股関節から下ろすプッシュアップ

プッシュアップを行う際に、骨盤が持ち上がった姿勢で行ってしまいがちな人たちに対して、どのようなキューイングをするのが効果的なのでしょうか?マイク・ロバートソンがクライアントやアスリートに使っているキューイングをご紹介します。

マイク・ロバートソン 2:03

投球のメカニクス:オープンランディングポジション

投球時の足の着地が開きすぎてしまう投手の場合、そのポジションに入ることで考えられる問題は何か?そしてそのポジションに入ってしまう要因となるのは何なのか?全ての場合において修正をする必要があるのか?エリック・クレッシィが詳細に解説します。

エリック・クレッシー 4:35

モンキークロールの構築方法

お猿さんが地面の上を移動するように、モンキークロールを行うためには、両手に体重をシフトすること、股関節がスムーズに動くことが要求されます。まずは、こんな方法で練習を始めてみませんか?

オリジナルストレングス 5:58

首の自己調整をしてはいけない理由

首が硬く感じた時に多くの人たちがやってしまいがちな、自分自身での首のポキポキっという自己調整。カイロプラクティックドクターである、キャシー・ドゥーリーが、なぜ、これを行うべきではないのか?を解説します。

キャシー・ドゥリー 2:30

充分な露出

「プログラミング・エッセンシャル」ビデオからの抜粋となるこのビデオクリップでは、トラビスが、望んでいる生理学的適合を引き起こすためにストレス刺激への充分な露出が重要であることを解説します。歯列矯正をしようとする際にも、誰かを強化しようとする際にも、身体が安全に変化するのを促進するには、ストレスへの充分な露出が起こらなければなりません。

トラビス・ジョンソン 4:34

ハーフニーリングで行う肩の安定性トレーニング

理学療法士のジェシカ・ベントが、様々なツールを利用して、ハーフニーリングポジションで行う肩の問題を解決するためのエクササイズのポイントをシェアします。自動的にコアや股関節周辺の安定性を高められるポジションを有効に活用するアイデアをごらんください。

ジェシカ・ベント 2:57

股関節コントロールのためのバンドエクササイズ

ミニバンドを使ったラテラルステップのエクササイズは多くの方が行なっているエクササイズの一つですが、その適切なプログレッションをご存知ですか?SAQエキスパートであるリー・タフトのビデオでご確認ください。

リー・タフト 2:52

エクササイズをリンクする

リリースされたばかりの「プログラミング・エッセンシャル」ビデオからの抜粋第二弾。トラビス・ジョンソンが、エクササイズ同士が競合し合わないように適正にリンクするための考え方のプロセスを解説します。トレーニングセッションにおいて、スーパーセット、トライセット、あるいはサーキットなどを計画する際、このコンセプトをしっかりと理解することは不可欠となるでしょう。ぜひご覧下さい。

トラビス・ジョンソン 4:36

まず筋力、最後にコア:ランナーのためのコアトレーニングの変更

誤解しないでください。コアは大好きですし尊重しています。しかし、ランニングに関する本やマガジン、ブログを開くと、ランナーにとってコアをトレーニングすることがどれだけ重要かということを目にしないことはありません。このことに、ある程度は同意しますが、私はランニングとコアトレーニングについて心に留めておいてほしい3つのポイントを10年間提唱してきました。 コアトレーニングは一般的な筋力やパワートレーニングプログラムに次ぐべきものです。 伝統的な、コアのみを動員するエクササイズを多く行わなくても、コアを適切にトレーニングできます。 コアに集中するのであれば、コアの筋力をトレーニングし、持久系のコアエクササイズを少なくしましょう(もしあなたが5分以上続くプランクをしているとしたら、あなたに向かって言っているんですよ)。 第1のポイント:一般的な筋力とパワーが第一である スポーツ医学の分野や大衆文化におけるコアの優位性にも関わらず、基本的なコアのトレーニングが実際にランニングパフォーマンスを向上させたり、姿勢を良くしたり、動作の効率性をあげたりするというような研究は非常に少ないのです。 2つの研究のうち、一つはランニングパフォーマンスが向上したことを示し(リンク)、一つは変化を示しませんでした。コアトレーニングについて多少関蓮のあるレビューにおいては、コアの安定性のトレーニングのスポーツパフォーマンスへの利益は、微少なものしか見られませんでした。 私が危ない橋を渡っているとか天邪鬼である、とか思われないようにしたいのですが、私の考え方は、公表されている簡単なコアエクササイズのスポーツパフォーマンスへの効果に疑問を持つ報告を反映しているのです。 エビデンスが十分でないことが、ランナーがコアのトレーニングを止めるべきだという意味ではないのは認識していますが、別の介入方法についての非常に多くのエビデンスがあり、また限られたトレーニング時間しかないのであれば、それに応じてトレーニング時間を割くべきでしょう。 何の研究がコアの研究を上回っているのでしょうか?下半身の筋力とパワーのプログラムです。高重量の筋力トレーニングまたはパワートレーニング(例:プライオメトリックス)がランニングエコノミーとレースでのパフォーマンスの向上を示す数多くの研究があります。いくつかのブログと研究論文を以下に紹介します: 最大筋力と爆発的筋力の両方がパフォーマンスを向上させる 高重量でのトレーニングがパフォーマンスを向上させる パフォーマンスに対して、筋力トレーニングは筋持久力トレーニングよりも優れている さらに、パフォーマンスに対して、筋力トレーニングは筋持久力トレーニングよりも優れている 10年前の研究(新しいものではありません)は高重量のレジスタンストレーニング後にランニングエコノミーが向上したことを示しています システマティックレビューは(レジスタンストレーニングが)ランニングエコノミーを向上させることを示唆している 上記の研究(サンプルのほんの一部です)のテーマは、最大筋力のトレーニングが筋持久力トレーニング(例:軽い重量でより多くの回数を行う)よりもランニングエコノミーを向上させるためにより優れている、または同等に有効であるというものです。つまり、持久系のアスリートは筋力トレーニングを行い、高重量を挙げるべきであるということを意味しています。爆発的なトレーニング(多くの場合プライオメトリックス)も、ランニングエコノミーを向上させるために効果的です。筋力トレーニングを行うべではないとする研究はありません。ですからプランクをやめてバーを持ちましょう。 コアが極めて重要ではないのはなぜでしょう? 股関節と下腿はパワーを産み出し最も重要であるとみなされるべきです 体幹筋群(脊柱起立筋、腹斜筋、腹直筋、腹横筋)は、持久系アスリートにおける移動運動の主な原動力ではありません。これらは重要ですが、しかるべき場所にあればいいだけなのです。全か無かということではなく、ランニングにおいては、脚や股関節に次ぐものであり、私たちのトレーニングはこのことを反映するべきなのです(Tim Dornの研究のこれとこれ、Sam Hamnerの研究のこれとこれを見てください) 第2のポイント:実際にコアを標的としなくてもコアをトレーニングすることができる 繰り返したいと思います−それでもまだコアは重要なのです。身体のどの部分も見過ごされるべきではありません。しかし、もしかすると、より効率的にコアをトレーニングする方法があるかもしれません。7年前、これは私の壮大な学位論文の研究でしたが、私が働いていたカイロプラクティックの学校から追い出されたときに、私の他の平凡な研究の夢とともに破棄されたのです。私たちの試験的な研究では、スクワット、デッドリフト、クリーン、跳躍、懸垂、プッシュアップなどにおける体幹筋群のEMG活動量は、従来のコアエクササイズ中にみられる活動と同等であったことが示されました。活動量は、私たちが考えていたほど高くなかったのですが、それでも通常のコアエクササイズと同等でした(なぜ私たちが予想していたほど高くなかったかの理由は、その後このStuart McGillによるすばらしい論文で説明されています。) しかし、大事な点は、デッドリフトやスクワット、プッシュアップ、ケトルベルスイング、ケトルベルスナッチ、オリンピックリフトといったエクササイズや、おそらく懸垂や跳躍とスプリントは、ベーシックなコアエクササイズと同等のレベルでコアをトレーニングできるということです。そうです、ベーシックなエクササイズで弱い部分に集中することももちろんできますし、コレクティブエクササイズを行う人のトレーニングを行う場合はコアトレーニングを行いたいかもしれませんが、平均的なランナーに対しては複合的な筋力エクササイズを行うことで多くのリターンを得ることができるでしょう。 第3のポイント:強くなるためにコアをトレーニングする-「テンポ」だけのコアトレーニングはやめましょう 走っているとき、コアの筋群は最大の30%以下で機能します。そのため、実際にはランニングは、あなたの体幹の持久的な能力をトレーニングするコアエクササイズなのです。もし、週に6日、1時間走るのであれば、それは6時間のコアトレーニングとなります。単に、基礎的なコアエクササイズを10分から15分、週に3回から4回足すことは実際にはあなたの腹筋/体幹の持久的な能力の足しにはなりません。何か別のことを行い、体幹により大きなストレスをかける必要があるのです。 もしあなたが3分以上の連続したプランクを行っているのであれば、それはどのエネルギーシステムをトレーニングしているのでしょうか?もし10分から15分ものお腹がちぎれそうな量のプランクを週に4~5回トレーニングしているのであれば、あなたは何をしていると思いますか?連続して200回のスクワットのみを行い、それがランニングのパフォーマンスを向上させると思いますか?そうではありませんね。しかし、これらの引き伸ばされたコアの持久系エクササイズはこれに類似しているのです。身体の他の部位をこのようにトレーニングすることがありますか?強度の高いテンポセッションを週に5回行い、他に何もしないということはありますか?なぜコアをこのようにトレーニングするのでしょう? お腹がちぎれそうな量のプランクのセッションは、実際あなたのコアにとってのテンポランニングです。 それでも、このようなハードにトレーニングを20~30分行うという激しいコアのトレーニングの効果はあると私は思います。この価値を確かめるためには、あなたが週に行うランニングを構成する質を重視したトレーニングと比較する必要があります。このお腹がちぎれそうな量のトレーニングが類似しているのはどのようなことですか?強度の高いトレーニングを20~30分行います-これはテンポランのように聞こえますか?週に4~6回テンポランを行いますか?そんなはずありません。したがって、私たちはコアも同じようにトレーニングするべきなのです。 ランニングはコアにとって持久系トレーニングの刺激を提供し、お腹がちぎれそうな量のプランク/体幹のトレーニングは、テンポ/質のトレーニング(週に1~2回)です。もし、エクササイズトレーニングの原理と一貫性をもつならば、無酸素性作業閾値でのお腹がちぎれそうなコアのトレーニングは週に1回から2回にするべきです。これで私たちに残されるのはもう一回のトレーニングになります。 完全に包括的でバランスの取れたトレーニング方式をとるためには、コアのトレーニングにいくらかのパワーと筋力を加える必要があります。下半身に対しても同じことをするので、コアに対してもそうしましょう。 「テンポ」コアトレーニングの代替え案 もし長い間、コアのトレーニングを行ってきているのであれば、そろそろ他の要素を取り入れ強くなるときです。過多に「テンポ」コアトレーニングを行ってきたために、これがあなたに欠けていた構成要素なのかもしれません。筋力やパワーのためのトレーニングは、均整が取れより良いランナーになるためにあなたのコアが必要な特性かもしれません。コアがランナーを助長するメカニズムは持久力に限られるものではありません。なぜなら、もしそうであるなら、ランニングするだけで充分だからです。コアをトレーニングすることでランニングを向上させるというメカニズムは、筋力トレーニングによって発達するほかの神経筋の特性によって説明がつくかもしれません。もしそうであるならば、これらを利用する必要があります。 コアの筋力要素を向上させるための推奨されるいくつかのエクササイズです。 スタガードプッシュアップ アブウィールロールアウト ブリッジウォークアウト デッドリフト サイドブリッジ+レッグリフト ハイニードライブ ジャンピングタックジャンプ メディシンボールスラム&スロー 警告 これは上級者向けです。これらのエクササイズへ徐々に漸進させていく必要があります。ここで基礎的なコアエクササイズが適しているのです。これらの基礎的なものが簡単になったときに漸進しましょう。ただ数を多く行うだけではありません。もしあなたが筋力トレーニングを始めたときに135lb(約61 kg)のスクワットを8回できるのであれば、2年後にいまだに135lbを使い続け、30回こなすことを誰もあなたに期待しないでしょう。これは5分間のプランクと同じなのです。 要点 筋力トレーニング行い、コアのみではなくより大きな重点を一般的な筋力トレーニングに置くべきです。 多くの基本的な筋力トレーニングのエクササイズはコアもトレーニングします。 質に重点を置いたランニングと同じように、お腹がちぎれそうな量/テンポコアのトレーニングを週に1~2回に減らしましょう。 基本的なランニングはコアに対して他のシステムと同様に持久的な適応を促す刺激を与えます。 本当の意味で包括的にトレーニングし均整をとるために、コアトレーニングでは持久力やスピード持久力だけでなく筋力やパワーにも取り組むべきです。

グレッグ・リーマン 4804字

監獄の思考

私は、「コーチングの芸術」という3日間のセミナーを行っています。コーチングにおいて私が最優先にしている原則は、二つのこと:目標と評価、の相互作用に重点を置くことです。評価はシンプルで、目標に近づいているかどうかです。 それだけでは3日間埋められません!私は、参加者が知っていることや、物事のやり方、機転の良さ、物事が望まない方向へ進んでいる時に、瞬時に変える能力などについて尋ねることに時間を使います。また、私は次のように考えているため、反復について話すことに多くの時間を費やしています: 「反復は実行の母である」 これを受けて、あなたが抱いているかもしれない問いは正しい:「何を繰り返すのか?」その鍵を見つけるシンプルな方法があります。 私が出会う、あらゆる分野の専門家全員に聞いている質問があります:あなたの分野で成功するための3つの鍵は何ですか? 答えを聞くのは楽しいものです。 ある結婚式で、私は戦闘で唯一A10ウォートホッグやF18イーグルを操縦したことがある男性と話しました。彼は笑って、周囲を見渡し、頷いて言いました。 「えぇ、疑問の余地無く: 1) スピードの出し過ぎは身を滅ぼす 2) 奇襲する 3) 直線で、短いフックで。」 ある司令官とは、コックピットの中で何時間も、サバイバルに関する幾つもの冒険や危険な場所に降り立ってしまった際にどうするべきかについて話しました。 「えぇ、疑いの余地無く: 1) 心構え 2) セルフケア(ショックを受け入れない) 3) シェルター、水、火。」 またある時は、飛行機でとても有名なバスケットボールのコーチの隣に座りました。彼は、試合に勝つことについてこうまとめました。 「えぇ、疑いの余地無く: 1) 攻撃時のリバウンド 2) 切り替え時のディフェンス 3) 疲れた時のフリースロー。」 あなたならどう答えますか?何かの分野で、成功するための3つの鍵は何ですか?答えが分からなければ、次の質問を尋ねます:もし、なんらかの理由で、一週間に3回、15分間しか目標を追えないという状況に置かれたら、何をしますか? ストレッチ?ジョギング?フォームローラー? 私は、女性の体脂肪減少の著名な専門家であるジョシュ・ヒルズにこの質問を聞きました。「えぇ、疑問の余地無く:食事の準備!」 なんと、と私は思いました。体脂肪減少はキッチンで行われる、ジョシュはきっぱり答えました。 さあ、自分自身に「囚人のジレンマ」を課してみてください。私はこの考え方を「囚人のジレンマ」と呼んでいます。監獄という奇妙な状況に置かれ、目標に集中出来る時間は一週間に3回、15分間しかないとしたら、あなたは何をしますか? 円盤投げの選手として私は、壁を見つけ、そこに向かってフルターンをしながらパワーボール(ハンドル付きのメディシンボール)を投げるでしょう。これを数回繰り返した後、バーベルに移り、パワースナッチとオーバーヘッドスクワットを行います。それから、また数回ボールを投げ、ケトルベルスイングとゴブレットスクワットへと続きます。 別の言い方をすれば、あなたが私の行なっている陸上の練習に来たら、私のアスリートたちが壁に向かってたくさんの投擲を行っているのを見ることになり、ウェイトルームでは、スナッチ、オーバーヘッドスクワット、スイング、ゴブレットスクワットなどを行なっているのを見ることになります。 囚人のジレンマの素晴らしさは、あなたに「これ」だと言わせることです。「これが大切である」という「これ」です。“これは非常に重要です。これこそが私たちがするべきことです!”というように。 これは、コーチング、教えること、子育て、生活スキルへと形を変えていきます。 まず、自分自身にその45分間であなたなら何をするか、正直に聞いてみてください。その後、あなたが何を行っているかを見てみてください。そこに分離はありませんか? 私は、私のすべてのコーチングにおいて囚人のジレンマを基準としています。何が鍵で、何が重要で、何が核心なのか?あとは、やるだけです! それ以外であなたが行うことは全て、くだらないものです。それ以外であなたが行うことは全て、煌びやかなグリッターです(煌びやかなものにはそれなりの意味があります)。でも、あなたが行っていることの大半が、くだらない煌びやかなものである時は、囚人のジレンマのレンズを通して再評価をしてください。 そうです:コーチングはそのくらいシンプルなのです。

ダン・ジョン 1961字

BID:ウインドミル

ケトルベルのウインドミルは、コアの安定にサポートされた状態で股関節後方外側の可動性を高めるのにとても効果的なエクササイズですが、立体的な股関節のヒンジが得られず、腰部から屈曲してしまったりしがちな難しい動きでもあります。コーチ・ドスからのアドバイスを試してみてください。

コーチ・ドス 3:20

脚の最大の発達のために“ただスクワット”すればいいのか?

一日おきに、誰かが、フォーラムに下半身のトレーニングを作成する一番の方法についての質問を掲示します。 少なくとも一人の善意あるリフターが、「ただスクワットをしなさい」という薦めを回答します。 しかし、スクワットのみで本当に最適な脚の筋発達のために十分なのでしょうか? ただスクワットをするとはどういう意味ですか? 誰かが“ただスクワットをする”という時、彼らがどういう意味で言ったのかははっきりしているわけではありません。 もしあなたがそのアドバイスを文字通り読むならば、それはあなたのレッグトレーニングのすべてとして“ただスクワットをする”という意味になるでしょう(なのであなたはその他のレッグエクササイズを何もしません)。しかし、人々は時々、ハムストリングスを除くすべてのエクササイズとして“ただスクワットをする”ことを意味しています(なのであなたはいくらかのハムストリングカールもします)。そして時には、人々が“ただスクワットをする”と言っているのに、あなたは後で彼らがデッドリフトやヒップスラストもしていて、基本的に彼らの“ただスクワットをする”という助言が、本当は大腿四頭筋だけに当てはまるのだと知るのです。 上のような混乱に関係なく、私はこの記事で二つの問題に注目したいと思います: スクワットはハムストリングスの発達のために良いエクササイズかどうか、 そしてスクワットは大腿四頭筋すべてに効果的なのかどうか。 明らかに、これは臀筋(Bret氏、ごめんなさい!)と内転筋の議論を除きますが、それらの筋肉はまったく独自の別な記事にする価値があると私は思います。 #1. ハムストリング:ただスクワットをする、でもデッドリフトもする? 知識のあるフィットネスプロフェッショナルとして、あなたはスクワットが大腿四頭筋、大内転筋、そして大臀筋に非常に効果的であるが、ハムストリングスにはそれほど効果がないことをほぼ確実にすでに理解していることでしょう(Wright et al. 1999)。 基本的に、それがポステリアチェーンのための良い筋力トレーニングプログラムの中にデッドリフトバリエーション(そして他のエクササイズ)がいつも含まれている理由です。ハムストリングスのアクティベーションは、一般的にスクワットでは低いのです。 しかしながら、ハムストリングスがスクワット中に働いているという考えを却下する次のような他の理由もあります: スクワットのバーベル負荷の増加は、ハムストリングスのアクティベーションを増加させないが、大腿四頭筋及び大臀筋両方のアクティベーションが顕著に上昇する要因となる(Li et al. 2013) スクワットの力とハムストリングスのアクティベーションの間の相関関係は、ハムストリングスでは低~中程度だが、大腿四頭筋では強い線形相関がある(Luera et al. 2014) スクワットの深さを同じバーベル負荷で増加させることは、ハムストリングスのアクティベーションを増加させないが、大腿四頭筋及び大臀筋のアクティベーションの大きな増加の要因となる(Gorsuch et al. 2013; Contreras et al. 2015b) 筋骨格系モデルは、ハムストリングスが大臀筋と同じくらいの度合で貢献する股関節伸展のストラテジーを用いることは、そのストラテジーが膝関節でのコ・アクティベーション(同時活性化)を増加させて大腿四頭筋をより使わせることから、非効率的であると示唆している(Bryanton et al. 2015) なぜハムストリングスはスクワットで活性しないのか? 身体力学的に、スクワットにおけるこの乏しいハムストリングスのアクティベーションは、恐らく4つのハムストリングスの筋肉のうち3つが二関節筋であるからです。 それゆえに、これらは股関節伸展筋及び膝関節屈曲筋として働きます。 そのため、身体が下に下がる(股関節屈曲及び膝関節屈曲をしながら)につれて、筋肉は膝関節で短縮し、股関節で伸張しようとして、結局ほとんど同じ長さのままになります。そして上に上がる(股関節伸展及び膝関節伸展をしながら)につれて、筋肉は膝関節で伸張し、股関節で短縮しようとし、また結局ほぼ同じ長さのままになるのです。 これはハムストリングスをスクワットでの股関節伸展筋として極めて非効率的にします。 もしあなたがまだ信じていないのであれば、今この瞬間も、研究がハムストリングスのアクティベーション不足について何といおうが気にしない、だってスクワットをしているとき脚の裏側が働いているのを感じることができるから、と考えているかもしれません。 私が偉そうに反論できるでしょうか? あなたはスクワット中に、太ももの後面が働いているのを感じるはずなのです。それはあなたの大内転筋がある場所です。 奇妙なことに“内転筋”と呼ばれていますが、大内転筋は実際、スクワットにおいて非常に重要で大きな股関節伸展筋で、ハムストリングスのかなり近くにあります。 しかしその脚の後ろの感覚は、多くの場合恐らくハムストリングスによってもたらされたものではありません。 #2. 大腿四頭筋:4つすべての筋肉 それでは、質問のより難しい部分に取り組みましょう。大腿四頭筋です。 最近、研究者のグループが、中間広張筋(tensor of the vastus intermedius)と呼んでいる新たな大腿四頭筋の筋肉を発見しましたが(Crob et al.2016)、大腿四頭筋は太ももの前面にある4つの筋肉で作られています。これは解剖学的命名にとって非常に厄介な意味あいを持っています。 それはさておき、4つの主な大腿四頭筋は: 外側広筋 内側広筋 中間広筋 大腿直筋 その4つの筋肉のリストのうち、はじめの3つは膝関節の伸展筋としてのみ機能する単関節筋です。大腿直筋は、ハムストリングのように二関節筋で、股関節屈曲筋及び膝関節伸展筋として働きます。 全体的に、外側広筋は最も大きい筋量を持ち(674㎤)、次に中間広筋(580㎤)、内側広筋(461㎤)、最後に大腿直筋(339㎤)が続きます。 筋肉の力の生産能力を駆動する生理学的筋断面積の観点から見ると、下のチャートでも示されている通り、これらは実際驚くほど類似しています(Erskine et al. 2009)。 ここで私たちが取りあげるべきなのは、もし私たちが脚のサイズをその最大範囲まで発達させたければ(そしてただスクワットが上手になるだけでないなら)、用いているエクササイズが4つの大腿四頭筋すべてに働いていることを確かめなくてはならないということ。 そうしなければ、私たちは筋肉の発達をいくらかのやり残してしまうでしょう。 スクワットは大腿直筋を発達させるか? 従来、スクワットは大腿四頭筋全体を最も発達させるものだと考えられてきました。 この考えは、大腿四頭筋の単関節筋を解析した研究によって、間違いなく支持されてきました。例えば、Signorile et al. (1994)は、外側広筋と内側広筋のスクワットにおけるアクティベーションを筋電図(EMG)で調査し、それをニーエクステンションと比較しました。彼らはスクワットの方が優れていることを発見しました。同じように、Ebben et al. (2009)は、外側広筋にはニーエクステンション、ステップアップ、そしてデッドリフトよりもスクワットの方がよかったことを発見しました。 一方で、“ただスクワットをする”というのは、大腿直筋にはあまりよく効果がないように見えます。 これは、ニーエクステンションエクササイズにおける大腿直筋のアクティベーションレベルが、スクワットと比較してより高いことを示す筋電図の研究(Ebben et al. 2009)からのみでなく、長期的試行からも見ることができます。 ある重要な研究、Fonseca et al. (2015)は、スクワットのみを行う2つのグループと、様々なエクササイズ(スクワット、レッグプレス、デッドリフト、ランジ)を行う2つのグループの、4つの異なるグループを、長期的トレーニングプログラムに渡り比較しました。様々なエクササイズを行った2つのグループは、大腿四頭筋のサイズが4つすべての筋肉(大腿直筋を含む)において増加しましたが、ただスクワットだけを用いた2つのグループでは、3つの単関節筋のみ大腿四頭筋のサイズが増加しました。 スクワットトレーニング後の大腿直筋の成長不足は、恐らくこの筋肉が股関節屈曲筋と膝関節伸展筋の両方であるからです。 身体が下に下がる(股関節屈曲及び膝関節屈曲をしながら)につれて、大腿直筋は膝関節で伸張し、股関節で短縮しようとして、結局ほとんど同じ長さのままになります。そして上に上がる(股関節伸展及び膝関節伸展をしながら)につれて、筋肉は膝関節で短縮し、股関節で伸張しようとし、また結局ほぼ同じ長さのままになるのです。 これは大腿直筋をスクワット中極めて非効率的にし、そのためこの筋肉は恐らく(ハムストリングスのように)通常それほど使われないのです。 大腿直筋を発達させるエクササイズは何か? 上で述べた通り、ニーエクステンションエクササイズでは、スクワットに比べより高いレベルの大腿直筋のアクティベーションがあります(Ebben et al. 2009)。これは、長期的なトレーニング研究による証拠で支持されています。 事実、下のチャートで示されているように、大腿直筋は単関節の、マシンによるニーエクステンショントレーニングによって、他の3つの大腿四頭筋よりも比較的成長するように見えます(Ema et al. 2013): ここでマシン・ニーエクステンションに表れされているように、同時に(そして同じような大きさで)股関節屈曲及び膝関節屈曲動作をさせないエクササイズにおいて、大腿直筋を非常に効率的に鍛えることができるように見えます。 まとめ もしあなたがスクワットを上手になりたいのであれば、もちろん“ただスクワットしましょう”。 一方で、もしあなたが完全な脚の発達を臨むのであれば、あなたは“主にスクワットをする”と言いつつも、さらにいくつか追加でハムストリングスのエクササイズ、そして大腿直筋のエクササイズを一つ加える方がよいでしょう。 これに関して、いくらかのトレーナーには無視されがちですが、ニーエクステンションは少なくともボディビルダーにとっては恐らく理想的なエクササイズなのです。 参照 Bryanton, M. A., Carey, J. P., Kennedy, M. D., & Chiu, L. Z. (2015). Quadriceps effort during squat exercise depends on hip extensor muscle strategy. Sports Biomechanics, 14(1), 122-138. Contreras, B., Vigotsky, A. D., Schoenfeld, B. J., Beardsley, C., & Cronin, J. (2015). A Comparison of Gluteus Maximus, Biceps Femoris, and Vastus Lateralis EMG Amplitude in the Parallel, Full, and Front Squat Variations in Resistance Trained Females. Journal of Applied Biomechanics. Ebben, W. P., Feldmann, C. R., Dayne, A., Mitsche, D., Alexander, P., & Knetzger, K. J. (2009). Muscle activation during lower body resistance training. International Journal of Sports Medicine, 30(1), 1-8. Ema, R., Wakahara, T., Miyamoto, N., Kanehisa, H., & Kawakami, Y. (2013). Inhomogeneous architectural changes of the quadriceps femoris induced by resistance training. European Journal of Applied Physiology, 113(11), 2691-2703.] Erskine, R. M., Jones, D. A., Maganaris, C. N., & Degens, H. (2009). In vivo specific tension of the human quadriceps femoris muscle. European Journal of Applied Physiology, 106(6), 827-838. Fonseca, R. M., Roschel, H., Tricoli, V., de Souza, E. O., Wilson, J. M., Laurentino, G. C., & Ugrinowitsch, C. (2014). Changes in exercises are more effective than in loading schemes to improve muscle strength. The Journal of Strength & Conditioning Research, 28(11), 3085-3092. Gorsuch, J., Long, J., Miller, K., Primeau, K., Rutledge, S., Sossong, A., & Durocher, J. J. (2013). The effect of squat depth on multiarticular muscle activation in collegiate cross-country runners. The Journal of Strength & Conditioning Research, 27(9), 2619. Grob, K., Ackland, T., Kuster, M. S., Manestar, M., & Filgueira, L. (2016). A newly discovered muscle: The tensor of the vastus intermedius. Clinical Anatomy, 29(2), 256-263. Li, Y., Cao, C., & Chen, X. (2013). Similar electromyographic activities of lower limbs between squatting on a reebok core board and ground. 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ストレングス・コンディショニング・リサーチ 4510字