トムへの質問:歩行周期と腰椎の関与

質問: (歩行時の)歩行周期の中で、腰椎の領域には左右の動きがあるべきでしょうか?それとも、腰椎はより安定した状態のままであるべきなのでしょうか? あるいは、動きはより仙腸関節で起こるべきなのでしょうか? なぜ聞くのかというと、あまり専門家がそのことについて話すのを聞いたことがないのですが、それは動きの中で重要な役割を果たしうることだからです。クライアントと働いているとき、彼らに普段通りに歩いてみてどう感じるかを教えてと言うと、10人中10人が、腰部が不安定だと感じ、わずかな左右の動きを感じていると答えます。彼らに骨盤の“ボウル”の中にある水を保つように考えてと伝えると、彼らはより安定しているように感じると言います。 これについて助けていただけると幸いです。 トムからの回答: ご質問ありがとうございます。 もちろん歩行中腰椎は左右に動いているべきです。歩行のためのパワーは腰椎からもたらされ、人間においては、腰椎は動きの基本面3つすべてで動きますー側屈、屈曲-伸展、そして回旋ですね。歩行がどのようにして腰椎から引き起こされるのかについての良い参考資料には、サージ・グロコヴェスキ氏のThe Spinal Engineがあります。 では、“安定している”と“固定されている”の間の混乱を解消しましょう。コアの安定性についての研究を聞いたことのある人の非常に多くが、残念なことにこれを“コアの硬さ”だと再解釈してきました。もし神がコアの硬さを望んでいたのなら、神は腸骨稜から胸郭の最下部まで骨を続けたでしょうー問題解決です! 実際は、そのかわりに骨格がウエストを通して非常に狭くなっていますー細く分節化されたテントの支柱は、片側を腰筋、反対側を脊柱起立筋によって支えられており、胸腰筋膜のたくさんの層が、両側に広がって腹筋に接合していますーグランディ氏によるこの絵のように。 この配置は、腰椎が固定されているのではなく、制限の中で動くように設計されていることを示しています。 私たちの“後ろ”脚へと変わった骨盤のひれは、腰椎から生じたものです。下肢の芽はいまだに腰部領域から出現し、脚は腸骨稜や股関節ではなく、腰筋と腰方形筋から始まっています。 腰椎はあなたのお母さんのお母さんのそのまたお母さんが魚だった時から左右に動いていて、左右の動きは主要な原動力でした。人間の歩行における主な原動面は矢状面ー屈曲/伸展ーですが、まず片足に、それからもう片方の足へと体重をかけさせ、頭部を動かさずに負荷を左右に、片足からもう片足へと移すには、依然として左右の動きが不可欠です。 また、人間の歩行には回旋も含まれています。この回旋は腰筋を介してトルクやねじれとして腰椎に伝達され、そのねじれが腰椎(それ自体はあまりねじれませんが)を介して胸郭へと伝達されて、楽な歩行中には胸椎がメトロノームのようにリズミカルに動きます。 あなたの二つ目の質問への答えは、ノーです。腰椎の動きを制限し、その動きを仙腸関節に移行させるのはよくありません。これは過剰な可動性(そして痛み)を持つ仙腸関節を作り出すとんでもない方法です。 腰椎の左右の動きなしで、自転車で必死に坂を上ってみることを想像してみましょう。歩行はそれほどの動きを必要としはませんが、それでも動かない脊柱ではなく、反応性のある脊柱がまさに必要なのです。

トム・マイヤーズ 1444字

クライアントのワークアウトをよりファンクショナルにする3つの戦略

ムーブメントの世界において「ファンクショナル」という言葉は大きな発展を遂げています。誤解された用語から、応用され、また奨励されたトレーニングの方法へと変化をしてきました。ファンクショナルトレーニングをグーグルで検索してみてください。そうすれば、目的のある、活発な日々の活動の準備のための、全身の、多関節の動きで、楽しくさえあり、多様性がある!というような定義を発見することでしょう。 グレイインスティチュートでは、ファンクショナルトレーニングとは、上記全ての要素を含むのみでなく、更に下記の2つの重要な記述子も含むべきであると同意しています:状況次第であり各個人に合わせたものである。 これらの記述子は、アプライドファンクショナルサイエンス(AFS)の基礎となるものです。アプライドファンクショナルサイエンス( AFS)とは、物理学、生物学、行動科学の収束であり、プラクティショナーがトレーニングの世界において、また障害予防やリハビリテーションの世界において状況や個別化を適用することを可能とするものです。 ある活動がファンクショナルであるか否かはいかに見分ければ良いのか 何かがファンクショナルであるためには、その状況を定義する必要があります。それは「何のためにファンクショナルなのか?」という問いかけに答えることを意味しています。 セオリー、またはよく知られているかもしれない何かを使うのではなく、AFSは下記に記載したリトマステストを使用してファンクショナルか否かを定義づけ、また間違いなくファンクショナルであるテクニックを開発するための戦略を提供し始めます: 環境:自然か(ファンクショナル)あるいは不自然か(非ファンクショナル)? 重力/床反力:利用されているか(ファンクショナル)あるいは混乱しているか(非ファンクショナル)? 質量/モメンタム:利用されているか(ファンクショナル)あるいは無視されているか(非ファンクショナル)? ムーブメント:三次元的か(ファンクショナル)あるいは一次元的か(非ファンクショナル)? リアクション:連鎖か(ファンクショナル)あるいはリンクか(非ファンクショナル)? 固有受容器:促進されているか(ファンクショナル)あるいは抑制されているか(非ファンクショナル)? 筋肉:リアクターか(ファンクショナル)あるいはアクターか(非ファンクショナル)? 関節:統合されているか(ファンクショナル)あるいは孤立されているか(非ファンクショナル)? タスク:意識下のリアクションを促進しているか(ファンクショナル)あるいは意識的なリアクションか(非ファンクショナル)? 特異性:トランスフォーメーション(変革)を促進しているか(ファンクショナル)あるいは停滞しているか(非ファンクショナル)? モビリティ/スタビリティ:これらの特性は組み合わされているか(ファンクショナル)あるいは分離されているか(非ファンクショナル)? これらのパラメーターは、科学的原理原則であり、クライアントに対して私達が使用するテクニックとエクササイズをガイドするべきものです。 これらの原理原則を学べば学ぶほど、クライアントの日々の生活、人生を向上させるためにこれらの原理原則を活用することができるようになります。これらの真実は、グレイインスティチュートが提供する全ての基盤となっています。実際、これらの真実は3DMAPS®(3Dムーブメント分析&パフォーマンスシステム)のスタートポイントでもありました。動きのための最良の分析は、ファンクショナルであり、実際のムーブメントを使用したものである必要があります。 ファンクショナルなムーブメントは状況次第である 個別化したものであるためには、それが成功に基づいたものでなくてはなりません。クライアントができないこと、ではなく彼らができることに基づいたもの。そしてまたそのムーブメントが関連性のあるもの、つまり彼らがトレーニングする目的である何かのように見え、感じられるものでなければなりません。 例えば、フットボール選手のハムストリングスをファンクショナルな視点から見てみましょう。もし私達が、その選手を床の上に仰向けにしてアクティブストレートレッグレイズを行うようにしてハムストリングスの評価をするとすれば、これはただムーブメントの非ファンクショナル側に当てはまることになるでしょう。もし私達が、レッグカールを行うことでハムストリングスのトレーニングをするとすれば、これはただムーブメントの非ファンクショナル側に当てはまることになるでしょう。なぜか?これらのエクさサイズはフットボールのように見えるものではないからです。 更に、レッグレイズやレッグカールを上記のAFSファンクショナルムーブメントテストと照らし合わせる時、これらの活動のどちらも真にファンクショナルであるための基準には適合しません。 もしあなたが通常このようにハムストリングスをしていたとしてもがっかりはしないでください。ファンクションのための治療やトレーニングは啓発的でありチャンスに見ていているものであり得、またあるべきです。その理由は:ハムストリングスという筋肉は、身体が全体としていかに動いているかに三次元的に反応し、ほとんどの時間において両足が地面につき立っている状態で働いているから。 フットボールにおける活動の多くは、床に横たわるのではなく立った状態で行われるという事実に疑問の余地はないのであれば、私達のアセスメントやトレーニングもこれらの真実を反映したものであるべきではないでしょうか?もしあなたがフットボール選手なら、あるいはそれが誰であったとしても、答えはイエスでしょう。もしそうでなければ、私達は機能を達成することはできず、私達がトレーニングの目的としている状況に合致しないトレーニングを行なっているとすれば、怪我をしてしまうことがあり得るでしょう。 より効果的な活動のための3つの戦略 幸いなことに、非機能的な活動をより機能的にすることを助けるシンプルな戦略があります。それらは下記の要素を含みます: 目指すタスクを反映するポジションとモーション(動き)を使用する。 身体のチェーンリアクションを活用して動きをより統合されたものにする。 関節や筋肉は動きの3面全てにおいて動くことから、動きの3面全てにおいて動きをトゥイーク(微調整)する。

グレイインスティテュート 2735字

ハムストリングスのためのファンクショナルトレーニング

ファンクショナルトレーニングを行うにあたり、トレーニングしようとしている対象が実際にどのように働いているのかを理解することがまず不可欠。実行しようとしているアセスメントやトレーニングは、実際の機能にどの程度一致しているのか?考えみたいですね。

グレイインスティテュート 6:00

ケトルベルスナッチをよりシャープにするUSBスナッチ

RKCやSFGなどのハードスタイルケトルベル認定で、全ての人にとってちゃんレンジとなるのがケトルベルスナッチのスナッチテストです。ケトルベルスナッチの下降時の感覚をアルティメイトサンドバッグで経験する方法について、コーチ・フューリーがご紹介します。両方試してみてくださいね。

コーチ・フューリー 2:15

クライアントの呼吸ワークに時間をかける理由

マイケル・ムリンが指導する/治療するクライアントに対して、呼吸のアクティビティ指導にそれほどまでに時間をかけているのか?その理由を解説します。身体全体がバランスよく拡張し、つぶれることができるように、システム全体のバランスを捉える考え方をシェアするビデオです。

マイケル・ムリン 4:24

オフセットドリルのプログラム方法

上肢と下肢へのローディングパターンが反対側になるものをコントララテラルローディング、同側になるものをイプシラテラルローディングと呼びますが、これらのオフセットパターンをどのように使い分けるのがより効果的なのか?マイク・ロバートソンが彼の考え方をシェアします。

マイク・ロバートソン 5:06

股関節外旋のモビリゼーション

グローバルの機能を補助するためにローカルの許容量を向上させる必要があることもよくあります。何をするかではなく、いかに行うかが重要であり、ディティールを聞き取ることができるか否かも重要。レニーは、教科書や解剖実習を通しての解剖学の学習からのみでなく、ファンクショナルアナトミーセミナーを通しても学びを得てきました。彼自身の学びから得た重要なポイントをレニーがシェアします。

レニー・パラシーノ 5:02

一般熱狂者へのアドバイス

週末戦士や一般的なフィットネス熱狂者にとって最も理解し難いものの一つは、優れたパフォーマンススポーツのツールやレッスンはとても価値があり、我々にも正しい道を示してくれるということです。時折、低酸素室(高地室)で睡眠を取る、数時間ごとにケールスムージーを飲む、毎日2時間のディープティシューマッサージを受けるといったアスリートに着目しているスポーツネットワークがあります。 それらすべて聞こえはいいですが、我々の大部分にとって、エクササイズに毎日20分かけることは時間管理と、20世代にわたって受け継がれてきた叙事詩にふさわしい自由意志による努力が必要かもしれません。雑誌やテレビ番組はストーリーが好きです:単に良い食事をしている大半のパフォーマー達よりも、マジカルハーブや一風変わった食品を摂取している人を紹介したがります。 エクササイズの面においては、更に悪くなり得ます。プロフェッショナルアスリートが、バーベルやケトルベルを使用してトレーニングしている宣伝を見ることはほとんどありません。大抵は、彼らは、バンド、ストラップ、コンピューター、そして、NASAの実験の放出物みたいなものを使用しています。これらは誇大広告であり、そろそろそのことに気づくべきです。トップアスリート達も含め、我々の多くはシンプルにトレーニングが必要であり、ウエイトルームでワークアウトを完了する必要があるのです。そして、その上に構築をしていくのです。 大部分の人達のトレーニングをサポートする5つの原則があります。 目的に即したトレーニングする。 長期にわたり、より頻繁に少しずつトレーニングを行う。 長い時間をかけて作った身体は、長い時間その状態を維持する。 ウォームアップとクールダウンは実際に重要な役割がある。 強度の前にまずは量のトレーニングをする。 第一に、トレーニングが自身の望んでいる方向と合っているのかを確認してください。もしそれが、脂肪減少と一般的な健康であれば、心肺系、筋肥大、そして可動性の要素をトレーニングプログラムに組み合わせてください。トライアスロンで勝利したいのであれば、どう泳ぎ、バイクを漕ぐのかを知るのは賢明でしょう。アスリートであれば、そのスポーツをコンディションのために使用し、筋力、可動性、筋肥大の質を高めるためにウエイトルームを使用してください。 週末戦士でさえ、5日間の通勤とデスクワークを、毎週末の2日間頑張ってもカバーできないことがすぐに分かります。週末の追い込みをサポートする短時間のワークアウトをする時間を探さなければなりません。オリンピック選手を育成するためには8−12年かかります。自身のフィットネスゴールをサポートする追加の数日を確保してください。 長い期間をかけて少しずつ頻繁に行うトレーニングは、次のポイントに関係します。より長い時間をかけて作った身体は、より長い時間維持することができるようです。6週間、90日間の身体改造プログラムは良いものであり、それを終了した人々にとってとても効果がありますが、6年かけてコンディショニングしたほうがメダル獲得数にはより良い効果があるでしょう。時間をかけて身体を鍛えてください。 いつも完璧なウォームアップや時間をかけたクールダウンをする必要はないと思います。名前を呼ばれ、すぐに準備しなければならない時もあります。しかし、我々の努力の大部分にとって、ウォームアップとクールダウンの時間は他の種類のトレーニングを実施する機会になるでしょう:フォームローリング、柔軟性、戦略会議、これから行う移動や競技のプランニング、そして、一般的なコミュニティー形成。ウォームアップとクールダウンの時間は多くの場合、計画をたてたり、目的に対して計画を再考する最良の時間になります。 最後に、我々の大部分にとって、強度に焦点を当てる前に、多くの量を行う必要があります。ランナーにとってのインターバル、リフターにとってのピーキング、チームスポーツにとっての“試練のとき”を信じています。しかし、いつもそれをできるわけではありません。低強度でトレーニングし、基礎を作ります。年に1、2回は、遠慮なく“頑張って”ください。 あなたは、1年365日頑張るためのサポートスタッフやお金をもっていないだろうということは忘れないでください。これらの原則はあっと驚くようなものでも、オリジナルでもありませんが、現在あなたが行っていることと比べてみてください。病気のとき、怪我のとき、あるいは、全体的に質の悪いトレーニング中、これら5つの原則のうち、どれを無視してしまっているのか丸をつけ、この先同じ間違いをしないよう努力してください。

ダン・ジョン 1975字

身体のウォームアップに最良なウォーク

ウォームアップの運動の種類はいつも決まっている、という方も、ぜひこのビデオで紹介されている様々なタイプのウォーク&クロールのパターンを取り入れてみてください。ダイナミックに全身をトレーニングセッションのために準備するのに効果的な動きのヒントが含まれています。

ファンクショナル・トレーニング・インスティチュート 2:31

素晴らしいクイックネスをフェイクスローで

フェイクスローというドリルは、リー・タフトが90年代初めに考えついたドリルだってご存知でしたか?フェイクスローの最初の段階は、イヤイヤをしている子供のように見えますが、驚くほど反射的にコアが働くドリルの一つでもあります。ぜひ試してみてください。

リー・タフト 3:36

膝のケアのために股関節を評価し漸進する

Dr.ギャリー・グレイがよく言うように、膝は足首と股関節の間に挟まれて、あまり行く場所もなければ隠れる場所もない関節です。真ん中に挟まれてしまっている膝のケアを行う際に、股関節や足首の動きを見ることはとても重要。3DMAPSの動きを活用してどのようなことが発見できるでしょうか?

グレイインスティテュート 3:38

動きはバイタルサインである

「あらゆる年齢において、健康のために健康を追い求め、そして最も良い身体状態に作り上げられ維持された身体を持つ全ての人たちは、他人が授けるあらゆる名誉、肩書き、殊勲よりも大きな褒章を所持していると感じるでしょう。彼らはそれと共に、幸せや楽しさ、仕事や身体を動かす能力、陽気さなど、運動不足で不健康な人が退廃的な文明の中の人工的な誘惑からは絶対に見いだすことができないものを得るでしょう。彼らは途切れることなく注がれる、神々の美酒よりも新鮮で刺激的な人生を、日々過ごすのです。」 - Eugene Sandow (「The Father of Bodybuilding」 1867 – 1925) (パート2はこちらへ) TRXでは、動きを、コーチ、インストラクター、または臨床医とアスリート、クライアント、または患者の間におけるコミュニケーションの形だと考えています。言い換えれば、個々がどのように自身の動きの習慣を選択し、実行するかが大きな意味を持ちます。個々やグループにとって効果的で刺激的なトレーニング環境を作り出すことには、「身体的な教育」が含まれるべきであり、そこでは特定の基準が明確で、生理的な反応と適応を促すように効果的な自身の身体の動かし方を探求し、学習できるようなフィードバックが与えられているべきです。 「動きの教師」として、あなたはコミュニケーションのスキルを向上させるよう常に努力するべきです。言い換えれば、あなたはそれぞれの人がどのように動いているかを「聴きとり」、コーチングのキューを適宜与える必要があります。人々がどのように動いているかをよりよく認識できることで、あなたは向上させるためのより良いコーチングができるでしょう−そして、それはより速く、より持続可能な結果と同じことなのです。TRXのムーブメントに基づいたトレーニングシステムは、あなたの動きを見聴きする方法を向上させ、そしてコーチング、コミュニケーション、キューイング、そしてプログラミングの体系的な戦略で対応するために作成されました。このTRXサスペンショントレーニングコースは、最も万能的なファンクショナルトレーニング機器であるTRXサスペンショントレーナーを用いたTRXコーチングシステムへの導入となります。 動きが個々の健康の指標となるべき理由 動きはバイタルサインであるという考え方は、フィットネスの忘れられた構成要素としての動きを認識するという、TRXのトレーニング哲学から発展しました。典型的なフィットネスの構成要素には筋力と筋持久力、有酸素能力、柔軟性、そして体組成が含まれます。これらの領域にはいくつかの一般的に受け入れられた数値があり、それには最大挙上重量、プッシュアップの最大反復回数、VO2Max、長座体前屈、静水力学的計量法が含まれます。エクササイズの目標やトレーニング、そしてトレーニングプログラムは、フィットネスと健康の基準を満たし、そしてそれを超えるために作成されます。 しかし、このモデルは人々が上手に動くことを仮定しているようで、そして多くの場合でそれは間違った仮定です。モビリティ、運動制御、正確性、筋力、そして流動性の適切な水準で上手に動くということは、パフォーマンスの向上に貢献するだけでなく、耐久性、レジリエンス、そして総合的な健康にも貢献します。健康と医療の分野におけるバイタルサインには、心拍数、血圧、呼吸数、体温、そして血中酸素濃度があります。これらは、健康状態と生理的機能の変化を短時間で明らかにするために、生物学的な水準と共に基本的な数値として用いられます。 更なる評価方法を追加するために、2001年ごろに、更なるバイタルサインとして10点での痛みのスケールを含めようとする試みがありました。この試みの一端は、筋骨格系の痛みと怪我に取り組むためのものでした。残念なことに、一部の人たちはこれがオピオイドの流行につながったと考えており、なぜなら多くの場合で痛みは、異なる潜在的なメカニズムからの症状ではなく、結果として扱われていたからです。 概して、フィットネスとパフォーマンスの専門家としては、私たちの仕事は、診断や痛みを治療することではなく、筋骨格系の損傷や、オーバーユース、そして怪我のリスクを減少させるために、動きを包括的なフィットネスプログラムの構成要素として取り組むことができ、また、そうあるべきです。動きが悪いと、身体の組織に許容範囲を超えた負荷がかかりますが、「より良く動くとき」には、身体の組織やシステムが効果的かつ健康を促進する形でのエネルギーの分散、吸収、蓄積、そして回帰に適した形で負荷やストレスがかかるのです。これが、TRXが動きをフィットネス、パフォーマンス、耐久性、そして健康の重要な構成要素であると考える理由です。 あなたがアスリートやクライアント、または患者に対してコーチングしたり、教えたり、または関わる際に、どのようにトレーニングを作成し、指示するかは、あなたが計画したことと実際に起こることの動的な相互干渉となります。あなたのトレーニングセッションを紙の上からジムへと持ってくることは、あなたが計画したことと、見たことに応じてどのようにその場で「変化」させなくてはならないか、ということを組み合わせたものになります。これは、質の高いコーチングの際立った特徴の一つです:リアルタイムの問題や個々のパフォーマンスの強みや弱みを基にして異なる方策を用いて、いかにして意図したトレーニング計画を実行することができるのでしょうか? コーチング技術の一部は、アルゴリズムの一種と考えることができます。あなたのトレーニング計画とあなたの目の前の人の潜在的な予期せぬニーズを同時に達成するために、あるトレーニング状況の問題点を解決するためのあなたのプロセスや一連のルールは何でしょうか?もし自身のプロセスを明確にできないのであれば、それはあなたが取り組むべき領域かもしれません。TRXの基本的な動きとTRXプログラミングレンズの体系的な応用は、容易に扱うことができ、そして動きを効果的にするためのパワフルな方法であると証明されています。 TRXスイング思考-キューイングの方法論 プランク:「身体をサーフボードのように」 プル:「バーベルを曲げるように」 ヒンジ:「ズボンを引き上げて」 プッシュ:「地面を押し離すように」 回旋:「(シリンダーのように回旋する」 スクワット:「椅子に触れるように」 ランジ:「エスカレーターではなくエレベーターのように」 コーチング時に利用できるルールのシステムを持つことは常に役に立ち、身体的な文化をあなたのトレーニングや施設、ビジネスにおいて作り上げることは、あなたが指導する人たちが「正しい動きがどのように見えるか」や「正しい動きはどのように感じるか」といったことを理解するための十分な構造や情報だけでなく、そこに最も効果的にたどり着く方法を探求し発見するための十分な自由度を得ることに焦点を当てるべきなのです。これは、私たちが「スイング思考」と呼ぶ、一部の喚起的なキューイングやコーチングのポイントについて彼らとコミュニケーションをとることを意味し、それによって、彼らが自身のために学習し、自身の一連の動きの発見法を研ぎ澄まし始めることができるのです。 伝えてくれれば私は忘れ、教えてくれれば私は覚え、巻き込んでくれれば私は学習するだろう。 – ベンジャミン・フランクリン アクティブなコーチングとは、あなたがクライアントたちをどこへ導くかのみでなく、彼らのニーズや能力に応じてどのようにそこへたどり着くかを認識するということです。多くの場合で、彼らの動きの行動は、そのプロセスの実際の進み方をリアルタイムで見るためのパワフルなツールになりえます。 筋力やモビリティ、パワー、そして持久力でさえもあなたが練習するスキルであると考え始めた時、自身のトレーニングとコーチングは新しい段階へと進み、それらはジム外で身体学習の枠をこえて移行されます。目的を持った慎重な実践は、物事をより小さな集中的な構成要素、または目的へと分解することを意味し、それらはコーチによる効果的なフィードバックを用いて能力を向上させるために繰り返し行われます。 これはあなたがクライアントに対して動機づけを行い、目標志向であることを意味する。 あなたは、個々の能力を適切なレベルのプログレッションやチャレンジとマッチさせることを効果的に行う。 あなたの指示/指導が明確で、定義された基準を持ち、その過程で小さな勝利につながる。 グループや個人に効果的、具体的、そして実行可能なフィードバックを与える。 個々の快適域を明らかにし、そこを多少越えさせる時を理解する-その域から離れすぎないように! 何よりも、参加したいと思えるような体験を作り出すために身体的、感情的、そして精神的なキューイングを用いる。 自身に問いかけてみてください-あなたは動きに着目していますか?あなたのクライアントが伝えてくること全てに耳を傾けていますか?あなたのコーチングのシステムは、動きを強度や学習の要因として見つけ出し、対応していますか?さらに良くすることはできますか?それが、TRXのトレーニングとコーチングの背景にあるモチベーションです。サスペンショントレーナーは独特に効果的で、固有受容器に対する刺激が豊富な環境を提供し、それによって負荷(ベクトル負荷と振り子の原則)およびあなたの支持基底面と重心との関係性(安定性の原則)に対する迅速で効果的な変更を可能にします。このトップダウンの不安定性と床反力の驚くべき効果的なブレンドによって、あらゆる人のニーズと能力に応じてエクササイズを調整できるのです。 TRXの動きを基盤としたトレーニングのシステムとサスペンショントレーナーの組み合わせが、パワフルなトレーニング、学習、教育、そして指導のプラットフォームを実現させ、そのプラットフォームは、あなたとあなたのアスリートやクライアントがトレーニング目標を達成し維持するためにエビデンスを基にした有益性を提供するでしょう。

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