マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてXPとKoinを獲得すれば理解も深まります。
なぜヘックスバーはアスリートにとってデッドリフトのより良い選択肢なのか? パート 2/2
研究論文: ストレートおよび六角形のバーベル(ヘックスバー)におけるデッドリフトエクササイズの際の筋活性化およびパワー特性の調査、カマラ、コバーン、ダニック、ガルピン、およびコスタ、ストレングス&コンディショニングリサーチ (2016) 研究者たちは何を行ったのか? 測定 2つのデッドリフトバリエーションの生体力学を分析するため、研究者たちは次の測定を行った。 持ち上げた絶対負荷(1RM) 大腿四頭筋(外側広筋)、ハムストリングス(大腿二頭筋)、および腰部(脊柱起立筋)における筋電図検査振幅 最大力および最大パワー(フォースプレートを使用) バー最高速度(線形速度変換器を使用) 被験者 この研究に対し研究者たちは、多少のレジスタンストレーニングの経験があり、少なくとも体重の1.5倍の負荷においてデッドリフトを行うことのできる23.3 ± 2.1歳の男性20名を集めた。彼らはパワーリフターやストレングスアスリートではないが、少なくとも被験者は意図されているものと同様の方法においてエクササイズを行っていたという、ある程度の安心を提供している。 介入 研究者たちが測定を行っている際、被験者は(従来のスタイルにおける)ストレートバーデッドリフトとヘックスバーデッドリフトを、1RMの65%および85%において、別々の機会に各3レップずつ行った。筋電図検査データは比較可能であるということを確信することができるよう、各エクササイズバリエーションに対し同等の相対負荷が使用され、最大下レップ数のみが行われた(例:筋限界までではない)ということを留意することは重要なことである。 何が起こったのか? 研究者たちは、ストレートバーおよびヘックスバーデッドリフトの間に1RM における有意な差違を発見していない(181.4 ± 27.3 vs. 181.1 ± 27.6kg)。スウィントンによる以前の研究が、ヘックスバーはより大きな負荷を使用することを可能にしているということを発見している中、この研究において、ヘックスバーおよびストレートバーデッドリフトが同様の1RMの値を生み出しているというのは興味深いことである。おそらくこの研究における、趣味としてトレーニングを行う被験者は、以前に調査されたパワーリフターと比較し、熟練されていなかったということであろう。 スウィントンおよびその他(2011年)と同様、カマラおよびその他(2016年)は、ヘックスバーデッドリフトはストレートバーデッドリフトと比較し、有意により大きな最大力、最大パワー、および最高速度を示したと発見している。しかし、絶対負荷に関し、2つのデッドリフトバリエーションの間における1RMの値が同様であったにもかかわらず、このことがこの研究において発見されたのは興味深いことである。 上のグラフからは、最大力における差違は有意であったが、実際はそれほど大きくはなかったということを見ることができる。対照的に、最大パワーおよび最高速度は実質的に大幅な差違があった。これは、ヘックスバーは下半身の筋肉をより協調した形で働かせ、また負荷を共有することを可能にしており、ゆえに力—速度スペクトルの速度側に近いところで働いているという考えに合致している。 スウィントンおよびその他(2011年)により行われた関節モーメント分析を基に予想されたように、研究者たちは、ストレートバーデッドリフトと比較し、ヘックスバーデッドリフトにおいて、外側広筋におけるより大きな筋電図検査振幅を報告しており、一方ヘックスバーデッドリフトと比較し、ストレートバーデッドリフトは大腿二頭筋および脊柱起立筋において有意により大きな筋電図検査振幅を示していた。これは、従来のストレートバーデッドリフトはヘックスバーデッドリフトと比較し、より股関節主導のエクササイズであるという考えを支持している。 上のグラフからは、2つのリフトの差違は、主に大腿四頭筋の筋電図検査振幅であり、ストレートバーバリエーションと比較し、ヘックスバーデッドリフトにおいて大幅に大きかったということを見ることができる。 研究者たちはどのような結論に達したのか? 研究者たちは、ヘックスバーデッドリフトはストレートバーデッドリフトと比較し、より股関節主導でないパターンを含むが(より高い大腿四頭筋の筋電図検査振幅、またより低いハムストリングおよび脊柱起立筋の筋電図検査振幅)、ヘックスバーデッドリフトは、同様の1RMの絶対負荷を含んでいるにもかかわらず、最大力、パワー、速度を発達させることにおいてより効果的であるかもしれないという結論に至った。これは、高レベルの力およびパワーの産出を必要とするアスリートにとって、ヘックスバーデッドリフトはより良い選択と言えるかもしれない。
呼吸:鼻呼吸はなぜ必要か
こんにちは! 宮崎産アスレティックトレーナーの近藤です。 ここ数回にわたり呼吸についての考察をしていますが(前回は“呼吸回数“についてでした。前回の内容を簡単にまとめると、”呼吸回数が多ければ多いほど身体の不調が起こる”です) そして今回は、『鼻呼吸の重要性』についてご紹介したいと思います。 鼻呼吸ができる?できない? 正しい呼吸パターンを獲得する為に大前提となることが、“鼻呼吸ができる”ことです。 ※僕は副鼻腔炎のせいで鼻呼吸が出来ないクライアント(肩の痛みでいらっしゃいました)の治療をしたことがあるのですが、呼吸へのアプローチは効果が薄かったです。 鼻から吸気が出来ないため、風船エクササイズ等も息が苦しくなってしまい頸部筋の過緊張を産む結果になってしまいました。 現在は鼻呼吸ができないクライアントには、まず鼻づまり解消のエクササイズや処置を受けてもらいます。前述の副鼻腔炎や重度の高い疾患の為どうしても鼻が通らない場合は外科手術が必要かもしれません。 口呼吸は増加傾向にある 生まれたばかりの赤ちゃんと、大半の動物も鼻呼吸をします。犬は体温調節のために口からハアハアと息をしますが大半は口を閉じています。 しかしながら、以前の投稿でお伝えしたように、主に環境的変化によって口呼吸をする人は増加しています。 睡眠中、散歩中、安静時、仕事中にも口を開けている人が以前より多くみられます。 この現象に伴い、肩こり、腰痛などの身体の痛み、花粉症などの免疫機能不全、うつ病等の精神疾患は増加傾向にあります。 これらの機能不全と口呼吸には関連があるとする研究は多くあります。 では、なぜ鼻呼吸が必要なのでしょうか? 鼻は、呼気が肺に入る前に、空気の調整をする重要な役割を果たしています。 Buteyko医師は“口呼吸から鼻呼吸へ完全に切り替えるだけで、喘息には約30%の効果がある”と述べています。 ※“鼻呼吸に切り替えない限り、喘息は治らない”とも述べています。 では、これより鼻が担っている重要な役割を具体的に述べていきたいと思います。 鼻の役割: フィルター作用:鼻の中は粘膜で覆われています。 鼻に入る細菌の4分の3は、粘液層上で除去されると推定されています。実際に、鼻の粘液自体に抗菌作用があるとされます。 鼻はまた、喘息を誘発する一般的な大きな粒子をフィルターします。 喘息を患っている方が、大きな出費をしてカーペット、カーテン、寝具を取り換えて、ほこりやチリダニの吸入を減らすためのハイテクな掃除機を購入しますが、出来るだけ鼻呼吸をするように努めることはあまりありません。 温める作用:鼻は吸った空気を温める作用があるので、気道が冷える可能性少なくなります。 鼻甲介でうずまいている空気は急速に暖められます。例えば、6度で鼻に入った空気は、鼻の奥に到達するまでには30度に温められ、気管を通過するときには体温にまで上昇します。 加湿作用:鼻には空気を湿らせる粘液層があるので脱水効果が起こりにくい。 空気量の調整:鼻の穴(鼻孔)は口よりも入り口が小さい。 そのため呼吸の際に抵抗が生じ、結果として、より静かで穏やかになり、正常な空気量となります。 ※正常な換気量は1分間に5~6L、喘息患者は~15Lほどの換気量を持っている場合が多いです。 以上が主な鼻呼吸の機能です。 どんなに正しい呼吸パターンの訓練をしても、鼻呼吸が出来なければ効果は薄いと思われます。 それでは以下に口呼吸が及ぼす影響をご紹介致します。 口呼吸は、口内の乾燥の原因となります。これは、細菌が住み着くのに理想的な環境なので、歯周病や虫歯の原因にもなります。 習慣的に口呼吸する子供は歯並びが悪くなる可能性がずっと高くなるのです。 「ここ何年かにわたり、子供たちが慢性的または習慣的に口呼吸をしていることを裏付ける証拠が増える傾向にある。口呼吸は、あごの発達、頭蓋骨の発達、噛み合わせだけでなく、子供の全身の健康状態にも悪影響を及ぼす」~Buteyko医師 口呼吸が、子供の顔やあごの発育に悪影響を及ぼすことを証明した文献は沢山あります。 それらによると、習慣的に口呼吸をする子供は不正咬合になるだろう。との事です。 ※不正咬合とは、歯の位置のずれ、または上下のあごの位置関係が正常でないことです。 いかがでしょうか?今回は鼻呼吸の重要性を再確認して頂けましたら幸いです。 最後に、鼻づまり解消の為の簡単なエクササイズを1つご紹介します。 1.どちらか片方の鼻の穴を塞ぎ、反対の鼻から空気を吸う。※両側行います。 2.空気不足を作り出すために、通っている鼻の穴を指でふさぎ、詰まっている方の鼻の穴で呼吸する。 ※通っている方の鼻の穴を閉じることで吸う空気量が減り、息苦しく感じるでしょう。 3.そのまま4分間呼吸を継続する。 ※この呼吸法の効果は、どれだけ息苦しさを感じたかによります。 この呼吸法で数分間呼吸した後、最初に詰まっていた方の鼻の穴は以前より通っているはずです。 1日4分間で済むエクササイズですので、鼻づまりにお悩みの方は是非お試しください! 最後までお付き合い頂きありがとうございました!
ESLのクラスを教えたときに考えたこと
1990年代初頭、トップレベルの選手を指導し、フルタイムで教師をしながらも、私の家族は経済的危機に陥りました。事態を緩和するため、第2言語としての英語を教える夜の仕事をしました。1週間に3日、夕食のあとに車で出かけ、子供が寝入っただいぶ後に帰ってきました。 私はESL2を教えていました。書類上では、みなESL1を受講済みでしたが、初級のコースが満員になると、彼らは私のクラスに生徒を送ってきました。部屋いっぱいに40人の大人がいて、14カ国の言葉が話され、そこには知識の基礎はありませんでした。英語がかなり堪能な生徒が何人かいましたが、道路標識が読めないために、学校をほとんど見つけられなかった生徒もいました。 この経験が、私にスポーツとコーチングにおいて重要なことを教えてくれました:グループの人数が多くなればなるほど、コーチングスタッフは明確さに焦点を当てる必要が大きくなります。ESLプログラムにいる学生のすべてが、英語に関する特定の問題に苦しんでいました;これら重要な部分の混乱を除去することが、すべての生徒に助けになるのです。 主格と目的格の代名詞がその問題部分であるようだったので、彼らにこの表を渡しました: 私は私を見る あなたはあなたを見る 彼は彼を見る 彼女は彼女を見る これはこれを見る 彼らは彼らを見る 複数の”“それ”を意味することもあれば、“あなた方すべて”を意味することもあるため、“They”も問題になりますが、これを説明することで、彼らを目覚めさせることができました。すぐに、これら英語の基本となるポイントのカンニングペーパーを1ページ作成しました。彼らが友達から借りてコピーしたこのシートを持ってクラスにくるのを見るといつも嬉しくなったものです。 ほとんどの人のトレーニングにおいて、トレーニング(と栄養)の理解には、ある種のカンニングペーパーを作るべきかもしれません。バックスクワットでのバーの位置のニュアンスについて、スクワットスナッチのスタート時の足の正確な位置、あるいは、100メートルランナーにタッチダウンとターンーバーについて、何時間も話すことはできます。 しかし、誰も気に留めないでしょう。トレーニングする人たちの大部分は、何をするのかを知りたいだけなのです。 オーケー、では行きましょう。 まず最初に、基礎的な人間の動きを行わなければなりません。私はそれらをプッシュ、プル、ヒンジ、スクワット、そしてローデッドキャリー(負荷をかけて運ぶこと)であると考えます。 プッシュ:押す(あらゆる種類)、あるいは、腕立て伏せ プル:引く、または、引き上げる ヒンジ:デッドリフト、または、ケトルベルスイング スクワット:ゴブレットスクワット、あるいは、バーベルスクワット(あらゆる種類) ローデッドキャリー:ファーマーウォーク トレーニングにおいてこれら5種類すべてを行っているのであれば、おそらく、誰よりも良くできているでしょう。ゴブレットスクワットとファーマーウォークを追加することで、ネット上で見かけるすべてのバカバカしいトレーニングよりも、可動性、体組成、そして、運動能力において優れた効果を与えるでしょう。 低強度の心血管系トレーニングのためには、散歩に行きましょう。犬を飼っているのであれば、すでにトレーニングパートナーを持っていることになります。数冊の本、あるいは、おもりを入れたリュックを背負うだけで、脂肪を燃焼させるのに必要な心拍数に十分達することができるでしょう。 1週間に1、2回は、丘を見つけて、そこを数回駆け上りましょう。そうすることで、身体が必要としている強度の急上昇提供できるでしょう。丘を駆け上がってけがをした人に今まで出会ったことはありません。 回復のためには、1日8-9時間の睡眠をとりましょう。テレビやネットを消して、寝ましょう。栄養のためには、野菜を食べ、純粋な水を飲み、たんぱく質を摂取し、子供のような食事をしないで、ちゃんとした食べ物を食べましょう。 ESLを教えたことで、混乱は通常基本を見失うことで起こりうるということを学ぶことができました。フィットネスやパフォーマンスにおいてもこれは真実以外の何物でもありません:基本をマスターしましょう。
肺腫瘍を思い出して
今日アインシュタイン医科大学のラボグループから、解剖献体の心膜を取り出す助けをして欲しいという連絡が入りました。 彼らが見せてくれたのは、心臓を包む膜である心膜に癒着した左肺の腫瘍でした。 一瞬ショックで心臓が止まりそうになりましたが、深く息を吐いて落ち着きを取り戻しました。 その腫瘍が2年前、私の父の命を奪おうとした腫瘍と全く同じ部位で全く同じタイプのものだったのです。 瘢痕組織の繊維性の塊を漉すようにしてみると、横隔神経と動脈が瘢痕組織によって圧迫されている様子に驚きました。 肺の入り口である肺門を瘢痕組織の塊が取り巻いていて、肺に出入りする空気や血液の流れを阻害しているのが見て取れました。 気管と食道を詰まらせていた、塊の縦隔後部への浸潤を観察しました。 私に父が最も具合が悪かった時、食べられず、呼吸もできず、血液循環も適切に起こっていなかった時の病理の解剖学的結果を見たわけです。 そして今、解剖学に対してではなく私の父に対して、全く新たな認識を得ました。 腫瘍は父の心膜を圧迫し、彼の気道と血液を詰まらせました。そして父は腫瘍を叩きのめしたのです。 私は生徒達に、私が2013年の7月に両親に電話をした時の話をしました。父の良く響く楽しげな声に代わって、しゃがれた声が聞こえてきました。 私は父に、どの位の期間声がしわがれているのかを尋ねると父は“1ヶ月位かな”といったのです。 ドゥーリー ”お父さん、それは正常じゃないわ” 父 “いや、ただの風邪だよ” ドゥリー “お父さん、風邪は1ヶ月も長引かないから” すぐに気づきました。 解剖学を知っていたから。 何かが、彼の声を生み出す筋肉をコントロールする反回神経を圧迫していたのです。 私は、母に父の胸部レントゲンを撮るようにと強く伝えました。 父は、いつまでも私のことを小さい女の子のように見ているので、父がレントゲン写真を撮るように影響するにはかなり強い声と私の姉の影響力も必要でした。 大掛かりな検査が行われ、肺の小さな細胞がんが陽性という結果となりました。この腫瘍は父の気管、食道、大動脈を拳骨のように包み込んでいました。腫瘍は父の前部心膜と左の反回神経も圧迫していました。これが父の声をしわがれさせていたのです。 私達は、父が、今日私が自らの手で解剖したのと同じ癌と戦うのを目撃しました。 決して忘れることはありません。 常にこれらの解剖学の素晴らしさをシェアしていきます。 嗄れ声を真剣に受け止めてください。これは喉頭炎ではなく、炎症を伴わない発声困難と呼ばれるものです。 これに関して何度も書いていますが、こうした解剖学的警告に注意を払い続けます。 重要なことなのです。 いつものしつこい炎症よりも声のしわがれが長引いたら、胸部レントゲンを撮影してください。 レントゲンの放射線被曝は、このケースの場合あなたの命を救うかもしれないのです。 大丈夫と証明されるまで、嗄れ声を真剣に受け止めてください。 あなたが決めることではありますが。
Kaori’s Update #9 - 変動性
障害予防、リハビリ、パフォーマンス向上のために重要な役割を果たす、運動の多様性、変動性とは、具体的にどのようなことなのでしょうか?
プレシーズントレーニングの5つのゴール
サッカープレイヤー達のプレシーズンが到来しました。 こうした心構えの大きな切り替え時期がやってくると、私自身、コーチとしての良い洞察力が引き出されることが多いようです。 シンプルに、この時期のゴールは何でしょうか? アスリートの為に全力を注いでいるでしょうか? 恐らく最も重要なこととして、前進する為に何をすることができるでしょうか? ここに私が考えるプレシーズンの5つのゴールがあります。 #1–フィットネスとパフォーマンスの評価をする プレシーズンにおける私のフィジカルコンディショニングコーチとしての最初で最大の仕事は個々のアスリートの現在の状態を把握することです。 今年、私のチーム(IFAST)とメディカルスタッフ( コミュニティヘルス)は、以下のテストを実施しました。 メディカルチーム:: Y-バランス、 シングルレッグホップ シングルレッグトリプルホップ シングルレッグトリプルクロスオーバーホップ Tテスト IFAST: 10/20/30 ヤードダッシュ 5-10-5 垂直ジャンプ ワイドジャンプ Yo-Yoフィットネステスト こういったテストは新たにチームに加入した選手の状態に加え、既存の選手達のフィジカルコンディションを把握する機会を私に与えてくれます。 医療的な観点としては、競技プロトコルへの復帰に役立つ基本データを大量にとることができ、怪我から復帰する選手がいつトレーニングを再開するかという基準を作る助けになります。 #2 –フィットネス強化(必要に応じて) 残念なことに、すべての選手達が皆さんのようにオフシーズンのトレーニングやフィットネスプログラムに真剣に取り組んでいるわけではありません。 これは、フィジカルコンディショニングコーチにとって、この上ないストレスです。我々はフィットネスの重要性を良く理解しています –なぜ彼らは理解しないのでしょう? ここに私が見つけた、なぜアスリートがコンディション不良でキャンプインをするのかという理由のほんの一部を紹介します。 過去のシーズンの怪我を引きずっていて、長引くリハビリがコンディション不良の原因となっている。 ベテランの選手で、オフシーズン中に”過剰な消耗を身体に課したくない”が、練習やプレー中にフィットすると憶測している。 リフティングなどの “ワークアウト”はするが、特定のコンディショニングトレーニングをしない。 これはプレシーズンとインシーズントレーニングにおいて最も難しい部分です。アスリート達はそれぞれ異なったフィットネスレベルで現れますが、最終的にはアスリート一人一人がハイレベルで能力を発揮することが求められるのです。 もし選手がコンディション不良でキャンプインした場合、私達は通常その選手に更に多くのテストを行います。Yo-Yoテストはチームのベースラインをとるのに本当に素晴らしいテストですが、個人の為にはより詳細なテストを行いたいのです。 この観点から、私達はフィットネスレベル底上げの為にカスタマイズしたメニューを作ります。繰り返しますが、これは難しい作業です。なぜならアスリートがコンディション不良であれば、彼らが練習をこなしつつ、さらにフィットネスレベルを向上させなくてはいけないからです。 これは簡単なことではありませんが、シーズンが始まった時にアスリートをピークのコンディションにもっていく為にはアプローチしなければならないことの1つです。 #3 –新加入選手のケア フィットネスという観点のみならず、プレシーズンのもう1つのキーポイントは、新加入選手をうまく順応させてプログラムに対応させることです。 運が良ければ、ベテラン選手があなたのプログラムに協力して、コーチとしての負担を減らしてくれるくれることでしょう。 しかし皆さんは毎年、各々に異なる身体、トレーニングバックグラウンドを持つ新しい選手を迎え、彼らをより優れたアスリートにする為には何が必要かを考えます。 コーチとして、私の最初にして最大の仕事は、新加入の選手達をアスリートとして理解することです。過去にどんなトレーニングをしてきたか?何をすることを好むのか?何のレベルアップを望んでいるのか? この観点から、プログラミングは、持ちつ持たれつのプロセスとなります。彼らに私のシステムを出来る限り理解してもらいたいのです–私達が使うシステム(R7)、テスト方法、セッション後の呼吸等。長年にわたる指導の結果、今ではなかなかうまく機能していると思います! 彼らは、他の何かが特に効果的だと感じるかもしれません。選手達の健康やパフォーマンスに影響がないのであれば、少しの妥協はしても良いと思っています。 私がこのアプローチで発見したことは、この方法で行えば、新しい選手は、コーチである皆さんを、そしてそのアプローチを、信頼し好んでくれるということです。彼らにとって効果があると感じさせることができますし、加えてあなたをコーチとして尊敬し、我々が、彼らのことを最優先に考えているということを理解してもらえます。 プログラミングの枠を越えて、アスリートを引き込むもう1つのキーポイントは彼らのテクニックの構築(又は再構築)です。 事例:沢山のアスリートは私達が何年も前に指導されてきた、胸を開いて背中を大きく反らせた姿勢でのリフティングに慣れています。 まず最初に行うことは、この姿勢を避けて、安定性を獲得するために腹筋群をどう使うかを指導することです。膝を緩めてスタートする、顎と脊柱のアライメントを揃える、引っ張るのではなく押す方法を学ぶ、というようなちょっとした調節が彼らのパフォーマンスに大きな影響を与えます。 修正までには数週間かかるかもしれませんが、選手達があなたのシステムに賛同し、信頼することはプレシーズンでの目標を達成する為の非常に大きな部分を占めるのです。 #4–信頼関係の構築 正当な理由で、最近では誰もが母親との信頼関係の構築に関して話をしています。 選手達に皆さんに対して、そしてそのシステムに対しての信頼を得るということは彼らと信頼関係を築くことなのです。 私が最初にすることの1つは新しい選手とそれぞれ共有できることを見つけることです。 リフティングやトレーニングが好きな選手もいるでしょう –どんなリフティングが好きなのか?ウェイトルームでどんなトレーニングが必要だと感じているのか? 怪我の既往歴がある選手もいます–どんな怪我なのか?コンディションを保つ為に私達は何をしてやれるのか? より個人的なアプローチが必要な選手もいます–サッカー以外では何に情熱を傾けているのか?休日は何をしているのか? これは最もお話しするのが難しい部分の1つです。なぜならこれはコーチングについてというより人間についてだからです。もし本当に人間が好きで、彼らの成功をサポートしたいのであれば、それは時にあなたのプログラム作りの知識やコーチングテクニックよりも簡単に選手を引きつけることができるでしょう。 早い時期に個々のアスリートと信頼関係を築くことを目標としてください。シーズンが進むにつれて、それは実を結ぶこととなるでしょう。 #5 –楽しむ! 私がプロスポーツで働くようになって今年で3年目ですが、プロサッカーの場合、試合スケジュールは特に過密です。 プレシーズンは2月の中旬に始まります。 トレーニングキャンプとプレシーズンは6週間に及びます。 シーズンは7ヶ月間です。 素人の立場では “彼らは世界で1番クールな仕事についている–スポーツをしてお金をもらえるんだ!”と簡単に言うことでしょう。 この意見に全く異議はありませんが、同時に世界で1番クールな仕事でも苦しむこともあるということに気づかなくてはいけません。 どれほど大好きなことでも、時に気持ちが入るべき時に入らないこともあるのです。 厳しいシーズン真っただ中の選手が、とてもきついトレーニングセッションを終えた直後を想像してみてください。これだけははっきり言えるでしょう – このとき選手の頭に絶対浮かばないのは、”リフティングしたい!”なのです。 私達にとって仕事を好きになることは簡単です –情熱を持つことです。ただ私達の情熱がいつでもアスリートに届くとは限りません。シーズン中であれば尚更です。 コーチとして、アスリート達がワークアウトを楽しむ環境を作ることは私達の仕事です。頑張る?それはもちろんです。ですがハードトレーニングと楽しむことを分け隔てることはありません。 音楽のボリュームを上げましょう。 笑いも取り入れましょう。 ウォームアップは軽めに楽しみましょう。スパイクボールは選手達を引き込み、トレーニングセッション前のリラックスとして大きなブームとなっています。 結局のところ、私たちが行うのは、目標を達成するための手段なのです。プロセスにおける自分の役割を理解し、トレーニング環境を楽しくすれは、アスリート達はそのプロセスを更に楽しむということを保証します。
PRIを基盤としたダイナミックウォームアップルーティン
次のビデオは、ポスチュラルリストレーションインスティチュート(PRI)の原則を基盤とした矯正エクササイズや、姿勢に特に着目したダイナミックウォームアップのルーティン(一連の決まった動作)をまとめたものです。このルーティンや、それらの動きを通じて私が成し遂げようとしていることについて、複数の問い合わせをいただいたので、ここでは、それぞれのエクササイズの順序がどういった役目を果たしているのか、重要視していることは何なのかをまとめたいと思います。このビデオでは「何をするか」を見せており、この記事では「どう行うか」を説明しており、そしてPRIのコースでは「なぜ行うのか」を説明しています。 このルーティンは、既にPRIをベースとしたエクササイズの介入を実践しているクライアントがいて、クライアントのシステムのニュートラルな状態を理解し、ニュートラルに導くことができる人々にとって最適なものです。もし既に、クライアントがホームプログラムや日中の姿勢考慮によって自分の体をリセットすることができる場合には、トレーニングを行う前にクライアントをニュートラルな状態にする方法としてこのルーティンを使うことができます。ルーティンには、修正パターンを確たるものにするために必要となる、センタリング、グラウンディング、相互性、相反性、固有受容統合などの重要な要素も取り込んでいます。 エクササイズの特定の段階において、呼吸について指示し、タイミングを合わせることもできます。例えば、ランジウォーク(肘を反対側の膝に近づける)の下降時と上昇時には息を吐き、立ち上がっている状態の時に息を吸います。また、クローリング(這う動作)における左足及び右足の一歩を踏み出している時に一度息を吐き、繰り返す前に止まっている状態で息を吸います。一旦良い呼吸パターンを確立することができたら、クライアントが通常の吸気を十分に行っており、且つ、より完全に近い(完全ではない)呼気を行っていることを確かめるようにしてください。
肩関節可動域のアセスメント
肩関節のアクティブなエクスカージョン(可動域)の評価。様々な角度で肩関節をアクティブに動かしながら、どの角度で、どの可動域で関節とその周囲組織がスムーズに可動しているのかを多面的に機能的に評価する方法をレニー・パラチーノがご紹介します。
パワーポジション
競技のなかで「構える」ことをどのように捉えているでしょうか。またスポーツを始めた時にパフォーマンスを発揮しやすい構えをきちんと教わったでしょうか。アクションを起こす前の構えはパワーポジション(他にもアスレティックポジション、ベースポジションetc.)と呼ばれています。今回はこのパワーポジションについて再考していきます。 「動き出しを速くしたい。」このような相談をアスリートから受けることは少なく無いと思います。多くの球技では1回当たりの移動距離はそれほどでもありませんが、この動き出しの良し悪しはパフォーマンスを左右する要因となります。前述のような課題がある場合、もちろん反応の速さ、状況判断なども関係していますが私の場合は実際に選手に構えのポジションをとってもらい確認するようにしています。そもそも適切なパワーポジションを教わっていないために自分の構えがどうなっているか考える機会がなったというケースが多々有ります。 バスケットボール選手のラテラルスライドからのカッティング動作において、速い股関節伸展動作が爆発的な動作にとってより重要であることと、COM(質量中心)を低く保つことが重要であると示されています(1)。これらの条件を満たす構えはまさしくパワーポジションではないでしょうか。 爆発的な股関節伸展を行うには股関節が屈曲している必要があり、COMを低くするには下肢関節を屈曲しておく必要があります。素早い動き出し、無駄のないカッティング動作を習得するにはまず適切なパワーポジションから力を発揮できることが役に立ちます。 私は特に側方スピード、多方向スピードなどのムーブメントスキル導入の際には導入として必ずこのパワーポジションのとり方を実習するようにしています。細かいポイントを図の中に記しています。 パワーポジションをとった時の足底部のインサイドエッジ(母趾、母趾球、内側アーチ前方にかかるエリア)荷重は非常に重要です。そこで導入の段階で意識づけとして下記のようなキューイングをよく使います。 ・「かかとの下には紙一枚分のスペースを。」 ・「シューズの前半分、インサイドに体重をのせよう。」 ・「地面を左右に引き裂くような感じで踏ん張って。」 ・「(両足の間にシワがよっている)絨毯のシワを伸ばすような感じで踏ん張って。」 母趾球に体重をのせるという表現や膝を絞るという表現をされることもあります。どちらもパワーポジションに導くためのキューイングとしては効果的ではないと感じています。膝を絞ると言うとKnee-Inを誘発することになります。Knee-In状態となってしまうと股関節を爆発的に伸展することは困難です。 膝を絞るのではなく僅かに(本当に少しだけ)股関節を内旋させインサイドエッジ荷重を意識することによって結果的に母趾球にも体重がのった状態となります。そして殿部と大腿部の筋がほぼ均等に力を発揮していることを感じ取れるはずです。 ミニバンドを利用してヒップアクティベーションを行う時、ムーブメントスキルを行う時などトレーニング中にも頻繁にパワーポジションをとる機会があります。前述のような荷重の意識を持つだけでも新たな気付きが得られるかもしれません。どれくらいの関節角度が良いのか、足部のどこに荷重すると動きやすいのかというベースを身につけておけば応用ができます。 また、図では両足が横並びのスタンスでベーシックな形をとっています。これをベースとして競技、ポジションに応じて足を少し前後にずらしたスタッガードスタンスをとることができます。静止した状態から前方への推進力を得るには、重心を支持基底面より前に置かなければならないため、このスタッガードスタンスは小さくステップバックして前方へ動き出しやすくするfalse stepと同様に動き出しの速いポジションだと考えられます。 参考文献 1. Shimokochi Y, Ide D, Kokubu M, Nakaoji T. Relationships among performance of lateral cutting maneuver from lateral sliding and hip extension and abduction motions, ground reaction force, and body center of mass height. J Strength Cond Res 2013; 27: 1851–1860.
コンプレッション衣料 — 背景
目的 この記事は、運動誘発性適応の背景、またコンプレッション衣料の概要および回復におけるその役割を提供することを目的としている。 序論 コンプレッション衣料 コンプレッション衣料は、一連のエクササイズの際およびその後に、回復手段としてのその潜在的効用のために着用する衣類のタイプである。コンプレッション衣料は最初、皮膚および筋組織に対して圧による心臓への血流(静脈還流)を増加するために、医療業界で使用された。それ以来、主にパフォーマンスを向上し回復を促進するというその主張に起因し、コンプレッション衣料はスポーツ業界において次第に人気となっていった。コンプレッション衣料は、与える圧により、より多い血流、血流速度、末梢循環および静脈還流、より多い動脈還流、また、運動誘発性筋損傷後の筋肉周辺の腫れを起こす空間の低減(ヒルおよびその他、2014年、マルケスージミネスおよびその他、2016年)を含む多くのメカニズムを通じ、回復プロセスを加速すると考えられている。しかしながら、コンプレッション衣料による回復の促進は、エクササイズのタイプ、コンプレッション衣料のタイプ、回復期間の長さ、筋損傷の度合い、および対象者により影響を受けるようである。 コンプレッション衣料の特性 コンプレッション衣料は、皮膚の上で伸張する際に圧を与える弾性素材により構成されており、多数の異なるタイプの衣料を提供する多くの会社から市販されている。入手可能な衣料間の主な差違は、形および適応部位である。最も人気のあるコンプレッション衣料は、ショート丈およびロング丈のタイツ、トップス、膝丈ストッキング、さらには全身用ボディスーツである(ベリアードおよびその他、2015年)。 運動誘発性適応 アスリートがパフォーマンスを常に向上させてゆくためには、次の2つの基本要素が必要である。(1)現在の能力に過負荷を与えるエクササイズ、および(2)短期のパフォーマンス低減を克服し、更に向上するのに十分な回復。エクササイズからの回復は、内的および外的要因に依存する動力学的な過程であり、短期もしくは長期のタイムスケールにおいて達成することができる(ビショップおよびその他、2008年)。また回復は、ストレスのタイプや大きさにも依存している。ゴメスおよびその他(2002年)は、10キロの徒競走後の筋パワーの回復は、エクササイズの48時間後において達成されていなかったということを発見している。さらに、マックレスターおよびその他(2003年)は、レジスタンストレーニングからの筋力の回復は、エクササイズの72時間後にのみ実現されたということを発見している。しかし、エクササイズ後の回復には非常に個人差があるようであり、変更可能な要因の差違が原因の一つである可能性がある。(ビショップおよびその他、2008年、ゴメスおよびその他、2002年、マックレスターおよびその他、2003年)。そのように、トレーニング後の回復を向上する介入は、より優れた運動能力の可能性を秘めていると考えられている。 疲労およびトレーニング後の回復 エクササイズからの回復は、疲労および・もしくは筋損傷の増加による短期のパフォーマンス低下を取り戻すことを目的としており、運動誘発性適応が起こるために必要であると考えられている。ビショップおよびその他(2008年)は、トレーニング回復は、それらが何であるにせよ、エクササイズにより生じた疲労の全ての影響を克服する試みであると述べている。疲労には主に、(1)中枢疲労仮説、および(2)末梢疲労仮説という2つの仮説が存在する。中枢疲労仮説は、回復期間、脳は筋肉への過剰な損傷を防ぐために防御機構として働くと述べている。対照的に末梢疲労仮説は、エクササイズの際に筋肉は多少の(生化学的もしくは構造上どちらかの)外乱を受け、内在の収縮機構を低減させると述べている。中枢および抹消要因の両方は、トレーニング回復に、そして最終的には疲労をもたらすエクササイズ後のパフォーマンスに影響を及ぼすために相互に作用するようである(エノカおよびその他、1995年、ノックスおよびその他、2001年)。ゆえに回復介入は、中枢あるいは抹消疲労要因、もしくはその両方を標的にするであろうということは合理的であるようである。ゆえに、コンプレッション衣料を着用することが中枢あるいは末梢疲労の測定値に影響を及ぼすかどうかのテスト、もしくは異なるタイプのエクササイズ後の直接的なパフォーマンステストのどちらかが、その使用がトレーニング回復の際に効果的であるかどうかということに対する結論をもたらすこととなるだろう。 記事の結論 コンプレッション衣料は、回復促進を意図した体の部位に着用される。コンプレッション衣料の着用により、皮膚へ、衣料の素材およびサイズと形に依存した圧が働く。 コンプレッション衣料は最初、医療介入として心臓へ戻る血流を増加させるために使用された。スポーツにおけるそれらの最近の主な使用は、回復を向上させるためである。それらは、血流、還流、および筋肉の腫れの変化を通じて機能すると考えられている。
DVRT ベアクローリング
四つ這いのポジションで左右非対称な這う動きを行うベアクローリングは、近年人気上昇中のエクササイズの一つです。動くプランクでもあるこのエクササイズに、アルティメイトサンドバッグという外部負荷を加えたバリエーションをご紹介します。
肩挙上のアセスメント
肩の挙上に可動域制限がある場合、その制限が関節包にあるのか、それとも軟部組織の伸張性にあるのかを確認するシンプルな方法をマイク・ライノルドがご紹介します。