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股関節の伸展トルクはスプリントの速度と共にいかに変化するか? パート1/2

スプリントは、陸上競技としてのみでなく、チームスポーツのスキルとしても極めて重要なものである。しかし、アスリートがスプリントのパフォーマンスを向上させるために、ウェイトルームでの時間を最大限活用するにはどのようにすればよいのだろうか?この質問を解明する1つの方法は、スプリントの際の異なる下肢の筋グループの役割を評価することである。ランニング速度の上昇と共に最も大きな関節モーメントの増加を示す筋グループは、おそらく速度の向上に最も貢献している筋グループであろう。この研究は、股関節の伸筋群がより高速での走りにおいて最大の仕事量の増加を表したと示しており、これは、スプリント速度を上昇させるためにウェイトルームで最もトレーニングする必要のある筋肉群は、ハムストリングスと臀筋群であるということを示唆している。 研究論文:ランニング速度が下肢関節の動力学に及ぼす影響、シャハテ、ブランチ、ドルン、ブラウン、ローズモンド、パンディ、スポーツ&エクササイズ、医学&科学 2011年 背景 なぜスプリントにおける生体力学解析を行うのか? ランニングの際の下肢における生体力学解析は、スポーツ科学者により頻繁に行われており、それにより彼らは様々な筋活動をより理解することができ、一部のランナーが他の者よりもより速く、より効率的に、もしくは怪我をしにくくなるための鍵となる変数を特定することができるのである。 逆動力学とは何か? ランニングの際の下肢の生体力学的運動を分析する一般的な方法は、逆動力学である。逆動力学には、関節運動学と床反力を測定することにより、下肢の関節モーメント(トルク)を計算することが含まれる。モーメント(トルク)に加え、研究者たちはまた、正味出力—時間の曲線下領域として、トルクや関節角速度の産物である正味出力や、行われた仕事量を計算することが可能である。データを再考察することにより研究者たちは、下肢の筋グループがコンセントリックに活動しており、ゆえにエネルギーを生み出しているのか、もしくは、エキセントリックに活動しており、その結果としてエネルギーを吸収しているのかどうかということを説明することが可能となる。逆動力学を使用したランニングに関する以前の研究は多くの場合、支持期もしくは遊脚期のような歩行の特定の段階のみを考察することにより制限があった。他の研究は、3Dではなく矢状面における下肢の動きのみを考察することにより制限されていた。 研究者たちは何を行ったか? 研究者たちは、走りの全ての段階において3Dで下肢関節において作用するトルクを計算するために、逆動力学を使用したいと考えた。彼らはこれらのトルクがランニング速度の上昇に伴いどのように変化するのかを見たいと考えていた。そこで彼らは、オーストラリアンフットボールや陸上など、ランニングを基本とするスポーツから8名(男性5名、女性3名)の被験者を集めた。 彼らは110mの距離の総合的な室内陸上競技用トラックを使用し、それに沿い250ヘルツの速度で抽出する22台のカメラを設置した。これらのカメラはトラックの80mの距離で走者からのデータを集めた。カメラにより認知されるよう、反射マーカが走者の解剖学的指標に付けられた。トラックのデータを採取する場所の中央には7.2mの距離にわたり、多数のフォースプレートが設置された。フォースプレートは走者から隠すためトラックの下へと配置された。研究者たちは3.5、5.0、7.0m/s、及び最高のスプリント速度にてデータを採取した。 何が起こったのか? 研究結果の要約 平均スプリント速度は8.95 ± 0.70m/sであった。研究者たちは、股関節、膝関節、足関節における33の異なるトルク、正味出力、行われた仕事量の値を計算した。彼らは、これらのうち29の値がランニング速度の上昇と共に増加したことを発見した。しかしその後の分析では、いくつかのランニング速度の状態は互いに有意な差違はなく、よって29の値のうち12のみが有意な増加を示したということを発見している。 ランニング速度の上昇に伴う関節トルクの増加 研究者たちは、遊脚相初期と終期においてランニング速度の上昇に伴い増加したのは、股関節及び膝関節における矢状面のトルクであったということを発見した。下記のグラフは遊脚相の初期と終期における関節可動域の増加を示している。 このグラフは、最大股関節屈曲トルクが最大膝関節伸展トルクに比べ常に非常に大きいということを示している。しかし最大股関節屈曲トルクは3.5m/sから8.95m/sで295%増加した一方、膝関節伸展トルクはより速く495%増加していた。 このグラフは、最大股関節伸展トルクは最大膝関節屈曲トルクよりも常に非常に大きいということを示している。更に最大股関節伸展トルクは3.5m/sから8.95m/sで360%増加している一方、最大膝関節屈曲トルクは少々遅く232%増加していた。これに加え、研究者たちは、立脚相の最大膝関節伸展トルクはランニング速度の上昇によりほとんど影響を受けなかったことを発見している。様々な研究者たちは、立脚相の膝関節伸展の役割は、重心を引き上げ、重力に対抗することであると認識している。初期の研究者たち(例:マンロー1987年、ニグ1987年)は、ランニング速度の上昇に伴う垂直床反力の増加は直線状であると考えていたが、バーグヘリ(2011年)を含む後期の研究者たちは、垂直床反力はあるポイントまでしか増加せず、その後は横ばいとなることを発見しているため、このことは理にかなっている。ゆえに現時点では、垂直床反力は有意には増加しないため、膝関節伸筋群のモーメントを増加する必要性はないのである。

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筋長は疲労に影響を及ぼすか? パート2/2

何が起こったか? 疲労前測定結果 研究者たちは、最大随意膝関節伸展トルクと、一対の電気刺激(二重)により引き起こされた膝関節伸展トルクはどちらも、長筋長の際よりも短筋長の際により高かったと記述している。その差違は下記のグラフに示されている。 しかしながら彼らはまた、筋活動と大腿二頭筋の共同活動は、より大きな膝関節伸展トルクを生み出すにもかかわらず、短筋長の際に低かったということを発見した。これらの結果は下記のグラフに表されている。 疲労発生 研究者たちは、疲労性運動の際、必要であるトルクの減少を得るために必要な随意等尺収縮の継続時間は、長筋長に対してよりも短筋長に対しての方がより長かったということを発見した。彼らは、3つの疲労性収縮の総合継続時間は、長筋長に対してよりも短筋長に対しての方が68.4 ± 19.6%長かったと報告している。しかしながら、このより大きな疲労抵抗にもかかわらず、同等のトルク減少の結果としての筋活動の減少は、下記のグラフに示されるように短い筋長において非常に大きかった。 疲労後測定結果 下記のグラフに示されているように、研究者たちは、両方の疲労性運動後の最大トルクは、短長両方の筋長において同様に減少したということを発見した。 研究者たちは、長い疲労性運動は、疲労性運動後の最大随意等尺収縮の際に、短筋長活動もしくは長筋長活動にわずかな影響しか及ぼさなかったということを発見した。しかしながら下記のグラフに見られるように、短い疲労性運動は両方の活動を同様に減少させている。 つまり短い疲労性収縮は筋活動の低下を引き起こすが、長い疲労性収縮は低下を引き起こさないのである。結局のところ、短長の長さの異なるテストによっての差異は僅かなものである。重要なこととして、疲労性運動の種類、筋肉の新鮮さや疲労度に関わりなく、その活動は短筋長においてよりも、長筋長においての方が常により大きいということもまた、上記のグラフから見ることができる。 研究者たちはどのような結論に達したか? 研究者たちは、神経活性化はフレッシュ及び疲労した筋肉の両方において筋長に依存し、疲労の種類はこの関係に影響を及ぼさないという結論に至った。 更に研究者たちは、疲労を誘発する際の筋長は、疲労後の筋活動のレベルに対し重要な影響を持っていると結論付けた。この研究においては、短い疲労性運動は、あるとしてもわずかの低下しか引き起こさないようである長い疲労性運動に比較し、より大きな筋活動の低下を引き起こしていた。 ゆえに研究者たちは、短い疲労性最大随意等尺収縮は、有意な神経活性化の減少によって証明されるように、主に中枢神経系疲労につながり、一方、長い疲労性最大随意等尺収縮は筋節自体の末梢疲労を引き起こすようであると示唆している。 ゆえに研究者たちは、「運動が行われる角度は、筋神経系の反応に強い影響を及ぼすため、リハビリテーション、スポーツトレーニング、もしくは生理学的研究のためには考慮にいれるべき有意なパラメーターである」という結論に至った。 制限要素は何か? この研究はレジスタンストレーニグを行っている被験者ではなく、身体的に活発である被験者を用い、大腿四頭筋に対しての実験を行っている。他の集団や異なる筋グループでは異なる結果が得られたかもしれない。また研究者たちは、2つの関節角度においてのみ実験を行っているが、他の関節角度においては異なる結果が得られたかもしれない。 実践的な意義は何か? 筋活動(筋電図で測定)はフレッシュもしくは疲労した筋肉の両方において筋長に依存しており、疲労性収縮の種類はこの関係に全く影響を及ぼさない。 疲労が誘発された際の筋長は、いかなる筋長においても疲労後の筋活性化の度合いに影響を及ぼす。 短い疲労性最大随意等尺収縮は、主に中枢神経系疲労につながる可能性があり、長い疲労性最大随意等尺収縮は筋節自体の末梢疲労を引き起こす可能性がある。

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筋長は疲労に影響を及ぼすか? パート1/2

異なる長さにおいて筋肉の活動が異なるという事実は、フィットネス業界において多数の人から無視されている。長さと張力の関係は筋肉生理学において最も興味深い側面の一つであるゆえ、これは非常に恥ずべきことである。この関係を理解すると、なぜ筋肉がある特定の関節角度においてより強く、その他の関節角度においてより弱いのかを説明するのに役立つ。研究者たちは、異なる長さにおける筋肉全体の強度の差違は、筋繊維における個々の筋節の重なり度合いによりもたらされると考えている。 この記事ではクリス・ビアズリーが、異なる筋長において筋活性がどのように異なるのかを示している刺激的な研究を概説している。さらにそれは、この強度の差違が、筋肉がフレッシュであるのか、疲労しているのかにかかわらず起こるということを示している。更に興味深いことにこの研究は、疲労をもたらす収縮後の筋活動は、疲労性の収縮が行われた筋長により異なる度合いで減少すると示している。つまり、同様の疲労性活動を異なる関節可動域にて行うことは、全く異なる疲労反応につながるのである。 研究論文: 異なる筋長における最大等尺性収縮後の神経活性化、デスブロス、ババルト、メイヤー、プーソン、スポーツ&エクササイズ、医学&科学2006年 背景 研究者たちは、以前の研究により筋肉への神経伝達は、その長さによって変化するということが発見されていると記述している。これは、最大力が開発される、モーメントアームが最良である、もしくはその両方において、筋肉が最適の長さ以外で強度を維持することを可能とするメカニズムであると考えられている。 疲労に関して研究者たちは、神経筋の疲労は中枢疲労と末梢疲労の2つに分けることができると解説している。彼らは、中枢疲労は運動皮質と神経筋接合部の間の神経興奮の変化において最も顕著にみられ、末梢疲労は神経接合部と筋節の架橋との間の変化として定義することができると示唆している。 研究者たちは、いくつかの研究が、短い筋長よりもむしろ長い筋長において行われた場合、最大下、もしくは最大等尺性膝関節伸展後に個人がより大きな疲労を経験したということを発見しているため、疲労は筋長に依存しているようであると解説している。彼らは、この研究においてはいかなる中枢疲労の変化の兆候は無く、ゆえにそれは抹消疲労の差違は、長筋長において観察された、より大きな疲労が原因であると示唆している、と記述している。 研究者たちは何を行ったか? 研究者たちは、異なる筋長における神経活性化のパターンが、疲労しているコンディションにおいても一貫性を持つのかどうかをみたいと考えた。彼らはまた、筋長が最大等尺性随意収縮(MVICs) 後の疲労に及ぼす影響を再調査したいとも考えた。彼らは単収縮補間法、筋電図活動、及び2つの異なる筋長(短/長)における最大随意、及び電気的に励起された二重トルクを使い、筋活動を評価した。彼らは、2つの異なるセッションの際、これらそれぞれの筋長において行われた疲労性の運動の前後に測定を行った。 単収縮補間法は、最大随意収縮(MVCs)の際の筋活動の度合いを評価する方法である。単収縮とは筋肉への単一電気パルスであり、通常電極を用いて引き起こされる。補間された単収縮とは、筋肉が既に最大随意収縮している際に単収縮により引き起こされる力の増加のことである。これは被験者がどれほど効率的に随意に筋肉を動員できるかどうかを評価する。 研究者たちは、2週間の間隔をあけて行われる2つのテストセッションからなる実験の為に、身体的に活発である12名の男性被験者を集めた。各セッションは、異なる筋長における大腿四頭筋への疲労性エクササイズの前後に行われた筋活動テストで構成された。 短筋長のセッションは40度の膝関節屈曲において行われ、長筋長のセッションは100度の膝関節屈曲位において行われた。重要なこととして、短長両方の疲労セッションは、短時間、及び長時間の最大随意等尺収縮に対して検査された。ゆえに各筋長における最大随意等尺収縮は、各筋長において行われた各疲労性運動後にテストされている。 疲労性の運動は、各収縮間に1分の休憩を入れた、ある一定のトルクの減少(疲労前最大随意等尺収縮の20%、40%、60%、の減少)が見られるまで維持された、3回の最大随意等尺収縮から成っていた。 研究者たちは、以前の研究が最大大腿四頭筋トルクは70度の膝関節屈曲において起こると示していたため、これらの2つの関節可動域を選択したと説明している。ゆえに研究者たちはこの最大値の前後30度である短長の長さを選択した。 研究者たちは、疲労性運動の前後に、最大随意等尺収縮の前後及び最中に電気刺激を与えながら、被験者に5秒間の膝関節伸展最大随意等尺収縮を2回行わせた。 彼らは、最大随意等尺収縮の前に、2組の電気インパルス(2重)と単一の電気インパルスを、弛緩している大腿四頭筋へ2秒の間隔で流した。 彼らは、最大随意等尺収縮の際に、収縮している筋肉に対し2つの二重インパルスを3秒の間隔で流した。 最後に彼らは、最大随意等尺収縮の1秒後に、2つの二重インパルスを2秒の間隔を開けて弛緩した筋肉へ流した。 また研究者たちは、実験中表面電極を使用し、外側広筋、大腿直筋、大腿二頭筋(長頭)から筋電図記録をとっている。

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限界に至るまでのトレーニングは筋力の増加に影響を及ぼすか? パート2/2

限界までトレーニングを行うことの筋力強化に対する効果は何か?(続き) ロートン (2004年) – 研究者たちは、26名の男性エリートジュニアバスケ選手とサッカー選手における、2つのトレーニング方法の効果について比較した。2つのグループにおいて被験者は、6週間に渡り6レップを4セット、もしくは3レップを8セットのベンチプレスを行った。より疲労度が大きかった6レップを4セット行ったグループは、3レップを8セット行ったグループ(4.9%)に比べ、6RMの筋力が著しく向上した(9.7%)が、パワーの向上に関しては2つのグループの間で有意な差違は無かった。 フォランド (2002年) – 研究者たちは、健康な23名の成人における2つのトレーニング方法の効果を比較した。一方のグループはセット間に30秒のレストを挟んで10レップを4セット(より大きな疲労のグループ)、他方のグループは各レップ間に30秒のレストをとりながら、40レップ(より少ない疲労のグループ)の両側ニーエクステンションマシーンを使用したトレーニングを、平均1RMの73%で週に3回行った。9週間に渡るトレーニングの後、研究者たちは、最大等尺性膝伸展筋力の測定において両方のグループで類似した向上が見られたということを発見した。 ルーニー (1994年) – 研究者たちは、量を適合させたプログラムの中において、42名の健康な被験者に対しセット間のレストが筋力に及ぼす影響を評価した。被験者たちは、レスト無しグループ、レストグループ、コントロールグループへと振り分けられた。2つのトレーニンググループは6週間に渡り、週に3回、6RMの負荷で6-10回のカールを行うことにより上腕二頭筋のトレーニングを実施した。レスト無しグループは全てのレップをレスト無しで行い、レストグループは各レップ間に30秒のレストを入れた。研究者たちは、限界に至るまでトレーニングを行ったグループは著しく大幅な筋力の増加を示したと発見している。しかしコントロールグループと比較すると両方のトレーニンググループともに、筋力は増加していた。 ショット (1995年) – 研究者たちは、7名の被験者において、14週間に渡り週に3回、最大随意等尺性収縮(MVIC)の70%での、短く間欠的な筋収縮(より少ない疲労のグループ)と長く継続的な筋収縮(より大きな疲労のグループ)という2つのタイプの等尺性ストレングストレーニングによる適応を比較した。右脚のトレーニングとして、各筋収縮の間に2秒のレストとセット間に2分のレストを入れた、3秒間の筋収縮が10回4セット行われ、左脚のトレーニングとして、セット間に1分のレストを入れた30秒の筋収縮が4セット行われた。研究者たちは、短い間欠的な筋収縮よりも、長く継続的な筋収縮の方がより著しくMVICを向上させると発見した。 これらの研究をどのように分析することができるか? 研究プロトコルと結果の評価基準のばらつきにより、結論を出すことは多少困難ではあるが、要約すると、限界まで至らぬよう(もしくはより少ない疲労)トレーニングを行った際に比べ、限界まで(もしくはより大きな疲労)トレーニングを行った際の方が、ほとんどの測定値において、その筋力はより大幅に向上しているようである。しかしながら、全ての研究が全ての筋力の測定値に対してこれを示しているわけではない。例えばフォランド(2002年)は、2つのトレーニング方法においてMVICの筋力に差異はないと報告しており、イスキエルド(2006年)は1RMの筋力に関する限り違いはないと報告している。下記の表は上記の実験の結果を表したものである。 ドリンクウォーター(2007年)は、4x6,8x3,もしくは12x3(セットxレップ)のベンチプレスを週に3回、6週間に渡りトレーニングを行った22名のチームスポーツ選手において、限界を超えたトレーニングが限界に至るまでのトレーニングよりも優れた結果を生み出すかどうかを評価した。8x3のプログラムと比較し、4x6のプログラムにはより長いインターバルが含まれており、12x3のプログラムにはより多いトレーニング量が含まれていた。ゆえにこれら両方のプログラムは、望ましいレップ数を完了するためにより多くの強制的なレップを行うようデザインされていた。研究者たちは、レップの限界には達したものの、追加の強制的なレップも追加のセット量も、基本の8x3のプログラムに比べ、更に大きな筋力の獲得へは繋がらなかったということを発見した。 実践的な意義は何か? ストレングスアスリートに対しては、限界に至るトレーニングを組み込むことが、より筋力の増加につながり得るという十分な科学的根拠がある。しかし、限界までのトレーニングは回復に影響を及ぼし得ることから、各アスリートにふさわしい限度内で慎重に使われるべきである。

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限界に至るまでのトレーニングは筋力の増加に影響を及ぼすか? パート1/2

ストレングストレーニングの際、筋限界に至るまで行うべきかどうかは、フィットネス業界における意義深い議論の源である。しかしながら、一般紙における関心度の高さにもかかわらず、研究者たちはこの分野における詳細な研究をあまり行っていない。そのため、量を適合させた長期のトレーニング研究は数少なく稀である。その結果として、限界に至るまでのトレーニングが、筋力の増加を最大化するために有益であるかどうかを知ることは困難である。 背景 限界までのトレーニングに関する全ての議論は困難な問題を伴っており、それは下記のように要約することができる。 コーチ間における合意の欠如 – 瞬間的な筋限界に至るトレーニングは、フィットネス業界においてよくみられる議題であるが、それが筋力の増加を最大化するために必要かどうかについて、ストレングスコーチ、パワーリフティングコーチ、及びパーソナルトレーナー間で一致した良好な意見は存在しない。その結果として、トレーニングを行っているかなりの割合の人が定期的に筋限界までトレーニングを行っているが、同様にかなりの割合の人が一定のワークアウトにおいて限界まで行くことは稀である。 研究プロトコルでは一般的に常に限界まで行う – トレーニング期間中の筋力の増加を調査している研究論文においては、一般的に全てのセットが限界に至るまで行われている。ゆえに研究論文が伝えていることと、トレーニングを行う人達によって実際に行われているであろうことの間で矛盾が生じている。これは、多くの人に対して一部の研究情報の適応性を制限してしまう可能性がある。 限界の定義が微妙である – 一部の人たちにとっては、彼らのトレーニング限界の定義が非常に単純なものであるということが明白であるように思えるかもしれないが、全ての人がその言葉の意味に対して同意しているわけではない。一般に、関わっている筋肉(これが多関節運動における複合問題であるかもしれないことを受け入れ)の瞬間的な筋限界、そして、もはやそのエクササイズを必要条件である厳密なセットまで行うことが不可能なポイントである技術的運動限界という、2つの主な定義がある。 全ての運動単位を動員するために限界は必要でないかもしれない – 一部の研究者たちと、限界までトレーニングを行うことの支持者たちは、限界に至るまでトレーニングを行うことは、全ての運動単位を動員するために必要であると提言しているが、研究はこの見解を完全に支持しているわけではない。サンドトラップ(2012年)は15RMの負荷で限界まで行われた各レップにおいて、ラテラルレイズの筋電図活動を調査した。彼らは、筋活動のプラトーへは15RMの負荷において10-12レップで達するということを発見し、それは少なくともトレーニングを行っていない個人においては、全運動単位を全て動員するために完全な限界までトレーニングを行う必要はないということを意味すると解釈した。 要約すると、記憶しておくべき重要なことは、筋限界の効果(そして意味をなすために正確にどの筋限界を使うべきか)に関する研究は、限界までのエクササイズを含むプロトコルを使用した研究が、どれほど頻繁に行われているかを考慮すると、驚くほどに数が少ない。 限界までトレーニングを行うことの筋力強化に対する効果は何か? 下記のトレーニング研究は、様々な異なるアプローチを用い、同じエクササイズを筋限界に至らぬよう(もしくは少々の疲労程度まで)行った、量を適合させたグループと比較し、筋限界(もしくは単に重度の疲労)に至るまでエクササイズを行ったグループの筋力の増加への影響について調査している。 イスキエルド (2006年) – 研究者たちは身体的に活発な42名の男性において、11週間に渡るレジスタンストレーニングと、それに続く5週間の全く同じ最大筋力及びパワートレーニングを、限界に至るまで行うこと、もしくは限界に至らぬよう行うことによる効果を評価した。最初の11週間の段階では、研究者たちは、両方のグループが1RMのベンチプレスとスクワットにおいて同等の向上を示し、スクワットの際の最大レップにおいて同等の向上を示したが、限界に至るまでトレーニングを行ったグループは、ベンチプレスの際の最大レップにおいてより大きな向上を示したということを発見した。しかしながら5週間のピーク段階では、限界にまで至らなかったグループが、下半身において下肢のより大きな筋出力を示し、ベンチプレスを行う際の最大レップにおいてもより大きな向上を示した。研究者たちは、限界に至るまでのトレーニングが筋持久力を高める可能性があるのに対し、限界にまで至らないトレーニングには最大筋力とパワーへの恩恵があるかもしれないと示唆している。 ドリンクウォーター (2006年) – 研究者たちは、エリートジュニアアスリートにおいて、6RMのベンチプレスの筋力と40キロでのベンチスローパワーに対する、レップの限界に至るまでのトレーニングの効果について評価した。2つのグループの被験者は、6週間に渡り週に3回のベンチプレストレーニングを同量行った。一方のグループは260秒毎に6レップを4セット行うことで、レップの限界に至るまでトレーニングを行い、他方のグループは113秒毎に3レップを8セット行うことにより、総合的には同量のレップ数ではあるが、限界にまでは至らぬようトレーニングを行った。研究者たちは、限界までトレーニングを行ったグループがレップの筋力とベンチスローのパワーの両方においてより大きな向上を示したことを発見した。

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パラレルスクワットはパーシャルスクワットに優るか? パート2/2

何が起こったのか?(続き) 等尺性膝関節伸展トルクの向上 研究者たちは、下のグラフで見られるように、最大等尺性膝関節伸展トルクは異なる膝関節角度において増加の割合が異なるということを報告している。105度における最大等尺性膝関節伸展トルクの増加は、パーシャルスクワットグループよりもパラレルグループにおいて有意に大きかった。 カウンタームーブメント及びスクワットジャンプパフォーマンスの向上 研究者たちは、両方のグループにおいてカウンタームーブメント及びスクワットジャンプのパフォーマンスが向上したと報告している。しかしパラレルスクワットグループはパーシャルスクワットグループに比べ、カウンタームーブメントジャンプのパフォーマンスが非有意により大きく、スクワットジャンプパフォーマンスが有意により大きく向上している。これらの結果は下記のグラフに示されている。 筋量 研究者たちは、パラレルスクワットグループでは全ての測定位置において大腿前面の筋断面積が増加したが、パーシャルスクワットグループでは2つの最も近位の測定位置においてのみ増加が見られたと報告している。さらに彼らは、全ての測定位置における筋肉の断面積は、パラレルスクワットグループにおいてより増加したと記述している。下記のグラフは大腿の前面及び背面の異なる位置における筋断面積の増加を示している。 筋構造 研究者たちは、トレーニングプログラムの結果として両方のグループにおいて羽状角度が有意に増加したと報告している。しかしながらグループ間での有意な差違は見られなかった。 腱断面積 研究者たちは、どちらのグループに対しても、膝蓋腱の腱断面積、もしくはコラーゲン合成のいかなる変化も発見しなかった。 研究者たちはどのような結論に達したのか? 研究者たちは、12週間の期分けされたパラレル及びパーシャルスクワットトレーニングは、パラレル及びパーシャルスクワットの1RM、カウンタームーブメントジャンプのパフォーマンス、筋肉の羽状角度の増加を生み出したという結論に至った。研究者たちはまた、パラレルスクワットトレーニングのみが、ジャンプパフォーマンス、等尺性膝関節伸展の筋力、及び9つの異なる測定位置における大腿前部の筋断面積の有意な向上を生み出したという結論に至った。彼らは、パーシャルスクワットトレーニングは、最近位の2点における大腿前部 の筋断面積の増加のみを生み出したという結論に至った。 制限要素は何か? この研究は被験者の規模が小さかったことに制限があり、より大きな被験者の規模であれば発見されたかもしれないような差異が、非有意として見逃されてしまっているかもしれない。さらにこの研究は、パラレルスクワットとパーシャルスクワットを行うグループ両方に対して、その適応が付加的であるのか、もしくは相反するのかを判断するテストを行っていなかったことに制限があった。 実践的意義は何か? パラレルスクワットはジャンプパフォーマンスを向上させるためにより優れており、ゆえにジャンプや跳躍を含むスポーツに参加しているアスリートに対してはパーシャルスクワットよりも優先されるべきである。 パラレルスクワットは大腿部の筋断面積を向上させることに優れており、ゆえに脚の筋肉のサイズを増加させたいボディービルダーやフィジークアスリートに対してはパーシャルスクワットよりも優先させるべきである。 パーシャルスクワットは近位の大腿部の筋断面積のみを増加させる。ゆえに特に脚の筋肉組織のこの部位のみの筋増進が必要とされる場合は、パーシャルスクワットが有用かもしれない。 パーシャルスクワットはパラレルスクワットと比較し、必ずしも腱強度の向上につながるわけではない。ゆえにボディービルダーにとって、腱の傷害リスクを減らすことを目的とし腱の強度を増加するためには、パーシャルスクワットは行う価値がないかもしれない。 パラレルスクワットはパラレルスクワットの1RMのパフォーマンスを向上させることに優れており、ゆえに競技の中でパラレルスクワットの深さまで行うことが要求される連盟において競技を行っているパワーリフターに対しては、パーシャルスクワットよりも優先されるべきである。 パーシャルスクワットでもパラレルスクワットの1RMパフォーマンスの向上をもたらすことは可能である。ゆえにパラレルスクワットトレーニングを通じてパラレルスクワットの1RMを増加させることに行き詰まった上級アスリートに対しては、実行可能な代替案、もしくは補助的なリフトとしてパーシャルスクワットを使うことが可能である。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 2044字

パラレルスクワットはパーシャルスクワットに優るか? パート1/2

ストレングスコーチや経験豊富なウェイトトレーナーはしばしば、若く経験の少ないアスリートに対し、成功の様々な度合いによって、バーから負荷を外しより深くスクワットするよう勧めてきた。彼らは、より深いスクワットは、使用する負荷が軽いものであったとしても、より良い筋力及び筋量の増加を生み出すと示唆している。しかしこの主張の背後にはどのような科学的根拠があるのだろうか?幸運なことに最近行われた研究では、一方のグループがパラレルスクワットを使い、他方のグループがパーシャルスクワットを使った2つのグループの直接比較を行っている。この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)がその論点を理解するために研究論文の再考察を行う。 研究論文:高負荷スクワットにおける筋肉と腱の適応に対する可動域の影響、ブルームクイスト、ラングバーグ、カールセン、マズガード、ボッセン、ラステッド、応用生理学、ヨーロピアンジャーナル2013年 背景 レジスタンストレーニングは、筋力の増加、より大きな断面積、より良い神経制御、筋構築の変化、筋繊維タイプの変化、長さと張力の関係における変化を含む様々な筋肉の適応を生み出すことでよく知られている。しかもこれら各種の適応の正確な範囲及び特質は、負荷、量、可動域、及び動きの速度を含む様々な要素に依存している。 しかしながら、パラレルスクワットとパーシャルスクワットのカウンタームーブメントジャンプパフォーマンスに対する効果には差違があり、パラレルスクワットの方がより優れたトレーニング効果を生み出す、と報告する研究が以前に行われてはいるものの、可動域についての研究は限られている。さらに、筋肉の適応に対する研究に比べ小規模の研究ではあるが、レジスタンストレーニングが軟部組織にも影響を及ぼすことを知り得ている。また最近では、動物及び人体実験による研究において、腱の強度がレジスタンストレーニング後に増すことを報告している。 研究者たちは何を行ったのか? 研究者たちは、同じ相対負荷でのパラレルスクワットとパーシャルスクワットが、異なる筋肉と腱の適応、及び垂直跳びのパフォーマンスにおける向上を生み出すのかどうかを調査したいと考えた。研究者たちは、以前の研究に基づき、垂直跳びのパフォーマンスはパラレルスクワットトレーニングにより更に向上するであろうという仮説を立てた。また、使用されたより大きな絶対負荷に基づき研究者たちは、腱の断面積はパーシャルスクワットによりかなり増加するであろうという仮説を立てた。 研究者たちは、スクワットパフォーマンスのエクササイズを含むレジスタンストレーニングを6ヶ月以上行っている、24名の男性被験者を集めた。被験者たちはパラレルスクワットグループとパーシャルスクワットグループの2つのグループに分けられた。被験者たちは12週間にわたり、1週間に3回のスクワットワークアウトから成る期分けされたプログラムを行った。パーシャルスクワットは60度の膝関節屈曲まで行われ、パラレルスクワットは120度の膝関節屈曲まで行われた。12週間のトレーニングの前後に研究者たちは、1RMスクワットテスト、40,75,105度の膝関節角度における等尺性膝関節伸展トルクテスト、スクワット及びカウンタームーブメントジャンプテストの両方を含むパフォーマンステストを行った。 研究者たちはまた、磁気共鳴画像(MRI)を使用し、近位から遠位の順に9箇所の距離で大腿部の筋肉及び膝蓋腱の断面積を測定した。彼らは2重エネルギーX線吸収測定法(DEXA)を用い総除脂肪体重を測定した。彼らはまた、超音波を使用し、右外側広筋の筋構造パラメーター(羽状角度及び筋肉厚)を算出した。最後に彼らは膝蓋腱におけるコラーゲン合成を測定するために微小透析を用いた。 何が起こったのか? 1RMスクワットの向上 研究者たちは、両方のグループでパラレルスクワット及びパーシャルスクワット両方に対する1RMが増加したことを報告した。しかしパラレルスクワットグループはパラレル及びパーシャルスクワットのパフォーマンスの両方において同様に向上が見られたのに対し、パーシャルスクワットグループは下記のグラフに見られるように、パーシャルスクワットのパフォーマンスがより大きく向上し、パラレルスクワットのパフォーマンスでは向上の程度が少なかった。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 1934字

ジャンプ能力を向上するためにオリンピックリフトは最善であるか? パート2/2

何が起こったのか? アスレチックパフォーマンス測定における向上 研究者たちは、どちらのグループにおいても、1RMベンチプレス、40ヤードスプリントタイム、T—ドリル、垂直跳びの高さ及びパワー、体重においていかなる向上も発見しなかった。オフシーズントレーニングプログラムの目的がこれらの特質を向上することであるとすれば、これは、両方のプログラムが不成功であったか、あるいは研究が動力不足であったことを示唆している。しかしながら、両方のプログラムが1RMスクワットにおける向上を達成したということを観察しており、その結果は下記のグラフに示されている。 グループ間における有意な差違 研究者たちは残念なことに、グループ間における多くの統計的に有意な差違は発見しなかった。唯一観察された有意な差違は、従来のパワーリフティンググループに比べオリンピックウェイトリフティンググループにおいてジャンプ能力が有意に向上したということであった。従来のパワーリフティンググループはジャンプの高さが40.8 ± 8.94cm から 40.5 ± 6.8cm へと減少したのに対し、オリンピックウェイトリフターはジャンプの高さが44.2 ± 2.14cm から 46.8 ± 6.1cm へと非有意に増加した。しかしどちらのグループもジャンプの高さが介入前に比べ介入後に有意に向上していなかったため、これらの発見は慎重に解釈されるべきである。 グループ間における非有意な差違 研究者たちはまた、従来のパワーリフティンググループにおいて、オリンピックウェイトリフティンググループよりも1RMベンチ及びジャンプのパワーがより向上した一方、オリンピックウェイトリフティンググループにおいては、従来のパワーリフティンググループよりも40ヤードスプリント速度がより向上したという、いくつかの非有意な傾向を観察している。 傷害統計値 研究者たちは、それぞれ1名の被験者がスプリントトレーニング、もしくは敏捷性トレーニングの際に負った傷害のため、各グループから脱落したということを観察した。彼らはまた、オリンピックウェイトリフティンググループにおいて他の被験者がスナッチエクササイズを行っている際に負傷したということも記述している。 研究者たちはどのような結論に達したか? 研究者たちは、3部の大学フットボール選手において、オリンピックウェイトリフティングは従来の高負荷レジスタンストレーニングよりも、ジャンプ能力の向上にわずかにより大きな利益をもたらすという結論に至った。しかしながらオリンピックウェイトリフティンググループと高負荷レジスタンストレーニンググループのどちらも15週間の介入において、実際にはジャンプの高さが有意に向上しなかったため、これらの発見は慎重に解釈されるべきである。また、この研究は比類のないものではなく、他の研究も同様に曖昧な結果を示しているということは注目に値する。(例:シャネル2008年) 制限要素は何か? この研究は下記の様ないくつかの点において制限があった。 テスト結果は、テストにおける向上に対し様々な非有意な傾向を示していたが、研究からそれらを統計的に発見することはできなかった。これは、使用した被験者のグループが非常に小さく、また、ラインマンとバックスの両方が研究に含まれていたことから、被験者の特性が多岐に渡っていたためであったかもしれない。 その研究は、両方のプログラムにおいてベンチプレスとスクワットの両方を含むパワーリフティングエクササイズが使用されたという点で制限されていた。実のところ2つのグループの主な差違は、オリンピックグループはスナッチとクリーンプルを行い、一方従来のパワーリフティンググループはマシンを基にしたエクササイズとフリーウェイトを使用したパワーリフティングの補助的なエクササイズを行ったということであった。ゆえにその研究は、オリンピックウェイトリフティングのバリエーションと、従来のパワーリフティングプログラムへの追加エクササイズとしての、マシンを基としたボディービルディング、及び補助的なフリーウェイトでのパワーリフティングエクササイズを比較しているようであった。 オリンピックリフトは実際にはオリンピックリフトのバリエーションであり、実際にフルリフトが使用されたと示唆するこの研究の題名と矛盾する。オリンピックウェイトリフティンググループは実際には主に、スナッチプル、クリーンプル、パワーシュラグ、及びジャンプスクワットを行った。 各グループへの被験者の割り振りが無作為でなかった。被験者はオリンピックリフトを行う能力を基にオリンピックウェイトリフティンググループへ割り当てられた。ゆえにこの選択方法は、アスリートが無作為に割り振られた場合に得られた結果よりも、このグループにおいて観察された方がより優れた、もしくは劣った結果につながった可能性がある。ゆえにこの選択方法は、我々がフットボールプログラムにおけるオリンピックウェイトリフティングの使用に対する科学的根拠として、この研究を使用する能力を制限している。 これらの多数の制限要素を考慮すると、この研究を適切に解釈することは非常に困難である。しかし、被験者がアスリートであり、常に1RMにおける解釈を変化させる、もしくはジャンプ能力に問題を起こすような、プログラム中の体重の有意な変化がなかったという点においては、この研究にも強みはあった。 実践的意義は何か? ジャンプ能力を向上するために、フットボールトレーニングプログラムにおいてオリンピックウェイトリフティングのバリエーションを使用することは、おそらくマシンを基にしたエクササイズや、もしくはパワーリフティングの補助的なエクササイズを使用することよりもより良いであろう。 ジャンプパワーを向上するために、フットボールトレーニングプログラムにおいてよりパワーリフティングの補助的なエクササイズを使用することは、オリンピックウェイトリフティングのバリエーションを使用するよりもより良いであろう。 上半身の筋力を向上するために、フットボールトレーニングプログラムにおいてマシンを基にしたエクササイズ、もしくはパワーリフティングの補助的なエクササイズをより使用することは、オリンピックウェイトリフティングのバリエーションを使用するよりもより良いようである。

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ジャンプ能力を向上するためにオリンピックリフトは最善であるか? パート1/2

ジャンプ能力を養うために、従来の高負荷レジスタンストレーニングエクササイズよりもオリンピックリフティングエクササイズの方が優れているかどうかということは、議論され続けている問題である。加えて、この議題に関する多くの研究が存在するものの、それらは決定的なものではない。この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)がその良い例を考察する。 研究論文:フットボール選手におけるオリンピックリフティングプログラムとパワーリフティングプログラムの比較、ホフマン、クーパー、ウェンデル、カン、ストレングス&コンディショニングジャーナル2004年 背景 従来のアメリカンフットボールにおけるトレーニングプログラムは、高負荷、及び低速の収縮を重視したパワーリフティングを中心に組み立てられている。筋力とパワーを増進するための代替案は、オリンピックウェイトリフティングとそのバリエーションを使用することである。オリンピックウェイトリフティングエクササイズは、従来のパワーリフティングエクササイズに比べより軽い負荷を使用するが、はるかに高速度で行われるため、より大きな出力を伴う。しかし、オリンピックウェイトリフティングは、習得し上手く行うためにより多くの練習を必要とするため、アスリートが彼らのトレーニングにおいてオリンピックウェイトリフティングの使用に慣れていない場合は、そのことがパワーと筋力を増進することへの障壁になりかねない。 研究者たちは何を行ったのか? その研究はどのように設定されたか? 研究者たちは、大学生フットボール選手において、オリンピックウェイトリフティングプログラムと従来のパワーリフティングプログラムの、筋力とパワーに対する効果を比較したいと考えた。ゆえに彼らは、一方のグループがオリンピックウェイトリフティングを行い、他方のグループが従来の高負荷レジスタンストレーニングを行った、15週間のオフシーズンコンディショニングプログラムの前後に、筋力、パワー、スピード、敏捷性を測定した。研究者たちはこれらの特性を測定するためのテストに、1RMスクワット、1RMベンチプレス、垂直跳び、40ヤードスプリント、T-テストアジリティドリルを使用した。 研究者たちはどのような被験者を集めたか? 研究者たちは被験者として、全米大学競技協会3部のフットボールチームから20名のメンバーを集め、半数をオリンピックウェイトリフティンググループへ、残りの半数を従来のパワーリフティンググループへと割り当てた。2つのグループはフットボールのポジションに対して均整がとられており、各グループには5名のラインマンと5名のバックスが含まれていた。この時点で各グループへの被験者の割り振りが無作為でなかったということに留意することは重要である。被験者は、オリンピックリフトを行う能力を基にオリンピックリフティンググループへと割り当てられた。研究者たちは、大学で行われていた以前のプログラムにおける観察に基づき、被験者のパワークリーンエクササイズを行う能力を評価した。 その流れでいくと、両方のグループにおける平均体重は非常に類似していた(オリンピックグループが 90.3kg であるのに対し、従来のパワーリフティンググループが 91.3kg )が、最初の1RMスクワット強度が非常に異なっていた(オリンピックグループが175kg であるのに対し、従来のパワーリフティンググループが148kg)ということは興味深いことである。これは、従来のパワーリフティンググループが体重の1.62倍のスクワットから始めたことに対し、オリンピックウェイトリフティンググループは相当な負荷である体重の1.93倍のスクワットから始めたということを意味している。 このことは、オリンピックウェイトリフティングに最も適していた(そして既に最も強靱なアスリートであった)被験者たちがオリンピックウェイトリフティンググループに配置された人たちであったということを我々に伝えており、このプログラムの結果に非常に重要な影響を持っている。ゆえにこの選択過程は、アスリートが無作為に割り振られた場合に得られた結果よりも、このグループにおいて観察された方がより優れた、もしくは劣った結果につながった可能性がある。 各トレーニングプログラムには何が含まれていたか? 両グループはトレーニングプログラムを1週間に4回行った。15週間のうち最初の5週間の介入は両グループに対し同様であった。次の2回の5週間ブロックは異なるトレーニングルーティンから構成されていた。両グループはレジスタンストレーニングに加え、1週間に2回のスプリント及び敏捷性トレーニングを行った。2つのトレーニングプログラムは期分けされており、各5週間の段階において異なる負荷とエクササイズを含んでいた。2期目、3期目の5週間においては、オリンピックウェイトリフティンググループは、異なる高さからのスナッチプルとクリーンプル、プッシュジャークとプッシュプレス、ベンチプレス、バックスクワット、フロントスクワット、オーバーヘッドスクワットを行った。一方従来の高負荷レジスタンストレーニンググループは、スクワット、デッドリフト、スティフレッグデッドリフト、ベンチプレス、ダンベルベンチプレス、バイセプスカール、及びラットプルダウンやトライセプスエクステンションを含む、様々なマシンエクササイズを行った。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 2352字

我々は筋肥大を最大化するためにコンカレントトレーニングを避けるべきか? パート2/2

研究者たちは何を行ったのか?(続き) 21週間の介入の前後に研究者たちは、レッグプレス強度の1RMを測定し、最大片側等尺性膝関節伸展トルク、および最大片側等尺性膝関節伸展RFDを測定するために動力計を使用した。研究者たちはまた、このテストの際の内側広筋の筋電図活動を測定した。さらに彼らは、磁気共鳴映像法(MRI)を使用し、右大腿四頭筋の断面積を測定した。最後に彼らは、段階的な自転車エルゴメーターテストの際の最大酸素摂取量(VO2-max)および最大サイクリングパワーを測定したが、残念なことにそれはコンカレントおよび持久系グループのみに対してであった。 何が起こったのか? 最大1RM強度、膝関節伸展力およびRFD 研究者たちは、ストレングスグループにおいては1RMの強度が21%向上し、コンカレントトレーニンググループにおいては1RMの強度が22%向上、持久系グループでは1RMが1%向上したということを発見している。彼らは、ストレングスグループにおいては最大等尺性筋力が20%、コンカレントグループにおいては28%、持久系グループにおいては4%向上したということを発見した。彼らはまた、ストレングスグループにおいて最大RFDが38%向上し、コンカレントグループにおいては7%減少し、また持久系グループにおいては最大RFDが2%減少したということを発見している。これらの発見は下記のグラフに示されている。 コンカレントグループとストレングスグループの間で発見された唯一有意であった差違は、RFDに対するトレーニングの影響に関してのみであり、それはまた、ストレングスグループにおいてのみ有意であった。 筋断面積 研究者たちは、コンカレントグループにおいては筋断面積が11%、ストレングスグループにおいては6%、持久系グループにおいては2%増加したということを発見している。コンカレントグループにおける増加はストレングスグループにおける増加よりも有意により大きかった。 これは、干渉効果は以前に推測されていたほど単純ではないかもしれないということを示唆しているため、大変興味深い発見である。もっと正確に言えば、持久系エクササイズの方法が注意深く選択され、かついくつかの爆発的なストレングストレーニングが含まれている場合は、レジスタンストレーニングのみと比較し、コンカレントトレーニングを通じて筋断面積を実際に増加させることは可能なようである。 有酸素の測定 研究者たちは、最大酸素摂取量および最大サイクリングパワーに対するトレーニングの介入の効果を測定した。彼らは下記のグラフで示されているように、持久系グループと比較し、コンカレントグループにおいて両方の測定値が有意により増加したということを発見している。 研究者たちはどのような結論に達したのか? 研究者たちはこの研究の結果は、持久系トレーニングは筋力、筋肉量、パワーの増加を減少させる、と提議しているコンカレントトレーニングの現行の干渉仮説を支持していないという結論に至った。研究者たちは、コンカレントトレーニングはレジスタンストレーニングのみと比較し、むしろ有意により大きな筋肉量の増進につながるようであると結論付けた。彼らは最大等尺性筋力における増加は同様の非有意な傾向を示していたと記述している。 研究者たちはまた、これらの筋肉量および最大等尺性筋力に関する有益な効果にもかかわらず、コンカレントトレーニンググループはストレングスグループに比べ、最大RFDにおける減少を示したと結論付けた。最後に研究者たちは、ストレングストレーニングの付加は、持久系トレーニングのみと比較し、最大酸素摂取量および最大サイクリングパワー両方の向上に対し有益であるという結論に至った。 制限要素は何か? この研究は主にトレーニングされていない個人において行われたということにおいて制限があった。ゆえにトレーニングされている個人においては異なる結果が得られたかもしれない。それゆえ、方法としてサイクリングを使用した持久系トレーニングが、レジスタンストレーニングアスリートもしくはボディービルダーのための筋肥大プログラムに対し、付加的なものとして期待できるかどうかを評価することは困難である。 実践的な意義は何か? パーソナルトレーナーは、サイクリングのような負担の少ない有酸素運動を付加することは、クライアントの筋力や筋肥大の増進を脅かさないということを確信することができるだろう。実際のところ、それは筋肉の増加を増進させるようである。 ボディービルダーやフィジークアスリートが有酸素運動を使用すると決めた場合、彼らはこの目的の為には、サイクリングのような衝撃の少ない有酸素運動を選択するべきである。筋肥大までトレーニングされた個人に対し有酸素運動が有益であるかどうかは現時点では明確ではない。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 2103字

我々は筋肥大を最大化するためにコンカレントトレーニングを避けるべきか? パート1/2

コンカレントトレーニングの干渉効果は今や広く知られている。多くのフィットネスの専門家たちは現在、アスリートや一般のメンバーに対してまでも、彼らの目的が筋力を増進し、パワーを発展させ、筋肥大をもたらすことである場合は、彼らのトレーニングの一環として持久系トレーニングを使うことに反する助言を行っている。しかしこれらの発言は確かな根拠に基づいているのだろうか?この論説ではクリス・ベアスリー(@SandCResearch)が、真実は以前に推測されていたよりも少々より複雑であるかもしれない、ということを示している興味深い研究論文の再考察を行う。 研究論文: コンカレントストレングストレーニングおよび持久系トレーニングの際の、トレーニングされていない男性における神経筋と心臓血管の適応、ミッコラ、ルスコ、イスキエルド、ゴロスティアガ、ハッキネン、国際スポーツ医学ジャーナル、2012年 背景: 何故コンカレントトレーニングを研究するのか? レジスタンストレーニング及び有酸素運動は、両方とも筋肉と心臓血管の適応を引き起こすものであるが、その適応は強度、量、頻度を含むトレーニングパラメーターにより異なる。レジスタンストレーニングは主に、筋力、筋肉量、力開発の速度(RFD)また筋パワーの増進につながる。有酸素運動は主に、最大酸素消費量および、段階的または一定の負荷での持久系テストにおける、極限の疲労に至るまでの時間の増加につながる。しかしながら、トレーニングプログラムにおいてレジスタンストレーニングと有酸素運動の両方を同時に行うことは、レジスタンストレーニングのみから成るプログラムと比較し、すべてではないものの、ほとんどの主なレジスタンストレーニングの適応において、マイナスの結果をもたらすようであることは幾度となく観察されている。この現象は「干渉効果」と呼ばれている。 干渉効果はすべての適応に対し均等に影響を及ぼすのか? ウィルソンによる最近のメタ分析(2012年)は、上半身および下半身の筋肥大、筋力、パワーに対する、コンカレントトレーニング対レジスタンストレーニングのみの影響を報告している。彼らのメタ分析において評論家は、実際にはレジスタンストレーニングのみとコンカレントトレーニングのグループの間で、筋肥大と筋力の増進に有意な差違はなかったということを発見している。しかし彼らは、レジスタンストレーニングのみのグループに比べ、コンカレントトレーニンググループにおいては、パワーの増進が有意に低かったということを発見している。これは筋力または筋肥大に比べ、パワーは干渉効果に対しより敏感であるということを示している。 しかしながら評論家たちは、その結果が持久系エクササイズの種類や身体の部位により分析された際、サイクリングはそうではなかったが、ランニングは下半身の筋力と肥大に対し干渉効果を引き起こすということが見いだされたと発見している。以前の研究が、マラソントレーニングに取り組んでいるレクリエーション的に活発な個人においての筋肉量減少に言及しているということは注目に値するが、干渉効果に関し、ランニングとサイクリングの間で正確に何が異なるのかは明確ではない。それはランニングの際に起こる多くのエキセントリックな動きによって生じた、広範囲に及ぶ筋損傷の結果であるのかもしれない。 いずれにせよ評論家たちは、パワーが干渉効果により最も強く影響を受ける適応であるという結論を出した。彼らはパワーおよびRFDに依存するスポーツを行うアスリートは、コンカレントトレーニングを避けるべきであると勧告している。しかし彼らは、筋力と筋肥大に依存するスポーツを行うアスリートは、ランニングを使用しない限りコンカレントトレーニングを使用することは可能であると助言している。 研究者たちは何を行ったのか? 研究者たちは、44名の健康な成人男性において、レジスタンストレーニングのみ、もしくは持久系トレーニングのみと比較し、21週間のコンカレントトレーニングの効果を調査したいと考えた。重要なこととして研究者たちは、パワーを強調した場合においてもコンカレントトレーニングがパワーに対し悪影響であるのかどうかの検査を審議し、爆発的な筋力を向上させるためのレジスタンストレーニングプログラムをデザインした。彼らはまた、上記のウィルソン(2012年)による総説を基に、干渉効果があったとしても少なくすむよう、サイクリングを中心とした持久系トレーニングをデザインした。 レジスタンストレーニングプログラムは週に2回行われ、両側レッグプレス、ニーエクステンションエクササイズ、ベンチプレスまたはラットプルダウンエクササイズ、トライセッププッシュダウンもしくはバイセップカール、シットアップ、もしくはトランクエクステンションエクササイズ、ニーフレクションエクササイズまたはカーフレイズ、レッグアダクションもしくはアブダクションエクササイズを含む7つのエクササイズを含んでいた。両脚でのレッグプレスおよびニーエクステンションエクササイズは、2つの異なるワークアウトプロトコルを使用して行われた。ワークアウトのほとんど(80%)は高負荷にて行われ、ごく少量(20%)は低負荷(1RM の50-60%)にて爆発的に行われた。 持久系トレーニングプログラムもまた、自転車エルゴメーターを使用し、徐々に強度と量を増加しながら週に2回行われた。コンカレントトレーニングにはこの個々のトレーニングプログラム両方の組み合わせが含まれていた。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 2381字

レジスタンストレーニングは筋繊維のタイプを変化させるか? パート2/2

これらの研究について我々は何を知り得ているか?(続き) コスティル(1979年)は、筋肉酵素活動および筋繊維のタイプに対する影響を究明するために、男性5名における7週間の等運動性レジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは筋検体を採取し、ATPアーゼを使用し筋繊維のタイプを評価した。 コーテ(1988年)は、50日間の脱トレーニング期間によって分離されたコンセントリック等運動性レジスタンストレーニングプロトコルの、筋繊維のタイプの比率、および酵素活動に対する影響を調査した。 コイル(1981年)は、男子大学生において、1秒間に60度もしくは300度の速度のどちらか、または1秒間に60度および300度の両方の速度にて週3回、6週間にわたり行われた、最大両脚等運動性ニーエクステンションを含む介入の影響を調査した。介入の前後に筋繊維のタイプがATPアーゼを使用し評価された。 デ・ソウザ(2014年)は身体的に活発な37名の男性において、8週間のコンカレントトレーニング、ストレングストレーニングのみ、そしてインターバルトレーニングの筋繊維のタイプに対する影響を比較した。 ファラップ(2014年)は、10週間にわたるレジスタンストレーニング、もしくは持久系サイクリングの、筋繊維のタイプに対する影響を比較した。研究者たちは繊維の表現型を計るため、外側広筋より筋検体を採取した。 ハッキネン(2001年)は、10名の中年男性、11名の中年女性、11名の高齢男性、そして10名の高齢女性における、6ヶ月間のレジスタンストレーニングプログラム(週に2回)の外側広筋の筋繊維の比率に対する影響を調査した。 ハッキネン(2003年)は21週間にわたるコンカレントストレングストレーニングもしくは持久系トレーニング対レジスタンストレーニングのみの影響を比較した。研究者たちは、ATPアーゼを使用し外側広筋における筋繊維の比率を評価した。 ハザリー(1991年)は、週に2回行われたレッグプレスおよびレッグエクステンションエクササイズにおける、コンセントリックのみ、もしくはエキセントリックのみの筋活動を含む、19週間の高負荷レジスタンストレーニング後の筋繊維のタイプにおける変化を調査した。研究者たちは外側広筋から筋検体を採取し、筋細繊維ATPアーゼと共に繊維のタイプに対し組織科学的に分析した。 ジャクソン(1990年)は12名の男子大学生において、大腿四頭筋群における2つの相反するレジスタンストレーニング方法による、筋繊維の領域の変化を評価した。一方のプログラムは筋力(高負荷、低レップ)に焦点を置き、他方は筋持久力(低負荷、高レップ)に焦点を置いていた。研究者たちは外側広筋から筋検体を採取し、筋繊維のタイプの比率の変化を評価した。 カラビータ(2011年)は、以前にトレーニングされていない40-67歳の96名の男性において、21週間のトレーニング期間にわたり、ストレングスと持久系を合わせたトレーニングの干渉効果を評価した。 クレーマー(1995年)は、高負荷ストレングスおよび持久系トレーニング、上半身のみの高負荷ストレングスおよび持久系トレーニング、高負荷持久系トレーニング、または高負荷ストレングストレーニングのいずれかを行った4つのトレーニンググループにおいて、異なる種類のトレーニングの影響を比較した。筋繊維のタイプの比率がATPアーゼを使用し評価された。 マリスー(2006年)は8名の男性において、プライオメトリックトレーニングの影響を評価した。彼らは介入の前後に外側広筋から筋検体を採取し、MHCアイソフォームに従い筋繊維のタイプを分析した。 マッコール(1996年)は、趣味としてのレジスタンストレーニングの経験がある12名の男性被験者において、12週間の増強されたレジスタンストレーニング(週に3回、1回につき8エクササイズ、各エクササイズを3セットずつ、1セットにつき10RM)の影響を調査した。研究者たちは上腕二頭筋から筋検体を採取し、ATPアーゼを使用しそれらを分析した。 ネトレバ(2013年)は、30名の男性被験者において、8週間にわたるレッグプレスレジスタンストレーニングの、外側広筋の筋繊維のタイプに対する影響を調査した。このリサーチには、1RMの25%,65%,および85%を使用してトレーニングを行った3つの異なるグループが存在していた。 パットマン(2004年)は、外側広筋を使い、40名の被験者におけるストレングストレーニング、持久系トレーニング、およびコンカレントトレーニングの筋繊維のタイプの移行に対する影響を調査した。筋繊維のタイプを確定するためにMHCアイソフォームが評価された。 パイカ(1994年)は、8名の高齢男性および17名の高齢女性被験者において、1年にわたりレジスタンストレーニングプログラムの影響を調査した。研究者たちは、基準値、15週間後、また30週間後に筋検体を採取した。プログラムは週に3回、12のエクササイズのサーキット(1RMの75%において8レップを3セット)により構成されていた。 ローマン(1993年)は5名の高齢男性において、12週間の高負荷レジスタンストレーニング後の、肘関節屈筋群の構造特性の変化を調査した。研究者たちは上腕二頭筋から筋検体を採取し、ATPアーゼを使用し組織学的に筋繊維の配分を評価した。 シェンケ(2012年)は6週間のプログラムにおいて、トレーニングされていない34名の女性における、異なる種類のレジスタンストレーニングプログラムの影響を評価した。全ての被験者はレッグプレス、スクワット、およびニーエクステンションを週2-3回、各セット6-10RMまたは20-30RMにて行った。さらに6-10RMのグループは、非常に低速、もしくは通常の速度においてレップを行う2つのグループへと分けられた。研究者たちは筋検体を採取し、ATPアーゼおよびMHCアイソフォームを参照することによりそれらを分析した。 トールステンソン(1976年)は、14名の男子生徒により週3回、8週間にわたり行われた、下半身のレジスタンストレーニングプログラムの影響を評価した。研究者たちは、ATPアーゼを使用する筋繊維分析のために、外側広筋から筋検体を採取した。 トラップ(2000年)は、1RMの80%にて週3回トレーニングを行った7名の高齢男性における、12週間の進歩的な膝関節伸筋レジスタンストレーニングの影響を調査した。介入の前後に研究者たちは、外側広筋から筋検体を採取し、MHCアイソフォームを分析した。 ワン(1993年)研究者たちは、18週間のレジスタンストレーニングの前後に外側広筋から筋検体を採取し、ATPアーゼを使用し繊維分類を行った。 ウィドリック(2002年)は6名の若年男性被験者において、12週間にわたる下半身のレジスタンストレーニングの影響を評価した。研究者たちは外側広筋の筋検体を採取し、MHCアイソフォームを分析した。 ウィリアムソン(2000年)は、7名の健康な男性において外側広筋から筋検体を採取し、12週間の進歩的な膝関節伸筋群のレジスタンストレーニング後のMHCアイソフォームを検査した。 *** 実践的意義は何か? トレーニングされている個人に対して 既にレジスタンストレーニングされている個人において、レジスタンストレーニングは、タイプIとタイプIIの間、もしくはタイプIIaとタイプIIxの間であれ、筋繊維のタイプを変化させない。トレーニングプロトコルは筋繊維のタイプを変化させるようデザインされるべきではないが、筋肉内において様々な筋繊維のタイプが存在するということは考慮に入れるべきである。 トレーニングされていない個人に対して トレーニングされていない個人において、レジスタンストレーニングは、タイプIとタイプII筋繊維の間における筋繊維のタイプを変化させない。トレーニングプロトコルは、タイプIとタイプII筋繊維の間で筋繊維のタイプを変化させるよう試みるべきではないが、筋肉内において様々な筋繊維のタイプが存在するということは考慮に入れるべきである。 トレーニングされていない個人において、レジスタンストレーニングはタイプIIaおよびタイプIIx筋繊維の間における筋繊維のタイプを変化させる。しかし、タイプIIx筋繊維の比率は小さく、そのような移行を(もしそれらが望ましいものではなかった場合)防ぐことが可能であったかどうかは明確ではない。

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