腰痛を抱える人のトレーニングのための7つのコツ パート2/2

#4 胸郭を解放する 何年もかけて、私が発見したことの一つは、腰部に問題を抱えている人々は、多くの場合、胸郭の動きが少ししか(あるいは全く)ないということです。 私は、この発見に関して全ての賞賛を貰いたいところですが、私の豆サイズの脳の中でこの考えを具体化させたのは、実は2016年のフィジカルプリパレーションサミットでのビル・ハートマンの話でした。 まずはじめに、「胸郭」という単語を恐れないでください。こちらが定義です: “哺乳類の首と腹部の間の身体部分。肋骨に囲まれた腔、胸骨、背側椎骨を含み、循環と呼吸の主要器官を内包する;胸” つまり基本的に、胸と上背部のエリアのことです。 胸郭を解放する際、私は一般的に、胸郭の動きを大まかに二つ考えています: 胸郭を回旋する(より横断面の動き) 胸郭を屈曲する(より前額面の動き) この描写に関して、より詳細または技術的にすることができる人は確実にいると思いますが、レーナード・スキードのように、私はシンプルな男なので、これで行きます! 私達が胸郭を回旋について語る際、腕の動作はより水平に注目しています(前後と考えてください)。 片膝立ちのオルターネーティングケーブルプレスは、素晴らしい例です。私たちの目標は、下半身とコアを固定し、胸郭を通して、上から回旋を引き出すことです。

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腰痛を抱える人のトレーニングのための7つのコツ パート1/2

私は、このトレーニングというものを20年近く行ってきて、皆さんに一つ言えることがあります: あなたとトレーニングをするほぼ全てのクライアントやアスリートは、何らかの問題を抱えています。 実際、痛みや問題が全くない新しいクライアントやアスリートのトレーニングを行うことは、近所のコーヒーショップでハリー・ポッターに会うようなものです。 それってすごいことじゃないですか?もちろんです! 美味しいアメリカーノを飲みながら、悪のヴォルテモート卿を打ち負かすことについて話したくない人なんていないでしょう? しかし残念ながら、それは(もしあったとしても)滅多にないことなのです。 膝や股関節、肩の機能不全を抱える人々が間違いなくある程度いる一方で、腰部の問題ほど、トレーニングによる成果を押しつぶす怪我は他にないように感じています。 腰部に関する問題は、確かに扱うことが厄介になり得ますが、同時に、それがあらゆるリフティングのキャリアの終了宣告になるべきではありません。 事実、その背景となる可能性のある全ての問題に重点を置いた、全体的なトレーニングプログラムをまとめるときには、クライアントを今までよりも、そしてそれが怪我をした後だとしても、より大きく、より引き締まった、より強い身体にすることができると、私は強く信じています。 先にも述べたように、私はもう長いことこういったトレーニングを行っていますーそれは、私に十分すぎるほどの失敗をさせてもくれました。 今から述べるのは、腰痛を抱えるクライアントやアスリートのトレーニングを助けるだけでなく、そのプロセスを通して、彼らが限りなく良く動き、良く感じることを助けるために、私が長年使ってきた7つの策略です。 はっきりさせておきたいので(そして個人的な責任のために)、これを言わせてください: 腰部に深刻な問題を抱えているクライアントやアスリートがいたら、真剣なトレーニングプログラムを始める前に、資格ある医学の専門家に許可をもらってください。 ではさっさと本題に入りましょう、腰痛に対してどのようなトレーニングができるかについて! #1 矢状面から抜け出せ 私にはパワーリフティングをしていた経歴があり、全ての人がプログラムの中に健全な量の爆発的な、複合的リフトが必要だと強く信じています。 スクワットであれ、デッドリフトであれ、ベンチプレスであれ、これらのリフトは、あなたの強さを増し、筋肉を構築し、体脂肪を削ぐことに役立ちます。 しかし、私が全てのクライアントやアスリートにこれらのリフトのバリエーションや派生的なものを学んで欲しいと思っていても、場合によっては、それが困難な戦いになるとわかっています。 クライアントがやってくるときは大抵、彼らは矢状面の扱い方を理解していません。身体を安定させるための彼らの唯一の戦略は、膝、股関節、そしてもちろん腰部に問題を引き起こし得る、伸展です。 そのため、伸展ベースの戦略に陥ることを許してしまう両側性のスタンスのエクササイズはやらせずに、動きの3面で安定させることを強いるスプリットスタンスやシングルレッグのエクササイズをやってもらいます。 これは、腰部に問題を抱える人に対して、複数の良いことをしてくれています: 動きの3面全てで安定させることを強いる スプリットスタンスのエクササイズの場合、股関節屈筋群の緊張および硬さ(伸展を促進する)を和らげる スプリットスタンスおよびシングルレッグのリフトでは、外的負荷を減らす傾向にあり、それが症状の緩和につながる ここで私は、あなたがクライアントやアスリートにスクワットやデッドリフトをさせることはできないとは言っていません。先に述べたように、私の目標は、最終的には全員がこれらのリフトの何らかのバリエーションを行うようにすることです。 でも初期段階で、誰かが両側性のリフトに相当苦しんでいるとしたら、問題の周囲から取り組み、スプリットスタンスやシングルレッグのエクササイズを使うことを考えてください。 #2 直立姿勢を保つ フロントスクワットは高重量でできるのに、次にヒンジをさせると、クリスマスツリーのように腰が点灯するクライアントやアスリートを抱えたことはありますか? もちろんありますね。 私たちは皆あります。 広い、一般論を述べるのは好きではありませんが、多くの場合、腰部は圧倒的に、剪断力よりも圧縮の力をうまく扱っています。 次のパートは少しわかりにくいかもしれませんが、最善を尽くして簡単にします… 脊柱をまっすぐに保つ時(プレート、ゴブレット、2つのケトルベルを持ったフロントスクワットでするように)、脊柱の椎骨は互いに積み重ねられています。重力が下に引くことを考えると、胴体が直立していれば、力は脊柱を通してまっすぐ下にに向かいます。 対照的に、前屈したり、ヒンジを行う時は、重力は同じく下に引っぱりますが、脊柱は地面に対して平行になります。この場合、椎骨は、互いに”滑る“ことがないように働きます - 椎骨は脊柱の本来の位置を保つために剪断力に対抗しています。 繰り返すと- ほとんどの脊柱は、最初は剪断力よりも圧縮の力を好みます。 これこそが、私が腰部に問題を抱える人にプログラムの初期でスクワットをさせるとすれば、上体を起こした状態で行うバリエーションに留まる理由です。プレートやゴブレットスクワットは、どちらも始めるのにとても良いものです。 #3 本物の腹筋を構築する クライアントやアスリートから下記のような言葉を何度聞いたかわかりません: “私はただ腰が弱いんです。” いや。 いや。 いや、いや、いや、いや、いや、いや。 復唱してくださいーあなたは弱い腰を持ってはいません。 脊柱および骨盤のポジションが悪いと、腹部は安定性を作り出すのに最適ではない位置に置かれ、腰部の筋肉(脊柱起立筋、多裂筋など)が通常の役割以上に働くことを強いられます。 今では、私はこのトピックに関しては、覚えられないほど多くの記事を書いていますので、私のコアトレーニングへのアプローチに関してより学びたい場合には、是非ともこちらの記事を読むことから始めてください。 とにかく、あなたが抱えるクライアントやアスリートが腰部に関する問題に苦しんでいるのなら、プログラミングの初期の段階で、安全に成功するためのコアトレーニングエクササイズを見つけてください。

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中立な脊柱という神話

中立な脊柱とは神話です。 あるいは、少なくとも、現在のこのコンセプトの認識のされ方には多少の欠陥があります。 説明しましょう… 誰かにスクワットやデッドリフトを効果的に行えるようにセットアップするとき、彼らにとってほしい「中立な」ポジションは確実にあります。 健康と長生きのため、または最高のパフォーマンスのためにトレーニングしているかどうかに関わりなく、私はこれが最適なポジションだと信じています。 中立な脊柱のアライメントがどのようなものかという初歩的な知識が必要であれば、このビデオをチェックしてください。 しかし、実は… 中立な脊柱とは、あなたの脊柱が絶対にそこから動かないという一つの静止したポジションであるとは限りません。中立な脊柱とは範囲なのです。そして、これは、ものすごく重いものを持ち上げたり、非常に爆発的であったりしようとするストレングス/パワー系のアスリートを観察するときに特に当てはまります。 このコンセプト全体について少し説明が必要であると思うので、少し深く掘り下げていきましょう。 中立な脊柱を簡単に説明すると 中立な脊柱のコンセプトは最初にパンジャビ(Panjabi)によって紹介されました。 パンジャビ(Panjabi)は、脊柱には脊柱がとりたい適切で中立的なポジションがあるという持論(そして、これは信じられないほどに、意訳され、意味が薄められ、そして質が悪化させられてしまいました)を持っていました。そのことについてはここで読むことができます。 (脊柱が)そのポジションまたは中立なゾーンにある時、すべて上手くいくのです。 問題は、中立からさらに遠くにそれたり、そのゾーンからより遠くに離れたりしてしまうときです。 それについてより良い考え方とは次の通りかもしれません: あなたの脊柱が最初からあるべきである、中立なポジションという最適なポジションがあります。 これはシンプルに「良い」あるいは「最適な」姿勢と定義することができ、そして良いアライメントや前後および左右でバランスの取れた筋の発達などを必要とします。 しかし、この中立なポジションの先に中立なゾーンもあります。 言い換えると、あなたの脊柱がその動作や動きに関して入り込むことのできる可動域の余地があり、これは必ずしも悪いことではありません。 悪いことが起き始めるのはあなたが以下のどちらかを行ったときです: 悪いまたは適切でない開始姿勢/ポジションをとったとき、または、 その中立なゾーンから離れたり、出てしまったりするとき 以上が、画期的な記事の200語での要約です。本題に入っていきましょう… これをどのように私たち自身、クライアントまたはアスリートに当てはめましょうか? よく聞いてくれました! 中立な脊柱と「コレクティブ」の必要なクライアント もしあなたがより多くの「コレクティブ」やリハビリが必要な人をトレーニングするとき、それらの人に対する取り組み方を完璧にしなければなりません。 私の経験から、痛みを伴う(もしくは痛みが取れたばかりの)人に対しては、厳重で、軍の規律に限りなく近いような厳しい基準を保たなくてはなりません。 彼らは中立なポジションを取らなければなりません。 そしてそのポジションを取ったら、そのままそのポジションを実際に維持しなければならない! もし、中立な脊柱を取らせることが難しいときは、上に登場した中立な脊柱についてのビデオで説明されているようにPVCパイプに1ドルを使うことで時間を節約しましょう。 それによって、あなたが1001個のキューを与える必要もなくなり、さらに、運動感覚についてのフィードバックを与えることもできるのです。 しかし、厄介なことであり、そして私たちの多くが間違えることは… 一度中立なポジションを取らせたら、実際にその中立なポジションを維持させなければならないこと!。 良い例が、バードドッグのような簡単で低レベルなエクササイズを行うときです。 苦労して中立なポジションをとらせることができますが、それを維持できない時はそのエクササイズの有効性を完全に失うことになるのです! このビデオを見てください。 繰り返しますが、もし中立ということが静止したポジションに対して「ゾーン」であるなら、その姿勢やポジションに多少の変動があるかもしれません。 しかし、それは痛みを持っている又は最近まで持っていた人に対しては、とても狭い範囲なのです。 このクライアントに対して肝心なことは、安定とコントロールです。彼らにあなたの選択したエクササイズの発展形(または後退形)をさせ、彼らが必ず堅固で安定しているようにしましょう。 以下が、IFASTでクライアントのトレーニングを始める新しいコーチやインターンに対して、私が毎回与える2つのプロによるアドバイスです: 負荷を減らすことを恐れない、そして 可動域を短く/狭くすることを恐れない。 これら2つのルールに従うことで、実質的にすべてのエクササイズにおいて多くの場合で中立なポジションを取らせ、維持させることができるでしょう しかし、これらの2つのシンプルなルールを守れないと、最も優秀なコーチやトレーナでも苦労するでしょう。 さて、これでスペクトラムの一端を補填しました。これからその反対端について考察してみましょう、そしてこれが今回、私が本当に話したかったことです。 中立な脊柱と競技アスリート 私がデッドリフトについての記事を書くたびに巻き起こる論争点です… 最高重量でのデッドリフトにおいて常にある程度脊柱が動くと言及するというような、細かいことで話に割り込みたい人がいます。 正直にいいますが、これは反論しづらいことです。 結局のところ、私が考える最適なテクニックからは程遠いテクニックを用いながらもすごく強いデッドリフターもいるのです そして、さらに私をこの件について反論しがたくするのは、このようなテクニックを用いても、全く大きなけがを負ったことがない人がいるということです(少なくとも私たちの知る限りでは)。 もし、私のように、より中立な脊柱のポジションは健康とパフォーマンスのためだけに最適なのはでないと感じるのであれば、どのようにこの点に反論しましょう? 私はこのように答えます… まず第一に、中立な脊柱とは、私たちの脊柱が最初に取り、そしてリフティング全体を通して維持するポジションではありません。 もし、最大努力でのデッドリフトを見るなら、脊柱はある程度動くでしょう。 もし問題になっているアスリートが非常に腰部を多く使うデッドリフトを用いているのであれば、多くの(脊柱の)動きがあるでしょう。 そして時々、もし股関節/大腿部をより多く使うテクニックであれば、その動きはより微小になるでしょう。 しかし、これらすべてのケースで、最も優れたデッドリフターは、そのほとんどのリフティングで、中立なゾーンを維持すると言えるでしょう。 そして、もし彼らが中立なゾーンから出てしまうようなときとは、それは最大努力のリフトまたは自己ベストのためでしょう これが、「脊柱に問題なく最適である」ことと「椎間板にダメージを与えないため」に最適であることの違いという私の次の論点につながります。 Dr. Stuart McGillはこのことについて盛んに言及していますが、おそらく脊柱に多くの傷害を引き起こすであろうポジションは、最終可動域での脊柱の屈曲でしょう。 Panjabiに戻るなら、彼は、私の言う「脊柱に問題のない最適」について言及しています。もし、あなたの脊柱が問題なく、さらにあなたの目的がデッドリフトの世界記録を破ることでなければ、あなたのトレーニング時間(そして起きている時間)の99.9%をこのポジションで行う必要があります。 一方で、もしあなたの目的が本当に世界記録を破りたい、またはあなたが通うジムで絶対的で一番強い野獣のような人になりたいのであれば、多少のリスクを伴います。 ここでの秘訣は、「椎間板にダメージを与えないために」最適な範囲に少なくともとどまることです。多くのデッドリフターは、直感的にこの範囲を知っていますし、賢明なため、このポジションから外れたときは単にウェイトを軽くするのです。 もし、デッドリフトの経験が浅く、自体重の2倍を挙上することができなければ、完全に背中が丸まったデッドリフトをすることを考えることすらしないようにしてください。 最後に、私が考える、集団に属さない特殊な人についてです。 そして不運なことに、私たちの多くはこのような人を知っています これは、クロマニョン人のような人で、完全なばかのようにトレーニングし、決してけがをすることなく、そしてもの凄く強いのです。 彼らは、ジムの中で(常に)一番偉そうな口を利くので、私はこのような人が好きではありません。 このような人はノーマルではありません。彼の脊柱、精神状態やその他何であれ、彼は並外れており私たちとは違うのです。 彼は何をやってもどうにかなり、それについて生涯話すことでしょう。 私たちは、彼を畏怖のまなざしで見ることはできますが、かといって彼のトレーニングアドバイスを受ける必要があるという事ではありません。 私の目標を覚えていますか: あなたができるだけ長い間、できるだけ重い重量を挙げ続けていられること。 例外はありません。 要約 要約するにあたって、中立な脊柱を連続体として考えてください。 脊柱のポジションの発展形 理想的な出発点は中立な脊柱のポジションです。これは、静止したアライメントによって決められ、パフォーマンスと健康の両方について、最も多くの自由を与えてくれます。 次のポイントは中立なゾーンです。このゾーンとは、脊柱がいられる、または“滞在”できる、比較的健全で安全な姿勢やポジションの範囲です。 次に、「椎間板にダメージを与えないための」範囲があります。これは、確実にグレーな範囲で、けがのリスク は増加します。もし、あなたの目的が、最大重量をリフトすることであれば、時によってこの範囲に足を踏み入れなければならないでしょうが、しかし、総ボリュームを最小限にし、このようなトレーニングについては賢明になることを強く勧めます。 そして最後に、脊柱が単に「くたばれこの野郎!」というような範囲があります。 この範囲には自己責任で入りましょう。 このトピックについての私のちょっとした見解を紹介しました。中立な脊柱はポジションですが、クライアントやアスリートをトレーニングするときは、彼らの脊柱の中立なゾーンに維持することにより集中する必要があります。

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肩甲骨の安定性は神話でしょうか? パート2/2

安定性の問題2:能動的な肩甲骨の安定性の欠如 胸椎の正常な湾曲を回復したら、肩甲骨の動的安定性に焦点を合わせる時です。 クライアントを評価する際、とにかく沢山のベンチプレスやローイングをしてきた人たちを見つけ出すのは、とても簡単です。パワーリフターを評価する機会があれば、彼らにこのシンプルなテストを行わせてみてください。 背後からクライアントの姿勢を評価する際、両手を腰においてもらうようにしてください。 菱形筋支配 もし肩甲骨が胸椎から翼のように離れていたり、肩甲骨を引き寄せて固定しようとしているのであれば、これは、私たちが“菱形筋支配”と呼ぶものの指標となります。 鋸筋や僧帽筋下部線維が働くのではなく、菱形筋が肩甲骨を後方に引っ張り、胸郭から持ち上げるようにしています。 動的安定性を向上させるために、様々な面や動きで安定性を鍛えることが重要です。私は以前のようにIフライ、Tフライ、Yフライといった伝統的な方法の熱烈な支持者ではなくなりましたが、初期段階で適切な位置や運動制御を教えるのに間違いなく役立ちます。 読者の皆さんは、運動パターンを分解した下記のような基本的なトレーニング用語に、おそらく、精通していることと思います。 水平プレス(例:プッシュアップのバリエーション、ベンチプレスのバリエーション等) 水平プル (例:ローイングのバリエーション) 垂直プレス(例:オーバーヘッドプレスのバリエーション) 垂直プル (例:チンニングのバリエーション) 上肢の安定性パターンの再構築を始める際、水平種目は通常最も安全です。オーバーヘッド種目と比較して、水平プレス・水平プルを行う際には、可動性と安定性の需要が少ないのです。 さらに、クローズド・キネティックチェーン(閉鎖運動連鎖)(例:プッシュアップ、インバーテッド・ロウ)で始め、オープン・キネティックチェーン(開放運動連鎖)(例:ベンチプレス、チェスト・サポーテッド・ロウ)へと漸進していくことが、プログラムの初期段階では優れています。 コーチングやトレーニングの分野で、肩甲骨のトレーニングをする際の胸郭の役割について話されることは稀です。肩甲骨の安静性に重要な構成要素は、体幹部/胸郭を固定し、肩甲骨を安定した胸郭と胸椎の上で動かせることです。 このように考えてください:プッシュアップにおいて、身体を低くする際、肩甲骨が自然に近づいていくようにし、上昇時に能動的に身体をできるだけ床から離すように押し上げることに集中します。 インバーテッド・ロウでは、上背部を能動的に伸長し、身体を下ろしていく時には、肩甲骨が、胸郭の周りを滑らかにグライドし、身体を引き上げたポジションで、肩甲骨を引き寄せることを考えてみてください。 上記の2例では、肩甲骨が自由に前進と後退をする一方で、胸郭は終始安定しているべきです。 大きな成功を得ているもうひとつの漸進は、これらのラインに沿っているものです。 垂直プルへの漸進(水平プル→フェイスプル→垂直プル) このように漸進をすることによって、必要とされる肩の可動性と安定性を最小限にすることができ、その一方で、効果的な安定性パターンの再構築を始めることができます。賢明なコレクティブ・ウォームアップとエクササイズの漸進を併用すれば、あっという間に顕著な動きの向上が得られるでしょう。 大事なことを言い忘れていましたが、私は決して、プレス種目が悪いことだと言っているのではありません。それどころか、プレス種目は肩関節の安定性とコントロールの向上に役立てることができると考えます。 しかし、私たちのアプローチに対し思慮深くあるべきです。 繰り返しますが、数週間、数か月の過程を通して、水平のクローズド・キネティックチェーン動作(例:プッシュアップ)から始めて、オーバーヘッド動作へ移行することを考えてください。これを言うことに幾分プレッシャーを感じますが、私が考えるに、もっと多くの人たちは、オーバーヘッド・プレス動作が可能であり、取り入れるべきですが、安全かつ効果的に行うためには、その基盤を築き上げる必要があるのです。 誰かに、負荷をかけたオーバーヘッドのプレス動作を指導する意図がない場合であっても、できる範囲で、生体力学的に動きのトレーニングを行うことでしょう。 それは、胸椎の位置、肩甲骨の安定性、動的な回旋腱板の強さの向上、そして、それらはプログラム作成の不可欠な構成要素になることを意味しています。このパターンに、実際に負荷をかけることは、決してないかもしれませんが、彼らが、オーバーヘッドプレスの動きを、安全に効果的に行うに必要な、根本的な動きのクオリティーを持っていて欲しいのです。 要約 肩甲骨の安定性は神話ではないかもしれませんが、間違いなく肩甲骨を引き寄せて固定させ、最良を願うというような簡単なものではありません。 そうではなく、肩甲骨の安定性は、2つの主要構成要素に辿りつきます:最適な胸椎の位置と、ダイナミックな肩甲骨の安定性のための多面的トレーニングです。 上記の2つの重要な領域に焦点を合わせることによって、より健康な関節とパフォーマンスの向上という恩恵を受けとることができるのです!

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肩甲骨の安定性は神話でしょうか? パート1/2

この1年間、私は“コレクティブエクササイズの事実と虚偽”について、10億回もプレゼンテーションを行ってきました。 というのは少し大げさかもしれませんが、間違いなく数多くのプレゼンテーションを行いました。 私が常に立ち返る話題の一つは、肩甲骨の安定性ですが、最近は、より多くの質問を自問自答するようになっています。ここで問題なのは、白黒はっきりした明確な回答は、ほとんど出てこないということ。これは問題のようでありながら、実は間違いなく良い事なのです。 ジョイント・バイ・ジョイント(各関節)アプローチの要約 マイク・ボイルは、トレーニングにおいてジョイント・バイ・ジョイントアプローチを普及させたことでよく知られています。 この前提は身体の主要関節は、より可動性トレーニングが必要な関節と、より安定性トレーニングが必要な関節とが交互に存在しているという、シンプルなものです。 ジョイント・バイ・ジョイントアプローチによれば、足関節は典型的により可動性を必要とし、足関節より上位の関節(膝関節)と下位の関節(足部関節)では、より安定性を重視したトレーニングが必要です。 この概念をよくご存知でない場合は、下記の図をご覧ください。 ジョイント・バイ・ジョイントアプローチ もし私たちが肩甲骨へのジョイント・バイ・ジョイントアプローチに従えば、肩甲骨はより安定性を必要とし、肘関節と肩甲骨より上位の関節(例えば、胸椎と肩関節)は、より可動性を必要としているということになります。 しかし、全ての事と同様に、私はその答えがそんなに白黒がはっきりしているとは考えていません。そして、全ては1つのとても簡単な疑問から始まります。 安定性とは何でしょうか? 私は、下記の引用文が大好きです: “安定性は、変化の統制である” ~ チャーリー・ワイングロフ しかし、ほとんどの人が肩甲骨の安定性を考える際、自然に静的安定性に焦点を合わせる傾向にあると思います。 ベンチプレスの準備をどのようにするのかを考えてみましょう。もしゴールがベンチの上でパフォーマンスを最大化するためならば、できる限り上体を安定させる必要があることを私たちは知っています。 そこでどうしますか? 肩甲骨を後ろに引き下げてピンで留めるようにし、菱形筋と僧帽筋下部でしっかり締めて、等。 リル・スティービーによる肩甲骨の静的安定性 繰り返しますが、これは静的安定性です。つまり、肩甲骨は一度が固定されると、そこから動かない。もし目指すゴールが、ベンチプレスで500パウンドもしくは1000パウンドを持ち上げることであれば、これは当然重要なことです。 しかし、これは私たちの大半が焦点を当てるべきことでしょうか? もしあなたがアスリートや体脂肪減少を目的としたクライアント等を指導されているのであれば、私は動的安定性の方が日々の生活の中で、より重要で役立つということを主張するでしょう。 動的安定性は、チャーリー・ワイングロフが定義している“安定性は、変化の統制である”ということに関して、より真実である(少なくとも私の見解では)。 物体の頭上への拳上、懸垂、野球ボールの投球の際に、肩甲骨を正しい位置におくことができ、コントロールすることができることは、非常に重要です。 ここでの問題は、多くの人は、少なくとも2つの主な理由において、能動的な肩甲骨の安定性に乏しいということです。 それでは、それぞれの理由について、深くみてみましょう。 安定性の問題1:胸椎の位置の悪さ この問題に関しては、以前から数えきれない程言及してきましたが、まだ繰り返し足りないようでもあります。 胸椎が安静時に良くないアライメントにあると、肩甲骨は決して最適な位置になりえません。 再度読んでください:胸椎が安静時に良くないアライメントにあると、肩甲骨は決して(何があっても)最適な位置になりえません。 私たちがIFASTで人々を評価する際、通常、2種類の異常な胸椎姿勢のうちのひとつをみることができます。 典型的な過度に脊椎後弯した姿勢/コンピュータを常に使用する男性のような姿勢、もしくは 過度に平坦な胸椎 過度な脊椎後弯 過度な脊椎後弯は、見ればわかると思います。脊椎後弯が、本来あるべき長さよりも長いか、脊椎後弯の頂点に過度に高さのあるか、sのどちらかが存在します。 誇張された脊椎後弯を持つクライアントがあなたの元を訪れる際、肩甲骨下縁の翼状がみられることが一般的です。 私は過去に、嫌になるほどこのことに関して話してきたので、ここで長く論じるつもりはありません。 過度に平坦な胸椎は、脊椎後弯ほど頻繁に議論されない姿勢的な欠陥です。このようなクライアントを側面から見る際、胸郭及び肋骨は信じられないほど薄くみえます。 これは女性でより頻繁にみられますが、男性にも、また同様にみることができます。 平坦な胸椎 さらに、背後から観察する際、肩甲骨の内縁全体がみえる傾向にあります。 以前であれば、前鋸筋が弱いと診断し、それに沿って進めてしまっていましたが、しかし必ずしもそうであるとは限りません。 ここで、私たちが行わなければならないことは、胸椎にある程度の屈曲を回復させることです。 肩甲骨の解剖学をみると、肩甲骨には自然のカーブ、もしくは弧があります。正常で自然な脊椎後弯の場合は、肩甲骨は胸椎に対して平らに乗っています。 上背部に手を這わせると、肩甲骨の骨の隆起を見つけることができないはずです。 対照的に、平坦な胸椎の場合は、肩甲骨にとても明らかな骨の隆起をみつけることができます。胸椎が過度に平坦な場合、カーブしている肩甲骨が、文字通り、落ち着く場所が無く、骨の指標をより際立たせています。 もしあなたのゴールが、十分な肩甲骨の安定性を得ることならば、全ては胸椎において自然で正常な脊椎後弯を得ることから始まるのです。 過度や不足では、肩甲骨は決してあるべき安定性を得ることはできません。 書き留めてください: 自分自身の身体(この場合は胸椎)の安静時の位置を知っておかなければなりません。まず最初に、適切な位置について知ることなく、やみくもにストレッチ、活性化、強化を始めるのは、間違ったことなのです。 (パート2/2はこちらへ)

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ウォームアップ パート4/4

新しいウォームアップエクササイズ 身体を効率的に動かすために必要な全てのことをカバーしてきたところで、これら全ての要素をあわせて、素晴らしいウォームアップを作っていきましょう。 これからご紹介するウォームアップは、私とチームが一般的な用途向けに作ったものです。もし特にどこか弱い部分、制限や機能不全がある場合には、何よりも先にまずそれらを改善する必要があります。 あなたの身体が総体的によく動き、主要なものをすべて網羅しているウォームアップを求めているのであれば、これから紹介するウォームアップを気にいっていただけるでしょう! ストレート・レッグ・レイズ トレーニング対象:床に伸ばした脚の股関節伸展、持ち上げる脚の膝関節の伸展、コアの安定性と活性化 方法:自分で選んだゴムバンドを使用し、腹筋群が働くように、バンドを引っ張ります。多くの場合、まず、コア・腹筋が働くように、また同時に腰部の筋肉が働かないように、大きく息を吐くよう指示します。 コアを働かせ、つま先を顔の方に引き上げます。片方の脚をまっすぐにし、踵を地面に押しつけながら、反対の脚をまっすぐのまま持ち上げます。この動作の間、必ず両方の膝をまっすぐにロックし、腰が反らないようにしてください。 ゴブレットスクワット トレーニング対象:膝関節、足首、股関節の可動性、コアの安定性。 方法:ケトルベルの取手部分をつかみ、胸の前で持ちます。足を腰幅~肩幅に開き、つま先を少し外側に向けます。 そのまま下にしゃがみ、膝を外側に押し出します。腰の自然なカーブを失わない範囲で、できるだけ深くスクワットし、またスタートのポジションに戻ります。 捻りを加えたリバースランジ トレーニング対象:軸脚側の股関節の安定性、後ろ脚の股関節の可動性及び伸展、胸椎の回旋。 方法:まっすぐに立ち、頭の後ろに両手を置きます。大きく一歩後ろへ足を踏み出し、膝が肩と股関節の真下にくるようにします。 このバックランジのポジションになったら、そこから身体を軸脚の方向へ回旋し、そしてスタートのポジションへ戻ります。 ハーフニーリングローテーション トレーニング対象:軸脚の股関節の安定性、後ろ脚の股関節の可動性及び伸展、胸椎の回旋。 方法:前側の脚と股関節をそれぞれ90度に曲げ、後ろ脚の膝が股関節の真下にくるように、90/90のポジションになります。両手は頭の後ろへ置きます。 背筋を伸ばし、前脚の方向へ身体を回旋します。 グルートブリッジ トレーニング対象:股関節の伸展と臀部の活性化。 方法:膝を曲げ、足の裏をしっかりと床につけて仰向けになります。少し息を吐き、これから腹部を殴られるかのように、コアを固めるようにします。 コアを固くしたまま、腰を反らせることなく、股関節を伸展します。この時、肩、股関節、膝が一直線になるまで腰を持ち上げるのが理想ですが、股関節屈筋群が硬かったり、臀筋が弱かったりする場合は、腰が反らない程度に骨盤を持ち上げるようにしてください。 1秒そのままホールドし、そこからスタートのポジションに戻ります。 ブルームスティック ペックモビライゼーション トレーニング対象:軸脚の股関節の安定性、後ろ脚の股関節の安定性及び伸展。胸椎の回旋、大胸筋の柔軟性、前面の筋膜のスリング、及びスパイラルラインのストレッチ。 方法:右脚が左脚の前になるように、スプリットスタンスで立ちます。右手はPVCパイプの上に置き、左手はパイプの真ん中におきます。 コアを少し働かせ、左手を使って右手を上方、後ろ側に押し出すようにします。ストレッチに集中するよりも、意識的に右の肩甲骨を腰の後ろのポケットに入れるイメージをします。1秒ホールドし、そしてスタートポジションに戻ります。 腕立て伏せからダウンドックへ トレーニング対象:肩甲骨の上方回旋、前鋸筋の強化、スーパーフィシャルバックラインの筋膜ストレッチ、身体の後ろ側へ空気を送り込む。 方法:両手を肩幅より少し広く開き、つま先を床につけて腕立て伏せの姿勢になります。コアを働かせながら腕立て伏せを行い、そしてすぐにヨガのダウンドックのポーズに移行します。 ダウンドックの姿勢では、背中に深く大きく息を送り込むようにしてください。両膝をまっすぐにし、アクティブに踵を地面に押しつけて、身体の後面のストレッチを増進させます。 もし全ての動きを行うことができないようであれば、腕立て伏せを行わず、ただ腕立て伏せのスタート姿勢からダウンドックの姿勢に移行してみましょう。 前腕のウォールスライド トレーニング対象:肩甲骨の上方回旋、下部僧帽筋の強化と運動制御。 方法:右脚を前にしてスプリットスタンスを取り、右足のつま先を壁につけて壁に向かって立ちます。両肘を90度に曲げ、肩の前の壁につけてください。 前腕を斜め上に向って壁の上で滑らせていき、両腕が10時と2時の方向になったところでとまります。腕を滑らせてながら身体を壁に近づけていき、腕を滑らせ終わった時に胸が壁につくようにします。そして、両腕を壁から少し浮かせて、肩甲骨を下に押し下げるようにしながら(肩甲骨を後ろのポケットへいれるようなイメージで)戻してきます。 この運動を行う際、顎と肋骨をさげるように意識すると良いでしょう。首が伸展したり、腰部が反ったりしないようにします。 グロイナーとオーバーヘッドリーチ トレーニング対象:後ろ脚の股関節伸展の可動性、軸脚の股関節屈曲の可動性、胸椎の回旋、身体の前面の筋膜スリング、及びスパイラルラインのストレッチ。 方法:肩の真下に両手を置き、つま先を地面につけた腕立て伏せの姿勢になります。右股関節を屈曲し、右足首が右手のちょうど外側にくるようにします。 そこから、左手を地面に押し付けるようにして、右手を天井に向って伸ばします。後方の膝をまっすぐに保ち、臀部を締めるように意識すると良いでしょう。 サイドライニング ローテーションリーチ トレーニング対象:胸椎の回旋、胸筋、広背筋、肩甲下筋のストレッチ、下部僧帽筋の強化と運動制御。 方法:右側を下に横になり、左膝を曲げてフォームローラーの上に置きます。左腕を持ち上げ、斜め後ろ、2時の方向まで伸ばします。 ここで、大きく息を吸い込み、そして吐き出します。息を吐き出す時、肩甲骨を下に向って押し下げ、肩の前面をストレッチするよう意識します。 プルバックバットキック トレーニング対象:膝関節の屈曲と伸展、軸脚の股関節の安定性。 方法:まっすぐに立ち、左のお尻の方へ向けて左膝を曲げます。左手で足の甲をつかみ、大腿四頭筋にストレッチを感じるように少しずつ後ろへひっぱります。 この運動を行う際、軸脚がぞんざいにならないようにしましょう。地面についている足を介してまっすぐに立つように考えます。インターンのメドースは左脚が軸脚のときは上手くできていますが、右脚が軸のときはそれほどでもないようです。 だめですね~メドース! ウォールアンクルモビリゼーション トレーニング対象:足関節の背屈。 方法:右脚を前にしてスプリットスタンスをとり、右足のつま先を壁につけます。両手を壁において、バランスを取ります。 三脚の足を保ち、徐々に右膝をつま先の前へと動かします。もし楽に膝が壁についてしまったら、可動性のトレーニング効果を得られるまで、足を1インチずつ後ろへ引いてゆきます。常に足を三脚のポジションに保つようにしてください。

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ウォームアップ パート3/4

関節ごとのウォームアップ:胸椎&肋骨から関節窩上腕関節 胸椎と肋骨 主な必要性:胸椎、腰椎屈曲、肋骨及び胸壁先端部の拡張 上記にあげた「主な必要性」は議論を呼ぶに違いありません。この混乱しがちなエリアを、トレーニングに関する実践的な考え方で、バックアップしてみましょう。 胸骨は最近よく知られるようになった関節の一つであり、それにはちゃんとした根拠があります。 胸椎が最適な位置にあることは、より良い肩の生体力学のためにとても重要です。 最近よくみられるのが、平坦過ぎる胸椎をしている人たちです。胸椎は本来なだらかな後弯を持っているべきであることを忘れないでください。肩甲骨もなだらかにカーブしていますから、胸椎に自然なカーブがあることは重要なのです。 要約してみると。 少しカーブをしている肩甲骨が、少しカーブをしている胸椎の上にのっていれば、そこには自然な安定性が生まれるでしょう。 しかし、平坦過ぎる胸椎の上に、少しカーブしている肩甲骨がのっているとすれば、肩は不安定になってしまいます。 肩甲骨は上背部に直接付着しているのではなく、筋肉によって接合されています。ですから、上背部が平坦になりすぎると、肩の痛みや機能不全の起こるリスクが増してしまいます。 長年にわたって、私たちは、胸椎にもっと伸展を、ということを話してきたのですが、今では、胸椎により屈曲を、という話をしています。 どういうことでしょう? 私たちは、評価の技能のみでなく、適切な矯正エクササイズの処方においても、より明確になってきたのだと思います。 胸椎や肋骨はそれぞれ独自の構造を持っています。もちろん相互に働きますが、それぞれの働きも持っています。 私たちが「過度の胸椎後弯」として分類していたのは、片方もしくは両方の胸壁が落ちくぼんでいる平坦な胸椎です。 伸展を得るためにフォームローラーの上で身体を捻る代わりにするべきことは、胸椎に本来あるべき屈曲を取り戻すことで、ニュートラルな状態に戻し、片方もしくは両方の胸壁の凹みを埋めていくことです。 このように考えてみてください。もし、前面の胸壁に充分な広がりがなければ、私たちがいつも話しているような、前肩で丸まった姿勢になってしまうでしょう。 パンクしたタイヤのように、タイヤに空気を入れ直して充実させることがゴールなのです。 あなたが胸壁を充実させることができれば、自然な胸椎のカーブを取り戻し、改善し、肩甲骨がのるための、安定した基礎を作ることとなります。 要するに。 ウォームアップにおけるゴールは、胸椎のポジションを最適化し、胸の上部を空気で満たすことなのです。 もしあなたの上背部が平坦すぎる場合は、自然なカーブを取り戻す為に、胸椎の屈曲を得る努力をする必要があります。私たちは通常、丸まっている上背部に対して、呼吸に重きをおいたエクササイズをします。この話題に関しての詳細なポストを書くまでの間、下のビデオリンクをお役立てください。 首 主な必要性:ニュートラルであること 首はとても繊細な関節であり、パーソナルトレーナー、ストレングスコーチとして、あまり踏込み過ぎた話をする事は避けたいと思います。 肝心なのは、もしあなたがコーチやパーソナルトレーナーで、首が痛いと訴える人が来た場合には、できるだけ早く理学療法士を紹介することです。 良いアライメントと適切なウォームアップにおいては、私はいつも首をニュートラルな位置にすることに注目します。もし頭部前突姿勢の人がいたら、「顎を引いて」「頭を後ろに引いて」と指示するとよいでしょう。 私が個人的に好きなのは、ビニールのパイプを背骨に沿わせて置き、背骨の上から下までニュートラルな位置を自分自身で見つけてもらい、それから望む動きを指導していくという方法です。 トレーナーの観点から言えば、首はとてもシンプル。ニュートラルな位置にもっていき、そこで維持するだけなのです。 肩甲骨 主な必要性:安定性と上方回旋 胸椎から外側へと進んでいくと、次に登場するのは肩甲骨です。肩甲骨は胸椎の位置に対して「奴隷」的な存在です。もし胸椎が良い位置にないのであれば、まずそれを改善する必要があります。 胸椎のアライメントが良いと仮定したとき、肩甲骨の2つの主な必要な要素は、安定性と上方回旋です。 まず上方回旋から見ていきましょう。 肩甲骨のスムーズな上方回旋を駆動する3つの筋肉は: 上部僧帽筋繊維 下部僧帽筋繊維 前鋸筋 肩甲骨上方回旋 上部僧帽筋が長くなっている場合は、胸壁先端部の拡張不良によることが多いようです。 胸壁を空気で満たすことができれば、上部僧帽筋の位置や長さは改善されます。 一方、前鋸筋と下部僧帽筋は弱い場合が多いようです。これは下記のようないくつかの要因によるものだと思われます。 適切でない運動プログラム これらの筋肉群に強化が必要だということへの一般的な無認識 正しくない基本姿勢やポジション 私たちはウォームアップ中、腕立て伏せや前腕ウォールスライド等の運動により、これらの筋肉群に何回も働きかけます。 関節窩上腕関節、肩関節 主な必要性:回旋、反射的な安定性 最後になりましたが、おろそかにできないのが、関節窩上腕関節、つまり肩関節です。 この関節も、股関節のような球関節であり、可動性に関してとても重要な役割を担っています。 もちろん私は肩関節の可動向上ドリルをウォームアップの中に取り入れていますが、それがやり過ぎになってはいないことに気づかれるでしょう。 解剖学を理解すると、肩関節の可動性は、胸椎と肋骨のアライメントが整っていることのみではなく、肩甲骨が安定していることが前提となっていることに気づきます。 肩の十分な可動域を取り戻すと、安定性も回復します。そして、セラバンドを使って内旋、外旋の運動に無駄に時間を使う必要もなくなります。回旋腱板が、トラクタービームのように肩を肩甲骨へひきよせる為に作用するという、真の肩の安定性が実現するのです。

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ウォームアップ パート2/4

関節ごとのウォームアップ:足部から腰椎 それでは、トレーニングのみではなく、ウォームアップの観点からも必要な、身体のひとつひとつの関節の検証をしてみましょう。 足部 主な必要性:安定性とコントロール 足はまさに、地面からのフィードバックの起点です。もし足が、不十分な情報や間違ったフィードバックを身体に送ったり、不安定だったりしたら、自身のパフォーマンス能力を十分に発揮することができないでしょう。 私は過去に裸足でのトレーニングやミニマリストシューズを多大に支持してきましたが、最近になって少し考えが和らいできました。 ミニマリストシューズや裸足でのトレーニングは、足や踵骨の安定性がある人には良いでしょう。そうでない場合には、ミニマリストシューズが一番良い選択肢とは言えないかもしれません。 こんなことを書くと非難されるかもしれませんが、私達は、皆それぞれにユニークな個体差があり、一概に裸足でのトレーニングが全ての人に良いとは言えない、ということを理解していただくことができればと思います。 ここでのポイントは、皆さんがどのようなタイプのシューズが必要なのか、どの部分にサポートや強化が必要なのか等を見つけ出すということです。このテーマだけで1つの記事になる内容ですから、2013年に行うべき事リストに、このテーマに沿って記事を書くことを加えておくことにしましょう。 とはいえ、その他にもう一つ大切なステップがあります。正しい選択のシューズを履いたらそこでマジックが起こるわけではないのです。 うーん、もしかしたら。でもおそらくその結果にはがっかりすることでしょう。 ただマジックが起きるのを期待するのではなく、正しい選択のシューズを履いたうえで、私たちが三脚足と呼んでいるものに注目する必要があります。三脚足とは、第一中足骨骨頭、第五中足骨骨頭、踵骨に均等に体重が分配されている状態を指します。三脚のように3つの接地点を持っているという事です。 適切なシューズとニュートラルな足に注目することができれば、地面から上に向って、身体のポジションはより素晴らしいものになるでしょう。 足首 主な必要性:背屈 100人の人の足首の可動域をIFASTにてテストした場合、80-90%の人に背屈の低下や制限が見られると思われます。 何故そのような結果が出るのか?これがここで本当に問いかけるべきことです。 私たちのジムで見られる大きな問題の1つは、足首の可動域が狭い人は、姿勢に関して1~2つの問題を抱えているということです。 身体の重心が前よりにある 身体後面の組織のトーンが非常に高い これは何故なのでしょう? コアの安定性の乏しさ、硬い股関節屈筋群、そして骨盤の前傾のすべてが関与し得ます。 その原因を哲学的に理論的に突き詰めることもできるのでしょうが、結局のところ、問題を解決しないことには足首の可動制限は改善されません。 これから足首の可動性を良くするドリルを紹介しますが、もし姿勢に問題があるようでしたら、まず何よりも先にそれを改善することが必要です。 もしかしたら、本当は、今以上の足首の可動性が必要なわけではなく、持っている可動域をひきだす必要があるだけだったという結果に至るかもしれません。 膝 主な必要性:膝の屈曲、伸展 私は以前にも、膝関節について、じっくりと話をしてきましたが、ここでもまた話させていただきます! 膝は顆状関節であり、多くの人が思っているような蝶番関節ではありません。膝の主要な動きは屈曲と伸展ですが、膝関節には、少しですが回旋の動きの許容もあります。 多くの人がそれぞれの関節ごとのトレーニングに熱中しているにも関わらず、膝関節の重要性を見失いがちになっています。 しかしながら、シェルボーン医師(世界有数の前十字靱帯に関する権威)は、膝関節の不十分な伸展は膝の変性の主要な要因だと言うでしょう。 皆さんは、後でご紹介するウォームアップの中に、コアを働かせたSLRが入っていることに気づくでしょう。この運動では、必ず両膝をまっすぐに伸ばし、大腿四頭筋を使って膝関節の裏側(腓腹筋やハムストリング等)を伸ばすようにします。 何はなくとも、正常で左右均等な膝関節の伸展と屈曲は必要です。それだけでも長い間、膝を健康に保つことができます。 股関節 主な必要性:多面的な可動性と安定性、股関節の伸展、股関節の分離 股関節はほぼ間違いなく、私たちの身体の中で最も大切な関節です。球関節として、沢山の自由な動きを楽しむことができます。その股関節の可動性を失い始める時に、問題がうまれます。 更には、可動性を失い始めた時、その他の好ましくない問題が次から次へと起こり始めます。 股関節の動きの乏しさは、脳への適切ではない情報伝達を引き起こします。 変更された情報は、運動制御の乏しさと安定性の乏しさを引き起こします。 そして運動制御と安定性の乏しさは、強さに対して直接的に影響を及ぼします。 皆さんに教えられる事が他に何もなかったとしても、股関節は身体全ての動きにとってとても重要な関節だということは覚えていてください。可動性は不可欠なものではありますが、安定性(そしてのちには強度)も重要なポイントです。 90/90(片膝立ち)のポジションは、私達皆が取り組むべきものです。片膝立ちのセットアップでは、コアの安定性、前脚側の股関節の安定性、後ろ脚側の股関節の股関節屈筋の伸長性を発達させています。 骨盤 主な必要性:安定性、ニュートラルであること 骨盤はよく忘れられがちな関節です。しかしならが、一歩引いて見てみると、骨盤のアライメントがその上下の運動連鎖を駆動していることに気がつきます。 もしあなたの骨盤が前傾していたとしたら、腰椎は伸展し、股関節は内旋します。 その一方、もしあなたの骨盤が後傾していたら、腰椎はフラットになり、股関節は外旋します。 動きの質を最適化するためには、骨盤をニュートラルにし、そのポジションを安定させ、コントロールする必要があります。 股関節屈筋群や大腿四頭筋がとても硬い人は、立位の場合、比較的ニュートラルなポジションになることができるのにも関わらず、ランジやスプリットスクワットをしようとするとできないということが多々あります。 でも心配しないでください。もしあなたがそうだったとしても、ウォームアップでそれを解決するようにしますよ。 腰椎 主な必要性:安定性、ニュートラルであること 腰椎は常に注目される話題です。 人口の80%の人が生涯のうち、どこかの時期に腰痛を経験するということや、どこかの教祖めいた人が腹筋を割る商品について語るのを聞くと、何故まだ私たちが腰痛について話をしているのかも納得できます。 スチュアート・マックギル博士は脊椎のニュートラルなアライメントの必要性を支持する素晴らしい業績を残しています。マックギル博士の活動に注目されている方であれば、彼が、負荷のかかった腰椎屈曲、腰部における繰り返しの伸展、屈曲のサイクルを避けることを全面的に推奨している事をご存知でしょう。 どちらの動きも椎間板ヘルニアにつながることが示されており、明らかに良くないことです。 しかし、私は多くの人達が、行き過ぎの傾向に向ってしまうのも見てきました。これらの人たちは屈曲を避けることに集中するがあまり、それに過剰に反応しすぎて腰椎を過伸展させて動いていたります。 残念なことに、どちらにしてもやり過ぎはよくないのです。 大事なことを言い忘れていましたが、一旦このニュートラルなアライメントを確立したら、様々な可動範囲出の動きの中で、それを安定させコントロールできるようにしてください。スクワットやデットリフトであっても、通常の運動の中の動きであっても、ニュートラルで安定している脊椎を維持することが大切です。

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ウォームアップ パート1/4

ウォームアップは最適なワークアウトへの大切な始点です。 ウォームアップなしでもワークアウトはできるのでしょうか? そうですね。 腕をまわし、脚をスイングしただけですぐに運動をはじめることは可能ですか? おそらく。 しかし、あなたの目標がジムやフィールド、コートでの動きを向上させることだとしたら、時間をかけて確立され証明されたウォームアップの原理を使うことが必要です。 それでは始めましょう。 何故ウォームアップをするべきなのか? 世の中に出回っている最近のウォームアップには下記のようないくつかの問題点があげられます: 必要な全ての関節を網羅していない 必要な関節全てを網羅しているとしても、それぞれについて全ての必要な動きや、行いたいと思う動作パターンがカバーされていない 重要なキーポイントとなる要素(動きや生理学等)をカバーしていない。 ウォームアップになっていない。 効率的に行われた場合、ウォームアップには下記のような非常に多くの利点があります: アライメントと姿勢の向上 滑液の粘性の低下(関節の調子が良くなります!) 筋肉の温度の上昇と、それに伴う柔軟性、伸長性の向上 カテコールアミンの放出(エピネフリンやノアエピネフリンなど) 神経系伝達の増進 難しい言葉はいておくとして、正しいウォームアップは身体を整え、柔らかくし、速く走り、高く跳び、または、重い物を持ち上げる準備をしてくれるというということです。それを踏まえると、私は正しいウォームアップは3つの大きな要素から成り立っていると感じます。 より良いウォームアップへの3つのステップ 賢明で包括的なウォームアップは3つの主要な分野を網羅しています リセット レディネス 特異性 様々なウォームアップのプロトコールやプログラムを調べてみようとすれば、沢山の素晴らしい情報が見つかります。ただ、それらのうちに、包括的と思われるものがないのです。もっと具体的に言うと、全てのプロトコールにおいて、何かが欠けているように見受けられるのです。それでは、前に述べた3つの分野について、何故それらがウォームアップに含まれていることが大切なのかみてゆきましょう。 #1リセット もしあなたがIFASTに来たら、最初にすることは必要に応じてリセットをすることです。リセットとは何なのだろう?と思うかもしれませんね。 よくぞ聞いてくれました! リセットとは最適な姿勢やアライメントを取り戻す為に使われる独特の運動や動きのことです。 多くの場合において、股関節、骨盤、肋骨等の構造がきちんと整っておらず、それによって動きが低下してしまいます。 そして周知のとおり、乏しい動きは乏しい運動制御と安定性につながります。 もし皆さんの身体が、ちゃんと動くことができず、不安定だとすれば、ワークアウトに含まれる筋力、パワー、持久力といったその他全ての素晴らしい能力を発揮するのは至難の業でしょう。 それゆえ、身体が整い、準備万端であるために、リセットは何をするよりも前にまず行われるべきものなのです。 リセットはとても特定なものであり、どのリセット運動が最もあなたに適しているかをここで伝えるのは不可能です。しかしながら、私たちが最も好むものの一つにスクワット ハング リセットがあります。これは肋骨をリセットし胸部の右側に空気を送り込むよう作用します。 これは私達がジムで使っているリセットのうちのひとつにしかすぎず、総括的な評価なくしては、あなた自身がどのリセットを必要としているのか言い当てるのは難しいでしょう。 一旦身体が最適な状態に整えば、今度は実際にウォームアップに集中することが出来ます。 #2レディネス レディネスは私たちのウォームアップの中の次の要素です。 全てのウォームアップが生体力学、動きの質、そしてアライメントに重点を置くことができ、置くべきである中、ここでよい生理学を稼働させる必要性も忘れてはいけません。 思いつきの健康体操、ジャンピングジャック、バービーなどの昔ながらのウォーミングアップは、ただ身体組織を温めてトレーニングをする準備をするだけで、正しい動きを教え込むには理想的ではないかもしれません。 トレッドミルでの5-10分間の早歩き、バイクでのサイクリング、もしくはコンセプト2ロウワでのロウイングを行うことには何の異論もありません。 しかしながら、そこで終了することなく、さらにより大きな可動域へと動いてゆき、トレーニングで使うだろうと思われる全ての関節にアプローチするよう最善を尽くします。 このあとで、包括的なウォームアップをご紹介します。皆さん、ラッキーですよね! #3特異性 ウォームアップの最後の要素は具体的な内容です。 もし、これから走る、あるいは競技で功績を残したいのだとしたら、間近の課題に向けて準備できるよう、フォームを整えるランニングドリルや強度の低いプライオメトリックが必要でしょう。 もしウェイトトレーニングを行うのならば、希望の負荷の重さに達することが出来るようにテクニックを重視した軽いセットを行うでしょう。 ここでのゴールは動きのパターンの準備をし始めることでパベルがよく使う表現である“Greasing the groove “、つまり、溝に油を注して動きのパターンを向上させる、ということなのです。 もしあなたの最終ゴールが単にウェイトリフティングをすることならば、下の「よくある質問」のセクションでとても有効である具体的なウォームアップの方法を紹介します。 ボーナス:受動的ウォームアップ 夏に、もしくはジムの中がとても暑いとき、いかに早くウォームアップができるか感じたことはありますか? それではその反対ではどうでしょう。とても寒いジムの中で、あるいは、ただでさえ寒い冬にとても寒いジムの中でトレーニングをしたことはありますか? もし迅速にウォームアップをしたいのならば、身体を温かく保つために受動的な方法を使ってください。 とても早くて簡単ではありますが、トレーニングをするときにもう一枚服を着るだけです。私の場合冬にはスウェットパンツ、短パン、コンプレッションショーツ全てを着ることも良くあります。 全てが必要だからと言うわけではなく、全てを着ていることがウォームアップを促進させ、セット間でも寒くなることがないからです。 そのほか、パワーリフティングの選手が使っていた古くからのトリックは、温かくなるクリームや塗布薬です。これらのものは実際筋肉を温める程深く浸透してゆかないとまだ審議はされていますが、事例証拠によればこれらもオプションではあるとしています。 最後にもう一つ大切なこととして、トレーニングの前に温かい紅茶やコーヒーを飲むことは、単にカフェインの上昇によいと言うだけではなく、ウォーミングアップを促進させると感じています。

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90/90 スプリットスクワット

90/90のポジションでのスプリットスクワットの重要性と、そのポジションのプログレッションをご紹介します。体幹と大腿骨の分離、股関節屈筋群の伸張のために重要なポジションを再確認しましょう。 音声の問題:左チャンネルはクリアですが、右チャンネルに強いハム音が収録されておりますのでご注意下さい。

マイク・ロバートソン 4:34

片膝立ちと両膝立ち

片膝立ちと両膝立ちのエクササイズの正しいテクニックを詳細に解説します。ベーシックなポジションを正確に正しく維持することでエクササイズをより効果的に行うことができます。 音声の問題:右チャンネルはクリアですが、左チャンネルには、ほとんど音声が収録されておりませんのでご注意下さい。

マイク・ロバートソン 3:49

ジャンパー膝、膝蓋腱障害を改善する10の方法 パート2/2

バスケやバレーなど、競技中に頻繁にジャンプをすることが要求されるスポーツ選手達が抱えがちなジャンパー膝、膝蓋腱障害の改善のために積極的に取り入れるべきエクササイズを、ストレングスコーチのマイク・ロバートソンが紹介します。後半では、さらにスピードの要素を取り入れていくことにも注目をします。

マイク・ロバートソン 4:04