統合と孤立のスペクトラム パート2/2

単一の筋肉が単一の面でどのように働くのかに注目をする孤立させた動きの捉え方から、複数の関節や筋肉が三次元的に働き全身が連動する統合された動きまで、どれが正しいとか間違っている、というのではなくスペクトラムとして捉えていく考え方を、理学療法士のアダム・ウルフがシェアします。パート2

アダム・ウルフ 4:56

害となる可能性のある痛みの説明は果たして役に立つのか? パート1/2

私は、異なる治療スタイルの間に共通点を見つけるのが好きです。 私は、誰かが良くなる理由を考えるのが好きなのです。 そして、私は虚偽の特性をかなり認識しています。 例えば、私は多くの痛みを伴う症状に対して重い負荷を処方するのを好んでいます。 人はよく良くなるものですが、良くなったのは強くなったからだ、あるいは組織の構造的強度を高めたからだ、と結論づけるのは非常に簡単です。 しかし、重い負荷が役立つ理由の可能性は他にも考えられるので、これらの経験談的逸話から因果関係やメカニズムを結論づけることはできません。 ですから、ここ数年、私は、人がなぜ痛みを経験するのかについての説明(つまり、痛みを抱えた人たちがその痛みを理解できるように手助けする方法)に関しても、同じようなタイプの内省をしています。 他の多くの人達と同様に、私は、セラピストが患者を今にも壊れそうな積み木のように思わせることに、かなりうんざりしてきました。 あるいは、大臀筋がスイッチオフになっている、誤った動作パターンがある、あと37回の屈曲で椎間板がヘルニアになる、生活を再開する前にこれらすべてを修正する必要がある、と患者に言うセラピスト達にもうんざりしてきました。 私はそのような語り口が嫌いですし、それがもたらす害を目の当たりにしてきましたが、しかし: もし、それらが偶然に誰かの役に立っていて、私がその人達に会っていないだけだとしたら?あるいは、その語り口が治療プログラムの一部となり、結果的に役に立つこともあります。 こういった反応をする人達が存在することは知っています。 私は、このスタイルで実践しているセラピスト達を知っていますし、彼らが人々を助けていることも知っています。 疑わしい語り口(例えば、キネシオパソロジカル・モデル、通称KPM)を用いた介入が、好ましい結果につながったという実際的な研究さえあるのです。 こうした介入やネガティブな語り口が役に立つ場面があるとして、では、なぜ彼らは大丈夫なのか?、と問うべきだと思います。 そして、そこから私達は何かを学べるのでしょうか? では、この単純な疑問について一緒に考えてみてください:虚偽の、潜在的に有害な語り口が、実際にどのように役に立つのでしょうか? 人々は何を望み、何を回復させる必要があるのでしょうか? 痛みを抱えている人は、自分の痛みを理に叶うものにする必要があります。 そして、彼らの痛みに対するこの説明は、彼らの心に響くものでなければなりません。 良い説明は、患者の話の構成要素を織り交ぜて、痛みに苦しむ人の経験全体を説明する(そして理にかなっている)まとまりのある物語にします。 しかし、それだけではないのです! その物語には、理にかなったプランが添付される必要があります。 それは問題の「手」にフィットする治療の「手袋」です。 私たちは、患者さんが問題を理解し、論理的に解決策へと繋げていくお手伝いをします。 解決策が痛みの説明とその人自身の両方に共鳴するとき、それは人々に希望を与えます。 私たちは、痛みをもたらす要因の束を投げ出すだけで、それに対処する手段を提供しないというわけにはいきません。 私にとっては、良い説明というのは、それが達成可能な解決策(患者中心の治療計画)で満たされて初めて臨床的に良いものになるのです。 それが私を質問へと導きます: その説明は虚偽でありえるのでしょうか? あるいは真実でなければならないのでしょうか? このシナリオを考えてみましょう 不正確な説明の可能性もあるが、役にたつ実行 (バイオメディカル・キネシオパソロジカル・セラピスト(BKT)と疼痛患者) BKTは、脊椎、股関節、膝、足など、ばかばかしいほど徹底的で冗長な、そしてほとんど不必要な身体検査を行い、特に痛みを再現し、痛みを伴う動作への力学的な寄与を理解することに重点を置きます。 セラピスト達は、患者の身体活動の履歴をすべて聞き、過去の怪我を調べ、長年の腰痛にどれほど苛立っているかを理解し、この痛みなしに筋力トレーニングや野球、釣りをすることを誰も助けてくれないことにどれほど腹を立てているかを理解します。 90分後、BKTは説明します: 「あなたの腰痛は理にかなっています。 8年前に首の椎間板ヘルニアになったときと同じように、おそらく今はL4/5に小さなヘルニアがあるでしょう。 完全なヘルニア化ではありませんが、椎間板の外側の層(脊椎のモデルを出して患者に見せる)が剥離し始めています。 椎間板の内側には神経がないので、何年も剥離があっても問題はありません。しかし、しばらくすると核が椎間板の外側を突き破り始め、私たちの身体はこの傷に神経を伸ばし始め、痛みを感じるようになるのです。」 「何年間もあなたが偶発的に核を押し出してきたことで、時間の経過とともに、徐々に神経が過敏になっているのです。 これは脊椎の屈曲によるものです。脊椎の屈曲が椎間板の損傷を引き起こし、あなたは屈曲することによって脊椎を傷つけているのです。」 「あなたは仕事場で一日中屈曲して座っていますし、スクワットやデッドリフト、上体起こしなど、ほとんどのエクササイズは多くの屈曲を含み、スポーツも全て腰部を屈曲するものです。 あたなが行う動きのために、単に摩耗しているだけなのです。 股関節を使わないことで腰部が過負荷を受けているのです。 何年も前に痛みがなかったのが不思議なくらいで、この屈曲を何とかしない限り、ただ悪化する一方ですよ。」 「股関節の可動性があまりないので、ゴルフでは脊椎をかなり回旋させていますね。 このような反復運動は、本当に敏感な椎間板を刺激しているだけで、おそらく中枢性感作を引き起こしているのでしょう。 また、おそらく微小な不安定性もあり、脊椎部分が必要以上に動き回り、それが椎間板を悪化させているのでしょう。」 痛みのある人: 「悪そうですね。 私には何ができますか?」 BKT: 「あなたの動きのパターンを変えて、椎間板にストレスをかけないようにしなければなりません。 あなたのデッドリフトとスクワットのやり方を見ましたが、もっと直立した姿勢になるようにテクニックを修正し、スクワットをランジに変えましょう。」 「リフトする重量も変えましょう。 今はあなたの腰部にとって重すぎるリフトをしているので、8X3セットから4X3セットにして負荷を減らし、私達の新しいテクニックを使います。」 「あなたは、ホッケーをまだプレーできますが、競技リーグではなく、長いスティックで捕球のみするディフェンスをします。 また、座って立つデスクもお勧めしますよ。」 「また、もっと歩くか、ゾーン2の有酸素エクササイズをする必要がありますが、脊椎の屈曲が多いものは避けてください。 患部への血流を改善し、そのような損傷パターンを避けることができれば、椎間板は治癒し始めます。 ウェイト・トレーニングをすることは変わりませんが、脊椎の安定性を高めるエクササイズを加えることで、脊椎をこれ以上傷めないようにします。 あなたのような人を数え切れないほど見てきましたましたが、時間はかかるけれど素晴らしくできますよ。」 痛みのある人: 「理にかなっています。やりましょう!」 3ヶ月後:患者は気分が良くなり、痛みも減り、ホッケーやあらゆるスポーツに取り組んでいます。しかし、脊椎を丈夫に保つためには、動作の修正で脊椎を保護し、定期的にエクササイズをする必要があることを知っています。

グレッグ・リーマン 3188字

害となる可能性のある痛みの説明は果たして役に立つのか? パート2/2

この記事の前編では、古典的なキネシオパソロジカル・モデル(KPM)のシナリオを紹介しました。 このような論文(Van Dillen 2021)で検証されており、臨床的な改善はかなり良好で、私が好む認知機能療法(CFT)のアプローチ(リンクはこちら)に匹敵します。 私は運動病理学的な説明には賛成しませんが、これが多くの人たちにとって理に叶うものであり、期待を膨らませ、(説明に関係なく)役に立つ可能性のあるプログラムを提供できることを理解することができると思います。 このようなシナリオの多くでは、治療プログラムが役に立つのはなぜかというと: 負荷を管理する(例:悪化させるようなことをするのをやめるなど) 人々をアクティブにし、アクティブな状態を維持する 症状改善をサポートする 痛みのコントロールを助ける 好きなことをやり続ける許可を与える そのメカニズムは、椎間板の侵害受容や脊椎の不安定性とは無関係かもしれません。 その説明は、潜在的に役立つアプローチへの動機づけ、あるいは導きに過ぎないのです。 このようなケースにおける人々は、おそらく椎間板に何らかの変化があったから良くなったのではなく、希望や楽観主義を持ち、納得のいく説明を受けて、脊椎の安定性や椎間板ヘルニアとは関係のない多くの理由で役立つ、ごく一般的な介入を行ったから良くなったのでしょう。 このシナリオを考えてみましょう 正確な説明の可能性もあるが、役に立たない実行 (問題のある生物心理社会的セラピスト(PBPST)と疼痛患者) PBPSTは、90分の問診と検査の後、こう説明します: 「評価を行い、スキャンを検査し、お話を伺った結果、あなたの痛みは損傷によるものではないと確信できました。 スキャンで変化があっても、痛みがない人達を沢山知っています。」 「あなたの腰部は全然大丈夫です。これは実はあなたの神経免疫系の問題です。 あなたには、間違いなく侵害塑性痛があり、神経系全体には構造的、機能的な変化があり、それがこの持続的な痛みと明らかな苦しみを生み出し、永続させているのです。」 「あなたには破局化と反芻の特徴があり(強迫性障害の現れかもしれません)、それがさらに悪化させるうえに、30年間の不安と鬱病の病歴があります。 鬱は通常痛みと関係しており、間違いなく痛みを引き起こし、悪化させる可能性があります。」 「あなたにはトラウマがあり、現在の仕事のストレスも相当なものです。 仕事が不安定なために経済的なストレスも多く、セラピストと会ってお金をかけても結果が出ないことに嫌気がさしているようですね。 このような臨床的な不確実性は、間違いなく痛みを悪化させます。 あなたは本当に行き詰っているようだし、痛みはあなたにとってとんでもない癖になっていますね。」 痛みのある人: 「そうですね、私のことのように聞こえますよね。 私たちにできることは何でしょうか?」 PBPST: 「ううむ、ヨガはやったことありますか?」 明らかに、こんなことは誰もしないでしょう。 これは極端にした話ですが、私の言いたいことはご理解いただけると思います。 それらのポイントとは: 1. 私は、痛みについての不正確で有害になりかねない信念を伝えるつもりはありません。 私自身は、強い生物医学的/KPM的アプローチは間違っていると考えており、CFT的アプローチ(リンクはこちら)の方がはるかに好ましいと思っています。 しかし、セラピストとして、なぜ人々がキネシオパソロジーのアプローチを受けても回復するかの理由を理解することは有益だと思います。 これらのアプローチから私達は何を学べるのでしょうか? どこが良くて、どこが悪い可能性があるのでしょうか。 良いものを見つけ、それを保存し、悪いものを避けるのです。 単純です。 2. 私達の説明は、その人にとって理にかなったものでなければならず、共鳴するものでなければなりませんが、それらには必ず理にかない、痛みの解説に共鳴する計画が追随する必要があります。手にフィットする手袋を探すのです。この論文では、BPSによる痛みの説明と生物医学的な痛みの説明を比較し、転帰に差がないことを明らかにしています。 私は、彼らはたまたま記述しているこの結論に至ったのであろうと考えています: このように、アキレス腱症患者の短期的な臨床結果には、特定の教育的アプローチよりも、症状の自己管理スキルの習得や学習プロセスの方が重要なのかもしれません。 3. キネシオパソロジカル・モデルに見られる介入を完全に無視する必要はないのです。 このアプローチに必要なのは、消滅ではなく再構築です。 KPMの成功の多くは、楽観主義、痛みの自己効力感の構築、一般的な身体活動、負荷/症状管理、有意義な活動の再開、支援的で思いやりのあるセラピストによるものでしょう。 それは「古典的な物事を落ち着かせ、物事を立て直すアプローチ」です。 警告 KPMのシナリオの大きな問題点は、一部の人たちを助けることはできても(それは素晴らしいことですが)、それが助けにならない人たちもいることで、その場合には解説が害になるということです。 彼らは脊椎は脆弱で不安定だと聞いていたのに、現時点では事態はさらに悪化してしまっているわけです。 彼らの痛みの問題を引き起こした要因に対処されることはなく、今、私たちは恐怖、反芻、回避を加え、くだらない説明をしてしまっています。 キネシオパソロジカル・モデルが失敗したのは、このような人たちなのであろうと私は思います。 これらの人達は、腰痛を患ったことのある人達のごく一部かもしれませんが、多くの人達が腰痛を患っているわけですから、ごく一部でもかなりの数になるのです。

グレッグ・リーマン 2443字

もっとやれば良いというわけではない理由(そして回復力を高める3つの方法)パート2/2

あなたが求めている報酬(結果)を実際に得るための3つの方法 幸いなことに、あなたは、全財産を失ったギャンブラーや、チーズを手に入れるために飢え死にするネズミのようになる必要はありません。生物学が自分に不利に働く可能性があることを認識することは、そうならないようにするための第一歩です。 ここでは、その過程で死に物狂いになることなく、求めている結果を得るための私のトップ3戦略をご紹介します: 1. 客観的なトレーニングフィードバックを提供し、正直であり続けるためにテクノロジーを活用する 私たちは皆、結果(ひいては報酬)を駆動するのはトレーニングだけだと信じるように訓練されてきました。 しかし、トレーニングは方程式の半分でしかすぎません。トレーニングに全エネルギーを費やし、人生のあらゆるストレスに対処していると、回復のための余力がなくなってしまいます。 私が回復負債と呼ぶ、穴に陥ってしまいます。 私のバイオフォースHRVデータベースから100万を超えるHRVデータを分析したところ、それらはすべて同じことを指していました:最も頻繁に人々の目標達成を阻むのはトレーニングではなく、回復の不足です。 私たちは、報酬を得るためにはもっと仕事をすればいいと考えるように仕向けられているかもしれませんが、答えはトレーニングレバーを押し続けることではないのです。 それは、トレーニングと同じくらい、回復に集中することです。 それこそが、あなたが回復負債に陥らないように保つことを助ける理性の声であるモーフィアスを、私が作った理由そのものなのです。 モーフィアスを、あなたが家を失う前に、午前4時にクラップステーブルからあなたを引きずり出す友人だと思ってください。 モーフィアスは、あなたが回復し、求めている結果を得るために十分なエネルギーが常に残っているように、エネルギー管理をするのに役立ちます。モーフィアスについて、またトレーニングと回復のバランスをどのようにとるかについては、こちらをご覧ください。 2. 正しいことをより多く行うことに集中 トレーニングの結果について不平を言う人が、まず最初に非難するのは彼らのトレーニング・プログラムです。ハードさが足りなかったのでは?正しいエクササイズをしていなかったのでは?一晩でスクワットを100ポンド増やす、1980年代のロシアの秘密のプログラムがあるのかも? これはまるで、ギャンブラーが、間違ったゲームをしていたから全財産を失ったと言うようなものです。 現実には、人々が目にする全体的な結果には、他にも数多くの要因があるのです。私たちは皆、睡眠や栄養といったものが、トレーニングそのものと同じか、あるいはそれ以上に、結果に大きな役割を果たすことを知っています。 しかし、質の高い睡眠を十分にとり、栄養価の高い食品を十分に摂り、ストレスをオフにしてリラックスする時間をとるなど、基本的なことをしっかりと身につけ、私たちが必要だとわかっていることをもっと実行することに、どれだけの人が本当に集中しているのでしょうか。 次回、もっとトレーニングが必要だと感じたら、何が本当にあなたの結果を制限しているのか、自問自答してみませんか?トレーニング量を増やすことが本当に答えなのでしょうか?それとも、生活の中で改善することに注目できる分野はありますか? より良い結果を得るためには、ただやみくもに多くのことをすればいいというものでは決してありません。常に重要なのは、正しいことをより多く行うことです。箱の中のネズミとは異なり、私たちには押すレバーを1つ以上持っています。 3. 回復と再生を毎週のプログラムに組み込む 常に多くのことをしようとする落とし穴を避ける最も簡単な方法の1つは、実際により少ないことを計画することです。多くの人は、ジムを1日休んだり、毎回のトレーニングで自分を限界まで追い込まないと罪悪感を感じます。 解決策はシンプル、前もって計画を立て、積極的なリカバリーと再生戦略を毎週のプログラムに組み込むことです。 モーフィアスで回復を追跡し、日常的に身体にどれだけのストレスがかかっているかを知ることができれば、これはさらに簡単で効果的です。 間違っても、ボロボロになったり、自分の結果に苛立ちを感じたりするまで、やることを減らすのを待つようなことはしないでください。その頃にはもうすでに遅すぎるのです。もうやりすぎてしまっているのです。 リカバリーを後回しにするのではなく、プログラムに組み込むことで、毎日ジムに通わなくても、自分を失望させているように感じることはありません。ジム以外でも、回復を早める方法は文字通り無限にあります。 プログラムは常に、ワークアウトとリカバリーの両方と考えるべきです。 毎週、毎月の進歩を本当に望むのであれば、これら両方に時間と労力をかけなければなりません。 フィットネスに関する真実は、多くの場合、本当の違いを生み出すのは強度ではなく一貫性だということです。そして、一貫性を保つための最大の鍵のひとつは、トレーニングと同じくらい回復に力を入れているかどうかを確認することです。

ジョール・ジェイミソン 2206字

もっとやれば良いというわけではない理由(そして回復力を高める3つの方法)パート1/2

ネズミとクロスフィッターとギャンブラーの共通点は何でしょうか? 行き当たりばったりの質問のように思えるのはわかっていますが、なぜこの質問をするかを伝えるので、ちょっと聞いてください... ラスベガスに行ったことがある人なら、お気に入りのスロットマシンやゲームの前に座っている人たちの列を見たことがあると思います。曜日も時間も関係ありません。文字通り、世界中から何千人もの人々がお金を投げ入れて、賭け続ける場所なのです... 誰もが勝者として出ていきたいのですが、勝ち目は常に彼らにとって不利なもの。 ですから、私達は、それを勝利ではなくギャンブルと呼ぶわけです。 なぜこんな話をしたかというと、UFCのイベントのためにラスベガスへの旅行を計画しているときに、ギャンブルとトレーニングにどれほどの共通点があるのか思いついたから... ドーパミンと快楽(報酬)の科学 その意味を理解するためには、1950年代のラットを「スキナー箱」と呼ばれるものに入れる一連の研究にさかのぼる必要があります。 これは1930年代に開発された箱で、ネズミに特定の作業をさせる(あるいは避ける)ように条件付けるためのものです。ラットは餌で報われるか、ショックで罰せられました。 ラットがレバーを押すたびに餌(ご褒美)を与えて、レバーを押すように訓練するというのが、この一般的な方法です。 レバーを押せば食べ物がもらえます。レバーを押せば食べ物がもらえます。 ネズミはすぐにこの仕組みを覚え、お腹が空くとレバーを押すようになります。これはかなり基本的なことですが、彼らは次の段階へと進むことにしました。ジェームズ・オールドとピーター・ミルナーという二人の心理学者は、ネズミに餌を与える代わりに、箱を変更しました。 ネズミがレバーを押しても餌が出ないように配線したのです。その代わり、レバーを押すと、脳の報酬(快楽)中枢に直接電気刺激が伝わるようにしたのです。 好きな食べ物を食べたときの快感を思い浮かべて、それを100倍してみてください。 ネズミがレバーを押す=快感だと理解するのに時間はかかりませんでした。 次に何が起こったと思いますか? 彼らはそのレバーを死に物狂いで押したのです!何度も何度も何度も何度も。場合によっては1時間に7,000回も。 メスのネズミは子供の世話をしなくなりました。雄ラットは発情期になっても雌ラットに注意を払わなくなりました。 ネズミたちは、反対側に移動してレバーを押すために、痛烈なショックを与える床の格子の上を歩きました。多くのネズミは完全に食べるのを止めてしまい、自力餓死を防ぐために接続を経たなければなりませんでした。 ネズミが気にしていたのは、そのレバーを押すことだけだったのです。 私たちが本当に運動する理由の真実 さて、ここで皆さんは「箱の中でレバーを押すネズミと私のフィットネスに一体何の関係があるのだろう?」とお思いでしょう。 さて、ここ数ヶ月の間、私はアンダーリカバリングという大きな問題と、それがいかにあなたの結果を台無しにしかねないかについて、沢山話してきました。 しかし、本当の疑問は、なぜ私たちは自らのタンクが空でもジムに行きたくなるのか、ということです。なぜ私たちはいつも、インターバルを10回やって結果が出なかったら、次は20回やらなければならないと考えるのでしょうか? 答えは、多くの点において、私たちはネズミやギャンブラーと同様だということ。一度報酬を得られるようなことをすると、私たちはそれを続けようとします。何度も何度も。たとえそれが自腹を切ることであっても。 競技に勝つことほど気持ちのいいものはありませんから... 服が前回よりフィットしているのを見て... 周りの人に最近、何か変わったことしているかと訊かれて... 前回クリアできなかったWODをクリアすること... これまでの努力が報われたときの高揚感は、誰もが味わったことがあるでしょう。 ネズミやギャンブラーと同様に、私たちは一度味わったなら、そのレバーを押し続けるためなら何でもするのです、なぜならもっと欲しいから。 やりすぎるまでやり続けると何が起こるのか ドーパミンとアドレナリンは、身体の最もパワフルな2つの化学的メッセンジャーであり、私たちをクレイジーな行動に駆り立てることができます。 ネズミが1時間に7,000回もレバーを押すなんて、クレイジーだと思うでしょう?YouTubeで、リスのような格好で時速100マイル以上で山の中を飛ぶ人たちのビデオを見てください! トレーニングで死ぬことはないかもしれませんが、自らの生物学に騙されてやり過ぎてしまうことはあまりにも容易なことなのです。私達は皆、素晴らしいワークアウトを行い、頑張った成果を目にしたときの快感に病みつきになります。 これが、あるトレーニングが良いものであるならば、もっとトレーニングをした方が良いに違いない、という考えに陥りがちな理由です。高強度がうまくいったのなら、さらに高い強度はさらに良いでしょう。 そのアイデアの問題点? 遅かれ早かれ、身体はそのようには働かないと誰もが気づきます。2倍ハードにトレーニングしても、2倍の結果にはつながらず、長期的にはより悪い結果を生み出すこともしばしばあります。 報酬を追い求め続けることで、回復が不十分となり、疲労が蓄積し、漸進に失望してしまうのです。破産するまでギャンブルを続けるギャンブラーのように、私たちの生物学は、手遅れになるまでトレーニングレバーを押すように私たちをだますことができるのです。 すっかり疲れ果ててしまったのに、とにかくジムに行かなければと思ったことはありませんか?何カ月もトレーニングしてきたのに、最終的に何の成果も得られなかったことを認識するだけだったことは?しつこい怪我がなかなか完治しないのは、あなたがそれを許さないからですか? もしそうなら、それはドーパミンが働いて、あなたが十分にやっていないに違いないと説得しようとしているのです。

ジョール・ジェイミソン 2614字

エリートパフォーマンスにストレングストレーニングは本当に重要なのか?パート2/2

エリートレベルのアスリート達にとって、ストレングストレーニングは本当に重要なのか?という問いかけに自身もトップレベルのアスリートとしてキャリアを積んできたストレングスコーチのダン・ジョンが答えます。ダン・ジョンが運動指導時によく使うフレーズである「弓と矢」が意味するのは何でしょうか?

ダン・ジョン 5:07

トミー・ジョン・リハビリの8つの鍵 パート2/2

強さだけが全てではない 肘、肩甲骨、体幹、コア、下半身を鍛えることについて、これまで沢山話してきました。 しかし、ほとんどの人は、これを、強化エクササイズを行うことによって、これらの部位を強くするという意味にとらえています。 それはまったくその通りであり、重要なことです。 しかし、過去の問題の上に筋力を加えても、本当の問題を覆い隠してしまうだけです。 また、可動性と動的安定性の回復にも同等の注意を払わなければなりません。 ボールを効果的に投げるには、強くそして安定していることが必要です。 投手は関節が緩く、他の人達よりも遠くまで曲げたり伸ばしたりしやすい傾向があります。 これは、速球の球速を上げ、より良い投手にするために非常に効果的なことです。 しかし、それは投手が怪我をする理由でもあります。 肘と肩の関節には、もともと不安定性があることが分かっています。 これを打ち消すためには、完璧な動的安定性が必要なのです。 動的安定性とは、腕を安定させるために筋肉が適切なタイミングと強さで収縮する能力のことで、基本的に腕が身体から飛んでいくのを防ぎます。 これはトレーニング可能ですが、自分でやるのは難しいものです。 神経筋のコントロールを強化し、筋肉をダイナミックに安定させる能力を最大限に引き出すために、私達は一連のエクササイズを段階的に漸進させて行います。 プログレッションのステップを飛ばしたり急かしたりしないこと 私のところに相談に来るアスリートで、他の場所でリハビリをしている人によく見られる欠点の1つは、リハビリの進行が単にプロトコルで、時間に基づいていると期待していることです。 「今16週目ですが、医師から投げていいと言われました。」と聞くことがよくあります。 OK、いいでしょう、UCLの靭帯の内側は、ドクターの頭の中では投げられるほどに治癒しているでしょう。 でも、あなたは、投げる「準備」ができていますか? つまり、あなたは私の検査で良い状態に見えるのでしょうか? 動きは回復しましたか? よく動けますか? 筋力は回復しましたか?適切な動的安定性を示していますか? 最も重要なこととして、私は常に彼らのこれまでのリハビリプログラムを見直し、適切な順序を踏んでいることを確認します。 もしあなたが今日まで、投げる準備をするための正しいプログラムを行っていないのなら、私と一緒にボールを拾うことはないでしょう。 トミー・ジョン手術を受けたのが何週間前であろうと私には関係ありません。 投球プログラムでメカニクスに取り組む あなたがUCLを負傷した主な理由は3つあると思います。 一番の要因は使い過ぎ。 投げれば投げるほど、靭帯への負担は大きくなります。 また、不適切な身体的準備もUCLの怪我につながると思います。 しかし、投球のメカニズムも靭帯を痛める可能性に大きく影響することを忘れないでください。 逆Wの字で投げるなど、UCLへのストレスを増大させることが科学的に証明されている力学的な欠陥は数多くあります。 もしあなたがピッチングに真剣に取り組んでいるのであれば、目標達成のために、理学療法士、ストレングスコーチ、ピッチングコーチの3人の鍵となるコンサルタントがチームに必要です。 共に働くことで、このチームは、強力で健康的な復帰のための主要な基盤をすべてカバーします。 あなたの投球の漸進は長いものになります。 最初のうちは、メカニクスを気にするのではなく、ただ投げることとキャッチボールをすることに集中してほしい。 しかし、一旦ピッチングやマウンドから投げることに近づくと、このスイッチは切り替わります。 早くから良い習慣を作り、トミー・ジョン損傷につながった可能性のあるメカニカルな要因のいくつかをピッチングコーチと一緒に解決しましょう。 ゆっくりと段階的な投球のプログレッションに従う トミー・ジョン手術後、リハビリの過程では本当によく復帰できたのに、投球プログラム中に問題が出てくることはよくあります。 ここで考慮すべき重要なことがあります: 一時的な問題が出てくることがあるでしょう。 私は通常、遠投を始めるときやマウンドから投げ始めるときなど、転換期にこのような一時的な問題を目にします。 強度が上がったり、量が増えたりすると、このようなことが起こるかもしれません。 これらはよくあることで、予想されたことです。 今日までの適切な努力と進歩があれば、このような出来事にうまく対処することができる状態になっています。 鍵となるのは、スピードアップ、スローダウン、そしてまたスピードアップというジェットコースターのようなプログレッションを避けることです。 ゆっくりと段階的に進めていくのが常にベストです。 ほとんどの医者やセラピストがあなたには知られたくない、超スーパーな秘密をお教えしましょう。 投球プログラムを始めて1-2ヶ月は、おそらく素晴らしい気分で100マイルを投げられると思っているでしょう。 この衝動に抵抗してください。 あなたは準備ができていないし、肘(あるいは肩)を痛めてしまいます。 これを読んでいる青少年や保護者の皆さん、どうか、どうか、どうか、投球復帰を急がないでください。 はい、私たちの研究によると、投手は手術後9~12カ月で投球に復帰することが示されています。 このような研究には多種多様な人々がいることを理解してください。 私のMLB投手の多く、特にベテラン達は10~11カ月で復帰しています。 この復帰日を決めるには様々な要素があります。 しかし、16歳はもちろんのこと、ベテランのオールスター選手がトミー・ジョン手術から9カ月で復帰することには、いい印象すら持ちません。 青少年や大学の投手でも、12カ月を目安にするといいでしょう。 最初から正しく行うこと。 適切なケアと注意を払えば、UCL再建手術は本当に良い結果をもたらします。 これらトミー・ジョン・リハビリテーションの8つの鍵に従えば、すぐにマウンドに戻ることができます。

マイク・ライノルド 2579字

トミー・ジョン・リハビリの8つの鍵 パート1/2

野球シーズンが本格化するにつれ、UCL再建手術やトミー・ジョン手術が必要な選手が数人現れ始めています。 野球シーズンの最初の1ヶ月は怪我が最も多いことがわかっています。 不運にも肘を痛めてしまった方、お気の毒だと思います。 でも幸いなことに、トミー・ジョン手術はかなり成功しています。 適切なトミー・ジョン・リハビリを受ければ、合併症を最小限に抑えて投球に復帰できるはずです。 知識は力です。ですから、可能な限り回復するために、私が考えるトミー・ジョン・リハビリの鍵について教育したいと思います。 トミー・ジョン手術の5つの神話についての、私の過去の記事もおそらく読み返してみるべきでしょう。 以下の鍵に従って、成功するためのベストポジションを確保してください。 肘の動きの損失を避ける トミー・ジョン手術後の最も一般的な合併症の1つは、肘の動き、特に肘の伸展が失われることです。 肘は非常に適合した関節で、余分な空間やエラーの余地はあまりありません。 ですから、手術をして瘢痕組織が形成されれば、いつでも動きを失うリスクがあるのです。 問題は、一旦動きが滞ると、長い間滞ってしまうということです。 これは、あなたの投球への復帰を遅れさせることになりえます。 何年もかけて、私たちは肘の完全な伸展を少しでも早く回復させることに重点を置いたリハビリプログラムを進歩させてきました。 私の目標は、もし可能であれば3~4週間までに肘を完全伸展できるようにすることです。 そのために重要な鍵となるのは、早期のリハビリと、トミー・ジョン・リハビリの経験を持つ熟練した理学療法士を見つけることです。 この手術はメディアでよく取り上げられますが、全体から見れば比較的まれな手術であるため、多くのセラピストはこの手術に携わったことがありません。 熟練したセラピストなら、いつ強いればいいのか、いつ手を引けばいいのかがわかりますから、彼らにこのプロセスを導いてもらいたいものです。 この時代に、早期のリハビリを重視しない外科医がいることには、いまだに驚かされます。 自分自身の責任において、確実に動きが滞らないようにしましょう。 初期段階における不均衡への取り組み UCL再建術を受ける選手には、トミー・ジョン・リハビリテーションには3つの段階があると伝えています、「退屈な段階」、「単調な段階」、そして高度なエクササイズを再開し、最終的には投げることができるようになる「楽しい段階」です。 これを分解すると、最初の4~6週間は、手術からの回復、痛みや腫れの軽減、動きの回復、基本的なエクササイズの開始などに集中します。 それからの2ヵ月は、筋力、可動性、安定性を回復させることで構成されます。 これは肩のプログラムのエクササイズで、小さなダンベルを使い、週ごとにゆっくりと進歩させていきます。 この段階は、より高度なエクササイズのための基礎作りだと考えてください。 これらのレンガを積んでいくのは本当に単調な作業ですが、それなしには良い結果も、自分の可能性を最大限に引き出すこともできません。 ここが、ほとんどのリハビリプログラムにおいて、トミー・ジョン手術を必要とすることにつながったであろうバランスの崩れを改善する、絶好の機会を見逃していると思うところです。 姿勢、コアの安定性、肩甲骨のアライメントなどに問題があることが多いのです。 この時期は、投げる腕の軟部組織に関する長年の制限に取り組む絶好の機会です。 ここでは手技療法が鍵です。 野球の投球はUCL靭帯に大きな負担をかけます。 しかし、軟部組織の制限、可動性、そして肩や肩甲骨や体幹やコアの筋力母制限肩、肩甲骨、体幹、体幹の軟部組織、可動性、筋力の制限によって、それが怪我につながったのではないかと、私はよく考えます。 この時間を使ってニュートラルに戻し、投げ始める準備ができたときに、成功するためのベストポジションを取れるようにします。 肩と肩甲骨へのフォーカス 私のリハビリのフォーカスが肩、肩甲骨、体幹、体幹、脚にあり、肘にないことに、ほとんどの選手達が驚きます。 誤解しないでください、私達は肘への取り組みを十分行っています。 前腕の尺側手根屈筋と浅指屈筋はUCL靭帯の直上にあり、関節の動的安定性の24%を提供していることが示されています。 しかし、投球アスリートであれば、肩と肩甲骨が強調されることが多いものです。 投げる動作は、脚から体幹を通り、最終的に腕からボールに伝わるエネルギーの波だと考えてください。 可動性、筋力、安定性に制限や不足があると、エネルギーの伝達が非効率的になり、肘に余計な負荷がかかることがよくあります。 UCLを損傷する素因のほとんどは、筋力の低下と肩の動きの変化にあります。 コアと下半身の統合トレーニング 肩と肩甲骨を重視するのと同様に、トミー・ジョン手術から復帰したときに本当に最適なパフォーマンスを発揮するには、適切なコアと下半身のトレーニングを統合する必要があります。 運動連鎖に関する上記のコメントは、ここでも当てはまります。 肘の治療や幾つかの肩のエクササイズのみを行う時代は終わったのです。 適切なリハビリテーション・プログラムでは、最高のパフォーマンスを発揮するために、コアと脚に注意を払う必要があります。

マイク・ライノルド 2266字

エリートパフォーマンスにストレングストレーニングは本当に重要なのか?パート1/2

エリートレベルのアスリート達にとって、ストレングストレーニングは本当に重要なのか?という問いかけに自身もトップレベルのアスリートとしてキャリアを積んできたストレングスコーチのダン・ジョンが答えます。ストレングストレーニングの3つのPとは何でしょうか?

ダン・ジョン 5:17

クライアントが去る理由と、クライアントを最大のファンに変える3つの方法 パート2/2

#3ジム内外のギャップを埋めるために、ライフスタイルプランをプログラムに組み込む ライフスタイルがコントロールされていない場合、クライアントがあなたと一緒に過ごす時間があまりにも短いために、実際には何も変えることができない、というのが現実です。平均的なクライアントを週に4時間トレーニングするとして、彼らの時間の98 %はあなたの影響を受けていません。 明らかに、クライアントの全体的な健康に投資すべきではありますが、ライフスタイルを気にするべき別の理由とは:クライアントが期待している結果を見ていない場合、たとえそれがあなたのせいではないとしても、あなたのトレーニングが価値を下げてしまうということです。 さらに、人々は自分の行動の影響を見積もるのが非常に苦手です。Wilbond et. al ( 2010 )による研究は、私が意味することの完璧な例を提供します: この研究では、正常体重の16人の男性と女性に、短時間で低強度のワークアウトを行うように依頼しました。ワークアウト後、参加者は彼らが燃焼したばかりのカロリーを推定しました。その後、彼らはビュッフェに連れて行かれ、トレーニング中に燃焼したのと同じ量のカロリーを摂取すべく最善を尽くすように言われました。 言い換えれば、ワークアウト中に300カロリーを消費したと思った場合、目標は300カロリーを摂取して燃料を補給することでした。研究者らは、人々が運動後のエネルギー消費と摂取量をどの程度正確に測定できるかをテストしたいと考えていました。 結果は目を見張るほどのものです: 「推定カロリー」バーは、参加者が自分のトレーニングが800カロリーを消費したと信じていることを示しています。現実は:彼らは200しか燃やしていませんでした。 同時に、参加者はビュッフェに連れて行かれたとき、600カロリー近くを食べました。これは、ワークアウトで実際に消費したカロリーの約3倍です! 翻訳:人々は自分がどれだけのカロリーを消費しているかを判断するのが苦手で、食べているカロリーを推定するのは更に苦手です。 では、クライアントが自分の健康に責任を持ち、ジム以外での意思決定の影響を理解できるようにするにはどうすればよいでしょうか? ライフスタイルプランと教育をプログラムに取り入れましょう。 クライアントと話し合い、彼らが実際に従うカスタマイズされた計画を作成することは、彼らを成功に導くだけでなく、彼らが目にする(または目にしていない)結果に責任を負うのに役立ちます。また、トレーニングのみに焦点を当てている他のコーチとあなたに一線を画します。 この計画には、食事や睡眠のログから包括的な栄養コーチングまで、クライアントがやり通す限り、さまざまな形があります。 ストレス、時間管理、栄養などのトピックについて自信を持って話すことができませんか? 地域のエキスパートと協力して、教育ワークショップを開催しましょう。これにより、紹介のチャンスが広がるのみでなく、クライアントに提供するサービスに多大な価値をもたらすことにもなります。 しかし、教育はあなたのクライアントが彼らの目標を達成するのを助けるのに十分ではありません。ライフスタイルのどの部分が、彼らを妨げているのかを特定する必要があります。 これは、私が世界初のデジタルリカバリーコーチであるモーフイアスの開発にを3年間を費やした最大の理由の1つです。私はすべてのクライアントに心拍変動を使用することに何年も費やし、ジム外での活動がジム内でのワークでみられる結果をどれだけ駆動するのかを早期に学びました。 モーフィアスは、睡眠、活動レベル、トレーニング、HRV、および主観的な尺度を考慮して、行動と身体の回復能力からの結論を引き出します。良くないライフスタイルをトレーニングでカバーすることはできないために、クライアントが自分の意思決定の影響を理解する(そして正しい変更を行う)のを助けるのは重要なことです。 人々が、自分の行動の影響を見積もるのがいかに苦手かについて、私が言ったことを覚えていますか?モーフィアスは、これらの影響をわかりやすい形式で客観的に定量化することで、その問題を解決します。 トレーナーとして、当て推量をする必要がない=より良いアカウンタビリティ+より大きな進歩...これは、あなたを素晴らしく見せ、クライアントが継続したいと思うようになります。 モーフィアスは、すべてのクライアントのライフスタイルデータを1か所にまとめ、ジムの外ですべての正しいことをしていることを確認し、ジムの中であなたと一緒にいる時間を最大限に活用できることを確実にします。 ビジネスを成功させたいのであれば、それをどのように選択するかに関わることなく、ライフスタイル教育と計画をコーチングに統合することを見過ごすことはできません。フィットネスは、ジムに行くことだけではない、というのが真実なのです。 また、適切な食べ物を食べること、十分な睡眠をとること、精神的なストレスに対処する方法を学ぶことなども重要です。これらの要素はすべて、あなたのクライアントが結果を得るかどうかに非常に大きな役割を果たすわけですから、それらを見落とし、クライアントがすべてを自分で把握することを期待することは、悪い結果、さらに悪い維持のレシピです。 ピースを組み合わせて紹介マシンを構築する 新規のクライアントに入ってきてもらい、登録させるのは簡単なことではありません。すべてのジム、コーチ、オンラインプログラムや製品が存在する中において、競争は無限大です。誰かがトレーニングをスタートした後に起こることは、多くの場合、成功と失敗の違いです。 独立したコーチでも、ジムのオーナーでも、数百万ドルのフィットネスフランチャイズでも、あるいはその間のなにであったとしても関係なく。維持が鍵なのです。次の3つの戦略は、あなたの長期的な成功への準備に役立ちます。 適切な目標と期待値を設定する: 可能なことを過剰に約束することは、現実が始まって、期待していた結果が得られなくなったときにクライアントを失うための確実なレシピとなります。私たちの脳は、報酬が十分出ないことに対する仕事の期待を止めるように配線されています。 プログラミングを個別化する: どこでもワンパターントレーニングプログラムは受けることができます。彼らは、彼らの特定のニーズと目標に基づいて構築された個別化されたアプローチのためにあなたのところに来ているのです。個別化はフィットネスの未来であり、置き去りになるよりも、前に出ている方が常に良いものです。 ライフスタイルがすべて:フィットネスに関する 真実は、ジム外での23時間がジム内での1時間の結果を左右するということです 。そのように身体は機能するのです。あなたがクライアントのライフスタイルを改善する手助けをしていないのであれば、コーチとして自分自身を際立たせる絶好の機会を逃していることになります。 もしあなたがなんとかやってきているとしても、コーチングビジネスを成長させるのに苦労しているなら、維持を向上させることができるのはどこかを調べることから始めましょう。クライアントを維持し、彼らを熱狂的なファンにすることに焦点を当てることは、週に60時間を費やすことなく、収益性が高く、拡大縮小可能で持続可能なコーチングビジネスを構築するためにできる最も重要なことの1つです。

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クライアントが去る理由と、クライアントを最大のファンに変える3つの方法 パート1/2

すべてのコーチングビジネスの最も重要な要素は、適切な種類のモチベーションの高いクライアントを引き付けることです。あなたがクライアントやアスリートをトレーニングして生計を立てているのであれば、これが支払いをするためにどれほど重要であるかを知っているでしょう。 しかし、クライアントを獲得することは、この戦いの半分にしかすぎないのです。 戦いの残りの半分は、彼らがあなたと一緒にいてもらうこと、つまり定着させることです。彼らがあなたを好きで、義務感を感じているから残っていて欲しいわけではなく、彼らが結果にとても満足していて、あなたのシステムに取り込まれているから、他の場所に行くことを想像することができないからであってほしいのです。 クライアントの賛同を得て、彼らを維持することは、フィットネスビジネスを成功させるための鍵の1つです。それを手助けするために、行動科学と私自身が7桁の収益を上げるトレーニングビジネスを構築している間に学んだ方法に基づいた、すぐに使用できる戦略を単刀直入に提供します。 さあ、始めましょう。 クライアントを維持する3つの重要なポイント #1適切な期待と目標を設定する これは簡単なことのように思えるかもしれませんが、多くの人がこれを間違えていることに驚くでしょう(または驚かないかもしれませんが)。設定した目標は、クライアントがトレーニングに参加するか、自宅のソファに座っているかを決定することができるものです。 目標を設定して強化する方法を説明する前に、そもそも何がトレーニングを受ける動機になるのかを理解しておきたいと思います(そうすれば、ポジティブな方法でトレーニングを操作することができます)。すべては小さな化学メッセンジャー:ドーパミンから始まりますが、これについて聞いたことはありますよね。 一般的に信じられているのは、ドーパミンは私たちの行動を駆動する報酬/喜びの化学物質であるということです。私たちは気持ちよくなりたいために、常にそれを求めています。 広範な研究が実際に示しているのは、報酬を受け取ったときにドーパミンが急上昇することはなく、喜びを感じることとは関係がないということです。ドーパミンは報酬の予測に関することには全て関わっていますが、これは非常に異なることです。 私たちは、ドーパミン生成の大幅な急増につながる行動や活動を求めてはいません。私たちが特定の行動を起こす要因は、行動する前にドーパミンが急上昇することなのです。 行動がドーパミンを駆動するのではなく、ドーパミンが行動を駆動するのです。これは大きな相違です。 では、これはクライアントのトレーニングにとってどのような意味があるのでしょうか? クライアントが最初にトレーニングを開始すると、彼/彼女の脳は非常に急速な進歩、すなわち仕事からの大きな報酬を目にします。体脂肪が急速に低下し、筋力が増加し、有酸素能力が向上します。 脳は、すべての作業から大きな利益を期待するように調整されるようになります。この予測された報酬は、ワークアウトに先立つ大きなドーパミンスパイクにつながり、クライアントがワークアウトする強い動機づけになります。 大きな問題は、ご存知のように、進歩は決して直線的なものではないということです。 これらの最初の急速な利益は、通常数週間以内に、必然的に減速し始めます。報酬が減るとすぐに、脳はその予測が間違っていたことに気づき始める、つまり仕事は同じレベルの報酬にはつながらないことを気づき始めます。 脳が予測よりも少ない結果を見る時、ドーパミンレベルは急激に低下し、トレーニングの動機づけもそれに伴い低下します。 クライアントの唯一の目標が、必ずしもすぐに改善されるとは限らないものに結びついている場合、クライアントがあなたとのトレーニングをやめるのは時間の問題です。 この問題にアプローチする方法は、クライアントに長期的な目標ではなく、それらを達成するプロセスに焦点を当てるように教えることです。 十分な歩数を獲得したり、計画していたワークアウトを完了したり、食べてはいけないとわかっている食べ物を避けたりするなど、それが何であれ、これらの非常に短期的な目標を達成することに焦点を移すだけで、クライアントのモチベーションを維持することができます。 もし本当に良いコーチになりたいのであれば、毎回のすべてのワークアウトを「今日の目標は…」で始め、セッションで達成したいことを2〜3つ与える必要があります。 セッションを通して、進捗があった時にはそれを補強すべきです。バーに5ポンドを追加したり、レップ数が2-3回余分に得られたり、テクニックを改善したりするだけであっても、それがどんなに小さなことであっても、誰もが進歩を見ることは大好きなのです。 セッションの最後に、何が達成され、どの目標が達成され、どの目標が達成されなかったかを確認し、次のセッションの目標が何であるかについて話し合います。人々が常に何かに向かって努力し、進歩していると感じるならば、彼らのドーパミンレベルは上がり続け、彼らがより多くのために戻ってくる可能性は遥かに高くなります。 #2評価と追跡で個別の経験を作る 個別化は、ますます人気が高まっているトレンドであり、あなたのトレーニングビジネスもこれに取り残されたくはありませんよね。特にグループトレーニングが依然として非常に成功している中で、なぜそれがそれほど重要なのでしょうか? まず最初に、クライアントのワークアウトを個別化できなければ、彼らは簡単に離脱してしまいます。 個別化のレベルなしでは、他のトレーナーやグループインストラクターからあなたを隔てるものは何もないのです。これによって、クライアントは、フィットネスは単純な公式である、という考えに陥ってしまいます。 ジムでの時間+強度=結果。 言い換えれば、彼らは、重要なのはただジムにいて一生懸命トレーニングすることだと考えるわけです。彼らは、トレーニングの詳細とコーチとしてのあなたの専門知識にほとんど価値を置いていません。 問題は、彼らをハードにプッシュするジムやトレーナーは百万もあるということ。ジムでの強度と時間のみが結果を左右すると考えている場合、彼らが離脱して、どこか他の場所でトレーニングを試みるのは時間の問題です。 グループレベルにおいても、オレンジセオリーの個別化された心拍数ゾーンを見るだけで、個別化がより普及していることがわかります。そして、個別化の欠如は、米国内のクロスフィットジムが閉鎖され、一般大衆がワンサイズ・フィット・オールのアプローチから離れている理由の1つであると主張することもできます。 人々は(当然のことながら)、各人がトレーニングにわずかに異なる方法で応答するという事実に関して賢明になってきたのです。ある1人の人に適したセット数と回数は、他の人にとってはまったく間違っているかもしれません。 人はそれぞれに異なっているわけですから、なぜ全員がまったく同じプログラムに参加しなければならないのでしょうか? 個別化を適切に使用すれば、独自のカスタマイズされたトレーニング経験が作成されるわけですから、クライアントは他の場所でそれを取得する方法を知りもしなければ、知りたいとも思わないのです。 では、あなたは、どのようにして拡張縮小可能な方法でトレーニングを個別化していますか? 2つのこと:評価と追跡。 個別化は、それによって個々のニーズと弱点を特定できるものであるため、常に評価から始まります。グループ環境ではより困難かもしれませんが、確実に不可能なことではありません。 重要なのは、迅速で簡単に実行できる評価を組み込むことであり、多くの場合、ワークアウト自体もこの目的に役立ちます。例えば、セッションの最後に一連のコアエクササイズを行い、最も苦労している人々を確認することができます。 その後、これを使用して、この特定の弱さを持つグループの人々にのみ、追加のコアトレーニング、または必要なものを処方することができます。このアプローチを使用すれば、評価をトレーニングに組み込むことができ、関わっているグループのサイズに関係なく、ある程度の個別化を提供することができます。 評価を実施するだけでなく、適切なテクノロジーを使用することで、あなた自身の生活は楽になり、より個別化された経験を生み出すこともできるのです。今日利用可能な幅広いフィットネステクノロジーにより、心拍数トレーニング、HRV、活動トラッキング、回復モニタリング、ワークアウトトラッキングなどをプログラムに組み込むことがかつてないほど容易になりました。 そこには非常に多くの選択肢があり、圧倒されるように感じるかもしれませんが、重要なのはあなた自身とあなたのコーチングビジネスに役立つ最もシンプルな解決策を見つけることです。KPSのようなプラットフォームは、常に使いやすくなっており、プログラムの提供と追跡をかつてないほどに簡単にすることができます。 同時に、モーフィアスのような回復プラットフォームは、さまざまなライフスタイルやフィットネスマーカーをモニタリングし、まったく新しいレベルでトレーニングを個別化するのに役立ちます。 適切なテクノロジーと効果的な評価プロセスを組み合わせることで、大規模な個別化を提供し、共に関わるすべてのクライアントが適切なプログラムを得ていることを確認できます。これにより、可能な限り最高の結果が提供できるだけでなく、他の人とは一線を画して、クライアントをあなたのプロセスやビジネスに維持し続けることになります。

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ストレングストレーニングプログラム:セット数とレップ数はどのくらい? パート2/2

ストレングストレーニングプログラム:セット数とレップ数はどのくらい?パート2 この記事では、ストレングスエクササイズに最適なセット数とレップ数を決定する方法に関するQ&Aレスポンスの後半を紹介します。最初の投稿を見逃した場合は、「ストレングストレーニングプログラム:セット数とレップ数はどのくらい? パート1/2」を必ずチェックしてください。ここでは、要因の7-13をカバーします。 7.筋肉の不均衡を修正しようとしているかどうか - 悪い姿勢を修正する時、上半身の筋肉の不均衡が著しい人には2:1のプルとプッシュの比率を使用します。セット数を増やすことに加えて、より高レップのスキームを使用することもできます。より多くのボリュームを蓄積するには、次のような簡単な方法があります。 A1)チェスト・サポート・ロウ - ニュートラル・グリップ:4×8 A2)ローインクライン・バーベル・プレス:3×6 効果的に、姿勢のバランスを重視したトータルセットが増えているだけでなく、1セットあたりのレップ数も増えています。 8.クライアント/アスリートの神経効率の良 - 一部のアスリート(特に、遅筋繊維優位傾向があるアスリート)は、常に、ストレングスエクササイズのセット数をより多く行う必要があるようです。これは、高校サッカーであろうとランニングに特化したキャリアであろうと、それまでの持久力トレーニングの歴史によって影響を受けており、高域値の運動単位に利用効率を低下させています。同じことが女性アスリートにも当てはまり、ストレングスエクササイズにおいて、常に少し余分なボリュームが必要なようです。まるで男性ほど迅速に最大値まで上げることができないかのようです。セットごとにレップ数を増やす必要は必ずしもないと思いますが、間違いなく1-2セット追加することを検討する必要があります。 9.代謝トレーニングのメリットを達成しようとしているかどうか - 一部のプログラムでは、代謝抵抗トレーニングと呼ばれるコンセプトを使用して、心血管系コンディショニングを改善し、エネルギー消費を増加させて、脂肪をより速く燃焼させることができます。一般的に、このようなプログラムでは、このトレーニング効果を引き出すためにより多くのセット数とより高いレップ数が必要です。 10.怪我のクライアントに対処しているかどうか - これらの人々では、セット数とレップ数を低く抑え、徐々にそれらを戻したいと考えています。したがって、「通常の」クライアントは、トレーニングストレスを与え、軽減するために、上下に変動しているかもしれませんが、怪我後のクライアントは、特定の時間における負荷能力に合わせてセット数とレップ数を徐々に増加させていきます。 とはいえ、トレーニング効果を維持し、彼らの気が変になってしまうのを防ぐのに十分な量を与えることを認識しておく必要があります。肩の痛みを持つ人の例を使うなら、プレスの動きを減らす必要はあるかもしれませんが、水平プルのセット数とレップ数のボリュームをかなり上げることができます。 11.他に何をしているのか - Smolovスクワットプログラムの基本的なメゾサイクルは次のようになります: 月曜日:4×9 水曜日:5×7 金曜日:7×5 土曜日:10×3 確かに、これは非常に多くのワーク(そして非常に特化したワーク)ですが、かなりの数のリフター達がこれを使用してかなりの成功を収めています。ただ、ちょっといいですか?「その他のこと」のために多くのセット数とレップ数を追加してみれば、失敗するでしょう...悲惨にも。すべてのことを同時に特化することはできないのです。ストレングス&コンディショニングプログラムの1つの側面でセット数とレップ数が上昇した場合、それらはどこか別の場所で低下させる必要があります。 12.筋肉痛が懸念されるかどうか - シーズン中のアスリートは、どんな犠牲を払っても筋肉痛を避けたいと考えています。一番簡単な方法は、ストレングスエクササイズを変えるのを避けることですが、ほとんどのアスリートはシーズンを通して同じことを何度も何度も繰り返すことにうんざりしてしまうので、これは実際には実現できません。したがって、私達は、シーズン中のトレーニングにおいて、新しいストレングスエクササイズを置き換えることには戦略的に注意深くある必要があります。これをスムーズに進めるための1つの方法は、新しいトレーニングプログラムの最初のラウンドでセット数とレップ数を低く保つことです。シーズン中にフロントスクワットをしていたとしましょう。おそらく次のようになります: 第1週:1×3レップ 第2週:3×3レップ 第3週:3×3レップ 第4週:2×3レップ(デロード) これが最後のポイントへと導くことになります...。 13.アスリートがシーズン中であるかどうか - アスリートがシーズン中である場合、少ないほど効果的です。私は、シーズン中のトレーニングセッションの後にアスリートがリフレッシュした気分でジムを離れることを好みます。そのため、セッション中の8-10セットのストレングスエクササイズだけで、トレーニングを完全に終わらせるかもしれません。オフシーズン中は、より多くのセット数とレップ数を獲得できます。 ストレングストレーニングプログラムでセット数とレップ数を決定するために頭に浮かぶ主な考慮事項は、これでまとめとなります。もちろん、考慮すべきことはまだまだ他にもあります。最後に付け加えておきたい推奨は、多種多様なコーチ達による様々なプログラムをできるだけ多く見直すことです。あなた自身のプログラムを書くのに役立ついくつかの重要な傾向を拾える可能性があるでしょう。

エリック・クレッシー 2468字