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足首のリハビリのプログレッション

スポーツに復帰する直前の機能とパフォーマンス向上のために、ホップを利用したリハビリの最終段階までいかに漸進するのか?足首の障害のリハビリのプログレッションの過程をベン・コーマックが指導するセミナーからのビデオです。

ベン・コーマック 5:41

運動の変動性と素晴らしい資質

最近、運動の変動性を取り上げた多くの興味深い研究と議論を目にします。心拍数や脳波、エネルギー使用、動きなどの繰り返される基本的なパターンに微調整を加えられる能力が、健康や身体機能を示す適切な指標とされているようです。同じ作業(たとえば、釘うち作業)を繰り返す熟練者は、初心者に比べて、より高い変動性を発揮します。 これは、ニコライ・ベルンシュテインがかつて運動制御の複雑性を説明したダイナミックシステム理論と関連性があります。これとフェルデンクライスメソッドの理論的根拠には深い関係があり、近いうちに詳しくこのことについて書いてみたいと思っています。 これらのトピックに触れている私の著書から短く抜粋します(ダイナミックシステム理論の複雑な部分は省くとします)。 変動性と素晴らしい資質 優れた動きとは、身体のさまざまな部位の調和のとれた相互作用や協調性だけのことではありません。最も基本になることは、人体のそれぞれの系統が、環境とどのように関わるか、特に予測不可能な環境下でどのようにふるまうかということです。つまり、優れた動きとは、環境の変化に対する適応性と反応性の質を示しています。 完全に左右対称で華麗に歩行する人間ロボットを作ることは想像できるでしょう。しかし、そのロボットが地面の状態の変化に合わせて歩行パターンを適応できなければ、石につまずく度に転んでしまい、この運動スキルは基本的に役に立たないものといえます。つまり、本来の運動の知性は、動き自体にはさほど存在せず、環境との関わりに存在するのです。 鹿の華麗な歩行も、丸太を跳び越えたり、オオカミから逃げたりするために変化しなければ、役に立ちません。サッカー選手も、独りで練習するときは技術的に素晴らしいボール裁きができても、試合形式で相手がボールを奪おうとするような状況でこれらの動きを実施できなければ、本当の意味で優れているとは言えません。 ある特定の考えを一方的に伝えることしかできないのであれば、その特定のコミュニケーションがどれだけ完璧であっても、その言語を流暢に話せるとは言えません。同様に、たくさんの異なる方法でひとつの目標を達成することができなければ、これも動きの達人とはいえません。 立位から座位に円滑に動くことができても、いつも同じ軌道を通っているのであれば、これは、床に腰を下ろす方法をたくさん持ち合わせている人よりも資質が乏しいことになります。完璧なフォームでスクワットできるパワーリフターは、必ずしも、ガーデニングのために備えているのではありません。ガーデニングでは、重心が多少ずれたり、左右の足がさまざまところに位置したりするなどスクワット動作が継続的に環境に順応する必要があります(公平のために言うと、逆にガーデニングをする人は、800ポンドのウェイトを持ってスクワットする準備はできていないでしょう)。ですから、優れた動きは、理想的なフォームの順守という物差しでは必ずしも計れないのです。それよりも、変化する多くの状況に順応する能力で計ることができます。 適応能力と素晴らしい資質は、競技スポーツだけに当てはまるのではありません。私たちの日常生活でも、常に予期せぬ動きや無理な姿勢をとることがあります。 飛行機の窮屈な座席で長時間座る ソファーや寝心地の悪いベッドで寝る 足に合わない靴で歩く 買い物袋を片手に持ちながら赤ちゃんを車に乗せる これらあらゆる状況において、解決策となる動きには、いわゆる“優れた”姿勢とか適切なフォーム、最も調和のとれた動きと言われるものから外れる必要があります。このような予期せぬ問題に対して解決策となる動きを見つける能力は、私たちが運動の知性として認識すべきものの一部です。 では、実践的にこれは何を意味しているのでしょうか。ひとつには、運動の知性は多様性に富んだ困難な動きに直面することによって発達するということです。予測不可能かつランダムで、ばらつきのある要素を含まないスポーツでさえも、同様のことが言えます。 ルイ・シモンズは、世界で最も成功したパワーリフティングコーチのひとりでしょう 。このスポーツで要求されるのは、:スクワット、デットリフト、ベンチプレスというたった3つの単純な動作です。競技中は、非常に動きの種類が少ないにも関わらず、シモンズは、常にこれらの動きに変動性をもたらすように選手をトレーニングしています。たとえば、バーやウェイトを変えたり、スピードや足の置き方に変化をつけたりしました。この論理的根拠の一部は、“身体があらゆることに適応していると認識した時点で、それとは異なる課題を課す必要がある。”というものです。 現代生活の中で、私たちの多くは自分の身体に対して興味深い問いかけをすることはまったくと言っていいほどありません。神経系が、解決策となるクリエイティブな動きを要求される状況下にさらされる局面がほとんどありません。事実、問題を解決する動きのすべての知性は、今や我々の椅子やソファー、ベッドなどをデザインするエンジニアや人間工学の専門家に移行してしまいました! 自然環境の中では、数分間休むのに快適な場所を見つけることでさえも、非常に困難なチャレンジです。地面は座るにはひどく濡れていたり、石があってゴツゴツしていれば、腰を下ろさずにしゃがむしかありません。もし、地面に直接座われば、股関節の可動性や体幹の安定性は多平面においてチャレンジを受けます。硬く不均等な地面では、姿勢や体位を継続的に変える必要があります。このような困難に直面したとき、多くの人は10分も経たないうちに不快感を覚えます。 近代の生活においては、座ったり、休んだりするかつての困難はなくなってしまいました。30分間快適に座り続けるための、動きの変動性や素晴らしい資質を必要としなくなってしまいました。実際、運動の知性を一切使わなくても8時間でも9時間でもとても快適に休み続けていられるようになったのです! 教訓:運動の変動性と資質をあえて要求する方法を見つけましょう。使わなければ失ってしまいます!

トッド・ハーグローブ 2581字

インシーズンのS&C その2

前回に引き続きインシーズンのトレーニングについての第2弾です。少し長くなってしまいましたがお付き合いいただければ幸いです。 一昨年、国立スポーツ科学センターで開催されたJISSスポーツ科学会議でS&C界では著名な研究者であるRobert Newton博士(Edith Cowan University)が講演をされました。その講演の中で長期のインシーズン中のトレーニングに関して重要な研究が引用されていましたのでご紹介していきます。 『試合期の女子バレーボール選手における体力の変化』(1) Hakkinen, K. Changes in physical fitness profile in female volleyball players during the competitive season. J Sports Med and Phys Fitness 1993; 33:223-32 フィンランドのリーグに所属するあるチームを実験群、また別のチームをコントロール群として試合期の体力数値の変化を調査した研究です。体力要素の中から筋力とジャンプパフォーマンスに関するところを要約して下記にまとめます。 シーズンは以下のように分かれている。 7週間の準備期 10週間の試合期Ⅰ 3週間の準備期 11週間の試合期Ⅱ 実験群は週に2-3回、コントロール群は週に1-2回のフィジカルコンディショニング(大部分は筋力トレーニング及び爆発的筋力トレーニング)を行った。実験群は試合期Ⅱの後半の5週間はmaximal strength trainingを中断した。 ◯最大筋力の変化について 脚伸展筋の最大筋力は準備期と試合期Ⅰの間に僅かに増加したが統計的に有意ではなかった。 試合期Ⅱ後半の5週間で中止されたトレーニングによって最大筋力は有意に低下した(Fig. 2)。 爆発的筋力トレーニングだけではシーズン前に獲得した最大筋力を維持する十分な刺激にならず、最大筋力の低下を防ぐにはコンスタントな高強度のトレーニング刺激が必要であることが示唆された。 最初の筋力レベルが高かった者ほど筋力の低下が大きかった(r=−0.92, p<0.01)。このことから個別的な筋力トレーニングの必要性が示唆される。 ◯ジャンプパフォーマンスの変化について 準備期と試合期ⅠにおいてSJとCMJは有意に向上した(Fig. 3)。同じくSPIKE JUMP(スパイクジャンプ)、BLOCK JUMP(ブロックジャンプ)も有意に向上した(Fig. 4 )。しかし、試合期Ⅱの後半に最大筋力トレーニングが中止され、最大筋力だけでなく、SJとCMJも有意な低下を示した。 女性は一般的にやや低い最大筋力レベルであるが故に最大筋力は爆発的筋力の発達と特にジャンプのパワーには重要であると思われる。試合期Ⅱにおける最大筋力の変化はCMJの変化と強い相関(r=−0.90, p<0.01)があることはこのことを支持している。 試合期全体を見た場合、実験群だけではなくコントロール群でもSJとCMJのパフォーマンスの変化は個人差が大きく、個別プログラミングの必要性を支持している。 この研究から得られる現場への応用は以下のようなものが考えられます。 ・シーズン中もコンスタントに高強度のトレーニングを継続して最大筋力を維持する。 ・女性アスリートは男性と比べて最大筋力が爆発的筋力やジャンプパフォーマンスに及ぼす影響が大きいと思われるので、最大筋力の維持が不可欠だと考えられる。 ・最大筋力やジャンプパフォーマンスの変化は個人差があるので、個別的なプログラミングをしていく必要がある。 ・個人差がある体力の変化を把握するために、シーズン中も体力的数値をモニタリングしプログラムを微調整していく。 Hakkinenによる20年以上前の研究ですが、(特に女性において)最大筋力へのアプローチを止めてしまえば、パフォーマンス低下を招くことを示した重要な文献だと思います。ディトレーニング(トレーニングの中断)による最大筋力の低下は短期間で生じます。シーズンのクライマックスに向け最もコンディションを上げなければならない時期にパフォーマンスの低下は避けたいものです。Bakerの研究(2)では、競技レベルの高いラグビー選手において29週間(なんと半年以上)のインシーズンでも筋力とパワーを維持することができています。競技練習、エネルギーシステム、ストレングス・パワートレーニングなど様々な要素をトレーニングしていかなければならない中でそれぞれの干渉作用を最小限に抑えるように計画することとチーム状況をふまえた微調整ができれば体力的パフォーマンスを長期に維持することも可能だと考えられます。 とは言うもののなかなか計画通りにいかないことは日常茶飯事です(私自身も反省と自己嫌悪におちいる連続です…)。研究を鵜呑みにしてしまうことは時に危険な場合があります。自分の置かれた環境に置き換えた時にどうなるか考えられる能力をつけたいものです。ただHakkinenの文献のように過去の貴重な研究のおかげでより良い方向へ進むこともできます。何が起こるかわからないスポーツ現場では(人を対象にするならどの現場でも)指導者の引き出しが多いにこしたことはないと思います。 緒方博紀(S&Cコーチ、JT Marvelous) 参考文献 1. Hakkinen, K. Changes in physical fitness profile in female volleyball players during the competitive season. J. Sports Med. and Phys. Fitness. 33: 223-32. 1993. 2. Baker, D. The effect of an In-season of concurrent training on the maintenance of maximal strength and power in professional and college-aged rugby league football players. J. Strength Cond. Res. 15(2): 172-177. 2001 ※図の番号は文献中のものをそのまま引用しています。 ※JISSスポーツ科学会議の講演は国立スポーツ科学センターのホームページから視聴することができます。

緒方 博紀 2794字

血流制限トレーニングの持久力への長期的影響

目的 この記事は、血流制限トレーニングの持久力への長期的(慢性の)影響に関する研究の概要を提示している。 背景 序論 血流制限を伴わない同等の方法と比較し、血流制限を伴って行われるレジスタンストレーニングもしくはノンレジスタンストレーニング方法のどちらかの方が、持久力を向上するためにより有益であるかもしれないと思われるのには、様々な理由がある。これらは、血流制限を伴う、もしくは伴わないレジスタンストレーニングの異なる効果を研究している急性試験を参照すること、および、血流制限を伴うもしくは伴わないレジスタンストレーニングの、血管機能の変化を含む生理学的適応への影響を研究している長期研究を参照することにより調査することが可能である。 血流制限の急性効果 例として、急性試験においてレジスタンストレーニングの際の血流制限は、血流制限を伴わないレジスタンストレーニングと比較し、限界に至るまでに行われるレップ数を30%減少させるという結果を示している(ラバーベラおよびその他、 2013年)。筋限界へのより大きな刺激は、持久力に対するより大きな反応を生み出すと期待できるかもしれない。 血流制限の長期的効果 数例の長期的研究は、持久力に恩恵をもたらたす可能性のある、血流制限トレーニング後に起こるいくつかの有益な生理的適応を確認している。例えば、血流制限を伴うウォーキングエクササイズは、血流制限を伴わないウォーキングと比較し、静脈コンプライアンスを向上すると示されており(リダおよびその他、 2011年)、また血流制限を伴うレジスタンストレーニングは血流制限を伴わないレジスタンストレーニングと比較し、毛細血管濾過能力を大幅に向上するようである(エバンズおよびその他、2010年)。これは、血流制限を伴うトレーニング後における毛細血管化の増加によるものである可能性がある。さらにファーズおよびその他(2014b年b)は、血流制限を伴う片側性膝伸筋レジスタンストレーニングは、動脈壁硬化の増加をもたらすが、血流制限を伴わない同様の状況においては、そのような変化は観察されていないということを発見している。また、ハントおよびその他(2013年)は、6週間の1RMの30%における片側性底屈レジスタンストレーニンは、様々な血管の適応をもたらすということを発見している。最後にハントおよびその他(2012年)は、血流制限を伴うレジスタンストレーニングプログラムに反応した上腕動脈の直径の増加は、血流制限を伴わない同様のプロトコル後にみられたものと比較し、より大きかったということを報告している。 負荷を適合させたレジスタンストレーニングとの比較 選択基準 集団 – 誰でも 介入 – 血流制限を使用した長期のレジスタンストレーニングであれば何でも 比較 – 血流制限を伴わない長期のレジスタンストレーニングであれば何でも 結果 – 極度疲労までの時間、限界までのレップ数、および最大酸素消費量を含む、介入の前後に測定された持久力もしくはエアロビックフィットネスの測定値 結果 以下の研究が確認された:マニマナコウ(2013年)、ファーズ(2014年)、リバーディ(2015年)。3つ全ての研究は、持久力測定値の向上を報告している。ゆえに血流制限を伴うレジスタンストレーニングプログラムは、持久力の向上に効果的であるようである。しかしながら3つの研究の内2つ(ファーズおよびその他、2014年、リバーディおよびその他、2015年)は、血流制限グループおよび血流制限無しグループにおいて同様の結果を観察している。ゆえに血流制限を伴うレジスタンストレーニングは、従来のレジスタンストレーニングと比較し、持久力の測定値を向上させるためにより効果的ではないかもしれない。 血流制限を伴うレジスタンストレーニング:持久力への影響 選択基準 集団 – 誰でも 介入 – 血流制限を伴う長期のレジスタンストレーニングであれば何でも 比較 – なし、もしくはノートレーニングコントロールグループ 結果 – 極度疲労までの時間、限界までのレップ数、および最大酸素消費量を含む、介入の前後に測定された持久力もしくはエアロビックフィットネスの測定値 結果 1つの研究が、血流制限を伴うレジスタンストレーニングの持久力への影響を評価していると発見された:クック(2010年)。この研究は1週間に3日の血流制限を伴うレジスタンストレーニングの効果を調査しており、30日間の筋アンローディングを行っている被験者のグループにおいて、膝伸筋の持久力を30%向上させたということを発見している。 負荷を適合させたノーレジスタンストレーニングとの比較 選択基準 集団 – 誰でも 介入 – 血流制限を使用した長期のノーレジスタンストレーニングプログラムであれば何でも 比較 – 血流制限を伴わない長期のノーレジスタンストレーニングであれば何でも 結果 – 極度疲労までの時間、限界までのレップ数、および最大酸素消費量を含む、介入の前後に測定された持久力もしくはエアロビックフィットネスの測定値 結果 以下の研究が確認された:サンドバーグ(1993年)、サンドバーグ(1994年)、アベ(2010年)。3つ全ての研究は、持久力のマーカーを向上させた。ゆえに血流制限を伴うノーレジスタンストレーニング方法は、持久力の向上に効果的であるようである。さらに3つ全ての研究は、血流制限を伴わないノーレジスタンストレーニンググループと比較し、血流制限を伴うノーレジスタンストレーニンググループにおいてより大きな向上を示していた。ゆえに、血流制限を伴わないノーレジスタンストレーニング方法と比較し、血流制限を伴うノーレジスタンストレーニング方法は、持久力を向上させることにおいてより効果的であるようである。しかし研究論文は非常に限られており、この結論は極めて不明確である。 結論 血流制限を伴う長期のレジスタンストレーニングは、少なくとも血流制限を伴わない同様のプログラムと同等に持久力の測定値を向上させるようである。 血流制限を伴わない同様のプログラムと比較し、血流制限を伴う長期のノーレジスタンストレーニングプログラムは、持久力の測定値を大幅に向上させるようである。しかし、研究論文は非常に限られており、この結論は極めて不明確である。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 2717字

股関節のエクササイズ

股関節の前側、後ろ側、内側、外側、全ての構造が伸張し、短縮する働きを運動の3面においてこなすことを、筋肉のイ・コンセントリックの働きとしてギャリー・グレイが解説します。様々な面でのランジの動きを組み合わせることで3Dに機能を向上させる考え方をご覧ください。

グレイインスティテュート 7:26

年齢を重ねても運動能力を維持する10の方法

20代前半から後半のころ、私の関心はパワーリフティングにシフトし、“伝統的な”アスレティックキャリアからは離れていました。かなり力強くなりましたが、もはやアスレティックであると感じているとは言えませんでした。後から考えてみれば、その他多くの重要な動きの質を除外し、筋力を強化していたからだと気づきました。それ以来、自分がアスリートであることを維持させると思うものを取り入れることに一生懸命でしたし、その結果として、34歳の今、人生にどんなことが起きても受け入れられることに大いに満足しています。そのことを念頭において、年齢を重ねても運動能力を維持するために注意するべき推奨のいくつかをまとめようと思いました。 1. 軟部組織ワークと可動性ドリルを熟知する 疑いようもなく、人々がアスレティックでないと感じるもっとも良くある理由は、彼らが望むポジションや姿勢をとれなくなっているということです。過去にも投稿しましたが、可動性を失い、それを取り戻すためにワークすることよりも、それを維持するために何か少し行うのはとても簡単なことです。フォームローラーを使ったり、1日5分の可動性ドリルを行うことが、あなたをアスレティックに維持することに大いに役に立ちます。 2. トレーニング前に少量のプライオを行う 伸張—短縮サイクル(SSC)を効果的に使う能力を維持することは重要なことであると考えます。ジムで活動的な人すべてが、すごいデプスジャンプや全力のスプリントを行う必要があると言っているわけではありません。アキレス腱、膝蓋腱、あるいは、ハムストリングを傷めてしまうことを心配している人々にとって最良の方法は、サイドシャッフル、スキップ、キャリオカ、バックペダルといった低強度のプライオワークをいくらか実施することです。最善の方法は、ウォームアップ直後やウエイトを行う直前にそれらのドリルを取り入れることです。 3. 全身を使ったエクササイズを強調することで、下半身から上半身への力の伝達を教える コアエクササイズの中で、このタスクを達成するためにいろいろなバリエーションのケーブルリフトを使用することが好きですが、プッシュプレス、ランドマインプレス、ローテーショナルロウもとても素晴らしいオプションです。

エリック・クレッシー 2276字

プレシーズンへの準備

トレーニングプログラムの作成や評価において、私以上に自分に厳しい人はいないかもしれません。 私は過去数年において、全てのレベルのアスリートにそれなりの成功を収めたと信じていますが、それは私がいつも次のレベルに進む為の調整や改善を行わないという意味ではありません。 どんな時でも改善したかったエリアの1つは “認識”のトレーニングブロック、又はアスリートをキャンプに送り出す直前のトレーニングブロックです。 よく考えると、ここが大変重要なポイントとなります。私の選手であるジョー・ケンが: “見た目も良く、感覚も良く, プレーも良い”と表現したがるように、アスリートには、キャンプインの際、俊敏で爆発的,そしてコンディションが整っていると感じてもらいたいのです。 プレシーズンに入ったら、オフシーズン中にコーチとして仕事を果たしたこと(もしくは果たせなかったこと)全てが明るみに出てくることでしょう。 あなたのアスリートは、より効率的に動けているでしょうか? 彼らの身体の組織は、繰り返されるスプリントや方向転換に対応できるでしょうか? 彼らがコンディショニングテストだけでなく、練習や試合で要求されることにも対処できる指導ができたでしょうか? 今年、私はIndy Eleven (MLSサッカーチーム) の8人の選手をオフシーズン中のかなりの期間において指導しました。ある選手は6週、またある選手は8週、そして他は12週間に及ぶトレーニングを引き受けました。私のオフシーズンのトレーニング哲学をご存じない方の為に簡単に概要をご紹介しましょう。 オフシーズンの始めは、私のアプローチのなかでも、より一般的なことに重点を置きます。目標は動作の効率性、基本的なスピード/筋力/パワー、そしてコンディショニングベースの確立です。この時期には沢山の選手教育も同時に行います。 プレシーズンが近づいてくると、トレーニングはより専門的に変わっていきます。ここでのゴールは、アスリート達にキャンプで課されるであろう過酷さとストレスへの準備をさせることです。 この記事では、選手がトレーニングキャンプで結果をだすことを目的としたオフシーズン最終段階でのトレーニングブロックにおける私のメインアプローチ法を紹介させて頂きます。このアプローチは明らかにサッカー向けではありますが、基本的な考え方の過程を理解し、そこから実際の何らかのスポーツに想定していただければと思います。 ではいきましょう! 方向転換/エキセントリックストレス トレーニングキャンプの最初の1~2週間はアスリート達が筋肉痛になることは皆さんごも存知でしょう。 では、それはなぜでしょうか? もし選手がオフシーズンの期間中全く何もしなかったら、答えはごく単純ですが、もしその選手がハードトレーニングをしていたのならば、この筋肉痛が和らいでも良いはずではないでしょうか? コーチとして、私達は力の産生に大きな重点を置きすぎてしまい、時に力の吸収を見逃してしまうことがあると思います。この練習中に何百回と繰り返される着地とテイクオフのエキセントリック運動のストレスを選手達に準備させるべきなのです。 従って、コンディショニングセッション及び私のスピードとアジリティーセッションにおける1つのゴールは、アスリート達に多くの方向転換をさせることです。 下半身の組織耐性/回復力 次に重点を置くエリアは下半身の着地やテイクオフだけでなく、サッカーに不可欠な莫大な量のランニングにも対応させることです。 もちろん外に出て彼らを沢山走らせることは出来ますが、ここでの難しいポイントはシーズン中にも嫌という程走る事です。もしもプレシーズンとインシーズンを考慮すると、あなたは一年のうち9~10ヶ月間走る選手を担当していることになるのです! 代わりに、私はフィットネスを維持するのに必要な量だけ走らせ(詳細は以下)、  下半身の組織の耐性を作る為に低負荷のプライオメトリックをさせるでしょう。 私にとってこのコンセプトは、”IFAST”で受けたジョール・ジェイミソンのコンディショニングコーチコースで確立されました。有酸素系プライオメトリックトレーニングは、私が正しい使い方を知らなかった為に一度も使ったことのなかった1つの有酸素アプローチの1つでした。 低負荷でのプライオメトリック運動を提供することで、アスリート達がキャンプ中だけでなくシーズンを通して、彼らの下半身を健康に保つことができることを期待しています。 エネルギーシステムトレーニング キャンプが間近に迫ったらコンディショニングを始める時期になるでしょう。もしも選手がこれに繋がることを何もしていなければ、だいぶ出遅れていることになります。 これがオフシーズンのアスリート達への基本的なメニューです: ブロック1- 心拍出量、高強度サーキット、テンポ/酸化系リフティング、非乳酸系パワー ブロック2- 有酸素系パワー(広範囲)、非乳酸系パワー/能力、瞬発系の反復 ブロック3- 有酸素系パワー(高強度)、 瞬発系の反復、テストへの準備 ご覧の通り、ブロック3は全ての複合です。最も高強度な運動をおこない、乳酸系トレーニングもおこなわせますが、より重要なこととして組織に特異的なコンディショニングにしなければなりません。 ここが全ての内容をまとめるポイントになります。方向転換はフレッシュな時だけに重要なわけではありません。疲労している時どうやって方向転換するのか?も重要です。 より重要なことは、これを長時間壊れずに続けることが出来るかということです。 これが一般的なコンディショニングと特異的なコンディショニングの溝を埋めるポイントなのです。これはただ運動/回復比を操作するだけではなく、アスリートが自分達の競技を模倣しながらトレーニングできるのです。 ハムストリングのコンディション サッカーチームは軟組織の怪我を原因に、平均して年間10人の故障者をだしています。私が思うにふりわけはこんな感じでしょう: 7人のアスリートはハムストリングの肉離れで、 2人は大腿/又は鼠径部の肉離れ、 そして残りは下腿の筋であるふくらはぎの肉離れです。 この数字は正確ではないかもしれませんが、メッセージは明確です–ハムストリングを良い状態にする為に取り組まなくてはなりません! もしハムストリングの肉離れの予防に対する包括的な要約が必要ならば、この記事を読んでみて下さい。プレシーズンの終盤では、既に基盤を築いているので (良いポジショニング、腹筋、ハムストリング作業等) この時点ではただ付け加える程度です。 スピードとパワー 承認の時間:ずいぶん昔、私は若いアスリートにキャンプの準備の為のトレーニングをしていて、キャンプが始まる一週間前に高負荷でスクワットとデッドリフトを指導していました。 彼女が黙々とレップをこなす姿を見ながら “一体なぜ僕たちはこれをしているのだろう?彼女の競技にどう活用できるのだろう?”と自分に問いかけていたことをハッキリと思い出します。 筋力は明らかに彼女の問題点でしたが、これは私のコーチとしての分岐点といえる瞬間でした。 プレシーズンが近づくにつれて、基本的なレベルのストレングスはすでに強化されているはずです。ストレングスは間違いなく私がアスリートに求める要素ですが、キャンプに入る際には彼らに軽さ、素早さ、そして爆発力を感じて欲しいのです。 認識トレーニングブロックにおいて、スピードとパワー強化に最も比重を置いていることがわかるでしょう。全ての分野において強化はしますが、ここは特に成果を得たい部分なのです。 つい先週、多くの選手達が、かつてない程に速くて爆発的であると言ってくれたことで、これが私にとって確固たるものになりました。 これはただの事例に過ぎないかもしれませんが、自分が正しい道を歩んでいる事を教えてくれます。 コンペティション 最後になりましたが、最終のトレーニング期では試合を最も重要視します。 これはトレーニングセッションで開始したスピードとアジリティーで最も顕著でした。 より良いムーブメントパターンと、加速や方向転換等を構築するのに優れた戦術指導にオフシーズンのかなりのボリュームを費やすことができたのです。 しかし、誰かをより速く、爆発的にする一番の近道は競争させることです。これが本当に100%の努力が保証できる唯一の方法であり、彼らがあなたの築いたコンセプトを実際の “ゲームスピード”で使えるようになるのです。 最後に、これがトレーニング効果を得る最良の方法というだけでなく、選手達にとっても大いに楽しめるやり方でもあります。選手は競技を愛していますし、彼らをその気にさせてシーズンへの準備を迎えさせることができるのです。 まとめ 最後の認識ブロックを通じて、あなたも私の基本的な概念を掴んだはずです。

マイク・ロバートソン 3835字

NFLコンバインテスト

NFLコンバインに対する私の意見 ストレングスコーチや、コンバインテストを撃破するために、彼らに全ての足跡を追跡する方法を提供しているパフォーマンス会社が、もっと評価されるべきです。しかし、彼らでさえ、反応が全てである実際の試合においては、テストの結果はほぼ無意味であると知っています。トレーナーたちは、コンバインは数字の「ゲーム」に過ぎないと理解しています。 選手たちは、6週間以上の期間にわたって叩き込まれた肉体的な反復を行っているにすぎず、本当の「試合における運動能力」を示してはいません。本当の運動能力を見たいのなら、実際の試合のビデオを観て、全てのテストにおいてランダムな刺激を与え、反応を見るべきです。これがうまくできなければ、日曜日の試合で本来の能力を発揮することはできないでしょう。 複数の試合のビデオを観ても、ゼネラルマネージャーがその選手のタイプを見極められないとすれば、問題はそのゼネラルマネージャーにあります。 40ヤードダッシュのテストの距離は、40ヤードのままでいいですが、20ヤードのタイムをより重視するべきです。アスリートは、ポジションに応じて、様々なスタンスからテストを始める必要があります。例えば、ディフェンシブバックは、股関節をターンして、指令に対応して走る、などです。 5-10-5のシャトルランテストは、完全に指令に対応して行われるべきで、状況を読んで反応する能力を見るべきです。私が見たいのはロボットではなく、アスリートです。ロボットは、うまく切り替えられません。 垂直跳びは、一定のスピードと高さ(徐々に高度が上がっていくものでもいいでしょう)で頭上を動いている物体に、ジャンプしてタッチするという形式で行うべきです。選手は、タイミングを計ってジャンプし、物体に触れる。これが、実際の運動能力です。 立ち幅跳びは必要ないと思います。パワーの出力は、20ヤードと40ヤードのタイムでわかります。フットボールにおいて、水平方向に2フィートジャンプすることはありませんが、垂直方向に2フィートジャンプするのです。 3つのコーンのドリルは、形式にはまりすぎており、アスリートは常に同じ足で接地することになります。こんなテストはやめましょう。 バリー・サンダーズは、スタートのプレー時において、速いバックではありませんでしたが、4 x 4のボックスの中では一番でした。私は主観的に、彼は他の誰よりも優秀だったと言えますが、そこに客観的なテストは必要ありませんでした。 NFLコンバインは、ショーであり、お金のためであり、オフシーズンでもテレビでNFLを放映するためのものです。これ自体に文句を言うつもりはありませんし、私はNFLが好きです…でも正直になりましょう。 本物のアスリートのテストをしたいのなら、全てのテスト(スピード、敏捷性、垂直方向、など)に「闘争-逃走」ストレス反応を組み込む必要があります。こうすることで、誰が本当に動けるのか、全く同じ動作パターンを死ぬほど繰り返して、寝ている時でさえできるようにしたけれど、実際に命を守れるような戦術的な動きはできないアスリートではなく、本当に動けるアスリートを見分けることができます。 私はこれまで、様々なコンバインのために、多くのアスリートのトレーニングを指導してきました。しかし、コンバインのトレーニングが終わり、実際のトレーニングを始めるときこそが、アスリートを進化させるときなのです。 これは、過剰に宣伝されているイベントに対する私の意見に過ぎません。 コンバインで使われているテストは、そのテストで行う活動の能力を測るのにはいいテストです… 垂直跳びや幅跳びは、どのくらい高く飛べるか、どのくらい遠くまで飛べるかを教えてくれます 5-10-5のシャトルランと3つのコーンのテストは、方向転換、体のコントロール、加速能力などの資質において、その選手がどのくらい優れているかを教えてくれますが、それは200回ほどリハーサルを行ったあとで、のことです。 40ヤード走は、決まったスタート姿勢から直線的に40ヤードを走る速さを教えてくれます それ自体はいいことです。素晴らしいテストですね! また、これらのテストが、誰が本気になってトレーニングをしたかを測るためのもので、選手たちがNFLのチームに対して、自分のキャリアについてどれだけ真剣に考えているかを示すことに重点が置かれているとしたら、それに対しても素晴らしいテストでしょう! これらのテストを、ある選手が他の選手に比べてどうかということを記録に残すために使っているとします。例えばある選手は垂直跳びで35インチ、もう一人は33インチ、あるいは、40ヤードダッシュの記録が、ある選手は4.47秒で、もう一人は4.50秒でした。これが望む結果なのなら、各選手のファイルにこれらの記録を書き留めて、ボーナス点でもあげたらいいでしょう。 話を戻して、異なるスポーツのアスリートを複数考えてみましょう。もし私が彼らを、運動能力テストを基準にして選び、目で見るテストの結果や実際の試合でどのようにプレーをしているかを完全に無視したら、彼らを試合で見ることはなかったかもしれません。 ラリー・バード 彼がどのくらい多くのコンバイン記録を作れるかはわかりませんが、間違い無く、彼はとても優れた選手でした ケビン・デュラント 筋力不足や運動能力テストの出来を激しく中傷されていましたが、そうですね、私なら彼をチームに置いておきます。 ジョン・マッケンロー テニスの試合においては最も優れたプレーヤーの一人でしょう。でも運動能力を測るコンバインテストは突破できなかったでしょう。 ジョン・クルック ははははは!アスリートね、ははは。優れた感性、優れた腕前、優れたキャリアを持っています。ただコンバインでは大したことはできないでしょう。 ステフェン・カリー 試合では能力を発揮できていると思いますが、ダンクコンテストやオールコートでのスプリント、敏捷性テストにおいて一番になることはないでしょう。でも今現在、最も“感じること”に優れた選手かもしれません。 トム・ブレイディ 彼は試合で全力で活躍できます。コンバインの出来は、間違い無く相当に悪いでしょう。 ペイトン・マニング 彼は誰かにタックルされそうになれば、あなたがピクニックに持っていくイスよりも素早く身をたたむことができるでしょう。間違い無く、逃げることはありません。彼は素晴らしいキャリアを持っています。 ベッキー・ハモン 5フィートの身体では、コンバインのレースでは勝つことはできないでしょうが、試合では、コンバインで負けた選手たちを抜き去ることができるでしょうし、彼女より背が高い選手たちのディフェンスがあっても点を取り、風のようにドリブルし、すごいシュートを打つことができます。 その他、数え切れないほどの多くのプロアスリート達は、運動能力を測るコンバインテストが重視されていたら、日の目を浴びることはなかったかもしれません。 NFLコンバインのスコアにおいて私たちを驚かせ、もてはやされたのに、試合では全く能力を発揮できずに無能に終わった選手を考えてみてください。 日々のパフォーマンスを測る「目でのテスト」は、その選手がプレーできるのかという点において、No.1の評価ツールにするべきです。 性格やその他の面においては、その選手がどんなタイプの人間なのかを知るための努力をしてください。 そうですね、ポジションごとに特化したテストは素晴らしいですが、選手には様々な理由において、能力を発揮できない調子の悪い日があります。でも1日1日の中で、能力を示しており、土曜日の試合でプレーできているのなら、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

リー・タフト 3284字

痛みは味覚に似ている

マウスが苦いものを食べると、かわいらしく顔をしかめます。最近では科学者が、脳の苦みの知覚に関与する部分を刺激することにより、マウスが顔をしかめることが分かりました。 関連実験で、マウスが苦いものを食べているにもかかわらず、科学者が脳の“甘味”部分を刺激することによって、しかめ顔を阻止することができました。 これは、“痛みは脳の中にある”という概念に類似した考え方で興味深いと思います。 その他にも、何が痛みを起こし、どう痛みを変化させるかということの情報を伝えてくれる。味覚についての興味深い事実(および擬似事実)がここに幾つかあります。 味覚は舌に限ったことではない 味覚となる感覚情報は、舌から送られるだけではありません。食べているものについての多くの情報は、鼻からも送られます。また、ひと口食べたいという気分にさせたり、そのひと口が実際どのような味がするのか決定する上で、食べ物の外見も重要です。 このことから、味は多感覚統合の素晴らしい例であり、これはどうやら視覚や聴覚、触覚などの知覚は、多くの異なる感覚入力から統合されることを示しているようです。視覚は聴覚に影響し、聴覚は味覚に影響し、触覚は視覚に影響します。 ですから、味覚にとってすべてが重要なのです。ベーコンは、カリっと音がする方が美味しく感じます。ビールは、陽の光が当たってキラキラしている時や、サッカーの試合で勝った時、私には最高に美味しく感じられます。私の人生の中で、最高に美味しかった経験は、1日中スキーをした後に食べたハンバーガーです。 今度、ワイン自慢の人に困ったら、次の事実を覚えておきましょう:優秀なワインのエキスパートであっても、もし、ワインが食品着色料で色が変えられていたら、ホワイトワインとレッドワインの区別がつかないのです。そうか! 今度、誰かがサクランボやチョコレートの香りを嗅ぎ分けられると言ってきたら、私はデタラメのかすかな臭いを感じとれますよと言いましょう。 公平のために言うと、恐らくワイン愛好家は、すべての微妙な味質の違いを本当に感じることができるのでしょう。ただ、そのフレーバーは必ずしもワインからだけとは限らないのです。たとえば、ラベルのデザイン、レストランの照明、ワインの質についての知識、ムード、期待感、ワインの専門誌『ワインスペクター』の最新版でちょうど読んだ記事など、他の感覚入力からも考えられます。 痛みも同様です。身体が調子よく感じるのに、完璧な骨質や筋質、関節を必要とはしません。状況によっては、安いものでも美味しく感じるときもあります。視界や音、感触、考え、感情、記憶など様々な知覚入力や認知入力は、痛みを改善できる可能性があります。 味覚と関連付け アルコールを飲み過ぎてひどく具合が悪くなったことはありますか? 愉快なことですよね。 気持ち悪くなるぐらい飲み過ぎてしまったアルコールに対して、強い嫌悪感を抱くようになるかもしれません。匂いを嗅いだだけでも、あるいは思い出しただけでも吐き気を感じるかもしれません。 それは、そのアルコールの風味と、それを10杯も呑んだことによる悲惨な経験とが結びつけられる、パブロフ流(条件刺激)の関連付けが無意識に形成されたからです。 そして徐々に、段階的露出プログラムによってその関連性を取り除いたことでしょう。まず気持ち悪くならずにボトルを見ることから始め、それから嗅いでみて、少し飲み、この関連付けが消滅するまで少しずつ量を増やしたのでしょう。 同様にして、痛みと動きを関連付けることもできます。運動療法士として私たちが実施していることの大部分は、この関連性を断ち切る方法を模索することだと思います。 だんだんと好きになる味覚 コーヒーやビールはだんだんと好きになる嗜好品です。最初はそれほど美味しいと感じなくても、徐々に病みつきになります。なぜでしょう? なぜならこれらは、ドラッグを含んでいるからです。 仕事へ行きたくない、まだベッドに潜り込んでいたいという誘惑感とコーヒーの味とを脳が関連付けするにはそれほど時間はかかりません。もうコーヒーやインディア・ペール・エール(IPA)の苦味も問題ないのです。 また、味を覚えるためにドラッグは必要ありません。しばらくの間、子どもに砂糖とブロッコリーを組み合わせて与えていれば、子どもは徐々にブロッコリーの味を覚えます。 痛みに対してもこれにぴったりな類似性はありますか? プラセボは、学習による関連付けで効果を発揮します。ある鎮痛薬と不活性治療をしばらく組み合わせていれば、直ぐに不活性治療は効果的な要素がないにもかかわらず、疼痛を軽減するようになるでしょう。ランニング愛好家は、多分ランナーズハイの中毒者でしょう。 ルーティンや習慣の効能の根底にある同様の効果も、恐らく一般的な痛みやストレスの対処として身につけるのでしょう。いつも行っているストレッチ、ヨガ、マッサージを良いと感じるのも、過去に効果があったという単純な事実によるものかもしれません。私自身は、必要であろうとなかろうと約5~10分の軽いモビリティー運動を毎日します。始めようと決めた時点でずいぶん効果を発揮しているのかもしれません。 味覚の役割 私たちの味覚は、健康的な食行動の動機付けになるように進化しました。私たちの先祖がアフリカのサバンナを放浪していた時代、塩や砂糖、脂肪が含まれる食事はたいてい健康的な食べ物でした。ですから、これらの質を含む食べ物を美味しいと感じ、摂取したいと思わせるのです。 この単純な考えは、肥満がまん延する本質を理解させてくれます。ファーストフード産業は、味覚が食品消費に与える影響について知り尽くしています。ですから、彼らはほぼすべてのものに塩、砂糖、脂肪を大量に投入するのです。そうして私たちはそれらを過剰摂取してしまうのです。我々がどのようにして脂肪を摂取してしまうのかに関するしっかりとした説明は、この考えに留意しているべきです。 同様に、私たちが日頃目にする痛みの驚くべき現象を十分に説明するには、痛みの進化における役割を明確に理解する必要があります。 痛みは、身体的統合を脅かすものと知覚されることに対しての、防衛行動の動機付けをするように進化しました。しかし、その脅威の知覚が現実のものではないとみなした時、また身体を守る最良の方法が環境や社会的状況によるものと考慮した時、痛みを緩和するすべての変数要素をかなり十分に理解したことになります。

トッド・ハーグローブ 2776字

足趾の圧縮を緩める

外反母趾と呼ばれる足趾の変形が起きている場合に、足趾の軸方向への牽引をすることで周辺組織へのストレスを軽減する簡単な方法をDr.キャシー・ドゥリーがご紹介します。ぜひお試しください。

キャシー・ドゥリー 4:09

テンポ/酸化リフティング

仕事を始めたばかりの頃には、すべてを知っていると思ってしまいがちです。 ケースとポイント:トレーニングでも人生でも最高に素晴らしくなりたければ、速筋線維があればいいですよね? ある意味、それも言えるでしょう。すべてのアスリートが目指すように、強くて素早く爆発的になるためには速筋線維は素晴らしく重要です。 しかし、だからと言って遅筋線維や遅筋線維の発達を目指すトレーニングメソッドが不要というわけではありません。 テンポまたは酸化リフティングと呼ばれる、遅筋線維の肥大のための優れた方法をご紹介する短いビデオをごらんください。 ビデオをご覧いただいたところでテンポ/酸化リフティングに関して幾つかの注意点があります: 大きな筋群や動作パターンを使用すること。スクワット、プッシュアップ、チンニングのようなエクササイズは良い選択です。 継続したテンポで行うこと!私は通常303(3秒でダウン3秒でアップ)で、トップポジションでもボトムポジションでも止まらずに行います。 燃焼感を感じること。このタイプのトレーニングは楽しいものではありません。自分の心地よいゾーンを越えて頑張らなければ、望む結果は得られません。 テンポ/酸化リフティングは素晴らしいツールで、私がほぼすべてのアスリート達に使っているものです。試してみてください。そしてフィードバックをください。

マイク・ロバートソン 2:53

なぜヘックスバーはアスリートにとってデッドリフトのより良い選択肢なのか? パート 1/2

多くのアスリートにとって、デッドリフトはストレングス&コンディショニングプログラムにおける主要なエクササイズである。ほとんどのコーチたちは、ストレートバーおよびヘックスバーデッドリフト両方のプログラムを作成するが、一方が他方よりもより優れているかどうかは明確ではない。 ストレートバーデッドリフトには長く顕著な歴史があるにもかかわらず、一部のコーチたちは、ヘックスバーには、パワーリフターでないアスリートに対しより良い選択となり得る他の恩恵がある可能性があると示唆している。 最近まで、少なくとも生体力学が考慮されているものとしては、1つの研究がこれら2つのデッドリフトバリエーションを比較しているのみである。その研究でスウィントンおよびその他(2011年)は、1RMの10-80%の様々な負荷において、パワーリフターのグループにおけるヘックスバーおよび従来のストレートバーデッドリフトの比較を行っている。彼らは多くの調査を行っており、それらは時間をかけて概説するに値するものである。 最初にスウィントンおよびその他(2011年)は、各デッドリフトの1RMを測定した。彼らは、ヘックスバーデッドリフトはストレートバーデッドリフトと比較し、1RMに対しより重い負荷を使用することを可能にしているということを発見している(265 ± 41 kg vs. 245 ± 39kg)。彼らは、これは一般的にストレートバーと比較し、ヘックスバーにおけるより短い外側モーメントアームの長さのために起こるのであろうという仮説を立てた。 第2に彼らは、関節角度動作を記録するために動作分析を使用し、リフトオフにおける胴体、股関節、および足関節角度は、ヘックスバーおよびストレートバーデッドリフトの間において有意な差違はなかった(78.8 vs. 72.5度)ということを発見しているが、彼らは、膝関節角度は、ストレートバーを使用した際と比較し、ヘックスバーを使用した際に大幅により大きかった(より屈曲していた)ということも確かに記述している。このより大きな膝関節屈曲は、従来のストレートバーデッドリフトよりも、ヘックスバーデッドリフトを多少相撲デッドリフトのように、あるいはスクワットのようにも見せている。 これらは、2つのデッドリフトのバリエーションを比較している写真であり、ヘックスバーデッドリフトにおいて、膝関節角度がより屈曲していることを容易に見ることができる。 写真からもわかるように、床からのバーベルの高さが同等にもかかわらず、ヘックスバーデッドリフト(写真左)は、ストレートバーデッドリフト(写真右)と比較し、胴体位はより直立している。これは、より大きな膝関節屈曲(膝がより曲がっている)のためであり、股関節がより床に近づいていることが、エクササイズをよりスクワットのようにしている。 次にスウィントンおよびその他(2011年)は、各関節(腰仙関節、股関節、膝関節、足関節)における外側モーメントアームの長さを測定した。彼らは、腰仙関節、股関節、および足関節モーメントアームの長さは、ヘックスバーおよびストレートバーデッドリフトの間で有意な差違はなかったが、膝関節モーメントアームの長さには大幅な差違があり、ストレートバーデッドリフトにおける+8.4cmから、ヘックスバーデッドリフトにおける-1.9cmへと変化していたということを発見している。 正の値から負の値へのこの変化は、それが、ストレートバーデッドリフトにおける総関節モーメントは膝関節屈曲に対するものであり、ハムストリングにより生み出されている一方、ヘックスバーデッドリフトにおいては膝関節伸展に対してであり、大腿四頭筋により生み出されているということを示唆しているため、非常に重要である。共収縮のために両方の筋グループは激しく収縮することとなるが、これは、各デッドリフトバリエーションにおいてどの筋グループが大部分の力を発揮しているかに関し、差違があることを示している。これにより、ここでもまたヘックスバーデッドリフトを従来のストレートバーデッドリフトよりも相撲デッドリフト、もしくはスクワットにより近付けている。 この分析に続きスウィントンおよびその他(2011年)は、総関節モーメントを計算するために逆動力学を使用し、ヘックスバーデッドリフトにおいて、腰椎、股関節、足関節におけるより低いピークモーメントを発見したが、膝関節におけるピークモーメントは増加していた。これはモーメントアームの長さに対する発見を多少さらに詳しく説明しており、ヘックスバーデッドリフトが大腿四頭筋をより働かせているということだけではなく、さらに腰部、股関節伸筋、および足底屈筋への負荷を軽減させているということを示している。別の言い方をするならば、ストレートバーデッドリフトは、ヘックスバーデッドリフトと比較し、より股関節主導のリフトである。 今までのところは非常に興味深いが、これは、デッドリフトのバリエーション間の差違は、程度の差はあるが、単に股関節主導のエクササイズが好まれるかどうかについてであるということを意味しているのだろうか? そうであるとは言い切れない。 実際、ヘックスバーデッドリフトは従来のストレートバーデッドリフトと比較し、より大きな最大力、最高速度、および最大出力を産出している。なぜこれが起こるのかということは正確には難解であるが、総合の負荷が全ての関節にわたり均等に分配されているためかもしれない。これは、(ストレートバーデッドリフトにおける股関節のように)1つの関節が限定要因であるのではなく、各関節が非常に高い力を産出するために最大限に働いている(そして力—速度の関係に従い非常に低速で収縮している)ということを意味しているのだろう。 どのような過程であるにせよ、ヘックスバーデッドリフトは従来のストレートバーデッドリフトと比較し、下半身の力およびパワー生成を発達させるためにおそらくより効果的であるということを確かに示唆している。 4年以上前のスウィントンおよびその他(2011年)の研究発表以来、発表された近年の他の研究で、下半身の筋肉の筋電図検査(EMG)、1RM負荷、および床反力の分析によるヘックスバーおよびストレートバーデッドリフトの比較を見ることができたのは喜ばしい。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 2673字