肩関節の関節唇上部損傷の臨床検査:SLAP(上方関節唇の前方から後方にかけての)損傷に特化した最適なテストは何か?

SLAP損傷に特化した最適なテストは何でしょうか? 選択肢はたくさんあり、その有効性もさまざまですが、SLAP損傷の種類や傷害機序についての理解が適切でなければ、SLAP損傷に特化したテストを選択するのは難しいでしょう。 覚えておきたいのは、関節唇上部は、肩関節の関節唇の一部分ですから、SLAP損傷とは肩関節の関節唇損傷のひとつの分類にしか過ぎないということです。 既存する病理にも共通した症状があるかもしれないために、臨床検査でSLAP損傷を検知することはしばしば困難となります。Andrewsは、上部の関節唇の病変を有する患者の45%(および野球投手の73%)が、回旋腱板の棘上筋に部分断裂と肥厚を併発していることを示しました。 MileskiとSnyderは、SLAP損傷のある患者の29%が回旋腱板の部分断裂と肥厚、11%が回旋腱板の完全断裂、22%が肩甲骨関節窩のバンカート病変を示したと報告しました。 関節唇の病理が、一般的にオーバーヘッド運動など反復運動による酷使に起因するものである一方で、患者は腕を伸ばしたままの転倒や、急激に牽引されるような事故、または肩への打撃など単一の外傷を訴えてくる可能性もあることを臨床家は覚えておく必要があります。これらを区別しておくことは、実行すべきテストを選択するとき非常に重要となります。 関節唇の病理を見つけ出すのに役に立つテストとして、これまでにたくさんの有用かもしれない方法が紹介されてきました。それらのいくつかをここで確認しましょう。 SLAP損傷を特定するテスト 肩のSLAP損傷には、実際、数十もの特殊なテストが存在します。最もよく使われているSLAPテストのいくつかをご紹介します。 アクティブ・コンプレッション・テスト アクティブ・コンプレッション・テストは、関節唇の病変と肩鎖関節の損傷を評価するために使われます。これは、特に整形外科において最も一般的に行われるテストかもしれません。その理由は私にはよくわかりません。私はこれが最適なテストだとは思わないのです。 肩を約90度挙上し、身体の正中線を横切って30度水平内転させます。抵抗を加え、等尺性収縮を行い、その位置を保持し、このポジションで肩の完全内旋と完全外旋の両方を行います(その過程において関節窩に対して上腕骨の回旋を変化させます)。 このテストで肩を内旋、前腕を回内(母指が床を向いている)して検査を行ったときに痛みが誘発されれば、関節唇の関与は陽性となります。症状は通常、テストを外旋位で行うと減少するか、痛みが肩鎖関節(AC)に限局されます。 O’Brienらは、この検査方法が関節唇の病理の存在を評価するとし、感度100%、特異性95%であることを認めました。これらの結果は、極めて優れているとは言え、少々度を超えているようにも見えます。このテストで痛みが誘発されるのは、一般的であり、結果の妥当性に疑問を持ちます。私の経験では、その肩関節痛に深部痛や放散痛があるかどうかが、SLAP病変の存在を最もよく示していると思います。AC関節または回旋腱板の後部に限局する痛みは、SLAP病変の特異性ではありません。肩の後部の症状は、肩がこの位置になることによって回旋腱板の筋組織へ緊張が誘発されることを示しています。 このテストの難しいところは、回旋腱板に不利なこのポジションで過負荷をかけることで多くの患者に症状が現れるということです。 感度:47-100%、特異度:31-99%、陽性的中率(PPV):10-94%、陰性的中率(NPV):45-100%(文献によってばらつきが大きい)上腕二頭筋の負荷テスト 上腕二頭筋の負荷テストでは、肩を90度外転し、完全に外旋させておきます。最大限の外旋位で前腕は回外位にし、患者は抵抗に対して上腕二頭筋を収縮します。この収縮中に肩に深い痛みが出れば、SLAP病変を示唆します。 このテストの原作者は、これをさらに改良し、パートIIとして上腕二頭筋の負荷テストの方法を解説しました。検査の技法は似ていますが、オリジナルでは90度であった外転が、今回は120度の外転となっています。上腕二頭筋負荷テスト・パートIIは、以前のものよりも感度が高いことが記されています。私はどちらのテストも好きで、通常両方を行なっています。 上腕二頭筋の負荷テスト・パートIでは、感度:91%、特異性:97%、陽性予測値(PPV):83%、陰性的中率(NPV):98%。上腕二頭筋の負荷テスト・パートIIでは、感度:90%、特異性:97%、陽性予測値(PPV):92%、陰性的中率(NPV):96%コンプレッション・ローテーション・テスト コンプレッション・ローテーション・テストは、患者を仰臥位にして実施します。関節唇を捕らえるように上腕骨を受動的に繰り返し回旋させつつ、上腕骨の長軸に沿って手動で肩関節に圧を加えます。関節窩と上腕骨頭の間で関節唇を挟み込もうとする試みであり、関節に圧を加えながら小さい円や大きい円を描きながらこの操作を行います。 さらに、検者は、前上方に力を提供しながら腕を水平での外転位にすることによって、関節唇の前上部の病変を検出することができます。反対に、検者が、腕を水平での内転位にすることによって同じテストで後上方にも力を提供することができます。このテストは、裂けた関節唇を関節内で“探してみる”操作だと思っています。ある意味、私にとっては、当てずっぽうな操作です。 感度:24%、特異性:76%、陽性的中率(PPV):90%、陰性的中率(NPV):9%ダイナミック・スピード・テスト SLAP病変の症例において、スピード・バイセプト・テンション・テストは、痛みを正確に再現することがわかっています。個人的にはこれが真実であるとあまり目撃していません。 肘を伸ばして前腕を回外した状態で肩を前方に90度挙上し、さらに、腕に下方への圧を加え抵抗してもらうことで実行されます。臨床的には、SLAP病変の新しい検査も行います。 Kevin Wilkと私は、伝統的なスピード・テストのバリエーションテストを開発しました。私達は、これを“ダイナミック・スピード・テスト”と呼んでいます(このネーミングを思いついたのは私ですが、いかがでしょうか?)。この操作中、検者は、患者が腕を頭上に挙上する際、肩の挙上に対してと肘の屈曲に対して共に抵抗を加えます。このテストが関節唇の病理に対して陽性である場合、通常、肩が90度以上挙上してから肩に深部痛が発生します。 SLAP病変を検出するには、この検査方法の方が、伝統的な静的に行うスピード・テストより感度が高いことが事例的に発見されています。特にオーバーヘッド運動をする選手において。私にとって、ある程度高く腕が挙上しないと症状が現れないように思われるため、伝統的なスピード・テストの感度は低下するというわけです。 Speedのテストの感度:90%、特異性:14%、陽性的中率(PPV):23%、陰性的中率(NPV):83%クランク(Clunk)テストとクランク(Crank)テスト クランク(Clunk)テストは、患者を仰臥位にして行います。検者は、片方の手を肩関節の後面に置き、もう一方の手で肘の上腕骨の両顆をつかみます。検者の近位手で、上腕骨頭を前方へスライドさせると同時に、肘を握っている手で上腕骨を外旋させます。このテストのメカニズムは、膝の半月板のためのマクマレー・テストのメカニズムに似ていて、検者が関節窩と上腕骨頭の間に裂けた関節唇を挟もうとします。テストが陽性であれば、カックンと音がするか、または擦れ合う音がし関節唇の断裂を示唆します。 クランク(Crunk)テストは、患者を座位または仰臥位にして行います。肩を肩甲骨面で160度挙上させます。次に、この位置で検者が上腕骨の長軸方向に圧を加えながら、上腕骨を内旋および外旋します。陽性の場合、通常、外旋により痛みを誘発します。この操作中に、症状を伴うクリック音や摩擦音も誘発する場合もあります。私にとって、これらのテストは、どのテストよりもタイプIIIまたはタイプIVのSLAP病変であるバケツ柄状断裂を見つけるのにうまくいくようです。 感度:39-91%、特異性:56-93%、陽性的中率(PPV):41-94%、陰性的中率(NPV):29-90%SLAP病変に特化した2つの(比較的)新しいテスト これまで説明されてきた従来のSLAPテストに加えて、最近広く使用されるようになった2つの追加的テストがあります。 これら2つのテストを行なっているビデオを皆さんと共有したいと思います。これらは実際、数年前のJOSPTで私が書いた論文に掲載されていましたが、少し修正して共有したいと思います。これらの2つのテストはどちらも、ピールバックによるSLAP病変の検出に優れています。特にオーバーヘッドスローを行うアスリートにおいてですが、そうでない人たちにも適用します。どれが“ベスト”なテストなのか、多くの混乱があることを承知しているからこそ、これら2つのテストを皆さんに見てもらいたいと思います。ベストかどうかは分かりませんが、私の知る限りでは、両方とも非常に役に立っており、さらに重要なことに、それらは正確であるということです。

マイク・ライノルド 4791字

DVRTビッグ6:ショルダースプリントスクワットのイントロ

DVRTのシステムにおいて、肩の上にサンドバッグをホールドするショルダリングポジションは、とても特徴的なポジションの一つでもあります。ショルダリングポジションにスプリンタースタンスを加えることで得られる更なるチャレンジとは?

コーチ・フューリー 2:34

アンテリアチェーン

何年も前、ジムでオリンピックリフトやパワーリフティングをしながら背中のトレーニングについて話をしていました。ある日、誰かがテキストブックを開いて、この種のワークを“ポステリアチェーン”と呼ぶことに決めました。そして、それはいいのですが。私は未だに600ポンドを地面から引き上げることは、BOSUボールから上体を引き上げるよりも、その人が優れた投擲者、あるいは、フットボールプレイヤーであることを示す良い指標であるという強い意見を持っています。しかし、今やそれらすべては“ポステリアチェーン”です。 私は以前、我々は“アンテリアチェーン”を無視しているとある記事で冗談を言いました。私は未だにそれを支持しています:人間の素晴らしい動作の範囲に働きかけることは、単なるクランチやミリタリーシットアップ以上の事なのです。正しく行えれば、この動作群はすべてのスポーツ活動をサポートし、プルアップの向上にさえなります。 私はこれを基本的なインチワームを使って指導し始めます。立ち上がり、前屈する。両手を地面につき、プッシュアップのポジションに来るまでハンドウォークします。そして、再び足元までハンドウォークし、まっすぐ立ち上がります。これがインチウォームであり、説明するよりも実際に行ったほうが早いものです。 旅行することが多いのであれば、道具なしの素晴らしいワークアウトのために、プッシュアップを加えたインチウォームをしてください。プッシュアップは最も過小評価されている腹筋のエクササイズであると考える多くのコーチ達に私も同意します。インチウォームを加えることで、プッシュアップの量を削減することになるでしょう。 私はアブホイールが大好きです。いつも大好きでした。1月には、安売り衣料品店の多くで、箱売りでかなり安く買うことができます。私もそこで手に入れます。膝をつき、ハンドルを握り、ロールアウトします。足のつま先から腕が完全に伸展するまでロールアウトしている人を見たことがあります。彼の鼻はほんの少し地面から離れているだけでした。驚く事でもありませんが、その人は素晴らしい腹筋を持っていました。 もしインチウォームとアブホイールで不十分であれば、プルアップバーにぶら下がって行うハンギングレッグレイズを加えてください。両足を足首のところで交差し膝を内側に押し付けながら、同時に両足を外へ引くようにすることを奨励します。下半身にかなり多くのテンションがかかります。そして反動なしで、腹筋を収縮し、脚をLポジションまで引き上げてください。まずこのポジションをコントロールすることを覚えてください。さらに、両脚が指に触れるまで弧を描くように両脚をもちあげてください。 オリンピックの体操選手のように、これらの動きをいつもコントロールして行ってください。回数を求めないで、体の前面全体を使うようにしてください。 そこから、ディップラックまで歩いていきます。トップポジションまで飛び上がり、そこで両脚をLシットのポジションまで持ちあげてください。脇を締め、ハンギングレッグレイズの時の技を試みてください。呼吸はタイヤから空気が抜けていくような感じで行います:ツシューーーー。息を止めたり、テレビを見て退屈しているような呼吸はしないでください。 アブホイール、ハンギングレッグレイズ、ディップラックLシットでは、2-5回を3-5セット行うことを考慮してください。テンションと動きの質に注目します。量を行うことを避け、ストレングスを重視してください。 一旦これら4つの基本の動きをマスターすれば、基本的な体操の動きを探求しはじめることができます。しかし、我々の大多数にとって、これら4つの動きは、多くの状況でアンテリアチェーンのために必要となる動きをあなたに提供することになるでしょう。 ちょっとした警告:これらの動きは、動きを楽しんで行った2日後にあなたを驚かせる程の筋肉痛を伴います。そこから良い学びができるでしょう:何年もあなたが行ってきた腹筋ワークは実践的に価値がないということを。 楽しんでください。

ダン・ジョン 1729字

なぜ痛むのか?パート1:骨と骨がぶつかっているからか?

膝や股関節の関節炎の痛みは辛いものですが、これらの痛みは身体構造の変化と直接的に関連しているのでしょうか?「痛いのは年のせいだね」とか「痛いのは骨と骨がぶつかっているからですよ」と言われた経験のある方、グレッグの記事をぜひチェックしてください。

グレッグ・リーマン 6:22

足首が潰れてしまうアスリートに対して何をすれば良いのか?

最大速度のスプリントで足が着地した際に、足部が回内しすぎて潰れてしまうアスリートに対して、動きの効率性を向上させるためにできることは?組織の強化と弾性リコイル能力の向上を目指すシンプルなドリルをリー・タフトがご紹介します。

リー・タフト 4:00

良いコーチング

ムーブメントのコーチングとは科学と芸術が融合するところですが、私はわたしたちの多くがコーチングするスタイルー恐らく多くの重要な人々の貢献から生まれた独特のスタイルーを誇りに思っていると思います。 あるエリートコーチは、言葉でのキューイング、タッチ、あるいは軽くつつくことさえも使うことができ、そして彼らの期待通りの反応を奇跡のように目にするわたしたちは、それを自分たち自身のシチュエーションでも応用したくてたまらなくなります。 初心者である人は、その特効薬が彼らの最も弱いリンクを直接狙い、わたしたちを素晴らしく見せてくれることを期待しながら、その素晴らしい観察結果を取り入れ、抱えている最も大きな問題や最も難しい人々へと応用してしまいます。 幸い、わたしたちの中のエリートコーチや先生達は、コーチングアドバイスを与える前にフィルタリングをします。 大昔に、ハーヴィー・ペニック氏という名前の男性が『Little Red Book』と呼ばれるゴルフに関する本を書いたのですが、この本はエリートコーチングの完璧な例です。そこには、グラフや図表、あるいはバイオメカニクス的な解析は全くありません。そこにあるのは、あるエキスパートによってフィルタリングされた、ゴルフスイングまたはゴルフ戦略の最も弱いリンクを戦略的にターゲットにしたシンプルな指示です。恐らく、これは歴史上最も売れているゴルフの本です。 ゴルフフィットネスやゴルフ教育は、複雑になってしまいました。テレビ番組、雑誌、そして組織全体が、個人のゴルフ能力やそれを支えるフィットネスを向上させるために開発されてきました。 しかしながら、ハーヴィー・ペニック氏は、多くの科学を手に入れられるずっと以前から、一流のコーチであり、言葉を慎重に選び、それぞれの人にほぼ即効の明らかな結果を出させていました。彼は自身の専門性を、権威ではなく、問題の素早い解析やその問題の目に見える解決を通じて実証したのです。教え子たちの彼に対する信頼が、彼の最初の指示の成果に基づくであろうことを、彼は知っていました。 変化を指導するこの能力が、私がムーブメントにとても情熱的である理由です。体重を落とし、筋肥大させ、そして筋力、持久力、競技特有の技術を発展させるには時間がかかります。 ムーブメントは一回のセッションにおいて変えることができます。チェックし、スクリーニングをし、そしてテストをすれば、この真実はあなたにとって明らかになるでしょう。 最も弱いリンクを見つけましょう。直接的なコーチングに反応するのは一つだけであるため、それが運動制御の問題なのかモビリティの問題なのかを明確にしましょうームーブメントの直接的観察です。 コーチングの観点からすると、モビリティと運動制御の問題の間には非常に大きな違いがあります。真のモビリティの問題を直接コーチングするのは、ほぼ不可能です。もしあなたがあなたの言葉だけでモビリティを変えることができるとしたら、恐らくあなたはスティッフネス(剛性)として表現されている運動制御の問題を観察していたのでしょう。 考えてみてください。身体が弱くコントロールできない状態に感じるとき、身体は効率や効果を気にしません。あなたが与えようとしている負荷にはまだ準備ができていないであろう身体構造の保護や統合性を考えるのです。 真のモビリティの問題は、適切な有資格者によるハンズオンのテクニックによって直接対応されうるものであり、これには大抵臨床のバックグラウンドを持つ誰かが関わります。私は、臨床家が優れたボディワーカーやマッサージセラピストよりもより良いとか、より直感的な技術を持っていると言っているのではありません。私が言いたいのは、臨床家が鑑別診断と呼ばれるものを自由に使えるということです。 鑑別診断は、誤ったムーブメントやモビリティ、そして運動制御の問題を通して観察される筋骨格系の不調和の根底にある原因が、実際に別な病理過程ではないことを確かめるために、わたしたちがまず行うことです。 鑑別診断は、臨床家が用いるべき第一のフィルターです。モビリティの問題は直接取り組まれることもありますが、あなたが四十肩を患っているとき、その四十肩から抜け出すようあなたを説得するために私が使える、効率的あるいは効果的なコーチングテクニックは、地球上にありません。 ピラティス、ヨガ、そしてフェルデンクライスは、言葉の指示やキューイングを通してムーブメントを獲得するためのあらゆるテクニックを持っていますが、トリガーポイントのような、固まった部分やあるいは過緊張の部位で可動域やモビリティを取り戻すための徒手技法は、それらが必要とされ適切に利用された際、モビリティの問題を打破する最も効率的で効果的な方法の一つとなります。 近頃わたしたちは、これらの同じモビリティの問題に対する膨大な量のセルフケアの情報に恵まれています。軟部組織を動かし、痛みのある筋肉や硬い筋肉に働きかけ、さらにワークアウトの前にいくらか筋緊張を和らげるためにも、私たちはフォームロールやボール、そしてスティックを用います。 私の批評はこうです:もしあなたがこれらの方法を継続的に使っているのなら、それらは何も変化させていません。それらは単純に問題を鎮めているだけであり、それによってあなたの提供するトレーニングがそのままのものよりより効果的だと推測することが可能になります。モビリティにおける真の変化には、その背景にモビリティを維持し直接的なテクニックの必要性を減らすプログラムがあるはずです。 コーチは、制限のある場所を適切に判断し、モビリティ維持のための活動のための準備となるウォームアップとして用いる一連のテクニックをアスリートまたはトレーニーにアドバイスすることによって、モビリティを改善します。 そこに潜むモビリティの問題がないのに、膝がつぶれたり、あるいは負荷をかけた状態で足部がつぶれたり、背中が丸まってしまうのを目にするとき、そこには直接的なコーチングの機会があります。覚えておいてください、彼らはコントロールが欠如しているためにこうなってしまうのですー別な場所のモビリティ不足の代償でそうなってしまっているからではありません。 直接的なコーチングには、運動制御の問題が客観的に特定され観察されるときに存在する三つのレベルがあります(ここでの「客観的に」という単語は、実施するテストがあるということを意味しています)。三つのレベルは非常にシンプルです: 1. 負荷なしでパターンをコーチングするー負荷をかけるパターンと全く同じパターンを模擬すること、あるいはいくらかの補助を付けてパターンをコーチングすることです。これはヒールリフトを用いてのゴブレット・スクワットのようにシンプルであったり、あるいはトールニーリングからのオーバーヘッドプレスのように身体のポジションを全く変えることもありえるでしょう。 2. パターンを補助するーわたしたちはしばしば、運動制御の問題のせいで片方にローリングさえできないという人を指導することがあります。言葉でのキューイングは、彼らにローリングをするためのコーディネーション経路を見つけさせるには十分ではありません。しかしながら、エアレックスパッドを何個か、彼らがローリングする方向とは逆側の身体の横に敷くことで、ローリングをできるようにすることができます。機能的コントロールを得るためには、補助を減らしていきましょう。 3. パターンに負荷をかけて観察するー彼らに正しいパターンを感じさせましょうーそれが学ぶということです。言葉でのキューイングは、彼らが正しいパターンを得られるようにするための最後の手段です。彼らはあなたのキューからではなく動きから学ぶのです。 覚えておいてください、直接的、そして間接的なコーチングのどちらも、コレクティブエクササイズに含まれます。それがモビリティあるいはスタビリティの問題であると疑いの余地もなくわかっているのでなければ、あなたは優れたコーチングキューを不適切なところにもたらしているかもしれません。 エリートコーチたちはフィルターを使いますが、それらのフィルターを構築しその知恵を得るために、彼らは長い時間を費やしたのです。スクリーニング、テスト、そしてアセスメントのような客観的なツールは、わたしたちがそれらのフィルターをキャリアの早い段階で獲得し、先人よりももっと若い年齢で、あるレベルの専門性を達成する手助けをしてくれます。わたしたちがやらなくてはならないことは、良いコーチングを見たらそれを識別し、そしてそこにもっと早くたどり着けるようにするためのフィルターを探すことだけなのです。

ファンクショナルムーブメントシステムズ 3691字

骨盤底に関する戦略

今から10年以上前にリリースされたグレイインスティチュートのファンクショナルビデオダイジェストシリーズに収録されたギャリーの骨盤底へのアプローチは、今見ても新しい発見がいっぱい!です。全身の統合性を理解したよりダイナミックで機能的な骨盤底のエクササイズをご覧ください。

グレイインスティテュート 7:38

母趾の役割

足の親指、母趾の部分がどのように動いているのかを確認することは、私たちの歩行のパターンに関わるのみではなく、スポーツにおける方向転換にも重要な役割を持っています。より最適なパフォーマンスの実行のために確認しておきたいポイントの一つですね。

強化トレーニング 3:02

なぜ痛むのか?パート2:それは摩耗と損傷なのか?

変形性関節症:OAを患っている人、関節に痛みを抱えている人、関節にストレスをかけることは関節の摩耗を悪化させると思い込んではませんか?私たちは加齢と共に、摩耗し損傷すると思い込まされてはいませんか?近年のリサーチの意数々が示している事実とは何なのでしょう?

グレッグ・リーマン 5:59

Kaori’s Update #55 - 心臓の解剖学

人間の身体にとって非常に重要な構造であるにも関わらず、運動器ではない心臓の解剖学を理解するのは、「たいへんだぁ」「難しい」という苦手意識が先行しがちですよね。Dr.キャシー・ドゥーリーが大学の医学部の外生たちに指導している、心臓の解剖学の概要ともいえるこれらのビデオでぜひ苦手意識を克服してください。

谷 佳織 2:37

キューに命を吹き込む:片腕プレス

ケトルベルのオーバーヘッドプレスを片側のみで行う際、ベルをプレスしていない側の腕をどう使うかはとても重要なこと。クライアントに対して、イリデーションとか、あるいは神経ドライブとか、よくわからない言葉で説明するのではなく、よりシンプルにキューイングを伝えるためのアイデアをシェアしてくれています。

ファンクショナル・トレーニング・インスティチュート 2:36

片手スイングの回旋を解消する

両手でのケトルベルスイングから、片手でのケトルベルスイングに変更した途端に、回旋後からをコントロールすることがかなり大変になった、という経験のある方も多いと思います。この回旋をコントロールするためにケトルベルのみを用いて問題解決をするのではなく、考え方を変えることは重要なこと。

コーチ・フューリー 3:25