 
              回復とパフォーマンスアップのための積極的なアプローチ
さらに素晴らしいコンディションとフィットネスを獲得する為に考えられる、より積極的な回復アプローチと、心身のストレスや疲労や怪我への耐性の高いアスリートを構築する方法について紹介しているコンテンツです。
 
    	HRVスコアを向上させる5つの秘訣 パート1/2
フィットネスのテクノロジーは、とてつもなくパワフルでより良い結果をもたらすものにもなりえ、あるいは完全なる時間とお金の浪費ともなりえるでしょう。その違いは、自分にとってそれが役立つものにする方法を理解することによって生まれます。世にあるフィットネスのテクノロジーの中でも最も価値のある物の一つである、心拍変動(HRV)を最大限に活用するために、これから述べるシンプルで効果的な5つの秘訣に従い、あなたのフィットネスが内側から変革するのを観察してみてください。 秘訣1:強度よりも頻度 フィットネスを向上させようとするとき、ほとんどのフィットネスの専門家はただ単純に”もっとハードにトレーニングを”と提案します。トレーニング強度の増強は、適切に用いれば重要なツールになりますが、多くの人は完全にトレーニング”頻度”の重要性を軽視しています。 HRVの向上において、特にもしあなたが特定のスコアの幅から数値を変えることができない状態なのであれば、解決する最も簡単な方法の一つは、トレーニングの”頻度”を増やすということです。一旦、あなたの平均HRVスコアが80台前半あたりになれば、少なとも1週間のうち5回(6回が好ましい)トレーニングすることでスコアの継続した向上がみられるでしょう。 それほどの頻度でトレーニングすることは難しいことだ、と思われがちですが、それはおそらく、今までのトレーニング強度が高すぎるからでしょう。 多くのクロスフィッター達が辛い思いをして発見したように、1週間のうちの5日または6日間、高強度でトレーニングすることは、単に不可能です。ここでお話したように、強度の高い運動と低い運動を組み合わせることが、答えになります。 トレーニング強度を低減させながら、頻度を増加させることを試してみてください。HRVスコアを数週間で少なくとも4~6ポイント向上させる見込みは十分にあります。 秘訣2:炎症のサイクルを打破するために栄養学を用いる もしあなたが努力しているにもかかわらず、低いHRVの数値(70以下)のまま停滞しているなら、少なくとも幾らかの慢性的な炎症が起きている可能性があります。 これは、HRVによって計測される副交感神経の働きの一つには、交感神経系によってもたらされる炎症を抑え、制御するということがあるからです。 交感神経によって大きすぎる炎症が引き起こされれば、その結果としてHRVスコアは慢性的に低くなります。これは、HRVスコアが、私たちの健康状態、そして寿命をも予測し得る強力な指標である所以の大きな部分です。 慢性的な炎症は、心臓血管系疾患や脳卒中、そして、体重増加や肥満に至るまで、私たちの身体にとっての殺害者となり得るものだからです。 高いHRVスコアを持つ人は、炎症を制御し鎮静するための能力が良好な状態を意味しており、より健康な状態で、より長生きできる可能性を示す指標となります。 適切なトレーニング管理に加えて、HRVスコアを向上させるもうひとつのシンプルな方法は、栄養の力です。まず分かりきったことですが、まずは高脂肪、高糖質なジャンクフードを減らすもしくは排除し、それらをより健康的なものにおき変えてください。 多くの人は、少量であったとしても、よくない反応を示す食べ物の影響に対して気づいていないようですが、これらを排除することで、即座にHRVのスコアを向上させることができるのです。 何らかのタイプの排除ダイエットや、間欠的なファスティングからスタートしてみるのも良いでしょう。 次に、オメガ3脂肪酸やウーブエンザイム(Wobenzyme)といった抗炎症作用のあるサプリメントを試してみるのもいいでしょう。これら2つのサプリメントを一緒に摂取することで、炎症の軽減を助けることができ、食餌法とともにHRVスコアの向上を刺激してくれるでしょう。 HRVスコア向上させるもう一つの必要不可欠な要素である、ミトコンドリアの機能向上に働きかける幾つかの重要なサプリメントもあります。 秘訣3:睡眠の質を向上させる 毎日の睡眠の量と質がHRVスコアに影響する最も大きな影響であることに疑いの余地はありません。“もっと睡眠をとるように”という当たり前のお説教以外にも、睡眠量にかかわらず、睡眠の”質”を向上するためにできることはたくさんあります。 まず最初に、寝室を完全に暗くすることのできる遮光ブラインドを購入することを強く推奨します。これらは、高価でもなく、簡単につけることができます。もしあなたの寝室がたくさん朝日の入る部屋なら、遮光ブラインドをつけることで睡眠の質をかなり違ったものに変えることができるでしょう。 次に、これもまた分かりきったことかもしれませんが、驚くほど少数の人しか試していないことです。あらゆる手段を用いて、あなたを目覚めさせる可能性のある騒音を最小化すること。私はいつも、コンピューターのボリュームをオフにして、携帯電話もサイレントモードに設定しています。 一晩中なり続ける小さなお知らせ音ほど、睡眠を妨げるものはありません。たとえその音で完全に起こされなくても、睡眠をより浅いものにしHRVスコアを減少させます。”サイレントモード”を毎晩の通過儀礼にしてください。 最後に、これは重要な事ですが、質の良いベッドにできるだけの投資をしてください。 多くの方がトレーニングやサプリメント、トレーニングウェア、ジムの会費、食べ物など、見ためや感覚などには沢山の投資をするにもかかわらず、8時間もしくはそれ以上の時間を、質の悪い安価なマットレスの上で費やしているということには驚かされます。 考えてみてください:人生の3分の1近くは、ベットに横たわって過ごしているのです。適切なベットは人生を変えるような違いを生み出し、健康とフィットネスのための最大の投資となるでしょう。
 
    	HRVスコアを向上させる5つの秘訣 パート2/2
秘訣4:有酸素性運動能力を向上させる HRVと最大酸素摂取量(VO2 max)、そして無酸素性作業閾値に直接的な関連があるのには理由があります。なぜならミトコンドリア(細胞の中にあるエネルギー生産所)の量が増え、機能が向上すると、HRVスコアも高くなるからです。 これは、有酸素性能力の高い持久系スポーツのアスリートが、高いHRVスコアを持っている所以でもあります。 あなたは持久系スポーツのアスリートになることを望んでないかもしれません、しかし疑問の余地なく、HRVを向上させる最速の方法は、コンディショニングを向上させることなのです。 多くの人が沢山のウェイトを持ち上げるようなストレングスやパワーの向上とコンディショニングの向上を同時にすることができると考えていることには、考慮の必要があります。全くの初心者以外において、これはうまくいきません。 フィットネスレベルがある程度のものになれば、トレーニングプログラムはより特化したものになる必要があります。HRVスコアを向上させようとしているのであれば、ストレングスは維持をする程度が好ましいでしょう。多くの方にとって、一般的に週3日40分~60分のストレングストレーニングで、これが可能となります。 フィットネスの能力のエリアを全て同時に向上できると言う人は、座ってばかりの怠け者をトレーニングしてきたか、またはあなたに何かを売りつけているかのどちらかでしょう。人間の身体はそのように単純に働くシステムではないのが真実だからです。 私たちの身体は遺伝子学的に、トレーニングのターゲットが、ストレングスと持久力の連続体のどちらか片方のサイドに絞られた時、より早く能力を向上できるようにできています。もしあなたのゴールがHRVスコアを向上させることなら、一旦、ストレングスをメンテナンスモードにして有酸素性能力の向上に集中した方がいいでしょう。 秘訣:1を参考にするのに加えて、コンディショニングを向上させる方法について書かれている、『The Ultimate Conditioning Guide/究極のコンディショニングガイド』を読んでみてください。 秘訣5:リラックスする 最終的に、より良いフィットネス、より大きい筋肉、より少ない体脂肪などに繋がる、すべての生理学的変化について考えてみれば、これらはトレーニングをしている時に起こるのではなく、休息をとっている時に起こることです。多くの人がトレーニングにどれほどの努力をつぎ込んでいるにもかかわらず、休息や回復に気を配っている人がいかに少ないのかを考えると驚くべきものがあります。 このため、どのような目的のためのトレーニングにおいても、黄金律の一つとして、トレーニングと同じくらいに休息をとることに気を配るべきです。HRVを向上させる場合には、回復を向上させるために一週間のうち少なくとも数時間費やす努力をする必要があるということを意味します。 では、それをどのように行いましょうか? まず最初に、精神的にリラックスできる方法を見つけてください。朝静かに瞑想をしてみたり、気持ちいマッサージを受けたり、暖かいお風呂に入ってみることかもしれません。 重要なのは、リラックスは自然におきることではないということを認識することです;リラックスをするためには、実際に努力をすることが必要であり、それを実際に行っている人がいかに少ないのかに驚かされてしまいます。 まず、あなたが個人的にとてもリラックスできることを3つか4つあげてリストを作ってください。次にスケジュールを見て、いつワークアウトをするのか計画をするように、回復のためのセッションのスケジュールを立ててください。 もしスケジュールの中で、回復のための時間を取っておかなければ、実際に行うことはないでしょう。休息をとることをオプションとして考えるのではなく、トレーニングのセッションと同じくらい重要なものとして考える必要があります。実際、同じように重要なものなのです。 トレーニングでのストレス、もしくは日常生活からの全般的ストレスかどうかに関係なく、過度なストレスは将来、極めて有害なものになるに違いありません。ストレスを減らし、回復と休息を増やすことは単にHRVスコアのために重要なだけではなく、あなたの人生において重要なことなのです。 あなたのHRVスコアはどうあるべきでしょうか? 数え切れないほどのアスリートにHRVを使い、実際に何千もの心拍変動の計測を15年行ってきた経験からはっきりしているのは、HRVスコアはあなたの設定するゴールによって決定されるものだということです。全ての人に違いがあり、全ての人が同じ範囲に入るわけではありませんが、ここにあなたのバイオフォースHRVスコアがどれくらいであるべきかを示す一般的なガイドラインを提示します。 トレーニングゴール バイオフォース HRV 範囲 持久系スポーツ 90 – 100 格闘技系スポーツ 85 – 95 チームスポーツ 80 – 90 身体組成改善 75 – 85 健康増進 75 – 85 ストレングススポーツ 70 – 80 これらはあなたの平均HRVスコアが、ほぼここにあるべき、あくまで一般的な範囲だということを覚えておいてください。日々のスコアに変動があることは正常であり、範囲外になることもありますが、平均値は常にこの範囲内に留まっているべきです。 もしあなたのHRVスコアがすでにこの範囲にあるのであれば、スコアを落とさず維持をしながらパフォーマンスのストレングスやパワーのエリアを向上させるべきです。しかしながら、常にこの範囲を下回っているのであれば、他のことにフォーカスを置く前に、平均値をできる早く適切な範囲にもっていくことが最も重要です。 これまでの5つの秘訣に従いHRVスコアとともに、素早く向上していくその結果を見ていてください。 まだHRVを使っていない方、もしくはどうすれば良い結果を出せるのかをもっと学びたい方は、モーフィアスをご覧ください。
 
    	フィットネスのための睡眠のすすめ パート1/2
コーチとしての私の目標は、単純明快に、あなたがすべてのワークアウトで最大限の効果を得られるように手助けすることです。そしてもし私の記事を注意して見てみれば、コンディショニングプログラムを作成することでそれを実現するための方法に関する情報を豊富に見つけられるでしょう。 しかし、私がトレーニング指導をする人全員に伝える真実はこれです:ジムの外で行うことの全てを最適化していなければ、あなたの努力から最高の結果は絶対に得られません。 自分自身が最もフィットして健康的な状態でいるには、トレーニングをし、リカバリー(回復)をして、そしてそれを繰り返さなくてはなりません。 何度も、何度も、何度も繰り返すのです。 今回は、そのシンプルなサイクルの“リカバリー”の部分を、どのように最適化するかについて焦点を当てていきましょう。 睡眠が、リカバリーの必須要素であることはよく知られています。それがかなり明白であるにも関わらず、睡眠不足でジムに来る人たちがあまりにも多いのを目にします。そして彼らが言うセリフで一番耳にすることが多いのは、「私は調子いいですよ。私にはあまり影響ありませんから。」 うーん、いや、でも影響があるのです。説明しましょう…。 睡眠不足が成果を台無しにしうる3大シナリオ 最も明白な(そして最も重要な)ものから始めましょう: #1 睡眠不足はリカバリーを台無しにする ワークアウトのストレスを経験した後の身体には、回復軌道と呼ばれるものがありります。これは単純に、ワークアウト前の状態に戻るまでの回復の速度です。あなたの遺伝子やフィットネスレベルがその軌道の上限値を定める一方で、あなたの行動がその軌道を上げたり下げたりするーつまり回復を速めたり遅くしたりするのです。 睡眠は回復軌道にとんでもなく大きな影響を与えます:質の高い睡眠を沢山とると、軌道は急上昇します。ほとんど睡眠がとれていない、または質の低い睡眠は、あなたの回復軌道を下降させます。 どうやって? 眠っているとき、身体は副交感神経優位の、リカバリーの同化作用状態にあります。その状態の時間を長く過ごせば過ごすほど、回復時間はより多くなります。貴重な睡眠を奪うと、体内時計が狂ってしまい、一日を通して心拍が上がりリカバリーが低下してしまうのです(Grimaldi et al, 2016)。 リカバリー同化作用状態でいる時間が少ないことの裏を返せば、異化作用状態の時間がより多くなるということです(Dattilo et al, 2011)。このことは、あなたのテストステロンや成長ホルモンといった同化作用ホルモンを低下させ、コルチゾールのような異化作用ホルモンを上昇させます。 最終的な結果は、リカバリーのための二重攻撃です:タンパク質合成は減少し、タンパク質分解は増加します。あなたの身体は、筋組織の再構築を阻止しながらそれを分解してしまうのです。これはいけません。 あなたはごくわずかな睡眠で「大丈夫」と感じているかもしれませんが、睡眠不足は筋肉をむしばむのです。 これはあなたが数パウンド体重を落とすためにカロリーをカットしているとき、さらに悲惨です。食事制限中には必然的にいくらかの筋肉を失っているのに、睡眠を奪われた状態ではさらに多くの筋肉を失ってしまうのですから(Nedeltcheva et al, 2010): 睡眠不足のときは、脂肪ではなく筋肉の重さによる減量がずっと多くなります。 もしあなたがフィットネスを向上させようとしているのであれば、明らかにこれは助けにならないですね。 #2 睡眠不足は受傷リスクを高める Grier et al (2020)による軍隊での研究の中で見事に示されたように、睡眠を失うことと受傷することとの間には明確な関係性があります。4時間以下の睡眠をとった兵士は、8時間以上睡眠をとった兵士よりも2.5倍受傷する傾向がありました。 しかし睡眠不足が受傷リスクに影響を与えていたのは、そのスペクトラムの端側のみではありませんでした。睡眠時間が8時間よりも短くなっていくにつれて、受傷リスクは着実に上昇したのです。 言い換えると:睡眠時間が少なければ少ないほど、より筋肉骨格系のけがをする可能性がある。 これは、睡眠不足が、組織の回復及び修復時間を少なくしている(つまり同化的回復状態の時間が少なくなる)という話に戻ります。 #3 悪い睡眠は悪い判断につながる もしあなたがごく普通の人ならば、疲れるとおなかがすきますよね。 しかし研究は、あなたがただ単に食べ物を欲しているのではないと示しています。疲れているときにあなたが欲する食べ物の種類は、あなたが休まっているときに欲するものとは異なるのです(Greer et al, 2013)。 疲れを感じれば感じるほど、高いカロリーのものをより欲する傾向があります。 つまり、あなたの身体は自分の筋肉をむしばみ、そして損傷した組織を必死に修復しようとしているのと同時に、クッキーの入れ物にも手を伸ばしているのです。これは回復のためにあまりいい方策ではありません。 なぜこうなるのでしょう?なぜフィットネスへのダメージを制限する代わりに、あなた自身を犠牲にしようと決断するのでしょう? 睡眠不足に陥ると、自律神経系(ANS)はだんだん神経インパルスに対抗することができなくなります。安静時には、ANSは高カロリーな食べ物を手にするという無条件反射的な行動を抑えるのにとても効果があります。しかしながら、わたしたちはより睡眠不足になると、その決断力を失ってしまいます。このことは、わたしたちにより悪い食事に関する(そしてその他の行動)判断を非常にさせやすくしてしまうのです。
 
    	フィットネスのための睡眠のすすめ パート2/2
より良い睡眠をとる最も簡単な3つの方法―あなたの成果を妨害しないために より良い睡眠をとることは、複雑である必要はありません。就寝前のルーティンにいくつかのシンプルな変更を加えることで、あなたはリカバリー及びトレーニングの成果を劇的に向上させることができます。カギは、最大限に利益を引き出すために、これらの戦略を一貫して実践することに集中することです。 #1:悪い睡眠をトレーニングで克服しようとしない この一つ目の戦略は、すべての中で最も簡単なものです:夜によく眠れずすでに回復に悪戦苦闘しているときに、身体を限界まで追い込んではいけません。 一晩や二晩の悪い睡眠は大したことではないと考えるのは簡単ですが、それは大問題なのです。頑張ってトレーニングをして、夜7時間以下の質の高い睡眠をとっているときはいつでも、あなたがそう考えるかどうかに関係なく、あなたのリカバリーに間違いなく影響を与えているのです。 実は、わたしたちは何ができて何ができないか、いつも最良の判断をしているわけではないのです。更に、昨晩あまり寝ていないにも関わらず、きついワークアウトができるからといって、そうすべきだというわけではありません。 もしあなたが、睡眠トラッカーやMorpheusのようなリカバリー管理システムを使っているのなら、ほとんどの場合数字がすべてを物語っているでしょう(教えてくれるでしょう)。 もし睡眠不足のせいでリカバリーが不十分なら、最良の戦略は、身体にたくさんのストレスをかける高強度かつ高ボリュームのワークアウトを避けることです。それはあなたがワークアウトをまったくできないということではなく、ただトレーニングをリカバリーレベルに合わせるべきだということです。 通常、それは筋力負荷を1RMの90%以下に、コンディショニングトレーニングを(最大心拍数の90%)以下に控える(または制限する)ことを意味します。リカバリーがもっとも難しくなるのはこれらの高強度だということを、トレーニングをする際にはいつも覚えておきましょう。 もしあなたがアスリートで、練習または試合があるのならば、選択肢は昼寝をとる時間を見つけようとすることに限られてしまうかもしれません。しかし、もしあなたが自身のプログラムを作成していて、トレーニングをコントロールすることができるのであれば、ワークアウトをリカバリーの現状に適合させ、その翌日にまた戻ってきてよりきついトレーニングをする方がずっと良いでしょう。 個人的に私自身は、良い睡眠を十分にとれていないとき、ほとんどの場合でリバウンドトレーニングを用いたワークアウトか、あるいはその他の形のアクティブ・リカバリーへと変更すると思います。これはよく眠れなかった夜をトレーニングで克服しようとしてしまうよりも、より良いリカバリーと結果のためにはずっと良い方策です。 #2:カフェインを控える 私はシアトルで育ち、生活しています。そうです、すべての通りの一角に一店のスターバックスがあるというのは本当です。多くの場所では2店ありますから! ですから、人々が毎日のカフェインドリップが好きであることや、それも適度に適切な時間に飲めば大きな問題はないということも理解しています。事態がうまくいかなくなるのは、寝なくてはならない時間の直前に刺激物をとり始める場合です。 もし寝る時間の直前、または3時間前に刺激物をとるのは、睡眠のために良いことではないということに、恐らく多くの人々はさほど驚かないでしょう。しかしながら、多くの人々は、あなたが寝ようと思っている6時間前にカフェインをとったとしても、それが睡眠の量とその質の両方に、なお多大な影響を与えうるということに気がついていないのです。 下の調査の結果を見てみましょう。就寝6時間前にとった400㎎のカフェインが、41分間睡眠時間を減らしました(Drake et al, 2013)。そして最悪の部分はここです:研究の中で人々は、就寝時にカフェインの影響を全く感じていないと報告したのです。 これがカフェインや刺激物が問題である理由です。大抵あなたの睡眠に影響を与えているようには感じないのですが、影響を与えているのです。 もしあなたの目標がリカバリーを最大化することであれば、カフェインやその他の刺激物をできるだけ就寝時間から離すようにしましょう。それがあなたの睡眠に影響していることに気が付かないかもしれませんが、結果がそれを示すでしょう。 ごめんなさいスターバックス、悪く思わないでね。 #3:寝室を直す もしあなたが平均的な寿命を生きて、毎晩大体8時間の睡眠をとると、あなたは約229,961時間を寝室で過ごすことになります。それは一つの部屋ではかなりの時間であり、家の中で寝室が最も重要な部屋であるゆえんです。 もしあなたが寝室を睡眠のために最適化するのに投資していなかったとしたら、あなたはリカバリーパズルのとても大きなピースを失っています。もしあなたがいまだに古くて安いマットレスや5年間使っている同じ枕で、そして明るくてうるさい部屋で寝ているのなら、そろそろどうにかしましょう。 あなたの車、4Kテレビ、コンピュータ、電話、その他諸々にどれだけのお金を費やしているのか考えてみましょう。それらはどれもあなたのリカバリーを改善してくれるものではなく、つまりあなたの健康、フィットネス、そしてパフォーマンスを促進しません。寝室環境への投資はそれを可能にするでしょう。 これら4つの寝室デザインの基礎に従えば、あなたの身体はそれに感謝することでしょう: 暗くする。遮光ブラインド、または高品質のフェイスマスクを用いる 静かにする。部屋を防音にする、そして(または)ホワイトノイズを出す機械を用いる 快適にする。自分が支払う余裕のある範囲で最も気持ちのいいベッドとベッド用品を手に入れる。見返りはありますよ。 寒くする。暑い中で寝るのはリカバリーのために良い方策ではありません。部屋を涼しく保ち、質の高い眠りに落ちましょう。
 
    	プログラムを作成するより良い方法:ストレス/リカバリーサイクルを理解する パート1/2
中学1年生の時に私の兄が初めて私にウェイトトレーニングを紹介してくれた時、私はすぐに夢中になりました。その当時の多くの人達のように、私はトレーニング方法を学ぶために人気のボディビルとフィットネスの雑誌に目を向けたのです。 その頃は、インターネットやソーシャルメディア、オンラインコースはありませんでした。私は我慢強くなかったので、できる限り速くより大きく、そしてより強くなりたかったのです。毎月、私はお店に行って、FLEXとMuscle and Fitnessの最新号を買い、没頭したのです。 驚くまでもなく、私のトレーニングプログラムは、非常に典型的なボディビルのスプリットでした。毎日、私は異なる部位をトレーニングしました。正直にいうと、それがほとんどの人がトレーニングしていた方法なので、他にプログラムを作成する方法があるとは思いにもよらなかったのです。 それから25年以上の時間とインターネットができたことで、トレーニングのプログラミングは進化しました。今日では、ほぼ全てのトレーニングプログラムは一般的に下記の三つのカテゴリーのどれか一つに当てはまります: 身体部位ごとのスプリット:ボディビル ムーブメントベース:運動パターンと特異的エクササイズ ワークアウトベース:グループフィットネスのクラス、クロスフィットなど あなたが現在行っている何らかのトレーニングプログラムを見た時、これら三つの土台のどれか一つから成り立っている可能性が高いでしょう。 でも、もしもっと良い方法があるとしたらどうでしょうか? 私がシェアしたいのは、なぜこれらの三つのプログラムの種類の全てがより多くの場合で長期的なゴールではなく、プラトーをもたらすかということです。 なぜそうなのか、そしてそれについて何をすれば良いのかを示す前に、まずはトレーニングがどのようにあなたをよりフィットにするか、ということから始めましょう。 どのように身体がよりフィットになるかについて知っておく必要があること ほとんどの人にとって、フィットネスは巨大なブラックボックスです。彼らはジムに行きます;ウェイトトレーニング、有酸素運動、またはクラスに参加します。そして家に帰ります。 彼らはこれを、何度も何度も繰り返します。 時に彼らは、自身の筋力が増加し、心肺持久力が向上し、服がより似合うようになったと感じるでしょう。 それ以外の時には、彼らは全く向上しません。もっと悪いことに、逆行してしまうこともあるでしょう。 しかし、なぜこのようなことが起きるのでしょうか? 避けられない現実は、ほとんどの人が、そのことについて全くわからないということです。全ては一つの大きな謎なのです。 彼らがいつも非常に頑張っているのに、時々しか結果が出ない理由を説明できないのです。 それは、そもそもどのように身体がよりフィットになるのかを今まで誰も彼らに説明してこなかったからです。バイセプスを追い込んだり、臀筋のサイズを大きくしたりする方法についての数え切れないほどの記事やビデオがありますが、人間の身体の中で起こっていることを説明したものは非常に少数です。 しかし、あなたが多くの時間を努力に費やすのであれば、あなたの結果に対する鍵となることを理解することは重要だと私は思います。 あなたのセットとレップを結果に変える道筋 人間の身体について私たちが知らないことはまだまだ多いですが、科学はフィットネスへと導くはっきりとしたロードマップを示してくれています。全体像の観点から、私たちはそのプロセスを4つのフェーズに分けることができます: トレーニング(ストレスを適用する) 適応のための信号を送る 遺伝子のスイッチを入れる フィットネスの向上(結果) これら4つのフェーズの全てを合わせた時、このプロセスがあなたのフィットネスにどのように関連しているかを示すストレス−リカバリー曲線を得るでしょう: このカーブは、超回復のプロセスを示す一般的なモデル、つまり、トレーニングによるフィットネスの向上、を表しています。教科書や数え切れないほどの記事でどのようにトレーニングが作用するかを表すために使用されましたが、これには大きな問題があるのです… 従来の超回復モデルは、パズルの一つの巨大なピースを考慮していないのです。 これが、あなたのトレーニングが絶えず効果があるわけではない理由です。 理想上では、毎回のトレーニングはあなたのフィットネスの小さな向上につながります−超回復モデルがまさに示すように。ジムに行く度に、筋力または持久力が少し向上するでしょう。 時が経つにつれ、これらの小さな結果が大きな変化へと積み重なります。しかし、私たちは皆、これがそれほど単純ではないことを理解しています。 これについての最も大きな理由がストレス閾値と呼ばれるコンセプトです。 ストレス閾値は、上記のフィットネスの道筋の4つのステップにおいて、適応の信号を引き起こすストレスの量を、トレーニングという形で表しています。 あなたのトレーニングがこの閾値に達しなかったら何が起こるでしょうか?身体は同じように疲労しますが、あなたのフィットネスを向上させるための身体の遺伝子のスイッチは入らないのです。 フィットネスにおけるチャレンジは、それが向上するにつれてストレス閾値をさらに押し上げるということです。言い換えると、あなたがよりフィットになるにつれ、あなたの身体の向上を引き起こすためにストレス閾値まで達するのにより多くのボリュームと強度が必要になります。 これは、ほとんどの人が理解していることであり、そして漸進性過負荷のコンセプト−時間と共に徐々にトレーニング負荷(ストレス)を増加させていく必要があるという考え−が生まれた所以です。 教科書のセオリーとして聞こえが素晴らしい一方で、この話には続きがあります: トレーニングを通してより多くの負荷をかけることで、その後により多くのリカバリーをあなたの身体は必要とします。 これがほとんどの人にとっての限界点であり、ほとんどのプログラムのモデルがうまくいかない点です。 自身のトレーニングの効果が減少していくのを見た時、人々はより多くのことをしようとします:より多くのセット、より多くのレップ、より高重量、より高強度、より多くのトレーニング、と。 向上を引き起こすためのストレス閾値を再び超えることが出来るため、これは少しの間、効果があります。しかし、遅かれ早かれ、身体のリカバリー能力を超えてトレーニングをすることになります。 覚えていてください、より多くのストレスをあなたの身体に課せば、より多くのリカバリーがその後に必要になります。もしボリュームや強度、頻度といった形でストレスを絶えず増加させ、リカバリーを合わせて増やさなかったとしたら、あなたは自身で失敗へのお膳立てをしているのです。 あなたはストレス閾値を超えるために十分な強度でトレーニングすることができないほどの疲労を蓄積することになるのです。結局は、あなたの頑張りが自身を更なる困難に陥らせてしまうのです。 それが、より多くのリカバリーではなく、常により多くのトレーニングを課そうとすることで自身のフィットネスを向上させようとする際の問題なのです。 これは必勝法ではありません。なぜならトレーニングに対する身体の適応方法の基礎に基づいていないからです。
 
    	プログラムを作成するより良い方法:ストレス/リカバリーサイクルを理解する パート2/2
新しいプログラムのモデル:ストレス−リカバリーサイクルの導入 これで、従来の部位ごとのスプリット、ムーブメントベース、そしてワークアウトベースのプログラムのモデルが度々うまく機能しない箇所が明確になったことでしょう。これらのモデルの構成単位は筋群、ムーブメントパターンそして闇雲な強度です。 これらが重要である一方で、全てのトレーニングプログラムの基礎は、身体の自然なストレス−リカバリーサイクルであるべきです。この基礎の上にのみ、動作や筋群といったことを積み重ねるべきなのです。 それぞれのトレーニングの週を、このストレスとリカバリーのサイクルに合わせて設定するべきです。これが、一貫した結果を生み出すために、あなたのトレーニングとリカバリーが逆行することなく、あなたの為になることを確かにする唯一の方法なのです。 これが、フィットネスが、数ヶ月間は向上しその後停滞してしまうことと、数年間にわたる長期的な向上を解放することとの違いなのです。 ストレスとリカバリーを中心にトレーニングの週を構築する方法 ストレス−リカバリーサイクルの観点から考え、そしてプログラムを作成するには、出発点は異なる種類のトレーニングとトレーニング日を、それらが身体にどれだけのトレーニングストレスを課すかということによって分類することです。これは、ウェエイトリフティングのプログラムに最も頻繁に使われる「低強度」、「中強度」そして「高強度」の日というコンセプトと似ています。 私が作成する全てのプログラムにおいて、私はトレーニング日とトレーニングを、全体的なボリュームと強度、つまり総合的なストレスに応じて4つの特定のカテゴリーに分解します。トレーニングの総合的なストレスは、トレーニング負荷とも呼ぶことができます。 ディベロップメント:これは総合的なトレーニング負荷が最も高くなります。これらは、少なくとも1時間はトレーニングするものです。あなたの1RMの90%以上(ウェイトトレーニングをするならば)そして最大心拍数の90%(コンディショニングトレーニングをするならば)に達するように心構えをしましょう。ジムを出る際に歩みが遅くなり、次の日に筋肉痛などを感じるということがわかるのであれば、あなたがディベロップメントトレーニングをしたことがわかります。 スティミュレーション:ディベロップメントトレーニングから一段下がったものがスティミュレーションです。この種類のトレーニングは、一般的にはハードですが、疲労困憊になるほどではありません。1から10のスケールで7または8を狙いましょう。ほとんどのトレーニングであなたのマックスの80%から90%の間でウェイトまたは持久系トレーニングを行います。あなたが良いトレーニングセッションだったと思いながらジムを出て、そして次の日に筋肉痛や疲労がないようであれば、それは典型的なスティミュレーショントレーニングです。 リバウンド(アクティブリカバリー):リバウンドトレーニングはアクティブリカバリーの一種です。これは単に、完全にトレーニングをオフにするというよりも、リカバリーを促進するために何かをするということです。私がどのようにリバウンドトレーニングを作成するかについて詳細に書いてきたので、ここをクリックすることで詳細を知ることができます。アクティブリカバリーのカテゴリーには、リジェネレーションを含めることもできます。マッサージやフロートタンク、電気刺激、クライオセラピー、ヨガ、瞑想、サウナ、冷水浴などは、正しく用いれば、全てリカバリーの促進を助けることができます。何がリバウンドのカテゴリーに入るかを知る方法は、それを行った後にあなたがどのように感じるかです。始める前よりも著しく体調が良いと感じるべきです。それが目的です。 オフ(パッシブリカバリー):この種類のトレーニング日は、全くトレーニングではありません;あらゆる種類のトレーニングまたはリジェネレーションからの完全なオフ日です。アクティブリカバリーとパッシブリカバリーを週に何日ずつにするべきかは、あなたのフィットネスのレベルと、総合的な週のトレーニングストレスによります。一般的なルールは、トレーニング負荷とフィットネスレベルを増加させるにつれ、パッシブリカバリーの日よりも、より多くのアクティブリカバリーの日を設けるべきです。とは言え、精神的なバーンアウトを避けるために、最低でも1日は完全なオフを取ることは重要です。これはあなたのストレス閾値をさらに押し上げてしまうことを防ぐことにもなります。 ストレス−リカバリーモデルの実例 ストレス−リカバリーモデルに則してトレーニングプログラムを作成する方法は、ほぼ無限にあります。新しいモーフィアス コーチングシステムを利用して、モデルの実例がどのようなものかという例を三つハイライトしました。 下のグラフでは、ボリュームと強度の両方がトレーニング週にわたって分配されているのがわかります。ボリュームは各トレーニングセッションにおける分数です。強度は心拍数ゾーンの色で表されています:青は低強度(リカバリー)、緑は中強度(コンディショニング)、赤は高強度(オーバーロード)です。 ストレスとリカバリーを管理するためにモーフィアスを使用することについては、ここから詳細を知ることができます。 プログラム作成のガイドライン 目標は、トレーニングのストレスを中心にプログラムを作成し、週を通してリカバリーを促進するために、アクティブまたはパッシブな休息を周期性のパターンで続くことです。それを実行していれば、あなたは正しい方向に向いているでしょう。 次の三つの原則は、長期的な結果に繋げるために各トレーニング週で最大の効果を得るのに役立つでしょう: ほとんどのプログラムは、それぞれの週において2つのストレス−リカバリーサイクルを中心に作成されるべきです。一般的には、これでフィットネスを向上させるために十分なトレーニングストレスを身体に与える一方で、結果を最大限にするためにリカバリーも最適化します。 一般的に、ディベロップメント(高ストレス)の日を2日連続させるのはできる限り避けたほうが好ましいです。怪我やバーンアウトの増加の可能性を避けるために最低でも2日のアクティブまたはパッシブリカバリーを必要とするような高いレベルの疲労につながります。 目標は、それぞれの新しいトレーニング週を前の週からの残存した疲労なしに開始することであるべきです。これによってオーバートレーニングや回復不全の状態に身体を落とし込むような慢性的な疲労の蓄積を回避します。 次に何をするか ストレス–リカバリーモデルの最も大きな強みの一つが、前述した一般的なトレーニングスプリットとは違い、実質的にあらゆるフィットネスの目標に対して用いることができるということです。 自分の身体の見た目や感じを向上させたいのか、またはパフォーマンスで次のレベルに上がりたいかどうかは問題ではありません。私はこれを、格闘技アスリートの世界チャンピオンから週末戦士、会社の重役、主婦&主夫、そしてその間の人たちと、全ての人たちをトレーニングする際に使用してきました。 週のトレーニングをストレスとリカバリーの基礎を中心に計画しているのであれば、あらゆる身体の部位、エクササイズ、またはムーブメントベースのプログラムをその上に当てはめることができます。 始めるにあたって、あなたの現在のプログラムを見てみましょう: 現在どのように計画されているか? それぞれのトレーニングがストレス–リカバリーの連続体の中のどこに当てはまるか? 過去3〜6ヶ月において一貫して向上していたか? リカバリーを記録していたのであれば、そこにパターンはあったか? 最も強度の高いトレーニングセッション間に、何らかのアクティブリカバリーを組み込んでいたか? 多くの場合で、既存のプログラムをより効果的にするには、少しの改変だけでいいのです。これは、シンプルに、強度の高いセッション間にアクティブリカバリーの日を追加する、または個々のトレーニングを増強または低減させることでもいいのです。 多くの人は、全く同じボリュームと強度を週にわたって異なって分配することが全く異なった結果につながる、ということがわかっていません。 フィットネスは、どれだけのセットとレップを行う、またはどのエクササイズを選択するか、ということ以上のものです。それは、これらの要素をあなたの週間の計画にどの様に計画し分配するかということでもあるのです。 それが、あなたがすでに行っていることに小さな変化を加え、そしてストレスとリカバリーの適切なバランスに行き当たった時に、大きな向上を見ることができる理由なのです。
 
    	絶対に欠かせない長時間・低強度の心血管系運動 パート1/4
聞きたくないかもしれませんが、ぜひ聞いてください。 きっと、皆さんのプログラムに、低強度のコンディショニングトレーニングを組み入れる必要がある可能性は高いはずです。 長時間・低強度の心血管系運動には計り知れない効果があります。 発達した心血管系機能。 より深い安眠。 より少ないストレスと不安。 皆さんには2つの選択肢があります。近年提唱されているホットで人気のあるコンディショニングの「定番」への挑戦になるかもしれません。 すぐさま「コメント」欄へスキップして、私を激しく非難する。そして、お気に入りの教祖的人気の指導者が提唱する方法を信じ続けるか、または、 このポストを完読し、皆さんが実施しているトレーニングにどのように関連しているかを考え、低強度の心血管系運動をプログラムに取り入れることを検討する。 選択するのはあなたです。 まずは話の背景から: 私は、NSCA(ナショナルストレングス&コンディショニング協会)から思いがけなく「パフォーマンストレーニングジャーナル」への投稿の依頼を受けました。 記事にはいくつかの規定がありました: 750−1000語の範囲でなくてはならない。 あまり「科学」に偏りすぎない。 コンディショニングに焦点を絞る。 この規定そのものが、いくつかの問題となったのです: 750-1000語とは、私がこれまでに書いた長めの記事の序文と同じぐらいの単語数しかありません。私が有償で書き上げる原稿は、何万語もあり、750-1000語では、ウォームアップにもならなければ、自分の意見を裏付けることさえできません。 引証しなくてはならなくても、妥協案が見つかりません。科学が好きな人は科学を要求します。すべてに関して引用や参考文献を求めます。コーチ方法の結論だけを知りたいという人は、リサーチのことなんかほとんど気にしていません。それは、どうせ読んでも分からない暗号のような論文や記事を著者が当然数多く参考にしているだろうと仮定しているからです。私見ですが、これは、往々にして、リサーチが「やり過ぎ」または「少な過ぎ」てしまい、どうにもうまくいかない状況のようです。 最後に大事なことですが、すべてのことを狭い範囲の要点に絞り込まなくてはなりません。最初、ここIFAST(著者のトレーニング施設)で実践されているコンディショニング評価を網羅しようとしましたが、これを適当な範囲まで減らさなくてはならない(編集方針に適合させなければならない)ことに、すぐに気がつきました。 そして記事が出て一日も経たないうちに、ツイッターに抗議のつぶやきを受け取りました。名前を聞いたことも、会ったこともない人物から、心臓の左心室を過度にトレーニングすることができるなどと、訳も分からないことを書いている等等とね。それでも彼の絶え間ない突っ込みのおかげで、私がここに本当に長いブログポストを書くことになったわけですから、皆さんはラッキーです! じつは、理由は他にもたくさんあるのですが。 人から賢いと思われようが、賢くないと思われようが、私はまったく気にしませんが、皆さんには是非好ましい成果を遂げてほしいのです。 フィールドスポーツにおいて、慢性的に交感神経優勢の選手が、解糖系エネルギー供給機構にばかりに頼り、試合で3、4分も経たないうちにガス欠になるのを見るとやりきれない気持ちになります。「一生懸命がんばる」だけではない他のコンディショニング方法やエネルギーシステムの育成方法も存在することを、そんなコーチや選手に理解してほしいのです。 ひとつのエネルギーシステムトレーニング(たとえば、高強度インターバルトレーニング、略してHIIT)が、すべての解決策であるという考えにはうんざりしています。20:10(20秒間の高強度運動:10秒間の休息)タバタ式インターバルを2回行えばガンが治ると思っている人だっているにちがいません。 (注:皆さんが良く行う、ただ単に20:10インターバルを8回繰り返すのは、タバタ式ではありませんが。) 残念ながら、すべての基準をカバーする、万能な唯一のコンディショニング方法はありません。その代わりに、有酸素系の基礎を発達させ、高強度と低強度の混合方法を時間をかけて実施すれば、より回復力のある、より良くコンディショニングの整った選手を育てることができます。 では、なぜこれらのことがそれほど重要なのか、生理学の基礎から始めましょう。 長時間・低強度の心血管系運動の効果 有酸素トレーニングはひどく非難されています。 しかし、有酸素トレーニングは、皆さんが考えているようなものではないということを主張したいと思います。 ここでは、長時間運動について焦点を絞りお話ししましょう。総合格闘技のアルティメイトMMAコンディショニング教本でジョエル・ジェイミソン氏は、このタイプのトレーニングを心拍出量向上トレーニング、または略してCO向上トレーニングと呼んでいます。 CO向上トレーニングだけが、有酸素系エネルギー供給機構をトレーニングする唯一の方法ではありませんが、たいへんパワフルで多くの効果が見込まれます。 ATP生成の増加 もし、生理学の基礎の授業を取ったことがあれば、身体のエネルギー生産は最終的にATPとなることをご存知ですね。ATPは、私たちの筋肉を収縮させるための「燃料」のようなものです。ですから、これなしでは、私たちの身体は役に立たなくなってしまいます。 人体には3種のエネルギーシステムがあります: ATP-クレアチンリン酸系 無酸素(解糖)系 有酸素系 この3つシステムにはそれぞれ明確な短所と長所があるというのが、すばらしいところです。 ATP-クレアチンリン酸系は、一工程しかないので最も速くエネルギーを産生できます。 その一方、ATP-クレアチンリン酸は、たった6-10秒間しか燃料を供給できません。これでは、ダメですね。 有酸素系は、スペクトラムの反対端に位置づけることができます。有酸素系では、エネルギー供給速度が最も遅くなりますが、スタートすると驚くほど生産的で回路を一周するだけで36ものATPをどんどん作り出します。 有酸素系エネルギー供給機構のもうひとつのメリットは、それがエネルギーをすべて出し切るまで、身体は何時間でもこの機構に燃料を頼れるということです。 ATP-クレアチンリン酸系と有酸素系の中間的存在に無酸素(解糖)系があります。エネルギー産生が速い(ATP-クレアチンリン酸系のように)というメリットがありますが、長時間継続する容量がありません。 この他の欠点として、高強度の無酸素運動は、精神的にも身体的にもまさに過酷です。 結論を言えば、長時間継続するような運動ができるようになりたければ、しっかりとした健康的な有酸素系エネルギー供給機構が必要なのです。 回復の向上 もし、長時間エネルギー産生が欲しい、または必要であれば、有酸素系エネルギー供給機構システムが担当であることは明白です。 しかし、そんなことはすでに広く知られていることで、多くの人達がまだ気づいていないのは、頑強な有酸素系エネルギー供給機構が、強度な反復運動後やトレーニングとトレーニングの間でもより速やかな回復を可能にすることです。 トレーニング中に交感神経系が高まりますが、これは常に活性化させたりスイッチを入れたりするべきものではありません。そうなってしまうと、回復を妨げ、睡眠に影響を及ぼすでしょう。
 
    	絶対に欠かせない長時間・低強度の心血管系運動 パート2/4
長時間・低強度の心血管系運動の効果(続き) 心臓の効率性 ここから、COタイプトレーニングに特有な肝心の詳細に入っていきます。 先ほども言いましたが、COとは、心拍出量のことでしたね。つまり、トレーニングのターゲットは主に心臓なわけです。私より賢い人達は、末梢系の適応(たとえば、筋肉、酵素、毛細血管化など)よりも、中枢系の適応(たとえば心臓)を追求していると言うでしょう。 低強度トレーニング(一般的に120-150回/分)をする場合、最大量の血液が心臓の左心室へ流入します。 強制的に左心室に血液を送り込むと、血液は心臓壁をストレッチするに十分なだけ、そこに留まります。時間の経過と共に、適応が起こります。つまり、単純に左心室はストレッチされ、大きく、そして広くなるのです。 心臓壁をストレッチすると、心臓の拍動ごとに、より多くの血液を取り込み、送り出すことができます。これを専門用語で、一回拍出量と言います。つまり、一回の心臓の拍動によって拍出する血液量のことです。 これらすべてのことが、心臓の効率性を上げるのです。拍動ごとに血流を増やせたら、心臓はこれまでのように速く拍動する必要がなくなるのです。 なので、心拍出量向上トレーニングは、一回拍出量を増加させ、安静時の心拍数を下げるのです。 すばらしいでしょう? 高強度エクササイズの実施が心臓に与える効果は、やや異なります。心臓が大きく広くならない代わりに、心臓壁が厚くなるのです。 考えてみてください。心臓が速く拍動するということはつまり、心臓はできる限り速く、そして力強く血液を心臓に戻し、送り出そうとしているということです。 よって、心臓への適応は、高強度エクササイズと低強度エクササイズとでは大きく異なるのです。この適応は、心臓への影響だけではなく、広範囲にも影響をもたらします。 続けて読んでくださいね。 自律神経の転換 私たちのクライアントと選手を評価する上で重要な事柄のひとつは、副交感神経または交感神経のどちらが優位になっているかということです。 手っ取り早い入門として、いくつか覚えておきたい事項を挙げておきます: 交感神経 ― 硬く緊張した筋肉、不安感、闘争・逃走反応など 副交感神経 ― 落ち着き、リラックス、休息と消化など クライアントや選手が、副交感神経または交感神経どちらが優位(心臓の適応に伴って)になっているかを調べる簡単な方法のひとつとして、安静時の心拍数チェックがあります。 もし、常に心拍数が60回/分より高い場合、交感神経がより優位であると言えます。想像できると思いますが、安静時の心拍数が高ければ高いほど交感神経がより優位になります。 もし、常に心拍数が60回/分より低い場合、副交感神経がより優位であると言えます。 COスタイルのトレーニングは、交感神経を鎮めるのに役立ち、それによって落ち着き、リラックスできるようにします。CO向上トレーニングをほんの数週間プログラムに取り入れた結果として、どれほどリラックスし、よい睡眠がとれたかを、数多くのクライアントと選手が、コメントしています。 高強度運動のトレーニングとトレーニングの間のリカバリー 優秀な選手はすべて、長時間にわたってハードに動かなくてはいけない時間があり、解糖系を使います。 これが問題なのではありません。実際、いずれどこかの時点で起こることだからです。 問題は、解糖系で回り始めてしまったら、そこから抜け出すことができるのか?ということ。 有酸素系の発達が不十分な選手が、試合中に1度か2度ハードにいくと。解糖系から絶対抜け出せなくなるというケースが多いようです。 なぜ彼らが疲労しガス欠になってしまうか、これで説明がつきます! 発達した有酸素系エネルギー供給機構は、嫌気的代謝をなるべく使わないですむようにするだけではなく、高強度(無酸素)エクササイズ後、素早く有酸素系機構に戻します。
 
    	絶対に欠かせない長時間・低強度の心血管系運動 パート3/4
ロングスロートレーニング時間の連鎖 皆さんは、映画『8-Mile』の中で、エミネムがMCバトルで宿敵を倒す、あのシーンを覚えていますか? 彼は、対戦相手が何も言えない状態にして去りましたが、それが私の目指すところなのです。 皆さんが何を考えいそうなのかは想像がつくので、この話はここまでとしましょう: “長時間・低強度の心血管系運動は、動作を遅くさせる” 仮に、皆さんが、この地球上で最速、最強で最も爆発的な選手を担当しているとしましょう。そして、彼の運動能力と回復の向上を図るために心拍出量向上トレーニングを始めたとします。 言いたくはありませんが、我々の動きは自然発生的にスーパースローになったりはしません。 皆さんは、マラソンランナーを継続的にトレーニングして、見た目もパフォーマンスも、大きな遅筋繊維になるように形態を変えようと考えることはないでしょう。 覚えておいてください。身体で起こる適応は、ひとつのトレーニングだけではなく、実践しているすべてのトレーニングが基となります。 現行のトレーニングプログラムの一環で、速く走ったり、高く跳躍したり、重い重量を持ち上げたりしているならば、これらすべてが、COスタイルトレーニングの欠点を相殺または軽減してくれます。 もうひとつ素晴らしいことに、いったん心臓のコンディションが良くなったら、この同じトレーニングを延々に繰り返す必要がないということなのです! カギとなるのは、適応した状態を維持するということ。時々COスタイルトレーニングに戻るだけです。ただし、獲得した適応を維持するために、是非とも、より強度の高い有酸素トレーニングを実行してください。 “特定のスポーツに限定していない” 私は、まず真っ先に、あなたがプレーしている「スポーツ」の定義は何かと問うでしょう。 ほとんどのチームスポーツ(サッカー、バスケットボール、バレーボール、フットボールなど)は、有酸素系エネルギー供給機構に驚くほど頼っています。PubMed(無料で公開されている医療文献検索システム)で、時間-運動の分析に関する文献を検索してみれば分かると思いますが、同じ結論に至ると思います。 課題としては: スポーツ観戦をする際、単に始終ボールばかり追っていたら、大忙しです。選手たちは、頭を切り落とされた鶏のように走り回っています。 ボールを見ているようではいけないのです。私たちは選手を見てなくてはならないのです。 もちろん、頭を切り落とされた鶏のように、ボールを追いかけて走り回っているだけの選手もなかにはいますが、多くの選手は高強度の動きの合間に低強度で動いていたり、まったく動かず立っていたりします。 科学的な裏付けが必要であれば、私の理念を強固に支えてくれる、以下のような研究論文を読んでみてください: Repeated Sprint Ability #1 Repeated Sprint Ability #2 Aerobic Endurance Training もちろん、これら以外の研究論文はたくさんありますが、ここに挙げた論文は、議論の出発点として適していると思います。 優れた有酸素系エネルギー供給機構の構築は、常に高強度ではないとしても、「特定のスポーツに限定した」ものです。有酸素系の発達が乏しいのであれば、CO向上トレーニングは、有酸素系の基礎を再構築するための素晴らしいトレーニング方法であるということを覚えておいてください。 これは私が言わなければならないもう一つの言い分です。どうすればいいかというと: 「特定のスポーツに限定した」トレーニングは一年中実施する必要はありません!また、すべてを高強度にする必要もないのです。 実際、私が担当しているプロ選手達は、チャンスがあればいつでもオフシーズン用の低強度エクササイズの練習に緩めます。 次のことを考えてみてください:プロのサッカーシーズンは、9-10ヶ月間もあります。彼らがキャンプにまた戻る前には、せいぜい6-8週間しかありません。 NBAもそれほどよくありません。試合がいつ終わるかにもよりますが、10-12週間のオフシーズンしかありません。 そんな彼らをジムに送り込む前に、休養と回復のために、まずは2-3週間のダウン時間を設けます。 低強度エクササイズは、トレーニングに戻ってからのケガのリスクを軽減するだけではなく、休暇中に失われた基礎を再構築するためでもあります! ごく簡単に言ってしまえば、有酸素系の土台が大きく安定してしっかりしていればいるほど、シーズンに臨んだ時、回復力はより優れたものになるということです。私のお気に入りの、チャーリー・ワイングロフ氏の引用句があります: 「高い有酸素系能力は、身体運動能力への耐性向上をもたらす。」 簡単に言えば、高強度と低強度のエクササイズのバランスをとる必要があるということです。 “解糖系トレーニングは、有酸素系発達を促す” なぜこのようなおかしなことになるのか、私もまったく分かりませんが、できる限り解説します。 単刀直入に言えば: 有酸素系トレーニングは、無酸素系トレーニングと直接競合します。 適応の仕方は完全に相異する。 心臓は異なる適応をする。 身体が産生する酵素は異なる適応をする。 細胞のミトコンドリアは異なる適応をする。 重要なので何度も繰り返しますが、適応の仕方は、正反対なのです。 最大の問題のひとつは、とりわけトレーニング不足の個人を対象とした研究にあります。トレーニング不足の個人の場合、すべてのことをいっぺんにさせても、何らかの改善はみられるのです。 文字どおり、月・水・金をパワーリフティングのルーティンにし、火・木・土をクロスカントリーランニングにしても、おそらくストレングスもコンディショニングも向上するでしょう。 しかし、これらのことを長期にわたり実施していたら、成果はおそらく頭打ちになることでしょう。クライアントや選手が成長するにしたがって、より正確なプログラム作りをしていかなくてはならないのです。そして、各プログラムに競合しないものをひとつ、もしくはふたつ組み込むようにします。 そうなると、みなさんの中にはこう考える人がいるでしょう。「でもマイク、タバタ研究をどう思うのですか? タバタトレーニングでは、無酸素系トレーニングで有酸素系能力を向上させました。」 それはそうなのですが、研究全体を読んでいただくとお分かりのとおり、高強度グループでも定常状態トレーニングを含む低強度トレーニングを週に1日行っていました。この場合、タバタグループでは、30分間の定常状態サイクリングを、VO2max(最大酸素摂取量)の70%で毎週行ったということになります。 さらに、彼らはタバタトレーニングの前に毎日、ウォームアップとして10分間の低強度サイクリング運動をしていました。1週間に換算すると70分間の低強度エクササイズとなります。 研究を少し取り違えて理解していたかもしれませんね? CO向上トレーニングには多くの効果があること、そしてたいていの場合、欠点より利点の方が大きいということを、なんとかわかっていただけたでしょうか。 さて、ではだれがCO向上トレーニングを必要としているかを調べるにはどうすればよいか、また、いくつかのトレーニング方法の選択肢について見ていきましょう。
 
    	絶対に欠かせない長時間・低強度の心血管系運動 パート4/4
評価手順 IFASTでは、身体の効率性を調べるのにいくつものチェックをします。こちらが要となる3つのチェック方法です: 安静時心拍数 ワンミニットゴーテスト 修正版クーパーテスト これらのテストによって、選手の心臓の効率性と心拍数の回復を調べることができ、嫌気性閾値を推測することができます。 もし、長時間・低強度トレーニング(つまり、CO/心拍出量向上トレーニング)が必要かどうかを調べるには、安静時心拍数が最も手っ取り早い手掛かりとなるでしょう。 ほとんどのクライアントや選手のための私たちの目的は、彼らの安静時心拍数を60回/分未満にすることです。簡単に聞こえますが、良くコンディショニングされた(たとえば、体脂肪が少ない)選手でも安静時心拍数が60後半から70前半から抜け出せないことがよくあります。 クライアントや選手の安静時心拍数が高い場合、交感神経が優位(継続的な闘争・逃走状態)であることが考えられます。これは、エクササイズやセット間のみならずトレーニング間の回復にも影響します。 さらに、そのような選手やクライアントは、良く眠れていないことが多く、これもまた回復に悪影響を及ぼすと考えられます。 このような選手を担当する際、CO向上トレーニングが、彼らを救う手段のひとつとなるのです。 心拍出量をどのように向上させるのか さて、そろそろ核心に入ります。まずひとつ明確にしておきたいことがあります: 心拍出量向上トレーニングは、有酸素系エネルギー供給機構を発達させる唯一の方法ではありません。 先述しましたように、アルティメットMMAコンディショニングの8つの異なる方法についてジョエル・ジェーミソン氏は、言及しています。 8つも! 心拍出量向上トレーニングはそのなかの一つで、必要であれば実践します。重複しますが、心血管系のコンディションが不十分である(安静時心拍数が60より高い)場合、有酸素系機構の再構築を促進するための一つの方法として、COトレーニングを使います。 心拍出量向上トレーニングの実施 心拍出量を向上させる際の基本的なエクササイズ手順は下記のとおりです: 120-130回/分で30-90分間行う。 そして、お決まりの次の質問は、「何をすればよいでしょうか?」でしょう。 私の親しい友人、エリック・オッター氏は、「心筋はまぬけだよ」とよく言います。 ですから、目標としている心拍数の範囲内であれば、この時間内に何をするかはまったく重要ではありません。 筋肉オタクは、スレッドドラッグ、プロウラープッシュ、その他のエクササイズやモビリティドリルの組み合わせなどを好むでしょう。 選手であれば、低強度の技術的なトレーニングのために、このエクササイズを取り入れるかもしれません。デイブ・テニー氏が担当しているサッカー選手は、競技に関連した感覚を得るためにドリブルをするそうです。 バスケットボール選手であれば、コート内でのフットワークやボールハンドリング、特定な動きなどの動作の確認をするのもよいでしょう。 心拍数を120/130-150回/分の範囲に維持さえしていれば、うまくいきます。 どんな人達に有効か? この種のトレーニングで最も顕著に効果が現れる代表的な人達は、スポーツをしていてもすぐにガス欠になる選手です。 有酸素系の基礎が乏しいと、単純に長時間の競技ができなくなるだけでなく、高強度エクササイズの繰り返しからの回復能力にも悪影響を及ぼします。 フットボール、バスケットボール、サッカーのような有酸素系優勢型のスポーツをする選手にも顕著に表れます。もう少し大ざっぱな回答としては: ほとんどの人に、心拍出量向上トレーニングは有効であると私は思います。 考えてみてください。近年、私たちはいつでもせわしなく行動しています。 ジムに行き、せき立てるようにトレーニングする。 遅くまで起きていて、十分な睡眠を取らない。 通勤、仕事、私生活さえも過度のストレスを生じる。 これらすべては、交感神経系とストレス反応の慢性的な過活動を引き起こします。 私たちが健康と生活のために毎日できる最良のことが2つあります。まず毎日完全な深呼吸を10回行い、そして低強度エクササイズを週2回行うことです。 やってみてください。心拍数を15-20回/分低下させることができたら、きっと見た目にも気分的にも改善するに違いありません。 HITT(高強度インターバルトレーニング)はもう行わないということ? この大作を書き終える前に、最後のパンドラの箱をあけておきましょう: マイク、つまり、もう高強度トレーニングは必要ないということですか? 私は、決してそんなことを言ってはいません。時と場合によって、高強度トレーニングは当然必要となります。 目的が脂肪燃焼である場合、高強度インターバルは、手っ取り早く脂肪の減少を確実にします。しかし、これには議論があります。中には体調がまったく整っていないクライアントもいます。彼らの暮らしぶりを本格的にケアするのであれば、生理学的観点からして、有酸素系の基礎と土台をまず作る方が、理屈に合っていると思います。 高強度インターバルをロングレスト(長めの休息)インターバルと組み合わせても、有酸素系エネルギー供給機構の向上を促進します。強調しておきたいのですが、CO向上トレーニングは、有酸素系トレーニングのひとつの例に過ぎません!他にも爆発的効果を生む性質のトレーニング方法はたくさんあります。私たちの最も重要な仕事は、この運動と休息の比率をコントロールすることです。 基本的に無酸素系の特徴が強いスポーツ(レスリング、総合格闘技など)を行っているのであれば、トレーニングプログラムの最後に、解糖系エネルギー供給機構の構築のために時間を割くべきでしょう。覚えておいてください。しっかりした有酸素系の土台ができていれば、それよりさらに大きな解糖系エンジンをその上に搭載できるのです。さらに、高強度のトレーニングの合間の回復が速くなります。 ジョエルの文献やタバタの研究を読んでみると理解できますが、トレーニング開始後の4−6週間で解糖系エネルギー供給機構に大半の適応が起き、8週間になると限界近くまで適応が生じます。 だとすれば、それ以上続けて限界に挑戦する必要があるのでしょうか?適応の起こり方が速いのは結構ですが、私達に必要な適応なのでしょうか? クライアントにとって? 選手にとって? 今後大きな前進を遂げるためにも、一歩後退してみるのも賢明かもしれません。 まとめ クライアントや選手の目的が、トップアスリートになることであっても、また単に気持ち良く身体を動かすことであっても、心拍出量向上トレーニングは、ほとんどすべてのプログラムに組み入れることができます。 心拍出量向上トレーニングは、高強度トレーニングと比べあまり格好よくありません。激しくハードコアでもありませんが、その効果は計り知れないほど広範囲に及びます。 皆さんの目的が、気持ちよく動けて、回復が速く、ストレスや不安を抑えることであれば、トレーニングプログラムに欠けているのは、CO向上トレーニングなのかもしれません。
 
    	未だかつてない速さで回復するためのトレーニング方法 パート1/3
ハイパフォーマンスリカバリートレーニングの新しい科学 フィットネス業界に携わるほとんどの人は、回復という言葉を聞くと、より多くの睡眠を取る、より良く食べる、常にストレスを抱えないようにするなど、ありきたりなことを考えます。(より新しい流行に傾倒していれば、ホットサウナやアイスバス、フロートタンク、クライオセラピー、瞑想などを考えるかもしれません) もちろん、これらは全て良い戦略です。唯一の問題は:ほとんどの人が、こういったことを一貫性を持って行うことができていないことです。 私はこれまでのキャリアを通じて、常に実際に何が起きているのかという大きな視野で物事を見るようにしてきました。回復について考える時に、私が見てきた一番大きなことは、上述のような戦略は一般的にジムの外で行われるということです。 これは重要なポイントです。そしてこのポイントこそ、私たちが回復にどのくらいの価値を置いているのかを示しており、大抵の場合、いかにそれが口先だけで終わっているのかを表しています。 現在、多くの人のフィットネスに対する取り組みは、全身の力を振り絞り、疲労の限界まで追い込む場であるジムでの時間です。一方で、回復は一般的には課外活動ポイントのようなもので:行えば、いくらかボーナスポイントをもらえますが、主要な課題(ワークアウト)がすでに行われているのであれば重要なことではないと考えられています。 私の記事である、なぜ高強度トレーニングに対する執着が私たちをダメにするのか、をすでに読んでいれば、あなたはすでにこのアプローチにどのような欠点があり、なぜうまくいかないのかを理解しているでしょう。今回は、あなたがこれまで一生懸命行ってきたことの成果をようやく得ることができる新しいアプローチの出番です。 これが、なぜ私が今回、すぐに行うことができ、回復を促進し、より良い結果を得ることができ、ジムに来た時よりもより良い気持ちでジムを後にするための、特別な種類のワークアウトを共有したい理由です。 しかし、詳細について述べる前に、どのようにしてこのワークアウトができたかの背景を知ってもらうことが大切です。 一流のパフォーマーをその他大勢と分けるもの(あるいは、フィットネス業界が知らない軍隊の知恵) 90年代の後半、そして2000年代の初め、米軍は、様々な特殊部隊の「燃え尽き症候群」や疲労についての研究に莫大なお金と資源を投資し始めました。彼らの目的は、なぜ戦場でのストレスをうまく扱える(ナビゲーションスキルを保ち、精確に銃を撃ち、正しい戦略判断をする)兵士とそうでない兵士がいるのかを明らかにすることでした。 この研究の一部として、米軍は、特殊部隊の兵士たちを、選抜や高レベルの戦術訓練コースなど、様々なストレスのかかる期間にわたって追跡しました。 この期間中に、米軍は、様々な認識及びパフォーマンステストを用いて、パフォーマンスを測定するとともに、アドレナリン、コルチゾール、ニューロペプチド Y(NPY)といった様々なストレスホルモン、さらには心拍変動(HRV)を計測、追跡しました。 目標は、ストレスに対処できる兵士と対処できない兵士を隔てる特定の生理的な特性があるのかどうかを理解することでした。 疑いの余地なく、最も突出していたのは心拍変動(HRV)のデータでした。「一流の兵士」-選抜およびサバイバルスクールを通過することができた兵士 -は、ストレスのかかる事象が起こった24時間後に、かなり高い心拍変動(HRV)の値を示しました。 下記の写真を見てください。一流の兵士と一般の兵士を比べた場合、両者のHRVには明確な違いが見て取れます。 「どうして以前は気づかなかったのだろう…?」 数年前に軍の研究を初めて読んだときは、面白いと思いながらも、それほどの驚きはありませんでした。そのデータを再度読み返したのは1年前でした…そして、以前は見逃していたものが飛び込んできたのです。 私が見逃していたのはこの段落です: 「優れたストレス耐性を持つ人は、ベースライン及びストレスにさらされているときのどちらにおいても、有意に異なるHRVのパターンを示していました。HRVのこれらの違いは、ストレスにさらされている最中、及びストレスにさらされた後に行う実際のミリタリーテストや認識神経心理学テストのパフォーマンススコアの予兆となるものです。」 これこそが、私の目に飛び込んできたものです:「HRVのパターン…テストパフォーマンスの予兆となる」 つまり、軍は、HRVの特定のパターンが、ストレスに直面した状態で兵士がうまくパフォーマンスを発揮できるかどうかを実際に予測できることを発見したのです。 このことに気づいた時、私はこの発見をフィットネス業界に応用する方法を見つけなければいけないと思いました。軍が、HRVのパターンにより、兵士がストレス下に置かれた状態で能力を発揮できるかを予測することができるのなら、アスリートにも同様のことができるかもしれないと考えたのです。 これが、私が、フィットネスに関する予測ができるHRVのパターンを見つけるために機械学習-人工知能(AI)の型-を使い始めた経緯です。 世界最大のHRVのデータベース – そのデータが語る物語 2011年の後半にバイオフォースHRVを発表した時、私の目標は、私が過去10年間にわたってクライアントやアスリートに使用してきたものと同じ強力なテクノロジーに、多くの人がアクセスできるようにすることでした。 それまでは、最大3万ドル(約330万円)もするHRVシステムを使っていました。しかし、モバイル機器技術の成長がHRVを全ての人に手が届くものにすることを可能にしました。 その時は認識していませんでしたが、6年以上にわたって数千人から集めた150万を超えるHRV測定のデータベースを構築することは、私が想像していた以上にはるかに価値のあることでした。全ての数字を掘り出して、トレーニング、ストレス、回復、及びフィットネスの変化の関係性に対するより良い理解に役立つ何らかのパターンや傾向がないかを見ていた時、突然あるパターンが浮かび上がってきたのです: 高強度のトレーニングセッションの翌日にHRVに増加が見られる人は、300%高い確率で、その後3~5日間の平均HRV(一般的な有酸素フィットネスレベルの指標)にも増加が見られます。 つまり、私は軍が発見したのと同じHRVのパターンを見つけたのです。データが示していることは、ストレスにさらされた(この場合は高強度トレーニングの)翌日に測定したHRVは、その後数日間のうちに、フィットネスの向上があるかどうかの予測に役立つということです。 なぜそれがそんなに重要なのでしょうか? その答えは、激しいトレーニングセッション後の最初の24時間の回復とその後に得ることができる成果との間の、明確なつながりを示しているからです。 繰り返します。 激しいトレーニングセッション後の最初の24時間の回復と、その後に見られる成果には、明確なつながりがあります。 これはつまり、成果を最大化するために行うことができる最も重要なことは、高強度セッションの直後の24-48時間以内に、私が「回復状態」と呼ぶ状態に身体を移行することです。 これはフィットネスのアプローチとして、高強度のトレーニングセッションをひたすら繰り返すことよりもはるかに重要なものです。 フィットネスの一つの指標に対して、24時間のHRVしか評価できませんでしたが、軍の研究と同じデータを支持することから、この二つの関係性は非常に重要なものです。これは回復がどのくらい重要なのかを表しています。 身体を回復状態に移行する能力は、ハードワークから最大の成果を得ることができるか、それともバーンアウトしてしまうかを真に分けるものです。 しかし、なぜ私がこのパターンが存在すると信じているか、そしてそれがあなたにとって何を意味するのかを説明するために、回復とは一体何であるかについて少し考える必要があります。
 
    	未だかつてない速さで回復するためのトレーニング方法 パート2/3
ハイパフォーマンスリカバリートレーニングの新しい科学 なぜ、身体を「回復状態」へ移行することが、トレーニングの成果を実現する鍵となるのか 前述の通り、ほとんどの人は、回復を活動の範囲で考えています:睡眠、十分なタンパク質の摂取、仕事で過度に緊張しない、など。しかし、回復とはそれだけではありません。 回復において最も大切なものは、エネルギーです。 より明確に言えば、回復とは、あなたの脳が、貴重で限りあるエネルギー資源をささげる場所として、どこを選ぶかということです。 身体には、文字どおり何兆個もの細胞があり、これらの細胞は全てエネルギーを必要とします。そのため、身体は、組織の再建のような大変なプロセスに資源を向ける前に、基本的な生命活動のニーズが満たされていることを確実にします。(これは、脳は大きな筋肉を構築することよりも命を維持させることに関心があることを意味します) このことを理解する最も良い方法は、身体が潜在的に、組織をより大きく、より強く、より機能的にする修復や再建にエネルギーをささげる生理学的状態として、回復を考えることです。 私はこれを回復状態と呼んでいます。最近大きな注目を集めている「フロー状態」と同様に、身体を回復状態に移行するためにできる特定のことがあります。そしてこれを行うと、回復(およびそこから得られる成果)は劇的に加速されます。 回復状態の内側 身体はどのように回復状態へ移行するのか(そして何が回復状態への移行を抑制するのか) 上の図からわかるように、同化ホルモンやアミノ酸の高い分泌レベルから良好な血液の流れ、充分なグリコーゲン貯蔵まで、身体には回復状態へ移行するために必要な幾つかの異なる要素があります。 これと同じくらい大切なのが、ストレスホルモンのレベルが低いことです。 血流の中にストレスホルモンがあると、身体は自動的に回復に費やすエネルギーをストレスホルモンの増加の原因となっているもの - たとえそれが精神的なストレスだけだとしても - に対処することに向けます。 つまり、ストレスはどんな形であれ異化作用であり、回復は同化作用です。この二つの根本的な違いは、単に私たちのエネルギーの大部分がどこに向けられているのかということのみです。 ここで注目するべき最も大切なポイントは、回復状態の中心では、高い副交感神経系(PNS)の機能が全てに関連しているということです。これは、回復に関わる多くの同化プロセスを根本的に誘引しているのがPNSだからです。 これこそがHRVが回復と密接につながっている理由であり、私が先述したパターンが見つかったと信じている理由です。HRVは副交感神経系活動レベルの指標です。HRVが増加している時は、身体が回復状態にあるというサインです。一方で、HRVが減少している時は、身体は全体的に異化状態にあり、回復は劇的に遅くなります。 軍隊の研究では、一流の兵士は、基本的により上手く身体を回復状態へ移行することができたため、選抜や戦術学校のストレスに対処することができました。同じように、バイオフォースHRVにより、高強度のワークアウトをした翌日にHRVの増加が見られる人々は、より多くのエネルギーを回復に向けることができるため、格段に高い確率でフィットネスの向上が見られます。 これは、より多くのエネルギーが、より大きく、より強い筋繊維の構築、より多くのミトコンドリア、神経系機能の向上、脳に新しい技術や能力を植え付けることに向けられていることを意味します。 このことから、回復状態へ移行できることがどれほど大切なことなのかがわかります – まさに、あなたのハードワークの結果を生み出すものであり、また、壊すものでもあるのです。 これを受けて、私は昨年1年間ほどを、身体を回復状態へ移行し、高強度トレーニングに必要なバランスを提供するのを助ける特定の方法をテストし(多くは私自身の身体で)、微調整し、洗練することに費やしました。 ハイパフォーマンスリカバリートレーニング(HPR)の紹介:身体を回復状態へ移行するのに役立つ新しい種類のワークアウト トレーニングを回復の方法として使うという概念は、決して新しいものではありませんが、現在よく行われている方法は、その方法を行った結果として望んでいる多くのことを達成できていません。大抵の場合は、数種のモビリティードリルと低強度のカーディオ、ランダムなウェイトリフティングを数セットという構成です。 正直に言いましょう:この種のリカバリーワークは、とにかく退屈であり、回復をわずかに改善するにすぎません。人々がこういったリカバリーワークをジムで行わないのには理由があります:これをやるために費やす時間と労力に十分な価値を感じていないからです(実際、大抵の場合は価値がありません)。 私は、研究や数年にわたる私自身のHRVの経験を基に、回復を加速するためのジムの使い方、トレーニング方法には、もっと良い方法があるに違いないと思っていました。退屈でなく、とても効果的であり、直後に違いを本当に感じることのできる方法が。 この、より良いアプローチを見つけるための探求が、私をハイパフォーマンスリカバリー(HPR)トレーニングの開発へと向かわせました。数多くの実験、試行、エラー、数え切れないほどのHRV測定を繰り返し、ジムで回復を加速する新しいトレーニング方法をまとめたのです。 ハイパフォーマンスリカバリー(HPR)トレーニング: 身体を回復状態へ移行するトレーニングセッションの数時間後に、身体を回復状態へ移行し、直前の高強度トレーニングの効果を高めます。 血流を刺激回復を早めるのではなく、遅らせるような追加のストレスを与えない範囲で、全ての筋繊維への血液の流れを刺激します。 副交感神経系の活性 — ワークアウト後、数時間でHRVが上昇するようにします。 回復を促進するメタボリックシステムを体内で発達させる — 生活のストレスに耐え、対処する能力を全体的に改善します。 呼吸と動きの質を向上する関節にかかるストレスを減少し、回復を妨げる可能性がある不必要なストレスホルモンの増加を抑制します。 実際に楽しい(かつチャレンジング)HPRは退屈や単調でなく、開始から終了まで30-45分以下であり、あなたの週間スケジュールにも簡単に合わせられます。 非常に効果的HPRセッションの後は、ジムに来た時よりも非常に良い気分でジムを後にすることができます。 遠慮なく言わせてもらいます:真剣にトレーニングに取り組んでいる人は誰でも、プログラムの通常の部分としてHPRトレーニングを取り入れることを始める必要があります。HPRトレーニングは、トレーニング後数時間内に、身体を回復状態へ移行するのを助けるだけでなく、身体をより素早く、効果的に回復状態に移行する能力を高めてくれます。 これはあなたのフィットネスおよび健康に大きな影響があります。 最善の結果を得たいなら、絶対に学ばなければならないスキル 私がキャリアの中で発見した最も大切なことの一つは、身体を回復状態に移行することは技術であるということです。技術は学ぶことができ、適切に発展させるためには鍛えなければなりません。 私が学んだこと(またデータが示すこと)は、体内で回復を請け負っているシステム、すなわち副交感神経系および有酸素エンジン、を発展させればさせるほど、身体の回復の潜在能力が高まるということです。 これはつまり、身体は最終的により高いレベルのストレスに対処できるようになり、疲弊し壊れてしまうどころか、より強くなることができるということを意味しています。軍隊の研究の一流の兵士は、この能力に長けていました。 あなたは特殊部隊にいるわけではないかもしれませんが、あらゆる高強度トレーニングや日常生活のストレスに直面する際には、身体を回復状態へ移行する能力を有していることが非常に重要です。 この能力こそが、まさにあなたのハードワークの結果を生み出すものであり、また、壊すものでもあるのです。