マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
より賢いコアストレングスのためのアルティメットサンドバッグトレーニング
コアストレングスとは、あなたが聞きたくもない流行語のようなものかもしれませんが、体幹がコアと呼ばれていることには多くの真実があるのです。私たちは腹筋のトレーニングの話をしている訳ではなく、コアから多くの動きと強さが本当に始まるのです。私は、DVRTアルティメットサンドバッグトレーニングのコンセプトを導入し始めるまで、理学療法士として、コアに関してどれだけ理解していなかったのかに衝撃を受けました。まさに驚きでした。 私が純粋に理解していなかったコアトレーニング関する大きなことは3つあります。 −握力と広背筋の統合性 −足を使う事 −反射的なコアストレングスのために、それらすべてを動員すること
ファンクショナルマッスルファンクション もう一つ先の関節へ:内転筋群
以前のグレイインスティチュートの記事の中でも、実際の機能において筋肉がいかに働くのかを理解するためには、”解剖学的モデルのその先” へ向かう必要があるということに関して述べていました。従来の筋肉に対してのアプローチは、筋肉が通る関節を見て、その筋肉が短縮すれば何が起こるのかを解説するものです。多くの場合において、この観点は単一運動面に限られてしまいます。グレイインスティチュートのアプローチは(記事内でも述べられているように)3Dで、イコンセントリック(伸張&短縮)で、協働的で、タスク特化の筋活動に注目します。この記事のシリーズでは、その筋肉が直接通っていない関節への筋肉の影響に注目します。特に、関節を構成する骨のどちらか片方に筋肉が付着している関節、あるいは、”もう一つ先の関節”に注目します。 筋肉への従来のアプローチは、これらの筋群が股関節を内転することを強調しています。これらの筋肉は間違いなくそれができるのですが、体重負荷のある活動において、股関節内転のほとんどは重力によって起こされ、重心に影響し、非支持脚側へと骨盤を下方に向かって駆動します。もし両足が地面についているとすれば、脚に向かって骨盤がスライドする側で股関節内転が起こります。立位の活動において、股関節内転が内転筋群によって起こされていないのであれば、かなりの質量を持つこれらの筋肉の機能的な役割とは一体何なのでしょうか? 何年も前に、ギャリー・グレイは、角度のついたテーブルの支柱を比喩として用いて、骨盤(テーブルトップ)と大腿骨(テーブルの脚)の間の制御動作の安定機能を説明しました。前額面において、内転筋群は骨盤が支持脚と反対の脚に向かってスライドする際の外転を制御するために、重要な役割を果たします。両足が地面についた状態では、右側の内転筋群は、左股関節の内転を制御します。 内転筋群のグループとしての解剖学的にユニークな特徴の一つは、矢状面、水平面における機能は、スタート時の関節の位置によって変化するということです。もし股関節が屈曲していれば、内転筋群の一部は伸展を起こします。もし股関節が伸展していれば、他の部分が屈曲を起こします。これは毎回の歩行のサイクルにおいて起こります。前脚が屈曲すれば、内転筋群は屈曲を減速し伸展を起こします(そのほかの多くの筋肉とともに)が、と同時に、後ろ脚が伸展するときには、その側の内転筋群は、伸展を減速し(股関節屈筋群とともに)、脚の前方へのスイング中には、股関節屈曲を起こすことを助けます。これと同様の位置依存性の機能は、水平面においても起こり、内転筋群は内旋筋、外旋筋として働きます。 これら全て、そして”もう一つ先の関節へ”という観点は、まだ取り組まれていません。内転筋群が大腿骨を制御するとすれば、その膝への影響はどのようなものでしょうか?足が地面についていて、内転筋群が股関節を屈曲すれば、内転筋群は膝を屈曲させます。大腿骨の伸展は、膝を伸展させます。前額面において、大腿骨のアクティブな内転は、膝を外転させます。大腿骨の外転の減速は、同側の膝の内転を減速します(ここでも股関節の位置に依存します)。足が地面の上で安定している場合、水平面における大腿骨に対しての内転筋群の働きは、膝においてそれとは反対の影響を与えます。 股関節より上では、骨盤への内転筋群の影響は、仙腸関節、恥骨結合、腰椎に伝達されます。股関節における内転筋群の三次元的な役割は明確です。ですから、内転筋群は、それぞれの面において腰椎への影響を持ち得るということを受け入れなければなりません。特に実際の筋肉の働きが股関節の位置に依存している際において、これらの影響を理解することは誰にとっても難しいことです。 全ての運動に関わる専門家たちにとって、より役立つのは、この”限られた”洞察を股関節、脊椎、膝において内転筋群が起こし得る全ての問題を認識することに置き換えることでしょう。ギャリー・グレイは、私たちに、内転筋群はダイナミックな支柱であることを ”見て理解” してほしいと考えています。これらの筋肉は動きの三面全てにおいて、伸長(ロード)し、短縮(エクスプロード)します。もしも内転筋群が、機能において、スタテックな支柱になってしまえば、数多くの組織が怪我のリスクを持つことになるでしょう。内転筋群のダイナミックな機能の喪失は、弱さや、短縮、あるいは神経ー知覚的な”硬さ”によるものかもしれません。どちらにせよ、内転筋群が伸長し短縮することができなければ、機能は低下し、怪我のリスクは劇的に上昇します。 体重負荷での機能における内転筋群の評価の困難さは、グレイインスティチュートの運動評価である3DMAPS®の開発によりかなり低減されました。ランジと腕のスイングを使用して、全身の動きに対する内転筋群の貢献度を、モビリティー(動き)とスタビリティー(動きの制御)の両方において決定することが可能になります。内転筋群の股関節、脊椎、膝への貢献に関する理解が十分ではなくても、3DMAPS®のチェーンの分析によって、一つの動きに対する様々な関節の動きの統合と協調をいかに身体がうまく行えているか(あるいは行えていないか)を明らかにすることができるのです。
Kaori' Update #23 - 発達過程の動作と反射的な強さ
私達が小さい子供の頃、成長の過程で学んだ動作に、細かいテクニックキューやコーチングは存在していたでしょうか?心地よく動くことで、本来私達が持っている反射的な強さと動きのパターンをリストアするために、オリジナルストレングスからの提案をご覧ください。
コアの安定のためのバトルロープエクササイズ
バトルロープのエクササイズといえば、全身を使うことで心拍数をあげるメタボリックトレーニングとしての使い方が一般的です。このビデオでは、ファンクショナルトレーニングインスティチュートの提案するコアの安定のためのバトルロープエクササイズをご紹介します。
2アウトドリル
開幕投手がイニング中に、座って休んでいると、次のイニングで腕を楽に動かすことができなくなる、という経験をしたことはありませんか?リサーチの基づいたイニング間に行える簡単で効果的なドリルを、理学療法士のマイク・ライノルドがご紹介します。
プローンホリゾンタルアブダクション
伏臥位で行う肩関節の水平外転の動き=プローンホリゾンタルアブダクションというエクササイズを行ったことのある方は多いのではないでしょうか?このエクササイズが本当に正しく行えているのかどうか?確認してみませんか?
座位からローリングでの股関節内旋
股関節内旋の動きに制限がある人は、とにかく沢山いますよね?オリジナルストレングスのドリルから、股関節内旋の動きを頭部や脊柱の回旋を使ってスムーズに作り出すための動きのリセットの方法をご紹介します。
縫工筋と膝の痛み
台湾で開催されたイマキュレートダイセクションのクラスから、膝の痛みに関与する要因の一つである縫工筋の機能不全と、その修正方法に関してDr.ドゥーリーがご紹介します。
骨盤の健康:患者/クライアント用ハンドアウト
みなさん、これまでに“骨盤底”という言葉を耳にしたことがあるでしょう。しかし、いったいそれは何を意味するのでしょうか?私たちの健康を総合的に見て、なぜそれが重要なのでしょうか? 骨盤底筋群 骨盤底筋群は、骨盤の底の開口部の両側を全体に塞いでいる筋群で構成されており、内臓や膀胱、子宮、膣、尿道、直腸を制御したり支持したりする効果があります。括約筋と呼ばれる小さな開口部に尿道(膀胱から)、直腸(または肛門。腸から)、膣(女性の子宮から)が繋がっています。 男性と女性の骨盤内臓と構造 骨盤底は、排泄時や女性の妊娠時に特に重要であると同時に、呼吸とも深い関係があります。息を吸い込み胸郭内の横隔膜が下がる度に、骨盤底も下がるはずです。息を吐くと、骨盤底筋群はユニットとして中心と上方に向かって収縮し、内臓を横隔膜に向け押し上げ空気の排出を補助します。上下に押したり引いたりという制御されたバランスが同時進行します。このことから、骨盤底はよく骨盤の横隔膜と呼ばれるのです。 骨盤の前傾と後傾 身体の他の筋と同じように、緊張しすぎて弛緩しなかったり、弛緩し過ぎて収縮機能が十分でないこともあります。このことで、便秘(緊張している時)または下痢(伸びている時や減弱している時)を伴うなど排便運動の制御が上手くいかないことがあります。この二つの極端な状態の間、および、それぞれの状態の中でアンバランスが生じることもあります。そして、その結果は、腸運動の適切な機能に影響を与え、さらに、痛みや機能低下を起こすかもしれません。骨盤や胸部のポジションによって、胸部の横隔膜と骨盤の横隔膜を、いかにバランス良くそしてタイミング良く使えるかに影響することもあるでしょう。上右図は、骨盤や脊柱が前や後に傾いていたら、骨盤の筋群の働きにいかに影響することを示すものです。これらが、一日を通してハンモックのようにきちんと真下に位置し、支持してくれるようにしたいのです。 “コア”を構成する筋群と構造 私たちの消化器系も、骨盤底と共に機能しています。継続するような胃腸障害は、骨盤底筋群の制御を低下させることがあります。またその逆も考えられます―― 骨盤の横隔膜の制御不全は、胃腸の問題を引き起こすかもしれません。医師による検査やテストが、胃腸の問題の診断をすることができない場合、これらの問題のいくらかが骨盤底制御の不調のためかもしれません。これが、よく機能性胃腸障害と呼ばれるものです。 では、私たちは何をすればいいのでしょうか? 大きな変化をもたらすことが示されている、私たちができるいくつかの対処方法があります。 服用するべき薬や健康的な食事の選択、その他などについての、かかりつけの医師や看護師、歯科医のアドバイスに従いましょう。 呼吸エクササイズを実施し、両方の隔膜を同時に働かせるようにすることは、緊張や不快感の制御にとても役に立つでしょう。 仰向けになり両膝を曲げた姿勢や、両足がしっかり床に着くように椅子に座りリラックスした姿勢(あまり直立になり過ぎないように)になります。3カウントしながらゆっくり鼻から息を吸って、胸郭がすべての方向に膨らんで行くのを感じるようにします。それから、ため息をつくようにゆっくり8カウントしながら息を吐きます。 息を吸う時、骨盤底は“リラックス”した状態を保ち、それから、息を吐く時にゆっくり優しく筋を収縮させます。 それから、再び鼻から息を吸います――自分のペースよりもさらにゆっくり――胸の上部に息を吸い込んだり、また、首に力が入らないようにしましょう。このように1日に8−10回の呼吸を定期的に行います。 トイレに行く時: トイレに座ったら足のせ台を用意して足を高くしておき、排便する時に腕のどこに力を入れればいいかやってみます。右図は、実際どのようになるかを示しています。排便時には筋肉を使いますから、より正しい使用方法を学んでおくことは助けになります。 スクワティポティーを使ってもいいでしょう。これは、最適な排便運動ができるような骨盤と股関節と内臓のポジションをサポートするものです。 無理に押し出そうと力んではいけません。それは単にすべてをより強く緊張させるだけで、不快感が増すだけです。 “押し” 出そうとする時、息をさらに吐きましょう、そうすれば“押し”だされます。 適切な安眠時間量:一晩に最低7時間! リラクゼーションやメディテーション、ストレス解消方法も、大変効果があるかもしれません。 日中のマインドフルネスのための静かな時間は、その日の残りの時間をより有意義に過ごせるよう脳と身体をリセットし、気分を和らげ、リラックスさせてくれます。
吸気と呼気のバランスをとる
呼吸のサイクルにおいて、吐く息に注目しがちですが、吸う息の重要さを忘れてはなりませんね。マイケル・ムリンが肺の機能をわかりやすく解説するビデオをご覧ください。
固有受容器:ルフィーニ終末
ルフィーニ終末という固有受容器は、動きからどのような情報を受け取るのでしょうか?身体運動と関節包により多く存在するルフィーニ終末の関わりを解説したグレイ・インスティチュートのビデオをご覧ください。
運動制御と圧迫&牽引に対する耐性の評価
統合された動き、そして動作の各面における特定の動きを判別する知識を所有することは、毎回個別化された経験を可能にします。この思考プロセスは、私が運動制御理論を勉強し始めてから向上してきました。なぜなら、それを通して、幸運にも私の学びを導いてくれた何人かの素晴らしいクリニシャンに出会うことができたからです。 私の治療の特性を支えている一つの思考プロセスは、身体がどのように圧迫と牽引の力に反応するかを評価することです。 下記は私の著書、『真の動作:統合された動作とモーターコントロールにおける考え方:REAL Movement: Perspective on Integrated Motion & Motor Control』よりの抜粋です: 『運動制御のための神経系基礎: The Neural Basis for Motor Control』という本の中で、バーノン・ブルックス氏は運動制御の階層について議論しており、以下はその過程の一つの例です。私がたんすの一番下の引き出しを開けて、お気に入りのTシャツを取りたいとしましょう。それを取ろうと下の方に手が届く前に、連続した一連のコマンドの中で多くのことが求められます。まず、大脳皮質が「この方法でいこう」と戦略を選択する前に、大脳辺縁系システムが「必要を充たせ」と要求します。その後、この神経系情報が「やっているところ」となる筋肉にたどり着く前に、運動制御センター(MCC)は「今あなたのシャツをこの方法で取りなさい」と脊柱に伝え、脊柱は「やりなさい」と告げるのです。 相互抑制の単純化された一例は、関節の反対側にある対立する筋を緊張させ、関節を動かすために抑制(運動ニューロンからの刺激を減少)し、筋肉を収縮させるために神経系メッセージを送るということです。時には、変化した遠心性運動出力を招く異常な求心性入力もあります。大雑把な表現をすれば、もしある筋肉が神経系につながりすぎていたら、他の筋肉の収縮する能力からいいところを「盗み」、それによって運動出力も変わってしまうかもしれないのです。これはよく痛みを伴って起きますが、こういった状況が痛みなしで起こりうることもあるように、単に痛みからのみ起こるものではありません。「筋肉テスト」の観点から、これは「促進された」または「抑制された」組織として見られます。「抑制」という言葉が、筋肉が「働いていない」、またはシステムにつながっていないという意味ではないことに注意してください。どちらかというと、神経系が組織に対して働くタイミングや能力が減少し、遅れたり、しばしば弱まった筋収縮を招くということなのです。時に、これらの促進と抑制の関係性は関節の片側とその反対側にあることもあり、その他の多くの場合これらの関係性はどこか別の場所であったり、どこか近くであったり、遠くであったりします。私の友人であり師であるトーマス・ウェルス氏は、怪我の18インチ以内から始めて、広げていきなさい、と助言をくれました。臨床的に、私は、機能不全や痛みのある動作をコントロールしなくてはならない組織のあらゆる組み合わせにおいて、しばしば促進と抑制の関係は同じ筋筋膜線上にあることを見つけました。 圧迫されて(そして/あるいは)挟まれた関節を扱っている時、これらは一緒に見つかることが多いにも関わらず、圧迫された関節と、圧力に対し異常な反応を与える関節は同じものではないことを認識します。このため、そして相互抑制の原理を元に、なぜ関節が硬いのか識別判断することが重要になってきます。なぜなら、しばしば神経系は、不安定なシステムを圧迫することで安定性を得ようとするからです。これが何を意味するかと言うと、その関節がなぜ圧迫されているかの理由によっては、関節を可動させることが最良のとるべき行動であるかもしれないし、そうでないかもしれないということです。例えば、股関節前方インピンジメントを抱える人々は時折、テストで弱いとされた筋肉が、牽引を行うことで強いというテスト結果になることもあれば、牽引では弱いとテストされながらも圧迫では強いとテストされることもあります。もし誰かが股関節インピンジメントを経験し、圧迫で強く、牽引で弱いとテストされた時、私は股関節を牽引せず、むしろ股関節を強化するエクササイズを処方します。対照的に、牽引で強くなる筋肉を持つ場合の股関節インピンジメントは、股関節牽引の後にストレングスニングを含めたトリートメントを受けるでしょう。 この形での筋力テストは不完全な全体像を与えうると認識する一方で、私はそれが価値のある情報を与えてくれると感じています。それをどちらか支持する研究はまだ多くないにも関わらず、私はもし治療家が一定の圧を用い、より多くのエビデンスに基づいた情報と組み合わされた思考プロセスを持つことができれば、患者はテストの前後で素早く違いを感じることができると信じています。しばしば、単に「研究では」ということに頼りがちですが、研究と経験に裏付けされうる思考プロセスを組み合わせることは、生物―心理―社会トリートメントモデルを含むがゆえに、私にとっては人々と働くために非常に価値のある戦略なのです。痛みは出力であり、それがゆえに入力を変えることが強力な戦略であることを忘れないください。神経系をだまし、求心性の情報を変える何百万もの方法がある中での問いかけは、あなたは何をするか?ということでしょう。私にとっては、それが統合された運動のパワーなのです。