マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
腰痛経験後に腰部を無敵にする3つのエクササイズ
腰痛を予防するエクササイズ、といえば、腰部をあまり動かさず体感を鍛えるエクササイズ、のようなものを考えることが多いですよね?それが必要な段階もあれば、より強化してダイナミックに剛健にしていく段階も必要です。疼痛の科学とリハビリを専門とするベン・コーマックからの提案をチェックしてください。
生体力学のシンプルな側面
身体の機能的詳細の見方を理解するための重要なカギの一つは、私達の動作の背景にある生体力学です。 私達が、クライアントをトレーニングしたり治療する際に、単純化した生体力学の理解は、真の動作に基づいた技能と、適切な関節の反応を作り出すために、異なる機能を分解することを可能にしています。先週末に指導グループを指導した後、グレイインスティチュートの教義によって影響されている私達の一連の過程を説明する手助けとして、コーキネティックの生体力学指針のいくつかをブログに載せようと思いました。 生体力学という単語は、少々恐ろしい響きがあります。もしあなたが生体力学の本やジャーナルを一度でも開いたことがあるなら、私と同様の反応をしたことでしょう。それは、方程式や記号の特売かと思わせる程の驚異です。 (一見したところ、水泳の生体力学のようです!) 代わりにコーキネティックで使用する過程では、私達は実際の空間においての骨運動とお互いの相対的関係をみています。この相対骨運動は、神経筋骨格系全体における真の反応に関して、付着する筋肉に影響する特定の関節反応を作り出します。 本当のカギは、実際の骨運動と相対関節運動は異なることを理解することにあります。要点としては、実際の空間においては2本の骨が共に外旋している場合であっても、関節における骨間の相対運動は、内旋かもしれないということになります。これは2つの骨の間でのスピードの相違によって決定されます。では、これからいくつかのキーポイントの要点を説明しましょう。 近位と遠位 関節において、どちらが近位で、どちらが遠位かを知ることがカギになります。 付属肢骨格(四肢)では、遠位骨の遠位端が、近位端の部位に相対して、どのように動くかによって、関節運動が決定されます。これは、例えば、近位端が前額面において中心線に向かって動いている際、遠位端は中心線から離れていっている、すなわち外転していることを意味しています! 軸骨格の遠位点は、上側点としても知られています。よって、軸骨格での関節運動を定義するために、私達は上側点をみていきます。 近位骨は、身体の中心に最も近い骨です。よって、骨盤は身体の中で最も近位にあるになるでしょう。その他の骨は、骨盤からは遠位になります。骨盤が常に近位であることが、股関節の近位骨と遠位骨の理解を簡単にしています。膝において、遠位の脛骨に対して、大腿骨は近位骨となります。 骨盤の運動は、異なる点によっても決定されます。遠位端よりも(もちろん両方とも!)、私達は上前腸骨棘(ASIS)と上後腸骨棘(PSIS)間の相対運動をみます。前方回旋は、上前腸骨棘( ASIS )の反時計回りとなり、上後腸骨棘(PSIS )は上前腸骨棘に対して上位になります。 脛骨でも見られるような同様の反時計回りは、遠位端が後方に回旋するため、後方回旋と表現されます。これは時々紛らわしいのですが、脛骨と骨盤は同様の回旋を経るにも関わらず、一方は前方と表現され、他方は後方と表現されます。 相対速度 二関節間の相対速度も相対的関節運動を決定するのに重要な意味を持ちます。 どの骨がより速く動くかを知ることは大切で、相対骨運動を決定する際の手助けになります。一般原則としては、骨が運動のドライバー(伝達機構)に近ければ近いほど、骨はより速く動きます。これは力の消散のためです。一例として、足によって動きが始動する運動は、通常、下肢の遠位骨がより速く動いているということを意味しています。よって、膝において、脛骨は大腿骨よりも早く動いています。しかし、テニスでボールを打つ際、大腿骨近位は手のドライバー(伝達機構)よりも近くにあり、より速く動いていることを意味しています。しかしながら肘においては、橈骨遠位は、より手に近く、上腕骨近位よりも早く動いていることを意味しています。私達はドライバー(伝達機構)が何であるのかを知る必要があり、着目している関節を構成する骨のうち、どれがよりドライバー(伝達機構)により近いのかを知る必要があります。 関節が機能的に動くことができる3つの現実的な方法があります(あと2つの機能性の低いものを含めると5つになります)。これは、同方向に動いている近位と遠位のうち、近位がより速く動く場合。近位と遠位が同方向に動き、遠いがより早く動く場合、そして近位と遠位が反対方向に動く場合。これは、お互いに向かって動いているか、離れていっているかのどちらかで、まるで時計の針がお互いに向かって動いているかのようです。そして、それは一方が時計回りに動いていて、他方が反時計回りに動いているようで、これはお互いに離れていっている際も同様です。 実際の骨運動として遠位骨がより早く動く場合には、とても簡単で、相対関節運動も同様になります。混乱は、近位骨が同方向に遠位骨よりも速く動いている際に起こります。この場合、相対骨運動は、近位骨の骨運動の反対になります。横断面における一例は、歩行時の後脚の股関節です。骨盤と大腿骨の両方の実際の骨運動は、同方向に外旋しています。しかし、近位はより速く回旋するので、相対関節運動は内旋となります。私が発見した最も簡単な方法は、お互いの上端に拳を置くことです。そして、近位骨が回旋している方向に回旋させます。この場合は、外旋です。そのとき、下側の手を反対方向(関節運動を決定するもの)に回旋させます。これが内旋です。横断面では、近位端が一方へ回旋し、遠位端が他方へ回旋するのではなく、全部の骨が同方向に回旋しているので、時により理解しやすくなります。 時に混乱させられる動作は、膝の外転です。これは、最も大きな運動が、中心線に向かっている近位端からきているため、後方から前方に走る軸の周辺を回旋しています。遠位骨の遠位端が、近位端に対して何を行っているかということから関節運動の命名の規則に従うと、遠位骨の遠位端は、身体の中心線から離れていっています。すなわち、外転しているのです。規則を知っていれば、簡単なのです!! いつも通り、これは学術的な認識の中で物事はこうでなければならないと定義された方法ではなく、私達の思考過程の一例です。皆さんの理解の助けになりますように。
安定性と可動性、それは親友のようなもの…
コーキネティックにおいての、私達の基本概念のひとつは、安定性と可動性との関係です。 安定性は、可動性の構成要素の一部です。身体は、可動的で安定的な方法で動くことを必要としています。可動性を持たない安定性は、硬直です。私は、これを系統の機能性の兆候としてではなく、機能不全の兆候として捉えます。運動系統の能力不足は、効果的に動作を制御するために、身体が可動性以上に安定性を選択し、系統の動く能力を停止することによって、系統における硬直を作り出してしまうでしょう。 動作の観点から、私達が利用可能なもののほとんどは、線維性変化もしくは、組織伸展性ではなく、運動制御系によって制限されているのかもしれません。運動制御系とは、単純に動作を制御するための神経系の能力です。 これは、しばしば人々の運動パターンの遂行不能によって強調されていますが、付加的な安定性よって、パフォーマンスな大きく向上します。私は、これをジムにおいて、エクササイズのリグレッション(後退)において常にみています。系統における硬直は、可動的で安定的な方法での作業の遂行不能から起こります。しばしばこれは、私達が新しい技能や運動パターンを習得している際に、はっきりとみることができます。 では、この情報は施術者としての私達に、どのように影響しているのでしょうか?それは、治療用ベッド上での、もしくはより静的な評価が、可動域と結合組織の能力を通して、身体の構造的運動能力に関する情報を、私達により多く与えてくれるかも知れないということを意味しています。その評価が私達に告げていないものは、私達が身体のこの可動域にアクセスする能力です。単純に、これは私達がこのような特定の状況において、受ける可能性のある誰かの動作の印象は、彼らの動的に動く能力の実態を伝えるものではないということを意味しています。より詳細に言うならば、それは動的や機能的に動く能力の真の兆候を示さないかもしれません。 これは、運動パターンはかなり特定したものだからです。私達は、新しい運動技能を習得することは、大変なことだということを知っています。その新しい運動技能を完全なものにすることは、より一層大変なことです。初回で、その新しい運動技能を完全にする遂行できることは稀です。 そこで、私達が誰かの動作の真実をみるには、真実に忠実でなければならないということを認識する必要があります。ファンクショナル・テストは、動作パターンに関して、安定的で可動的な方法で、うまく動ける能力を示すために、十分に明確でなければなりません。これ以上のことをする際に、私達は不安定時や距離、スピード、負荷の増大時の動作に関連した機能を制御することが可能でしょうか。これらの付加的な機能的変数もまた、増大した需要下での運動制御の実態を示してくれます。 そこで、個人の機能に特定なものでなく、一般的な“不自然な”ファンクショナル・テストを使用することによって、私達は、彼らの機能をテストするのではなく、“テスト”をテストしているのではないでしょうか?そのテストの解決策からの答え、もしくは改善点は、テストの特定のメカニズム/運動パターンだけに関連していませんか?それは、他のことに関して、どんな答えを私達に与えてくれるのでしょうか?そんな一般的な方法でケガや機能不全のスクリーニングができますか?コーキネティックの思考過程の中には決してありません。生体力学の単純な理解が、私達は5つの異なる方法で同様の関節運動を作り出せることを示しています。そこで、望む関節運動を作り出して、真の方法でテストを行いたくはありませんか?運動パターンの特異性への深い認識が、テストや検査過程を本物にしたいと私に思わせます。 コーキネティックでは、私達は機能的に信頼のおける評価だけではなく、動作を制御する身体の能力、そしてその構造、技能、運動制御系統への影響を、より良く理解することに重点的に取り組んでいます。身体中の様々な受容器官や視覚系や前庭系からの求心性信号を含み、多くの情報が遠心性制御に流れ込みます。これらの感覚系のどこかにある問題は、私達の運動制御能力を損なわせるかもしれません。 これは、受動的、静的もしくは、治療用ベッドに基づいている際には、明白にならないかもしれません。私達は、統合システム内で、何が不安定を作り出しているのか、硬直を引き起こしているのかを問いかけなければなりません。運動不全、もしくは誰かが“脅迫”と銘打ったものも、硬直を作り出すでしょう。 これは、手技後の運動パターン統合を伴わない無い手技についても疑問を投げかけます。関節の可動性を作り出す際、手技の直後に、そして、進行中の計画の一部として、制御された特定の動作を通して、安定した方法で身体に可動性を教えたくはありませんか?運動パターンへの統合無しでは、系統はこの可動性を不安定性として休止してしまいます。これが多くの人たちが、全身の動作の長期的な変化を得ること無く、定期的に手技を受けてしまう理由なのです。それは、圧痛からの短期間の軽減を提供するかもしれませんね?非特異性の、もしくは本質的ではないストレッチ、特に静的ストレッチについても当てはまるのでしょうか?関節可動性のどのような変化も、身体が長期的変化のために、日常的に習得、使用するための3次元の機能的な運動パターンに、再統合されるわけではありません。 そこで、なぜ私達は、基礎プログラムの一部として、表面の不安定性をもって身体に挑戦しようとする傾向があるのでしょうか?いかなる不安定な表面も、身体がそれに反応して硬直する、関節の不安定性を作り出すことでしょう。この硬直は、運動不能の兆候であり、神経筋動作/運動パターンを強化する可能性は低いのです。どれだけの人がBOSUに立って、よりうまく動けるでしょうか?そんなに多くはいません。硬直的な観点以外に、どのように私達の動作を強化してくれるのでしょうか?硬直の大部分は、統合されたユニットとして、私達が最も安定的な可動性を必要する部位である股関節に由来します。球関節の運動の自由度は、非常に大きいのです。実際に、硬直した股関節が腰痛に寄与することがいかに多いか?股関節の動作の欠如を代償するために、より多くの動作が腰椎で発生する必要があります。特に身体上部から下部にかけて起こる回旋において。私達は、機能不全を増大させているのでしょうか?そうではなく、安定表面での動作要求を通して、可動的な安定性に挑戦することはできるでしょうか?私にとっては、こちらの方がより機能的なのです。 パフォーマンス、もしくは力の獲得のどの程度が運動制御に基づいているのでしょうか?これもまた、一般的な力の性質に関する現在の見解に疑問を投げかけます。1981年にSaleとMacdougal は、“パフォーマンスの増大は、神経筋の技能の増大の結果である”また、“筋力の増大は、トレーニングで使用されている動作のタイプと同様のタイプの動作を使用して計測するときにのみ明白である”と述べていました。これらの発言は共に、パフォーマンスと筋力に重要な変化を作り出すために、適用可能な機能的動作と運動パターンの使用の必要性を指し示しています。しかし、ストレングストレーニングは、改善を望む機能に関連している特異的な運動/動作パターンよりも、“リフティング”のセットに関係しています。従来のストレングス・コンディショニングトレーニングは、機能の反映ではなく、それ自体の独自の機能のように見えます! コーキネティックでは、私達の戦略、評価、トレーニングは、運動技能の特異性と、それらが特異性の機能的活動に影響するか、あるいはされるかを反映しています。これには、動的に身体をみることと、身体の機能的特異性をみることが含まれています。ここから先へ進む際、私達の評価とトレーニング戦略は、動的安定性と身体の運動課題を遂行する能力を含みます。
ファンクショナル・トレーニングとは?
単純な質問をしたいと思います。ファンクショナル(機能的)とは何ですか? ‘ファンクショナル’は、様々な人にとっての、様々なことを意味していることから、私はこの問いかけをするのです。よく使用される用語でありながら、はっきりとした明確な意味を持たず、多くの誤解があるようです。コーキネティックでは、ファンクショナルという用語は、ひとつの意味を持っているものではなく、あなたの目の前に立って、あなたが評価、治療、トレーニングをしようとしている人に関連しているものです。 質問は、ただ単にファンクショナルというのではなく、“何のためにファンクショナルなのか?”、“誰のためにファンクショナルなのか?”である必要があります。BOSUの上で3つのダンベルをジャグリングしたり、スイスボールの上で膝立ちしたりすることは、ファンクショナルに対する、私の見解ではありません。あなたが、誰かがBOSUの上でテニスをしたり、スイスボールと共にランニングしたりするのを、最後に見たのはいつのことですか? ファンクショナルムーブメント=機能的な動きは、数えきれないほど存在しますから、様々なハードルや棒を用いる5~6種のスクリーニングでファンクションを定義しようとすることが、ファンクションが何であるかについての真の見識を与えてくることは決して無いでしょう。質問は、“あなたはファンクション(機能)をテストしていますか?それとも、ただ単にテストをテストしていますか?”ということです。あなたの行っているテストは、個人のファンクションに関連がありますか?他に行うべきテストが無いからといって、そのテストを行っていませんか? 私達は、身体の生体構造を鍛えることに、多くの時間を費やしています。これから、私達は、人々のファンクション=機能を鍛え始めなければなりません。生体力学や筋機能といった動きの解剖学は、それぞれの異なる機能において変化をするでしょう。単純な解剖学的モデルは、21世紀では、もはや有効ではないのです。私は、ボクサーにランナーと同じようなトレーニングや治療を施したいのでしょうか?決してそんなことはありません!研究を伴う特異性の原理は、一般的に、特定の動作パターンをトレーニングすることによる影響が、他の動作パターンに及ぶことは、ほとんどないことを示しています。これは、ボクシング特有のトレーニングは、ランニングパフォーマンスの向上には、ほとんど影響しないであろうということを意味しています。そして、それは、ベンチプレス、もしくはラット・プルダウンが、ボクサーやランナーに与える影響は、更に少ないということを意味しています。ただ単に生体構造を鍛えることが、トレーニング効果の繰り越しを生むことはほとんどありません! それが、私達が、コーキネティックにおいて、クライアントが自ら、彼らにとってのファンクションを明確にすることを好む理由なのです。クライアントの個人的なファンクショナル・ニーズを理解することによって、あなたは 極めて適切な、正真正銘の、特定のリハビリテーション、トレーニング、パフォーマンス・プログラムを作り出すことができます。クライアントを関わるトレーニングが本当の意味での、パーソナルトレーニングになるのです。 コーキネティックにおいて、私達が唱えるファンクショナル・ムーブメントの基本原則が、何がファンクショナルであるかを定義する手助けをしています。ファンクショナル・ムーブメントの基本原則の数例を挙げるならば、私達は、ファンクションは統合的、3次元的、タスク駆動的、動的であると信じています。これに生体力学の知識と加えることにより、私達は、クライアントのファンクションを本当に理解し始めることができます。速く、動的に、楽しく工夫された評価技法を用いて、実際にクライアントに動いてもうことによって、私達は人々の動作を評価することができます。それが、動作問題解決のプロセスであり、本質的かつ、特有のトレーニングなのです。
ファンクションの基本原則
前出の記事において、ファンクションは私達の目の前に立っている個人によって定義されるため、ファンクションをテストする万能な方法は無いと主張しました。私達はまた、コーキネティックにおいて、私達が唱えるファンクショナル・ムーブメントの基本原則が、何がファンクショナルなのかを定義する手助けをしていると論じました。よって、今回は、私達が個人のファンクションを定義するために使用する基本原則について、もう少し話してみる価値があるであろうと考えたのです。 あなたがクライアントに対して何かをする前に、まず自問すべき最初の質問は、“なぜ、そうしたのか?”です。 多くの人達は、彼らが常に行ってきたことに固執し、他人が行っていること、彼らが雑誌で見たもの、その分野の“教祖”が行っていることに追随するでしょう。しかし、私達がいかなる技法を駆使する前に自問すべきことは、“それは、自分の基本原則に適合しているか?”ということです。 私達は、私達の評価、トレーニング戦略・技法が、私達の唱えるファンクショナル・ムーブメントの基礎、もしくは基本原則に適合するように、基本原則/戦略/技法の一連のプロセスを用います。これは、グレイ・インスティチュートの友人たちによって用いられているものと同様のプロセスです。これは、全てが、私達の唱えるファンクショナル・ムーブメントの基本原則に回帰することを意味しています。下記が私達の唱える基本原則のリストです。 ファンクションとは: 動的 タスク駆動的 統合的(関節) 3次元的 直立位 クローズド・チェーン 身体に作用する力 これは、誰かを治療、もしくはトレーニングしている際、それが彼らのファンクションの特定部位でないかぎりは、重力を避けるために仰臥位にさせたり、トレーニング機器の上に座らせたり、決して、身体や動作を単関節や単一面に分離したりはしないということを意味しています。言及したこれらのいかなる技法の使用にあたり、ファンクションの正当化無しに実施することは、私がとても大切に思っている基本原則に逆らうことになってしまうでしょう。 私がランナーをトレーニングするのであれば、ランニングは、圧倒的に片脚支持動作が多い(約85%)ため、片脚支持でのトレーニングにかなりの時間を割くようにするでしょう!統合された直立のキネティックチェーンとしてアプローチをします。ランナーの重力、地面反力、推進力への対処を向上させるために、これらの力を利用するでしょう。そして、ランニングは、これ以上ない程にダイナミックなものですから、可能な限り、動的に行いたいというのも確かでしょう。私は、ファンクションの基本原則、具体的には、ランニングのファンクションの基本原則に目を向け、彼らのトレーニング方法に関する思考プロセスを決定するために、それらを利用しています。 ここでもう一点、私は同様の一連の基準を使用して、評価したいのでしょうか?もちろんです!誰かをベッドに寝かせた際にも、同様の特定の回答を見出すでしょうか?もちろん、そうではありません。身体に作用する力と関節の統合が異なるとき、問題は異なったものとなります。特定の問題に対して、特定の回答が得られるように、間違った問題を問えば、間違った回答に至ります。評価がランナーのファンクションの特異性からかけ離れているせいで、問題が見つけられず、明確な手助けができないことが、多くのランナーが、慢性障害を抱えている理由なのかもしれません。 基本原則に基づいたアプローチを持つことが、コーキネティックにおける評価、治療、トレーニングの方法の礎を築いています。基本原則が無ければ、エクササイズや評価、戦略、技法を選択する際に、いったい何が導いてくれるのでしょうか?私達がクライアントに関わる際、私達の基本原則/戦略/技法の一連のプロセスが、“理由”と“方法”間の継ぎ目のない統合を可能にしています。
なぜ動作が重要なのでしょうか?
これまでに、私は、基本原則に基づくアプローチを持つことが、私達のクライアントへのトレーニング、治療、評価の方法の礎を築きいていると言いました。私達はまた、基本原則の幾つかについても触れ、そして、それらが私達のエクササイズと評価の戦略・技法の両方を、どのように導くのかについても触れました。今回は、なぜ動作を理解することが重要なのか、なぜ私達は、筋肉を評価・トレーニングするのではなく、動作を評価・トレーニングするのかについて、もう少し話をしたいと思います。 身体に関わる仕事をする専門家として、動き方を理解することは、私達の学習項目において、最初の項目であるべきです。実際は、おそらくあなたが勉強する際に、教わることの無いものの一つかもしれません。教わるほぼすべてのことは、身体を静的に保った状態で、一部位の動作のみに基づいています。それは、私達の動き方ではありません。実のところ、歴史的にみて、人体解剖学の研究の多くは、テーブルの上に横たわっている身体、もしくは解剖用死体を対象に行われています。最後に解剖用死体が動くのを見たのはいつでしたか?もし見たのであれば、実に怖いことです。 私達は、個々の筋肉に関して多くのことを学習していますが、実際は、身体は個々の筋肉を識別せず、筋肉が集合的に作り出す動作を識別します。19世紀の時点で、有名な解剖学者、チャールズ・ビーヴォーは、このことを示唆していたのです!私達のクライアントは、ほぼ常に動いているわけですから、これは非常に重要なコンセプトです。私達が一つの関節を動かすときはいつでも、その関節周辺の多くの筋肉が大きな役割を果たしています。いくつかの筋肉は伸長し、いくつかの筋肉は収縮し、そして、またいくつかの筋肉は関節を安定させています。実際、もしあなた肩の筋肉周辺に、小さなライトが沢山ついた状態で、腕を動かすならば、そのライトの一群全体が点灯するでしょう。関節の角度の変化や異なる筋肉の強調によって、ライト点灯のパターンが変化するでしょう。実のところ、筋肉は、動作を作り出す前に、動作に反応します。筋肉は、身体に作用している重力、地面反力、推進力のような力に反応します。筋肉は、これらの力に対して、動作をコントロールし、関節を安定させ、その際、求められる動作をもたらす力を作り出します。 従って、それは、私達は動作と動作がどのように作り出されるのかについて、もう少し詳しく学ぶべきで、個々の筋肉ついてはあまり悩むべきではない、ということを意味しています。よって、“筋肉ではなく、動作を評価、トレーニングする”が、コーキネティックにおいて、根本的な基本原則の一つです。事実、私達は、努めてどのように動作が作り出されるかを、理解しようとしています。一つの関節には、同一の関節動作を作り出すために、5通りの方法があります。よって、動作を作り出すために、私達は動作をトレーニングしたいだけではなく、最も機能的で本質的な方法をトレーニングしたいのです。 動作が誤ってしまう時 身体は、筋肉ではなく動作を認識するために、動作を評価しトレーニングすることは、私達の機能の基本原則です。私達が大切にしている、もうひとつの重要な基本原則は、動作はタスクによって駆動される、ということ。 これは、意識的に、テニスボールを打つというようなタスクを遂行したい場合、その人の身体が、そのタスクを達成する方法を決定している、ということを意味しています。あなたは意識的に筋肉を活性化したり、関節を動かしたり、どの動作がどの部位から来るのかを決定したりはしません。それらすべてが、潜在意識で発生します。これは、身体は最も抵抗の少ない方法をとり、制限された筋肉や関節を動かさず、より多くの動作は、しっかりと動く関節からもたらされる必要がある、ということを意味しています。残念ながら、これは、組織へのストレスと慢性的な使い過ぎによる損傷を招く可能性があります。 クライアントが動作を遂行しているからといって、彼らにとって、その動作が良いというわけではありません。実際、多くの場合において、私達は一番大きな動作、もしくは一番重い重量を探求しています。私達は、これが達成、もしくは成功を指し示すと思っているのです。 短期間においては、これは真実なのかもしれませんが、能力以上かもしれないタスクを達成するために、身体は、変容、もしくは代償性パターンを見つける必要のある可能性が更に高い、ということも意味しています。私達のクライアントの動作の漸進方法のプロセスはまた、クライアントにとってのコントロールされていない、誤解された、障害を与える可能性がある動作を避けるために重要なのです。クライアントを上手に扱うことができれば、彼らは何度でも戻ってきますが、そうでなければ、二度と戻ってはきません。これは同様に、私達が、どのように彼らの動作を向上させるか、もしくは妨げるかにも当てはまりまるのです。 クライアントにタスクを実行してもらう際、どのように彼らがタスクを遂行するかに注目していますか?どの関節や筋肉が、十分に活用されていないか、過度に使用されていて、障害の危険性が高いかを理解しようと努めていますか?クライアントを効果的、かつ効率的に動かすための準備をしようと努めていますか?コーキネティックにおいては、これら全ての点が考慮されています。
筋肉の実際の働き方
このシリーズの最終回として、筋肉に関する話題に戻ってみたいと思います。以前の記事において、身体がどのようにして、筋肉ではなく、動作を認識するのか、そして、これがどのように、最も重要なファンクションの基本原則の一つを形成するのかについてお話ししました。また、筋肉が、動作を作り出すというよりも、いかに動作に反応するのかについても触れました。この概念は人によっては理解しづらいものです。今回のレッスンにおいては、筋肉の実際の動き方について説明してみようと思います。 ほとんどの人達が一度も教えてもらわなかったことの最初の一つは、機能において、筋肉は収縮する前に伸長するということです。この点を説明するために、ジャンプしていただきたいと思います。そして、“どのようにジャンプしたのか?”と自問してみてください。最初に、沈み込み、それから跳び上がりました。あなたの意図は跳び上がることでしたが、身体は、最初に、筋肉に負荷をかける必要がありました。伸筋群は、爆発して伸展の状態になる前に、負荷をかけるために、屈曲の状態になる必要がありました。ボールを投げようとする時にも、同様のことが起こるでしょう。最初に、私達は反対方向へ回旋します。もし回旋しなければ、とんでもない投球になることでしょう。 このように、実際、筋肉は、私達が教えられたものとは反対の動作を行いたい、と言えるかもしれません。もしこれが筋肉の真の活動の仕方ならば、私達がクライアントを評価、治療、トレーニングする際に、考慮に入れているかどうか?クライアントの求心性収縮的に爆発する能力と同様に、遠心性収縮的に負荷をかける能力に、目を向けているかどうか?を自分自身に問いかける必要があります。もし負荷をかける能力が、爆発する能力を決定づけるのであれば、これは、クライアントの痛みの理解とパフォーマンスの向上において、欠けている部分なのかもしれません。 筋肉は、常に、私達が教えられてきたように活動するのでしょうか?私は、常に、ハムストリングスは、膝の屈曲時に短縮性収縮すると教わりました。これを機能的背景に置き換えてみるとするなら、歩行のような場合には当てはまりません。脛骨は、前足が地面に接地する際に、骨盤の前方回旋よりも素早く後方に回旋しています。これは、ハムストリングスの伸長を作り出しますが、膝は屈曲しています。ハムストリングスは、膝が伸展する際にも、短縮性収縮をすることができます。もし骨盤が、脛骨の前方回旋よりも素早く後方回旋するならば。これは筋肉の機能的背景が、筋肉が伸長、もしくは短縮するかどうかを、決定づけているということを示しています。 ハムストリングスを治療、もしくはトレーニングするとすれば、ハムストリングスをトレーニングする理由と、ハムストリングスの反応の仕方を知りたいでしょうか?もちろんです!これは、皆さんのクライアントのニーズを援助するための、最速で最も効果的な方法です。私を信頼してください。クライアントの方々は、皆さんに感謝してくれますよ。ただ単に、レッグカールやトータッチを行わせるのではなく、少し時間を取って、この状況下で、ハムストリングスが何をするかを考えてください。クライアントがランナーならば、彼らのハムストリングスは、本質的で効果的であるために、膝の屈曲時に伸長する必要があるでしょう。何人の人達が、ハムストリングスの柔軟性に変化が無いのに、ストレッチをしているでしょうか?答えは、“大勢の人達”です!筋肉がどのように働くかを本当に理解するためには、生体力学と筋肉の機能をもう少し知る必要があります。これは、コーキネティックにおいて、私達が重点的に取り組んでいることなのです。
ムーブメントスクリーニング
近年、私はムーブメントスクリーニングやオーバーヘッド・スクワット、シングルレッグ・スクワットのような特定の“ファンクショナル・テスト”に関して、数多くの刊行物に目を通しています。これらの成果を褒め称える人達も、また、これらの有効性について、確信を持てていない人達もいるようです。 これらのスクリーニングに関しての、私の見解を加えてみようと思いました。問題の一つめは、私達がファンクションを一握りの評価の中に押し込もうとしていること。数えきれないほど多くのファンクション=機能を考慮する際、これはかなり難しい注文でしょう。もう一つの問題は、人間のファンクションを“定義”しようとしていること。“ファンクショナル”トレーニングにおいて、これは常に問題であり、クライアントの必要な機能がファンクションを定義づけるのではなく、トレーナーたちが、クライアントのファンクションを定義する傾向にあります。容易ではありませんが、成功するアプローチとは、その人のファンクションの背景にある生体力学を、私達に理解させる思考過程を持つことと、 その人がいかに良く機能的活動と関わるかを私達に示してくれるテストを考案することができることです。コーキネティックにおいて、これは私達がどのように身体にアプローチし、どのようにクライアントに身体へのアプローチを指導するかの基礎、もしくは基本原則を形成しています。 あなたはテストをテストしているのですか?それとも、その人のファンクショナル・ニーズ=機能的必要性をテストしていますか?それが、あなたが自分に問いかけなければならない質問です。テストがクライアント、もしくは選手のニーズと無関係であれば、そのテストの答えにどんな有効性があるというのでしょうか?私達はただ単に、テストをテストしているのです。 全ての動作は、特定の技能です。スポーツの多くの動作は、長年にわたって磨かれた非常に特定な技能です。練習していなかった動作のテスト結果が思わしくないのは、ただその動作の洗練に時間を費やすことがなかったために技能に乏しいのではないでしょうか?動作の上達は技能ベースなのでしょうか?もしそうであるならば、そのスポーツに本当に必要な技能を実践するために時間を費やすべきではありませんよね?これら全てが、私達が問うべき質問です。 動作パターンは脳内に存在し、1千億から1千2百億個のニューロンがあり、それぞれに1万個の神経連絡があるため、私達がどのように機能するかを定義する多くの動作を保持するために、神経系の不動産を脳内に持っているということは、まず間違いないと思います。 テニスはラグビーのように見えますか?そのように見えなければ、これらを具体的にスクリーニングする方法を見つける必要があります。 シングルレッグ・スクワットは、機能的な思考過程を、少し取り込むことができます。歩行において、立脚相(シングルレッグ)が50~85%(諸説ある)を占めるという事実には、特異性が少しあります。私は、歩行の場合は50%に近く、ランニングの場合は85%に近いとおもいますが、歩行時のスクワットの総量は、わずかにすぎないでしょう。 これは人間の歩行の逆振子モデルで、重心を移動させるために、私達は効率的に重力を利用することができることを意味します。これは、ランニングのばね質量モデルの反対です。歩行の目的は、過度にスクワットをするためや、重心を下げるためではありません(ファーリー 1998)。 スクワットの深さは大きくないかもしれませんが、シングルレッグ・スクワットは、ランニングにおいては、よりファンクショナルであって、歩行においてはそうではないかもしれません。ファンクションのバリエーションがわかれば、私達の“機能性”を定義するために、たった1つのテストだけでは、その価値が限られてくるかもしれません。より有効な過程は、私の目の前に立っている、クライアントのファンクションのバリエーションを理解することなのかもしれません。 歩行とランニングのファンクションにおける主要因子は、重心を効果的に動かすことができることです。平行移動させる能力は、回旋と同様に、人間動作の重大な構成要素です。ほぼすべての“ファンクショナル”テストは、私達がどこかに移動したいのであれば、少なくとも同程度に重要である水平面ではなく、矢状面での垂直成分における私達の運動能力を評価しているように見えます。ダイナミックな重心の移動・制御能力は、いかなる“ファンクショナル”テスト・スクリーニング、もしくはプロトコールの原則部分であるべきです。 これは、シングルレッグ・スクワットが示すことではないものの、私達が実施することのできる最も重要な“ファンクショナル”テストの中の1つということなのです。また、シングルレッグテストによって、シングルレッグ姿勢において、大腿骨に対して骨盤がどのように回旋して、股関節に相対的な内旋を作り出すのか?を解明することはより効果的な適合ではないでしょうか?これは、歩行とランニングの両方においてより“ファンクショナル”でしょう。シングルレッグ姿勢において、私達が切望する安定性は、数多くの外旋筋群と内転筋群(内旋時に伸長されている筋肉)の遠心性収縮の張力によって生成されているかもしれません!骨盤の回旋がなければ、この安定性も損なわれてしまうかもしれず、歩行時のシングルレッグにおける骨盤の回旋が無い状態でのテストは、自動車にタイヤを3輪付けてのテスト走行のようなものです!!!ファンクションは特異的で、私達が“ファンクショナル”になりたければ、より特異的になる方法も習得しなければなりません。 オーバーヘッド・スクワットは、もう一つの“ファンクショナル”テストですが、ファンクショナルな活動において、私達は左右対称に、もしくは頭上で何かをするような動作を行いますか? 全員に共通する歩行のファンクションに戻ってみましょう。2本の腕が異なった動きをするのがわかります。片側は屈曲し、反対側は伸展しています。片側は外旋し、反対側は内旋しています。これは、肩甲骨も挙上、下制、後退、前突と左右異なる動きをすることを意味しています。実際、回旋を含むいかなるファンクションにおいて、(ほぼ全ての動作)、これは、関節窩上腕関節、肩甲骨胸関節において生じます。このことを考慮に入れることを失敗したテストは、単一面で行われるオーバーヘッド・スクワットから、身体の機能不全の動作パターンを予測するために信頼できるものなのでしょうか?日々のファンクションにおいて、私達は他の誰かによって定義された、不自然な姿勢からスクワットをすることは滅多にありません。庭仕事をするとき、もしくは冷蔵庫から何かを取り出すときにしゃがみ込む際、ジムで行うように骨盤はニュートラルではなく、つま先も外向きではなく、直線的な動きでもないことを保証します。このように評価・トレーニングし、それを“ファンクショナル”と定義することは、思考過程と有用性の両方において的確ではありません。足の位置の変化、それに基づく股関節の位置の変化、3つの面全てにおける変化は、ファンクショナルなスクワットにおいて、大きな影響力を持ちます。機能不全、もしくは痛みは、この不自然な位置のせいで生じているのかもしれません。そして、ひとつの動作において、より多種多様な位置でのテストを可能にさせる思考過程が、私達により多くの情報を与えてくれるのかもしれません。 最後に、一平面における筋肉の可動域は、三次元的な張力と圧縮力が筋線維に作用している際に、自然に緩和されているのかもしれません。単純に構造は、別の方向や平面によって引っ張られた際に、一平面において十分な長さを得ることができないのかもしれません。よって、一度に単一面しかテストできないテストも、三次元のファンクショナルな筋動作と一致しない情報を与えてしまうかもしれません。これは、力が三平面にわたって、バランスと取らなければならない三次元の環境では適合しない、単一面の力発生(孤立した)と類似しています。 いつものように、これは明確な回答が無く、多くの疑問だけが残ってしまう、複雑なテーマに関する私の見解です。
最適な可動域。大きければ大きいほど良いというわけではない!
このブログは、私の良き友人マイクとの会話からの提供によるものです。そのすべては、筋肉の最適な可動域に関することです。それは、下記の文章から生じました: 遠心性収縮的負荷を掛けられた筋肉は、弱い収縮から始まり、次第に強くなっていき、求心性収縮的負荷を掛けられた筋肉は、強い収縮から始まり、収縮が続くにつれ、弱くなっていく。 以前は、あまり考えたこともなかったのですが、長さと張力の関係を考慮に入れる際、とても道理にかなっています。筋肉の長さが長すぎたり短すぎたりする際、筋肉は力発生に苦戦することでしょう。筋肉は、これら両方のポジションで弱くなります。クロスブリッジの付着部には、最適な長さがあります。これは、力発生と省エネルギーの両方に当てはまるでしょう。クロスブリッジ分離過多はまた、ATPを分割し熱として消散する際、熱力学的により高くつく状況を引き起こします。 私は、弾性エネルギーもまた、最適な可動域を持っていると信じています。複数の研究が、ばね剛性(エネルギーを返還する能力)は、最適な関節の角度もしくは、可動域によってもたらされていることを明らかにしています。この可動域を超えることは、エネルギーを抑制、もしくは吸収し、組織の粘弾性を介して、熱として再び消散してしまいます。異なる組織は、様々なレベルの剛性と適合性を持ち、異なる可動域は、遠心性の筋紡錘剛性制御を介して、剛性を運動制御するために、私達の神経的意図(着地またはジャンプの反復)のように、これらの異なる特徴を利用しています。 私達が繰り返しジャンプしたいときのジャンプ方法をみてみると、最終的に着地する時に比較して、より小さな関節可動域を用いているのがみられます。最後に着地する際は、床反力を再利用しようとはせず、床反力を吸収するために膝を深く曲げます。これは、トレーニングプログラムの作成における、高さ、可動域、反復の把握に影響を与えています。 イコンセントリック=遠心性求心性収縮(異なる平面で発生する遠心性・求心性筋収縮の両方を含む)の筋活動は、最適なクロスブリッジの付着部にも関与しているかもしれません。筋肉が全三平面にわたって伸長されるのであれば、力発生と弾性エネルギーのリコイルの観点から、最適な可動域を超えてしまうという状況を引き起こすかもしれません。ひとつの面における求心性収縮を通して、組織の伸長を軽減することによって、私達は最適な可動域を保持しているのかもしれません。これは、最大の力発生よりもエネルギー返還と省エネルギーが重要で、より最大下の状況において発生するのかもしれません。私は歩行が、この良い例であると感じます。最大の力発生は、関節可動域を通して、変換が困難な過度の負荷を作り出すことによって軽減されているのかもしれませんが。 、これによってトレーニング方法について考えさせられることになりました。多くの場合、私達はトレーニングにおいて、最大の可動域を探していますが、最適な可動域により目を向けるべきなのかもしれません。技能を通して可動域を制御できるスポーツに、より影響を与えるかもしれません。ランニングが良い例です。ストライドの長さの制御が、私達を最適な関節可動域内に保つでしょう。また、私達は、最適は個人によって決定されるということを覚えておなかければなりません。これは組織の能力、四肢長、スピード能力、競技種目によっても影響されるでしょう。ランニングの中でも異なる種目、例えば400mでは、オールアウトパワー、パワー持久力、持久力の必要性のバランスを取るのと同時に、マラソンとは異なる関節可動域が必要になるでしょう。最適を超えることは、動作の次の局面(遠心性収縮から求心性収縮、もしくはその反対)を始める能力が危うくなるということを意味しています。減速と加速は、ランニングの不可欠な要素(ポーズランニング法のイデオロギーとは異なる)だと考えますが、私達は、過剰な減速と加速の発生を軽減させ、省エネルギーを向上させることができます。 テニスのゲームについてみてみると、私達の身体を巧みに操作して好位置につける時、より簡単に力強いショットを打つことができます。好位置を外れている際、可動域は ボールに手を伸ばすまで拡大される必要があるかもしれません。遠心性収縮から求心性収縮への変換は最適下で、ショットのパワーに影響を及ぼします。テニスプレイヤーは、多くの場合、限界可動域で守備的なバックハンド・ショットを打つでしょう。それは、勝者となるためのショットではなく、相手コートにボールを返すことを目的としています!遠心性収縮から求心性収縮へのアモチゼーション(償却)期の増加は、クロスブリッジ付着部を弱らせ、エネルギー返還をも減少させます。ボールを打とうと手を伸ばす際、限界可動域に近づけば近づくほど、そして限界可動域を維持すればするほど、負荷運動で得たエネルギーを減少させるアモチゼーション期が長くなってしまします。 これは、非常に理論的な記事であり、主に私の見解ですが、クライアントのトレーニングのために、私達が可動域/高さを設定する際の糧になるかもしれません。 全ての状況において、多ければ多いほど良いというわけではないのです!
関節過可動性
柔軟性があることは、常に素晴らしいことのようにみられています。伸びやすければ伸びやすいほど良い!!数多くのありえないようなヨガのポーズをとる能力があること。 しかし、関節過可動性には、それなりの問題がありえるのです。 私達が身体を、動作の成功のために、連鎖反応に依存している統合ユニットとして理解し始めると、ある程度の張力は利点であることをより実感します。 求心性短縮を作り出すために、身体は筋肉の遠心性伸張に依存しています。これは全て、最適な可動域と順序の中で起こる必要があります。関節過可動を持つ人において、ある収縮タイプから別のタイプへの変換を作り出すためのプリテンション(事前張力)は、最適なパラメーターで発生することはないでしょう。 歩行におけるこの連鎖反応の例は、股関節の内旋と足の回外です。遊脚が立脚を通過するとき、立脚は股関節において相対的な内旋を作り出します。この内旋は、立脚における外旋の爆発のための情報とエネルギーを作り出すでしょう。また、股関節における内旋の可動域を使いきることによって、骨盤が大腿骨を駆動することによっても起こります。これら全てが、足が回外する手助けをします。 関節過可動を持つ人において、プリテンション(事前張力)のレベルは最適ではありません。これは、固有感覚情報のための張力を得るためには、骨盤の上から脚へのドライブとそのエネルギーは、より遠くまで移動しなければならないということを意味しています。足元を見てみれば、全ての反応が上部関節で発生した頃には、回外のための適切なタイミングは過ぎてしまっています。これは、伸展に関しての股関節における足の影響もすでに逃してしまっているかもしれないということを意味しているかもしれません。これは効果的でない歩行周期不良につながります。 筋肉の弾性伸長の増大は、動作によって生成された、いかなる張力をも吸収してしまいます。 赤ん坊が歩き方を習得する際、彼らの動作にはプリテンション(事前張力)、もしくは剛性制御の欠如を見ることができます。私達が、より効果的に動けるようになるにつれ、関節可動域はより制御されるようになり、張力の内的レベルは向上します。これは、効果的なエネルギーと情報の伝達を可能にし、従って、生体力学の連鎖反応の発生を可能にします。 関節過可動性は、エネルギー消費と動作のスピードに関連性を持っています。簡単に言えば、関節や筋肉の可動域が大きければ大きいほど、ATPの分解を通して、より多くのエネルギーを熱として消散し、動作制御をするのにより多くの時間を必要とします。 硬直や現在の“コア・スタビリティー(安定性)”のトレンドが推進する安定性ではなく、動作制御として安定性をみるとすれば、過可動性は成功するものではないかもしれません。実際、硬直は、身体が、制御された動作の代わりに、安定性のために使用するものなのかもしれません。これは、機能不全なのです。過可動性関節は、無痛の動作につながる運動の正しい順序を妨げるでしょう。可動域全体を制御するために、身体の他の部位に硬直を無理強いするかもしれません。これもまた順序の妨げとなるでしょう。 私が過可動性を持つ人達を扱った経験から学んだのは、彼らには常に必然的な硬直の部位を見つかるということです。また、システム内に張力を生成する可動域内で動作を行う際、システムに対する張力のデマンドを、自ずと既成することができる体重負荷の状態で動くことが最良といえるでしょう。 大きすぎる張力、もしくは小さすぎる張力もまた、疼痛受容体とその閾値に影響を与えるでしょう。確実に、硬直部位の張力が大きければ大きいほど、痛みの神経終末の活性化閾値は低くなります。私は筋弛緩と痛覚閾値の研究についてはよく分かりませんが、最適から一歩離れることは、何らかの影響を及ぼすかもしれないと確信しています。
ダイナミック・ストレッチング
ストレッチするのか、しないのか?ダイナミック(動的)なのか、スタティック(静的)なのか?というように、フィットネス産業において、提起されている疑問があります。もう一つの疑問は、“ストレッチングはケガを減らせるのか?”ということです。これは、私が議論したい質問ではありませんが、私達の運動技能とパフォーマンスの向上として、ストレッチングを考察してみたいと思います。私にとって、動作を向上させたいのであれば、動作を向上させることでこれを行うということなのです。 まず第一に、私達はストレッチングを組織の長さを伸ばす、力学的な技能として理解していると思います。ある程度、これは真実でしょう。しかし、私はダイナミック・ストレッチングを、身体中の情報の流れを増大する神経学的技能としてもみています。皮膚、筋膜、関節包、筋肉に内在する身体中の数多くの受容体は、変化に反応します。いくつか例を挙げるなら、角度、長さ、張力、圧力、振動における変化です。動的動作は、恒常的な変化を作り出し、体位の静的変化は一つの変化しか作り出しません! 動作の球体が拡大することにより、情報の領域が拡大し、私達は更なる動作の可能性を高めます。動作が増大するにつれて、可動域、もしくは球体を拡大する能力を高めます。私の良き友人は、“動作が動作を作り出す”という言葉を造りました。これは、上記を総括するには、かなり良い考え方だと私は思います。よって、依然としてスタティックに行っているようでは、この動作の球体の拡大はありませんし、身体に動作の球体拡大の可能性を与えることもありません。 体内における情報機構の考察、特にこの情報において、筋肉のみを考察するのであれば、筋紡錘は良い出発点です。筋紡錘は、二種類の遠心性路(脳へ向かう情報)を持っています。一つは組織の長さに基づいていて、もう一つは長さの変化率に基づいています。これらの錘内筋線維が、ガンマ、及びアルファ運動ニューロンを経由する、フィードバックループに極めて重要であり、錘外筋線維の硬直(伸長への耐性)と動作の成功を制御しています。 筋肉の静的な伸長だけでは、ストレッチングの全容の半分だけしか描写できません。動作は成功のために、長さと長さの変化率の情報を必要とします。あなたの車のGPSシステムが情報の半分だけしか伝えず、その省かれた部分はあなたの移動速度であると想像してください。その結果、あなたは数多くの曲がり角を見逃すことになるでしょう! 私達はまた、線維方向、もしくは筋肉の縦軸に沿ってだけストレッチをする傾向にあります。筋紡錘の機械的な特性に目を向けるのであれば、これは筋紡錘を伸長し、張力を掛けた状態にしますが、縦方向に張力を掛けた状態で、垂直と回旋の張力を加えることを想像してください。これもまた、情報の流れに影響を与えることでしょう。これは、三次元性と動作がストレッチング、もしくは一連の過程を強化する動作には不可欠である理由を、筋肉の視点から証明しています。特にファンクショナル動作では、三平面すべてを使用しているのです。 また、私達はストレッチングを統合された手段として考えなければなりません。身体のような統合されたシステムにおいて、ある関節可動域は、他の関節において得られる可動域によって抑制されているかもしれません。私達が特定の機能の連鎖によって関節を分けてストレッチするとすれば、関節全てが統合させた時とは異なる可動域を得るかもしれません。実際、より小さな個別可動域ではあっても、より大きな統合的な動作は、関節が組織へのストレスを回避するために、最も求められる結果かもしれません。 多くの要因もまた、身体の柔軟性に影響を及ぼしています。ストレス、ダイエット、疾病、視覚等も影響を与ええます。私達が、筋紡錘の硬直を上方制御するガンマ運動ニューロンのフィード・フォワード機構と、筋線維の硬直を変えるアルファ運動ニューロンを理解すれば、上記のシステムにおけるストレス要因が柔軟性と身体の生体力学に対するこのような莫大な影響を持ちえる理由を考えるのが容易なのです。
膝蓋大腿関節痛:機能的アプローチ
膝痛は、非常に一般的です。膝部の滑液包、腱、靭帯に影響を及ぼす多くのタイプの痛みがありますが、最も一般的なものの一つが膝蓋大腿関節痛です。 このブログで、ささいなことまで深く掘り下げるよりも、良好な膝蓋大腿関節のメカニズムのために必要とされていることについての、概念的な理解をもつことの方が、はるかに良いのではないかと思います。 膝蓋骨は、膝蓋靭帯を経由して、大腿骨と脛骨に付着しています。実際、膝蓋骨は膝窩溝、もしくは大腿骨と脛骨の両方の骨にある、内側顆と外側顆の間に位置しています。これは、膝蓋骨の良好な動作のために、これらの膝窩溝は、近接した状態を保つ必要があるということを意味しています。それを言い表している素晴らしい表現は、“順序通りに”でしょう。そうでなければ、膝蓋骨は膝窩溝に激突し、痛みを発生させることでしょう。 これら二つの骨に付着する重要な身体の部位が、二ヶ所あります。つまり、大腿骨が関節接合している股関節と脛骨が関節接合している足です。それは、膝窩溝の配列が、股関節側、もしくは足側のどちらかの末端においての、過度な動作、もしくは動作の制限の影響を受けるかもしれないことを意味しています。 一般的なアプローチは、股関節と足の動作を、矢状面において膝の動作を追跡することによって、制限しようと試みることで、動作のばらつきを減らす効果があります。球関節の素晴らしい特質は、それが私達にもたらす動作の多大な自由度と多様性です。実際、この自由度と多様性は、“三次元”と言い表されるかもしれません。矢状面における動作縮小の試みは、明らかな三次元の特質を提示している股関節筋群への負荷を減らすことになるでしょう。臀筋群とその斜めに走る線維方向に目を向けてください。大腿骨の前額面と横断面での動作なしには、効果的に働きません。実際、臀筋群は内転と内旋への動作を制御するでしょう。機能的な体重負荷動作においてしばしば発生する、膝の外反(大腿骨内転)と大腿部の内旋のような矢状面からの逸脱は、臀筋群と股関節筋群の遠心性収縮の活動によって、減速させる必要があります。これが、健康的な膝蓋大腿関節機構のために、大腿骨と脛骨の間の最適な順序を保持しているのです。 同様に、足の働きが脛骨の配列に影響を及ぼすでしょう。これもまた、膝窩溝における膝蓋骨の動作の乱れを引き起こすでしょう。一例として歩行(万人に共通する機能)を用いてみると、後足部、もしくは前足部内反は、足の回内後の脛骨への促進作用を有しており、脛骨内旋と外転の増大を作り出しています。回内の順序もまた、膝蓋大腿関節機構の配列に影響を及ぼすでしょう。後足部回内の遅延が、脛骨外旋を減少させ、と共に大腿骨外旋が膝窩溝の密接な順序を保持しています。実際、大腿骨と脛骨の反対方向への回旋が起こるかもしれません。私の友人であるゲイリー・グレイが、“真ん中に挟まってしまって、逃げ場がない状態”と言及するように、膝蓋骨は大腿骨と脛骨の両方に付着しています。 足関節背屈のような矢状面での動作の欠如もまた、膝に影響を及ぼす回内を増大するかもしれません。これが、人々が階段を使う際に、更なる膝の違和感を訴えるかもしれない理由なのです。足関節背屈の増大は、階段の昇降時において、必須とされています。足関節背屈が距腿関節において得られないのであれば、身体は足関節背屈を作り出すために、距骨下関節と横足根関節において、回内を増大するかもしれません。これは脛骨、ひいては膝蓋骨において、前額面力と横断面力を増大させています。よって、膝蓋大腿関節機構を得ようとする従来のエクササイズが行うように、矢状面の要求を増大させることは、実際、痛みを発生させる運動の増大を引き起こすかもしれないのです!足関節背屈が制限されているかもしれない理由を理解することは、ただ矢状面における膝の運動を強いようとするよりも、より成功したアプローチではないでしょうか。 一般的な万能エクササイズではなく、何が膝痛を引き起こしている可能性があるのかを理解するためには、股関節と足関節の両方における機能的三次元評価が求められています。一般人口の中に存在する数多くの構造的な足の機能不全の問題は、機能的な運動力学と構造の理解なしに、効果的に治療することができません。三次元の動作は主に体重負荷がかかっている状態で起こるために、治療用ベッドの上はなく、体重が掛かっている状態で、膝がどのように作動するのかという知識が不可欠なのです。 常に私を困惑させるものは、足の回内と膝の動作間の分離です。回内は動作として、足関節背屈、外転、外反と分類され、十分に解説されています。これは距骨に続いて、脛骨内旋を作り出すでしょう。この大腿骨と接続されている脛骨の動作は、膝の内旋を作り出すでしょう。体重の掛かった状態で、膝はどのようにして矢状面のみの動作をし、単純な蝶番関節として作用することができるのでしょうか??? 同様に、脛骨遠位端が外転することによって、近位端が身体の正中線に向かって傾き、膝の外反をもたらします。この場合も先と同様に、どのようにしたら膝を蝶番関節として、単純に見ることができるのでしょうか? 機能的な成功のために、三平面すべてにおいて大腿骨と脛骨の間の密接な関連が起こることは非常に重要です。つまり足と足関節が、体重の掛かっている状態で動的位置にある際に、評価することは重要なことなのです。