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吸気に関するディスカッション

私たちが呼吸を吸う時、身体構造にはどのような動きが起きているのでしょうか?胸郭のみでなく、骨盤や仙骨、頭蓋骨から頭蓋内の動きにまで注目をして、バランスの取れた身体構造の動きについてマイケル・ムリンが詳細に解説します。

マイケル・ムリン 7:47

Kaori’s Update #62 - アスリートのトレーニングプログラムを考察する

アスリートのトレーニングプログラムというと、各種スポーツに特化したトレーニングプログラムを考えることが多いのですが、競技が何であるかの関わらず必要とされる基盤となるクオリティとして、ワークキャパシティ(仕事許容量)やスピードなどの身体能力が挙げられるでしょう。これらの能力を向上させるためのトレーニングプログラムへのアイデアを得ることができるこれらの記事をチェックしてみてください。

谷 佳織 3:42

パワーを向上させる本当にシンプルな方法

パワーの発達を向上させるためにプログラムを微調整できる本当にシンプルな方法があります。そして、それは素早くパワーを向上させるだけでなく、経時的にこの方法でトレーニングをすることでさらにパワーを向上させることができることを示す、科学的なエビデンスによって裏付けられているのです。 それが何であるか知りたいですか? 簡単です。 その人に自身の結果を見せるのです。 もし誰かにより高く跳ぶ、より速い球を投げる、または何か他のパワーベースの運動をより力強く行って欲しいのであれば、アスリートに自身がどれだけ高く跳んでいるか、どれだけ速い球を投げているか、または彼らの動きがどれだけパワフルかということを単に見せてあげるのです。 野球の投手がパフォーマンスを向上させるためにレーダーガンを利用できる方法について書きましたが、これはパワーを向上させたい人なら誰にでも簡単に応用することができます。 あなたがどれだけ高く跳べるかをみるために垂直跳びのテストを試したことはありますか?最初の試技でどれだけ高く跳んだかには関係なく、毎回2回目のジャンプでは何をしましたか? より高く跳ぼうとしますよね?もちそん、そうしたでしょうし、私たちは皆そうします! 外的なフィードバックと結果の知識 運動学習の世界では、これは外的なフィードバックの一種であり、「結果の知識」と呼ばれています。これは、テクニックを向上させるために即座のフィードバックを与えるために利用することができますが、モチベーションを上げるためにも利用できます。特に本質的に競争心のあるアスリートでは、私たちは常にこれを目にしています。 外的なフィードバックと結果の知識をスポーツパフォーマンス分野において使用することは、パワー出力の向上に役立つと理解しています。 例えば、外的なフィードバックと結果の知識を用いた一つの研究は、垂直跳びのパフォーマンスの向上に役立つことを示しました。2014年のJournal of Human Movement Scienceの研究では、垂直跳びの高さのパフォーマンスに即時のフィードバックを用いることで、垂直跳びのパフォーマンスの向上に繋がり、4週間のトレーニング期間で跳躍高の18%の向上にもつながりました。 Journal of Human Kineticsの最近の研究では、アスリートが自身の投球速度をみることができることで、自身の球速を知らない場合よりも球速を4倍も向上することができたことを示しました。 過去の別の研究では、「ボールを速く投げる」ように指示された場合と、同じ指示にレーダーガンを用いた結果の知識を伴った場合のユース年代の投球速度を比較しました。ここでも、この研究は、単にボールを速く投げるように選手に指示するだけでは、視覚的に結果を見ることができた場合ほど球速は向上しないことを示しました。 テニスプレーヤーについての別の興味深い研究では、サーブの球速のフィードバックを伴った6週間のトレーニングが、自身の結果を知らないグループよりも球速の向上が有意に大きかったことを示しました。しかし、最も興味深いことは、この同じグループが自身の球速に関する外的なフィードバックを伴ったトレーニングを停止しても、球速の向上はプログラム後6週間維持されたことです。 非常に明白ですが、その人に自身の結果を示すことは: パワーに即時の向上が得られる。 トレーニングプログラムの中で時間をかけて行われることで、より大きなパワーの向上が得られる。 トレーニングプログラムを停止した後でさえも、向上したパワーの維持というキャリーオーバーがある。 私にはウィン、ウィン、ウィン(三方一両得)のように思えます。 ベロシティベースドトレーニングでパワーを向上させる 私たちのプログラムで、これをどのように行えばいいでしょうか?私たちのクライアントが自身の結果を必ず知るようにするのです。 このコンセプトは新しいものではなく、それは実質的にはベロシティベースドトレーニングです。 ストレングス&コンディショニングの分野で、これを実践できるいくつもの機器が市販されています。垂直跳びのテスト機器、ジャンプマット、G-Flightユニット、そして他のものも皆素晴らしいものです。Keiserユニットのような一部の機器は、スクリーンにパワー出力を示してくれます。TendoユニットやGymAwareのような一部の機器は、バーベルに取り付けることができます。PUSHバンドのような、一部の新しい加速度計ベースの機器は、広範囲の活動に使用することもできます。 これらは皆素晴らしいものですが、値段は様々であり、あなたにとって何がうまくいくかを考えなくてはならないでしょう。しかし、これらのほとんどがうまくできない一つのことは、回旋パワーを助けるということです。もしかしたら、私は多くの野球選手、オーバヘッドアスリート、そしてゴルファーを見ているので、偏見を持っているのかもしれませんが、少なくとも私の周りではこれは、焦点を当てる大事な領域です。 私たちの回旋系のアスリートにこの知識を当てはめる一つの方法は、メディシンボールのパワードリルとシンプルなレーダーガンです。 このビデオでは、ボールの速度をチェックするためにレーダーガンを使用しているのがわかります。このアスリートは、自身の最高速度を達成するまで、繰り返すスローの強度を高めるよう促されます。ウェイトトレーニングの際に重量を記録するのと同じように、これを記録し、彼のプログラムを通して向上させようとするのです。

マイク・ライノルド 2680字

ドライニードルによる足底の踵部痛の治療

この投稿では、足底の踵の痛みの病態生理学と、足底の踵部痛のドライニードルによる治療に関する最新の研究について解説します。 足底の踵部痛は、成人によく見られる問題です。米国では、足底の踵の痛みのために、臨床医を訪れる人が毎年100万回以上になっています。1 足底の踵部痛は、踵下部の痛みの患者の80%を占め、10人に1人が罹患していると推定されています。2 アスリートも運動不足の人も同様に罹患し、そして、男女等しく影響します。痛みの主な原因を特定することは、多因子が関係し合っているため複雑で、その罹患率の高さにも関わらず、踵部痛の中核は十分に理解されていません。3 足底の踵部痛の原因で最も多いのは、人口の約10%が患っている足底筋膜炎です。1 しかし、足底の踵部痛は、他にも踵骨疲労骨折や下肢の神経根症からも起こる可能性があります。2,4これらの症状は、激しい痛みにつながる可能性があり、これらの症状に苦しむ人たちの生活を著しく制限し、日常生活に影響を及ぼします。これらの症状は、通常、ライフスタイルの改善策や非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、リハビリテーション、局所注射、さらには手術といった手段で治療されます。1,4,5 足底の踵部痛の病理生理学 足底筋膜炎 踵骨の後部結節には、内側と外側突起があります。内側突起には、短趾屈筋、母趾内転筋、足底方形筋の内側頭、および足底筋膜の中央部が付着します。多くの患者が踵の痛みを感じているのはまさにここです。足底筋膜には、内側、中央、および外側部があります。最も重要となるのは中央部で、それは線維軟骨となり踵骨の近位部に直接付着します。筋膜の三角形の形状は、踵骨結節の内側突起から発達し、中足骨中央辺りで遠位へ5本に分岐します。これらは、前足部で足底の皮膚や基節骨の基部に付着し、さらに、側副靭帯と深横中足靭帯を介して中足趾節関節に付着します。1,2,6 これは、縦アーチを補強し、力学的負荷が上がるとともに伸長します。 肥満や長時間の立位、扁平足、ヒラメ筋-腓腹筋の複合機能障害、および足首の不安定性などは、筋膜に過度のストレスをもたらすことがあります。加齢に伴い足底筋膜の弾性は低下します。上記すべての要因は、炎症や肥厚ではなく、足底筋膜の退行変性につながります。1,2,6 踵骨疲労骨折 踵骨疲労骨折は、足にかかる反復的な活動による、踵骨として知られるかかとの骨の小さな骨折です。通常の体重負荷によるストレスは、踵骨疲労骨折を引き起こすのに必要な閾値よりも小さいものの、反復的な活動によって骨に小さい損傷が起こることがあります。ワークアウトとワークアウトの間に十分な治癒時間がないと、微細な損傷となり、疲労骨折に進行する可能性があります。1,2,6 これは通常、使いすぎや、ランニングや跳ねることなどを含むこれまで行っていなかった運動の開始時に発生します。新しいエクササイズのルーチンを開始すること以外の関連要因には、これまでの運動強度または期間の増加、肥満、不適切なシューズ、および凹足があります。1,6 踵骨は、二番目に多い足の疲労骨折の場所です。 絞扼性神経障害 足根管症候群は、足首の内側において脛骨神経が屈筋支帯の下に絞扼されることが原因です。特発性または糖尿病やガングリオン嚢胞に続発して起こることがあります。1 また、内側踵骨神経は、通常なら足関節の屈筋支帯の上で脛骨神経から枝分かれします。踵の皮膚は内側踵骨神経によって神経支配されており、何らかの病変によって近位部で神経が圧迫されると踵の痛みを伴うことがあります。他には、Baxter神経(下踵骨枝)における絞扼の可能性があります。Baxter神経は、外側足底神経の最初の枝分かれで、踵骨骨膜と長足底靭帯からの感覚情報を伝達します。母趾内転筋と足底方形筋の間の筋膜面が狭くなることによって、Baxter神経はその遠位で絞扼されることがあります。その他にも短趾屈筋と足底方形筋の間の内側踵骨結節の前面が絞扼部位になることがあります。1,6,7 足底の踵部痛のためのドライニードリング 2020年に発表された、足底の踵部痛のためのドライニードリングに直接関連する最近の記事が2つありました。Al-Boloushiらは、足底の踵部痛みに対する2つのドライニードリングの介入を比較したランダム化比較試験を実施しました。彼らは、筋膜のトリガーポイントによって引き起こされる足底の踵部痛に苦しむ患者の痛みのレベル、機能、および生活の質を改善するために、ドライニードリルのみと電気刺激を加えたドライニードルの有効性の比較を試みました。被験者は無作為に2つのグループに分けられました。一つのグループはドライニードルとストレッチのプロトコルを受け、もう一方のグループは電気刺激を加えたドライニードルとストレッチのプロトコルを受けました。測定には、足の健康状態に関する質問票、0〜10の数値評価ができる視覚的アナログスケール(VAS)が使われ、生活の質(QoL)はEuroQoL-5項目法を使用して測定されました。すべての測定は、開始前、4、8、12、26、および52週目に行われました。結果は印象的なものでした。なぜなら、ドライニードルのグループと電気刺激ニードルのグループの足の健康状態に関する質問票は、すべての時点において改善され、グループ間で有意差がなかったからです。痛みのVASスコアは、ドライニードルグループと電気刺激ニードルグループの両方で、すべての時点で減少しました。さらに、QoLは、ドライニードルと電気刺激ニードルの両グループで4週間、電気刺激ニードルグループのみで8週間と52週間で改善がみられました。52週でのQoLのグループ間には有意差がありました。これらの効果により、彼らは、ドライニードルと電気刺激によるドライニードルの両方が短期的に足底の踵の痛みをマネージメントするのに十分であると結論付けました。しかし、52週で電気刺激を加えたドライニードルの方が有益となり、生活の質にさらに変化があるとしました。3 これに続いて、同様のアプローチと同様の結果を示したWangと同僚らによる論文記事がありました。彼らは、足底の踵の痛みについて、電気鍼療法と手技鍼療法の比較を試みました。彼らは参加者を無作為に割り当て、割り当てられた参加者たちは、電気鍼療法または手技鍼療法の12回の治療セッションを4週間にわたって受け、16週目と24週目にフォローアップを行いました。視覚的アナログスケール(VAS、0〜100;スコアが高いほど痛みがひどいことを示します))を使用して測定し、主な結果は、治療に対する反応の割合で示されました。つまり、開始時の朝の最初の一歩で経験する最も痛い疼痛強度から4週間の治療後まで、少なくとも50%減少した患者として定義されました。そして、ITT(治療意図)分析が行われました。手技鍼治療グループの50.0%と比較して、電気鍼治療グループでは54.8%が4週間の治療後の朝の最初の一歩の痛みの50%減少を達成しました。 16週間と24週間のフォローアップでは、グループ間の有意差はありませんでした。彼らは、前の論文記事と同様に、電気鍼療法と手技鍼療法の両方が、踵の痛みの軽減と足底機能の改善を伴う一時的な効果があると結論付けました。8 結論 現在、足底の踵部痛の治療におけるドライニードルの有用性を示す証拠が蓄積されています。9–14 これら2つの論文記事は、ドライニードルと電気ドライニードルの介入が効果的であることを示す最新のものです。この情報は、足底の踵部痛の治療にドライニードルをどのように使用するかを示してくれます。 参照 Allam AE, Chang K-V. Plantar Heel Pain. In: StatPearls. StatPearls Publishing; 2020. Accessed January 6, 2021. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK499868/ Rosenbaum AJ, DiPreta JA, Misener D. Plantar heel pain. Med Clin North Am. 2014;98(2):339-352. doi:10.1016/j.mcna.2013.10.009 Al-Boloushi Z, Gómez-Trullén EM, Arian M, Fernández D, Herrero P, Bellosta-López P. Comparing two dry needling interventions for plantar heel pain: a randomised controlled trial. BMJ Open. 2020;10(8):e038033. doi:10.1136/bmjopen-2020-038033 Orhurhu V, Urits I, Orman S, Viswanath O, Abd-Elsayed A. A Systematic Review of Radiofrequency Treatment of the Ankle for the Management of Chronic Foot and Ankle Pain. Curr Pain Headache Rep. 2019;23(1):4. doi:10.1007/s11916-019-0745-5 Malahias M-A, Cantiller EB, Kadu VV, Müller S. The clinical outcome of endoscopic plantar fascia release: A current concept review. Foot Ankle Surg. 2020;26(1):19-24. doi:10.1016/j.fas.2018.12.006 Hossain M, Makwana N. “Not Plantar Fasciitis”: the differential diagnosis and management of heel pain syndrome. Orthopaedics and Trauma. 2011;25(3):198-206. doi:10.1016/j.mporth.2011.02.003 Chundru U, Liebeskind A, Seidelmann F, Fogel J, Franklin P, Beltran J. Plantar fasciitis and calcaneal spur formation are associated with abductor digiti minimi atrophy on MRI of the foot. Skeletal Radiol. 2008;37(6):505-510. doi:10.1007/s00256-008-0455-2 Wang W, Liu Y, Jiao R, Liu S, Zhao J, Liu Z. Comparison of electro-acupuncture and manual acupuncture for patients with plantar heel pain syndrome: a randomized controlled trial. Acupunct Med. Published online August 18, 2020:096452842094773. doi:10.1177/0964528420947739 Wang W, Liu Y, Jiao R, Liu S, Zhao J, Liu Z. Comparison of electro-acupuncture and manual acupuncture for patients with plantar heel pain syndrome: a randomized controlled trial. Acupunct Med. Published online August 18, 2020:096452842094773. doi:10.1177/0964528420947739 Al-Boloushi Z, Gómez-Trullén EM, Arian M, Fernández D, Herrero P, Bellosta-López P. Comparing two dry needling interventions for plantar heel pain: a randomised controlled trial. BMJ Open. 2020;10(8):e038033. doi:10.1136/bmjopen-2020-038033 Dunning J, Butts R, Henry N, et al. Electrical dry needling as an adjunct to exercise, manual therapy and ultrasound for plantar fasciitis: A multi-center randomized clinical trial. Baur H, ed. PLoS ONE. 2018;13(10):e0205405. doi:10.1371/journal.pone.0205405 Ebrahim DAH, Ahmed DGM, Elsayed DE, Sarhan DR. Effect of Electro Acupuncture TENS, Stretching Exercises and Prefabricated Insole in Patients With Plantar Fasciitis. :12. He C, Ma H. Effectiveness of trigger point dry needling for plantar heel pain: a meta-analysis of seven randomized controlled trials. JPR. 2017;Volume 10:1933-1942. doi:10.2147/JPR.S141607 Kumnerddee W, Pattapong N. Efficacy of electro-acupuncture in chronic plantar fasciitis: a randomized controlled trial. Am J Chin Med. 2012;40(6):1167-1176. doi:10.1142/S0192415X12500863

スー・ファルソニ 3215字

スーパーマンストレッチ

スーパーマンマーチという動きにカーブを加えただけの、シンプルなものですが、デスクに向かって長い間仕事を続けていたりする時に、ちょっと立ち上がってリセットをするのに超使いやすいドリルの一つをティムが紹介してくれます。試してみてください。

オリジナルストレングス 2:11

神経炎症:数多くの慢性的な健康の問題に共通する因子

神経炎症とは、神経系の炎症を意味します。新たに発表されているエビデンスは、この神経炎症が慢性痛、筋繊維痛、慢性疲労、鬱、不安、そしてアルツハイマー病などの数多くの複雑な健康の問題において、中心的な役割を果たしていることを示唆しています。この記事では、神経炎症とは何か、なぜ起こるのか、どのように病変を引き起こすのか、そしてその低減のために何をすることができるかについて、いくつかの基本的な情報をまとめています。 神経免疫系 高レベルの観点から見た時、神経系と免疫系は、はっきりと異なる機能を持っています。免疫系の役割は、感染症と戦い、損傷を修復することであり、神経系の役割は、情報を処理し、活動を調整することです。しかし、これらのシステムを詳細に見てみると、これらの活動は濃密に相互関連しており、区別することが難しいものです。身体を組織の損傷から保護するために、これらのシステムが共に働く、痛みの知覚というような状況においては特に。実際、疼痛科学者達は、これらのシステムを神経ー免疫系という1つの名称で呼ぶことも多いのです。 神経炎症の基本的な生理学 神経系の約半分の細胞は、ニューロンのように電気的インパルスを産生しないグリア細胞です。電気的インパルスを産生する代わりに、グリア細胞はニューロンを取り囲み、その位置に固定し、栄養分と酸素を供給し、神経伝達を補助します。脳内においては、記憶の統合を補助することもできます。 ミクログリア細胞は、中枢神経系の免疫細胞で、能動的に感染症や損傷を検索し、病原体を破壊し、死滅したニューロンや破片を除去します。ミクログリア細胞がアクティブな時、これらはIL-6のような炎症性サイトカイン、TNFa、プロスタグランジン、活性酸素種やケモカインのいよって仲介され、神経炎症を起こします(DiSibato 2019)。この炎症は、組織の修復を助ける、感染症と戦う、そして更に学習と記憶を向上するなど、数多くの有効な目的に役立ちます。しかし、これが過剰な場合、あるいは慢性的な場合には、問題を引き起こすこともあります。攻撃的な警察が罪のない市民を攻撃するように、神経炎症は、本来保護すべき組織を損傷し、ニューロンや髄鞘、そして血液脳関門に損傷をもたらすことも可能なのです。血液脳関門への損傷は、特に問題の多いものかもしれません。なぜなら、その機能の一部は、病原体や毒素や免疫細胞が身体の末梢へと流れ込むことから神経系を保護することにあるからです。これは、部位的な怪我や感染症、そして関連する免疫系の活動が脳に影響する結果とならないことを確実にします。過剰なレベルの神経炎症が存在する状態では、血液脳関門の透過性は上昇する可能性があり、炎症をより増大させる毒素やサイトカインの侵入を許してしまいます。 これらの理由により、神経炎症は、数多くの健康状態に関して重要な役割を果たすことが疑われています。短いリストは下記の通りです。 慢性痛と疲労 どのような怪我でも、その部位の近くでの炎症は痛みを悪化させることは知られています。炎症は、侵害受容を感作させ、その発火閾値を低下させ、侵害受容信号を脳に送り出しやすくさせます。脊髄や脳における神経炎症もこれに類似した影響を持ちます。最近のリサーチ(Ji 2018) では、神経炎症は、中枢感作を介して、慢性痛と広範囲に拡がる疼痛を強力に駆動するものであると述べています。 慢性痛は、その一部を、シナプス可塑性と、痛みのある損傷の後の中枢疼痛伝達通路の増大したニューロン応答性の現象である中枢感作によって維持されています。蓄積されるエビデンスはまた、中枢感作はまた神経炎症によって引き起こされていることを示唆しています。。。 神経炎症の特徴は、脊髄と脳にあるミクログリア細胞と星状細胞というグリア細胞の活性化であり、炎症性サイトカインとケモカインのリリースを引き起こします。。。 中枢神経系におけるサイトカインとケモカインの長期的な増大はまた、身体の複数の部位に影響する慢性的な広範囲の痛みを促進します。結果として、神経炎症は中枢感作を介して広範囲の慢性痛を引き起こします。 例えば、ミクログリア細胞は後角の感作に関わることが示されています。ミクログリア細胞の機能を阻害する薬物が、動物における痛みの発展を完全に逆転させることが示されています(Hore 2019)。 炎症は、神経系の痛みに対する、またその他の不愉快な感覚や「疾病行動」に対する感受性を高めます。慢性疲労症候群は、疲労、倦怠感、認知問題(しばしば”ブレインフォグ”と呼ばれるもの)を引き起こすコンディションです。多くの患者達が、ウイルス感染のすぐ後に症状が起こり始めたと報告しています(Van Elzakker 2019)。研究者達は、末梢サイトカインが血液脳関門を交差することによってひき起こされる神経炎症が根源的起因ではないかと疑っています。PETスキャンは、慢性疲労患者の脳内に過剰な神経炎症が存在することを確認しています(Nakatomi 2018)。これに類似した発見が筋繊維痛症患者においても発見されています(Albrecht 2019)。神経炎症は、鬱にも関わっているかもしれません(Troubat 2020)。 神経変性のコンディション 病理学的神経炎症は、多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病において主要な役割を果たしています(Kwon 2020)。 神経炎症の要因 神経炎症の潜在的要因として下記が確認されています: 脳あるいは脊髄へのトラウマ バクテリアあるいはウイルス感染 毒素 大気汚染 喫煙 肥満 感情的ストレス アルコール乱用 不眠症 加齢 自己免疫 (Block 2009); (Miller 2104); (Zhu 2012). このリストを調べると、私達は即座に神経炎症を予防する、あるいは低減させることができるかもしれない、幾つかの方法を確認することができます。これらのほとんどは、私達が皆知っている常識的で一般的な健康に関する注意点です:喫煙を避ける、アルコールを飲みすぎない、体重を制御する、健康的な食餌をとる、十分な睡眠をとりストレスを低減する。脳震盪を避ける。ワクチン接種をすることで長引くコロナウイルス感染症や、その他のウイルス感染症後症候群にならないようにする。 このリストの中で、一般的に十分に理解されていないのは、大気汚染についてです。大気汚染は、とにかく信じられないくらいに私達にとって悪いものであるということを示すエビデンスが、中程度の大気汚染においても容易に計測される有意な影響を伴って出てきています。エキスパート達は、大気汚染が年間700万人の死亡を引き起こすという推定をしています。大気汚染への長期的露出は、神経炎症を引き起こし、血液脳関門を阻害し、IQを低下させ、パーキンソン病やアルツハイマー病のリスクを増大させます。(Block 2009); (Calderón-Garcidueña 2008)。このトピックに関してより詳細に、また大気汚染への露出をいかに低減させるかについての実践的な提案を近日中に書くことを計画しています。 エクササイズはどうなのでしょうか。上記にリストアップしたことの多くを含む、多くの様々なコンディションに対して良いことのように思えるエクササイズは?エクササイズは、ホメオスタシスを促進し、免疫系、神経系、脳を含む身体の全てのシステムのバランスを整える傾向にあります。エクササイズは、末梢の炎症を低減し、炎症サイトカインの表現を低下させ、脳におけるミクログリア細胞の増殖を抑えることが示されています(Kohman 2013); (Seo 2019)。そうなのです。エクササイズが神経炎症を予防し、低減させるかもしれない方法なのです。 上記の解説は、かなり単純化したものであり、この複雑なトピックの表面を僅かに引っ掻いている程度のものであることを記するべきだと思います。さらに、私が上記に記載した疾患の多くは、解説をした介入を伴ってもなお、治療することがとても難しいものであるということは、私達がすでに理解していることでもあります。とはいえ、知識はパワーであり、幾らかの知識があることは無いよりも良いのです。願わくは、リサーチが進むにつれて、私達が神経炎症に関する知識とパワーを増大することを楽しみにすることができますように。 参照 Albrecht, Daniel S., Anton Forsberg, Angelica Sandstrom, Courtney Bergan, Diana Kadetoff, Ekaterina Protsenko, Jon Lampa, et al. “Brain Glial Activation in Fibromyalgia - a Multi-Site Positron Emission Tomography Investigation.” Brain, Behavior, and Immunity 75 (January 2019): 72–83. https://doi.org/10.1016/j.bbi.2018.09.018. Block, Michelle L., and Lilian Calderón-Garcidueñas. “Air Pollution: Mechanisms of Neuroinflammation and CNS Disease.” Trends in Neurosciences 32, no. 9 (September 2009): 506–16. https://doi.org/10.1016/j.tins.2009.05.009. Calderón-Garcidueñas L, Solt AC, Henríquez-Roldán C, Torres-Jardón R, Nuse B, Herritt L, Villarreal-Calderón R, Osnaya N, Stone I, García R, Brooks DM, González-Maciel A, Reynoso-Robles R, Delgado-Chávez R, Reed W. Long-term air pollution exposure is associated with neuroinflammation, an altered innate immune response, disruption of the blood-brain barrier, ultrafine particulate deposition, and accumulation of amyloid beta-42 and alpha-synuclein in children and young adults. Toxicol Pathol. 2008 Feb;36(2):289-310. doi: 10.1177/0192623307313011. Epub 2008 Mar 18. PMID: 18349428. DiSabato, Damon J., Ning Quan, and Jonathan P. Godbout. “Neuroinflammation: The Devil Is in the Details.” Journal of Neurochemistry 139, no. 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トッド・ハーグローブ 3576字

エネルギーは原則、効率性は鍵

NBAのトップレベルの選手達の軟部組織のケアから競技のパフォーマンスを繋げる役割を果たすレニーが、軟部組織の弾性リコイルを動きの3面全てにおいて段階的に引き出すドリルの例の一つをデモで紹介します。

レニー・パラシーノ 2:36

ピーキング

“ピーキング”にとって考慮すべき最も重要なことは、アスリートがピークに到達するまでに“すでにいろいろ経験してきた”のを必要とすることへの理解です。そして私が意味するのは、アスリートは、今ここでいろいろな経験をしているということを必要としているということ。誰かが、低いレベルの馬鹿げたリフトやイベントのためにピーキングをしていると私に伝えてくることほど、頭にくることは他にありません。この“ピーキング”ということについて討論を始めることができるその前に、アスリートはピラミッドをある程度登っていなければならないのです。言い換えれば、200パウンドのベンチプレスのためのピーキングはしません:単純にしばらくベンチプレスを行い、誰かにスポットをお願いし、成功させるのです。ほとんどコメントが想像できないような1,000パウンドのベンチプレスということになれば、何らかのピーキングが要求されるでしょう。 ピーキングにとっての最も素晴らしいリソースは、この質問に単に答えることです:“以前はどのように行っていたか?”私は文字通り、異例なパフォーマンスの手がかりを探す探鉱者のように自分の日記を“掘り返し”ます。そして他の成功した冒険の方向性に従い、それらを次のゴールに応用します。ここに衝撃的なことは何もないことは分かっていますが、ほとんど人はそうしていないのです。ですから、ピーキングのルール1があるとすれば、それはこれになるでしょう:競う。そして、自分の日記と一枚の紙とともにそこに座り、成功したものとしなかったものを書き出します。 誰もがこのアドバイスを、メンタル的に無視します。“真実”を探すためにこの部分を飛ばす人々を見てきました。さあどうぞ前に進んでください、あなた達は皆戻ってきてしまうと私は確信しています。では、もう一度始めましょう:私がピーキングから得たすべての素晴らしいレッスンは、私のアスリート、あるいは、自身の経験、そして、何がうまくいったかを記録するために時間を費やす規律からきています。ここに100万ドルのヒントがあります:競技会に持っていく物のリストを作ります。聞いてください、私はここで自分自身のアドバイスに従ってないんですよ。何年も前に、私は全米ウエイトリフティング大会に行き、妻のリフティングカードを持っていきました。出発前に二重の確認をせず、問題が発覚した時、私はルイジアナで裸で体重計の上にいました。私が指導しているアスリートの一人であるポール・ノースウェイは、チェックリストをバッグにラミネート加工しているのですが、大会の前に一度すべて取り出し、再チェックし、大会前日にすべて詰め直します。 私は何年も前に、大会の3-7日前に荷造りをすることが、コンピューターで多くのパーセントをプログラムするよりも実際高く成功が保証されるということを発見しました。そうする事で、チャンピオンモードにより早期に入り、このちょっとした実践が、アスリートを多くの人が試合当日に陥る“モンキーマインド”ではなく“大会”モードに移行させ始めるのだと考えます。 つまり、ピーキング101には2つの基本原則が含まれます:一つは、自分自身の経験から学ぶこと。私の経験は、あなたの経験とは異なります。私は、いろいろなことに反応し、準備するためにあれやこれを行う必要があります。あなたは、これを自分自身で見つけ出す必要があるのです。例えば、私は、リフティングの前にチェスの本を読むことが、プラットフォーム上で本当に助けてくれることを発見しました。分析の深さは、身体的に私をリラックスさせ、マインドを遠くにおかせてくれるようです。競技を始めるときには、よりクリアになっているようです。これは、あなたには効果がないかもしれません。ピーキングの2つめの原則は、競技会の朝よりかなり前に、用具一式、移動の問題、栄養上のニーズ、その他細かいところまで準備をしておくことです。気づいてください、私は回数やセット数に関して一度も言及していません。おそらく今後もしないでしょう。 ピーキングの鍵は、常にメンタルなものなのです。投擲についてこんなフレーズがあります:長いウォームアップは毒である!言い換えると、試合前のウォームアップで良い投擲をすることは、試合中自分自身の首を締める良い方法になってしまうということです。そのため、私は良い投擲をしないことを確実にするためのウォームアップを計画します。アスリートにも同じことを教えてきました:身体を温め、メンタルを準備し、ウォームアップを勝とうとすること以外の方法でエゴを充足させるドリルや投擲を行います。はっきり言って、多くの人々は、勝てる試合を手放してしまっていると思います。これはやめましょう。 ピーキングのメンタル面には、数多くの小さなステップがあります。例えば、アメリカの陸上競技会では、アスリートは集まって椅子に座らされ、音楽を聞くことやコーチングを受けることは許されず、トラックに入場します。そのため、なぜ朝まで待って、アスリートにそのことを知らせるのでしょうか?私はそのことについて毎日、毎週話していますし、すべての重要過ぎる関係者達を“からかう”ための戦略すら出てきます。例えば、アスリートが入場する時、私の指導する投擲者の一人はバンドのメンバーのように歩くことを決めました。数分後、他の競技者が今日どこにいるのか忘れたかのように見える中で、彼女は自分自身の古い個人記録を破りました。 ピーキングについての私の問題は、子育てという考え方で表現するほうが実際にはより近いかもしれません。もしある晩、私が本当に疲れている時に、娘が私に向かって嘔吐したとしても、ただ単に“ごめん、今日は死ぬほどつかれているんだ。でも次の金曜日にはすごいパパになることを約束するよ”とは言えないでしょう。マジで、大会、あるいは競技会は今日であり、出場して、競うのです。 長くゲームをプレーすればするほど、ピーキング戦略についてより多く知ることになります。私は40代になって、何か重要なことに向かう最後の2週間が極めて重要であることを発見しました。これは、負荷や量という観点が重要なのではなく、“何も台無しにしない”ということが重要なのです。言い換えると、本当に軽いおもりと、直前に対処しうる弱点の正しい評価を含む、本当に微細な技術トレーニングが私の必要としているすべてであることが分かったのです。もちろん、自身の日記を研究することでこのことを学びましたが、学びは明白です:いくつかの愚かな決断で、すべてのハードワークを台無しにして、何か重要なことの最後の数日のところで失敗しないでください。結婚式前のバチェラー・パーティーの様に、タイミングの悪さのために、自分を台無しにしないでください。

ダン・ジョン 2829字

ノセボ効果:「鍵となるリンク」はたいていモノではなく信念である

“私たちは、許容レベルの不確実性の中で働いています“と、プラハスクールオブリハビリテーション&マニュアルメディシンを創設した神経学者であるカレル・レウィット博士は言います。異端であるためには、誤りを恐れず、不確実性を心地よく感じる必要があります。 レウィット博士は、時代をかなり先取りしていました。彼は、“鍵となるリンク”は、多くのマニュアルセラピストたちが想像していたような原因となる部位や組織だけではなく、繰り返し行われるタスクや古傷、または損傷や危害の性質、病理学や痛みについてのノセボ的な考えからかもしれないことに気づきました。レウィット博士は、彼の著書の英語訳の第1版2ページ目にも次のように記しています。 “痛みの主観的評価により、侵害受容刺激、反射反応、および患者の痛みに対する(中枢性、心理性)感受性を相関させることができます。” これは、ゴードン・ワデル医学博士が腰痛のBPSモデル(biopsychosocial: 生物心理社会モデル)でボルボ賞を受賞した論文を書く4年前の1982年のことでした。彼は続けてこのように言っています: “…運動パターンはある程度、不安、抑うつ、リラックスができないなどの精神状態の表現であるため、心理的要因は重要な位置を占めています…。痛みに対する被験者の心理的態度も見逃すことはできません。” レウィット博士は、最も重要なノセボである画像所見について次のように述べています。“退行変性は歳をとるにつれて増加しますが、腰痛はどうかと言うと・・・たいてい40歳から60歳代で多く起きています・・・被験者は完璧な健康状態であるにも関わらず、彼らに著しい退行変性を見つけることがあります:このような変性や激しい痛みを患っている人でも、完全に回復することがあります・・・とはいえ、退行変性は歳をとるにつれて増加し続けています。一方、退行変性がまったくない若い患者たちに激しい痛みの症状が出ることもあります。” もちろん、病理学が関与している可能性はあり、私たちのプロセスは、今後の選択肢を考えるために特別な検査が必要かどうかを判断する必要があります。 レウィット(1994)によると、“分類をする上で、つまり診断をする上で、最初の基本的な作業は、私たちが取り組まなくてはならないのは、(主に)病理なのか、または機能不全なのかを見極めることです。” 神経根の症例に関して、レウィット博士は次のように述べています。“腰部の神経根症候群の椎間板手術は、お決まりの処置になってしまっていますが、大部分の神経根症候群は手術がなくても解決します。これらの形態学的変化を検討すると・・・これらは、大多数の患者の訴えを説明していないことがすぐにわかります。” “…私たちの専門知識が必要とされるほとんどの場合、患者は適切な治療もリハビリも受けていません…これは主な症状、つまり痛みという観点から非常に深刻です:残念な結果として、専門家は“客観的な”基準を見つけるために、形態学的所見に基づいて決断を下す義務があると感じています。” “臨床現場には心理的要因があります…レントゲンで変性が見つかったと、患者自身に告げられます。そして、それは痛みの原因として見せられるので、必然的な結果として…そう‘告げられた’患者が、これからの取り組みに絶望的になり、病弱になってしまうことは、病気の結果ではなく、誤った‘専門家の意見’の結果なのです。” “他のほとんどの医学分野では、医者の態度は古代のシャーマンのような態度であることがあまりにも多いように見えます;薬や手術で患者は治してもらう立場になります。…患者(patient)は、(文字通り)辛抱強く(patiently)何もしなくなります;その人は単なる医療の対象でしかありません。これに対して、リハビリテーションでは患者が主体であり、ドクターとして私たちは彼の苦境にどう対処するかをアドバイスするだけです。そのためには、心地よい受動的な患者の役割を乗り越えて、心理的動機付けを図る難しい課題に取り組むことです。” “この医学分野では、ドクターと患者の個人的な関係が非常に重要です。” レウィット(2008)によると、“患者は…体系的なスクリーニング検査を受ける必要があります。 二人として同じ患者はおらず、その目的は問題解決にあります。” 多くの場合、“鍵となるリンク”はモノではありません。それは単に組織にあるのではなく、少なくとも考え方や信念によるものです。特に臨床医の考え方!これは残念ながら、患者を次のようなノセボの信念の無意識の犠牲者にする可能性があります: 構造上の病理と痛みの関係 痛い=危害であるという信念 活動は有害であり、休養が最善であるという信念 古傷が治っていないという信念 ジャネット・トラベル医学博士は、簡潔に次のように述べています。“損傷後、組織は治癒しますが、筋は学習します。それらは、ガードする習慣をあっという間に身につけ、怪我自体よりも長く継続します。” 私たちは考え方がいかに重要かを知っています。 マイケル・ジェルヴェ博士は、次のように述べています。“自信は素晴らしいパフォーマンスの基盤です。自信はある一つの場所から生まれます。それは、あなたが自分自身に何を言うかです。” 組織の“不安定”さ、姿勢の悪さ、配列のずれなど、人を無力化する可能性のある意味を持つすべてのパワフルな言葉が、組織に問題が起きているという信念を引き起こすのはこれが理由です。ある活動が有害である、またはスクワットのような動きを避けるべきであるなどといった考えは、現代のスポーツ科学に相反する“推論”なのです。ティム・ギャベット博士は、次のように述べています。“あなたを壊してしまうものは負荷ではなく、その負荷に耐えられる準備があなたになかったことです。” 私たちにできる最善のことは、患者を過剰に身構えさせたり、準備不足にしたりしてしまうかもしれないノセボを避けることです。なぜなら、筋骨格系障害を予防するマネジメントの2つの基礎は、安心感を与えることと再活性化をすることである、とすべてのエビデンスが示唆しているからです。

クレイグ・リーベンソン 2626字

スキップはランニングではない:スキップの使い方に関するガイド

コーチは、話す前に一旦自制して考える必要があります! 人はよく、以前に聞いたことがあるという理由で物事を言います。私たちは、聞いた言葉を反芻しますが、これはコーチングにおいてあまりにも一般的な戦略です。 あなたのコーチが「これは私のコーチがやっていた方法で、私は死ななかったよ!」と言うのを何度聞いたことがありますか! 私の場合、スキップはこのカテゴリーに入ります。 私はいつも、コーチが 「うまくスキップできなければ、うまく走ることはできない。 」と言っているのを耳にします。もしそれが本当なら、子供たちは、這って、歩いて、走って、ギャロップすることを学んだ後、どこかの段階でスキップを学ぶのでしょうか? スキップがうまくできるからといって、うまく走れるようになるわけではありません。スキップはスキップをサポートするか-します!しかし、それは決して、あなたがどれだけうまく走れるようになるかを事前に決定するものではありません。 スキップとランニングの共通点は、腕と脚の対抗です。走るときの姿勢も似ています。スプリントとスキップでは、腕と脚の位置関係が同じになることもありますが、必ずしも同じではありません。 スキップはランニングと何が違うのでしょうか? スキップは、歩行サイクルが続く前にホップ(同じ足で軽く跳ぶこと)が必要です。右足で離陸する場合、左足を地面に着く前に右足で着地します。これはランニング中には絶対に起こりません。また、スキップでは、ホップをするために腕と脚の切り替えを遅らせるため、歩行中の腕と脚が対抗して伸張-短縮する効果を無効にします。 スキップはサバイバルスキルではありません。危険に対して交感神経が反応するときに、呼び出されるものではありません。スキップは、CNS(中枢神経系)が逃げる、または敵を攻撃するために要求するスキル階層のトップに位置するものではありません。 スキップはサポートスキルです。スプリントや加速における、注意が必要な特定のエリアを強調するために使う技術です。スプリントでは、両足が真横に並んで地面に接することはありませんが、A-スキップではこれが起こります。 コーチはよくアスリートに、「適切にスキップができないのに、どのようにして適切にスプリントをするのか。 」と言います。これらは、二つの異なるスキルであり、私たちが考えるほど多くの共通点はありません。確かに、スキップはスプリントの特定の側面をサポートすることができますが、スキップはスプリントではありません。スプリントとスキップの運動学習を詳しく調べてみると、それぞれに異なる運動経路が作られていることがわかります。 スキップがスムーズにできるようになるには、腕と脚の優れた連携とタイミングが必要です。これは、スキップには拡張していくことのできる生来の「クロスクロール」の家系図がないからです。腕と脚の交差パターンはありますが、そこには遅延があり、スプリントのように四肢の勢いや機能的な最終範囲の負荷に依存しているわけではありません。スプリントの歩幅は、互いに積み重なっているのがわかると思います。歩行サイクルの中で、身体の片側に可動域の範囲内で負荷がかかると、反対方向に推進力を発揮し、これがもう片側に同じことをさせるきっかけとなります。 スキップは、そして、多くの子供たちがスキップを学ぶときに同じ腕と同じ脚のパターンを使う理由は、スキップがクロスクロール、歩行、ジョギング、ランニング、スプリントの系統ではないからです。 スキップの系統は、リーピング(跳躍)とホッピングの動作ツリーから来ています。スプリントと比較して、リーピング(跳躍)では、股関節、脚、足首の伸展が遅れて保持されるパターンを作ります。屈曲した股関節、脚、足首は、入れ替えの前に瞬間的に浮かびます。 ホッピングにも同様の遅延動作があります。同じ足が再び地面に接地するまで、四肢は同様の保持パターンで維持されたまま離陸が行われます。スプリントとはかなり異なります。 スキップには、運動性の周期的な歩行の系統と、非周期的なホップの系統からのはっきりした特徴があり、それがスキップのスキルセットになっています。スキップには、周期的なランニングパターンと同様に、様々な項目を確認するバリエーションがあります。 A-スキップ 典型的なA-スキップは、主に垂直軸で行われます。上から下に向かって打ちつけます。足は持ち上げられ、積極的に反転して、股関節の真下で地面に打ちつけられ、地面から高いエネルギーレベル、反応を受けます。A-スキップは、このエネルギーを使って「跳ね」、ホップの後の四肢の入れ替えを調整し、反対側の腕と脚がスキップの力の方程式の部分を制御します。これは、人間の運動のバリエーションに、優雅さと共時性を与える技術です。

リー・タフト 4103字

サスペンショントレーナーをバランスに利用する

TRXマスターインストラクターであり、TRXヨガの開発者であるクリスタル・セイが、サスペンショントレーナーをバランスのサポートに有効に活用したバランス向上のためのエクササイズを2つご紹介します。明確な指示と段階的な指導で初めての方でも無理なくチャレンジできますよ!

TRXトレーニング 5:26

背部のためのローリングムーブメントフロー

床の上でゴロゴロ転がるのはとにかく気持ち良いですよね。私も毎朝起き上がったらすぐまた床に転がってゴロゴロしたり、仕事で同じ姿勢が続いたら床に降りてゴロゴロ転がってリセットをしています。このローリングフローは私の個人的なお気に入りの一つでもあります。試してみてください。気持ちいいから。

オリジナルストレングス 4:23