません― 単に、管理された負荷を徐々に増やしていけばいいのです。 少し長い投稿になってしまいました ずいぶん記述しすぎましたが、要点は、実際どのぐらいの頻度で“特異的な”改善や治療が必要なのかを考えることです。私個人は、特異的な“治療”はかなり限られていると考えています。たとえ“治療”が必要である場合でも、それは一時的なものに過ぎません。このアプローチは、私たちがいかに適合力を持つのかを認識したものです。私たちの仕事は、症状を鎮めそして再構築することです。症状が一旦鎮まったならば、徐々に負荷をかけるようにし、患者が希望する意義のある活動に戻していくことです。身体とエコシステムは適応するでしょう。 しかも、機能障害があっても筋力強化を加えると良いと私は信じていますが、それはまた別の機会にお話ししましょう。

グレッグ・リーマン 3699字

中立な脊柱という神話

中立な脊柱とは神話です。 あるいは、少なくとも、現在のこのコンセプトの認識のされ方には多少の欠陥があります。 説明しましょう… 誰かにスクワットやデッドリフトを効果的に行えるようにセットアップするとき、彼らにとってほしい「中立な」ポジションは確実にあります。 健康と長生きのため、または最高のパフォーマンスのためにトレーニングしているかどうかに関わりなく、私はこれが最適なポジションだと信じています。 中立な脊柱のアライメントがどのようなものかという初歩的な知識が必要であれば、このビデオをチェックしてください。 しかし、実は… 中立な脊柱とは、あなたの脊柱が絶対にそこから動かないという一つの静止したポジションであるとは限りません。中立な脊柱とは範囲なのです。そして、これは、ものすごく重いものを持ち上げたり、非常に爆発的であったりしようとするストレングス/パワー系のアスリートを観察するときに特に当てはまります。 このコンセプト全体について少し説明が必要であると思うので、少し深く掘り下げていきましょう。 中立な脊柱を簡単に説明すると 中立な脊柱のコンセプトは最初にパンジャビ(Panjabi)によって紹介されました。 パンジャビ(Panjabi)は、脊柱には脊柱がとりたい適切で中立的なポジションがあるという持論(そして、これは信じられないほどに、意訳され、意味が薄められ、そして質が悪化させられてしまいました)を持っていました。そのことについてはここで読むことができます。 (脊柱が)そのポジションまたは中立なゾーンにある時、すべて上手くいくのです。 問題は、中立からさらに遠くにそれたり、そのゾーンからより遠くに離れたりしてしまうときです。 それについてより良い考え方とは次の通りかもしれません: あなたの脊柱が最初からあるべきである、中立なポジションという最適なポジションがあります。 これはシンプルに「良い」あるいは「最適な」姿勢と定義することができ、そして良いアライメントや前後および左右でバランスの取れた筋の発達などを必要とします。 しかし、この中立なポジションの先に中立なゾーンもあります。 言い換えると、あなたの脊柱がその動作や動きに関して入り込むことのできる可動域の余地があり、これは必ずしも悪いことではありません。 悪いことが起き始めるのはあなたが以下のどちらかを行ったときです: 悪いまたは適切でない開始姿勢/ポジションをとったとき、または、 その中立なゾーンから離れたり、出てしまったりするとき 以上が、画期的な記事の200語での要約です。本題に入っていきましょう… これをどのように私たち自身、クライアントまたはアスリートに当てはめましょうか? よく聞いてくれました! 中立な脊柱と「コレクティブ」の必要なクライアント もしあなたがより多くの「コレクティブ」やリハビリが必要な人をトレーニングするとき、それらの人に対する取り組み方を完璧にしなければなりません。 私の経験から、痛みを伴う(もしくは痛みが取れたばかりの)人に対しては、厳重で、軍の規律に限りなく近いような厳しい基準を保たなくてはなりません。 彼らは中立なポジションを取らなければなりません。 そしてそのポジションを取ったら、そのままそのポジションを実際に維持しなければならない! もし、中立な脊柱を取らせることが難しいときは、上に登場した中立な脊柱についてのビデオで説明されているようにPVCパイプに1ドルを使うことで時間を節約しましょう。 それによって、あなたが1001個のキューを与える必要もなくなり、さらに、運動感覚についてのフィードバックを与えることもできるのです。 しかし、厄介なことであり、そして私たちの多くが間違えることは… 一度中立なポジションを取らせたら、実際にその中立なポジションを維持させなければならないこと!。 良い例が、バードドッグのような簡単で低レベルなエクササイズを行うときです。 苦労して中立なポジションをとらせることができますが、それを維持できない時はそのエクササイズの有効性を完全に失うことになるのです! このビデオを見てください。 繰り返しますが、もし中立ということが静止したポジションに対して「ゾーン」であるなら、その姿勢やポジションに多少の変動があるかもしれません。 しかし、それは痛みを持っている又は最近まで持っていた人に対しては、とても狭い範囲なのです。 このクライアントに対して肝心なことは、安定とコントロールです。彼らにあなたの選択したエクササイズの発展形(または後退形)をさせ、彼らが必ず堅固で安定しているようにしましょう。 以下が、IFASTでクライアントのトレーニングを始める新しいコーチやインターンに対して、私が毎回与える2つのプロによるアドバイスです: 負荷を減らすことを恐れない、そして 可動域を短く/狭くすることを恐れない。 これら2つのルールに従うことで、実質的にすべてのエクササイズにおいて多くの場合で中立なポジションを取らせ、維持させることができるでしょう しかし、これらの2つのシンプルなルールを守れないと、最も優秀なコーチやトレーナでも苦労するでしょう。 さて、これでスペクトラムの一端を補填しました。これからその反対端について考察してみましょう、そしてこれが今回、私が本当に話したかったことです。 中立な脊柱と競技アスリート 私がデッドリフトについての記事を書くたびに巻き起こる論争点です… 最高重量でのデッドリフトにおいて常にある程度脊柱が動くと言及するというような、細かいことで話に割り込みたい人がいます。 正直にいいますが、これは反論しづらいことです。 結局のところ、私が考える最適なテクニックからは程遠いテクニックを用いながらもすごく強いデッドリフターもいるのです そして、さらに私をこの件について反論しがたくするのは、このようなテクニックを用いても、全く大きなけがを負ったことがない人がいるということです(少なくとも私たちの知る限りでは)。 もし、私のように、より中立な脊柱のポジションは健康とパフォーマンスのためだけに最適なのはでないと感じるのであれば、どのようにこの点に反論しましょう? 私はこのように答えます… まず第一に、中立な脊柱とは、私たちの脊柱が最初に取り、そしてリフティング全体を通して維持するポジションではありません。 もし、最大努力でのデッドリフトを見るなら、脊柱はある程度動くでしょう。 もし問題になっているアスリートが非常に腰部を多く使うデッドリフトを用いているのであれば、多くの(脊柱の)動きがあるでしょう。 そして時々、もし股関節/大腿部をより多く使うテクニックであれば、その動きはより微小になるでしょう。 しかし、これらすべてのケースで、最も優れたデッドリフターは、そのほとんどのリフティングで、中立なゾーンを維持すると言えるでしょう。 そして、もし彼らが中立なゾーンから出てしまうようなときとは、それは最大努力のリフトまたは自己ベストのためでしょう これが、「脊柱に問題なく最適である」ことと「椎間板にダメージを与えないため」に最適であることの違いという私の次の論点につながります。 Dr. Stuart McGillはこのことについて盛んに言及していますが、おそらく脊柱に多くの傷害を引き起こすであろうポジションは、最終可動域での脊柱の屈曲でしょう。 Panjabiに戻るなら、彼は、私の言う「脊柱に問題のない最適」について言及しています。もし、あなたの脊柱が問題なく、さらにあなたの目的がデッドリフトの世界記録を破ることでなければ、あなたのトレーニング時間(そして起きている時間)の99.9%をこのポジションで行う必要があります。 一方で、もしあなたの目的が本当に世界記録を破りたい、またはあなたが通うジムで絶対的で一番強い野獣のような人になりたいのであれば、多少のリスクを伴います。 ここでの秘訣は、「椎間板にダメージを与えないために」最適な範囲に少なくともとどまることです。多くのデッドリフターは、直感的にこの範囲を知っていますし、賢明なため、このポジションから外れたときは単にウェイトを軽くするのです。 もし、デッドリフトの経験が浅く、自体重の2倍を挙上することができなければ、完全に背中が丸まったデッドリフトをすることを考えることすらしないようにしてください。 最後に、私が考える、集団に属さない特殊な人についてです。 そして不運なことに、私たちの多くはこのような人を知っています これは、クロマニョン人のような人で、完全なばかのようにトレーニングし、決してけがをすることなく、そしてもの凄く強いのです。 彼らは、ジムの中で(常に)一番偉そうな口を利くので、私はこのような人が好きではありません。 このような人はノーマルではありません。彼の脊柱、精神状態やその他何であれ、彼は並外れており私たちとは違うのです。 彼は何をやってもどうにかなり、それについて生涯話すことでしょう。 私たちは、彼を畏怖のまなざしで見ることはできますが、かといって彼のトレーニングアドバイスを受ける必要があるという事ではありません。 私の目標を覚えていますか: あなたができるだけ長い間、できるだけ重い重量を挙げ続けていられること。 例外はありません。 要約 要約するにあたって、中立な脊柱を連続体として考えてください。 脊柱のポジションの発展形 理想的な出発点は中立な脊柱のポジションです。これは、静止したアライメントによって決められ、パフォーマンスと健康の両方について、最も多くの自由を与えてくれます。 次のポイントは中立なゾーンです。このゾーンとは、脊柱がいられる、または“滞在”できる、比較的健全で安全な姿勢やポジションの範囲です。 次に、「椎間板にダメージを与えないための」範囲があります。これは、確実にグレーな範囲で、けがのリスク は増加します。もし、あなたの目的が、最大重量をリフトすることであれば、時によってこの範囲に足を踏み入れなければならないでしょうが、しかし、総ボリュームを最小限にし、このようなトレーニングについては賢明になることを強く勧めます。 そして最後に、脊柱が単に「くたばれこの野郎!」というような範囲があります。 この範囲には自己責任で入りましょう。 このトピックについての私のちょっとした見解を紹介しました。中立な脊柱はポジションですが、クライアントやアスリートをトレーニングするときは、彼らの脊柱の中立なゾーンに維持することにより集中する必要があります。

マイク・ロバートソン 4657字

バンドを使った股関節牽引:パート2

バンドを使った股関節の牽引パート2では、バンドの牽引の力がかかる方向を変化させた方法をご紹介します。コアを働かせた状態での実行方法を是非試してみてください。

アダム・ウルフ 1:58

バンドを使った股関節牽引:パート1

股関節の牽引を行うことで筋テストにより良く反応する人に対して、自宅で行うことができるバンドでの牽引を処方するという理学療法士のアダム・ウルフが提案する、簡単な実行方法のパート1をご紹介します。

アダム・ウルフ 2:04

機能的動作の評価…わたしたちは一体何を評価しているのか? パート1/2

動作のスクリーニングは、フィットネスコーチたちが彼らのクライアントに合った運動を処方し、トレーニング中に怪我をする可能性を減少させることができるという期待から、フィットネス業界にとって不可欠なものとなっています。 この記事では、実際のスクリーニングの適用、そしてトレーニング前にスクリーニングを介入し高リスク要因を特定する方が、点数化されたリスク要因なしでトレーニングするよりも良いのかについて分析します。 怪我のリスクを強調するよりもむしろ、安全で効果的なエクササイズ処方を導くことに主眼を置いていますが、動作の質の評価が運動の現場において重要な役割を果たすという別の見解も提示したいと思います。 わたしたちが本当にスクリーニングしているものは何か? スクリーニングは、ある個人がある病態特有の症状を示す前に、その病態を特定するために用いる戦略を説明してくれます。 しかしそれが機能するためには、観察された機能不全と関連する怪我との間に明らかな関係性があり、早期発見が可能な段階がなくてはなりません。また、機能不全を修正するためのトレーニングを行うことで、傷害発生の可能性が低くなるということ、そしてその機能不全には早期の介入が必要なのか、またはトレーニング周期の後半で介入すればよいのかについても示す必要がありますが、いずれも複数の系統的文献レビューによるエビデンスで強く支持されているものではありません。 ある人の動き方がその人の怪我のリスクに影響するというのは論理的に思えますが、怪我のメカニズムは非常に複雑で多因子的です。 身体の組織にかかる物理的負荷が、その組織の負荷に耐える能力を上回ったときに、怪我が起こります。急性の怪我の場合、この能力は内在的及び外在的要因が出会うところであり、それらの要因が、特定の行動またはタスク中のある瞬間に、組織の負荷を調整する能力を圧倒してしまうのです。 ランナーのハムストリングスの怪我を例にとってみましょう:ランナーがハムストリングを損傷する可能性は、筋力、可動域、持久力、現在の行動(例えばハイスピードでのランニングや方向転換)、彼らの急性または慢性疲労の度合い、神経筋の協調性、バランス、動作の質、そして左右非対称性などの外在的要因が重なって決まります。そして、年齢、性別、過去の怪我など、トレーニングの影響では変えることのできないものが、アスリートの内在的要因にあたります。 上の表は、上記の要因を用いた受傷リスクの仮想ピラミッドです。これらの要素は、単独では怪我にあまり寄与しませんが、組み合わされることによって怪我のリスクがより高くなります。あなたのアスリートにこれらの要因を積み重ねれば積み重ねるほど、怪我のリスクは高くなるのです。 『怪我のリスクのスクリーニング』から『エクササイズ処方を提供するための動作の質評価』への移行 人間の健康状態の大部分は複雑です。スポーツ傷害の多因子的で複雑な特性は、単独因子と予測因子間の線形相互作用からではなく、網目のように存在する決定因子同士の複雑な相互作用から生じるものです。 (論文はこちらへ) したがって、怪我のリスクの単独因子をスクリーニングしてそのリスクを防ぐ行為は、機能不全を解決することなく、あなたを再発のループに陥れてしまうでしょう。 ご覧の通り、上にあるのが発生する怪我、下にあるのが怪我の発生を左右する様々な影響です。単独の要素(例えば臀筋の弱さや動的な膝関節外反)をスクリーニングしてトレーニングし、それらを要素のウェブ(決定因子)に戻せば、通常のトレーニングやスポーツを再開したとたんに怪我が再発することは免れないことがおわかりでしょう。 動作の質の重要性 良い動作の質とは、バランスと協調性をうまくとりながら基本的な動作を遂行することによって定義されます。逆に、動作の質が悪いというのは、一般に正しいとされる理論的基準に従ってこれらと同じ動作課題を達成できないということです(例:ランジ中の過剰な膝関節外反)。 最適なテクニックを優先することは、エクササイズプログラムを処方し提供する際、コーチたちの重要な考慮事項です。不十分なテクニックでエクササイズを継続して行うことは、望ましくない運動パターンや筋肉の不均衡、そして姿勢の偏向の発展につながる可能性があり、それらはすべて危険因子を増加させ助長させるものです。

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機能的動作の評価…わたしたちは一体何を評価しているのか? パート2/2

動作の質のスクリーニングがどのようにエクササイズ処方を導くのか? すべての動作評価ツールは、一つの重要な類似点を共有しています:それらは基本的な動作を評価し、動作の質の尺度を提供しています。少なくともこれによって、ワークアウトのルーティンに参加するまたはそれを始めるための能力水準を得ることができます。そして、コーチは、その人が特定のエクササイズやほかのエクササイズのバリエーション、さらに後々その他のより複雑なエクササイズを行えるようにするために必要な補足的運動を行うのにふさわしいかを見なすことができるのです。 まず最初に、アスリートが何をよくできて、何をあまり上手にできないのかを特定することが重要です。 しかし、動作の質の評価は、エクササイズの現場においてさらなる価値を提供します。 ワークアウト中に動作の質を評価することは、個々の関節、筋肉、動作評価からは得ることのできない情報を提供してくれます。疲労やより重い負荷、神経筋制御、異なるレベルの注意力などの中で、動作の質がどのように持続されているのかがわかるでしょう。この評価データから、コーチは機能不全をより深く理解し、適切に自信をもってそれを防ぐことができるようになります。 例えば:スクワット中に膝関節が外反するクライアントが、初期の評価中では非常に軽度の外反しか見られなかったのに、トレーニングでは、そのアスリートがある疲労度に達すると、膝関節外反が増加し高リスクな機能不全になることに気が付きました。ここから、その機能不全がフィットネスの問題、あるいは筋持久力の問題に絞られ、それらの問題が、低衝撃で最大酸素摂取量を改善するためにロウワーを使用した付加的なHIITを追加し、筋持久力のためにウォールシットを加えることによって阻止できることがわかりました。そうではなく、もしわたしたちがただ初期の評価だけを用いれば、そのアスリートは、問題点はフィットネスの欠如の中にあるかもしれないのに、筋力及び神経筋制御を改善するための「膝関節内側」修正エクササイズを永遠にプログラムされてしまうことでしょう。 動作の質を評価し、エクササイズ処方を提供するための簡単な思考プロセスは次のとおりです: アスリートが現在良い動作の質で行うことのできる動作をリストアップし、それらの動作を漸進的な過負荷によりトレーニングする。 アスリートが現在良い動作の質で行うことのできない動作をリストアップし、それらを機能的動作の目標に向けて漸進させるような介入を設定する。 基本的な人間の動作全体で質の高い動作が達成されたら、機能不全が再び生じる前に、どこにある何が限界点なのかを見出すためにトレーニングをきつくすることができる。それによって再発は指摘され阻止されることになる。 アダプティブ・(適応可能な)トレーニングシステムへの適用 FTIのアダプティブ・(適応可能な)ファンクショナルトレーニングシステムにより、コーチたちは、簡単に期分けをしたり、彼らのクライアントに安全で効果的なワークアウトプログラムを案内することができます。 それは5つの柱からなる漸進的なシステムによって機能します。初期の動作の質評価から始め、そこからコーチは、パフォーマンスのためにプログラムする動作と後退させる動作とを強調させて、質の向上を目指すことができます。 1つ目は、「機能及び動作の可動性の回復」の柱です。これは、クライアントが動作の質の基礎能力を達成するために必要な、すべての補足的運動をプログラムすることです。 そこから、2つ目の柱は「自重の適用」、アスリートに外部荷重なしで基本的な動作の実行を教えます。 第三の柱は、「負荷をかけた動作」です。アスリートがすでに十分できる動作で彼らをトレーニングするのはもちろん、彼らがあまりできない、まだ負荷をかける準備ができていない動きにも取り組むところです。 第4の柱は、「筋力とパワーの発展」です。良い動作の質が達成されたら、その動作パターンは漸進的な過負荷によって進展させることができます。第4の柱では、動作の質の評価で、ある関節内の弱さや、トレーニング量の増加や疲労などに対し彼らがどのように良いテクニックを維持して行うかというような、初期の評価では見つからなかったかもしれないさらなる問題が浮き彫りになるでしょう。 第5の柱は、アスリートを「運動制御及び複雑性」へと導きます。アスリートが無意識で有能に基本動作をできるようになったら、今度は複雑なバリエーションを実行することができます。これにより、神経筋制御の問題を浮き彫りにすることができます。その問題は後で改善させるために書き留めておきましょう。 このアダプティブ・(適応可能な)トレーニングモデルによって、アスリートが上手にできることや向上させるべきこと、そしてアスリートが潜在的な怪我を避けるためにさらに取り組むべき部分を絶えず評価すると同時に、あなたの得意な部分や改善の必要な部分もさまざまなトレーニングの側面を通して漸進させることができます。 まとめ スポーツ傷害の多因子的で複雑な特性は、単独因子と予測因子の線形結合によって生じるのではなく、組み合わされた複数の要素の相互作用によって生じます。そのため、動作の評価は、単純に怪我のリスクを点数化して、トレーニングでその点数を改善させようとするための最良のプラットフォームを与えるものではないかもしれません。 その代わり、エクササイズの現場における動作の評価は、アスリートがパフォーマンスや修正処置が必要なエクササイズ、そして適切な修正処置の性質を特定するために取り組むことのできるエクササイズをプログラミングするためのデータを提供してくれます。この情報は、エクササイズ処方を導き、トレーニングの安全性を高め、長期的な機能的効果及びパフォーマンス成果を向上させるために使うことができます。

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評価において重要な追加10項

しばらく前に私が書いた「評価において重要な10項」という記事は、その年の最も人気のある記事の一つでしたー今回はその続編です!頭に浮かんだいくつかのことを書いてみます。 1.トレーニングと同じように、アセスメントもより専門的になってきている スポーツパフォーマンス、そしてパーソナルトレーニングの世界までもがより専門的になるにつれ、わたしたちがクライアントに用いるべきアセスメントは、目の前にいる人々に正しくマッチさせたものである必要があります。例えば、ローテーターカフの筋力テストは、野球の投手にとっては大きな意味を持ちますが、サッカー選手にとっては比較的重要ではありません。バスケットボール選手にとってのシングルレッグ・スクワットテストの結果は、カヤック選手にとっての結果よりもより重要なものとして”重きをおく“でしょう。クライアントの目標と彼らの競技の機能的要求ーの両方が、どのテストを行うのか、そしてその結果をどのように評価するかという観点からアセスメントを導くのです。 しかしながら、すべてをテストすることはできないという難点があるため、優先順位をつけることが重要です。もしこの世のすべてのアセスメントを使用したら、評価は一日中続きーそして一つのセッションを丸ごと費やして誰かの問題点をすべて指摘することになるでしょう。私はそれよりも、信頼関係を築くためにこの時間を使いたいですね。 VO2maxテストは、たとえ野球選手の有酸素能力をいくらか明らかにする可能性があるとしても、私の野球選手の優先事項においては優先度が高いものではありません。恐らく、安静時心拍数をさっと測定することにより、必要な情報を同じくらい簡単にーそしてはるかに手ごろな金額でー得ることができるでしょう。 2.良いテストは、好ましくない結果が出たらすぐにもっと有効な再テストを提示してくれる アセスメントによって、ある人の動き方で間違っているまたは正しいかもしれない部分を垣間見ることができます。もっと重要な質問は:どのような介入が違いを生むのか?前方にカウンターバランスを与えると彼らのスクワットパターンは改善するか?コアの動員をいくらか追加すると彼らの股関節内旋は改善するか?マッサージ・セラピストが斜角筋に取り組むと、彼らの肩の痛みはなくなるのか? セレクティブ・ファンクショナル・ムーブメント・アセスメント(SFMA)(によるスクリーニング・)システムの一つの信条は、常に機能不全で痛みを伴わないパターンから始めるということです。どのような介入が、痛みのない領域における異常な動きを整え、“楽な”適応を生み出すのでしょうか?これは私たちの動作のレパートリーを広げるだけでなく、アスリートやクライアントの積極的な取り組みも促進してくれるのです。 3.ムーブメントスクリーンを行う際には、必ず最初に徹底的な既往歴及びクライアントの“問診”を行うこと 参加前に行う評価がトレーニングでのけがの可能性を劇的に低下しうるということは、誰もが賛同するところだと思います。そして、この評価で最も重要な部分は、動作スクリーンの部分を始める前に行う既往歴及び彼らとの会話であると私は考えています。 例えば、外科的治療を受けていない深刻な肩関節前方不安定性の既往歴のある、関節過可動の女性クライアントがいると想像してください。もしあなたが徹底的に書類を確認し、彼女と詳細な会話をすれば、肩関節外旋を含む動きには注意が必要であることがすぐにわかるでしょう。しかし、もしそのような導入作業をしなければ、基本的な肩関節外旋可動域の検査をして、彼女の肩をひどく脱臼させてしまうかもしれません。 まとめ:書類が第一次に会話、動きは三番目! 4.痛みや低い運動能力のために特定のテストを実行できない人たちには、アセスメントを退行させる 私は胸椎の回旋を評価するのに、Titliest Performance Instituteのスクリーンー腰椎をロックした状態での回旋―を使うのが好きです。しかしそのテストでは、被験者は膝を大きく屈曲させなければなりません。そのため、大腿四頭筋が極端に短縮している人―あるいは人口膝関節置換術を受けてその動きを永久に失ってしまった人がいる場合、これは確実なテストではありません。 そのような人には、座位での胸椎回旋スクリーンを行った方がよいでしょう。 確かな経験則として、一般的なスクリーン(関与する関節や運動制御の課題がより多い)には、特定のアセスメント(関与する関節や運動制御の課題がより少ない)よりも多くの代替案が必要になるでしょう。ですから、アセスメントのアプローチに目を通しながら、物事が計画通りに行かない場合にどのようにテストを退行させるか検討し始めましょう。 5.アセスメントの手段として、トレーニング・テクニックを評価することを見逃さない 痛みやパフォーマンスに悩む人(まさにすべての人ですが)のほぼすべての評価において、私は彼らがよく行っているエクササイズのテクニックを見ます。投手であれば、腕のケアのためのエクササイズ、またはブルペンでのビデオでしょう。パワーリフターであれば、スクワット、ベンチプレス、またはデッドリフトのテクニックかもしれません。アセスメントのプロトコルをどれだけ完璧にしても、彼らが実際にトレーニングするのを見ることから得られる特異性を完全に提供することは決してできないでしょう。 6.人に恥をかかせるためにテストを使わない 先述のポイントの延長ですが、もしその人があるスクリーンでひどく失敗することがわかっているならば、そのテストをするのはやめましょう。もし200パウンド(90.7㎏)痩せたいという350パウンド(158.8㎏)の女性がいるとしたら、彼女は腕立て伏せのテストはあまりうまくできないでしょう。彼女の上半身の筋力及びコアの安定性が、彼女の体重を扱うには十分でないことは推測できますよね。 私が繰り返し思い出すのは: 「アセスメントとは、信頼関係を築き、あなたが気にかけていることを示すチャンスである。誰かに不可能なテストを連発することは、相手に自分は無力だと感じさせてしまうだけである。」 7.緊張をよく見る これは、私がこれまで見た中で最高のマニュアルセラピスト(徒手療法治療家)の一人であり、私のビジネスパートナーであるシェーン・ライ氏のそばで時間を過ごしてから、ここ数年より注意深く見るようになったことです。彼は人々の動きを見て、その人がどこに緊張をため込む傾向があるかを見抜く達人です。例えば、ローテーターカフの筋力テストをするときに歯を食いしばることや、またはアクティブ・ストレートレッグレイズを測定しているときに拳を強く握りしめることなどです。付帯的な緊張の変化を観察することは、あなたの徒手療法施術で最大の利益を得られる場所―そしてトレーニング中どのように指導方法を変えればよいかについて垣間見ることができます。 8.アセスメントの最良の成果とは、実はより精密なアセスメントへの紹介かもしれない 少なくとも年に一度、私はアセスメントを引き受けますがートレーニングをせずに、彼らを精密検査に送ります。それは大抵、実際にとても“病的な”何かが見られ、彼らとワークアウトを始める前に医療専門家に診てもらった方がよいと感じるからです。頻繁に起こることではありませんが、私は目の前にいる人を助けるために、私よりも他の人の方が装備が整っていると感じたときは、“委ねること”を決してためらいません。 9.体重についての彼らの言葉を鵜吞みにしてはいけない 以前、ある身長6フィート8インチ(203.2㎝)の投手が、自分の体重は235パウンド(106.6 kg)だと言ってきたことがあります。翌日、彼は部屋に入ってきて言うのです、「コーチ、今朝実際に体重を測ったら、253パウンド(114.8 kg)でした」。身長6フィート8インチ(203.2㎝)、体重253パウンド(114.8 kg)の青年における18パウンド(8.2 kg)は、110パウンド(50.0 kg)の14歳女子における18パウンド(8.2 kg)ほどは大きな体重比ではありませんが、それでも彼が感じることさえなく18パウンド(8.2 kg)という重さを勘違いしていたことからは、いろいろなことがわかります。それは、身体認知が低く、栄養制御が不十分(間違いなく良い18パウンド(8.2 kg)ではない)なアスリートのサインです。ただ尋ねるよりも、計測した方がよいですよ。 補足:これが適用されるのは男性アスリートのみです;明らかな理由により、私は女性アスリートの体重は絶対に測定しません。 10.綿密なメモをとる 私はよく、長期のクライアントに関するメモを振り返り、彼らの動き(そして処方されたトレーニング)が何年にもわたってどのように進化してきたかを見ることがあります。これは、私があまり詳細にメモをとっていなかったらできないことでしょうーわたしたちは自分たちのビジネスに持続可能なシステムを作り出したいと考えているので、向上するために私は常にこのことに努めています。 従業員の異動により、クライアントのプログラミングの責任が他のスタッフに移されることもあるでしょう。スポーツ医学の専門家は、わたしたちのメモのいくらかを元に取り組みたいと思っているかもしれません。チームや代理人が、わたしたちが選手について発見したことや、それらにどのように対処する予定かという情報が欲しいこともあるかもしれません。文書で記録すればするほど、こうしたコラボレーションが必要な状況により備えることができるでしょう。 ですが最も重要なことは、クライアントのために新しいプログラムを作成するときはいつも、彼らの評価フォームと以前のプログラムをコンピュータ上に開いておくということです。私がはじめに気付いたことを確かめ、それを最新のプログラムと並べて、わたしたちの進捗を確認するためです。このような記録のおかげで、わたしたちの施設だけでなく、国内外にいる何十人ものアスリートに対してプログラムを作成することができるのです。

エリック・クレッシー 4289字

股関節置換手術に関する全てのこと

両側の股関節全置換手術を経験しているストレングスコーチ、ダン・ジョンに届いた質問に対して彼が自分自身の経験をシェアします。痛みの要因も手術後の状況も個人差があるのは当然ですが、参考になるポイントは必ずあるのではないでしょうか?

ダン・ジョン 4:37