マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
すべてのプログラムで必要な2つのエクササイズ パート2/2
股関節クラムシェル クラムシェルはすぐにできる簡易な方法で、股関節外旋筋群を強化することができます。これは、ゴムバンド、あるいは、同様の抵抗があるバンドを使って行える簡単な方法ですが、とても有効です。さらに、両膝の周りに抵抗性のあるバンドを装着するため、同時に両側をトレーニングできます。下側の脚では、このエクササイズを行うために、股関節外旋筋群を使い安定させなければなりません。 もちろん、これはすべてテクニック次第です。下で御覧の通り、下側の腕を使って頭をニュートラル位に保ち、反対の腕を股関節の上に置きます。これによって、腰部で代償しないようサポートができます。 私が股関節外旋クラムシェルエクササイズを好きな理由 繰り返しになりますが、私が毎日使っている股関節外旋のエクササイズは数多くありますが、この簡便さと有効性の理由から、私はクラムシェルエクササイズを強調しています。 中殿筋強化の重要性と、前額面上の強度不足によって起こされるいくつかの機能不全について、過去に話してきました。私たちは矢状面で多く動く社会に生きていますし、このことが、機能不全の動きのパターンの多くに多大な影響を与えています。ですから、股関節を外旋させる筋群の強化は重要になります。もし今まで、このことに重点を置いてきていないのであれば、一度上記のリンクの記事をいくつかを読んでみてください。 股関節屈曲位における股関節クラムシェルエクササイズ 筋電図による研究によると、特にテクニックが優れている場合は、クラムシェルを行うとき、中殿筋と大臀筋の筋活動量が良いことが示されています。下のビデオを注意してみてください。私は腸骨稜に沿って手を置くことを強調しています。こうすることで、身体が回旋せず、腰部と共同して働かないように注意を促すことができます。この動きは、このエクササイズを行っている際に、最も良く見られる間違った動きで、特に、臀筋群がかなり弱い人によく見られます。また、このように骨盤に手を置くことで、親指を臀筋群の上に置き、その活動を感じ、収縮を促すことができます。これは、正しいテクニックで行うのに、本当に役立ちます。
TRX TV 4月3週目のシークエンス(ビデオ)
前額面での股関節の可動性を高め、横断面での股関節の可動性と筋力を高め、最終的に前額面、横断面で爆発的に力を発揮する動きへと展開するドリルのシークエンスをご紹介します。どのような動きにも正しいセットアップは不可欠ですね。
オリンピックリフティングシューズを履くべきか? パート2/2
それぞれのアスリートが、それぞれ不十分な伸展の制御パターンを示すとういう事実のさらなる証明として、良くないスクワットのパターンを持つ4人のアスリートの姿勢写真をチェックしてください。まず最初に、複数の関節をまたいで、かなり“典型的”な伸展姿勢を見つけることができるでしょう。骨盤の前傾と過度の前弯、加えて、膝と足首の位置が比較的ニュートラルであることに注意してください。 2つめとして、底屈している足首に注目してください;このアスリートは“伸展代償”を遠位部で行っています。そのような静止姿勢で充分なスクワットパターンを持ちえると考えますか?彼は理想的な足首の可動性を持っているかもしれません。しかし、底屈筋群(ふくらはぎ)の活動を完全に停止することはできていません;そが彼が“の見つけた”安定する場所なのです。 3番目の例では、アスリートが骨盤と腰椎を前方へ押出すことで、スウェイバックと呼ばれる姿勢を呈することになります-実際には、足首はほぼニュートラルの位置にあるように見えますが。 最後に、4つ目の例では、より身体全体を見ていきましょう。このアスリートは骨盤から腰椎にかけて、かなり重度の伸展パターンを呈していることは明確ですが、腕の位置にも注目してください;広背筋が収縮したままなので、肘は上腕骨頭よりかなり後ろに持っていかれ、肩甲骨は前傾しています。これは頭部前方位の姿勢であり、この角度からでははっきりと識別できませんが、このアスリートは、斜角筋、胸鎖乳突筋、鎖骨下筋にかなりの“緊張”も見られるでしょう。彼はキネティックチェーンの上部で安定性を見いだしたのです。 これらバランスの悪い姿勢の一つ一つは、アスリートが間違った動きのパターンを変化させ、“なんとかする”方法になります。アスリートは素晴らしく代償動作をする人達です-しかし、その方法はひとそれぞれ違います。これらは取り扱うべき問題であることは皆同意すると思います、そうでしょう?これらは取り扱うべき問題であり、トレーニングへの介入を行うことで、アスリートはよりよく感じられることでしょう。 このことが、どうオリンピックリフティングシューズと関連するのでしょう?彼らにこの劇的に踵を上げる靴を履かせれば、全てのアスリートがみな、完璧なスクワットを披露することができるでしょう。それはまるで、近所のバランス感覚の乏しい子供に自転車の補助輪を渡したかのようでしょう….一生ものの。ただ、いつか、補助輪を外し、自転車の乗り方を教わらなければなりません。そして、健康でいることを望むなら、どこかで、良くない運動パターンを隠すことを止め、ただ単にその代償動作に負荷をかけていくのではなく、その改善に取り組む必要があります。
オリンピックリフティングシューズを履くべきか? パート1/2
先日、次のような質問を受け取り、ここに投稿するのに適しているQ&Aであろうと考えました。お楽しみください。 Q:トレーニングの時にオリンピックリフティングシューズを履くべきかどうか、ご意見を伺いたいと思いました。先日そのシューズを履いてみたところ、その変化は著しく、スクワットをかなり深く行うのにとても役立ちました。私は“お尻のウインク=骨盤の後傾”を起こすことなく、床と平行まで下げるだけでも、いつもとても苦労していましたから。トレーニングの一環として、スクワットの効果を得るために、このシューズを使ってスクワットすることを奨励しますか? A:とても良い質問です;残念ですが、簡単な答えはありません-ですので、我慢して読んでください。 まず最初に、あなたがオリンピックリフターであるなら、是非とも、そのシューズを履いてください。それが競技の仕方ですし、特異性は重要です。知っての通り、ハイレベルなアスリートの争いでは、少なくとも、“ただ単に”トレーニングするのと比較して、より良い結果を得るためには、大きなリスクがあるという要素は常に想定されています。 しかし、もしあなたが違うスポーツのアスリートである、あるいは、一般のフィットネス愛好家であるならば、それらは必要ないと思います。そして、もし動きの質の改善、健康増進が長い目で見た場合の目的であるならば、それはさらに問題になってしまうかもしれません。説明していきますが、まず最初に、なぜ人々がそれを履くのかについての、2つの主要な理由を理解する必要があります。 まず、固さの要因があります。オリンピックリフティングシューズの踵はとても固く“たわみ”がなく、これによって、一般的なスニーカーと比べて、力を産み出すためのよりよい土台になります。この固さはオリンピックリフティングシューズに限ったことではありません;ミニマリストのシューズ、チャック・テイラーズ、あるいは、裸足にも見られるかもしれません。パワーリフターの多くはこのことを知っていますし、だから彼らは通常床と踵がしっかりと接地することができる、”固い”靴でウエイトリフティングをします。このことが我々をポイント2へと導きます。 これらの靴は踵をかなり持ち上げます。踵の上げ幅は、1.27cmから3.175cmと様々です。しかし、スニーカーにおいては、かかとと足指の高低差、あるいは、傾斜度にすべて関連しています。長い間、一般的なランニングシューズは12mmの踵と足指の高低差があり、24mm(かかと)、12mm(足指)で、8%の傾斜度でした。オリンピックリフティングシューズに関してこれがなにを意味しているかを理解するうえで難しいのは、誰も足の指の高さを記録していないために、実際には傾斜度は分からないということです。0.5インチの持ち上げ、つまり12.7mm、はかなり平均的ですが、評判の悪いNike shox(25mm)に見られるような1.25インチ、つまり31.75mm、は実際には過剰です。 このことは明確に次の質問に導きます。なぜ、固いシューズだけで十分ではないのか?過度の踵持ち上げの理論的根拠はどこにあるのでしょうか?可動性や安定性の欠如したリフターが、より楽に深くスクワットをするための効果的な支えなのです。 スクワットを深く行うために、多くのことに熟練している必要があり、そのうちの最たるものは: 背屈の可動域が十分あることが必要になります(膝が足趾と足首の上にくる可動性)。 股関節の内旋可動域が十分あることが必要です(筋肉、関節包、アライメント、または、骨性の問題で制限されることがあります)。 股関節の屈曲可動域が十分あることが必要です(筋肉、関節包、アライメント、または、骨性の問題で制限されることがあります;典型的にはあまり問題にはなりません)。 膝の屈曲可動域が十分あることが必要です(これはめったに問題にはなりません;ここが問題になるには、かなり大腿四頭筋の短縮が見られる必要があるでしょう)。 骨盤や腰椎を適切な位置におくためには、十分なコアの制御-特に前方のコアの制御-が必要になります。特にオーバーヘッドスクワットに関して言えば、腕が頭上にある場合、伸展を抑制することがとても難しくなります。 足首の可動性が欠如していれば、足を外旋し、つま先立ちになるか、あるいは、踵の持ち上げが提供する支えに頼ることになります。踵を上げることによって、足首はニュートラルから背屈させるより、むしろ、底屈からニュートラルに戻すように動きます。効果的に、フライングしないようにスタートラインより何メートルか後ろでスタートすることになります。分かりますか?(もし分からなくても心配いりません;下のビデオでこれについて詳しく説明しています。) 股関節の内旋が欠如していれば、爪先を外旋し、ニュートラルから内旋して行く動きとは対照的に、外旋している位置からニュートラルの位置に内旋させていくでしょう。 これら身体位置の変化によって、可動性の欠如を補うことができるということは、皆同意すると思います。しかし、実際には、効果的に異常な動きのパターンに負荷をかけることになり、必ずしも良いことであるとは言えません。グレイ・クックから教わったように、機能不全の上にフィットネス(ストレングス)を積上げ続けると、悪いことが起こるのです。 お気づきかと思いますが、上記の#5を残しています:前方のコアを十分に制御することが必要になります。もっとも大事なことを最後に残しているのです;これはとても大きな問題です。 秘密を暴露してしまいますが、私たちは足首の可動性制限に“過剰な診断”をしていると、私は考えています。スクワットの動きが上手にできない場合、それは足首の可動性の問題があると、多くの人々が自動的に推測しています。スクワットの形が悪いことで、足首の可動性に問題があるのではないかと考えているケースの90%で、全体的な身体の動きに基づいた場合と対照的に、その関節だけを見た場合、実際には可動性はとても良いと推測することができます。なぜでしょう?可動性と安定性の間には非常に大きな相互関係があるのです。
DVRT ヒップヒンジ パート2/2
2014年7月3日&4日に開催されたDVRTのコースから。股関節の屈曲伸展=ヒップヒンジは、基礎的で重要な動きでありながら、指導するのが難しい動きのひとつでもあります。ヒップヒンジの動きの要素を分解し、アルティメイトサンドバッグを使用したデッドリフトの正しい方法をご紹介します。即座に指導に活かせる情報がいっぱいです。
DVRT ヒップヒンジ パート1/2
2014年7月3日&4日に開催されたDVRTのコースから。股関節の屈曲伸展=ヒップヒンジは、基礎的で重要な動きでありながら、指導するのが難しい動きのひとつでもあります。ヒップヒンジの動きの要素を分解し、動きのDo, Don’t を確認していきます。
トレーニングの際に傷害を引き起こす可能性が最も高いストレングススポーツは何か? パート3/3
これらの研究をどのように分析できるか? ストレングススポーツにおける総合的な負傷率は何か? 上記の研究から、傷害リスクが(急性、慢性にかかわらず)ランニングやトライアスロンのような持久系のトレーニングを行っている際と比較して、ストレングススポーツにおいてより高いというわけではないということは明確なはずである。負傷率は1,000時間のトレーニングに対し、0.24-5.5傷害の間であった。 ストレングススポーツの負傷率は持久系スポーツの負傷率に比べどうであるか? 1,000時間のトレーニングに対し0.24-5.5傷害、というストレングススポーツにおける総合的な負傷率と比較すると、長距離走における負傷率は1,000時間に対し2.5-12.1傷害であり、トライアスロンにおける負傷率は1,000時間のトレーニングに対し1.4-5.4傷害である。ゆえに、ストレングススポーツは、広く調査されている持久系活動に比べ傷害を負う可能性が多いわけではない。 最も一般的な傷害部位はどこか? ストレングスアスリートにおいて最も一般的に発生する障害部位は腰部と肩である。オリンピックウェイトリフターとストロングマンのアスリートは、より腰部に傷害を負う傾向にあり、パワーリフターとボディビルダーは、より肩に傷害を負う傾向にあると考えがちであるが、この結論は入手可能な文献にのみ基づいたものであり少々時期尚早であるようである。 傷害リスクが最も高いストレングススポーツはどれか? 異なるストレングススポーツへ参加することに関する相対的リスクは、明確ではない。1つ以上のスポーツを同時に評価した研究は数少ない。ゆえに、研究間にあるトレーニングの際の負傷率の違いは、研究が行われたストレングススポーツの種類からくるのではなく、研究アーティファクト(例えば、傷害の正確な定義のされ方や明確な母集団のようなもの)から生じたものである可能性がある。にもかかわらず、もしストレングススポーツにおいて、傷害に関する相対的リスクについての結論を引き出そうとするならば、それは、ボディビルディングのトレーニングは他のストレングススポーツに対するトレーニングに比べ傷害を負う可能性が低いというものであろう。 正確にボディビルディングのトレーニング方法が、どの側面からより危険性が少ないとされているのかは明確ではないが、様々な理論的根拠が提議されている。セイワ(2014年)は彼らの研究の中で、ボディビルディングはより低負荷で、より低速の制御された動きを使う傾向にあると提議している。フィッシャーは(2014年)彼らの総説の中で同様の考えを取り上げており、これらのトレーニング変数は傷害の要因を修正するために重要であるかもしれないとも提議している。加えて、フリーウェイトを使用するトレーニングとマシンを使用するトレーニングでは、傷害リスクが異なる可能性がある。しかしながら、そのような要因は長期試験において調査されるべきであり、現時点ではこれらの要因に対し結論的な声明を出すことは不可能である。 一般の人々に対し、これから推測できることは何か? 一般の人々に対しては、ボディビルディングのようなトレーニング方法がとられた場合、パワーリフティング、もしくはオリンピックウェイトリフティングのようなトレーニング方法に比べ、トレーニングでの負傷率は低くなる可能性が期待される。しかしながら、このことはアスリート以外の人々において、望ましくは研究アーティファクトの影響を避けるために、複数のグループを観察することにより確認される必要がある。 アスリートに対して、これから推測できることは何か? アスリートの集団に対し、ボディビルディングトレーニングの要素を取り入れることがトレーニングの際の負傷率を下げることにつながるかどうかということは、考慮に値する興味深い質問である。もちろん、主要な2つの未知数は、パフォーマンスへの影響と競技中の負傷率への影響であるだろう。私の知る限りでは、上記の領域のどちらに関しての研究もまだ行われておらず、これらの方式を取り入れることによるリスク・リターンが既存のトレーニングより勝るか否かに関しての評価は、全くの推測にしか過ぎない。 実践的意義は何か? ストレングススポーツのためのトレーニングは、長距離走やトライアスロンのような持久系スポーツに比べ、同様、もしくはより低い負傷率と関連している。健康のための活動を選択する際は、ストレングススポーツは、持久系スポーツよりも傷害が多いわけないはないと助言できるであろう。 ボディービルディングスタイルのレジスタンストレーニングは、他の種類のレジスタンストレーニングに比べより低い負傷率へとつながっているようである。健康のための活動を選択する際は、このトレーニング方法は、ストロングマン、パワーリフティング、及びオリンピックウェイトリフティングよりも優れたリスク・リターン率に繋がるかもしれない。 負傷率を下げるために、アスレチックプログラムにおいてボディビルディングスタイルのトレーニングの使用を意図的に考える価値があるかどうかは、研究がそのパフォーマンスと競技における負傷率に対する影響を解明するまでは、時期尚早なようである。
トレーニングの際に傷害を引き起こす可能性が最も高いストレングススポーツは何か? パート2/3
ストレングススポーツにおける負傷率は? ストロングマン、パワーリフティング、オリンピックリフティング、ボディビルディング、その他のストレングスに関わる競技を含む、様々なストレングススポーツにおける負傷率は下記の表に要約されており、下記の研究において詳しく説かれている。この総説の中には、1,000時間のトレーニング時間に対する負傷率が計算され表されている研究のみが含まれている。 ウィンウッド(2014年) はストロングマンのトレーニングと大会において、傷害の発生率と傷害部位を調査した。彼らは12.8 ± 8.1年のレジスタンストレーニングの経験を持ち、4.4 ± 3.4年のストロングマンの経験を持つ213名のストロングマンアスリートを集め、1年間の傷害に関する回顧的調査を完了するよう依頼した。傷害は、トレーニングセッションや大会を欠席する、もしくは調整を行う必要が生じた身体的問題として定義された。研究者たちは、被験者の82%が質問の中で、1年間に少なくとも1つの傷害を負ったと報告しており、1,000時間のトレーニングに対する負傷率は5.5傷害であったということを発見した。傷害部位に関しては、最も一般的な傷害部位は、腰(24%)、肩(21%)、上腕二頭筋(11%)、膝(11%)であった。研究者たちは、ストロングマンアスリートはストロングマンの機材を使用した際、傷害を負う可能性は従来のレジスタンストレーニングの方法の1.9倍になりえると観測した。 ジーベ(2014年) は、71名の競技&エリートボディビルダーからアンケートを回収することにより、ボディビルディングの競技に向けたトレーニング中における傷害リスクを評価した。彼らは、被験者の45.1%がトレーニングの際のいくらかの身体的傷害の症状を報告しているが、全体での負傷率は1,000時間のトレーニングに対し0.24傷害であったということを発見した。最も一般的な傷害部位は肩、肘、腰椎、膝であった。研究者たちは、パワーリフティング、オリンピックリフティング、ストロングマンなどの他のウェイトリフティングの訓練と比べると、負傷率は低いという結論に至った。 ジーベ(2011年) は法人組織である97のパワーリフティングクラブの、245名の競技&エリートパワーリフターにおける傷害の発生率を、アンケートという形で評価した。彼らは、43.3%のパワーリフターがワークアウトの際、傷害に関する問題を訴えていたことを発見した。しかしながら、負傷率は1,000時間のトレーニングに対し1.0傷害であった。最も一般的な傷害部位は肩、腰部、膝であった。興味深いことに研究者たちは、ウェイトベルトの使用は腰部の傷害に対するより大きなリスクに繋がることを発見した。 エーベルハルト(2007年) は、レクリエーションとしてのボディビルディング(競技としてではなく)のためのトレーニングにおける傷害リスクを評価した。彼らは1,000時間のトレーニングに対する負傷率は1.0傷害であったと発見したが、彼らは傷害を時間損失につながるような身体的損傷とは定義していなかった。 キーオ(2006年) は競技として行っているオープン&マスターズパワーリフター、男性82名、女性19名における1年間の負傷率を調査した。彼らは傷害を、トレーニングセッションや大会の欠席、もしくは調整につながる身体的損傷と定義した。負傷率は1,000時間のトレーニングに対し4.4傷害であり、最も一般的な傷害部位は肩(36%)、腰部(24%)、肘(11%)、膝(9%)であった。 ラスク&ノーリン(2002年) は、1995年と2000年の両方の年に、エリートオリンピックウェイトリフターとパワーリフターにおける傷害の発生率と有症率を調査した。両方のスポーツ、そして両方の年において被験者は、1,000時間のトレーニングに対し2.6件の傷害を負っていた。1995年において最も一般的に発生した傷害部位は腰部であったが、2000年において最も一般的に発生した傷害部位は肩であった。研究者たちは、オリンピックウェイトリフターは腰と部膝の傷害を経験する傾向にあり、一方、パワーリフターはより肩に傷害を負いやすい傾向にあるということを観察した。 カルフーン(1999年) は6年間に渡り、アメリカ合衆国オリンピックトレーニングセンターでトレーニングを行っている、アメリカ人男性ウェイトリフターにおける傷害の特質と発生率を評価した。研究者たちは、負傷率は1,000時間のウェイトリフティングに対し3.3傷害であったということを発見した。彼らは最も一般的に発生した傷害部位は背中(主に腰部)、膝、肩であったと記述している。 ヘイコウスキー(1999年) は11名の盲目のエリートパワーリフター(男性9名、女性2名)における傷害の特質と発生率を評価した。彼らは、負傷率は1,000時間のトレーニングに対し1.1傷害であったと報告し、最も一般的に発生した傷害部位は等しく腰部と肩であったと記述している。 クイニー (1997年) は31名のエリートパワーリフターにおける傷害の特質と発生率を評価した。彼らは、負傷率は1,000時間のトレーニングに対し3.7傷害であったと報告しており、最も一般的に発生した傷害部位は腰部であったと記述している。 ブラウン(1983年) は、1981年のミシガンティーンエイジパワーリフティングチャンピオンシップの出場者、71名にアンケートを行うという形で、青少年パワーリフターにおける傷害リスクを評価した。研究者たちは、被験者は平均して17.1ヶ月間、一週間に4.1回、99.2分間のワークアウトを行っていたことを発見した。この期間中に98件のパワーリフティングの傷害が起こったため、負傷率は1,000時間のトレーニングに対し0.85傷害であった。研究者たちは腰部が最も一般的な外傷部位であったと発見している。 ハク(2013年) は、レジスタンストレーニングエクササイズ(クロスフィット)を用いた、人気のある高負荷のパワートレーニングプログラムに参加している被験者のプロファイルと負傷率を、オンラインアンケートにて評価した。研究者たちは132名からの返信を受け取り、その中の97名(73.5%)がこの種のトレーニング中に傷害を負ったと報告していた。数人は1種以上の傷害を負ったと報告しており、合計で186件の傷害が報告され、その内9件が手術を要するものであった。研究者たちは、負傷率が1,000時間のトレーニングに対し3.1傷害であったということを発見した。彼らは最も一般的な傷害部位は肩、次に背中であったと記述している。
トレーニングの際に傷害を引き起こす可能性が最も高いストレングススポーツは何か? パート1/3
背景 負傷率とは何か? 負傷率は、楽しみとしてスポーツに参加する際、傷害を負う可能性がどれほどあるのかを理解するための、一つの良い基準を与えてくれる。比率は一般的に1,000時間のトレーニングに対する傷害として表されている。ゆえにトレーニングに費やすおおよその時間がわかれば、どれほど傷害の危険にさらされているのかがわかるのである。もちろん、全く異なったトレーニング量の2つの異なる娯楽スポーツを比較しようとする場合は、交互に換算する必要がある。研究者が少数の被験者にしかアクセスできないが、(娯楽としてのスポーツにおいてはこのような場合が多い)各被験者がトレーニング時間を記録しているという場合は、負傷率は非常に有益である。 娯楽としてのスポーツに参加する際、どれほど傷害を負う可能性があるのかを示すその他の一般的な基準は、傷害の発生率と有症率である。傷害の発生率とは、ある一定期間において傷害を経験した人々の割合である。この期間は非常に可変的であり、短期にも長期(1ヶ月や1年など)にもなり得る。有症率とは、ある時点において、現在傷害を負っている人々の割合であり、傷害の継続期間や発生率の測定期間により、有症率は発生率に比べ小さくも、同様にも、もしくは大きくもなり得る。発生率と有症率は、研究が行われる人々のデータがある程度大きい際に最も有益である。 スポーツやエクササイズにおいて傷害リスクを考慮することが大切である理由は何か? 全ての身体活動には、急性(外傷性)であれ、慢性(使い過ぎ)であれ、ある程度の傷害リスクが含有される。アマチュアのエリート選手やプロアスリートにおいては、これらのリスクは、最高のレベルにおいて成功することに対する、究極の恩恵の代償として受け入れられている。実際にはそのようなアスリートの多くは、たまたまあるスポーツにおいて優れているというだけであり、その種類における選択の自由はほとんど無いのかもしれない。一方、一般のアマチュア選手やエクササイズを目的としてスポーツに参加している個人にとっては、負傷率(及び楽しみ)は、どの種類のスポーツに参加するかを決定する重要な要因であるべきである。最も人気のあるアマチュアスポーツは長距離走、サイクリング、トライアスロンである。一般の人々の多くは、ストレングススポーツが一般的に傷害を負う可能性が高いと考えていると同時に、そのようなスポーツを、参加するにあたって極めて「安全」な選択肢であると見なしているようである。 一般的な参加型スポーツにおける負傷率は? 負傷率は全ての参加型スポーツにおいて報告されているわけではないため、包括的な実体を示すのは困難である。長距離走は広範囲に研究された最初の娯楽スポーツである。ヴァンメッヘレン(1992年)はかなり早い段階で研究論文の考察を行い、1,000時間のトレーニングに対する負傷率が2.5-12.1傷害であると報告した。ごく最近の研究はこの上限の負傷率を支持している(へスパノール、2013年)。近年、研究者たちはトライアスロンを調査しており、トライアスロンはランニング単体のみと比較し、負傷率が、1,000時間のトレーニングに対し1.4-5.5傷害と半分ほどであるということを発見している(コーキア、1993年、ズインゲンバルガー、2014年)。これは一つの活動に集中しないことは、使いすぎによる傷害につながる可能性が少ない、もしくは、スイムと自転車はランニングに比べ根本的に損傷が少ないということを示唆しているのかもしれない。 一般的なトレーニングの負荷は何か? 通常、トレーニング量はストレングススポーツに比べ、持久系スポーツにおいてより多いと考えられている。しかしながら、必ずしも常にそうではなく、実際にはトレーニング量はトレーニング方法に依存している可能性がある。例えば、レクリエーションとしてマラソンを行っている男性のグループは、一週間に平均4.5時間しかトレーニングを行っていないと報告しており(タンダ、2013年)、レクリエーションとしてハーフマラソンを行っている女性のランナーは、一週間に3.2時間しかトレーニングを行っていないと報告している(クネチェット2011年)。これらのトレーニング量は、ストレングススポーツで使われるトレーニング量と同様のようである。一方、最近の自転車の研究では、クラブレベルのサイクリストは平均一週間に10.3 ± 8.7時間バイクに乗っていたと報告されている。(ダクイスト2014年)
女性アスリートのトレーニングに関する考察 パート1/2
コーチをすることは、私の血に流れる気質です。 ストレングス&コンディショニングまたは「パフォーマンス」コーチになろうと決意する前、私は将来、バスケットボールかバレーボールのコーチになろうと思っていました。 十代の頃、古いVHSテープに録画した試合を繰り返し観ては、力学や動き、競技を分析していたことを覚えています。 私がコーチングを始めたのは、14歳以下の女子バレーボールチームのアシスタントコーチをしていた1996年でした。 偶然にも、その女子バレーボールチームを指導していたのは、スティーブ・ションデル(米国インディアナ州のバレーボール界のトップコーチのひとり)で、そのチームは同年、ナショナルチャンピオンシップで優勝を果たしました。 そう、つまり、彼女たちは大変強いチームだったのです! それからというもの、さまざまな体力レベル、体格、年齢、能力、の女性アスリート達を指導する光栄な機会を持つことができました。 今日の記事は、女性アスリートのトレーニングについて私の考えをまとめたものです。その過程で、ある程度の一般化は避けて通れません。人口の50パーセントに対して、いくつかの憶測を立てないというのも無理な話です。 しかし、これに関して悪く受け取らないでください。 ここでの唯一の目的は、女性アスリートを指導するにあたり考慮すべきことや意見を提供することであり、願わくば私の経験が皆さんのお役にたてばと思っています。 コーチングについての考え これまでに、トレーニングすることを楽しめなかった女性アスリートはいなかったのではないかと思います。 もしかしたらあったかもしれませんが、現時点で記憶に残っているのはありません。 では、初めにリフティングテクニックについてお話しましょう。 リフティングテクニックの指導は簡単! 理由は定かではありませんが、女性アスリートは、トレーニングプログラムにとても集中して取り組みます。これには、彼女たちの聞き取る能力が大きく関わっています。 (男性の聞き取る能力がどれくらい乏しいのかという、男性に対するジョークのニュアンスが含まれているのでしょうが、これは、私の胸にしまっておきます!) 彼女たちの聞き取る能力もさることながら、もっと重要なことに、女性は全般的に男性よりもテクニックに関しては細部重視です。 若い女性アスリートをコーチし始める時に、スクワットの仕方を見せたとすると、彼女はきっと正確に行えているかどうかを確実にするため、労を惜しまずテクニック向上に励むでしょう。 彼女は、テクニックを正しく行いたいのであって、バーにどれだけ重いウェイトを乗せられるかは気にしていないのです。 男性の場合、完全にY染色体に束縛された彼らは、スタート時点から自分がどれだけ強いか、また優れているかを見せたがります。 「スクワットの仕方を見せてくれたわけですよね? では、バーに315ポンド(143キロ)を乗せ、私がどれだけ強いかをお見せしましょう!」 ですから、女性はテクニックに集中しやすく、正しく行うのが早いというメリットがあるのは明らかです。もちろん、コーチング過程はこれだけではありませんが。 言葉によるキューイングをより多く使用する。 アスリートを指導する際、彼らが新しいスキルを習得する方法、または、指導される方法の好みには、主に3つのタイプがあります: 視覚的(例:見せる) 聴覚的(例:キューイングを与える) 運動感覚的(例:実施してもらう) 私の経験から、女性アスリートの大半は、2番目のタイプに分類され、残りの2タイプを足しても2番目が圧倒的に多いくらいです。 さらに一歩踏み込んでみると、女性アスリートは、セットの前と後で上手くできたかどうか口頭による説明を好みます。そうすることによって、言われたことを消化し、次のセットに活かすのです。 もちろん、アスリート一人ひとりがどのような指導に反応するか見つけ出す必要はありますが、多くの女性アスリートが、視覚的または運動感覚的アプローチよりも聴覚的キューイングに好反応を示すことに気づくでしょう。 指導の個人的な側面 女性アスリートを何年も指導している経験から、コーチとの個人的または感情的つながりの必要性が男性よりも高いことが分かりました。 私が長年トレーニングをしている男性アスリートの何人かは、私を慕ってくれますが、もし、私のことを好きでなかったとしても、彼らの求める結果を引き出すことができれば、彼らは、まったく気にしないはずです。 一方、私が何年間もトレーニングしている女性アスリートの中で、コーチとの個人的なつながりが構築されるまでは、なかなかパフォーマンスを次のレベルまで上げることができなかった人達を何人も思い出すことができます。 ポジティブな指導とキューイング どのような戦術またはアプローチを使おうと、結果を出すことができるすべてのコーチに、私は敬意を払います。 そして更に、結果を出せる素晴らしいコーチであれば、誰からでも学びたいと願っています。 しかし、結局のところ私はポジティブなコーチなのです。 わたしの競技人生のなかで、それなりに「否定的な」コーチにも出会いました。彼らは、確かに試合の技術的な面は理解していていても、精神面や感情面を理解してはくれませんでした。 自分のことを非難し気分を沈ませる人のために、最大限の努力をしたいと思いますか? あるいは、この理不尽な壁を乗り越えますか? そうではなくて、アスリートとしての私の能力を最大限に引き出してくれたコーチは、ポジティブ過ぎるほどの人でした。後押しするタイミングを知っていて、一気に世界が変わるような後押しをしてくれるのが彼らのスタイルでした。 最近では、女性アスリートをガミガミと叱ってやる気をくじくコーチを、うんざりするほど多く見かけて、腹立たしくてなりません。 彼らは、どうしてこのアスリートとは折り合いが悪いのだろうか、なぜ彼女は自分の持っている能力を最大限に発揮しないのだろうか、と疑問に思うでしょう。 彼らは、原因が自分自身にあるという思いには至らないのです。 私は、担当しているすべてのアスリートに対してポジティブに接していますが、特に女性アスリートには、さらにもう少しポジティブに接するようにしています。 彼女たちにトレーニングを楽しんでもらいたいからです。 私との個人的なつながりを築いてもらいたいからです。 最も大切なのは、ジムの内でも外でも、彼女たちが、自分が努力したことに対して気分良く過ごしてもらいたいということです。長い目で見るとこれこそが、アスリートとして成功する重要なことだと切に思うからです。 すべてのアスリートをトレーニングするのに、過剰に楽観的な見方をする必要はありませんし、彼女たちが意図的に目標を低く設定したり、コーチの指導に従わない、といった場合にまで誤った褒め方をすると言っているわけでは決してありません。 それでも、女性アスリートを指導する上では、ネガティブ過ぎるよりもポジティブ過ぎるコーチングの手法の方が成功するでしょう。
女性アスリートのトレーニングに関する考察 パート2/2
プログラムとトレーニングについての考え 女性には、テクニックに磨きをかけることに集中するという素晴らしい面があることは、先ほど述べました。 でも、これも時には善し悪しなのです。 ウェイトリフティング 2006年、地元の高校で強化コーチをしていました。そこには、優秀な女子バスケットボールチームがあり、一年を通して週2日ほど彼女たちを担当していたのですが、その中に一人、ずば抜けて優れた選手がいました。 彼女はチームでも最も優秀なプレーヤーであり、スクワットのテクニックも素晴らしかった。ところが、彼女がジムでスクワットの練習をする際のウエイトは、毎回75ポンド(34キロ)の同じ重さだったのです! ついにしびれを切らした私は、セッション中ずっと彼女の脇に付き添い、ウェイトを上げていくよう励まし続けました。その日、彼女は最終的に95~100ポンド(43~45キロ)、つまり自己記録を25ポンド上げることができたのです。 ジムといえば、多くの女性は未だに、サイズが大きくなりすぎるとか筋肉隆々になるとかいう考えを持ち続けているようです。 更に言えば、彼女たちの多くは、テクニックに注目し過ぎて、せっかくのテクニックが崩れてしまうことを恐れるために、決して、そして絶対にウェイトを増やそうとはしません。 このような場合の適切な指導としては、躊躇しないで彼女たちを少しだけ後押ししてみることです。確実に漸進性過負荷を目指すようにすれば、もっともっとトレーニングの成果が得られるでしょう。 プログラムを組む 漸進性過負荷が重要であるのと同時に、本物のストレングスとパワートレーニングも重要な要素です。 担当しているのが女性アスリートであっても、重いウェイトリフティングを避けないでください。 2001年、私がボールステイト大学の女子バレーボールチームのトレーニングを引き継いだ当時、選手たちは、片脚やスプリットスタンスでのトレーニングをかなり多く行っていましたが、ちゃんとした重さのウェイトリフティングを実施しているのを見たことはありませんでした。 コーチに就任し、彼女たちをテストしてみたところ、筋力がひどく弱いことが分かりました。だれに訊いてもエリートアスリートのはずの彼女たちは、およそ体重の1.1倍の重さでしかスクワットしていなかったのです。 そこで、試合シーズンのまっただ中であるにもかかわらず、毎週2回のスクワットを始めました。 クレージーでしょう? とはいえ、3週間のうちに垂直跳びが平均1インチ(2.5センチ)も増えたのです! (ちなみに、バレーボールコーチを狂喜させるには、選手の垂直跳びを向上させることが一番です。冗談ではなく、そうすれば一生親友になります。) ここに込められたメッセージは単純:女性アスリートにスクワットとデッドリフトをさせることを躊躇しないでください。 それだけではなく、さらにパワートレーニングをすることを強く推奨します。 ストレングストレーニングはとても重要ですが、筋力が十分についたならば、その筋力を今度はパワーに変換しなくてはなりません。 更に言えば、女性アスリートの多くは、パワーの産出や爆発力に関して指導されたことがないのです。 これは、大きな未開拓の能力です。いかに素早く腕を動かすことができるか、または、伸張-短縮サイクルの効率的な使用方法を、女性アスリートに教えることができたならば、彼女の爆発力に強い影響力を即座に与えることができるでしょう。 プログラムにもっと腹筋とハムストリングス、リーチングの強化を取り入れよう 何年にもわたり言い続けていることのひとつです。事実、IFAST(インディアナポリス・フィットネス&スポーツ・トレーニング)でプログラムを組むすべてのアスリートは、もっと多くのコアとハムストリング、リーチングに関わる筋群の強化が必要です。 コアは言うまでもなく重要です。ほとんどのアスリートは伸展位に固定される傾向にあるため、息の吐き出し方を指導し、適切にコアを使うことが試合の流れを変えることにつながります。 ハムストリングスも、欠かせない要素のひとつです。ご存知の通り、強いハムストリングスはACL傷害を予防する一方、骨盤を後傾させる(もっと厳密に言えば、骨盤をニュートラルに戻してくれます)ことができ、これによって正常な股関節の動きが保たれます。 競技の世界では、強いハムストリングスは、より早く走ること、より高く跳ぶことを助けます。これは決して悪いことではないですよね! 最後になりましたが大事なことに、身体にはリーチングのための筋群があります。これまで「アッパーバック(上背部)」と表現していましたが、ここでは呼び方を変えます。 アスリートの中でも特に女性アスリートに見られる傾向は、深く前弯した腰椎と真っすぐな胸椎です。 平坦な胸椎の場合、ローイングやチンニングを継続的に行うことは、問題を悪化させてしまいます。 その代わりに、現在私が力を入れていることは、強制的なリーチングを伴うエクササイズです。つまり、腕立て伏せ、ランドマインプレス、そしてオーバーヘッドプレスです。 アスリートにリーチングを指導することができれば、上背部を適切な姿勢に回復でき、それに伴い肩だけでなく、腰や股関節、骨盤をより良い位置に保つことができます。 楽しいトレーニングを 最後ですが大切なことに、正直なところ、私が担当する女性アスリートは、トレーニングを楽しく行いたいという願望を男性アスリートよりも強く持っています。 どうでしょう、私たち男性はつまらないですね。私たちは、ひたすら壁に向かいスクワットやデッドリフト、ベンチプレスをいつまででもできるのです。しかも、飽きずに。 一方、女性は、たとえそれがほんの少しであったとしても、色々なことを組み合わせるのを好みます。 そのようにして、楽しくトレーニングできれば、それに越したことはありませんね? この記事を読んでいる女性も何人かはいるでしょう。そして、憤慨しているところかもしれません。繰り返しますが、これはひとりの男性の考えにしか過ぎないのです。 もし、女性アスリートに望ましい結果を出し、しかも彼女がトレーニングを楽しめるようなプログラムを組めたならば、きっと彼女のコーチとしての関係は長続きするものになるでしょう。 まとめ 女性アスリートのトレーニングを始めて15年以上経ちますが、これは絶えず進化し、常に進行中の過程であることは言うまでもありません。 常に、私自身も向上していると思っていますが、これは決して終わりのないストーリーのひとつであることも理解しています。
バリスティックトレーニングプログラムがパワーの向上に最良になるためには? パート2/2
バリスティック・トレーニングのどの変数がパワー出力を最も向上させるか?(続き) 相対的負荷の影響 下記の表は、バリスティック・レジスタンストレーニングにおける相対的負荷の筋パワーの増加に対する影響を調査した、長期の試験の結果を要約したものである。研究の詳細は後に記述されている。 マックブライド(2002年) は8週間にわたり、レジスタンストレーニングの経験があり、1週間に2回トレーニングを行っている26名の男性アスリートにおいて、高負荷ジャンプスクワットと低負荷ジャンプスクワットの最大出力に対する影響を比較した。被験者は低負荷、高負荷、コントロールグループへと不規則に振り分けられた。トレーニンググループはバックスクワットにおける1RMの30%もしくは80%にてジャンプスクワットを行った。研究者たちは、低負荷グループでは1RMの30%でのジャンプスクワットテストにおける最大出力が有意に増加したが、高負荷グループでは増加しなかったということを報告している(~10% vs. ~4%)。その2つのグループの間に有意な差違はなかった。研究者たちは、1RMの80%でのジャンプスクワットテストにおいては、高負荷及び低負荷両方のグループにおいて最大出力が有意に増加し、低負荷グループでは、更に出力が増加した(~18% vs. ~14%)という非有意な傾向を報告している。また最後に研究者たちは、1RMの55%でのジャンプスクワットでは(2つのトレーニング負荷の中間)、低負荷、高負荷の両グループにおいて最大出力が有意に増加し、低負荷グループにおいては更に出力が増加した(~14% vs. ~10%)という非有意な傾向があるということも発見している。 スミリオ(2013年) は、43名の適度にトレーニングされている男性被験者において、高負荷でのバリスティック・レジスタンストレーニングと、出力を最大化する負荷でのバリスティック・レジスタンストレーニングを比較した。被験者は不規則に、1つの高負荷グループ(1RMの90%)、出力が最大化される負荷での2つのバリスティックグループ(1つのグループは体重を計算に入れ[PW+]、もう1つのグループは体重を計算に入れずに[PW-])、1つのコントロールグループを含む4つのグループに分けられた。被験者は6週間にわたり4-6セットのジャンプスクワットを行った。高負荷グループは1RMの90%で3レップ行った。最大出力グループは1RMの48-58%の負荷(PW-)と1RMの20-37%の負荷を使用した(PW+)。また、全てのグループが無負荷にて6レップのジャンプスクワットを行った。研究者たちは、高負荷グループとPW-グループは両方とも1RMの20,35,50,65、80%の負荷にて出力が有意に増加し、一方PW+グループは1RMの20%と35%のみで出力が有意に増加したことを発見した。 マルコビック(2013年) は8週間にわたり、身体的に活発であるがトレーニングは行っていない男性において、垂直跳びの際の異なる外部負荷の、スクワットとカウンタームーブメントジャンプの際の筋出力に対する影響を比較した。負荷には、無負荷と体重の30%に等しい負荷を付けたベストを用いた。研究者たちは、このトレーニング期間は、スクワットジャンプにおけるパワーの同様な増加(7.4 – 11.5 %)につながるが、負荷を付けたベストのグループが無負荷のグループに比べ、出力においてより良好な結果を示したことから、カウンタームーブメントジャンプ(0.5 vs. 9.5%) においては、グループ間に差違があるということを発見した。 ハリス(2008年) は7週間にわたりトレーニングを行っている、十分に鍛錬されたラグビーリーグの選手において、高負荷及び低負荷ジャンプスクワットの最大出力に対する影響を比較した。被験者は量を適合させた高負荷グループ(1RMの80%)と低負荷グループ(1Rの20-44%)へと不規則に分けられた。高負荷グループは、セット間に2分のレストを入れ5レップを5セット行い、低負荷グループはセット間に2分のレストを入れ10-12レップを6セット行った。介入の前後に研究者たちは、トレーニング前の1RM の55%にて最大出力を測定した。彼らは、最大出力は実際には両方のグループにおいて減少したが、その減少は高負荷グループに比べ低負荷グループにおいて有意により少なかったと発見している。 要約すると、2つの研究は高負荷が有利である有意な影響を発見しており、2つの研究は低負荷が有利である有意な影響を発見しているため、筋パワーの増加を最大化するためのバリスティック・レジスタンストレーニングの際の最適な負荷に関しては、科学的根拠が対立している。 筋活動の影響 下記の表はバリスティック・レジスタンストレーニングの際の筋活動の筋パワー増加に対する影響を調査した、長期実験の結果を要約したものである。研究の詳細は後に記述されている。 ホリ(2008年) は、20名の男性被験者における負荷付きジャンプスクワットトレーニングの影響を、エキセントリック制動の有無において比較した。研究者たちは、被験者を8週間のトレーニングを行う2つのグループへ不規則に分けた。制動なしのグループは負荷付きのジャンプスクワットを6レップ6セット行い、制動グループは同じエクササイズを行ったが、エキセントリックの負荷は電磁制動メカニズムの使用により減少していた。制動グループは負荷付きジャンプスクワットにおいて、体重と相対的な最大力へのより良い適応を示していた。 バンダーカ&ノバサッド(2012年) は、身体的に活発な30名の男性における爆発的なスクワットジャンプトレーニングの影響をカウンタームーブメントの有無において比較した。全ての被験者は11週間にわたり、1週間に2回トレーニングを行った。一方のグループは常にカウンタームーブメントを使ったトレーニングを行い、他方のグループは常にカウンタームーブメントを除いたトレーニングを行った。両方のグループは、6RMの50-70%の相対的負荷を使用し、負荷を付けた爆発的なスクワットを6レップ3-6セットから始め漸進した。研究者たちは、出力の増加は有意であり、両方のグループにおいて同様であったということを発見している。 ホフマン(2005年) は5週間にわたり、レジスタンストレーニングの経験がある47名の大学生フットボール選手においてジャンプスクワットの2つの方法を比較した。被験者は不規則に、伸張—短縮サイクルグループ、コンセントリックのみのグループ、コントロールグループの3つのグループへと振り分けられた。伸張—短縮サイクルグループは、ジャンプスクワットマシンの器具を使用した1RM の70%でのバックスクワットという通常のトレーニングに加え、ジャンプスクワットを行った。エクササイズのコンセントリック、エキセントリック両方の段階において負荷が適用された。コンセントリックのみのグループは同一の方法にてジャンプスクワットを行ったが、負荷はコンセントリックの段階のみで適用された。これは器具が、それぞれの段階において個々に負荷を適用することができたため可能であった。研究者たちは、出力に関するいかなる有意な変化も、出力の変化に関するグループ間のいかなる差違も確認しなかった。 要約すると、これらの研究の内2つが、コンセントリックのみのジャンプと伸張—短縮サイクルのジャンプの間で出力の増加に相違は無いと発見している一方、3つめの研究はコンセントリックのみの筋活動がより優れた結果をもたらすと発見しているというように、バリスティック・レジスタンストレーニングエクササイズの際にエキセントリック筋活動の使用を避けることが筋パワーの増加を向上させるかどうかに関しては、相反する科学的根拠が存在している。 これらの発見をどのように要約できるか? バリスティック・レジスタンストレーニングを使用して筋パワーを最大化するための、使用する量、頻度、可動域を決定することに役立つ、長期の試験からの科学的根拠は希少であるか、もしくは存在しない。相対的負荷に関しては、研究論文は相反しており、筋パワーの増加を成功させるためには、高低両方の相対的負荷を使用することができるようである。筋活動に関しては、筋パワーを増加するためにコンセントリックのみの筋活動の使用を支持している科学的根拠は限られている。 実践的意義は何か? 筋パワーの増加のために、高負荷及び低負荷のバリスティック・レジスタンストレーニングを優先的に使用することに対する科学的根拠はわずかである。ゆえに様々な負荷の適用方法を必要に応じて使用することができる。 筋パワーを増加するために、伸張—短縮サイクルやコンセントリックのみのバリスティック・レジスタンストレーニングを優先的に使用することに対する科学的根拠はわずかである。ゆえに、これらの2つの異なるタイプのエクササイズの様々な方法を必要に応じて使用することができる。