パフォーマンス低下なく脂肪を燃焼させるトレーニングと栄養プログラム パート3/3

トレーニング後の炭水化物摂取についての真実 もし、あなたが多くの人と同じであれば、「タンパク質同化期間」という考え方が頭に刷り込まれていて、トレーニング後に炭水化物を口に詰め込まなければ身体を大きく強くするのは不可能である、という考えを持っているでしょう。その科学的詳細には深く踏み込みませんが、本当は筋力と筋量を向上させることに関しては、トレーニング後のタンパク質摂取が、炭水化物の摂取よりも実際にはより重要なのです。 トレーニング後の炭水化物の摂取は、パフォーマンスが懸かっている競技や高強度のトレーニングを12~24時間以内に行う場合に重要になりますが、それ以外では、トレーニング後に炭水化物の摂取を少なくすることで、実際には脂肪の燃焼を向上させます。グリコーゲンの貯蔵が枯渇したために、身体がグリコーゲンに可能な限りしがみつこうとすることで、身体が優先的に体脂肪を燃やそうとすることを意味します。 これがトレーニング後に炭水化物を取らないという考え方の本質です:高強度トレーニング後の身体の脂肪燃焼状態を、炭水化物を摂取しないことで高く維持することで脂肪減少を最大限にするのです。 トレーニング後ではなく、トレーニング前に炭水化物を食べることは、世間の多くの人が説いていることとは異なる方法です。私がこの考えを思いついたのではありませんが、私はこの考えを高く評価します。 食事制限をしながらどのように筋力を向上させるか ウェイトトレーニングの日のトレーニングのタイミングについてですが、一日の炭水化物を摂取した後に、夕方に一回の高強度セッションだけを行うこともできます。または、もしより多くの時間があるのであれば、朝、空腹状態で低強度の軽い有酸素運動のセッションを含めることもできます。 どの方法を選ぶかは、あなたの目標がただ脂肪を燃焼させるだけなのか、それともその傍ら有酸素能力も向上させたいのかによります。もしあなたの有酸素能力が低く、そして現実的であれば、基本的には脂肪燃焼のための日と同じ方法で、朝に空腹状態での20~30分のセッションを行い、1-2時間待った後にその日の最初の食事をとることを勧めます。 もし、有酸素能力の向上が必要ないのであれば、朝のセッションを飛ばして夕方のウェイトトレーニングのセッションに集中しましょう。忘れないでください、一日分の炭水化物をトレーニング前に摂取したいので、トレーニングまでに一日をかけて炭水化物を3~4回の食事で、または自分の好みで分配しましょう。 まず初めに気づくのは、炭水化物の摂取が少ない状態で高重量でトレーニングしないため、典型的な食事制限の時よりも筋力発揮が強いということでしょう。他の多くの食事制限のようにエネルギー不足や筋力不足を感じないということが、私がこの方法で最も好きなことの一つです。実際に、この方法を用いて数名のクライアントが著しく筋力を向上させました。 私が推奨するのは、マックスの85%以上での高重量でのトレーニングと、より高回数の筋肥大目的のようなトレーニングを混合させることです。中枢神経系を刺激するために十分な高重量のトレーニングを取り入れるべきですが、翌日に脂肪減少環境が高まった状態を作るためにグリコーゲンの貯蔵も枯渇させたいのです。総合的に、中程度のボリュームが通常は最適です。 もしあなたがスキルトレーニングの必要なアスリートであれば、強度が高いトレーニングの日は、もちろん、高強度のスキルトレーニングをする場面です。例として、格闘技の選手はこれらの日をスパーリングに使い、そして脂肪減少の日には低強度から中強度にかけての技術的なトレーニングを行うべきです。 夕方のセッションの後は、高たんぱく質、低脂質のみで、炭水化物を摂取しないようにしましょう。赤身の肉やホエイプロテインシェイクといった低脂質のタンパク質源はここでの最も簡単な選択肢です。あなたの体重によりますが、トレーニング後1~2時間の間に30~50gのたんぱく質を目標にしたほうがよいでしょう。 効果的な一般的な方法では、セッション直後にプロテインシェイクから始め、その1~2時間後にしっかりとしたたんぱく質の食事をとります。忘れないでください、ここで主となるのは、翌日の脂肪減少ために炭水化物と脂質の両方の摂取を少なくすることです。 統括:どのようにして週間の計画をたてるか あなたの一週間の総合的なスケジュールを管理するために多くの異なる方法がありますが、一般的には脂肪減少の日を4日とウェイトトレーニングの日を3日取り入れましょう。さらに、グリコーゲンが少し枯渇していることによって脂肪減少効果が高まることを利用して、ウェイトトレーニングの日の翌日に脂肪減少の日を設定するのが最も効果的です。 脂肪減少とウェイトトレーニングの4対3という割合は、身体のだるさやエネルギーの枯渇感、筋力不足などを感じることなく、最低でも週に1ポンドの純粋な脂肪を燃焼するために十分な、その週のカロリー不足分を生み出します。 典型的な週のスケジュールはこのようになります: 月曜日:脂肪減少火曜日:ウェイトトレーニング水曜日:脂肪減少木曜日:ウェイトトレーニング金曜日:脂肪減少土曜日:ウェイトトレーニング日曜日:脂肪減少 オフの日がないことに気付くでしょう。(第一に、脂肪減少の日はもともと比較的低強度なので丸一日トレーニングをオフにする必要は一般的にないのです。) もちろん、望むならばトレーニングを1日休んでも構いません。そのような日はそれに合わせてカロリー摂取を減らすようにしてください。 一旦脂肪減少の目標が達成できたのであれば、あなたが望むどんなトレーニングや栄養のプランに戻ることもできますし、同じ方法の違うバリエーションを使ってカロリーや週のスケジュールをそれに応じて変更することもできます。 筋量を増やしたり筋力を向上させたりするために、ウェイトトレーニングを4日と脂肪減少を3日に変更することは、私の経験上、非常にうまくいきます。 必要なのは、追加のウェイトトレーニングの日を足し、脂肪減少の日のカロリー不足の量を減らし、何を向上させたいかによってトレーニングを調整することだけです。インスリンの感受性は高いままに維持され、筋力が向上し、パフォーマンスが安定し、さらなる脂肪を増やすことなく筋量を増加することができます。 簡単で、柔軟性があり、そして持続させられることが、過去数年にわたって私を含む多くの人にとってこの方法が非常にうまく機能してきた大きな理由です。 次にすること この方法を始めるのは簡単です。 現状維持のための基礎的なカロリー量を調べましょう。もしどこから始めればよいかわからないのであれば、非常に多くの公式があります。 脂肪減少の日用に現状維持のためのカロリーからおよそ500カロリーを引きます。たんぱく質の量を体重1ポンドあたり1g、脂質を25%、そして残りを炭水化物に設定する。トレーニング中に低強度から中強度のみを用いて400~700カロリーの燃焼を目標にする。 ウェイトトレーニングの日には、現状維持のカロリー量を摂取します。追加の有酸素運動のセッションを朝に行うか夕方のウェイトトレーニングだけにするかのどちらかにしましょう。炭水化物の摂取を、1日を通して分配しますが、夕方のトレーニング後は炭水化物を摂取せず低脂質にしましょう。 週のトレーニングを脂肪減少の日を4日、ウェイトトレーニングの日を3日で管理しましょう。もし可能であれば、それぞれのウェイトトレーニングの日の翌日を脂肪減少の日にしましょう。脂肪減少の目標が達成できたのであれば、それを逆にし、脂肪減少の日に摂取カロリーを追加するか、他のトレーニングと栄養の方法に変更しましょう。

ジョール・ジェイミソン 3315字

肩の不安定性に対するリハビリの6つの秘訣 パート1/2

肩の不安定性は理学療法において所見の多い障害です。しかし、肩の不安定性には多くの異なるタイプがあります。 投球時に肩が緩いと感じる高校生の野球選手と、氷の上で転んだ際に腕を伸ばしてついて肩を脱臼した35歳の人を同じように治療しますか?彼らは両方とも「肩の不安定性」がありますよね? 微細な繰り返しの亜脱臼から、外傷性の脱臼まで幅広い症候性の肩の不安定性があります。特異的な筋力向上のエクササイズや、動的な安定性向上ドリル、神経筋機能トレーニング、固有受容器のドリル、肩甲帯筋群の筋力向上プログラムや、徐々に目的のアクティビティに戻ることを通して、以前の機能的な動作を取り戻すために肩の不安定性に対する非手術性のリハビリが行われます。 しかし、肩の不安定性をどのようにうまく治療するかということを本当に理解するために、考慮しなければならないいくつかの重要な要素があります。 肩の不安定性のリハビリプログラムを設計する上での重要な要素 肩の不安定性には多くの異なるバリエーションがあるため、リハビリプログラムに影響を与えるいくつかの要素を理解することは非常に重要なことです。これによって、肩の不安定性のリハビリプログラムを個々に合わせて、回復を促進できるのです。 非手術性の肩の不安定性のリハビリに対するリハビリプログラムを設計する際に、私が考慮する6つの主な要素があります。それらを一つずつ詳細に説明していきましょう。 要素#1:肩の不安定性のメカニズムと慢性度 肩の不安定性のある患者に対するリハビリで考慮する最初の要素は、その障害のメカニズムと慢性度です。不安定性には二つの異なるタイプがあり、次のように分類できます:  1.急性的な外傷性の不安定性  2.慢性的な非外傷性の不安定性 病理的な肩の不安定性は、急性的で外傷性の出来事、あるいは慢性的で再発性の不安定性から起こるでしょう。リハビリプログラムのゴールは、けがの発生とメカニズムによって大きく異なります。 外傷性の亜脱臼や脱臼後は、通常、患者は顕著な組織の損傷や痛み、不安を伴います。肩を脱臼した患者は、亜脱臼した患者よりも筋肉の痙攣によってより大きな痛みを訴えます。さらに、脱臼がはじめての場合は、再発したときよりも通常は痛みがより強いものです。 外傷性の脱臼の良い例があります。肩が脱臼したままフィールドを去る際の選手の痛がり方を注意して見てください。

マイク・ライノルド 2746字

パフォーマンス低下なく脂肪を燃焼させるトレーニングと栄養プログラム パート2/3

あなたの身体を脂肪の燃焼炉に作り変える方法 脂肪減少の日に何を食べるかということは比較的単純なことです:少量から中量の炭水化物、カロリーの少ないもの、そして低脂肪のもの。 この方法は、インスリンの分泌を少なく保ち、トレーニング中に燃焼される脂肪酸の酸化を増加させることで脂肪減少を促進させる最適な環境を作り出します。 事実を語るならば、他の全てが同じである時、多くの異なる炭水化物/脂質/タンパク質の組み合わせが機能し、そして常に、総カロリー量が脂肪減少の一番大きな動力源であることが研究によって示されています。とは言え、前述した目的、パフォーマンスを犠牲にすることなく脂肪の減少を最大限にする持続可能な食事制限を考案すること、を達成するということに関しては、炭水化物、脂質、そして総カロリーの周期的なアプローチ法が最も効果的です。 脂肪減少の日にのみカロリー不足が起こるようにするため、現状を維持するための量よりも500~700カロリー少ない量を食べる必要があります。有酸素運動によって消費したカロリーを足し、総合して900~1400カロリーの不足を目標にしましょう。 これは毎日行おうとするには多すぎますが、このケースでは最も多い場合でも週に4日しか大きなカロリー不足になりません。これによって、長すぎる間、カロリーを低く抑えすぎた時に起こる甲状腺やその他のホルモンの避けられない低下を防ぐ助けになります。 主要栄養素に関しては、タンパク質を体重1ポンドあたりおよそ1gに定め、脂質を総カロリーの25%ほどに保ち、残りが炭水化物になります。 例えば、現状維持のためのカロリーの範囲が2500カロリーである体重180ポンドの男性においては、次のような内訳になるでしょう: 目標となるカロリー:2000カロリータンパク質:720カロリー=180g脂質:500カロリー=55g炭水化物:2000―(500+720)=およそ800カロリーまたは200g カロリーや一人前の分量は精密科学にはなり得ないため、私はこれらの全てに「およそ」と述べており、そのためこれらは目標にするための一般的な範囲でしかないことを念頭に置いてください。 炭水化物については、近頃の地球上のほぼ全ての食事の一部である、基本的な野菜、低糖質、加工が最低限である食べ物を選んだほうが良いでしょう。個人的なことですが、私はグリーンジャイアントの新しいカリフラワーライスとテイタートッツが大好きです;このような日にはこれらが理想的です! 炭水化物と脂質の選択は極めて明白です:赤身の肉や鶏肉、魚類、卵、ホエイプロテインなどといった様々なタンパク質源を選ぶようにしましょう。そして、いつもの健康的な脂肪分と油を忘れないようにしましょう。食べ物の選択については、文字通り山のように多くの記事があるので、詳しくは説明しません。 栄養摂取のタイミングに関して、ここで最も重要なことは、朝の有酸素運動時とその後1~2時間の脂肪の燃焼を最大限にすることです。これは、有酸素運動をするときに空腹である必要があることと、その後1~2時間は食事を避ける方がよいということです。 その後は、食事を比較的バランスが取れたものにし、上記のカロリー・主栄養素のガイド通りにしましょう。個人的には、4~5回の小さな食事よりも2~3回の大きな食事を好みますが、どちらでも最終的には大きな違いになるとは思いません。カロリーや他のことが同じである時、食事を何回に分けるかということは何よりもほぼ個人の好みでしょう。 それ以外に、他に気に留めておくべき他の唯一のことは、最後の食事を就寝時間の2時間位前に済ませ、その食事をタンパク質と脂質のみにすることです。これによって、脂肪減少の日を翌日も行うか、それともウェイトトレーニングの日にするかに関係なく翌朝の脂肪の減少を最大限にすることができ、これについてはこれから詳しく説明していきます。 さらに、空腹状態で朝の有酸素運動が結局できなくなり、代わりに夕方にしなければならなくなったとしても、有酸素運動のセッションの1~2時間前には炭水化物の摂取を避けて、再度言いますが、その後はタンパク質と脂質だけにしましょう。 上記で説明したような食事とトレーニングの基本的な概要に従っている限り、最終的に1日を通してかなりの量の脂肪を燃焼できるでしょう。この方法を毎日繰り返すべきだと考えたくなるでしょうが、そうはいきません。 遅かれ早かれあなたの身体は抵抗し、脂肪の減少はもどかしく停滞してしまうでしょう(筋力が低下し、筋量を失ってしまうことは言うまでもなく)。これを防ぐ唯一の方法は、脂肪減少の日と、全く違う方法を用いるウェイトトレーニングの日とのバランスをとることです。 ウェイトトレーニングの日:ハードにトレーニングして、より多く食べる 今説明したように、ウェイトトレーニングの日は、ダイエット時にかなりよくありがちな、筋量や筋力、パフォーマンスの損失を防ぐのを助ける、といった非常に重要な目的を担います。これらの日は、もしウェイトトレーニングを含まなければあなたの身体に必然的に引きおこる、炎症やインスリンの感受性の低下、そして甲状腺の失調症といった負のスパイラルに陥らないようにする鍵でもあるのです。 同様に重要なことに、ウェイトトレーニングの日は、脂肪減少の日を心理的に耐えることを容易にしてくれます。事実を受け入れましょう。摂取カロリーを少なくし、食べ物の選択を制限することはとりわけ楽しいことではありません。来る日も来る日も極端に単調で制限された食事は、一般的にほとんどの人にとって持続できるものではありません。 ある食事制限が、理論上どれだけ効果的であるかということは関係なく、もし、誰もがそれを実行できないのであれば、何の意味があるでしょうか?正直に言うと、私がこの記事で概説している方法に行き着いた主な理由の一つが、それを実行するのが信じられないほど簡単だからです。 それほど長い間カロリーを抑えることもなく、そして同じことが繰り返されていると感じないように多くのバリエーションがあります。脂肪を燃焼させるよう考えられてはいますが、どのような体組成の目標であるかは関係なく、少しの変更を加えることで、健康的な食生活に向けた長期的な取り組みに変更することも簡単です。 何を食べればよいのか、そしていつ食べればよいのか これらの日の最終的な目的は、筋力と筋量を維持(もしくはさらなる向上)することであるため、根本的な栄養とトレーニングの方法は脂肪減少の日と異なります。まず、カロリー不足を作り出すのではなく、現状維持する量のカロリーに限りなく近い量を食べるのが望ましい。言い換えれば、もしあなたが一日に3000カロリー消費するのであれば、ちょうど3000カロリーほど摂取します。 次に、増加したカロリー分は、炭水化物と脂質からになります。タンパク質の量は体重1ポンドあたりおよそ1gと同じ量をとり、そして脂質を25%から30%へと少し増加させます。前述のとおり、それ以外のカロリーは炭水化物からになりますが、総カロリーが増加したため、より多くの炭水化物を食べることができるのです! 前述の180ポンドの男性の例に戻りますが、ウェイトトレーニングの日の典型的な一日は次のようになります: ターゲットカロリー:3000~3200カロリー(基礎代謝の2500+トレーニングによる追加分500~700)タンパク質:720カロリー=180g脂質:1000カロリー=110g炭水化物:3000 - (1000+720) = およそ1580カロリーまたは400g 食べ物の選択に関しては、単炭水化物から複合炭水化物にわたって、あなたの食べ物の好みや過敏性に応じて炭水化物のさらなる選択肢を加えることができます。穀物やフルーツ、野菜、そしてあなたが許容できるものすべてが格好の選択肢となりますが、ここではタイミングが重要であり、予想するものよりも少し異なるでしょう。 多くの人が、その日の炭水化物の摂取量の大半をトレーニング後に摂取することを推奨していますが、私は異なる方法を好みます-トレーニング後に炭水化物を摂らない(CPWO:Carbless Post Workout)という、数年前に私が出会った方法からとりました。その名前が示すように、炭水化物の摂取をトレーニング後ではなくトレーニング前に移すのです。 これまでの炭水化物に関する知恵をひっくり返すことになぜ利益があるのか まず、トレーニングをしているときに「エネルギー不足」を感じないため、あなたの筋力やパワー、パフォーマンスに恩恵があるでしょう。これは、主となるトレーニングがウェイトトレーニングではなくスキルトレーニングの場合に特に重要です。筋量や筋力、パフォーマンスを維持するために最も重要な要素は、質の高いトレーニングであり、これは従来、脂肪減少を目的とした期間中に犠牲になってきました。 しかし、この方法によって、トレーニングセッションはより生産的に保たれます。個人的には、私は、体脂肪を減少させようとしている間に筋力が実際に向上し、同じことが私のクライアントにも起こったのを目にしました。これは、私が一貫してこのようなことが起こるのを目にしたおそらく唯一の食事制限の方法であるということに注目する価値があります。 この方法の他の長所は、グリコーゲンが枯渇した状態で高強度のトレーニングに臨むわけではないので炎症を最小限にすることもできることです。これによって、インスリンの感受性を維持し、サイトカインと呼ばれる炎症マーカーを媒介とし、ホルモン機能の変化や疲労感や空腹感生じさせる脳への負のフィードバックを防ぐことができます。

ジョール・ジェイミソン 4145字

パフォーマンス低下なく脂肪を燃焼させるトレーニングと栄養プログラム パート1/3

毎年1月に、非常に多くのアメリカ人が、クッキーを食べすぎたり、アルコールを飲みすぎたり、また休暇中のストレスに対処することによってついた不必要な脂肪を削ぎ落とすためにアメリカ中でジムに殺到します。2月の終わりには、この同じ人たちの半分(もしくはもっと多く)がジムに通うのをやめ、見た目や印象が良くなるという新年の抱負を達成することに失敗してしまいます。 悲しいですが、驚くべきことではありません。実をいうと、脂肪を減らすのは簡単なことではないのです。 脂肪を減少させるのは簡単なことではない 身体は脂肪を燃焼させるよりも貯蔵することに対して有効です。これは、自然界では腹筋が割れるということに対して見返りが少ないからです。代わりに、より体脂肪が多いということは、食糧不足の時に生き残る可能性が高いということを意味します。 私は、体組成よりもスポーツパフォーマンスを向上させることに重きをおいてきましたが、夏のビーチでの見た目をよくしたいだけの人たちも数え切れないほどトレーニングしてきました(ここシアトルでは2、3カ月しか日光を浴びることができませんが、私自身もそのカテゴリーに含みます)。 ある時期、ケトン体生成食から間欠的な絶食(IF)や、それ以外の全て、人類が把握している全ての食事制限の種類を試したことがあります。今日は、長年の試行錯誤の結果として私が考え出した方法を解説していこうと思います。 最適な解決策を見つけるために、頭の中で常に3つの具体的な目標を持っていました。 筋力やパワー、またはパフォーマンスを犠牲にせず、最短の時間で最大の脂肪を燃焼させる。 普通の人が実際に実行できる一般的な食べ物を使った栄養の摂取方法を見つける。 リバウンドやホルモンの崩れにつながる必然的なダイエットのバーンアウトを防ぐ。 私が最終的に行き着いた解決策は、長年をかけて私が実験してきた様々な異なる方法のハイブリッドです。トレーニング後の炭水化物を抜く方法(CPWO)から一部、IFから一部、昔ながらのボディビルディングから少し、そして良いものにするために他のいくらかのことを加えていきました。 どの基本的な原則も私が個人的に考え出したものではありません;そうではなく、私はただすべての方法を試して、それらを組み合わせるための最も効果的な方法を見つけたのです。 基本的となる方法は、週の二つの異なるタイプの日を用いることを軸としています:脂肪減少の日とトレーニングの日です。それぞれの日には非常に明確な目標があり、トレーニングと栄養の両方の設定が異なっています。 脂肪減少の日:トレーニング強度を低くして食べる量を少なくすることで痩せよう 不必要な脂肪をそぎ落とすための私の方法は、身体を脂肪燃焼炉に変えるための特定の日を週に計画することから始まります。正しく行うためには、トレーニングと栄養の特定の組み合わせが必要になります。 カロリーを削って、耐えられる限りの高強度インターバルトレーニングを行うといったよくある過程を経る代わりに、低~中強度のトレーニングとタイミングを図った栄養摂取の最も効果的な組み合わせ方である、脂肪減少フォーミュラを用いるようになりました。 その結果として、丸一日を脂肪の減少が最大限になるように計画しますが、同時に、より一般的な方法によって起こるような空腹やモチベーションの低下、脂肪減少の停滞といった負のスパイラルに陥らないようになっています。 これを防ぐ秘訣は、トレーニングと栄養の両方が調和していることを確認するといった細部にあるのです。脂肪減少については、少ないほうがより良いことが多いことがこれから分かるでしょう。 脂肪減少フォーミュラ ボディビルダーは、空腹状態での有酸素運動を1980年代以来行ってきていて、そして全般的に、ほとんどの人たちが最初から適度な体脂肪量から始めているわけですから、これには効果があります。もちろん、これらの根本にあるのは、燃焼する脂肪の量を増加させることができるということです。これは単に、身体が空腹状態にある時に脂肪酸の動員が増加し、それによってあなたの身体がより多くの脂肪の燃焼をより簡単にできるのです。 これは決して新しかったり画期的であったりするものではありませんが、これをより効果的にするために従うべき、いくつかの重要なポイントがあります。 まず、いくつかの基本的なサプリメントをトレーニング前の習慣に組み込むことで、脂肪の燃焼をより増加させることができます。典型的な発熱性物質(個人的にはアルファミンが好きですが、非常に沢山の種類があります)の他に、私はエネルギーの生成やインスリンのコントロール、そして脂肪減少の促進を助けるもう2、3種類のサプリメントも含めます。 私の朝の有酸素運動時のトレーニング前サプリメント: アルファミン(または他の発熱性物質)スプーン1杯 ミトコンドリアのNRGキャップ4杯 ナイアセル-250をキャップ1~2杯 バイオチン8mg 次に、空腹時に有酸素運動をする際に考慮する非常に重要なポイントは、選択する有酸素運動の種類です。一般的には、プログラム内で様々な強度を用いることによる効果がありますが、このケースでは、脂肪減少の日には低強度から中強度を守り、高強度を避けることが最良です。 その理由:炎症です グリコーゲンが枯渇した状態(低炭水化物)にある時、高強度の活動中により大きな炎症が引き起こされます。もし、それが時折行うだけならば大きな問題ではありませんが、あなたが週に4~6日トレーニングをしているのならば、さらなる炎症が積み重なり、インスリンの感受性やその他のことに負の影響が出始めるでしょう。 脂肪を燃焼させるために有酸素運動がきつい必要はない 私がこの様な有酸素運動のセッションに用いる最も効果的で、適切なタイプの有酸素運動は、心拍出量トレーニングや、テンポインターバル、そしてHICTです。これらのやり方についての説明はこのサイトの様々な記事で見つけることができます。 ここでの目的は、もしあなたが週に5~6日トレーニングをするのであれば、オーバートレーニングになるようなかなりの疲労やストレスを負うことなく、主に脂肪によるカロリーを燃焼することです。脂肪減少の本当の秘訣の一つが一貫性です。もし見境なく用いれば、強度はあなたの妨げになるでしょう。 有酸素運動をどれだけ行う? 上で述べた種類の有酸素運動の一つを朝に30~60分行うことが、あなたに必要なことの全てです。あなたの体重とどれだけの脂肪を減らす必要があるかによって、トレーニング中におよそ400~700カロリーを目標にすると良いでしょう。 これらの日には、マックスの85%を超えるような高重量のトレーニングを一般的に避けるべきではありますが、適度な量の補助的な種目を取り入れることもできます。この時に弱点に取り組むことができますが、度々になりますが、強度を低強度から中強度に維持するべきです。さらに良いのは、スレッドを用いたドリルやメディシンボールエクササイズのようなコンセントリック局面のみのエクササイズを行うことは、脂肪減少の日において特に良い選択となります。 理想的には、もしこのようなタイプのウェイトトレーニングを行いたいのであれば、有酸素運動を朝のセッションに、補助的なトレーニングを夕方に行うのがベストですが、もしこれが実践的でないのであれば、一つのセッションにまとめることができます。 さらに、もし朝の空腹時に有酸素運動を行うことが単に不可能であれば、代わりに夕方に行うこともできます。理想的ではないですが、それでも目的を果たすことができます。 もし、あなたがスキルトレーニングを組み込まなければならないアスリートであるならば、朝に行ってそれを有酸素運動とすることもできますし、もしくは夕方に別のセッションを行うこともできます。 行うべきトレーニングのタイプは、技術面を向上させ新しいスキルを習得するものが中心になるべきです。これは低強度から中強度が最も適切になる場面であり、そのため、このタイプのトレーニングを、特にこの様な日に取り入れることは最も理にかなっているのです。 脂肪減少の日において覚えておかなければならない最も重要な一つのルールは、より強度が高く、より多くのカロリーを燃焼することが常に良いことではないということです。無理をしようとすることで、脂肪を減少させることに関して、多くの人が自身をトラブルに引き込んでしまいます。正しい栄養の計画(次のセクションで述べます)と組み合わせることで、低強度から中強度のトレーニング方法は慢性的な炎症や、オーバートレーニング、そして後に起こる避けられないホルモンの崩れなどを起こすことなく脂肪の減少に導きます。

ジョール・ジェイミソン 3742字

メタボリックスタビリティーシリーズ:前額面のプログレッションパート1/2

前額面における動きのパターンのプログレッション方法の数々を、DVRT(ダイナミックバリアブルレジスタンストレーニング)の考え方に沿ってご紹介するシリーズのパート1。ジョシュ・ヘンキンとトロイ・アンダーソンがヒンジとランジのパターンを組み合わせたドリルをご紹介します。

ジョシュ・ヘンキン 5:55

メタボリックスタビリティーシリーズ:前額面のプログレッションパート2/2

前額面における動きのパターンのプログレッション方法の数々を、DVRT(ダイナミックバリアブルレジスタンストレーニング)の考え方に沿ってご紹介するシリーズのパート2。トロイ・アンダーソンをモデルに、ジョシュ・ヘンキンがラテラルスクワットのスライドを活用したプログレッションをご紹介します。

ジョシュ・ヘンキン 4:12

ホームジムの構築 パート2/2

検討しても良いであろう良品 私は、ジムにベンチを持っていません。たくさんのスペースが必要ですし、思っているほどベンチを必要とする人は多くありません。スクワットラックは持っていますが、1世紀前の古い人のように、バーベルをクリーンしてからスクワットをすることもできるでしょう。私はプルアップとディップのコンボをしますが、これはその価値を証明してくれるものです。 これら3つ(ベンチ、ラック、プルアップ/ディップラック)は高価で、たくさんのスペースが必要です。これが“完璧なジム”で常に問題になることです:トレードオフ。私は、ジムにたくさんの床スペースがあることを好みます:床はトレーニングする場所として忘れられていることが多くあります。マシンの到来以来、多くのジムは隅々までこれらのつまらないものでいっぱいにしてしまいます。我々の床スペースはオリンピックリフト、ターキッシュゲットアップ、ローリング(フォームローラーとタンブリング)、修正ワーク、可動性と柔軟性ワークのためにあります。 多くのホームジムでスペースは貴重です、だからそれを賢く使いましょう! すべての置き場所があることが好きなので、ケトルベルを置いておけるようにラックに投資しました。それがなくても整理できますが、ただ壁に寄せて置いているので、ほぼスペースはいりません。常にジムには少なくとも14個のケトルベルがあり、3つの棚にそれらすべてを置いています。パッドや、フォームローラー、アブローラー、あるいは、スペースに散らかりがちなものを入れるプラスチックの箱を持つこともお勧めします。 私は、2つの目的のために長いロープを裏庭に置いています。ロープ登りのために木のかなり高いところにぶら下げてありますが、下の地面まで伸ばしてあります。バトリングロープとしてトレーニングすることもできるし、私がしっている最良の腹筋トレーニングであるターザンの真似をすることもできます。ロープ登りは、私が知る中で、最も過小評価されているトレーニングでもあります。ロープの隣の別の木の枝には、リングを2つつけています。単純なプルアップ(ロープがその場で回転するので、肘を保護してくれるようです)から多くのクローズネストや他の体操競技の動きまで多様な動きをすることができます。しゃれてはいませんが、握力とコアの強化には絶好であり、楽しい方法です。 ブレット・コントレラスは、親切にも私にヒップスラスターマシンを送ってくれましたが、今ではそれなしにトレーニングする方法が分かりません。シンプルですが、ヒンジの動きをハードに(そして安全に)鍛えることができ、素敵なお尻が出来上がります。少なくとも、通り過ぎたあとに人々が私に言うのは、それです。私は、このマシンとバンドのみを使うことが多いのですが、バーベルとおもりを使って負荷を加えるようセットアップします。 マーク・ハルペーンは、私達にバックを3つ持ってきてくれました。一つは重さ25ポンドで、もう一つは50ポンド、大きいものは80ポンドです。私は、バッグキャリー、特にベアハグが大好きです。素晴らしい、ちょっとしたワークアウトはベア/ベアで、ベアハグで重たいバックを運び、それを下ろし、ベアクロールで戻ります。そして、バッグまでベアークロールで戻り、それをまたベアハグでキャリーします。これらのバッグはとても安価で、硬水軟化剤の塩バッグをおもりとして使うことができ、ダッフルバッグにそれらを入れることもできます。想像力があれば、それらを使ってどんなトレーニングもできます。 マイク・ローゼンバーグは、2001年にファーマーバーを送ってくれていて、それ以来私のジムの一部分になっています。それらは単に最高です。今や、我々の大多数はファーマーウォークをKBかトラップバーで行います。トラップバーでファーマウォークをするのにこの負荷を用います: 体重 --> トラップバー 60kg まで --> 60kg 60から85kg --> 85kg 85から95kg --> 95kg 95kg 以上 --> 105kg これがシンプルであることは分かっていますが、とても効果的です。2つのファーマーバーに均等に負荷をかけることを試みるのは、妙にきついので(計算もその一つですが、バランスをとろうとすることがもう一つです)、トラップバーに負荷を加え、歩いてください。 私は器材のすべてをキャリーに使いますが、トラップバーはファーマーウォークに価値があると思います。 私は安価な振動プレートも持っています。それがリンパ系を洗い流してくれるかどうかは分かりませんが、ストレッチをより効果的に行えることは確かです。片方の膝をプレートに乗せることで、私が知る限りもっとも良い股関節屈曲筋のストレッチになります。 スコティッシュハンマーやパラレットバーの練習を行うためにPVCパイプを使います。地面にそれらを落として壊してしまう“人達”がいるので、別のスロッシュパイプを再び作る必要があります。自分で道具を作成することは好きで、アイデアの多くはかなり愚かですが、楽しいものです。私の最初のスレッドは、壊れた手押し車にコンクリートを乗せた物でした。今では、素敵なスレッドとプラウラーを持っていますが、錆びた古びた一輪車でジェット戦闘機のような騒音で地面をこすりながら走ることほど楽しいものはありませんでした。ああ。 音楽に関して、私はパンドラが好きです。“The Who”を選択していいミックスが得られます。最近では、ブルートゥースのコネクションでかなりの音を提供してくれるいいスピーカーを購入しました。1人でトレーニングする時は、トーメ、シナトラ, ジョビンを聞きます。考えやアイデア、ワークアウトさえも記録できるホワイトボードを壁に掛ける必要もあります。時計が1つ2つあると役立ちますし、私の友人たちは、壁に飾る楽しいものを用意してくれます。 私のジムには“目を洗う場所はありません”。これは“戯言なし”というMLBの表現です。もちろん道具は重要だが、規律と熱狂があるかどうかが問題なのです。

ダン・ジョン 2655字

ホームジムの構築 パート1/2

このことを穏便に言うことができたらいいのですが、私は民営ジムが嫌いです。公共トレーニング施設には我慢できません。1971年以来、私はトレーニングの大部分を庭、ガレージ、ポーチで行っています。通う時間、ジムの使用料金、施設のすべての表面をドロドロにするニキビだらけのティーンエイジャーと関わる面倒が加わるなら、私は自宅にいることを選びます。 最初は小さく始めました。シアーズで買った、テッドウィリアムズの110ポンドのウエイトセットと隣人のすべての予備ウエイトをもっていました。ポーチですることはインクラインベンチだけだったので、高校1年生の時に182.5ポンドを挙げることができました。重量よりも(耳障りな)ハエのほうが多かったです。1991年、私が今までトレーニングした中で最良のジムが閉店し、再び、オリンピックバー、35ポンドと25ポンドのプレート2枚ずつでトレーニングを始めました。奇妙なことに、記録は伸びたのです。 完璧なホームジムを持つには数年かかるかもしれません。実際、始めからジムの設備を良くしすぎることは間違いだと思います。さらなるトレーニングに邁進するために、ジムを“成長させる”ことを望みます。ジムを案内する時、始めから完璧なホームジムを持つことはカッコいいでしょうが、まったく何も使用しないかもしれません。自分のお金を使うわけですから、器具を使うことを“知る”のは助けになります。 ホームジムを一式揃えるということ、完璧なジムとは費用対効果なのです。あなたが優秀なオリンピックリフターであれば、世界で最も素晴らしいバーベルを持ちたいと思うかもしれませんが、私のように年に数回しかリフトをしないのであれば、クランカーで十分です。 安いという響きが嫌であれば、完璧なホームジムのためにあなたが所有する器具の大部分は大抵レンタルか、ディスカウント店で購入するか、自分の手で造ることになります。 私のジムはレンタル品、ディスカウント品、自作品でいっぱいです。メンズ・ヘルスが“アメリカのトップジム”と呼ぶのですから、何かうまくできているに違いないのです 完璧なジムとは、多少は好みによるということになります。泣いているピエロの白黒の映画が好きな人もいます。私は違います。正しいとか、間違っているとかはありません。私が欲しいものをシンプルに見てみましょう、そして、気軽に追加、削除してください。 基本的中の基本: オリンピックバーベル。もしプレス、スクワット、デッドリフトをするのであれば、1つ必要になります。どれくらいの重さが必要かということは、良い質問です。自分ひとりでトレーニングするホームジムであれば、いくつかの理由で、考えているほど重さは必要にはならないことが分るでしょう。一人でのトレーニングでは、安全性を考慮して軽めにします。すべてのリフトを計画通りやり切り、決して取りこぼさないよう目指します。 一つ追加:自宅でトレーニングする時、高価なものが近くにあるようにします。何年間も、私は妻の真新しい車を、トレーニングプラットフォームのすぐ後ろにおいてトレーニングしました。リフトをミスしたり、プレートをバウンドさせてしまうと、車に当たるかもしれません。リフトをミスすることが怖いのではなく、妻が怖いのです。 ケトルベル。ゴブレットスクワットやスイングに関して、ケトルベルの代わりはなかなかありません。今私は14個ジムに持っていますが、自宅でグループトレーニングをしています。ほとんどの人にとって、1つのケトルベルで十分ですが、ダブルワークでいくつかペアのケトルベルを使うこともいいかもしれません。 最初私は、28キロのケトルベルを一つしか持っていなくて、これを使ってすべての動きをマスターしようとしていました。動きによっては、あまりに重すぎることもありましたが、スイング(未だにほとんどのスイングワークでは28キロを使用しています)、プレス、そしてゴブレットスクワットにはうってつけでした。ケトルベルの多くの動作を他の道具を使ってもできることは分かっていますが、ケトルベルには1つ大きな利点があります:グランドや公園に持っていき、それを使ってトレーニングできること。私と28キロのケトルベルは多くの冒険をしてきましたし、車では私のすぐ後ろの席に座っています。 TRX、または、似たセットアップのもの。TRXを使用してできる数多くのプル系の動きを好みます。ステップを調整して簡単にも難しくもできますし、実際に自分の弱い部位で、いろいろ試してもいます。私にとって:T,Y,Iフライと片手のロウをするために、これは必要不可欠です。野外でのトレーニングでは、TRXとケトルベルがあれば、どんな場所も完全なワークアウトジムに変えられます。ジムには4つのTRXと2つのリップトレーナーがあります。使用しない時にも場所はほとんどとりません。 アブローラー。1月中旬に、ロスドレスフォーレスで10ドル以下の安いものを手に入れました。年明け約2週間は、かなり安めのジム器具を購入するベストタイムです。アブローラーは全身の緊張を高める完全な王様であり、引く力を助け、ヒンジの効果にカウンターバランスをとります。プラスチック製のものは、よく壊してしまう傾向があるので、ソリネックスの大きな鉄製バージョンを最近手に入れました。ローラーブレイドのホイールで、顔を地面に打ちつける恐怖心なしに、かなり大きい人たちを支えてくれます。

ダン・ジョン 2300字

どんなエクササイズが最も健康的か? パート2/2

狩猟採集民族の身体活動水準 どのように動くかと言う疑問に取り組むための他の方法は自然の環境下で生活をしている人間の身体活動水準を考えてみることです。これは、他のあらゆる動物の健康面の需要を分析するために応用する論理と同じです。もし、ペットのチータを飼っていて、健康を保つために走りまわるべき量を知るには、自然界でチータがどれだけ走るかについて知ろうとするでしょう。もし、ペットのチンパンジーがいれば、プールではなく、クライミングジムに連れていくことでしょう。 狩猟採集民族の文化を観察する人類学者は、彼らは一般的に素晴らしい健康とフィットネスを謳歌し、非活動的なライフスタイルに関連した慢性疾患の発生率がゼロあるいは限りなくゼロに近いことを発見しました(9)。彼らは高い水準の身体活動に励みますが、間違いなくそれをエクササイズや薬だと考えることはないでしょう(10)。動作は、彼らの生活におけるほぼ全ての重要な出来事から単に切り離すことが出来ないのです。それぞれの狩猟採集民族の文化が異なるライフスタイルを持っていたとしても、有益な一般的なパターンや標準的な事柄があるのです。 男性は通常、1日を狩猟に費やし、これは多くのウォーキングや時折のジョギング、そして稀にスプリントを必要とします。時には木に登ったり、塊茎を見つけるために地面を掘ったり、キャンプ地に食べ物(これらは屠殺しなければなりません)を運び帰ったりします。女性は一般的に植物を集めたりして日々を過ごし、抱き抱えなければならないことも多い幼い子供たちの世話もします。キャンプ地に戻ると、男性と女性は道具作りに取り組み、食事の用意をします。休んでいる時間は、下半身のモビリティを刺激するスクワットのようなポジションで地面にしゃがんで過ごします。 彼らは一日中動いてはいますが、そのペースは疲労困憊になるようなものではありません。タンザニアのハヅァ族に関する近年の研究は、彼らが1日に約135分の中程度から激しい身体活動を行うとしています(11)。これは週に約900分の身体活動であり、これは、近年の研究がエクササイズを追加することで死亡率減少に対する著しい追加の健康への効果が頭打ちになる点を少しだけ超過しています。 ある日は重労働を伴いますが、そのような日の後は大抵楽な日が続きます。おそらく、数日はスプリントや重い物を運ぶといった最大強度の努力を伴うでしょう。興味深いことに、身体活動の水準は年齢と共に大きく低下しません。65歳の高齢者は若い成人に苦もなくついていきます。総仕事量の大きな割合は日に5~10マイル歩くことです。歩数として考えるのであれば、これは約1~2万歩になります。 このような有機的で、全て天然のフィットネスのプログラムはどのように標準的な政府の推奨事項と比較できるでしょうか?そこにはいくつかの明らかな類似点があります。活動の大部分は早歩きのような中程度の持続的な動作です。激しい身体活動は全体の小さな割合で、筋力(クライミング、穴掘り、物を運ぶ、屠殺)やパワー(スプリント)にチャレンジするような活動を含みます。身体活動の多くは、不均等な地形を歩く、よじ登ったり這い回ったり、穴を掘る、変わった形の物体を持ち上げて運ぶ、投げる、そして地面に座るといったモビリティやコーディネーション、そしてバランスを必要とします。一つの大きな違いは、狩猟採集民族は低強度の身体活動を、現代の非常に活発な人と比べてもより多くのボリュームで行います。より多くのベンチプレスはしませんが、より多くの歩数を歩いているのです。 興味深いことに、ウォーキングはまさに現代の人が好んでより多く行たい身体活動の種類であるしょう、もし時間が有れば。Paddy Ekkekakishはエクササイズをする動機について研究しており、高強度のエクササイズは健康効果をすぐにもたらすのに効果的ではあるにもかかわらず、多くの人はそれをやろうとしないことに気づきました、なぜなら…(ショックを受けないように気をつけてください)…好きではないからです。しかし、人々はウォーキングを楽しむ傾向にあります。友人と一緒に良い環境で、など適切な環境のもとでは、それをエクササイズではなく、即座にご褒美となる楽しく元気の出る経験と考えるでしょう。 ウォーキングの特筆すべき他の特性は、最小限のけがのリスクで健康効果を得られることです。より強度の高いエクササイズ(例:バーベルスクワットのセット)はやりすぎと不十分間の範囲があまり広くありません。良いトレーニングとけがの境界線は数回の余剰なレップやバーベルにのせるプレートの枚数だけです。しかし、ウォーキングにおけるエラーの許容範囲はかなり大きいのです。健全な量のウォーキングの後、ほとんどの人はそれを二倍にしても簡単に回復できるでしょう。 ウォーキングは労力に見合う価値が最も高いことは理にかなっており、なぜならこれは私達が最も適応している運動だからです。他の動物と同様に、私たちの主な身体機能は移動運動であり、歩行はその目的を達成するために最もエネルギー効率の良い方法です。もし他に何もせずウォーキングだけを沢山行えば、ほとんどのアメリカ人よりもより健康になるでしょう。 簡単なまとめ もし、一般的な健康を向上する方法として、フィットネスを用いて「試して」みたいのであれば、覚えておきたい「ゲームのルール」を紹介します。これらの基本的制約を守りながらできる限り楽しみましょう: ほぼ毎日、最低30分から最大2時間までの身体活動を目指しましょう。 運動は、ボリュームや強度、種類の観点から様々なものになるべきです。ほとんどの身体活動はかなり軽くても良いでしょう。ウォーキングが人間にとって最も自然で効果的な動作です。 数日ごとに、あなたの筋力やパワー、または短い時間に高いエネルギー出力を維持する能力へ著しくチャレンジする強度の高い運動を取り入れましょう。クライミングやランニング、そしてレジスタンストレーニングが論理的な選択肢でしょう。 コーディネーションやバランス、可動域にチャレンジ運動を含めましょう。 あるいは、これらをより簡単な言葉で置き換えてみると: ゆっくりとした楽なペースでたくさん動き回りましょう。 頻繁に素早い動作を行なったり重い物を持ち上げましょう。 時折、あなたの命がかかっているかのように動きましょう。 そして楽しみましょう!身体活動は薬を飲むこととは違うんですよ。 参照 The Academy of Medical Royal Colleges (2015). Exercise: The Miracle Cure and The Role of The Doctor in Promoting It. Report from the Academy of Medical Royal Colleges, February.  O’Donovan et al. (2017). Association of ‘Weekend Warrior’ and Other Leisure Time Physical Activity Patterns  with Risks for All-Cause, Cardiovascular Disease, and Cancer Mortality. JAMA Internal Medicine, 175(6), 959–67.  Pedersen et al. (2015). Exercise as Medicine - Evidence for Prescribing Exercise as Therapy in 26 Different Chronic Diseases. Scandinavian Journal of Medicine and Science in Sports, 25, 1–72 Booth et al. (2012). Lack of Exercise Is a Major Cause of Chronic Diseases. Comprehensive Physiology, 2(2), 1143–1211. Piercy et al. (2018). The Physical Activity Guidelines for Americans. JAMA, 320(19), 2020 World Health Organisation. Global Recommendations on Physical Activity for Health. Geneva, 2010.  Lear et al. (2017). The Effect of Physical Activity on Mortality and Cardiovascular Disease in 130,000 People From 17 High-Income, Middle-Income, and Low-Income Countries: The PURE Study. The Lancet, 390(10113), 2643–2654.  Stamatakis, et al. (2017). Does Strength Promoting Exercise Confer Unique Health Benefits? A Pooled Analysis of  Eleven Population Cohorts with All-Cause, Cancer, and Cardiovascular Mortality Endpoints. American Journal of Epidemiology, 187 (5), 1102-1112.  O’Keefe, et al. (2011). Exercise Like a Hunter-Gatherer: A Prescription for Organic Physical Fitness. Progress in Cardiovascular Diseases. 53(6), 471 Lieberman (2015). Is Exercise Really Medicine? An Evolutionary Perspective. Current Sports Medicine Reports, 14(4), 313–319.  Pontzer et al. (2018). Hunter-Gatherers as Models in Public Health. Obesity Reviews, 19(December), 24–35; Raichlen et al. (2017). Physical Activity Patterns and Biomarkers of Cardiovascular Disease Risk in Hunter-Gatherers. American Journal of Human Biology, 29(2), 1–13.

トッド・ハーグローブ 2732字

どんなエクササイズが最も健康的か? パート1/2

身体活動は今、健康に大きな影響を与えるライフスタイルの要因のビッグ4の一つと考えられています(他に喫煙、栄養、そして薬物乱用)。2015年に、メディカルロイヤルカレッジアカデミーがエクササイズの効果をまとめた報告を打ち出し、エクササイズを「妙薬」そして「特効薬」と称しました(1)。この報告は、定期的なエクササイズは認知症や2型糖尿病、ある種の癌、鬱、心臓疾患や他の一般的な重大な病気を予防できることを認めています−それぞれのリスクを少なくとも30%低下させるのです。これは多くの他の薬よりも優れています。 60,000件以上の回答からのデータの近年の分析によって、週に1、2回エクササイズを行なっている人は、エクササイズをしない人よりもあらゆる原因による死亡率が30%低いことがわかりました。週に3-5回エクササイズを行なっている人では35%低減しています(2)。同様の研究では、非活動的な生活は36もの疾患の主な原因であり、そしてエクササイズはそれらを予防するための有効的な処置であると結論づけました(3、4)。多くの専門家は、もしエクササイズが錠剤のようであれば、それは今までに開発された中で、最も効果的で広く処方される薬になるであろうと認めています。 エクササイズの健康への効果を支持するエビデンスは否定できませんが、私は、エクササイズを「薬」と比喩することをあまり魅力的に感じません。まず、薬は多くの人にとって、あまり取りたくないものであり、したがって、そのマーケティング方法はあまり良いものではないのです。次に、薬という言葉は、ある特定の疾患の治癒を示唆するものであり、これは誤解を招くものです。光や水、土が植物を育てるように、身体活動はあなたの健康を多くの様々な面から向上させることができます。しかし、特定の問題を「治す」という対象を絞った介入ではありません。 私が思う身体活動の効果のより良い比喩はKaty BowmanとNick Tuminelloによって推奨されたものです:運動は食べ物のようである。この喩えを用いた説明は、多くの様々な場面で意味を成します。まず、食物の栄養素は多すぎず少なすぎず、適度な量を摂取した場合に効果的です。例えば、貧血にならないために、鉄は最小摂取量が必要とされますが、多すぎると有毒になります。身体へ取り込む物の多くがこれと同様であり、水ですらそうなのです。身体活動をとってみると、最低限の量は必要不可欠ですが、多すぎれば有害であり、そして幅広い範囲の適度な量が存在します。 動作を食べ物に喩えた別の説明として、多くの様々な栄養素(それぞれに最適な摂取量が存在する)からなるバランスの取れた食事が必要であるということです。もし、ビタミンAが不足しているならば、ビタミンBの量を倍にしても効果はないでしょう。同じことが身体活動にも言えます。ベンチプレスは良いエクササイズですが、もしそれだけしかしてこなかったのであれば、身体機能の他の部分が不足してしまうでしょう。 もし、運動が食べ物のようであれば、どのようにしてバランスの取れた食事をとりますか?答えのひとつは…場合による、です。20歳のアスリートは、膝痛のある65歳の人と異な運動の処方が必要でしょう。実際に、膝痛のある65歳の人が2人いれば、完全に異なるプログラムから効果が得られるかもしれません。ある人にとって何が最も効果があるかを見つけるには、様々なオプションからなる広い範囲を探求する必要があるでしょう。良いニュースは、その範囲のある部分は他の部分よりも探求する価値があるということです。それがどこにあるかという大まかな認識を得るためには、2種類のデータの情報源を参考にすることができます:(1)政府の保険局からの公式な推奨事項、及び(2)自然環境に住む狩猟採集民族の身体活動を分析した研究。私は、これらのガイドラインを、運動に関する重要な行動指針であると考えます。幸いにも、これらは両方とも基本的に同じ方向を指し示しています。 保険局からの推奨事項 世界保健機関(WHO)や米国保険局、英国の国民保険サービスを含む多数の政府機関は身体活動のガイドラインを発行しています(5、6)。これらは、専門家による身体活動やフィットネス、そして健康を対象とした莫大な量の研究の分析をもとにしています。以下にそれらからのアドバイスの簡単な要約を紹介します(どの情報源においてもほぼ同様です)。 身体活動の量 ガイドラインは、少なくとも週に150分の「中程度」の身体活動か、その半分の時間の「激しい」活動を推奨しています。しかし、これらは最低限でしかなく、より良い目標は、週に300分の中程度の活動をすることです。さらにエクササイズを追加することは、週に750分までは死亡率を減少させ続け、この点を過ぎると身体活動の健康への効果は頭打ちになるようです(7)。 「中程度」の活動の定義 中程度の活動とは通常は軽い有酸素エクササイズ−持続的な周期性の動作を楽なペースで行なうことです。例として: 早歩き ハイキング ガーデニングまたは庭仕事 楽なペースでのジョギング、サイクリングまたは水泳 中程度の身体活動は運動をしているように感じますが、続けるのが不快であったり困難であったりという程ではありません。心拍数は最大の約60~80%で、呼吸数は歌うのは難しいが、話すのは容易であるところまで上がります。軽く汗をかくかもしれませんが、著しく身体が熱くなり過ぎることはありません。中程度の身体活動のセッションが終わった後、もし必要であればおそらくもう一セッション行うことができるでしょう。 「激しい」身体活動の定義 激しい身体活動はより高い強度の運動で、持続的または間欠的なものとなります。例として: ウェイト、マシーン、バンドまたは自体重を用いたレジスタンストレーニング スプリントやバイク、ロウイングマシーンでの高強度のインターバルトレーニング 持続的なランニング、サイクリング、スイミングまたはロウイングを挑戦的なペースで行う 重労働 ランニングやサイクリングといった持続的で激しい身体活動では、20分かそれ以上の時間維持できる最も速いペースに近づきます。呼吸数は会話ができないほど多くなります。ウェイトリフティングやスポーツ、スプリントなどの間欠的な活動は、インターバルでのみ行うことができ、持続的には行えません。激しい身体活動はキツく感じ、続けるには意志の力が必要です。やり終えた時、同じようなきついトレーニングを行う前に少なくとも1日は休みたいと思うでしょう。 筋力にチャレンジする運動 ほとんどのガイドラインでは、全ての主要な筋群の筋力を維持または向上させるセッションを最低でも2回、上記の週の総数に含むべきであると推奨しています。大多数の身体活動に関する研究が有酸素エクササイズに関するものであるにもかかわらず、ストレングストレーニングによる同様に素晴らしい健康効果を示した研究は多くあり、そしてその数は増え続けています。これらの効果の一部、特に筋量を維持することは有酸素エクササイズでは得ることができず、これは年齢と共に低下し、多くの場合において身体機能が著しく損なわれるまで低下します(8)。 モビリティと基本的なコーディネーションにチャレンジする運動 全てではありませんが、一部のポピュラーなガイドラインでは、機能的な可動域とスクワットや片脚バランスといった基本的な動作のスキルを維持する動作を含めることを推奨しています。これは、ストレッチやコレクティブエクササイズといった、この目的のためにとりわけ専念したエクササイズが必要であるという意味ではありません。ダンスや水泳、武術、体操、クライミング、自重運動や、プッシュアップやプルアップ、ロウ、プレス、スクワット、ランジといった昔からある複合的な筋力エクササイズを含む多くの一般的な身体活動はモビリティと機能的な運動スキルにチャレンジします。一方で、もしあなたはバイクやランニングだけしかしないのであれば、あなたのモビリティやコーディネーションはあまりチャレンジされていないでしょう。 参照 The Academy of Medical Royal Colleges (2015). Exercise: The Miracle Cure and The Role of The Doctor in Promoting It. Report from the Academy of Medical Royal Colleges, February.  O’Donovan et al. (2017). Association of ‘Weekend Warrior’ and Other Leisure Time Physical Activity Patterns  with Risks for All-Cause, Cardiovascular Disease, and Cancer Mortality. JAMA Internal Medicine, 175(6), 959–67.  Pedersen et al. (2015). Exercise as Medicine - Evidence for Prescribing Exercise as Therapy in 26 Different Chronic Diseases. Scandinavian Journal of Medicine and Science in Sports, 25, 1–72 Booth et al. (2012). Lack of Exercise Is a Major Cause of Chronic Diseases. Comprehensive Physiology, 2(2), 1143–1211. Piercy et al. (2018). The Physical Activity Guidelines for Americans. JAMA, 320(19), 2020 World Health Organisation. Global Recommendations on Physical Activity for Health. Geneva, 2010.  Lear et al. (2017). The Effect of Physical Activity on Mortality and Cardiovascular Disease in 130,000 People From 17 High-Income, Middle-Income, and Low-Income Countries: The PURE Study. The Lancet, 390(10113), 2643–2654.  Stamatakis, et al. (2017). Does Strength Promoting Exercise Confer Unique Health Benefits? A Pooled Analysis of  Eleven Population Cohorts with All-Cause, Cancer, and Cardiovascular Mortality Endpoints. American Journal of Epidemiology, 187 (5), 1102-1112.  O’Keefe, et al. (2011). Exercise Like a Hunter-Gatherer: A Prescription for Organic Physical Fitness. Progress in Cardiovascular Diseases. 53(6), 471 Lieberman (2015). Is Exercise Really Medicine? An Evolutionary Perspective. Current Sports Medicine Reports, 14(4), 313–319.  Pontzer et al. (2018). Hunter-Gatherers as Models in Public Health. Obesity Reviews, 19(December), 24–35; Raichlen et al. (2017). Physical Activity Patterns and Biomarkers of Cardiovascular Disease Risk in Hunter-Gatherers. American Journal of Human Biology, 29(2), 1–13.

トッド・ハーグローブ 3429字

固有受容性神経筋促通法(PNF):ファンクショナルトレーニングの基盤 パート2/2

PNFで筋力向上に用いられるテクニックは、数多くの身体活動の動きや筋収縮を模倣しています。リズミックイニシエーションは一般的に、動作の開始の方法の教育を促進することを補助するために使用されます。それは、受動的なパターン、能動的な補助パターン、能動的な抵抗パターンを組み合わせ、そして反射的なストレッチを避けたものです。スローリバーサルは、主動筋と拮抗筋のコーディネーションを補助するために用いられます。負荷に対する拮抗筋の収縮から主動筋によるプルへと続いて行われます。特定の可動域の筋力の向上は、様々な方法によって行うことができます。筋が疲労すると、収縮を繰り返す方法は繰り返しの筋収縮を必要とします;これは、可動域を通したコンセントリック収縮とエキセントリック収縮を伴うストレッチによってサポートされます。 ストレッチのテクニックは最も多くの場合、痙縮を抑制するために使用されます。PNFストレッチの際に応用される2つの抑制のコンセプトが存在します。自律性の抑制は、筋をリラックスさせるためにストレッチされた筋の神経線維を利用し、そのためより大きなストレッチを可能にします。相反抑制には、主動筋と拮抗筋の作用が関わります。主動筋が収縮し動作を起こすためには、拮抗筋は動作が起きるように反射的に弛緩されなければなりません。Prentice4は、筋力や持久力、そしてコーディネーションを向上させるための以下のPNFストレッチのテクニックを明らかにしました。 コントラクト−リラックスストレッチは筋の硬さによって制限されている可動域の獲得をするために用いられます。患者にストレッチされた姿勢をとらせます。そこから、施術者の抵抗に対して等張性の筋収縮をし、その後リラックスするように指示されます。患者は、その後にストレッチされた姿勢を再度とらせることもできます。ホールド−リラックス法は、収縮がアイソメトリック(等尺性)に起こること以外はコントラクト−リラックス法と同様のストレッチです。 スローリバーサル−ホールド−リラックスは、主動筋と拮抗筋の両方の収縮を伴います。まず、主動筋の収縮で関節の許容可動域まで動かし、これによって拮抗筋がリラックスしストレッチします。主動筋は次にリラックスし、その一方で拮抗筋をアイソメトリックに収縮させます。最後のステップは、主動筋の再度の収縮です。このストレッチのテクニックは拮抗筋の観点から捉えられるべきであり、それはリラックス−収縮−リラックスとなります。 PNFのパターン法は上肢と下肢に用いられ、D1(斜め方向1)とD2(斜め方向2)のパターンに分類することができます。上肢のパターンは肩、肘、手首そして手指を含みます。同様に下肢のパターンは股関節、膝、足首そして足趾を含みます。それぞれの斜めのパターンは、屈曲及び伸展で完了することができます。D1の肩の屈曲パターンは、肩の屈曲、内転、外旋、前腕の回外、手首の屈曲、そして手指の屈曲のポジションから始まります。D1屈曲の最終のポジションは、肩の伸展、外転、外旋、前腕の回内、手首と手指の伸展となります。          D1の伸展パターンは、D1の屈曲パターンを逆にします。D2の屈曲は、肩の屈曲、外転、外旋、前腕の回外、手首と手指の伸展を伴います。       同様に、D2の伸展パターンはD2の屈曲パターンを逆にします。 下肢の斜めのパターンは上肢のパターンを模倣し、伸展パターンは屈曲パターンを逆にします。D1の屈曲は、股関節の屈曲、内転と外旋、足関節の背屈、内反、そして足趾の伸展を伴います。D2の屈曲パターンは、股関節の屈曲、外転と内旋、足関節の背屈と外反、そして足趾の伸展を含みます。 ファンクショナルトレーニングでよく使用されるチョップエクササイズは、上肢のD1とD2の両方のPNFパターンを活用します。抵抗の角度は上方となり、これによって上肢が機能的なプルからプレスを行うことができます。          リフトパターンは同じコンセプトを用い、逆のD1とD2のそれぞれのプルからプレスのパターンを活用し、抵抗は下からかかります。肩膝立ちの姿勢では、より安定性が必要とされ、動作を達成するのに必要な全体のPNFを増加させます。 下肢のファンクショナルトレーニングで一般的に用いられるPNFパターンは、クロスオーバーステップです。この動作は、複数のステップを行う際に、股関節からのD1とD2の両方のパターンを必要とします。難易度とPNFのパターンを増加させるために、レジスタンスバンドを用いることができます。 バンドをウエストに巻くことで、放射の増加が起こることがあり、これにより動作を行うために必要な神経筋の入力を増加させるでしょう。5                一旦、PNFテクニックを導入したならば、機能不全が起こっていたファンダメンタルムーブメントを再びチェックすることが重要です。これによって、モビリティまたはスタビリティの問題への取り組みが、動きにプラスの効果を与えていることを確かにします。このタイプの系統的なプログラムは、動きの評価を基準に漸進させることができる継続的なフィードバックを可能にします。ファンダメンタルムーブメントの向上が見られた際には、個々の状態を維持そして漸進させるために、PNFテクニックの負荷やアジリティ、プライオメトリックを増加させることができます。 PNFは、適切な神経筋の促通または抑制を通して全体的な運動を向上させるようにデザインされています。ファンクショナルトレーニングで最良な結果を出すためには、ファンダメンタルムーブメントが適切でなければならず、そうでなければ代償動作が生じます。多くの場合において、生じる代償動作は神経筋システムの乱れが原因です。これは柔軟性や筋力の問題ではないかもしれず、筋が必要なときに促通または抑制されず、結果としてモビリティやスタビリティの問題となります。PNFは、筋力向上またはストレッチの運動パターンを通して、モビリティとスタビリティのバランスを向上させるために用いられます。その人にとってどのテクニックが最も適しているかを判断するためには、ベースラインとしてのムーブメントスクリーニングを行うべきです。この最初のステップは、PNFとファンクショナルトレーニング方法を処方する際に必要で強く推奨されます。それは最も機能不全を起こしている部位についての所見に加えて、そのテクニックが有効な結果を出しているかを判断する際の素早いフィードバックを提供します。 PNFは長年、治療のテクニックの非常に重要な役割を担ってきました。より最近では、ファンクショナルな活動に焦点が当たることによって、PNFのテクニックはこのようなタイプのエクササイズプログラムの不可欠な要素となりました。PNFは、神経筋システムがファンダメンタルムーブメントの機能不全を起こしている場合に、あらゆるファンクショナルトレーニングに組み入れることができ、また組み入れられるべきものです。これらのテクニックは、漸進させることができるより効果的なエクササイズプログラムとシステムを与えてくれるでしょう。 PNFを含む追加のテクニックについての素晴らしいリソースは:   1.Voss, D. E., Ionta, M. K., Myers, B. J. (Ed. 3). (1985). Proprioceptive Neuromuscular Facilitation: Patterns and Techniques. Philadelphia, PA: Harper & Row.   2. Cook, G. Baseline Sports-Fitness Testing. In: B. Foran, eds. High Performance Sports Conditioning. Champaign, IL: Human Kinetics Inc; 2001: 19-47.   3. Saliba, V., Johnson, G., Wardlaw, C.  Proprioceptive Neuromuscular Facilitation. In: Basmajian J., Nyberg R. (1993). Rational Manual Therapies. Baltimore, MD: Williams & Wilkins.   4. Prentice, W. E. & Voight, M.I. (2001). Techniques in Musculoskeletal Rehabilitation. New York, NY: McGraw Hill.   5. Cook G, Fields K. Functional Training for the Torso. Strength & Conditioning.19:2;14-19,1997.

ファンクショナルムーブメントシステムズ 3079字

頭、首、肩、および胴部における問題 パート2/2

首と肩の機能(続き) 首の近くで目立っている筋肉は、全体的な動きに関わります。胸鎖乳突筋、僧帽筋…全て馴染みのある大きな筋肉ばかりです。 ここは、緊張に関して大きく関わるエリアです。人々は「緊張型頭痛がある」、「ここがただ硬く感じる」などと言うでしょう。私たちはフォームローラーを使い、マッサージスティックを使い、トリガーポイントを使ってアプローチしますーそこにはただ緊張があるのです。どれだけストレッチをしても、どれだけマッサージをしても、その緊張はなくなりません。または、30分くらい気持ち良くなり、その緊張がいつも戻ってくるように感じます。 緊張は、動きに対する誤った解釈にすぎません。緊張は、身体が動くと感じ始めたけれど、動きが起こらなかった時に作り出されますーこれが緊張なのです。 立ち上がることを考えてみてください。何をしますか?足を自分の身体の下に位置します;少しの緊張を作り出し始めますが、椅子から身体を持ち上げません。これが緊張です;これと同じことが首や肩で起きているのです。私達は、緊張を生み出したのです;身体が、安定性のないエリアに安定性を作り出そうとしているのです。 これが身体の素晴らしさです。身体は、どのように事を成し遂げるのかを見出します。だからこそ素晴らしいアスリートは素晴らしいアスリートなのです。彼らは代償動作に優れています;彼らは、どうすれば何かができるのかを見つけるのです。身体がそうするのと同じように。 消化管について考えると - 私たちは、口から食道、胃、腸...その先の大腸、直腸にかけて一つの長い管を持っています。どこか一つの部分に緊張がない場合、遠位の可動性のために近位の安定性が必要なため、その反対側に緊張が生み出されます。 神経学的に損なわれていなければ、近位の安定性を持つために、遠位の可動性を持つことが必要なのです。 あなたのクライアントのうち、優れた腰椎の安定性を有していない人はどのくらいいるでしょうか?たくさんいますよね。もし腰椎に安定性がなければ、その上か下で安定性を作り出そうとします。歩くためには安定したポイントが必要で、それが今度は肩になるのですー肩を使って安定させて、歩けるようにするのです。馬鹿げていますが、こういうことが起こるのです。身体は緊張を作り出そうとします。 そのため、首や肩の軟部組織への働きかけ、トリガーポイントや他の治療を行うことが必要なだけではなく、胴部の安定性に対する働きかけが必要なのです。 ピラー(柱)の強さは非常に大切です。私たちは胴部に適切な安定性を有していなければなりません。もし胴部に適切な安定性がなければ、身体のあちこちに問題が起こります。そしてそれは、真ん中、コアに戻ってきます。頚椎のエリアに対する可動性と軟部組織へのアプローチに加えて、胴部の安定性から始めましょう。 何よりもまず先に、呼吸の方法を教えましょう。 姿勢のアライメント 
理想的な姿勢のアライメントを見る時は、全体のその全てが綺麗に整列された状態を考えます ...肩、股関節、膝、足首...伸筋群と屈筋群、外転筋群と内転筋群、外旋筋群と内旋筋群の良好な同時活性化があるように。 しかし、人が頭を前に突き出すと、休んではいても安定していた全ての筋肉が、突然パニックモードになります:「頭が落ちる!発火だ!落とすな!発火しろ!発火しろ!頭が落ちるぞ!」 この感覚を改善するために、私たちはマッサージスティックに期待します。ダメです!身体は、頭が落ちるのを恐れているのです。だからこそこのような緊張が見られるのです。これらの緊張を軟部組織への働きかけによって取り除くことはしません。自然なアライメントを取り戻すことに取り組まなければなりません。 自然なアライメントは、すべてが共同して働いている時に達成されます。 直立姿勢の理想のアライメント 屈筋筋と伸展筋の共活性 内転筋と外転筋の共活性 内旋筋と外旋筋の共活性 これは、人それぞれに少しずつ異なったものです。屈曲の最終範囲があり、伸展の最終範囲があり...その真ん中のどこかにニュートラルな脊柱の位置があります;ニュートラルな脊柱とは、ただそういうものですー中間のどこか。 パベル・コーラーは、発達運動学の中で「古いシステム」について話しています。全てのものは、私たちを古いシステムへと連れ戻します。赤ちゃんが生まれる時は、丸まった状態で出てきます。これが古いシステムー屈曲方向に丸まっている状態です。それから、赤ちゃんはその環境で物を見たり、聞いたりするにつれ、伸展し、平らになっていきます。物を見たり、物に近づいたりしようとして、倒れたり、転がったりします。これが、赤ちゃんが伸筋群を発達させる仕組みです。 生まれてきたときは、大きな一つのボールです:大きな脊柱後弯状態です。私たちの背中の中部に見られる後弯は、一次弯曲です。仙骨の後弯は、一次弯曲です。首と腰椎の前弯は、二次弯曲です;これらのカーブは二次的に発達するものです。 最初に起こることは、ボールの状態一次弯曲で出てくることです。前弯は、伸筋群を活性し始めたあとで発達しますー前弯は二次です。 身体の中でバランスが乱されると、「古いシステム」が台頭します。これは、怪我や、中枢神経の機能不全、疲労、また恐怖からでさえ起こります。私たちに係る全てのことは、古いシステムへと私たちを連れ戻します:それが私たちにプログラムされていることです。 痛みがあるとき... 疲れているとき... 脳卒中を患ったら... 脳性麻痺があるなら... 恐れていたら...
 全てが、私たちを一次的なシステム、その古いシステムに戻すのです。全てが、屈曲、内転、内旋へと連れ戻します。 それが神経的なものであれ、整形外科的なものであれ、感情的なものであれ、また、疲労やエネルギーレベルであれ、全てが、屈曲、内転、内旋という古いシステムに、私たちを連れ戻します。 これが、私たちのワークアウトまたはリハビリテーションのとても多くが、新しいシステムに注目している理由です。根源的に、私たちが本能的に屈曲、内転、内旋に戻ろうとするため、伸筋群、外旋筋群、外転筋群の再プログラムをする方法を考えます。プログラム作成は、本能的にやりたいことと反対のことに着目する必要があります。 ここで再度、胴部までつながる消化管について見ていきましょう。消化管が下部の領域で緩んでいたら、安定性のために、それよりも高い位置に緊張を作り出します。身体は、構造的につながっているのです。 これは、ブルーガーが、「歯車」について議論しているときに話していることです。関節のセントレーションが重要なのです。もしあなたが、頚椎のエリアに緊張や痛みを抱えているクライアントを抱えているとして、脊柱の強化やコアのトレーニングをすることにより、姿勢に関して何も働きかけなければ、痛みはもちろん続くでしょう。時には、骨盤や腰椎で起きていることを正すだけで、首の緊張や痛みを大幅に取り除くことができます。全てが連携して働いているのです。 私の考えは、私の戦略になります。私の戦略は、習慣になります。 あなたの習慣は、あなたの姿勢になっていきます。あなたの姿勢は、構造になります。それを十分に長い間続ければ、その状態で骨化していきます。もしも構造的な障害となる状況に達したら、それを変えることは非常に難しくなります。 あなたが、地面に対してほぼ平行な状態まで曲がっている高齢者に対応しているのであれば、その時点であなたが彼らにできることはありません。できることは何もないのです。私たちは、そもそもそれが起こらないように予防しなければならないのです。 肝心なのは、人々が自然にやりたいことと反対のことを教えることです。私たちは、胸椎の可動性、特に伸展と回旋を取り戻したいのです。なぜなら、これらは新しいシステムの部分だからです。 グレイ・クックやマイケル・ボイルが「ジョイントバイジョイントアプローチ」の中で話しているように、包括的なプログラムには、腰椎の安定性と股関節の可動性への働きかけが必要です。私たちが皆求めている包括的なプログラムに達するために、股関節の可動性、腰椎の安定性、胸椎の可動性が欲しいのです。

スー・ファルソニ 3529字