マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
良いコーチング
ムーブメントのコーチングとは科学と芸術が融合するところですが、私はわたしたちの多くがコーチングするスタイルー恐らく多くの重要な人々の貢献から生まれた独特のスタイルーを誇りに思っていると思います。 あるエリートコーチは、言葉でのキューイング、タッチ、あるいは軽くつつくことさえも使うことができ、そして彼らの期待通りの反応を奇跡のように目にするわたしたちは、それを自分たち自身のシチュエーションでも応用したくてたまらなくなります。 初心者である人は、その特効薬が彼らの最も弱いリンクを直接狙い、わたしたちを素晴らしく見せてくれることを期待しながら、その素晴らしい観察結果を取り入れ、抱えている最も大きな問題や最も難しい人々へと応用してしまいます。 幸い、わたしたちの中のエリートコーチや先生達は、コーチングアドバイスを与える前にフィルタリングをします。 大昔に、ハーヴィー・ペニック氏という名前の男性が『Little Red Book』と呼ばれるゴルフに関する本を書いたのですが、この本はエリートコーチングの完璧な例です。そこには、グラフや図表、あるいはバイオメカニクス的な解析は全くありません。そこにあるのは、あるエキスパートによってフィルタリングされた、ゴルフスイングまたはゴルフ戦略の最も弱いリンクを戦略的にターゲットにしたシンプルな指示です。恐らく、これは歴史上最も売れているゴルフの本です。 ゴルフフィットネスやゴルフ教育は、複雑になってしまいました。テレビ番組、雑誌、そして組織全体が、個人のゴルフ能力やそれを支えるフィットネスを向上させるために開発されてきました。 しかしながら、ハーヴィー・ペニック氏は、多くの科学を手に入れられるずっと以前から、一流のコーチであり、言葉を慎重に選び、それぞれの人にほぼ即効の明らかな結果を出させていました。彼は自身の専門性を、権威ではなく、問題の素早い解析やその問題の目に見える解決を通じて実証したのです。教え子たちの彼に対する信頼が、彼の最初の指示の成果に基づくであろうことを、彼は知っていました。 変化を指導するこの能力が、私がムーブメントにとても情熱的である理由です。体重を落とし、筋肥大させ、そして筋力、持久力、競技特有の技術を発展させるには時間がかかります。 ムーブメントは一回のセッションにおいて変えることができます。チェックし、スクリーニングをし、そしてテストをすれば、この真実はあなたにとって明らかになるでしょう。 最も弱いリンクを見つけましょう。直接的なコーチングに反応するのは一つだけであるため、それが運動制御の問題なのかモビリティの問題なのかを明確にしましょうームーブメントの直接的観察です。 コーチングの観点からすると、モビリティと運動制御の問題の間には非常に大きな違いがあります。真のモビリティの問題を直接コーチングするのは、ほぼ不可能です。もしあなたがあなたの言葉だけでモビリティを変えることができるとしたら、恐らくあなたはスティッフネス(剛性)として表現されている運動制御の問題を観察していたのでしょう。 考えてみてください。身体が弱くコントロールできない状態に感じるとき、身体は効率や効果を気にしません。あなたが与えようとしている負荷にはまだ準備ができていないであろう身体構造の保護や統合性を考えるのです。 真のモビリティの問題は、適切な有資格者によるハンズオンのテクニックによって直接対応されうるものであり、これには大抵臨床のバックグラウンドを持つ誰かが関わります。私は、臨床家が優れたボディワーカーやマッサージセラピストよりもより良いとか、より直感的な技術を持っていると言っているのではありません。私が言いたいのは、臨床家が鑑別診断と呼ばれるものを自由に使えるということです。 鑑別診断は、誤ったムーブメントやモビリティ、そして運動制御の問題を通して観察される筋骨格系の不調和の根底にある原因が、実際に別な病理過程ではないことを確かめるために、わたしたちがまず行うことです。 鑑別診断は、臨床家が用いるべき第一のフィルターです。モビリティの問題は直接取り組まれることもありますが、あなたが四十肩を患っているとき、その四十肩から抜け出すようあなたを説得するために私が使える、効率的あるいは効果的なコーチングテクニックは、地球上にありません。 ピラティス、ヨガ、そしてフェルデンクライスは、言葉の指示やキューイングを通してムーブメントを獲得するためのあらゆるテクニックを持っていますが、トリガーポイントのような、固まった部分やあるいは過緊張の部位で可動域やモビリティを取り戻すための徒手技法は、それらが必要とされ適切に利用された際、モビリティの問題を打破する最も効率的で効果的な方法の一つとなります。 近頃わたしたちは、これらの同じモビリティの問題に対する膨大な量のセルフケアの情報に恵まれています。軟部組織を動かし、痛みのある筋肉や硬い筋肉に働きかけ、さらにワークアウトの前にいくらか筋緊張を和らげるためにも、私たちはフォームロールやボール、そしてスティックを用います。 私の批評はこうです:もしあなたがこれらの方法を継続的に使っているのなら、それらは何も変化させていません。それらは単純に問題を鎮めているだけであり、それによってあなたの提供するトレーニングがそのままのものよりより効果的だと推測することが可能になります。モビリティにおける真の変化には、その背景にモビリティを維持し直接的なテクニックの必要性を減らすプログラムがあるはずです。 コーチは、制限のある場所を適切に判断し、モビリティ維持のための活動のための準備となるウォームアップとして用いる一連のテクニックをアスリートまたはトレーニーにアドバイスすることによって、モビリティを改善します。 そこに潜むモビリティの問題がないのに、膝がつぶれたり、あるいは負荷をかけた状態で足部がつぶれたり、背中が丸まってしまうのを目にするとき、そこには直接的なコーチングの機会があります。覚えておいてください、彼らはコントロールが欠如しているためにこうなってしまうのですー別な場所のモビリティ不足の代償でそうなってしまっているからではありません。 直接的なコーチングには、運動制御の問題が客観的に特定され観察されるときに存在する三つのレベルがあります(ここでの「客観的に」という単語は、実施するテストがあるということを意味しています)。三つのレベルは非常にシンプルです: 1. 負荷なしでパターンをコーチングするー負荷をかけるパターンと全く同じパターンを模擬すること、あるいはいくらかの補助を付けてパターンをコーチングすることです。これはヒールリフトを用いてのゴブレット・スクワットのようにシンプルであったり、あるいはトールニーリングからのオーバーヘッドプレスのように身体のポジションを全く変えることもありえるでしょう。 2. パターンを補助するーわたしたちはしばしば、運動制御の問題のせいで片方にローリングさえできないという人を指導することがあります。言葉でのキューイングは、彼らにローリングをするためのコーディネーション経路を見つけさせるには十分ではありません。しかしながら、エアレックスパッドを何個か、彼らがローリングする方向とは逆側の身体の横に敷くことで、ローリングをできるようにすることができます。機能的コントロールを得るためには、補助を減らしていきましょう。 3. パターンに負荷をかけて観察するー彼らに正しいパターンを感じさせましょうーそれが学ぶということです。言葉でのキューイングは、彼らが正しいパターンを得られるようにするための最後の手段です。彼らはあなたのキューからではなく動きから学ぶのです。 覚えておいてください、直接的、そして間接的なコーチングのどちらも、コレクティブエクササイズに含まれます。それがモビリティあるいはスタビリティの問題であると疑いの余地もなくわかっているのでなければ、あなたは優れたコーチングキューを不適切なところにもたらしているかもしれません。 エリートコーチたちはフィルターを使いますが、それらのフィルターを構築しその知恵を得るために、彼らは長い時間を費やしたのです。スクリーニング、テスト、そしてアセスメントのような客観的なツールは、わたしたちがそれらのフィルターをキャリアの早い段階で獲得し、先人よりももっと若い年齢で、あるレベルの専門性を達成する手助けをしてくれます。わたしたちがやらなくてはならないことは、良いコーチングを見たらそれを識別し、そしてそこにもっと早くたどり着けるようにするためのフィルターを探すことだけなのです。
より良い質問の仕方
以前の記事の中で、不明瞭な質問に対する正しい答えが「一概には言えない」であると話しました。多くの場合において、特定の答えを望みつつ一般的な質問をする傾向があります。どのようにしてより良い質問を作り、そして尋ねるかについて話したいと思います。私は私自身がより良い質問をし、そしてあなたがより良い質問をする助けとなることに情熱的なのです。 私は随分前に若い理学療法士として働いていたことを覚えています。私の検査室にある患者がおり、彼が「そうそう、あなたの治療とエクササイズが本当に私の腰痛に効いているんですよ。私の妻も腰痛がある。彼女もこれらのエクササイズをするべきですか?」と言うのです。 私の答えは、「絶対にダメです。彼女には自身の腰痛に対してあらゆるエクササイズを行わないでいて欲しい。なぜなら悪化させる可能性が改善させる可能性と同くらいあるからです。もし私が彼女に会って、見て、そして評価する、もしくは彼女が責任感のある人のいるどこか別の場所を訪れるのであれば、彼女があなたと同じタイプの問題を抱えているか、または完全に異なる問題を持っているかを見つけることができるでしょう。」というものでした。 どちらの場合でも、腰痛は症状なのです−診断名ではありません。症状に対して治療の計画を出すことはできません。症状を誤魔化すために何かをすることはできますが、その問題をまず診断しないことにはその問題を治すことはできません。 私は、エクササイズについて答えるよりも、人や集団に対しての質問に答えることを好みます。もし、ある特定のエクササイズについて主張を一つするとすれば、明瞭さが欠けているために、私が言うことが誤用されることは間違いないということです。 まず、個人やグループに対するトレーニングやリハビリテーションのプログラムについて質問をするには、具体的になる必要があります。主な目標を提示することから始めましょう−リハビリテーションにおいては、ほとんどの場合で痛みを取り除くことです。私たちは、痛みを取り除くという目標に、運動機能不全を無くし、モビリティーと運動制御の問題を取り除くという目標を追加します。 考えてみてください。全ての機能面の問題に向き合い、全てのモビリティと運動制御の問題を取り除き、そしてそれでも彼らに痛みがあったとしても、私たちは筋骨格系の専門家として自身の仕事をしたことになります。その人の痛みは運動機能不全ではなく、その状況の他の部分から来ているのです。 私たちは、筋骨格系の痛みが所見されるものの、依然として潜在的な病気の進行を発見することも度々あります。誰かに筋骨格系の痛みがある度に、私たちが鑑別診断を行うという事実は、信頼できるセラピスト、カイロプラクターまたは医師の証明なのです。 私たちが最初に行わなければいけないのは、それが何か他のものではないと言うことを確かめることです 特定の個人に対するあらゆる質問には、既往歴が必要です。 これまでに怪我をしたことがあるか? 何らかの身体障害があるか? 彼らの目標が現実的か、もしくは目標に対して複数の非現実的な階層があるか? 何らかの時間的な制約があるか? 信じられないかもしれませんが、これでも十分な情報ではなく、それがファンクショナルムーブメントスクリーン(FMS)やYバランステスト、またはバイタルサインのようなものに対して私が情熱的である理由なのです。私は、最低でも平均的な水準で全てのシステムが機能しているかどうかを知りたいのです。 彼らの心肺機能はどうでしょうか?そうですね、単純にバイタルサインを測定して心肺への負荷に対する反応を見ることで調べることができるでしょう。あなたに対していくつもの筋力テストを行うことで、あなたの年代や性別、または特定のスポーツやカテゴリーといった集団の中で、あなたがどのあたりに評価されるかを調べることもできるでしょう。 より多くの情報が提供された時、私たちはどのように理知的に判断を下すことができるでしょうか?オフシーズン中に私の元でトレーニングしたいという14歳のクロスカントリー選手がいたとしたら、私は通常、完全で徹底的な過去の治療歴を調べます。彼女と彼女の両親と話し合いを設けたでしょう。少なくとも何らかのバイタルサイン、体組成測定、そしてムーブメントスクリーンを行うでしょう。 彼女の体組成は、彼女の年代の女性よりもかなり少ない除脂肪体重を示していました。彼女と顔を合わせた後明らかに、外胚葉型の体型がわかり、そしてこの原因の一部は彼女の栄養プランであるかもしれないことに気づきました。彼女は十分なタンパク質を摂取していないかもしれません。 栄養的な要素が彼女のスポーツの目標と成長期にマッチするのであれば、彼女は現状よりももう少し筋肉をつけることができるかもしれません。質問表を課して、そして彼女が毎日良いタンパク質源をどのくらい摂取しているか、彼女の好物、定番のもの、嫌いなものが何であるかを調べるかもしれません。 彼女のムーブメントスクリーンの結果は、全てのテストで最低でも「2」を得ていて、非対称性や不快感、または痛みがなかったことを示しています。垂直跳びのテストは、彼女のパワーが極端に低いことを示しています。全身の筋力についての他のいくつかのテストは、彼女の年齢において平均的ではない筋力値を示しました。しかし、トレッドミル上では、彼女の持久力は目を見張るものです。 明らかに、彼女の走り方にいくつかのバイオメカニクス的なエラーが見えますが、すぐにこれらを変えて彼女のランニングコーチになる代わりに、5パウンドの更なる筋肉と、より強い大腿四頭筋、臀筋そして腹筋、より直立した姿勢、そして頭部前突姿勢を改善できれば彼女はどんな風になるか?−ということを考えます。彼女の自尊心が高く、ウェイトルーム内で怖気付くことがなければ、彼女はより良い姿勢で立つでしょうか? ここでは、あるアスリートが持久系のスポーツでより良いパフォーマンスを発揮したいという状況にありますが、ストレングス&コンディショニングプログラムの効果に対する彼女の思い込みに意義を唱えるためのあらゆる理由が私にはあります。ウェイトルームはただ単に筋力において強くなりたいと思う人々のためのものではありません。 筋力は良い動きというドキュメントを保存するためのたった一つの最適な方法です。私たちは度々、運動制御を安定性と筋力の証明−私たちがどのように力をコントロールするかの証明、として話します。しかし、筋力は単に優れた運動制御の派生物または延長−動きのコントロール及び動きを生み出すという両方の能力、なのです。 私は、基礎的な筋力指数は他の運動能力を築くための基礎であるという信条を多くのストレングスコーチと共有しています。私たちは、良い、強力な基礎なしにスポーツの目標を達成できるでしょうか?もちろんです。若い子供達は多くの場合で目を見張るような筋力を得る前に、申し分のないテクニックを発達させます。 しかし、身体が大きくなるにつれ、バイオメカニクス的なストレスが増加し、スポーツの負荷と競技はより強度が高くなり、そして成長段階の身体が所持している素晴らしいテクニックは、突如として損なわれ始めていくのです。身体は変化し、レバーアームは大きくなり、そして負荷が大きくなります。 先程の14歳の女性アスリートが、ムーブメントスクリーンの結果に3つの「1」、どの部分であるかは関係なく、があったとしたら、私は彼女の筋力トレーニングに待ったをかけるでしょう。そのドキュメントを「保存」したくはないのです。 私の目的は、依然として彼女を強くすることです。彼女の筋力値は著しく低いですが、彼女の筋力値が低いのは彼女が弱いのか、それとも私が彼女の筋力を測定している姿勢を通して彼女が動けないのかがわかりません。私たちは長い間ストレングスの動きを個々の筋力を表す要素であると考えていました。実際には、ある姿勢における筋力不足や他の部分の筋力を平均して全体の筋力指数となるのです。 オリンピックリフトの基準で見ると非常に強くは見えないパワーリフターもいます。同様に、パワーリフトの基準で見ると強くは見えない体操選手もいます。無条件に強いと呼ばれるには、負荷のかかった状態と自体重で一連のストレングス動作を見せ、そして機能的な姿勢とパターンのほとんどができなければなりません。 私たちの何人ぐらいがそれに当てはまるでしょうか?より機能的にトレーニングすればするほど、それはおそらくあなたに当てはまるでしょう。より特異的にトレーニングすればするほど、あなたにとって快適なゾーンにおいてはより強く見えるでしょうが、その快適なゾーンの外側では弱く見えるかもしれません。 コーチングの一部は、アスリートを快適なゾーンの外側に連れて行き、彼らの順応性をより高め、そして最終的には彼らの環境を変化させることです。同じウェイトルームでトレーニングしているかもしれませんが、エクササイズや負荷−全ては変化しようとしているのです。 環境の変化を生き延びるための最適な方法は順応性であり、順応性を高めるための最適な方法は、学習の経路をオープンにしておくことです。良い可動域を維持しましょう。適切なモビリティをキープしましょう。運動制御は最低でも自体重で「十分」であるべきです。 直感的な、よく教育されたコーチは、アスリートがやりたいことができるような筋力的な余裕を彼らが築き上げるまで、体系的にアスリートに負荷をかけることができます。 リハビリテーションでは、怪我やその怪我の治療計画について話をする前に私たちは多くの質問をします。ストレングス&コンディショニング、パーソナルフィットネス、そして健康の分野においては、集中的で特異的なアプローチを取る前に多くの情報を考慮する必要があります。 私の好きな表現の一つが「あなたの最小値に取り組む」です。もし、あなたの特定の集団の中で動きや柔軟性、運動制御、モビリティ、そして筋力の最低限の基準を定めることができたならば、あなたに最小値があるかどうか調べることができます。これらを最初に取り組むことが私の哲学です。その土台から、あなたの環境や目標に最適な方向へと成長及びトレーニングしてみてください。 私たちは、私たち自身により良い質問をし、そして私たちのメンターにより良い質問をする必要があります。もしこれら両方を行うならば、私たちはより良い答えを得るでしょう。 私たちはより良い結果を得ることでしょう。
指導と矯正
正しい見方をしなければ、指導と矯正を混同してしまうことがあるでしょう。 PavelやBrett Jones、Mark ToomeyまたはDan Johnのような人たちが運動を指導するのを見ることは全くもって素晴らしいことです。彼らは良くないリフティングや良くない動きに対して、的を射た数少ない言葉でその動きを改善してしまいます。彼らの指導のキューイングや指示にいかに無駄がないかということに、私たちは皆驚きながら立ち尽くしていました。 それは意図的なのです。私たちは、経験の少ないゴルフの専門家がドライビングレンジに立って、ゴルフスイングについて考えることを45個も生徒に与えているのをみてこのことを学びました。これは良い考えではなく、そしてこれをケトルベルスイングで行うのも良い考えではないでしょう。 私たちは、約25年間の運動学習の研究から内的なキューイングを与えるべきではないということを学びました−私たちは外的なキューイングを与えるべきなのです。私たちは人々に何を動員して、何を発火させ、または何をリラックスさせるかを教えません。私たちは「ケトルベルが浮かぶように」のような外的なキューイングを与えるのです。 私たちは「広背筋を使って」と言うこともできますが、単にそれが行われることを必要とする動きを指導することもできます。もし私が細い弾性チューブをある人の脇に挟み、後方に引き寄せながら、その人にケトルベルをデッドリフトするようにリーチさせるのをみたことがあれば、広背筋を動員させるキューイングを触覚的な体重の移動、前庭系と固有受容器系のキューイングで伝えているのです。 私が「Athletic Body in Balance」を執筆して以来、私は動きの言語は言葉や図ではなく、感覚によって書かれていると言ってきました。 私たちが最初に動くことを学んだ時、私たちはそれを感じたままに行なってきました。もし幼児が走ろうとして前方に傾きすぎると、顔から転んでしまいます。私たちが走る時に十分に前傾しなければ、歩く時に比べてそれほど速くはならないでしょう。 その身体の前傾は、重力と環境を通して私たちに伝えられるものです。可能な時にはいつでも、私たちはそれらの基本的な触覚、固有受容器、感覚に基づいたキューイングを試み、そしてそれを洗練するために少し言葉を追加するかもしれません。 さて、指導と矯正について考えてみてください。私がアスリートを床の上に位置して、彼らにクロコダイル呼吸をように求める、呼吸法を学ぶように求める、またはアームバーをする際に胸を広げるようにもとめるのであれば、それはまた別の話です。私は実際には矯正することを指導しており、そしてこれらのケースでは、もう少しだけ言葉での見解を与えることができます。 多くの場合で、人々が矯正のテクニックを行っている時−そして私はPavelがこれを非常に上手にやるのをみました−私たちは呼吸を指導します。「Simple and Sinister」の本の中で、Pavelは、二つの非常に補完的でありながらも対照的な呼吸がターキシュゲットアップとスイングにおいて見られると述べています。 私たちは、呼吸を神経系をリラックスさせるために、もしくは呼吸を非常にパワフルでキレの良い動きにおいてより大きな筋力を増加させるために使うことができます。呼吸は、しばしば動きのドライバー/駆動要因にもなり得ます。 私のポイントは次の通りです:熟練したコーチが指導するのを見るとき、彼らはいつも(ほとんどいつも)間違うことがありません。彼らは誰にでも効果のあるキューイングを使いません、なぜなら誰もそれらのキューイングに対して準備ができていないから。 ある人が前屈して自身のつま先を触ることもできないのであれば、彼らには問題があり、そしてそれは動きの問題だけではありません。感覚の問題です。彼らは、ほとんどの人がつま先を掴んで握りしめる時に感じるような硬さを、可動域の半分ほどのところで感じるのです。私、または他のどんなコーチであれ、それを改善するために言えることがあるかどうかはわかりません。 私たちはコレクティブをしなければならないでしょう。もし彼らのレッグレイズをクリアし、またはそれに対する多くの障害をクリアしたならば、私はトータッチのプログレッションやレッグローワリングのようなことをするかもしれません。さて、これらはエクササイズそのものではありません。これらは単にコレクティブであり、なぜならまだ彼らに自身のつま先を触ってもらわなければならないからです。 彼らが自身のつま先を触れるようになったなら、私はさらに、彼らがデッドリフトにおいて適切なアライメント、バランス、そしてコーディネーションがあるか確認しなければなりません。そこから、ある日にそれをキレの良いハードスタイルのスイングに転換するのです。 これについてのコツは、いつ指導するか、そしていつ矯正するかを理解していることです。ムーブメントスクリーンをストレングス&コンディショニングのフィルターとして用いることで、あなたの最大の投資はムーブメントスクリーンで誰かが「1」を得た動きを最初に矯正しようとすることでしょう。動きを分解しましょう。コレクティブの戦略を利用するのです。 小さなアドバイスを付け加えます−私が対応する人達、私がトレーニングする人達がコレクティブを行う時、それは1ヶ月かかることではなく、セッションにおけることです。実際のところ、「数分」のことです。その効果をほぼ即座に見ることができない、そこまで難しくないコレクティブはやめにしました。 もしPavelがあなたにある特定の呼吸、リラックスそしてストレッチする方法を教える、または、私たちが、あなたの肋骨のモビリティへの取り組みの前にあなたにクロコダイル呼吸の特定のやり方を教えたとしたら、これらはあなたに非常に大きな見返り−トレーニング開始の部分での実感できる結果、を与えてくれるでしょう。 これが私のコレクティブの定義です。上手くいけば5分から10分ほどで私は全体のループを実施するでしょう。あなたが、私たちの以前のイベントに参加したことがあるのであれば、私たちがこれを行うのをおそらく見たことがあるでしょう。私たちは必要があるところにコレクティブを行いますが、不必要なコレクティブの導入はしません。 私たちのワークショップでは、彼らが必要としないコレクティブを試し、インストラクターを探して「これからはあまり効果を感じません」と言うことになる人達を良く目にします。当然ですよね?彼らには矯正を必要とするものがないのです。彼らは3年生のレベルを大きく超えたものを読んでいるのです。もし私が3年生用の本を渡したら、それから得るものはあまりないかもしれませんが、それを必要とする人は実感できる効果に気づくでしょう。 どのように?私たちは、簡単な動き、単純なブレークアウト、もしくはスクリーンであらかじめベースラインをセットするという必要以上に不都合なことをします。そして、その投資に価値があったという事実を確認するためにそこに立ち戻るのです。 そこからは、そのまま指導に戻ります。あなたのムーブメントスクリーンを通して「2」や「3」があったのであれば、自体重であれ、バーベルであれ、またはケトルベルであれ、しっかりとしたリフトを行うための最も大きな障害は、単なるテクニックの正確性である可能性が高いのです。 ムーブメントスクリーンで全てにおいて最低でも「2」か「3」を得たならば、あなたには必要なモビリティと運動制御があることを証明しています。ただ、呼吸をコントロールすることを学び、アライメントを意のままにし、そしてそのリフトが何をするためなのかという感覚の観点を得る必要があるだけです。 ここが、指導のキューイングが全てを変える時です。Pavelが次のように言った瞬間、私はプレスがより上手くできるようになりました;「空に向かって押し上げるのに使ったのと同じだけのエネルギーを使ってウェイトを空から引き下げる」。これは私が肩甲骨をリセットする助けとなりました。そこに立って考えたのは「なぜ私はこのことを考えなかったのか?」ということ。 それは、Pavelが多くの時間をプレスの指導に費やしたからです。このキューイングが私には上手くいったのは、私の肩のモビリティがその時は最低でも「2」であったからで、もしかしたら今はそうではないかもしれないですし、もしかしたら今はもっといいかもしれません。なんとも言えませんよね? ポイントはここです:私の肩のモビリティが「1」であったとしたら、私が得たような印象ほど、その指導のキューイングからの効果を得ることはなかったでしょう。「1」は、おそらくそれを矯正するべきであるという単純なテンプレートなのです。ほとんどのケースで、その人が健康でそれ以外ではトレーニングをする準備ができているとしたら、ウェイトトレーニングのセッションの準備段階のフェーズで「1」から「2」へと変わることができるべきなのです。 その「2」に変わっている間は(私たちが過去に行った多くのことから、その「2」はおよそ30分間持続することがわかっています)、ほとんどの良いストレングス&コンディショニングの効果が一回のトレーニングで起こりうる絶好の機会なのです。これは、誰かが「1」でやって来たにもかかわらず、私たちは「2」でトレーニングすることを意味します。さて、もし彼らに負荷をかけすぎたり、間違ったテクニックを許してしまったりすると、その動きをめちゃくちゃにし、「1」に戻してしまうかもしれません。 正直になりましょう。ムーブメントスクリーンにおける「1」とは何でしょうか?多くのケースで、私たちはそれをモビリティまたは柔軟性の問題と呼びたいのですが、柔軟性の問題は私たちが思うようにストレッチには反応せず、なぜなら多くの場合でムーブメントスクリーン上の「1」はただ硬い筋であるためではないからです。それは、脳と身体の同意のもと戦略的に設置されたパーキングブレーキであり、「これ以上の動きを行うと、このばか者はおそらく私たちに怪我させるかもしれない。この人のトレーニングがしたいとか、健康になりたいというドライブによって、実際には運動できなくなり、そしてその過程で怪我を負わせるようなことはさせません」と示唆しているのです。 レッグレイズにおける制限や、肩のモビリティにおける制限、片側のランジができない、またはひどいスクワットを見たならば、ただ「硬くなった筋を探し出して、フォームローラーで取り掛かろう」と考える代わりに、まずはなぜそもそもパーキングブレーキがオンになっているかを明らかにしましょう。 時に、柔軟性における最大の問題は、その人が少ししパワフルな動作−負荷をかけた動き、スプリント系の動き、または重量を持ち上げる動き−を十分な運動制御や規範を持って行わないということです。彼らは自身の身体を非常におびえさせて、または自身の能力のエッジに寄りかかってしまうことでパーキングブレーキをかけてしまう、そのパーキングブレーキは彼らがトレーニングをしているときからかかってしまっているのです。時に、最も大きなパフォーマンスの向上は、「1」を矯正して、その後に「2」を再び指導することで得られるのです。 指導の財産としてのファンクショナルムーブメントスクリーンは、それをしてくれます。貴重な指導のキューイングを「1」に対して無駄に使わないでください。いずれにしても、多くの場合で、「2」へと変わるのには単に10分から15分ほどだけなのです。動画や静止画を用いることで、私たちはどのように動きがきれいになるかというフィードバックを素早く得ることができます。 あなたとあなたが指導している人が即座の、そして実体的な効果を得ることができるように、指導のキューイングはその時までとっておいてください。 もし、あなたがそこに立ってマスターたちから学んだ指導のキューイングを、パーキングブレーキがオンになっている誰かや、ムーブメントスクリーンにおけるいくつかの「1」のせいで学習経路を閉じてしまっている人に対して用いたならば、それら指導用語の持つ叡智の名誉にはならないのです。 相応しいところに指導のキューイングを落とし込むことで、マスターたちと同じ効果を得ることができるでしょう。 指導する時を知ること。矯正する時を知ること。
アイソレーションとムーブメントパターン
私は、アイソレーションエクササイズに対して何の反感も持ち合わせていませんが、過去に、多くの人がアイソレーションエクササイズを用いてムーブメントパターンを向上させようとしていたことに気付きました。なぜ彼らが特定の筋群、例えば、ランジをするときに胴体が前後に揺れるという欠点を改善するために、なぜ大腿四頭筋に取り組むことを選んだか、を調べると、人々はよく少なからず思い込みをしているのです。彼らは、自動的にその原因が大腿四頭筋前面であり、そこに筋力がないと考えるのです。 いくつか他のアセスメントやムーブメントを行うことで、原因が体幹のコントロールであるかもしれないことを示すことができます。足関節の感覚の問題かもしれません。もしかしたら、その人は複数回の足首の捻挫をしていて、十分な感覚的情報が得られていないだけかもしれません。私たちはまずそれをトレーニングする必要があるかもしれないのです。多くの場合におけるアイソレーションは、私たちがキネシオロジー(身体運動学)だと考えている思い込みに基づいています。 時には、片方の大腿四頭筋がもう一方に比べて2インチ小さい人を見ることがあります。ハムストリングには十分な筋力があるように思えます。下腿には何も問題がありませんが、怪我の既往がありました。この人は大腿四頭筋を使わずに動き回ることを学習し、そしてスクワットやランジのバリエーションをしようと時には、大腿四頭筋を使わずに行うのです。 これには実際に医学用語があり「大腿四頭筋抑制症候群」と呼ばれています。しかし、怪我の後に適切に対処されなかった場合に、私たちが選択的に使用することをやめてしまうことができる身体部位が他にも多くあります。 上のような例では、ランジのパターンにおいてトレーニングが必要な部分はありません。その人は、脳の中のボディマップに大腿四頭筋を再構築する必要があります。実際は、古き良きニーエクステンションエクササイズから開始するかもしれません。これらニーエクステンションのマシンは、より一層稀れになってきていますが、このような例においては居場所があるでしょう。 問題は、もし身体部位をアイソレートさせようとするのであれば、あなたは筋力不足をしっかりと評価する立場にいなければならないということです。この状況では大腿四頭筋をアイソレートすることは、おそらく全体のムーブメントパターンに有効でしょう。もし手術をして、あなたが私の患者であったならば、リハビリの過程で何かをアイソレートしなければならない可能性は大きいかもしれません。 ある特定の筋群が不全であるのを見ることもあるかもしれません。機能を見た時、その他全ては良好に見えます。この場合では、アイソレートすることはOKですが、アイソレーションのみでムーブメントパターンがよくなるとは思わないでください。 覚えていますか、それをチェックする完璧な方法があります−その身体の部位を強化するサイクルを終えた後に、単に何らかのムーブメントスクリーンをするかまたはパターンを見るのです。その部位を強化したかもしれませんが、それが脳内マップに再統合されたということではありません。 さて、少しだけ、身体形成について話しましょう。もしかしたら、発達してほしい部位があり、そしてそこまで取り組む必要がないその他の部位があるかもしれません。多くの人にとって、それは身体を異なった方法で形成したいということです。 興味深い点があります:およそ75%の場合で、最も悪いムーブメントパターンは、まさに対称性や発達に見られる欠陥に則しているのです。 私は、自身のキャリアの早期に多くのボディビルダーのトレーニングを行いましたが、彼らが発達させようと最も一生懸命取り組んだ筋が、彼らがうまく行えない動作パターンの主動筋でもあることを発見したときはびっくりさせられたものです。 私は、あなたがパターンを再構築する助けとなることに時間をかけることができ、そしてあなたは実際に何かを少しだけ機能的に行うことでより多くの筋群を刺激することができます。あなたがエリートボディビルダーでもない限り、ムーブメントパターンの欠陥に取り組むこと、でより大きな結果を得る可能性は高いでしょう。身体の一部位を強化したいという極端な状況においてでさえ、アイソレーションのみを行うことに私が同意する唯一の場合は、あなたのムーブメントスクリーンがある程度クリーンであり、ムーブメントの欠陥がない場合です。 私たちは、それでもムーブメントマップに基づくべきですが、そしてそれがクリーンであった後のみにおいて、特定のアイソレーションエクササイズでその欠陥に取り組むのです。 機能的なアプローチを取り、動きの矯正を用いて動きの欠陥に対して本当に取り組んだ時、特定のムーブメントパターンがいくらか機能しなくなっているがためにあなたが経験したことがない、あらゆる種類の新しい筋肉痛が起こるでしょう。彼らにはあるムーブメントパターンに対してパーキングブレーキがかかっているのです。 最初にムーブメントパターンを切り開くことで全てを変えてくれるでしょう。その筋が活性化されれば、その筋にアイソレーションエクササイズを処方しましょう。 もしあなたがフィジークの向上に本当に熱心であるならば、あなたがハードにトレーニングしている2、3ヶ月ごとに誰かにムーブメントスクリーンをしてもらうことは、ただのちょっとした良いテストであるということではありません。それはGPSなのです。次の方向へあなたを導いてくれるでしょう。 アイソレーションエクササイズに対する私の大きな問題は、アイソレーションではありません。問題は、それが単に単体の問題であるかを見るために適切な筋力のチェックをすることもせず、そしてアイソレーションが何かを本当に変化させたかを見るためにある種のムーブメントマップを再チェックすることなく、アイソレーションが動作を変化させるであろうという思い込みなのです。 アイソレーションエクササイズは持っていて素晴らしいツールです。ただ、私たちはそれに思い込みを加えることできないのです。
健康とフィットネスを再定義する
あなたは病気でないことを健康と定義しますか? 私は、それは不十分で低く見積りすぎだと思います。 同様に、多くの人がフィットネスを、体脂肪が少なく、筋肉が発達していることと定義します。 動きを犠牲にしたり、望まない副反応を伴ったパフォーマンス向上薬剤や正統でない食餌方法を用いたりする、非常に不健康な方法で減量し筋量を増やすことができることを皆知っていると、私は思っています。 体脂肪を減らして筋肉をしっかりつけるけれども、身体にとって良くない方法は数多くあることから、健康とフィットネスの定義を追い求めるのであれば、もしかすると次の言葉を考えるべきなのかもしれません。 独立した 持続可能な 発展的な さて、これら3つの言葉の要素の枠の中で健康を定義してみましょう。健康は、絶えず身体を治癒するための、独立した、持続可能で発展的な方法です。ポジティブで、建設的で、そして貢献的な人間の状態を維持するために、私達は休息や回復、そして活動を用いるのです。 あなたは、自身のストレスレベルを管理し、それに応じて休息をとり回復します。怪我をした後は、自身の能力を理解して、身体が治癒するために十分とゆっくりと進めますが、ポジティブな成長と持続した適応のための適切なストレスを与えるために十分な速さで進めましょう。 フィットネスは同じ方法で定義することができます−絶えず適応するための、独立した、持続可能で発展的な方法です。適応とは、フィットネスが向上した際に起こることであり、適応の定義には環境のより綿密な検証が含まれなければなりません。 最低限の健康を満たすためには、基本的には、生きて、呼吸をし、食事をし、飲み物をとり、そして睡眠をとる、動くことのできる生き物である必要があります。もし基本的なパターンで動けるのであれば、自身の環境から学び始めることができます。 私たちが知る限り、あなたは最も複雑で完成した動きの学習システムなのです。システム全体が、動きの能力を確立する基礎的な動きのパターンを伴って活性化させられます。動きの能力は、同様に、スキル獲得の基礎なのです。 それが、人間のハードドライブに反射によって引き起こる発達パターンがあらかじめインストールされている理由です。その通りです、あなたが経験する赤ちゃんの時の特定の動きは、膝蓋腱反射(医者があなたの膝をハンマーで軽く叩く時です、わかりますか?)と同じくらい不随意的なのです。 それらは、赤ちゃんとして経験する反射で、それらのサーキットを100%使います。単にこれらのサーキットを使うことで、基礎的な動きのパターンを築き上げ、それによって頭のコントロール、肘をついたうつ伏せ、四つん這い、膝立ち、片膝立ち、しゃがみ込み、立位、踏み出し、走る、ジャンプ、登る、持ち上げる、物を持ち運ぶことの習得を可能にするセットアップをします。 物や障害物のないカーペットが敷かれた部屋で、赤ちゃんは私が今述べた動きのすべてを経験するでしょう。これらの動き一つ一つは、環境によって求められたとき、さらに開発され、特化され、そしてさらに複雑なレベルのものとなるのです。 もし私がその赤ちゃんを梯子とロープとブランコのある部屋に連れて行ったとき、その赤ちゃんは基本的にはその上るための器具を使って、垂直方向のことや地面に足がついていないトレーニングが非常に上手になり、取り組んでいくでしょう。 もし、私たちがその赤ちゃんを泥や水でいっぱいの場所に導いたとしたら、その赤ちゃんは実際に、つるつるとした予測不可能な地面が非常に得意になり、地面と水との間の動き方や移行の仕方を非常によく理解するでしょう。 もし、私がボールを与えたら、その赤ちゃんは視覚と手の協調性を発達させるためにその動きのパターンを学習し、そのボールの動きを追いかけ、投げ、そして蹴ることでしょう。もし、広大なスペースを与えたら、その赤ちゃんは走りだすかもしれません。障害物を与えたら、その赤ちゃんはジャンプし始めるかもしれません。 これらは各自に特有の環境です。あなたはそこに基礎的な動きのパターンを持ち込むのです。 それが動きの健康であり、あなたの環境について教えてくれない限り、あなたのフィットネスについて話すことはできません。 その環境はあなたにとって困難ですか、それとも単に維持しているだけですか?あなたは発展を維持するためのリソースを自身で持っていますか? さて、ある人にとって発展とは「歳を取るにつれてこれ以上硬くならないようにしよう」ということです。現状を維持しようとすることであれ、新しいものを得ようとすることであれ、それは能動的な発展ですから、一旦引き返して健康とフィットネスの定義を再度検討してみましょう。 健康とは、単に病気ではないということではなく、また、フィットネスとは、単に脂肪がなく、筋肉がしっかりついた身体を持つということではありません。 自分自身の限界を知り、休息と回復を最大限にする方法や活動量を測る方法を知ることは、健康とフィットネスの状態に対する重要な要因です。 ある時は、活動量が少なくなると見越して睡眠や食事量を減らし、ある時は、活動量が増えたり、ストレスが増えたりすると見越してしっかりと睡眠をとり、食事量を多くしなければなりません。環境に応じて適応する方法を学ばなければなりません。自身の限界と、スキルとチャレンジの割合を知らなければなりません。 もし、度を越してしまうと、怪我をしてしまったり、良くない形で失敗してしまったりするかもしれません。もし、そこまで達することがなければ、決して適応することなく、決して変化することもなく、そしてあなたを健康からフィットネスへと変化させるシステムに刺激−その合図−が決して送られることはないでしょう。 ストレスの信号を受け入れ、フィットネスと呼ばれる適応を作り出すためには、健康でなければなりません。 もしかしたら、私たちの現状の健康とフィットネスの定義の方がより良いものであれば、私たちはそれらを達成することがより良くできたのかもしれません。 健康とフィットネスに関するあなたの身体の知識を見るために−今−実施できるもう一つのテストがあります。 調子はどうですか? 目標は達成できていますか? 答えが何であれ、追加の質問があります:それをやるためにはどれだけのサプリメントが必要ですか? 私たちの祖先はフォームローラーやコアエクササイズ、アイソレーションエクササイズ、姿勢のプログラム、マルチビタミン、エネルギードリンク、またはフィットバンドなどありませんでした。彼らは生き残るために、どのように、何を、いつ食べ、十分な頻度で、上手く動く方法を理解していたのです。
強さは必ずしもタフさと同じではない
1984年、私は大学に進学し、アメリカンフットボールのキャリアに別れを告げました。私は2つの足首骨折を経験したばかりで、フットボールをプレーしながらPTスクールで立派な成績を取るチャンスは相補うものでないことを知っていました。それから、大学1年生の頃、私はまず最初にウエイトトレーニングルームを見つけました。 高校には、ちゃんとしたウエイトトレーニングルームがありませんでしたが、その代わりに、私たちのほとんどは、強さとタフさが共存する農村コミュニティ周辺で仕事をしていました。大学に到着し、ウェイトルームシーンの一部になったとき、私は単に幾らかのウエイトを持ち上げることに関連付けられているすべての細々したことや文化を観察しました。私は、厳格なルーティン、ガジェット、ノートブック、およびワークアウトごとに400回の鏡チェックに気づきました。これはウエイトリフティングのエチケットを伴う新しい言語であり、私たちは数字を知る必要があったのです:「よぉ、ベンチどの位上げられるんだ?」 私は、これのどれほどが科学であり、どれほどがリフティング文化であるのかを知りたいと思いました。私が一緒に育った人たちは、容易に同様の強さを持っていました;作業量は半分で、それに関して議論するための社交的な集まりを伴うことなく。やることをやったら帰るという、私の不人気な哲学は、私がそこには馴染んでいなかったことを意味しています。 翌年、私は馬鹿げた映画の10分間のセグメントによって確認されました。その映画はRocky IVでした。動画を見てから、続きを読んでください・・・やってみよう! はい、サウンドトラックが完全に80年代であることはわかっています。そして、ええ、私はそのくらい年をとっているわけですが、ポイントを見逃さないでください。 どちらも物理的なエネルギーを消費している、二人の男性のトレーニングのビデオを見たばかりですね。1人は安定した変更可能な環境にあり、もう1人は自然の制限に適応して取り組まなければなりませんでした。一人は仕事を提供されて、もう一人は仕事することを期待していました。Rockyのトレーニングはハードな楽しみのように見え、Dragoのトレーニングは実験室のネズミのエクササイズのように見えました。 私がこのビデオクリップを好きな理由の一部は、私がアウトドアの男であり、私はいつも屋外でよりハードにワークいるからですが、かといって、私がジムが好きではないという意味ではありません。私は「私たちは強さを操作することはできますが、タフさ、粘り強さ、適応性、機能性を操作することはできないかもしれない。」という、より深く、より微妙なメッセージを感じるのです。これらのものは、適切なストレスの量から自然に成長する必要があります。このメッセージは、私たちがワークアウトを細かく管理して制御しようとする時、つまり焦点を顕微鏡的に分離しようとする時、私たちは実際にある程度の機能と適応性を放棄するというものです。ワークアウトは、ハードワーク、運動学習、適切なテクニック、身体的適応を通して管理可能になる障害でなければなりません。そして、私たちは他の障害へと進んでいくのです。 私は、人々が、物事をよりハードにするためにのみ、奇妙な動きや不自然な動きやエクササイズのバリエーションを行うのをよく目にします。馬鹿馬鹿しいエクササイズをいかにハードに行えるかを誇りにする人達もいます。彼らは、ぎこちなく肩をすくめ、首と顔を歪めながら親指を下に向けたダンベルフロントレイズをデモします。なぜそれを持ち上げるのですか?あるいは、不安定な表面での荷重されたスクワットはどうでしょうか?それは何のためなのでしょう?フロントレイズは回旋健板を孤立させることを目指しているのだと思いますが、正しくプッシュ、プル、プレスすることを学ぶことで統合された安定した肩は作りだされる、したがって、補足的なエクササイズを使用して回旋健板を孤立させる必要性は決して起こらないのです。私が一緒に育った人たちは、回旋腱板が何であるかを知らず、意図的に力学的に不利な状態で物を持ち上げることは決してありませんでした。彼らは重量を管理し、テコを使用し、怪我をせず効率的に働く方法を知っていました。 重要なのは、物事を不必要に困難にすることではなく、本当に困難なものをより容易に、より安全に、より管理しやすくし、そしてそれから、より困難な何かに移行することです。どういうわけか、不安定な表面で荷重スクワットすることは、それほど賢明でも必要でもないように思われます。不安定な表面でバランスをとることは、バランス反応を訓練するための素晴らしい方法であり、荷重スクワットすることは、強くなるための素晴らしい方法ですが、これらの活動を組み合わせることは、機能的であるための人工的な試みによって、それぞれの利益を減らすだけになってしまいます。自然を欺くことはできません。自然はそれが愚かなエクササイズであることを知っています。浮ついたエクササイズを奇妙な角度や悪いラインで難しくしようとする代わりに、私たちは昔から続いている技術的に健全ないくつかの難しいエクササイズを選び、それらをより容易にする技を学ぶべきです。 私が初めてケトルベルのトレーニングを学んだとき、インストラクターチームはワークをよりハードにすることに執着しませんでした。それは元々ハードだったのです。そうではなく、私たちは高重量のウエイトを扱いやすくする方法を学んだのです。私たちのインストラクターは、疲労の管理について話し、アライメント、圧の加え方、適切なテクニックを説いてくれました。彼らは、より効率的な緊張と優れた動きのパターンを活用する方法を示してくれました。誰一人として、カロリー燃焼、筋肥大、または自分自身を徹底的に打ちのめすために何かハードなことをするクールな方法について話したりはしませんでした。このワークは元来ハードで、この環境に多いては、脂肪対筋肉の比率は会話の主題になることなく、放っておいてもうまくいくものでした。 RKCの体験全体を通して、鏡は使用されませんでした。この奇妙なRKCアスリートの部族は、私たちが強くなるために鏡に映った姿からの許可を必要としないことを発見したのか?と不思議に思うかもしれませんね。 おそらく、本当のファンクショナルトレーニングは、さまざまな形態のワークに適応して耐える能力であり、自然に効率的になるのかもしれません。あなたが行う仕事は、身体の知識、動きの意識を作成する必要があり、時間が経つにつれて、おそらくそれはいくつかのタフネスを生成します。エクササイズの明らかな目標は、目の前の動きを学ぶことですが、さらに深い目標は、自分の身体を、その能力と制限を伴って使うことを学ぶことです。アスリート、軍のオペレーター、消防士、そして一般人をトレーニングし、リハビリするとき、私は賢明なマインドとより強く、より機能的な体身体を作り出し、強化するようにワークを設計します。筋力は、放っておいてもなんとかなるようです。 Rocky のいいワークアウト、そしてRKCに感謝します。