コアの発火の順番(ビデオ)

FMSのグレイ・クックが、ロータリースタビリティー、回旋安定性の欠如に対してのコレクティブエクササイズの考え方と、コアの筋群の発火のタイミングの順序の重要さをシェアする、セミナービデオからの抜粋です。

ファンクショナルムーブメントシステムズ 5:42

ストラップを使用した胸椎伸展

ピラティスのマットエクササイズ、スワンを行う際、胸椎の伸展と長さをサポートするためのキューイングをITTピラティス創始者であるジーン・サリヴァンがご紹介します。

ジーン・サリヴァン 1:09

ACL パート1:ニーサークル(ビデオ)

(パート2はこちらへ) 2015年2月後半に初来日予定のベン・コーマックが、膝のサークルの動きを通して、関節周囲の可動制と運動スキル、コントロールの共存の重要性を、分かり易いドリルをつかって解説します。

ベン・コーマック 4:24

DVRT コレクティブウォームアップエクササイズ#1(ビデオ)

(#2はこちらへ) 2014年7月4日に開催されたDVRTレベル2認定コースより。2015年、日本での定期的なセミナー開催もスタートするDVRTアセスメント&コレクティブエクササイズのシリーズから、ウォームアップのエクササイズとしても有効に使える、アラウンドザワールドをご紹介します。

ジョシュ・ヘンキン 9:40

全ては評価次第

しばしば引用されるように、“評価をしなければ、あなたは推測しているに過ぎない”のです。今回のブログは、全て“仮定”に関するものです。 フィットネス業界において、私達はしばしば、機能障害の一つのタイプが他の機能障害を引き起こす、あるいはある姿勢を作り出すと思い込んでしまうという罪を犯しています。私は、間違いなく、人々の運動と運動機能障害に傾向とパターンが存在すると信じていますが、それらが真実であると信じ始める時が、クライアントや患者を失望させ始めている時なのです。 私はしばしば、身体の一部分をただみることで驚くべきことが分かると唄っている人々の宣伝文句を目にします。私が長年にわたって身体の問題に取り組んできて、学んだことの一つは、身体は、人が想像するよりも多くの、機能障害を代償するための方法を持っているということです。私は、身体のそれぞれの部位で、正確に何が起こっているのかを知るために、綿密なテストで推測を裏付けることに、いつも時間を掛けています。私がとても尊敬する人は、膨大な数の推測を立てますが、それらが正しいと証明することに従事しています。彼は、綿密なテストを通して、それを行うのです。もし間違いが証明されたのなら、次の推測へと移りますが、それを事実として証明することなしに、推測の段階のままにしておくようなことは決してしません。 もう一つ昔から良くあるのは、慢性障害について聞くと、筋肉のせいにしてしまうことです。“それは、ハムストリングスです”や、関節動作“背屈”は私が気にいっているものです。私はしばしば、運動歴に関して聞く際に、その人が問題を抱えている理由に関する事柄を考え、それが正しいと証明されたことも、間違っていたことも何度もありました。私は、評価を通してこれを行っています。 スポーツ傷害に取り組んでいる人が持ち得る、道具箱の中の最大の道具は、機能に基づいた、確かな評価プロセスです。これは、私達の技術の全てを使うための基盤となります。組織を治療するとして、症状に注目しますか?多くの場合、傷害部位は、発生源から遠く離れています。大胆に言えば、実際、連鎖の中でより良く機能している関節ほど、しばしば被害を受けている関節なのです。、症状のみの治療のアプローチをとることが、慢性の問題が慢性にしてしまうのです。痛いところを指し示すことは簡単です。難しい部分は、組織が痛む理由を正確に見つけるための評価方法を持つことです。通常、問題になっている関節の上下に目をやる必要があり、多くの場合、痛みを発生させている両端が問題である可能性があります。それを知るためのたった一つの方法は、テストをすることであって、推測することではありません。

ベン・コーマック 1180字

スーパインレッグウィップ(ビデオ)

仰臥位でのブリッジポジションから脚を移動させる、シンプルなエクササイズを、アドバンスレベルの人にはウォームアップの一部として、入門レベルの人には強化のエクササイズとして、幅広く応用するアイデアを、エリック・クレッシィがシェアします。

エリック・クレッシー 1:38

スクワットの完璧なフォームは神話か?

私は、長年にわたって数千人のスクワットの改善に努めてきました。健康な人からケガを負った人まで、彼らの身体を最適化し身体能力を最大限に引き出す仕事に携わることで、私の理学療法士としてのキャリアは進化してきました。実際、「理学療法士」というより「身体能力療法士」と名乗り始めています。 最近では、スクワット向上の方法を学ぶために私のところにいらっしゃる方が増えています。スクワットの完璧なフォームがなかなか分からない理由は、多くの場合、次の2つに1つです: スクワットするとどこかが痛い 完璧なフォームでスクワットできない 私は、全身の評価の後、必ずスクワットのフォームも評価します。SFMA/FMS評価のような厳格なディープスクワットテストは行いませんが、負荷をかけたスクワット行います。私からは何も言わず、ただ観察するようにします。その様子を録画するのですが、これは要するにスクワットに関するキューイングを一切与えず、私の指導なしでどうセットアップし、どうスクワットを行うかを観察するためなのです。 完璧なフォーム、または少なくとも彼らが考える「完璧なフォーム」でスクワットしようと試みる人を多く見受けます。恐らくスターティングストレングス(Starting Strength)を読んだか、週末に開催されたレベル1の認定コースに参加したか、あるいはクロスフィットボックスの基礎コースを修了したところなのかもしれません。「スクワットの完璧なフォーム」の追究はそれほど簡単なことではなさそうです。 本当にスクワットの完璧なフォームというものが存在するのか、私も疑問を抱くようになってきました。 スクワットの完璧なフォームとは神話なのか? 誤解しないでいただきたいのですが、どこからか始めなくてはならないのです。完璧なフォームでスクワットしようとすることを諦めなさい、と言っているのではありません。スクワットの方法には善し悪しがあります。いずれにせよ、どこかの段階で始めなくてはならないのです。 ただ、指導者は指示を与えすぎているのかもしれないと私は感じています。スクワットをするだれに対しても同じキューイングを与えている気がします。もちろん、スクワット時に起こる多くの誤りは避けるべきですが、誤りを正すことと、誤りがないにもかかわらず過剰に補正するのとでは意味が大きく異なります。 分かりやすい例として、もしあなたが膝同士を近づけるように、つまり両膝が内方に動き外反してスクワットをしたとしましょう。このような時、膝を外方に向けるようにキューイングするのはタイミングとして良いでしょう。ただ、膝を外方に向け過ぎることもあるわけで、正しいフォームでスクワットしている人に両膝を外方へ強制的に向けるようにキューイングするのはどうかと思うのです。膝が外反するのを予防する良い考えではありますが、だからといって反対の方向に行き過ぎてもダメなのです。 もっと大切なことに、教科書通りのスクワットが存在するのか定かではないということがあります。私達の身体には個人差があり習慣も異なります。「あなたの身体」に適した教科書通りのスクワットフォームがあったとしても、それはまた隣の人とは異なるものなのです。 そのため、適切な指導と個人に合わせたプログラムが、スクワットフォームを完璧にする成功への最良の方法です。完全なスクワットフォームに達成する能力を制限してしまう、だれもが持っているいくつかの制限があります。 解剖学的制限 すべての人には、解剖学的な個人差があることを、まず理解しておく必要があります。解剖学的個人差がどれだけスクワットのメカニズムに影響を及ぼすかについて、ブレット・コントレラスは論じてくれました。そして、ライアン・デバルも素晴らしい記事を書いています。実際、骨盤と大腿骨は非常に幅広い個人差があります。 ポール・グリリー氏が撮ったさまざまな骨盤と大腿骨の写真をご覧ください: これらの写真を見ると、体内の構造が人によってこれほど異なるということに驚きを感じてしまいます。大腿骨が成す角度や寛骨臼にどのようにはまっているのかは、人によってかなり大きく異なるのです。 このことが、完璧なフォームでスクワットができない理由に最も大きな影響を及ぼす要因であると気がつきました。これらの写真を見れば、スクワットのフォームがひとつしかないと言うことはできませんよね?バリエーションの範囲がこんなに広いのですから。 残念ながら、解剖学的制限に対する手っ取り早い解決策はありません。それよりも、詳しい生体力学的な評価が、個人の解剖学に合った最適なスクワット方法を決定するのに役立つでしょう。つまり、時にはスクワットの深さを制限する必要があるということです。聞きたくないかもしれませんが、人によっては、解剖学的に限界があり、腰部に顕著な圧迫をかけることなく深いスクワットのフォームを達成するために物理的に股関節の屈曲が十分にできないこともあるのです。 可動性の制限 幸いなことに、顕著で根本的な解剖学的多様性がすべての人にあるとは限りません。関節包や筋組織の可動性制限があるだけのときもあります。たとえば座位など、ある姿勢を長年にわたりとっている人に多くみられます。ほとんどの成人に見られるのは改善可能な姿勢制限と可動性制限ですから、スクワットの向上が見込まれます。 ジムでスクワットを始めたいと思っている成人に指導する際は、このことを頭の隅に入れておいてください。彼らの動きのパターンを改善するまでは、恐らくすぐスクワットをすることはできないでしょう。この過程で慌ててしまうと、フィットネス初心者はスクワットすることによってケガをする傾向にあります。適切な力学でスクワットをする可動性を持ち合わせていないからです。この可動性がなければ、どこか別の部位に代償性の動きをつくり、そこに過剰な負荷をかけることになります。 詳細な評価の過程により、解剖学的または単純な可動性の制限があるかどうかを把握することができます。 赤ちゃんのようにスクワットすることについて、ひと言コメントをしておきたいと思います。赤ちゃんが完璧なスクワットができるのだから成人もできるはずでは?という意見が多いのですが、この考え方はおかしいと思います。赤ちゃんがうまくスクワットできる要因は、頭部と身体の大きさの比率や大腿骨の高さ、寛骨臼の位置などいくつもあるからです。そして最も大きな要因として、骨がまだ結合していないという当たり前の事実があります!運動制御とは関係なく、赤ちゃんのような可動性は、成人にはないのです。 運動制御の制限 スクワットのパフォーマンスにマイナスの影響を与えるもうひとつの制限分野として、運動制御の不足ということがあります。それは成人に多く、特に1日の大半を座って過ごす生活を10−30年間も行ってきた人に多くみられます。一日中座っていると腹部や腰椎骨盤、後部連鎖の活動の制御能力が必要ではなくなってきます。椅子がそれをしてくれるからです。つまり、これらの活動のスイッチをオフにすることを身体に教え込んでいるのです。 これは、動きのパターンがよくない人にみられます。しかし、私の臨床的評価では、関節や筋に実際の可動性の制限はないのです。 残念なことに、これは若いアスリートにも多く見受けられます。高校生のアスリートの動きの悪さにびっくりすることもあります。一日中座って、テレビやXbox、iPhoneを見つめてばかりいることが原因だと考えられます。最近では、爪先に手が届かないこどもたちもいるのです! チャンピオンフィジカルセラピー&パフォーマンスでは、約100人の高校アスリートをトレーニングしていますが、彼らの大多数は、矯正エクササイズを行い、運動制御が改善されるまでゴブレットスクワットを行います。 あなたにとっての完璧なスクワットフォーム 可動性と運動制御を向上させ、スクワットのフォームを改善することは、常にみなさんが最も関心を寄せるところでしょう。しかし、解剖学的要素が個人間で異なり、それがスクワットを制限していることも認識しなければなりません。このことから、真剣にスクワットを向上させ、身体に無理をかけないようにしたいならば、適切な評価と個人に合ったプログラムが重要です。 カスタム化された可動性向上のドリルと矯正エクササイズ、個人に合ったスクワット力学のプログラムは、大変役に立ちます。時には、自分の持つ解剖学的制限の中でトレーニングしなければなりません。もしかしたら少し足先を外側に向けたり、数センチ脚を開く必要があったりするだけかもしれません。教科書通りの完璧なスクワット力学ではないかもしれませんが、それでも構いません。あなたにとっては、それが完璧なスクワットなのです。

マイク・ライノルド 3818字

呼吸とブレーシングの方法

ストレングスコーチのマイク・ロバートソンが、スクワットを行う際の呼吸とブレーシングのための効果的なキューイングと、ベルトを効果的に使用する方法をご紹介します。

マイク・ロバートソン 4:02

ACLパート2:重心移動(ビデオ)

(パート1はこちらへ) (パート3はこちらへ) カッティング時の方向転換や着地時に前十字靭帯を怪我することが多いのは、動作のコントロール、減速と加速が上手く行われていないことが原因です。コントロールと減速、そして重心のシフトの重要さをベン・コーマックが解説します。

ベン・コーマック 3:20

膝の伸展可動域の減少における評価と治療

どのような膝の手術であっても、術後の伸展可動域の減少を評価し治療することは、リハビリテーションの重要な要素です。膝の伸展可動域の減少は、ACL再建術後の変形性関節症への進行に最も大きく影響する要因です。 本論考は、膝の伸展可動域の減少に対応する数多くの評価と治療のうちの、いくつかの方法をレビューすることで、膝の手術や損傷によって生じる長期的な合併症を最小限に抑え、最大の結果を引き出すために役立てることを目指しています。 膝の伸展可動域の減少の評価 膝の伸展可動域減少の治療方法は数多くありますが、可動域の正確な評価は、より重要なものです。ある程度の過伸展は正常であり、研究で引用されている過伸展の平均角度は、男性で5度と女性で6度となっています。単に膝の可動域を0°まで回復させるだけでは、メリットがありません。 膝伸展の減少を評価するのに最も大切なことは、健側の膝の評価です。簡単なように聞こえますが、患者やクライアント各人にとって、何が「正常」であるか基準を定めるために必要ですから見落とすことはできません。 まず初めに私が行うのは、片方の手で第1趾をつかんでマッサージテーブルから持ち上げ、もう一方の近位手は大腿骨の遠位を固定することです。手早く雑な評価ではありますが、膝の可動域がどのぐらいあるのかを数量化することを常に薦めています。 正確に膝の伸展可動域を測るため、角度測定器を持ち出す前に、さまざまな高さに巻いたタオルを利用して膝が充分に過伸展していることを確実にする必要があります。 膝の伸展可動域の減少に取り組む際、他にも膝蓋骨の可動性や脛骨大腿骨の関節運動学、軟部組織の制限も評価すべき側面です。膝蓋腱を自己移植腱として用いたACL再建術後の膝蓋骨の可動性は、特に重要です。膝蓋骨の可動性に多少でも制限があれば、膝の伸展制限に明らかな相関性があります。膝蓋腱の瘢痕は、膝蓋骨の上方への滑りと膝の完全伸展を制限することがあります。 これらの評価は、膝の正常な関節運動学や可動域を回復させるための徒手療法の指針を立てるのに役立ちます。 膝の可動域を記録する 過去に私のクリニックに来た大勢の学生を対象とした調査で、膝の過伸展の記録の仕方について、大きな混乱があることがわかりました。数値で表記するのに、+とするのかーとするのか? 膝に拘縮のある人が、膝を真っすぐにできず屈曲10°で座っているとしましょう。これは、屈曲+10°でもあり、伸展—10°とも言えます。スペクトラムの両端にあるのです。 それでもまだ、+やーを使うことで混乱を生じ得るため、私は学生にA-B-C法を使って可動域を記録するように指導しています。Dr.シェルボーンなど他の著者もこの方法を薦めています。 ある人の膝に過伸展が10°と屈曲が130°ある場合、10-0-130と記録します。 ある人の膝に10°の拘縮があり完全に伸展はしないが、屈曲が130°ある場合、0-10-130と記録します。 A-B-C法を使うことで、記録する際に混乱する可能性を取り除くことができます。 膝の伸展可動域の減少を治療する 膝の伸展可動域を改善するための方法はいくつかありますが、苦労されているのであれば、既に調子の悪い膝をいじりまわすよりも、セルフストレッチや、低負荷で持続時間が長めのストレッチ(LLLDストレッチ)、可動域回復用装置の使用がより効果的だということがわかりました!特に、動かすことにより防御反応や痛みが出る膝には、慎重に、しかも頻繁に、漸進的な負荷をかけていく方が、より受け入れられやすいものです。 この論考の意図は、膝の伸展可動域を向上させるための特定の自律的な取り組みについて論じることです。他の熟練を要する治療法も、膝蓋骨や軟部組織の可動性に重点を置くべきであり、必要に応じて膝のための徒手療法も用いられるべきですが、確実に良い結果を得るためには、患者は自宅でのストレッチをする必要があります。 膝の伸展可動域のセルフストレッチ 術後の患者にまず薦めている2つのストレッチは、膝の伸展のための簡単なセルフストレッチです。基礎となるひとつ目のストレッチは、単に大腿の遠位を押しながら伸展位へ伸ばしていくものです。ふたつ目のストレッチは、やや高度で、タオルを足に掛け、引き上げながら大腿の遠位を押し、ハムストリングを同時に伸ばします。 膝の伸展可動域を評価するのと同様に、完全な可動域を回復するためにも踵の下にクッションを敷くとよいでしょ。 膝の伸展可動域のための低負荷で持続時間が長めのストレッチ(LLLDストレッチ) 膝の伸展が思わしく回復しない場合、次の方法として、LLLDストレッチがあります。LLLDストレッチが可動域の向上に有効であることを示すいくつかの研究論文が発表されています。 膝伸展のLLLDストレッチを行う際、腹臥位で膝より遠位をベッドの端から外し垂らす肢位より、むしろ背臥位になって伸ばしてもらう方が楽ですし、私にとっても施術しやすいポジションとなります。このエクササイズをするために、巻いたタオルか似たようなクッションを踵の下に敷き、膝が十分伸展できるようにします。それから、大腿遠位部に苦痛を与えない程度の負荷をかけます。 このエクササイズの目的は、ゆっくりと数分間伸ばした状態を保つことです。通常、約6~12ポンド(2.7Kg~5.4Kg)の負荷を使い、少なくとも10分間は、その状態を保持します。もし重さに対して抵抗しているようであれば、重過ぎるということですから、少し軽くした方が良い結果が得られるでしょう。 同時に湿熱を加えれば、より効果的であることを忘れないでください。 膝の伸展可動域向上のための装置 可動域の向上に苦労していたり、一日を通して十分に膝を動かすことができない場合は、直ちに可動域回復用装置を処方します。過去に動的副子を試したことがありましたが、装具に動的なストレッチをされるより、継続的なストレッチを自分でコントロールし保持する方が多くの人に受け入れられることがわかりました。 私が好んで利用している2つの装置は、ジョイントアクティブシステム(JAS)社とエンドレンジオブモーションインプルーブメント(ERMI)社のものです。 どちらの装置も、自宅で自分のペースでLLLDストレッチを行うことができます。1日を通して頻繁に動かすことは常に有効です。 これらの装置を使用する際、私なりの判断基準は、動きの自己制御や回避が発生した場合です。早めに装置を渡すことで、自宅でも膝の動きを増やすことができ、自らが可動域の向上の役割を果たしているという実感を感じることができます。しかし、たいていタイミングが遅れ、既に硬くなってしまってからこれらの装置を最後の手段として用いるのではないでしょうか。 結論 ここでは、膝の伸展可動域の減少に関する数ある評価と治療の方法のうちいくつかを紹介したに過ぎません。術後の膝の完全伸展の回復がどれほど重要かを考慮すると、長期的な可動性の減少を避けるためにも、可動性減少の初期兆候の適切な評価と効果的な治療が、決定的に重要な意味を持つのです。

マイク・ライノルド 3164字

ケトルベルレッグトレーニング(パート2/2)

お気に入りのケトルベル脚エクササイズ 広背筋が脊柱を固定する影響を軽減させたり、大腿四頭筋やコアを強化するということの有無に関わらず、私は前方荷重のケトルベルエクササイズの大ファンなのです。 きっと以下のエクササイズには1000通りのバリエーションがあるでしょうが、私の主要なエクササイズは以下の3つです。トレーニングからより多くを得られる手助けとなるであろう、いくつかのコーチングのポイントを加えています。 2-KB フロントスクワット 私が2個のケトルベルでのフロントスクワットを最初に行ったのは、何年も前にロシアンケトルベルチャレンジ(RKC)インストラクターコースを受講した時でした。 当時の私のトレーニングはまだパワーリフティング色がとても強かったので、その時はこのエクササイズを本当に理解していたか定かではありません。 しかしながら、私の焦点がよりアスリートのトレーニング、よりバランスのとれたアスリートを育てることに傾いてきたと同時に、これが私の、特にトレーニングプログラム初期に組み込む主要エクササイズのひとつになりました。 身体の正面にケトルベルを2つ抱えます。肘を一定の角度まで下げて保ち、指先をしっかり組むのを好みます。 足幅は骨盤~肩幅に開きながら、足趾も軽く広げます。このポジションから単純に後方に向かって座るようにしますが、前額面で足部、膝、股関節は常に一直線となっていることを確認してください。 下背部のポジションが崩れない範囲でできるだけ深くスクワットし、足裏全体をしっかり“感じながら”下がってきてください。しっかりコントロールし、大腿四頭筋と臀筋を使って下から立ち上がってくることを意識してください。 トップポジションは高い位置で終えて、次のスクワットのためにリセットしてください。 2-KB スプリットスクワットとリバースランジ 私は明らかにシングルレッグやスプリットスタンス動作の信者ですが、2-KB のバリエーションはこれらを次のレベルへと導いてくれます。 私は常にスプリットスクワットやランジで前方荷重でのバリエーションを使うことを好みますが、バーベルの場合は以下の2つの理由で望ましくないと考えています。 扱いづらく、 特に混んでいるジムでは場所をとり過ぎてしまう。 肘を上げる動作(フロントスクワットで行う動き)が広背筋を引っ張り、腰背部の過伸展/骨盤前傾を増加させる。 2-KBバージョンのスプリットスクワットとランジは理想的な体幹のポジションをキープし、前方コアに負荷をかけ、おまけに大腿四頭筋も強化します。 ケトルベル2つを身体の正面にセットし、スタビリティーとコントロールを高めるために指先を組み合わせます。 もしあなたが90-90ポジションでのスプリットスクワットを行うのであれば、腹筋群/コアのスイッチを入れる為に息を吐き、真下に下りていくようなイメージをもってください。 足底部はすべて床に接地させ、足元から押し上げてくるような意識でスタートポジションに戻ります。 リバースランジに関しては、90-90ポジションでステップバックしてくることを目指します。これは明らかによりダイナミックで失敗しがちですが、90-90ポジションのおおよその見当がついていれば問題ないといえるでしょう。 2-KB ステップアップ 最後になりましたが重要なものとして、2-KBステップアップがあります。 ランジ/スプリットスクワットと同様、前方荷重のステップアップのバリエーションはとても気に入っていますが、同じ問題点の餌食になってしまう気がします。 繰り返しますが、バーベルの代わりにケトルベルを用いた場合、これらの問題を改善して様々な動きを獲得することができるのです。 ステップアップのコーチングは比較的簡単ですが、実際行うのはもちろん簡単ではありません。ケトルベル2つを身体の正面でラックポジションに固定し、指先を組み合せます。片足はボックスの上に乗せ、足部/膝/股関節は一直線に保ちます。 この位置から、足底全体を意識し、そして中足部から押し出すようにしながらボックスの上に立ちあがります。 コントロールしながら下がります、再び足底全体を感じながら、 足部/膝/股関節を常に一直線に保って後方に下がっていきます。 最後のキューイング/技術のポイント ここで使えるキューイングはもちろん数えきれない程ありますが、できるだけシンプルにしたいと思います。 ここまで、ケトルベルそのものがあなたのコアと体幹を良いポジションに導いてくれるという前提のもとに進めていますが、残念なことに常にそうであるわけではありません。 まず、コアと骨盤のポジションを正しい位置におくために息を吐き、そこから息を少し吸うことで(正しいポジションをキープしながら)スタビリティーを向上させる必要があります。 まとめ ケトルベルでの脚のトレーニングが、全てをカバーするトレーニングというわけではなく、そんなことを言うつもりもありません。私の心に根付くパワーリフティング魂はまだ従来のスクワットやデッドリフトのバリエーションを好み、それが変わることは決してないでしょう。 しかしながら、私は特定のクライアントに対して特定のトレーニング効果をもたらすために、これらのケトルベルのバリエーションを使うメリットは大いにあると考えています。 もし過去にこれらを試したことがないのであれば、次回ジムで試してみてください、あなたのトレーニングに大きな影響を与えるでしょう!

マイク・ロバートソン 2417字

ケトルベルレッグトレーニング(パート1/2)

先日私は大好きな選手の一人である、比類なきアスリート、ダニー•オロークと議論を交わしていました。 毎年オフシーズンになると、彼と私は9ヶ月に及ぶ過酷なMLSのシーズンの為の準備と、彼をより高いレベルに導くためのトレーニング計画を立てます。 彼はとても思慮深く知性があり、私達の議論を通して彼はとてもシンプルな質問を投げかけてきました: “去年と比べて何か新しかったり、違ったことはやりますか?” 私は自分のアプローチ方法はとてもありきたりだと思うようにしているのですが、彼の質問は過去1年を振り返り、私自身何か変化や微調整、進歩があったのかを考えさせてくれました。 私のなかでの大きな変化の1つは、アスリート達のエクササイズ選択により重点を置き、細部までこだわったことです。ごく単純に、彼らにとってスポーツパフォーマンス、動きの質、理想を言えば、その両方において、最大限に効果のあるエクササイズを選びたかったのです。 そして私自身、より頻繁に使っていることに気づいたものの一つは、前方荷重のケトルベルエクササイズです。 では、なぜプログラムにこれらのエクササイズを取り入れることを検討すべきなのかをお話してから、私が気にいっている、ケトルベルの脚のトレーニングのお薦めを幾つか紹介して締めくくりましょう。 なぜケトルベルで脚のトレーニングなのか? なぜ私がこれらのエクササイズをとても気に入っているかを取り上げる前に、1つはっきりさせておきましょう。 ええ、ケトルベル主義者の方はこれを書いている私に嫌悪感を抱くでしょうね。 私はクリーンやスナッチ、ロングサイクル、またはこういった種目について書くつもりはありません。 そうではなく、私が描写しようとしているエクササイズは実際とても基本的ではありますが、荷重のされ方を修正し、向上させるためにケトルベルを使います。 ですから、私自身も従来のケトルベルエクササイズの大ファンではありますが、常識や日常のトレーニングから抜け出すために、このトレーニングツールの使い方においてとても柔軟に考えてほしいということをお願いしたいのです。 というわけで、ここにこれらのエクササイズを試すべきだと感じる3つの理由があります。 1. 大腿四頭筋を鍛える いいですか、皆さんがポステリアキネティックチェーン(または略してP-チェーン)について話したがっているのは知っていますが、あれはもう2008年の話です。 現在では、“クールな“ 子供達は皆トレーニングにおいて体幹も、そしてアンテリアキネティックチェーン(またはA-チェーン)も同様に鍛えているのです。 冗談ぬきで、大腿四頭筋は競技能力向上が目的でも、より見た目重視の場合であっても関係なく、1つのキーとなる筋肉群でしょう。 2. 前方コアの関与を増加 多くのクライアントを評価する際に、前方コアと後方コアの筋群で深刻なアンバランスが確認できることは明らかです。 より詳細にみれば、このアンバランスは呼吸の吸気筋群と呼気筋群の間でみられます。 そして私の指導に隠し事はありません ー 私は “Postural Restoration Institute/PRI ” に強い影響を受け、そのアプローチ法は、私のクライアントやアスリート達への指導法を変えました。 というわけで、私は誰もが沢山の前方コアトレーニングをする必要があると強く感じています。あなたが以下のエクササイズ行う際、脚を高度に発達させるだけでなく、コアも同様に発達させることができるのです。 3. 広背筋の動員を抑える これは前のポイントからは少し外れますが、もし私達のほとんどが伸展位、又は吸気のポジションで生活しているということに同意していただけるのであれば、過度な伸展を伴わない動作で脚を鍛えることができるエクササイズを選ぶべきです。 広背筋は注意しておかなければならない筋肉です。この筋は、肩関節に作用するのみでなく、腰椎や下背部にも関与します。 広背筋が硬ければ、それが骨盤の前傾を引き起こして腰椎前弯を増加させえるわけですから、それにたいしてアプローチすることは私達のプログラムデザインでは非常に重要になります。もう一度言いますが、広背筋に関しては1つ記事を書いていますので(広背筋:味方か敵か?),時間がある時に是非チェックしてみてください。 しかしここですごいのは、前方荷重のケトルベルエクササイズは、肩関節の外旋を減少し、広背筋にスイッチが入り、悪い姿勢に引き込む可能性を抑えられることです。

マイク・ロバートソン 2034字