フィットネスのための睡眠のすすめ パート1/2

コーチとしての私の目標は、単純明快に、あなたがすべてのワークアウトで最大限の効果を得られるように手助けすることです。そしてもし私の記事を注意して見てみれば、コンディショニングプログラムを作成することでそれを実現するための方法に関する情報を豊富に見つけられるでしょう。 しかし、私がトレーニング指導をする人全員に伝える真実はこれです:ジムの外で行うことの全てを最適化していなければ、あなたの努力から最高の結果は絶対に得られません。 自分自身が最もフィットして健康的な状態でいるには、トレーニングをし、リカバリー(回復)をして、そしてそれを繰り返さなくてはなりません。 何度も、何度も、何度も繰り返すのです。 今回は、そのシンプルなサイクルの“リカバリー”の部分を、どのように最適化するかについて焦点を当てていきましょう。 睡眠が、リカバリーの必須要素であることはよく知られています。それがかなり明白であるにも関わらず、睡眠不足でジムに来る人たちがあまりにも多いのを目にします。そして彼らが言うセリフで一番耳にすることが多いのは、「私は調子いいですよ。私にはあまり影響ありませんから。」 うーん、いや、でも影響があるのです。説明しましょう…。 睡眠不足が成果を台無しにしうる3大シナリオ 最も明白な(そして最も重要な)ものから始めましょう: #1 睡眠不足はリカバリーを台無しにする ワークアウトのストレスを経験した後の身体には、回復軌道と呼ばれるものがありります。これは単純に、ワークアウト前の状態に戻るまでの回復の速度です。あなたの遺伝子やフィットネスレベルがその軌道の上限値を定める一方で、あなたの行動がその軌道を上げたり下げたりするーつまり回復を速めたり遅くしたりするのです。 睡眠は回復軌道にとんでもなく大きな影響を与えます:質の高い睡眠を沢山とると、軌道は急上昇します。ほとんど睡眠がとれていない、または質の低い睡眠は、あなたの回復軌道を下降させます。 どうやって? 眠っているとき、身体は副交感神経優位の、リカバリーの同化作用状態にあります。その状態の時間を長く過ごせば過ごすほど、回復時間はより多くなります。貴重な睡眠を奪うと、体内時計が狂ってしまい、一日を通して心拍が上がりリカバリーが低下してしまうのです(Grimaldi et al, 2016)。 リカバリー同化作用状態でいる時間が少ないことの裏を返せば、異化作用状態の時間がより多くなるということです(Dattilo et al, 2011)。このことは、あなたのテストステロンや成長ホルモンといった同化作用ホルモンを低下させ、コルチゾールのような異化作用ホルモンを上昇させます。 最終的な結果は、リカバリーのための二重攻撃です:タンパク質合成は減少し、タンパク質分解は増加します。あなたの身体は、筋組織の再構築を阻止しながらそれを分解してしまうのです。これはいけません。 あなたはごくわずかな睡眠で「大丈夫」と感じているかもしれませんが、睡眠不足は筋肉をむしばむのです。 これはあなたが数パウンド体重を落とすためにカロリーをカットしているとき、さらに悲惨です。食事制限中には必然的にいくらかの筋肉を失っているのに、睡眠を奪われた状態ではさらに多くの筋肉を失ってしまうのですから(Nedeltcheva et al, 2010): 睡眠不足のときは、脂肪ではなく筋肉の重さによる減量がずっと多くなります。 もしあなたがフィットネスを向上させようとしているのであれば、明らかにこれは助けにならないですね。 #2 睡眠不足は受傷リスクを高める Grier et al (2020)による軍隊での研究の中で見事に示されたように、睡眠を失うことと受傷することとの間には明確な関係性があります。4時間以下の睡眠をとった兵士は、8時間以上睡眠をとった兵士よりも2.5倍受傷する傾向がありました。 しかし睡眠不足が受傷リスクに影響を与えていたのは、そのスペクトラムの端側のみではありませんでした。睡眠時間が8時間よりも短くなっていくにつれて、受傷リスクは着実に上昇したのです。 言い換えると:睡眠時間が少なければ少ないほど、より筋肉骨格系のけがをする可能性がある。 これは、睡眠不足が、組織の回復及び修復時間を少なくしている(つまり同化的回復状態の時間が少なくなる)という話に戻ります。 #3 悪い睡眠は悪い判断につながる もしあなたがごく普通の人ならば、疲れるとおなかがすきますよね。 しかし研究は、あなたがただ単に食べ物を欲しているのではないと示しています。疲れているときにあなたが欲する食べ物の種類は、あなたが休まっているときに欲するものとは異なるのです(Greer et al, 2013)。 疲れを感じれば感じるほど、高いカロリーのものをより欲する傾向があります。 つまり、あなたの身体は自分の筋肉をむしばみ、そして損傷した組織を必死に修復しようとしているのと同時に、クッキーの入れ物にも手を伸ばしているのです。これは回復のためにあまりいい方策ではありません。 なぜこうなるのでしょう?なぜフィットネスへのダメージを制限する代わりに、あなた自身を犠牲にしようと決断するのでしょう? 睡眠不足に陥ると、自律神経系(ANS)はだんだん神経インパルスに対抗することができなくなります。安静時には、ANSは高カロリーな食べ物を手にするという無条件反射的な行動を抑えるのにとても効果があります。しかしながら、わたしたちはより睡眠不足になると、その決断力を失ってしまいます。このことは、わたしたちにより悪い食事に関する(そしてその他の行動)判断を非常にさせやすくしてしまうのです。

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プログラムを作成するより良い方法:ストレス/リカバリーサイクルを理解する パート2/2

新しいプログラムのモデル:ストレス−リカバリーサイクルの導入 これで、従来の部位ごとのスプリット、ムーブメントベース、そしてワークアウトベースのプログラムのモデルが度々うまく機能しない箇所が明確になったことでしょう。これらのモデルの構成単位は筋群、ムーブメントパターンそして闇雲な強度です。 これらが重要である一方で、全てのトレーニングプログラムの基礎は、身体の自然なストレス−リカバリーサイクルであるべきです。この基礎の上にのみ、動作や筋群といったことを積み重ねるべきなのです。 それぞれのトレーニングの週を、このストレスとリカバリーのサイクルに合わせて設定するべきです。これが、一貫した結果を生み出すために、あなたのトレーニングとリカバリーが逆行することなく、あなたの為になることを確かにする唯一の方法なのです。 これが、フィットネスが、数ヶ月間は向上しその後停滞してしまうことと、数年間にわたる長期的な向上を解放することとの違いなのです。 ストレスとリカバリーを中心にトレーニングの週を構築する方法 ストレス−リカバリーサイクルの観点から考え、そしてプログラムを作成するには、出発点は異なる種類のトレーニングとトレーニング日を、それらが身体にどれだけのトレーニングストレスを課すかということによって分類することです。これは、ウェエイトリフティングのプログラムに最も頻繁に使われる「低強度」、「中強度」そして「高強度」の日というコンセプトと似ています。 私が作成する全てのプログラムにおいて、私はトレーニング日とトレーニングを、全体的なボリュームと強度、つまり総合的なストレスに応じて4つの特定のカテゴリーに分解します。トレーニングの総合的なストレスは、トレーニング負荷とも呼ぶことができます。 ディベロップメント:これは総合的なトレーニング負荷が最も高くなります。これらは、少なくとも1時間はトレーニングするものです。あなたの1RMの90%以上(ウェイトトレーニングをするならば)そして最大心拍数の90%(コンディショニングトレーニングをするならば)に達するように心構えをしましょう。ジムを出る際に歩みが遅くなり、次の日に筋肉痛などを感じるということがわかるのであれば、あなたがディベロップメントトレーニングをしたことがわかります。 スティミュレーション:ディベロップメントトレーニングから一段下がったものがスティミュレーションです。この種類のトレーニングは、一般的にはハードですが、疲労困憊になるほどではありません。1から10のスケールで7または8を狙いましょう。ほとんどのトレーニングであなたのマックスの80%から90%の間でウェイトまたは持久系トレーニングを行います。あなたが良いトレーニングセッションだったと思いながらジムを出て、そして次の日に筋肉痛や疲労がないようであれば、それは典型的なスティミュレーショントレーニングです。 リバウンド(アクティブリカバリー):リバウンドトレーニングはアクティブリカバリーの一種です。これは単に、完全にトレーニングをオフにするというよりも、リカバリーを促進するために何かをするということです。私がどのようにリバウンドトレーニングを作成するかについて詳細に書いてきたので、ここをクリックすることで詳細を知ることができます。アクティブリカバリーのカテゴリーには、リジェネレーションを含めることもできます。マッサージやフロートタンク、電気刺激、クライオセラピー、ヨガ、瞑想、サウナ、冷水浴などは、正しく用いれば、全てリカバリーの促進を助けることができます。何がリバウンドのカテゴリーに入るかを知る方法は、それを行った後にあなたがどのように感じるかです。始める前よりも著しく体調が良いと感じるべきです。それが目的です。 オフ(パッシブリカバリー):この種類のトレーニング日は、全くトレーニングではありません;あらゆる種類のトレーニングまたはリジェネレーションからの完全なオフ日です。アクティブリカバリーとパッシブリカバリーを週に何日ずつにするべきかは、あなたのフィットネスのレベルと、総合的な週のトレーニングストレスによります。一般的なルールは、トレーニング負荷とフィットネスレベルを増加させるにつれ、パッシブリカバリーの日よりも、より多くのアクティブリカバリーの日を設けるべきです。とは言え、精神的なバーンアウトを避けるために、最低でも1日は完全なオフを取ることは重要です。これはあなたのストレス閾値をさらに押し上げてしまうことを防ぐことにもなります。 ストレス−リカバリーモデルの実例 ストレス−リカバリーモデルに則してトレーニングプログラムを作成する方法は、ほぼ無限にあります。新しいモーフィアス コーチングシステムを利用して、モデルの実例がどのようなものかという例を三つハイライトしました。 下のグラフでは、ボリュームと強度の両方がトレーニング週にわたって分配されているのがわかります。ボリュームは各トレーニングセッションにおける分数です。強度は心拍数ゾーンの色で表されています:青は低強度(リカバリー)、緑は中強度(コンディショニング)、赤は高強度(オーバーロード)です。 ストレスとリカバリーを管理するためにモーフィアスを使用することについては、ここから詳細を知ることができます。 プログラム作成のガイドライン 目標は、トレーニングのストレスを中心にプログラムを作成し、週を通してリカバリーを促進するために、アクティブまたはパッシブな休息を周期性のパターンで続くことです。それを実行していれば、あなたは正しい方向に向いているでしょう。 次の三つの原則は、長期的な結果に繋げるために各トレーニング週で最大の効果を得るのに役立つでしょう: ほとんどのプログラムは、それぞれの週において2つのストレス−リカバリーサイクルを中心に作成されるべきです。一般的には、これでフィットネスを向上させるために十分なトレーニングストレスを身体に与える一方で、結果を最大限にするためにリカバリーも最適化します。 一般的に、ディベロップメント(高ストレス)の日を2日連続させるのはできる限り避けたほうが好ましいです。怪我やバーンアウトの増加の可能性を避けるために最低でも2日のアクティブまたはパッシブリカバリーを必要とするような高いレベルの疲労につながります。 目標は、それぞれの新しいトレーニング週を前の週からの残存した疲労なしに開始することであるべきです。これによってオーバートレーニングや回復不全の状態に身体を落とし込むような慢性的な疲労の蓄積を回避します。 次に何をするか ストレス–リカバリーモデルの最も大きな強みの一つが、前述した一般的なトレーニングスプリットとは違い、実質的にあらゆるフィットネスの目標に対して用いることができるということです。 自分の身体の見た目や感じを向上させたいのか、またはパフォーマンスで次のレベルに上がりたいかどうかは問題ではありません。私はこれを、格闘技アスリートの世界チャンピオンから週末戦士、会社の重役、主婦&主夫、そしてその間の人たちと、全ての人たちをトレーニングする際に使用してきました。 週のトレーニングをストレスとリカバリーの基礎を中心に計画しているのであれば、あらゆる身体の部位、エクササイズ、またはムーブメントベースのプログラムをその上に当てはめることができます。 始めるにあたって、あなたの現在のプログラムを見てみましょう: 現在どのように計画されているか? それぞれのトレーニングがストレス–リカバリーの連続体の中のどこに当てはまるか? 過去3〜6ヶ月において一貫して向上していたか? リカバリーを記録していたのであれば、そこにパターンはあったか? 最も強度の高いトレーニングセッション間に、何らかのアクティブリカバリーを組み込んでいたか? 多くの場合で、既存のプログラムをより効果的にするには、少しの改変だけでいいのです。これは、シンプルに、強度の高いセッション間にアクティブリカバリーの日を追加する、または個々のトレーニングを増強または低減させることでもいいのです。 多くの人は、全く同じボリュームと強度を週にわたって異なって分配することが全く異なった結果につながる、ということがわかっていません。 フィットネスは、どれだけのセットとレップを行う、またはどのエクササイズを選択するか、ということ以上のものです。それは、これらの要素をあなたの週間の計画にどの様に計画し分配するかということでもあるのです。 それが、あなたがすでに行っていることに小さな変化を加え、そしてストレスとリカバリーの適切なバランスに行き当たった時に、大きな向上を見ることができる理由なのです。

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プログラムを作成するより良い方法:ストレス/リカバリーサイクルを理解する パート1/2

中学1年生の時に私の兄が初めて私にウェイトトレーニングを紹介してくれた時、私はすぐに夢中になりました。その当時の多くの人達のように、私はトレーニング方法を学ぶために人気のボディビルとフィットネスの雑誌に目を向けたのです。 その頃は、インターネットやソーシャルメディア、オンラインコースはありませんでした。私は我慢強くなかったので、できる限り速くより大きく、そしてより強くなりたかったのです。毎月、私はお店に行って、FLEXとMuscle and Fitnessの最新号を買い、没頭したのです。 驚くまでもなく、私のトレーニングプログラムは、非常に典型的なボディビルのスプリットでした。毎日、私は異なる部位をトレーニングしました。正直にいうと、それがほとんどの人がトレーニングしていた方法なので、他にプログラムを作成する方法があるとは思いにもよらなかったのです。 それから25年以上の時間とインターネットができたことで、トレーニングのプログラミングは進化しました。今日では、ほぼ全てのトレーニングプログラムは一般的に下記の三つのカテゴリーのどれか一つに当てはまります: 身体部位ごとのスプリット:ボディビル ムーブメントベース:運動パターンと特異的エクササイズ ワークアウトベース:グループフィットネスのクラス、クロスフィットなど あなたが現在行っている何らかのトレーニングプログラムを見た時、これら三つの土台のどれか一つから成り立っている可能性が高いでしょう。 でも、もしもっと良い方法があるとしたらどうでしょうか? 私がシェアしたいのは、なぜこれらの三つのプログラムの種類の全てがより多くの場合で長期的なゴールではなく、プラトーをもたらすかということです。 なぜそうなのか、そしてそれについて何をすれば良いのかを示す前に、まずはトレーニングがどのようにあなたをよりフィットにするか、ということから始めましょう。 どのように身体がよりフィットになるかについて知っておく必要があること ほとんどの人にとって、フィットネスは巨大なブラックボックスです。彼らはジムに行きます;ウェイトトレーニング、有酸素運動、またはクラスに参加します。そして家に帰ります。 彼らはこれを、何度も何度も繰り返します。 時に彼らは、自身の筋力が増加し、心肺持久力が向上し、服がより似合うようになったと感じるでしょう。 それ以外の時には、彼らは全く向上しません。もっと悪いことに、逆行してしまうこともあるでしょう。 しかし、なぜこのようなことが起きるのでしょうか? 避けられない現実は、ほとんどの人が、そのことについて全くわからないということです。全ては一つの大きな謎なのです。 彼らがいつも非常に頑張っているのに、時々しか結果が出ない理由を説明できないのです。 それは、そもそもどのように身体がよりフィットになるのかを今まで誰も彼らに説明してこなかったからです。バイセプスを追い込んだり、臀筋のサイズを大きくしたりする方法についての数え切れないほどの記事やビデオがありますが、人間の身体の中で起こっていることを説明したものは非常に少数です。 しかし、あなたが多くの時間を努力に費やすのであれば、あなたの結果に対する鍵となることを理解することは重要だと私は思います。 あなたのセットとレップを結果に変える道筋 人間の身体について私たちが知らないことはまだまだ多いですが、科学はフィットネスへと導くはっきりとしたロードマップを示してくれています。全体像の観点から、私たちはそのプロセスを4つのフェーズに分けることができます: トレーニング(ストレスを適用する) 適応のための信号を送る 遺伝子のスイッチを入れる フィットネスの向上(結果) これら4つのフェーズの全てを合わせた時、このプロセスがあなたのフィットネスにどのように関連しているかを示すストレス−リカバリー曲線を得るでしょう: このカーブは、超回復のプロセスを示す一般的なモデル、つまり、トレーニングによるフィットネスの向上、を表しています。教科書や数え切れないほどの記事でどのようにトレーニングが作用するかを表すために使用されましたが、これには大きな問題があるのです… 従来の超回復モデルは、パズルの一つの巨大なピースを考慮していないのです。 これが、あなたのトレーニングが絶えず効果があるわけではない理由です。 理想上では、毎回のトレーニングはあなたのフィットネスの小さな向上につながります−超回復モデルがまさに示すように。ジムに行く度に、筋力または持久力が少し向上するでしょう。 時が経つにつれ、これらの小さな結果が大きな変化へと積み重なります。しかし、私たちは皆、これがそれほど単純ではないことを理解しています。 これについての最も大きな理由がストレス閾値と呼ばれるコンセプトです。 ストレス閾値は、上記のフィットネスの道筋の4つのステップにおいて、適応の信号を引き起こすストレスの量を、トレーニングという形で表しています。 あなたのトレーニングがこの閾値に達しなかったら何が起こるでしょうか?身体は同じように疲労しますが、あなたのフィットネスを向上させるための身体の遺伝子のスイッチは入らないのです。 フィットネスにおけるチャレンジは、それが向上するにつれてストレス閾値をさらに押し上げるということです。言い換えると、あなたがよりフィットになるにつれ、あなたの身体の向上を引き起こすためにストレス閾値まで達するのにより多くのボリュームと強度が必要になります。 これは、ほとんどの人が理解していることであり、そして漸進性過負荷のコンセプト−時間と共に徐々にトレーニング負荷(ストレス)を増加させていく必要があるという考え−が生まれた所以です。 教科書のセオリーとして聞こえが素晴らしい一方で、この話には続きがあります: トレーニングを通してより多くの負荷をかけることで、その後により多くのリカバリーをあなたの身体は必要とします。 これがほとんどの人にとっての限界点であり、ほとんどのプログラムのモデルがうまくいかない点です。 自身のトレーニングの効果が減少していくのを見た時、人々はより多くのことをしようとします:より多くのセット、より多くのレップ、より高重量、より高強度、より多くのトレーニング、と。 向上を引き起こすためのストレス閾値を再び超えることが出来るため、これは少しの間、効果があります。しかし、遅かれ早かれ、身体のリカバリー能力を超えてトレーニングをすることになります。 覚えていてください、より多くのストレスをあなたの身体に課せば、より多くのリカバリーがその後に必要になります。もしボリュームや強度、頻度といった形でストレスを絶えず増加させ、リカバリーを合わせて増やさなかったとしたら、あなたは自身で失敗へのお膳立てをしているのです。 あなたはストレス閾値を超えるために十分な強度でトレーニングすることができないほどの疲労を蓄積することになるのです。結局は、あなたの頑張りが自身を更なる困難に陥らせてしまうのです。 それが、より多くのリカバリーではなく、常により多くのトレーニングを課そうとすることで自身のフィットネスを向上させようとする際の問題なのです。 これは必勝法ではありません。なぜならトレーニングに対する身体の適応方法の基礎に基づいていないからです。

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コンディショニングをカムバックさせる方法 パート2/2

#3プログレッション:強度の前にボリューム あなたを疲労させるワークアウトとあなたのコンディショニングを向上させるプログラムの最大の違いはプログレッションです。なぜなら、継続的に向上していくには、疲労困憊になるまでトレーニングすること以上のことが必要だからです。 コンディショニングの停滞とオーバートレーニングを回避するためのカギは、昔からの漸進性過負荷のコンセプトから始まります。 経時的に徐々にストレスを増加させるという考え方は、筋力に関しては一般的によく理解されています。人々は、筋力を向上させるには、徐々にセットとレップ(ボリューム)を増やしていき、より高重量を挙上(強度)しなければならないことを理解しています。 しかし、コンディショニングについてとなると、人々は身体がどのように機能するかという全体像の見解を度々見失ってしまいます。 コンディショニングのプログレッションについての正しい考え方は、強度の前にボリュームに焦点を当てることです。ボリュームよりも先にそのまま強度を変化させると、あなたは停滞を引き起こしやすくし、将来の怪我の可能性を増加させることになります。 何よりも強度を推奨する人達によって引用されている悪名高いタバタの研究においてさえ、タバタ・インターバルを行ったグループはたった3週間後にVO2 Maxの向上が停滞してしまいました。低強度のトレーニングのみを行ったグループには6週間全体にわたって一定した向上が見られました。 そのことから学ぶことは多くあります。 私が8週間のコンディショニングプログラムを作成する際には、プログラムを下に示されている3つのフェーズに分解します:導入、ローディング、定着。 ローディングのフェーズは、プログレッションが起こるところであり、私は常にセット数、レップ、そしてトレーニング頻度を増やすことから始めます。 これによって、エクササイズや私の用いる方法に対する身体の特異的なワークキャパシティを向上させ、そして適切な基礎を築きます。この最初の期間の後にのみ、より高い心拍数でトレーニングしたり、レスト時間を減らしたりなどによって強度を増加させ始めるのです。 あなたの目標が、身体を壊すよりも、より長く、そしてより健康にするためのコンディションを作り上げることであれば、常にそれをよりハードにする(強度)前に、より多くのトレーニング(ボリューム)を追加することから始めるべきです。 #4自身の進捗を記録する コンディショニングには、あなたの結果に対してそれぞれ役割のある多くのパートがあるため、自身の進捗を記録することが重要です。これによって、計画に沿い、そして進めながら最適化することに役立ちます。 これを行う最も簡単な方法は、安静時HR、HRV、そしてHRRなどを毎日記録し、一方で週ごとにより直接的なテストをトレーニングに取り入れることです。 桜井の安静時HRとHRVを計測することに加えて、私は各トレーニングセッション中の彼のHRも記録しました。 私がそうしたのは、コンディションが向上すると、同じ量のトレーニングをした際に心拍数は低く抑えられ、そしてより速く回復するからです。桜井がより良いコンディションになるにつれ、スパーリングのラウンド間に彼の心拍数はより速く下がるようになりました。 長年の間、私は、格闘家のコンディションの最適な指標の一つは、各ラウンド間に毎回自身の心拍数を130台前半へ回復できたかどうかであることを発見しました。これは一般的に、彼らがゴングからゴングまで保たせる準備ができているかを意味しています。 あなたのカムバックは、格闘技の試合に向けて準備することではないかもしれませんが、心拍数が高強度のトレーニング間にどれだけ速く下がるかを記録することは、あなたの進捗を測る上で非常に効果的なことです。 これはまた、計測が容易であり、自律神経系の副交感神経側へいかに入り込むかの方法を学ぶことも助けてくれます。これは、リカバリーを最適化し、オーバートレーニングすることなくコンディションを間違いなく向上させていくために非常に重要なことです。 まとめ カムバックするためのカギは、あなたがどこから始めるか、またはどこに向かいたいかに関わらず、何よりも一貫性です。もし、私たちが桜井のカムバックに使った方法に一貫して従うのであれば、トップに返り咲くのは時間の問題でしょう。 桜井をトレーニングした最初の6ヶ月に、彼は、一晩で2試合しなければならないトーナメントも含め、日本での4つの大きな試合があり、彼はその全てに勝利したのです!一晩で2試合することは、アメリカでは許されていることでもありませんが、昔は普通のことでした。 トーナメントの決勝戦で、もう一人の伝説である五味隆典に接戦で負けてしまいましたが、その後4連勝したのです。 私たちが彼のトレーニングを担当する前、彼は5勝5敗でした。彼の大きな試合のために、私たちが彼をトレーニングした4年の間、彼は12勝し、2敗しかしませんでした。 あなたが元の身体に戻したいのであれ、今よりも良い状態になりたいのであれ、同じコンディショニングの原理が当てはまります。 アセスメントからはじめ、プログラムをシンプルに保ち、強度の前にボリュームを追加し、そして結果を記録することは、いつも効果的です。カムバックするのに遅すぎるということはありません。

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コンディショニングをカムバックさせる方法 パート1/2

皆、良いカムバックストーリー(復活劇)が大好きです。 私は2004年に、最も素晴らしい日本人格闘家、桜井速人の偉大なカムバックの一端を担いました。 あなたが長年の格闘技ファンでなければ、桜井のことを今まで聞いたことがないかもしれません。90年台の後半では、彼は世界で最高のパウンド・フォー・パウンドの格闘家の一人であると広く認められていました。 ピーク時には、彼は3年間連続で負けなしでした。彼の無敗記録は、彼よりも5インチ背が高く、最終的に彼の2階級上で闘った、あの有名なアンダーソン・シルバとの対決でついに終わりました。 残念なことに、その負けの後、桜井にとって物事は急速に悪くなっていきました。ひどい交通事故に遭い、次の10試合のうち5試合に負けたのです。最終的に、彼は同じ格闘家のようには見えなくなっていました。 その時、彼が闘っていた団体であるPRIDEが、彼のカムバックの時であると判断したのです。彼らは、彼のキャリアを軌道に戻すためにMatt Humeと私と共にトレーニングさせるべく、彼をアメリカに送り込みました。 私たちが彼をトレーニングした後にどうなったかについては、詳細をお話ししていきますが、その前に、私たちが彼を根底から立て直すために使った三つの重要な方法をシェアしたいと思います。 西側諸国ではジムが完全にオープンし始めていて、今は夏でもあり、今があなた自身のフィットネスをカムバックさせる完璧なタイミングでしょう。もしくは、あなたがコーチであるならば、今、あなたがトレーニングする人々を彼らが望む状態へ戻すのを手助けする時なのです。 #1まず第一に:アセスメントから始めよう 「評価していないのであれば、それは推測である」という古い言い回しには、良いポイントが沢山あります。ベースラインを設定することは、カムバックのためのコンディショニングプログラムを作成するための重要な第一歩です。 筋力に関しては、筋力を測るために、様々な運動でどれだけの重量を持ち上げるかを見ることは比較的簡単です。 一方で、コンディショニングを評価することは、異なる方法が必要となります。生理学的機能の見解を示す様々な内的数値を見る、または直接的なパフォーマンスの数値を用いることができます。 内的(間接的)な数値: 安静時心拍数(HR) 心拍変動(HRV) 60秒の心拍数リカバリー(HRR) これらの尺度には、心拍計やMorpheusのようなHRVを計測するアプリが必要となります。これらはあなたの経時的なコンディションの向上を記録するために非常に貴重なものであり、投資する価値があるものです。 コンディションの基準としてこれらそれぞれを使う正確な方法を見るためには、ここをクリックして、私のコンディショニングのKPI(The Key Performance Indicators:重要業績評価指標)についての記事を読んでください。 パフォーマンス(直接的)テスト: 12分間走(またはバイク) プッシュアップの最大反復回数 プルアップの最大反復回数 プランクの持続時間 内的な数値はコンディショニングの潜在値を測る方法ですが、パフォーマンステストはあなたの出力が実際にどんなものかという、より直接的な数値です。 上記のそれぞれのパフォーマンステストは、あなたの全体的なコンディショニングをテストする方法です。ほとんどの場合、ここから取り掛かると良いでしょう。 もし、あなたがアスリートであり、スポーツにカムバックしようとしているのであれば、より特異的なコンディショニングテストを取り入れるべきでしょう。例として、水泳選手は、12分間走の代わりに、プールで、ある程度の距離に対するパフォーマンステストをする方が良いでしょう。 あなたのコンディショニングの最も完全な状態を把握するために、私は両方のタイプのテストを取り入れることを推奨します。これによって、始める際に良いベースラインを得て、それによってあなたのカムバックプログラムを作り、コンディションの向上を記録することができます。 桜井に対して、私は安静時HR、HRV、そして格闘家のために私が特別に作った直接的なテストから始めました。 結果は良くありませんでした。彼は20〜25パウンド重量オーバーであっただけでなく、ひどいコンディションでした。彼はコンディショニングテストをやり遂げることもできなかったのです。 #2:KISS(Keep It Simple, Stupid:できるだけシンプルに) 私の本や記事を読んだことのある人は、私の書いたプログラムを見ると度々驚きます。彼らは、プログラム全体において、全てのセット、レップ、レスト時間、心拍数、重量が記載され、詳細に計画された非常に複雑なものを期待しています。 しかしながら、彼らが目にするのは、多くの場合で少数の方法とエクササイズだけの非常にシンプルなテンプレートです。 それは、プログラムの作成に関して、私はKISSの原則の熱心な信奉者だからです:誰にでもわかるようにできるだけシンプルに プログラムをより複雑なものにすることで、それがより効果的になることは滅多にありません。 多すぎるエクササイズや方法を追加することは、多くの場合でプログラムの効果を低下させます。プログラム作成のキーは適切なエクササイズと方法を選択することであり、可能な限り詰め込むことではありません。 私が桜井のコンディショニングプログラムの最初の8週間を作成した時は、全てを極端にシンプルにしておきました。 週2回、月曜日と木曜日、心拍出量またはテンポインターバルの形式で、主に低強度の有酸素トレーニングを取り入れました。20〜30分から始めて、週ごとに徐々に増加させました。 これらの日のコンディショニングの後に、彼は自身のポステリアチェーン、首、そして肩の筋力強化のための適度な補助トレーニングも行いました。 火曜日と土曜日は強度が最も高いMMA(総合格闘技)のトレーニングの日だったので、少量の全身の筋力エクササイズを含めました。彼が実際の筋力トレーニングを行ってから一年以上経っていたため、非常に低ボリュームで軽い重量から始めなければなりませんでした。 水曜日と金曜日は、全てがリカバリーのためのものでした。これらのトレーニングには、通常モビリティトレーニング、スイミング、そして軟部組織の治療が含まれます。これらは、桜井が怪我なく、そして格闘技のトレーニングに向けて回復できるための大きな要因でした。

ジョール・ジェイミソン 2833字

一貫して素晴らしい結果を残すための証明された四つの方法―ジムそして人生において パート2/2

続き... 方法#2:様々な範囲の強度を用いる(または、他の楽しいことを選択する) 時々、単調さが、私たちにとって良いものだとわかっていることをやめてしまう理由の核心となります。 「ジムに行くべきであることはわかっているんだけど、これ以上ロウマシーンをしたくないんです。」 「就寝前に炭水化物を摂るべきではないけど、また鶏の胸肉を食べるという考えに我慢できません。」 多様性はあなたの一番の味方です。取り入れましょう。あなたの日常から外れることで得られる精神的な休息の他に、様々な強度を用い、毎回高強度でトレーニングするという考え方を避けるべきである、実際の生理学的な理由もあります。 Fosterらによる研究では、無酸素/有酸素能力に対する二種類のHIITと一種類の定常状態プロトコールの効果に加えて、全体的なトレーニングプログラムの楽しさについて調査しました(2015)。研究の参加者は8週間の期間にわたって24回のトレーニングセッションを完了しました。3つのグループ全てが有意に有酸素能力を向上させた一方で、グループ間の差は統計的に有意ではありませんでした。 では、これらの方法がおよそ同じ結果を出したのであれば、参加者はどの方法をより楽しいと感じたでしょうか? タバタHIITのグループは自分達のトレーニングプログラムに対して有意に高い不快感を示しましたが(予想された通り)、実際には、研究では三つすべてのグループにおけるトレーニングに対する楽しさはプログラムが進むにつれて低下していったのです。 結論:あなたが選択する方法の多様性はおそらくその種類と同じくらい重要である。 もしあなたが長期的な健康やウェルネスの目標を追い求めているのであれば、完全にギブアップしないように、単調さを解消する方法を見つける必要があります。 この多様性の更なる効果は、あなたの低強度の日が回復や高強度の日に備えるのに役立つということです。もしあなたの身体がトレーニング間に回復することができるのであれば、バーンアウトしてトレーニングをやめてしまう可能性は低くなるでしょう。その結果は、トレーニングのより大きな楽しさに加えて、持続可能な進歩です。 方法#3:目標を絞る(もしくは、全てのことを一度にしようとしない) あなたの身体は、動く、考える、そして生命を維持するための限られたエネルギーしか持ち合わせていません。もし、一度に多過ぎるフィットネス目標を立てたとしたら、それを定期的に追い求めるための精神的、もしくは身体的なエネルギーがなくなってしまうでしょう。始める前から、あなたは自身を失敗へ導こうとしてしまっているのです。 私は、初心者について話しているのではありません。あなたが最初にダイエットやエクササイズを始めた時、総カロリーを減らしたり、活動的になったりすることで初期の進歩が見られるでしょう。これはあなたがフィットネスや体重の基準値を確立しているからです。 しかし、一度基準値が確立されると、あなたが向上させたいフィットネスのそれぞれの領域に対してより多くの時間を費やさなければなりません。時間とトレーニングに割り当てる生物学的なリソースは限られているので、より少数で、より明確な目標を設定する必要があります。 フィットネスの目標を削減するべき他の理由は、あなた自身が期待した結果に届かなかった際のネガティブなフィードバックを最小限にするためです。 例えば、あなたが現在のトレーニングブロックで減量と筋力向上、そして10キロのレースタイムを縮めようと望んでいたとしましょう。あなたがある程度の筋力を得て、そして他の二つの分野でほとんど変化がなかったとしたら、あなたの脳はドーパミンのレベルを下げることで最初に立てた報労の予想に対するエラーを認識します。 トレーニングを継続させ、あなたの進歩がより苦労しなければ得られないものになると、あなたの脳はそのトレーニングの価値を下げ続けるのです。あなたは、「目に見える効果を得ていないのに、私はなぜこんなにエネルギーを使って要るのだろう」、「この一回のトレーニングで実際何を成し遂げられるのだろうか?今回サボっても大したことないでしょう」などと自問し始めるでしょう。 あなたの貴重な時間とリソースは、一度に1~2個の目標を追い求めることに費やし、明らかな進歩(もしかしたらゆっくりかもしれませんが)が見られる方がよっぽど良いのです。 方法#4:トレーニングと同じくらい回復を優先する(もしくは、ちょっとだけリラックスしましょうか?) このアドバイスは最も大事なことの一部ですが、多くの場合で最も見過ごされているものでもあります。トレーニング方法について文字通り数千もの論文や記事がありますが、回復方法については非常に少数です。 皮肉なことは、あなたのフィットネスの向上を実際に促進させるのは回復だということです。あなたがトレーニングしている際、筋肉は大きくはならず、心血管系も向上しません;代わりに、成長はあなたが回復している時に起こるのです。 回復について率先した方法をとることは、あなたのトレーニングからより良い結果を得るため最も簡単な一つの方法なのです。重要なのは、あなたがトレーニングするのと同じくらいの時間と労力をささげなくてはならないということ。 これは、多くの様々なリカバリー方法からどれかを選びそして週のルーティンに組み入れることを意味します: アクティブリカバリートレーニング 軟部組織セラピー リラクゼーション/瞑想 アイソレーションタンク/水泳 水治療法 電気療法 サウナ 呼吸のリセット 一貫性に対する二つの最大の敵は、オーバートレーニングとバーンアウトを感じることです。そのため、回復を促進する活動は、あなたのトレーニングの長期的な成功にとって重要なことなのです。 あなたのジムにプールかサウナがあれば、それらを使い始めましょう。もし最後にマッサージを受けた時を思い出せないのであれば、良いセラピストを探し出し、そして定期的な軟部組織の治療によってどれだけ違いが出るかびっくりすることでしょう。もし安く済ませたいのであれば、地元で足ツボのマッサージをする店を探してみましょう(通常は1時間で30ドル以下でしょう)。 1日に10~15分リラクゼーション音楽を聴いたり、深い呼吸法に集中したりすることに費やすというシンプルなことでさえ、常にスイッチが入っているタイプAの性格を持つ人に対して大きな影響を与えるでしょう。 選択肢があるのであれば、私は強度よりも一貫性を選ぶでしょう。EFD。 しあなたが何かで成功したいのであれば、一貫性を持たなければなりません。 あなたの目標に近づくためには何かを毎日―EFD―しなければなりません。 しかし、それは無理をしなければならないということではありません。多くの人は、自身のトレーニングプログラムにおいて強度を優先するという間違いを犯します。彼らにとって、成功とは、挙上した重量やトレーニング後にどれだけふらふらするかによって測られるのです。 たた、ノンストップの強度はオーバートレーニングとバーンアウトへと続く確実な道です。ジムに関しては(そして人生に関しても)ゆっくりと着実であることが最後に勝つのです。 言い換えると:もし選択肢があるならば、私は強度よりも一貫性を選びます。1日も欠かさず。 次になりをするか: 1.あなたの生活の特定の部分において自制心を持つ必要性を無くしましょう。もしあなたが常に夕食を食べすぎているようであれば、少なく盛り付けましょう。もし、ジムに行くために朝起きることができないのであれば、部屋の反対側に目覚まし時計をセットして(ベッドから出てスイッチをオフにしなければならないように)、前の夜にジム用の服を部屋の真ん中においておきましょう(準備ができているように)。 日々のスケジュールを確認して、あなたが直面する最大の誘惑を見出して−そしてそのような誘惑を排除する方法を見つけましょう。 2. トレーニングプログラムに多様性を追加しましょう。もし長期的な健康とウェルネスを追い求めているのであれば、バーンアウトを避けるために単調性を解消する方法を見つける必要があります。いくつかの新しいエクササイズや方法を選んで、より頻繁にあなたのプログラムに変化を加えましょう。オーバトレーニングという罠を避けながら、新鮮さを保ち、モチベーションを高く維持できるでしょう。 3.目標を絞りましょう。一度に2つも3つも目標を追い求める代わりに、1つか2つに削ぎ落としましょう。これによって、やることが多過ぎる時、そして自分自身の期待に添えなかったときに受け取るマイナスのフィードバック(そしてドーパミンレベルの減少)を最小限にできるでしょう。一つの目標を選び、次に移るまで、それだけに集中します。 4.トレーニングと同じくらい回復についても意識を向けましょう。あなたのトレーニングから良い結果を得るための最も簡単な一つの方法は、回復のための率先した方法をとることです。覚えていてください:トレーニング中にあなたの筋が大きくなったり、心血管系が発達するのではなく、代わりに、成長はあなたが回復している時に起きるのです。一つか二つの活動(水泳、リラクゼーション音楽をきく、マッサージなど)を選んで、トレーニング日と同じようにあなたの週のスケジュールに組み込みましょう。 もう少しガイダンスが欲しいですか?世界初のデジタルのリカバリーコーチであるMorpheusは、回復を何よりも早く促進するために、それぞれの日にトレーニングするべき個別化された回復ゾーンを教えてくれます。

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一貫して素晴らしい結果を残すための証明された四つの方法―ジムそして人生において パート1/2

数年前、あるトレーニングセッションの最後に、UFCファイターのDemetrious Johnson(DJ)が、彼の義理の父と雨樋を設置した日のことについて話してくれました。DJは屋根仕事のコツを学べると思っていましたが、代わりに彼が学んだのはパワフル、なマントラでした−そのマントラは、今は私のジムの全員が毎日復唱しています。そのマントラは彼をチャンピオンの地位へと押し上げ、彼の人生を永遠に変えたのです。 素晴らしい結果を得るための4つの戦略と共に以下で紹介しますが、このマントラは重要な備忘録にもなっているのです:ジム(または人生)において進歩するためには、強度よりも一貫性がより重要となるのです。 灼熱の屋根の上で10時間過ごしたことから人生について学んだこと。 DJの屋根仕事への一日かぎりの弟子入りの時点では、UFCにはフライ級の階級すらありませんでした。それはDJが、他の多くの同僚と同じく日中は9時5時で仕事をして、夜に総合格闘技のトレーニングを行う比較的無名なアマチュアファイターであったことを意味しました。 ある日、DJの義理の父であるAllenが、彼自身が40年間仕事としてきた雨樋のビジネスをDJが学ぶために一緒に来るように彼を招きました。もしかしたら、それはDemetriousにとって、格闘技がうまくいかなかった場合によりどころにする良い仕事であったかもしれません。 その日は朝5時に始まり、現場へは車で2時間かかりました。その現場で、AllenはDJに屋根に登るよう伝えました。4時間続けて、DJが長さを測り、Allenがそれに合うように樋を切り、そして設置するために2人でそれを屋根の上まで運んだのです。 一つ一つ。少しずつ。何時間も。 華氏90度の暑さの中、ほぼ9時間連続して屋根に上り下りを続けた後、彼らは2時間の帰路のためトラックに乗り込みました。疲労困憊の中、DJは運転席にいるAllenを見ました。 「これを毎日やっているのですか?」と彼は尋ねました。 無表情のまま、Allenは答えました:「一日も欠かさずに。それが人生だ。」 その時以降、日々のトレーニングの苦しみが彼にのしかかってくる度に−疲れる度に、トレーニングを中途半端にしたくなる度に、トレーニングをサボりたくなる度に−DJはAllenがいったことを思い起こしました。 1日も欠かさずに(Every Fucking Day)。 そして「EFD」というマントラが生まれたのです。 一貫性(強度ではなく)が目標に到達するかできないかの違いである 真実、人生は度々苦しいものです。フィットネスも同じです。目標に到達するには、正しいことを時々するだけではいけません−それを常におこなわなければはならないのです。 1日も欠かさずに。 あの日屋根の上でDJが学んだ教訓は次の通りです:一貫性は王様である。最も成功している人達は、人生がEFDであることを理解している人達です。彼らは、来る日も来る日も一貫して仕事に取り組まなければ、トップに上り詰めることができないことを知っているのです。 問題は、非常にたくさんの人に一貫性が欠如していることです。代わりに彼らは強度に依存しているのです。 彼らは、ジムでインターバルトレーニングをして自身をいじめ抜くのです。高重量の下に自身を追いやります。彼らは「ビーストモード」に入り、自身の身体を痛めつけるのです。 2歩進んで1歩下がる、は正しいトレーニングへの取り組み方ではありません。 実のところ、高過ぎる強度で頻繁に行い過ぎると、あなたの身体は抵抗して、あなたの一貫性に影響がでます。この方法の典型的な例を思い浮かべてください:平日はダイエットし、週末にやけ食いをする。 厳しいダイエットを週に5日しながらも週末に追加で3000カロリーも食べているのに体重が減らないことを理解できない人を、あなたは何人ぐらい知っていますか? もちろん、私は強度の高いトレーニングやダイエットに反対するわけではありません。しかし、私はそれが乱用されていると思っています。私たちの多くは、着実な方法−EFD−が、20分間にどれだけのインターバルを詰め込むよりもより重要であることを理解できずにいます。 フィットネスに関して、一貫性は必要不可欠です。しかし、どのようにEFDの力を利用して、そして実際にあなたのトレーニングに一貫性を維持できるでしょうか? 以下に私が使う四つの重要な方法を紹介します。 方法#1:自制心の必要性を排除する(もしくは、クッキー缶にクッキーを入れない) 自制心は、私たちが1日を通して簡単に使い切ってしまう限定的なリソースです。しかし、誘惑を排除することで自制心の残り回数に手をつける必要性を避けることができます。 このように考えてください:もしあなたがクッキーをクッキー缶に入れてキッチンのカウンターにおいたならば、あなたはクッキーを食べないようにするために意志の力(または自制心)を使う必要が出てくるでしょう。しかし、もし、そもそもクッキーを缶に入れなければ、クッキーを食べることは不可能なのです。 自制心を持つ必要(クッキーを食べないこと)を、誘惑を排除(食べるクッキーをなくす)することで排除したのです。これはシンプルですが非常に効果的な方法です。 もし、ダイエットやトレーニング、瞑想などにおいて一貫性について苦慮してきたのであれば、あなたは自身がつまずく原因を正確に理解しているのではないかと私は推測します。それらを正確に見出して、じっと堪え、それらを排除、またはそれらを避けてあなたの一日を構成する方法を見つけましょう。それによってあなたは選択しなくても良くなります。 一貫性を持つことにロボットのような意志を持つ必要はありません。代わりに、あなたが失敗する要因を理解し、それを考慮し、それを回避するように計画することの方がより重要です。 でも、チートデーはどうしましょう?! 見て見ぬふりをされている問題について指摘します。なぜなら、おそらくあなたは「でもチートデーはどうなんですか?」と考えているからです。ダイエットを計画的に中断させることは、実際には長い目で見てあなたの食事の計画を定着させることを容易にするでしょうか? 自分自身の個人的な経験から、チートデーは少し収拾がつかなくなる(そうですね、もしかしたらかなり収拾がつかなくなるかもしれません)傾向があると私は理解しています。こう考えるのは私だけではないのです。 Rena WingとSuzanne Phelanによる研究では、成功した長期的な減量に関連した要因が調べられ、その一つが食事の一貫性でした(2005)。彼女らは、その研究で、週の中で顕著に自身の食事を変動させなかった参加者は、週末よりも平日により厳格な食事をとった参加者よりも5ポンドの範囲で、翌年1.5倍もその減量分を維持できたようでした。 言い換えると、実質的に同じ食事を毎日とった−EFD−人達は、自身の減量を維持するのがより容易であったことがわかったのです。 もちろん、比較的一定した食事は、あなたが実行したいと夢に見たことではないかもしれません。私たちは皆、食べたいものを、食べたいときに食べ、そしてジムで一生懸命トレーニングすることでそのダメージを埋め合わせることができる人になりたいでしょう。 しかし、私たちは自分に正直にならなければなりません:この方法は本当に健康的もしくは持続可能でしょうか?もしかしたら、厳格な食事−チートデーのサイクルの代わりに、自身を甘やかしたり、不必要に剥奪したりせずに一貫的により良い食事ができるような方法を見つけてみましょう。 パート2/2に続く…

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コンディショニングの最大の弱点を正確に示す方法(その弱点を修正することができるように)パート2/2

BioForceコンディショニングアセスメント(つづき) 実行方法は次の通りです コンディショニング評価は、まず呼吸パターンと全身の可動性を素早く評価することから始まります。 呼吸とモビリティは、コンディショニングとどのような関係があるのでしょうか? 実は、とてもたくさんあります。 ほとんどの人が気づいていないのは、非効率な呼吸パターンは必然的に可動性の低下、エネルギー消費の増加、さらには回復の遅れにつながるということです。 多くの人のコンディショニングの問題は、非効率な呼吸パターンと効果的なモビリティの欠如から始まっています。この2つの領域をコンディショニングの評価に組み込んでいないため、この非常に重要な関連性を見逃していることが多いのです。 これこそが、マイク・ロバートソンとビル・ハーマンのiFastから私がピックアップした2つの特定のテストからコンディショニングアセスメントを始めることが大切な理由です: 胸骨下角テスト ヒップアダクション(股関節内転)テスト 胸骨下角テストをどのように行うかの簡単なビデオをここから見ることができます(いくつかの呼吸エクササイズも見ることができます) ヒップアダクションテストは、横向きに寝て、膝を90/90のポジションに曲げた状態から始めます。下の写真のように、上側の足が体と一直線になるまで伸ばし、どこまで股関節を内転させられるかを見ます(膝をテーブルの方に落とせるか)。 テストに合格するには、膝がテーブルまで届くようにする必要があります。もしできないのであれば、それは非効率な呼吸パターンに関係している可能性があります。コンディショニングを向上させたいのであれば、これは確実に直す必要のあるものです。 コンディショニングのエネルギー エネルギーシステムは、多くの人が混乱し、複雑だと感じているものです。実際、人間の代謝や、身体がエネルギーを生み出すためのさまざまな経路について深く掘り下げると、それは複雑なものです。 しかし、だからといって、ロケット科学者にならなければ、自分のエネルギーシステムの全体的な発達についてきちんと把握することができないというわけではありません。 もしあなたが何百万ドルものお金がかかっているプロのアスリートなら、VO2maxや無酸素性閾値におけるパワーなどの指標をテストすることには価値があります。 それ以外の人は、最小限の時間と労力で、できるだけ多くの情報を得られるテストを利用することをお勧めします。評価への投資に見合うだけの効果を得ることを考えてください。 これをするためには以下のテストを使います: 安静時心拍数と心拍変動 1.5マイル走 60秒心拍リカバリー 安静時心拍数と心拍変動は、様々なコンディショニングの資質と幅広く相関する二つの一般的なフィットネスの指標です。 なぜなら、これらは有酸素性エネルギーの生産、さらに、作業時間の合間に素早く回復する能力と密接な関係があるからです。 一般的なフィットネスの目標としては、安静時 心拍数が 60 台前半、HRV スコアが 70 台後半であることが、堅実な基盤です。大半のアスリートは、心拍数が 50 台前半から半ば、HRV スコアが 80 台になることを目標にすべきです。 Morpheusを使えば、1日たった数分でこの2つの両方を測定し、追跡することができます。これは、自分のコンディショニングを評価し、それが時間とともにどの程度向上しているかを確認するための非常に効果的な方法です。 なぜ1.5マイル走なのか? 3つ理由があります… まず、これはクーパーテストの基本的なバリエーションで、年齢、性別、総走行距離からVO2maxを推定するには一般的にかなり正確であることが研究により示されています。 この結果計算機に数値を入力することで、自分の数値を確認することができます。 次に、トレッドミルやトラック、あるいはFitbitのような歩数計があれば、距離を計算することができます。これなら、誰にでも簡単にできますね。 補足:体力が許す限り、1.5マイルは走ることをお勧めします。怪我やその他の理由で走れない場合は、代わりに自転車を使うこともできます。ただし、自転車を選ぶと、確立されている基準と自分を比較することができません。 1.5マイル走のテストを使う最後の理由は、あなたの精神的なパフォーマンスを評価するためです。 最後の1、2分をどの程度うまく処理できますか?疲れがたまってくると、ペースダウンしてしまいますか?また、最初から最後まで自分を追い込めていますか? 疲労に耐え、集中力や、技術、及びパワーの発揮を維持する能力を評価することは、自分のコンディショニングの弱点を見つける上でも重要です。 テストが終了したら、すぐに心拍数を記録してください。そこから1分後に再度チェックし、その差を記録します。 これは60秒心拍回復と呼ばれ、コンディショニングのパズルとして非常に重要なピースです。心拍数を素早く下げることができれば、有酸素エネルギーがより多く働いている証拠です。 これは、あなたがパワーを維持しやすく、疲労を回避しやすいことを意味します。1分間に20拍程度の低下が平均的です。それ以下だと悪く、40拍程度だと優良とされていますので、40拍辺りを目標にするとよいでしょう。 疲労時の動きのスクリーン BioForceコンディショニングアセスメントの最後のステップは、1.5マイル走後の60秒間の回復時間からすぐに最大筋持久力の3つの特定のテストを行うことです。 プッシュアップ プルアップ プランク ここで重要なのは、3つのテストをすべて休まずに行うことです。目的は、何回反復できるかということと、疲労によって動きの質がどう変わるかということの両方を確認することです。 なぜこれが重要なのでしょうか? なぜなら、疲労が蓄積すると、動きが変化するからです。それは当たり前のことです。しかし、それをいかに変化するかによって、コンディショニングやパフォーマンスに劇的な影響を与え得るのです。 動きやテクニックは完全に崩れてしまいますか?それとも、自分を限界まで追い込みながらも動きやテクニックを維持し続けることができていますか? この2つの違いはスキルであり、学ぶことができるものです。 このスキルがあるかどうかは、3つの筋持久力テストでの動作パターンを見て判断することができます。 経験豊富なコーチに採点してもらうか、ビデオを録画して自分で採点してください。1~5の段階を使い、下記のような動きの質を構成するさまざまな要素を採点することをお勧めします: 股関節、膝、足首、肩のアライメントなど、姿勢や体勢をどれだけ保てるか? 左右対称の姿勢を保てるか、それともどちらか一方に偏っているか? 適切な可動域を使い続けているか、それとも狭まっていないか? 背骨をニュートラルに保ち、良いコアの安定性を維持できているか?それともすぐに崩れてテクニックに影響を与えているか? 1.5マイル走ですでに疲れている状態で、何回できるかということも重要ですが、動きにも注目すると、このテストはさらに価値のあるものになります。 動きは、最終的にエネルギーを必要とする原動力となります。動きの質を長時間にわたって効率的に維持できれば、コンディショニングはより良いものになります。 実際そのくらいシンプルなのです。 ピースを繋ぎ合わせる:これらは何を意味しているでしょうか? BioForceコンディショニングアセスメントは、20分以下で、あなたのコンディショニングの最大の弱点を明らかにすることができます。 連鎖の弱点がどこにあるのかを理解するためには、それぞれのテストにおけるパフォーマンスを見ましょう。10回に9回は、テストの中で少なくとも1-2箇所は、他よりパフォーマンスが悪いところが見つかるはずです。 安静時心拍数や心拍変動が、必要な数値に達していないかもしれません。1.5マイル走の後、心拍数が十分に早く下がっていないかもしれません。 あるいは、前のテストが終わった後に30秒以上プランクを保つことができなかったかもしれません。元気なときに強いコアを維持できることに意味はありますが、疲れているときでもコアの強さを維持できることは、まったく別の話なのです。 コンディショニングの最大の制限要因を特定したら、次のステップは、それを解決するためのプログラムを組み、実行に移すことです。

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コンディショニングの最大の弱点を正確に示す方法(その弱点を修正することができるように)パート1/2

コンディショニングの最大の弱点を正確に示す方法(その弱点を修正することができるように) なぜ多くの人が、延々とインターバルや高強度のワークアウトを行っているのにもかかわらず、本来持っているべきコンディショニングを持ち合わせていないのかを説明することに役立つ簡単な話を共有したいと思います...。 数年前、私はニューヨークシティーで、Equinoxのトレーナーグループに向けたワークショップを行っていました。 初日の講演の後、私は、ヘリコプターで市内を周遊する予定を立てました。ニューヨークにはもちろん、沢山の歴史的建造物や見るべきものがあるので、私はそれを本当に楽しみにしていました。 そのため、パイロットがヘリコプターを動かそうとしている間、45分もヘリコプターの中で座って過ごした時はとてもがっかりしました。 最初に、パイロットはヘリコプターが水没したと思ったそうです。そして次に、燃料ポンプに何か問題があると判断しました。または、電気系システムだったかもしれません。 最終的に、ヘリコプターを駆動させようとして(そして失敗して)膨大な時間を費やした後、会社のオーナーがやってきて、(原因が何であれ)修理できると言いました...しかし、それには1、2時間かかるとも。 私は既に、空港まで1時間以上運転してきていましたし、これがこの街での唯一の夜だったので、彼に待つと言いました。彼は車を貸してくれ、地元のレストランをいくつか紹介してもらいました。 ちょうど料理を注文している頃、電話が来て、ヘリコプターの準備ができたと聞きました。空港を出てから、まだ20分しか経っていませんでした。 空港へ戻って、彼らにどうやってそんなに素早く直したのか尋ねた時、オーナーは少しきまりが悪そうに見えました。 エンパイアステートビルディングの横を飛行して...数時間後 燃料ポンプや電気系システムなど、複雑な異常は何もないことが判明しました。そうではなく、ヘリコプターは一つの単純な理由により動かなかったのです:パイロットが燃料止水栓をオンにするのを忘れていた。 栓が閉じていたため、ヘリコプターは燃料を得ることができませんでした。これが、パイロットが何をやってもエンジンがかからない理由だったのです。 エンジンが稼働するためには燃料が必要なことは、整備士でなくてもわかります。パイロットは、単純に栓が閉じていることに気づかず、また、通常は栓が開いたままになっているため、確認しようとも思わなかったのです。 結局は初歩的なミスが理由で、多くの時間を無駄にしてしまいましたが、このことから学ぶことができる貴重な教訓があります。 何かを修復するためには(ヘリコプターであれ、自分のコンディショニングであれ)、どこに制限要因があり、何が本当に壊れているのかを理解する必要があります...そうしなければ、ただ時間を浪費することになるでしょう。 これが、全てのコンディショニングプログラムは、まずコンディショニングの評価から始める必要がある理由です。 問題:ほとんどの人が自分のコンディショニングを評価する方法を知らない 人々は、大抵、ガスタンクの中身が足りないことを自覚する何かが起こってから初めて、コンディショニングに取り組むことを決意します。 最終ラウンドでガス欠になる格闘家 第4クオーターで崩れるチームスポーツアスリート フィニッシュラインまで辿り着くのに苦労する持久系アスリート 競技の最終日に潰れるクロスフィッター わかりますよね。 本当にコンディショニングをやりたくてやる人は多くありません。やる必要があると自覚しているからやっているのです。 自分のコンディショニングが悪く、改善が必要だと理解することは簡単なパートです。なぜコンディショニングが悪いのかの理由を理解する(そして何をすべきかを知る)ことが難しいパートです。ここが多くの人が苦しむところです。 コンディショニングは、ストレングスよりもはるかに多くの変動部分を持っています。コンディショニングは、単一のフィットネスの質ではなく、多くの異なる要素が同時に作用した最終結果なのです。 エネルギーシステム 神経筋持久力 動きの能力 スキルとテクニック メンタルパフォーマンス これらが一つでも弱かったり、故障していたり、未発達だったりすると、コンディショニングはその代償を払うことになります。 そのため、コンディショニングの評価はとても重要なのです。評価の全体的な目的は、あなたの弱点を特定し、それを強化するためのトレーニングを行うことです。 ヘリコプターは燃料がなければ飛べない(あるいはスタートすることさえできない)のと同様に、あなたの身体も、身体のシステムの何かが効果的に働いていなければ、パフォーマンスを発揮することはできません。 つまり、コンディショニングを向上させるためには、まず自分の制限要因を特定する必要があるのです。 コンディショニングプログラムがしばしばコンディショニングの改善に失敗する理由 ほとんどのコンディショニングプログラムでは、弱い箇所がどこにあるのかを明らかにするための本物の(または効果的な)評価を使っていません。もし評価をしているとしても、エネルギーシステムを測定しているだけであることが多いです。 エネルギーシステムは大切ですが、それはコンディショニングのパズルの一つのピースにすぎません。 まず何が悪いのかを探そうとせずにランダムな部品を当てはめ始めるだけの整備士に、故障した車を持っていくとどうなるか考えてみてください。 どのくらいうまくいくと思いますか? おそらく、多くの時間とお金を無駄にして、あまり幸せな気分にはならないでしょう。次回はより良い整備士の元へ車を持っていくことになるでしょう。故障した車をコンピューターに接続して、エラーコードを確認し、まずは問題を診断する整備士に。 それでも人は、コンディショニングがうまくいかなくなると、十分に激しいトレーニングをしていなかったから、十分なインターバルを行っていなかったからなどと考えることが多いです。 根底にある原因について深く調べる代わりに、より激しいトレーニングをしたり、より多くトレーニングをすることによって、症状を改善しようとします。 それが滅多に上手くいかない理由は、それまでに行っていたことがコンディショニングを改善していなかったのなら、それをより多く(あるいはより激しく)行っても問題は解決しないということです。 ただ時間とエネルギーを更に無駄にするだけです。 これこそが、効果的で高度に的を絞ったコンディショニング評価から始めることが非常に大事な理由です。評価をすれば、そもそもなぜコンディショニングが下がっていたかを正確に理解することができるのです。 故障したコンディショニングを実際に修復するコンディショニングプログラムを構築する唯一の方法は、このようなタイプの評価から得られる情報を利用することです。 BioForceコンディショニングアセスメント 評価がどのようなものになるかのイメージをお伝えするために(そしてすぐに試すことができるものを提供するために)、この記事では、私のコンディショニングコーチの資格で使っているアセスメントの基本的なアウトラインを紹介します。 私は、コーチがコンディショニングを評価し、弱点を特定するためのシンプルかつ強力な方法を提供するために、このアセスメントを作成し、改良しました。また、行うのに何時間もかかったり、理解するのに博士号が必要なものではないように努めました。 その結果、コンディショニングのあらゆる部分に関する最も重要な質問に答える一連のテストができました: 様々なエネルギーシステムがどれくらい発達しているか? トレーニングとトレーニングの間でどのくらい素早く回復できるか? どの筋肉群の持久力が最も優れているか? どれくらい効果的にエネルギーを管理し、コントロールできているか? どの筋肉群の持久力が最も低いか? 呼吸パターンはどれくらい効率的か? 運動能力はどう見えるか? 疲れてきた時に、動作パターンがどのように変化するか? 私が教えているBioForceコンディショニングアセスメントは4つの異なる主要要素に分けることができます。それぞれの要素は、全体像を把握することができるように、コンディショニングの異なる分野を評価するようデザインされています: 呼吸とモビリティー エネルギーシステムの発達 筋持久性 疲労時の動きのスクリーン 疲労時の動きのスクリーンは筋持久力テストの一部なので、3つの異なるテストを終える必要があるということです。ウォームアップとクールダウンを除けば、全体で20分もかからないはずです。 エネルギーシステムの発達を正しく評価するために、心拍計を使うことを強くお勧めします(私は自作のアプリ「Morpheus」を使っています)が、それ以外に必要な機材はありません。

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心拍トレーニングを修正する3つの方法 パート2/2

続く。。。 #2:定常状態だけでなく、インターバルのためのゾーン(ZBIT)を使用する 過去十年以上にわたり、フィットネス業界は高強度インターバルトレーニング(HIIT)に取り憑かれています。 いくつかの記事を読むだけで、なぜそれほど多くの人がその高強度インターバルを魔法のようだと信じているのか簡単にわかります。そのトレーニングは、あなたをよりスリムに、より速く、より良いコンディションにし、心臓発作を予防し、がんを治す、などというようなことができると。 もしそれがそんなに簡単なことなら、ほとんどの人がこの種のトレーニングをたくさん行っている、または行ったことがあるため、ほぼ全員が健康でしょうね。 しかし実際のところ、そうではありません。なぜでしょうか? 一言でいえば、今日のインターバルのやり方が、「高強度で行う」のが唯一の方法だという誤った考えに基づいているために、大きく壊滅しているからです。 すべての類の高強度インターバルが、事実上同じ公式のバリエーションなのはそのためですー全力で頑張る、休む、繰り返す。 これは、一連の1RM運動を何度も繰り返して強くなろうとしているのと同じです。 HIITが無残に失敗しているフィットネスの基本原則とは、ちょうど強化するにはシングルレップ・セット(1レップ/セット)以上のことを行う必要があるのと同じように、わたしたちの身体には一レベル以上の強度が必要だということです。 インターバルの方式を変えなくてはなりません。もっと良い方法に。 ”全力で頑張る“は、”必要な分だけ頑張る“と置き換えられるべきです。”レスト“の部分は、繰り返す前に呼吸を整えようとする以上のものでなくてはなりません。 ゾーンベースのインターバルトレーニング(ZBIT: Zone-Based Interval Training)のコンセプトが生まれましたが、それをし始めるべき理由は、インターバルトレーニングには一つ以上の強度が必要だからです。 ゾーンベースのインターバルトレーニングは何が違うのか? このタイプのインターバルトレーニングの主な違いは、それがはるかに広範な強度をーインターバルの運動部分及びレスト部分の両方においてー組み込んでいることです。 それには心拍ゾーンを使用します。 心拍ゾーンの利用が流行った最大の理由は、特別な脂肪燃焼ゾーンがある(実際はありません)という考えですが、本当の利点は、ゾーンによって強度が異なるということです。 ゾーンを使用し運動強度とレストの両方を操作することは、標準のHIITと比べ、多くの利点があります: 身体のエネルギーシステムの様々な部分をより効果的に狙うことができる オーバートレーニングにならずに、より高いトレーニング量及び頻度を扱える エネルギー管理及びペーシングをより良く制御できるようにする 疲労に伴うテクニックの低下を防ぐ手助けをする スポーツパフォーマンスにより特化している より多くの種類のトレーニングを提供し、トレーニングするのがもっと楽しくなる プラトーに陥らずに、長期に渡ってより良い結果を生み出す

ジョール・ジェイミソン 3547字

心拍トレーニングを修正する3つの方法 パート1/2

2008年のことですが、私はPolar社を説得し、チームでの心拍数モニタリング使用法を広く伝えるのを手伝う代わりに、Polar Team 2心拍数モニタリングシステムを一台譲ってもらいました。 すぐにジムに大きなテレビを設置し、すべてを接続し始めました。 この類の技術のごく初期だったので、セットアップして稼働させるのは非常に手間がかかりました。iPadなんて存在する前のことでしたから、特別なPDAを購入し、それをテレビに接続する方法を考え出さなければなりませんでした。 しかし、やっと動作させることができると、もう最高でした! 初めて、トレーニング中の全員の心拍数を見ることができたのです。さらに重要なのは、リアルタイムの心拍数を使ってグループを指導できるようになったということです。 それまでは、一度に複数の人にこれを行うのはほぼ不可能でした。 とは言え、ある人の心拍数を見る唯一の方法は、彼らにチェストストラップを着用させた上でウォッチを持ち、私はシグナルを失わないように必ず十分近いところにいなくてはなりませんでした。 正直、そのせいで気まずい思いをすることもありました。 ジムに来る全員にリアルタイムの心拍数を使用できるようになったことは、まさに大革命でした。それによって私のコーチング方法も変わりました。 それを確かめる術はありませんが、もし私がアメリカで最初にリアルタイムの心拍数を表示する大型テレビを壁に設置したジムの一つではなかったとしたら、驚きです。 これから14年間の月日が経ち、このシステムはあちこちのジムで見られるようになりました。心拍数を使用することがどれほど影響力のあることかを考えると、それは良いことのはずです...しかし私が見た限り、ほとんどの場合はそうではないのです。 心拍トレーニングについての真実とは、テクノロジーは進化しても、多くの人々の心拍数の使い方は進化していないということです。 今日、心拍数モニタリングシステムを備えた多くのジムに行ってみると、大抵次の二つのうちどちらかが起こっているのを目にするでしょう: 人々の心拍数が画面上に表示されているが、彼らは文字通りまったくそれに注意を払っていない。彼らのトレーニングと全く結びついていない。 ポイントを獲得するため、またはそれが自分たちのすべき行動だと思い込んで、できるだけ高い心拍数を何度も繰り返し打ち出そうとしている人たちであふれている室内。 1つ目はほとんどただの時間の無駄です。2つ目は、しばしば利益よりも損害をもたらすでしょう。もしその理由がわからなければ、この記事を読んでみてください。 幸い、心拍トレーニングを正しく用いることはそれほど難しくはありません。重要なのは、いくつかの基本的なルールと戦略に従うことです。 早速始められるように、心拍トレーニングを正しい方法で使い、それが結果を向上させることを確実にするためにできる3つの最も重要なことをまとめました。 #1.動いて、自分自身の真の最大心拍数を知る 心拍トレーニングに関しては、正確さが重要です。残念ながら、これははじめからうまくいかないことが多い部分です。 なぜなら、およそすべての心拍数アプリやデバイスが、最大心拍数のパーセンテージを中心に構築されたゾーンベースのシステムを使用しているためです。 ゾーンについては後で詳しく説明しますが、問題は、心拍トレーニングを行っている人の中で、実際に自分自身の真の最大心拍数を知っている人はほとんどいないということです。彼らは推測するか、または誰もが知っている“220―年齢”という古い公式を使ってしまうのです。 しかしながら、多くの人が知らないのは、その220―年齢の公式が正確であることを裏付ける研究は文字通り一つもないということ。 むしろ、その公式は、1970年代初頭に、研究者たちが様々な年齢のわずか35人から得た心拍数のデータを調べた後、大まかな推定値として思いついた恣意的な方程式だったのです。 50年後の今日、最大心拍数の福音になるとは決して意図されていなかったのです。 それが流行した理由は、正確性ではなく利便性と簡便さにあるでしょう。誰でも220から年齢を引き算できますが、その後の調査では、その値が10-15bpmも大幅に高くまたは低く出される可能性があることが示唆されています。 真実は、すべての人にとりわけ正確な最大心拍数の方程式はないということです。最大心拍数は、人によって大きな多様性があります。 つまり、もし心拍トレーニングを最大限に活用したいのであれば、方法は一つしかありませんー文句を言わずに、昔ながらの方法で真の最大心拍数を見つけるのです。 それでは、それを行う最良の方法は何でしょうか? 最大心拍数が作用するスポーツのアスリートなら、単純にMorpheusのような優れた心拍数モニターを着用してこのトレーニングを記録するのが、大抵最も良い方法です。 それがどのように見えるのかの例を、ラケットボールの試合中の私自身の心拍数データから見ることができます。 真の最大心拍数に達すると、どんなに頑張っても、心拍数がそれ以上上がらないことがわかるでしょう。また、疲労によりペースが落ちてしまうまで、通常その心拍数を維持できるのはせいぜい20-30秒間です。 最大心拍数に達するスポーツをしていない場合、私の推奨する方法は、とても綿密なウォームアップをしてから、60-90秒間の全力スプリントを2-3分間のレストを挟みながら3-4本行うものです。 大抵最大心拍数に達するまでには2-3本かかるので、1本目で最大心拍数に達するとは期待しないでください。 一つ覚えておくべきことは、最大心拍数はポジションに特異的だということです。つまり、自転車に乗ったりロウイングをしているときのように座りながらの最大心拍数は、走っているときの心拍数とは同じにはなりません。 心拍トレーニングのほとんどが立って行うエクササイズであれば、スプリントのようなエクササイズで最大心拍数を得ればよいでしょう。もしロウイングやサイクリング、あるいはその他の座って行うエクササイズが多いのであれば、それらの類の運動を行うときにする座位での最大心拍数を得るのがよいでしょう。 最大心拍数に達するのは楽しいことではありませんが、嬉しいことに、最大心拍数はフィットネスレベルによってあまり変わるものではありません。 つまり、正確な数値を得るために頑張らなくてはならないのは、たった一度だけなのです。 その後は、その数値を設定して忘れてしまいましょう。

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コンディショニングを向上させるための5つの重要な戦略 パート2/2

4.心拍数モニターを正しく使う 心拍数モニターは、効果的に使うと、最もパワフルなコンディショニングツールの一つになります。 なぜなら、それは適切な強度に調整する手助けをしてくれ、進捗を監視し、エネルギーを管理する方法を教えてくれるだけでなく、プラトーやオーバートレーニングを防いでもくれるからです。 しかしながら、それを間違った方法で使うと、そのようなことはどれも起こらず、むしろ害を及ぼすことさえあります。 正しい方法と間違った方法の違いは何でしょうか? 間違った方法とは、常に心拍数をどれだけ上げられるかを見るための方法としてしか使わないことです。 より高い心拍数に対しより多くのポイントを与える心拍システムを使っているからであろうと、疲労はコンディショニングの味方だと思っているからであろうと、これはまさに心拍モニターを絶対使うべきではない使い方です。 なぜなら、それは自分自身を高強度で何度も疲れさせることがコンディショニングを向上させる最善の方法だという、誤った時代遅れの考えに基づいているからです。 信じてください、そうではないのです。 この類の心拍トレーニングは、非常に悪い動作の質をもたらし、怪我のリスクを高め、最終的には回復を妨げます。このアプローチこそ、非常に多くの人々がコンディショニング停滞期に陥り、来る日も来る日も一生懸命トレーニングしているにもかかわらず一向に良くならない理由です。 それでは、心拍モニターの正しい使い方とは何でしょうか? 何よりもまず、心拍モニターは、エネルギーを効率的に扱う方法をより習得するために使うべきです。これはコンディショニングの重要な点ですが、多くの人々が決して取り組まないものでもあります。 これを始める最も簡単な方法は、トレーニングしながら心拍数をさまざまなレベルに保つことに取り組むことです。これは動的心拍コントロールと呼ばれます。 この類のトレーニングはまた、私がZBIT―ゾーンベースのインターバルトレーニング(Zone-Based Interval Training)と呼んでいる、極めて効果的なインターバルトレーニングの方法への扉を開くものでもあります。 運動のインターバルはできる限りハードに(最高強度)、そしてレスト中は何もしないという最近の多くのインターバルトレーニングの方法とは異なり、ZBITははるかに動的でターゲットを絞ったものです。 心拍ゾーンを使って運動及びレスト期の両方を決定することで、よりターゲットを絞った、個別化されたトレーニングが可能になります。なぜなら、それがHIT(高強度トレーニング)よりも、もっと広範囲の強度を組み込んでさまざまなエネルギーシステムをターゲットにし、積極的休息を用いてより回復を早め、より良い結果をもたらすためです。 私のMorpheusシステムはZBITに用いる最もシンプルなツールの一つであり、3つの心拍ゾーンがそれぞれ異なる強度や標的とするエネルギーシステムを表しています。 5.トレーニング、回復、繰り返し ただ単に多くのワークアウトを行うことと、実際のコンディショニングプログラムに従うこととの違いは、週ごとのワークアウトの組み方です。 コンディショニングを向上させようとする間違った方法は、あるワークアウトから次のワークアウトへのつながりがないこと、そして各ワークアウトの目標が自分自身を疲弊する寸前まで追い込むことだと考えることです。 一方、正しい方法は、プラトーや、あるいは怪我をすることなく継続的な向上をもたらす方法で、さまざまな量や強度を使う週間計画を立てることです。 これには、来る日も来る日もただジムに行って自分自身を打ち負かそうとするよりも、もう少し考え計画することが必要ですが、真の継続可能な結果を得るための唯一の方法でもあります。 週間計画を立てる最も効果的な方法は、トレーニングと回復の両方の観点から考えることです。 なぜなら、各週の目標は、トレーニングによるストレスとそこからの回復との間に適切なバランスを見つけることでなければいけないからです。 トレーニングしすぎたり、または回復不足だと、遅かれ早かれその代償を払うことになります。 この記事のような最近の記事でも書いたように、トレーニングの週計画を立てる最良の方法は、トレーニング、回復、繰り返しのモデルを中心にすることです。 このモデルは3つの異なる種類のワークアウトを用いています: 赤:最大心拍数近くまで心拍数を上げて疲労に追い込む、高強度のワークアウトです。この種類のワークアウトの重要な点は、目的を持って行われること、そして疲れたときにテクニックや動作の質が完全に損なわれないようにすることです。 疲労はきついトレーニングの副産物であることを忘れないでください。それは目的ではありません。 緑:来る日も来る日もハードにトレーニングをすることはできないため、最大値から一段階下げたワークアウトには大きな価値があります。緑のワークアウトでは一般的に最大心拍数の約80-90%を目標とし、大体一時間以内に抑えるようにします。 青(リバウンド):私が「リバウンド」ワークアウトと呼んでいるトレーニングを用いる目的は、身体がより速く回復するよう積極的に手助けするためです。リバウンドワークアウトは、血流を促し、神経系を刺激し、身体を回復状態へシフトさせるのを手伝うことによって、その目的を実現します。 リバウンドワークアウトの方法については、こちらの記事で詳しく書いています。 一週間のコンディショニングプログラムを構築する これら3種類のワークアウトを使って一週間のプログラムを構築する方法はほぼ無限にありますが、私が90%の頻度で使う2つのバリエーションは、1/2/3、そして2/2/2と呼ぶものです。 1/2/3は、コンディショニング及び総合的フィットネスレベルが低―中程度の人に最適です。赤1回、緑2回、青2-3回(土曜日は任意)を行うことにより、忙しい生活を送りながらもコンディショニングの向上が必要だとわかっている大多数の人々に、量、強度、そして回復の適切な組み合わせを提供します。 2/2/2は、比較的良好なフィットネス及びコンディショニングの基礎を持っている人に最適な方法です。これは通常、安静時心拍数が少なくとも60台前半で、コンディショニング評価において比較的良いパフォーマンスをしていることを意味します。 どちらの方法をとっても、あるいは独自のバリエーションを用いるとしても、重要なのは、どの週も必ずその前の週からの疲労が残っていない状態で始めることに重点を置くことです。 なぜなら、ある週から翌週への疲労の蓄積は、最終的に回復及び結果を妨害するからです。非常に多くの人々がプラトーに陥り、懸命にトレーニングしているのに決して向上することがないのは、そのためです。 問題は、オーバートレーニングや回復不足は一旦数週間回避することができても、常に遅かれ早かれふりかかってくるということです。 トレーニングし、回復し、繰り返すという週単位のトレーニングモデルは、それを防ぎ、決してコンディショニングが行き詰まらないようにする最良の方法です。 まとめ 年月を重ねるにつれて、私は、人々がコンディショニングを着実に向上するのに苦労している理由は、大抵彼らの努力が足りないからではないことに気が付きました。 私は、世界最高のファイターの何人かが、トレーニングキャンプで自らに地獄を経験させるように頑張っても、結局第1ラウンドでエネルギー切れしてしまったのを見てきました。 もっとハードにトレーニングしても、これを防ぐことはできなかったでしょう。 多くの人々が滅多に十分理解していないのは、コンディショニングの向上には強度よりも一貫性がはるかに重要であるということです。 どこから始めるにしても、上で説明した5つのコンディショニング戦略を続ければ、コンディショニングを着実に向上させ、目標を達成することができるでしょう。

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