肩のアンテリアドロワーテスト(前方引き出しテスト)

肩関節の前方の遊び、緩みを感じ取るためのアンテリアドロワーテスト(前方引き出しテスト)の実際の行い方を、理学療法士のマイク・ライドルドがわかりやすくシンプルに解説をします。 アンテリアドロワーテストは、肩関節前方の弛緩性のための素晴らしい特別なテストです。私は、その人の肩が前方に向かってどのくらい緩いのかを感じるために、常に使用しています。 患者は仰臥位。私はテーブルの頭側に立つのを好みます。 試験者の遠位側の手で、肘の双顆関節軸を掴みます。これによって腕を完全にコントロールすることができます。 近位側の手で、上腕骨骨頭を親指と他の指とでしっかりと掴みます。これによって、肩関節においてどの古来の動きが起きているのかをはっきりと理解することが可能になります。私はて全体を使って上腕骨を掴むのはあまり好きではありません。上腕骨骨頭を感じたいと思っています。 上腕骨骨頭を前方内側の方向に向かってグライドします。前方に向かう真っ直ぐな面ではなく、関節窩の方向、肩甲骨の面に沿っていることが重要です。 信じるか信じないかは置いておくとして、何十年間も幅広く使用されているのですが、このテストに関する質の高い研究は、感受性は低いが特異性が高いと報告しているものが1つ存在するのみです。 私はこのテストを診断の作成のために使うのではなく、前方弛緩性の全体多岐な感じを得るために使用しています。

マイク・ライノルド 00:53

パワーを向上させる本当にシンプルな方法

パワーの発達を向上させるためにプログラムを微調整できる本当にシンプルな方法があります。そして、それは素早くパワーを向上させるだけでなく、経時的にこの方法でトレーニングをすることでさらにパワーを向上させることができることを示す、科学的なエビデンスによって裏付けられているのです。 それが何であるか知りたいですか? 簡単です。 その人に自身の結果を見せるのです。 もし誰かにより高く跳ぶ、より速い球を投げる、または何か他のパワーベースの運動をより力強く行って欲しいのであれば、アスリートに自身がどれだけ高く跳んでいるか、どれだけ速い球を投げているか、または彼らの動きがどれだけパワフルかということを単に見せてあげるのです。 野球の投手がパフォーマンスを向上させるためにレーダーガンを利用できる方法について書きましたが、これはパワーを向上させたい人なら誰にでも簡単に応用することができます。 あなたがどれだけ高く跳べるかをみるために垂直跳びのテストを試したことはありますか?最初の試技でどれだけ高く跳んだかには関係なく、毎回2回目のジャンプでは何をしましたか? より高く跳ぼうとしますよね?もちそん、そうしたでしょうし、私たちは皆そうします! 外的なフィードバックと結果の知識 運動学習の世界では、これは外的なフィードバックの一種であり、「結果の知識」と呼ばれています。これは、テクニックを向上させるために即座のフィードバックを与えるために利用することができますが、モチベーションを上げるためにも利用できます。特に本質的に競争心のあるアスリートでは、私たちは常にこれを目にしています。 外的なフィードバックと結果の知識をスポーツパフォーマンス分野において使用することは、パワー出力の向上に役立つと理解しています。 例えば、外的なフィードバックと結果の知識を用いた一つの研究は、垂直跳びのパフォーマンスの向上に役立つことを示しました。2014年のJournal of Human Movement Scienceの研究では、垂直跳びの高さのパフォーマンスに即時のフィードバックを用いることで、垂直跳びのパフォーマンスの向上に繋がり、4週間のトレーニング期間で跳躍高の18%の向上にもつながりました。 Journal of Human Kineticsの最近の研究では、アスリートが自身の投球速度をみることができることで、自身の球速を知らない場合よりも球速を4倍も向上することができたことを示しました。 過去の別の研究では、「ボールを速く投げる」ように指示された場合と、同じ指示にレーダーガンを用いた結果の知識を伴った場合のユース年代の投球速度を比較しました。ここでも、この研究は、単にボールを速く投げるように選手に指示するだけでは、視覚的に結果を見ることができた場合ほど球速は向上しないことを示しました。 テニスプレーヤーについての別の興味深い研究では、サーブの球速のフィードバックを伴った6週間のトレーニングが、自身の結果を知らないグループよりも球速の向上が有意に大きかったことを示しました。しかし、最も興味深いことは、この同じグループが自身の球速に関する外的なフィードバックを伴ったトレーニングを停止しても、球速の向上はプログラム後6週間維持されたことです。 非常に明白ですが、その人に自身の結果を示すことは: パワーに即時の向上が得られる。 トレーニングプログラムの中で時間をかけて行われることで、より大きなパワーの向上が得られる。 トレーニングプログラムを停止した後でさえも、向上したパワーの維持というキャリーオーバーがある。 私にはウィン、ウィン、ウィン(三方一両得)のように思えます。 ベロシティベースドトレーニングでパワーを向上させる 私たちのプログラムで、これをどのように行えばいいでしょうか?私たちのクライアントが自身の結果を必ず知るようにするのです。 このコンセプトは新しいものではなく、それは実質的にはベロシティベースドトレーニングです。 ストレングス&コンディショニングの分野で、これを実践できるいくつもの機器が市販されています。垂直跳びのテスト機器、ジャンプマット、G-Flightユニット、そして他のものも皆素晴らしいものです。Keiserユニットのような一部の機器は、スクリーンにパワー出力を示してくれます。TendoユニットやGymAwareのような一部の機器は、バーベルに取り付けることができます。PUSHバンドのような、一部の新しい加速度計ベースの機器は、広範囲の活動に使用することもできます。 これらは皆素晴らしいものですが、値段は様々であり、あなたにとって何がうまくいくかを考えなくてはならないでしょう。しかし、これらのほとんどがうまくできない一つのことは、回旋パワーを助けるということです。もしかしたら、私は多くの野球選手、オーバヘッドアスリート、そしてゴルファーを見ているので、偏見を持っているのかもしれませんが、少なくとも私の周りではこれは、焦点を当てる大事な領域です。 私たちの回旋系のアスリートにこの知識を当てはめる一つの方法は、メディシンボールのパワードリルとシンプルなレーダーガンです。 このビデオでは、ボールの速度をチェックするためにレーダーガンを使用しているのがわかります。このアスリートは、自身の最高速度を達成するまで、繰り返すスローの強度を高めるよう促されます。ウェイトトレーニングの際に重量を記録するのと同じように、これを記録し、彼のプログラムを通して向上させようとするのです。

マイク・ライノルド 2680字

自走式トレッドミルが歩行パターンとポステリアチェーンを促進する

モーターのない自走式のトレッドミルを使用したことはありますか?運動強度を短時間で上げることができる素晴らしいトレーニングツールですが、リハビリのセッティングにおいても有効に活用できる重要なポイントを、理学療法士のマイク・ライノルドが解説します。

マイク・ライノルド 3:55

デッドリフトは全ての人が行うべきなのか?

多くの人々はデッドリフトを“すべてのエクササイズの王様”と呼んでいます。そして、その通り、これほどその努力に見合う大きな価値があるエクササイズは他にはないかもしれません。 私の意見ですが、デッドリフトはリハビリテーションにおいて最も十分活用されていないと思います。もしかすると、動きが脅威的なのでしょうか?みんなバーベルが怖いのでしょうか?患者さんが背中を痛めないか皆さん心配なのでしょうか?もしかすると、リハビリの専門家はストレングス&コンディショニングについて十分理解していないのでしょうか? 私はストレングスコーチであり、常に素晴らしいストレングスコーチから学び続けているために、より優れた理学療法士であると常に言っています。 リハビリとパフォーマンスの間にあるギャップは狭まり続けるなかで、デッドリフトがその溝を埋める最後のエクササイズなのかもしれません。私たちはデッドリフトを恐れるべきではないですが、従来のデッドリフトはすべての人にとってのものではないということを理解することも必要です。 なぜみんながデッドリフトすべきなのか 過去10年から20年近くリハビリテーションとストレングス&コンディショニングの世界でもっとも重要なトレンドの一つは、筋肉を基盤とするエクササイズから動きを基盤とするエクササイズへ移行してきたということです。例えば、大腿四頭筋の筋力を鍛えるよりも、スクワットをトレーニングするというように。 デッドリフトは基本的にヒップヒンジのパターンであり、多くに人にとってかなり機能的であると同時に理解しにくいものでもあります。 簡単に言うと、みんなもはやヒンジができなくなっているのです。驚くことに。 我々の社会が変化し、不良姿勢のパターンに頼り、長時間椅子に座り、スマホの過剰使用などのために、子どもでさえつま先を触ることができなくなってきていることには驚かされます。 不十分なヒップヒンジパターンに働きかけることは、私が日々目にする多くの様々な問題にかなり役立っています。背中の痛みから膝の痛み、そしてスポーツの不十分なパフォーマンスに至るまで。 我々はかなりアンテリアチェーン優位に陥っています。幸いなことに、デッドリフトは一回のリフトでポステリアチェーンすべてを刺激します。 デッドリフトはヒップヒンジパターンにとても効果がありますが、姿勢改善、殿筋の発達、下肢パワーの発達、より強いコアや広背筋、さらには握力の強化なども含む多くの効果があります。 なぜそれだけ価値あるエクササイズなのか、その理由がわかると思います。 なぜすべての人がデッドリフトをするべきでないのか 少し待ってください。 最初の半分は多くの人にとってどれだけデッドリフトが効果的なのかについての話に時間を費やしてきました。なぜすべての人がデッドリフトを行うべきではないのでしょうか? 明確にさせてください。私は従来のバーベルデッドリフトについて話をしています。 少し戻りますが、私達は、単に筋肉ではなく動きについてより関心があることを思い出してください。つまり幸運なことに、ヒンジには多くのバリエーションがあり、デッドリフトでもそうであり、上記の素晴らしいゴールを全て達成するためにそれらを使用することができます。 もしかすると、みんな従来のバーベルでのデッドリフトのみを見ているので、リハビリではデッドリフトが十分活用されていないのかもしれません。それはいきなりトップまでいくようなもので、そのエクササイズは絶対できないから、デッドリフトやヒップヒンジエクササイズのすべてのフォームを単に捨ててしまえと言っているようなものです。 チャンピオンのドアを開けて入ってくる人の多くは、従来のバーバルデッドリフトをうまく行うチャンスはなさそうです。様々なことに加えて必要となるのは: 十分な可動性 ヒンジパターンと神経筋パターンの理解 負荷をかける能力、本質的に意図を持ってウエイトをリフトすること 多くの人は、少なくともこれらの要素のうち2-3個を持ちあわせていません。 可動性ドリル、コレクティブエクササイズ、そして徒手療法などを適正に組み合わせ、それらの要素を獲得するように努力するのですが、デッドリフトを始めることを待たなければならないということではありません。単にレベルを落として始める必要があるというだけです。 つまり、すぐにデッドリフトを捨てるのではなく、それを組み込む方法を探すのです。可動性と可動制限範囲内でトレーニングし、ケトルベルや相撲スタンスなどを使用するバリエーションを試し、適切なヒップヒンジパターンがうまくできるまで最大下の負荷を使用するのです。 進歩するにつれ、より高度なフォームでのデッドリフトを取り入れることができますが、それまではデッドリフトを簡単にすてないで、修正しましょう。

マイク・ライノルド 2082字

ACL損傷の検査時に行う必要があること

臨床でのACLの検査として、ラックマンテストや前方引き出しテストを実行する前の段階で、確実に行う必要があるチェックとは何でしょうか?理学療法士であるマイク・ライノルドが、検査結果を正しく読み取りために実行すべきチェックをご紹介します。

マイク・ライノルド 3:10

理学療法士を目指す学生達が私をイライラさせる二つのこと

長年、私は数えきれないほどの理学療法士を目指す学生達、全員優秀な学生達と一緒に仕事をしてきました。一人一人の学生が、私たちとピッタリとフィットすることを保証するために、Champion PT and Performanceでは学生を受け入れるための厳しいプロセスがあります。 彼らの臨床のローテーションを通して、私達が関わる学生すべてに理解させようとしている、私が話したい二つの主なポイントがあります。これら二つのことを行っている多くの理学療法士を目指す学生からメールをもらったり、ソーシャルメディア上で見たりしてきました… そして彼らは私をイライラさせるのです! これら二つのコンセプトが学生達に「しっかりと理解された」時、彼らの効果性が向上するのを文字通り見ることができます。 1. 特定のシステムにとらわれないように 理学療法士を目指す学生として、将来は少し怖いものであるでしょうし、私もそれは理解できます。学校で非常に多くのことを学んで、それら全てをどのように応用するのか?多くの人達はまだまだ自身の技術に自信がないに違いありません。 インターネットは非常にセンセーショナルなシステムです。しかし、あなたは非常に注意深く、一つの特定のシステムに傾倒しないようにする必要があります。 私はシステムが大好きです。 実際に、Championではシステムを使用しています。しかし… 完璧で常に100%の人に100%機能するシステムを見つけることは未だにできていません。 扇情主義によって影響を受けるのは簡単ですが、現実的には、あなたの患者にとって特定のシステムが適切かを知る臨床経験をあなたは持っていないのです。 多くの学生が、複雑で論理的なシステムに深入りし、そしてそれを正当化する知識や経験もなしに盲目的に正しいと主張するのを見てきました。 ハムストリングを肉離れしたアスリートが私たちのもとにいると想像して、それを例としましょう。以下の全てを治療の提案として検討しているのを耳にしました: それは組織を引き伸ばす際に認識された脅威であることを彼らに教育する 不適切な呼吸のパターンと横隔膜の機能に取り組む 非対称的な骨盤の方向性と肋骨の位置を改善するためのエクササイズを与える 胸椎の回旋不足のためのコレクティブドリルを用いる これら全てはある程度の効果はあるかもしれませんが、何か気づきませんか? ハムストリングのことを忘れているのです! このアスリートは、一塁を回って二塁へ行こうと考えていた時に、外野手が良いプレーをしたため、素早く方向転換をして、一塁に向かって加速しなければなりませんでした。組織に負荷をかけすぎたのです。 私のシステムについて知りたいですか? 故障したものを直す 最適ではない箇所を直す 非常に多くの場合で、私たちは最適ではない箇所へと飛びつき、ハムストリングが怪我の本当の「原因」ではないと、それに取り組むことは馬鹿げたことだと考えるのです。さて、それでもそれは怪我しているわけであり、そして選手は可能な限り早くフィールドに戻りたいのです。あなたの仕事は彼らの目標を達成する手助けをすることです。もし、あなたが怪我をした組織の治癒を促進させるよりも横隔膜での呼吸により多くの時間を費やすのであれば、あなたは真逆のことをしているのです。 私はスポーツ医学と整形外科の分野で働いているので、私がアスリートと述べたのに気がついたでしょうか?慢性的なハムストリング痛のある一般の整形外科の患者には、最適ではない箇所に最初に取り組むことがためになるかもしれません。 しかし私は、他の人たちがハムストリングの回復を促進させることに取り組んでいるのを文字通り嘲笑っている人たちを見たことがあります。 偏見を持たず、一つのシステムに傾倒しないようにしましょう。あなたの患者に対して何に効果があり何に効果がないかを経験することで、まだまだ多くのことを学ばなければなりません。患者は一人一人皆違うのです。 2. 人々とつながる方法を学ぶ 理学療法士を目指す学生に関して私をイライラさせる二つ目のことは、彼らに人々とつながる能力がないことです。繰り返しますが、私は理解はしています。あなたたちは数年もの間、教科書と実技試験に没頭してきたばかりなのですから。 私たちは皆、まぬけなのです。私も。 しかし、人々が理解できないことを話すことはできません。もしあなたの主な焦点が、あなたがどれだけ頭がいいかを見せびらかすことであれば、困ったことになるでしょう。 あなたはもう実技試験を受けているわけではなく、ロボットや科学者のように話すことでは人々とつながることを期待することはできません。もしあなたが私と一緒に働いたことがあれば、私がどれだけふざけているかわかるでしょう。私が真剣なことは稀です。しかし、私は真剣であるべき時を知っており、そして効果的に教育する方法を知っているのです。 あなたは、患者が理解し関連づけられる言葉で話す必要があります。私の見ている野球のピッチャーとは「ブルペンで投げる」ことや「レイバック時の痛み」について話します。彼らが肩甲上腕関節を最終可動域まで外旋したときに痛みがあるかとは尋ねません。 古典的な引用を覚えていますか: 「彼らはあなたがどれだけ気にかけてくれるかを理解するまで、あなたがどれだけ物事を知っているかなど気にはしません。」 これは理学療法の分野に実に当てはまるのです。もしあなたが自身の患者とつながらなければ、効果的になることはできないでしょう。 理学療法士を目指す学生たち、上の全てをもう一度読んで十分に理解してください。 約束します、もしあなたが両方に取り組めば、あなたはより効果的な理学療法士となることを。

マイク・ライノルド 2494字

ハムストリング筋挫傷の評価(ビデオ付き)

ハムストリングの筋挫傷はスポーツにおいて非常によく見られ、その受傷頻度は上昇しているように思われます。 ハムストリング筋挫傷を検出するための臨床評価は、きわめて簡単です。しかしながら、最適なリハビリテーションプログラム及び競技復帰の進行を判断するためには、ハムストリング筋挫傷の重症度を検査する評価プロセスを持つことが重要です。 これは重症度を判別するため、そして時間の経過に伴うアスリートの進捗を比較するための、初期のベースラインとなるでしょう。 ハムストリング筋挫傷の評価 ハムストリング筋挫傷はよくランニング中に起こり、アスリートは急に“引っ張られる”感覚を訴えます。アスリートが自分のハムストリングを痛めたと自覚するのは、とてもよくあることです。 最初の検査では斑状出血が認められないことがよくありますが、その後数日間のうちに変色が見られるかもしれません。 触診では、しばしば挫傷部位に圧痛を認めます。また、ハムストリングの腱を触診することも、剥離(断裂)が起こったかどうかを判断するために重要です。 しかし、最初に評価するもっとも一般的な2つの領域は、受動的可動域に対する耐性とハムストリングの筋力テストです。これはしばしばけがの重症度の指標を与えてくれるだけでなく、進行状況を判断するための毎日の再評価にもなります。 BJSMの最近の論文で、ロッド・ウィトリー氏とその共著者らは、急性ハムストリング筋挫傷について毎日検査を行い、どれがリハビリテーション及びランニング・パフォーマンスへの復帰に最も相関性があるのかを調べました。 著者らは、彼らが推奨する2つのテストを示しました。こちらは、シカゴ・ホワイトソックスの理学療法士であるブルックス・クレイン氏が説明しているプレゼンテーションの一部です:

マイク・ライノルド 1496字

前腕を効果的にストレッチするための鍵

前腕のストレッチを試してみて、あまり十分な効果を感じたことがないという方も多いのではないでしょうか?理学療法士のマイクが、屈曲回内筋群、そして伸展回外筋群のより効果的なストレッチを行うための重要なポイントをシェアしてくれます。

マイク・ライノルド 3:32

スクワットのメカニクスにおける骨盤前傾の影響

マッサージテーブルの上でのテストの結果をエクササイズの修正に活用できていますか?理学療法士のマイク・ライノルドが、仰臥位で膝を胸に近づける股関節屈曲のテストをもとに、エクササイズ選択時に注意すべきことを解説します。

マイク・ライノルド 3:34

プログラムのピリオダイゼーションは、ストレングスの向上に役立つのか?

筋力強化のためのプログラムを設計する場合、向上を促すために操作できる(そして操作すべき)変数は沢山あります。 これらには当然ながら、セットとレップ数(ボリューム)、負荷(強度)、頻度、休息時間(密度)を含むことができます。 しかし、これらの変数をどのように期分けするかも非常に重要なのです。 ピリオダイゼーションとは、これらの変数を長期的にどのように操作していくかを系統立てて組み立てていくことです。 私がシステムや計画を大切にすることは、もう十分お分かりだと思います。 私達チャンピオン(施設名称)のプログラム設計の基本原則のひとつに、"終わりを考えて始める "ということがあります。 目標がないまま、毎月のようにプログラムを書いている人を見ると、頭がおかしくなりそうです。 ですから、パーソナルトレーニング、スポーツパフォーマンス、あるいはリハビリテーションの設定においても、どのように筋力トレーニングの期分けを計画するか、そのシステムを開発することは理にかなっていると思います。 ストレングス&コンディショニングの世界では、ピリオダイゼーションの概念がしっかりと受け入れられている一方で、理学療法士達はピリオダイゼーションが全く行っていないことで有名です。 リハビリの現場では、いつまでも「10回×3セット」を行うことが珍しくありません。 Googleでストレングストレーニングのピリオダイゼーションを検索すると、目眩がしそうなほど矛盾した用語が並んでいることに気づくでしょう。 リニア・ピリオダイゼーション、リバース・リニア・ピリオダイゼーション、ノンリニア・ピリオダイゼーション、アンジュレーテッド・ピリオダイゼーション、コンジュゲート・ピリオダイゼーション、ブロック・ピリオダイゼーションなど、さまざまなピリオダイゼーションプログラムを見つけることができます。 しかし、残念ながら、用語や定義に関するコンセンサスはほとんどなく、ピリオダイゼーションについてもっと学びたいと思う人たちに混乱を与えています。 これに加えて、科学的な妥当性を必要とせず、インターネット上で何でも言うことができるため、強くなるためのさまざまな「ベスト」な方法を見つけることもできてしまいます。 しかし、本当の疑問はまだ残っています。筋力トレーニングのピリオダイゼーションは、重要なのでしょうか? また、その場合、どのようなピリオダイゼーションがベストなのでしょうか? ピリオダイゼーションプログラムと非ピリオダイゼーションプログラムの筋力への影響 リハビリテーションの現場では、怪我から復帰する際のプログラムにピリオダイゼーションを導入することが非常に少ないので、まずはピリオダイゼーションの必要性を確立することから始めなければなりません。 ストレングス&コンディショニングについて調べたいことがあるときは、Chris BeardsleyとBret Contrerasのウェブサイト「Strength and Conditioning Research」にアクセスするようにしています。 クリスは、ストレングストレーニングに関する現在の科学的理解について、素晴らしい記事を書いています。 この記事では、トレーニングを受けていない人の筋力について、ピリオダイゼーションプログラムと非ピリオダイゼーションプログラムを比較した7件の研究をレビューしています。 これらの研究のうち、4つの研究では、ピリオダイゼーションがピリオダイゼーションなしよりも有意に有益であると報告されています。 同様に、トレーニングされた個人の筋力に関するピリオダイゼーションプログラムと非ピリオダイゼーションプログラムを比較した研究が7件ありました。 この7件の研究のうち、4件がピリオダイゼーションによる有意な効果を報告し、残りは差がないと報告しています。 したがって、ピリオダイゼーションを行うことは、トレーニングを受けた人、受けていない人の両方において、筋力向上に有益な効果をもたらす可能性があるのです。 研究結果は圧倒的とは言えませんが、少なくとも何らかのピリオダイゼーションは、ピリオダイゼーションを全く行わない場合よりも効果的であるという方向に傾いています。 これもまた、誰もが事例的に納得することではないでしょうか。 リニアとノンリニアのピリオダイゼーションの効果 さて、何らかのピリオダイゼーションを行うべきということがわかったところで、筋力を向上させるためにはどのようなピリオダイゼーションが最適なのか、ということに焦点が移っていきます。 この会話のために、ピリオダイゼーションの形態をリニアピリオダイゼーションと非リニアピリオダイゼーションに単純化(おそらく単純化しすぎ)してみましょう。 リニア・ピリオダイゼーションとは、レップ数をゆっくりと減らしていき、負荷を高めていくことを指します。 例えば、4段階のプログラムは次のようになります。 プログラム1:軽めの負荷で12回×3セット プログラム2:中適度の負荷で8×3セット プログラム3:中~高負荷で5×4セット プログラム4:重い負荷で3 ×5セット レップ数が下がれば、重量が上がる。 これは、ここ数十年使われているピリオダイゼーションの最も古典的な形です。 リニア・ピリオダイゼーション・モデルに反対する人たちは、筋力や肥大に関して、プログラムの初期に見られる効果が、プログラムからプログラムへ継続的に焦点が移るため、プログラム全体を通じて維持されないことをしばしば指摘します。 このため、非リニアピリオダイゼーションにはいくつかのバリエーションがあり、最も一般的なものの1つであるアンジュレーテッド・ピリオダイゼーションもその1つである。 アンジュレーテッド・ピリオダイゼーションは、プログラムの焦点を日または週単位で継続的に移行させるものです。 1週間のアンジュレーション・ピリオダイゼーションプログラムは、次のようなものになります: 1週目:15×2 2週目:8×3 3週目:5×5 日々アンジュレーションを行うピリオダイゼーションプログラムは、このような形になるかもしれません。 月曜日:15×2 水曜日:8×3 金曜日:5×5 多くの人が、筋力の向上を引き出すには、アンジュレーション・ピリオダイゼーションがより有益であると述べていますが、研究はこれに同意しているのでしょうか? メタ分析がJournal of Strength and Conditioning Researchに掲載されました。 数百の論文を検討し、最終的に厳しい基準をすべて満たした17本を選んで分析したものです。 この17件の論文の中から、いくつかの情報を紹介します: 12件 は、リニアピリオダイゼーションと日々のアンジュレーテッド・ピリオダイゼーションを比較しました。 3は、リニアと週ごとのアンジュレーションを比較したものです。 1つの研究では、3つすべてを比較しました。 7件は未訓練者(経験1年未満)、10件はトレーニング経験者(1年以上)であり、上級トレーニング経験者(5年以上)を対象とした研究はありませんでした。 17件の研究のうち16件が、リニアピリオダイゼーションとアンジュレーションの両方で筋力が有意に増加したと報告しています。 12件 の研究では、2 つのピリオダイゼーションモデルの間に差はないとされています。 3件がリニアよりもアンジュレーションの方が良いと発見し、2件がその逆であると発見しています。 全体的メタアナリシスも同意見で、リニアピリオダイゼーションとアンジュレーテッド・ピリオダイゼーションでは筋力向上に差がないと論文では同意しています。 しかし、トレーニングされた個人を分析すると、リニアピリオダイゼーションの経験がある人が、アンジュレーテッド・ピリオダイゼーションに変更すると筋力が向上することがわかりました。 未訓練者では、リニアピリオダイゼーションとアンジュレーテッドピリオダイゼーションとの間に差はありませんでした。 このことから、トレーニング経験が上がるにつれて、トレーニングの刺激を変えなければ、最大限の効果が得られない可能性があるようです。 しかし、リニア・ピリオダイゼーションは、トレーニング初心者には問題なく機能します。 インターネット上で読む記事の大半は、トレーニング上級者に当てはまるごく一部の人たちに向けて書かれていることを認識してください。 しかし、特にリハビリテーションや一般の方のパーソナルトレーニングの世界では、95%の方がこのようなことはないと思います。 確かに、リフトで500ポンドから600ポンドになるには高度なピリオダイゼーションプログラムが必要ですが、100ポンドから200ポンドになるにはそれほどの必要はないでしょう。 リニア・ピリオダイゼーションは、低負荷・高レップ数で動作パターンを導入・指導し、動作スキルが完成した時点で負荷を安全に増加させることができる優れた方法です。

マイク・ライノルド 3881字

コアの真の機能

腰痛を持つ人たちのコアの筋力強化をして可動性を向上させれば問題は解決する、という一般的な考え方に対してリサーチのデータを紹介しながら、考え方のシフトを促すマイク・ライノルドのプレゼンテーションからの抜粋映像。

マイク・ライノルド 2:37

ハンドヘルド動力計を使った筋力の測り方

筋力を正確に測定することは、傷害評価やパフォーマンス評価において不可欠な要素です。 筋力評価は、ベースラインの確立、進捗状況のモニタリング、プレー復帰基準の決定に用いることができます。ですから、できるだけ正確であることが、私にとって重要なのです。 私は、過去に未発表の研究をしたことがあるのですが、徒手筋力検査で4/5を検出するには、約15%の肩の筋力欠損があることを示していましたした。考えてみてください...10%以上の弱さがあっても、それを発見することができないかもしれないのです。 私が、ハンドヘルド動力計使用の大ファンである理由はそこにあります。可能な限り正確な筋力値を数値化したい。その15%の欠損を見逃さないようにしたい。 (ちなみに:私は「Lafayette Handheld Dynamometer」を何年も使っていて、素晴らしい結果を出しています。) ハンドヘルド動力計の問題点 これまでの研究で、ハンドヘルド動力計は絶対的基準であるアイソキネティック検査と同等の信頼性と有効性があることが示されています。 ただ、ハンドヘルド動力計を使うには、ひとつ問題があるのです。良くない結果が出やすい。 可能な限り信頼性のある測定を得るためには、かなりの練習が必要だと感じています。厳密なプロトコルに沿って、一貫性を持たせる必要があります。 ハンドヘルド動力計を使いこなすための3つのポイント ハンドヘルド動力計で筋力を測定する際のポイントは、すべてのプロセスにおいて可能な限り一貫性を持たせることで、すべての言動が重要で、結果を変えることができます。 他の人の結果と比較したい場合は、この点がさらに重要になります。一貫したプロセスにより、評価者間および評価者内の信頼性を可能な限り高くすることを保証します。 ここでは、ハンドヘルド動力計を使用する際に、可能な限り信頼性を高めるための3つのポイントを紹介します。 一貫したセットアップ まず最初に重要なのは、セットアップを可能な限り統一することです。少なくとも、これらが一貫していることを確認する必要があります。 その人のポジション 代償を避けるためのその人の安定性 四肢に対するハンドヘルド動力計の位置 動力計を安定させるための自分の位置 一貫した指示 本人がセットアップしたら、テストの実施方法の指示も一貫して行う必要があります。それが私の2つ目の重要点です。 指示には、四肢を動かしてほしい方向や、各試験の繰り返しの実行方法などを具体的に含むべきです。 例えば、私は、テストは徐々に力を入れてから可能な限り強く押して、そしてゆっくりと力を抜くように、と伝えることを好んでいます。この方が、より快適で、スムーズに安定した筋力値を得られることが証明されています。 一貫したモチベーション もし私が、一瞬であなたの筋力を10%近くアップさせることができると言ったらどうでしょう。 私が行った他の未発表の研究では、テストする人に与えるモチベーションの量によって、最大で10%以上の努力が得られるという結果が出ています。これはかなりのものです。 彼らの最大限の筋力を測定したいのであれば、モチベーションを提供する必要があります。Championでは、このコンセプトに賛同し、実践しています。 その人を可能な限りパンプアップさせたいので、通常私達はテスト中「PUSH、PUSH、PUSH!」と叫んでいます。他のクライアント達も、私達とのテストに慣れている人たちばかりなので、それに参加することも珍しくありません。 一貫したプロセスで一貫した結果を出す ハンドヘルド動力計を使ったストレングステストの効果を最大限に引き出したいのであれば、一貫性を持たせる必要があります。 ハンドヘルド動力計を使いこなすにはかなりの練習が必要ですが、時間をかることでばどんどん上手になるでしょう。

マイク・ライノルド 1696字