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運動の糧 パート2/3

健康の問題に対してフィットネスによる解決を望んでいる人が多い 機能的な問題に対してフィットネスによる解決を望んでいる人が多い、そして、 技能的な問題に対してフィットネスによる解決を望んでいる人が多い。 動きを見る4つの方法の概要です。 もし不健康であれば、診断をする必要があります。 もし機能不全があれば、疑わしい運動パターンを明確にして、それを修正しようとします。 もし単にゴルフができないということならば、サイドプランクをあとどのぐらい行えばいいのか私には分かりませんが・・・たぶん、ゴルフのレッスンが必要なのでしょう。ゴルフを行うのに身体的な壁がありますか? または技能的な壁? 単純なテストを実施することで、素早く簡単にこれらの疑問に答えてくれます。TPIにいる私の友人に聞いてみてください。 動きの健康:健康的に動くこととその動きによって健康に利することの基本的な要素が、あなたにはありますか? 身体のシステム全体にとって運動の最小有効量はどのぐらいでしょうか? 運動学の問題だけではなく、周囲との触覚によるコミュニケーションでもあります。立ったり、ゴロゴロと転がったりして、周囲の環境に対するときの 身体の“柔らかさ”には、異なる感触や経験があります。私たちは、視覚、聴覚、前庭感覚と同様に、莫大な量の固有受容的経験を得ています。 動きの機能:健康な動きの特性をすべて利用し、そして組織化して動きに有能な学習機械となることができますか? 動きの機能性は、あなたが何かを知っているとか、何かに長けているというわけではありません。単に、フィードバックループを構築するための動きのパターンが備わっているということです。したがって、可動性に特に何の問題もなく、平均台を経験してもらうとします。動きと姿勢の制御以外は、バランスが悪くなる理由はありません。つまり動作を実行するための柔軟性はあるものの、できなかったわけです。このようなフィードバックループの能力に働きかける経験によって、人類の先祖に適応力をもたらした自己運動学習体になるのです。 “ここに床から2.5センチの高さに15.2cm幅の平均台があります。落ちるまで、この上でなるべく多くの回数を前向きで歩いてください。平均台の上を歩いて行き、回転して向きを変え、歩いて帰ってきます。落ちずに5回できたら、今度は無駄なエネルギーを使わず、腰から上の上半身の動きを最低限にとどめ、意図的に腕を振り回し、頭の位置を変な風にして、少し左に傾けて5回行ってみましょう。そう、それでも上手く平均台を渡れるか見せてください。” それが終わったら、目を閉じる代わりに、平均台の上を前向きで歩き、そして後ろ歩きで戻ってもらいましょう。平均台の上ではバランスさえ取れない人がいる、とおっしゃる皆さん・・・まず、可動性の問題を見逃しているに違いありません。二つめに、そのような人を平均台の上に立たせたいなら、杖を持たせたり、手を取ってあげたり、何らかの補助を使いましょう。平均台を壁に寄せて設置し、徐々に壁から離していきます。縮小の仕方にはいろいろあります。つまり、バランスを良くするために、悪いバランスのフィードバックを利用し、効果的な最低限の可動性に取り組むのであれば、それを縮小する必要はありません。彼らに身体のどの部分を収縮するように言う必要はなく、彼らは単に、自分はバランスがとれないということを認識すればよいのです。自分自身の固有受容器系、視覚系、前庭系を使って、その状況をどうやって克服するかを見つけ出せばよいのです。   問題の解決は彼らにさせておきましょう。公式のためのパーツはすべて揃っています:視覚、時間と活動。自然に任せ、フィードバックを提供しましょう。 彼ら自身に答えを見つけてもらいましょう。先に答えを与えてしまってはいけません。幼児でも分かることなので、当然大人にもできるでしょう。バランスを養うための近道はありません―― 本質的な方法が最もうまくいきます。歩く前にハイハイし、走る前に歩くように、単純なことです。 動きのフィットネス:基本的な移動運動または作業に必要なエネルギーを示す許容能力です。基本的に、移動したり物を移動させたりすること(または、自分も移動しながら物も移動させること)です。動きのフィットネスとは、非特異的な身体能力と基本的な物理的リソースです。 動きの技能:これは、何かをする時の能力または複雑性です。あるひとつのことに特化した人もいます;いくつかのことに特化した人もいます。技能とは、特定の作業や活動、目的、試合で身体能力を発揮すること、また有効的かつ能率的な方法で技能的能力と戦術能力を実施することです。他の大多数より秀でていれば、報酬を得ることもできます。 さて、これら4つのレベルを考慮すると、あなたの最良の運動の糧は何ですか? 失った運動能力を取り戻す必要のある人へのエクササイズが不適切であるために、多くの場合において、エクササイズを継続的に計測しては調整しなければならなかったり“指導し過ぎ”になったりしてしまいます。運動を分解するとしたら、“健康になるために十分動いていますか?”または“もっと激しく運動し始めれば、かえって健康を脅かすことになりませんか?”というフレーズを使うことができるかもしれません。 “私は少し太り過ぎているので、ウォーキングとジョギングを始めました。そうしたら、シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)と腰痛になってしまいました”ということをよく耳にしますね? 彼らは運動的に健康であるように見えますが、少しでも運動量が多過ぎると、不健康になってしまいます。そう不健康。なぜなら、シンスプリントや腰痛は、フィットネスではなく(フィットネスと同じように、医療でもめちゃくちゃにされている事実はない限り)医療現場で対応されるべきものだからです。つまり、私たちは原因に対処しているのではなく症状だけを治療していることが多いのです。全体的な動きを見ず、そして“あなたの運動はどのようなものですか?”と尋ねることもせず、動きの悪い部位や痛みの部位に近い筋を治療していることが多くあります。

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運動の糧 パート1/3

“食事を汝の薬とし、薬は汝の食事とせよ”–ヒポクラテス” – Hippocrates この言葉はその時代において、とくにパフォーマンスの強化や医療の奇跡、人体に精力をつける安易な方法を好む風潮があると思われる現代と同様に、とても賢明な助言でした。 食についての知恵と同じように、成功しようとするあまりわれわれは、どのように行動するべきかという基本原則を軽視しがちだとヒポクラテスは述べています。 わかりやすく言い換えれば:自分は問題抱えていると思い込む前に、基礎的なことをチェックすること。たいていの問題は基礎や基本理念を破り、その上で、複合的な解決方法を探しているのです。 どういうわけか、私たちは運動についてよりも食について、より明確な考えます。私の好きな著者のひとり、マイケル・ポーランは、食についての不必要な心配や思い込みを分析することで有名になりました。彼の業績を簡単に説明すると、食べ物とは丸ごとの食材であり自然なものです。本物の食べ物には、多くの付随成分が豊富で、それらを単独で見てみると、有益であったり、有毒であったり、またはバランスを崩してしまうものかもしれません。 しかし、私たちはサプリメントの時代に生きています。緑茶に含まれるいくつかの健康的な成分を検出し、錠剤やパワーバーや風船ガムの製品にして、緑茶は飲まなくてもよくなりなりたい。 食べ物に関しては、そう上手くはいきません。 運動やエクササイズに関しても、そうはなりません。 基本的に還元主義は、問題を解決するというより、より深刻な問題を引き起こします。なぜなら、持続的な解決にはならないからです。人体はすでに、緑茶からどのように有益な成分を抽出するか知っているのですから、製造会社に頼むことはないのです。 もし、自然で本物の食材を丸ごと(意図的に)食べているのであれば、サプリメントを摂取する理由は、自然由来のビタミンと栄養素の吸収障害がある場合のみです。吸収障害を克服するため、または、自然な食材が損なわれていることを解消するには、欠乏している特定の成分を効果的に多めに摂取し正常に戻さなくてはなりません。 ビタミン剤や栄養剤は、強制的に最適な状態に仕向けるために服用されるよりも、機能不全の状態から抜け出すために摂取する方がよいでしょう。この記述に同意されるならば(歴史と科学を復習してみればきっと同意してくれるはずです)、私たちが抱いているビタミンやミネラル、栄養補助食品に関する思い込みがどれだけゆがんでいるかお分かりになるでしょう。何か欠乏しているものをサプリメントで埋めるとすれば、競争優位のようにになってしまいます。パフォーマンスオクタンブースト(オクタン価向上剤)でしょうか? それは違うでしょう。単に、本来であれば、食べることや、休養、再生によって自然に埋められていくはずの穴を埋めているだけです。 運動の例に戻るとしましょう・・・ エクササイズは、運動の糧ではありません。エクササイズは運動のサプリメントです。 エクササイズは、運動のサプリメントです。なぜなら、多くの場合、運動のより良い将来を望んで行うから。さらに、ひとつのエクササイズが人間の運動能力全体をカバーすることはありません。さて、赤ちゃんや乳幼児、子どもたちは、生物学的に遊ぶように促されています。感覚や動きを通して周りの環境を探検するという子ども時代に、私たちの基礎的なパターンと身体能力が発達します。年齢を重ねる毎に、動きの風景の特定の部分に目を向け、そして遊びを続けるのです。 ボールを投げたい人 長距離を走りたい人 壁を登りたい人 水の中へ飛び込む人 いろいろな種類の活動をしてみる人、そして 専門性にこだわる人−地区、地域、国、はたまた世界で一番になるなど。 このような活動を補助するために、たいてい自分に必要だと思うエクササイズを選択しますが、大好きな活動を本当に補強・補填してくれるエクササイズを論理的な分析なしで選んでいることがあります。 動きを探究するために選択する方法に関わりなく、動きを基本的要素まで分析し、運動の糧を探すこともできます。始めるにあたり最も良い方法は、動きを4つの異なるレベルでみることです: 動きの健康動きの機能動きのフィットネス動きの技能 この20年間これらの言葉は考察され、討論され、詳細に論じられてきたこともあり、この先を読み続ける前にこれらの言葉をみなさんも定義してみてください・・・この話の進む方向がお気に召すかどうか。 運動の発達レベル みなさんが行っている運動は、健康的な動きへと導いてくれますか? ヨガや武道、または私たちが最近開設した、インディアン・クラブコースや筋膜リリースポジション、発達神経学的プログレッションの動きを見てみると、さまざまな姿勢や負荷のパターンを身体が経験する素晴らしい方法が多くあります。しかし、その運動は循環系には役に立たないことでしょうか? 組織系には? 内蔵系には? 固有受容覚系には? 前庭系、視覚系、聴覚系には? 身体を動かすときは常に多感覚の経験をしています。その経験は、建設的であったり非建設的であったり、あるいは単に何の効果もないかもしれない・・・みなさんが活動に時間と労力をかけていることが、効果があったか否かは、私には分かりません。 客観的な身体能力テストでは、あなたがエクササイズや活動にどれだけ費やしたかは、ほとんど区別がつきませんね? つまり、例えばあなたがXをトレーニングして何ヶ月も経過していても、そのことに私が気づかないということになります。Xは筋量を増やし、脂肪を燃焼させ、スピードを持たせ、アジリティを上達させ、左右のバランスを整えるとします(リストは延々と続きます)。しかし、これらの項目を計測しようとしても、あなたがしてきた努力の明白な効果が分からないのです。信じてもらえないかもしれませんが、このようなことが頻繁に起こっています。そのような努力がそもそも必要であるかどうか調べるために使用するバイオマーカーに、あなたの努力はほとんど検知されません。 正確に信頼できるテストがあれば、足首の可動性やコアの安定性、肩の安定性、心血管機能全般、作業能力、スローストレングスや爆発的パワーなど特定の問題に対応する方法を複数見つけることができるでしょう。これらのどれが最大の弱点か見つかりさえすれば、あなたの身体的発達レベルでの特定の問題を容易に判断できます。場合によっては、その問題は動きの機能(可動性と安定性を調整する機能)に根差しているかもしれませんね? またはその問題は動きの健康(正常で理想的、または平均以上の成長、回復、休養、再生をするシステムを提供してくれるもの)に存在することもあるでよう。 FMSやSFMA、そして最近紹介されたファンダメンタル・キャパシティ・スクリーンによってこれらの疑問点を解決しようとしています。

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あなたは‘魔法の筋肉’に心を奪われていますか? パート2/2

筋肉‘発火’(続き) 腹横筋 腹横筋はしばしば、発火しないと非難されたり、痛みを引き起こす不十分な脊椎の安定性の原因とされたりする筋肉です。発火の遅延を示しているいくつかの初期の研究が確かにありますが、明確に定義された発火遅延と腰痛の間に因果関係はありません。EMGとMモード超音波の両方を用いた後期の研究*ここをクリックしてください*では、発火遅延は腰痛患者において一貫性のある結果ではないということと共に、健常者と腰痛患者における筋肉発火に関する変数を示しています。 Vasseljenおよびその他は、“今後の研究において、被験者内と被験者間における変化が認識される必要がある”と述べています。この研究論文では、深層腹筋群の発火開始時間の変化と腰痛の間に関連性はないことが発見されました。 この研究成果は、Mannionおよびその他の研究*ここをクリックしてください*とよく似ています。彼らは、トレーニング前後、両方における腹横筋活性化能力と臨床転帰の間に関連性がないことを発見しました。 臀筋群とほぼ同様、腹横筋の筋肉組織の活動の開始は、タスクによって変化しやすいということが示されています。よって、素早い腕の動作のような特定の動作を用いている一つの研究の中で起こったことを一般化することを、人間の機能の一般的な筋肉モデルを作り出すために使用することはできません。 Morrisおよびその他は、腹横筋の役割は、行われている行動の方向と大きさに左右される筋肉の活性化を伴う、より機能特化されたものであるを発見しました*ここをクリックしてください*。以前から、腹横筋は単独で(機能依存的ではなく)、両側性に脊椎を安定させるコルセットのような役割を果たすという仮説があります。オリジナルの研究は、(腕の動きと)反対側の腹横筋にだけ着目したものですが、これを両側性の活動と推定したのです。 Morrisおよびその他は、(7名という明らかに少ない被験者数の中ではあるが)誰も片側性の腕の動作に対して、両側性の活性化戦略を使用せず、腹横筋は相互的かつ非対称的に作動したことを報告し、著者は、腹横筋を両側性に作動させるためのトレーニングは、実際には、正常な動作を抑制するかもしれないということを示唆しました。 これもやはり、それほど単純なものではなく、理論自体をさらに少し深く探れば、筋肉にタイミング戦略を伴う特定の働きを与えることは、問題のある思考の道筋である可能性があります。 回旋腱板 回旋腱板(RC)もまた、仮説立てられた、より早い発火開始時間と、関節の安定性を提供するための共収縮を伴い、関節窩上腕関節を安定させる役割を与えられています。回旋腱板の安定の特徴に関するこの系統的レビュー*ここをクリックしてください*は、テストされた10種類の動作の内、たった4種類の動作においてのみ、RC発火開始時間が、肩関節周辺の‘広範囲の’筋肉よりも早かったということを発見しました。同時活性化はまた、異なる動作にわたっての一貫性はありませんでした。 著者はここで、RC筋肉群が単に安定筋として理解するための、明らかな科学的根拠はないが、方向特異的に作用していると結論付けました。これは、棘上筋と棘下筋のどちらかと肩甲下筋間よりも、棘上筋と棘下筋の間での更なる共収縮によって支持されています。RCの安定化の役割は、方向特異的な関節内における移動の制限なのかもしれません。 このことは、肩甲下筋が肩関節伸展時により活発で、棘上筋と棘下筋が肩関節屈曲時により活発であることを発見したこの研究論文*ここをクリックしてください*によって支持されています。興味深いことに、外部負荷のレベルは、筋肉活性化レベルを変化させることはありませんでした!それはまた、筋肉の役割に影響を及ぼす肩のエクササイズにおける様々なバリエーションでも支持されています*ここをクリックしてください*。 Boettcherおよびその他は、わかりやすく、彼らの結論を研究論文のタイトル“肩の筋肉群の役割は、特定のタスクを行うことである”に組み込みました。彼等は、RC筋群がはっきりと区別できる回旋筋、あるいは安定筋なのかどうかを調べたかったのです。タイトルがそうではなかったことを示唆しているように、特定のタスクでの活性化が明らかであると研究論文の中で立証されました。*ここをクリックしてください* 筋線維タイプ 筋肉における主な線維タイプは、‘安定筋’あるいは‘主動筋’として筋肉が分類されるべき理由として挙げられています。主動筋はタイプⅡ線維とタイプⅡA線維の割合が多い一方、安定筋はタイプⅠ線維の割合が多いでしょう。 しかし、私達が、筋肉内における線維タイプの優位性を目にすることがあるでしょうか? 体幹の筋肉群はしばしば、理論的に‘インナー’と‘アウター’に分けられ、深層筋群を含むインナーユニットは、タイプⅠ線維の割合が多いはずです。以前から着目しているように、インナーマッスルユニットには、反射的な活性化と非依存的な活性化、あるいは動作戦略があるようには見えません。では、それらの線維タイプはどうでしょうか?その線維タイプは安定化に適しているのでしょうか? この研究*ここをクリックしてください*は、腹直筋、腹横筋、腹斜筋を調査するために、生体検査法を使用しました。そして、彼等は、被験者間において、かなりのバラツキがあるものの、個体内の筋肉における差異がほとんど無いことを発見し、実際に、“(差異は)わずか、あるいは存在しない”という言葉を使って表現しました。そのため、彼等は、実際には筋肉は、同様の機能的能力を有していると結論付けました。 この研究論文*ここをクリックしてください*は、比較的若い被験者36名の筋肉に着目しました。そして、彼等は、“調査された筋肉のほとんどは、緊張性機能と相動性機能の両方を遂行することで知られていたが、どちらかのの線維タイプが圧倒的多数ではないことを示した”と述べました。 高齢者人口における回旋腱板に関して、この研究論文*ここをクリックしてください*もまた、タイプⅠ線維とタイプⅡ線維の間で、最大60/40の割合で線維が混在していることを示しました。また、背筋群においてタイプⅠ線維とタイプⅡ線維がほぼ同様の割合であったことを発見した、この古い研究論文*ここをクリックしてください*においても明白でした。確かに、筋肉を特定の役割に分類することを正当化するには十分ではありません。 更に最近の系統的レビューの研究論文*ここをクリックしてください*もまた、健常者と腰痛患者の多裂筋と脊柱起立筋における、相互間、あるいは内部の線維タイプの区別はほとんどなかったことを示唆しています。 タイプⅠ線維の圧倒的優位であるように見える二つの筋肉*ここをクリックしてください*は、より‘姿勢に関与している’線維を約80%持つヒラメ筋と前脛骨筋です。私達はこれら二つの筋肉について同様に話されているとは思いませんが、明らかにこれらの筋肉は持久力タイプの仕事を行っています。 結論 研究が私達に何を伝えているのか? 筋肉発火パターンは、しばしば議論され、エクササイズの処方に影響を及ぼしている理論と一致しているようではありません。 何度も繰り返し行われる実験に着目する際に、筋肉発火は個体間、個体内において変動するようであり、‘機能不全’を基盤とする特定の筋肉戦略を支持していません。 筋肉は、単純に、行われている行動から独立した‘役割’を持っていないようであり、一貫して明確にされています。 共収縮レベルは、関節を安定させる唯一の役割を支持するには十分に一貫していないようです。 一つのタスクからそのタスクの域を超えて、活性化パターンを一般化することは、事実に基づいていないようです。 割合が完璧な50/50ではありませんが、線維タイプは安定筋、あるいは主動筋への分類を可能にしている筋線維の優位性を実際には示していません。運動データもまた、このことを支持していません。

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あなたは‘魔法の筋肉’に心を奪われていますか? パート1/2

身体には、‘魔法’だと考えられている筋肉がいくつかあります。 これらの‘魔法の筋肉’は、身体の他の筋肉とは異なった役割を果たすように見え、‘機能不全’や‘準最適’な活性からの痛みへの避けられない負担を防ぐために、私達は、それらの筋肉を刺激し駆り立て、あるいは‘発火’させるために、奇抜なエクササイズを行うことによって、何としてでも動かせるようになる必要があるようです。 これらの筋肉とそれらに関連する‘機能不全’の例として、腹横筋と腰痛、回旋腱板と肩痛、臀筋群と膝から腰部や肩にかけての全ての痛みがあります。 時折(ここではしばしばという意味)、私達はいかなるテストをすることもなく、ただ自動的に筋肉のせいにしてしまいます。 “あなたの腰痛は、腹横筋が発火していないせいです”と単純に述べてしまう。 ‘魔法’の筋肉が、いつ、どのように活性化されるべきなのか、それらの筋肉が、関節を動かす筋肉なのか、それとも安定させる筋肉なのか、関節においてどのような役割を果たしているのかに関するいくつかの理論があります。 股関節の他の‘主動筋’である浅層筋が活性化されるよりも先に臀筋群が活性化されるべきである一方で、腹横筋や回旋腱板のように身体を動かす手助けをするというよりも、安定性を提供するために、行われている動作からは独立して、まずいくつかの深層筋が最初に活性化されるべきであると示唆されています。 筋肉は、線維のタイプによって特定の働きがあるかもしれないという仮説も立てられています。遅筋線維優位の筋肉は、タイプⅡ線維の割合が多いと提唱されている動作筋よりも、姿勢における役割、あるいは‘安定筋’としての役割により向いているということを意味しています。時に私達はそれらを、局所性と全体性、あるいは、よりしゃれた感じだと…緊張性と相動性と呼びます。 これは、治療とジムの両方の環境において、人々が行う非常に多くの事に影響を及ぼします。私達は、これらの一般的な実践を支持するための、理論を凌駕する根拠を持っているのでしょうか? これが、筋肉に関するこの一連の理論と実際に研究されていることが対照をなすのかどうかに関して、このブログで答えるべき三つの疑問を与えてくれます。 ‘魔法’の筋肉は、特定の発火パターン、あるいは発火開始時間を持つのか? ‘魔法’の筋肉は、安定化のような特定の役割を遂行するために、独立した行動を取るのか? ‘魔法’の筋肉は、それらの筋肉が動作筋、あるいは安定筋のような特定の役割を果たすことを意味する、はっきりと異なる線維タイプの優位性を示しているか? 筋肉‘発火’ 臀筋群 あなたは“私の臀筋群が発火していないと言われた”と誰かが言っているのを聞いたことが何度ありますか?最初に発火しない、あるいは活性化されていない臀筋群は、腰痛、仙腸骨痛、膝痛、私のお気に入りである反対の肩痛(真実です…筋膜のスリングですよ)などの原因とされています。 この‘発火’の欠如の理由と言われているものがいくつかあります。 受傷後の筋の“抑制” 抑制を引き起こす過剰な座位 特定の発火順序があるべきかどうかを判断するために、どのように健常者が筋肉を活性化させているかを客観的に着目することが重要です。そうすれば、私達は、特定のパターン、あるいは健康であるために私達が目指すべき活動レベルがあるのかどうか、そして、抑制があるのかどうか、または理論が間違っているかどうかを見ることが可能です。 腹臥位での股関節伸展テストは常に、これを行うためのお気に入りの方法でしょう。ご存知のように、人をうつ伏せにして、治療家、あるいはトレーナーの指が筋電計(EMG)であるかのように装い、どの筋肉が最初に活性化するかを見分けることが可能だと!これは、腹臥位股関節伸展テスト(PHT)として知られています。 もし痛みが臀筋群における一貫した抑制因子であるならば、PHTにおいて、傷害の既往がある人達におけるEMG(指ではなく実際の機器)での出力の減少を目にするはずです。この研究論文*ここをクリックしてください*は実際に、以前に傷害(この場合はハムストリングス)を経験した患者は、EMGにおいて、より大きな出力があることを発見しました。これは、腰痛を患っていない対照群と比較すると、慢性腰痛群はPHTにおけるEMGの信号がより大きかったという、この研究論文*ここをクリックしてください*でも同様です。実際、いかなる筋肉‘抑制’も、受傷後、かなり素早く解決するように見えます*ここをクリックしてください*。 1990年まで遡って、私達は、彼等がPHTにおいて、筋肉発火がかなり変動するものであることを発見したことを知っていたわけです*ここをクリックしてください*。健常者20名が、右側の臀筋群、大腿二頭筋、脊柱起立筋と左側の脊柱起立筋の発火開始時間を計測するために、EMGを着けた状態で30回腹臥位股関節伸展を行いました。筋肉間での発火開始時間と対象者内と対象者間での筋活動における変動性に有意差は見られませんでした。よって、同一人物が活動を異なった方法ですることが可能で、別の人達もまた異なる活動をするのです。このことが‘機能不全’の土台を作る客観的な発火順序を実に困難にしています。 この研究論文*ここをクリックしてください*は、客観的な筋肉発火の順序を発見しました。彼等は、研究の必要性の論理的根拠を非常にうまく述べています。 “腰痛の発生は、腹臥位股関節伸展における筋肉発火の順序の変化によるものとみなされている。腰部と股関節の筋肉組織において、認識変化に対する根拠を提供するための、筋肉発火の順序に関する規範的なデータは無いようである” 彼らは15名の健常者を採用し、若干異なる臀筋群を対象としてよく似た試験方法を実施しましたが、実際には、大臀筋は最初ではなく、最後に活性化されたことを発見しました。 この研究*ここをクリックしてください*は、50名(腰痛患者群30名、対照群20名)という、より大きなサンプルサイズに支持されています。彼らは発火開始時間と活性化の量の両方に着目し、臀筋活動は有症状群と無症状群において共に、有意に遅延していることを発見しました。そして、PHTは腰痛有症状者と無症状者の間で、区別することができないと結論付けました。 彼らはまた、腹臥位で起こることを立位、あるいは歩行に一括化するのは困難であるという重要な点も強調しました。この研究論文*ここをクリックしてください*は、股関節外転の変化が、臀部の筋肉組織において、活性順序と活性化の量(EMGの振幅)を変えたということを発見しました。股関節外転15~30度において、大臀筋の発火時間は、ハムストリングスと比較して、遅延0度へと向上しました。 腹臥位における股関節位置の若干の変化が、発火順序を変化させたのです!身体の方向(腹臥位、仰臥位、立位)の変化、あるいは実際の動作、そして異なるスピードでは何が起こるのでしょうか?異なる地形が、腰幅に影響を及ぼすかもしれません*ここをクリックしてください*。そして、このことが恐らく、脚の方向に基づいて発火順序を変えるでしょう。 歩行時と走行時の臀筋群に着目したLiebermanの研究*ここをクリックしてください*において、二つの活動の間に発火時間の変化とかなりの活性化の変化が見られます。これは、単一検査では、恐らく、異なる発火時間と活動レベルを必須とするかもしれない複数の活動に転嫁できないであろうということ示唆しています。 私が知る限り、長時間の座位による臀筋群の抑制に関しては研究されていません。どれだけこの理論が広くいきわたっているかを考えれば、これはかなり驚くべきことです。よって、この理論を裏付けることは困難です。しかし、このことを支持する科学的根拠は存在せず、私達が臀筋群において、無痛の個人における発火の遅延を目にするのであれば、この主張を支持する前に、更なる科学的根拠の出現を待つ必要があります。 あなたが本当に指先で筋肉活性化における、マイクロ秒の差異を感じ取れるのかという、ちょっとした問題もあります。指先が非常に繊細であるとしても、それが重要なのでしょうか? ‘臀筋群が発火していません’という一節は魅力的で、問題に対するシンプルな説明のように聞こえますが、実際の科学は、そのようなシンプルな回答を本当は支持していないのです。

ベン・コーマック 3575字

なぜ遠心性のトレーニングは筋挫傷を防ぐことに役立つのか? パート2/2

ハムストリングの筋挫傷はいつ起こるのでしょうか? ハムストリングのケガは遊脚期の終期(股関節と膝関節でハムストリングがアクティブに伸張している時)または立脚期の初期(接地でハムストリングが大きな力を吸収している時)に起こるようです。 初期の研究によれば、接地でかかる高い力がケガの原因であるかもしれないと報告されていましたが(Mann, 1980; Mann & Sprague, 1980)、立脚期の早期ではハムストリングは延長されないようであり、(Yu et al. 2008; Chumanov et al. 2011; Nagano et al. 2014)そのため、立脚期で筋挫傷を負うというアイディアを受け入れることは難しいのです。 その後の研究では遊脚期の終期でハムストリングの筋と腱が最長になることが発見されています(Heiderscheit et al. 2005; Thelen et al. 2005a; Thelen et al. 2005b; Yu et al. 2008; Schache et al. 2012; Schache et al. 2013)。この大きい度合いのひずみは高いレベルの筋力に伴っており(Chumanov et al. 2007; Schache et al. 2010; Nagano et al. 2014)、これが大きなエネルギーの吸収につながっています。 重要なことは、ランニングのスピード(特に非常に早い速度)が速くなるにつれてひずみそのものは増加しないということです。事実、ランニングのスピードが速くなってもひずみは増加しないことを報告している研究は数多く存在します(Thelen et al. 2005a; Thelen et al. 2005b; Chumanov et al. 2007; 2011; Schache et al. 2013)。 一方、ランニングのスピードが速くなるにつれ、遠心性の力は大きくなり続けます。そのため、吸収されるべきエネルギーの量が大きく増え続ける原因になります(Chumanov et al. 2007; 2011)。これはランニングのスピードが速くなればなるほど、さらに大きなエネルギーを吸収する必要があることを意味します。 バランスをとってみると、ハムストリング筋挫傷の筋−腱の長さの変化の研究を特に分析すると、ひずみの度合いよりも吸収されるエネルギーが筋挫傷を促す鍵であるようです。 スポーツではどうなるのでしょうか? スポーツの中で、どの筋に挫傷が起こるのかを考えることは、吸収されるエネルギーのモデルがまだ理にかなうものかチェックすることに役立ちます。このために、少なくとも2通りの方法があります:最もよく筋挫傷になりやすい筋群の状況を見ることと、どの筋群が筋挫傷になりやすいのかを考慮することです。 まず初めに、筋挫傷はかなりのモメンタムを生み出し、それを維持する状況でよく起こるようです。ほとんどのハムストリング筋挫傷は高速のランニングに起因し、歴史的にボールをバウンスするようなモデルとして扱われています(Cavagna et al. 1964)。アスリートはそれぞれの地面接地期(グランド・コンタクトフェーズ)で運動エネルギーを吸収してリリースし、摩擦やシステムの不効率な部分によるエネルギーの消費を補うためにのみ使われます。このエネルギーは同じ筋群の受動的な要素、あるいはその他の筋群の近位部から遠位部への優先順位付けによって、蓄積され戻されます(Jacobs & Van Ingen Schenau, 1992; Jacobs et al. 1996)。 これは吸収されたエネルギーモデルが実に理にかなっていることを意味しています。 次に、最も一般的にケガをしやすい筋群は、常に体の1分節から他の分節へエネルギーを伝達することに深く関わっている筋、つまり2関節筋群です。ハムストリングでは、ほとんどの場合大腿二頭筋の長頭がケガをします(Opar et al. 2012)。大腿四頭筋の中では、2関節筋である大腿直筋が最もケガをしやすいものです(Mendiguchia et al. 2013)。 また、これも吸収されたエネルギーモデルが成立していることを意味しています。 遠心性のトレーニングはエネルギー蓄積を高められるのでしょうか? はい、間違いなくそれは可能です。 遠心性のトレーニングはエネルギーを吸収する能力で、筋の構造と受動的な要素を変化させることで、遠心的な筋力が特異的に向上されます(Kay et al. 2016)。それに伴い、遠心的な過負荷のトレーニングは力を生産し吸収する能力やカッティング・方向転換中のインパルス(力積=力x時間)を高めます。それ以上に、遠心的な過負荷のトレーニング後の力とインパルス(力積)は推進期よりも吸収(制動)期でより大きく向上します。 では何がこのエネルギー吸収を向上させているのでしょうか? 最近の研究によると、エネルギー吸収能力の向上は関節可動域の増加と、中程度~強く関与しています (r = 0.59) (Kay et al. 2016)。これは、エネルギー蓄積の増加と筋束の長さの増加には関連性があることを示唆します。ストレス−ひずみ曲線の下の面積がエネルギー蓄積であり、遠心性のトレーニングが筋束長を増加させることから、この関連は予測されるものです。 しかし、エネルギー吸収能力の向上は、計測されている受動的モーメントの頂点とより親密に(r = 0.92)関連しています(Kay et al. 2016)。これは遠心的な力を生産する特異的能力がエネルギー蓄積能力の大きな関与因子であり、遠心性のトレーニングによる特異的な遠心的筋力増加が主要因子であることを示唆しています。 これらの特異的な遠心性筋力強化は、筋の受動的要素(細胞外基質とタイチン)が硬化したため、および神経的制御の変化のためでもあります。これらの変化は筋の伸張に抵抗し、伸張するたびにさらに大きなエネルギーを蓄積します。 このアイディアに沿い、一つの研究はタイチン(受動的な要素の一つ)がエネルギーを吸収し、ひずみにさらされた時に筋の断裂を防ぐ筋内の物質であるかもしれないことを示しています。しかし、この研究は、通常の運動よりも伸張された筋長においてのみ行われているものです(Leonard et al. 2010)。 単に普通のトレーニングを代わりに行ってはなぜいけないのか? 通常の筋力トレーニングはリフティング・持ち上げる(求心性)と下ろす(遠心性)段階から成り立っていることから、特に制御しながらウェイトを下ろしている場合、遠心性トレーニングが必要ないと考えてしまいがちです。 しかし、筋挫傷のエネルギー吸収モデルが正しければ、これは間違っています。 普通の筋力トレーニング(どちらの段階も同じ負荷がかかっている)を行っていれば、遠心性対求心性の筋力比率を増加させることは決してないでしょう。なぜなら、最大能力に対しての同じ負荷を動かすために発揮する力は、求心性の段階と比較して、遠心性の段階でかなり低く、これはともに、慣性と二つの段階の筋力の違いによるものです。 発揮する力が筋力を強化させるため(筋肥大でなくとも)(Schoenfeld et al. 2014)、これは、遠心性対求心性筋力比率が自然に下向きに横滑りしていくことを意味しています。 では、遠心性トレーニングはどのように筋挫傷を防ぐのでしょうか? 最終的に、私のここでの提案は(他にも同じく提案されているかもしれません)求心性や通常の筋力トレーニングを行えば、次第に遠心性対求心性筋力の比率が下がり、減速能力よりも加速能力が向上するでしょう。すると、伸張—短縮サイクルを含むスポーツの運動(例えばスプリント)を始める場合に、安全に吸収できる運動エネルギー以上のエネルギーを蓄積してしまえることを意味しています。 また一方で、遠心性のトレーニングを使えば、自然と遠心性対求心性の筋力比率が増加し、それによって減速能力は加速能力よりも、より大きく向上します。これは、自分が蓄積できる運動エネルギー以上により大きい運動エネルギーを吸収できるということです。そう考えてみると、これがなぜ筋挫傷のリスクを下げるかを理解するのは難しいことではありません。 まとめ 遠心性のトレーニングは遠心性の筋力を特異的に向上し、これには、筋を硬化させる筋の受動的要素を強化することも含まれます。このため筋はより減速能力を高め、エネルギーを吸収できます。このエネルギーを吸収できる高度な能力が、遠心性のトレーニングの筋挫傷リスクを軽減することへとつながるのかもしれません。 参照文献 Askling, C., Karlsson, J., & Thorstensson, A. 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ストレングス・コンディショニング・リサーチ 3716字

なぜ遠心性のトレーニングは筋挫傷を防ぐことに役立つのか? パート1/2

たくさんの研究が遠心性のトレーニングが筋挫傷のリスクを下げることに役立つことを証明しているにも関わらず、現在研究者たちの間で遠心性のトレーニングが厳密にどう働いているのかに関する明確な意見の一致はありません。 なぜこれが役立つのか、私はこのように考えています。 筋挫傷は本当によくあることなのでしょうか? 筋挫傷は、個人やチームスポーツにおいてよくある問題です。 国際的なハイレベルのアスリート達において、筋のケガは競技中におきるケガのカテゴリーの中でも一番大きく、総合的なケガの41%を占めており、筋のケガのほとんどは筋挫傷です (Edouard et al. 2016)。フットボールにおいては、下肢の筋挫傷はケガの大半を占め、最も発生しやすい場所はハムストリング、大腿四頭筋、股関節内転筋群、およびふくらはぎとなっています。(Hägglund et al. 2013) 。 ある前向きコホート研究の、566,000時間におけるサッカー選手から記録されたデータによると、4,483件のケガが確認されました(Ekstrand et al. 2011)。最もよく起こるケガのタイプは大腿の筋挫傷(ハムストリングか大腿四頭筋)で、全てのケガのうち17%を占めています。これらの大腿の筋挫傷のうち3分の1は大腿四頭筋の筋挫傷で、3分の2はハムストリングの筋挫傷でした。 当然、そのために、ほとんどの筋挫傷の研究は、特にハムストリングに関連したもので行われています。 この点に関して、遠心性のトレーニングは非常に効果的であるようです。 遠心性のトレーニングは本当にハムストリングの筋挫傷を防げるのでしょうか? つい先ごろ、遠心性のトレーニングプログラムがハムストリングの筋挫傷へどのように影響しているか評価するために、系統的レビューが行われました(Goode et al. 2015)。校閲者は遠心性のトレーニングを行ったグループと行わなかったグループの選手を比較しました。そして、それぞれのグループの中でハムストリングの筋挫傷が何件発生したかを調査しました。 二つのグループを比べるにあたって、遠心性トレーニングのグループで実際に遠心性のトレーニングを行った選手達は対照群に比べてハムストリングの筋挫傷を負った件数は少なかったことを発見しました。最終的な結果として、準拠したアスリートがハムストリングの筋挫傷を負う可能性が0.35倍に減りました。 違う言い方をすれば、遠心性のトレーニングを行わなければハムストリングをケガしてしまう確率が3倍も増えるのです! Goode et al. (2015)によるレビューが実際に書かれた当時、関連する研究は4つしかありませんでした(Askling et al. 2003; Gabbe et al. 2006; Engebretsen et al. 2008; Petersen et al. 2011)。それ以来、最低1つの研究が発表され (Van der Horst et al. 2015)この研究結果も似た結果を報告しています。 これは、かなり決定的なことだと、本当に思います。 それでは、もしすでに高い遠心性筋力を持っていれば筋挫傷を負うリスクが少なくなるのでしょうか? まあ、そんなにシンプルではありません。 高い遠心性の筋力は筋挫傷を防げるのでしょうか? 少なくとも等速性検査の場合、求心性と遠心性のハムストリングの筋力は明白なハムストリングの筋挫傷のリスクファクターではないのです(Opar et al. 2012; Freckleton & Pizzari, 2013; Van Dyk et al. 2016)。 より最近の研究では、ノルディックカールエクササイズによる遠心性の膝関節屈曲の筋力は、ハムストリング筋挫傷を予知できるかもしれないと報告されていますが(Opar et al. 2015; Timmins et al. 2015a)、すべての研究は厳密に同じ結果を報告していません(Bourne et al. 2015)。 ノルディックカール(パートナー無しのバリエーション) 同様に、大腿四頭筋においても、求心性や遠心性の膝関節伸展筋力は明白な大腿四頭筋の筋挫傷のリスクファクターではありません(Fousekis et al. 2010)。股関節内転筋の弱化は、鼠径部の筋挫傷のリスクファクターですが(Ryan et al. 2014; Whittaker et al. 2015)、さらに試験が行われるにつれ同じストーリーを校閲者たちが語るか否かは、それほど明確ではないのです。 それでは、もし筋力(遠心性の筋力も)が完璧に信頼できるリスクファクターでないにもかかわらず、遠心性のトレーニングが筋挫傷のリスクを軽減するのであれば、実際何が起こっているのでしょうか? ただ高いレベルの遠心性の筋力を持っていることではなく、遠心性のトレーニングを行うことがリスクを減らすと私は思います。 ただ全体的に強いことも含め、いろんな理由でアスリートは遠心性のフェーズで強さを発揮するかもしれません。しかしそれは、遠心性のトレーニング後の様々な適応をしてきたことを意味するわけではないのです。これらの適応はもちろん遠心性の筋力生産を高めますが、その他の影響もあります。 アスリートが非常に強いため、高いレベルの遠心性筋力を持っていることもあれば、また、遠心性のトレーニングを行ったために高い遠心性の筋力を持つアスリートもいる、というような矛盾する結果を推定するかもしれません。。 実際、Goossens et al. (2015)によると、高い等尺性対遠心性のハムストリング筋力の比率はハムストリングの筋挫傷のリスクを将来的に高める関連性があります。被験者たちが全般的に強かったとしても、これは必ずしも保護的な要因ではありません。そうではなく、鍵となったのは等尺的に筋力を生産できることよりも遠心的に筋力を発揮できることでした。このような比率を獲得するには遠心性のトレーニングに触れることが必要です。 筋挫傷を防ぐために遠心性のトレーニングは役立ちますが、この一部の理由は様々な特異的な変化が遠心性のトレーニングの後に起こるからです。ただ全体的な筋力強化だけではなく、等尺性や求心性の筋力に比べて遠心性に特化した筋力強化が大切です。 これがまとまったところで、筋挫傷がなぜ起こるのかを見てみましょう。 しかし、“筋挫傷”はともかく何を意味しているのでしょうか? “筋挫傷”はともかく何を意味しているのでしょうか? 筋挫傷の原因に関する定理を理解するには、下記のような基本的な工学専門用語への手引きが必要です: ストレスは一単位の面積における力で、この状況では単に加わる力として考えるのが最も簡単でしょう。この力はランニングやジャンプする時の衝撃を吸収する時に、通常床から体にかかります。 ひずみは相対的な長さの変化で、筋束が最初の長さに比べてどのくらいストレッチされているかを意味しています。筋の“挫傷”とは全く別の意味なので、混乱しないようにしましょう。ひずみは通常パーセンテージで考えられており、安静時の長さに比べての延長をパーセンテージが示しています。アクティブなひずみとは筋が力を発揮している時のひずみを意味しており、長さの変化に抵抗しています。 弾性ひずみの吸収されたエネルギーとはストレス−ひずみ曲線の下の面積です。ですから、ストレス(力)やひずみ(長さの変化)が大きければ大きいほど、吸収されるエネルギーも大きくなります。 それではこれらの用語が筋挫傷とどう関係しているのでしょうか? 筋挫傷はなぜ起こるのでしょうか? 筋挫傷はほぼ常に、筋がアクティブな時、伸張しながらの筋収縮中に起こります(Liu et al. 2012)。筋挫傷はアクティブなひずみの度合い(つまり相対的な筋長の変化)あるいは吸収されるエネルギーによって引き起こされるようですが、どちらがより重要な原因であるかはまだ意見がまとまっていません。 いずれにせよ、この二つのコンセプトは深く関連しています。どちらも伸張しながらの筋収縮が特徴であり(Asmussen & Bonde‐Petersen, 1974)、ストレス−ひずみ曲線の下の面積が吸収されるエネルギーです。ちなみに、ストレス−ひずみ曲線の傾度は物質の硬さと呼ばれ、適用された一単位の力による長さの変化を示しています。 ストレス−ひずみの関係は以下に現されています。 ストレス−ひずみの関係 筋挫傷のメカニズムの研究のほとんどは、一つの筋線維ごとに行われており、力は人工的に刺激され、研究の多くは矛盾した結果を報告しています。 ほとんどの研究は、アクティブなひずみが最も重要な要因だと示していますが(Garrett et al. 1987; Lieber & Friden, 1993; Talbot & Morgan, 1998; Brooks & Faulkner, 2001; Butterfield & Herzog, 2006)、他の研究ではアクティブなひずみのみが原因ではないと示しています(Tsuang et al. 2007)。その他、力が重要な要因であったり(McCully & Faulkner, 1986; Warren et al. 1993; Hasselman et al. 1995)、また違う研究では吸収されたエネルギー(マイナスの仕事とも呼ばれる)が最もよく予知する要因だと報告しています(Brooks et al. 1995; Macpherson et al. 1996; Mair et al. 1996)。 これに加え、筋全体のレベルでは、筋の構造が筋挫傷のリスクにとって重要だと思われていますが、正確にどのように筋挫傷のリスクに影響しているかははっきりしていません(Timmins et al. 2016)。例えば、より短くより羽状形の筋束を持つ人は、ハムストリングの筋挫傷のリスクが高いのですが(Silder et al. 2010; Timmins et al. 2015a; Timmins et al. 2015c)、インビトロでの研究は、羽状の筋は紡錘状の筋に比べてよりひずみに耐えられると示しており(Garrett et al. 1988)、より大きいひずみに対する保護的なメカニズムとして、筋の羽状の角度は実際に回旋することを示しています(Azizi & Roberts, 2014)。これらの矛盾している結果を和解することや、メカニズムを理解するのは難しいことです。 厳密な原因がなんであれ、筋挫傷は筋をアクティブに伸張する際に引き起こされ、吸収されたエネルギーあるいはひずみの度合いによって促されることが、研究の全体的な結果から推定できます。 よりハムストリング筋挫傷の研究を入念に見れば、これはより明確になってくるのかもしれません。

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コンディションを向上させたいなら、止めるべき3つのこと パート2/2

2. 筋力と持久力を同時に向上させようとすることを止める 次の“禁止”はもっとも一般的に間違って利用されているもので、どのように身体がトレーニングに適応していくのかについての誤った情報が多くありすぎることが主な原因です。 無尽蔵に持久力を伸ばしながら、同時に除脂肪筋肉量を増やせると信じたくない人がいるでしょうか?売りやすいアイデアですよね。 ここに問題があります:身体はそのように働かない。 ワークアウトする時、そのトレーニングは身体の反応を惹起させる信号として作用します:遺伝子発現を変化させます。どの遺伝子を“発現”させる、あるいは、抑制させるかの変化が、最終的に身体の適応として現れます。 これは、関与する細胞の過程をかなり単純化してはいますが、その問題を示すには十分です: 持久力トレーニングとレジスタンストレーニングからの信号は、異なった反応と異なった適応を起こします。 それぞれを独立してトレーニングすると、レジスタンストレーニングでは信号のカスケードが起こり、遺伝子発現を変化させ、結果としてプロテインの分解と比べてプロテイン合成の割合がかなり高くなります。最終結果として筋肉は肥大します。 持久力トレーニングは、独自の信号カスケードにより有酸素適応を促進させます:新しいミトコンドリアの生成、あるいは、ミトコンドリアの発生。 持久力・レジスタンストレーニングの両方を高いボリュームで行うと、そのどちらの適応も効果的には起きずに、結果が折衷されてしまいます。言い換えると、同時並行のトレーニングでは、初心者以外のすべての人にとって両方の信号の通り道が最適下での活性になっててしまいます。 次のように考えてください。回復と身体の新しい組織の再構築には莫大なエネルギーがかかり、身体が作ることができるエネルギーには限りがあります。身体が、大量の新しい筋組織を構築し、同時により良い血管系ネットワークを構築し、ミトコンドリア数を増加させるためのエネルギーを持つことを期待することはできません。 身体は単に、一度にすべてのことを改善させることができないのです。そのため、初心者でない限り、どちらかを選ぶ必要があります。 コンディションを向上させるという目的で、これは何を意味しているのでしょうか:筋力とパワーを増加させ、同時に持久力を伸ばすことは期待しないでください。コンディションを向上させようとする時、目標はシンプルに筋力の維持にするべきです。それだけです。 一般的に、筋力とパワーを改善させるために必要になるトレーニングボリュームの60-70%で、それらを維持することができます。つまり、コンディショントレーニングをしているのであれば、筋力トレーニングをやり過ぎてはいけません。そして、可能であれば、コンディショニングとは切り離して筋力とパワーのトレーニングセッションをするよう試みてください。 トレーニングの研究で分子反応のレビューを掘り下げたいのであれば、ここからPDFをダウンロードすることができます: Molecular responses to strength and endurance training: are they incompatible? (Hawley 2009)
 行動:同時にすべてを向上させようとするよりも、それぞれからより多くの効果を得るために、できる限り筋力トレーニングと持久力トレーニングを切り離してください。コンディショニングを向上させようとするのであれば、筋力とパワートレーニングよりも有酸素運動に多くの日をさくべきです。 覚えておいてください、ストレングストレーニングの目標は、持久力を向上させながら、現在の筋力レベルを維持することなのです。このことは、通常筋力向上に必要なボリュームの60-70%で達成することができます。 3. “高地トレーニング”マスクの使用を止める 最後の“禁止”は、もしそれを行っているのであれば、最も簡単に変えることができるものです。 始めるにあたり、そもそもなぜ“高地トレーニング”(低酸素)マスクを装着するのでしょうか? 理論的根拠としては、マスクによって呼吸できる酸素の量を減少させることで、高地における低酸素濃度の状況を模擬することになります。従って、身体をだまして、高地トレーニングによって起きる有益な適応すべてのシグナルを送らせることになります。 十分に立証されている適応は以下の通りです: 赤血球生成促進因子(赤血球数を刺激して酸素運搬能力を上げる)の増加 最大酸素摂取量(運搬される酸素量の最大値)の向上 キャピタリゼーションの増加が筋肉への酸素運搬の向上に繋がる 細胞の酸化を中和する能力と、無酸素エクササイズに耐える能力が上がる 全血液量が増える しかし、この考え方には2つの部分に問題があります: まず、高地でのトレーニングが真に実際に持久力を向上させたのかどうかの結果は、かなり混在している。 パフォーマンスの向上が見られたと報告している研究もありますが、海抜0メートルでのトレーニングと差異はないとしている研究もあり、また、パフォーマンスが低下したと報告しているものさえあります。 それらの減少は一般的に、酸素が少ない状態で高強度のトレーニングすることはかなりきついことであり、長時間高度の高い場所に晒されると筋肉量が減少するという事実に起因すると考えられています。 しかし、高地トレーニングによる個人のパフォーマンスの差異の原因は遺伝によるところが大きいのです。つまり、マイナスな反応であったとしても、身体が反応する方法を変化させることはほとんどできないということです。 そのため、たとえ必死に運動したとしても、高地トレーニングによって身体にパフォーマンスを上げる変化を与えられるのか保証はありません。 たとえ、高地トレーニングに対してパフォーマンスを上げる可能性を身体が持っていたとしても、その利点を制限する、あるいは、打ち消してしまう他の要因がいくつかあります。例えば: 生活 vs トレーニングに使われる正確な高度 高地に滞在する期間 高地トレーニングの種類、量、質 プレーしているスポーツやポジション 高地トレーニング後に低地に戻り費やした時間 それらの要因がダイヤルインされ、適切な遺伝的を持っていない限りは、高地で過ごした時間が海抜0メートルで過ごしたものとほぼ同じになるでしょう。低地トレーニングよりも良いとは言えないまでも、結果は大差ないでしょう。 2つ目の問題は、そしてそれが大きい問題なのですが、呼吸を制限するマスクを装着することでは、そもそも高地での環境を擬態することにはならないということです。 呼吸を困難にさせるマスクを単純に装着することと、高度が上がることによって起こる酸素分圧の変化の間には雲泥の差があるのです。 空気圧の違いは別にして、気温、湿度、紫外線露出の変化などがあります。 言い換えると、“高地トレーニングマスク”は高地の擬態とは何の関係性もなく、あなたを化学兵器による攻撃から生き抜くためのトレーニングしている人のように見せる以外には何の効果もないのです。 次のように考えてみてください:それら間抜けなマスクが本当にコンディションを向上させるものであるなら、地球上のすべての持久系アスリートは何年もそれらを使用していたでしょう。ハイレベルのアスリートが100ドルのマスクの代わりに、本物の低酸素テントに数千ドル費やすことには理由があるのです。 結局のところ:“高地トレーニング”マスクは高地トレーニングの代替としてより便利なものであるように見えますが、高地のコンディションの複製には程遠いものです。仮にできたとしても、高地トレーニングに対する個人の反応は、極端に個体差があるのです。 行動:身体から酸素を奪うよりも、ミトコンドリアのエネルギー産生をサポートするサプリメントを摂ることで、酸素を利用する能力を向上させましょう。それらのサプリメントはユビキノールコエンザイムQ10、ピロロキノリンキノン(PQQ)、そしてニコチン酸アミドリボシド(NR)を含みます。 結論として コンディショニングの向上は常に、正しいことをしているかを確認することだけではありません。間違ったことをすることで貴重なトレーニングの時間を無駄にしていないかを確認することでもあります。結局のところ、1日には限られた時間しかなく、そして、身体が回復できるトレーニング量にも限りがあるのです。 プロアスリートのように身体を良い状態にするためにあなたがしなければならないのは、マスクを着けて、毎日高強度インターバルトレーニングをするだけという考え方、あるいは、筋肉を肥大させると同時にコンディションを向上できるという考え方を受け入れるのは簡単ですが、真実は、それほど簡単なものではないのです。 それだけが本当に必要なものであれば、プロファイターは決して燃料切れにならないでしょうし、ジムで常に限界まで追い込んでいるようにみえる人々は世界レベルのアスリートになってしまうでしょう。 コンディショニングとは、ロケット科学のような難しいものではありませんが、まず他のなりよりも、一貫性が必要なのです。 あまりにも多くの人が受け入れている、巧妙で宣伝過剰なトレーニング方法を避けながら、様々な強度を使い分け、トレーニングを管理し、筋力トレーニングを過度にやり過ぎないようするなど、正しいことに一貫して時間を費やさなければなりません。 ここで私が紹介した3つのことを避け、一貫してコンディショニングワークを行うことで、皆さんが、より少ないことは本当に効果的であるということを発見することを保証します。

ジョール・ジェイミソン 4153字

コンディションを向上させたいなら、止めるべき3つのこと パート1/2

コンディションを改善したいと望む動機が何であろうとも、より良いシェイプになるために何をすべきなのかを正確に理解しようと試みて、インターネットや8weeks Outのようなサイトを調べまわっていることでしょう。そして、山のような情報を見つけているのは間違いないと思います。 コンディションを改善するためにするべきだと、私が伝えたことのすべては、時間もかかり、圧倒されてしまいやすいのは分かっています。 そのため、コンディションをピークに持っていくための、さらなるヒント、トリック、そしてルールを教えるよりも、今日はその反対のことをしようと思います。 この記事では、あなたがコンディションを改善したいのであれば、止めるべきことを正確に伝えています。コンディショニングに関しては、時にはより少ない事がより良いという真実があるのです。 では、始めましょう。 1. 高強度インターバルトレーニング(HIIT)のみを行うことは止める ここ数年にわたって、HIITはトレーニング業界での主流になってきました。信奉者たちは見ればわかります:トレーニングの半分くらいは心臓がいまにも爆発しそうで、本人たちは、死にそうに感じています。 痛み無くして、得るもの無し、でしょう? これを少し聞き慣れ過ぎているのかもしれません。 HII のみのトレーニング提案者達は、彼らの信念とトレーニング方法を次のような論理的根拠で説明することが多いようです: 研究では、高強度インターバルトレーニングによってより良い結果が得られた事が示されています。 ゆっくりとした方法では時間がかかり過ぎてしまう;努力に見合う最良の結果が欲しい。 私がしているスポーツや運動は、ゆっくりとした有酸素的なものではなく、爆発的で無酸素的なことが要求される。 この主題については数多くのよい研究があり、さらに少し深く掘り下げると、次のことが分かります: はい、HIITは有酸素フィットネスを向上させる素晴らしい方法であると言えます(ほとんどのケースでは最大酸素摂取量の計測がされています)。しかし、 それらの上昇は、あまり長く続きません。 このことを実証する私のお気に入りは、低・中強度の方法の重要性を軽視する情報として、真っ先に引用されるものの1つである、悪名高いタバタリサーチに由来します。 タバタの研究によると、インターバルトレーニンググループは、定常状態で有酸素運動をしたグループと比べて、最大酸素摂取量の改善がより早く見られたと報告されています。 しかし、それらの向上はたった3週間後に横ばいになりました。一方、定常状態のグループでは、実験期間全体を通して最大酸素摂取量の増加を継続してみることができたのです。 この研究が、他の何かと同様に、結果のまとめ方の背景にあるものの重要性に関しての議論でもありますが、長期間HIITのみを使用することの欠陥を証明するものでもあります。 このトレーニング方法の継続した使用は、プラトーと停滞という結果となるでしょう−たとえあなたが、自分で限界まで追い込んだと感じていたとしても。 私は、ハードにトレーニングするべきではないと言っているわけではなく、インターバルトレーニングを使用するべきでないと言っているわけでもありません。ただ、それのみをコンディションのために行うのであれば、止める必要があると言っているのです。テンポインターバルのような中等度の運動や、心拍出量法のようなさらに低強度な方法をトレーニングに導入することから始めましょう。 より長い期間コンディションの向上を楽しむだけでなく、限界を超えてオーバーリーチングやオーバートレーニングへと押しやってしまう疲労蓄積の影響の回避を促すことにもなるのです。 そのことが“ゆっくりした方法では時間がかかりすぎる”という不満に対する私の答えにつながります。低・中強度の方法はHIITよりも時間がかかりますが、そのことが、より長期間にわたり、より一貫した向上をみることができる理由の一部分になります。 コンディショニングを継続して漸進させるためには、時間と労力が必要です。1日に数分で身体を最高の状態へもっていくことができると提言している人は誰であれ、あなたに何かを売りつけようとしています。 あなたがしているスポーツが爆発的な力を要求しているため、低・中強度の方法を使用すべきでないという考え方は理にかなっているようですが、実はそうではありません。 大部分のスポーツでは、瞬発的で爆発的な一瞬の動きの後に続く、アクティブな“レスト”を必要とします。このような場合、有酸素、無酸素エネルギーシステム両方を十分に発達させること必要になります。 例えば、MMAのファイターは、すべての打撃を全力で放つことはありません。パンチやキックはかなりの回数繰り返しますし、最大下の力で放ちます。 すべての打撃を全力で打ち込んでしまうと、1ラウンド中に燃料切れになってしまうでしょう。 短距離走のように、完全に爆発的なスポーツであったとしても、低・中強度のエクササイズは必要になります。それらのエクササイズをすることで、著しい疲労を蓄積することなく、仕事量を増加することができるでしょう−競技シーズンを通して健康で高いパフォーマンスを維持したいのであれば必須になります。 要するに私は、すべてのワークアウトを毎回全力で行わないためのフリーパスを差し上げているのです。トレーニング週の中で、高強度メソッドを使用する場面があるように、低・中強度メソッドにもその場面があるのです。 鍵となるのは、トレーニングセッション間でしっかりと回復させながら漸進させ続けていくためにバランスをとることです。私は未だに、HIITのみでこのバランスをとることに成功した人物に出会ったことがありません。 行動: もし現在高強度インターバルトレーニング以外何も行っていないのであれば、それらを削減し、まず下記の2つの方法を加えることから始めてください。たとえトレーニングで常に死にそうな感覚がなくても、突然コンディションが改善され始めることに驚くことを約束します。 心拍出量 (Cardiac Output) 心拍数 130-150 30-90 分 自重や低負荷のエクササイズをサーキット形式で行う テンポインターバル (Tempo Intervals) 最大努力の70%のレベルで 8-10 秒ワーク後、60 秒のレスト(レスト中にできるだけ心拍数を低下させる) 8-16 反復 ランニング、バイキング、スイミング

ジョール・ジェイミソン 2818字

ストレングスとコンディショニングー組み合わせ、結果につながる一つの独立した賢いプログラムにするための3つのルール パート1/2

「私はストレングスアンドコンディショニングコーチです。」フィットネス業界にいる我々のほとんどは自身をそう呼ぶでしょう。しかし本当のところ、我々の多くはコンディショニング面よりもストレングス面のことの方により自信を持っているのです。 私のバイオフォース認定コンディショニングコーチコースを通して、私は賢いコーチたちが良好なコンディショニングプログラムを作成する能力において100%自信を持てるよう、自分ができる最善の手助けをしています。しかし事実はそのままですーそこにはまだ多くの誤った情報が出回っているのです。 最近私は、記事の役に立たない傾向に気づきました。ストレングスプログラムにコンディショニングワークならなんでも、特に高強度のインターバルを除くあらゆる種類を加えていることを暗示しているように見えるそれらの多くは、アーノルド・シュワルツネッガーをリチャード・シモンズにするための方法なのです。 ばかげています。 本来、賢くプログラムされた場合にコンディショニングワークは実際ストレングスとパワー増大を向上させることができるのです。問題はあなたがスタートからどのようにセットアップするかなのです。 もちろんそこには必ず、できるだけ最善の結果を得るべく、我々が各クライアントのプログラムを個々人に合わせて作るために要求される特異性の適切なレベルが常にあります。 しかし、もしあなたがそうするのであれば、我々がクライアントに向けて最善のストレングス及びコンディショニングプログラムを確実に作成するために従うべき、いくつかのガイドラインやルールもあるのです。 これから挙げるのは、私のトップルール3つです。 ルール1:常にトレーニングゴールの優先順位をつける(もしくは二つのことを同時に行おうとしない) ストレングスとコンディショニングを効果的に組み合わせるために、あなたはトレーニングの優先順位をつけるところから始めなくてはなりません。 本当のところ、あなたが初心者であったり長期の休養から戻ってきたのでない限りは、ストレングスとコンディショニングの両方を同時に向上させることは非常に難しいのです。あなたが腰を据えてプログラムをデザインし始めるとき、まずはあなた自身に一つの質問をすることから始めなくてはなりません。「私はこのプログラムでストレングスとコンディショニング、どちらを優先したいだろうか?」 両方行うことは可能ですが、どちらか一方を優先しなくてはなりません。両方を同時に向上させようとすることは、残念な結果を招く方法であり、多くの人々が誤ってしまう部分です。 これには一つの単純な理由があります。エネルギーです。 大きく強い筋肉を作るのは集中的過程であるため、身体組織を修復し、再構築し、そして再造形するためには多くのエネルギーが使われます。 コンディショニングも同様で、体中の血管網を改善し使っている筋肉により多くの酸素を供給することを可能にするのは、身体が著しい量の供給源を与えない限り起こりません。 エネルギー = 身体の通貨 新しい筋肉あるいは他の組織を構築することはもちろん、身体を動かし続けるためには相当な量のエネルギーが使われます。それがエネルギーは身体の「通貨」と、よく呼ばれるゆえんです。エネルギーを賢く消費しなくてはなりません。なぜならあなたは、その日のうちに限られた分のエネルギーしか生産できないからです。 そのゴールが何であれ、あなたが進展を望むのであれば、最も重要なことは、どのようにエネルギーを消費したいかを選択することです。 もし有酸素コンディショニングを向上する必要があるなら、時間とエネルギーのほとんどを有酸素コンディショニングに費やし、同時にストレングスとパワーに費やす時間とエネルギーはそれらを維持するために必要最低限な分だけにするのです。 もしあなたが大きく、強くなりたいのなら、第一のルールは、すでに持っているものを失うことを避ける程度の量のコンディショニングワークをこなすべきだということを意味しています。 必要以上に多くのことをするというのがよりよいというわけではないのです。 ストレングスとパワーを向上させつつ、コンディショニングを維持するためのいくつかのシンプルなガイドラインを挙げましょう。 このよくある問題を避けるために、すべてを同時に向上させようとするのではなく、コンディショニングレベルを維持するという明確なゴールとともに、ストレングスとパワープログラムにコンディショニングワークを加えるべきです。 一旦向上させたフィットネスクオリティを維持するために、正確にどれくらいのトレーニングが必要かを決める多くの異なった要素がありますが、よい目安は、向上させるために用いるべき全体のボリュームの最低80%をかけることです。 ここで、始めるための簡単なガイドラインをいくつか挙げましょう: 高いレベルのコンディショニング:もしコンディショニングの高いレベルを維持しようとするなら、何らかの形式のコンディショニングワーク30~40分間を、最低でも週4,5日行う必要があるでしょう。 中レベルのコンディショニング:もし比較的中程度のコンディショニングレベルを維持しようとするだけなら、最低30分間のコンディショニングワークを週3,4日行えばよいでしょう。 低レベルのコンディショニング:低いレベルのコンディショニングは、週3日の20~30分間のコンディショニングワークで、レベル低下を避けるのには十分でしょう。しかし、もし非常に低いレベルのコンディショニングレベルから始めるのであれば、ストレングスとパワーに集中する前に、最低でも中程度レベルまで向上させた方がよいでしょう。 簡単なアプローチは、これらのガイドラインに沿って始めて、かつ必要に応じて調整することです。たとえば、もしコンディショニングが衰えてきていると気づいたら、コンディショニングの量を5~10%増やし、それが維持するのに十分であるかどうかチェックします。もしどのようにコンディショニングをチェックすればよいかわからないのであれば、ここに助けとなる記事があります。

ジョール・ジェイミソン 2626字

ストレングスとコンディショニングー組み合わせ、結果につながる一つの独立した賢いプログラムにするための3つのルール パート2/2

ルール2:補足的なトレーニング方法を使う(もしくは方法同士を対立させない) ストレングスとコンディショニングワークを効果的に組み合わせるために次に非常に重要な要素は、方法同士を互いに競わせるのではなく、互いを補足するように使うことです。 ストレングスプログラムと共に、どのコンディショニング方法を用いるべきか? ストレングスプログラムとともに用いる的確なコンディショニング方法を選ぶことは、複雑なことではありません。どのように的確なコンディショニング方法を選ぶかを理解すること、それにはまずストレングスがどこから得られるのかを理解することが重要です。 ストレングスとパワーの向上は、たった4つの異なる主な要素から得られる結果です: 筋肉が筋繊維動員を増やすためのCNS(中枢神経系)の神経駆動の向上 より大きな力生産を可能にするために筋肉をより大きくすること より高いレベルのホルモンが放出されるための、より強力な交感神経系のアクティベーション テクニックの向上 これらすべてのことが実現されるために適切な環境を築くことは、量よりも質を強調するということを意味します(そして重い重量で爆発的なリフティングを強調します)。 最大努力や動的努力、そしてプライオメトリクスといったトレーニング方法は、すべて神経系システムの機能を向上させるために作られたものであり、反復方法は筋肉のサイズを大きくするためによく補足として用いられるものです。 覚えておきたいのは、これらの方法はすべて、トレーニング中のほとんどのエネルギー生産を主に無酸素非乳酸エネルギー系に頼ったものであるということです。その短く高強度な特質において、非乳酸系は唯一エネルギーを十分速く供給することができます。 しかしながら、非乳酸系はそれ自体ではあまり長い間エネルギーを生産することができないため、有酸素系が無酸素性代謝の副産物を取り除き、非乳酸系が必要とする基質を補充し、再びエネルギーを生産できるようにしています。 このことは、ストレングスとパワートレーニングが主に非乳酸―有酸素性代謝によって行われていることを意味します。 そのため、ストレングスワークを補足するためにコンディショニング方法を選ぶとき、下記のような大まかに同じカテゴリーに属する方法を用いる必要があります: テンポ・インターバル スレッド・ドラッギング GPPサーキット テンポ・リフティング 爆発的反復 非乳酸性インターバル 高強度連続的トレーニング これらのコンディショニング方法は、すべてストレングスやパワートレーニングと同じエネルギーシステムを用いています。つまり、これらは獲得したストレングスやパワーを損なうことなく、有酸素的能力を維持するために用いることができるということを意味しています。 賢くプログラムが組まれた場合、それらのいくつかは、疲労した筋肉への血流を増やし回復を促すことで、ストレングスとパワーの向上を助けることもできるのです。 このことを正しく理解するためには、第3のルールについてお話ししなくてはなりません。 ルール3:トレーニングを効果的に組織化する(もしくはフィットネスレベルによって異なる種類のトレーニングに分ける) トレーニングをどのように組織化するかは、結果に大きな影響を与えます。その理由は、私がはじめに話したことに戻ります:エネルギーです。 同じワークアウト、もしくは同じ日の中で異なるタイプの方法を組み合わせることは、身体がエネルギー、特にグリコーゲンをどのように蓄積し使うかということに影響するでしょう。研究は、そのことがワークアウトの結果として起こる遺伝子シグナリングに影響を与えうるということを示しています。 このシグナリングがフィットネスにおける変化を刺激するのです。そのため、トレーニングプログラムをできる限りもっとも効果的に組織化することが重要なのです。 具体的にこれをどのように行うかということもまた、あなたがどこから始めるかということに大きく関わってきます。なぜなら、現在の状況が、どれくらいのコンディショニングワークが必要として、一般的にトレーニングに対して身体がどのように反応するかということを決定づけるからです。 低いフィットネスレベル:もし低いフィットネスレベルから始めるのであれば、ストレングスワークアウトとコンディショニングを組み合わせることもできますが、コンディショニングはワークアウトの最後に行うべきです。テンポ・インターバル、HICT、スレッド・ドラッギングのような方法は特にこのレベルに良いでしょう。 中程度のフィットネスレベル:中程度のフィットネスレベルにおいては、可能であればコンディショニングは別なワークアウトとして分けられるべきですが、同じ日に行うこともできます。もしスケジュールが許すのであれば、コンディショニングワークアウトは回復を促すためにリフティングセッションの4~6時間後に行います。スレッド・ドラッギングや高強度連続性トレーニングのような、短縮性収縮のみの方法でかなり重めの負荷のエクササイズを用います。 高いフィットネスレベル:ストレングスとパワーを最も高いレベルで向上させる場合、コンディショニングワークとは別な日に分けて行うことが最良です。この分別は、あらゆる負の影響を避け、重いストレングスとパワーワークの効果を最大限にするために重要です。マックスの90%以上のストレングスと、より低い負荷のコンディショニングワークを、週の中で交互に行う高・低アプローチを用いることがもっとも効果的なアプローチです。 ご覧の通り、フィットネスレベルが高いほど、異なる種類のトレーニングを互いから分けることがより重要になります。 これはなぜなら、フィットネスが向上するにしたがって、より多くのエネルギーがトレーニングセッションとその後の回復の両方に向けられることを必要とするからです。 スクワット重量を400~500パウンドから増やすのにどれくらいのトレーニングとエネルギーがかかるかと、200~300パウンドから増やすのにどのくらいかかるのかを比べると、そこには大きな違いがあります。 より高いフィットネスチェーンに進むにつれて、あなたが向上させようとしていることの特有の要求に対し、できる限り多くのエネルギーを集中することがより重要になります。 しかしながら、これはあなたのトレーニングが完全に一次元的になる必要があるという意味ではありません。単に、異なる種類のトレーニングを互いから分けるということが、特に最も高いレベルにおいては、これまで以上により重要になるということを意味しているのです。 次に行うこと 最も必要とされているところで身体がエネルギーを消費していることを確実にするために、トレーニングゴールに優先順位をつける。ストレングスとパワーを増強しながらコンディショニングを維持することが可能なように、コンディショニングを増強させながらストレングスとパワーを維持することは可能です。残念なことに、多くのコーチたちは両方を同時に向上させようとするか、もしくは片方を無視してもう片方だけに集中しています。 補足的トレーニング方法を用いる。ストレングスとパワートレーニングは主に非乳酸―有酸素代謝によって行われます。それは、用いる最良のコンディショニング方法は同じカテゴリーに属するものであるということを意味しています。(例えばテンポ・インターバル、スレッド・ドラッギング、GPPサーキット、など) あなたの(もしくはあなたのクライアントの)フィットネスレベルに合わせる。同じワークアウト、もしくは同じ日の中で異なる種類の方法を組み合わせることは、あなたの身体がどのようにエネルギーを蓄積し使うかに影響を与えます。フィットネスレベルによって、完全な回復ができるようにトレーニングプログラムを組織化する必要があるでしょう。

ジョール・ジェイミソン 3392字

ハラスカのアダクションドロップテストの考察 パート2/2

AFとFAの両方における動きの質を評価するのに役立つHADT 評価のためのポジショニングをとることが簡単だったり難しかったりすることや、また、評価を行っているときに患者をリラックスさせるのが困難だったりすること、患者が何をしようとしているかなどは、患者の状態を知るための貴重なヒントになります。 臨床家は、これによってその人がそのパターンをどのぐらい強くもっているかのフィードバックが得られます。 患者やクライアントへの指導の道具としてのHADT 同一対象にこのテストを1、2回行った場合、最初に陽性を示した人が、リポジショニングの後に行ったら陰性になったとします。彼らは、バランスの整ったポジションがいかに重要であるかをよりよく理解しています。その違いを感じ認識することができるのです。 在宅プログラムの順守に劇的な改善があります。 ペルビックアセンションドトップテストと共に使われるとき、患者は適切なポジションを保てているか自分で把握できることもあります。 PADT www.posturalrestoration.com 股関節に潜在しているかもしれない病理を評価するHADT HADTを実施中、患者が訴える痛みや圧迫感、弾けるような音、引っかかる感じなどの症状と臨床家が評価する骨性エンドフィールやゴリゴリした音、関節の摩擦音などは、すべて関節内の損傷や他の病理の潜在の関与を示唆していると考えられます。 もし、右側の骨盤片側に陰性が示されても(特にPECパターンを軽減するための手技を施した後)、右側が適正なポジションにあるという意味ではありません。結果が陰性ということは、単にその股関節が内転できるということを示します。しかし、右側に過剰な内転と内旋があれば、腸骨大腿靭帯と関節包の上部が伸ばされているということかもしれません。 PRIテストの範疇で、最終ポジションがよりオープンエンドフィールである場合特に、陰性というのは必ずしも良い結果であるとは限りません。過度の陰性もありえます。そのような場合、パソ(病理的状態)と言います。 いろいろな人と会話する中で、また、これまで読んできた文献への反応として、何度か耳にしたコメントに次のようなことがあります:“時に、左側に陽性の結果を出そうとしているような気がします。” 実際その通りだと思います。つまり、何か問題があるのであれば、それを見つけ出したいものなのです。治療の順序は、次の段階に進む前にクリアすべき一定の基準を基に組み立てられます。次の段階に進む前に適切な姿勢を保たなければ、患者の反応やその結果もまた、影響を受けてしまうでしょう。 HADTの臨床におけるその他の利用方法: その人に合った靴をはいているかどうか、また正しい靴を選ぼうとしているかどうかを調べるのに役立ちます。新しい靴を持って来た人に、靴を履く前と履いた後でHADTを実施し結果に変化があるか調べてみます。 しかし、これはパズルのひとつのピースに過ぎません。その結果はHADTには影響を及ぼさず、他の所見に影響するかもしれません(たとえば、HG IR、水平外転など)。またはその逆かもしれません。 位置の測定をヴィジュアルインテグレーションストラテジーと共に利用した場合、環境の改善、周辺処理が制定されたかを見極めることを助けます。 一定の運動をした後に行うテスト結果に変化があることによって、在宅プログラムをなぜしなくてはならないのか、患者やクライアントに分かってもらうための素晴らしい教材になります。 臨床家が組み立てたプログラムで、その人が中立を維持しているかどうか、治療やトレーニングセッションの最後に、これを利用することによって素早くチェックできます。 セッション中に、リポジショニングのエクササイズが正しくおこなわれているかどうか、最も適切なものを行なっているかどうかを知るためにも使えます。全ての要素が取り扱われ、適切な神経可塑性が確立されるまで、さらに一貫したリポジショニングのエクササイズが必要か否かをはっきりさせるのに役立ちます。 パフォーマンストレーニングやウェイトトレーニング中、運動している間ずっと“ニュートラル”を維持しない方がいい選手もいるかもしれません。最も重要なことは、運動後の高揚した交感神経優位の状態を抜け、休息と回復できる状態に戻って来られるかということです。 これは決してHADTの効用についての総記ではありません。いくつものPRIテストと同じように、コース教材に載っている事柄のみではなく、更に他の利用方法から与えられる恩恵があります。同時に、患者/クライアントの症状やニーズが何であるのかを洞察するのに役に立ちます。

マイケル・ムリン 2030字

ハラスカのアダクションドロップテストの考察 パート1/2

ハラスカのアダクションドロップテスト(HADT)は、ポスチュラル・リストレーション・インスティチュート®で最も認知度が高く、最も広く使用されている評価方法のひとつです。骨盤に対する股関節の位置、とりわけAF(大腿骨の上で動く寛骨臼)/FA(寛骨臼の中で動く大腿骨)の位置や整合性に関する有用な情報を与えてくれます。これは、骨盤のニュートラリティ(中立性)や寛骨臼に対する大腿骨の関節の中心性、軟部組織の張りの異常を調べるのに役立つポジションテストです。両側または片側の大腿骨が寛骨臼に最適に位置していない場合、悪いフォースカップリング(偶力)を生み出し、骨盤の片側に更なる機能障害を引き起こしやすくします。疼痛や損傷、機能低下、パフォーマンス低下などが結果として生じるかもしれません。正確に実施すれば、テストとしてだけでなく他の多くの根拠から、PRI(ポスチュラル・リストレーション・インスティチュート®)の臨床家の引出しの中でも非常に役立つツールのひとつになるはずです。 HADTに熟練すれば、セットアップや動きの質、エンドフィールから得られる情報は臨床家にとって有用になるでしょう。さらに付け加えられた観察は、より主観的で実験的な要素がありますが、一方で骨盤の状態全般の貴重なデータを提供してくれます。特に、他のテストの所見と相互関係を比較すれば、随伴運動や異常運動、内在する全体的な軟部組織の張り、脊柱の関与の度合い、関節に起こっているかもしれない損傷などの情報が収集できます。HADTを実施することによる成果の最適化と、この有用な評価が提供できる他の情報について注目し考えてみたことを下記に述べます。 ポジションテストとしてのHADT テストにはいくらかの機微があり、これが結果の質に違いを生み出すようです。 “患者は左右どちらかを下に横になり、下腿部と股関節を屈曲します(90°)。患者の後方に立ち、上になった方の膝を90°の屈曲に保ちながら、股関節を他動的に屈曲、外転、伸展、そして中立位に動かします。” 上になった骨盤の片側を安定させておくのが困難である場合や、患者が脚に力を入れてしまうようであれば、陽性と考えられます。 下腿部が90°の屈曲を保てない場合や、上になっている脚を動かしていると伸展し始める場合、陽性と考えられます。 “中立位まで股関節を伸展” していく時、これはセットアップ時の上になった骨盤と相対的に見てということなので、0°または“中立位”を見極めるために身体の面を基準にするため、厳密にはどちら側をテストしているかによって異なることもあります。内転する前に右股関節を中立位まで動かすということは、左脚と同じように右脚も身体の面まで達するとは限りません。これは、左側よりすでに伸展位になっている右側の寛骨臼の位置によるものです。 “患者が後方へ転がったり、大腿が内旋したりしないように、他動的に骨盤を安定させます。” 患者の骨盤が後方へ転がらないように、自分の身体を患者の上になっている側の骨盤の後面に密着させる方が良いでしょう。あまり支えようと押し過ぎても、かえって骨盤を前方へ転がす結果になってしまうので注意すべきです。患者によって、または患者の臨床家の身体の大きさや体力によって支持の強さを変化させることにより上手くいきます。 大腿骨は内旋しがちですが、そうならないように・・・ www.posturalrestoration.com “上になっている側の寛骨が下になっている寛骨の真上に位置していることを確実にし、前頭面のスタートポジションンで偽陽性(上になっている側の寛骨が頭方へずれている)や偽陰性(上になっている側の寛骨が尾方へずれている)にならないようにします。” 股関節を適切な位置に揃えるために、右側と左側は多少異なるセットアップや固定が必要かもしれないことを覚えておいてください。 右側の脚をテストするために左側を下に横になっている人は、骨盤の右片側が側方へ傾き後方へ転がりやすいので(特に強いパターンがある場合)、それを安定させなくてはならないでしょう。 左側の脚をテストするために右側を下に横になっている人は、骨盤片側が通常の休息ポジションよりも前方へ回旋しやすく、また胸郭が内転/外転しやすいので、それを防ぐために固定しなくてはならないでしょう。骨盤を(これ以上)前方へ傾けないように、または胸部を(これ以上)伸展させないように支持する注意が必要です。 HADT陽性 HADT陰性 エリザベス・ノーブルによるイラストはポスチュラルリストレーションインスティトゥート®が所有します。ポスチュラルリストレーションインスティトゥート®2014より著作権使用の許可を取得しております。 www.posturalrestoration.com ”寛骨臼縁の前下部、横靭帯、梨状筋の制限や後下部の寛骨臼縁と大腿骨頭の後下面の衝撃(可能性として、左右どちらかの骨盤が前方に回旋、つまり前傾に伴う)などは、陽性結果を示します。特に左のエクステンションドロップテストで、左AICの変位が陽性の患者において、左側によく見られます。” 偽陰性は、偽陽性よりも起こりやすいことがあります。そして、結果としてそれ以降の治療計画に大きな影響を与えることになるのです。時間をかけて確実にセットアップをし、最適な状態でテストを行うことが必須です。 正確な結果を導き出せたか臨床家が確信を持てない場合、何回か繰り返しテストを行うことは珍しくありません。 上になっている方の骨盤を固定することはきわめて重要であり、たいていどちら側をテストしているかによって、または、骨盤の位置やパターンの強さによって、支える力を加減しながら安定させる必要があるでしょう。 上に置く手は単に支えているだけでなく、上になっている骨盤や大腿でどのようなことが起きているか(つまり随伴運動)を評価しています。 テストを行ってもまったく確信が持てなかった場合、骨盤を少し前方へ転がし再度実施してください。それから、少し後方へ転がし同様に行い、その結果を比較します。ここでは、動きの質とエンドフィールの評価が役立ちます。 また、ここで他のテストの結果とこれらの所見を比較することが重要になります。 骨盤が大きい人は、左右どちらかはベッドまで完全に下げることができないかもしれませんが、そのような場合でも検査の結果を自動的にPECとはしません。 どのような評価の結果でも、単なる陽性と陰性の両極端ではなく変動幅があります。しかし、いくつかの結果を比較して区別する能力をつけるには、他のどの特殊な整形外科的検査と同様に、繰り返しさまざまな体格の人を検査し練習する必要があります。

マイケル・ムリン 2908字