棒で補助するランジの方法

デッドリフトなどのヒンジ動作の姿勢チェックのために、棒状のツールを身体背面において運動パターンを学習した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?ヒンジパターンのみでなく、ランジにも有効に使えるこの方法をDr.キャシー・ドゥーリーがご紹介します。

キャシー・ドゥリー 2:33

より良いモビリティーのための3つの鍵

私がモビリティーのグールーと呼ばれるようなことは決してありえないでしょう。能力の許す限り、信じられないようなクレイジーなモビリティーを見せようとしても。と同時に、私自身がモビリティーを維持し獲得するためのチャレンジは、いかに自分自身のモビリティーを解き放つか、その方法に関する素晴らしいレッスンを教えてくれました。 インターネット上に、“モビリティーマスター”は溢れていますが、これらのエキスパート達のうち、即効的なモビリティーの獲得を助けてくれる人は、ほとんどいないでしょう。誤解しないでください。モビリティーにおける彼らの成果は素晴らしいものかもしれません。しかし、ほとんどの場合何年間もプラクティスを学び続けた後に、自分自身のモビリティーを獲得できたことに気づくことが多いのです。 また私達は、モビリティーには遺伝的な要素や怪我の履歴も大きな変数要素として関わっていることを忘れがちです。ストレングス、パワー、スピードが遺伝や怪我の影響を受けるのと同様に。 私達が怪我に苦しむとき、それが昔の怪我であったとしても、私達の身体は防御のパターンに入ります。姿勢のシフトとして現れたり、あるいは保護のために可動域をシャットダウンしたりするような。これは私自身が、5回にわたり脊椎の手術と4つの脊椎固定術を伴う脊椎疾患との戦いを通して、わかりすぎているほどによく知っていることです。 ちょっと見ただけでは、素晴らしいスプリットができるわけでもない私が、モビリティーについてのリソースになるわけがないと、私のモビリティーに関する知識に疑問を持つ人もいるかもしれません。そして2つめに、よりモビリティーがあることが常に良いことであるとは限りません。私達のゴールは、必ずしも極限のモビリティーを得ることではなく、モビリティーとスタビリティーのバランスを得ることであるべきです。より大きな問いかけは、費やせる時間に制限のあることも多いトレーニングのフォーカスを何に向けるのかということになるでしょう。 正直に言えば、モビリティートレーニングにより多くの時間を貢献できればより良いのです。人々はいつも、週末のモビリティーコースに参加した後で、いかに心地よく感じるのかに驚いたりします。モビリティートレーニングに何日も8時間かけたりするのは、ほとんどの人達がモビリティーに貢献できる時間を超えているでしょう。 現実として、ほとんどの人達には、それほどの時間はなく、モビリティーを構築するその他の要素を忘れたくもなく、他の全てのトレーニングを無視する必要もないのです。では、より良いモビリティーについて理解する必要がある3つの最も重要なアイデアとは何でしょうか? 基本原則1:テンション/筋緊張 ヨガのようなアクティビティのトレーニングをする人達の多くは、身体のテンション/筋緊張をリリースすることに多くの時間を費やしてはいますが、私達は、テンションが私達の動きをより良くすることを助けることもできるということを忘れがちです。ヨガの方々も正しいのです。過剰な望まないテンションは、私達の運動を損なうことがあります。私が示唆しようとしているのは、私達が座り過ぎ、怪我、バランスの悪いトレーニングによって働かなくなってしまった身体の安定筋群のスイッチをオンにするために、身体にテンションを生み出す特化した方法です。 これは、理学療法のPNFメソッドのコンセプトである“遠位のモビリティーのための近位のスタビリティー”でもあります。別の言い方をするなら、脊柱のような身体のエリアがより安定していれば、肩や股関節のような他のエリアでの可動域を持つことへの“許可”を身体が与えてくれるのです。 いかにテンションを生み出すかが、人々がモビリティーを解き放つためのスタビリティーの作り方の学びを助ける鍵となります。 いかにして適切なテンションを生み出すのか?最初のステップは、手と足を特化した方法で使うことです。DVRTのシステムでは、デッドリフト、ロウイング、プレスのような動きにおいてハンドルを“引き離すように”と表現することが多くあります。これは他の記事でご紹介したエクササイズのように、アルティメイトサンドバッグを直接掴んで引き離すようにする場合にも適用されます。 こういった“ちょっとしたこと”が大きな違いを生むのです。 こういったタイプのテンションは、身体に存在する数多くのチェーン(運動連鎖)を繋ぐことを助けます。特に広背筋とコアの繋がりは、私達が肩を自由にするための脊柱の安定を生み出すことを助けます。足においても同様に、足で“地面を掴む”のを学ぶことを助ける様々なフィードバックを与えることができます。これにより、地面から臀筋、コアへとコアの筋群への刺激が伝わります。上半身に起きることと同様に、これが股関節のより良いモビリティーのためのスタビリティーを生み出すことを助けるのです。 このメソッドのみでも、モビリティーを向上させ痛みのない動きを行うことができるのを見てきました!

ジョシュ・ヘンキン 3668字

ベストなローリングの方法

セグメンタルローリングはすでに試したことがある、という方も多いのではないでしょうか?ギクシャクしたローリングではなく、サーファーが乗る波のように、流れるようにスムーズにローリングするためにはどうすれば良いのか?試してみてください。

オリジナルストレングス 5:46

バランス

若年層の指導にバランスの要素を取り入れることは、「そうですね、いくらかバランス運動を入れるべきですね」といったように認識されている運動能力の発達の要素の一つです。 率直なところ、バランスは若年期のトレーニングプログラムの主軸であるべきです。 バランスのためのトレーニング 若年期の指導にバランスを取り入れることは、コーディネーション、安定性、身体の気づき、固有受容的気づきなど多くの領域に該当します。バランスは、これらの要素に影響し、これらの要素もバランスに影響を与えます。若年期に、優れたバランスのためのトレーニングを行うことは、若者が人生の早い段階で築くべき、大きな土台の一つのレンガブロックに過ぎません。土台が大きければ大きいほど、より高いピークをより大きなポテンシャルを持って迎えることができます。 私のアスリート達は、毎日欠かさずバランスエクササイズを行っています。バランスを取り入れる方法は様々ありますが、私のアスリート達には、毎日、自分の身体がどのように動いているかを理解するようにチャレンジしています。 ランダムノート 下記は、若年期のコーチングにバランスを取り入れる時に考えるべきことをランダムに綴ったものです。 アスリートが着地のポジションで、足首、膝、股関節、腰部を適切に使えていれば、バランスは常に良くなります。コーチの仕事は、アスリートが常にそのポジションを取れるようにすることです。 スニーカーのソールが高く、クッション性が高いほど、バランスを発揮する必要がなくなります。理想的には、時にソールの薄い靴か裸足でトレーニングをすると、アスリートがより良い感覚を得たり、地面とのつながりを感じたりすることに役立ちます。 身体は頭に従います。アスリートが水平線から頭と目をそらすと、バランスもより失われます。 目標は足全体が地面に接地していて、母指球にほとんどの体重が乗っている状態です。母指球に体重が乗り過ぎていると、足首や足はより不安定になります。 多くのアスリートは、横方向に飛んだり、跳ねたり、飛び回ったりする際、あまりうまくバランスが取れませんが、コートやフィールドで行うほとんどのスポーツでは、横方向の着地や接地が非常に多く要求されるため、私はアスリートの横方向のバランスを鍛えています。 アスリートは、空中で押されたりする際にはうまくバランスが取れません。他方向から押されるような動揺したジャンプや跳躍、ホップを行い、バランスを保って着地しなければならないようにしましょう。 アスリートの足が過剰に回内している場合、バランスのとれたポジションでうまく着地できない傾向にあります。アスリートの足および足首の強化することに励みましょう。時にはインソールが必要な場合もあります。足は力を吸収するために回内する必要がありますが、回内状態で固まっていることは良いことではありません。 覚えておいてください、アスリートは、物(メディシンボール)をキャッチしたり、飛んだり、空中で回ったり、スピードを変えたりするときにバランスを保つ方法を学ぶ必要があるので、バランスしながらキャッチさせたり、飛んだり、跳ねたり、飛び跳ねたり、空中で回ったりして、チャレンジさせましょう。飛んだり、跳ねたり、飛び跳ねたりする練習の際に、アスリートを強制的に前に動かし、急に止まらせ、バランスを保たせます。 主要な目的 覚えておくべき主要な目的は、アスリートは、最終的にはバランスを保つのが上手くなるということです。しかし、そのアプローチや技術が適切でなければ、彼らはよくないことが上手くなっていきます。 不安定性や可動性の問題を解決するためには、各部位および全体的な強さ(足、足首、股関節、脊柱、およびコア)を築き、身体の気づきを向上すれば、適切な姿勢を保つことでバランスが身につきます。私がトレーニングをするアスリート達のほとんどは、より強くなること、良い姿勢のスタンスを取ることを可能にする関節の可動性を得ること、足を適切に使う方法を学ぶことで、バランスを改善しています。また、適切に足を使う方法を学んで、すべての動きを通してコアを統合します。 様々なエクササイズを選ぶことを楽しんでください。でも、各アスリートに正しくバランスエクササイズを行ってもらうことを決して忘れないでください。

リー・タフト 1829字

硝酸塩と亜硝酸塩についての真実

ベーコンを食べてはいけないということを私たちが話すだろうと考える前に、リラックスしてください。そうではないのです! しかし、硝酸塩、亜硝酸塩、ニトロソアミンに関して、特に加工肉類(ベーコンやデリミートなど) に関しては多くの議論があります。これらのトピックに関する作り話から事実を読み解くことは難しくもなりえます!では、これら3つの化合物は何であり、それらは実際に有害なのでしょうか?探ってみましょう! 最初に、それらの違いを明確にしましょう: 硝酸塩はほうれん草、ルッコラ、レタス、スイスチャード、ビート、そして人参などの食品に自然に含まれています。硝酸塩は一酸化窒素に変換され、血管を拡張させます(血流を助ける)。 亜硝酸塩は承認されている食品添加物であり、保存肉やベーコンなどを発色させ、保存期間を伸ばしてくれます。亜硝酸塩はある種の条件下でニトロソアミンに変化します。 ニトロソアミンはタバコ製品に含まれる化学物質であり、ベーコン、保存肉、ビールのような食品にも含まれます。動物においてガンを引き起こすニトロソアミンがあることがわかっており、人間においてもガンのリスクを上げるかもしれません。 加工肉(ベーコン、サラミ、保存肉)を多く摂取することで、大腸ガンのリスクが上がることを示唆する強い証拠があります。しかし、これが亜硝酸塩、あるいは他の化合物を添加することが原因であるかどうかは定かではありません。発ガン効果は亜硝酸塩自体が原因ではなく、ニトロソアミンとういう形に変化することが原因かもしれません。亜硝酸塩を含む食品を食べると、ニトロソアミンに変化します。ニトロソアミンはタバコの煙に含まれる発ガン性化合物の一つであり、加工肉にも含まれます。しかし、植物性食品に含まれる植物性栄養素(例:ビタミンC)はニトロソアミンが形成されることを防ぎます。ベーコンにケールを加えることでニトロソアミンが形成されることを防いでくれるということでしょうか?おそらくすべてを防いでくれることはないでしょうが、更なる研究が必要です。 まとめ:加工肉に添加されている亜硝酸戦は、植物性の栄養素(例、ビタミンC)が欠如していると身体の中でニトロソアミンに変化するかもしれない。ニトロソアミンは発ガン性効果を持っている可能性がある。 さらに複雑になってくるのは、硝酸塩と亜硝酸塩は健康に有益であるとの主張もありということ。混乱するでしょう?いくつかのエビデンスは、食品の硝酸塩が一酸化窒素に変換される時有益になることを示唆しています。一酸化窒素の効能には、心臓の健康増進、血圧の低下、運動能力の補助さえ含まれます。これは一酸化窒素が血管を拡張させ、血流と酸素供給を増やすためです。この効能はほうれん草、ルッコラ、レタス、ビートや人参などの植物源性の硝酸塩のみにみられるということを覚えておくことが重要になります。 まとめ:植物性食品に含まれる硝酸塩は心臓の健康を改善する、血圧を下げる、運動能力の補助のような健康への効果を持つ可能性のある一酸化窒素へ変換することができる。 良いニュースとして、亜硝酸塩とニトロソアミンはすべての肉製品に含まれるものではなく、加工肉、あるいは、保存肉といった意図的に亜硝酸塩が添加され食品に含まれています。もし食餌に肉製品を入れるのであれば、加工肉と保存肉を制限し、その代わりに加工されていない環境に優しく飼育された食肉を適度に楽しむことをお勧めします。

バンクーバーダイエティシャンズ 1469字

あなたのコンディショニングプログラムはうまくいっていますか?一億ドルの質問

1、2か月前、私が夜遅くまでテレビを見ながら起きていたら、HBOのウォーレン・バフェット氏についてのドキュメンタリー番組が始まりました。ご存知ない方のために言うと、ウォーレン・バフェット氏は恐らく歴史上最高の投資家であり、言うまでもなく世界で三番目のお金持ちです。 私はいつも、何が彼のような人々を動かすのか見るのを興味深く感じます。どうやったら人は80億ドル以上の価値を持てるのでしょうか? どのようにバフェット氏がそれを行ったかについて多くの興味深い面がありますが、私が最も非凡だと思ったのは、彼のオフィスです。下の彼のデスクの写真を眺めて、何かに気づくかどうかみてみましょう…。 私はその写真を初めて見た時こう思いました:彼のコンピュータはどこだ?!?! クレイジーなことに、彼はコンピュータを使わないのです。事実、彼はたった一通のメールしか送ったことがないのです…人生を通して。 私たちが実質的にインターネットに依存して生き、私たちの指先にある情報に頼っている今日において、最高の投資家はコンピュータを持ってさえもいないのです。 クレイジーに聞こえるかもしれませんが、それから私たちが学べることはたくさんあるのです…。 ウォーレン・バフェット氏の知る、多くの人々が知らないこと(そしてそれがあなたのフィットネスに何を意味するか) あなたはネブラスカ州オマハに住んでいる80歳の億万長者である投資家と共通点を持っているようには思わないかもしれませんが、実は持っているのです。 あなたが自分自身を投資家だと思っていないとしても、あなたの時間のどれだけ多くの時間を自分自身や自分のフィットネスに投資しているか考えてみてください。 あなたとバフェット氏との間の違い(彼は80億ドル持っているがあなたは持っていないという事実を除いて)は、彼は彼のお金を異なる企業に投資しているということです。あなたは、自分の時間と大変な努力を自身の身体やフィットネスに投資しています。 見返りは異なるかもしれませんが、その過程はそれほど違いませんー少なくとも、もしあなたが成功したいのであれば。あなたが資本に投資していようがフィットネスに投資していようが、両者へのカギは、正しい判断をするために正しい情報を使うことです。 そしてそのことがあなたに、ウォーレン・バフェット氏から学べることをもたらします:トレーニングに関わる判断をするために正しい情報を用いることの重要性です。
 それを自覚しているかどうかに関わらず、あなたの大変な努力の成功あるいは失敗は、いつも自身が下した決断に行き着くのです: どのエクササイズを用いるか… 何セット、何回行うか… どの強度でトレーニングをするか… いつ限界まで追い込んで、いつ休息日をとるか… もし改善が見られなければ何をするか… 他にも挙げればまだまだあります。 トレーニングについての真実は、これらの質問に対するすべての正しい答えを見つけ出すことは簡単ではないということです。それは多くの人々が悩むものです。 私が私のメーリングリストにいる5万人以上の人々に、コンディショニングプログラムを作成することで最も難題だと感じたことは何か聞いた時、ほぼすべての答えはこれらの同じ決断に戻ってきました。 さらには、人々が一番確信が持てないと言うことで最もよくあることの一つは、そもそも彼らのコンディショニングが向上しているのかどうかを知る方法でした。 それについてちょっと考えてみてください。 もしあなたが自分のコンディショニングが向上しているかどうかをどうやって見分けるか知らないなら、一体どうやってあなたの限られた時間や大変な努力を賢く投資していることを確認できるのでしょうか? 言い換えれば、もしあなたがトレーニングの判断の基準となる情報を何も持っていなければ、どうやって正しいトレーニングの判断をすることができるのでしょう? それはまるで、ウォーレン・バフェット氏が、どの企業が実際どれほど良い業績を収めているのか全く知らずにどの企業に投資をするか選択しているようなものでしょう。その時点で彼は、ダーツボードにダーツを投げて株を選んでいるのと同じようなものかもしれません。 明らかに、ウォーレン・バフェット氏はダーツを投げたり推測することによって世界で最もお金持ちの一人にはなったのではありません。彼は情報の真のパワーがどこで見つけられるのか、そしてそれを彼の利益のためにどのように使うのかを理解することによってそうなったのです。 あなたのコンディショニングプログラムがうまくいっているかどうかを知る方法:KPIのパワー その最も単純な形態で、KPI、またはKey Performance Indicator(重要業績評価指標)は、あるものがどれだけうまく実行しているかを計測するだけのものです。 人々はビジネスにおいて、不必要な情報をろ過し、本当に重要なものにたどり着こうとするのにいつも様々なKPIを用います。言い換えれば、もしあなたが正しい決断をしたいなら、理解するのが最も重要な数字はほんのわずかなのです。 これがウォーレン・バフェット氏を絶対的な天才にしたのです。彼は企業を評価するために、コンピュータあるいは終わりのない数字のスプレッドシートを必要としません。 彼が新聞や企業の報告書で読む情報ー文字通り世界中の誰もがアクセスすることの出来る情報と同じ情報―だけを用いて、彼はより優れた投資判断をすることができるのです。彼はまさに何を探すべきかを知っているから、これを行うことができるのです。 コンディショニングの3つのKPI もしあなたのゴールが、自身のコンディショニングを向上させるために時間を投資することであれば、ウォーレン・バフェット氏から学べることがたくさんあります。出来る限り一生懸命トレーニングをして最善の結果を期待するのでなく、コンディショニングの重要業績評価指標(KPI)が何か、そしてそれをどのように使うのかを知らなくてはなりません。 これはあなたのプログラムがうまくいっているかどうかを評価し、最も情報に基づいた決断をする唯一の方法です。 それでは、3つの最も重要なコンディショニングKPIを見てみましょう: 安静時心拍数 心拍変動 60秒間心拍数回復 安静時心拍数 平均安静時心拍数が良いコンディショニングKPIであるという理由は2つあります。 まず、非常に計測が簡単であるということ。必要なのは、良い心拍数モニターと一日のうちの1~2分間だけです。第二に、これは非常に多くの調査を通して、最大酸素摂取量―有酸素フィットネスの重要なマーカーの一つーと広範によく相関していると示されてきたことです。 安静時心拍数が日々変動する中で見つけたいのは、経時的な平均値の段階的な低下傾向です。これは、あなたのコンディショニングが向上していて正しい方向に向いていることを示す非常に強いKPIです。 心拍変動 今では、フィットネス業界の多くの人々は心拍変動(HRV)について聞いたことがあるようになりましたが、いまだにそれが実は何なのかについていくらかの混乱があります。その名前に心拍とあるために心拍と全く同一のものだと思いがちですが、それらは違うものなのです。 今まで20年間近くHRVを毎日用いて、フィットネス市場にそれを初めて紹介した一人として、私はこう言うことができます:HRVはフィットネスのすべての領域において最も重要な唯一のKPIの一つです。なぜなら、HRVは最大酸素摂取量から炎症、平均余命までのあらゆること、そしてその中間のほぼすべてのことと相関するからです。 これはあなたのストレス耐性―身体がトレーニングと日常生活の両方のストレスにつぶれることなく対処する能力―の広範な指標であるため、実に多くの領域と相関します。全てのコンディショニングのゴールの一つは、この基本的な能力を向上することであるべきです。 安静時心拍数と同様に、HRVは一日2~3分間で計測することができますが、通常の心拍数モニター以上のものが必要になるでしょう。HRVを正確に計測するために特別に作られたアプリが必要になります。 もちろん私はBioForce(私の独自のHRV及びリカバリーシステム)をお勧めしますが、他にもHRVを計測するための道具はあります。もしあなたのコンディショニングが向上しているなら、HRVの段階的な上昇を見ることができるはずです。 下のグラフは、コンディショニングが向上するにつれて安静時心拍数とHRVがどのように変化するかのとても良い例です。これがまさにあなたの時間やエネルギーが投資利益を生んでいることを確認するためにみつけようとするべきことなのです。 60秒間心拍数回復 2004年に私が格闘技アスリートを初めてトレーニングし始めた時、私はコンディショニングについて非常に無知だったことを認めなくてはなりません。それ以前私は、ほとんどフットボール選手ばかり指導していて、MMAが何か当時はほとんど知りませんでした。 格闘家に100mを16本スプリントさせる(私たちが大学で用いていたコンディショニングテスト)ことが、時間の無駄だと気が付くまでには時間がかかりませんでした。格闘家アスリートたちはフィールドを走り回らないし、フットボール選手たちは顔にパンチを食らわないのに、なぜ彼らが同じコンディショニングテストを用いるのでしょうか? MMAはとてもユニークなスポーツで、数秒間から25分間の範囲で続くため、私は何か考え出さなければなりませんでした。時間の経過とともに、私は格闘家の心拍数がラウンド間にどれだけ素早く落ちるかを見ること(60秒間心拍数回復)が、彼らのコンディショニングの最高の測定基準の一つだということを発見しました。 高レベルの自転車競技者に4週間の高強度トレーニングプログラムを行わせた調査も、心拍数回復をKPIとして用いることの価値を支持しています。研究では、4週間に渡り心拍数回復が増加した自転車競技者は、そうでなかった人たちと比べてより良いパフォーマンスをしました(40㎞のタイムトライアルにより計測)(Lamberts 2010)。 あなたがどのような種類のインターバルトレーニングを行う時も、レスト時間のはじめの60秒間の中で心拍数がどれだけ速く落ちるかを確認するべきです。もしあなたが60秒間フルに休まないのであれば、調査は、はじめの10秒間および30秒間における落ち方もまた有酸素フィットネス及びコンディショニングの重要なマーカーであるとも示しています(Watson 2017)。 コンディショニングが向上するにつれて、これがより速く起こることを目にするでしょう。また、心拍数回復が遅くなることなく、より多くのインターバルを続けて行えるようになるはずです。

ジョール・ジェイミソン 4648字

機能的運動のスペクトラムシリーズ:関節

鏡の定義は、“反射によってイメージを形成する、磨かれた、または滑らかな表面(ガラスのように)”です。加えて、鏡は“真の表現を提供する何か”であるとも定義されています。(ともにMerriam-Webster による定義) 運動に関わる業界において、私達のテクニック、エクササイズ、運動は鏡であるべきです。何に対しての鏡なのか?最終的なタスクに対しての、最終的な機能に対しての鏡であること。 数多くの関節によって構成される身体は、一つのユニットとして動きます。それぞれの関節が、他の関節に影響し、また他の関節によって影響されます。そう、身体は、チェーンリアクション®である、ということができるでしょう。 そして、ここにまた問いかけがあります:私達のトレーニングや治療の戦略は、上記の事実を考慮しているのでしょうか? 今回の記事では、機能的運動のスペクトラムを深く探っていきます。特に生物学的科学の原理原則と真実を含む関節に注目をします。この機能的運動のスペクトラムシリーズの“イントロ”において、関節についての表記を下記のように確認しました:統合された(機能的)vs. 独立した(非機能的)。 グレイインスティチュート®における運動と応用機能科学の核となる原理原則の一つは、“機能はチェーンリアクション®である”というものです。Dr.ギャリー・グレイは、現在では息子であるダグ・グレイと共に、チェーンリアクション®という名称のセミナーを30年間にわたり指導し続けています。身体の一部における動きは、身体全体にリアクションを引き起こします。ただそれだけのシンプルなことですが、そのリハビリテーション、スポーツパフォーマンス、傷害予防に対しての影響は莫大なものです。関節に関して、機能的運動のスペクトラムは、私達が採用するエクササイズが、その関節が身体全体から孤立した状態での動きを生み出すのか、それとも身体全体と統合された動きを生み出すのかを決定させることになります。 過去50年以上にわたり、研究者達やトレーニング機器製造業者達は関節を孤立化する方法を追求してきました。研究者達は、全ての変数要素を制御する必要性(部分を身体全体から独立させる)が“真実”を得るために重要であると感じ(誤って)たのです。トレーニング機器製造者達は、特定の身体部分、関節、筋群にフォーカスを置くことができる機器の創造を求めました。残念なことに、この誤ったアプローチは、機能的運動に一般化することのできない研究結果(外的妥当性のない)を生み出すことになってしまいました。トレーニング機器を使用したトレーニングの向上は、特定の活動やスポーツにおける全身の運動へ転移するものではなかったのです。 純粋な孤立化は、ほぼどのような状況下においても非機能的です!関節の統合がより良いアプローチであるのはなぜでしょうか?膝を例に用いて、説得力溢れる答えを提供することができるでしょう。前額面における膝の過剰な動きは、内側側副靱帯、または前十字靭帯の怪我のリスクを増大します。膝の中心線に向かう動きは外転と呼ばれ、膝関節の外反を引き起こしますが、どのようなスポーツイベントを見ても、膝の外転自体は正常であることは明確です。怪我を引き起こすかもしれないのは、過剰で制御されていない分量の膝の外転なのです。 ですから、私達のトレーニングやリハビリのプログラムは、この前額面の動きを認める必要がありつつも、膝の外転の分量を制御する能力を指導し、トレーニングする必要があります。患者さんやクライアントをマッサージテーブルに載せ、関節を孤立化させて膝の外転をさせようとしてみてください。そう、不可能なのです!実際、多くの教科書では、膝の前額面の動きを解説することすらしていません。患者さんやクライアントをマッサージテーブルから降ろして、床の上に両足をつければ、そこで、膝の外転は、真の荷重機能となります。膝の制御をトレーニングする唯一の方法は、膝を足部、股関節そして全身と統合することです。 下肢のバイオメカニクスは、統合の必要性をさらに説得力をもって認証します。Dr.ギャリー・グレイはこう言うでしょう:“膝が股関節や足によって影響を受けているのではなく、股関節や足は膝の一部だから。”大腿骨は、股関節と膝の一部であるために、股関節の動きは全て膝に直接的に影響します。 大腿骨横断(膝の上)で脚の切断を受けた人は、人工膝関節を股関節で制御します。全ての荷重機能において、同様にバイオメカニクス的関係性が存在します。障害予防のために膝をトレーニングする際には、膝と足の統合とともに股関節を強調する必要があります。 足が地面についている時、足首と距骨下関節の動きは、膝の反応を引き起こします。足首の背屈、底屈は、膝と股関節を矢状面において刺激します。距骨下関節の動きは、前額面と水平面において下肢全体のチェーンリアクション®を引き起こします。統合され荷重された機能的運動なしでは、膝は、上部から、そして下部から膝に向かってくる動きや力を知ることは決してないでしょう。リハビリやトレーニング中に統合された動きを経験することなしに、膝を機能のために準備することはできないのです。 しかしながら、真の機能をトレーニングするには、特定の関節や筋肉群に対するフォーカスや要求を生み出すためのメソッドや戦略を必要とします。Dr.ギャリー・グレイは、統合された孤立の戦略を創造しました。機能的運動において、特定の関節と全身が統合された状態を維持したままで、特定の関節を強調するのです。ターゲットとなる関節への要求度をより高めるために、“チェーン”内のそのほかの部分からの貢献を制限するために、運動はトゥイーク(微調整)されます。孤立化ではなく、統合された孤立なのです。 私達の身体は、独立した領域として動くのではなく、統合された領域として動きます。この真実は、私達の患者さんやクライアントの皆さんに恩恵をもたらす最良の治療やトレーニングの方法を決定づけるものであるべきでしょう。

グレイインスティテュート 2543字

機能的運動のスペクトラムシリーズ:関節(ビデオ)パート1

関節の動きの統合と孤立、そして統合された状態での孤立あるいは強調とは?アンテリアランジの動きと膝の動き、股関節の動きを例にとってデーブ・ティベリオ博士が具体的に、わかりやすく関節の動きを解説します。

グレイインスティテュート 10:57

機能的運動のスペクトラムシリーズ:関節(ビデオ)パート2A

グレイインスティチュートのシリーズから。ギャリー・グレイ博士が、グレイインスティチュートの用語の一つでもある”トゥイークイン””トゥイークアウト”と言う表現を、”フィードイン””フィードアウト”、つまり何かの助けをプラスするか、何かの助けをマイナスするか、という分かりやすい表現で解説してくれます。

グレイインスティテュート 9:42

機能的運動のスペクトラムシリーズ:関節(ビデオ)パート2B

グレイインスティチュートの関節の機能的運動のスペクトラムビデオ最終稿では、ギャリー・グレイ博士がフリスビー投げを例にとって、運動の三面それぞれにおいて、股関節周囲のパワーをフィードインすること、フィードアウトすることを具体的に解説します。

グレイインスティテュート 10:23

膝を曲げる

運動競技においてよく使われるフレーズの一つが、「膝を曲げろ」です。これは、良い理由を持つ重要なフレーズです。アスリートが膝を適切に曲げることができれば、どんな方向へもより素早く動ける、より良いポジションにいることになります。もちろん他にも様々な要因がありますが、言いたいことはわかると思います。 膝を曲げることが非常に重要な理由は他にもあります… 頭からつま先、またはつま先から頭を見ると、身体は相互に連結する筋肉、腱、筋膜(軟部組織を内包する)によって繋がっていることがわかります。そのため、右足に何か問題があると、いずれは頸部や、左肩、腹部などにも問題を抱える可能性があります。これは、身体が様々な関節で起きているそれぞれの動きを補っているからです。足の回内が過剰な回内であったり、回内状態で固まってしまうと、身体の他の部分へのチェーンリアクション(連鎖反応)が起こります。膝や股関節にも影響が及びます:そのため、骨盤下部の位置が変わり、それが脊柱に影響し、さらに肩や骨格システムにおける頭の位置にも影響を及ぼし得ます。 なんと!これらはすべて足が適切に動いていないことに起因しています… なぜ膝を曲げるのか? 膝を曲げることがとても大切な理由に進みましょう。覚えておいてください、「膝を曲げる」というのは、足首や股関節も同様に適切な位置にあることを意味します。膝が屈曲していても、股関節を後ろに突き出せていなかったり、足首が適切に屈曲していなければ、膝を曲げるのが良くないこともあり得るのです。 私のアスリート達が日常的に行うエクササイズは「安定着地」です。安定着地は、片足でも両足でも行うことができますが、主な注目は片足での着地です。アスリートが片脚で着地するとき、膝が適切に屈曲し、股関節を後ろに突き出せていれば、膝の位置を安定させる筋肉は非常に活動的で、きちんと仕事ができる状態にあります。しかし、着地の際に膝がほとんど屈曲しておらず、股関節を後ろに突き出せていない状態では、股関節周辺の筋肉は、膝の位置をうまく安定させるという仕事をきちんと行うことができません。股関節が20度に屈曲した状態では、臀筋への結合のために腸脛靭帯は硬くなります。腸脛靭帯は膝関節の周辺に付着しているため、この活動は膝を安定させるのに役立ちます。 私の指導するアスリート達は、ウォームアップのルーティンを終えると、安定着地と呼んでいるウォームアップの延長へと継続します。これは、ジャンプや跳躍、ホップをする際に、着地したポジションで1、2秒静止するものです。こうすることで、私が修正をかけることができ、アスリートは適切なポジションを感じることができます。最終的には、適切な着地がアスリートの標準の動きのパターンになります。 まとめると、膝を曲げることは、安定性という要因に加え、アスリートとしてより素早く動くことができるという利点があるため、非常に大切なのです。 安定着地のエクササイズ ここで、安定着地のためのエクササイズをいくつか紹介します。 前方向、斜め方向、横方向の跳躍と保持。片脚6-10回を1-2セット ドロップアンドホールド。つま先立ちの状態から片脚スクワットにドロップダウンし、保持する。 ローボックススタビリティー – 4-6インチのボックスに跳躍またはホップし、コントロールしながら着地姿勢を保持する。それから横方向への跳躍またはホップを加える。 スプリットスクワットアンドホールド – スプリットスクワットの着地では後ろの脚が地面と接していても、体重のほとんどを前の脚が支え、安定させていなければならない。まっすぐ立った状態から、スプリットスクワット(ランジ)のポジションに素早くドロップダウンする。 他にもたくさんのエクササイズがありますが、これらは不可欠なエクササイズです。これらの主要な安定着地のエクササイズは、アスリートが身体をコントロールする能力を向上するのに非常に役に立ちます。 真のクイックネスは、アスリートが反射的に足のポジションを再配置し、新しい方向へ素早く動こうとするときによく発揮されることを理解してください。これは、弾性エネルギーを引き起こすことを可能にする、膝がほぼまっすぐの状態で起こります。大事なことは、膝を曲げることは安全のためであり、着地の際の適切なポジションだということです。

リー・タフト 1858字

Kaori's Update #34 - プログラミングの重要性

ゴールを達成するために、今の状況に不足している要素や能力を向上させるには、系統だったプログラミングの計画と実行が不可欠。とはいいつつも、プログラミングの方法をしっかりと学んだ、と自信を持って言える人は少ないのではないでしょうか?キネティコスから皆さんのプログラミングの強い味方が登場しました! プログラムソフトはこちらへ!

谷 佳織 5:53