マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
フィットネスのための睡眠のすすめ パート2/2
より良い睡眠をとる最も簡単な3つの方法―あなたの成果を妨害しないために より良い睡眠をとることは、複雑である必要はありません。就寝前のルーティンにいくつかのシンプルな変更を加えることで、あなたはリカバリー及びトレーニングの成果を劇的に向上させることができます。カギは、最大限に利益を引き出すために、これらの戦略を一貫して実践することに集中することです。 #1:悪い睡眠をトレーニングで克服しようとしない この一つ目の戦略は、すべての中で最も簡単なものです:夜によく眠れずすでに回復に悪戦苦闘しているときに、身体を限界まで追い込んではいけません。 一晩や二晩の悪い睡眠は大したことではないと考えるのは簡単ですが、それは大問題なのです。頑張ってトレーニングをして、夜7時間以下の質の高い睡眠をとっているときはいつでも、あなたがそう考えるかどうかに関係なく、あなたのリカバリーに間違いなく影響を与えているのです。 実は、わたしたちは何ができて何ができないか、いつも最良の判断をしているわけではないのです。更に、昨晩あまり寝ていないにも関わらず、きついワークアウトができるからといって、そうすべきだというわけではありません。 もしあなたが、睡眠トラッカーやMorpheusのようなリカバリー管理システムを使っているのなら、ほとんどの場合数字がすべてを物語っているでしょう(教えてくれるでしょう)。 もし睡眠不足のせいでリカバリーが不十分なら、最良の戦略は、身体にたくさんのストレスをかける高強度かつ高ボリュームのワークアウトを避けることです。それはあなたがワークアウトをまったくできないということではなく、ただトレーニングをリカバリーレベルに合わせるべきだということです。 通常、それは筋力負荷を1RMの90%以下に、コンディショニングトレーニングを(最大心拍数の90%)以下に控える(または制限する)ことを意味します。リカバリーがもっとも難しくなるのはこれらの高強度だということを、トレーニングをする際にはいつも覚えておきましょう。 もしあなたがアスリートで、練習または試合があるのならば、選択肢は昼寝をとる時間を見つけようとすることに限られてしまうかもしれません。しかし、もしあなたが自身のプログラムを作成していて、トレーニングをコントロールすることができるのであれば、ワークアウトをリカバリーの現状に適合させ、その翌日にまた戻ってきてよりきついトレーニングをする方がずっと良いでしょう。 個人的に私自身は、良い睡眠を十分にとれていないとき、ほとんどの場合でリバウンドトレーニングを用いたワークアウトか、あるいはその他の形のアクティブ・リカバリーへと変更すると思います。これはよく眠れなかった夜をトレーニングで克服しようとしてしまうよりも、より良いリカバリーと結果のためにはずっと良い方策です。 #2:カフェインを控える 私はシアトルで育ち、生活しています。そうです、すべての通りの一角に一店のスターバックスがあるというのは本当です。多くの場所では2店ありますから! ですから、人々が毎日のカフェインドリップが好きであることや、それも適度に適切な時間に飲めば大きな問題はないということも理解しています。事態がうまくいかなくなるのは、寝なくてはならない時間の直前に刺激物をとり始める場合です。 もし寝る時間の直前、または3時間前に刺激物をとるのは、睡眠のために良いことではないということに、恐らく多くの人々はさほど驚かないでしょう。しかしながら、多くの人々は、あなたが寝ようと思っている6時間前にカフェインをとったとしても、それが睡眠の量とその質の両方に、なお多大な影響を与えうるということに気がついていないのです。 下の調査の結果を見てみましょう。就寝6時間前にとった400㎎のカフェインが、41分間睡眠時間を減らしました(Drake et al, 2013)。そして最悪の部分はここです:研究の中で人々は、就寝時にカフェインの影響を全く感じていないと報告したのです。 これがカフェインや刺激物が問題である理由です。大抵あなたの睡眠に影響を与えているようには感じないのですが、影響を与えているのです。 もしあなたの目標がリカバリーを最大化することであれば、カフェインやその他の刺激物をできるだけ就寝時間から離すようにしましょう。それがあなたの睡眠に影響していることに気が付かないかもしれませんが、結果がそれを示すでしょう。 ごめんなさいスターバックス、悪く思わないでね。 #3:寝室を直す もしあなたが平均的な寿命を生きて、毎晩大体8時間の睡眠をとると、あなたは約229,961時間を寝室で過ごすことになります。それは一つの部屋ではかなりの時間であり、家の中で寝室が最も重要な部屋であるゆえんです。 もしあなたが寝室を睡眠のために最適化するのに投資していなかったとしたら、あなたはリカバリーパズルのとても大きなピースを失っています。もしあなたがいまだに古くて安いマットレスや5年間使っている同じ枕で、そして明るくてうるさい部屋で寝ているのなら、そろそろどうにかしましょう。 あなたの車、4Kテレビ、コンピュータ、電話、その他諸々にどれだけのお金を費やしているのか考えてみましょう。それらはどれもあなたのリカバリーを改善してくれるものではなく、つまりあなたの健康、フィットネス、そしてパフォーマンスを促進しません。寝室環境への投資はそれを可能にするでしょう。 これら4つの寝室デザインの基礎に従えば、あなたの身体はそれに感謝することでしょう: 暗くする。遮光ブラインド、または高品質のフェイスマスクを用いる 静かにする。部屋を防音にする、そして(または)ホワイトノイズを出す機械を用いる 快適にする。自分が支払う余裕のある範囲で最も気持ちのいいベッドとベッド用品を手に入れる。見返りはありますよ。 寒くする。暑い中で寝るのはリカバリーのために良い方策ではありません。部屋を涼しく保ち、質の高い眠りに落ちましょう。
床の上でのファンクション パート2/2
赤ちゃんの発達過程での床の上での動きを、日常生活で立位で活動する成人の運動指導や治療の一部に取り入れるとするなら、どのような活用の仕方が考えられるのか?立位での身体機能に注目することが圧倒的に多いグレイインスティチュートのビデオパート2をご覧ください。
フィットネスのための睡眠のすすめ パート1/2
コーチとしての私の目標は、単純明快に、あなたがすべてのワークアウトで最大限の効果を得られるように手助けすることです。そしてもし私の記事を注意して見てみれば、コンディショニングプログラムを作成することでそれを実現するための方法に関する情報を豊富に見つけられるでしょう。 しかし、私がトレーニング指導をする人全員に伝える真実はこれです:ジムの外で行うことの全てを最適化していなければ、あなたの努力から最高の結果は絶対に得られません。 自分自身が最もフィットして健康的な状態でいるには、トレーニングをし、リカバリー(回復)をして、そしてそれを繰り返さなくてはなりません。 何度も、何度も、何度も繰り返すのです。 今回は、そのシンプルなサイクルの“リカバリー”の部分を、どのように最適化するかについて焦点を当てていきましょう。 睡眠が、リカバリーの必須要素であることはよく知られています。それがかなり明白であるにも関わらず、睡眠不足でジムに来る人たちがあまりにも多いのを目にします。そして彼らが言うセリフで一番耳にすることが多いのは、「私は調子いいですよ。私にはあまり影響ありませんから。」 うーん、いや、でも影響があるのです。説明しましょう…。 睡眠不足が成果を台無しにしうる3大シナリオ 最も明白な(そして最も重要な)ものから始めましょう: #1 睡眠不足はリカバリーを台無しにする ワークアウトのストレスを経験した後の身体には、回復軌道と呼ばれるものがありります。これは単純に、ワークアウト前の状態に戻るまでの回復の速度です。あなたの遺伝子やフィットネスレベルがその軌道の上限値を定める一方で、あなたの行動がその軌道を上げたり下げたりするーつまり回復を速めたり遅くしたりするのです。 睡眠は回復軌道にとんでもなく大きな影響を与えます:質の高い睡眠を沢山とると、軌道は急上昇します。ほとんど睡眠がとれていない、または質の低い睡眠は、あなたの回復軌道を下降させます。 どうやって? 眠っているとき、身体は副交感神経優位の、リカバリーの同化作用状態にあります。その状態の時間を長く過ごせば過ごすほど、回復時間はより多くなります。貴重な睡眠を奪うと、体内時計が狂ってしまい、一日を通して心拍が上がりリカバリーが低下してしまうのです(Grimaldi et al, 2016)。 リカバリー同化作用状態でいる時間が少ないことの裏を返せば、異化作用状態の時間がより多くなるということです(Dattilo et al, 2011)。このことは、あなたのテストステロンや成長ホルモンといった同化作用ホルモンを低下させ、コルチゾールのような異化作用ホルモンを上昇させます。 最終的な結果は、リカバリーのための二重攻撃です:タンパク質合成は減少し、タンパク質分解は増加します。あなたの身体は、筋組織の再構築を阻止しながらそれを分解してしまうのです。これはいけません。 あなたはごくわずかな睡眠で「大丈夫」と感じているかもしれませんが、睡眠不足は筋肉をむしばむのです。 これはあなたが数パウンド体重を落とすためにカロリーをカットしているとき、さらに悲惨です。食事制限中には必然的にいくらかの筋肉を失っているのに、睡眠を奪われた状態ではさらに多くの筋肉を失ってしまうのですから(Nedeltcheva et al, 2010): 睡眠不足のときは、脂肪ではなく筋肉の重さによる減量がずっと多くなります。 もしあなたがフィットネスを向上させようとしているのであれば、明らかにこれは助けにならないですね。 #2 睡眠不足は受傷リスクを高める Grier et al (2020)による軍隊での研究の中で見事に示されたように、睡眠を失うことと受傷することとの間には明確な関係性があります。4時間以下の睡眠をとった兵士は、8時間以上睡眠をとった兵士よりも2.5倍受傷する傾向がありました。 しかし睡眠不足が受傷リスクに影響を与えていたのは、そのスペクトラムの端側のみではありませんでした。睡眠時間が8時間よりも短くなっていくにつれて、受傷リスクは着実に上昇したのです。 言い換えると:睡眠時間が少なければ少ないほど、より筋肉骨格系のけがをする可能性がある。 これは、睡眠不足が、組織の回復及び修復時間を少なくしている(つまり同化的回復状態の時間が少なくなる)という話に戻ります。 #3 悪い睡眠は悪い判断につながる もしあなたがごく普通の人ならば、疲れるとおなかがすきますよね。 しかし研究は、あなたがただ単に食べ物を欲しているのではないと示しています。疲れているときにあなたが欲する食べ物の種類は、あなたが休まっているときに欲するものとは異なるのです(Greer et al, 2013)。 疲れを感じれば感じるほど、高いカロリーのものをより欲する傾向があります。 つまり、あなたの身体は自分の筋肉をむしばみ、そして損傷した組織を必死に修復しようとしているのと同時に、クッキーの入れ物にも手を伸ばしているのです。これは回復のためにあまりいい方策ではありません。 なぜこうなるのでしょう?なぜフィットネスへのダメージを制限する代わりに、あなた自身を犠牲にしようと決断するのでしょう? 睡眠不足に陥ると、自律神経系(ANS)はだんだん神経インパルスに対抗することができなくなります。安静時には、ANSは高カロリーな食べ物を手にするという無条件反射的な行動を抑えるのにとても効果があります。しかしながら、わたしたちはより睡眠不足になると、その決断力を失ってしまいます。このことは、わたしたちにより悪い食事に関する(そしてその他の行動)判断を非常にさせやすくしてしまうのです。
床の上でのファンクション パート1/2
立位での身体機能に注目することが圧倒的に多いグレイインスティチュートのアプローチにおいて、床の上での運動や幼児の発達過程での動きがどのように取り入れられているのか?このビデオでは、ギャリーが長男のブラッドが赤ちゃんの頃のエピソードを始め、赤ちゃんの発達過程動きについてシェアをします。
プログラムを作成するより良い方法:ストレス/リカバリーサイクルを理解する パート2/2
新しいプログラムのモデル:ストレス−リカバリーサイクルの導入 これで、従来の部位ごとのスプリット、ムーブメントベース、そしてワークアウトベースのプログラムのモデルが度々うまく機能しない箇所が明確になったことでしょう。これらのモデルの構成単位は筋群、ムーブメントパターンそして闇雲な強度です。 これらが重要である一方で、全てのトレーニングプログラムの基礎は、身体の自然なストレス−リカバリーサイクルであるべきです。この基礎の上にのみ、動作や筋群といったことを積み重ねるべきなのです。 それぞれのトレーニングの週を、このストレスとリカバリーのサイクルに合わせて設定するべきです。これが、一貫した結果を生み出すために、あなたのトレーニングとリカバリーが逆行することなく、あなたの為になることを確かにする唯一の方法なのです。 これが、フィットネスが、数ヶ月間は向上しその後停滞してしまうことと、数年間にわたる長期的な向上を解放することとの違いなのです。 ストレスとリカバリーを中心にトレーニングの週を構築する方法 ストレス−リカバリーサイクルの観点から考え、そしてプログラムを作成するには、出発点は異なる種類のトレーニングとトレーニング日を、それらが身体にどれだけのトレーニングストレスを課すかということによって分類することです。これは、ウェエイトリフティングのプログラムに最も頻繁に使われる「低強度」、「中強度」そして「高強度」の日というコンセプトと似ています。 私が作成する全てのプログラムにおいて、私はトレーニング日とトレーニングを、全体的なボリュームと強度、つまり総合的なストレスに応じて4つの特定のカテゴリーに分解します。トレーニングの総合的なストレスは、トレーニング負荷とも呼ぶことができます。 ディベロップメント:これは総合的なトレーニング負荷が最も高くなります。これらは、少なくとも1時間はトレーニングするものです。あなたの1RMの90%以上(ウェイトトレーニングをするならば)そして最大心拍数の90%(コンディショニングトレーニングをするならば)に達するように心構えをしましょう。ジムを出る際に歩みが遅くなり、次の日に筋肉痛などを感じるということがわかるのであれば、あなたがディベロップメントトレーニングをしたことがわかります。 スティミュレーション:ディベロップメントトレーニングから一段下がったものがスティミュレーションです。この種類のトレーニングは、一般的にはハードですが、疲労困憊になるほどではありません。1から10のスケールで7または8を狙いましょう。ほとんどのトレーニングであなたのマックスの80%から90%の間でウェイトまたは持久系トレーニングを行います。あなたが良いトレーニングセッションだったと思いながらジムを出て、そして次の日に筋肉痛や疲労がないようであれば、それは典型的なスティミュレーショントレーニングです。 リバウンド(アクティブリカバリー):リバウンドトレーニングはアクティブリカバリーの一種です。これは単に、完全にトレーニングをオフにするというよりも、リカバリーを促進するために何かをするということです。私がどのようにリバウンドトレーニングを作成するかについて詳細に書いてきたので、ここをクリックすることで詳細を知ることができます。アクティブリカバリーのカテゴリーには、リジェネレーションを含めることもできます。マッサージやフロートタンク、電気刺激、クライオセラピー、ヨガ、瞑想、サウナ、冷水浴などは、正しく用いれば、全てリカバリーの促進を助けることができます。何がリバウンドのカテゴリーに入るかを知る方法は、それを行った後にあなたがどのように感じるかです。始める前よりも著しく体調が良いと感じるべきです。それが目的です。 オフ(パッシブリカバリー):この種類のトレーニング日は、全くトレーニングではありません;あらゆる種類のトレーニングまたはリジェネレーションからの完全なオフ日です。アクティブリカバリーとパッシブリカバリーを週に何日ずつにするべきかは、あなたのフィットネスのレベルと、総合的な週のトレーニングストレスによります。一般的なルールは、トレーニング負荷とフィットネスレベルを増加させるにつれ、パッシブリカバリーの日よりも、より多くのアクティブリカバリーの日を設けるべきです。とは言え、精神的なバーンアウトを避けるために、最低でも1日は完全なオフを取ることは重要です。これはあなたのストレス閾値をさらに押し上げてしまうことを防ぐことにもなります。 ストレス−リカバリーモデルの実例 ストレス−リカバリーモデルに則してトレーニングプログラムを作成する方法は、ほぼ無限にあります。新しいモーフィアス コーチングシステムを利用して、モデルの実例がどのようなものかという例を三つハイライトしました。 下のグラフでは、ボリュームと強度の両方がトレーニング週にわたって分配されているのがわかります。ボリュームは各トレーニングセッションにおける分数です。強度は心拍数ゾーンの色で表されています:青は低強度(リカバリー)、緑は中強度(コンディショニング)、赤は高強度(オーバーロード)です。 ストレスとリカバリーを管理するためにモーフィアスを使用することについては、ここから詳細を知ることができます。 プログラム作成のガイドライン 目標は、トレーニングのストレスを中心にプログラムを作成し、週を通してリカバリーを促進するために、アクティブまたはパッシブな休息を周期性のパターンで続くことです。それを実行していれば、あなたは正しい方向に向いているでしょう。 次の三つの原則は、長期的な結果に繋げるために各トレーニング週で最大の効果を得るのに役立つでしょう: ほとんどのプログラムは、それぞれの週において2つのストレス−リカバリーサイクルを中心に作成されるべきです。一般的には、これでフィットネスを向上させるために十分なトレーニングストレスを身体に与える一方で、結果を最大限にするためにリカバリーも最適化します。 一般的に、ディベロップメント(高ストレス)の日を2日連続させるのはできる限り避けたほうが好ましいです。怪我やバーンアウトの増加の可能性を避けるために最低でも2日のアクティブまたはパッシブリカバリーを必要とするような高いレベルの疲労につながります。 目標は、それぞれの新しいトレーニング週を前の週からの残存した疲労なしに開始することであるべきです。これによってオーバートレーニングや回復不全の状態に身体を落とし込むような慢性的な疲労の蓄積を回避します。 次に何をするか ストレス–リカバリーモデルの最も大きな強みの一つが、前述した一般的なトレーニングスプリットとは違い、実質的にあらゆるフィットネスの目標に対して用いることができるということです。 自分の身体の見た目や感じを向上させたいのか、またはパフォーマンスで次のレベルに上がりたいかどうかは問題ではありません。私はこれを、格闘技アスリートの世界チャンピオンから週末戦士、会社の重役、主婦&主夫、そしてその間の人たちと、全ての人たちをトレーニングする際に使用してきました。 週のトレーニングをストレスとリカバリーの基礎を中心に計画しているのであれば、あらゆる身体の部位、エクササイズ、またはムーブメントベースのプログラムをその上に当てはめることができます。 始めるにあたって、あなたの現在のプログラムを見てみましょう: 現在どのように計画されているか? それぞれのトレーニングがストレス–リカバリーの連続体の中のどこに当てはまるか? 過去3〜6ヶ月において一貫して向上していたか? リカバリーを記録していたのであれば、そこにパターンはあったか? 最も強度の高いトレーニングセッション間に、何らかのアクティブリカバリーを組み込んでいたか? 多くの場合で、既存のプログラムをより効果的にするには、少しの改変だけでいいのです。これは、シンプルに、強度の高いセッション間にアクティブリカバリーの日を追加する、または個々のトレーニングを増強または低減させることでもいいのです。 多くの人は、全く同じボリュームと強度を週にわたって異なって分配することが全く異なった結果につながる、ということがわかっていません。 フィットネスは、どれだけのセットとレップを行う、またはどのエクササイズを選択するか、ということ以上のものです。それは、これらの要素をあなたの週間の計画にどの様に計画し分配するかということでもあるのです。 それが、あなたがすでに行っていることに小さな変化を加え、そしてストレスとリカバリーの適切なバランスに行き当たった時に、大きな向上を見ることができる理由なのです。
プログラムを作成するより良い方法:ストレス/リカバリーサイクルを理解する パート1/2
中学1年生の時に私の兄が初めて私にウェイトトレーニングを紹介してくれた時、私はすぐに夢中になりました。その当時の多くの人達のように、私はトレーニング方法を学ぶために人気のボディビルとフィットネスの雑誌に目を向けたのです。 その頃は、インターネットやソーシャルメディア、オンラインコースはありませんでした。私は我慢強くなかったので、できる限り速くより大きく、そしてより強くなりたかったのです。毎月、私はお店に行って、FLEXとMuscle and Fitnessの最新号を買い、没頭したのです。 驚くまでもなく、私のトレーニングプログラムは、非常に典型的なボディビルのスプリットでした。毎日、私は異なる部位をトレーニングしました。正直にいうと、それがほとんどの人がトレーニングしていた方法なので、他にプログラムを作成する方法があるとは思いにもよらなかったのです。 それから25年以上の時間とインターネットができたことで、トレーニングのプログラミングは進化しました。今日では、ほぼ全てのトレーニングプログラムは一般的に下記の三つのカテゴリーのどれか一つに当てはまります: 身体部位ごとのスプリット:ボディビル ムーブメントベース:運動パターンと特異的エクササイズ ワークアウトベース:グループフィットネスのクラス、クロスフィットなど あなたが現在行っている何らかのトレーニングプログラムを見た時、これら三つの土台のどれか一つから成り立っている可能性が高いでしょう。 でも、もしもっと良い方法があるとしたらどうでしょうか? 私がシェアしたいのは、なぜこれらの三つのプログラムの種類の全てがより多くの場合で長期的なゴールではなく、プラトーをもたらすかということです。 なぜそうなのか、そしてそれについて何をすれば良いのかを示す前に、まずはトレーニングがどのようにあなたをよりフィットにするか、ということから始めましょう。 どのように身体がよりフィットになるかについて知っておく必要があること ほとんどの人にとって、フィットネスは巨大なブラックボックスです。彼らはジムに行きます;ウェイトトレーニング、有酸素運動、またはクラスに参加します。そして家に帰ります。 彼らはこれを、何度も何度も繰り返します。 時に彼らは、自身の筋力が増加し、心肺持久力が向上し、服がより似合うようになったと感じるでしょう。 それ以外の時には、彼らは全く向上しません。もっと悪いことに、逆行してしまうこともあるでしょう。 しかし、なぜこのようなことが起きるのでしょうか? 避けられない現実は、ほとんどの人が、そのことについて全くわからないということです。全ては一つの大きな謎なのです。 彼らがいつも非常に頑張っているのに、時々しか結果が出ない理由を説明できないのです。 それは、そもそもどのように身体がよりフィットになるのかを今まで誰も彼らに説明してこなかったからです。バイセプスを追い込んだり、臀筋のサイズを大きくしたりする方法についての数え切れないほどの記事やビデオがありますが、人間の身体の中で起こっていることを説明したものは非常に少数です。 しかし、あなたが多くの時間を努力に費やすのであれば、あなたの結果に対する鍵となることを理解することは重要だと私は思います。 あなたのセットとレップを結果に変える道筋 人間の身体について私たちが知らないことはまだまだ多いですが、科学はフィットネスへと導くはっきりとしたロードマップを示してくれています。全体像の観点から、私たちはそのプロセスを4つのフェーズに分けることができます: トレーニング(ストレスを適用する) 適応のための信号を送る 遺伝子のスイッチを入れる フィットネスの向上(結果) これら4つのフェーズの全てを合わせた時、このプロセスがあなたのフィットネスにどのように関連しているかを示すストレス−リカバリー曲線を得るでしょう: このカーブは、超回復のプロセスを示す一般的なモデル、つまり、トレーニングによるフィットネスの向上、を表しています。教科書や数え切れないほどの記事でどのようにトレーニングが作用するかを表すために使用されましたが、これには大きな問題があるのです… 従来の超回復モデルは、パズルの一つの巨大なピースを考慮していないのです。 これが、あなたのトレーニングが絶えず効果があるわけではない理由です。 理想上では、毎回のトレーニングはあなたのフィットネスの小さな向上につながります−超回復モデルがまさに示すように。ジムに行く度に、筋力または持久力が少し向上するでしょう。 時が経つにつれ、これらの小さな結果が大きな変化へと積み重なります。しかし、私たちは皆、これがそれほど単純ではないことを理解しています。 これについての最も大きな理由がストレス閾値と呼ばれるコンセプトです。 ストレス閾値は、上記のフィットネスの道筋の4つのステップにおいて、適応の信号を引き起こすストレスの量を、トレーニングという形で表しています。 あなたのトレーニングがこの閾値に達しなかったら何が起こるでしょうか?身体は同じように疲労しますが、あなたのフィットネスを向上させるための身体の遺伝子のスイッチは入らないのです。 フィットネスにおけるチャレンジは、それが向上するにつれてストレス閾値をさらに押し上げるということです。言い換えると、あなたがよりフィットになるにつれ、あなたの身体の向上を引き起こすためにストレス閾値まで達するのにより多くのボリュームと強度が必要になります。 これは、ほとんどの人が理解していることであり、そして漸進性過負荷のコンセプト−時間と共に徐々にトレーニング負荷(ストレス)を増加させていく必要があるという考え−が生まれた所以です。 教科書のセオリーとして聞こえが素晴らしい一方で、この話には続きがあります: トレーニングを通してより多くの負荷をかけることで、その後により多くのリカバリーをあなたの身体は必要とします。 これがほとんどの人にとっての限界点であり、ほとんどのプログラムのモデルがうまくいかない点です。 自身のトレーニングの効果が減少していくのを見た時、人々はより多くのことをしようとします:より多くのセット、より多くのレップ、より高重量、より高強度、より多くのトレーニング、と。 向上を引き起こすためのストレス閾値を再び超えることが出来るため、これは少しの間、効果があります。しかし、遅かれ早かれ、身体のリカバリー能力を超えてトレーニングをすることになります。 覚えていてください、より多くのストレスをあなたの身体に課せば、より多くのリカバリーがその後に必要になります。もしボリュームや強度、頻度といった形でストレスを絶えず増加させ、リカバリーを合わせて増やさなかったとしたら、あなたは自身で失敗へのお膳立てをしているのです。 あなたはストレス閾値を超えるために十分な強度でトレーニングすることができないほどの疲労を蓄積することになるのです。結局は、あなたの頑張りが自身を更なる困難に陥らせてしまうのです。 それが、より多くのリカバリーではなく、常により多くのトレーニングを課そうとすることで自身のフィットネスを向上させようとする際の問題なのです。 これは必勝法ではありません。なぜならトレーニングに対する身体の適応方法の基礎に基づいていないからです。
血流制限トレーニング:知る必要のあることすべて パート2/2
理学療法における血流制限 どんな怪我であろうと、一般的に筋萎縮と弱化はよく見られる機能障害です。 これらの機能障害への取り組みは、多くの場合、直ちに行われます。神経筋電気刺激、バイオフィードバック、等尺性運動、および相互教育は、組織がまだ損傷している早期に開始できるストレングスの方法のいくつかの例です。 残念ながら、初期の治癒段階では、治癒しかけている組織に過剰な負荷をかけダメージを与えてしまう可能性があるため、高負荷は適切とは言えません。 これは、怪我からの回復とストレングスの獲得を同時に行おうとする時、問題になります。 レジスタンス・トレーニングのガイドラインでは、最大反復回数が1回(1RM)の60%を超える高負荷で8〜12回の反復を推奨しています。 私たちが求める適応を得るためには、適切な負荷が必要です。さらに複雑な問題は、リハビリテーションの初期段階での1RMテストが適切でないことです。 1RMの推定モデルはありますが、理想的ではありません。 BFRは、負傷後の萎縮を軽減するだけでなく、低負荷環境でも筋力の強化ができる選択肢を提供してくれます。基本的に、トレーニングは、セット毎に1RMの20〜30%の負荷で15〜30回繰り返します。このトレーニングの方が、強度の高い負荷に耐えられるだけの準備がまだ整っていない治癒過程の組織には、はるかに適しています。 血流制限トレーニングに効果があるか? BFRトレーニングの有効性を文献に記した数多くの研究が発表されています。 血流制限トレーニングは、低負荷環境にも関わらず、筋萎縮を軽減し、筋肥大を促進し、筋力を高め、有酸素能力を向上させるなど、すべてに効果があることが示されています。 すべて素晴らしいように聞こえますが、診断別のエビデンスはあるのでしょうか? 血流制限トレーニングの効果が非常に多いのであれば、診断別でもプラスの結果が期待できますね?そう、その通りでしょう! ACL再建後のBFR 長年の研究から、ACL再建術のような膝の手術後に大腿四頭筋の筋力が失われることが分かっています。幸いなことに、BFRは、ACL再建術後の筋力と筋肥大の障害を克服するのに非常に適しており、多くの研究でBFRの使用による効果が示されています。 さて、他の診断名におけるBFRの研究はそうたくさんないかもしれませんが、直感的には、すべての膝の術後には、大腿四頭筋の筋力と肥大化が必要なので、同様の効果をもたらすとポジティブに考えるべきでしょう。 膝の痛みにBFR 間違いなく、私たちのところに来院する人たちの主な動機は、痛みの緩和です。高めの負荷が、すでに過敏になっている組織(または患者!)を増悪させるかもしれないので、低負荷でのBFRトレーニングが魅力的になるのは当然のことです。 多くの研究で、膝蓋大腿痛や変形性膝関節炎の痛みの軽減、およびACL再建術後の機能や変形性膝関節炎における機能にもBFRの効果が示されています。 固定後のBFR 私たちは誰もが、固定が筋に及ぼす悪影響を知っています。そのような患者を見たことがありますね(また、あなた自身が術後に経験したかもしれません!)。ご想像のとおり、BFRは、固定のような症例でも効果があるかもしれません。患者はベッドから立ち上がることができず、まったく動けないかもしれませんが、その場合でも、BFRが役に立つかもしれないのです!素晴らしいですよね? 高齢者におけるBFR もし、あなたのクライアントが、アスリートではなく、どちらかというと中高年や高齢者の場合でも、良いニュースがあります。BFRはこのカテゴリーの人たちにも効果があります。 いくつかの研究では、BFRが高齢患者の痛みの緩和と機能向上に役立っていることが分かりました。 確かに、もっと注意を払い(以下を参照)、このカテゴリーのどのような人を治療しているのかを知る必要があります。しかし、考えてみれば、低めの負荷で筋力トレーニングの効果が十分得られるのならば、それはともに有益な解決策です! このカテゴリーの人たちの中で、私たちが気づいた唯一の問題といえば、不快感ですが、経験から言ってもう少し納得のいく説明が必要なのかもしれません。 血流制限トレーニングは安全か? 安全性について掘り下げる前に、何事も誤った人たちにより不適切に使用されたり、間違った人達に使用されれば、安全ではなくなることがあるということに、留意しておくことが大切です。 そうは言っても、BFRトレーニングは安全であることが示されています。 BFRは、さまざまな筋骨格系の病理で使用されており、これまでのところ、BFRトレーニングの禁忌がない限り重篤な副作用は発生していません。 BFRトレーニングの一般的な副作用は、一過性のことが多く、しびれやあざ、不快感、点状出血、皮膚の擦過傷、遅発性筋痛(DOMS)などがあります。 これらは通常心配ありません。ただし、心臓病や血液凝固の疑いがある患者には注意が必要です。 幸いにも、最近のレビューでは、血栓や深部静脈血栓症(DVT)のリスクが非常に低いことが示されました。 現時点では、有害事象のリスクを軽減するために、手術の約2週間後にBFRトレーニングを開始することをお勧めします。 BFRトレーニングの禁忌とは? 上記の安全ガイドラインに基づいて、BFRの禁忌は、血管不全または心臓関連が中心です。 身体が動脈血を組織に送り込もうとし、拍出量と心拍数の増加により、心臓へのストレスが増す可能性があります。 高血圧、糖尿病、脳卒中または深部静脈血栓症の病歴、心臓疾患、活動性感染症、妊娠、血液凝固障害、またはその他の血管不全(静脈瘤など)のある人は禁忌です。 とはいえ、患者がBFRトレーニングに適しているかどうかを判断するには、かかりつけ医に相談することをお勧めします。よく考えてみれば、これらの多くは他の数ある医療機器の使用や治療方法にも禁忌となっているものです。 つまり、常識的に頭で考えて。 BFRでも、みなさんが使っている他の療法と同じように、臨床的推論と意思決定が重要なのです。
血流制限トレーニング:知る必要のあることすべて パート1/2
血流制限トレーニングを最初に聞いたとき、私は少し懐疑的だったことを認めなければなりません。何年にもわたって、私たちの業界に現れては消えていく多くのブームを私は見てきました。 たとえば、ちょっとしたゲームをしましょう… リハビリやフィットネス業界で、裏づけできる有力な科学的根拠や臨床研究がないにも関わらず、実施していることを、何か、できるだけ早く挙げてみてください。 待機中…待機中… とても簡単でしょう?確かにたくさんありますよね。 では次に、正反対のことを考えてみましょう。強力な科学的根拠と臨床的証拠があるものは何でしょうか? あなたが最初に思いついたのが、エクササイズとストレングス・トレーニングであるといいのですが。ストレングス・トレーニングを裏づける臨床研究や科学的見地からのかなり確かなエビデンスがあります。 さて、その議論に含めなければならないもう一つの方法として、閉塞トレーニングと呼ばれる血流制限トレーニング(BFRトレーニング)があります。 私はブームに乗るタイプの人間ではありませんが、次々と多くのエビデンスが発表されるにつれて、BFRトレーニングはもはや私たちが考慮すべきものであることが明らかになってきました。 この投稿で、私たちは、BFRトレーニングの安全性と有効性について分かっている科学をはじめ、血流制限トレーニングの科学について現在解明されているすべてのことを共有したいと思います。 血流制限トレーニングとは? 血流制限トレーニングとは、腕や脚への血流量を減らし運動を行うというテクニックです。血流を減らすために腕や脚にカフまたはストラップなどを巻きつけて行いますが、完全に血流を閉塞するわけではありません。血流制限トレーニングの利点は、強度が低い運動で、強度の高いトレーニングで得られるような効果があることです。 世の中から離れて暮らしていない限り、あなたは血流制限トレーニングを聞いたことがあると思います。もしくはやったことがあるかもしれません。近年、爆発的な人気を博しましたが、これは主に、多くの“うさんくさい”療法にもあるように、メディアやそれを絶賛するプロアスリートの話によるものです。 でも、注目したいことは、BFRは新しくもなければ、単なるブームでもないことです。 BFRの調査は、すでに20年以上続いており、ここでみなさんに伝えたいこと-- これはしっかりとしたものであるということです。そして、知れば知るほど、それはさらに約束されたものに見えてきます。 では、BFRトレーニングはどのような効果があるのでしょうか?少し掘り下げてみましょう。 筋肉はどのように強くなるのか? 筋肉がどのように大きくなり、強くなるかという基本から始めるのが良いでしょう。 簡単に言えば、筋肉は神経的、力学的、代謝のメカニズムを介して適応します。 これらのメカニズムの多くには、複数の段階と径路があり、この投稿で詳細を説明すれば、みなさんを眠らせてしまうでしょう。しかし、理解しておくことは重要です。 一言で言えば、全ては負荷と量なのです。 ホルモンの観点から、テストステロンは高負荷の多関節運動で増加し、一方、成長ホルモンは多関節運動の量を多く実行することで増加します。 これは重要な概念です… 中程度の強度で量が多いと成長ホルモンを増加させますが、高度の強度で量が少ないと成長ホルモンの反応は得られません。 インスリン様成長因子(IGF)、筋形成幹細胞(MSC)、血管内皮増殖因子(VEGF)、およびmTORC1経路はすべて、通常の高負荷トレーニング中に活性化されます。 上記での重要な用語は、“高負荷”であることに注目してください。強くなるには高負荷が必要です。 要するに、これらさまざまな経路と“要素”のすべてが筋の成長に不可欠なのです。 血流制限トレーニングはどのように効果を発揮するのでしょうか? BFRがどのように効果があるのかについての、提案されているメカニズムは数多くあります。 最近の理解として、血流制限トレーニングは、代謝物質の蓄積の間接的な影響と、動脈流が限られた状態で運動することで作られる低酸素環境によって効果が出るというものです。これは、BFRを行わない運動と比較すると、より大きな倦怠感を起こし、筋の活性化、および筋の適応を起こす同化(アナボリック)シグナル伝達経路を活性化します。 では、強くなるには負荷と量の組み合わせが必要であることが分かった上で、高負荷に適していない、またはその負荷に耐えられない場合にどうすればよいでしょうか? たとえば、怪我や手術の後など。あるいは、高負荷を提供できるようなウェイトがなく、自宅でトレーニングしている人など。 そこで、BFRトレーニングが役に立つのです。 血流制限トレーニングは、トレーニングに大きな付加価値をつけることができるかもしれません。なぜなら、筋が作られる時と同じ成分が低負荷環境でも発生するからです。 固定または筋萎縮の症例では、筋のタンパク質分解が起こります。低負荷(いくつかの研究では、まったく負荷なし)を使用した、BFRトレーニングでは複数の経路が活性化され、筋のタンパク質の合成が促進されます。 低酸素環境とそれに関連するメカニズムについて話すとき、基本的に“雪だるま効果”のことを示します。その部位の酸素が減少するとで、疲労感を加速させ、より高い閾値を持つ運動単位が動員されやすくなります。言い換えれば、筋の中で“総力をあげる”状態になるのです。低酸素環境により下がったpHは、筋肥大の刺激となります。 さらに、細胞が膨れることにより“マッスルポンプ”という付随的な効果もあるでしょう。実際、圧迫されることにより代謝物質が蓄積します。そして、代謝物質が増えることによる利点についてはすでに説明しましたが、基本的に、圧迫が軽減または解放されると、血流をせき止めていた門が開き、“筋を作る成分”すべてが筋にもたらされます。
腰痛に関して脊柱屈曲を心配する必要があるのか? パート2/2
腰部を屈曲した状態で物を持ち上げたり、腰椎を屈曲した状態で負荷をかけることは腰痛の要因となる。というのはすでに定説のようになっていますが、そもそも腰椎屈曲とは?ニュートラルを維持するとはどういうことなのか?腰椎屈曲は本当にそれほど恐るべきことなのか?グレッグ・リーマンが複数のリサーチをベースに解説をします。
腰痛に関して脊柱屈曲を心配する必要があるのか? パート1/2
腰部を屈曲した状態で物を持ち上げたり、腰椎を屈曲した状態で負荷をかけることは腰痛の要因となる。というのはすでに定説のようになっていますが、そもそも腰椎屈曲とは?ニュートラルを維持するとはどういうことなのか?腰椎屈曲は本当にそれほど恐るべきことなのか?グレッグ・リーマンが複数のリサーチをベースに解説をします。
背の高いアスリートにスクワットをさせるべきか?パート1/2
フィットネス業界に関して、私を本当に悩ませている1つのことは、白黒のステートメント、総括的なステートメントです。 グローバルな視点から見ると、私たちが行うことはすべて、白と黒が混ざったグレーゾーンにあります。行うのが「良い」または「悪い」ことというのは、ほとんどありません。 あなたがどう考えるかはわかりませんが、私は、スポーツのくたびれた、古い主張に屈することにうんざりしています。 サッカー選手は「弱い」というのを聞くことにうんざりしています。 アメリカンフットボールのすべてのラインマンは「太っていて、運動神経が悪い」と聞くことにうんざりしています。 そして、この記事に関しては、背の高いアスリートはスクワットができない、またはすべきではないと聞くことにうんざりしています。 何年にもわたって、私は、幸運にも多くのハイレベルで、背の高いアスリート達と仕事をしてきました。 今年のオフシーズンのバスケットボールプログラムでは、プロとしてプレーしている、またはプロの道へ歩みを進めている6人の選手を担当していました。 さらに私は、「背の高い」アスリートの典型である、身長約220cm、15歳の高校2年生のトレーニングにかなりの時間を費やしました。 クレイジーなことを知りたいですか? 私は彼らを皆スクワットさせたのです。 彼ら。 全員。 です。 (*えぇ、ここには偽善があります。これまでの歴史の中で出会ったすべての背の高いアスリートにスクワットをさせるとは決して言えませんが、この夏に担当したアスリートは、全員スクワットをして、そしてとても上手くできたのです。) 彼らはそれぞれにユニークでした、そこは否定しません。 1日目にかなり良いスクワットをした人もいました。 そうでない選手は、もう少し挑戦しがいがありましたが、ゆっくりと確実に、非常に熟練したスクワットへと改善していきました。 重要なことはこれです: エクササイズは与えられたアスリートにとって「価値がある」のでしょうか?もしそうなら、あなたはその個別のアスリートのために、その動きのスキルを構築するための最良の方法を判断する必要があります。 結局のところ、アスリートはスクワット、ベンチプレス、またはデッドリフトをして報酬を受け取ることはありません。彼らはスポーツをプレイして報酬を受け取っています。 私たちの世界では、それは本当にすべて全体的な身体の準備(GPP)です。 そして、私は自分を異端児だと考えているため、大学レベルとプロレベルの両方で、バスケットボールの世界での私のつながりの少数をフォローアップしました。 大学のランクには、ジョシュ・ボノータル(パーデュー)、コリー・シュレシンガー(スタンフォード)、ライアン・ホーン(ウェイクフォレスト)のような人達がいます。 プロのランクには、エリック・オッターとクリス・チェイス(メンフィス・グリズリーズ)、マイク・イル(ゴールデンステート・ウォリアーズ)、マイク・ロンカラティ(アトランタ・ホークス)のような人達がいます。 共通のテーマの一つを知りたいですか? 彼らが担当するすべてのアスリート達も、トレーニングメニューのどこかにスクワットが入っているのです。 大学またはプロランクの高レベルのアスリートにとって十分良いものであるならば、私たちにとっても十分良いものではないでしょうか? 単純な質問から始めましょう… 背の高いアスリートにわざわざスクワットをさせるべきですか? コーチとして、私たちは常に、自分がしていることは、自分の時間とエネルギーをうまく利用しているかどうかを自問しなければなりません。 最終的に、私たちは自分自身に1つの単純な質問をしなければなりません: スクワットはアスリートのために何をするのでしょうか? そして、この質問に対するあなたの答えが、おそらくあなたがアスリートにスクワットさせることを選ぶかどうかを決定するでしょう。 私は、スクワットをすることが、私たちの身体にたくさんの良いことをもたらすと強く信じていて、私の短い理由リストはこれです。 理由#1-力の吸収を改善する 以前、私たちはすべてのアスリートがどのように「大腿四頭筋優位」であったかについて話していました。 しかし、彼らの胴体を垂直にし、膝が前方に動く真のスクワットポジションに誘導すると、彼らはガタガタと震えました。 さあこの謎を解いてみろ、バットマン: もしアスリートが非常に「大腿四頭筋優位」であるとしたら、一体どのようにして、彼らは自体重だけを使用したスクワットで潰れてしまうのでしょうか? それは、「大腿四頭筋優位」というもの全体が神話だからです。そうではなく、大腿四頭筋が、ポジションの悪さ により、単に過負荷になっているのです。 (これはそれ自体が記事になります。いつかこのことについて書くことを約束します!) さらに、大腿四頭筋は力を発揮するのには優れていますが、力を吸収することに関しては実際にはかなり弱いのです。 そしてそれは、私たちが最近非常に多くの怪我をしている理由の1つです。 サッカー、バスケットボール、アメリカンフットボール、どれについて語る場合においても、分解する、レベルを変更する、力を吸収するといった能力はすべて、スポーツの成功だけでなく、怪我の可能性を減らすためにも重要な要素です。 順調に進んでいますので、ポイント#2を見ていきましょう… 理由#2 –トリプルフレクションを発達させる あなたが特定の年齢であるならば、「トリプルエクステンション」が人間の動きの聖杯であった時代が、私たちの業界にあったことを知っているでしょう。 足首、膝、股関節をうまく伸展することができれば、あなたは圧倒的なアスリートになれるでしょう。 究極のやばいやつ。 少しふざけてはいますが、トリプルエクステンションは、私たちが長い間追いかけてきたものです。 しかし、反対側の側面も見てみましょう: トリプルエクステンションには賛成ですが、アスリートは、トリプルフレクションを実践できるのでしょうか? 彼らは同時に: 足関節を背屈し(足全体を感じながら)、 膝を屈曲し、 股関節を屈曲できますか? 簡単に聞こえますが、沢山のアスリート達をテストしてみて、どうなったかを教えてください。 思っているほど簡単ではないと、保証します! 繰り返しますが、3関節を屈曲する能力は、力を吸収して、レベルを変える能力を反映しています。あなたがより効果的に身体に負荷をかけ、力を多くの異なる領域に分散させることに興味があるなら、スクワットはそれを助けることができると思います。 理由#3 – 重心をよりよく理解するために ここで少し説明しますが、多くのアスリートは、私が貧しいポジショニングの「3ポイント」と呼ぶものに苦労しています。 しかし、最大の問題の1つであり、多くの人がまだ議論できていないと感じるのは、重心(COG)の概念です アスリートが常に身体の前側で体重を支えている場合、可動性が奪われ、屈曲する能力が奪われ、この記事の文脈に関わるところでは、スクワットをする能力が奪われます。 私が担当する背の高いアスリートの多くから発見したことは、体重を後側に移動し、足全体を感じ、重心をより適切に管理することを教えると、スクワットがほぼ瞬時に改善するということです。 そして、本当にクールなことは何か知りたいですか? アスリートが重心をより適切に管理することを学ぶと、彼らが最初に抱えていた多くの問題(腰のこわばり、ひざの不調、常に問題となる「足首の可動性の低さ」など)が魔法のように消える傾向にあるのです。 ですから、敢えて言うなら、私はすべてのアスリートにスクワットを教えます。 パート2/2では、私たちが対処しなければならない大きな問題について話し、あなたが指導するすべてのアスリートが、より効果的にスクワットするのを助ける現実的な解決策について話しましょう。
背の高いアスリートにスクワットをさせるべきか?パート2/2
スクワットの問題:重力とポジション ジムにやってくる多くのアスリートは、同じ基本的な問題に取り組んでいます。 それは、とても一般的であり、実際、私はそれらを「貧しいポジショニングの3ポイント」と呼んでいます。これら3つの問題は次の通りです: 骨盤前傾/深部腰椎前弯、 伸展した(前に押し出された)胸郭、および 前方体重移動 これはあらゆる体形、サイズのアスリート達に見られますが、間違いなく、背の高いアスリート達に、より顕著に見られます。 非常に単純に、あなたの身長が220cmだった場合、165cmだった場合に比べて、重力は遥かに大きな影響を及ぼすのです! しかし、先に進む前に、この3ポイントがスクワットをする能力に対してどのように作用するかを示すために、簡単なエクササイズを行いましょう。 ちょっと時間を取って、一緒に試してみてください。まず、両足を広く開き、両手を肩に置き(バックスクワットをするように)、できるだけ強くアーチさせます。 息を吸って、胸を膨らませ、アーチします ― 強く。 できるだけ低い位置までスクワットします。動きが全体としてどのように感じられるか、どれだけの可動性にアクセスできるかの感覚を得てください。 そうですーいいですね。では異なるアプローチを試してみましょう。 今回は、膝のロックを解除して、足全体を感じてください。腕を可能な限り遠くまで前に伸ばし、少し息を吐きます。 スクワットをもう一度やってください。 違いますよね? 私は魔法のようにあなたの可動性を改善しましたか? そんな感じーでも実はそうではありませんよね。 今回私がしたのは、あなたのポジションを改善し、あなたの身体の自然な可動性を解き放ったということだけなのです。 一旦ポジションの力を理解すれば、スマートリセット/コレクティブを介して、これらのアスリート達が抱える問題に対処し、適切なストレングストレーニングエクササイズを選択することができます。 しかし、私は先走っています。 数年前のEADS 3.0セミナーで、ジョー・ケンは本当に心に訴えることを言いました。ここで彼の言葉を言い換えます: 1日目に子供たちにやみくもにバーベルを担がせる時代は過ぎ去った。 –ジョー・ケン これは、大人になってからの人生の大半で重いウェイトを持ち上げてきた、NFLレベルの地球上で最もデカイ猛獣達を複数トレーニングしている男性が発した言葉です。 コーチ・ケンのような男が、アスリートを強くしたり、パフォーマンスを向上させたりする方法はたくさんあることを省みて、認識できるのなら、なぜ私たち全員ができないのでしょうか? この点について詳しく説明するのではなく、この問題の実際の修正について説明しましょう。 スクワットの修正:スマートプログラミングとコーチング ステップ#1–リポジショニング アスリートのスクワットを改善するための最初のステップは、自然な可動性を「解き放つ」ことです。 この場合、トレーニングをする前にポジションを最適化することになります。 これをするため、私はよく腹筋群とハムストリングスを働かせるエクササイズを使います。ハムストリングスは、骨盤をよりニュートラルな位置に引き戻すと同時に、骨盤を後ろに「引く」(つまり、COGを後ろに引く)役割を果たします。 さらに、腹筋群はコアの前面を「閉じる」ように働きます。胸郭を引き下げるにしても、骨盤を引き上げるにしても、身体部位を正しい位置に戻すと、多くの良いことが起こります。 覚えておいてください。これを行う方法は無数にありますが、これが私の好きな動きの一つです。 仰向けになり、ケトルベルを両手で持ちます。股関節と膝を曲げ、両足を小さなボックスの上に乗せます。 このポジションから、足全体、特にかかとを感じてようとしてください。これによって、ハムストリングスが働きます。 これは史上最高に退屈な動画だと思いますが、このポジションで単に息を吸ったり吐いたりします。息を吐きながら遠くへリーチすることに集中してください。 呼吸をすればするほど、腰部がよりリラックスできるのを感じ、腹筋群やハムストリングスの動員が増えるはずです。