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より効果的なウォームアップ

指導の現場では時に見落とされてしまう事の一つとして、ウォームアップがあります。怪我を防ぎ、トレーニングや練習を効果的に行う為のより良い準備となるウォームアップの紹介と、アスリート・運動選手へのトレーニング指導として必要な、スポーツパフォーマンス・トレーニングについての考えをまとめたプレイリストです。

パフォーマンス

BTG: ムーブメントプレップ

トレーニングセッションのメインのプログラムをスタートするための準備であるムーブメントプレップ。数々あるムーブメントドリルの中から、スーが11のムーブメントプレップドリルをご紹介します。まるで動くヨガのようなダイナミックな柔軟性を高める動きのドリルも含まれています。

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ウォームアップ パート1/4

ウォームアップは最適なワークアウトへの大切な始点です。 ウォームアップなしでもワークアウトはできるのでしょうか? そうですね。 腕をまわし、脚をスイングしただけですぐに運動をはじめることは可能ですか? おそらく。 しかし、あなたの目標がジムやフィールド、コートでの動きを向上させることだとしたら、時間をかけて確立され証明されたウォームアップの原理を使うことが必要です。 それでは始めましょう。 何故ウォームアップをするべきなのか? 世の中に出回っている最近のウォームアップには下記のようないくつかの問題点があげられます: 必要な全ての関節を網羅していない 必要な関節全てを網羅しているとしても、それぞれについて全ての必要な動きや、行いたいと思う動作パターンがカバーされていない 重要なキーポイントとなる要素(動きや生理学等)をカバーしていない。 ウォームアップになっていない。 効率的に行われた場合、ウォームアップには下記のような非常に多くの利点があります: アライメントと姿勢の向上 滑液の粘性の低下(関節の調子が良くなります!) 筋肉の温度の上昇と、それに伴う柔軟性、伸長性の向上 カテコールアミンの放出(エピネフリンやノアエピネフリンなど) 神経系伝達の増進 難しい言葉はいておくとして、正しいウォームアップは身体を整え、柔らかくし、速く走り、高く跳び、または、重い物を持ち上げる準備をしてくれるというということです。それを踏まえると、私は正しいウォームアップは3つの大きな要素から成り立っていると感じます。 より良いウォームアップへの3つのステップ 賢明で包括的なウォームアップは3つの主要な分野を網羅しています リセット レディネス 特異性 様々なウォームアップのプロトコールやプログラムを調べてみようとすれば、沢山の素晴らしい情報が見つかります。ただ、それらのうちに、包括的と思われるものがないのです。もっと具体的に言うと、全てのプロトコールにおいて、何かが欠けているように見受けられるのです。それでは、前に述べた3つの分野について、何故それらがウォームアップに含まれていることが大切なのかみてゆきましょう。 #1リセット もしあなたがIFASTに来たら、最初にすることは必要に応じてリセットをすることです。リセットとは何なのだろう?と思うかもしれませんね。 よくぞ聞いてくれました! リセットとは最適な姿勢やアライメントを取り戻す為に使われる独特の運動や動きのことです。 多くの場合において、股関節、骨盤、肋骨等の構造がきちんと整っておらず、それによって動きが低下してしまいます。 そして周知のとおり、乏しい動きは乏しい運動制御と安定性につながります。 もし皆さんの身体が、ちゃんと動くことができず、不安定だとすれば、ワークアウトに含まれる筋力、パワー、持久力といったその他全ての素晴らしい能力を発揮するのは至難の業でしょう。 それゆえ、身体が整い、準備万端であるために、リセットは何をするよりも前にまず行われるべきものなのです。 リセットはとても特定なものであり、どのリセット運動が最もあなたに適しているかをここで伝えるのは不可能です。しかしながら、私たちが最も好むものの一つにスクワット ハング リセットがあります。これは肋骨をリセットし胸部の右側に空気を送り込むよう作用します。 これは私達がジムで使っているリセットのうちのひとつにしかすぎず、総括的な評価なくしては、あなた自身がどのリセットを必要としているのか言い当てるのは難しいでしょう。 一旦身体が最適な状態に整えば、今度は実際にウォームアップに集中することが出来ます。 #2レディネス レディネスは私たちのウォームアップの中の次の要素です。 全てのウォームアップが生体力学、動きの質、そしてアライメントに重点を置くことができ、置くべきである中、ここでよい生理学を稼働させる必要性も忘れてはいけません。 思いつきの健康体操、ジャンピングジャック、バービーなどの昔ながらのウォーミングアップは、ただ身体組織を温めてトレーニングをする準備をするだけで、正しい動きを教え込むには理想的ではないかもしれません。 トレッドミルでの5-10分間の早歩き、バイクでのサイクリング、もしくはコンセプト2ロウワでのロウイングを行うことには何の異論もありません。 しかしながら、そこで終了することなく、さらにより大きな可動域へと動いてゆき、トレーニングで使うだろうと思われる全ての関節にアプローチするよう最善を尽くします。 このあとで、包括的なウォームアップをご紹介します。皆さん、ラッキーですよね! #3特異性 ウォームアップの最後の要素は具体的な内容です。 もし、これから走る、あるいは競技で功績を残したいのだとしたら、間近の課題に向けて準備できるよう、フォームを整えるランニングドリルや強度の低いプライオメトリックが必要でしょう。 もしウェイトトレーニングを行うのならば、希望の負荷の重さに達することが出来るようにテクニックを重視した軽いセットを行うでしょう。 ここでのゴールは動きのパターンの準備をし始めることでパベルがよく使う表現である“Greasing the groove “、つまり、溝に油を注して動きのパターンを向上させる、ということなのです。 もしあなたの最終ゴールが単にウェイトリフティングをすることならば、下の「よくある質問」のセクションでとても有効である具体的なウォームアップの方法を紹介します。 ボーナス:受動的ウォームアップ 夏に、もしくはジムの中がとても暑いとき、いかに早くウォームアップができるか感じたことはありますか? それではその反対ではどうでしょう。とても寒いジムの中で、あるいは、ただでさえ寒い冬にとても寒いジムの中でトレーニングをしたことはありますか? もし迅速にウォームアップをしたいのならば、身体を温かく保つために受動的な方法を使ってください。 とても早くて簡単ではありますが、トレーニングをするときにもう一枚服を着るだけです。私の場合冬にはスウェットパンツ、短パン、コンプレッションショーツ全てを着ることも良くあります。 全てが必要だからと言うわけではなく、全てを着ていることがウォームアップを促進させ、セット間でも寒くなることがないからです。 そのほか、パワーリフティングの選手が使っていた古くからのトリックは、温かくなるクリームや塗布薬です。これらのものは実際筋肉を温める程深く浸透してゆかないとまだ審議はされていますが、事例証拠によればこれらもオプションではあるとしています。 最後にもう一つ大切なこととして、トレーニングの前に温かい紅茶やコーヒーを飲むことは、単にカフェインの上昇によいと言うだけではなく、ウォーミングアップを促進させると感じています。

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ウォームアップ パート2/4

関節ごとのウォームアップ:足部から腰椎 それでは、トレーニングのみではなく、ウォームアップの観点からも必要な、身体のひとつひとつの関節の検証をしてみましょう。 足部 主な必要性:安定性とコントロール 足はまさに、地面からのフィードバックの起点です。もし足が、不十分な情報や間違ったフィードバックを身体に送ったり、不安定だったりしたら、自身のパフォーマンス能力を十分に発揮することができないでしょう。 私は過去に裸足でのトレーニングやミニマリストシューズを多大に支持してきましたが、最近になって少し考えが和らいできました。 ミニマリストシューズや裸足でのトレーニングは、足や踵骨の安定性がある人には良いでしょう。そうでない場合には、ミニマリストシューズが一番良い選択肢とは言えないかもしれません。 こんなことを書くと非難されるかもしれませんが、私達は、皆それぞれにユニークな個体差があり、一概に裸足でのトレーニングが全ての人に良いとは言えない、ということを理解していただくことができればと思います。 ここでのポイントは、皆さんがどのようなタイプのシューズが必要なのか、どの部分にサポートや強化が必要なのか等を見つけ出すということです。このテーマだけで1つの記事になる内容ですから、2013年に行うべき事リストに、このテーマに沿って記事を書くことを加えておくことにしましょう。 とはいえ、その他にもう一つ大切なステップがあります。正しい選択のシューズを履いたらそこでマジックが起こるわけではないのです。 うーん、もしかしたら。でもおそらくその結果にはがっかりすることでしょう。 ただマジックが起きるのを期待するのではなく、正しい選択のシューズを履いたうえで、私たちが三脚足と呼んでいるものに注目する必要があります。三脚足とは、第一中足骨骨頭、第五中足骨骨頭、踵骨に均等に体重が分配されている状態を指します。三脚のように3つの接地点を持っているという事です。 適切なシューズとニュートラルな足に注目することができれば、地面から上に向って、身体のポジションはより素晴らしいものになるでしょう。 足首 主な必要性:背屈 100人の人の足首の可動域をIFASTにてテストした場合、80-90%の人に背屈の低下や制限が見られると思われます。 何故そのような結果が出るのか?これがここで本当に問いかけるべきことです。 私たちのジムで見られる大きな問題の1つは、足首の可動域が狭い人は、姿勢に関して1~2つの問題を抱えているということです。 身体の重心が前よりにある 身体後面の組織のトーンが非常に高い これは何故なのでしょう? コアの安定性の乏しさ、硬い股関節屈筋群、そして骨盤の前傾のすべてが関与し得ます。 その原因を哲学的に理論的に突き詰めることもできるのでしょうが、結局のところ、問題を解決しないことには足首の可動制限は改善されません。 これから足首の可動性を良くするドリルを紹介しますが、もし姿勢に問題があるようでしたら、まず何よりも先にそれを改善することが必要です。 もしかしたら、本当は、今以上の足首の可動性が必要なわけではなく、持っている可動域をひきだす必要があるだけだったという結果に至るかもしれません。 膝 主な必要性:膝の屈曲、伸展 私は以前にも、膝関節について、じっくりと話をしてきましたが、ここでもまた話させていただきます! 膝は顆状関節であり、多くの人が思っているような蝶番関節ではありません。膝の主要な動きは屈曲と伸展ですが、膝関節には、少しですが回旋の動きの許容もあります。 多くの人がそれぞれの関節ごとのトレーニングに熱中しているにも関わらず、膝関節の重要性を見失いがちになっています。 しかしながら、シェルボーン医師(世界有数の前十字靱帯に関する権威)は、膝関節の不十分な伸展は膝の変性の主要な要因だと言うでしょう。 皆さんは、後でご紹介するウォームアップの中に、コアを働かせたSLRが入っていることに気づくでしょう。この運動では、必ず両膝をまっすぐに伸ばし、大腿四頭筋を使って膝関節の裏側(腓腹筋やハムストリング等)を伸ばすようにします。 何はなくとも、正常で左右均等な膝関節の伸展と屈曲は必要です。それだけでも長い間、膝を健康に保つことができます。 股関節 主な必要性:多面的な可動性と安定性、股関節の伸展、股関節の分離 股関節はほぼ間違いなく、私たちの身体の中で最も大切な関節です。球関節として、沢山の自由な動きを楽しむことができます。その股関節の可動性を失い始める時に、問題がうまれます。 更には、可動性を失い始めた時、その他の好ましくない問題が次から次へと起こり始めます。 股関節の動きの乏しさは、脳への適切ではない情報伝達を引き起こします。 変更された情報は、運動制御の乏しさと安定性の乏しさを引き起こします。 そして運動制御と安定性の乏しさは、強さに対して直接的に影響を及ぼします。 皆さんに教えられる事が他に何もなかったとしても、股関節は身体全ての動きにとってとても重要な関節だということは覚えていてください。可動性は不可欠なものではありますが、安定性(そしてのちには強度)も重要なポイントです。 90/90(片膝立ち)のポジションは、私達皆が取り組むべきものです。片膝立ちのセットアップでは、コアの安定性、前脚側の股関節の安定性、後ろ脚側の股関節の股関節屈筋の伸長性を発達させています。 骨盤 主な必要性:安定性、ニュートラルであること 骨盤はよく忘れられがちな関節です。しかしならが、一歩引いて見てみると、骨盤のアライメントがその上下の運動連鎖を駆動していることに気がつきます。 もしあなたの骨盤が前傾していたとしたら、腰椎は伸展し、股関節は内旋します。 その一方、もしあなたの骨盤が後傾していたら、腰椎はフラットになり、股関節は外旋します。 動きの質を最適化するためには、骨盤をニュートラルにし、そのポジションを安定させ、コントロールする必要があります。 股関節屈筋群や大腿四頭筋がとても硬い人は、立位の場合、比較的ニュートラルなポジションになることができるのにも関わらず、ランジやスプリットスクワットをしようとするとできないということが多々あります。 でも心配しないでください。もしあなたがそうだったとしても、ウォームアップでそれを解決するようにしますよ。 腰椎 主な必要性:安定性、ニュートラルであること 腰椎は常に注目される話題です。 人口の80%の人が生涯のうち、どこかの時期に腰痛を経験するということや、どこかの教祖めいた人が腹筋を割る商品について語るのを聞くと、何故まだ私たちが腰痛について話をしているのかも納得できます。 スチュアート・マックギル博士は脊椎のニュートラルなアライメントの必要性を支持する素晴らしい業績を残しています。マックギル博士の活動に注目されている方であれば、彼が、負荷のかかった腰椎屈曲、腰部における繰り返しの伸展、屈曲のサイクルを避けることを全面的に推奨している事をご存知でしょう。 どちらの動きも椎間板ヘルニアにつながることが示されており、明らかに良くないことです。 しかし、私は多くの人達が、行き過ぎの傾向に向ってしまうのも見てきました。これらの人たちは屈曲を避けることに集中するがあまり、それに過剰に反応しすぎて腰椎を過伸展させて動いていたります。 残念なことに、どちらにしてもやり過ぎはよくないのです。 大事なことを言い忘れていましたが、一旦このニュートラルなアライメントを確立したら、様々な可動範囲出の動きの中で、それを安定させコントロールできるようにしてください。スクワットやデットリフトであっても、通常の運動の中の動きであっても、ニュートラルで安定している脊椎を維持することが大切です。

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ウォームアップ パート3/4

関節ごとのウォームアップ:胸椎&肋骨から関節窩上腕関節 胸椎と肋骨 主な必要性:胸椎、腰椎屈曲、肋骨及び胸壁先端部の拡張 上記にあげた「主な必要性」は議論を呼ぶに違いありません。この混乱しがちなエリアを、トレーニングに関する実践的な考え方で、バックアップしてみましょう。 胸骨は最近よく知られるようになった関節の一つであり、それにはちゃんとした根拠があります。 胸椎が最適な位置にあることは、より良い肩の生体力学のためにとても重要です。 最近よくみられるのが、平坦過ぎる胸椎をしている人たちです。胸椎は本来なだらかな後弯を持っているべきであることを忘れないでください。肩甲骨もなだらかにカーブしていますから、胸椎に自然なカーブがあることは重要なのです。 要約してみると。 少しカーブをしている肩甲骨が、少しカーブをしている胸椎の上にのっていれば、そこには自然な安定性が生まれるでしょう。 しかし、平坦過ぎる胸椎の上に、少しカーブしている肩甲骨がのっているとすれば、肩は不安定になってしまいます。 肩甲骨は上背部に直接付着しているのではなく、筋肉によって接合されています。ですから、上背部が平坦になりすぎると、肩の痛みや機能不全の起こるリスクが増してしまいます。 長年にわたって、私たちは、胸椎にもっと伸展を、ということを話してきたのですが、今では、胸椎により屈曲を、という話をしています。 どういうことでしょう? 私たちは、評価の技能のみでなく、適切な矯正エクササイズの処方においても、より明確になってきたのだと思います。 胸椎や肋骨はそれぞれ独自の構造を持っています。もちろん相互に働きますが、それぞれの働きも持っています。 私たちが「過度の胸椎後弯」として分類していたのは、片方もしくは両方の胸壁が落ちくぼんでいる平坦な胸椎です。 伸展を得るためにフォームローラーの上で身体を捻る代わりにするべきことは、胸椎に本来あるべき屈曲を取り戻すことで、ニュートラルな状態に戻し、片方もしくは両方の胸壁の凹みを埋めていくことです。 このように考えてみてください。もし、前面の胸壁に充分な広がりがなければ、私たちがいつも話しているような、前肩で丸まった姿勢になってしまうでしょう。 パンクしたタイヤのように、タイヤに空気を入れ直して充実させることがゴールなのです。 あなたが胸壁を充実させることができれば、自然な胸椎のカーブを取り戻し、改善し、肩甲骨がのるための、安定した基礎を作ることとなります。 要するに。 ウォームアップにおけるゴールは、胸椎のポジションを最適化し、胸の上部を空気で満たすことなのです。 もしあなたの上背部が平坦すぎる場合は、自然なカーブを取り戻す為に、胸椎の屈曲を得る努力をする必要があります。私たちは通常、丸まっている上背部に対して、呼吸に重きをおいたエクササイズをします。この話題に関しての詳細なポストを書くまでの間、下のビデオリンクをお役立てください。 首 主な必要性:ニュートラルであること 首はとても繊細な関節であり、パーソナルトレーナー、ストレングスコーチとして、あまり踏込み過ぎた話をする事は避けたいと思います。 肝心なのは、もしあなたがコーチやパーソナルトレーナーで、首が痛いと訴える人が来た場合には、できるだけ早く理学療法士を紹介することです。 良いアライメントと適切なウォームアップにおいては、私はいつも首をニュートラルな位置にすることに注目します。もし頭部前突姿勢の人がいたら、「顎を引いて」「頭を後ろに引いて」と指示するとよいでしょう。 私が個人的に好きなのは、ビニールのパイプを背骨に沿わせて置き、背骨の上から下までニュートラルな位置を自分自身で見つけてもらい、それから望む動きを指導していくという方法です。 トレーナーの観点から言えば、首はとてもシンプル。ニュートラルな位置にもっていき、そこで維持するだけなのです。 肩甲骨 主な必要性:安定性と上方回旋 胸椎から外側へと進んでいくと、次に登場するのは肩甲骨です。肩甲骨は胸椎の位置に対して「奴隷」的な存在です。もし胸椎が良い位置にないのであれば、まずそれを改善する必要があります。 胸椎のアライメントが良いと仮定したとき、肩甲骨の2つの主な必要な要素は、安定性と上方回旋です。 まず上方回旋から見ていきましょう。 肩甲骨のスムーズな上方回旋を駆動する3つの筋肉は: 上部僧帽筋繊維 下部僧帽筋繊維 前鋸筋 肩甲骨上方回旋 上部僧帽筋が長くなっている場合は、胸壁先端部の拡張不良によることが多いようです。 胸壁を空気で満たすことができれば、上部僧帽筋の位置や長さは改善されます。 一方、前鋸筋と下部僧帽筋は弱い場合が多いようです。これは下記のようないくつかの要因によるものだと思われます。 適切でない運動プログラム これらの筋肉群に強化が必要だということへの一般的な無認識 正しくない基本姿勢やポジション 私たちはウォームアップ中、腕立て伏せや前腕ウォールスライド等の運動により、これらの筋肉群に何回も働きかけます。 関節窩上腕関節、肩関節 主な必要性:回旋、反射的な安定性 最後になりましたが、おろそかにできないのが、関節窩上腕関節、つまり肩関節です。 この関節も、股関節のような球関節であり、可動性に関してとても重要な役割を担っています。 もちろん私は肩関節の可動向上ドリルをウォームアップの中に取り入れていますが、それがやり過ぎになってはいないことに気づかれるでしょう。 解剖学を理解すると、肩関節の可動性は、胸椎と肋骨のアライメントが整っていることのみではなく、肩甲骨が安定していることが前提となっていることに気づきます。 肩の十分な可動域を取り戻すと、安定性も回復します。そして、セラバンドを使って内旋、外旋の運動に無駄に時間を使う必要もなくなります。回旋腱板が、トラクタービームのように肩を肩甲骨へひきよせる為に作用するという、真の肩の安定性が実現するのです。

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ウォームアップ パート4/4

新しいウォームアップエクササイズ 身体を効率的に動かすために必要な全てのことをカバーしてきたところで、これら全ての要素をあわせて、素晴らしいウォームアップを作っていきましょう。 これからご紹介するウォームアップは、私とチームが一般的な用途向けに作ったものです。もし特にどこか弱い部分、制限や機能不全がある場合には、何よりも先にまずそれらを改善する必要があります。 あなたの身体が総体的によく動き、主要なものをすべて網羅しているウォームアップを求めているのであれば、これから紹介するウォームアップを気にいっていただけるでしょう! ストレート・レッグ・レイズ トレーニング対象:床に伸ばした脚の股関節伸展、持ち上げる脚の膝関節の伸展、コアの安定性と活性化 方法:自分で選んだゴムバンドを使用し、腹筋群が働くように、バンドを引っ張ります。多くの場合、まず、コア・腹筋が働くように、また同時に腰部の筋肉が働かないように、大きく息を吐くよう指示します。 コアを働かせ、つま先を顔の方に引き上げます。片方の脚をまっすぐにし、踵を地面に押しつけながら、反対の脚をまっすぐのまま持ち上げます。この動作の間、必ず両方の膝をまっすぐにロックし、腰が反らないようにしてください。 ゴブレットスクワット トレーニング対象:膝関節、足首、股関節の可動性、コアの安定性。 方法:ケトルベルの取手部分をつかみ、胸の前で持ちます。足を腰幅~肩幅に開き、つま先を少し外側に向けます。 そのまま下にしゃがみ、膝を外側に押し出します。腰の自然なカーブを失わない範囲で、できるだけ深くスクワットし、またスタートのポジションに戻ります。 捻りを加えたリバースランジ トレーニング対象:軸脚側の股関節の安定性、後ろ脚の股関節の可動性及び伸展、胸椎の回旋。 方法:まっすぐに立ち、頭の後ろに両手を置きます。大きく一歩後ろへ足を踏み出し、膝が肩と股関節の真下にくるようにします。 このバックランジのポジションになったら、そこから身体を軸脚の方向へ回旋し、そしてスタートのポジションへ戻ります。 ハーフニーリングローテーション トレーニング対象:軸脚の股関節の安定性、後ろ脚の股関節の可動性及び伸展、胸椎の回旋。 方法:前側の脚と股関節をそれぞれ90度に曲げ、後ろ脚の膝が股関節の真下にくるように、90/90のポジションになります。両手は頭の後ろへ置きます。 背筋を伸ばし、前脚の方向へ身体を回旋します。 グルートブリッジ トレーニング対象:股関節の伸展と臀部の活性化。 方法:膝を曲げ、足の裏をしっかりと床につけて仰向けになります。少し息を吐き、これから腹部を殴られるかのように、コアを固めるようにします。 コアを固くしたまま、腰を反らせることなく、股関節を伸展します。この時、肩、股関節、膝が一直線になるまで腰を持ち上げるのが理想ですが、股関節屈筋群が硬かったり、臀筋が弱かったりする場合は、腰が反らない程度に骨盤を持ち上げるようにしてください。 1秒そのままホールドし、そこからスタートのポジションに戻ります。 ブルームスティック ペックモビライゼーション トレーニング対象:軸脚の股関節の安定性、後ろ脚の股関節の安定性及び伸展。胸椎の回旋、大胸筋の柔軟性、前面の筋膜のスリング、及びスパイラルラインのストレッチ。 方法:右脚が左脚の前になるように、スプリットスタンスで立ちます。右手はPVCパイプの上に置き、左手はパイプの真ん中におきます。 コアを少し働かせ、左手を使って右手を上方、後ろ側に押し出すようにします。ストレッチに集中するよりも、意識的に右の肩甲骨を腰の後ろのポケットに入れるイメージをします。1秒ホールドし、そしてスタートポジションに戻ります。 腕立て伏せからダウンドックへ トレーニング対象:肩甲骨の上方回旋、前鋸筋の強化、スーパーフィシャルバックラインの筋膜ストレッチ、身体の後ろ側へ空気を送り込む。 方法:両手を肩幅より少し広く開き、つま先を床につけて腕立て伏せの姿勢になります。コアを働かせながら腕立て伏せを行い、そしてすぐにヨガのダウンドックのポーズに移行します。 ダウンドックの姿勢では、背中に深く大きく息を送り込むようにしてください。両膝をまっすぐにし、アクティブに踵を地面に押しつけて、身体の後面のストレッチを増進させます。 もし全ての動きを行うことができないようであれば、腕立て伏せを行わず、ただ腕立て伏せのスタート姿勢からダウンドックの姿勢に移行してみましょう。 前腕のウォールスライド トレーニング対象:肩甲骨の上方回旋、下部僧帽筋の強化と運動制御。 方法:右脚を前にしてスプリットスタンスを取り、右足のつま先を壁につけて壁に向かって立ちます。両肘を90度に曲げ、肩の前の壁につけてください。 前腕を斜め上に向って壁の上で滑らせていき、両腕が10時と2時の方向になったところでとまります。腕を滑らせてながら身体を壁に近づけていき、腕を滑らせ終わった時に胸が壁につくようにします。そして、両腕を壁から少し浮かせて、肩甲骨を下に押し下げるようにしながら(肩甲骨を後ろのポケットへいれるようなイメージで)戻してきます。 この運動を行う際、顎と肋骨をさげるように意識すると良いでしょう。首が伸展したり、腰部が反ったりしないようにします。 グロイナーとオーバーヘッドリーチ トレーニング対象:後ろ脚の股関節伸展の可動性、軸脚の股関節屈曲の可動性、胸椎の回旋、身体の前面の筋膜スリング、及びスパイラルラインのストレッチ。 方法:肩の真下に両手を置き、つま先を地面につけた腕立て伏せの姿勢になります。右股関節を屈曲し、右足首が右手のちょうど外側にくるようにします。 そこから、左手を地面に押し付けるようにして、右手を天井に向って伸ばします。後方の膝をまっすぐに保ち、臀部を締めるように意識すると良いでしょう。 サイドライニング ローテーションリーチ トレーニング対象:胸椎の回旋、胸筋、広背筋、肩甲下筋のストレッチ、下部僧帽筋の強化と運動制御。 方法:右側を下に横になり、左膝を曲げてフォームローラーの上に置きます。左腕を持ち上げ、斜め後ろ、2時の方向まで伸ばします。 ここで、大きく息を吸い込み、そして吐き出します。息を吐き出す時、肩甲骨を下に向って押し下げ、肩の前面をストレッチするよう意識します。 プルバックバットキック トレーニング対象:膝関節の屈曲と伸展、軸脚の股関節の安定性。 方法:まっすぐに立ち、左のお尻の方へ向けて左膝を曲げます。左手で足の甲をつかみ、大腿四頭筋にストレッチを感じるように少しずつ後ろへひっぱります。 この運動を行う際、軸脚がぞんざいにならないようにしましょう。地面についている足を介してまっすぐに立つように考えます。インターンのメドースは左脚が軸脚のときは上手くできていますが、右脚が軸のときはそれほどでもないようです。 だめですね~メドース! ウォールアンクルモビリゼーション トレーニング対象:足関節の背屈。 方法:右脚を前にしてスプリットスタンスをとり、右足のつま先を壁につけます。両手を壁において、バランスを取ります。 三脚の足を保ち、徐々に右膝をつま先の前へと動かします。もし楽に膝が壁についてしまったら、可動性のトレーニング効果を得られるまで、足を1インチずつ後ろへ引いてゆきます。常に足を三脚のポジションに保つようにしてください。

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ウォームアップと動作準備

思春期の選手の為のウォームアップと動作準備システムの目的とは: 神経的発火を向上させ(固有受容感覚と運動感覚アウェアネス) トレーニング実施前に姿勢または長さ張力関係の問題を矯正し 体温を上昇させ、筋肉及び関節の機能を高めるために血行を促進し アウェアネス向上のため交感神経を優勢にし 筋肉と関節複合体の可動域を向上させ より良い動作、神経発火、筋肉の働きのため、筋肉のコリをほぐし(筋筋膜性) エクササイズでより激しく動くために備え学ぶことです 下記に記載しているのは、私達が日常的に行うウォームアップの具体的なアウトラインです。これは実際のウォームアップの一例ですが、他の多くのルーティーンも必要に応じて紹介していきます。 フォームローリング 各選手は筋肉のコリをほぐす、及び解消するためにフォームローラーを、身体の特定部分(筋肉のみ)に使用します。これは主要な筋肉グループ、または問題があるとされる箇所のみに限定して使用します。 筋肉の質に応じて、約2-5分間程費やします。 主な特定部分は:ふくはらぎ、ハムストリング、腸脛靭帯、大腿四頭筋、臀筋、背中です。 選手達には、早めに到着し、実際のワークアウトの前にこの部分に取りかかることを奨励しています。 コレクティブストレッチ これはフォームロールの直後に実施され、筋肉の長さー張力関係と、姿勢上の問題を整えることが含まれます。 これは、全身の静的ストレッチのための時間ではありません。潜在的に問題のあるエリアを矯正することが目的です。 このセクションには必要に応じて30秒から2分間費やします。 選手は優先順位の高い筋肉グループを主に行います。 ダイナミックモビリティーとランニング ここで選手達は、筋肉と関節により大きな可動域を与えながら全可動域を通じて動き始めます。選手達はまた、動作能力向上のため様々なランニング、スキップ、シャッフル、ホッピング、バランス等のエクササイズに取り組みます。 このセクションは、モビリティーからランニングまで継ぎ目がありません。 このセクションは、ノンストップの動作プログラムです。選手の心拍数は劇的に上昇し、発汗が始まります。 このセクションには、大体約5-7分費やします。 下のリストは実際のエクササイズです: ダイナミックモビリティーと柔軟性: ニーハグ モンスターウォーク ランジパターン(リーチ、ローテーション、エルボートゥーインステップ) クロスオーバーランジ ベンチスライド インチワーム アリゲータークロール サイドベンド 仰向け股関節ルーティーン 四つん這い股関節ルーティーン ダイナミックランニング: フォーワード&バックワードラン フォワード、バックワード、サイドスキップ シャッフル ジャンピングロープ バリスティックラダー カリオカ ラインドリル 腕と脚の動きを伴うバランス運動 リフト動作ドリル(ウォールラン、ローボックスニードライブ、ミニハードルラン等) ショルダーサーキット ジャボレックコンプレックス(ダンベル、バーベル、又はスティック)ーその日のトレーニングの焦点がウェートルーム内に置かれている場合、このコンプレックストレーニングは多くの場面において使用されることになります。 ウォームアップ及び動作準備ルーティーンの重要な要素の一つに、実施する地面に応じて、出来る限り裸足またはソックスで行う点が挙げられます。これは、重要な安定筋群 を強化し、固有受容感覚を高める手助けをします。靴が足部の筋肉を安定させる代役を担ってしまい、それによって足部が弱くなってしまうのです。

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スポーツパフォーマンストレーニングについてのランダムな考え

あのマイク・ロバートソンが、私の考えるスポーツパフォーマンスの秘訣のいくつかに賛同してくれました。下記の“MR”から始まる段落はマイクで、“EC”は私の考えです。お楽しみください! 1. MR:オーバーヘッドアスリートに指導する時、特殊バーに親しんでもらう。 一般的なアスリートについて言えば、彼らはパワーリフターではないことは明らかです。強くあるということは、彼らの役に立つでしょうか? もちろんそうです。しかし正直に言えば、どれだけ強くなれるかを気にしている人は誰もいません。床からのデッドリフトができるからといってボーナスポイントを獲得するわけではありませんし、バーベルを背負う理由が必ずしもあるわけではありません。IFAST(インディアナポリス・フィットネス&スポーツ・トレーニング)では、アスリートたち、特に野球選手たちに特殊バーの利用を熱心に薦めています。 トラップバーは、私に言わせれば天の賜物で、(相撲デッドリフトやコンベンショナルデッドリフトと比較して)可動性の需要が減らせて、指導は驚くほど簡単です。技術を損なうことなく比較的早くウェイトを増やしていくことができます。 一方、バーベルを背負わないからといって、スクワットをしないということではありません! 野球選手(またはオーバーヘッドアスリート)をトレーニングするのであれば、セーフティスクワットバーは非常に役に立ちます。なぜなら、彼らにとって手首や肘、肩は稼ぎ頭で、これらの部位を損傷するような危険に曝したくないからです。セーフティスクワットバーのフロントスクワットは、手首や肘、肩を使ってバーを“ラック”させることなくフロントスクワットのパターンが体得できるので、初心者には最適です。野球選手のトレーニングには、コツをつかむために1~2ヶ月間はまずこのバリエーションから始めます。それから、スクワットパターンに少し負荷を加えたい場合、セーフティーバーを前後逆向きにすれば、上肢に負荷をかけないままバックスクワットに漸進します。簡単に言うと、オーバーヘッドアスリート、そしてどんなアスリートでもトレーニングするのであれば、質の高いトラップバーやセーフティスクワットバーに投資してください。きっと後で私に感謝しますよ。 2. EC:幅跳びを絶賛する理由を教えてください! どういうわけか、アスレチックパフォーマンス業界の評価では垂直跳びテストのみに注目されますが、私の臨床経験によると、幅跳びの方が断然、実際のアスリートの成功に結びついています。ブレット・コントレラスも、ストレングストレーニングのプログラムにヒップスラストや他の負荷をかけたグルートブリッジといったバリエーションを加えることの論理的根拠として、これについて言及しています;水平(垂直ではない)の力の発生は、スポーツにおいてとても大きな意味を持っているのです。 とは言うものの、一部のコーチがトレーニングプログラムに幅跳びのバリエーションを組み込むことに消極的な理由のひとつは、関節に多少負担がかかることと、トレーニングセッション後に数日間、筋肉痛を誘発する傾向があるからです。これは、緩衝性の高い着地面(芝生など)をアスリートに提供することやバンドの抵抗を加えた幅跳びを採用することにより、簡単に解決できます。 3. MR:プッシュアップは回旋腱板の機能向上に貢献することを認識する! プッシュアップは、多くの理由から私たちのトレーニングプログラムを構成する重要な要素です。プッシュアップでは、(伝統的なベンチプレスに比べ)前鋸筋を高度に発達させることができます。前鋸筋は上半身において非常に重要であるにもかかわらず見逃されやすい筋のひとつであると、私は強く感じています。前鋸筋の強化は、さまざまな点で役に立ちます。特に、肩甲骨の上方回旋において顕著ですが、前鋸筋がどのように胸椎後弯を改善するかに関してはあまり知られていないようです。 これは実に大きなテーマなので、簡潔にまとめてみます。かつて多くの人の胸椎が過剰に後弯していると言っていた時代がありました。しかし、それが本当なのか私にはよく分かりません。たぶん私たちが目にしているのは(たいてい)、胸壁が広がらないことで胸椎が真っすぐになり、肩が前方へ丸くなった姿勢かもしれません(PRIに感謝)。 私たちは前鋸筋の肩甲骨付着部(または動き)に注意を奪われてしまいがちですが、前鋸筋は胸郭前方にも付着しています。もし、肩甲骨を一カ所に固定し前鋸筋を収縮させたら、肩甲骨が胸郭を引っ張って、胸椎の後弯がより正常に近づきます。そこで、みなさんはたぶんこう思うことでしょう。なぜ後弯は必要なのか?と。伸展がもっとあった方が良いのでは? 胸椎には後弯(またはやや丸みを帯びた上背部)が必要です。なぜなら肩甲骨も同様にカーブしているからです。側位からの肩甲骨を観察して理解してください。 もしカーブした肩甲骨が平らな上背部についていれば、肩の受動的安定性を失うことになります。肩甲骨の安定性を失うということは、実質的に肩全体の安定性を失ってしまうということです。回旋腱板は肩甲骨に付着しているので、平らな胸椎に肩関節(球関節)を安定させようとすることは、大砲をカヌーから打つようなものなのです。 前鋸筋を強化したくなりましたね? もっとプッシュアップを取り入れて、正しく行いましょう。腕だけで行ってはいけません。肩甲骨も動かすようしましょう。床を押す時に肩甲骨は脇の下に向かって回旋します。

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私が推奨するアスレチックストレングストレーニングのトップ5 パート1/2

重要でありながら、あまり明白ではない文言からスタートしましょう。 アスリートは、リフティングのプロではない。 ストレングスは、実際のフィールドやコートでの活動に役立つのでしょうか? もちろん。 では、それは選手の成長にとって最も重要なことなのでしょうか。 絶対に違います。 選手育成のための包括的なプログラムを充実させる際、お気に入りのトレーニングを手当たり次第プログラムに放り込めばいいというものではありません。 何で戦うか、選ばなくてはなりません。 ストレングストレーニングに関して、私は常に、ある一握りのエクササイズに頼っています。年齢や能力に関係なく、おそらくこれらのリフティングのプログレッション(漸進)もしくはリグレッション(後退)を行うことになるでしょう。 どのようにトップ5のリストを選んだか? 私の選んだトップ5を紹介する前に、これらは純粋な、抑えられないようなストレングスを発達させるためのベストなリフティングである、と言いたいのではないことを念頭においてください。 とんでもなく強くなることが目的であれば、パワーリフト(すなわち、バックスクワット、ベンチプレス、デッドリフト)に対して異論をとなえるのは難しいでしょう。また、オーバーヘッドプレスについて論証することもできるでしょう。 ただ、選手は強くなるだけのためにトレーニングをしているのではないということを、覚えておいてください。次のようなエクササイズを選択することの方がはるかに重要であると思うのです: 試合や練習では達成できない筋の発達と運動パターンの向上を図る。 フォールドやコートでのパフォーマンスに最大限に活かせるエクササイズ。 トレーニング中のケガの確率を最小限に減らす。 指導しやすく、キューイングを与えやすい。 その場その場で状況は異なりますが、オフシーズン中の選手で8~12週間しかなければ、これらの事が頭に浮かびます。 そのことを踏まえて、アスレチックストレングスのトップ5についてお話しましょう。 #5 – チンニング 5番目でチンニングがリスト入りしました。 チンニングは、素晴らしい全身強化の動きです。可動域全体を通して自分の体重を動かさなくてはならないところが気に入っています。 さらに、チンニングは、上背部の筋群(広背筋、下部僧帽筋など)を発達させ、引く筋力全般を向上させます。 チンニングのマイナス面としては、広背筋が固く張ってしまうと、姿勢に問題が発生するということ。広背筋は、肩を内旋するだけでなく、骨盤と胸腰筋膜への付着により、骨盤の前傾と腰椎前弯を強調することがありえます。 さらに、広背筋が固いと腕を頭上に伸ばした時、肩の可動域が制限されるか、または腰椎がさらに伸展し、骨盤も前傾してしまいます。 (注:このトピックをもっと詳しく知りたい場合は、私の過去の投稿「広背筋:味方か敵か?」をご参照ください)。 #4 – プッシュアップ プッシュアップは、リストの4番目にはいりました。次のような質問がくると思いますので先に答えておきましょう: でもマイク、なぜベンチプレスではなくプッシュアップをランクインしたんだい? 誤解して欲しくないのですが、上半身のストレングスにはベンチプレスは素晴らしいエクササイズです。 ペンチプレスで私があまり好きではないのは、持ち上げる動作中ずっと仰向けに横たわっていることです。さらに、パワーリフターに指導されない限り、コアと下半身がほとんど動員されずにリフト動作が行われてしまいます。 一方、プッシュアップでは、全身が一体化します。上半身は効果的にプッシュアップするのに充分以上の強さがあるのに、コアが弱く不安定であるというような人もよく見かけるでしょう。 このような場合、ベンチプレスを続けることは、問題を大きくするだけかもしれません。 プッシュアップの場合、上半身のみをトレーニングしているのではなく、ひとつの滑らかで均一な動きをするためにコアや下半身にも固く力を入れているのです。 上半身に注目した場合、プッシュアップがアスリートにとって優れている理由が他にも3つあります: クローズドチェーン(閉鎖運動連鎖)の性質上、回旋腱板の動員を増やし、肩の安定性を高める。 肩甲骨に動的安定性が強いられるので(一方、ベンチプレスなどでは、肩甲骨を下後方に固定)、よりスポーツの実際の動きのポジションに似ている。 リーチングは前鋸筋をトレーニングするだけではない。多くのスポーツの動きに欠かせないのがリーチングである(たとえば、バレーボールやバスケットボールのブロックなど)。 ここで、プッシュアップのテクニックの短い簡単なデモをご覧ください:

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私が推奨するアスレチックストレングストレーニングのトップ5 パート2/2

#2 – フロントスクワット ここでフロントスクワットの話を始める前に、バックスクワットが大のお気に入りであることをまず公言させてください。 パワーリフターとして、バックスクワットは私の一番苦手なリフトとしてスタートしました。でも、スクワット向きではないテコを持つ体格でありながら、何年間も一生懸命努力をして、正しいスクワットを行うことができるようになりました。 私はバックスクワットを大好きでありながら、アスリートに対してはあまり好んで実施しません。デイブ・テイトとルイ・シモンズがこれを聞いたら、きっと私のパワーリフディングカードを解約してしまうのではないでしょうか。 冗談は抜きにして、以下の理由から、私は(アスリートに対して)バックスクワットよりもフロントスクワットの方が適していると思っています: フロントスクワットは、コアの前方がより強化される。 脊柱にかかる剪断負荷が比較的少ない。 指導しやすく、問題を起こしにくい。 バーベルをアスリートの背中に乗せると、ほとんどの場合、安定性を生むために背を反らす傾向にあります。 そして、バランスを失ったり、不安定になったりするとどうなるのでしょう? それ以上に背を反らし、バランスをとろうとします。 フロントスクワットでは、コアや脊柱はより「伸長」されます。つまり、コアの前方に負荷がかかります。私見ですが、コアの前方トレーニングは、幾らやっても足りないものだと思います。 背骨を健康に保つということに関して言えば、アスリートのほとんどは、剪断負荷よりも圧迫負荷に耐性があります。分かりやすい言葉で言うと、より垂直に身体を起こした状態であればあるほど、背骨には優しくなります。 最後に大切な事として、フロントスクワットでは選手のセットアップさえ完了してしまえば、その後のコーチングやキューイングはバックスクワットほど必要ありません。 特にプログラムの最初の段階で、スクワットかスウィング、脛骨が垂直か角度を持つかに関して、両極のパターンでしっかり指導します。 言い換えれば、スクワットは「スクワッティー=スクワットらしく」、デッドリフトやヒップヒンジは「ヒンジー=ヒンジらしく」見えるようにしたいのです。 言葉を作ってしまいました!

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スポーツパフォーマンストレーニングに関する6つのランダムな考え

1.アスリートの最大挙上重量(1RM)と、パワーリフターの1RMは区別するべきであると思います。 実際に高重量を挙上することが彼等のスポーツであるわけですから、最大重量を扱う技術においては、パワーリフターに少し余裕があるかもしれません。アスリートはリフティングを行うということ自体の他に、競技パファーマンスの向上や、健康維持を目的としてウェイトトレーニングを行います。それを踏まえ, 私達は、完璧なテクニックで挙上することができないのであればウェイトトレーニングを行うべきではないとアスリートに常に念を押しています。というのも、得るもの対してリスクの比率が高すぎるのです。 2.私達は、頭上からのメディスンボール投げと叩き付けを、アスリートに多く取り組ませています。 この運動を矢状面のみで行うことで、多くの指導者が、このトレーニングの効用を幾らか逃してしまってあいるところを度々目にします。リリースポイントに到達するまでに、胸椎の回旋も要するバリエーションを組み合わせてみましょう。これは私達のお気に入りの一つです。:

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スポーツパフォーマンスのトレーニングに関する4つの考察

1.私たちは、通常のバーベルベンチプレスを野球選手たちに対して行いません。 ダンベルベンチプレスをプログラムに組み込むことは、更に稀です。というのは、ひとつには、肩甲骨をベンチに押しつけ固定してしまうのではなく、肩甲骨の自由な動きを利用したいからです。ベンチプレスを除外したことを踏まえ、代わりに何をするのかと、しばしば問いかけられます。 多くの方がすでにお分かりでしょうが、答えは、ランドマインプレス、プッシュアップやケーブルプレスのバリエーションなどです。多くの人が忘れられがちな優れた選択肢として、ターキッシュゲットアップやケトルベルボトムアップキャリー等、シンプルにプレス(押す動作)を頭上でホールドするような動作へ代えるというものがあります。 ほかに私が好きなバリエーションは、膝立ちでのオーバーヘッドホールドから立ち上がる、というもの。これは、ターキッシュゲットアップをするためのちょっとした準備段階として、特に初心者を対象によく行います。素晴らしい回旋腱板の反射的収縮に加え、肩甲骨の上方回旋を促す必要がある人にも効果的です。これでもまだ、全ての人がこのバリエーションに適しているわけではありません。動画で学んでみましょう。 2.リフティングによって肘内側部を痛めるのは、まったく珍しいことではありません。 これは通常、とてつもない量のグリップトレーニングと多大な負荷下の肘屈曲の組み合わせで生じます。この問題が起きたら、通常、リフティング量を減らし、エクササイズの選択を修正するのが原則です。 しかし、多くの人に十分認識されていないのは、補助的なコンディショニングトレーニングがオーバーユーズパターンに与える影響です。ローイングマシーンに飛び乗り、数千メートルに達するまで20分間漕ぎ、またバーベルやケトルベルをさらに組み込んだ時、どれだけ共通屈筋腱を酷使しているかを想像してみてください。これらはすべて、かなりグリップに集中したアプローチですから、プログラムに組み込む際には注意が必要ですし、常に行うものでもありません。プログラムに組み込んだり、ときには外したりします。 たとえば、私の肘の内側のあちこちに刺激を感じているとします。漕ぐ動作を増やすと、たいていそれを感じるとします。このような場合、もし私が通常と同じ量の上半身のトレーニングをしていたならば、ローイングは1週間に1セッションが限界だということに気づきました。 3.十分な股関節のヒップヒンジ(屈曲伸展)があるということは、競技での成功に大きく貢献します。 そのためにも、トータッチプログレッションを多くの選手に実施しています。疑いもなく最大の間違いは、選手がトータッチを行う際、股関節屈曲の代わりに膝を過伸展していることです。このように見えます: 重心の後方への移動が一切なく、足首は底屈位のまま(ふくらはぎがストレッチされていない)なのがおわかりでしょう。関節に過可動性がある選手に多くみられます。以前にも紹介した動画があります; こちらの関節が緩い選手は実際、壁にブロックされているにもかかわらず、ヒップヒンジをまったくしなくても、トータッチを成し遂げていることがわかります。関節の過可動性がある選手は、よくこのようなトリックを使うのです!

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