Vリーグに所属するNEC Red Rocketsトレーニングコーチ、JT Marvelous S&Cコーチを経て、現在は国立スポーツ科学センターでジュニアからシニアまでトップアスリートのトレーニング指導に携わっている。
パワーポジション
2016/03/25配信
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競技のなかで「構える」ことをどのように捉えているでしょうか。またスポーツを始めた時にパフォーマンスを発揮しやすい構えをきちんと教わったでしょうか。アクションを起こす前の構えはパワーポジション(他にもアスレティックポジション、ベースポジションetc.)と呼ばれています。今回はこのパワーポジションについて再考していきます。
「動き出しを速くしたい。」このような相談をアスリートから受けることは少なく無いと思います。多くの球技では1回当たりの移動距離はそれほどでもありませんが、この動き出しの良し悪しはパフォーマンスを左右する要因となります。前述のような課題がある場合、もちろん反応の速さ、状況判断なども関係していますが私の場合は実際に選手に構えのポジションをとってもらい確認するようにしています。そもそも適切なパワーポジションを教わっていないために自分の構えがどうなっているか考える機会がなったというケースが多々有ります。
バスケットボール選手のラテラルスライドからのカッティング動作において、速い股関節伸展動作が爆発的な動作にとってより重要であることと、COM(質量中心)を低く保つことが重要であると示されています(1)。これらの条件を満たす構えはまさしくパワーポジションではないでしょうか。