マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてXPとKoinを獲得すれば理解も深まります。
コンディショニングとは何か?
トレーニングにおけるコンディショニングという言葉は、その意味合いが、かなり誤解されている言葉ではないでしょうか?ストレッチをしたりマッサージをしたりすること=コンディショニングと誤解してはいませんか?
高重量トレーニング VS. コレクティブエクササイズ 〜 バランスをみつける
Q: ストレングストレーニングで効果を高めるために、どうやって “テクニック/フォーム/コレクティブ/か弱いトレーニング” と高重量トレーニングとのバランスをとれば良いのでしょうか?両極端な例を見ることもありますが、なにがこの2つのバランスに影響しているかについてとても興味があります。 A: これは大変素晴らしい質問ですし、5年以上このサイトに書き込んでいますが、過去一度も答えたことが無いことに実際驚いています。 私にとっては、これは全て各アスリート/クライアントの5つの要因に基づいています:ストレングストレーニングの経験、怪我の既往歴、目標、トレーニングにかける時間、そしてトレーニングセッションの構造です。 ストレングスとコンディショニングに制限がある人の場合、セッションのほとんどは入門レベルのストレングスエクササイズに費やされます。高重量でのトレーニングをあまり気にしなくて良い理由として、初心者は1RMの40パーセントの負荷でのエクササイズでも、かなりの筋力増加が可能だからです。アスリートがより熟練するにつれてテクニックに割く時間は減り、筋力の増強とコレクティブエクササイズに時間を費やすようになります。最終的にアスリートが多くの筋力を得た時、スクワットを20ポンド重くすることに費やす時間と努力を別のどこかに費やすべきかどうかを良く考えなければなりません – コレクティブな運動か、低負荷でのパワートレーニングなのか、または新しいエクササイズを導入するのか。効率的に、その人の最も大きな適合のチャンスを見つけてそれを引き出します。 もし数々の怪我の既往歴がある人の場合であれば、このルールは当てはまりません。こういった人に対しては、コレクティブエクササイズに、より時間をかけるのみでなく、ストレングストレーニングの選択も精密化する必要があります – その人のトレーニング経験に関係無く、新しいストレングスエクササイズを追加するためにより多くのテクニックワークをしなければならないということかもしれません。 その人のトレーニングの目標も、コレクティブ/高重量トレーニングのバランスに影響を与えます。もしも私が単に運動でQOL (生活の質) の向上や健康維持を求めている人のトレーニングをするのであれば、高重量リフティングの面ではより慎重に、そして控えめにするでしょう。しかしながら、もしもその人が強くなるために生まれてきたジムで1番強い存在になりたい人であれば、それを実現する為に高重量でトレーニングをしなければなりません。ですから、2つ目のシナリオでは大抵の場合、より多くのコレクティブエクササイズが要求されますが、これは“控えめな” 人達にとってはあまり興味を持たないであろう目標を達成する為に、トレーニングでも進んでリスクを背負う人達の場合です。とは言っても、これはストレングス志向の人達に下手なテクニックでトレーニングさせても良いということではありません。そうしてしまえばあなたは専門家というより、訴えられてしまうような非倫理的な役立たずになってしまうでしょう。 トレーニングにかける時間も沢山の人達が見落とす大事な項目の1つです。ごく単純に、もし一週間に2回しかトレーニングに来れない人の場合、私はそこまで多くの時間をコレクティブエクササイズには費やさないでしょう。調子の悪いローテーターカフよりも、肥満で糖尿病をもっているほうが死亡率は高いのです。私は喜んで彼らの多忙なスケジュール (実際は彼らが主張する程忙しくはないのですが) の合間にできる追加のコレクティブエクササイズを提供しますが、彼らが動く必要がある時は決して甘やかしません。 最後の要素は、アスリートやクライアントの問題というよりもトレーニングモデルに関してですが、トレーニングセッションをどう組み立てるかです。クレッシースポーツパフォーマンスでは、アスリート達はフォームローリングからセッションをスタートして8~10種目のダイナミックエクササイズでのウォームアップへと進みます。アスリートの多く(特に若いアスリート達は)は、これ自体が充分なコレクティブエクササイズであり、セッションの残りの時間は、技術的な指導と彼らにとって安全な筋力向上のエクササイズに費やされます。蓄積された疲労やダメージを持つ人たちには、ストレングストレーニングのみで得られることよりも、より多くのコレクティブエクササイズが必要になります –ですからセットの間に補助種目 (追加のモビリティーワークなど) を組み込み、セッションの最後に追加のコレクティブワークを行います。時間は限られているので、最初のうちはストレングストレーニング、またはメタボリックコンディショニングを減らさなければならないかもしれません。それによって最初の“難関”を乗り越える為の早期のコレクティブ作業に取りかかれます。信じて下さい:これは“短期間の効果と長期間の痛み”ではなく長期的な成功への土台となるのです 最後に触れておきたいポイントが2つあります。最初に、私の経験上、多くの経験豊富なリフターやアスリートはコレクティブ系の運動と高負荷のトレーニングを分けることで良い反応を示します。彼らがトレーニングに姿を表した時、既にかなり気合いが入って準備万全かもしれず –ウォールスライドや大腿直筋のストレッチに5分間費やすことはしたくないはずです。 彼らには、ヘビートレーニングの準備に十分なウォームアップをすることが賢明で、そのあとに、動作の非効率性に着手する為に別のセッションを加えます – フォームローリング、マッサージ、モビリティドリル、アクティベーション、あるいは何か他のことを。または、それらをハードワークが終わったセッションの後に加える事も可能です。 2つ目は、多くの人達にとって最大筋力は、かなりコレクティブ的です。身体のあるの部位の筋力向上は、別のエリアでの過剰なストレスを軽減することができます。これの良い例は、正しいヒップヒンジテクニックを覚える為にボックススクワットやデッドリフトを活用すること、つまりポステリアチェーンの働きの向上で、前膝痛を持つ人の大腿四頭筋への負担を減らすことです。このように、その他の全ての要素も同様で、強い筋群は劣化しにくい傾向にあります。 もちろん、他にも沢山考慮することはありますが、これによって、少なくともストレングストレーニングプログラムにおいてのより良いバランスを見つける正しい方向へと向かうことができるでしょう。
肩の安定性のためのアームバー
肩や肩甲骨周辺の痛みに対して、何度もマッサージやセルフリリース等の軟部組織のアプローチを繰り返しても、痛みが戻ってくる経験を持つ人はいませんか?問題がモビリティー不足ではなく安定性不足にある場合、長期的解決策はリリースではなく強化かもしれません。
あなたが使っていない最高のエクササイズ(ビデオ付き)
多ければ良いのでのではなく、より良いものが良い。DVRT アルティメイトサンドバッグトレーニングには、山ほどエクササイズがありますが、重要なのはより多くのエクササイズを持っていることではなく、より良いエクササイズをいつ使うべきかを理解していることです。 エクササイズをより優れたものにするのは何でしょうか?科学を理解することと実生活における経験の組み合わせでしょう。私はストレングスコーチのロバート・ドス・レメディオスが言う ”コーチたちが科学を後押しする”という表現が大好きです。私たちが日々行っていること、新しいアイデア、革新、様々なクライアントとの経験が、パワフルなシステムを作り上げることを助けてくれます。 その素晴らしい例は、過去数年間の間にかなり知られるようになったエクササイズであるファーマーズウォークです。皮肉なことに、これは2000年代前半から中盤にかけて、私自身がストロングマンのトレーニングをしていた頃に慣れ親しんだドリルです。 今まで聞いたことがないという方、ファーマーズウォークはとてもシンプルで、重量のあるものを左右の手でつかんで股関節のあたりで持ち、歩くだけです。 これはかなり単純に聞こえると思いますが、なぜこれが人気になったのでしょうか?このエクササイズが提供する股関節と体幹の安定性のために、多くのフィットネスプロたちが次々に使っているのです。脊柱のエキスパートであるスチュアート・マクギル博士は、このようなエクササイズが提供する体幹の”硬さ”は、本物のコアの安定をトレーニングするために、実に完璧な方法であると述べています。 多くの人たちが、あまり知らないかもしれないのは、ファーマーズウォークは、かなりの力を生み出して、様々なデッドリフトに代わる優れたオプションともなり、あるいは、腰部の怪我から回復途上の人にとっては、デッドリフトに代えて使用することができることを科学的に証明してくれていることでしょう。実際、ピンウッド他の研究によれば ”ファーマーズリフトは、より前方推進で垂直の力を生み出し、体幹のより垂直なポジションにより腰椎へのストレスが軽減されることから、デッドリフトの代替として有効なリフトであるかもしれない。”と発表しています。 有名な理学療法士グレイ・クックでさえも、アルティメイトサンドバッグはこのパワフルなエクササイズにユニークな効果を持つと考えているようです。 なかなかいいでしょう?もう少し簡単に解説すれば、地面に向かって大きな力を生み出すのみでなく、前後にも向かわせることができるということです。ふーむ、人間の歩行という妙な動きのようではないですか? ファーマーズウォークを行うのに、様々な道具を使うことができるわけですが、そこでDVRTアルティメイトサンドバッグはどのような役割を果たすのでしょうか?最近のこと、DVRTマスターインストラクターのジョー・チャラキーに私のストロングマンの経験を話していました。競技で使われる方法でのファーマーズウォークに関して人々があまりしっかりと理解できていないことが2つあります。 まず1つめには、用具そのもの。ファーマーズウォークの用具は、ダンベルやケトルベルとは、その長さやハンドルの位置が異なります。これによって用具は傾き、動き、適切なレベルの安定性を生み出すことができなければバランスを失ってしまうのです。 2つめはコースです。すべてのストロングマンコンテストは異なっています。負荷が重くなれば、ファーマーズウォークは一番大変になると推測しがちですが、実は方向転換に比較すれば、負荷自体は大したことではないのです。あるポイントまで到達して向きを変えなければならない時、これが最悪なのです!これは用具の持つモメンタムと戦わなければならないためで、うまく安定をさせることができれば、身体と用具のコントロールに苦労している人より、コーナーを素早く廻ることができます。 これが多くの人にとってDVRTアルティメイトサンドバッグが、ファーマーズウォークのためにより良い理由なのです。特にウォーターフィラーを使えば!水を入れたDVRTのユニットを使えば下に向かう負荷のみではなく、前後への負荷がかかります。これによって、ただ負荷を重くするよりも、よりコアの強化や全身の統合にとっての全体的なチャレンジを大きくすることができるのです。
足首背屈のエクスカージョンテスト
足関節の背屈のエクスカージョンテスト(可動域テスト)をご紹介します。左右差の有無や、過度の回内の有無、ポジションの変化等に注目しながら足首の機能をチェックするシンプルでありながらパワフルなテストです。
胸椎の可動性不足
2016年4月29日~5月1日に日本初開催のセミナーが決定している、カイロプラクティックドクターのクレイグ・リーベンソン。キネティコスに新たに加わったコンテンツ提供者の一人です。呼吸と動きを組み合わせて胸椎の可動性不足を解決するためのアプローチをご紹介しましょう。
スポーツパフォーマンストレーニングについてのランダムな考え
あのマイク・ロバートソンが、私の考えるスポーツパフォーマンスの秘訣のいくつかに賛同してくれました。下記の“MR”から始まる段落はマイクで、“EC”は私の考えです。お楽しみください! 1. MR:オーバーヘッドアスリートに指導する時、特殊バーに親しんでもらう。 一般的なアスリートについて言えば、彼らはパワーリフターではないことは明らかです。強くあるということは、彼らの役に立つでしょうか? もちろんそうです。しかし正直に言えば、どれだけ強くなれるかを気にしている人は誰もいません。床からのデッドリフトができるからといってボーナスポイントを獲得するわけではありませんし、バーベルを背負う理由が必ずしもあるわけではありません。IFAST(インディアナポリス・フィットネス&スポーツ・トレーニング)では、アスリートたち、特に野球選手たちに特殊バーの利用を熱心に薦めています。 トラップバーは、私に言わせれば天の賜物で、(相撲デッドリフトやコンベンショナルデッドリフトと比較して)可動性の需要が減らせて、指導は驚くほど簡単です。技術を損なうことなく比較的早くウェイトを増やしていくことができます。 一方、バーベルを背負わないからといって、スクワットをしないということではありません! 野球選手(またはオーバーヘッドアスリート)をトレーニングするのであれば、セーフティスクワットバーは非常に役に立ちます。なぜなら、彼らにとって手首や肘、肩は稼ぎ頭で、これらの部位を損傷するような危険に曝したくないからです。セーフティスクワットバーのフロントスクワットは、手首や肘、肩を使ってバーを“ラック”させることなくフロントスクワットのパターンが体得できるので、初心者には最適です。野球選手のトレーニングには、コツをつかむために1~2ヶ月間はまずこのバリエーションから始めます。それから、スクワットパターンに少し負荷を加えたい場合、セーフティーバーを前後逆向きにすれば、上肢に負荷をかけないままバックスクワットに漸進します。簡単に言うと、オーバーヘッドアスリート、そしてどんなアスリートでもトレーニングするのであれば、質の高いトラップバーやセーフティスクワットバーに投資してください。きっと後で私に感謝しますよ。 2. EC:幅跳びを絶賛する理由を教えてください! どういうわけか、アスレチックパフォーマンス業界の評価では垂直跳びテストのみに注目されますが、私の臨床経験によると、幅跳びの方が断然、実際のアスリートの成功に結びついています。ブレット・コントレラスも、ストレングストレーニングのプログラムにヒップスラストや他の負荷をかけたグルートブリッジといったバリエーションを加えることの論理的根拠として、これについて言及しています;水平(垂直ではない)の力の発生は、スポーツにおいてとても大きな意味を持っているのです。 とは言うものの、一部のコーチがトレーニングプログラムに幅跳びのバリエーションを組み込むことに消極的な理由のひとつは、関節に多少負担がかかることと、トレーニングセッション後に数日間、筋肉痛を誘発する傾向があるからです。これは、緩衝性の高い着地面(芝生など)をアスリートに提供することやバンドの抵抗を加えた幅跳びを採用することにより、簡単に解決できます。 3. MR:プッシュアップは回旋腱板の機能向上に貢献することを認識する! プッシュアップは、多くの理由から私たちのトレーニングプログラムを構成する重要な要素です。プッシュアップでは、(伝統的なベンチプレスに比べ)前鋸筋を高度に発達させることができます。前鋸筋は上半身において非常に重要であるにもかかわらず見逃されやすい筋のひとつであると、私は強く感じています。前鋸筋の強化は、さまざまな点で役に立ちます。特に、肩甲骨の上方回旋において顕著ですが、前鋸筋がどのように胸椎後弯を改善するかに関してはあまり知られていないようです。 これは実に大きなテーマなので、簡潔にまとめてみます。かつて多くの人の胸椎が過剰に後弯していると言っていた時代がありました。しかし、それが本当なのか私にはよく分かりません。たぶん私たちが目にしているのは(たいてい)、胸壁が広がらないことで胸椎が真っすぐになり、肩が前方へ丸くなった姿勢かもしれません(PRIに感謝)。 私たちは前鋸筋の肩甲骨付着部(または動き)に注意を奪われてしまいがちですが、前鋸筋は胸郭前方にも付着しています。もし、肩甲骨を一カ所に固定し前鋸筋を収縮させたら、肩甲骨が胸郭を引っ張って、胸椎の後弯がより正常に近づきます。そこで、みなさんはたぶんこう思うことでしょう。なぜ後弯は必要なのか?と。伸展がもっとあった方が良いのでは? 胸椎には後弯(またはやや丸みを帯びた上背部)が必要です。なぜなら肩甲骨も同様にカーブしているからです。側位からの肩甲骨を観察して理解してください。 もしカーブした肩甲骨が平らな上背部についていれば、肩の受動的安定性を失うことになります。肩甲骨の安定性を失うということは、実質的に肩全体の安定性を失ってしまうということです。回旋腱板は肩甲骨に付着しているので、平らな胸椎に肩関節(球関節)を安定させようとすることは、大砲をカヌーから打つようなものなのです。 前鋸筋を強化したくなりましたね? もっとプッシュアップを取り入れて、正しく行いましょう。腕だけで行ってはいけません。肩甲骨も動かすようしましょう。床を押す時に肩甲骨は脇の下に向かって回旋します。
クライアント/患者教育
受け身で即効的な効果を期待するクライアントや患者に対して、どのような教育をすることが、より良い変化をより長期的に定着させるために必要なのか?問題のある部分の治療ではなく、その人の存在全体をケアするためのプロセスとは?
骨盤のロッキング
骨盤底の弛緩や過緊張をケアするために、全く同じポジションでキューイングのタイミングを対象者に合わせて変化させることで効果的に行うことができるエクササイズのポイントを、Dr.ドゥーリーがご紹介します。
腹臥位での股関節伸展テスト再考
しばらく前のことですが、ある方から、腹臥位での股関節伸展テスト(PHE)に関して、私が提供している情報と他の指導者が提供している情報が異なっているために混乱している、というお問い合わせをいただきました。 PHE テストは、ブラディミア・ヤンダによって開発されたもので、約20年にわたって使用されています。被験者をうつ伏せにして、股関節伸展の動きを行いながら、大臀筋、ハムストリングス、脊柱起立筋の発火の順番を観察するものです。 ヤンダは、正常な発火の順番は、大臀筋、ハムストリングス、そして脊柱起立筋であるとし、このパターンからの逸脱は、腰痛や運動機能不全と関連性があると考えました。(Janda V. 1991, Janda V. 1992) 質問をしてくださった方は、私が指導をした際、発火の順番は、ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋であるべきであると発言し、また他の指導者も同様に、ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋の順で指導したと記憶していたにもかかわらず、他の指導者が大臀筋、ハムストリングス、脊柱起立筋の順番であるべきだと指導したことを憂慮していたのです。 この方は、これによって当惑してしまったために、この明らかな相違を解決するべく、私に問い合わせをされました。 私はこのテストを学び、過去10年間にわたりアセスメントとして使用しています。私自身は最初に、この順番はハムストリングス、大臀筋、そして脊柱起立筋と教わったのですが、臨床医の間で、最初に発火するべきなのはハムストリングスか大臀筋かということに関して、かなりの意見の不一致がみられることに気づき始めました。 ここで認識しなければならないのは、このテストにおける、”最適” あるいは ”正常” な発火の順番に関して、リサーチ文献による確固とした同意がなされていないということです。 初期のリサーチによると、股関節伸展における大臀筋の発火の遅延は、異常であり機能不全であることを示唆しています。(Bullock-Saxton J.E. et al. 1993, Bullock-Saxton J.E. et al. 1994) しかしながら、より最近に行われたリサーチは、これに相反して、股関節伸展における大臀筋の発火の遅延は正常であると示唆しています。(Lehman G.J. et al. 2004, Sakamoto A.C. et al. 2007, Lewis, C.L. & Sahrmann, S.A. 2009) また、ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋間の発火パターンにおいて、”正常”と認識されるパターンは存在しないと示唆するリサーチも存在します。(Nygren Pierce M. & Lee W.A. 1990) この文章は包括的な文献の総論ではありませんが、”正常”な発火パターンに関しての同意を示す文献は得られていないのです。 興味深いことに、PHEテストは現在も、世界中で多くの臨床医に使用されていますが、彼らの多くが注目しているのは: 1)脊柱起立筋が最初に発火しないこと。私自身も含めて多くの人が同意するのは、脊柱起立筋が最初に発火するのであれば、その個人は、運動において股関節伸展と腰椎伸展を正しく分化させることができていないということです。彼らは股関節を伸展しようとする際、実際には腰椎をまず伸展してしまいます。 2)股関節伸展最域における、大臀筋とハムストリングスの良いトーン。もし脊柱起立筋とハムストリングスが岩のように硬く、大臀筋が柔らかく緩んでいるようであれば、これは問題かもしれません。きちんとしたコーチや臨床医であれば誰でも、股関節伸展の主動筋は大臀筋であり、ハムストリングスは伸展補助筋であることを知っています。股関節伸展の最終域において、大臀筋が硬くなっていないようであれば、これは動作の問題を起こしえます。 私は、このテストを何百人ものクライアントやアスリートたちに使用し、臨床医とも話すうちに、大臀筋とハムストリングスのどちらが先に発火するかということをあまり気にしなくなりました。そうではなく、上記の2点に関してより注意を払うようになったのです。 恵まれたことに教育者として指導をする機会に恵まれ、ワークショップでこのテストをシェアする際には常に、”私自身は、ハムストリングス、大臀筋、脊柱起立筋の順番で習いましたが、脊柱起立筋が最初に発火して大臀筋に十分なトーンがないことを憂慮します。”と伝えるようにしています。 ワークショップの設定の場合は、この後テストの方法を紹介し、脊柱起立筋が最初に発火している場合の解決策に関してお話をするでしょう。 私がシェアをした、脊柱起立筋が遅れて発火するようにするテクニックが、今回質問をくださった方に、まるで私が大臀筋の前にハムストリングスが発火すべきである(繰り返しますが、私はハムストリングスが先でも大臀筋が先でも構わないと思っています)という間違った印象を与え、混乱させてしまったのだと思います。そのテクニックとは、下記のようなものです: クライアント/アスリートをうつ伏せにして、手を腰椎のエリアに安心できるように置いて、骨盤をやや後傾させ肋骨を床やマッサージテーブルに下ろすようにして、脊柱起立筋が完全にリラックスするようにします。リラックスできたら、膝を僅かに曲げて(2~3度で充分)ハムストリングスが発火するようにし、それから臀筋を強く収縮させて大腿部を床から少し浮かせるようにします。 このテクニックにおける、ハムストリングス(膝屈曲)から大臀筋(股関節伸展)へという順番は、大臀筋より前にハムストリングスが発火することを促進するのではなく、クライアント/アスリートの脊柱起立筋が先に発火するのを避けるためです。股関節伸展をしようとする際に腰椎が伸展する人のほとんどは、脊柱起立筋が過活動で、大臀筋を収縮させるという単純なことでさえ、脊柱起立筋を発火させてしまいます。これは私自身の個人的な経験から気づいたことですが。。。他の方も同様の経験をしたことがあるか否かはわかりません。クライアント/アスリートに、まず膝を曲げさせることで、脊柱起立筋をリラックスさせたままで、股関節伸展を行い、最初に発火しないようにすることを成功させてくれるのです。 もう一度繰り返すと:私は脊柱起立筋から股関節伸展をリードしてしまうことを憂慮しており、様々なエクササイズによって、臀筋の筋力と興奮性(必要な場合は)を向上させる努力をしています。 これが、常にワークショップで皆さんに伝えようとしていることであり、また私のDVD ”ポステリアキネティクチェーン”でもお話ししていることなのです。 ”正常”なパターンにおいて、ハムストリングスか大臀筋のどちらが先に発火すべきかに関しては、リサーチで確立されていないことであり、はっきりとした答えは出てこないかもしれません。異なった活動にさらされることで、その活動に特化した順序に慣れたり、余儀なくされることもかなりありえるでしょうし、またその他の活動においては異なることもありえます。例えば、水泳選手に対して野球選手というように。 更にこれは、人間の機能に関して白黒はっきりしていることはとても少なく、多くのことはその中間であるということを思い出させてくれる重要なことです:様々な解釈、状況次第、その時々に変化することを受け入れる広い視野を持ちましょう。”もしAなら次はB”というような、常に適用できる単純なルールがあれば簡単でしょうが、現実として私たちは常に考え続けなければならず、疑問を持ち続け、指導させていただくクライアントやアスリートに対して、私たちの知識と経験を、常に新しいユニークな方法で応用し続ける必要があるのです。 参照文献 Nygren Pierce M., Lee W.A., “Muscle firing order during active prone hip extension.” J Orthop Sports Phys Ther. 1990;12(1):2-9. Janda V. Muscle spasm – a proposed procedure for differential diagnosis. Journal of Manual Medicine. 1991;6:136–139. Janda V. Treatment of chronic low back pain. Journal of Manual Medicine. 1992;6:166–168. Bullock-Saxton J.E., Janda V., Bullock M.I., “Reflex activation of gluteal muscles in walking. An approach to restoration of muscle function for patients with low-back pain.” Spine (Phila Pa 1976). 1993 May;18(6):704-8. Bullock-Saxton J.E., Janda V., Bullock M.I., “The influence of ankle sprain injury on muscle activation during hip extension.” Int J Sports Med. 1994 Aug;15(6):330-4. Lehman G.J., Lennon D., Tresidder B., Rayfield B., Poschar M.. “Muscle recruitment patterns during the prone leg extension.” BMC Musculoskelet Disord. 2004 Feb 10; 5:3. Sakamoto A.C., Teixeira-Salmela L.F., de Paula-Goulart F.R., de Morais Faria C.D., Guimarães C.Q., “Muscular activation patterns during active prone hip extension exercises.” J Electromyogr Kinesiol. 2009 Feb;19(1):105-12. Epub 2007 Aug 30. Lewis, C.L., Sahrmann, S.A.. “Muscle Activation and Movement Patterns During Prone Hip Extension Exercise in Women.” J Athl Train. 2009 May-Jun; 44(3): 238–248.
床での肩屈曲エクササイズを回避する
よく見かける肩のケアのエクササイズの一つに、床の上にうつ伏せになったポジションから行う肩屈曲のエクササイズがあります。エリック・クレッシィが、このエクササイズを好きではない理由と、より良い効果を上げる他のポジションをご紹介します。
筋膜の4つの構成要素
筋膜を構成する4つの要素とは、結合組織細胞、水分、繊維、基質。これらそれぞれの特徴と、繊維芽細胞の活動を、筋膜のエキスパートであるトーマス・マイヤースが解説します。