「私の子供を速く走れるようにしてくれ」

私達は、多くの若いアスリート達を指導しているため、このような質問を毎週数回はされます。 「息子/娘にスピードトレーニングはやりますか?彼/彼女は速くなる必要があります。」 私は頭の中でいつもこう考えています。「いいえ、私たちのプログラムは全て、アスリートを遅くするようにできています。本当に私たちが得意としていることはそれです。」 冗談はさておき、私の口から出る言葉は全く異なります。私たちのトレーニングアプローチは、その若いアスリートが発逹段階のどこにいるかによって決まり、子供はそれぞれ特有であることを説明しなければならないからです。 一方で、可動性および安定性が著しく低い、つまり非常に悪い身体コントロールに相当する、若いアスリートを抱えることがあります。悲しいことに、早期の特定スポーツへの特化と過剰なコンピューターの使用時間のおかげで、今日、アメリカの13-16歳のアスリートの大多数がこの状態になっています。 スプリントを行う際にアスリートが経験する凄まじい床反力(ストライドごとに体重のおよそ4-6倍の負荷が片脚にかかる。たとえば、68kgの子供では272-408kg)を考えると、トレーニングをしていない、身体的に許容不可な子供達に、積極的なスプリントや方向転換のドリルをやらせることは、実際は非常に危険であると考えられることが議論できるでしょう。彼らは、単純にこの衝撃を減速するための遠心性の筋力を有しておらず、言うまでもなく、それに続く最適な収縮性の活動もできません。こういったアスリートは、筋力および可動性のしっかりとした基礎−これによって、より短く単純な練習で、良い着地のメカニクスを教えることができる−を発達させる時間が必要です。やがて、彼らがいくらか身体コントロールを向上させることができたら、本当のスプリントトレーニングや敏捷性の練習を、より有効に役立てることができるようになります。 彼らはできるでしょうか? このような若いアスリートは、恐らく、トレーニング(クローズドループ、または予測できる、練習)に予期せぬことを投げかけられる準備ができていませんが、ジム以外の場所では何をしているのでしょうか?彼らは一年中スポーツを行なっています(オープンループ、予測できない/無秩序)。 これはまるで、1979年製のピント(フォード社の車)のエンジンが時限爆弾であると認識して、オイル交換のために、整備士のところに週に1時間持っていっている−デイトナ500に持って行って運転するためだけに−ようなものです。あなたは、流れに逆らって泳いでいるのです。 ですから、質問はこうなります:今日の「常にシーズン中の」高校生アスリート達は、敏捷性およびスプリントに専念したトレーニングが本当に必要な状態になることはあるのでしょうか?ここまでの数段落に基づけば、アスリートによってはそうではないと言えるでしょう:彼らにはそういったトレーニングはほぼ必要ありません。彼らがスポーツにおける競争を行なっている限りは、フォームローリング、良質な動的ウォームアップ、それに続く素早い、要を得た動きのドリル、そしてしっかりとしたレジスタンストレーニングを行えば十分なはずです。 それに対して、最近はよくある状況ではありませんが、組織的スポーツに積極的に関わっていない期間が年に一定ある上級レベルのアスリート(しっかりとしたストレングスの基礎がある)も実際にいます。こういったアスリート達は、間違いなく、その「オフ」期間に、特定のスプリントや方向転換のトレーニングを行う必要があります。ウォームアップの合間やレジスタンストレーニングの要素の合間に組み込むこともできますが、私たちは大体、リフティングとは完全に別の日にこういったトレーニングをプログラムに入れます。彼らは、高ストレスの反応ドリルを本当に有益で安全なものにするために脚のトレーニング(しゃれのつもりはありません)を行なっているがゆえに、このトレーニングの組み入れを最大限に活かすことができると認識することが極めて重要です。 でも、何が面白いかわかりますか? こういった、より上級のステージに到達したアスリート達は、すでに速くなっています−ここまでの過程で、地面により大きな力を伝える方法を学び、足首や股関節の可動性を向上させてきているからです。スプリントや敏捷性のドリルに、全く、あるいは、ほぼ時間をかけることなく速くなっているのです。そして、一旦筋力の基礎を築けば、こういった補助的な動きのドリルは実際にさらに高い効果を発揮します。 それはまるで大きな円のようです。筋力の基礎を築けば、それが反応能力の発展を助けます。反応能力をさらに鍛えると、連続体の最後にある「絶対速度」へとつながります。そのため、さらに重いウエイトを挙げることができ、それが彼らを連続体の真ん中へと引き戻し、今度は反応能力をさらに高めることにつながります。なぜなら彼らはより速く走り、より高く跳び、今までで一番うまく立ち回るようになっていくからです。 先に言及した初級レベルの子供たちは、連続体にさえ達していません。彼らは「運動する人/運動しない人」のシーソーの上にいます。彼らがそれまでに知っていることは走り回ることだけですから、習慣的にエクササイズを行うようにして、筋力を構築すると、連続体の最後にある絶対速度をつかみ始めます。彼らは、あなたが彼らを強くして、連続体の最後にある絶対筋力を超えさせない限りは速く走れません−これはあなたが各セッションの90分間を敏捷性ラダーを走らせたり、スキップドリルを行うことに費やしているだけでは、単純に起こりえません。 必要な動きのトレーニングの量が大幅に過剰見積もりされているのならば、何故、この業界で週に何時間も動きのトレーニングに費やしているこんなにも多くのコーチや施設があるのでしょうか?とても単純に、お金が世界を回しているのです。す言い換えれば、ただコーンやハードル、敏捷性用ラダーを設置して、熱心に頑張るように指示したら、集中的なコーチングを行わずに、より多くの子供達を大きなグループで「安全に」トレーニングすることができるというわけです。ただ、実際に子供を強くするためには、個別のキューイングやエクササイズプログラミングの多様性が必要です。ストレングスエクササイズは、高リスク/高メリットのため、1対1の指導の方がより効果があります−13歳の子供20人に対してコーチが一人というのは厳しいでしょう。これは、私が私たちのビジネスモデルにクレッシースポーツパフォーマンスでのトレーニングモデルを絶対に決定させないと常に言っている理由の一つです。 まとめると:動きのトレーニングが必要な子供もいれば、まだその準備ができていない子供もいます。99%の確率で−論理を無視しているかもしれませんが−、親が子供が遅いことを言及してきたら、その若いアスリートを外に出してもっと走らせることは、その問題を扱う方法として、最も効果がなく、最も危険なものです。

エリック・クレッシー 2974字

ユーススポーツのパフォーマンストレーニングに関してふと思いついたこと

1. 少年スポーツにおいてもウォームアップは重要です。 私の記事を長年読んでくださっている方なら、私が、その後のパフォーマンスを最適化し、ケガのリスクを軽減する手段として、質の高いウォームアップを大いに推奨していることをきっとご理解いただいていると思います。 しかし、この点に関する私の著作のほとんどは、野球や筋力トレーニングなど、より高度な、そしてより年齢の高い人々に焦点を当てたものであることを認めざるを得ません。 一方、ユーススポーツのウォームアップの中には、包括的とは言いがたいものがあります...ウォームアップ自体が、実際に存在していたとして、というところですが。 幸いなことに、この見落としを正すために、「Effectiveness of Warm-Up Intervention Programs to Prevent Sports Injuries Among Children and Adolescents」という最近のメタ分析を紹介する機会を得ました。全文はこちらでご確認いただけます。 Dingらの懸命な研究の簡単な概要は、21,576人の総アスリート(7~18歳)を対象とした15の綿密に選択された研究において、15~20分のウォームアップは怪我を36%減少させたというものです。 健康維持に役立つことはもちろんですが、この結果で興味深いのは、さまざまなウォーミングアップの工夫が怪我の軽減に役立ったということです。 より年齢が高くトレーニングを受けている人たちでは、体温の上昇、ひいては組織の伸長性からくる効果が大きいと思われます。 逆に、このメタ分析にあるような若くてあまりトレーニングを受けていない集団では、ウォームアップによって実際のトレーニング効果(バランスの改善、筋力の強化、着地のメカニクスの最適化など)が得られるので、おそらくより慢性的にケガから守られているのでしょう。 そのため、アスリートにとって重要なトレーニングを「マイクロドーシング」することは常に有益であり、ウォームアップはコーチがそれを行うことができる手段の1つであると考えています。 もし、ドリルを別の時間に行ったら、これほど効果が顕著になったかどうかを考えるのは興味深いことですが、適応は適応ですし、ウォームアップはグループ環境での説明責任を保証する最良の方法でしょう。 2. グラウンドからスタンディングへのトランジションは、若いアスリートにとって最もハードルの低いものでしょう。 私の最も親しい幼なじみの一人は、農場で育ちました。私が干草を積むのを手伝いに彼の農場に行った最初の時のことを忘れられません...私達は巨大な畑を6時間かけて歩き回り、トラックの荷台に干し草を積んでいったのです。 今まで干し草の俵の重さをわざわざ調べてはいませんでしたが、どうやら40ポンドから75ポンドまであるようです。 1週間くらい全身が痛かったのも説明がつきます。 驚くべきことでもないかもしれませんが、その友人は3種目のスポーツが得意で、レスリングでは州チャンピオンになりました。 明らかに、農場は彼に一貫して努力する方法を教えてくれたのです。 干し草の運搬、家畜への給餌、掘削など、ほとんどの肉体労働は、低から高への力の伝達を伴うことに気づかずにはいられません(これは、多くの運動競技と大差ありません)。 もしあなたが農場に住んでいないのであれば、ターキッシュ・ゲットアップ以外にも、トレーニングでこのダイナミクスに挑戦する良い方法があれば教えてください。

エリック・クレッシー 2252字

プロフェッショナルの成長:プロセス vs. アウトカム

何度か、ニューバランスのエリアコードゲームズで、カリフォルニア州ロングビーチに足を運んだことがあります。全国の高校野球のトップ選手230人が一堂に会するイベントです。2016年、私はオープニングセレモニーの一部として講演を行いました。 簡潔に伝えたい、そんな思いから、プロセスとアウトカムを区別することの重要性を強調することにしました。これは、クレッシースポーツパフォーマンスで指導するアスリート全員に叩き込むように試みていることですが、すべてのプレーヤーにとって重要な差別化であると感じています。 アウトカムとは、(他にもっと良い表現がないのですが)結果です。それは、4打数4安打であったり、オールスターチームに選ばれたり、期末試験で「A」を取ったりすることです。また、ネガティブな場合もあり得ます:4打席0安打であったり、チームから外れたり、期末テストで落第したり。結果のみの中に成長があるわけでは決してなく、成長とはすべての仕事を終えた後に起こるものです。残念ながら、私の経験では、非常に多くの人々、特に若くして大きな成功を収めた若いアスリートたちは、結果志向になりすぎています。彼らは、そこに至るまでのプロセスを認識するのではなく、成功の喜びを味わうことに時間とエネルギーを費やし過ぎています。 これに対して、プロセスとは、アウトカムにつながるすべての習慣や行動を構成するものです。これら4打席の前に、ケージでスイングの微調整をした時間なのです。そのオールスター選考の判断よりも前の、あなたの努力や態度なのです。そして、最終的な試験の準備度(または準備不足度)に結実するのは、あなたの学習習慣です。 驚くなかれ、結果重視の育児は、プロセス重視の育児よりも劣ったアプローチであることを示唆する証拠があります。結果を褒めるよりも努力を褒める方が一層良いのは、そのような努力の積み重ねが、子供に将来のあらゆる場面で頑張ることを思い出させてくれるからです。Tボールの頃からの倫理と振る舞いは、税金納付のシーズンがきた時、会計士としてのあなたの仕事を何十年間も助け続けてくれるものですが、20年前のトロフィーが、大人になってから困難な状況に陥ったときに、あなたを助けてくれるとは思わないでください。 しかし、興味深いことに、このメッセージは、私が長年フィットネス業界に関して行ってきたいくつかの会話と重要な類似性を持っています。実際、その年の夏、シカゴで105名のトレーナー、ストレングス&コンディショニングコーチ、リハビリの専門家を集めて肩のセミナーを開催した際に、詳しく取り上げたのを覚えています。 イベントのまとめの段階で、何人かの若いトレーナー達から、「どうして今の私があるのか」と聞かれました。実際、ある人は「私が10年後にあなたのようになるためにはどうすればいいのか」と質問した人もいました。私はこれらの質問に答えることが難しいと感じていました。というのも、私は成功について考えることがほとんどなく、正直なところ、自分が成功したと決めるには早すぎると思ったからです。さらにより有意かもしれないことに、私は、5年後(10年後は言うまでもなく)の自分の姿を鮮明に描くことができないのです。自分がどこに向かっているのかがはっきりしないのに、新進気鋭のフィットネスプロフェッショナルに、10年後の自分がどうありたいかを語ることができるでしょうか? そう考えると、私の答えは必然的に曖昧になるのが常です: プロセスを受け入れ、結果は成るに任せること。 問題は、フィットネス業界の特徴として、これらのプロセスのどれもが明確に定義されていないことです。別の言い方をするなら、この分野の多くの仕事が完全に基礎となっている厳密な基盤がないのです。このような業界はあまり多くありません。 例えば、私の妻は検眼医ですが、医師になるまでに学部教育4年、その後検眼学校4年(臨床ローテーションを含む)、そして医師会試験を経ています。カリキュラムが決まっていて、そのカリキュラムで重視される分野の能力を判断するための指標があったのです。そして、その熟練した技術を確立した後も、アンナはさらに1年間、角膜とコンタクトレンズを専門とするレジデントを経験しました。ある日突然、自分は検眼士であると宣言してキャリアをスタートさせることはできませんが、パーソナルトレーニングでは、参入障壁が全くないため、そういうことをする人が多くいます。 では、この教訓を、本当に偉大になりたいと願うフィットネス関係者にどう生かせばいいのでしょうか。まずは、キャリアを築くための土台となる最低限の教育を重視することが必要だと思います:基礎の上にキャリアを構築することができるのです。 NFLのストレングス&コンディショニングコーチとして成功するために必要なスキルセットは、臨床運動生理学の場で心臓や肺のリハビリテーションを行うために必要なものとは明らかに異なりますが、これらの領域(そしてその間のすべて)には多くの共通点があることは確かです。ここでは、フィットネスに携わるすべての人が、確かな土台を作るために知っておくべきと思うことをいくつか紹介します: 1. 解剖学、キネシオロジー、バイオメカニクス:構造が機能を決定します。良い動き(機能)を作る、維持する、あるいは再確立するためのプログラムを構成する前に、良い動き(機能)が何であるかを知る必要があるのです。 2. 生理学:クレブスサイクルを暗唱できる必要があるとは言いませんが、エネルギーシステムの発達、運動に対する内分泌反応、さまざまな疾病状態が運動に与える影響、クライアントが服用しているさまざまな薬物の役割、その他多くの生理学的考察について明確に理解している必要があります。 3. コーチング・アプローチ:率直にいきましょう:私は、まず他の複数の資格のあるコーチのもとでインターンシップを経験した人でなければ、誰かをトレーニングすることは許されないと思います。マッサージセラピストは、独立する前に何百時間(時には何千時間)もの時間をこなす必要があります。私は、悪いフィットネスの専門家は、悪いマッサージセラピストよりもずっと早く人を傷つけることができると主張します。優れたコーチは、効果的なコーチングの指示を提供するだけでなく、最も効率的な方法でそれを行う方法を理解しています。そのためには、あらゆる分野の個人を指導し、期待通りにいかなかったときに微調整していくしかないのです。 4. 対人関係:私はいつも、フィットネスのプロを目指す人たちが、一般的な運動科学のカリキュラムの中で、心理学の正式なトレーニングをほとんど受けていないことに驚いてきました。そして、正直なところ、「典型的な」大学の博士が教室で教える心理学の授業は決して軽蔑的な意味ではなく)、何十年も顧客を抱えている成功したパーソナルトレーナーや、何世代も大学のウェイトルームで繁栄してきたストレングス&コンディショニングコーチから学ぶものとは、かなり異なる可能性が高いと思います。モチベーションというのは、非常に複雑なテーマです。私のキャリアの中で何度も、クライアントが入ってきて、(下記のような言葉)でセッションを始めたことがあります:「そう、離婚するんですよ。」リバースランジとブルガリアンスプリットスクワットのどちらを選ぶかは、ちょっと二の次になルカもしれませんよね? これらが私にとって意味したこと この4つの基礎的な教育プロセスを見ると、私はこの業界に入ったとき、#1、#2ともに本当によく準備できていたと感じます。学部の学生時代の経験として肉眼的解剖学のクラスがあったことは考え方を大きく変えてくれましたし、また、キネシオロジー、バイオメカニクス、運動生理学の教授達にも恵まれ、単純な暗記を超えるような授業を受けることができました。 しかし、最初の頃、私はコーチングのアプローチに苦労しました。私は早口で、指示を数多く出しすぎてしまい、多くの選手を混乱させてしまったようです。コネティカット大学の偉大なコーチたちの仕事ぶりを見て初めて、私はもっと明瞭で簡潔であること、そしてアスリートにとって複雑なものをシンプルに見せることを学んだのです。 成長期の夏休みに8年間テニスクラブで働き、複数の年齢層の会員と常に交流していたためか、対人関係は自然に身に付いていたようです。しかし、実はこの3~4年、これが私の最大の勉強分野であり(特に今は雇用者を抱えているので)、リーダーシップ、コミュニケーション、モチベーション、および関連分野に関しては、常にオーディオブックを聞いています。 あなたにとってこれらの意味するのは フィットネスの分野では、誰もが特有な準備をしています。技術指導は上手でも、コミュニケーションは苦手な人もいます。トレーナーの中には、そのきれいな動きを支配する正確な解剖学的構造を知らなくても、動きをきれいに見せるコツを知っている人もいます。専門家の中には、根本的な生理的変化を説明できなくても、優れた結果を出している人もいます。こうした成功(結果)があるからといって、常に改善(プロセス)を求めるべきでないというのではなく、ぜひ「自己監査」をして、最大の成長分野を見極めることをお勧めします。 このような知識不足の多くは、本やDVD、オンラインのメンターシップ・プログラムなどで補うことができます。しかし、私は、4つの構成要素の情報を拾い、それらがどのように組み合わされているかを確認できる、最も速い学習方法は常に対面指導であると信じています。インターンシップやメンターシップは、リアルタイムで応用やフィードバックがあるため、この点において素晴らしいものです。セミナーも素晴らしいものです。特に、講義と実践(実習)の両方がある場合は、なおさらです。

エリック・クレッシー 4151字

スピードデッドリフトを筋力トレーニングプログラムに使用する5つの理由

2008年に私の最初の本が出版されたとき、私がスピードデッドリフトを取り上げたことに多くの人達が驚きました。なぜなら彼らは、それは「簡単すぎる」と感じたり、「重くない」デッドリフトは生産性がないと考えたりしたからです。興味深いことに、4ヶ月のプログラムを完了後、彼らのデッドリフトが必ずと言っていいほど向上したとき、誰もスピードデッドリフトが含まれたたことに疑問を持つことはありませんでした。そこで今日は、スピードデッドリフトを筋力トレーニングに取り入れるべき5つの理由を紹介します。 しかし、まず、スピードデッドリフトとは何かということを概説することが重要だと思います。デッドリフトのあらゆるバリエーションを、より軽い割合で実行するだけです。ワンレップマックス(1RM)の35-80%を1-5レップでセットします。パーセンテージが高いほどレップ数が低くなり、その逆も然りです。例えば、1RMの80%で8x1、1RMの50%で6x3、1RMの35%で4x5などです。チェーンやバンドが手に入るなら、エクササイズに追加することも可能です。セット間は30秒から120秒の間で休むことになります。 しかし、最も重要な要素は、完璧なテクニックと優れたバースピードとなります。 バーが床から爆発するような感覚で、ロックアウトまでまっすぐ上がるようにします。

エリック・クレッシー 3575字

グルートハムレイズの4つのアドバイス

ハムストリングのエキセントリックなトレーニングとして効果的な、グルートハムレイズを正しく実行できている自信はありますか?ベンチを使ったグルートハムレイズで、よく見られがちな間違いと、その修正方法をエリック・クレッシィがご紹介します。

エリック・クレッシー 4:47

ハーフニーリング・バンドY

アスリートにありがちな伸展姿勢を修正するために、投手達の肩甲骨上方回旋の動きを改善するために、エリック・クレッシーが活用しているラバーバンドでのYのエクササイズ。セットアップ時の注意点をエリックが丁寧にカバーします。

エリック・クレッシー 3:06

すべてのトレーナーとコーチが読み、理解するべき研究

健康、そして、人間のパフォーマンスの世界で絶対というものはほとんど存在しません。すべての質問に対する答えは正に“おそらく”です。裏付けに乏しい観察と専ら科学的根拠に基づく医療の間の論議でさえ、白熱した討論になることもあるグレーゾーンが存在します。 しかし、すべてのトレーナー、コーチ、リハビリテーション専門家、そして、フィットネス愛好家が読み、理解するべきだと私が考える研究が1つあります。私の長年の友人であるスチュワート・マックギル博士-まぎれもなく世界トップの脊柱の権威である-が主要著者の1人でもあります: Frost DM, Beach TA, Callaghan JP, McGill SM. 消防士のためのエクササイズに基づいたパフォーマンスエンハンスメントと傷害予防:2つのトレーニングメソッドに関する、フィットネスと動きに関連した適応の対比:J Strength Cond Res. 2015 Sep;29(9):2441-59. あなたが考えていることは分かります:“消防士のトレーニング方法から何を学べるのですか?私のスポーツ、ライフ、職業的要求はまったく別物です。” なぜこの研究があなたたちそれほど重要なのか、そして、どのようにトレーニングするのかを理解するためには、その方法論を見る必要があります。 基本的に、研究者は52名の消防士を対象に、彼らを3つのグループに分けました: 1. 動きを指導されるフィットネス群(MOV)はプログラムと正しく動く方法を指導されます。 2. 従来のフィットネス群(FIT)はプログラムだけを受け取り、指導は受けません。 3. コントロール群(CON)はエクササイズの介入はまったく受けていません。 12週間のトレーニング介入前後に(コントロール群ではトレーニングはしていません)、すべての消防士は一連のフィットネステストとラボでのスクリーニングを受けました。体組成、有酸素能力、握力、筋持久力(プッシュアップの最大回数とプランクの持続時間)、下肢パワー(垂直跳び)、そして柔軟性(座位でのリーチテスト)を計測しました。 特に重要なことは、前後のテストにはトレーニングの介入ではどの部分にも含まれていない“5つの全身運動タスク”が含まれていることです。その介入は、ボックスデッドリフト、スクワット(自重)、ランジ、スプリットスタンスでの1アームケーブルプレスとケーブルロウです。目的は、どれだけ混沌とした人生(あるいは、より具体的に消防の活動)においてでも、トレーニングがより効率的で質の高い動きに実際どの程度転移されているのかを評価することでした。これらのタスクで、動きの低さや速さといった様々な状況下での動きの質を詳細に検査するために、研究者は反射板を使用し、脊柱と膝の動きを見ました。研究者が記録したのは(太字は私が強調するものです): FITとMOV群はフィットネスのすべての点において優位な改善が見られた:しかし、それぞれの転移タスクを行ったときの、脊柱と前額面における膝の動きの制御に改善が見られたのは、MOV群のみであった。FIT群では、スクワット、ランジ、プッシュ、プルの動作中で脊柱と前額面における膝の動きはそれほど制御されていなかった。トレーニング後で改善が見られた参加者は、FIT群(30%)とCON群(23%)と比較して、MOV群がもっとも多くみられた(43%)。トレーニング後ではマイナスな変化がほとんどみられなかったことも記録された(MOV, FIT, CONがそれぞれ19,25,36%)。 では、これは一体全体どういうことを意味しているのでしょうか?トレーニングの質が重要であるということです。 質の高いコーチングを受けたグループでは、平均的に動きが格段によくなり、実質的なマイナスの結果はほとんどありませんでした。コーチングのないトレーニング群では、平均的な“改善”は低く-マイナスな適応という事象がより見られました。 この研究は、質の高い片脚RDLをコーチングすることで、投手がコントロールして安全に足を接地することに繋がるということを証明しています。 ジムで我々が指導する“正しい”股関節伸展はまた、アスリートが走るとき、跳ぶときにも起こることであることを示しています。 我々が指導するラテラルランジは、選手がラクロス場で安全に方向転換を行う一助になっていることを示しています。 我々がジムでかなり厳しく指導しているデッドリフトでのヒップヒンジテクニックは、日々の生活でよちよち歩きのわが子を抱き上げるときに背中を痛める可能性を減少させていることを示しています。 90/90での腱板の筋力とポジションのタイミングを我々が極めて細かいところまでコーチングし、トレーニングすることで、スローイングの外旋時に腕を後方に持っていくときに選手を傷害から守っていることを意味しています。 良質なストレングス/コンディショニングの結果とは、単なるプログラム、さらには、恵まれたトレーニング環境によるものではなく;マイナスな影響を出さずに、動きの質を好ましく適応させる可能性を顕著に上げるために、一貫して質の高い負荷を繰り返しかけることであるということを意味しています。 この研究では、すでに用意された腱板プログラムがしばしば肩痛の患者に効果がでない原因も説明しています。怠慢なコーチングと一緒になった画一的なアプローチでは、患者を痛みから救えないことが多く、ちょっとした技術とプログラム調整が体制を一変させるきっかけになりえるのです。そして、まったく問題を持たない友人とまったく同じプログラムを行っている健康だったはずの人に、結局傷害が起きてしまう原因も説明しています。私たちのところに、たった1回だけ相談に来るような人達によくみられることです;少しのコーチング、あるいは、プログラムの変更によって、大きな違いを産み、彼らが無症状で、楽しくトレーニングし続けられるようにすることができます。 あなたのコーチングへのプライド、そして、トレーニング技術に対してその人が持っているプライドが問題なのです。決してそれを忘れないでください!

エリック・クレッシー 2639字

肩甲骨プッシュアップが好きではない理由

肩甲骨の後退と前突の動きを学ぶエクササイズとして人気のあるスキャププッシュアップ/肩甲骨プッシュアップを、かつては頻繁に使用していたエリック・クレッシィが、このエクササイズを使わなくなった理由とは?

エリック・クレッシー 2:55

バンドプルアパートの微調整

上半身の姿勢を整え、ローテーターカフの筋強化にも効果的なバンドを使ったエクササイズを、より正しく行うための注意点をエリック・クレッシィがご紹介します。

エリック・クレッシー 2:23

可動性トレーニングに関して私が学んだ5つの事

とても単純なことで、可動性とはその人が望んだポジションや姿勢をとることのできる能力のことです。多くの人は可動性と柔軟性(ある特定の関節における可動域)を間違って混同しているため、業界全体として、すべての可動性の問題が、関節をまたいだ組織そのものの短縮であると考える傾向がありました。しかし、時間と共に、私たちはより賢明になり、人が人あるポジションをとることに苦労している原因が、関節構造(例、大腿寛骨臼インピンジメント)、隣接する関節の不十分な硬度(例、コアコントロール不足が股関節の可動性不足として“現れる”)、前述した関節をまたいでいる組織の(ただの長さというよりは)固さ、そして、その他多くの要素にあると気がつきました。より簡潔にいうと、可動性はただ組織の長さよりも、もっと、より多くのものに依存しているということです。 1. 理由が正確に分からないとしても、軟部組織ワークは重要です。 誰かが、フォームローリングは悪いことであるので、決して行ってはならないと主張しているのを聞いた時、正直私は笑いそうになります。フォームローリングを行ったあとは、とても良い感じになり、さらに動くようになり、続いて起こる可動性の初期動作の質を高めてくれるようです。 実際に、瘢痕組織を力学的に分解しているとは考えていませんが、1つか、それ以上のメカニズムによって、一時的に標的となる組織の固さを完全に減少させます。完全に説明できないからといって、必ずしも“良いことが起こっていない”ということではないのです。 2. 呼吸によって悪い固さを減少させ、良い硬さを産み出す。 そのポイントはこうも呼ぶことができます、“ヨガを行う人は、長い間呼吸に関して正しかった。” ポジションによる呼吸ドリルを行うことで、柔軟性と可動性がどちらもが、一時的に向上するということは珍しいことではありません。私にとって、悪い固さを減少させ、良い硬さを産み出すことは1つの方針なのです。例として、四つ這い屈曲位での呼吸があります。

エリック・クレッシー 2920字

より良い呼吸 より良い動き パート2/2(ビデオ)

より良い呼吸ができれば、姿勢も向上します。より良い姿勢は、より楽な呼吸を助けます。トレーニングを行う前のウォームアップに取り入れることができる呼吸と姿勢の向上のためのエクササイズを、エリック・クレッシィがご紹介します。パート2

エリック・クレッシー 4:28

より良い呼吸 より良い動き パート1/2(ビデオ)

より良い呼吸ができれば、姿勢も向上します。より良い姿勢は、より楽な呼吸を助けます。トレーニングを行う前のウォームアップに取り入れることができる呼吸と姿勢の向上のためのエクササイズを、エリック・クレッシィがご紹介します。パート1

エリック・クレッシー 4:12