いかに横隔膜が姿勢筋となるのか

脊椎滑り症を患うクライアントに対して、その人が持っている呼吸パターンのために、横隔膜が姿勢を維持するための筋肉として使われてしまっていることについて、そしてその改善方法についてマイケル・ムリン画わかりやすく丁寧に解説をしています。

マイケル・ムリン 7:46

中臀筋のアクティベーション

中臀筋を目覚めさせるドリルとして、床の上に横たわって行うようなエクササイズを数多く見かけますが、立位での機能的な動きにつなげていくことを考えるなら、ハーフニーリングや立位でのドリルがより効果的ではないでしょうか?

キャシー・ドゥリー 2:35

エクササイズ選択に関する考え

プログラムを作成する際に、どのエクササイズを選択するのか?悩むことは多いと思います。決まった時間枠内において、効率的にできるだけ多くの効果を得るためには、どのようなエクササイズを選ぶべきなのか?ストレングスコーチのマイク・ロバートソンが考えをシェアします。

マイク・ロバートソン 3:38

サスペンショントレーナーを使用した胸椎モビリティマニュアルセラピー

サスペンショントレーナーを使用して、クライアントや患者さんへハンズオンのテクニックを適用することで、胸椎や股関節の動きを促進する方法のアイデアを理学療法士のアダム・ウルフがご紹介します。骨の動きと関節の相対的な動きを理解して効果的にアプローチしたいですね。

アダム・ウルフ 4:21

60歳を超えてからも爆発的でいられる方法

加齢とともに、速筋繊維が衰えてきたり、結合組織の弾性が弱まってきたり、バウンスすることがなくなったりすると、身体が重く感じる、弾みがなくなった感じがする。。。。のは止めようがないことなのでしょうか?65歳のアスリートであるダン・ジョンが自らの経験をシェアします。

ダン・ジョン 7:00

慢性疼痛を抱える人を助けたいなら

パフォームベターサミットの夏が終わったとは信じがたい気がします。過去2-3年間のブランクを経て、業界の素晴らしいプロの皆さんを指導し、再びつながることができたのは素晴らしいことでした。毎回、私自身も何か新しいことに目を開くことにもなります。今年もその例外ではなく、私の目を開くことになった「こと」とは、私自身の心にとても近いところに存在することでした。 特にプロビデンス会場でのQ&Aの枠において、痛みを抱えるクライアントや手術を経験した人達に対していかに働きかけるかについての質問が複数ありました。答えのほとんどは優れたものだったのですが、それらの答えは力学的な性質に目を向けたものでした。間違いなく、私達はエクササイズを通して人々を助けることはできますが、人々を本当に助けるには、その人の身体を何よりも先に見るのではなく、その人そのものを見て理解する必要があります。 自分自身が慢性痛を抱える人間として、私は皆さんにエクササイズはとてつもなく恐ろしいものだと伝えることができます。レストランに出かけて、どのようなタイプの座席にどのくらいの時間座ることになるかを心配することの他に、エクササイズは私に最も不安を与える事柄の一つなのです。これは妙に聞こえるかもしれませんね。私はコーチ達にいかにより良くトレーニングをするかを指導し、またエクササイズをすることが大好きなわけですから。 しかしながら、私はエクササイズ実施後に痛みを引き起こさないプログラムを見つけることが、大きなチャレンジであることを発見してもいます。信じてください、正しいフォームで行うとか、やりすぎないようにするとかの問題ではないのです。疾患のためのかなり大きな手術や頚椎手術の失敗を経験した後、ほんの些細なことが炎症の再燃を引き起こし得るのです。悲しいことに、エクササイズもそういったことのひとつなのですが、何かが「悪い」のではなく、その日その日に私の身体に何ができるかを見つけることが大切なのです。 私のような人間がトレーニングに恐怖を抱くことがあるのであれば、身体やエクササイズに関して私のように教育されていない人がどう感じるか想像してみてください!多くのフィットネスプロの人達は、手術を経験したり慢性痛を抱えたりする人たちの多くがジムに行くことを決意するのに勇気を必要とすることに気づいていません。 私達にとって最も大きな恐怖は、炎症が再燃して痛みが再発することです。炎症の再発は単に居心地が悪いとか少しの間痛みがあるとかではありません。それが何日も、何週間も、何ヶ月も続くことさえあるのです。炎症の再燃は、ベッドに寝たきりで仕事に行けないことから、他者との個人的な関係性に困難が生じることまで、とにかく日々の生活をとてつもなく困難にしてしまうことがあります。 この理由のために、私はフィットネスプロの皆さんが行う必要のあるいくつかのことをシェアしたいと願っています。まず最初に、痛みに関して十分に理解をするということ。もちろん、痛みは科学における膨大なエリアですが、人々が抱える身体とメンタルの両方におけるチャレンジへの気づきを持つことはとても重要です。クライアントの信頼を獲得することもまた必要不可欠なこと。彼らの恐怖を聞き取り認識することは、彼らに提供するいかなるワークアウトよりも重きを占めます。 最も困難な部分のひとつは、彼ら自身が自らの健康に大きな責任を担っているということの理解を助けることでしょう。つい先日、私の疼痛専門医(そうです。疼痛専門医の存在を知らないなら、知るべきです!)は、私が自分自身の努力によって、自身の痛みを最小限の薬で管理できていることに対して、文字通り拍手をしてくれました。信じてください、エクササイズのみでなく日々の仕事負荷を私はこなしているのです。 メディテーション(これには神経可塑性疼痛に取り組むためのソマティックトラッキングも含まれています。 https://www.curablehealth.com のようなアプリをチェックすることができます。)これは最低でも1日30分(時に1日を通して分散させることもあります)費やします。 毎日のストレッチ(あらゆるタイプのストレッチ) 栄養(体脂肪を低減させるためではなく、炎症を低減し身体のシステムを落ち着かせることで痛みが増幅しないようにするための食餌) 治療薬 鍼灸 心理療法(痛みと日々の生活を管理する方法を学ぶ) エクササイズ(ストレングストレーニングと犬の散歩のような一般的な活動の両方) マインドフルなメディテーション(私は身体とマインドを落ち着かせることを助けるために太極拳と気功を練習しています。) ストレス管理(ストレス過多は炎症再燃を引き起こし得る。) これらは日々のルーティンに取り込むにはかなり莫大なことであり、私が一貫してこれら全てを実行していることに(とても幸運なことに私は全てのことを一貫して行う能力があるので)私の疼痛専門医が驚いたのは、これが理由なのです。 私が伝えたいポイントは、もしあなたが痛みを抱える人達を助けたいのなら、彼らが面と向かっている問題と彼らにとって利用可能なオプションについて理解する必要があるということです。恐怖は、管理しようとすることの大きな部分を占め、より少なく何かをすることは多くの場合より多くの成果をもたらします。慌てずに時間をかけて彼らと彼らのチャレンジを理解するなら、エクササイズが損傷を生み出すものでは無いことを彼らが認識することを助けることは非常に大きな影響を与えます。回復には、エクササイズ以外に何が関わっているかを理解することも、違いを生み出す大きな部分です。健康に関するこの複雑なエリアに関する生徒でありつつ、何よりもより良い人間でありたいと欲することは大きく役立ちます。

ジョシュ・ヘンキン 2470字

3DMAPS ファシアシリーズ エピソード20:反対側ラテラルチェーンとトゥイーク

同側ラテラルチェーンで注目したのは、支持脚の股関節外転だったのに対して、反対側ラテラルチェーンの動きでは、股関節内転に注目をします。前額面のみでなく、他の動きの2面でも動きを引き出すのなら、どのようなトゥイーク(微調整)ができるのでしょうか?

グレイインスティテュート 7:11

胸郭へのマニュアルテクニック

クライアントの呼吸のタイミングに合わせて、胸郭の動きに制限があるエリアをより自由に動きやすくするための徒手的なアプローチの方法をマイケル・ムリンがデモを交えて紹介をします。吸気、呼気、それぞれのタイミングと動きに注目しましょう。

マイケル・ムリン 2:51

最良のコア&臀筋エクササイズ

DVRTのMAXランジというエクササイズをご存知でしょうか?ダイナミックで難易度の高いこの動きを段階的に構築するためには、どのように動きを準備していけば良いのか、ジェシカ・ベントがリフト&チョップの動きのパターンと絡めて解説します。

ジェシカ・ベント 3:43

胸椎のモビリティとファシアのライン

サスペンショントレーナーを利用して、様々なファシア(筋膜)のラインへ働きかける方法のアイデアを理学療法士のアダム・ウルフがご紹介します。アンテリア、ポステリア、ラテラル、そしてアンテリアとポステリアのX状のつながりにも注目をします。

アダム・ウルフ 4:02

Kaori’s Update #75 - 野球に関わるコンテンツの中から

日本でもアメリカでも大人気のスポーツの一つである野球。キネティコスのコンテンツを提供してくれているエキスパート達の中には野球に精通した専門家が何人も存在しています。今回は、盗塁のスキルに注目したSAQのリー・タフトのコンテンツと、元ボストンレッドソックスのヘッドトレーナーである理学療法士のマイク・ライノルドの紹介する前腕の効果的なストレッチ方法のビデオをピックアップしてみました。是非チェックしてみてください。

谷 佳織 1:54

筋肉の硬さを心配しなくていい理由

硬さを心配しなくていい理由 筋肉及び関節の硬さは、2つのこととして捉えることができます: 1.実際の、または知覚的な関節及び筋肉の剛性として。剛性とは、ある関節や構造を動かすのに必要な力の大きさを表す力学的な概念です。より剛性の高い物質または関節は、伸ばしたり動かしたりするのにより大きな力を要します。 2.可動性とは可動域全体を指します。可動域が低下していることを、硬くなっていると言う人もいます。硬さという用語をこのように使うべきではありません。可動域の低下は、可動性の制限と考えましょう。これは、つま先を触ることができるか、背中でどこまで手が届くか、またはバックベンド(後屈)をすることができるかどうかに表れるでしょう。 ところで、”硬さ”とはかなり無意味な用語です。それはよく、硬く感じることと可動性が制限されているように感じることの両方を意味するために使われます。私はその用語を、硬直の意味か関節可動性における制限を示す意味のどちらかで、とても一般的に使っています。その意味が重要な場合には、もっと具体的に説明するでしょう。 伝統的な理学療法では、痛みの原因として”硬い”筋肉をしばしば非難してきました。それらの理論のいくつかを見てみて、どうしてそれらが痛みに関しては恐らく無関係なのかを見てみましょう。この記事ではこの剛性と可動性の感覚的な側面に焦点を当てており、次の記事では剛性と可動性の力学的な側面に焦点を当てていきます。しかし、どちらの記事も概ね、それを心配しすぎないようにという内容です。痛みの世界では、硬さや可動性の制限があまりにも責められすぎているのです。 理由その1:自分が感じていることを信用できない。すなわち:あなたは本当は“硬く”ない 私が“硬い”と引用符で囲んで表しているのを見たことがあるかもしれません。これはなぜかと言うと、筋肉が硬いまたは硬直していると感じたりすることがありますが、それは本当に可動性が低下しているというわけでも、客観的に硬くなっているわけでもないからです。ごく簡単に言うと、わたしたちは自分が感じていることを常に信用できるというわけではありません。特に痛みがあるときは。痛みは、わたしたちが自分の身体を知覚する方法を乱します。そのため、多くの関節(脊椎、膝、首)に痛みを抱える人々はより硬さの知覚を報告するでしょうが、これは実際に計測された硬さとは一致しません(これについてはこちらの素晴らしい論文が調査しています)。首の痛みがある人々が硬さを報告してきても、痛みのない人より客観的に硬いかというとそういうわけでもないのです(参考文献はこちら)。 これは非常によくあることですーわたしたちは痛みのある時に感じることを常に信用できるわけではないのです。膝の痛みがある人は不安定感を報告するでしょうが、彼らの不安定性や弛緩性の客観的な測定値は、彼らの知覚と相関がありません(参考文献はこちら)。そしてこれはまた、腫脹の知覚にも当てはまります。実際の腫脹は、膝の痛みがある人の知覚された腫脹とは相関がありません(参考文献はこちら)。 それは、何かがなんとなく痛かったり気になるということを伝える手段がないので、ただ”硬い”とだけ感じてしまっているようなものです。繰り返しますが、これは奇妙なことではありません。わたしたちの知覚が、必ずしも実際に起きていることの良い指標になるとは限らないのです。長期的なストレッチ法を受けると、可動性または可動域は増加しますが、関節の硬さには変化は見られないでしょう(参考文献はこちら)。しかし!!!実際の硬さには客観的な変化がないとしても、その人は硬さが軽減されたと感じるのです(参考文献はこちら)。身体は時に素晴らしく、時に愚かです。 多くの人が示唆しているのは、硬いと感じる知覚は、ただ不安や不快感、疲労、痛み、または過敏性という感覚が現れる一つの方法に過ぎないということです。また、あなたが痛みを抱えているとき、ある善意のセラピストがあなたにどこかが硬い(例えばそのセラピストがあなたの僧帽筋をぐっと押して、「これは今まで見てきた中で最も硬い僧帽筋だ」と言う)からそれが痛みの原因ですよ、と言ってくるとしましょう。そうすると、本来は決して問題ではなかったはずの偽りの硬さ/硬直の問題を“治そう”として多くの時間を費やすという、この沼にはまってしまうのです。わたしたちは正常な感覚を病的なものとみなしているのかもしれず、そうなるとすべての“修正法”(例えばストレッチ、フォームロール、マッサージ、手技)は間違った標的を追いかけているため、失敗のお膳立てをすることになってしまうでしょう。 理由その2:硬いと感じることや実際の硬さは、付帯現象または痛みの副作用である 付帯現象とは一体何でしょう?付帯現象とは、一次現象と同時にまたは並行して起こる二次現象のことです。痛みに伴い硬直が起こりますが、実は硬直は痛みの原因ではありません(例えば痛みがある人にはより脊椎の硬さが見られます。参考文献はこちら)。つまり、他の何かが痛みと硬さの知覚の両方を引き起こしているのです。痛みそのものが硬直の原因となるという考えは、これに関連したものでしょう。このことは、状況を大げさにする傾向のある人は筋の剛性及び安定性が高くなるという、実験的に誘発された痛みの研究のいくつかにおいて見られます(参考文献はこちら)。 単純な例は、変形性膝関節症です。変形性膝関節症を患っていると、朝に硬直があるでしょう。これは症状の一部です。また、痛みを伴う場合もあるでしょう。痛みと硬直はどちらも、変形性膝関節症の過程で引き起こされるものです。それらはただ相関しているだけなのです。硬直が痛みを引き起こしているわけではありません。 もう一つの例は、付帯現象が副作用に発展し、そこから痛みの原因に変化する場合です。あなたが腰痛持ちで、脊椎屈曲に敏感であり、脊椎屈曲を恐れているとしましょう。恐らく、脊椎を曲げると椎間板がすり減るとか、脊椎を固定して屈曲を防ぎ、それを守らなくてはならないというような、くだらないことを言われたことがあるでしょう(ところで椎間板は順応することができ、ストレスは良いものですー参考文献はこちらとこちら)。ほとんどの場合、これはかなりひどいアドバイスで(一時的に屈曲を避けるべきいくつかの例外はあります)、多くの人々を混乱させてきたのはこの類のアドバイスです。そこであなたは、無意識または意識的に体幹をブレーシングし、動きを制限させ、体幹筋を”締める”ことでしょう。自然と硬さや痛みを感じるようになるかもしれません。あなたは、がちがちに防衛性筋収縮した状態になり、脊椎の動きの流動性を失ってしまうかもしれない、それでもなお腰痛に苦しんでいるのです。それでは、痛みの本当の原因は何なのでしょうか?私は、硬直はちょうど痛みと同じように最初の被害者であったものの、今では問題を永続させることに関与していると思います。 恐らく、恐怖、心配、そして脊椎には多くの保護が必要だという思い込みが、脊椎を固定し動かさないようにさせ、それが筋肉や関節の硬さの原因となって、痛みの定着につながったのでしょう。脊椎は動くことが大好きなのに、あなたが脊椎の健康的な活動を否定しているため、動きの欠如は今や痛みの永続化を手助けしています。そしてブレーシングや防衛性筋収縮が背中に対するネガティブな思い込みを生み、それが今度はあなたを過敏にしているのです。痛みを維持し続けている主な問題は、あなたがこれまで与えられてきた、くだらないアドバイスだったのです。背中について抱く思い込みや恐怖、そして心配が、何も考えずに、恐れることなく自信を持って背中を動かすというような健康的なことをやめさせる原因となっていたのです。つまり、筋肉及び関節の硬さは、当初は痛みとあなたの思い込みの副作用でしたが、今では痛みの問題を促進させているわけです。 ここでの解決策は、脊椎にフォームロールを行うことや、背中をポキッとしてもらうこと、またはマッサージで何かを”緩めて”もらうことではありません。そうではなく、痛みの問題である脊椎の健康を高め、自分のできることに再び自信を持ち始めることが解決策となるでしょう。 理由その3:実際にある硬直ではなく、硬いことを心配することこそが問題なのである 痛みと硬さの知覚は痛みがあるときに結び付くことが多いため、硬さの知覚が重要な問題だと考え始めるかもしれません。もしあなたが私のような人なら、あなたは熟考する人であり、大げさな人かもしれません。人間には、無害なセンセーションを、苦しみや障害を引き起こしうる厄介なものへ実際に変えてしまう能力があります。そして残念ながら、硬さの知覚でもそれはありうると思います。人間であれば、硬さを感じるでしょう。そして痛みを感じるでしょう。これらは避けられないものです。そしてそれらが問題だと言われたら、これらのことを常に修正しなくてはならないと考えるかもしれません。そうして、フォームロールをし、マッサージをし、ストレッチをし、リリースをしようとするというこの過剰警戒列車に乗ってしまうのです。 残念ながら、私の専門職は、正常な身体感覚を病理学的に捉えてきました。それがわたしたちの一部を本当に苦しめている可能性もあります。それは夜に何かが滴るのを聞くようなものです。眠りたいのに、どうもその滴る音が気になり考え始めてしまうのです。ただ水滴が落ちているだけなのです。水滴は排水溝へと流れていきます。なんでもないことです。しかしそれを考え続けてしまうと、その音しか聞こえなくなり、眠れなくなってしまうのです。関連して、それは眠ろうとすることと同じです。眠ろうとすればするほど、また眠らなくてはと考えれば考えるほど、眠れなくなってしまいますよね。 あるいは、腸脛靭帯が硬いのでリリースやストレッチが必要だと言われたことがあるかもしれません。もしくは、ある腱が硬い、または大腿筋膜張筋が硬くて、腸脛靭帯を引っ張って膝の痛みを引き起こしているのだと言われたり。これらのことは実際には存在せず、問題ではありません。しかし、腸脛靭帯をつついてみると圧痛を感じるかもしれませんし、硬いと感じるかもしれません。ですが、それはそう感じるものなのです。結合組織を伸ばすことはできません。繰り返しになりますが、ここで問題なのは、正常な感覚を問題にしてしまっているということです。それはやめましょう。 それでは、ここでの解決法は何でしょうか?ストレッチし、モビライゼーションをし、フォームロールをし、マッサージを受けるのはよいのでしょうか?もしこれらの方法を試したところうまくいったのであれば、素晴らしいことです。そのまま続けてください。しかし、それを試したけれどもいまだに苦しんでいる、あるいは何かをする前後に20分間フォームロールをする必要があるのだとしたら、恐らくそのセルフケアを止めるべき時なのかもしれません。その硬さが本当に意味するものを再評価しましょう。それは本当にあなたを苦しめている問題なのでしょうか?誰かがそれを問題だと言っただけで、あなたは今、何かを“リリース”しようと人生の半分を費やしているのではないでしょうか。硬いという感覚を偏見なく見て、「おや、この動きは硬いと感じるな。興味深い。でもこれは、本質的に問題があるわけでも病的なものでもないんですよ。それはそういうものであり、修正が必要なものではないんです。」って言えるでしょうか? それは必ずしも簡単なことではありません。ただこれらの感覚を受け入れて、それらを増幅させないようにするのです。すると面白いことに、そうすることでそれらの感覚が実際にそれほど煩わしくなくなり、それに気付かないことさえあるかもしれません。実際には修正する必要のない”何かを修正“しようとすることをやめて、自分自身を受け入れるのです。

グレッグ・リーマン 4993字