マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
連続体 パート2/2
代償的な動きを生じる生体力学的理由は広く理解されていますが、可動性に支障をきたした場合、自然な学習ループを検査することができます。感覚情報が知覚として変換されず、知覚が行動に変換されなかったら、可動性を変えるという考えを受け入れることもなく向上することもありません。たとえ可動性が正常にならなかったにしても、それを言い訳にせず –安定性に取り組む前に、改善が目に見えて分かるまで可動性に取り組んでみてください。そうすれば、次のバランスの段階につなげられます。 バランスは、いわゆる平衡感覚や20秒間片足で立っていることができる能力をはるかに超えています。デッドリフトでもバランスを使います。ターキッシュゲットアップ、ファーマーズキャリー、水泳でもバランスを要します。動きのある状況下では、ほぼ必ずバランスをとっています –まず身体のアライメントを整え、それから主動筋と拮抗筋の相互的活動量を正確に測定します。 最後に弾むことに取り組みます。 –ゴルフスウィングのプリロードのためのバックスイングやパンチの前の腕のコックを使うように。弾むことは、一方の足が着地し、そして活動している筋や腱の弾性要素と連動して身体が反射的状況を生み出すときのエネルギーの蓄えを表現しています。 赤ちゃんを観察していると、赤ちゃんはそれほどリフティング(持ち上げ)をしません。動作のパターンを次々に進んでいきます。赤ちゃんは、モノを拾い上げ運びます。いつの間にか彼らは、そこら中で弾んだり、走ったり、駆け回ったり、モノを振り回したり、投げたりします。赤ちゃんの発達は、ストレングスの段階を省略します。ここで私たちは疑問に思うわけです。「なぜ私たちはそんなにストレングスの段階に夢中になっているのだろうか?」 ダンと私は、ケトルベルスイングやプッシュプレスの2つの連続体を紹介した時、次のように考えました: プッシュプレスをするのに必要な動作は? スクワットとプレスが上手くできなくてはならないでしょう。 ケトルベルスイングをするのに必要な動作は? デッドリフトを上手くできなくてはならないでしょう。 ケトルベルスイングやプッシュプレスを上手にできる人を、沢山見かけることはありません。たとえプッシュプレスが上手であっても、利き手側の方がそうでない側よりもずっと上手くできる傾向にあります。プッシュプレスのような基礎的な動きにおいて、このような非対称がある理由はないのです。テニスのサーブや野球の投球が対称な動きであることは期待しませんが、プッシュプレスが対称に行えないのであれば、エンジンに何らかの問題があるのです。 この話の教訓は:ほとんどの連続体に足りない要素は、キャリーの段階であるということを示すために、ダンと私はこの2つの連続体を例に出しました。これが、コーチであるダン・ジョンの業績と知恵を借りたかった最も大きな理由です。ダンは、必ず何らかのキャリーを自分自身のトレーニングと他人に指導するトレーニングプログラムに含めます。ダンは、ローデッドキャリーの使者なのです。 ダンの叡智が、どのように働くか実際にやってみました。幼児はリフティング(持ち上げ動作)を多くしませんが、持ち上げたものは、長い間持ち運びます。ものを持ち運ぶ際は、負荷下で正確なアライメントにしなければなりません。これは、反射によって起こる安定性です。キャリーが上手く行えなければ、タスクを終了する前に姿勢が崩れてしまったら、主動筋は、安定筋が早々に持ちこたえられなくなるかどうかに関わらず働くために、安定筋の耐性がパワートレーニングに持ちこたえられないことになります。たいてい課せられた反復回数を何とかこなそうとするでしょうが、これらは完全性を持った反復ではないのです。 そこで、負荷下で正確なアライメントを明示するため、さらには対称性を明示するためにキャリー(伝統的なファーマーズキャリーでも、片側の頭上からフロントラック、スーツケースキャリーなど)を使います。ホールドとキャリーを使って、負荷をかけた状態で統合されたアライメントを作ることができれば、安定筋は、不必要なセットバックなしで、このパワーの連続体として働くことができる持久力やフィードバック、制御を持ち合わせていると言うことができるでしょう。 たいていの人は、パターニングからリフティングヘと進みます。彼らは、段階をひとつ飛ばしているのです。定義において、連続体の段階の継ぎ目は、ほぼ感知できないものであるべきです。各段階は互いに解け合うべきです。あるパターンから負荷のかかったパターンに移ることは、連続体とは言えません。パターンを習得します。アライメントを習得します。完全性を習得します。そして、異なるポジションでキャリーができるかどうか見せてください。異なるポジションでキャリーができた時、より完全なリフティングができ、本質的にストレングスを向上させ、支障なくパワーに正しく移行できると私は思うのです。 多くの連続体における失われたリンクは、キャリーの段階、ホールドの段階、さらに仕事の受容能力を明示する非常に単純なパターンにおける負荷下での完全なアライメントの欠如でしょう。ストレングス(強さ)という言葉ではなく仕事の受容能力という言葉を使ったのは、たとえ1-RMの測定で強さがあると自覚している人であっても、登山の手助けをその人にして欲しいとは思わないかもしれません。仕事の受容能力を備えた人に手助けして欲しいのです。 私たちは、技術の向上をめざして、十分な仕事の受容能力を養うためにリフティングしトレーニングをします。もし、仕事の受容能力が欠けていたら、負荷下における完全なアライメントという基盤がない技術の練習になってしまいます。 連続体について知っている必要があるのです。
レジスタンストレーニングは筋繊維のタイプを変化させるか? パート1/2
従来の負荷のプロトコルを使用したレジスタンストレーニングは、タイプII筋繊維の領域のより大きな肥大へつながると考えられているため、筋繊維のタイプの比率を変化させると期待されている可能性がある。しかしこれは実際に起こることなのだろうか?この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)が研究論文の再考察を行う。 背景 筋繊維のタイプとは何か? 簡桔に言えば、筋繊維は主に、ミオシンATPアーゼ組織科学的染色、遺伝子複合体(MHC)アイソフォーム識別、代謝酵素の生化学的識別(スコット2001年)という、3つの方法に分類することができる。しかし最も一般的な方法にはATPアーゼ、もしくはMHCアイソフォームのどちらかが含まれており、現在の多くの研究はこれら両方の方法を使用している。 レジスタンストレーニングが筋繊維のタイプを変化させるかどうかを評価する理由は何か? ストレングスおよびパワーアスリートに対して 爆発的な筋活動を必要とするスポーツにおいて、筋繊維のタイプは、パフォーマンスに影響を及ぼすいくつかの要因の一つとして考えられている。タイプII筋繊維の比率がより高いことは、そのようなスポーツにおいて競技を行っているアスリートにとり、有益である可能性がある。レジスタンストレーニングは、筋繊維のタイプの比率を変化させることにより(勿論、主な要因は筋断面積、神経活動、および神経筋協調の増進であるが)、爆発的なパフォーマンスの向上をある程度助ける可能性がある。 持久系アスリートに対して 対照的に、持久系スポーツにおいて競技を行っているアスリートに対しては、より高い割合のタイプI筋繊維を持つことが有益であると考えられている。ゆえにタイプII筋繊維の比率の増加は、逆の適応であると考えられている可能性がある。しかしこの考えとは対照的に、レジスタンストレーニングは、通常多くの持久系アスリートに対し有益である、ということが発見されている。そのような向上は作業効率増進の結果として生じると考えられている。これらの作業効率における増進が、筋繊維のタイプの変化の効果として起こるのかどうかは明確ではない。 この論説に対する選択基準は何か? この論説では、私はMHCアイソフォーム、または筋細繊維ATPアーゼ、もしくはその両方を使用し筋繊維のタイプを測定した、レジスタンストレーニングの介入を含む長期の試験を選択した。コンカレントトレーニングの方法を調査した研究においては、レジスタンストレーニングだけを使用しトレーニングを行ったグループのみを取り入れた。 レジスタンストレーニングは、トレーニングされていない被験者における筋繊維のタイプを変化させるのか? 下記の表に示されている研究は、トレーニングされていない被験者の筋繊維のタイプの比率に、レジスタンストレーニングがどのような影響を及ぼすのかを調査している。下の表は、タイプI及びタイプII筋繊維の配分における有意または非有意な、増加もしくは減少を報告している研究を示している。 下記の表は、タイプIIaおよびタイプIIx筋繊維の配分における有意、または非有意な増加もしくは減少を報告している研究を示している。 トレーニングされていない被験者において、レジスタンストレーニングがタイプIからタイプII筋繊維の配分のシフトをもたらさないことは明確である。 レジスタンストレーニングは、タイプIIx筋繊維からタイプIIa筋繊維へという、タイプII筋繊維のサブタイプ内の筋繊維の配分におけるシフトをもたらすという科学的根拠も存在する。 レジスタンストレーニングは、トレーニングされている被験者において筋繊維のタイプを変化させるのか? 下記の表にある研究は、レジスタンストレーニングを行っている被験者において、レジスタンストレーニングがどのように筋繊維のタイプの比率に影響を及ぼすのかを調査している。 レジスタンストレーニングは、レジスタンストレーニングを行っている被験者において、筋繊維のタイプにほとんど影響を及ばさないようである。 変化の欠如はどのように説明できるか? レジスタンストレーニングされている被験者において観察された変化の欠如は、起こり得るあらゆる変化が、さらなるトレーニングが行われる時点までに既に起こっていたことが理由である可能性がある。あるいは、この集団においては変化が非常に遅かった、もしくは、個人間における多様性が非常に高く、有意な差違を検出することが非常に困難であった(タイプIIの誤差につながった)可能性がある。この領域において、さらなる研究が必要であることは明確である。 これらの研究について我々は何を知り得ているか? 上記に引用されている研究において使用された方法論(例えば、研究者たちが組織科学的分析、あるいは免疫組織化学法を使用したのかどうか、そして行われたレジスタンストレーニングの種類は何であったのか)について興味がある場合、もしくは単に引用文献が欲しい場合、アルファベット順に表示されている以下の詳細とリンクを参照のこと。 アガルド(2001年)は、14週間にわたる下半身の高負荷レジスタンストレーニングを行った11名の男性被験者において、筋繊維のタイプの変化を調査した。介入の前後に外側広筋から筋繊維の検体が採取され、MHCアイソフォームの配分(タイプIおよびタイプII)が評価された。 アダムス(1993年)は、19週間にわたる高負荷レジスタンストレーニング後の筋繊維のタイプの変化を調査した。彼らは外側広筋から筋検体を採取し、それらをMHC組織に対し生化学的に、また筋細繊維ATPアーゼと共に繊維のタイプに対し組織科学的に分析した。 アニアンソン&グスタフソン(1981年)は、12名の高齢(69-74歳)ではあるが健康な男性における、12週間にわたる週3回のレジスタンストレーニングの影響を調査した。研究者たちは、分析の為に外側広筋から検体を採取した。 ビショップ(1999年)は、18-42歳の持久系トレーニングを行っている21名の女性自転車競技者において、12週間にわたる下半身のレジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは外側広筋から筋検体を採取し、繊維のタイプの比率、および2−オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼとホスホフルクトキナーゼの活動を分析した。 ブラウン(1990年)は、14名の高齢男性において、12週間にわたる上半身、下半身両方のレジスタンストレーニングの影響を調査した。 カンポス(2002年)は32名のトレーニングされていない男性において、8週間にわたる異なるレジスタンストレーニングプログラムの影響を調査した。被験者は、低レップグループ(3-5RMを4セット)、中レップグループ(9-11RMを3セット)、 高レップグループ(20-28RM)のグループに分けられ、全員が3つのエクササイズ(レッグプレス、スクワット、ニーエクステンション)を行った。介入の前後に研究者たちは筋検体を採取し、ATPアーゼおよびMHCアイソフォームの両方を参照することにより繊維のタイプの構成を分析した。 キャロル(1998年)は、週2-3回行われた伸筋群および屈筋群のレジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは、外側広筋のMHCアイソフォームにおける変化を測定した。 シャレット(1991年)は27名の健康な高齢女性(69 ± 1歳)において、12週間のレジスタンストレーニングプログラムの影響を調査し、筋のタイプを評価するために介入の前後に筋検体を採取した。
連続体 パート1/2
この夏、私はダン・ジョンと一緒に仕事をする機会がありました。もうご存知のはずですが、私はダンの研究と彼のユニークな見解の大ファンです。 ダンは、口先だけではなく何事も実際にやってみるタイプのコーチです。実際にやってみて価値を見いだせれば、それについて話が止まらなくなります。ダンは、何か疑問に思うことがあれば、誰かに相談し、見通しを立てます。それからジムへ行き、指導する立場に立ちコーチングモードに入り、さらに、複数の人からフィードバックを集めます。 こうして初めて、ひとつのエクササイズに対して彼自身がどのように考えるかを判断することができるのです。 選手を育成するという点で、ダンはいつでも確たる原理に基づいて実行しています。「The Essentials of Coaching and Training Functional Exercise Continuums」(機能的エクササイズ連続体のトレーニングと指導方法の要点)を作成するにあたり、ダンに協力してもらいたかった理由もそこにあるのです。昨年の春、私はFMSのスタッフと一緒に、エクササイズ連続体を構築するための体系的な枠組みを策定する方法を模索しました。まるでパズルのピースを合わせるようにエクササイズを簡単に組み合わせているのではないかと思われているかもしれませんが、実はそういう訳にはいかないのです。 まず、ここで私達の連続体の定義がみなさんと一致しているかどうか確認しましょう。連続体とは:その両極端においては、かなりの相違があるものの、連続してつながる要素同士にはとりわけ大きな相違のない連続した順序である。 誰かに一連のエクササイズを紹介する時、すべてが適切な順序で実施されることを明示する目的や頂点となるエクササイズが存在することが望ましいでしょう。まず達成したい目標が定まったら、エクササイズの動作をつなぎ合わせるのは私たちの仕事なのです −複雑性や技能がとても低いレベルから目標のレベルまで。ただ、フィットネスやアスレチック向上のためのトレーニングの場面で最近よく見かける、不必要な遠回りをするエクササイズにならないように、それらのエクササイズを組み合せる必要があります。 不具合やちょっとした問題を回避するために最初にやるべきことは、より優れた予測力を養うことです。たとえば、デッドリフトが正しくできない時、プルアップの順序がうまくいかない時、ケトルベルのスウィングができない時など、十分に構想を練っていなかったのではないかと考えられます。意図しなかったこと、または予定しなかったことのいずれかが起きたわけです。その人、個人をもっとよく知っておくべきだったのです。なぜなら、連続体とは私たちが作った環境だからです。 そんな時、–その人が、経験しようとする自然の発達に踏込んでみて、「代わりにこうしましょう」と言うのです。身体教育に関する私の最近の記事の話に戻りますが、そこで私は繰り返し次のように述べています:私たちは、あなたを自然界よりうまく育成することはできないでしょう。この地球上で最も強く速く高い技術力のある動きをする人のなかには、すでに人生を生き抜いていて、そのほとんどは誰からもコーチを受けたことがないかもしれないのです。 我々を発達させたこの自然体系よりも、私の小さな脳の方が賢いとはこれっぽっちも考えてはいませんが、これは遠慮なく言えます:自然を超越するほどうまく人を育成することはできないとしても、より早くより安全に育成することはできると思っています。そのうえで、私が自信を持ってできるのは、運動についての知識とあなた自身について知っていることに基づいてA点からB点へ向上させるためのエクササイズ連続体を組み合わせることです。 連続体を理解すると同時に、どのようにしてひとつのエクササイズから継ぎ目なくスムーズに、次のより複雑な動作へとつなげるかを理解する必要があります –私たちは、トレーニングする相手のことを常に理解しているわけではありません。連続体を実施する上でそれが一番大きな問題だと私は思っています。もしその人に、可動性と安定性に根本的な問題があるならば、後でびっくりしないためにも今のうちに問題となるものを取り除いておきましょう。 ダンと私が連続体を探索した今年のパフォームベターのプレコンファレンスワークショップで、私は、管理されるべきいくつかの運動行動について述べました。それは、次の4つのBで表されます −breathing(呼吸する)、bending(曲げる)、balancing(バランスをとる)、bouncing(弾む)。 ここで、くまのプーさんのストーリーを私が話し始めるかのように聞こえるかもしれませんが、まったくそのつもりはありません。これらの能力が互いに構築し合うことを、すぐに覚えられる方法を持って欲しいのです。もし、呼吸が乱れれば、4千年の歴史を持つ武道やヨガの実践者たちは、スタート地点から間違っていると言うでしょう。安静時の呼吸、または活動上昇時の呼吸が正しく行われなければ、すべてが崩れてしまうのです。これは、必要不可欠なひとつのリズムなのです。 呼吸は、意識的にも、無意識レベルあるいは潜在意識レベルでも働く特性を持っています。いつでも呼吸を制御することにより、自身の状態を調整することが可能です。怒っていますか?それとも無理をしすぎていますか?呼吸によって状況を好転させる方法があります。もしあなたがフィットネスやリハビリテーションの専門家で、このことを知らない、または理解していないのであれば、すぐに呼吸を探究してみてください。すぐに指導しようとしないで、クライアントや患者にかける負荷に呼吸がどう反応するか観察してみてください。 呼吸に続く曲げることは、自分を取り巻く環境に身をゆだねる能力であり、知覚情報を生み出す能力でもあります。可動性について私は熱心に取り組みます –生体力学的な必要性のためではなく、感覚入力のためです。なぜ私が安定性にアプローチする前に可動性を変えることにこだわるのでしょうか? 私は、呼吸が潜在意識または無意識レベルであるように、ほとんどの安定性も同じであると考えます。安定性はほとんどの場合、反射的なレベルで作動しています。頭で考えてはいません −何かのタスクに集中していても努力なしでバランスをとっています。 もし、可動性に代償しなければならないほどの支障があれば、反射的行動に伝わる知覚入力は歪んでいるでしょう –過剰な情報、または不足した情報を受け取っているのです。どちらにせよ、必要としている情報を受け取っていないということになります。
コアスタビリティ − 重要なのか?エビデンスをみる パート3/3
有効性 Xue-Qiang Wang およびその他(2012年)は、コアスタビリティ・アプローチの特定の有効性を研究する目的で、“A Meta-Analysis of Core Stability Exercise versus General Exercise for Chronic Low Back Pain(慢性腰痛におけるコアスタビリティ・エクササイズと一般的なエクササイズを比較したメタ分析)” を実施しました。メタ分析は、単回調査よりも正確性を提供し、アプローチと個々の研究のサンプルサイズの変動を考慮に入れていますが、十分な均質性が必須とされています。包括的な用語“コアスタビリティ”において、アプローチ間で多くの変動をもつこの種の研究は重要です。 この研究者達は、コアスタビリティ・エクササイズと一般的なエクササイズを比較したRCT’s(無作為対照化試験)のみを含みました。彼らは疼痛強度、腰部の特定機能の状況、生活の質、常習的欠勤に焦点を合わせました。28件の研究の内、わずか5件だけが、研究基準を満たしていました。RCTは、治療と結果の因果関係を究明することを願って、介入の有効性と効果を見つけ出す代表的なアプローチであると考えられています。多くのコアスタビリティに関する研究が、対照群や、介入の関連性を価値のあるものにすることが可能な基準、自然治癒、あるいは慢性腰痛のように周期性病変においてみられる平均値への回帰のような、介入と結果に関連するかもしれない第三因子を排除する基準など、必要な基準の全てを盛り込むことに失敗しました。それ故に、このメタ分析において、全てを盛り込んだ研究は、少数に限られたのです。時に、何もしない対照群が用意されることもあり、よって、本質的に、二つの異なる介入を比較するのではなく、‘何もしない’グループよりも ‘何かする’グループが有利に働くような 研究もおこなわれています。しかし、この決定は、通常、倫理に基づいています。もし根拠が通常のケアに何の効果もないと示唆するのであれば、倫理的に‘何もしない’対照群が利用されます。しかし、もし根拠が通常のケアに効果があると示唆し、目的が介入(例:コアスタビリティ対通常のケア)を比較することであれば、倫理的に通常のケアが与えられるべきです。 これは、興味深い結果を生み出しました。短期間での、コアスタビリティの介入における痛みと障害の程度は、一般的なエクササイズよりも優れていました。しかし、慢性腰痛について考察していることを考慮すると、6か月では有意差は認められませんでした。よって、コアスタビリティ・アプローチは短期間で、何らかの効果をもたらしましたが、慢性腰痛の治療には効果がなかったということになります。彼らの実際の結論は下記のとおりです: “一般的なエクササイズと比較すると、コアスタビリティ・エクササイズは、短期的には、痛みの減少に対してはより効果的であり、短期的に腰痛を患っている患者の身体的機能を改善させるかもしれない。しかし、長期的には、一般的なエクササイズを実施した患者に対して、コアスタビリティ・エクササイズを実施した患者において、痛みの強さに有意差は認められなかった” コアスタビリティ群における、より優れた短期的成果についての考えられる原因は、いくつかのコアスタビリティ・エクササイズにおける低負荷/低強度に関連していて、そのために、患者の耐性が優れていた可能性があります。しかし、これは純粋な仮説でしかありません! Mannionおよびその他(2012年)は、 “Spine stabilisation exercises in the treatment of chronic low back pain: a good clinical outcome is not associated with improved abdominal muscle function(慢性腰痛の治療における脊椎安定化エクササイズ:良好な臨床結果は腹筋機能の改善とは関連していない)” において、素早い腕運動の間の“腹部ホローイング(ドローイン)”時に、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋を活性化する能力の向上との関連性に着目しました。この研究もやはり、Hodgesの最初の研究のパラメーターと一致しています。 治療前から治療後にかけて、障害レベルと平均疼痛レベルにおいて、多少の改善はありましたが、それらの改善は、筋活性化の変化と優位に相関しているわけではありませんでした。テストされた筋肉のうち、腹横筋にのみ、随意収縮における改善が確認されました(確率値4.5% P=0.045)。 彼らは下記のように結論付けました: “側部腹筋の機能の基準値、あるいは安定化エクササイズ・プログラム後の改善は、良好な臨床結果における統計上の予測ではない。従って、治療結果が、これらの体幹筋群エクササイズの特定の効果に起因すると考えるのは困難である” Marshallおよびその他 (2013年)は、“Pilates exercise or stationary cycling for chronic nonspecific low back pain: does it matter? a randomized controlled trial with 6-month follow-up 研究においても、短期的に対象とした特定の腰部エクササイズ(SEG)は、対象としていない介入(この場合はサイクリング)よりも優れた結果を示したようです。特定の体幹エクササイズを行ったグループにおいて、8週間後に障害は著しく低下しましたが、痛みはそれほど低下しませんでした。恐怖回避思考は、SEG群では8週間後に減少しましたが、サイクリングマシン群では6カ月かかりました。 しかし、6か月後には2つのグループ間で、臨床的に重要な変化に関する差異は報告されませんでした。患者群には慢性的性質があるため、短期的な成功の程度は、長期的な結果ほど重要ではありません。長期的には、結果として両方の介入は類似しており、研究者は、慢性腰痛に対して、どちらも推奨しえると結論付けました。 コアスタビリティ・エクササイズの介入における短期的な結果は、コアスタビリティにだけ起因するのでしょうか、あるいは患者の信条のような他のメカニズムに起因するのでしょうか?より一般的な介入と比較する際に、長期的有効性の欠如に対して、短期における改善の方が優れている理由を理解することは有益でしょう。 興味深いことに、研究者たちはこう述べています: “SEG(特定の腰部エクササイズ)群において報告される、自己報告による測定における改善の大きさは、サイクリングマシンと比較して、より臨床的に普及しているリハビリテーション・エクササイズである、ピラティスを受けることへの参加者の先入観によって困惑させられているかもしれない” 長期的な結果が類似しているにもかかわらず、患者達は一般的な運動が損傷を与えると認識しているかもしれないのに対し、コアスタビリティ・エクササイズは、慢性腰痛に対して、とても良く浸透しています。 結論 私達は、より一般的なエクササイズと比較して、‘コアスタビリティ’エクササイズによるいくらかの短期間の効果を考察したものの、このアプローチは、長期間にわたって、より効果的であるようには思えません。慢性的性質を持つ患者グループのニーズを考慮すれば、この種の介入は、慢性腰痛を持つ患者において、特定の治療形態としては効果が無いと見なされる必要があるでしょう。認識されている臨床的に‘関連のある’治療を受けることは、短期的信条に影響を与えることができるのでしょうか?あるいは、ひょっとすると、低負荷に起因した、より優れた耐性のせいでしょうか?この背景にある考えられるメカニズムをより明らかにすることは、興味深いことです。 典型的な痛みと介入の適合の提案は、中枢神経系における痛みへの、多くの、そして変化に富んだ筋活動の適合を真に反映したものではないかもしれません。慢性腰痛を持つ患者の筋活動パターンは、より近代的な筋電図を用いた、痛みへの適合に関する研究結果に基づき、個体差がありタスク依存の傾向があるでしょう(Hodges 2011年)。 筋活性化のタイミングには、疼痛レベルの減少、あるいは職場復帰の準備の認識と 正、あるいは負の相関があるようには思えません。活性化のタイミングを変化させようとする試みは、実際の活性化の開始にはほとんど影響しないようです。病態生理学的見地、運動制御、心理社会的要因を組合わせたアプローチは、より成功する可能を持つかもしれませんが、これらのアプローチに関するレビューは、この記事の目的ではありません。 多くの運動と運動制御エクササイズは、慢性腰痛にとって有益かもしれません。特に、多様性を持つ活性化戦略を考慮すれば一つの介入の形態が、全ての場合に適しているわけではない可能性があることは、研究結果によって浮き彫りにされるように思われます。 可能な運動における多様性の増大と、個人の機能的欠如とタスク特定のニーズに基づいた特定の運動戦略は、運動に起因する問題において、最良の結果を生み出すかもしれません。もし治療すべき客観的欠如を発見することができなければ、その個人そのものを治療することは、唯一の選択肢のように見えるでしょう。 個体差に焦点を合わせる際、エクササイズへの一般化したアプローチは、一般的にいう‘コアスタビリティ’エクササイズと大差ありません。慢性障害の痛みに関する教育と共に、その他の適用可能な介入と並行して、運動と病理学との関連性は、最良の行動指針であるのかもしれません。
コアスタビリティ − 重要なのか?エビデンスをみる パート2/3
タイミングの問題(続き) Moresideとその他(2013年)もまた、健常者と腰痛から回復した患者における体幹筋の活性化について、彼らの研究論文“Temporal patterns of the trunk muscles remain altered in a low back injured population despite subjective reports of recovery(回復したという主観報告にもかかわらず、体幹筋群の時間的パターンは変化したままである)”の中で着目しています。 Moresideとその他は、低度の疼痛スコアで、進んで仕事に戻る準備ができたと認識を示した回復した患者であっても、彼らはまだ、筋肉の活性化パターンの変化と筋肉の活性化のより大きな振幅を持ってることを発見しました。 これらの場合、‘正常な’筋肉活性化のタイミングと筋活動の回復は、彼らの疼痛経験が低下するのに、必ずしも必要ではない、あるいは疼痛経験の低下の要因とはいえないようです。同様に、特に高負荷と低負荷エクササイズを用いて、これらの活性化パターンを変えようと試みることは無駄であるということも証明しました。記録されたいかなる変化も、痛みの軽減との関連はありませんでした。 これらの人達がまだ筋肉の活性化パターンの変化を示していることから、実際には問題から解放されていたわけではないということを示唆しているかもしれません。これは除外することができません。今後の痛みと筋肉の活性化の両方、あるいは一方の変化をみる経過観察が、これをよりはっきりとさせるでしょう。しかし、体幹筋の活性化のタイミングに焦点を合わせることは、研究が行われた時間枠の中で、特に効果的ではなかったようです。 通常の日常的な治療において、臨床医は、見たところ‘不良な’発火パターンを識別するための、高価な筋電計を持っていません。使用可能な測定基準は、認識されるレディネスと疼痛スコアだけです。 HodgesとTuckerは、彼らが2011年に発表した研究論文“Moving differently in pain (痛みにおける運動の変化)” において、慢性痛患者における筋肉の活性化に関して、異なる見方を示しました。 “既存の理論は、筋肉全体の行動において、相対的に型にはまった変化を予測するが、これは観察されておらず、適合の変数パターンは、臨床の集団の中において、識別される。” 彼は、下記のように続けています: “他の筋肉の行動の変化は、個人特有であり、恐らくタスク特有でもある。これは、筋系が多数の重複性(複数の筋肉が同様の目的を達成する)を持つ体幹のような複合システムにおいて最もよく見られる。” 筋肉の行動の型にはまった変化をみないという事実は、一貫性のある型にはまった行動を作り出そうという試みを制限すべきです。どのようにしたら、何が筋肉行動を変えるのかを知ることができるのでしょうか?もし複数の筋肉が同様の目的を達成するのであれば、様々な人達は、仕事をやり遂げるために、筋肉を動かすための様々に異なった戦略を用いるかもしれません。‘正しい’方法は存在しないという、かなりの可能性がありますが、タスクに関連し、タスクによって変化する筋肉の間には多くの方法があり、それらは、機能に特定した活性化です。 私のお気に入りの引用の一つに、19世紀イギリスの有名な解剖学者Charles Beevorのものがあります。彼の原理にはシンプルに述べられています: “脳は筋肉を知らず、運動のみを知っている” 彼はまた、1903年英国医師会において、“On Muscular Movements and their Representation in the Central Nervous System(筋肉運動と中枢神経系におけるその表象)”と題する演説を行いました。それは、時代の先を行き過ぎたものでした! 筋肉内と筋肉間の活動と力学的挙動の再分配は、痛みへの防御と負荷の再分配に関わっています。これはまた、痛みの恐怖がある際にも発生する可能性があります。痛みのある、あるいはその周囲/筋肉における抑制と興奮は、臨床的に実証されています(Hodges 2011年)。活性化パターン/タイミングの効果・目的は、防御戦術を提供することです。 神経系は、運動ニューロンの興奮性、皮質抑制、あるいは運動計画の変更とう、広範にわたる末梢と中枢の活動を増大、減少、再分配する選択肢を持っているのかもしれません。 すべての腰痛のための単一の治療法を見つけ出そうとする試みは、身体的・心理社会的に関連する多くの要因を伴う、とても難しい注文のように見えます。 航空会社に勤務する3,020人が持つ腰痛に関する前向き研究“A prospective study of work perceptions and psychosocial factors affecting the report of back injury(腰痛の報告に影響を及ぼしている仕事の認識と心理社会的要因における前向き研究)” (1991年)では、痛みの発症において、仕事に対する満足度が大きな要因であることが発見されました。仕事を‘ほとんど楽しんだことが無い’と答えた被験者は、仕事を‘ほとんどの場合楽しんでいる’と答えた被験者より、2.5倍も腰痛を報告する傾向が強かったのです。研究者たちは、個人の身体的、心理社会的、職場環境の要因を考慮に入れました。注目すべき重要なポイントは、腰痛の既往歴もまた今後の腰痛の発生における要因だったということです。
コアスタビリティ − 重要なのか?エビデンスをみる パート1/3
特に腰痛に関して、痛み軽減とパフォーマンスの向上のために‘コア’や‘体幹’のスタビリティと活性化に焦点を合わせた多くのメソッドや治療があります。第1部では、慢性腰痛(cLBP)における‘コアスタビリティ’アプローチの影響に焦点を合わせます。 腰痛のための一般的な処方は、医療従事者から、そして専門家ではない人達からの、‘体幹の安定化’や‘体幹の強化’のプログラムのように思われます。臨床でも幅広く使用(Xue-Qiang Wangとその他 2012年)されると共に、一般的なメディアによる報道によっても証明されています。 活性化パターン、実施、特定の構造の重要性に関して、様々な有力な理論がありますが、この記事は、痛み、身体障害、恐怖回避の信条のような、臨床的な結果に関する研究と根拠を考察することによって、アプローチの実際の有効性に焦点を合わせます。 肝心なことは、これが、人々が本当に気にしていること、単に、それが彼らの痛みを取り除くことができるのかどうかということです。痛みを軽減するためのアプローチの有効性は、本当に痛みの軽減が可能かどうかによってのみ評価されます。 数多くの研究、特に系統的レビュー、あるいはメタ分析を考察することによって、これが、研究のパラメーター、方法論、サンプルサイズにおける、これらの変化を考慮に入れていれば良いと思います。 このような慢性腰痛の広がりの中には、きっと何かがあるはずですよね? タイミングの問題 1990年代半ばから後半にかけて、HodgesとRichardsonは、腰痛を患っている被験者の体幹筋の活性化に関して、最初の研究を行いました。彼らの焦点の多くは、腰痛を患っている被験者における腹横筋活性化のタイミングの遅延に合わせられました。“Inefficient muscular stabilization of the lumbar spine associated with low back pain. A motor control evaluation of transversus abdominis(腰痛に関連する腰椎の非効率的な筋肉の安定化−腹横筋における運動制御の評価)”における彼らの結論は: “腹横筋収縮の遅発は、運動制御の欠如を示唆し、脊椎における非効率的な筋肉の安定化を引き起こすと仮定される” 彼らは、“Delayed postural contraction of transversus abdominis in low back pain associated with movement of the lower limb(下肢の運動に関連した腰痛における腹横筋の遅延性姿勢収縮)”と、記録された様々な四肢運動を予測した腹横筋と体幹筋肉の活性化において、一貫した遅延を伴う“Altered trunk muscle recruitment in people with low back pain with upper limb movement at different speeds(異なる速度で上肢の運動を伴い腰痛を患う人々における体幹筋の動員の変化)”を含む数多くの研究論文において、腹横筋と体幹筋肉の活性化について研究しました。 腰椎安定化の欠如は、一見したところ、主な焦点は腹横筋に合わせられ、腰痛患者の痛みの経験の一要素であると仮定されました。これは、腰椎の安定と‘不安定性’と痛みを軽減するために、腹横筋とその他の腹筋群の活性化の開始を向上させるためのエクササイズの実施につながり ます。 私達が問うべき最初の疑問の一つは、タイミングの遅延は、痛みの原因なのか、あるいは痛みの影響なのかということです。もしそれが影響なのであれば、筋肉の活性化に焦点を合わせることは、無駄な努力であることを証明しているかもしれません。それが、有効性の指標として、私達が理論だけでなく研究にも着目しなければならない理由なのです。私達は、因果関係ではなく、相互関係をみているのでしょうか? 症状のある患者と症状の無い患者の間に存在したタイミングの差は、例外的に小さな時間の単位で、50分の1秒、すなわち約20ミリ秒でした。‘コア・ストレングスニング(体幹強化)’という用語もまた人気を集めましたが、測定はすべてストレングスではなく、タイミングを中心に行われたということを指摘しておきます。私の知る限りでは、ストレングスの向上がタイミングの改善を意味するわけではありません。そのような小さな時間の単位では、患者の意識的な制御の域を超えているかもしれず、意識的、あるいは意志に基づく活性化に焦点を合わせたエクササイズを行うのは厳しいかもしれません。 また、どのように体幹筋群が活性化するのかを測定することと、体幹の臨床的パフォーマンスと同様に機能的パフォーマンス像を作り上げるために、異なる運動パターンにおける相対的なタイミングを測定することは、価値のあることでしょう。これは、体幹の活性化に関する、包括的な理解を私達に与えてくれるかもしれません。 Vasseljenとその他 (2012年)は、“Effect of core stability exercises on feed-forward activation of deep abdominal muscles in chronic low back pain: a randomized controlled trial(慢性腰痛における深部腹筋のフィードフォワード活性化を用いたコアスタビリティ・エクササイズの影響:無作為化比較試験)”において、低負荷コアスタビリティ・エクササイズ、あるいは高負荷スリング・エクササイズから構成されるコアスタビリティ・プログラムを実施し、8週間以上にわたり体幹筋肉群の活性化の変化に着目しました。変化は、一般的なエクササイズを行った対照群と同様でした。彼らは、それから、体幹筋群のフィードフォワード活性化を、Hodgesの最初の研究で行われたものと同様の腕の運動で比較しました。 8週間にわたる低負荷コアスタビリティ群、高負荷スリング・エクササイズ群、一般的エクササイズ群を含む無作為化比較試験(RCT)の後、腹筋群活性化の開始は、低負荷コアスタビリティ群、および一般的エクササイズ群と比べて、高負荷スリング・エクササイズ群、15ミリ秒から19ミリ秒のみ変化しました。 どのグループにおいても、痛みに関して実際の変化は報告されませんでした。 彼らは下記のように結論を出しました: “慢性腰痛患者における8週間のエクササイズは、腹筋群活性化の開始にあまり影響を与えなかった。活性化開始の変化と腰痛の間に、関連性は無い”
動作をスクリーニングするべきか? パート2/2
スクリーニングの事例研究 動作だけでなく、私達の持っている情報を集め、スクリーニングを発展、あるいは調整するために、その情報を利用することができるでしょう。そうすれば、スクリーニング電池のように、身体的資質を反映するスクリーニングを集積していくことができるのです。 前十字靭帯損傷はかなり手に負えないもので、シーズン中で最も重要な時期にスタープレーヤーを外すことになるかもしれないわけですから、前十字靭帯損傷の危険をもたらす可能性のある状況に対応する方法に関して情報を与えてくれる何らかのスクリーニングには行う価値があります。 この分野に関する研究は数多く存在しますから、私達が利用可能ないくつかの基準を得ることは容易なはずです。 では、私達は前十字靭帯損傷について、何を知っているのでしょうか? 前十字靭帯損傷は、片脚に発生する 前十字靭帯損傷は、より高速度/高出力が掛かった際に発生する 前十字靭帯損傷は、膝の三平面全てに作用する力によって発生する 一般的に、着地時、あるいはカッティング/方向転換時に発生する 前十字靭帯損傷の危険性を調べるためのスクリーニングを開始するにあたり、私は動作に基づいたいくつかの基準を持っています。スクリーニングは、迅速かつ簡単に実施でき、できれば複雑すぎる説明、あるいは機器を必要としないものが望ましいですが、これらは必要であれば、後で行う本格的な評価において使用することができます。 始めるにあたり容易であるように、荷重分配の大部分を片脚に置きます。つまり、これは片脚制御の生体運動の分野にあたります。 前十字靭帯損傷が発生する際に反映される、膝に作用する力の向きをいかにうまく制御するのかを見たいと思います。結局のところ、ただ真っ直ぐなラインを上下に、あるいは中へ外へと移動するだけで、膝を負傷にする人は多くはありません。よって、私達は、これらの力を発生させる運動/運動学を取り入れるのです。 基本的な片脚スクワットパターンは、前十字靭帯損傷の原因となる足が地面に着いている状態でのカッティング、あるいは着地動作の際にしばしばみられる、固定された脛骨に対する大腿骨のトップダウンの影響を与えてはくれないでしょう。ここで固めることは好ましいことではありませんが、必然的に経験する関節可動域をどのように制御すれば良いのでしょうか。 選手たちが低速度と高速度において、何を行う能力があるのかを見ることができるようになりたいのです。異なる速度で観察された制御と資質において、大きな差異はあるのでしょうか?また、スポーツにおける傷害や疲労は、しばしば前半と後半の終盤にかけて発生します。 本質的に、スポーツに関連する運動において見られるような、骨盤の運動を経由して膝に作用している、異なるトップダウンの力を提供するように調節された片脚の評価に辿り着くのです。 私達は、膝に作用している力を効果的に減速させる、制御のきいた運動学的な領域を経験することよりも、剛性と硬直を‘制御’として提示することを人々に期待していると、よく思います。 私達は何を期待することができるのでしょうか? 骨盤に対しての膝の位置(第一趾よりもやや内側) 股関節優位の戦略と膝浅屈曲位 − 負荷は下腿の関節に拡散 制御されていない強い膝の外側偏位、あるいは内側偏位 脚/膝の過度な硬直 下腿の運動戦略の過度な変動性 体幹の位置 運動方向が変化する際、必須とされる外反膝制御の度合は著しく変化します。この映像は、前十字靭帯再建術の5年後のものであり、回転力の要素を含む片脚スクワットを制御している際に、明らかな制御の欠如(明らかな内側偏位)が見られます。
動作をスクリーニングするべきか? パート1/2
FMSに関しての多くの議論において、先週、私と同じくらいに自説を曲げない人が、大して価値も無い私のブログに、どうしても干渉せずにはいられないらしいので、このブログを書くことにしました。 かなり以前に、ムーブメントスクリーニングについて書きました(ここをクリックしてください)。 恐らく、私達はスクリーニングがああでもない、こうでもないと話をするのではなく、何のためにスクリーニングをすべきなのかに着目するべきなのです。これは、何かを批判するということではなく、異なる視点を示しているのです。 スクリーニングは迅速に実施できて、特定の部位における身体能力に関する見解を私達に与えるべきものです。私達はしばしば、スクリーニングに期待をし過ぎてしまいます。スクリーニングは何が間違っているとか、時には‘理想’に不具合があることを示すかもしれせんが、恐らく、正確にそれが何であるのか、それを矯正する方法については示していませんし、どうするべきであるのかに関しても示していません。そ、うではなく、スクリーニングは、何かをさらに詳しく評価するきっかけになるべきなのです。もしかすると、何かこのように。 スクリーニングにおける低い得点は、より詳細な評価やビデオやセンサー技術の使用を含む、より深い評価プロセスへと導きます。 動作をスクリーニングするべきか? この記事の要点をまとめるとすれば、答えは、とりあえず、明確な!というところかもしれません。 私の個人的見解では、身体的資質は、恐らく個々の動作よりも重要です。私達が高いレベルの能力で操作する必要があるかもしれない、数多くの資質があり、もしかすると、かなり高い可能性で、これらは傷害の危険性を減少させるかもしれません。これらについては、後ほど説明します。 正しく遂行する運動をいくつも‘選定’することに関る問題は、万人にとっての正しい運動というものは無く、同じ運動を二回繰り返しても、全く同じであるということはほとんどないということです。 あらゆるスポーツの試合をビデオで見て、実際に試合中に行われているバリエーション豊富なスクワットやランジを分析してみると、時には可動域の途中まで、時には最終可動域まで達しますし、またある時には素早く、ある時にはそこまで素早くなかったりします。スクワットやランジは、多様な角度と異なる荷重分配で行われています。 では、制御されたジムの環境下で一般的に行われる動きの、とても厳しく規制され不自然なバージョンの動作を使って、私は実際に何をスクリーニングしているのでしょうか?その動作をその方法で実施することができる能力、そのものをスクリーニングしているのです! もちろん、ウェイトルームが個人の活動において、主要な環境である場合を除いて、個人的には、ウェイトルーム内ではなく、フィールド上で発生する動作をスクリーニングしたいのです。 本質的に、着目すべきいくつかの基準があれば、いかなる運動もスクリーニングなのですが、多くの人にとって、あまりにも多くのものを示し過ぎているかもしれません。ですから、何かより組織的にまとめられたものへのニーズは常にあるでしょう。 毎回あなたが誰かにエクササイズを教えるたびに、本質的に、あなたが出す指示に対する彼らの理解に基づいて、あなたはスクリーニングをし、適正な負荷を選択するでしょう。その通りです…スクリーニングです! もしうまくいけば、ただより重いウェイトを選ぶだけかもしれません。私達は、推測をしないように注意しなければなりませんが、負荷とスピードは、“この研究”からわかるように、運動のパフォーマンスに影響を及ぼします。負荷を増やす理由もまた、スクリーニングそのものなのです。 私の考えでは、危険性と動的活動能力の両方を最も反映する生体運動能力は、下記のとおりです: 方向転換 片脚着地/減速 重心の移動とその減速 三平面にわたる片脚バランス制御 片脚のパワー出力 これらの資質の全てが、傷害、受傷後に影響する資質、あるいは運動能力に必須であるというデータがあります。傷害の既往全てが、今後の傷害に関する最も大きな指標になります。 身体的欠陥をスクリーニングすることによって、今後の傷害の発生、あるいは再発を減らすことができるでしょうか?例として、前十字靭帯損傷を持つ女子サッカー選手の着地時の膝制御のための神経筋トレーニングに関して、これが可能であることは確実に理解できます。 そこで、評価のために、これらの資質それぞれをまとめる必要があります。これは、評価される生体運動スキルにチャレンジするために、適正な力のレベルを提供するホップ、着地、ランジのような運動を通して行うことができます。 また、これらの運動が、疲労感、スピード、負荷、あるいは慣れないポジションの増加のような、さまざまな状況で、どのように行われるのかをみることができる必要があります。 問うべきもう一つの質問は、低負荷で、厳格に行われている動作が、その人が試合の中で傷害の危険に晒されているのかどうか、そして、私達が評価プロセスをより深く掘り下げて調べる必要があるのかどうかということを、如実に示してくれているのか?ということです。
トレーニングプログラムはジャンプの生体力学にどのような影響を及ぼすか? パート2/2
何が起こったのか?(続き) スクワットジャンプおよびカウンタームーブメントジャンプの関節角度の動き スクワットジャンプに対し、従来のレジスタンストレーニンググループが股関節角度変位の有意な減少を示した一方、オリンピックウェイトリフティンググループは膝関節角度変位の有意な増加を示していた。カウンタームーブメントジャンプに対しては、オリンピックウェイトリフティンググループが股関節角度変位の有意な増加を示していた。ジャンプの際のこれらの関節角度における変化は関節の硬さに影響を及ぼし、ゆえにジャンプの際の全体の垂直剛性に影響を及ぼす。スクワットおよびカウンタームーブメントジャンプの際の、各トレーニングプログラムの結果としての全ての変化は、下記のグラフに示されている。 実際にはこのグラフは、特にこれを上記の垂直跳びの高さにおける増加と比較した際、研究が明らかにした最も明確な傾向の一つを示していると思われる。上のグラフからは、オリンピックウェイトリフティンググループは主に、プログラムの結果として、股関節および膝関節両方における関節角度変位の増加を示していた。関節角度変位におけるこれらの大幅な増加は、垂直跳びの高さ及びパワーにおける大幅な増加と並行して起こり、それはジャンプパフォーマンスにおける関節角度の動きの優れた全体的な協調性を示唆している。 一方、従来の高負荷レジスタンストレーニンググループは、膝関節変位のわずかな増加を示すのと同時に股関節変位の大幅な減少を示すと共に、垂直跳びの高さおよびパワーにおけるより少量の増加を示し、これらはジャンプパフォーマンスにおける関節角度の動きのより不十分な協調性を示唆している。 使用されたトレーニングプログラム(マシンニーエクステンション、マシンニーフレクション、マシンレッグプレス、ベンチプレス、およびハーフスクワット)の、極めて膝関節主導の特性を考慮に入れると、これは、従来の高負荷レジスタンストレーニンググループは、股関節の筋力と比較し、膝の筋力をよりいっそう発達させ、同時に膝関節可動域の増加および股関節可動域の減少により、より協調性が少なく、より膝関節主導のジャンプスタイルへと移行したということを示唆している。しかしながら、これは単なる推測にしかすぎず、より股関節主導の高負荷レジスタンストレーニングプログラムにおいても同様の結果が得られるかどうかは明確ではない。 ドロップジャンプにおける関節角度の動き 20cmからのデプスジャンプにおいて、従来のレジスタンストレーニンググループが股関節角度変位の増加を示したのに対し、オリンピックリフティンググループは膝および股関節変位の減少を示した。40cmからのデプスジャンプに関する限りでは、関節角度変位における差違は存在しなかった。60cmからのデプスジャンプにおいては、従来のレジスタンストレーニンググループは股関節角度変位の減少を示した。これらの変化が正確に何を示唆しているのかは明確ではない。しかしながら、ジャンプの際の関節角度の変化は関節の硬さに影響を及ぼし、それゆえジャンプの際の全体の垂直剛性に影響を及ぼす。各トレーニングプログラムの結果としての、異なるドロップジャンプの際の全ての変化は下記のグラフに示されている。 剛性 研究者たちは、両方のトレーニングプログラムは、スクワットおよびカウンタームーブメントジャンプの際の垂直剛性を増加させたと報告している。彼らはまた、20cmおよび60cmからのドロップジャンプに対しては、オリンピックウェイトリフティンググループのみが垂直剛性を増加させたと記述している。 共収縮 研究者たちは、共収縮指数は両方のプログラム後、スクワットジャンプの活性化以前の段階において減少したと報告している。彼らはまた、共収縮指数は、オリンピックウェイトリフティンググループに対し、コンセントリックの段階において減少しているが、従来のレジスタンストレーニンググループに対しては変化がなかったと報告している。研究者たちはまた、共収縮指数は両方のトレーニンググループに対し、カウンタームーブメントジャンプの活性化以前およびコンセントリック段階において増加したと報告している。しかしながら彼らは、従来のレジスタンストレーニンググループに対しては、コンセントリックの段階においてのみ増加したと記述している。デプスジャンプの際の共収縮指数の変化は混在しており、あるものは増加し、あるものは減少したということを示している。概して研究者たちは、オリンピックウェイトリフティンググループは大抵の場合、共収縮指数の減少もしくは維持を示し、一方、従来の高負荷レジスタンストレーニンググループはほとんどの場合、共収縮指数の増加をもたらしたということを観察した。しかしながらこれらの傾向はかなり大まかなものであり、実際にはかなり混合した結果が見られる可能性がある。 *** 制限要素は何か? この研究は、従来のレジスタンストレーニングプログラムを行っている被験者が、主にマシンでのエクササイズを行ったらしいという点において制限があった。ゆえにこの研究は、スクワット、デッドリフト、フロントスクワット、ベンチプレス、およびロウから構成される従来のフリーウェイトプログラムと比較し、オリンピックウェイトリフティングプログラムがどのように機能するかについては示されていない。研究はまた、研究者たちが筋力の増加を追跡しなかったという点において制限があり、ゆえに、各プログラムがどの程度筋力を向上させたかは明確ではなく、それゆえ垂直跳びの高さの向上が筋力の増進と関係があるのかどうかは明確ではない。さらにこの研究には、研究者たちは共収縮指数および剛性測定における変化に関する傾向を特定することはできたが、グラフにおいても明らかなように、その結果は実際には非常に多様であり、一様に一方向を指しているわけではなかったという点において制限があった。 *** 実践的な意義は何か? オリンピックウェイトリフティングトレーニングは、特に伸張・短縮サイクルが多大に関与しているカウンタームーブメントジャンプの際の垂直跳びの高さ、およびパワーを向上させるためにより有益であるようである。 従来の高負荷レジスタンストレーニングは共収縮指数、そして傷害予防として有益であるかもしれない関節の安定性を向上するためにより適しているようである。 主に膝関節主導の下半身エクササイズを含む従来の高負荷レジスタンストレーニングは、スクワットおよびカウンタームーブメントジャンプの際の股関節可動域の減少と膝関節可動域の増加を引き起こすようである。これは、アスリートおよび彼らのジャンプスタイル次第で、望ましくも望ましくなくもなり得るものである。
トレーニングプログラムはジャンプの生体力学にどのような影響を及ぼすか? パート1/2
一般的に、垂直跳びのパフォーマンスを向上させるためには、従来の高負荷レジスタンストレーニングと比較し、オリンピックリフトがより適していると考えられている。しかし多くの場合研究は、それぞれの方法を使用したプログラム間の顕著な差違を示すことができず、また一部の研究は垂直跳びのパフォーマンスにおける向上を全く示すことさえできていない。何故このようなことがあり得るのかを調査するために我々は、オリンピックウェイトリフティング、もしくは従来の高負荷レジスタンストレーニングどちらかのプログラム後の垂直跳びの際、正確にはどのような適応が起こるのかを理解する必要がある。結局のところ、2つの異なるタイプのトレーニングが、異なる質を発達させることにより、ジャンプパフォーマンスを向上させることは可能なのである。この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)が、幾つかの洞察を提供している研究論文の再考察を行う。 研究論文:従来のウェイトトレーニングと比較し、オリンピックウェイトリフティングトレーニングは、異なる膝の筋肉共収縮の適応を引き起こす、アラバッツィ、ケリス、ストレングス&コンディショニングリサーチジャーナル、2012年 背景 オリンピックウェイトリフティングおよび高負荷レジスタンストレーニングは、共に標準のアスレチックトレーニングプログラムにおいて幅広く使用されている。そのようなプログラムは、垂直跳びのパフォーマンスおよびスプリントを含む運動能力を向上させることを目的としている。しかしながら、オリンピックウェイトリフティング、および従来の高負荷レジスタンストレーニングの影響を比較した以前の研究考察において見られたように、垂直跳びを向上させることに関し、オリンピックリフト、もしくは従来の高負荷レジスタンストレーニングを行うことの間に有意な差違があるかどうかは明確ではない。一般的にはオリンピックリフトに優位性があるようではあるが、これが明らかではないことは確実である。さらに、前回の研究論説において記述されていたように、行われたストレングストレーニングの方法がオリンピックリフトであったのか、もしくは従来の高負荷レジスタンストレーニングであったのかということに関わりなく、どちらにしてもストレングストレーニングの結果としてジャンプパフォーマンスにおける優位な向上が起こらないということは多くある。 より大きなインパルスを生むために、力生産能力の増加が明らかに必要であるにもかかわらず、垂直跳びのパフォーマンスがストレングストレーニングにより常に向上するわけではない理由に関する1つの可能性として、垂直跳びが様々な体節および筋肉の間における複雑な相互動作を含んでいるということがある。それは協調的かつ高度な動作であるため、この付加的な力生産能力を使う方法を習得するまでに時間がかかる可能性がある。実際にボバート(1994年)はシミュレーション研究を行い、垂直跳びのパフォーマンスに対する筋力増加の影響を最大化するためには、かなりの量のジャンプ練習が必要なようであるという結論に至っている。 ゆえにこれらの線に沿って考えると、オリンピックウェイトリフティング及び従来の高負荷レジスタンストレーニング両方のプログラム後の、垂直跳びパフォーマンスの際に起こる、正確な神経筋の適応を調査することは理にかなっているということになる。そのような適応は、主動筋群及び拮抗筋群の共収縮、関節およびシステム全体の硬さ、システムの出力、そして関節角度の動きにおける変化を含んでいる可能性がある。主動筋および拮抗筋の筋グループの共収縮は、関節の硬さを増すために作用しながら、関節の力のバランスをとることによって関節を安定させるために、多関節クローズドキネティックチェーン運動の際に起こる。関節の硬さにおける変化は、カウンタームーブメントおよびドロップジャンプの際の伸張・短縮サイクルの貢献を変化させる可能性があり、よって垂直跳びパフォーマンスを向上させる可能性がある。 *** 研究者たちは何を行ったのか? 研究者たちは、オリンピックリフティングプログラムによりもたらされた、最大垂直跳びの際の筋肉の共収縮における変化を、従来の高負荷レジスタンストレーニングプログラム後の変化と比較したいと考えた。研究のために研究者たちは、少なくとも1年間のレジスタンストレーニングの経験があり、体重の約2倍の1RMハーフスクワットを行うことが可能な、身体的に活発な26名の体育学部の男子学生を集めた。彼らは被験者を無作為に、コントロールグループ、およびオリンピックウェイトリフティンググループと従来の高負荷レジスタンストレーニンググループの、2つのトレーニンググループへと振り分けた。 トレーニングの介入の前後に研究者たちは、1RMスクワット、ハーフスクワット、スクワットジャンプの高さ、デプスジャンプの高さ、およびカウンタームーブメントジャンプの高さをテストした。彼らはまた、筋電図活動(平均筋電図および共収縮)、垂直剛性、出力、そして関節角度の動きを測定した。筋電図は表面電極を使用し測定され、関節角度の動きは、主要な解剖学的指標に付けられたマーカーの位置を測定するために、ビデオカメラを使用し記録され、出力はフォースプレートを使用し測定された床反力を基に計算された。 全ての被験者が、24のトレーニングセッションを含む8週間にわたるトレーニングプログラムを完了した。オリンピックトレーニングプログラムは、スクワットポジションからのスナッチ、ハイプル、パワークリーン、ハーフスクワット、およびクリーン&ジャークを含む、5つのオリンピックスタイルのウェイトリフティングエクササイズから構成されていた。従来の高負荷レジスタンストレーニングプログラムは、マシンニーエクステンション、マシンニーフレクション、マシンレッグプレス、ベンチプレス、およびハーフスクワットを含む5つのエクササイズから構成されていた。両方のプログラムにおいて同様の負荷区分が使用された。1-2週目において被験者は、セット間に3分のレストを入れ、1RMの75%で各エクササイズに対し4レップを4セット行った。3-4週目において被験者は、1RMの80%で6レップを4セット行い、5-8週目においては、1RMの80-90%で4レップを4セット行った。 *** 何が起こったのか? スクワットジャンプ、カウンタームーブメントジャンプの高さおよびパワー 研究者たちは、オリンピックリフティンググループにおいてのみ、スクワットジャンプおよびカウンタームーブメントジャンプの高さが有意に向上したということを報告している。同様にオリンピックリフティンググループにおいてのみ、カウンタームーブメントジャンプのパワーが向上している。下記のグラフは各測定において各グループにより達成された向上を示している。 以前に考察した研究において、オリンピックリフティンググループと比較し、垂直跳びのパワーがより向上したのは、従来の高負荷レジスタンストレーニンググループであったということは興味深いことである(ここを参照)。この差違は統計的には有意ではなかったが、これらの研究において発見される結果の多様性を強固なものにしている。 ドロップジャンプの高さおよびパワー 研究者たちは、オリンピックウェイトリフティンググループにおいてのみ、20cmおよび40cmからのドロップジャンプの高さが有意に向上したということを報告している。しかし、60cmからのドロップジャンプの高さにおける向上は、両方のグループにおいて観察されていた。どの高さの箱からのドロップジャンプパワーも有意に向上したのは、オリンピックウェイトリフティンググループのみであった。下記のグラフは各測定においてそれぞれのグループにより達成された向上を示している。
クアドラン(四象限)パート2/2
私のところに来る成人の大半は、エリートレベルの800mランナーではありません。ショックかもしれませんが、私に電話をかけてくる人々の多くは、トップレベルではないのです。これを誰よりも打破できる男は、バリー・ロスです。バリー・ロスはとても興味深い人です。ティム・フェリスの新しい本は、バリーがこれからの6ヶ月間に沢山稼ぐことを不可能にしてしまったと思います。なぜなら、バリー・ロスについて知りたいことの全てがその本に書かれているからです。バリー・ロス以外の全てがね。速いスプリンターになりたいですか?可動性のワークをしましょう。重いデッドリフトをしましょう。なんらかの押す動きを行ってください。外に出て、疲労が限界に達して止まってしまうまで、できる限り速く走ってください。なぜかって?これが、クアドラン4だからね。 クアドラン4-誰もあなたがどれだけ頑張っているかは気にしていません。私たちが気にするのは答え-ゴールライン-解決法だけです。クリーンアンドジャークはどのように達成しますか?600パウンド?今まで誰も成し遂げたことはありませんが、それをできる人は正しい答えを知っています。それ以外の私たちはただ間違っているだけなのです。、 ほとんどの人はクアドラン3に属しています。ほとんどの人はクアドラン3に属しているのです。ストレングス…ジョシュによると、体脂肪を減らすのに必要な性質の数はとても少ないのです。これについても後ほど詳しく説明します…そう…これは食事の記録をつけることとなんらかの運動です。カリフォルニア州立大学チコ校にいたときに、トム・ファヒーが私に言ったのは。「体脂肪を減少させる方法は何年も前から知ってるよ。木に縛り付けて数日放置すればいいのさ。」これは毎回必ず成功します。あなたにぴったりな業界がありますよ。器具は全て捨てましょう。ここに木を置いて、ロープを用意します。これで全ての人の疑問に答えられますよ。 私たちの道具箱の4つ目の道具がクアドランです。さて、ここでわれわれの業界の問題がここにあります。ある女性が20年来の同窓会のために20パウンド(9kg)痩せたいとします。そこであなたは、スナッチやクリーン&ジャーク、体操の動き、宙返りの方法などを教えます…ところで、これらは全て有効です。実施すれば疲れさせることができます。さらに、10km、5km、3kmと走らせます。インターネットも使って、毎日、新しく見つけることができる7000ほどのケトルベルの動きを学習してもらいます。私達は彼女の肩を痛めて、彼女は20年来の同窓会にギブスをつけて行くようになるのです。 これが私達の業界の問題なのです。私達のほとんどが、この辺りにいますが、実は私たちは、ここにいるべきなのです。こここそ私たちがいるべき場所です。だから、4つ目の、おそらく私が今日伝える中で最も重要な道具で…、正しく手助けができるよう、クライアントを正しいクアドランに位置させるようにしてください。言い換えれば、こう考えてみてください。12歳の子を指導しているとすれば、彼らはクアドラン1に属します。その子に基礎の動きを教えるのに多くの時間をかけても大丈夫です。一週間に3回、20人の子供を集めて、基礎の動きを教えるクラスを持っても全く問題ありません。これは体系的な教育であり、考え方は同じです。アルファベットもこのようにして学んだでことしょう。音階も同様に。全てのことを体系的に学んできたのです。 もしエドナがここに来て、6週間で9kg減量したいとしても、それは彼女の目指すべきものではありません。ラルフィーは、より優秀なフットボール選手になりたいとして…もし彼が今ここに来て、秋のシーズン開始のプレイを目指すとすれば、ここまで到達する必要があります。もし一流の短距離走者が来て、あなたにこう尋ねたとしたら「700mを9本走っていますが、9秒69で走れるようになれますか?」こう答えてください。「いいえ、私はあなたを助ける方法を知りません」と。知らない。それが正直な答えです。あなたは知らないのです。誰もその方法を知らないのです。 これは私が電話で伝えようとしていることです。ここで一つ。私はその人に最初にいくつか質問をする中で「目標は何か?」を聞きます。クライアントをメンタルに正しいクアドランに位置させることで、彼らの目標達成の手助けがかなり楽になります。もし彼らがNFLでプレイしたいとして、私に「ダン、一週間指導してください」と言ってきたとしたら、私はその週、彼らがクリーンや、スナッチ、スクワットをするのをしっかりみる必要があります。ベンチプレスのサポートも必要です。ケトルベルの動きを教えるかもしれないし、TRXのエクササイズを教えるかもしれません。他にも…彼をNFLに行かせるために一週間でいったいいくつのことを教えたらいいのでしょう?何十にもなるでしょう。これをやらなければ。あれをやらなければ。これをやらなければ。あれをやらなければ。 エドナは同窓会に向けて9kg痩せたいと思っています-これはそんなに難しくありません。クライアントを正しいクアドランに位置させることによって…ほぼ例外なく、みんなクアドラン3です…秘密の情報を漏らしてしまいました…これは私のメソッドです…そこにジムがあります。人々を正しいクアドランに当てはめれば、解決への方法はとても簡単になります。そうすれば、私がやるべきことは、彼らが何を知っていて、基礎的な人間の動作において、どのような能力を持っているのかを知り、どのように助けられるかを考えることになるのです。
クアドラン(四象限)パート1/2
クアドラン(四象限)の概念を説明すると、クアドラン1は、基礎的な体育のクラスのようなものです-以前、お話したような体育のクラスです。体育のクラスではいくつのスポーツを学ぶべきでしょうか?3年間という期間では、たくさん学ぶべきでしょう。高校を卒業して、NCAA(全米大学体育協会)のバスケットボールの試合でフリースローライン上に立って、誰からも邪魔されない場合、それは1点です。3ポイントラインの内側にいて、相手に邪魔される状況では2点、ラインの後ろにいて、相手に邪魔される状況では3点です。私は、ある選手がタッチダウンを決めた試合後のスーパーボウル(アメリカンフットボールのチャンピオンを決める試合)パーティーに行ったことがあります…世界の人口の51%をいじめたくはありませんが、一人の女性が私のほうを向いて、こう言いました。「これは何点に値するの?」責めるつもりはありませんが、スーパーボウルパーティーに来るのでしたら、タッチダウンは6点の価値があることは知っているべきです。ここで言いたいのは、彼女の教育課程で、誰かがちゃんと教えていなかったということです。 基本の可動性、基本の柔軟性、腕立て伏せの方法についての知識は、みな知っているべきです。懸垂を25回できることは、すごいことだと理解しているべきです。そうでしょう?高校の体育のクラスでは尚のことですよね?また、一分間に60回腕立てをすることは、とても大変です。こういったことは知っていますよね?これらの知識はハイレベルでしょうか。そんなことないですよね。もし中学3年生のときに、体育のバスケットボールトーナメントで優勝しても、大学のトップレベル(ディビジョン1)やNBAでプレーをする準備ができているわけではないでしょう。もう一日必要なのかもしれません。いくつの技能や戦術を学ぶべきでしょうか?それはもう、考えられる限り数多くでしょう。 クアドラン2は、衝突するスポーツ。これは、高校のアメリカンフットボールや、大学のディビジョン1、ディビジョン2、ディビジョン3、そしてNFLです。一番高いレベルに到達するために身につけなければならない技能の数は、まさに圧倒的です。高校のアメリカンフットボール…現在、高校でアメリカンフットボールをプレイするために必要なストレングスレベルは多くの人にとって驚くべきものでしょう。地元のジムで、人々がこれがどれくらいできたとか、あれがどれくらいできたとか自慢しあっているのを見かけることがありますが、いつも最初に思うことは、「それは底辺レベルの高校のストレングスレベルだな」ということです。 クアドラン3…私はこれを陰陽と呼んでいます…私たちが、あまりやっていないか、あまりうまくできていないこと。ところで、クアドラン3は、私たちのほとんどが属しているクアドランです。クアドラン3のほとんどは、陸上競技です。クアドラン3は脂肪減少です。体脂肪を減らすには、いくつのスキルが必要でしょうか。私の友人のジョシュ・ヒリスは、食事の記録をつけることと何らかの運動が必要だと言うでしょう。これは大したスキルではありません。レベルとしてはどのくらい高いでしょうか?女性のフィジーク競技優勝者達と話した時、誰かが同窓会に向けて20lb(9kg)痩せたいと言うことについて、彼女達は笑っていました。なぜなら、女性が体脂肪14%から7%や8%になるということは、しばらくの間、食べ物の匂いをかぐことさえできないようなものだからです。 クアドラン4は、物事のとても、とても狭い、狭い領域です。陸上の100m走、一回のみのパワーリフト、たとえばデッドリフトのスペシャリストやバックスクワットのスペシャリスト…でも実際これは正しく、今ではこういったイベントのスペシャリストたちがいます。彼らは、パワーリフトの大会で1つの動きのみを行うのです。オリンピックリフトもクアドラン4に属するかどうか、議論の必要があるかもしれません。優秀なオリンピックリフターになるためには…世界でトップ10に入るようなリフターになるためには…ほかの事はできません。世界で最も優秀なオリンピックリフターを見て、誰かが「あれは不健康ではないか?」と尋ねてくるとします。それは、その通りです。でも彼は、その競技にはとても適しているのです。このくらいの身長で、265lb(120kg)、脚の長さはこのくらい、とね。そうですね。でも、ここで、女子体操選手を考えてみてください。2mの女子体操選手や155cmのディビジョン1の女子バレーボール選手を見たことはありますか?けれどもクラブの指導者たちはいつも「158cmなら奨学金がもらえるかもしれない」といいます。これは、このクアドランへの紹介にすぎないのです。 クアドランについては、様々な場所で何回も講演してきましたが、多くの人々が理解していないことは、クアドランは、我々の道具の一部であるということです。最初はわりと全体的に捉えるところから始めていることにお気づきでしょう。最初の3つは、人生を通して本当に考えるべきことです。健康な人はこういったことに気を使います。これは、基本的に、クアドラン3にあたります。「よし、ウエイトをあげろ。これはいいことだから。」これはまあ悪くはないでしょう。もし、「こっちへ来いよ。少し強くなるんだ」とだけ聞いているとしたら、それだけですがね。私は、あなたを今より少し強くすることによって、生涯を通じた目標のお手伝いができるとわかっている。本当なのです。 基本的に私が話したことは…はじめに戻ると…私が人を助けようとする方法は2つあるということです。一つ目は、中学レベルで、4つの基本的なウエイトリフティングの動き、3つの基本的なケトルベルの動き、それから基本的な宙返り、基本のこれ、基本のスポーツ、基本の目標を見せます。高校へ上がると、こういった技術をどんどん、どんどん高めていきます。衝突スポーツをやっているのであれば、NFLに入れてあげよう。これは、ユタ州の学校で働いていると、とてもよくあることです。 ほとんどの人はここです。私たちの業界の問題は、ほとんどの人がここにいることです(クアドラン3)。今では、みんなが総合格闘技のファイターなのです。実は数年前、私はボディビルダーとしてトップランクにいました。「そうあのボディビルダーですよ…でも実際みな鍛えるべきだ」私は考えています「ウエイトリフトをやるのか?」「やる」「本当にもっとやるべきだ」気を遣っているんですよ。気を遣っている。脂肪減少だけではないのです。一年かそこら前に、ここでワークショップを行いました。「私が総合格闘技のファイターを助けるためにできることは、これとこれとこれとこれとあれをやれば、良い状態に持っていけるということを自覚させることです。それがあなたをより良い格闘家にするわけではない。」より良い格闘家にしてくれるわけではないんです。ここには私がけなす格闘家もいますけれどね。