マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
ACWRのリハビリへの応用
手術後や受傷後のアスリートなど病理学的なプロトコールの制限がある場合、低下している慢性的(長期的)トレーニング負荷に対して何かできることはあるのでしょうか?ACWR(急性:慢性トレーニング負荷割合)のリハビリへの応用方法についてティムが質問に答えます。
負荷管理の原理はスポーツ以外にも応用できるか?
この記事を読んでいる皆さんは、負荷管理の原理がスポーツへ多く応用されるのを見たことがあるでしょう。負荷管理についての研究の大多数がハイパフォーマンススポーツから来ている一方で、負荷管理をこの領域外へ潜在的に応用することについての研究はかなり少数です。科学的な研究の一つの特徴として、もともとの状況以外で原則を試す、ということがあります。根本的な疑問は、負荷管理の原理に関する研究がスポーツ以外の状況でも当てはめることができるかどうかということです。この記事は、これらの原理の幅広い応用を示唆する前に、現在の負荷管理の原理とその応用方法を分析します。 専門家はどの様にして安全に負荷を漸進できるか? 長期的なトレーニング負荷(慢性的なトレーニング負荷と呼ばれる)に対する短期のトレーニング負荷の量(1セッションから1週間の間)(急性的なトレーニング負荷と呼ばれている)が「急性的:慢性的の負荷比率」(ACWR)を決定します。急性的なトレーニング負荷はトレーニングによってひき起こされる短期的な「疲労」を表す一方で、慢性的なトレーニング負荷は「フィットネス」と類似しています。ACWRが0.8から1.3の範囲にある時(急性的なトレーニング負荷が慢性的なトレーニング負荷と同等である時)、傷害のリスクは比較的低くなります。しかし、ACWRが1.5以上の時(急性的なトレーニング負荷(または疲労)が慢性的なトレーニング負荷『またはフィットネス)よりもはるかに大きい時』、傷害のリスクが著しく増加します。ACWRの値が大きくなるような負荷の急激な増加は傷害のリスクを増加させるため、ストレングスコーチや、理学療法士、アスレチックトレーナーそしてスポーツのコーチさえも、ACWRの測定を取り入れています。ACWRは、一般的な漸進的負荷についてのトレーニング原理を用いています。これによって、患者やアスリートを受け持つ専門家が安全にトレーニング負荷を漸進または減退することができるのです。 負荷の急激な増加は傷害のリスクを増加させる トレーニング負荷と傷害の関係性を検証した初期の研究はクリケット、ラグビー、そしてオーストラリアンフットボール(全てオーストラリアで非常に人気のあるスポーツ)について行われました。これらの全ての研究で類似した結果が得られました–(1)高いトレーニング負荷は傷害リスクが低いことと関連性がありましたが、(2)急激なトレーニング負荷の上昇(スパイク)はより大きな傷害のリスクと関連していました(図1)1。これらの研究から生じた明白な疑問とは、これらの結果が他のスポーツでも再現できるかどうかということです。例えば、ラグビーのようなコリジョンスポーツから得られたこれらの結果は、野球といった全く異なるスポーツにどれだけ適用できるかということがあります。メジャーリーグのシーズンは162試合にも及びます;野球のピッチャーはシーズン中の投球の負荷に耐えられるように良いコンディションを維持する必要があります。しかし、オフシーズン中は多くのプレーヤがトレーニングから離れてしまいます-全くトレーニングしない期間が3ヶ月あるのです。オフシーズンが終了した時、これらの選手が直ちにシーズン中並みのトレーニングを再開し、投球の負荷を劇的に上昇させることも珍しいことではありません。傷害の発生率は、このようにオフシーズン後に負荷を急激に増加させた時に大いに高くなります。より最適なトレーニングは、オフシーズン後に徐々に投球の負荷を増加させたり、またはオフシーズン中に選手が最低ラインの慢性的なピッチング・投球負荷を維持したりすることにつながります。その観点から、私たちは「オーバーユース傷害」について議論しているのではなく、むしろ「準備不足」によって引き起こる傷害を引き合いに出しているのです。 図1.アスリートにおける急性的:慢性的トレーニング負荷比率と傷害リスク1 「リハビリをしている」人が皆アスリートではない もしこの負荷管理の原理が他のスポーツへと移行できるのであれば、それがスポーツ以外の環境にも応用できるということは完全に妥当であるでしょう。人々の健康を維持し、そして最適な状態で働くために負荷管理の原理が最も応用できる多くの分野があります。負荷管理は、間違いなくスポーツだけに制限されるものではないのです。負荷の急激な増加が傷害のリスクを増加させるという一般的な発見は、他の分野にも応用できるのです。多くの日常的な仕事は高いレベルでの身体的な活動を必要とします。トラックへの荷揚げや荷卸しをする仕事を例に挙げましょう-このような労働者は毎日非常に多くの量を上げ下げするでしょう。もしある労働者が「一日にトラック2台分の荷揚げと荷卸し」から「一日にトラック4台分の荷揚げと荷卸し」へと仕事量を急に増加させたなら、これによって効果的に彼らの仕事量は2倍になります。同様に、もしこの労働者の労働時間が長くなる、またはより重い荷物を持ち上げるようになったら、これらのことも負荷の急激な上昇につながることでしょう。明らかに、すべての負荷は平等に設定されておらず-そして全ての負荷に同じリスクが潜んでいるわけでもありません。 その他の例は全て簡単に想像することができます。連続して試合をするアスリートは傷害のリスクがより高いでしょう。このようなスポーツにおけるシナリオは職場でも起こり得ます。看護師やそのほかのシフト制の労働者は、度々最初のシフトが夜遅くに終わり翌朝に次のシフトが始まるといった連続したシフトで働くこともあるでしょう。睡眠不足が仕事の負荷への耐久力を減少させるということも相まって2、この仕事のスケジュール(結果的に連続したシフトになる)がこのような労働者の傷害のリスクを増加させることにつながることがありえるでしょう。さらに、これらの傷害は、個人、会社、そして彼らを頼りにしている同僚のチームに対して混乱を生じさせるでしょう。検討する最後のシナリオは前述の例よりはずっと楽な仕事です。一日に非常に多くのタイピングを行う医療現場の受付係のことを想像してみてください。トラックの荷揚げや荷卸しを耐え忍ぶ労働者による「全身の運動」からは程遠いですが、受付係の手、手首そして指も外的な負荷を日中受けているのです。週に、より多くの日数を働くまたは一日の労働時間が長いといったことによってタイピングの負荷が急激に増加することは、手首の「オーバーユース傷害(このような傷害は「準備不足による傷害」とみなすべきかもしれません)」につながる可能性があり(手根管症候群を想像してください)―そして仕事を休まなければならなくなります。これらの例は、負荷管理の原理をスポーツ以外の環境に当てはめる結論的なものではありません。そうではなく、これらはこの原理を用いることができるかもしれない多くの環境(表1)の実例なのです。 表1.負荷管理の原理がスポーツ以外の環境にどのように応用できるかの例 現在、負荷管理の原理がアスリートのパフォーマンスを向上させ傷害のリスクを減少させることは、共通の理解となってきています。しかしながら、これらの原理はスポーツに限定されるものではありません。この原理は、エクササイズやスポーツまたは職場といった、外的または内的な負荷がかかるあらゆる環境で応用できます。負荷管理の原理の適切な理解は、アスリート(または従業員)のパフォーマンスを向上させ、また労働者の日々の健康に影響を与えることもできるのです。 参照文献 1. Gabbett TJ. The training—injury prevention paradox: should athletes be training smarter and harder? Br J Sports Med 2016;50:273-280. 無料ダウンロードはこちらへ 2. von Rosen P, Frohm A, Kottorp A, et al. Multiple factors explain injury risk in adolescent athletes: Applying a biopsychosocial perspective. Scand J Med Sci Sports 2017;27:2059-2069.
トレーニングを漸進させる時、全ての負荷が等しいとは限らない
どれくらいが十分でどれくらいが多すぎるのか? 強健なアスリートを作り上げるためには、慢性的(長期的)負荷を増加させ、急激な負荷の変化を最小限にする必要があることが明らかになっています。エリートアスリートであれ「週末戦士(週末にだけ運動を行う人)」であれ、コーチやスポーツ医学の従事者からの質問は多くの場合で同じです−「私の受け持つアスリートが、怪我のリスクを増やすことなくベストのパフォーマンスを出すにはどのようにしてトレーニングの負荷を増加させるべきでしょうか?」。アスリートが、適応し、最終的に能力を向上させるためにはトレーニング負荷がその能力を上回らなければなりません。しかし、もしトレーニング負荷の漸進が急激過ぎ、そしてかけられた負荷が組織の許容範囲を大きく超えた場合には、怪我につながります。 しかし、自身の受け持つアスリートが、処方された負荷を受け止める準備ができているかどうかをどのように評価できるでしょうか?少し前に急性的:慢性的(短期的:長期的)の負荷比率(ACWR)について書きました−安全に負荷を前進させるためのエビデンスベースの方法です(1)。この方法は、長い期間のトレーニング負荷(慢性的負荷)に対する直近のトレーニング負荷の大きさ(急性的負荷)を使って、アスリートの負荷に対する許容量を増加させます。この方法以前は、「10%ルール」が、トレーニング負荷を漸進させるために有効な方法として常に推奨されていました(いくつかのスポーツや身体活動では今も推奨されています)。この記事では、トレーニング負荷の漸進についての研究を検証し、負荷に対する許容量を安全に増加させるための実用的な情報を提供します。 「10%ルール」は実際に存在するか? スポーツ医学やストレングス&コンディショニングの教科書を読んだことがある人ならば、「トレーニング負荷を週に10%以上増加するとけがのリスクが上昇する!」といった文言を読んだことがあるでしょう。トレーニング負荷の増加を週に10%以下に制限することは「10%ルール」と呼ばれています。持久系スポーツ、特にランニングにおいては非常に普及しています。これが意味することは、トレーニング負荷を週10%以上増加することでけがのリスクを増加させ、一方で、トレーニング負荷の増加を週に10%以下に制限することで、アスリートをけがから守ることができるというものです。しかし、どれだけのエビデンスがこの「10%ルール」を支持しているのでしょう? Buistら(2)は、初心者のランナーにおけるトレーニンング負荷の「通常の」または「小さな(週に10%以下)」増加が怪我に与える影響を研究しました。トレーニング負荷の増加が小さいグループは、13週間の期間にわたってトレーニング負荷を漸進させ、一方で「通常の」トレーニング負荷のグループは、同じ量のトレーニング負荷の漸進をより短い期間(8週)で達成しました。トレーニング期間終了後において、ゆっくりとトレーニング負荷を漸進させたグループと(21%)と通常にトレーニング負荷を漸進させたグループ(20%)の間に怪我の発生数の違いはありませんでした。Nielsenら(3)もまた、初心者のランナーにおけるトレーニング負荷の漸進について研究を行いました。彼らは、週に30%以上トレーニング負荷が増加したランナーは、トレーニング負荷の増加がより小さかったランナーよりもけがをしやすい傾向にあることを発見しました。しかしながら、初心者のランナーは、週に20~25%の負荷の増加に対して耐性があることも示しました−少なくとも短い期間は。 これらの結果は、私たちに何を示しているのでしょうか?まず、非常に大きな(~30%)トレーニング負荷の増加はけがのリスクを増加させるかもしれません。次に、初心者のランナーにとってトレーニング負荷を週に10%以上増加させることは珍しくありませんし、少なくとも短い間は、このようなトレーニング負荷の漸進を許容できるでしょう。 あらゆる科学の原則において、状況が重要である チームスポーツのアスリートについて、トレーニング負荷を10%以下に制限すると、怪我の可能性が低いこと(~7.5%の怪我の可能性)を前述しました(1)。しかし、怪我の可能性は、トレーニング負荷の増加が週に15%以上になると3倍になります(~21%の怪我の可能性)。週のトレーニング負荷の増加が50%になると、怪我の可能性が38%まで高くなります(図1)。 図1.トレーニング負荷の異なる変動率と怪我の可能性。チームスポーツのアスリートよりデータを収集。 怪我のリスクを最小限にするには、全てのアスリートが週のトレーニング負荷の増加を10%以下にすればよい、と提案することは簡単でしょう。しかし、ほとんどの科学的な発見において、状況が重要なのです。一般的な総意では、トレーニング負荷の急激な変動は怪我のリスクを増加させるとしていますが、トレーニング負荷の変動はアスリートの慢性的負荷との関係に基づいて解釈されるべきです。慢性的負荷が低いアスリートは、トレーニング負荷の増加に対してより大きな余地がありますが、一方で慢性的負荷の高いアスリートは、トレーニング負荷の増加に対する余地が小さくなります(図2)。慢性的負荷が「天井」に近い時よりも「底」に近い時の方が、週のトレーニング負荷を増加させることが容易なのです。 表1.アスリートの慢性的トレーニング負荷に対する週のトレーニング負荷の変動量の推奨 身体の状態 慢性的負荷 週のトレーニング量の変動量 低体力 低い 10%以下 健康だがトレーニングをしていない 中程度 10%以上 エリートアスリート 高い 10%以下 トレーニング負荷の急激な変動を避けることは一般的に推奨できることですが、コーチやスポーツ医学の従事者は、トレーニングを漸進させる際に常識の範囲内で行うことが推奨されます。10マイルのレースを走ることが目標である、トレーニングをしていない人(現在の慢性的負荷が週に1マイル)を例にとってみましょう。もしこのような人がトレーニングの負荷の増加を週に10%に制限すると、2週目には1.1マイルに漸進し、3週目には1.21マイルになります。10マイルを走りきれるようになるには26週かかることになります。これについては、「ゼロ」の10%はいずれにせよゼロなのです。 もしかしたら「10%ガイドライン」の方がより適した表現かもしれない! もし、「10%ルール」が実際に一つのルールであれば、10%以下の週ごとのトレーニング負荷の増加は常により少ない怪我の発生につながり、そして10%以上のトレーニング負荷の増加では常に高い怪我の発生率を示すでしょう。週ごとのトレーニング負荷の9%の増加は安全で、週に11%の増加は安全ではなくなってしまいます!明らかに、そうではないでしょう。トレーニング負荷を漸進させるとき、10%以下の増加は「ルール」というよりも「ガイドライン」として考えるべきです。 10%の増加が十分かそれとも多すぎるかをどのように判断するか? データの解釈やトレーニング処方を行う時は、一つ以上の情報を用いることが推奨されます。週のトレーニング負荷を漸進させるときに慢性的負荷を考慮するように、トレーニングに対する「反応」も定期的に評価されるべきです。例として、もしアスリートが、過度な疲労や睡眠の阻害、気分障害、筋肉痛を、朝や夜を通して感じると訴えてきた場合、トレーニング負荷の変動がそのアスリートにとっての許容範囲を超えているかもしれません。一方で、もしアスリートが適用されたトレーニング負荷を問題なく受け入れているようであれば、より大きな負荷の増加を処方することが適当かもしれません。ある程度のは、トレーニングに対する適応を引き起こすために必要です;もし刺激が適切でない場合、アスリートは上達しないでしょう。トレーニング負荷を増加させるとき、週に10%の増加は「ガイドライン」として用いることができますが、それでも状況(例:慢性的負荷、トレーニングフェーズ、負荷への耐性)が鍵となるのです。 参照 Gabbett TJ. The training—injury prevention paradox: should athletes be training smarter and harder? Br J Sports Med 2016;50:273-280. Buist I, Bredeweg SW, Mechelen van W, et al. No effect of a graded training program on the number of running-related injuries in novice runners: A randomized controlled trial. Am J Sports Med 2008;36:33–9. doi:10.1177/0363546507307505 Nielsen RO, Cederholm P, Buist I, et al. Can GPS be used to detect deleterious progression in training volume among runners? J Strength Cond Res 2013;27:1471-1478.
負荷、けが、そしてパフォーマンスについて誰が「責任を負う」のか?
称賛と非難合戦! 個々のアスリートやチームが競技での成功を収めた時、コーチやサポートチーム(パフォーマンスコーチやスポーツ医学の従事者)がその業績を祝うのは自然なことです。最終的に、成功は多くの場合で猛練習や鍛練、粘り強さの上に成り立ちます-そしてサポートチームは、アスリート達がそれぞれのスポーツの頂点に立つために様々なものを犠牲にしてきたのを直接見てきたのです。私達は、また、けがはスポーツの一部であり、そして怪我をしない選手の方が大会で優勝するという成功を掴む可能性があることも知っています(1)。 しかし、チームや個々の成功のどの程度が、コーチやスポーツ医学スタッフ、またはストレングス&コンディショニングコーチに帰するのでしょうか?もし、チームが成功したのであれば、それは良いコーチや良い選手のおかげでしょうか?もし、チームが「上手くいかない時」、それが「フィットネス」のせいだとどれだけ耳にしたことがあるでしょうか?同様に、パフォーマンスまたはスポーツメディカルチームはけがについてどれだけ非難されるでしょうか?アスリートが「壊れる」時、それはストレングス&コンディショニングスタッフがトレーニングを「しすぎた」か、メディカルスタッフによるリハビリが「十分でなかった」かのどちらかなのです! 高いトレーニング負荷の利点と欠点について多くの異なる意見があるため、屈強なパフォーマンスを築き上げるための最適な方法についてスポーツコーチやパフォーマンスおよびメディカルスタッフ、そしてさらにはアスリート自身の意見が食い違うのは当然のことでしょう。この記事では、屈強でけがをしないアスリートを作り上げることについての研究を検討して、統合され、協力し合ったハイパフォーマンスチームを作り上げるための実践的な秘訣をお教えします。 誰が負荷調整の「責任を負う」のか? 高校、大学、そしてプロのスポーツチームでは、「負荷管理」の大切さを今では認識しています。しかし、誰が負荷管理の「責任を負う」のでしょう?コーチ、パフォーマンススタッフ、それともメディカルチームでしょうか?もし、プログラムの目的が競技で成功するための身体特性を伸ばすことであれば、多くの場合でストレングス&コンディショニングスタッフがトレーニングと競技の負荷を管理するでしょう。もし、プログラムの目的が負荷に関連した(オーバーユースの)けがを減らすことであれば、メディカルスタッフがこのデータを収集して報告する責任を持つことが多いでしょう。しかし、これらの答えは誰が負荷やパフォーマンス、そしてけがに対する責任を負うかということを部分的にしか説明していないのです。 誰がけがの「責任を負う」のか? パフォーマンスやメディカルチームか? 「ストレングス&コンディショニングスタッフがアスリートを壊して、メディカルスタッフが彼らを治す」というフレーズがよくスポーツで使われます!図1は不適切なストレングス&コンディショニングプログラムが、アスリートにおけるけがのリスクをどれだけ増加させるかということを示しています(2)。トレーニング負荷が急激に増えすぎた時、けがのリスクが増加し、パフォーマンス不振につながります。しかし、全てのけがが負荷の急激な増加によって起こるわけではなく、したがって、全てをストレングス&コンディショニングスタッフの「せい」にすることはできません。もし、メディカルスタッフが負荷の変動方法について保守的であれば、不十分な負荷でもけがが起きることもあり、その結果として低調なパフォーマンスにつながるのです。明らかに、パフォーマンスとメディカルスタッフの両方がアスリートをけがから守るための役割を担っているのです。 コーチングスタッフか? コーチ達はよく次のような発言をします;「私のパフォーマンススタッフとメディカルチームがアスリートのトレーニング負荷を管理します。私はコーチです–それが私の仕事です。」コーチングは非常にプレッシャーがかかるものです–「毎日炎の中に頭を突っ込む」ことは特別な人しかできません!コーチがコーチングから気を逸らさないようにするのは重要ですが、負荷は様々な要因から起こること–スキルに取り組む場合も含めて、ということを認識することも大切です。コントロールが不得意な野球のピッチャーのことを考えてみてください。試合の後に行う最初のセッションでは、おそらく多くのピッチング練習を行うことでしょう。もしピッチャーがこのピッチング負荷の「急激な上昇」に対して準備ができていなければ、けがの可能性が増加してしまうでしょう。その結果として、先発投手がそろわない場合、チームのパフォーマンスにマイナスの影響がでる可能性があります。これらのことから、コーチもアスリートをけがから守るために一役担っているのです。 アスリートか? トレーニング負荷に関係したけがによってアスリートが故障した時、めったに言及されることのない最後の一人(または集団)がいます-それはアスリート自身です。オフシーズンの休暇からコンディションを落として戻ってくるアスリートを想像してください。パフォーマンスとメディカルチームがトレーニングプログラムを提供したのでしょうが、彼らの「賢い考え」よって、アスリートはビーチでピナコラーダを飲むことの方が良い考えだと判断したのです!もし、彼らがプリシーズンの一日目に故障したのであれば、間違いなくパフォーマンスやメディカル、またはコーチングスタッフが全責任を負うことはできないでしょう?この側面において、アスリートはトレーニングできる状態でトレーニングに現れるという重要な役割を担うのです。彼ら自身のキャリアであり、優れた業績は彼ら自身の「所有するもの」であり、したがって、自身のフィットネスを維持し、けがを防ぐための必要不可欠な役割があるのです。 誰がパフォーマンスについての「責任を負う」のか? 「非難合戦」をするよりも、ハイパフォーマンスチームはトレーニング負荷やけが、そしてパフォーマンスに対する見識を変える機会を持っています。あなたが、コーチとして、ストレングス&コンディショニングコーチとして、スポーツ医学の従事者として、またはアスリートとして何を達成したいのか?なぜハイパフォーマンススポーツに携わっているのか?これらの質問に対する答えはシンプル-ハイパフォーマンスです!大会で優勝することや、ただ単に以前にできなかったことができるようになること-人々は良い結果を残したいのです。高いレベルのパフォーマンスを達成するために、アスリートはコンディションを良くする必要があります。どのようにしてアスリートはコンディションを良くするのでしょうか?トレーニングしなければなりません!このことについて、スポーツのコーチ、ストレングス&コンディショニングスタッフ、スポーツ医学の従事者、そしてアスリートは皆、パフォーマンスについて「責任を負う」のです。 解決策は? もしけがへの恐怖に支配されていないとすれば、どのようにトレーニングするでしょうか?もし、現時点での最適な方法を用いるのであれば、アスリートは徐々に、そして体系的に高い慢性的(長期的)なトレーニング負荷にさらされることになります。高い負荷はより良く発達した身体要素につながるため、結果としてさらによいパフォーマンスにつながるでしょう。 参照 Drew, M.K., Raysmith, B.P. and Charlton, P.C. (2017). Injuries impair the chance of successful performance by sportspeople: a systematic review. Br J Sports Med, 51:1209-1214. Gabbett, T.J. and Whiteley, R. (2016). Two training-load paradoxes: Can we work harder and smarter, can physical preparation and medical be team-mates? Int J Sports Physiol Perform, 12:S250-S254.
トレーニングと怪我のパラドックス
トレーニング負荷がハードだから怪我をするというのは本当なのでしょうか?慢性(長期的)トレーニング負荷と、急性(短期的)トレーニング負荷の比率を基にしたトレーニングのプログラミングが怪我の予防に繋がると示唆するティム・ギャベットからのメッセージです。
剛健なアスリートの構築
同じレベルのストレスを経験した時に、怪我をする選手と怪我をしない選手がいる理由とは?より壊れない剛健な選手を育成するためのトレーニング負荷の考え方である慢性トレーニング負荷:急性トレーニング負荷についてのリサーチを重ねるティム・ギャベット教授のレクチャーからの一場面。
負荷管理とは実際どういったものか?
知る必要のあることだけ教えてください! スポーツコーチと一緒に仕事をしたことのある人ならば、彼らには競合するニーズがあることを理解しているでしょう。チームが遂行する全体的な戦術を考案する必要があるだけでなく、管理者(例:会長や理事)やスポンサー、メディアとコミュニケーションをとり、チームメンバーやアシスタントコーチ、そして個々のアスリート(そして彼らの独特な個性)を管理し、そして日々の技術的、戦術的、(そして時には)ストレングス&コンディショニングのセッションの計画をたてることにおいて重要な役割を担います。コーチたちにとって負荷管理の原則を理解することが重要なことに疑いはありませんが、コーチたちには時間がないのです!選手のモニタリングとトレーニング負荷の管理の利用可能なリソースがあるにもかかわらず、コーチたちが「知る必要のあることだけを教えてください!」と声を上げるのも驚きではないでしょう。この記事では、現場の人間がコーチたちに負荷管理の一般的な目的を説明する際の、わかりやすい指針を提供します。 1. 慢性的な負荷を構築する 傷害は、組織の適応できる能力を負荷が上回る時(つまり、負荷の許容量よりも負荷が大きいとき)に起こります。このことから、傷害は高トレーニング負荷の結果起こると長年信じられていました。しかし、最近は多くの研究が、高い慢性負荷が低い傷害のリスクと関係していることを示しています(1)。これらの発見は、多くのスポーツや研究グループのいたるところで確認されています。同様に関心が集まるものとして、高い慢性負荷のパフォーマンスへの影響があります。1990年代の半ばに、Fosterら(2)がランナーやサイクリスト、そしてスピードスケーターのパフォーマンスを研究し、パフォーマンスがトレーニング負荷と密接に関係していることを示しました;より大きなトレーニング負荷を伴うアスリートのほうがタイムトライアルのパフォーマンスが速かったのです。チームスポーツのパフォーマンスも、少なくともその一部をトレーニング負荷によって説明することができます(3、4)。適度に高い慢性的トレーニング負荷は傷害のリスクを減少させ、様々な面でのアスリートのパフォーマンスを向上させるようです。まず、負荷にさらされることで、アスリートは将来的な負荷に対して耐えることができます。次に、適切に処方されたトレーニングは身体要素を向上させ、これによって傷害から守るだけでなく、アスリートが競技で求められる高強度のタスクを実行できるようになります。 2.「最悪の事態」に対して備える 「最悪の事態」とは、試合において最も負荷の高い場面を指します。これらの場面は競技における重要な局面(例:ゴールへのシュート、ゴールを決めるまたは決められる)において起こり、よく「スプリントの繰り返し」(例:サッカーやフィールドホッケー)や「高強度運動の繰り返し」(例:バスケットボール、ラグビー、アイスホッケー)の場面と定義されます。このような高強度運動の繰り返しを行う能力(または行えないこと)は試合の結果を左右するものであると証明されています。実に、私たちは、ラグビーのリーグ戦におけるトライによる得点の多くの割合が、高強度運動の繰り返し場面と近接していることを示しました(5)。したがって、プレーにおけるこのような負荷の高い局面は、相手よりも優位に立つための「機会」と捉えられるべきです。トレーニングで定期的に(適切な休息を伴って)選手をプレーにおける最も負荷の高い局面にさらすことで、競技におけるこのような負荷に耐える能力を向上させます。結局のところ、もしトレーニングプログラムが競技の平均的な負荷に集中して、プレーの最も負荷のかかる局面のトレーニングをおろそかにした場合、選手は試合のせいぜい50%に対してしか準備できていないことになるのです(図1)。 図1.チームスポーツの選手にとって最も負荷のかかるプレーの局面(または「最悪の事態」)の例 図1はリハビリ、スキル練習、試合の平均的な負荷、そしてプレーの最も負荷のかかる局面における活動の連続体を表す。(6)より改変。 3. 可能な限り安全に、そこまでたどり着く 「クロトンのミロ」は紀元前6世紀のレスラーで、古代ギリシャの競技種目において多くの競技で勝利しました。伝説では、ミロは成熟した雄牛を担いで畜殺するために山を登ったとされています。このような身体の強さを示す偉業を成し遂げるために、彼は発達期に子牛を持ち上げ、それ以降毎日、その子牛が成熟するまで担ぎ続けたと信じられています。(図2 )現代風に言うと、クロトンのミロは、トレーニングの漸増性過負荷の原理の実例を示したのです。トレーニングにおける過負荷は、身体の組織(例:骨、筋、腱)が適応し、さらなるストレスに耐えるために必要なことです。しかし、もし負荷の増加が急すぎると、組織のストレスに対する耐性を超え(上記の1番を参照してください)、損傷や、重症例では、組織の断裂といったことにつながります。トレーニング負荷を漸進させる様々な方法がありますが(例:週ごとに10%の負荷の増加)、最近私達は、急性:慢性のトレーニング負荷比率(ACWR)を、トレーニング負荷を漸進させる安全で系統的な方法として紹介しました(7)。この研究の結果は(35個の異なる研究と11の異なるスポーツによって再現されました)(1)、トレーニング負荷の大きな「スパイク」(例:急な増加)が傷害のリスクを増加させることを示しました。しかし、負荷の小さな増加はかなり低い傷害のリスクにつながっていました。 図2.クロトンのミロ アスリートからあなたは何を得たいか? 慢性的なトレーニング負荷を高く積み上げ、最も負荷の高いプレーの局面へと準備をし、そして系統的で安全にトレーニング負荷を漸進させることはシンプルでありながらも健全なコーチングの原理です。コーチが「知る必要のあることだけ教えてくれ!」と言うとき、おそらく、最善の反応は、彼らが自身のアスリートから何を得たいか尋ねることでしょう。競技において自身のアスリートに何を達成してほしいか?反応は千差万別でしょうが、典型的には:「より良いコンディションを作ってほしい!」や「ゲーム中に起こること全てに対応してほしい!」、「常に試合に出られる準備ができていてほしい!」といったことが含まれるでしょう。どのコーチが、自身のベストプレーヤが良いコンディションを保ち、かき立てられ、「戦い」への準備ができていることを望まないでしょうか?この記事で紹介した3つのシンプルな方法に従うことで、このような目的を達成するための素晴らしい機会をコーチたちに提供できるでしょう。 参照 Gabbett TJ. Debunking the myths about training load, injury and performance: Empirical evidence, hot topics and recommendations for practitioners. Br J Sports Med 2018; in press. Foster C, Daines E, Hector L, et al. Athletic performance in relation to training load. Wisc Med J 1996;95;370-374. Aughey RJ, Elias GP, Esmaeili A, et al. Does the recent internal load and strain on players affect match outcome in elite Australian football? J Sci Med Sport 2016;19:182-186. Lazarus BH, Stewart AM, Hopkins WG, et al. Proposal of a global training load measure predicting match performance in elite sport. Front Physiol 2017; Nov 21;8:930. doi: 10.3389/fphys.2017.00930. eCollection. Gabbett TJ, Gahan CW. Repeated high-intensity effort activity in relation to tries scored and conceded during rugby league match-play. Int J Sports Physiol Perform 2016; in press. Gabbett TJ, Kennelly S, Sheehan J, et al. If overuse injury is a “training load error” should undertraining be viewed the same way? Br J Sports Med 2016;50:1017-1018. Gabbett TJ. The training—injury prevention paradox: should athletes be training smarter and harder? Br J Sports Med 2016;50:273-280.
ティム・ギャベットインタビュー パート1:リサーチの進化
4月に初来日の決定しているスポーツ科学リサーチャーのティム・ギャベットのインタビューシリーズから。テクノロジーの進化のようにリサーチも進化していくことを理解した柔軟な姿勢が伝わります。
ティム・ギャベットインタビュー パート2 : 急性/慢性トレーニング負荷
急性(短期的)/慢性(長期的)トレーニング負荷の割合という考え方は何を意味しているのか?ティム・ギャベットがインタビュー形式の質問にわかりやすく答えます。
ACWRのユーススポーツへの適用
ACWR = 急性/慢性のトレーニング負荷割合は、成人のリサーチデータを基に提案をされているものですが、ユースアスリートに対してこの考え方を適用する場合に注意するポイントとは何でしょうか?4月に初来日セミナーを開催するティムのインタビューをご覧ください。
複数のストレス要因
トレーニング負荷を考える際、トレーニング以外の生活全般におけるストレス要因について、私たちはどのように考えれば良いのでしょうか?リサーチにおける数値として表すのが難しい、こうした複数のストレス要因についてティム・ギャベットのインタビューへの答えは?
「壊れない」アスリートを作り上げるのは可能か?
負荷管理とは高性能なアスリートを作り上げることである 高い慢性的な負荷が、怪我の発生率の低さと関連しているというエビデンスが増加しています(1)。その結果として、スポーツチームのメディカルとパフォーマンスのスタッフは、負荷のモニタリングデータの見方を変えてきました。それは単に「アスリートにけがをさせない」ためのみでなく、今では現場のスタッフらは、彼らのアスリートの「頑健性」や「レジリエンス」を向上させるための情報として用いています。もし、トレーニング負荷の効果についての知識が増加していっているのであれば、いつの日かパフォーマンスとメディカルのスタッフが「壊れない」アスリートを作り上げることは可能なのでしょうか? 最近のBritish Journal of Sports Medicineの論文において、オーストラリアやヨーロッパ、南アメリカ、北アメリカ、そして英国の研究者と現場の人間が、この疑問に取り組むため提携しました。その論文において、スポーツメディシンの専門家(ストレングス&コンディショニングコーチ、スポーツ科学者や理学療法士)が協力してこの問題を解決できるような枠組みを提供したのです(2)。 アクセルをベタ踏みするか、急ブレーキを踏むか!キャパシティを増加させることは負荷を増加させる以上のことを必要とする VerhagenとGabbett(3)は、最近、負荷、負荷のキャパシティ、健康、そしてパフォーマンス間の関係性について言及しました(図1)。トレーニングの正の適応は、負荷が徐々にそして体系的に、アスリートの現在の負荷のキャパシティ以上に増加したときに起こります。これは、負荷への耐性を向上させるためには、ただ現在のキャパシティを超えて安全に負荷を漸進させればよいということを示唆しています。しかし、ちょっと待ってください!負荷のキャパシティは健康に関連した要素(例:気分やストレス、睡眠の質など)によっても影響されます。そのため、今日耐えることのできた負荷は、明日は耐えることができないかもしれません(3)。これは、安全に負荷を漸進させるためには、現場の人間はアスリートの健康も考慮しなければならないことを示唆します。負荷のキャパシティを構築するとき、アクセルをベタ踏みする(または賢く負荷を漸進させる)前に、緩やかにブレーキを踏む(時として負荷を減退させる)必要があるかもしれません! 図1スポーツにおける負荷、負荷のキャパシティ、パフォーマンス、そして健康の統合された見解。点線は負の関係性を表し、実線は正の関係性を表す。 どの要素が負荷-キャパシティの関係性に影響を及ぼすか? もし、キャパシティを増加させるために、単に負荷を増加させること以上のことが伴うのであれば、どの要素が現場の人間の意思決定の過程へ情報を提供できるでしょうか?いつ負荷を増加または減少させるべきか?負荷への耐性を理解する時にどの要素を考慮するべきでしょうか?まず、負荷への耐性はバイオメカニクス的な要素(4)や、様々な感情や生活のストレス要因(5~7)によっても影響されることが証明されています。例えば、増加したストレス(5、6)や不安(7)は怪我のリスクを増加させます。次に、十分な睡眠をとらないアスリートは、毎晩8時間かそれ以上の睡眠をとる同様の人よりも、スポーツ障害のリスクがより高くなっています(8)。青少年のエリートアスリートにおいてトレーニング強度と量の増加が短い睡眠時間と重なったとき、怪我のリスクは2倍になります(9)。これらの発見は、トレーニング負荷の他に、アスリートの睡眠の質や気分、ストレスの大きさのモニタリングからも良い見識を得ることができることを示唆しています。 何が先か−高いトレーニング負荷か、頑健なアスリートか? 負荷のキャパシティに影響を与える健康面の要素の他に、様々な身体能力もトレーニングと怪我の関係性をコントロールすることが示されています。例えば、トレーニング負荷の「急激な上昇」に対する耐性は、有酸素性持久力と下半身の筋力によってコントロールされます;身体能力の高いアスリートは怪我のリスクが低く、一方で、負荷が同様に増加しても身体能力があまり発達していないアスリートは怪我のリスクがより高くなっています(10,11)。しかし、これは「鶏が先か、卵が先か」のような問題を呈すのです;何が先か、負荷か、それとも負荷に耐える能力か?それは、身体能力(負荷の「急激な上昇」に対して保護する)の発達には、高いトレーニング負荷が必要ですが;高いトレーニング負荷を耐えるには良く発達した身体能力が必要ということです。おそらく、身体のキャパシティの度合い(例:有酸素性持久力、筋力)と関連している、身体構造に特異的な負荷のキャパシティによって、人はトレーニング負荷に耐えることができるようになるのでしょう。その結果、トレーニング負荷の適応はこれらの身体能力をさらに発達させ、結果的にスポーツに特異的な負荷のキャパシティへとつながります。(図2 ) 図2負荷、負荷のキャパシティ、そして負荷の耐性に影響する要素の相互関係 「壊れない」アスリートは現実的な可能性か? 「壊れない」アスリートを作り上げることは、スポーツメディシンの専門家にとって価値のある探究です。アスリートに関しては、ストレングス&コンディショニングコーチが「トレーニング」し、スポーツ科学者が「モニタリング」し、そして理学療法士が「治療」します。しかし、サイロにこもって仕事をすること(それぞれの専門の情報を共有しない)では、解決策を導き出せません;これら専門家たちそれぞれは、お互いに協力することでより効果的になるのです。モニタリングだけでは怪我を予防できません;頑健性を向上させるためには、適切な負荷が必要です。しかし、適切な負荷には「ウェイトトレーニング」以上のことが必要です;ある程度の負荷のモニタリングが必要なのです!そして最後に、もし、「壊れない」アスリートを作り上げるのであれば、身体構造に特異的な負荷のキャパシティ(一般的にメディカルスタッフによって評価されます)が考慮されなければなりません。 参照 1. Gabbett, T.J. (2018). Debunking the myths about training load, injury and performance: empirical evidence, hot topics and recommendations for practitioners. Br J Sports Med, (in press). 2. Gabbett, T.J., Nielsen, R.O., Bertelsen, M., Bittencourt, N.F., Fonseca, S., Malone, S., Molller, M., Oetter, E., Verhagen, E., and Windt, J. (2018). In pursuit of the “unbreakable” athlete. What is the role of moderating factors and circular causation? Br J Sports Med, (in press). 3. Verhagen, E. and Gabbett, T. (2018). Load, capacity and health: critical pieces of the holistic performance puzzle. Br J Sports Med, (in press). 4. Vanrenterghem, J., Nedergaard, N.J., Robinson, M.A., and Drust, B. (2017). Training load monitoring in team sports: A novel framework separating physiological and biomechanical load-adaptation pathways. Sports Med, 47:2135-2142. 5. Ivarrson, A., Johnson, U., Andersen, M.B., et al. (2017). Psychosocial factors and sports injuries: meta-analyses for prediction and prevention. Sports Med, 47:353-365. 6. Mann, J.B., Bryant, K.R., Johnstone, B., et al. (2016). Effect of physical and academic stress on illness and injury in division 1 college football players. J Strength Cond Res, 30:20-25. 7. Li, M., Moreland, J.J., Peek-Asa, C., and Tang, J. Preseason anxiety and depressive symptoms and prospective injury risk in collegiate athletes. Am J Sports Med, 45:2148-2155. 8. Milewski, M.D., Skaggs, D.L., Bishop, G.A., et al. (2014). Chronic lack of sleep is associated with increased sports injuries in adolescent athletes. J Petriatr Orthop, 34:129-133. 9. von Rosen, P., Frohm, A., Kottorp, A., et al. (2017). Multiple factors explain injury risk in adolescent athletes: Applying a biopsychosocial perspective. Scand J Med Sci Sports, 27:2059-2069. 10. Malone S, Hughes B, Doran DA, et al. (2018). Can the workload-injury relationship be moderated by improved strength, speed and repeated-sprint qualities? J Sci Med Sport, https://doi.org/10.1016/j.jsams.2018.01.010. 11. Malone S, Roe M, Doran A, et al. (2017). Protection against spikes in workload with aerobic fitness and playing experience: the role of the acute:chronic workload ratio on injury risk in elite Gaelic football. Int J Sports Physiol Perform, 12:393-401.