足底筋膜炎の原因と治療法 パート2A:足部と足首のメカニクス(ビデオ)

(パート2Bはこちらへ) ギャリー・グレイが、愛犬の散歩をしているうちに発症した足底筋膜炎の原因を探り、その根本的な治療法とは?に関して、分かり易く解説してくれるグレイインスティチュートニュースレター最新号から、パート2のビデオをご紹介します。足首の動きと足底筋膜炎の関係は?

グレイインスティテュート 3:53

足底筋膜炎の原因と治療法 パート2B:潜在的な原因(ビデオ)

(パート2Aはこちらへ) (パート2Cはこちらへ) 足底筋膜炎の原因はひとつではなく、様々な要因が考えられます。足首の可動性なのか?同側の問題なのか?あるいは反対側なのか?股関節なのか?等々、ギャリー・グレイが、様々な要因に関して考えるきっかけを与えてくれます。

グレイインスティテュート 4:43

足底筋膜炎の原因と治療法 パート2C:足首の治療戦略(ビデオ)

(パート2Bはこちらへ) 足底筋膜炎の原因のひとつとして考えられる、足首の可動性の不全を解消することで、より効果的で効率的なチェーンリアクションを実現するための戦略を、理学療法博士ギャリー・グレイがシェアします。

グレイインスティテュート 7:35

上部胸椎回旋の補助

なかなか可動させづらい上部胸椎の動きを、伸展と回旋、屈曲と回旋という多面的な組み合わせで促進する、シンプルなアプローチをご紹介します。

ジーン・サリヴァン 1:05

ローボックストレーニング

重心の下での足の動かし方を指導する上で、私がもっとも良く利用するツールの一つがローボックスシリーズです。ローボックストレーニングを利用して、素早いプライオメトリックエクササイズの導入に使用するという素晴らしい方法もあります。アスリートの動きをより優れたものにするために、私が頻繁に利用するトレーニングは以下の通りです。 リー・タフトウォームアップシステム: 何らかのタイプののフォームローラー、スティックやボール、または、ローラーを使用し筋肉の緊張・こわばりを減少させる。 コレクティブ(矯正)ストレッチ―硬くなっているエリア、あるいは、アンバランスがおきているエリアに必要であれば。 活性化―コア、上肢、下肢、そして、ポステリアチェーン、股関節屈曲筋群、股関節外側の筋肉を活性化させる。 ダイナミックな動き―エルボーランジ、ラテラルランジ歩き、スキップ、キャリオカ・シャッフルなどのゆっくりとコントロールされた動き。 ローボックスを使用したバランスと安定性トレーニング 4-6インチ(10.16-15.24cm)のローボックス 右足で前方にジャンプし、左足でボックスに着地し、そこで2秒間静止します。着地は、片脚で着地するということ以外、垂直ジャンプの着地と全く同様に行うべきです。それぞれの脚で5回ずつ行います。 側方にジャンプし、そこで静止します。前方ジャンプと同じですが、違いは側方に飛ぶということです。それぞれの脚で5回ずつ行います。 複数ボックスのルーティーン 4-6インチ(10.16-15.24cm)のローボックスを4-8個使用します。 ジャンプ―コントロールされたジャンプで始め、それぞれのボックスに飛び乗り、飛び降り、すべてのボックスを連続して飛んでいきます。ボックス上と地面のそれぞれの着地で静止し、コーチがテクニックをチェックできるようにします。適切な腕のスイングを使います。全行程を4回行います。 クイックジャンプ―ボックスや床から素早くジャンプすること以外は、同じルーティーンです。それぞれのボックスで4回行います。 ホップ―これはアスリートが片脚ホップをするための準備になります。ジャンプと同様、それぞれの着地はコントロールされ、しばらく静止し、テクニックをチェックできるようにします。それぞれの脚で1-2セット行います。 素早いホップ―それぞれのボックスで素早いホップでの昇降を1-2セット行います。 短時間の加速 低強度の素早いプライオメトリックトレーニング後、アスリートの神経系システムはすでに刺激され、爆発的運動の準備ができているので、加速トレーニングを始めましょう。低いボックスでのプライオメトリックトレーニングを過度な回数行ってしまうと、神経システムが過剰に疲労してしまい、発火ができなくなってしまうかもしれないということに注意することが重要になります。しかし、上記のルーティーンはかなり強度が低く、アスリートの準備運動としては素晴らしいものです。 ボールドロップ―コーチが肩の高さで、腕を伸ばしてテニスボールを2個保持し、10-12フィート(3.04-3.65m)前後離れた位置に立ちます。コーチが1つのボールを落下させると、アスリートは加速し、2回目のバウンド前にボールをキャッチしなければなりません。コーチはアスリートを様々なスタンスで立たせ(平行、前後にずらす、後ろ向き、横向き、片膝立ちなど)全部で12回行います(4回真っ直ぐ、4回横向き-左右それぞれ2回、4回後ろ向きでヒップターンを使う)。 加速のための追いかけっこ:楽しみながら、かつ競いあうゲームのなかで、加速のスキルを使います。加速と競争に働きかけるときに良く使うゲームがあります。私はこれを“門を通る競争”と呼んでいます。このようにして行います: 足を左右平行のスタンスにし、二人のアスリートを横に並べて立たせます。2つのコーンを3フィート(91.4cm)離して並べます(一人のアスリートがギリギリ通れる幅)。コーチの合図で、どちらのアスリートが先に門を通れるかを競争します。アスリートは身体を上手に利用し、別のアスリートの前に出る必要があります。押したり、足を引っ掛けたりすることは違反ですが、接触は起こります。5回行います。 ここで、アスリートは短い休息を挟んで、ストレングストレーニングに移行します。 上記のトレーニングの焦点は、すべてのスキルに優れたテクニックを用いることと、必要なときにできる限り爆発的に力を出すことです。ゆっくりコントロールされたジャンプや着地では爆発的な力というより、コントロールすることにより重点を置きます。 重要!ローボックストレーニングのヒント ローボックストレーニングを行う前に、ジャンプと着地のテクニックを選手が理解していることを確実にしてください。エクササイズの強度が低、ボックスが低くてもかまいません。まず最初にテクニックを習得させなければならないのです。

リー・タフト 2143字

ポステリアチェーンのパワーシークエンス(ビデオ)

Ripトレーナーの開発者であるピート・ホルマンが、TRXサスペンショントレーナーを使ってのエクササイズとRipトレーナーを使ったエクササイズを組み合せてポステリアチェーンのパワーアップエクササイズのシークエンスをご紹介します。

TRXトレーニング 2:30

座位での頸部肩エリアへのアプローチ パート2/2(胸郭出口症候群)

2014年10月8日&9日、東京で開催中のグレイインスティチュートFSTT 機能的軟部組織の変容 上肢コースより。レニーが、胸郭出口症候群のクライアントの頸部、肩上部を中心としたエリアの軟部組織に対するアプローチに関しての留意点をシェアします。

レニー・パラシーノ 3:28

物議を醸すトピック

今週のブログのテーマに、”物議を醸すトピック” を取り上げて頂いたことをフランク•ドラン氏に感謝いたします。(フランク、元気にしてる?ずっと会っていないから)ああ、イタリアのシチリア人にとって、空港のバーでワインを飲みながら物議を醸す事を書くことほど素晴らしいことはないですね! さあ、それでは始めましょう! 物議をかもす話題 #1:アイシング アイシングはすでに試された、真の治療ですよね? ハムストリングを挫傷したら,,,冷やしましょう。足首を捻挫したら,,,冷やしましょう。どんな種類の怪我が発生しても、応急処置が必要です,,,冷やしましょう。しかし、アイシングは本当に私達が取るべき方法なのでしょうか? その昔、大学院時代に、掛け替えのない指導者、ビル•プレンティス教授の授業で急性足首捻挫の処置方法を学びました。私達はアイシングではなく、圧迫を行いました。私達はオープンバスケットウィーブで患部を固定し、その上にエースバンまたはエラスティコンを巻き付け、選手に向けて以下の指示を加えました。"今夜は良く眠ることはできないでしょう。これはズキズキと痛み、不快感を味わうことでしょう。いかなる状況でも、つまさきが紫色になったり、足部にしびれを感じる場合を除いて(その場合は私に電話をしてください)テープをはがしてはなりません。今夜はつらい夜になるので、安静にしてください。それでは明日の朝、お会いしましょう”。避けられない問いかけは、”アイシングはどうですか?”でした。それに対する私達の返答は、”もしテープ越しにアイスの感覚があればよいでしょう。そうでなければ、アイシングの意味はありません” 毎回、本当にその度に、選手の様態は非常に速く改善しました。腫れは最小限で、リハビリ過程で動作が早い段階で導入され、彼等はフィールドに比較的早く戻っていきました。 なぜそうしたのかは理解していませんでした。私は若い院生で非常に多くの事を学習していて、疑問に思うことなく、すべてを吸収するモードだったのです。ただ私にわかっていたのは、その方法が効果的であったことであり、私が担当していた女子バスケットボール選手は時間を無駄にすることが決してありませんでした。それがハッチェルコーチとCB レーン(ヘッドアスレチックトレーナー) を喜ばせることにつながり、その結果院生のアシスタントとして私も嬉しくなったのです。 そして現在、私はその理由を学んでいます。 ミルキン博士が1978年にRICEという言葉を作り出しました。今現在、彼が正しいと思っていることは、 コーチ達は私のRICEガイドラインを何十年間も利用してきたが、アイシングと完全な休養は、助けになるどころか、治癒を遅らせてしまうようである”なのです。 治癒は炎症を必要とする アイシングは治癒中の細胞が損傷した組織になることを阻止する 炎症を軽減するものは、治癒も遅らせてしまう アイシングは筋力、速度、持久力、コーディネーションの低下を招く ーゲーブミルキン、医師、2014年3月 しかし、彼は短時間患部を冷やし痛みを軽減することの必要性は主張しており、アイシングは完全に居場所をなくしたというわけではありません。 物議を醸す話題 #2:ドライニードリング これが本命であることは皆さんもご存知でしょう。 もう一度いいましょう...ドライニードリングは鍼灸ではありません! 私は最近、ハンティントンビーチで行われた全米サーフオープンに関わるという最高の体験をしたのですが、そこで素晴らしい東洋医学博士のペドラム・ショージャイ氏(www.well.org)と時間を共にする機会を得ました。競技中で仕事が落ち着いている間、私達は仕事に関連した話をすることができました。 私達は腰痛持ちの友人を例にとり、鍼をさす場所、懸念、思考プロセス等を話し合いました。私達二人の治療計画は100パーセント異なるものでした。彼は、私には全く知識のない、でもとても素晴らしいことに関して話をしてくれました。彼は私の治療における解剖的な性質に感銘を受け、他の見方も参考にしてみることを彼は私に、私は彼に勧めることになりました。 私達は二つの全く異なるアプローチを持っていましたが、その両方が効果的になり得るものだったのです。エド・ジルストラの言葉を借りるなら(何度も繰り返し引用し続けていくつもりです)、計算機を使う人間の全てが会計士であるわけではありません。微細針を使う人間の全てが鍼灸師でないように。鍼灸師の方達へ、ドライニードル士と時間を過ごすことをおすすめします。ドライニードル士の方達には、鍼灸師と時間を過ごすことをおすすめします。私は、双方が、患者を私達の治療と行動の中心に置くという、我々の業務における称賛に値する性質に気づくことができると考えています。 物議を醸す話題 #3:セルフ筋膜テクニック 過去一、二年の間に学んだことがあるとすれば、それは、フォームローリングをさせ過ぎてしまうことができるということです! なぜそうしてしまうのか? なぜ、組織に再構築させる時間をとらせず、毎日組織の構造を変化させるのか? 同じことを徒手療法やストレングストレーニングでは行うことはないのに、なぜフォームローリングではそれを行うのか? 多数の研究でフォームローリングには、動脈機能の向上(岡本 2014)、可動域の拡大(マクドナルド 2014)、そして筋肉痛の軽減(マクドナルド 2014)といった効能があることが明らかにされています。私はフォームロールのマイナス効果を検証した文献をかなり徹底的に調べましたが、率直に言って見つけ出すことができませんでした。もし何か文献をご存知でしたら教えてください。私はこの件に関する反対側の議論を見てみたいのです。直感的に、私はフォームローリングの処方頻度と強度を減らす必要があるのだろうと推察しますが、陪審員は未だ不在です。皆さんの考えを伺いたいと思います。 物議を醸す話題 #4:診断道具としての超音波の使用 MRIとCTスキャンは、多くの疑いのある診断を決定づける判断基準になります。しかし、より低価格で、持ち運び可能で、より機能的な種類の診断方法はないのでしょうか。例えば、音波ホログラフィーです。チェン氏(2009)は音波ホログラフィーの使用をMRIと対比させて非常に上手く論じています。音波ホログラフィーは近年米国においてより活用され、より容認された診断ツールになりました。診断の正確性と組織の動きの評価の点において、MRIとの更なる比較研究が必要です。デ・ヘスース他(American Journal of Roentgenology. 2009;192: 1701-1707)は回旋腱板の損傷におけるMRI、MRIの関節造映法、そして診断用超音波の素晴らしいメタ分析を行いました。この分析は、回旋腱板の損傷発見におけるMRIと超音波の比較を可能にしました。より多くの比較研究が異なる身体部位に対して行われていかなくてはなりませんが、より持ち運び可能で、低価格かつ、閉所感が少なく、信頼性のある診断ツールは、我が国の医療制度を取り巻く現状を考えると、非常に魅力的なアイデアのように思えます。

スー・ファルソニ 3082字

投手が1年中投球プログラムを行うべきではない7つの理由 (パート1/2)

感謝祭(11月の第四木曜日)が近づいてくると、クレッシーパフォーマンスに来ている多くのプロ野球選手は、シーズン終了後の10~12週間にわたる投球休止期間を終えて、冬季の投球プログラムを始めます。プログラムを開始して最初の週は、休止期のあとで、身体が鈍っていますが、全ての投手が数週間で感覚を「取り戻し」ます。そしてこの時期はまだ、春季トレーニングに入る前にしっかりとした投球プログラムを行うのに十分な時間があります。また、選手たちは、投球はせずとも、ジムで筋力強化や、可動性の向上、軟部組織の質の向上に頑張って取り組んできているため、最終的にはいつも、より良くなっています。 それでもなお、野球の投手は投球休止期間を取る必要はないと主張する人々がいます。 私はこの意見には、全く持って賛成することができません。 こう言うと、怒る方がいるに違いないでしょうが、そういう方のほとんどは、「選手は何かをやらなければいけない」という考え以上の合理的な説明ができていないため、私はあまり気にかけていません。その一方で、私には、投手が投球からの休止期間を取るべき7つの理由があります。 1. 前方安定性を獲得するために、外旋を減少させる必要がある 外旋 (またはレイバック)を充分に持つことは、ボールを強く投げるのに重要ですが、シーズンを通してただ投球することにより、肩の外旋可動域が増加することは研究によって示されています。しかし、だからといって、誰かに肩関節の外旋を促進するようなストレッチをしてもらえばいいというわけではありません。 ご存知のように、上腕骨(ボール)が関節窩(ソケット)で外旋するとき、上腕骨頭は、前方向に(前に)移動する傾向があります。正常に機能している肩帯では、回旋腱板筋群が前方不安定性を防ぐ働きをし、これは肩甲骨の安定筋群の適切な機能によって支えられています。それにより、動的安定性が保たれ、上腕骨頭の位置を「適合させる」ために、肩甲骨が正しい位置に再配置されます。アスレチックトレーナーや理学療法士のみなさんが行っているアプリヘンション/リロケーションテストでは、まさにこの安定性をテストしているのです。 アプリヘンションテストで見られる危惧は、前方不安定性、または実際の機能障害(SLAP損傷、回旋腱板インピンジメント、上腕二頭筋腱炎など)により生み出されます。再配置(リロケーションテスト)の要素は、回旋腱板や肩甲帯の安定筋群によって提供されるべき安定性を、施術者が上腕骨頭を後方に導くことで供給するものです。 このことからわかることは、外旋の向上を目指して、一年を通して投球プログラムを行うことは、理論的にはいいアイデアのように思えますが、障害予防という観点からみるととんでもない考えだということです。投手は、毎オフシーズン中、意図的に少しずつ外旋可動域を減少させるべきであり、それにより、安定性を向上する機会が得られるのです。これはやがて・・ 2. 回旋腱板の筋力と肩甲帯の安定性を改善する機会が必要である 野球の投球は、上腕骨が7000度 / 1秒を超える速度で内旋するため、全てのスポーツの中でも群を抜いて最速の動きです。そのため、シーズンの終わりに回旋腱板の筋力や肩甲帯の安定筋群の筋力がかなり減少していても、驚きには値しません。私は、これまでに最長5回のオフシーズンにわたって、私のジムに通っている多くの選手と接してきて、シーズンのストレスだけではなく、シーズン終了後に始める腕のケアプログラムにおいても、選手達がそれぞれどのように反応するのか、その特有さを尊重しています。 回旋腱板の筋力を向上することは、適応という意味では、ベンチプレスやスクワットの向上となんら変わりはありません。ベンチプレスの重量を10%増やすには、中間レベルの人では3か月かかるかもしれませんし、レベルの高い重量挙げ選手であれば12か月かかるかもしれません!回旋腱板と肩甲帯安定筋群の適応の仕方は類似しています。私は、この投球を行わないオフシーズンを3か月みっちり使って、選手たちを少なくとも基礎レベルまで戻し、さらには少し改善していることを目指しています。 どこかの変人が、ベンチプレスのスコアを向上しようとして、通常のストレングス&コンディショニングプログラムに加えて4-5回のベンチプレスを加えることを想像できますか? たとえ改善があったとしても、それは最小限で、それよりも怪我の危険性が大幅にあがることでしょう。オフシーズンの初期に、適切に、専用に構成された腕のケアプログラムの最中に行う投球はこれとまったく同じことなのです。 3. 回旋腱板エクササイズの手動抵抗に専念する機会が必要である

エリック・クレッシー 2674字

投手が1年中投球プログラムを行うべきではない7つの理由 (パート2/2)

4. 肩と肘の可動域を取り戻す必要がある パート1で述べたように、野球の投球は、スポーツの中でも群を抜いた最速の動きです。投手が経験するすさまじい腕のスピードとともに覚えておきたいことは、筋肉は、腕を加速すると同時に、減速もしているということです。この「ブレーキ」チャレンジは、伸長性ストレスと呼ばれています。詳細は下記で説明します。 ここで理解しておかなければいけないのは、多大な伸長性ストレスは、放っておくと組織の短縮につながりかねないということです。これをさらに裏付ける証拠として、ライノルドらは、投手は、投球直後、肩の内旋を9.5度、肘の伸展を3.2度平均して失い、これは投球後24時間継続したと発表しています。 さて、ここでこういった急性の可動域の損失が、シーズンを通して放置される、または、投手は一年を通して投げ続けるため、この損失が重なり続けるという状況を想像してみてください。これこそ、肘が下記の写真のようになってしまう理由なのです。 幸いなことに、適切なモビリティーエクササイズや、徒手療法、呼吸エクササイズなどにより、シーズン中の可動域の損失は防ぐことができますが、実際は、専門知識や、金銭、便利性などの不足から、全員が全員にこのような治療やエクササイズにアクセスできるわけではありません。そのため、私たちは、多くの人々に腕のケアの方法について教育し、怪我のリスクを減らすためには、投球プログラムからの休息を取ることが全体の計画の中での大事な要素であることを強調しています。 このトピックについて最後にもう一つ、シーズン中に投手の肩や肘の可動域を改善しようとすることは、投球動作の性質がそれとはまったく真逆に働くため、もはや悪夢です。オフシーズンこそが、最適な可動域に「戻すとき」なのです。 5. 伸長性ストレスを「散らす」必要がある ここで4番目の理由をじっくりと掘り下げていくことを、まずお断りしておきます。 野球の世界について学ぶためには、時々その世界から離れることが必要です。その点で、私は、2004年の富谷らの素晴らしい研究を教えてくれたマイク・ライノルドに感謝しています。 この研究では、電気刺激モデルを使ってネズミの筋肉に伸長性ストレスを与え、筋肉のダメージを示す血液指標を観察しました。次のグラフからわかるように、筋繊維の分裂はエクササイズ後、3日目で最高点に達し、その後基準値に戻っていきますが、介入から7日たっても完全には戻っていません。 引用元:Tomiya A, et al. Myofibers express IL-6 after eccentric exercise. Am J Sports Med. 2004 Mar;32(2):503-8. では、これをピッチングの世界に応用してみましょう。7-10日間のサイクルで投球をしているすべての投手は、いくらかの筋肉損傷を抱えた状態で投げています。また、投手たちが私に訴えてくる最もきつい課題は下記の二つです。 a) 先発からリリーフに移ること b) 高校や大学の7日間のローテーションから、プロの5日間のローテーションに移ること 私は、投手は、強くあり続けるために、シーズン中は投球をする必要があると固く信じていますが、同時に、私たちは生理学的要素に勝つことができないことも知っています。もちろん、ただ甘やかしてよくなることを期待することはできないため、最適な栄養と回復のための努力をする必要があります。しかし、間違えないでください。高いレベルにある投手が成功するためには、単純に(せいぜい)90%の実力で良い投球ができるようにならなければなりません。 8-9か月間の投球により、すでに腕が不完全な状態で投げている投手に、残りの3か月間でも同じ種類の負荷の量とストレスを与えることは、最もやってはいけないことです。 6. 診断されていない低度の怪我を治す時間をとる必要がある ほとんどの怪我(内側側副靭帯損傷など)は、慢性的な、低レベルのストレスの蓄積から起こります。おそらく、内側側副靭帯の石灰化や低レベルの回旋腱板腱炎が起こっているかもしれず、最終的に何かが「起こる」までには、数年、そして何百ものイニング数がかかります。 古い、低レベルの損傷は、休息時間を与え、トレーニングストレスを分散する努力をしていれば、限界点に達することは稀です。オフシーズン中に、損傷部位以外の身体を鍛えることで、投球により回旋腱板に与えられるストレスは格段に減少します。 負荷が一時的にでも取り除かれなければ、他の関節に負荷を分散させることもできません。 7. 勝つために必要なその他の要素に優先順位をつける必要がある 投球は、もう少し長くできることもありますが、良くて20~30分、集中して取り組むことができる動作です。投手がより強くなるために、オフシーズン中にできることを、ストレングス&コンディショニングの立場から考えると、多くの時間と、回復能力を無駄にすることを正当化するのは難しく感じてしまいます。この期間には、ほかに優先的にするべきことがあります。一年中を通して投げることは、投球が回旋腱板の筋力、肩甲骨の安定性、可動性、そして組織の質など、築き上げようとしていることに対して逆効果を与えると知っていれば、特に受け入れがたいことです。 まとめ 投球からの休息が不十分であることは、骨格が成長段階にあり弱い、若い世代では特に問題です。15歳の非常に弱い子供が、時速74~76マイル(時速120~122km)で投球をすることは、中間レベルのプロ選手が時速90~92マイル(時速145km~148km)で投球をするよりも、圧倒的なダメージを身体に与えていると思います。プロの投手は腕を守るために、より最適化された投球テクニックを身につけています。これは、「同期する」メカニズム、投球プログラム、そしてストレングス&コンディショニングプログラム全体の構成の大切さを軽視しています。 最後に、大切なことですが、2週間では「オフタイム」にはならないということを覚えておいてください。私は、投手は一年間に2か月間、できれば連続した期間、完全にボールを触らないようにするべきだと固く信じています。すなわち、1週間の休みを一年に8回取ることは、プラスの適合を起こすことはできず、理想からは程遠いものです。

エリック・クレッシー 2772字

インターベンション~徐脂肪体重の重要さ(ビデオ)

ストレングスコーチ、ダン・ジョンのインターベンションセミナーの一部から、高齢者に取っての徐脂肪体重の重要さや、マスターズのアスリート達にとってより必要なトレーニングとは?に関して、ユーモアたっぷりのダンのトークをシェアします。

ダン・ジョン 4:29

肩伸展とチェストエクスパンション

胸を開くエクササイズを行う際に見落としてしまいがちな、肩関節と肩甲骨のポジションを整えることで、より良いメカニクスを助長し、頸部の緊張も弛める指導のアイデアをジーン・サリヴァンがシェアしてくれます。

ジーン・サリヴァン 3:03