マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
肩関節インピンジメントの予防と健全な肩の促進
型にはまっていないエクササイズの道具を使用した、素晴らしいオーバーヘッドでのエクササイズは沢山あります。ケトルベルプレス、バレルスロー、スレッジハンマーを使用した垂直スイングなどのダイナミックなエクササイズがあります。問題となるのは、多くの人たちは、肩のインピンジメントの問題を起こすことなく、これらの動きを繰り返し、そして、定期的に行うことができないということです。それらの問題の一つが、現代の座位における姿勢で、私たちは猫背で脊柱が後彎したような姿勢をしていることです。 肩インピンジメントは一般的であり、多くの人々が経験しています。肩インピンジメントは痛みが強く、多くの動きを遂行する能力を制限してしまいます。髪の毛を洗うといった日常のタスクでさえ、辛いものになります。良いお知らせとしては、定期的に起こるアンバランスを緩和させる筋膜ワークやストレッチ、エクササイズを定期的なルーティーンとすることで、多くは予防できるということです。目的は、座位でのライフスタイルによるダメージを元に戻すことなのです。 では、肩インピンジメントとは正確には何なのでしょうか?肩甲骨の肩峰に対して、腱や滑液包がこすれることです。鍵となる症状は、頭上に腕を上げたり、頭上から腕を下げたりする時の痛みや、肩や腕の全般的な痛みです。 肩インピンジメントは、一般的に筋肉のアンバランスによる結果です。これには、僧帽筋上部、外旋筋群、小胸筋、肩甲挙筋の硬さに伴う僧帽筋下部、中部、前鋸筋、外旋筋群の弱化が含まれます。 固くなった筋肉周辺の軟部組織へのアプローチ、短縮した筋肉をストレッチし、弱化した筋肉の強化を含むルーティーンが必要不可欠です。ここにエクササイズプログラムに組み入れることのできるエクササイズをいくつか挙げます: 内旋を伴う小胸筋のリリース これはかなりつらく、最初の数回は助けを求めて悲鳴をあげるでしょう! 必要なものはマッサージボール、壁、そして、痛みに耐えることだけです。 手順: 1. 小胸筋の筋腹の上にボールを置きます。肩の溝のすぐ隣です。 2. 背中に手を置きます。 3. 下方、そして若干内側にボールを転がし、トリガーポイントを探します。 4. 基本的に、圧の強さは自分でコントロールします。ボールに対し、身体を強く押し付けることで圧力を強めることができます。ボールから身体を遠ざけることで圧力を弱めることができます。 5. 両サイドで少なくても数分間は、この虐待に屈服してください スティアザポット−外旋筋群のリリース 外旋筋群は弱いだけでなく、かなり固くなりやすく、放っておくとかなりの不快感を与えてしまいます。さらに、これは臆病な人のためのエクササイズではありません。ハードコアなリリースであり、大の大人たちを泣かせてしまいます。 手順: 1. 横臥位になり、寝ている側の下にある後方関節包の下にマッサージボールを置きます。 2. 下の腕を肩と平行にします。 3. 下の腕の肘を反対の手で掴みます。 4. 肘を前後や回すように動かすことで、ボールが異なる部位をリリースできるようにします。 5. 身体をスライドさせて、関節包内のいろいろな部位にボールを当て、動きを繰り返します。両サイドで少なくとも2~3分間マッサージします。 ケトルベル上部僧帽筋リリース この上部僧帽筋はかなり頻繁に過活動を起こし、肩インピンジメントの主要な原因に成り得ます。ケトルベルを使った多くのエクササイズを見ているでしょうが、重さとハンドルの表面のおかげで素晴らしいマッサージツールにもなります。罰を与えることが好きな友人が必要になるでしょう。 手順: 1. リリースされる側はベンチに座り、ベンチ・ボックスを握ります。リリースされる側でベンチを握るようにしてください。 2. 耳が首に近づくように倒します。 3. リリースをする側は様々な部位にバンドルを動かし、固さのある部位を探します。 胸椎伸展 このエクササイズは日々の習慣にするべきです。ほんの数分間行った後すぐに、背が高くなったように感じるでしょう。 手順: 1. パワーバッグ(フォームローラー)を床に置き、そのバッグの上に背中を置いて寝ます。それが肩甲骨の下、あるいは、真下に位置しているか確認してください。 2. おしりを床から浮かせます。 3. 背後にリーチし、ケトルベルのホーンを掴みます。 4. 腕はまっすぐ伸ばして、ケトルベルは腕を伸ばしたところに位置させる必要があります。 5. ゆっくりとおしりを地面に降ろし、おしりを下方に引きます。 6. おしりを下げれば下げるほど、リリースすることがきつくなるでしょう。 7. 腰部や胸骨で動きの代償を起こさないでください。それらの代償を注意して見て、おしりや胸骨が上がり過ぎたら、ストレッチを止めてください ケトルベルを使った前鋸筋プラス このエクササイズは前鋸筋を活性化させるだけでなく、肩の安定性を向上させることにも優れています。 手順: 1. 仰向けで安全なポジションにケトルベルを2つ置きます。 2. 両方のベルを頭上に押して肘を完全にロックします。 3. できる限り上方に押し出すようにこの肘をロックした腕を伸ばし、肩が床から離れるようにします。ケトルベルはさらに上方に移動しなければなりません。 4. 肩甲骨を引き寄せ、ベルが下方へ動きます。 5. この動きを10−15回繰り返します。 ケトルベルロウ 最後ではありますが重要なものとして、ケトルベルロウがあります。このエクササイは胸椎の伸展を向上させるとともに中部・下部僧帽筋のためにとても優れています。 鍵はあわてずに、上部僧帽筋を確実にリラックスさせることです。また、肩が前方に回旋しないようにしてください。 手順: 1. 後ろ脚は屈曲させず(膝を曲げない)、前脚は膝を45度程度屈曲させます。 2. 股関節から上体を前方に傾け、腰部のアーチを保ちます。 3. 肩甲骨を引き寄せ、肘を体に近い部分へ寄せながら45度の角度へ引き上げます。 4. 安定した状態で上げ下げを続けます。 多くの素晴らしいオーバーヘッドのエクササイズを痛みなく、全可動域で行うことができるようになるための、肩の健康維持に繋がるルーティーンをご紹介しました。鍵となるのは、それらを定期的に行うことであり(少なくても週に数回)、筋力やオーバーヘッドでのポジションの改善がみられるようにもなるでしょう。
実際の動きvs相対的な動き:四肢の関節/股関節
三次元空間における実際の骨の動きの組み合わせで、隣接する骨間の関節の相対的な動きが起こります。股関節内旋を例に取り上げ、相対的な股関節内旋を起こす5つの異なった実際の骨の組み合わせをわかりやすく解説します。
3DMAPS:全ては股関節次第
リハビリ、パフォーマンス向上、ストレングス、障害予防など、目指すゴールが何であれ、全ては動きに始まり動きに終わります。重要な関節の動きの中でも特に鍵となる股関節に注目してギャリー・グレイ博士が股関節の3Dの動きの理解の重要性を語ります。
股関節伸展のエクスカージョンアセスメント
クライアントの股関節伸展能力を評価するために、後方へのリーチを使って骨盤のエクスカージョン(並行移動)を起こす方法をベン・コーマックがシェアします。更に、このケースにおいては、左右の股関節のROMは同じであったとしても、左右それぞれの股関節の神経系の制御には違いがあるかもしれないことを示唆しています。
ウェストを細くしましょう
もしあなたのウェストラインがいつの間にか身長の半分以上のサイズになってしまった場合、これはどうにかするべきです。健康のため、そしてルックスをよくするため、ウェストのサイズを下げる必要があります。 エネルギーを沢山消費する効率の悪い運動が必要なため、少しサーキットのような3種類のトレーニングに基づいたアイディアを考えてきました。3種類の運動とは:大きな動き、有酸素運動のマシン、そして長い時間負荷をかけたローディッド・キャリーです。一つの例を見てみましょう。 基本的なテンプレート ケトルベルスイング300回 500メートル ローイング 2回 クックドリル1回(トータル約400メートル) 順番通りに行う必要はありません。 以下のようにアレンジしても非常にいいワークアウトになります: ケトルベルスイング100回 500メートル ローイング ケトルベルスイング100回 500メートル ローイング ケトルベルスイング100回 クックドリル 一般的な説明をするとこうなります:あなたが行う効率の悪い運動のほとんどは体を自然に深呼吸させるような大きな運動を含むべきです。肺をふいごのように使うべきで、これはスイング、ゴブレットスクワット、バーピー、あるいは上下や前後に動く訓練であればなんでも行えます。ゲットバックアップドリルもここに当てはまります。 このトレーニングを行うためには、Phil Maffetoneフィル・マッフェトーンのナンバーをお勧めします。とても単純に、彼は180−年齢(少し多様性はありますが)の方程式を使って心拍数の高い範囲を計算しています。心拍数が160−年齢の数値よりも低くなると、心拍数をまた上げる必要があります。心拍計を使ってトレーニングプログラムをコントロールする場合、セットと回数は変化します。心拍数が180−年齢よりも高ければストップします。心拍数が160–年齢になれば、トレーニングを再開します。 スキップ、ランニング、縄跳び、ハイキング、ローラーブレード、何でもやりたいことを行なって心拍数を上げることができます。私はケトルベルスイングのコントロールが好きです。ブザーがなるとケトルベルスイングをやめるか始めるのですが、みんなそれぞれ異なります。 効率の悪いエクササイズトレーニングをするには、普通のフィットネスマシンを使うことも勧めます。2分間ほどのエクササイズを数回行うことは、筋力やパワーのクオリティーに影響を与えずに心拍数、体温、そして加速された呼吸にいい影響を与えるようです。2分間を2セット、それぞれフィットネスマシンのエクササイズを行うことは毎日繰り返すことができ続けられるメニューです。これら2回のエクササイズを取り入れることで、残りのトレーニングはさらに効率悪くなります。 最後に、ローディッドキャリーやラッキングのようなエクササイズで脂肪を燃焼するセッションを終えることも役立ちます。カープッシュで死ぬほど追い込めますが、そうではなく繰り返し行なえる適度のメニューで終わることは体全体を調和して活動させ、脂肪燃焼の過程全体にチャレンジを与えてくれます。ヘビーハンド、クックドリル、ラッキング、あるいは5−15分ほどかけて行うキャリーのようなエクササイズがいいでしょう。 クックドリル ローディッドキャリーは完全な状態を要求します。グレイ・クックは、私のジムでクックドリルと呼んでいる素晴らしいドリルを考案しました。 ラックポジションで、ボトムアップで持てるウェイトを選んでください。手を入れ替えて反対側の手でもボトムアップで持てるか再検査してください。どちらの手でもボトムアップのラックポジションで持てる重さを選びます。一般的には、初めて行う場合男性は20キロ、女性は10キロが目安です。 それでは、歩き始めますが、一つ注意してください: ウェイターウォークポジションのように、ウェイトを頭上に持ち上げます。それを続けながら、完璧なフォームを失うまで待ちます。そして、ラックのポジションにします。このポジションを完璧なフォームでなくなるまで保ちます。そのあと、スーツケースキャリーのポジションに変えます。 スーツケースポジションで完璧なフォームを失い始める時に、手を入れ替えて同じように漸進させます:ウェイターからラック、そしてスーツケースへと。
健康な筋膜を保つには
4月に来日するアナトミートレインの著者、トーマス・マイヤースが、筋膜の加齢に伴う変化と筋膜の健康維持に関して、わかり易く解説をします。組織への水分供給には動きが不可欠!
より良い呼吸 より良い動き パート2/2(ビデオ)
より良い呼吸ができれば、姿勢も向上します。より良い姿勢は、より楽な呼吸を助けます。トレーニングを行う前のウォームアップに取り入れることができる呼吸と姿勢の向上のためのエクササイズを、エリック・クレッシィがご紹介します。パート2
より良い呼吸 より良い動き パート1/2(ビデオ)
より良い呼吸ができれば、姿勢も向上します。より良い姿勢は、より楽な呼吸を助けます。トレーニングを行う前のウォームアップに取り入れることができる呼吸と姿勢の向上のためのエクササイズを、エリック・クレッシィがご紹介します。パート1
グラウンドからスタンディングエクササイズの効果
フィットネス業界では、死亡リスク予測に心血管系の改善を用いるのが一般的ですが、死亡リスク予測のための筋骨格系の改善に関する情報は限られています。 脚力は死亡率予測のために試みられていますが、いくつかの交絡変数があり、普遍的に適用できるものではありません。 同様に、椅子の立ち座り試験も、脚力試験より実用的ではあるものの、死亡リスクを一貫して予測するのは困難な多くの制限要因があります。 前回の記事で、傷害リスクの指標として筋力、柔軟性、神経支配力を比較したところ、神経支配力の欠如が最も良い指標であることがわかりました。 しかし、筋力や柔軟性の不足からくるケガがないとは言い切れません。 ブラジルの研究者チームによって考案された「Sit and Rise」テストは、European Journal of Preventive Cardiologyに掲載され(こちら)、どのくらい長く生きられるかの予測、またはより正確にはどのくらい長く生きられないかの予測に役立つことが証明されています。 テストは簡単で、立った状態から床に座り、また手を使わずに立った状態に戻る(可能であれば)というものです。 テストの点数は、床に触れて補助(手や膝)をした回数でカウントされます。 ブラジルの研究では、51歳から80歳までの2002人の男女が平均6.3年間追跡調査されました。 両手と両膝を使わないと立ち座りできない人(中高年を問わず)は、支えなしで立ち座りできる人に比べて、6年以内に死亡する確率が約7倍も高かったのです。 テストによって測定された彼らの筋骨格系の体力は不足していました。 そして、筋骨格系のフィットネスは、とても重要であることがわかったのです。 "有酸素運動による体力が生存率と強く関係していることはよく知られています。"と、研究著者であるリオデジャネイロのガマ・フィリョ大学のクラウディオ・ジル・ソアレス・デ・アラウージョ教授は述べていますが、"我々の研究は、身体の柔軟性や筋力、協調性を高いレベルで保つことも平均寿命に好ましい影響を与えることを示している "ともしています。 その影響は十分にあり、立位から座位への移行を練習する価値はあります。 では、そのためにどのような練習をすればいいのでしょうか。 ジムでは「床から立位へ」の練習をする機会が多く、個人の最終目標に関係なく、どんなルーティンにも取り入れることができます。 以下に、私のお気に入りの「床から立位へ」のエクササイズをいくつか挙げておきます。 ターキッシュ・ゲットアップ ターキッシュ・ゲットアップは、私の一番のお気に入りです。 途中でウエイトを上に保ちながら、寝転んだ状態から立ち上がるまでの一連の動作を正確に行うものです。 この動きは、多くの筋膜ラインと立ち上がりのバリエーションでよく使われるポジションを強化するものです。 さらに、片腕の使用を制限することで、制約に基づく学習の手がかりとしても非常に有効です。 この動作には負荷がかかり、実行が少し難しいので、各ステップの最適なポジションを指導してくれる良いコーチを見つけるようにしてください。 FTIのマスターファンクショナルトレーナープログラムは、各ステップを丁寧に説明し、また、誰かに指導する方法も教えています。 90/90 ゲットアップ(バランスボール使用) この動作では、バランスボールを前方負荷として使用し、コアの筋群の共収縮を増幅させ(引き締め)、その結果股関節の可動性を大きくすることを可能とします。 大腿骨を内旋・外旋させた90/90の姿勢で座ることで、股関節の可動性を高めています。 このエクササイズを実践することで、床でぎこちない姿勢から立ち上がるときにも、背骨を股関節の上にうまく積み重ねることができるようになるのです。 バトルロープ・プリズナー・ゲットアップ バトルロープ・プリズナー・ゲットアップは、マスター・ファンクショナルトレーナープログラムで教えているもうひとつの素晴らしい動きです。 ハーフニーリングポジションを間に挟んで、膝立ちから立ち上がる基本的なドリルです。 さらに追加される複雑なポイントは、ロープのために作られた波とステップのタイミングを合わせることです。 これは、心拍数を上げ、代謝反応を得るための革新的な方法であると同時に、床から立位への移行を改善するという大きな目的も兼ね備えているのです。 アンダー・スイッチ・トゥ・スタンディング 肩や股関節など、あらゆる部位に効果的です。ただ、脚をもう一方の脚の下に掃くように動かすことを確実にしてください。 よくある失敗は、脚をもう片方の脚より上げてしまうことです。 ストレート・レッグ・オーバー・スイッチ・トゥ・スタンディング この運動は、前の運動と非常によく似ていますが、より股関節の伸展と、脚をまっすぐに伸ばす力が必要です。 この場合は片方の脚をもう片方の脚の上に持ち上げます。 グラウンドベースの動きは、時にツイスターゲームのような分かりにくさを感じることがありますが、そこでマジックが生まれるのです。 様々な動きを習得することで、地面から立ち上がる際の動きの道筋が豊富になります。 脳が知っている立ち上がり方の数は、多ければ多いほどいいのです。 結論 効果的で目的を持ったフィットネスコーチになるための術は、クライアントが望むフィットネス目標を達成するためのプログラムを提供する能力であり、同時に、人生に必要となる、心配のない機能的な身体を開発することです。 グラウンド・トゥ・スタンディング・ドリルで筋骨格系のフィットネスを向上させることは、まさにそのための一つの方法なのです。
HRVと心拍数に関する究極の入門書 パート2/2
HRVはどのように測定すべきでしょうか? これは非常に重要なテーマで、HRV測定はストレスに非常に敏感であるため、安静時に測定することが絶対的に重要であるということを知っておく必要があります。 そして、その方法には一般的に2つの方法があります: アクティブ測定:2.5~5分のテストを開始し、デバイスがHRVを計算する間、じっとしている必要があります。 これは、モーフィアスのようなHRV専用機器を使うことが多いでしょう。 パッシブ測定:あなたのデバイスが、あなたの知らない間にバックグラウンドでHRVを監視しています。 これは、アップルウォッチなどの腕時計型のデバイスを使うことが多いでしょう。 パッシブ測定は労力や注意を必要としないため、より便利な測定方法といえます。 しかし、標準化された条件(横になっている、安静にしているなど)で収集されているわけではありません。 昨日の朝と今夜の夕食後の体重を比べようとするようなものです。 その違いに意味があるのかどうか、知る由もないのです。 寝ているときに一晩中計測する機器はどうでしょうか? 問題は、これらの機器はすべて、睡眠中に定期的にHRVの短いスナップショットを収録するだけだということです。 電池の消耗が激しいので、一晩中連続して測定することはありません。 一方、アクティブ測定は、毎朝同じ時間に体重計に乗るのと同じことです。 このため、パッシブな測定では、アクティブな測定に比べて、日々のそして長期的なHRVの測定精度が大幅に低下します。 しかし、残念なことに、多くのHRVアプリや機器では、パッシブな測定が行われています。これは、ほとんどの人がHRVをアクティブに測定する努力をしないと想定しているからです。 ですから、現在60年以上にわたって行われているHRVの研究は、事実上すべてアクティブな測定によって行われており、パッシブな測定はほとんど行われていないことも、決して教えてくれません。 むしろ、精度が低くても、より簡単で何もする必要がない機器やアプリを売りたいのでしょう。 もちろん、これに関する問題は、HRVをトラッキング画面上の単なる数値ではなく、ツールとして使いたいのであれば、正確さがすべてであるということです。 運動中にHRVを測定すべきなのか? これが、心拍数とHRVの大きな違いです。 心拍数は、有酸素能力、相対強度、経時的な向上を測定するための有用なトレーニング ツールですが、トレーニング中の HRV は、その... 意味を持ちません。 それは、心拍数が100bpm以上に上がると、心拍数の変動がゼロになるからです。 交感神経(ストレス)系が働きっぱなしで、副交感神経(リカバリー)の系活動はほとんど計測できないのです。 つまり、ワークアウト中や休息以外の何かをおこなっている時のHRVを見ることには、何の価値もないのです。 HRVの変化にはどのような意味があるのでしょうか? 冒頭でお話したように、HRVは主に、日々の体内のストレスと回復のバランスを測るためのツールです。 しかし、多くの人が言われていることとは異なり、HRVが増加したからといって、必ずしもより回復しているとは限りません。 なぜそうではないのか? 最初にトレーニングによってストレス負荷が増加する時、交感神経系が活性化し、HRVを低下させます。 回復すると、副交感神経系が高まり、トレーニング前のレベルをオーバーシュートし、ベースラインに戻ります。 回復の副交感神経サイクルのどこにいるかは、HRVを測定するタイミングと、回復の早さによって決まります。 ですから、目覚めたときにHRVが大きく跳ね上がっていたら、おそらく完全に回復してはいないでしょう。 回復過程の途中であり、HRVがまだベースラインに戻っていない可能性があります。 日々のHRV測定値の変化を解釈する際には、ストレス-回復サイクルの状況を考慮する必要があります。 モーフィアスのようなアプリは、HRVをリカバリースコアに変換することで、あなたに代わってハードワークを行ってくれます。 HRVは、どれくらいハードな運動ができるかを予測するものなのでしょうか? これはよくありがちな混乱するポイントです:日々のHRVは身体の能力を計るものではありません。 パフォーマンスを予測するものではありません。 リカバリースコアが低くても、ジムで自己記録を出すことは可能です。 では、HRVは何を伝えているのでしょうか? HRVは、エネルギーを消費し、さらなるストレスを生み出すコストを予測しているのです。 その意味するところは、次のとおりです。 回復力が低いときに高負荷のワークアウトを行うと、回復力が高いときよりもベースラインまで回復するのに非常に時間がかかることになります。 回復力が低下すると、労作、再生、修復のためのエネルギーのリザーブが枯渇してしまいます。 さらにエネルギーを使えば、さらに消耗することになるのです。 はじめに、これは身体の回復、適応、向上に時間がかかることを意味します。 回復できる範囲を超えて無理を続けると、やがて身体は回復不全に陥ります。 そこで、慢性疲労やケガ、免疫力の低下といった症状が頭をもたげてきます。 短くまとめるならば:HRVはあなたに何ができるかを教えてくれるわけではありません。 しかし、何をすべきかの指針を助けてくれます。 身体からの客観的なフィードバックに基づき、より良いトレーニングの選択をすることを助けてくれます。 回復力の低い日に無理をすることはできるのですが(やむを得ない場合もあります)、そうすると代償を払うことになるということを、多くの人はすぐに学ぶことになります。 トレーニング、栄養、睡眠などに関するすべての決定の影響をリアルタイムで確認することは、目標に向かって前進し続けるために、量、強度、回復をうまく調整するための唯一で最も重要な方法なのです。 HRVと心拍数、どちらを使うべきですか? この記事のここまでで、HRVと心拍数は用途が異なるため、どちらも価値があることがお分かりいただけたかと思います。 日々のHRVは、回復を推定するのに役立ちます トレーニング中の心拍数は、トレーニングの強度と相対的なストレスを測定するのに役立ちます トレーニング中の心拍数回復により、体力が向上しているかどうかを把握することができます 平均 HRV と平均安静時心拍数は、どちらも有酸素能力を測定するのに役立ちます。 最終的には、心拍数とHRVの両方を、トレーニングやライフスタイルについてより良い判断を下すためのツールとして活用すべきです。 これらはモニターしやすく、自分の身体が何を伝えようとしているのか、内側から知ることができる信頼性の高い方法です。 まだ心拍数やHRVを測定していない方は、ぜひモーフィアスをチェックしてみてください。 リカバリーとトレーニングを追跡するために必要なすべてを、完全なシステムで提供します。
HRVと心拍数に関する究極の入門書 パート1/2
20年余り前、私は初めて心拍変動に出会いました。 それは私の既成概念を吹き飛ばすものでした。 当時、フィットネス・テクノロジーはありませんでした。 フィットビットはありません。アップルウォッチはありません。 モバイルアプリはありません。 自分の身体がどれだけのストレスを受けていて、どれだけ回復しているのかを知ることができる、ましてやそれを実際に行なっている技術など見たことがありませんでした。 それだけでなく、HRVは40年以上にわたる科学的な研究に基づいており、1961年に宇宙で人類初の実験が行われたことも知りました。 HRVを深く掘り下げ、自分自身やトレーニングする人たちに使い始めると、この種の技術は、フィットネスと健康そのものの未来だと確信するようになったのです。 初めて、トレーニングに関する当て推量を大幅に排除できるようになったのです。 より良いトレーニングを行うための、本物のデータを手に入れたのです。 コーチとして、これはまさにゲームチェンジャーでした。 今日、フィットネス界では、HRVはほとんどどこでも見られるようになりました。 かつてないほどに、HRVを計測すると称するデバイスも数多く見られるようになりましたが、多くのフィットネス機器と同様に、パワフルなツールになり得るHRVもまた、スクリーン上の数字に過ぎないことが多いのが問題です。 というのも、HRVとは何なのか、ましてや、トレーニングの成果を上げるためにHRVをどのように利用すべきなのかについては、まだ多くの混乱があるためです。 多くの人は、心拍数と心拍変動の違いについて、明確に理解しているわけでもないのです。 実のところ、HRVあるいは心拍数のような数値の本当の意味を知らなければ、向上を助けることにつながらないことはほぼ確実なのです。 そこで今日は、心拍数とHRVの基本について、混乱と誤解を解くお手伝いをしたいと思います。 この2つの指標は何なのか、フィットネスについて何がわかるのか、そしてトレーニングの指針としてどのように活用できるのか、紐解いていきましょう。 まずは簡単なところから...。 心拍数とは? 心拍数とは、簡単に言うと1分間に心臓が拍動する回数(bpm)のことです。 心拍数は標準的な指標であるため、機器ごとに簡単に比較することができます。 例えば、アップルウォッチの心拍数とトレーニングアプリ「モーフィアス」の心拍数が一致しているかどうかを確認することができます。 しかし、この数字が一致しないときはどうするのか。 残念ながら、すべての心拍計が高精度なわけではありません。 この精度の差は、モニターが使用しているセンサーの種類に起因することがほとんどです。 心拍数を計測するセンサーには、主に光学式と電気式の2種類があります。 光センサーは、皮膚を通過する光の量を測定し、脈拍を追跡します。 この方法は、常に肌に触れている必要があり、特に高強度では動きが乱れる可能性があります。 胸ストラップなどの電気センサーは、心臓の拍動に伴う電気信号を測定するため、2つの方法のうち、より正確な測定が可能です。 心拍数で何がわかるか フィットネスに関して、心拍数の測定は2つの方法で使うことができます。 有酸素能力の一般的な指標として安静時(朝一番に) ワークアウト中 一般的に、安静時心拍数が低いほど有酸素能力があると言われています。 安静時平均心拍数が時間の経過とともに減少している場合は、有酸素能力が向上していることを示す良いサインです。 トレーニングに関して言えば、心拍数の最も良い使い方は、適切な強度でトレーニングしているかどうかを確認することです。 例えば、心拍計を使えば、回復期のトレーニングで無理をしないようにすることができます。 ワークアウトの強度は、最大心拍数に対する相対的な心拍数の高さで計ることができます。 ここで重要なのは、毎回のワークアウトでどれだけ自分を追い込めるか、あるいはポイントを稼ぐための手段として使うのではなく、自分の強度を調整するためのツールとして使うことです。 モーフィアスは、日々の回復度合いに応じて、各個人個別の強度の異なる心拍ゾーンを提供してくれるので、このようなトレーニングに使用することを強く推奨します。 トレーニング中に心拍数を使用するもう一つの方法は、心拍数回復と呼ばれるものをモニターすることです。 心拍数回復とは、一定時間運動した後、心拍数がどれだけ早く回復するかということです。 例:20秒間の最大努力インターバルの後、心拍数が何bpm下がるか。 これにより、トレーニング中に有酸素性、無酸素性のどちらのエネルギーが生産されているかを知ることができます。 心拍数が下がるのに時間がかかる場合には、より無酸素的であり、疲労が早くなります 心拍数の低下が早ければ、より有酸素的で、エネルギー出力をより長く維持することができます ワークアウト中の心拍数の回復をモニターし、コンディショニングが時間とともに向上しているかどうかを確認できます。 HRVとは? HRVは、(心拍数のような)1分あたりの拍動数ではなく、心拍間の平均的な時間的変動を測定するものです。 心臓はメトロノームのように安定して拍動していると思いがちですが、安静時にはそうではありません。 さらに複雑なことに、HRVを測定する方法は複数存在します。 HRVスコアを生成するための計算方法はさまざまであり、数値は多くの場合、時間領域と周波数領域のいずれかにおいて異なるスケールでプロットされます。 このように、HRV値の生成方法が異なるため、システム間で数値を比較することは意味がないのです。 HRVは実際に何を教えてくれるのでしょうか? HRVは、交感神経(ストレス反応)と副交感神経(回復反応)のバランスを示すものです。 HRVの数値が高いほど、体は回復のために多くのエネルギーを使っていることになります。 つまり、日常的には、HRVは主に、身体にかかるストレスの総コストを見ているので、回復力を推定することができるのです。 HRVが上下に大きく変化することは、最近身体が大きなストレスを受けていることを反映しており、そのため回復力が低下している可能性が高いと考えられます。 しかし、HRVの日々の変化が小さいということは、体が比較的安定しており、最近あまりストレスを受けていないことを意味します。 そのため、回復力は高くなる可能性が高い。 この概念を理解することが重要です。 HRVは回復を直接測定するものではありません。 その代わり、ストレスや回復・修復の過程で起こる身体からのシグナルを測定しているのです。 これらの信号から、その時々の身体の状態を知ることができます。 一方、長期にわたるHRVの平均値 は、平均安静時心拍数と同様に、有酸素能力を示す強力な指標となります。 しかし、平均安静時心拍数が低いほど有酸素能力が高いのに対し、平均HRVが高いほど有酸素能力が高いという相関があります。 ですから、時間の経過とともにHRV平均値が増加すれば、コンディショニングが改善されているサインといえます。 このため、HRVは有酸素能力が向上しているかどうかを評価するのに有効です。 しかし、運動能力とは別に、有酸素能力は寿命や健康寿命の長さと強く相関しています(Teramoto and Bungum, 2010; Mandsager et al, 2018)。 だからこそ、トレーニングの理由に関係なく、HRVを平均値を高めることは価値ある目標なのです。
ピッチングがうまく行かない時:立て直すための5つの戦略
投手は、コマンド、球速、「配球」、あるいは実際の痛みや筋肉痛など、さまざまな理由で苦労することがあります。歴史的に、このような厳しい状況に陥ったとき、選手はまずメカニクスに目を向けるように仕向けられてきました。そしてしばしば、状況を深く検討する前に、メカニクスの面で不必要な修正が行われることがあります。それを理解した上で、本日の記事では、その他の「大局的な」考察を簡単にご紹介したいと思います。 1. 健康 簡単に言うと、怪我をすると、動作パターンが変わります。そうすると、投球の準備の仕方も変わり、ひいては投球の仕方も変わってきます。 ピッチングパフォーマンスの最適化に関して言えば、痛みに関する難しい点は(これはクレイジーに聞こえるかもしれませんが)、それをカバーすることができることです。抗炎症剤や鎮痛剤は症状を覆い隠し、投手が長期間にわたって悪いパターンで過ごすことを許してしまうのです。 2. 動きの質 アスリートには、症状がないにもかかわらず、かなり良くない動作パターンを持っている場合があります。このような選手の目標は、明らかに、メカニクスを修正することなく、痛みが出る前に、動きの質を最適化して改善を図ることです。 3. 疲労 疲労は、急性的(試合中)にも慢性的(シーズン中)にも、投手の一貫性に著しい影響を与える可能性があります。また、これは栄養状態、初期作業能力、睡眠の質、環境条件、その他多くの要因によって影響を受けるため、より深く掘り下げる必要があるテーマです。疲労は、メカニクスだけでなく、準備運動で達成しようとしている運動学習にも影響を与えることが分かっています。 4. 外的要因 寒い気候の中でひどいピッチングをする(そして具合悪く感じる)人がいます。また、本当に暑くて湿度の高い日が問題な人もいます。 整備されていないマウンドで投げることは、最も優秀な投手であってさえもその効果を最小化することがあります。 下手な捕手に向かって投げたり、下手な審判の前で投げることは、投手の成功に劇的な悪影響を与えることがあります。 これらの要因のうち、修正できるのは一部だけですが、重要なのは、このリストとは異なるカテゴリーに困難が起因していると自動的に判断しないように、それらを認識できるようになることなのです。 5. 感触 これはおそらく、最も主観的で説明しにくい問題でしょう。ある日、ある週、ある月の特定の投球に対して「感覚」を持てないことがあるのです。若いレベルでは、それは通常、私が概説した最初の4つの要因のうちの1つにおける二次的なものです。しかし、より高度なレベルでは、ほとんどちょっとしたランダムな変動のせいだとみなす必要があるでしょう。どんなに優れた投手でも、投球ごとのスピン量や球威にかなりのばらつきがあるものです。 この「感触」の議論は、ある投手が1回の登板で苦労したからといって、赤ちゃんをお風呂の水と一緒に捨ててしまうようなこと、つまり良くないことと一緒に良いことも失ってしまうようなことはしたくないということを思い出させてくれるものだと思います。誰かがマウンドで苦しんでいるとき、傾向を探り、多くの質問をすることです。 まとめ これらの要因は、単独で存在するわけではありません。例えば、身体的な問題(例:肩の痛み)が、メカニカルな問題(例:低いアームスロット/ボールルリリース時の前腕の角度)になることもあるのです。さらに、胸郭出口症候群は、健康、動きの質、感触、疲労の領域にまたがる状態として見なされるでしょう。 メカニカルな修正を行うタイミングと場所はありますが、その道を進む前に、まずこれらの要素をチェックしてください。私たちは、すべての投手に対して、このような順序立てた開発アプローチを適用し、最も深いパフォーマンスの改善をもたらす「大きな石」を早い段階で特定することを目指しています。