マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてXPとKoinを獲得すれば理解も深まります。
FSTT 下腿部前面の組織へのアプローチ パート2/2
下腿部前面の部分の組織へのハンズオンアプローチをパッシブに行った後、クライアントのアクティブな動きを取り入れます。組織へのアプローチの後には、立位で足首を底屈したポジションで、組織の強化を図ります
我々は筋肥大を最大化するためにコンカレントトレーニングを避けるべきか? パート2/2
研究者たちは何を行ったのか?(続き) 21週間の介入の前後に研究者たちは、レッグプレス強度の1RMを測定し、最大片側等尺性膝関節伸展トルク、および最大片側等尺性膝関節伸展RFDを測定するために動力計を使用した。研究者たちはまた、このテストの際の内側広筋の筋電図活動を測定した。さらに彼らは、磁気共鳴映像法(MRI)を使用し、右大腿四頭筋の断面積を測定した。最後に彼らは、段階的な自転車エルゴメーターテストの際の最大酸素摂取量(VO2-max)および最大サイクリングパワーを測定したが、残念なことにそれはコンカレントおよび持久系グループのみに対してであった。 何が起こったのか? 最大1RM強度、膝関節伸展力およびRFD 研究者たちは、ストレングスグループにおいては1RMの強度が21%向上し、コンカレントトレーニンググループにおいては1RMの強度が22%向上、持久系グループでは1RMが1%向上したということを発見している。彼らは、ストレングスグループにおいては最大等尺性筋力が20%、コンカレントグループにおいては28%、持久系グループにおいては4%向上したということを発見した。彼らはまた、ストレングスグループにおいて最大RFDが38%向上し、コンカレントグループにおいては7%減少し、また持久系グループにおいては最大RFDが2%減少したということを発見している。これらの発見は下記のグラフに示されている。 コンカレントグループとストレングスグループの間で発見された唯一有意であった差違は、RFDに対するトレーニングの影響に関してのみであり、それはまた、ストレングスグループにおいてのみ有意であった。 筋断面積 研究者たちは、コンカレントグループにおいては筋断面積が11%、ストレングスグループにおいては6%、持久系グループにおいては2%増加したということを発見している。コンカレントグループにおける増加はストレングスグループにおける増加よりも有意により大きかった。 これは、干渉効果は以前に推測されていたほど単純ではないかもしれないということを示唆しているため、大変興味深い発見である。もっと正確に言えば、持久系エクササイズの方法が注意深く選択され、かついくつかの爆発的なストレングストレーニングが含まれている場合は、レジスタンストレーニングのみと比較し、コンカレントトレーニングを通じて筋断面積を実際に増加させることは可能なようである。 有酸素の測定 研究者たちは、最大酸素摂取量および最大サイクリングパワーに対するトレーニングの介入の効果を測定した。彼らは下記のグラフで示されているように、持久系グループと比較し、コンカレントグループにおいて両方の測定値が有意により増加したということを発見している。 研究者たちはどのような結論に達したのか? 研究者たちはこの研究の結果は、持久系トレーニングは筋力、筋肉量、パワーの増加を減少させる、と提議しているコンカレントトレーニングの現行の干渉仮説を支持していないという結論に至った。研究者たちは、コンカレントトレーニングはレジスタンストレーニングのみと比較し、むしろ有意により大きな筋肉量の増進につながるようであると結論付けた。彼らは最大等尺性筋力における増加は同様の非有意な傾向を示していたと記述している。 研究者たちはまた、これらの筋肉量および最大等尺性筋力に関する有益な効果にもかかわらず、コンカレントトレーニンググループはストレングスグループに比べ、最大RFDにおける減少を示したと結論付けた。最後に研究者たちは、ストレングストレーニングの付加は、持久系トレーニングのみと比較し、最大酸素摂取量および最大サイクリングパワー両方の向上に対し有益であるという結論に至った。 制限要素は何か? この研究は主にトレーニングされていない個人において行われたということにおいて制限があった。ゆえにトレーニングされている個人においては異なる結果が得られたかもしれない。それゆえ、方法としてサイクリングを使用した持久系トレーニングが、レジスタンストレーニングアスリートもしくはボディービルダーのための筋肥大プログラムに対し、付加的なものとして期待できるかどうかを評価することは困難である。 実践的な意義は何か? パーソナルトレーナーは、サイクリングのような負担の少ない有酸素運動を付加することは、クライアントの筋力や筋肥大の増進を脅かさないということを確信することができるだろう。実際のところ、それは筋肉の増加を増進させるようである。 ボディービルダーやフィジークアスリートが有酸素運動を使用すると決めた場合、彼らはこの目的の為には、サイクリングのような衝撃の少ない有酸素運動を選択するべきである。筋肥大までトレーニングされた個人に対し有酸素運動が有益であるかどうかは現時点では明確ではない。
我々は筋肥大を最大化するためにコンカレントトレーニングを避けるべきか? パート1/2
コンカレントトレーニングの干渉効果は今や広く知られている。多くのフィットネスの専門家たちは現在、アスリートや一般のメンバーに対してまでも、彼らの目的が筋力を増進し、パワーを発展させ、筋肥大をもたらすことである場合は、彼らのトレーニングの一環として持久系トレーニングを使うことに反する助言を行っている。しかしこれらの発言は確かな根拠に基づいているのだろうか?この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)が、真実は以前に推測されていたよりも少々より複雑であるかもしれない、ということを示している興味深い研究論文の再考察を行う。 研究論文: コンカレントストレングストレーニングおよび持久系トレーニングの際の、トレーニングされていない男性における神経筋と心臓血管の適応、ミッコラ、ルスコ、イスキエルド、ゴロスティアガ、ハッキネン、国際スポーツ医学ジャーナル、2012年 背景: 何故コンカレントトレーニングを研究するのか? レジスタンストレーニング及び有酸素運動は、両方とも筋肉と心臓血管の適応を引き起こすものであるが、その適応は強度、量、頻度を含むトレーニングパラメーターにより異なる。レジスタンストレーニングは主に、筋力、筋肉量、力開発の速度(RFD)また筋パワーの増進につながる。有酸素運動は主に、最大酸素消費量および、段階的または一定の負荷での持久系テストにおける、極限の疲労に至るまでの時間の増加につながる。しかしながら、トレーニングプログラムにおいてレジスタンストレーニングと有酸素運動の両方を同時に行うことは、レジスタンストレーニングのみから成るプログラムと比較し、すべてではないものの、ほとんどの主なレジスタンストレーニングの適応において、マイナスの結果をもたらすようであることは幾度となく観察されている。この現象は「干渉効果」と呼ばれている。 干渉効果はすべての適応に対し均等に影響を及ぼすのか? ウィルソンによる最近のメタ分析(2012年)は、上半身および下半身の筋肥大、筋力、パワーに対する、コンカレントトレーニング対レジスタンストレーニングのみの影響を報告している。彼らのメタ分析において評論家は、実際にはレジスタンストレーニングのみとコンカレントトレーニングのグループの間で、筋肥大と筋力の増進に有意な差違はなかったということを発見している。しかし彼らは、レジスタンストレーニングのみのグループに比べ、コンカレントトレーニンググループにおいては、パワーの増進が有意に低かったということを発見している。これは筋力または筋肥大に比べ、パワーは干渉効果に対しより敏感であるということを示している。 しかしながら評論家たちは、その結果が持久系エクササイズの種類や身体の部位により分析された際、サイクリングはそうではなかったが、ランニングは下半身の筋力と肥大に対し干渉効果を引き起こすということが見いだされたと発見している。以前の研究が、マラソントレーニングに取り組んでいるレクリエーション的に活発な個人においての筋肉量減少に言及しているということは注目に値するが、干渉効果に関し、ランニングとサイクリングの間で正確に何が異なるのかは明確ではない。それはランニングの際に起こる多くのエキセントリックな動きによって生じた、広範囲に及ぶ筋損傷の結果であるのかもしれない。 いずれにせよ評論家たちは、パワーが干渉効果により最も強く影響を受ける適応であるという結論を出した。彼らはパワーおよびRFDに依存するスポーツを行うアスリートは、コンカレントトレーニングを避けるべきであると勧告している。しかし彼らは、筋力と筋肥大に依存するスポーツを行うアスリートは、ランニングを使用しない限りコンカレントトレーニングを使用することは可能であると助言している。 研究者たちは何を行ったのか? 研究者たちは、44名の健康な成人男性において、レジスタンストレーニングのみ、もしくは持久系トレーニングのみと比較し、21週間のコンカレントトレーニングの効果を調査したいと考えた。重要なこととして研究者たちは、パワーを強調した場合においてもコンカレントトレーニングがパワーに対し悪影響であるのかどうかの検査を審議し、爆発的な筋力を向上させるためのレジスタンストレーニングプログラムをデザインした。彼らはまた、上記のウィルソン(2012年)による総説を基に、干渉効果があったとしても少なくすむよう、サイクリングを中心とした持久系トレーニングをデザインした。 レジスタンストレーニングプログラムは週に2回行われ、両側レッグプレス、ニーエクステンションエクササイズ、ベンチプレスまたはラットプルダウンエクササイズ、トライセッププッシュダウンもしくはバイセップカール、シットアップ、もしくはトランクエクステンションエクササイズ、ニーフレクションエクササイズまたはカーフレイズ、レッグアダクションもしくはアブダクションエクササイズを含む7つのエクササイズを含んでいた。両脚でのレッグプレスおよびニーエクステンションエクササイズは、2つの異なるワークアウトプロトコルを使用して行われた。ワークアウトのほとんど(80%)は高負荷にて行われ、ごく少量(20%)は低負荷(1RM の50-60%)にて爆発的に行われた。 持久系トレーニングプログラムもまた、自転車エルゴメーターを使用し、徐々に強度と量を増加しながら週に2回行われた。コンカレントトレーニングにはこの個々のトレーニングプログラム両方の組み合わせが含まれていた。
ボックスにチェックを入れる:ムーブメントについて考えるなら、どこから始めるべきなのか? パート2/2
パターンがよいのであれば、その部位とプロセスを分解すべきではありません。悪いパターンは分解されるべきですが、良いパターンはそうするべきではありません。 論理的に、行動パターンが平均か平均以上であれば、還元論的な考えで掘り下げていく理由はありません。これは動きは改善できないと言っているわけではなく、単純に今望む状態でないのであれば、おそらく動きがそのチェックポイントや障害ではないということです。パフォーマンスやスポーツ特異的な、あるいは、かなり高いレベルの身体的コンディションのような、より複雑な行動パターンを見てみてください。 基本的なパターンが悪いのであれば、なぜより複雑なパターンをみるのでしょうか?あなたが構築しようとしている建物には、その基盤がないのです。 3. 1回のセッションのための客観的なフィードバックループを持っていますか? 体組成、筋肉肥大、体格、あるいは、スポーツスキルの獲得に明確な効果を出すであろう真の変化(顕著な順応)を計れるようになるまでには、数週間から数ヶ月かかります。 しかし、人間の神経システムは、1回の5分間のセッションでもしばしばより良く動く(質の改善)ようになるでしょう。私たちは今までずっとケーススタディーを行ってきました。我々が動きの問題点を探すために、ムーブメントスクリーンやメディカルムーブメントスクレーン(SFMA)を利用するとき、単純な変化よりも1つのパターンのほうが多くのことをもたらすことを知っているため、1つのパターンにアプローチします。もしそのパターンが最も弱い連鎖であれば、それは連鎖全体に影響を及ぼし計測をすることもできます。そしてその他のパターンを変化させることもできるのです。 適切なタイミングで、適切なパターンを適切に矯正すれば、たった1回のセッションでも動きは変化します。いつかこのボックスをチェックできるようになってほしいのです。 では、“その効果はいつまで続きますか”という質問が常に出てきます。 それは、その変化を補強するために何をするかによります。もし、間違ったテクニックでオーバーヘッドリフティングをやりすぎているというような、マイナスな動きの習慣や非生産的な動きの習慣を行っているのであれば、最初にムーブメントスクリーンでするべきことは、マイナスを取り除くこと(悪いパターンを)であり、プラスを追加すること(悪いパターンの修正努力)ではありません。 修正する前に保護するルールを適応しましょう。ヒポクラテスが“まず何よりも、害を加えてはならない”と言っているように、修正する前に保護することが目標を達成します。 なぜ我々は、おそらく環境的なものであることを修正しようとするのでしょうか?エクササイズをしたり、体にある程度のストレスを与える前に、医学的セカンドオピニオンを必要とするような既往歴や痛みを持っていないのであれば、生命体は壊れているとは考えないといつも言ってきました。 生物学的な表現ですべてを決定しなければなりません:生命体を修正することを選びますか、それとも、環境を修正することを選びますか?発火していないと感じる筋肉を活性させようとするとき、私は文字通り生命体を操作しようと試みているのです。 ほとんどのケースで、生命体が壊れている、あるいは、反応しない場合、どのような環境であるかに関わらず、全体的で系統的な医学的介入なしにはよくなることはないでしょう。常に医学的な問題を見つけようとしているということではなく、医学的に評価し、脆弱な身体システムに対し、不適切なストレスを軽減するためのなにかを見つけようとするでしょう。 覚えておいてください:修正する前に保護する ムーブメントスクリーンで、単に機能不全なパターンを持っている場合、膝蓋腱反射的に、トレーナーやコーチは自動的にその生命体は壊れていると推測してしまいます。私は異なった場所を見てほしいのです:私の意見では、個人が過去の既往歴や動作に伴う痛みがないのであれば、私はまず環境を変えることを奨励するでしょう。 一流のトレーナーやコーチであれば、練習セッションやライフスタイル(休息、回復、再生、不必要なストレスや怠惰)などの環境を微調整し適応させるでしょう。トレーニングプログラムやコンディションニングプログラムでこれらのことを変えようとするなら、あなた自身の意見よりもそれらのことに基づき、ただ間違っていないだけでなく、信頼を置かれていることを表現できるようにしましょう。
ボックスにチェックを入れる:ムーブメントについて考えるなら、どこから始めるべきなのか? パート1/2
生涯を通してムーブメントについて考えてきました。 私は自分自身が平均的な身体能力を持った平均的なアスリートであると考えていますが、常に素早く良いムーブメントパターンを見つけることができました。私は頭の中で重力のベクトルや三角錐慣性モーメントのようなラインを引きます。それを説明することはできませんが、私のキャリアの大部分は、それを明確に述べる試みに費やしてきました。 プロフェッショナルになったとき、ムーブメントに関する私の直感を確認する必要があると感じました。私が見ていると思ったことについて客観的であることを確実にする、素早くて最適なフィードバックが必要でした。自分自身と自分がサポートしていた人々に正直に言えば、基準を設定したかったのです。私は自分の直感を専門的に信じたくはなかったのです。直感が導くことはできますが、行動を起こす前に、いくつかのチェックボックスをチェックします。これらはほとんどの人が原則的に同意しうるものです。もし原則的に同意するなら、その原則を実践する努力をしなければなりません。 専門家として教育する、リハビリをする、トレーニングをする、コーチングをするに関わらず、他の専門家があなたの見つけたものの価値を理解することを助ける責任があります。理学療法を行うようになり、パーソナルトレーニングを行い、さらにはコーチングを行うようになった時、常にすべての人が、自分は他のプロフェッショナルな人々よりもより良いことができると考えているという事実を発見しました。 研究を見てみてください。世論調査をしたドライバーのほぼ93%が、自分たちは平均以上のドライバーであると感じています。そうなのであれば、私たちが今までに見たことがないような正規分布曲線を描くことでしょう。すべてのドライバーが平均以上ではありません。多くは平均か、それ以下なのですが、観点はかなり主観的な基準に限定されます。それは非現実的な行動の優位性です。しかし、その事実は何を伝えているでしょうか? もし私達が皆、くすっと笑いながら、他の人々の自らの技術の評価が間違っていると推測して、自分たちはまだ、平均以上のドライバーのカテゴリーにいると考えることができるのなら。こういったことがプロフェッショナルの中でもどのように起こっていくか理解することができるでしょう。 ムーブメントに関して疑問があり、フィードバックを与えてくれる自分発見の旅に出かけたいのであれば、これらの質問はよいスタートのきっかけになります: 1. ただ見ること、エクササイズを観察すること、活動中に周りで観察することで、正確に誰かのムーブメントスクリーニングを推測することができますか? 2. クライアント、アスリート、さらには、リハビリを終えたばかりの患者が、自らのムーブメントスクリーニングを推測できますか? 3. 1つのセッションのための客観的なフィードバックループを持っていますか? もし自分の能力や立場に強い自信を感じているのであれば、これらの質問のボックスを頭の中でチェックしてほしいのです。まず最初に、基準に同意する必要があります。 私はファンクショナルムーブメントスクリーンを使いますが、ここでムーブメントスクリーニングの賛否を得る必要はありません。多くの調査研究において、これは信頼できる基準であると考えられていることを理解しておいてください。自分自身にとって、ムーブメントスクリーンが何を意味しているかに価値をつけようとすると矛盾が生じます。それらの査定には、ほんとうに多くの仮説と省略をみることができますが、あなた自身の主観的な基準よりもより信頼できる基準であるという事実に立ち戻ってみましょう。 1. 誰かをただ見ること、エクササイズを観察すること、活動中に周りで観察することで、正確にムーブメントスクリーニングを推測することができますか? すでにこの質問に答えているのであれば、間違いを犯しています。動きを見て、結果を推測し、ムーブメントスクリーニングをしてください。(ムーブメントスクリーニングができる人を知っていれば、客観的なデータに邪魔されることがないので、さらによいでしょう。) ムーブメントスクリーンの結果を推測できないのであれば、それが不必要な情報であると感じているか、動きを評価するための目を鍛える必要があり、今は持っていないフィードバックループを持つ必要があると認めていることになります。もし正確に推測できたのであれば、次の質問に行きましょう:あなたの推測は、スクリーニングの結果とどれだけの割合で一致しますか? 2. クライアント、アスリート、さらには、リハビリを終えたばかりの患者が、自らのムーブメントスクリーニングを推測できますか? ドライビングと同じで、人々は自分たちの動く能力を過大評価しているか、かなり過小評価しているかのどちらかであることに驚かれるでしょう。正確に動けないと考えている不健康な人もいますし、動きの機能不全はまったくないと考えている健康な人もいます。 事実から10分離れたところにいるのであれば、どちらも推測しているのです。 すでにわかっていることですが、強く薦める必要がある人々もいれば、差し控える必要がある人々もいます。彼らのスクリーニングの仕方によって、それぞれの独立したムーブメントパターンに対する指導は異なるでしょう。 どちらもが同意できる基準を見つけましょう。パターンを見るという客観的な動きの評価をアンカーとしてみましょう。 科学的な観点から見ると、パターンがよいのであれば、分解することで成功した経緯がある場合以外、部位や動きのプロセスを分解して見るべきではありません。動きの行動パターンを含めた行動パターンに機能不全が見られないのであれば、容易に分解できるでしょう。しかし、なぜそうするのでしょうか? 基本的なパターンが充分機能しているのであれば、なぜさらに複雑なパターンに取り組んでいかないのでしょうか?
スピード、アジリティー、クイックネスのトレーニングに関する7つの考え パート2/2
5. よりよく動くには、スピードと同様に、「読み」が大事である. 新進の野球の選手たちの多くと話すと、彼らは「60ヤード(約55m)走のタイム」を気にしているようです。6.5秒以下で走ることができれば、エリートレベルのスピードだと考えられるでしょう。6.6‐6.7秒の間は優秀、6.8‐6.9秒の間は平均、そして7.0秒以上は平均以下と考えられます。こういった数字は、高校のイベントなどでのランキングで、定期的に計測されていますが、高校以降のレベルではあまり行われていません。 そのため、メジャーリーグでは、選手がどのくらい「速い」のかを表す、はっきりとした指標がないのです。正直に言って、メジャーリーガーたちの60ヤード走を計測すれば、かなり残念な結果になるでしょう。野手では、6.8‐7.1秒を出す選手が多くいて、6.7秒以下の選手は、各チームのロースターにせいぜい2、3人でしょう。試合の結果に影響するようなスピードを持つ選手は、考えられているよりも少なく、ビリー・ハミルトンやジャコビー・エルスベリーのように、ベースの走り方や、良いジャンプの仕方、野球というゲームを知ることによって、ベースランナーとして有能になった選手がたくさんいます。 ベースランニングは、運動競技的努力であるとともに、芸術ですから、スピード、アジリティー、クイックネスのドリルをいくら沢山行ったとしても、試合を知り、状況を適切に読んで、それに応じて動くことを理解していなければ、望むような効果を得ることは難しいでしょう。これは、陸上競技以外の全てのスポーツに当てはまることだと思います。 6. 良質な動きのトレーニングプログラムには、コーチングと競争のミックスが必要 速くなりたければ、指導重視のトレーニングと競争要素の入ったトレーニングの両方を行う必要があると思います。指導という観点では、より質の高い動きを教えなければいけません。そうでなければ、ただ間違ったパターンを更に植え付けることになります。これは、調整が狂っている車を、できるだけ速く運転しようとしているようなものです。 一方で、何も言わず、ただアスリートを速く走らせ、互いに競争させることにも意味があると思っています。短距離走のトップ選手たちの多くは、個人ではなく、グループでトレーニングを行います。同じことが、NFLコンバインの準備にも言えます。選手たちは、互いに刺激し合うことで、良くなるのです。時間を計測したり、ミラードリルを行うことは、トレーニングの中で競争心を掻き立てる方法としてとても有効です。 理想的には、動きのトレーニングセッション全てにおいて、競争要素も指導を与える時間も少しずつ取り入れることが大事です。私の施設に通うプロ選手の典型的な一週間では、スピード、アジリティー、クイックネスにより重点をおいたトレーニングをする日は、水曜と土曜と決まっています。水曜日は、指導よりも競争に重点を置き、選手たちは一緒に短距離走を行います。土曜日は、指導面に重点を置き、室内で30ヤード(約27m)、またはそれ以下の距離での練習を行います。動画をたくさん撮り、ほとんどの場合は、一回に一人ずつしか走らせません。シーズンが近づいてくると、指導重視のセッションを月曜日のストレングストレーニングの前にも取り入れるようにしています。 7. 動画は試合を変えた 動画−より具体的には、スローモーション動画−は、動きのトレーニング指導の仕方を劇的に変えました。胴体の傾きや、脛のポジションなど、適切な角度の指導に多くの時間を費やすことができ、動画を止めて、その瞬間、瞬間にどういったポジションを取っているかを見せることで、アスリートは、これまでよりも格段に早く、新しいスキルを習得したり、磨き上げたりすることができるようになりました。もしまだスピード、アジリティー、クイックネスのドリルを動画撮影したことがないのでしたら、ぜひこれから始めてください! 一つだけ注意点として、動画がセッションの「流れ」を妨げることがないようにしてください。注意していないと、セットの間ごとに5−10分間、ビデオを見て、話しあうことになってしまいます。動画をリソースとして使うことは大切ですが、動画に頼りすぎて、トレーニングの質を妨げないよう注意しましょう。
運動感覚的学習 パート1/2
2015年、4月1日&2日に東京で開催された”筋膜ネットワークのトレーニング”セミナーから、学習方法に関する体験的なエクササイズをご紹介します。誰かの動作を変化させるために、より正確に指導する方法とは?運動感覚、視覚という異なった情報の伝達を試します。
スピード、アジリティー、クイックネスのトレーニングに関する7つの考え パート1/2
スポーツの結果の大部分は、スピード、アジリティー(敏捷性)、クイックネス(俊敏性)によって決まります。これらの運動能力は「試合を変える要素」であり、講義や文章で扱うにも面白い題材です。そこで、この投稿では、スピード、アジリティー、クイックネスについて、詳細に注目してみたいと思います。 1. シューズは重要である スピード、アジリティー、クイックネスのトレーニングについて議論する際は、まず始めにシューズから考える必要があります。なぜなら、シューズは、あなたが地面に対して、どのように力を発揮したり、抑えたりしているかに直接的に影響するからです。 重いスニーカーでは、自分を速く「感じる」のが難しいでしょう。 かかとをかなり持ち上げたシューズを履いているのなら、動きのトレーニングをする際、ポステリアチェーンを効率的に動員するようにしましょう。 最後に、おそらくこれが最も大切かもしれませんが、外側に十分なサポートがないスニーカーでは、方向変換に苦労するでしょう。これは、市場に出回っている、足に対するサポートが最小限のスニーカーに伴う非常に大きな問題となっています。アスリートは、エクササイズを完璧に行うために十分な神経筋コントロール能力を持っているのにもかかわらず、方向変換の際に足をひねってしまいます。この点から、私は、ニューバランスの最新のミニマス(最小限のサポートのみ備えた靴)のデザイン会議に参加できてとてもよかったと思っています。 最先端のトレーニングプログラムや細かい指導テクニックを気にする前に、適切なシューズを履いているかどうかを確認してください。 2. 個人差を軽視しない 動きのトレーニングをする際に、全てのアスリートが同じような指導方法を必要としていると考えるのは間違いです。アスリートはそれぞれ異なる身体を持っており、頭の中で考えている「理想的な」ポジションからは、僅かにズレているのです。当然のことながら、四肢や胴体の長さも関係ありますが、関節の構造も影響しているでしょう。たとえば、骨の形や、関節包の変化、大腿骨頭の後傾などにより、股関節の内旋が不十分な人は、よりつま先を外側に向けたアスレチックスタンスから始める必要があるかもしれません。 何が「普通」であるかを理解することは大切ですが、「普通ではない」ことは必ずしも不適切というわけではありません。 3. 速い人を強くする方が、強い人を速くするより簡単である これは何年も前に聞いた文章なので、正直なところ、これをどこから聞いたのかは覚えていません。でもそのときに、この文章がいかに真実を語っていることか、気付けていたらよかったと思っています! 多くのアスリートは、もともと反射能力に恵まれています。たとえ、「充分な筋力」がなくても、伸張−収縮サイクルをとても上手に使って、素晴らしい運動動作を発揮します。こういったアスリートは、単純に、強化すればさらに成長します。 その反対に、筋力は豊富にあるのに、その力を瞬時に発揮することができないアスリートがいます。こういったアスリートは、筋力強化や維持よりも、スピードトレーニングに、より多くの時間を費やす必要があります。 上記であげた二つのケースを比べると、一つ目の速いアスリートを強くする方が、強いアスリートを速くするよりも、断然早く成果を出すことができます。これには、多くの要因が関わっていますが、結局のところ、リラックスすることを教えるのが難しいというのが一番の要因だと考えています。 最初から速いアスリートは、「偶然に」不必要な筋緊張をしない方法を知っているように感じます。一方で、最初から強いアスリートは、何をするにも、とにかく力でねじ伏せようとします。証拠が欲しければ、私(またはパワーリフターならだれでも)がゴルフする姿を見てください! 4. 成長の過程では、動きの質が低下するが、その低下は適切なトレーニングにより抑えることができる 子供が思春期に入り、成長期が始まると、競技場、氷上、コート上で、動きが全くコントロールできていないアスリートを見るのも珍しいことではありません。筋肉や腱の成長をはるかにしのぐスピードで、骨が成長し、瞬く間に可動域の制限が生まれるといった理由のほかに、重心が支持面からより高い位置に移動し、不安定な環境を作り出していることを考慮する必要があるでしょう。 12歳から15歳くらいの間に起こる、この劇的な変化こそ幼少期にトップレベルだった子供が、高校や大学でもトップレベルになれるわけではない理由です。リトルリーグのオールスターになったからといって、メジャーリーグのオールスターになれると予測できるわけではありません。 良いお知らせもあります。効果的なトレーニング原則を用いることによって、成長期に起こる、運動能力の低下を食い止める、または最小限に抑えることができます。当然ですが、複数のスポーツを行い、様々な動きを伴う運動を行うことは重要です。さらに、モビリティーのトレーニングを取り入れ、適切な動きの質について指導することもできます。最後に、軽視してはいけないのが、ストレングストレーニングです。10~15パウンド(4.5~7kg)の筋肉量を若いアスリートの下半身につけることができれば、重心は支持基底面に近くなり、より安定した環境を作り出せます。もちろん、こういったトレーニングにより得た筋力は、動きの質の改善という観点でも多いに役立ちます。だからこそ私は、11歳から12歳の間は、たとえ週に1、2分だとしても初期レベルのストレングストレーニングプログラムを始めるのに適切な時期だと考えています。
運動感覚的学習 パート2/2
2015年、4月1日&2日に東京で開催された”筋膜ネットワークのトレーニング”セミナーから、学習方法に関する体験的なエクササイズをご紹介します。誰かの動作を変化させるために、より正確に指導する方法とは?運動感覚、視覚に加え、聴覚による情報の伝達を比較します
レジスタンストレーニングは筋繊維のタイプを変化させるか? パート2/2
これらの研究について我々は何を知り得ているか?(続き) コスティル(1979年)は、筋肉酵素活動および筋繊維のタイプに対する影響を究明するために、男性5名における7週間の等運動性レジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは筋検体を採取し、ATPアーゼを使用し筋繊維のタイプを評価した。 コーテ(1988年)は、50日間の脱トレーニング期間によって分離されたコンセントリック等運動性レジスタンストレーニングプロトコルの、筋繊維のタイプの比率、および酵素活動に対する影響を調査した。 コイル(1981年)は、男子大学生において、1秒間に60度もしくは300度の速度のどちらか、または1秒間に60度および300度の両方の速度にて週3回、6週間にわたり行われた、最大両脚等運動性ニーエクステンションを含む介入の影響を調査した。介入の前後に筋繊維のタイプがATPアーゼを使用し評価された。 デ・ソウザ(2014年)は身体的に活発な37名の男性において、8週間のコンカレントトレーニング、ストレングストレーニングのみ、そしてインターバルトレーニングの筋繊維のタイプに対する影響を比較した。 ファラップ(2014年)は、10週間にわたるレジスタンストレーニング、もしくは持久系サイクリングの、筋繊維のタイプに対する影響を比較した。研究者たちは繊維の表現型を計るため、外側広筋より筋検体を採取した。 ハッキネン(2001年)は、10名の中年男性、11名の中年女性、11名の高齢男性、そして10名の高齢女性における、6ヶ月間のレジスタンストレーニングプログラム(週に2回)の外側広筋の筋繊維の比率に対する影響を調査した。 ハッキネン(2003年)は21週間にわたるコンカレントストレングストレーニングもしくは持久系トレーニング対レジスタンストレーニングのみの影響を比較した。研究者たちは、ATPアーゼを使用し外側広筋における筋繊維の比率を評価した。 ハザリー(1991年)は、週に2回行われたレッグプレスおよびレッグエクステンションエクササイズにおける、コンセントリックのみ、もしくはエキセントリックのみの筋活動を含む、19週間の高負荷レジスタンストレーニング後の筋繊維のタイプにおける変化を調査した。研究者たちは外側広筋から筋検体を採取し、筋細繊維ATPアーゼと共に繊維のタイプに対し組織科学的に分析した。 ジャクソン(1990年)は12名の男子大学生において、大腿四頭筋群における2つの相反するレジスタンストレーニング方法による、筋繊維の領域の変化を評価した。一方のプログラムは筋力(高負荷、低レップ)に焦点を置き、他方は筋持久力(低負荷、高レップ)に焦点を置いていた。研究者たちは外側広筋から筋検体を採取し、筋繊維のタイプの比率の変化を評価した。 カラビータ(2011年)は、以前にトレーニングされていない40-67歳の96名の男性において、21週間のトレーニング期間にわたり、ストレングスと持久系を合わせたトレーニングの干渉効果を評価した。 クレーマー(1995年)は、高負荷ストレングスおよび持久系トレーニング、上半身のみの高負荷ストレングスおよび持久系トレーニング、高負荷持久系トレーニング、または高負荷ストレングストレーニングのいずれかを行った4つのトレーニンググループにおいて、異なる種類のトレーニングの影響を比較した。筋繊維のタイプの比率がATPアーゼを使用し評価された。 マリスー(2006年)は8名の男性において、プライオメトリックトレーニングの影響を評価した。彼らは介入の前後に外側広筋から筋検体を採取し、MHCアイソフォームに従い筋繊維のタイプを分析した。 マッコール(1996年)は、趣味としてのレジスタンストレーニングの経験がある12名の男性被験者において、12週間の増強されたレジスタンストレーニング(週に3回、1回につき8エクササイズ、各エクササイズを3セットずつ、1セットにつき10RM)の影響を調査した。研究者たちは上腕二頭筋から筋検体を採取し、ATPアーゼを使用しそれらを分析した。 ネトレバ(2013年)は、30名の男性被験者において、8週間にわたるレッグプレスレジスタンストレーニングの、外側広筋の筋繊維のタイプに対する影響を調査した。このリサーチには、1RMの25%,65%,および85%を使用してトレーニングを行った3つの異なるグループが存在していた。 パットマン(2004年)は、外側広筋を使い、40名の被験者におけるストレングストレーニング、持久系トレーニング、およびコンカレントトレーニングの筋繊維のタイプの移行に対する影響を調査した。筋繊維のタイプを確定するためにMHCアイソフォームが評価された。 パイカ(1994年)は、8名の高齢男性および17名の高齢女性被験者において、1年にわたりレジスタンストレーニングプログラムの影響を調査した。研究者たちは、基準値、15週間後、また30週間後に筋検体を採取した。プログラムは週に3回、12のエクササイズのサーキット(1RMの75%において8レップを3セット)により構成されていた。 ローマン(1993年)は5名の高齢男性において、12週間の高負荷レジスタンストレーニング後の、肘関節屈筋群の構造特性の変化を調査した。研究者たちは上腕二頭筋から筋検体を採取し、ATPアーゼを使用し組織学的に筋繊維の配分を評価した。 シェンケ(2012年)は6週間のプログラムにおいて、トレーニングされていない34名の女性における、異なる種類のレジスタンストレーニングプログラムの影響を評価した。全ての被験者はレッグプレス、スクワット、およびニーエクステンションを週2-3回、各セット6-10RMまたは20-30RMにて行った。さらに6-10RMのグループは、非常に低速、もしくは通常の速度においてレップを行う2つのグループへと分けられた。研究者たちは筋検体を採取し、ATPアーゼおよびMHCアイソフォームを参照することによりそれらを分析した。 トールステンソン(1976年)は、14名の男子生徒により週3回、8週間にわたり行われた、下半身のレジスタンストレーニングプログラムの影響を評価した。研究者たちは、ATPアーゼを使用する筋繊維分析のために、外側広筋から筋検体を採取した。 トラップ(2000年)は、1RMの80%にて週3回トレーニングを行った7名の高齢男性における、12週間の進歩的な膝関節伸筋レジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは、外側広筋から筋検体を採取し、MHCアイソフォームを分析した。 ワン(1993年)研究者たちは、18週間のレジスタンストレーニングの前後に外側広筋から筋検体を採取し、ATPアーゼを使用し繊維分類を行った。 ウィドリック(2002年)は6名の若年男性被験者において、12週間にわたる下半身のレジスタンストレーニングの影響を評価した。研究者たちは外側広筋の筋検体を採取し、MHCアイソフォームを分析した。 ウィリアムソン(2000年)は、7名の健康な男性において外側広筋から筋検体を採取し、12週間の進歩的な膝関節伸筋群のレジスタンストレーニング後のMHCアイソフォームを検査した。 *** 実践的意義は何か? トレーニングされている個人に対して 既にレジスタンストレーニングされている個人において、レジスタンストレーニングは、タイプIとタイプIIの間、もしくはタイプIIaとタイプIIxの間であれ、筋繊維のタイプを変化させない。トレーニングプロトコルは筋繊維のタイプを変化させるようデザインされるべきではないが、筋肉内において様々な筋繊維のタイプが存在するということは考慮に入れるべきである。 トレーニングされていない個人に対して トレーニングされていない個人において、レジスタンストレーニングは、タイプIとタイプII筋繊維の間における筋繊維のタイプを変化させない。トレーニングプロトコルは、タイプIとタイプII筋繊維の間で筋繊維のタイプを変化させるよう試みるべきではないが、筋肉内において様々な筋繊維のタイプが存在するということは考慮に入れるべきである。 トレーニングされていない個人において、レジスタンストレーニングはタイプIIaおよびタイプIIx筋繊維の間における筋繊維のタイプを変化させる。しかし、タイプIIx筋繊維の比率は小さく、そのような移行を(もしそれらが望ましいものではなかった場合)防ぐことが可能であったかどうかは明確ではない。
レジスタンストレーニングは筋繊維のタイプを変化させるか? パート1/2
従来の負荷のプロトコルを使用したレジスタンストレーニングは、タイプII筋繊維の領域のより大きな肥大へつながると考えられているため、筋繊維のタイプの比率を変化させると期待されている可能性がある。しかしこれは実際に起こることなのだろうか?この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)が研究論文の再考察を行う。 背景 筋繊維のタイプとは何か? 簡桔に言えば、筋繊維は主に、ミオシンATPアーゼ組織科学的染色、遺伝子複合体(MHC)アイソフォーム識別、代謝酵素の生化学的識別(スコット2001年)という、3つの方法に分類することができる。しかし最も一般的な方法にはATPアーゼ、もしくはMHCアイソフォームのどちらかが含まれており、現在の多くの研究はこれら両方の方法を使用している。 レジスタンストレーニングが筋繊維のタイプを変化させるかどうかを評価する理由は何か? ストレングスおよびパワーアスリートに対して 爆発的な筋活動を必要とするスポーツにおいて、筋繊維のタイプは、パフォーマンスに影響を及ぼすいくつかの要因の一つとして考えられている。タイプII筋繊維の比率がより高いことは、そのようなスポーツにおいて競技を行っているアスリートにとり、有益である可能性がある。レジスタンストレーニングは、筋繊維のタイプの比率を変化させることにより(勿論、主な要因は筋断面積、神経活動、および神経筋協調の増進であるが)、爆発的なパフォーマンスの向上をある程度助ける可能性がある。 持久系アスリートに対して 対照的に、持久系スポーツにおいて競技を行っているアスリートに対しては、より高い割合のタイプI筋繊維を持つことが有益であると考えられている。ゆえにタイプII筋繊維の比率の増加は、逆の適応であると考えられている可能性がある。しかしこの考えとは対照的に、レジスタンストレーニングは、通常多くの持久系アスリートに対し有益である、ということが発見されている。そのような向上は作業効率増進の結果として生じると考えられている。これらの作業効率における増進が、筋繊維のタイプの変化の効果として起こるのかどうかは明確ではない。 この論説に対する選択基準は何か? この論説では、私はMHCアイソフォーム、または筋細繊維ATPアーゼ、もしくはその両方を使用し筋繊維のタイプを測定した、レジスタンストレーニングの介入を含む長期の試験を選択した。コンカレントトレーニングの方法を調査した研究においては、レジスタンストレーニングだけを使用しトレーニングを行ったグループのみを取り入れた。 レジスタンストレーニングは、トレーニングされていない被験者における筋繊維のタイプを変化させるのか? 下記の表に示されている研究は、トレーニングされていない被験者の筋繊維のタイプの比率に、レジスタンストレーニングがどのような影響を及ぼすのかを調査している。下の表は、タイプI及びタイプII筋繊維の配分における有意または非有意な、増加もしくは減少を報告している研究を示している。 下記の表は、タイプIIaおよびタイプIIx筋繊維の配分における有意、または非有意な増加もしくは減少を報告している研究を示している。 トレーニングされていない被験者において、レジスタンストレーニングがタイプIからタイプII筋繊維の配分のシフトをもたらさないことは明確である。 レジスタンストレーニングは、タイプIIx筋繊維からタイプIIa筋繊維へという、タイプII筋繊維のサブタイプ内の筋繊維の配分におけるシフトをもたらすという科学的根拠も存在する。 レジスタンストレーニングは、トレーニングされている被験者において筋繊維のタイプを変化させるのか? 下記の表にある研究は、レジスタンストレーニングを行っている被験者において、レジスタンストレーニングがどのように筋繊維のタイプの比率に影響を及ぼすのかを調査している。 レジスタンストレーニングは、レジスタンストレーニングを行っている被験者において、筋繊維のタイプにほとんど影響を及ばさないようである。 変化の欠如はどのように説明できるか? レジスタンストレーニングされている被験者において観察された変化の欠如は、起こり得るあらゆる変化が、さらなるトレーニングが行われる時点までに既に起こっていたことが理由である可能性がある。あるいは、この集団においては変化が非常に遅かった、もしくは、個人間における多様性が非常に高く、有意な差違を検出することが非常に困難であった(タイプIIの誤差につながった)可能性がある。この領域において、さらなる研究が必要であることは明確である。 これらの研究について我々は何を知り得ているか? 上記に引用されている研究において使用された方法論(例えば、研究者たちが組織科学的分析、あるいは免疫組織化学法を使用したのかどうか、そして行われたレジスタンストレーニングの種類は何であったのか)について興味がある場合、もしくは単に引用文献が欲しい場合、アルファベット順に表示されている以下の詳細とリンクを参照のこと。 アガルド(2001年)は、14週間にわたる下半身の高負荷レジスタンストレーニングを行った11名の男性被験者において、筋繊維のタイプの変化を調査した。介入の前後に外側広筋から筋繊維の検体が採取され、MHCアイソフォームの配分(タイプIおよびタイプII)が評価された。 アダムス(1993年)は、19週間にわたる高負荷レジスタンストレーニング後の筋繊維のタイプの変化を調査した。彼らは外側広筋から筋検体を採取し、それらをMHC組織に対し生化学的に、また筋細繊維ATPアーゼと共に繊維のタイプに対し組織科学的に分析した。 アニアンソン&グスタフソン(1981年)は、12名の高齢(69-74歳)ではあるが健康な男性における、12週間にわたる週3回のレジスタンストレーニングの影響を調査した。研究者たちは、分析の為に外側広筋から検体を採取した。 ビショップ(1999年)は、18-42歳の持久系トレーニングを行っている21名の女性自転車競技者において、12週間にわたる下半身のレジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは外側広筋から筋検体を採取し、繊維のタイプの比率、および2−オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼとホスホフルクトキナーゼの活動を分析した。 ブラウン(1990年)は、14名の高齢男性において、12週間にわたる上半身、下半身両方のレジスタンストレーニングの影響を調査した。 カンポス(2002年)は32名のトレーニングされていない男性において、8週間にわたる異なるレジスタンストレーニングプログラムの影響を調査した。被験者は、低レップグループ(3-5RMを4セット)、中レップグループ(9-11RMを3セット)、 高レップグループ(20-28RM)のグループに分けられ、全員が3つのエクササイズ(レッグプレス、スクワット、ニーエクステンション)を行った。介入の前後に研究者たちは筋検体を採取し、ATPアーゼおよびMHCアイソフォームの両方を参照することにより繊維のタイプの構成を分析した。 キャロル(1998年)は、週2-3回行われた伸筋群および屈筋群のレジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは、外側広筋のMHCアイソフォームにおける変化を測定した。 シャレット(1991年)は27名の健康な高齢女性(69 ± 1歳)において、12週間のレジスタンストレーニングプログラムの影響を調査し、筋のタイプを評価するために介入の前後に筋検体を採取した。
連続体 パート2/2
代償的な動きを生じる生体力学的理由は広く理解されていますが、可動性に支障をきたした場合、自然な学習ループを検査することができます。感覚情報が知覚として変換されず、知覚が行動に変換されなかったら、可動性を変えるという考えを受け入れることもなく向上することもありません。たとえ可動性が正常にならなかったにしても、それを言い訳にせず –安定性に取り組む前に、改善が目に見えて分かるまで可動性に取り組んでみてください。そうすれば、次のバランスの段階につなげられます。 バランスは、いわゆる平衡感覚や20秒間片足で立っていることができる能力をはるかに超えています。デッドリフトでもバランスを使います。ターキッシュゲットアップ、ファーマーズキャリー、水泳でもバランスを要します。動きのある状況下では、ほぼ必ずバランスをとっています –まず身体のアライメントを整え、それから主動筋と拮抗筋の相互的活動量を正確に測定します。 最後に弾むことに取り組みます。 –ゴルフスウィングのプリロードのためのバックスイングやパンチの前の腕のコックを使うように。弾むことは、一方の足が着地し、そして活動している筋や腱の弾性要素と連動して身体が反射的状況を生み出すときのエネルギーの蓄えを表現しています。 赤ちゃんを観察していると、赤ちゃんはそれほどリフティング(持ち上げ)をしません。動作のパターンを次々に進んでいきます。赤ちゃんは、モノを拾い上げ運びます。いつの間にか彼らは、そこら中で弾んだり、走ったり、駆け回ったり、モノを振り回したり、投げたりします。赤ちゃんの発達は、ストレングスの段階を省略します。ここで私たちは疑問に思うわけです。「なぜ私たちはそんなにストレングスの段階に夢中になっているのだろうか?」 ダンと私は、ケトルベルスイングやプッシュプレスの2つの連続体を紹介した時、次のように考えました: プッシュプレスをするのに必要な動作は? スクワットとプレスが上手くできなくてはならないでしょう。 ケトルベルスイングをするのに必要な動作は? デッドリフトを上手くできなくてはならないでしょう。 ケトルベルスイングやプッシュプレスを上手にできる人を、沢山見かけることはありません。たとえプッシュプレスが上手であっても、利き手側の方がそうでない側よりもずっと上手くできる傾向にあります。プッシュプレスのような基礎的な動きにおいて、このような非対称がある理由はないのです。テニスのサーブや野球の投球が対称な動きであることは期待しませんが、プッシュプレスが対称に行えないのであれば、エンジンに何らかの問題があるのです。 この話の教訓は:ほとんどの連続体に足りない要素は、キャリーの段階であるということを示すために、ダンと私はこの2つの連続体を例に出しました。これが、コーチであるダン・ジョンの業績と知恵を借りたかった最も大きな理由です。ダンは、必ず何らかのキャリーを自分自身のトレーニングと他人に指導するトレーニングプログラムに含めます。ダンは、ローデッドキャリーの使者なのです。 ダンの叡智が、どのように働くか実際にやってみました。幼児はリフティング(持ち上げ動作)を多くしませんが、持ち上げたものは、長い間持ち運びます。ものを持ち運ぶ際は、負荷下で正確なアライメントにしなければなりません。これは、反射によって起こる安定性です。キャリーが上手く行えなければ、タスクを終了する前に姿勢が崩れてしまったら、主動筋は、安定筋が早々に持ちこたえられなくなるかどうかに関わらず働くために、安定筋の耐性がパワートレーニングに持ちこたえられないことになります。たいてい課せられた反復回数を何とかこなそうとするでしょうが、これらは完全性を持った反復ではないのです。 そこで、負荷下で正確なアライメントを明示するため、さらには対称性を明示するためにキャリー(伝統的なファーマーズキャリーでも、片側の頭上からフロントラック、スーツケースキャリーなど)を使います。ホールドとキャリーを使って、負荷をかけた状態で統合されたアライメントを作ることができれば、安定筋は、不必要なセットバックなしで、このパワーの連続体として働くことができる持久力やフィードバック、制御を持ち合わせていると言うことができるでしょう。 たいていの人は、パターニングからリフティングヘと進みます。彼らは、段階をひとつ飛ばしているのです。定義において、連続体の段階の継ぎ目は、ほぼ感知できないものであるべきです。各段階は互いに解け合うべきです。あるパターンから負荷のかかったパターンに移ることは、連続体とは言えません。パターンを習得します。アライメントを習得します。完全性を習得します。そして、異なるポジションでキャリーができるかどうか見せてください。異なるポジションでキャリーができた時、より完全なリフティングができ、本質的にストレングスを向上させ、支障なくパワーに正しく移行できると私は思うのです。 多くの連続体における失われたリンクは、キャリーの段階、ホールドの段階、さらに仕事の受容能力を明示する非常に単純なパターンにおける負荷下での完全なアライメントの欠如でしょう。ストレングス(強さ)という言葉ではなく仕事の受容能力という言葉を使ったのは、たとえ1-RMの測定で強さがあると自覚している人であっても、登山の手助けをその人にして欲しいとは思わないかもしれません。仕事の受容能力を備えた人に手助けして欲しいのです。 私たちは、技術の向上をめざして、十分な仕事の受容能力を養うためにリフティングしトレーニングをします。もし、仕事の受容能力が欠けていたら、負荷下における完全なアライメントという基盤がない技術の練習になってしまいます。 連続体について知っている必要があるのです。