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フォームローリングは関節可動域を広げるのでしょうか?

研究論文:即効性のある自己筋膜リリースは、筋肉の活性化や力を低下させることなく可動域を広げる;マクドナルド、ペニー、ムラレイ、クコンナト、ドレイク、ベーム、バットン、ストレングス、コンディショニングリサーチジャーナル 2012 *** 背景: この研究が出版された時点では、自己筋膜リリースに関する研究はあまり行われていませんでした。この研究の前に行われた可動域の変化に関する唯一の研究では、フォームローリングのプログラムは効果的ではないという結果が出ていました。 *** 研究者は何をしたのでしょうか? 研究者たちは、フォームローラーを使用した自己筋膜リリースが、膝の可動域、随意的、不随意的な筋力、力発生の速度、EMG活動に影響を及ぼすかどうか、確定したいと考えました。筋力を測定する理由は、運動前にストレッチを行うことは、力の産出に対する即効的な減少につながるということが、既に発見されていたからです。もし自己筋膜リリースによって、同様な力生産の減少なく可動域を広げることができれば、これはとても興味深い進歩となるでしょう。 研究者たちは、研究の為に大学から11人の男性の被験者を集め、それぞれのセッションの間を23-48時間空け、4セッションに渡り実験的なコンディションを実施しました。最初の2つのコンディションはコントロールされたもので、次の2つのコンディションはフォームローラーを使用したものでした。フォームローラーのコンディションの間、被験者は、それぞれのセット間に1分のレストを入れて、右の大腿四頭筋に対して1分間を2セットの、自己筋膜リリースを行いました。 *** 何が起こったのでしょうか? 大腿四頭筋の強度 研究者たちは筋力、力発生の速度、筋肉の活性化において、コントロールとフォームローラーのコンディション間に、著しい違いはないことを発見しました。 膝関節の可動域 研究者たちは、コントロールとフォームローラーのコンディションの間で、膝関節の可動域に明らかな相違があることを発見しました。フォームローラーの使用は、コントロールコンディションよりも約10度可動域の向上につながると、確認されました。下記のグラフは膝関節の可動域に対する相違を示しています。 研究者たちはどのような結論を出したのでしょうか? 研究者たちは、1分間を2セットのフォームローリングは著しく関節可動域を広げ、筋力の産出を妨げたり、力発生の速度を遅らせたりはしないという結論に至りました。 *** 制限要素は何なのでしょうか? この研究には、比較する文献がとても少ないという制限がありました。その結果として(例えば)1分間を2セット行うという方法が、関節可動域の向上に有益だった一方、これは、ただその方法が有益だったというのみであり、それが最も良い方法だということを意味するわけではありません。加えて、同じように膝関節の可動域を向上させるために同様な方法を用いた場合、静的ストレッチは力産出を減少させてしまいますが、研究者たちはこの実験を実践しなかった為、明らかではありません。 *** 実践的な意義は何でしょう? アスリートに対して:フォームローリングは、関節可動域を即効的に著しく広げ、筋力の産出を妨げたり、力発生の速度を遅らせたりすることはありません。 ***

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 1470字

股関節前面のモビリゼーション

トゥルーストレッチステーションとハンズオンテクニックを使用して、股関節前面の組織とその関連組織を3Dに伸張させ、強化に導くプロセスをご紹介します。組織の可動性を動きの全ての面において充分に向上させた後、実際に使える強さを高める、ファンクショナルなアプローチです。

レニー・パラシーノ & グレイインスティテュート 5:50

フォームローリングはパフォーマンスにどのような影響があるのでしょうか?

研究論文:フォームローラーを使用した筋膜リリースの、パフォーマンスに対する影響、ヒーリー、ハトフィールド、ブランパイド、ドルフマン、リーベ、ストレングス、コンディショニングリサーチジャーナル(未出版) *** 背景: 現在では多くのアスリート達が、練習やトレーニングセッションの前に、フォームローリングなどの自己筋膜リリースのテクニックを使用しています。更にフォームローラーは現在、一般のジム、高校や大学のストレングス、コンディショニング施設でもよくみかけられます。しかしながら、フォームローラーの使用が、結果としてトレーニングや練習で行うトレーニング量や強度を増す為に有益かどうかは、未だ不明です。 *** 研究者たちは何をしたのでしょうか? 研究者たちは、フォームローラーを使っての自己筋膜リリースがコントロールした状態と比較して、アスレチックパフォーマンスを急速に促進することができるのかどうかを調査したいと考えました。そこで研究者たちは26名のレクリエーションとして運動をしている大学生(男性13名、女性13名)をフォームローリングとコントロールコンディションの試験用に集め、全ての被験者は、ランダム化されたクロスオーバー計画において、それぞれ違った日に両方のコンディションを実行しました。2つの試験日は、それぞれの試験結果の混在を防ぐ為に5日間あけて実行されました。 フォームローリングは、大腿四頭筋、ハムストリングス、腸頸靱帯、ふくらはぎ、広背筋、菱形筋を含む下肢と背中に対し、それぞれの筋肉に30秒ずつ行われました。コントロールのコンディションとして何もしないよりもむしろ、研究者たちは、自己筋膜リリースの効果を付加することなく、フォームローリングのポジションを再現することに決め、彼らは等尺性収縮により同じような位置を30秒間維持するプランキングを使用することにしました。 実験の前後に、研究者たちは筋肉痛、疲労、主観的運動強度を測定しました。それに加えて、研究者たちはそれぞれの試験後に、フォースプレートを使ってのスミスマシーンスクワットバーにおけるアイソメトリッククウォータースクワットの力、フォースプレートを使ってのカウンタームーブメントジャンプの高さとパワー、そして、5-10-5ヤードのシャトルランにおけるアジリティ、という3つの異なったテストにおけるパフォーマンスを測定しました。 *** 何が起こったのでしょうか? アスレチックテスト 研究者たちは全てのアスレチックテストにおいて、フォームローリングとプランキングのコンディションの間に、著しい違いは無いと報告しました。 疲労、筋肉痛、運動強度の測定 研究者たちは疲労に関する限り、それぞれのエクササイズのテストのどれにおいても著しい違いがあると報告しました。彼らは、フォームローラーの後よりもプランキングの後の方が、明らかに疲労が大きいと記述しています。 *** 研究者たちはどのような結論をだしたのでしょうか? 研究者たちは、下肢と背中へのフォームローリングはプランキングと比較してパフォーマンスに対しては、何の効果も無かったと結論を出しています。研究者たちは又、プランキングは、フォームローリングよりも疲労を生み出すと結論付けました。それゆえ研究者たちは、エクササイズ前のフォームローラーの使用による、アスレチックパフォーマンスの向上はみられない、と提唱しています。 *** 制限要素は何なのでしょうか? この研究の制限要素は、フォームローリングが、急性のパフォーマンス向上以外の、その他の目的に対して有益かもしれないということであり、フォームローリングが、アスリートや一般の人に役立つか否か、ということはこの研究からは明らかではありません。それに加えて、この研究において使われた被験者は常時トレーニングを行っている人ではなく、レクリエーション程度の運動を行っている人であり、もしトレーニングを行っている人を被験者とした場合には、異なる結果が得られたのかもしれません。 *** 実践的な意義は何でしょう? アスリートに対して:運動前のフォームローリングは、それが運動のボリュームや強度をより増大させるという信念のもとに行うべきではありません。しかし、フォームローリングは、重要なバーベルエクササイズのような具体的な目的に対して、急速に可動域を広げるというような目的のために使用することができます。 ***

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 1937字

トゥィーコロジー™(微調整学)

人間の動きの専門家としての私達の使命は、身体機能の基本原則とコンセプトを、最も効果的なエクササイズ、活動、テクニックに置き換えて、その機能性を、より向上させるということにあります。機能に関しての統合的な基本原則から、実践的な方策を論理的に導きだすことができなければなりません。 私達の身体の動きの生体力学は複雑です。人間の身体機能を完全に理解するためには、機能的な生体力学の、より正確な表現に基づいた基本原則とコンセプトを理解する必要があるのです。 トゥィーコロジー(微調整学)とは、分析、リハビリテーション、傷害予防、パフォーマンス向上トレーニング、コンディショニング等にとって、より最適な機能的環境を作るための、最も効果的で機能的な変数要素を選択し使用するための学問です。 私達がどれだけ効果的にトゥィーク(微調整)することができるかどうかは、私達がどれだけ人間の身体機能を理解しているか、ということに比例します。トゥィーコロジー(微調整学)は、私達の戦略の基礎となるものです。私達の戦略、そしてその微調整が基本原則とエクササイズを繋ぎ合わせる完全なリンクを作り上げるのです。 トゥィーコロジー(微調整学)は、概念(私達が身体機能に関して知っていること)を、動き(身体機能の表現)に変化させることでもあります。身体機能の基本原則は、私達が知っていることであり、そしてそこに生まれる戦略(微調整)は、私達が既に知っていることの実践的な使い方であり、エクササイズは、私達が既に知っていることを実際に試してみることなのです。 私達が、身体機能とは柔軟性を持ち、可変的で、駆動され、無意識に、恊働して、三次元的に、チェーンリアクションとして存在するものであると理解しているならば、その変容も常に、その概念と一貫したものであるべきです。 私達の用いる微調整、戦略は、純粋な生体力学を直接的に反映したものでなければならず、人間の身体機能のスペクトラム全体を助長し、向上させることができるものであるべきです。人間の動きは複雑なものであるために、それに伴う微調整もまた複雑です。 私達の人間の生体力学に関する理解と認識の旅路が、この複雑さの中の単純な側面に導いてくれたところで、私達の戦略の機能的変数に関する学びは、トゥィーコロジー(微調整学)の複雑さを単純化することを可能にしてくれます。微調整学を論理的に適用する、というタスクにより、プログラムを3つの基本的な微調整にまとめて単純化してみましょう。 動きの微調整 次元の微調整 影響の微調整 エクササイズや活動の動きの面を、特定の面で促進する環境を作り上げるということは、身体機能は三次元的であるという理解を反映して、動きの微調整としての重要な意味を持ちます。人間の身体の動きのすべては、3つの面全てに関与していますが、動きの面の微調整によって、矢状面、前額面、横断面の動きの優先度を微調整することができます。 ポジションの微調整は、身体の重力との関係性、安定の度合いに関してエクササイズに大きなインパクトを与えます。これらの微調整は、仰臥位、伏臥位、横臥位、四つん這い、膝立ち、座位、立位等のポジションの変化を含みます。これらの主要なポジションの要素は、また更に詳細なポジションの微調整によって、変化します。例えば、支持基底面を広くした立位、支持基底面を狭く、スプリットスタンスでの立位、爪先を内側に向けて、爪先を外側に向けて、片脚で、等。 可動域の微調整もまた、重要な機能の変数です。可動域の微調整は、最終域、中間域、開始域、可動域全体等、全ての範囲を含みます。関節の微調整により、全身の動きに対する関節の関わりを増やしたり減らしたりすることができます。これにより、身体の部位全てと統合された状態を保ったままで、一部の関節のみを機能的に孤立させることも可能となります。 次元の微調整は、時間、反復回数、距離等の変数を含みます。時間は、反応を速くしたり遅らせたりする操作にも使うことができます。反復回数の微調整はレップ数、セット数のみでなく、グループ分けやピリオダイゼーションをも含みます。時間と反復回数の微調整は、決まった時間の中でどれだけの反復回数を実行できるのか、あるいは、反復回数が決まったエクササイズを完了するのにかかる時間をトレーニング変数としたりして、お互いに影響を与え合います。 水平、垂直の距離、あるいは回旋度数等、いくつもの距離に関する微調整もあります。 シークエンスの微調整は、レベル分けや漸進にとって重要な要素です。何を最初に行うのか、そして次に何を、そしてなぜ行うのかによって、機能的なシークエンスが理論的に決定づけられます。 コントロール、負荷、機器、フィードバックの微調整を使うことで、効果的に、エクササイズや活動に影響を与えることができます。外部に存在するコントロールのタイプや量を決定することはエクササイズに大きく影響を与えます。 負荷の微調整はエクササイズや活動にパワフルな影響を与えます。フリーウェイトや、バンジーコード、プーリーシステム、マシーン等の負荷のタイプを微調整することで、望む反応を引きだすことができます。 負荷のタイプ、負荷の適用されるポイントによって、望む効果に対しての微調整の機能性が決定されます。使用される機器のタイプは、最終的に機能を促進するための環境作りをするにあたって、チャレンジ要素を与える微調整となります。フィードバックの度合い、タイプ、タイミングはエクササイズの反応に劇的な影響を与え、また活動に対しての継続的な反応も提供します。 トレーニングやリハビリテーションプログラムの漸進と効率性は、エクササイズを成功の閾値内において実行できるか否かによって決定されます。トゥィーコロジー(微調整学)は、身体機能の現時点の閾値を決定するツールでもあります。この閾値は、トゥィーコロジー(微調整学)を適切に使いこなしてデザインされた機能的な環境で実施されることで、その幅を広げていくことができます。ここで使用される方策は、望む身体機能と、私達の持つ、人間の動きに関する理解と知識とに沿ったものでなければなりません。

グレイインスティテュート 2663字

ケトルベルはスプリントのためのパワー向上に役立つか?

ケトルベルは、しばしば、ストレングス、コンディショニングの現場において、目新しいもの、流行のものとして見られがちです。しかし、ケトルベルスイングの軌道はスクワットやデッドリフトのバーの軌道と全く異なっているので、それらは身体に違った刺激を与えることができるのです。 ですから、ケトルベルはストレングスコーチにとって、特に水平方向の出力を向上させることに関してとても役立つ道具になり得ます。ということは、より早くスプリントできるようにもなり得るということです。それではその研究について細かくみてみましょう。 研究論文:ケトルベルスイング運動の力学的需要 レイク・ローダー、ストレングス、コンディショニングリサーチ2012 *** 背景: 一般のフィットネスの現場において、ケトルベルは多くの場合、有酸素フィットネスと筋力強化の両方を同時に発達させるために有益な道具であると推奨されています。実際には、ケトルベル運動をしている間の著しい有酸素の需要を報告している研究者がいる一方で、何週間にも渡って測定した時、ケトルベルエクササイズが有酸素フィットネスの向上につながるわけではないことを報告する研究者もいます。 筋力に関して、ある評論家は、ケトルベルが大幅な筋力の増強を生み出すのは不可能だと提唱しています。しかし、研究によると、数週間に渡る一般的なケトルベルエクササイズのルーティン実施によって、筋肉の強度、パワー、筋持久力を向上させることは可能だと示されています。 しかしながら、これらのケトルベルの筋力と有酸素フィットネスに対する効果に関しての、長期に渡る調査にも関わらず、ケトルベルスイングの動力学(力、モーメント、力積、出力など)や運動学(関節の角度とバーの軌道)に関しては驚くほど少しの短期的な研究しかありません。これはおそらく、一部にはその目新しさのため、そして一部にはケトルベルによって作られる軌道の角度が、いくつかの側面において、難しい計算を生み出すからなのでしょう。 しかし、その角度のある軌道こそがストレングスニング、コンディショニングの観点から、ケトルベルをより興味深くしているのです。 *** 研究者たちは何をしたのでしょうか? 研究者たちは、両手でのケトルベルスイングという、最も基本的な運動から、ケトルベルエクササイズの力学的需要を理解したい、と思っていました。そしてそのスイングの力学的需要を、ジャンプスクワットと比較したかったのです。 特に、力学的需要を考えた時、研究者は、スイングをしている時にフォースプレートの上に立つことによって計測することが出来る、床反力と出力に最も興味を持ちました。 そこで、研究者たちは16人の男性を募集し、彼らをフォースプレートの上に立たせ、1組の16,24,32キロのケトルベルを使って、両手でのスイングを10回2セット行わせました。それに加えて、研究者たちはデジタルカメラを横に置き、矢状面での動きを撮影しました。 スイングに加えて、対象者は1RMの40、60、80%でバックスクワットを行い、最初のバックスクワットで設定した1RMの0,20,40、60%でジャンプスクワットを行いました。これにより研究者たちは、アスリートのストレングス、コンディショニングプログラムの中でもっとも良く使われる2つのエクササイズと、ケトルベルスイングの結果を比べることができました。 *** 何が起こったのでしょうか? ケトルベルの重さによる比較 研究者たちは、ケトルベルスイングの力学的需要が床反力、出力、そして力積によって測定された時、32キロのケトルベルを使った時に全て最大化されることを観測しました。そして、平均速度、最大速度、は両方とも16キロのケトルベルを使った時が最大でした。 *** ケトルベルスイングとスクワットの比較:力積 研究者たちは、ジャンプスクワットとケトルベルスイングの力学的需要を比較した結果に、矛盾があることに注目しました。 総力積の最大値は32キロのケトルベルを使った時に生み出されています。下のグラフでは力積によってランク付けされている様々な運動が示されています。 力積に関しては、32キロのケトルベルが他の運動に比べて明らかに上位となります。これはおそらくジャンプスクワットやスクワットのストレートバーとは違い、ケトルベルのスイングする軌道が独特なものだからでしょう。角度のある動きであるため、ケトルベルはスイングの中で、持っている人から離れて加速していないポイントはなく、それゆえ持っている人に対して力がかかるのです。 しかし、スクワットやジャンプスクワットでは、力の発揮をしない減速段階が存在します。力積はその力を生み出すためにかかった時間と力の産物である為、加速することに時間がかかればかかる程、より大きい力積を生み出す機会が与えられます。このより長い加速時間は、より大きな解剖学的適合に置き換えられるため、より長い加速段階の時間は、通常、トレーニング効果を向上させることに関連します。しかしながら、これに関して、このより大きい力積が一体何を意味するのかは明らかではありません。 *** ケトルベルスイングとスクワットの比較:力 研究者たちは最も高い床反力の最大値と平均値は、バックスクワットに続いてジャンプスクワットで起こることを発見しました。下のグラフは床反力の最大値を示しています。 グラフは、重い負荷でのバックスクワットが、最も高い床反力の最大値を生み出すことを示しています。グラフはまた、床反力の最大値は、ケトルベルスイングよりも、ほとんどのジャンプスクワットにおいて、より高いことを示しています。これはおそらく、バックススクワットとジャンプスクワットで使われている負荷が、より高負荷であることと、スクワットの真垂直な動きによるものなのでしょう。しかし、とても重いケトルベルスイングの合力と、同じ負荷でのバックスクワットとジャンプスクワットを比べてみたら興味深いかもしれません。 さらに、データは提供されていませんが、研究者たちは水平力の要素はスクワットやジャンプスクワットにおいてよりも、ケトルベルスイングでの方がはるかに大きいことに注目しています。これはトレーニングに対して重大な影響を及ぼし、それゆえ、運動選手のストレングス、コンディショニングプログラムにおけるケトルベルの使用においても、重要な影響があるかもしれません。 *** ケトルベルスイングとスクワットの比較: 仕事率 研究者たちは、32キロのケトルベルをスイングしている間の出力は、バックスクワットの時の出力よりも大きいが、ジャンプスクワットを行っているときの出力とは似通っているということを発見しました。下のグラフはテストを行った様々な運動の最大出力を示しています。 一般的にみられるように、ジャンプスクワットにおいて出力を最大化する負荷は無負荷です。このことが仕事率に関する限り、ケトルベルをとても有益なトレーニングの道具にするとして、より重いケトルベルの負荷がより大きい出力につながるかどうかを見てみるのは、とても興味深いでしょう。 *** 研究者たちはどのような結論を出したのでしょうか? 研究者たちは、1RMの80%でのバックスクワットは、最大力の最高値を生み出すことを記述しています。最大力は筋力と密接に結びついていることから、筋力はジャンプスクワットやケトルベルスイングよりも、重い負荷でのバックスクワットによって、最も発達すると研究者たちは述べています。 バックスクワットは、32キロでのケトルベルスイングよりも、より大きな床反力を生み出すため、ケトルベルスイングは筋力を高めるためには十分でないと研究者たちは提言しました。しかし、これが短期的な研究であり長期に渡ってのものではない為、彼らはこの研究からはこのことを確実だと断言することは出来ませんでした。 研究者たちは、32キロでのケトルベルスイングは、ジャンプスクワットと同じような平均力、及び最大力を生み出すことを観測しています。それゆえ、彼らは、ケトルベルスイングはジャンプスクワットの代わりとして、パワーベースのプログラムに適していると提案したのです。 *** 制限要素は何なのでしょうか? 研究者たちは、床反力は、垂直力と水平力の両方を含んだ合計で表されていると記述しています。ケトルベルスイングはスクワットやジャンプスクワットよりも大きな水平力を生み出しました。それゆえ、力のかかる方向が重要な競技においては、力に関してジャンプスクワットを使うのか、ケトルベルスイングを使うのかで、特定の競技別の適用に大きな違いが出てくるのです。 更に、研究者たちは32キロを上限とし、それ以上重いケトルベルは使用しませんでした。しかし、もしかしたら更に重い負荷では違う結果が得られたかもしれません。 しかも、まだ証明されてはいませんが、経験を積んだケトルベルトレーニーは、ジャンプスクワットよりもスイングによって、より大きな力をうみだすことができるかもしれません。 *** キーポイントは何でしょう? 32キロでのケトルベルスイングは、最大の力積を生み出します。これはおそらく、スイングの軌道は、スクワットやスクワットジャンプでのストレートバーとは違う軌道を通るからでしょう。この状況においてこれが何を明確に意味するのかは、未だ明らかではありません。 床反力の大きさの順番は、次の通りです:高負荷でのバックスクワット、ジャンプスクワット、ケトルベルスイング。それゆえケトルベルスイングは、筋力を高めるには最適とは言えないかもしれません。 特に32キロ程度の重いケトルベルにおいて、ジャンプスクワットとケトルベルスイングの出力は相似しています。それゆえケトルベルスイングはパワーベースのプログラムの代わりとして適切と言えるかもしれません。 ケトルベルのスイングは、ジャンプスクワットに比較して、より大きな水平力を生みだします。ゆえに、スプリントのような水平方向の動きへの移行という観点から、ケトルベルのスイングは、ジャンプスクワットよりも優れたパワートレーニングといえるのかもしれません。 *** 実践的な意義は何でしょう? アスリートに対して: 32キロのケトルベルでの垂直床反力は、ジャンプスクワットやスクワットよりも小さいため、もし選手が強度を増すために使用するのであれば、より重いケトルベルが必要となります。 出力は、ジャンプスクワットと32キロでのケトルベルスイングで相似しています。それゆえ、中程度の負荷でのケトルベルスイングは、パワーを養う為にジャンプスクワットの代わりに使うことができます。 32キロでのケトルベルスイングは、水平方向のパワー(スプリントの為になど)を養うためには、おそらく、ジャンプスクワットよりも優れているでしょう。 ***

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 4672字

フィットネスは常に成功とは限らない

何でも簡単にできてしまう人に親近感を感じるのって、難しいですよね?いやぁ、そういう人って、最低だよね!幼なじみの親友に、ひとりそういう奴がいるんだけれど、彼は素晴らしいアスリートで、成績もクラス一番、とにかくモテモテ。ラッキーなことにそんな彼と物心ついた頃から友達でした。自分自身は、決して彼のような才能を持っていたわけではないけれど、僕たちがいい友達でいられたのには理由があるのです。 クリスは、常に謙虚で、彼のことを直接知っていなければ、彼がそんなに才能にあふれた人だと想像もつかないような、そのくらいの謙虚さを持っていました。彼のこの謙虚さというのは、私が彼を尊敬する理由のひとつだったのですが、それよりも更に私のモチベーションを高めくれたのは、彼が数多くの才能に恵まれていたにも関わらず、とにかく努力しようとするその意志の強さでした。様々な場面で、彼は、たとえそれが誰であったとしても、皆努力をしなければならないのだ、ということ、そしてその目指すゴールが大きければ大きい程、より努力をしなければならないということを見せてくれました。 仕事や努力に対しての素晴らしい倫理を持っている人達の近くにいるということ、これは私が他の人から受け取った素晴らしい贈り物のひとつです。私の家族は、特に身体的才能に恵まれていたわけではありませんが、私の家族達の多くは、”決して諦めない”態度を持つことで、数多くの分野で成功を収めています。 このことを比較的年齢の若い時期に教わることができました。私の少年時代のほとんどは、とにかくバスケットボールが全ての世界でした。実際の生活での難しい問題から逃避することができる素晴らしいものだったのです。何が起こっていようとも、公園でバスケットボールの練習をしていたり、試合を行っていたりすれば、他のことは、もう気にもならなかったんです。 信じられないかもしれませんが、この足首の写真は、私のケガよりも状態が良いものなんですよ! そんなわけで、ある晩、公園でバスケットをしている時に、右足首を完全に損傷してしまった時、自分の世界そのものが、全て終わりの時を迎えたような感じがしたのです。父や医師は、私は将来杖無しでは歩けないだろうという話をしていて、私がバスケットボールをまたできるようになるかどうか、などということは、気にもならない様子だったのをはっきりと覚えています。 兄のグレッグは、このシチュエーションが私に与えたクラッシュ効果に気づいたに違いありません。 私が拗ねたりむくれたりしないように、彼と彼の友人のマークと共にトレーニングに行かないか?と誘ってくれました。私には躊躇もあり、フラストレーションもあり、正直なところ、もうどうでもいい、というところでした。 ただ、グレッグはいいセールスマンで、健康になったらバスケットボールがまたできるように準備をしておかなければならないということを言ってくれたのです。どうすれば、私がやる気になるか知っていたようですね。彼は私が本当に、またバスケットをプレイできるかどうか分からなかったものの、ソファに座って大きなギブスと松葉杖を使って、何もしないでいることが私にとって何ひとつポジティブな要素がないことを理解していたのです。 私達はバリーズというスポーツクラブに行って(そうです。バリーズに行ったんですよ!)若い男性グループのお決まりのパターンである、ベンチプレスへ直行しました。この時まで一度もウェイトを持ち上げたことがなく、一体何をするのか予想もつきませんでした。グレッグがラックからバーベルを外してくれた途端に、バーベルは私の胸の上に落っこちて、そしてそのまま胸の上に留まってしまいました! こんな風に! ピンで留められてしまった!そうです。プレートの付いていない、空のバーベルでピン留めされてしまったんです。私が水から飛び出してきた魚のようにもがいているのが、グレッグとマークには、あまりにも面白すぎたようですが、しばらくすると、バーベルを胸の上から持ち上げてくれるという慈悲の恵みを与えてくれました。彼らには面白かったようですが、私としては、もうとにかく恥ずかしい限りでした。 心のどこかでは、もうその場を即座に離れたいという気持ちがあり、そして他のどこかでは”見せてやろう!”という気持ちがありました。これは、兄弟には決して負けたくない、特に年長の兄弟には負けたくない、という気持ちに根ざしているのだと思いますが、この日、私は帰ることなく、できることをやってみました。 その夏の間中、私は彼らに”見せてやりたい”という気持ちが強く、兄弟、義理の母、とにかく誰にでも頼んでジムまで車で乗せて行ってもらいました。マシーンとマシーンの間を松葉杖をついてピョコピョコと移動し、たまに親切なメンバーの人がいれば、ウエイトを手渡してもらったりしていました。とにかくやる気充分だったのです。 バーベルにピン留めされた日、私には選択肢がありました。止めることもできたし、帰ることもできたし、二度とそこに戻らないこともできました。私のフィットネスに関する最初の経験は、ポジティブなものでも、次に行くのが待ち遠しくなるような成功でもなく、全くその逆だったのです。 これは私達の多くが、フィットネスや健康に関して持っている選択肢と同様です。私達は、しばしば”馬鹿っぽく見える” ”準備ができていない” とおびえてしまったりしますが、実際にはそうした状況が起きないようにすることを防ぐ選択をしているのではなく、ただゴールを達成できない状況を作ってしまうのです。 この年の夏の終わりには、歩くことができるようになり(長期的な治療の後)高校のバスケットボールのチームにも入ることができました。諦めずにたたかうこと、兄がインスピレーションを与えてくれたことが、私が競技に戻ることを可能にしてくれたのです。時には、些細な経験が、大きなゴール を達成することに繋がります。 兄とのこの1日の経験がきっかけで、ディビジョン1のバスケットボールチームに入ることができ、そして人々のフィットネスの見方を変えるトレーニングシステムを開発し、多くの人が夢を実現することを助けることができたのです。 成功している人達は、ただ単に恵まれているとか幸運だから、と考えないでください。ほんの一瞬の決意が、人生を完全に変革するのです!決然として、チャレンジを受け入れるだけの強さを持つこと、間違いを恐れないこと、そうすればDVRTアルティメイトサンドバッグシステムを本当に理解することに一歩近づくことでしょう。

ジョシュ・ヘンキン 2819字

ピッチングの障害とパフォーマンス:踏込足の接地と完全な外旋

今日の投稿では、投手をトレーニングするときに理解する必要のある、最も重要な姿勢、踏込足の接地と完全な外旋について少し説明したいと思います。 外旋が最大化する直前に踏込足の接地は起こります。足が着地する際、胴体がまだ逆方向に回旋している間に、骨盤はホームベースに向かって回旋し始めて分離を作り出し、これにより速度は増加します。外旋の最大化‐もしくは "レイバック" - は、この分離の終了を意味します。ここで、下肢で発生するエネルギーは、すでに身体上部まで連鎖して作用しているのです。ニッセン他(2007)は、この素晴らしい図解を発表し、分離の発生を解説しています。この図では右利きのピッチャーの場合を表現しており、上の図が骨盤、下が胴体を表しています(左右の肩関節は回旋の中心)。 この図を見るだけでも、多くの場合の、斜筋へのストレスと腰部の痛みの原因を辿ることができます。とてつもない回旋ストレスですよね。 さらに、なぜ投手に、かつてないほど股関節の傷害が多いのかもわかるはずです。外旋が最大化する際、骨盤と胸郭が同じ方向を向くよう(そうでないと腕が引っぱられてしまいます)に、遅れずついていくためには股関節の回旋にかなりの加速度を必要とするのです。この図では、下肢とコアで起こっていることを解説しているにすぎません。では肩では何が起こっているのかを見てみましょう。 完全なレイバック(外旋の最大化)時、肩には外傷性および慢性的な損傷の可能性がいくつも潜んでいます。ピールバックメカニズムとして知られるパターンにおいて、上腕二頭筋腱はねじれ、上部関節唇を引っ張ります。回旋腱板の関節側(下部表面)は、関節窩の上後部においてインピンジメント(関節内インピンジメント))を起こす可能性があり、回旋腱板の部分的な裂傷に至ります。最後に、ボールがソケット内で外旋する際、上腕骨頭は前方に滑る傾向があります。それによって上腕二頭筋腱と前方靭帯の構造にストレスが生じます。 同様に、肘では、外反のストレスはグラフからはみ出すほどの大きさとなります。これは肘内側側副靭帯損傷、屈筋/回内筋損傷、内側上顆疲労骨折、外側圧迫損傷、尺骨神経への刺激、あるいは、その他の問題を引き起こす原因にもなりえます。 読者の皆さんが、これらの損傷がどんなものなのかを知っていることを期待しているわけではありませんが、ただ、投手がこれらのポジションにおいて、機能的な強さと可動性を持つようにトレーニングすることは、大変重要なことである、ということが伝われば充分だと思います。 そして、これにより、オーバースローの選手の強化とコンディショニングを目的としたプログラムに関する根本的な問題が明るみに出ることになります。一般的なトレーニングでは、これらのポジションにおいて「安全」であるようにトレーニングすることについて、全く触れられていないのです。 「クリーン、スクワット、デッドリフト、ベンチ、懸垂、シットアップ」だけでは役に立ちません。 着地の際に前足側でフォースを受け止めるためには片足のスタンスで強くなる必要があります。

エリック・クレッシー 2111字

パーシャルスクワットとフルスクワットはどのように違うのでしょうか?

どれくらい深くスクワットをするべきでしょうか? 何回行うべきなのでしょうか? 現世代の人達は、この問題に関してより多くの困難を感じているようですが、これら現存の疑問は長年にわたってリフターを悩ませているものです。 この研究は月刊の総説には掲載されませんでしたが、それでも解説する価値があると思いました。なぜならば、その研究が一部の可動域と全可動域でのスクワットの間での論議、そしてどのように、ストレングス、コンディショニングプログラムの中で使えるかという論議に光りを灯したからなのです。 *** 研究論文:スクワットの動力学において、全可動域から一部の可動域への移行による影響、ドリンクウォーター、ムーア、バード:ストレングス、コンディショニングリサーチジャーナル、2012 *** スクワットの深さについての困惑 彼らの研究の背景として、ドリンクウォーター及びその他は、スクワットやスクワットの深さが、フィットネス業界において十分に理解されていないと解説しています。「ディープスクワット」が何を意味するのか、については不明瞭であり、「パラレル」という概念も一部の人達を混乱させるようです。それゆえ、以下のパラレルスクワットとパーシャルスクワットに関するこの研究において、いかなる幻惑をも防ぐ為に、私は下記の定義を用います。 ディープスクワット・フルスクワット ー 股関節は膝の水平面よりもはるかに下に位置する。 私が見た限り、たくさんのオリンピックウェイトリフティングを行っているか、もしくはとても時代遅れなのでなければ、ほとんどの人はこのようなスクワットはしません。 パラレルスクワット ー 股関節の中央は膝と平行。大腿部の下側が膝と平行になるのではありません。それでは明らかに高すぎます。また、90度の膝の屈曲では、これも又、ボックススクワットをしているか、もしくは通常よりも150%長い大腿骨を持っているのでない限りかなり高すぎることとなります。パワーリフターのスクワットの多くはこの深さか、もしくはトレーニングにおいてはもう少し低い位置でしょう。 パーシャルスクワット ー 膝の屈曲は90-120度程度のみ。その上限が、民間のジムでよく見られる一般的なスクワットの深さです。 もちろん、これは皆さんの好む定義ではないかもしれません。それはそれで良いのです。この文献の中での言葉の使い方が明確になるように、自分自身の言葉でただ定義する必要があっただけですから。それでは次に進みましょう。 *** スクワットの深さに関する簡単な歴史と膝の健康に対する懸念 ドリンクウォーター及びその他は、1961年(印刷中)に発刊されたカールクラインによる研究によって出された、ディープスクワットが膝の健康にとって有害であり得るという考えを記述しています。研究者たちは、クラインがディープスクワットにおいて観察された膝の剪断力の高さと、ディープスクワットを行うウェイトリフターの靱帯の緩みの増加を懸念していたと記述しています。 しかしながら、ドリンクウォーター及びその他は、これらの調査結果は、間もなく、業界のディープスクワットとパラレルスクワットを取り違えている多くの人達により推定され(上記の言葉の定義は、このため)、それから間もなく、少しの膝の屈曲よりも深く膝を曲げるスクワットは、すべて危険であると非難されたと記述しています。それに加え、ショーンフェルド((2008))は、ディープスクワットでさえ、それ以来悪い評判から解放されたと指摘しました。(詳細は彼の文献を参照してください) それにも関わらず、ドリンクウォーター及びその他は、この混乱と、結果として生じる非難の風潮は、業界中、そして国中のジムでパーシャルスクワットを行うという波を引き起こしたと記述しています。初心者に対して、全可動域での動きは一般的に、強化とサイズアップに対してより有益であると最近ロネイ(2011)によって記述されたことを考慮すれば、これは残念なことでした。 *** 一部の可動域でのウェイトリフティングの恩恵 しかしながら、これはパーシャルスクワットが上級のリフターにとって有益なエクササイズではないということを意味するわけではありません。ムケルジー(1999)は、すでにウェイトリフティングが行き詰まってしまっている人においては、パーシャルリフトを全てのウェイトリフティングでのパフォーマンスを向上させるのに使うことができるという発見をしています。 加えて、パーシャルリフトの使用について、妥当な理論上の根拠があります。フロスト(2010)はヘビーリフト(1RM の70-80%以上)のコンセントリックの局面は4つの段階に分かれる傾向にあると説明しました。最初は、加速の段階で、その後には「固着領域」と呼ばれる減速の段階が続きます。 そして次には回復という2つ目の加速段階が続き、そして最終ポイントまで最後の減速段階が続きます。固着領域とは、生理学や機械効率の観点から他の部分よりも弱い関節可動域のポイントのことで、これは特に一部の可動域でのウェイトリフティングをすることによって鍛えることが可能です。 たとえパーシャルスクワットが固定領域を強化しないとしても、動きの最高域においてより重い負荷を持ち上げることを可能にし、理論的にはある一定の可動域においての強化につながります。 *** 一部の可動域でのウェイトリフティングの制限要素 しかしもちろん、恩恵だけがあり、制限がないような完璧なウェイトリフティングの方法はありません。一部の可動域でのウェイトリフティングの主要な制限要素は下記のものです。 主動筋が全可動域のウェイトリフティング中に顕著に長さが変わるのに対し、一部の可動域でのウェイトリフティングは主動筋の長さ・張力曲線の小さな範囲の中でのみ行われます。 一部の可動域でのウェイトリフティングは小さな可動域の中でのみ行われ、それゆえ運動学習はその可動域にのみ適用すると思われます。これは、顕著な強化は、対象となる特定の可動域と若干両側に対しての神経適応によってのみ得られるということを意味します。しかしながら、クボ(2006)は、神経系の発達は全関節可動域を通じて、一部の可動域でのウェイトリフティングによって得られることを発見しています。 一部の可動域でのウェイトリフティングは、全可動域でのウェイトリフティングのパターンと同様には主動筋を活性化しませんが、クラーク(2012)の記述によると、スクワットの深さがどのように主動筋の活動の筋電図に影響するのかは、これまでのところまだ判明していません。 ハートマン(2012)の最近の報告によると、全可動域はパーシャルスクワットよりも垂直跳びに対してより良いとされています。 *** 研究者たちは何をしたのでしょうか? ドリンクウォーター及びその他は、ハイバー、肩幅のスタンスで120度の膝の屈曲をし、同じような負荷と異なる負荷(1RMの67%と83%)でパラレルスクワットとパーシャルスクワットの比較をしました。ウェイトは、被験者各自の速度で持ち上げてもらいました。 研究者たちは、趣味でラグビーを行う選手たち10名を募集し、被験者達は、10回を4セット、90秒のレストで、67%―パラレル、83%―パラレル、67%―パーシャル、83%―パーシャルというスクワットのワークアウトを実行しました。 対象者のスクワット実施中、研究者たちは変位、速度そして始めから終わりまでバーベルにかかる力を測定しました。 *** 何が起こったのでしょうか? ドリンクウォーター及びその他は1RM のパラレルスクワットの平均値は148.8kgであり、120度の膝の屈曲までの1RM のパーシャルスクワットの平均値は270.8kgだったことを観察しました。決して、ラグビー選手たちが訓練されていなかったというわけではなく、バーを使ってのスクワットは充分にトレーニングしていたのです。 予想通り、83%でのパーシャルスクワットは最高の最大力を生み出し、下のグラフで示されるように、その次は67%でのパーシャルスクワット、そして83%でのパラレルスクワット、67%でのパラレルスクワットと続きました。 *** また、これも予想通り、最大速度の結果は、力の結果と相反する傾向にあることを示しました。これは、より重い負荷が加速を困難にするということから理解できます。 *** ここまではいいでしょう。しかしながら、これらの強度において最大仕事率が比較的、力の傾向に近く、速度の低下によって特には影響をうけないというのはとても興味深いところです。明らかに、相反する速度傾向であるため、鋭角のラインではないものの、負荷の増加と共に仕事率が増すという傾向はまだ強くあります。 *** 最後に、研究者たちは1回あたりの総合のコンセントリックの仕事量は、重い負荷でのパラレルスクワットにおいて最高であると発見しました。実際、パーシャルスクワットは仕事量において優れているわけではなく、どちらの場合もパラレルスクワットほど高い数値ではありませんでした。 *** この最後のチャートは私たちが得ていた一貫性のあるパターンを壊してしまいます。そして次のセクションで見られるように、これらの結果をさらに詳しく分析するのはとても興味深いことです。 *** 研究者たちはどのような結論を出したのでしょうか? 一般的に研究者たちは、質(スピード、力、仕事率など)が最も効率的に鍛えられると意味する傾向にあるような、特定の変数の最大値を生み出すウェイトリフティングの変種を発見することを好みます。もちろん、特定の競技別の可動域や速度、動きのパターン等の、他の要素が大切というところでは僅かに低下します。 しかしながら、これは興味深い始点であり、少なくとも他のものと同程度に優れています。ドリンクウォーター及びその他は下記のそれぞれの方法は下記に挙げるこれらの点において最大であると記述しています。 力 ― パーシャル83%(1RMの高い%において) 速度 ― パラレル67%(1RMの低い%において) 仕事率 ― パーシャル83%(1RMの高い%において) 労力 ― パラレル83%(1RMの高い%において) 研究者たちは高い負荷でのパーシャルスクワットと高い負荷と低い負荷両方の負荷におけるパラレルスクワットは、目的によっては有益なトレーニング方法となり得るという結論を出しました。しかしながら、彼らは1RM の低い%でのパラレルスクワットに関しては、どんな目標であろうとも有益な発達は期待できないと示唆しています。 悲しいことに、当然ながら、中程度の負荷(8~12RM)でのパーシャルスクワットはおそらく世界中の全てのジムにおいて、最も一般的に行われているスクワットのタイプでしょう。そしてそれらは何においても、最高のものではないのです。そんなものですよね。 *** 制限要素 上に述べられているように、この研究にはいくつかの制限要素があります。 アスレチックトレーニングに対する提案には、特定の競技別の可動域や速度、必要な動きのパターンは考慮されていません。 アスレチックトレーニングに対する提案には、バリスティックでない方法からバリスティックな方法まで何が速度を重視したトレーニングに良いのかどうか、もしくはそれが同じ目的に対してアイソイナーシャル(一定の負荷)の方法と変動性の方法(バンドやチェーン)を比較しているかどうかを考慮していません。 その研究は広い範囲でのRMの%を網羅しておらず、より速い速度が得られるため出力がより高くなる1RMのかなり低い%においては、かなりの違いが予想されます。 行われた仕事率は身体組成の目的、特に脂肪減少の為にはとても重要な考慮事項ですが、筋活動の度合い、量、筋損傷、血流制限(パンプ)を含む広い範囲での要素によって生じる可能性のある筋肉肥大を考えた時は、必ずしも解決策であるわけではありません。研究者たちは、ような、それぞれ違ったスクワットの方法における筋電図での筋活動(行っていたら興味深いと思われる)の記録をしていません。異なった深さでのスクワットに関して、筋電図での筋活動を観察したカターリサノ(2002)のような以前の研究は、全てのスクワットのタイプにおいて同じ負荷を使用しており、それゆえ欠点があったのです。 *** 実践的な意義 キーポイントとしてこの研究から取り上げることができるものは、もちろん各自の目的にはよりますが、次のものです。 アスリートに対して 高い負荷でのパーシャルスクワットと速度を重視した低い負荷でのパラレルスクワットの組み合わせは、アスリートのスピードと強度を養うために有効な組み合わせになり得ます。 ボディービルダーに対して 脂肪減少や筋肥大を必要とする身体組性のプログラムに対しては、作業出力が最大であるべきであり、重い負荷での深いスクワットを行うべきです。反復回数をより多く行うために、軽い負荷でのスクワットを行うことも可能ですが、重い負荷でより多くセットを行うことで、反復回数をカバーすることができます。 ***

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 5663字

TRXとバーを使用したプッシュのエクササイズ

スピード&アジリティーのコーチとして知られるリー・タフトが、TRX®サスペンショントレーナーとバーを組み合せたオリジナルのトレーニングアイデアをご紹介します。TRX®サスペンショントレーナーの特徴のひとつである不安定要素に、バーの垂直方向への負荷という要素を組み合せた応用編です。

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90/90のポジションでのスプリットスクワットの重要性と、そのポジションのプログレッションをご紹介します。体幹と大腿骨の分離、股関節屈筋群の伸張のために重要なポジションを再確認しましょう。 音声の問題:左チャンネルはクリアですが、右チャンネルに強いハム音が収録されておりますのでご注意下さい。

マイク・ロバートソン 4:34

骨の動きと相対的な関節の動き(ビデオ)

デーブ・ティベリオが、骨の実際の動きと、骨と骨が接合する場である関節の動きをシンプルに解説した分かり易いビデオです。動きの分析を行う際大変重要になる骨の動きと関節の動きの理解を助けます。

グレイインスティテュート 4:36

シングルレッグデッドリフトへのプログレッション パート2/2

アルティメイトサンドバッグを使ったシングルレッグデッドリフトへのプログレッションの数々を、明解なステップに沿ってご紹介します。スライディングディスクを使用して、シングルレッグデッドリフトに向けてのプログレッションを分かり易く解説します。

ジョシュ・ヘンキン 4:52