痛みの科学の実際の適用に関する10のヒント

痛みの科学に関する知識は、パーソナルトレーナーから医師、外科医に及ぶ全ての人に向けた論文やブログと共に急速に成長し、話題は出回っています。身体に携わる全ての人なら誰もが痛みの仕組みについての基礎的な理解を持つべきである、ということが議論されるかもしれません。 私達は未だにこの分野において十分な理解に至っていないという批判もありつつ、極論から極論へと大きく振り子が振れるようになっている人たちもいます! この大量の情報を消化することが重要はありますが、私達はまた学問の、端末利用者(例えば、この全ての情報を理解する手助けをしたいとあなたが思う人ですが、この話題はなかなか難しいものとなります)にとっての現実世界での適用について考える必要もあります。 1. 痛みの科学は、言うべきでないことを私達に理解させる手助けをしてくれますが、言うべきことを理解させてはくれない。 かなり少なく見積もっても、痛みの科学をより理解することが、私達の言うことが、彼等が彼等自身と彼等の現在の状態の認識に著しい影響を及ぼすということに関する、より良い理解を与えてくれるはずです。残念ながら、以前にそれらの単語が何度も何度も使われてきたために、手助けになるというよりも妨げになる単語がしばしば、口にされてしまいます! 特定の単語を避けることは、有害なノセボ効果を作り出さない手助けになるかもしれません。 裂ける 破れる 不安定 損傷 変性 慢性の 位置のずれた これらの単語は、人々の能力、信念、回復への期待に関する認識を変える可能性を持っています。‘思考に影響を与えるウイルス’は、後ろ向きの信念や、どのようにそのウイルスが生じ、人々の間で伝えられているのかという点で、惑わされやすい言葉です。 では、私達は何を言うべきなのでしょうか?それはとてつもなく難しい質問であり、各個人間で異なるものです。決まったレシピは明らかに存在しません。 ですから、言うべきでないことを学ぶことはしばしば、良いスタートなのです! 2. テーマについてもっと学びなさい! 現在の私達の教育課程に関する批判は、大学レベル、あるいは傷害を扱う多くのコースにおいて、疼痛経験の背後にあるメカニズムに関して十分に教えていないということです。 いくつかの映像を見たり、ブログを読んだりし始める一方で、痛みの仕組みに関する実際的な知識によって裏打ちされた現代的な痛みの科学の概念が使用されるべきです。いくつかの話題の言葉、あるいは比喩表現は恐らく、対象者、特に扱いにくい問題に関して質問する癖のある対象者に理解させるには、十分ではありません。 ここに答え、あるいは説明の仕方を知っておく価値があるかもしれない、いくつかの質問があります: 痛みとは何か? 痛覚はどのように作用するのか? 中枢性感作とは何か? 末梢性感作とは何か? 疼痛経験に関与している脊柱上部のメカニズムは何か? 下行性抑制・促進とは何か? なぜストレス、状況、感情が疼痛経験に影響を及ぼすのか? 3. 痛みのような複雑なテーマの説明は、練習を必要とする。 人々は、専門家のように‘痛みの説明’をすることにプレッシャーを感じる可能性があります。まず第一に、あなたは基礎科学を必要とし、それを明確に話す方法を学ぶ必要がありますが、一晩でできるようになるものではありません。 アインシュタインの言葉のように、“もし物事をシンプルに説明することができないのであれば、あなたはそれを十分に理解していないということだ” 説明における複雑さと混乱は、理解する側の混乱と不確実性を引き起こす可能性があり、実際には、その人の疼痛経験を軽減するのではなく増大させるかもしれません。 それは、あなた自身の自信とコミュニケーション能力を構築するために、     ‘ライブの’環境から離れて実践されるべきものかもしれません。何度か大失敗をして、そこから学び、必要な時に使えるようにしておいてください! 結局のところ、優れた講演者は練習をしているのです。 4. いくつかの比喩が必要かもしれない。 比喩は、痛みのような複雑なテーマを理解するための、素晴らしい方法として奨励されています。毎日の生活の中で私達は多くの比喩を使用していることから、これはとても理にかなってはいますが、比喩の使用は、その比喩の受け取る側の以前の経験、文化的要素、教育レベル次第であるということを留意しておくと良いでしょう。 一つの比喩がうまく作用しなければ、別の比喩に切り替えてください。 5. 人々ではなく、概念に挑戦する。 達成しようとしている事の成功に不可欠かもしれない信頼関係を損なう優れた方法は、彼等に‘あなたは間違っている’と言うこと、あるいはバカにされたと彼等に感じさせることです。信念は強力瞬間接着剤のようなものであり、それに対する対立を加えることは、物事を急速に悪化させる可能性があります。何かがいっていないのであれば、止めてください。後でその話題に戻ってくることができますし、繰り返し提供することもできます。 6. あなたが言っていることを人がどのように認識しているかを常に解明すること。 これは非常に重要です。あなたが提供している情報が、あなたが全く意図していないこととして認識されているかもしれません!Kieran O’Sullivan教授は、“あなたは私が話したことを、あなたの家族や友人にどのように話しますか?”と質問するといった最善策を奨励しています。 これは、“彼等が、痛みの全ては、私の頭の中にあると言っていた”というような、‘思考に影響を与えるウイルス’に変化するまえに、あらゆる伝達不良が(うまくいけば)改善される可能性があることを意味しています。 7. レシピやプロトコルは無い−個体差がある。 ある個人に有効なことは、他には有効ではないかもしれません。恐らく、痛みの科学にとってのプラスは、よりプロトコルに基づいたアプローチのような、全ての人に対する特定のプロトコルを持つというよりも、対象者中心に向けられているということです。 心理学の分野から奨励されている戦略は、疑似体験療法や期待違反理論のようなテクニックを含みます。私達は、患者/クライアントが、特定の恐怖や信念が取り扱われたことを識別し、できれば抑制されたことに注意する必要があり、これは一般概念として見なされません。 8. 信念を変えることは瞬間的なプロセス、精密科学ではなく、ましてや常に可能なものでさえない。 第5項で述べたように、信念は厄介で、友人、家族、職場の同僚の間で(ドクター・グーグルではなおさら)人から人へと感染しやすい可能性があります。セラピスト、あるいはトレーナーとの会話が終わって外に出た際に、急に彼等自身の見解や考え方、または信念を変えることは滅多にありません。 それは、ゆっくりで多くの時間と労力を要するプロセス(恐らく!)であり、あるいは実際には決して起こらないことかもしれません。 9. 人々はしばしば、あなたがそばにいなくても直感的に真実を理解する 再概念化は、不思議な方法で、不思議なきっかけによって発生する可能性があり、頭にリンゴが落ちてくるのに少し似ています!あなたは、目の前で彼等が直感的に理解するのを待つとうよりも、提供している情報に関して、彼等が自身の気づきに辿り着くのを待つ必要があるかもしれません。 10. 言葉で言っただけでは組織に耐性はつかない BPSモデル(biopsychosocialモデル:生物心理社会モデル)における主要部の一つは、生物(biological)の“B”です。あなたが人々に彼等が虚弱ではないと理解させる手助けをすることができるというだけで、彼等が急に運動能力の強化を発現するわけではありません。あなたの運動量が少なければ少ないほど、運動における頑健さが損なわれる傾向にあり、それが実際のSAIDの原則なのです。 誰かがかつて述べた“言葉で言っただけでは組織に耐性はつかない”は、真をついた発言です。しかし、あなたは最初に、人にその作業をさせ、耐性をつけるように話をする必要があるかもしれません! 11. BPSモデルは、未だにソーシャルメディアから隔たっている少数派である 鋭い観察眼の持ち主の方、そう、すでに10のヒントについてを述べてしまいました!これは11個目です! ソーシャルメディアは、誰かが喜ぶような(そうでない人もいるが)、あらゆる角度からの痛みの科学で溢れているように感じるかもしれません。インターネットのより広い世界に入って、現実の世界に衝撃を受け、ゾッとしてください。痛みに関する医学界とトレーニング界で配信されている情報は、未だに構造的・生体力学的要因を用いた、かなり昔ながらのものばかりが推奨されているのです。

ベン・コーマック 3775字

プログラムとコーチングを向上させる4つの方法

コーチやトレーナーとして、我々はより良くある為に日々トレーニングツールを探し求めています。 それはもしかすると新しいタイプのプログラミングかもしれませんし、 噂に聞く新しいエクササイズかもしれません。 または大人気のエクササイズに対する、ひと味違った形でのコーチングやキューイングかもしれません。 要するに、私達コーチは、より良い結果が残せるものであれば出来る事は全てやってみるということです。 私はこれを16年間やってきましたし、少なくとも通常レベルの成功を収めてきました。 加えて、私は指導方法及びトレーニングの連続体の全貌をみてきました – 業界に入りたての若いトレーナーやコーチから、私達の業界の真のレジェンド達との会話や仕事まで。 もし、何がエリートレベルの指導者と駆け出しの新米を分けるか、を絞り込まなければならないとすれば、ポイントは以下の4項目でしょう。 あまりピンとこないかもしれませんが、有能な一流指導者であれば誰でも、プログラミングや指導法向上のために、これら4項目を導入しているということを保証します。 楽しんで読んで下さい! #1 – 一流の指導者はシンプルであることを目指す 私達が最初にプログラムを作り始める頃、それは控えめに言ってもかなり圧倒されるものでしょう。 以前に自分がプログラムに沿った経験があるので、何がプランに含まれるかはある程度分かっています。 加えて最近指導法やピリオダイゼーションに関する文献を10冊くらい読んだばかりなので、そこで得た知識も盛り込みたくなりますよね。 更に更に、 最近見た新しいエクササイズ15種類を、あなたが使ってみたくて仕方なかったら...これは盛り込むしか無いですよね! こうなった場合、一体これら全部をどうやって調和させたらよいのでしょうか? 答えは簡単です—全部を削って出来る限りシンプルにするのです。 私が初めて自分のパワーリフティングのトレーニングプログラムを作ったとき、そのプログラムは本来必要な内容の10倍の長さになってしまいました。 そして当時、ベストが380、250、そして480だった彼(当時の私)にとって、アドバンスプログラムは1番必要なかったものだったのです! 私達がスピードやアジリティー、プライオメトリックスやリフティング等についてトレーニングを考える時、ゴールはプログラムをいかに複雑に作成できるかということではありません。 ゴールはプログラムの中にどれだけ沢山の“ツール”を詰め込むことでもありません。 目の前に置かれた作品に対して、同僚達が“おぉ”とか“あぁ”とか言ったとしても、余分に称賛を得られるわけでもありません。 結局のところ、私達が評価されるのは作ったプログラムが結果をだすことのみです。 私は、簡単かつシンプルであればある程、より優れたプログラムを作れると強く信じています。 生理学の観点から見ても、簡単でシンプルなプログラムは、どのような適合を目指しているのかを、身体が真に理解し反応することを可能にしてくれます。 プログラミングの初期にはしっくりこない段階があってもOKです。 事実、誰もが経験します。これはある意味儀式のようなものです。 しかし常に自分のプログラミングを見直し、無駄を削ぎ落とし、更に効果的にする方法はないかと問いて下さい。 そうした結果、きっとあなたは自分の作成した中身の詰まった無駄のないプログラミングに驚く事になるでしょう。 #2 – 一流は基本を熟知している 私がこの業界で働き始めたころから、このようなタイトルの記事をよく見かけます; “キレてるハムストリングを作る8つの方法!“ “コアを締める5つの新しい運動!” “ふくらはぎを肥大させる4つのエクササイズ!” 私も結構執筆をしますから、これらの売り文句の意味は理解してます。人々の注意力は長く続かず、キラキラ派手やかなものに惹かれる昨今、雑誌やオンライン記事等も人々の目を引くものでなくてはなりません。 しかし長年に渡り私は世界中何千もの方々とお仕事させて頂く機会に恵まれてきました。 本物の人々と仕事をする、クオリティーを重視している本物のコーチやトレーナーの皆さんと。 新米で駆け出しの方、ちょっと自分の道が見えてきた方、そして経験豊富な上級者の方もいらっしゃいます。 もし私が彼ら皆に1つアドバイスをするとしたらこんな感じでしょうか: トレーニングに関しては、基本を熟知することを目標にしよう。 これをただ読んだだけで先に進まないでください。しっかりと心に留めてください。 ジムにおいて、基本の動作パターンを真にマスターする事を目標にしてください。 スクワット、デッドリフト、プッシュアップ、プルアップ、ランジ、プレスなどは、プログラムとしてあまり魅力的には映らないかもしれません。 Youtubeやインスタグラムに投稿しても、視聴数は2万もいかないかもしれません。 でもこれは保証します: 基本のリフティングをプログラムに取り入れ、それを高いレベルで指導するならば、あなたの指導しているアスリートは必ず結果を出すでしょう。 例とポイント:もし5年前に、ビッグ3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)を教える事に自信はありますかと聞かれていたら、私は“あたりまえだろ”と自信ありげに答えていたでしょう。 しかし5年経った今の私は,ビッグ3への見解や、いかに行われるべきかに関して全く違う見解を持っています。 あなたがどれだけ優れていてどれだけ経験があっても、常に基礎を教えることは上達できるものです。 #3 – 一流は“効率性がカギ”であるのを知っている 実質的のものよりも他のことに価値を見出しがちな今の時代において、忘れられていることの1つが“効率性”というコンセプトです。 これは上記の私の論点と直接的に合致します。1つの動作パターンがとてもうまく出来たり、プライオメトリックスの漸進ではなく、常に注目されているのはプログレッションです。 次のことへ進む。 そして更に次へ —なぜならそうできるから! そうする時、私たちは、効率性とモーターコントロールを犠牲にしなければなりません。 これでは、我々は本当の意味でマインドとボディのコネクションを発達させることはできません。 結局のところ、私達はクライアントやアスリートとのトレーニングをごまかしているのです。 これがトレーニングプログラムの始めに、よくアスリートに私が熟知しているエクササイズからスタートさせる理由です。 もちろん信頼関係を築き、彼らにジムで自信を与えたいのですが、それ以上に、早い時期に、彼らをとてつもなく効率的にしたいのです。 グレッグ・ロビンスは、このことを私達のポッドキャストでも示唆してくれています。グレッグの要約をすると: なぜ上手く指導できないエクササイズやトレーニングツールをわざわざあなたのプログラムに取り込まなければならないのでしょう これはまた私の初期プログラムの多くが、とてもシンプルに見える理由かもしれません。 結局のところ、もし私が高重量のバックスクワットをせず、高強度のスピードやパワーを捨て、もし低強度の有酸素ばかりやっていたら、一体どうやって何かを獲得することができるのかと思いますね? 実際のところ、私はクライアントを内側から再構築しているのです。 彼らの身体のパーキングブレーキをオフにし、それによって彼らの持つ真の可動性、運動能力やコンディショニングが滲み出てくるのです。 トレーニングを頑張りすぎて、プログラムから得ることがあまりに少ないアスリート達を頻繁に見かけます。 最初の時期に削り落とし、より効率的にすることに注目をすれば、長期的な結果は価値のあるものになることを保証します。 #4 – 一流は“要となるキュー“を活用する この夏の私の目標は、一週間に一冊の本を読む事です。先週からチャールズ・デュイッグの「ハビット」を読んでいます。 この本で、彼は要となる習慣というものについて触れています。要となる習慣とは、他の似たような習慣に対して連鎖反応を作り出す習慣です。 例としては: オフシーズンの始め、アスリートはトレーニングを何もしません。 家では食べたいものを食べ放題です。 一晩中夜更かししてはNetflixでドラマを見たり、FIFA2016プレイステーションゲームの技を磨く事に一生懸命です。 オフシーズンのトレーニングが開始された途端に状況は一変します。 身体により良いものを食べ始めます。 リカバリーを高める為に早く寝るようにもなります。 トレーニングは、この場合においての要となる習慣です。トレーニングが始まれば、他の要素もうまくかみ合い始めるのです。 コーチングにおいても同じ現象が起きます。これを私は “要のキュー”と呼んでいます。(何をしたかわかりますか?) コーチとしての私のゴールは、セッション中はキューイングの数をできるだけ少なくすること。 アスリートには、わずかなミスをしてもらいたいのです。そうすれば彼らの身体が自身にあったムーブメントパターンを見つけ出すことが出来ます。 ですから、私は彼らに起こる些細なことを全て修正することはありません。 しかし、もし私が10個の問題を連鎖反応で一気に修正できるような1つの “要のキュー”を見つけられたらどうでしょう? それが私の求めるキューイングなのです。 まとめ 人生においてあなたが出来る最良のことは大衆が進む道を見極め…そして逆の道を行きなさい、と言われます。 新しいエクササイズや複雑なプログラムに誘惑されたり、過剰なキューイングをするよりも、全てのことの無駄をなくすことをゴールにしましょう。 あなたのプログラムをシンプルかつ効果的にして下さい。 ごく少数のエクササイズ(スピード、プライオメトリック、リフティングに関わらず)を、完璧なテクニックを用いて活用して下さい。 最後に大切なことは、思慮深いキューイングで、数々の問題を一挙に解決することをめざすということ。 もしこれが出来れば、全てのクライアントやアスリートに最良の結果を提供することが目の前にあることを保証します。

マイク・ロバートソン 4458字

すべての人にとってのタイムマネジメント

“ようやくジムに着きました” 私達は実際の自由意志や自制心がまったくない、という妙な考えを私は持っています。あー、確かに少しは持っていますが、ある年齢に達すると、人生はあなたに陰謀を企てるのです。ある年齢を過ぎると、沢山のことが積み重なり始めます。 おそらく高校では、あなたや友達は数時間バスケットボールをして、少し走り回り、練習に行き、お母さんに飲み物を手渡してもらっていたことでしょう。そして、これから人生が始まったのです。ベッドから飛び起き、フィットネストレーナーが奨励する6種類のハーブと5種類の野菜の入った卵白オムレツを自ら作るということが数回起こったかもしれません。私はレシピに合うスパイスを持っておらず、どうしても卵を正しく割ることができないので、卵黄を食べることになります。その後、仕事に出かけますが、問題やエラーや崩壊のために、さらに数時間かかることさえあります。 最終的にジムに着きました。率直に、私はあなたがドアまで歩いてきたことに拍手をしたでしょう。私は家のジム、徒手体操、あるいは、地元の公園を忙しい人々には奨励することが多いのですが、最近多くの人々はエクササイズの問題を持っているのではなく、時間の問題を持っているということに気付きはじめました。 数年前、私は時間とエネルギーと努力を節約するための、小さな“リスト”を編集し始めました。このタイムマネジメントのための10の戒律のリストは、エクササイズとはほとんど関係ないことは明白なのですが、時間が足りないときのトレーニングについて、1つか,2つのアイデアをあなたに与えましょう。これらすべての提案を自由に無視してもいいのですが、自己責任でそうしてください。 1.半分になったら、ガソリンを満タンにする。タンクにガソリンが半分ある時には、常にガソリンスタンドがあるのです。ガソリンスタンドに行列もなく、さらにいくつかの事をしながら動き回っているだけなのです。“ガソリン切れ”の警告ライトが点滅する時には、もうすぐ出産が始まるという女性と共に砂漠にいるでしょう。ですから、先を見越して行動し、常に給油が必要になる前に給油します。 2.私は地元のオイルショップに3ヶ月ごとに通っています。いつも誰かと一緒に行き、そして昼食に行きます。車を置き、交換が必要であるという悩ましいこと(促される時はいつもワイパーとフィルターの交換)をすべて聞き、それぞれの昼食に行き、車は終わるといつも待っています。そうすることで車をより長く、安全に保持でき、時間に追われることはなくなるでしょう。 3.最後の車の問題:交換が必要になる前にタイヤとバッテリーを交換する。おそらく、私が雪道を運転し寒い朝に対処しているからですが、パンクやバッテリーの故障で1日、あるいは2日、あるいは3日を無駄にすることはなくなります。 4.ハウスリストの編集を始める。炉のフィルターであれば、正確な計測数値を書き出しておく。私は2つ持っているので、フィルターを購入する時(それらをまとめて購入する時も)、“20 x 20 x 5”と“16 x 20 x 1”と書いてある小さなカードを持っていきます。余談ですが、それ以外のサイズでは合いません。部品を交換するときはいつでも、交換部品を持っているか確かめます。 5.持ち家(またはアパートメント)のマスターリストを持つ。毎週の家事があるのであれば、その日にするべきことを書き出します。ゴミ収集が水曜日なので、火曜日の夜はゴミ出し。忘れるのはたった一度で十分です。年単位の項目があれば、それらを書き出します。4月と5月は、クーラーの準備をする用事があるかもしれないので、それを書き出します。10月には、冬支度があるかもしれないので、それらを書き出します。このリストを整理しておくことで、頭の中も整理されます。 6.リストを作っている間に、あなたとあなたの必要性に関連する買い物リストを作ります。ほとんどの人が買う明白なものもあります:“卵、バター、野菜、果物”、しかし、お店に行くときに常に確認する品物も含めるでしょう。トイレットペーパー、ペーパータオル、ジップロックバック、ゴミ袋は忘れやすいものであり、他のものでの代替えがまったくといっていいほど利かないものです。多くのタイムマネジメント専門家は週に一度買い物に行き、その後はお店に行かないと言うことが通常です。脂肪減少の専門家であるジョッシュ・ヒルは、週の最も過酷な作業は食料の買い出しとその準備であると論じています。食料の準備を厳しくすればするほどウエストラインは細くなっていきます。 7.このことがタイムマネジメント方法の鍵につながります:すべてのことに一度だけ“触れる”ことを覚える。郵便物を開ける時は、3つの選択肢を試してください。私の一つめの選択肢はいつもゴミ箱に入れる。次、返信が必要であれば、すぐに返信を返す。もし時間がないのであれば、郵便物はまだ開かないこと!郵便物を開く時は、紙、封筒、チェックブック、スタンプを近くに置いておき、やるべきことすべてに対処する。最後に、後で読んだり見たりするものについては、雑誌や手紙やカタログを入れるための大きなマニラ紙の封筒を置いておいてください。毎月始めにそれを空にします。 8.電子メールにも同じ方法を適用します。電子メールは、職場の非効率の解決策であるとかつて考えられていました。これはキティービデオ、ファンタジーフットボール、セクスティング以前のこと。同じ法則を電子メールにも適用します:削除する、返信する、あるいは、ファイルする。5つ、または、それ以下の文章で返信することも試してください。 9.ワークアウト用具はどこにありますか?私は基本的にベッドから起きて、したいときにはいつでもトレーニングをする興味深い生活を送っています。多くの人に2つのトレーニング用バッグを持つことを推奨します。通勤、あるいは車の運転が多いのであれば、一つは車に置いておき、行く準備をしておきます。ジムに行く前に職場から家に帰るのであれば、ジムに行かない可能性がかなり高くなります。 10.最後に、人生が雑然とし始めたら、トレーニングする方法を考え直しても構いません。私は土曜日と日曜日にかなり激しくトレーニングをする週末戦士的な精神を称賛します。中程度か、あるいはより簡単なワークアウトを水曜日に入れれば、かなり良いトレーニングテンプレートになります。週末のどこかで、買い物、食料の準備、そしてトレーニングを行いましょう。そうすれば、平日を日々の現実のためによりオープンにしておくことができるでしょう。 人生の整理と、人生の問題に前もって対処していくための小さなステップをいくつか積み重ねみましょう。問題は起こるものですが、準備があれば数日ではなく数週間も失ってしまうことを食い止めるのに大いに役立ちます。人生のタイムマネジメントはジムでトレーニングをする時間を作ってくれます。

ダン・ジョン 2927字

回復の戦略

トレーニング後の疲労を回復させるために、回復のためのメソッドを使いすぎてしまってはいませんか?あるいは、不適切なタイプのメソッドを使用してはいませんか?コンディショニングのスペシャリステであるジョール・ジェイミソンが、正しい回復戦略の選択方法に関してシェアします。

ジョール・ジェイミソン 6:46

より良い呼吸 より良い動き パート2/2

より良い呼吸ができれば、姿勢も向上します。より良い姿勢は、より楽な呼吸を助けます。トレーニングを行う前のウォームアップに取り入れることができる呼吸と姿勢の向上のためのエクササイズを、エリック・クレッシィがご紹介します。パート2

エリック・クレッシー 4:28

より良い呼吸 より良い動き パート1/2

より良い呼吸ができれば、姿勢も向上します。より良い姿勢は、より楽な呼吸を助けます。トレーニングを行う前のウォームアップに取り入れることができる呼吸と姿勢の向上のためのエクササイズを、エリック・クレッシィがご紹介します。パート1

エリック・クレッシー 4:12

怪我を予測する:筋力のみで怪我のリスクを減少させるのに十分か?

筋力とは、外的な負荷を克服するために力を発揮する能力です。筋力が、日常活動の正常な機能にとって重要であり、死亡率の改善に関連していることが研究によって示されています(Ruiz et al, Philips, Fujita et al, Laukkanen, Heikkinen & Kauppinen)。要するに、より筋力が強ければ、より長生きする可能性があり、そして健康面の問題がより少ないということなのです。 筋力トレーニングは、多くの場合で筋骨格系の怪我のリハビリや予防を助けるために処方されます。怪我を減少させるためにレジスタンストレーニングを用いた特有の適応は、靭帯、腱、腱と骨及び靭帯と骨の接合部の強さ、関節軟骨、そして筋中の結合組織鞘の構造的な統合性の成長及び増加です(Fleck, S. J. & Falkel, J. E.)。 筋量の減少とそれに伴う筋力の減少は機能的な能力の喪失だけでなく、筋骨格系の怪我のリスクを増加させることにつながります。多くの急性的な筋挫傷は、突発的で大きな力のかかる筋活動のエキセントリック局面に起こると考えられています。 Journal of Sports Medicineのある研究では、より大きな力を発揮できる筋力の強いアスリートである、アメリカンフットボール選手における怪我の予測について考察しました。FMS(ファンクショナルムーブメントスクリーン)を用いて、低い能力でムーブメントテストを実行し、そして関節の非対称性を示した選手がより高い怪我のリスクを示したことを発見しました。 その論文からの引用;「この研究は、プロのフットボールプレーヤーにおけるプレシーズン中のプレー機会を遺失する怪我に対する特定できるリスク要因が、基礎的な動きのパターンとパターンの非対称性であることを示唆している。」 ファンクショナルムーブメントスクリーン(FMS)を使用した別の研究では、433名の消防士を調査し、彼らのエントリーレベルの動きの能力を評価し、柔軟性と体幹の安定筋またはコアの筋群の筋力を向上させることを目的としたフィットネスプログラムを処方しました。 結果は特筆すべきものでした:12ヶ月の期間にわたって、トレーニンググループは、怪我によって仕事ができない時間を62%減少させ、怪我の総数は42%減少しました。これらの発見は、体勢の悪い姿勢をとることのある仕事に従事する人に対する怪我を防ぐための、コアの筋力とファンクショナルムーブメントの向上プログラムが正当化されることを示唆しています。 このような筋力のより強いアメリカンフットボール選手や消防士が、FMSで非常に低いスコアを記録したのは、柔軟性が欠如していたからでしょうか? 異なる柔軟性を有した様々なアスリートや、それに関連した怪我の発生率については多くの文献があります。一つの例は、(大多数よりも)硬い大腿四頭筋やハムストリングスを持つプロのサッカー選手は、シーズンを通して筋挫傷や肉離れをする可能性がより高いということです。 しかし、「過可動」と分類される、または単に柔軟性がかなり高いアスリートは、足関節捻挫のような関節にかかわる怪我のリスクがあります(C. Decoster, N. Bernier, H. Lindsay, C. Vailas) 一般的な見解であるにも関わらず、いくつかの研究はストレッチすることでは怪我のリスクが減少しないことを発見しました。ストレングス&コンディショニングジャーナルからの複数の結果では、ストレッチは絶対に全てのアスリートのトレーニングプログラムの一部であるべきだと結論付けていますが、ストレッチすることが怪我を減少させることができるという証拠は存在しません。最もよく怪我の起こる筋肉、ハムストリングス、を調査した時、彼らはハムストリングスの筋挫傷の原因は筋の筋力不足であることを発見しました。 そうです、柔軟性の欠如はFMSに影響しますが、ストレッチすることではスコアは向上しないでしょう。 しかし、もしあなたが何らかの理由で隣の人よりも柔軟性が高くても、あなたが怪我をしにくいということではありません。Nicholas Institute of Sports Medicine and Athletic Trauma に所属するG.GleimとM.McHughによる「柔軟性とそれがスポーツの怪我とパフォーマンスに与える影響(Flexibility and Its Effects on SportsInjury and Performance)」というタイトルの論文では、柔軟性とスポーツ傷害の関係性についての断定的な見解は樹立できないことを発見しました。その代わりに、特有の柔軟性のパターンが特有のスポートと、さらにはスポーツのポジションが関連していました。柔軟性とスポーツのパフォーマンスとの関係性はスポーツに依存する可能性が高いのです。 適切な神経筋のコントロールの欠如が、怪我を予測するための最も顕著なリスク要因であるようです。 私たちは、正確な怪我の予測因子として、動きのパターンの質をテストすべきです。 神経筋のコントロールとは、正しい筋を適切な順番で、私たちが達成しようとしている目標に対して最適な正しい力の量で発揮するという神経系の能力です。 過去の研究では、レジスタンストレーニングの重大な効果は、筋力を増加させることよりも、様々な筋群を協調させることを学習することであることを示しました。これは、協調している筋は、筋それ自体が弱くても、関節の動作をスムースに減速させることができることを示唆しています。 関節のアンバランスさや非対称性があったり、もしくは良いFMSのスコアを出すために自身の身体を調整できない/姿勢を取れなかったりしたのは、上記の研究のアメリカンフットボール選手でした。柔軟性のトレーニングとコアの安定性のためのドリルの組み合わせが、消防士が自身の身体を安定させる方法を向上させ、そしてそれが彼らのFMSスコアも向上させたのです。必ずしも筋力や柔軟性の問題ではありません。 筋力は必要不可欠なものであり、これからも常にそうあり続けるでしょう。しかし、怪我のリスクを減少させるためのトレーニングは、筋/関節の協調性、モビリティ、固有受容器、バランス/安定性、そして複雑な動きのパターンを向上させるドリルを含まなくてはならないようです。

ファンクショナル・トレーニング・インスティチュート 2722字

ファンクショナル・トレーニングとは?

単純な質問をしたいと思います。ファンクショナル(機能的)とは何ですか? ‘ファンクショナル’は、様々な人にとっての、様々なことを意味していることから、私はこの問いかけをするのです。よく使用される用語でありながら、はっきりとした明確な意味を持たず、多くの誤解があるようです。コーキネティックでは、ファンクショナルという用語は、ひとつの意味を持っているものではなく、あなたの目の前に立って、あなたが評価、治療、トレーニングをしようとしている人に関連しているものです。 質問は、ただ単にファンクショナルというのではなく、“何のためにファンクショナルなのか?”、“誰のためにファンクショナルなのか?”である必要があります。BOSUの上で3つのダンベルをジャグリングしたり、スイスボールの上で膝立ちしたりすることは、ファンクショナルに対する、私の見解ではありません。あなたが、誰かがBOSUの上でテニスをしたり、スイスボールと共にランニングしたりするのを、最後に見たのはいつのことですか? ファンクショナルムーブメント=機能的な動きは、数えきれないほど存在しますから、様々なハードルや棒を用いる5~6種のスクリーニングでファンクションを定義しようとすることが、ファンクションが何であるかについての真の見識を与えてくることは決して無いでしょう。質問は、“あなたはファンクション(機能)をテストしていますか?それとも、ただ単にテストをテストしていますか?”ということです。あなたの行っているテストは、個人のファンクションに関連がありますか?他に行うべきテストが無いからといって、そのテストを行っていませんか? 私達は、身体の生体構造を鍛えることに、多くの時間を費やしています。これから、私達は、人々のファンクション=機能を鍛え始めなければなりません。生体力学や筋機能といった動きの解剖学は、それぞれの異なる機能において変化をするでしょう。単純な解剖学的モデルは、21世紀では、もはや有効ではないのです。私は、ボクサーにランナーと同じようなトレーニングや治療を施したいのでしょうか?決してそんなことはありません!研究を伴う特異性の原理は、一般的に、特定の動作パターンをトレーニングすることによる影響が、他の動作パターンに及ぶことは、ほとんどないことを示しています。これは、ボクシング特有のトレーニングは、ランニングパフォーマンスの向上には、ほとんど影響しないであろうということを意味しています。そして、それは、ベンチプレス、もしくはラット・プルダウンが、ボクサーやランナーに与える影響は、更に少ないということを意味しています。ただ単に生体構造を鍛えることが、トレーニング効果の繰り越しを生むことはほとんどありません! それが、私達が、コーキネティックにおいて、クライアントが自ら、彼らにとってのファンクションを明確にすることを好む理由なのです。クライアントの個人的なファンクショナル・ニーズを理解することによって、あなたは 極めて適切な、正真正銘の、特定のリハビリテーション、トレーニング、パフォーマンス・プログラムを作り出すことができます。クライアントを関わるトレーニングが本当の意味での、パーソナルトレーニングになるのです。 コーキネティックにおいて、私達が唱えるファンクショナル・ムーブメントの基本原則が、何がファンクショナルであるかを定義する手助けをしています。ファンクショナル・ムーブメントの基本原則の数例を挙げるならば、私達は、ファンクションは統合的、3次元的、タスク駆動的、動的であると信じています。これに生体力学の知識と加えることにより、私達は、クライアントのファンクションを本当に理解し始めることができます。速く、動的に、楽しく工夫された評価技法を用いて、実際にクライアントに動いてもうことによって、私達は人々の動作を評価することができます。それが、動作問題解決のプロセスであり、本質的かつ、特有のトレーニングなのです。

ベン・コーマック 1718字

腰痛を助けることができるエクササイズ

慢性的な腰痛に悩む人や脊柱側弯症のある人の助けともなり得るDVRTのエクササイズを理学療法士のジェシカ・ベントがご紹介します。左右差のある側弯症の人の場合左右対称のエクササイズを選択するよりもこれxらのオプションを提供することはより安全で効果的ですね。

ジェシカ・ベント 2:50

ファンクションの定義とは

ファンクショナルビデオダイジェストシリーズのトゥイーコロジー(微調整学)のDVDからの抜粋。ギャリーとデーブが、ファンクションとは?誰にとってのファンクションなのか?ファンクション=機能の本当の意味を理解するための定義を語ります。

グレイインスティテュート 6:57

包括的な能力:肩の機能における運動病理学モデルに代わるもの

要旨:肩の痛みを訴える患者に対応する時、肩の理想的なポジションや、筋活動の理想的なタイミングとカップリング、それに合わせた修正を行っていくことは、不必要であり、根拠もない。 疑いの警告:肩甲骨の運動異常は、ほとんどの患者において問題にはならないが、特定の症状において関連する生体力学に対してオープンであるべき。 要点:多くのセラピストが、痛みとケガの運動病理学モデルに代わるものを提唱する反面、他のセラピストからちょっとした反発の声もよく耳にします。私たちは多数派の見解に挑戦しているので、 そこで“では、一体全体どうするのか?” という難しい質問を招くことになります。もっともな質問です。私は、この投稿でエビデンスに風味づけられたいくつかの意見を明らかにしていこうと思います。 背景 physio-pedia.comによると(ぞっとしているセラピストがいるかもしれませんが) ここ15年以上もの間、肩甲骨には理想的な動き方があると提唱されてきました。基本的に、肩甲骨は上腕骨の支持基盤を提供しているので、もしそれが“不安定”であるとすれば、結果としてケガにつながるかもしれません。さらに単純に言うと、肩甲骨が上方回旋や後方回旋、後退することによって、腕の骨の動きの“邪魔をしないように”しなければならないということです。それに関連して、適切な筋活動のタイミングや活性化の割合なども、この理想的な運動学を達成するには必要で、そうすれば肩甲骨がハッピーでいられると提唱されています。セラピー業界では、前鋸筋が適切に発火していないとか、上部僧帽筋が過活動しているから機能障害に陥るなどということをよく耳にします。この臨床において広く信じられていることを実際に立証するような所見を見つけてみてださい。また、タイミングもリハビリで変えられ、痛みの軽減との相関性があることを立証するような所見を見つけられるようでしたらそうしてみてください。 私が抱いている大きな先入観:: 運動異常が将来のケガに関連するという考えや、運動学を変えれば痛みを軽減できるという考えを裏付ける研究はほとんどありません。この考え方に着目している研究が少しだけありますので見てみましょう: - 予想されること: オーバーヘッドアスリートにおいて、肩甲骨の位置や運動と将来的に起こるケガとは関連性がないとStruyf(2014)が示しています。それとは逆に、Clarsen(2014)は、ハンドボール選手において、肩甲骨の運動異常と将来的なケガとの関連性を示しました(ただし、信頼区間がかなり広いため、ちょっとためらうような所見でした。) - 痛みがある人は異なる動き方をするか? もちろん、肩甲骨の異なった運動学に遭遇することもあるでしょう(Timmons, 2012)。しかし、その反応は個体差があり一貫していないと意義を唱える人もいるでしょう(Ratcliffe 2014)。 - これらの変化した運動学は変わらなければならないのか? これは、私にとって最も重要な疑問点です。相関データに目を向け、肩に痛みがあると、人によっては異なる動きをすることがあることを把握することは、セラピストにとって有用です。理にかなった介入としては、動きの癖や行動を変えることかもしれませんが、このことは、肩の動き方を理想的と思われる動きに変えなくてはならないということを意味しているのではありません。 驚くことに、リハビリで運動学的にどう変化するかを検討した研究はほとんどありません。ここに、3件の研究を紹介します。ここでは、リハビリで症状が改善したにも関わらず、運動学的には何の変化も起こらなかった(Carmargo, 2016)、または、結果として一般的に好ましくないと考えられている運動学になってしまったことを示しています(例として、Struyf(2013)とMcClure(2004)で紹介されている上方回旋の減少、前突の増大)。 見て分かるように、上記は論文の完全なレビューではありませんが、不安定な肩甲骨の動きとタイミングは、肩の痛みに顕著に関連していないことを説明しています。みなさんも同意してくれると思います。実際、ひどい翼状肩甲骨があるにもかかわらず、そちら側の肩には特に痛みがないという患者をみなさんも診たことがあるでしょう。肩甲骨自体が泳いでいるような競泳選手を治療したことがあるでしょう。これで全てつじつまが合います。肩甲骨には動いて欲しい。さまざまな位置に肩甲骨を動かし、そこで負荷に耐えられるようにすればいいのです。ロッククライマーやダンサー、もしくは、夜中の2時に隠しておいたウイスキーボトルを取り出そうと、戸棚の一番上の棚に手を伸ばす人を思い浮かべてください。肩をすくめたり、肩甲骨が前突したり、前傾していたりしながら腕を挙げることは、まったく正常なのです。 動きに対して楽観的に! 代替案 - 包括的な能力 今、このテーマを多くの人たちと共有できることを嬉しく思います。もっともっと多くの人たちがこのテーマを目にするようになると思います。私が気に入っている最近の論文に、McQuadeら(2016)によるものがあります(私の偏見を確認させてくれるから:))。これらの著者(間違いなくDr.Borstad)は、肩甲骨の運動異常について肯定する実績を持ちますが、この論文で彼らは大きくシフトし、完全にこのモデルについて疑問を投げかけました。では、その代わりに彼らは何を提唱したのでしょうか? それは、主として肩とその周囲の全ての関節の能力を最大限に引き出すということです。何が理想的な動きなのかがはっきりしていな中で、肩関節や肩甲骨、胸椎、そして機能的につながりを持つ全てのものを最大限に機能させることを提案します。この場合、全ての関節が持つ生体運動能力(強度、耐久性、関節可動域、パワーなど)を最大限に機能することが、理想的な機能と言えるでしょう。 臨床においての包括的な能力とはどのようなものか? それは、場合によります。肩の痛みを訴える患者すべてに、大々的なシステム全域にわたるトレーニングが必要なのでしょうか? いいえ、もちろんその必要はありません。ここで、肩の痛みに対するいくつかの選択肢があります。挙上時に肩に痛みを訴える患者に遭遇した時の、選択肢としての可能性をここに示します。 1. その人全体の脱感作:痛みに関与するあらゆることを探ってみてください。関連する部位すべてが健康になるようにします。悪化させる動きの癖を見つけ、それに代わるいくつかの動き方を指導します。動き方を変えることは、一時的なことであり、症状が落ち着いてきたらまた好きなように元の動き方に戻ることができることを繰り返し伝えます。脱感作のための取り組みとして、肩と肩甲骨の両方のエクササイズを処方してもよいでしょう。このような患者は、あまり肩を使っていないかもしれず、構築し直すものがあまりないかもしれません。彼らはただ痛みを無くしたいだけなのです。 2. 症状に対する修正、脱感作、活動の再開:1と同様ですが、もっと対症的な修正を加えるとよいかもしれません。より多くの意義のある活動に耐えられるだけのトレーニングも加えていきます。痛みが出る動作を探し、それを他のものに置き換えます。修正や動く時の振る舞いを変えることは、ここでは症状を基に決定されるのであって、理想的な位置によって決定されるわけではありません。もし、患者が肩甲骨を下後方へ引いたまま腕を挙上し続けて痛みを伴うようであれば、他の方法を指導するかもしれません。その後、患者が行いたい活動を見てみて、それらの活動に耐えられる能力を徐々に構築していきます。タイミングや肩の位置におけるささいなことを問題視するのではなく、その関節が潜在的にどのぐらいの能力があるのか、または将来的にどのような動作に耐える必要があるのかをベースにエクササイズを選択していきます。その関節に“君はどんなことをしなくてはならないのか?”と問いかけ、“わかったよ、その動作をやってみよう”と言えばいいのです。もし、この種のエクササイズでみなさんがより詳しい方法やシステムが必要であれば、私のFunctional Anatomy Seminarの同僚達が実施するFRCアプローチが役に立つかもしれません。これらの動きの面白いのは、動きを変えても、それを永遠にし続ける必要がないというところです。その時の救済処置として動き方を一時的に変えるだけで、またこれまで通りの動きに痛みなく戻れるのです。これは、腰痛に対しての認知機能療法(Cognitive Functional Therapy)の一貫したアプローチでもあります。最も重要なことに、彼らにとって重要な活動をし続けることができること、そして、エクササイズ処方はその大切な活動に耐え得るだけの準備をするということです。 3. 二次予防:もし、その人が行っている活動やスポーツで多くの肩の動き伴うとすれば、それら全ての動きに耐えられるようにシステム全体を包括的に準備します。これは基本的に、最も効果のある傷害予防プログラムや、ほとんどのリハビリプログラムが行なっていることです。臨床家の人たちは理想的な肩の動きや肩甲骨の安定性に取り組んでいると言うかもしれませんが、実際やっているのはただシステム全体を頑強にすることなのです。動きに対する準備は、動きの質に勝ることを示すよい例です。Anderssonら(2016)による肩の傷害予防プログラムを見てみると、それは包括的な能力のことであり、多くの要因に取り組むプログラムになっています。 要点のまとめ ここでは誰も動きを無視してはいません。人がどのように動くかをあなたは変えることができますが、しかしそれは“理想的な”動きに変えようとしているのではなく、痛みの出ない動きに変えているのだということを私は言いたいのです。同時に、これらの動きを脱感作するために、通常のリハビリテーションも行っているでしょう。付随して、もしエクササイズが治療の手段であるならば、動きのパターンやタイミングを修正するようなエクササイズではなく、各関節が持ち合わせている最大限の能力を引出し、その人に要求される需要に耐えられるようになるエクササイズを選択します。もし、肩に痛みがある人が、あまり肩を使う活動をしない人なのであれば、逆立ちでの腕立て伏せなどは必要ありません。もしロッククライマーをトレーニングするのであれば、さまざまなポジションにおいて股関節、脊柱、肩のトレーニングをした方がよいでしょう。その人の包括的な能力は、その人にかかる需要と一致するのです。 最後に 今回の投稿は、とても力学的な内容です。簡潔に、BPS(Bio-Psycho-Social:生物・心理・社会的)のBio(生物)をしっかり守ってください。包括的な能力という考え方を、その人の全体に応用することができます。つまり、ある人の痛みに影響している心理的要素を私たちは知り得ません。肩の痛みを、30%は気分の落ち込み、13%は不安、6.2%は破局視、不公平感が少々、ひどい睡眠不足などと区分することはできません。ですから、私たちはこれらの要因に対しても同じことを行います。基本的に“どうしたらより健康になれるか?”と問いかけ、その人の人生すべての面に対応できる対策に取り組むのです。

グレッグ・リーマン 4803字

KBオーバーヘッドプレスの3つのポイント

ケトルベルのオーバーヘッドプレスで肩を痛めそうになったり、うまく力が発揮できなかったりした経験を持つ皆さん。より安全に、効果的にこのエクササイズを実行するためのポイントを確認して再度チャレンジしてみてください。

ファンクショナル・トレーニング・インスティチュート 2:43