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受動的可動域に関する理解と計測方法

肩関節の関節可動域をより正確に計測するために注意をするべきこととは?数多く存在する受動的関節可動域の評価を行う際に重要となるポイントをエリック・クレッシーがシェアします。

エリック・クレッシー 3:30

健康な筋膜を保つには

アナトミートレインの著者、トーマス・マイヤースが、筋膜の加齢に伴う変化と筋膜の健康維持について、わかりやすく解説します。組織への水分供給には動きが不可欠!

トム・マイヤーズ 3:24

高齢化人口のサポート

世界中の複数の国で高齢化が進んでいます。 アメリカにおける65歳以上の人口は、2040年までに倍増すると予測されており、8,000万人に到達します。これが意味することは、2030年までにアメリカ人の5人に1人は65歳以上になると予測されます。 日本では、2021年後半に65歳以上の人口が過去最高の3,6 40万人に到達しました。そして、2040年までに3人に1人の日本人が65歳以上になると予測されます。 なぜこのことが重要なのか考えてみましょう。 我々が歳を取り続けるにつれて、通常、高齢化人口は、ヘルスケア、長期介護、そして高齢者を支援するサービスのニーズを高めます。65歳以上の人々は、その多くが心臓疾患、関節炎、高血圧、糖尿病、そして他の慢性疾患があるため、子どもや若い頃とは異なったヘルスケアの必要性があることが研究で示されています。実際、アメリカの国勢調査局による研究によると、65歳以上の90%以上の成人は、1つ以上の慢性疾患を患っており、特別な治療と医療ケアが必要であると推定されており、他の世代とは異なっています。 高齢者はできる限り長く自宅で独立して過ごしたいと考えている方が多いので、ヘルスケアへのアクセスや健康維持の方法というものは、特に高齢者にとって重要になります。 興味深いことに、昨日、私は故郷を発展させるための会議に出席し、AARPから「高齢化社会に対応した住みよいコミュニティ」の構築方法に関するプレゼンテーションと、活気に満ちた健康なコミュニティの構築方法に関する基調講演を聴講しました。 高齢化するコミュニティに関するこれらプレゼンテーションや記事の全てにおいて共通するものは何だと思いますか? 人々が自立し、健康で、幸せを維持するために動き続けることが必要だということです。 私が参加したイベントは、フィットネス関連のものではありませんでした。ノースカロライナ州全域の町役場職員がダウンタウンのコミュニティをより良くするためのイベントであり、町役場職員やリーダーに、歩きやすい屋外スペースを作ることを優先することで、高齢者が生活しやすいコミュニティ作りを奨励する内容のプレゼンテーションを数多く目にし、本当に素晴らしいと思いました。 それ以外に素晴らしかったことは、人々が健康の基本に興味を持ち、外に出てたくさん動く必要があることを現在よりよく理解しているのが明確になったことです。 では、健康で自立し続けたいと願う高齢化人口に、あなたの地域やビジネスで何かできることはないでしょうか?あなたは彼らをしっかり助けるためのツールを持っているのです。 ノースカロライナの我々のジムで行っているいくつかのことをここに挙げます: 私達は、シニアに特化したプログラムを用意しています。45分間の少人数制シニアプログラムはとても好調で、シニアたちは素晴らしい状態です。彼らはプレスリセットをし、人間の核となる動きを練習し、コミュニティサポートを楽しみ、ハードワークしています。 私達は、歩くことを奨励しています。自分自身のためにできる最良の事の一つは歩くことです。ウォーキンググループを作る時にはいつでも、ウォーキングチャレンジを提供したり、あるいはウォーキングの効果を伝えたりします。人々にとってウォーキングがどれほど素晴らしいリセットとなるかを知ってもらうことが重要になるのです。 私達は、両親や近隣者に共有するためのリソースをメンバーに提供し、リセットボタンを押す方法を両親や家族に教えることを勧めています。 アメリカでは、ブーマー世代が実際にエクササイズを喜んで受け入れた最初の世代になり(一般的には楽しむというよりも必要だというマインドセットからですが)、信じられないくらいそのルーティーンに忠実です(一度始めると)。2018年のIHRSAのレポートでも、ウォーキングは彼らの身体活動の最良の選択肢になっています。 高齢化が進み、より多くの動きを必要とする社会に対して、どのように貢献できるかを考えて始めてほしいので、この情報を伝えたいと思いました。 ポストコロナの世界では多くのフィットネス、ウェルネスの専門家が新しい参加者たちに新鮮なリセットを簡単に取り入れてもらえる状態にあるので、このことを考慮してほしいと願っています!

オリジナルストレングス 1835字

ボディスキーマを理解する

空間における自分自身の身体のメンタルイメージ=ボディスキーマが、実際の身体のサイズや形状と一致しているか否かは、私達がどの位スムーズに動くことができるかに直接的に関係しています。ボディスキーマを強化するためのシンプルなドリルをDr/エミリーと一緒に試してみてください。

エミリー・スプリカル 6:54

バランス向上と転倒予防のための足の強化エクササイズ

足趾の働きの中でも特に母趾の働きは、私達が動的にバランスを維持するにも移動をするにもとても重要なものです。足趾をより機能的に強化することができるシンプルなエクササイズを足病医で在るDrエミリーがご紹介します。

エミリー・スプリカル 2:58

ランニング中の背中の痛み。足の親指を疑ったことはありますか?

さて、今回の内容はランニング中の背中の痛み、腰痛や膝痛、そして足の痛みなどにも当てはまります。足の拇指、第一足趾の可動域は、統合された動きにおいて、前述の身体各部全てに影響を及ぼします。今回はランニング中に伴う痛みとパフォーマンスに関わる拇趾のチェックと、その対策を、テクニカルになりすぎることなく書いてみることにしました。 私は今まで、股関節の伸展可動域を向上させたり、腸腰筋や股関節屈筋群のストレッチに関する記事は数多く読みましたが、足の拇趾の股関節伸展や股関節屈筋群への影響に関して書かれたものはあまり読んだことがありません。 歩行のような、運動連鎖によって行われる動きでは、足の持つ可動域を如何に上手く使う事ができるかが、直接的に股関節の可動域に影響します。股関節を伸展するストレッチの多くは、膝を床につくことで足部から股関節を孤立させているようです。このようなストレッチは、股関節関節包等の構造のストレッチとして使うことができますが、キネティックチェーン全体を統合した動きのパターンを神経学的なシステムの中で作り上げ、統合的なシチュエーションにおいて、足部が股関節にマイナスの影響を与えていないかどうかを見極めることも必要です。 股関節伸展 生体力学 股関節に動きが起こることで、特に横断面においての、腰椎に対する動きの需要が低下します。股関節の矢状面、横断面の動きは密接にリンクしていて、股関節の伸展が大きくなればなるほど、骨盤は同側に向って、より大きく回旋します。 試してみてください!歩幅を大きくすればする程、骨盤は大きく回旋します。足を前後に踏み出しながら、骨盤を上から見るようにします。つまり、近位の骨盤が遠位で床に固定されている大腿骨(足部を介して)の上で回旋することで、股関節には、より大きな内旋が創りだされているということになります。股関節において、より大きな伸展、回旋を得ることにより、腰椎のエリアでの動きの需要は低下し、身体上部の構造をより健康に保つことに役立ちます。また、股関節周囲の筋肉の動きでフォースが吸収されることで腰椎の構造にかかるストレスは軽減されます。つまり股関節の伸展、股関節の動きは腰椎の健康にとって重要なことですが、そんなことは、皆さん、既にご存知ですよね! では、股関節伸展における足の役割とは何でしょう? より良い股関節伸展を得るためには、骨盤は、大腿骨に対して、前方に移動する必要があります。 歩行時、地面に固定されている後ろ脚の股関節屈筋群はストレッチされていて、その上を重心(骨盤)が通り過ぎる時、股関節屈筋群は爆発的に求心性筋収縮を起こすことで、股関節を屈曲し、前方へスィングし、歩行の新たなサイクルに入ります。 この爆発的な力の発揮がなければ、重心の移動も不十分なものになります。走ることの本質は、コントロールされた重心移動にあります。 これは、足部と脛骨によって大腿骨が地面にしっかりと固定されていれば簡単です。そのためには、拇趾の背屈可動域が充分にあることが不可欠です。可動域が充分にない場合、足部に足りない動きを代償動作で補おうとすることで、大腿骨と骨盤のポジションに影響を与え、股関節伸展にも影響が及びます。 代償性動作 母趾の背屈の可動域に制限がある場合、足を踏込む動作時に、足部が外転し、スピンをするように拇趾の内側で床を押すような代償動作がよく見られます。 この動きは、メディアルヒールウィップ(踵内側打擲)と呼ばれ、足部近位部(踵)は中心線に向って動きます。このような場合には、拇趾の内側、爪に近い部分に胼胝(タコ)が見られます。また足首の背屈に制限がある場合にも、回内の外転の要素で背屈の代償をしようとすることで、このメディアルヒールウィップが見られます。これが、拇趾の背屈制限の原因ともなり得ます。 このような回旋は大腿骨と骨盤にも影響し、骨盤や関連部位の構造に対して、より強い回旋力を生み出します。そのストレスが、横断面での股関節の動きによって軽減されない場合、腰椎や、仙腸関節の圧縮につながります。筋肉の動きを介して、ストレスを軽減できる回旋の動きの幅は、腰椎全部位を総計しても5度までです。球関節である股関節の横断面の可動域を考えれば、股関節の動きの必要性が理解できます。今回のケースでは、原因は、股関節ではなく、拇趾にあるのです!ここで解説した歩行のパターンを見てみると、足は外側に向ってターンし、臀部は、増幅された横断面の動きのために、一足早く、”外に飛び出す”ような動きをしています。 ウィンドラス機構 拇趾の背屈は足に強固さと安定をもたらし、効率的な股関節の伸展と推進力を生み出すウィンドラス機構にも貢献します。この観点から見ると、拇趾の可動域制限によって遊脚相に制限がおこると、拇趾の背屈制限は歩行のサイクルにおいて、反対側の股関節への身体上部から下方向へ向かっての動きの駆動にも影響を与えます。 拇趾の背屈がなければ、歩行中、片足立ちで身体の質量の衝撃が最大限に足底にかかる瞬間に、足底腱膜が短縮して抵抗することができません。つまり足底腱膜は、長期的に、過度な伸張力を受け、その影響で骨の異常発達や痛みを引き起こす可能性もあります。 ではどうすれば良いのでしょうか? まず拇趾の背屈可動域を確かめましょう。 これは自分の手で質的に測ることもできますし、角度計などで具体的な数字を求めることも可能です。もし動きが制限されてると感じたのであれば、まず体重がかからない状態で拇指を動かすことから始めてみてはどうでしょう。私は拇趾を背屈させながら手で第一中足骨を底屈させるよう押し込む方法が気に入ってます。また、関節を広げるために足趾を後ろに引っ張ることも出来ます。 私が使っている方法のひとつである“拇指マトリックス”は、偉大なギャリー・グレイから学びました。歩行時の片足支持と同じように足を地面につけた状態で、拇趾を背屈し、膝を動きの3つの面全てに向って駆動します。これによって、歩行時と同様に、トッダウン(身体の上部から下部への動きの駆動)で拇趾に動きが生まれます。 その次のステップは、足の動きを股関節屈筋群のストレッチに統合することです。つまり床に膝をついた姿勢ではなく、踵が地面から離れた状態で重心が拇指の上を通過するようにしながら股関節を伸展します。代償性動作が起こってないかどうか、あるいは足部や股関節の動きが減少していないかをしっかりと見極めてください!

ベン・コーマック 2814字

股関節全置換後の機能回復 パート2/2

損傷した股関節を、人工股関節に置き換える股関節全置換術を受けた後の股関節。日常生活やスポーツを楽しむことができる本来の機能を取り戻すために必要なリハビリは、仰向けやサイドラインで行うエクササイズのみで充分なのでしょうか?自重が負荷としてかかった状態で、本来楽しみたい動きに近い動きを行うことの重要性を、ギャリーが解説してくれます。

グレイインスティテュート 10:39

股関節全置換後の機能回復 パート1/2

損傷した股関節を、人工関節に置き換える股関節全置換術を受けたあとの股関節にとって、私達の身体が本来必要とする動きを取り戻すには、どのようなリハビリを行う必要があるのでしょうか?股関節の内旋や内転は、どのような場合にも避けるべき動きなのでしょうか?

グレイインスティテュート 8:21

より賢いグルートブリッジを構築し漸進する方法

スーパインブリッジやヒップブリッジ、グルートブリッジなどの名所で呼ばれるシンプルな動作で、単に臀筋強化を目指すのみでなく全身のキネティックチェーンをより効果的に繋げる方法にはどのようなプログレッションが考えられるのでしょうか?ジョシュ・ヘンキンがいくつかの例をご紹介します。

ジョシュ・ヘンキン 3:16

立位での股関節外転&内転アセスメント

ベン・コーマックが、上半身の動きで下半身の動きを駆動することで、立位での前額面における股関節の動き(外転&内転)の運動キャパシティーを評価する方法をご紹介します。

ベン・コーマック 6:49

肩の不安定性に対するリハビリの6つの秘訣 パート2/2

要素#3:付随する病状 三つめの要素には、影響を受けているその他の組織や、受傷前の組織の状態を考慮することが含まれます。 前述した通り、関節窩からの関節包唇複合体の分離は、一般的に外傷性障害によって起こり、前面のバンカート損傷につながります。しかし、ほかの組織にも影響することもあります。 多くの場合で、肩を復元する時に、関節窩の前面の縁に対して圧迫される際に上腕骨頭の後部側面が埋伏することにより、付随的なヒルサックス損傷などの骨の損傷も所見されるかもしれません。 Wikimediaからの画像 これは脱臼の80%において報告されています。これに対して、後方への脱臼によって、上腕骨頭の前面における逆ヒルサックス損傷が所見されることもあります。同様に、関節窩も骨の損傷を受けることがあります。 骨の損傷が多いほど、不安定性が大きくなることがよく見られます。 たまに、肩の脱臼とともにローテーターカフの損傷をうけた人に骨挫傷が所見することもあります。極度の損傷の稀なケースでは、腕神経叢に影響が及ぶこともあります。他の一般的な不安定な肩の傷害には、上部関節唇を巻き込んだ(SLAP損傷)、関節包前面のバンカート損傷が前面上部の関節唇にまで及ぶことが特徴であるタイプVのSLAP損傷といったものも含まれます。これらの付随的な損傷は、治癒中の組織を守るためにリハビリに大きく影響します。 要素#4:肩の不安定性がある方向 次の考慮するべき要素は、肩の不安定性がある方向です。よく見受けられる三つの種類として、前方、後方、そして多方向のものがあります。 前方不安定性は、整形外科に通う一般的な人達に最も多く見られる不安定性の損傷のタイプです。このタイプの不安定性は、全ての外傷性の肩の不安定性の約95%に上ると報告されてきました。しかし、後方不安定性の発生件数は、患者層によって異なるようです。例えば、プロや大学のアメリカンフットボールでは、肩の後方不安定性の発生件数は一般的な人々よりも多いようです。これはラインの選手において特に当てはまります。多くの場合で、これらの後方不安定性の患者は、75%の患者が手術による安定が必要であったとMairが報告したように手術が必要です。 上腕骨頭が極度の外転そして外旋、または水平外転へと追いやられるような外傷性の出来事の後、関節唇複合体と関節包は関節窩の縁から引き離され、前方不安定性、または前述のバンカート損傷につながります。 これに対し、関節包の冗長性による非外傷性の不安定性を伴う患者が肩を脱臼することは稀です。このような人達は、関節窩の縁から上腕骨が分離することなく、繰り返し関節を亜脱臼する傾向がより強いようです。 肩の後方不安定性はあまり見られず、外傷性の肩の脱臼の5%でしかありません。 このタイプの不安定性は、腕が伸展したまま手をついて転倒する、または押す動作による外傷性の出来事の後によく見られます。しかし、非外傷性の重度の緩さを伴う患者は、特に腕の挙上や水平内転、そして過度な内旋時おいて関節包の後方に張力が加わることにより、時に後方不安定性を訴えます。 多方向不安定性(MDI)は、一つ以上の運動面における肩の不安定性と定義できます。MDIを持つ患者は先天性の体質によって、関節包のコラーゲンの弾性が過度にあることによる靭帯の緩さを示します。 MDIを評価するために行える最もシンプルなテストの一つが、サルカスサインです。 腕が体側へ内転した状態でのサルカス法において、下方への変位が8~10 mm以上を重度な過可動性であると私は考えており、したがって、重度の先天的な弛緩性があることを示唆しています。この画像でこれがよく見えます。サルカスは私の指の幅よりも明らかに大きいのがわかります。 非外傷性のメカニズムとMDIにおいては、急性の組織の損傷がないため、可動域は正常か過度であることが多いです。 MDIによる再発性の肩の不安定性を持つ患者は、通常、ローテーターカフや三角筋、肩甲骨の安定筋が弱く、動的な安定性が不十分で、静的な安定筋が乏しくなっています。初めは、動的な安定性の最大化、肩甲骨のポジション、固有受容、可動域の中程における神経筋機能のコントロールを向上させることに集中します。 さらに、リハビリは、肩甲上腕関節のフォースカップルの効率と効果を、共縮エクササイズや、リズミックスタビリティ、神経筋のコントロールドリルなどを通じて向上させることに集中するべきです。ローテーターカフや三角筋、そして肩甲帯筋群に対する等張性の筋力向上エクササイズも、動的な安定性を向上させるために強調されるべきです。 要素#5:神経筋コントロール 考慮するべき5つめの要素は、患者の、特に最終可動域における神経筋コントロールの水準です。 不十分な神経筋コントロールによって生じる障害は、患者に対して有害な影響につながります。結果として、上腕骨頭が関節窩内で中心を捉えることができず、それ故に周囲の静的な安定筋に負担を強いるのです。神経筋コントロールが弱い患者には、潜在的な障害につながる上腕骨頭の過度な動きが見られます。 複数の研究者らは、肩甲上腕関節の神経筋コントロールは、関節の不安定性によって悪い影響を受けるかもしれないと報告しています。 Lephartは、受動的な動きを感知する能力と関節の位置を再現する能力を、正常な肩、不安定性のある肩、および手術によって修復された肩において比較しました。研究者らは、正常な肩および安定性を修復する手術を行った肩の両方と比較して、不安定性のある肩は、固有受容感覚と運動覚が有意に低下していたと報告しています。 SmithとBrunoliは、肩の脱臼後に固有受容感覚の有意な低下を報告しています。 Blasierは顕著な関節の緩さをもつ人は、正常な肩の緩さやを持つ患者よりも固有受容感覚の低下が見られました。 Zuckermanは、固有受容感覚は患者の年齢に影響され、より年齢が上の被験者は、より若い同様の特性を持つ人よりも固有受容感覚の低下が見られました。 したがって、外傷性または後天的な不安定性をもつ患者は、神経筋コントロールがに乏しく、改善に取り組む必要があります。 要素#6:受傷前の活動水準 肩の不安定性に対する非手術的なリハビリにおいて考慮するべき最後の要素は、患者の利き腕かそうでないかということ、そして希望する活動水準です。 もし、患者が頻繁に頭上への動作やテニス、バレーボール、または投球を伴うスポーツを行うのであれば、リハビリプログラムは、完全で痛みのない動作と十分な筋力をいったん獲得すれば、スポーツに特異的な動的安定性のエクササイズや神経筋機能のコントロールドリル、そして頭上のポジションでのプライオメトリックスエクササイズを含むべきです。 肩より下での動作を含む機能的なニーズのある患者は、最大限の可動域と筋力に戻すために、漸進性のエクササイズプログラムに沿っていきます。利き側の外傷性の脱臼後にオーバーヘッドスポーツに復帰する患者の確率は、多くの場合で低くはありますが、可能です。 それが利き腕かどうかということも、リハビリが成功するかどうかに大いに影響を与えます。不安定性の再発率は年齢、活動レベル、そして利き腕かそうでないかによって異なります。コリジョンスポーツのアスリートにおいて、再発率は86%から94%の間であると報告されています。 肩の不安定性に対するリハビリの秘訣 要約すると、肩の不安定性の非手術的なリハビリには、多くの微細なバリエーションがあるのです。私の思考プロセスを簡単にするために、個々に対して何を焦点に置くかを決める前に、これらの6つの要因を常に考えるようにしています。

マイク・ライノルド 3313字

肩の不安定性に対するリハビリの6つの秘訣 パート1/2

肩の不安定性は理学療法において所見の多い障害です。しかし、肩の不安定性には多くの異なるタイプがあります。 投球時に肩が緩いと感じる高校生の野球選手と、氷の上で転んだ際に腕を伸ばしてついて肩を脱臼した35歳の人を同じように治療しますか?彼らは両方とも「肩の不安定性」がありますよね? 微細な繰り返しの亜脱臼から、外傷性の脱臼まで幅広い症候性の肩の不安定性があります。特異的な筋力向上のエクササイズや、動的な安定性向上ドリル、神経筋機能トレーニング、固有受容器のドリル、肩甲帯筋群の筋力向上プログラムや、徐々に目的のアクティビティに戻ることを通して、以前の機能的な動作を取り戻すために肩の不安定性に対する非手術性のリハビリが行われます。 しかし、肩の不安定性をどのようにうまく治療するかということを本当に理解するために、考慮しなければならないいくつかの重要な要素があります。 肩の不安定性のリハビリプログラムを設計する上での重要な要素 肩の不安定性には多くの異なるバリエーションがあるため、リハビリプログラムに影響を与えるいくつかの要素を理解することは非常に重要なことです。これによって、肩の不安定性のリハビリプログラムを個々に合わせて、回復を促進できるのです。 非手術性の肩の不安定性のリハビリに対するリハビリプログラムを設計する際に、私が考慮する6つの主な要素があります。それらを一つずつ詳細に説明していきましょう。 要素#1:肩の不安定性のメカニズムと慢性度 肩の不安定性のある患者に対するリハビリで考慮する最初の要素は、その障害のメカニズムと慢性度です。不安定性には二つの異なるタイプがあり、次のように分類できます:  1.急性的な外傷性の不安定性  2.慢性的な非外傷性の不安定性 病理的な肩の不安定性は、急性的で外傷性の出来事、あるいは慢性的で再発性の不安定性から起こるでしょう。リハビリプログラムのゴールは、けがの発生とメカニズムによって大きく異なります。 外傷性の亜脱臼や脱臼後は、通常、患者は顕著な組織の損傷や痛み、不安を伴います。肩を脱臼した患者は、亜脱臼した患者よりも筋肉の痙攣によってより大きな痛みを訴えます。さらに、脱臼がはじめての場合は、再発したときよりも通常は痛みがより強いものです。 外傷性の脱臼の良い例があります。肩が脱臼したままフィールドを去る際の選手の痛がり方を注意して見てください。 リハビリは、初期のコントロールされた可動域や、筋痙攣や筋性防御の減少、そして痛みの軽減に焦点を置くと共に、患者の症状を基に漸進させていきます。しかし、主な目的は、肩の関節包が癒えることです。 主な外傷性の脱臼は多くの場合、特にはじめての脱臼の場合は、三角巾で腕をつって固定し、コントロールされた受動的な可動域(ROM)のエクササイズを行うというように保守的に治療されます。 再発性の脱臼の発生率は、21歳から30歳までの患者層において、17%から96%の範囲であり、平均値は67%です。したがって、リハビリプログラムは、若いスポーツを行う人達に対して慎重に進められるべきです。再発性の脱臼の発生率は、受傷後の固定期間の長さには影響されず、患者の年齢によることがHoveliusによって示されていることを頭に留めておくべきです。19歳から29歳の間の人達は、複数回の不安定性を経験する確率が高いのです。Hoveliusは、20代の患者が60%の再発率を示しているのに反して、30代や40代の患者は20%以下の発生率しかないことも述べています。青少年期では、発生率は92%まで上がり、骨端軟骨が開いている場合は100%となります。 これに対して、非外傷性の不安定性の症状がある患者は、傷害の再発歴や症状を訴えます。多くの場合で、患者は一件の不安定性の発症だけでなく、肩が緩いという感覚や特定の動作を行えないといったことを訴えます。 このような人達は、多くの場合、自身の肩を過度に動かせるという能力も有します。 この患者に対するリハビリは、初期の固有受容トレーニングや、動的な安定性ドリル、神経筋コントロール、肩甲帯筋群のエクササイズ、そしてこのタイプの患者における過度な関節の緩さと関節包の冗長性といった特有の特性により、動的な安定性を向上させるためのや筋力向上エクササイズを中心に行われるべきです。 非外傷性で不安定な型に見られる慢性的な亜脱臼は、急性の組織損傷がなく、筋性防御や炎症が少ないため、より積極的に治療が行えるでしょう。ローテーターカフや肩甲骨周りの強化アクティビティを開始すると共にROMエクササイズを進めて行くべきです。積極的な可動域のエクササイズによる、関節包の過度なストレッチは避けるように注意します。 このような患者においては、優先されることはモビリティではなくスタビリティーであることを覚えていてください。 目指すのは、筋力、固有受容、動的安定性、そして神経筋コントロール、特に不安定性の訴えにつながる動作の特定のポイントや方向にある時のコントロールを向上させることです。 要素#2:肩の不安定性の程度 二つ目の要素は、患者が示す不安定性の程度とそれが彼らの機能に及ぼす影響です。 軽微な亜脱臼から大きな不安定性まで、肩の不安定性には様々な程度があります。肩の亜脱臼という言葉は、自発的復元を伴う関節面の完全な分離を指します。 これに対し、脱臼は関節面の完全な分離であり、関節を元に戻すためには、特殊な動作または徒手による復元が必要です。これにより、関節包組織の潜在的な損傷につながります。したがって、肩の脱臼に関しては、肩甲上腕関節の軟部組織への外傷の程度がより大きくなります。 急性の外傷性の脱臼の場合では、関節包前面が関節窩から裂出し分離するかもしれません。これはバンカート損傷と呼ばれ、関節包後面が引き伸ばされるかもしれず、上腕骨頭が脱臼します。これは「円形安定性のコンセプト」と呼ばれています。 Speerは、肩の脱臼が起こるには、バンカート損傷があり、肩甲上腕関節の関節包の両側に軟部組織の損傷もなければならないと報告しています。 漸進させる速度は、不安定性の程度と症状の存続によって異なります。例えば、中程度の亜脱臼と筋性防御を伴う患者は、より顕著な筋性防御を伴う患者よりも初期から筋力向上エクササイズや神経筋のコントロールドリルを行うことができるでしょう。

マイク・ライノルド 2746字