痛みと記憶
2016/01/14配信
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記憶の生態について学ぶことは慢性疼痛を理解する上で非常に参考になる、とルイス・ギフォードは言いました。たとえば、ある種の痛みはまるでコマーシャルソングのようなもので、頭にこびりつき、うるさくて、意味がまったくなく、消し去ることが難しいものです。
痛みと記憶の興味深いつながりをいくつかご紹介しましょう。
幻肢痛の記憶
幻肢痛のある人は、失った下肢の存在や痛みをはっきりと認識します。失った下肢から知覚信号は送られていないにもかかわらず、脊髄神経と脳神経でその信号を処理する部分は残っていて、それが誤作動してしまうのです。そうなると、不思議なことにその下肢が実存しているかのような認識が生まれるのです。
ロナルド・メルザックは、これらの感覚は下肢の切断前に感じていた記憶と合致していることを示しました。たとえば、その下肢の切断直前に痛みがなかった人にとっては、幻肢痛はそれほど深刻ではありません。
コンテンツ提供者の紹介
Better Movement
Todd Hargrove
公認ロルファー/公認フェルデンクライスプラクティショナー
今から20年程前、弁護士という職業に従事していた時に、慢性的な腰痛と闘いながらスカッシュの競技での勝利を目指していた経験をきっかけに、痛みなくより良く動くためには?の探究に没頭するようになる。ストレッチ、コアトレーニング、理学療法、ヨガ、ファンクショナルトレーニング等の全てを試み、理学療法のテキストブックから、東京、西洋、それぞれのアプローチ、痛みの科学に関するリサーチや書籍等、あらゆる書籍から学...