ベン・コーマックは、コーキネティック(Cor-Kinetic)の創設者である。彼は世界的に有名な教育者であり、研究者であり、国際的なプレゼンター/スピーカーでもある。また彼は2002年以来一流のスポーツやリハビリテーションの分野に関わってきた実績を持つ。
彼は、数多くのトレーナー、理学療法士、オステオパス、スポーツセラピスト、足専門医、強化&コンディショニング(S...
さて、今回の内容はランニング中の背中の痛み、腰痛や膝痛、そして足の痛みなどにも当てはまります。足の拇指、第一足趾の可動域は、統合された動きにおいて、前述の身体各部全てに影響を及ぼします。今回はランニング中に伴う痛みとパフォーマンスに関わる拇趾のチェックと、その対策を、テクニカルになりすぎることなく書いてみることにしました。
私は今まで、股関節の伸展可動域を向上させたり、腸腰筋や股関節屈筋群のストレッチに関する記事は数多く読みましたが、足の拇趾の股関節伸展や股関節屈筋群への影響に関して書かれたものはあまり読んだことがありません。
歩行のような、運動連鎖によって行われる動きでは、足の持つ可動域を如何に上手く使う事ができるかが、直接的に股関節の可動域に影響します。股関節を伸展するストレッチの多くは、膝を床につくことで足部から股関節を孤立させているようです。このようなストレッチは、股関節関節包等の構造のストレッチとして使うことができますが、キネティックチェーン全体を統合した動きのパターンを神経学的なシステムの中で作り上げ、統合的なシチュエーションにおいて、足部が股関節にマイナスの影響を与えていないかどうかを見極めることも必要です。