マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてXPとKoinを獲得すれば理解も深まります。
ラーチフリーゾーン(ドスンと落とさないこと)
アルティメイトサンドバッグを、コントロールなくドスンと落としてしまうこと、身体がガクンと反応してしまうこと=ラーチをしないように、という注意点を、コーチ・フューリーがわかりやすく解説します。是非お試しください。
機能的運動のスペクトラムシリーズ:エンカレジメント、エンパワーメント&エンゲージメント
運動に関して、アセスメントに関して、プログレッションに関して、運動指導の専門家としての皆さんが考慮すべき3つの質問があります。これら3つの質問は、患者やクライアントのレンズを通しても、また答えられる必要があります。3つの質問とは: 結果として、成功を望みますか?失敗を望みますか? プロセス全体を通して内在の制御ポイントを望みますか?外在の制御ポイントを望みますか? 日々の生活にキャリーオーバーできる関連性のある運動を望みますか?ほとんどキャリーオーバーのない意味のない運動を望みますか? もし、あなたが私達のように考えているなら、これらの質問への答えは明白(全ての質問において最初の選択肢がそのあとの選択肢よりも望ましい)であるように見えるでしょう。ただ、もう一つ問いかけなければならない/取り組まなければならない質問があるのです: 私達の提供する運動やアセスメントやプログレッションは、これらの答えに沿っているのでしょうか?あるいは、そこにギャップや食い違いがあるのでしょうか? この記事のシリーズは;機能的運動のスペクトラムシリーズ;その終了に近づいてきていますが、今回のテーマは、もしかすると、いや、事実全ての要素の中で最も重要なものとなるでしょう。なぜか?今回のテーマは、私達の提供する運動を、アセスメントを、プログレッションをガイドすべき行動科学的原理原則について語ることになるからです。明確で単純に表現するなら、これこそが、私達が患者やクライアントと関係を持ち、彼らの人生をより素晴らしいものにするための方法なのです。 今回の記事では、機能的運動のスペクトラムを深く追求していきます。特に、行動科学の真実/原理原則に含まれるエンカレジメント(励まし)、エンパワーメント(力を与えること)そしてエンゲージメント(関与すること)にフォーカスをおきます。この機能的運動のスペクトラムシリーズの“イントロダクション”において、私達は、下記の記述を確認しました;エンカレジメント(励まし):成功(機能的)vs.失敗(非機能的);エンパワーメント(力を与えること):内在の制御ポイント(機能的)vs. 外在の制御ポイント(非機能的);エンゲージメント(関与すること):関連性のある(機能的)vs. 関連性のない(非機能的)。 リハビリテーションやトレーニングプログラムの最終的なゴールは、患者/クライアントがより良く機能することを助けることにあります。ですから、私達のプログラムが“機能的”であることを望んでいるのです。私達は、人間の身体的機能を促進する行動科学的ドライバーを忘れてしまいがちな傾向にあります。これらのドライバーは、非常に重要であり、それゆえに機能的運動のスペクトラムの一部であるのです。 グレイインスティチュートによる機能的運動のスペクトラムは、特定のエクササイズや運動が機能的か否かに関する問いかけやチャレンジへの対応として開発されました。これに関して、現在も私達運動に関わる専門家にとって有効に働いてくれています。そしてさらに重要な機能も果たしてくれています。より機能的なエクササイズ、運動、そしてプログラムのデザインをガイドしてくれるのです。一旦これらのプログラムがデザインされれば、機能的運動のスペクトラムにおける原理原則は、個体差や予測しなかったプログレッションの障壁のために調整することができるトゥイーク(微調整)を“示唆”してくれます。 もし行動科学的ドライバーが、真に原理原則であるのなら、私達に戦略を提供すべきであり、プログラムのデザインと調整を指示してくれるべきでしょう。すでにそこにある成功から始め、そしてその上に構築をすることがエンカレジメント(励まし)を提供することになります。患者/クライアントが彼らのプログラムのプログレッションについて決定することを可能にするのは、エンパワーメント(力を与える)に繋がる内在の制御ポイントを促進することになります。患者/クライアントの活動やスポーツに関連のある運動によって構成されたプログラムは、エンゲージメント(関与する)を育成することになります。 グレイインスティチュートでは、“成功は成功を生む”という表現をします。3DMAPS®(3D運動分析&パフォーマンスシステム)にあるような全体的な運動を含む最初のアセスメントを行うことが、運動不全の確認を可能にするのみでなく、いかなるプログラムのスタートポイントとして貢献することのできる各個人の運動の成功にハイライトを当てることにもなります。3DMAPSのパフォーマンスシステムは、プログラムプログレッションの“ロードマップ”として利用することのできる14のオプション(モビリティーとスタビリティーを強調)を提供します。各個人が好む順序に関するフィードバックを提供してもらうことで、彼らのエンカレジメント(励まし)を確固としたものにするエンパワーメント(力を与える)が可能となります。 一旦各個人の全体的な運動能力が、トランスフォーメーショナルゾーンへのローディングと、トランスフォーメーショナルゾーンからのエクスプローディングを強調して、動きの三面全てにおいて増進されれば、彼ら自身が自らにとって重要であると確認した活動に関連性のあるトランスフォーメーショナルゾーンを含む運動を作成することで、プログラムへのエンゲージメント(関与)を最大化し続けることができます。3DMAPS®パフォーマンスシステムの一面の運動を組み合わせることで、望んでいる活動に特化した三次元的な運動を作り出すことができるのです。 機能的運動のスペクトラムに含まれる3つの行動科学的ドライバーのうちのどれもが他の2つに影響を与え、ダイナミックな成功の螺旋を生み出します。この成功の螺旋が、機能の向上をガイドしつつ、あらゆるプログラムの身体的運動を包みこむのです。
空中でのローリング方法
床の上でのローリングには様々な種類がありますが、身体部位を分節毎に動かすセグメンタルロールがしっかりと習得できれば、身体を持ち上げたポジションからのローリングにチャレンジすることも可能です。
ピジョンのモディフィケーション
ヨガで行われるピジョンのポーズを、より腰椎に対して安全に効果的に行うためのモディフィケーションのアイデアをDr.キャシー・ドゥーリーがシェアします。同じように見える動きを、どのように実行するかで、その効果は異なったものになりますね。
WOW:USB 20:40 ワークアウト
20秒オン、40秒オフのメタボリックレジスタンストレーニングでは、かなり重めの重量を取り扱うことができます。コーチ・ドスが、40kgのアルティメイトサンドバッグを使って行った20:40のMRTの例をごらんください。
シャッフルプログレッション
ディフェンスの選手たちが必要とするシャッフルを、より効果的に向上させるためのプログレッションをリー・タフトがご紹介します。広いスペースがなくても実践することが可能なドリルを、是非お試しください。
ソッツプレス
スクワットのボトムポジションから、ケトルベルのオーバーヘッドプレスを行う=Sots Press と呼ばれるプレスのプログレッションを、ファンクショナルトレーニングインスティチュートのダンがご紹介します。
もし、ひとつしか選べないとしたら・・・
質疑応答を実施すると毎回、私は次のような質問を受けます: 股関節の可動性評価をひとつだけ選ぶとしたら、それは何ですか? 投球速度を上げるためのエクササイズをひとつだけ選ぶとしたら、それは何ですか? 肩の痛みを治すためのエクササイズをひとつだけ選ぶとしたら、それは何ですか? 何がすごいか?と言うと、これらすべての質問に関して、そして他にもたくさんあるのですが、私は、これまでのキャリアの中で、ひとつだけを選択しなくてはならないような経験は一度もなかったということです。 愚かな質問というものはないのでしょうが、愚かな考え方というものはあります−健康問題や人間のパフォーマンスに関する問題を解決する上で、このような還元主義的アプローチをするということは、私たちの業界での大きな問題です。私の経験上、慢性的な問題が非常に増えていると感じています。なぜなら、彼らは最も重要な要因に焦点を置くことができないのではなく、多くの要因の相乗作用を見落としているからです。例を挙げてみたいと思います。 今年初めに、尺骨神経の調子が悪いピッチャーを診ました。何種類かの抗炎症薬によるさまざまな作用が現れていました。 結局のところ、彼は尺骨神経脱臼と診断され、肘の屈曲/伸展の反復動作に加え特に外反負荷(この神経が伸ばされる)がかかる投球のような動作が、このような問題を発症する原因になったのでしょう。 彼は、私のビジネスパートナーでありマッサージ師でもあるシェーン・ライにより首から前腕までの全域に、広範囲の徒手療法を受けました。これだけでもかなり緩和されました−しかも、彼がそれ以前に感じていた首や肩の問題に関してもかなり改善があったとコメントしました。 彼の動きのスクリーンでは、肩甲骨制御の明らかな問題がいくつもあることに気がつきました。安静時、彼は肩甲骨がかなり前傾、下制された姿勢で座りました。頭上へのリーチ動作の開始時に、滑らかな上方回旋から始まるのではなく、彼の場合は後退が起こりました。彼の肩甲骨の“外旋”のほとんどは、実際肩甲骨の後退と腰椎の伸展だったのです。要するに、いくつか行われた上肢評価で、彼は多くの動きを誤った部位で行っていました。そして、彼の腕のケアのエクササイズを見に行った時、ここでもこれらすべての誤ったパターンが再確認されました。たとえば、水平外転のトレーニングで彼は広背筋を使って下制していたり、多くのリフト動作では頭が前方に変位していたり、下記の写真のような姿勢で無造作にプッシュアップも行っていたのです。
Kaori’s Update #35 - 痛みの科学と身体力学
痛みに関するリサーチの情報が豊富になるにつれ、身体力学に関する信条との不一致が、情報を受け取る私達の混乱を生み出すことになったりもします。トッド・ハーグローブの素晴らしい記事は、そんな私達に痛みの科学と身体力学に関するしっかりとしたわかりやすい概論を提供してくれます。
USBのレベルを上げる準備はできている?
よりサイズの大きなサンドバッグ、より負荷重量の重いサンドバッグへと漸進をする前に、本当に今使っているサンドバッグのサイズと重量をコントロールできているかどうかチェックしてみませんか?自分自身のプログレッションを確実に獲得するために。
実際には有害ではない7つの「有害食品」
新年が始まり、理想的な健康を追及するため、ある種の食品や食品群を摂らないようにしていると人々が言っていることを耳にすることは珍しくありません。さらにある種の食品を“有害”であるとまで呼んでいる人もいますが、本当にそうなのでしょうか?ここに最もよく“有害”であるとみなされている食品を挙げています。 1. 小麦/グルテン 小麦アレルギー、あるいは、セリアック病を患っている人のように、小麦、あるいは、グルテンフリーの食餌を純粋に必要としている人もいます。そういった人以外において、小麦、そして、グルテンは健康でバランスの取れた食餌の一部分を形成することができます。小麦やグルテンを含む食品の多くは、食物繊維やビタミンBを豊富に含んでおり、グルテンフリー製品(グルテンフリーパンなど)は食べやすくするために、砂糖、脂肪、塩を過剰に含んでいることも多くあります。 ではグルテンを摂らなくなり、体調が良くなったと感じる人はどうでしょう?まず最初に、小麦やグルテンに過敏であると考えている場合、かかりつけの医師に話をしてください。自己診断をして、食餌の制限を行う前に、まず潜在的な食品アレルギー、セリアック病、あるいは、他の隠れた健康の問題(過敏性腸症候群など)を除外することは重要になります。これらの検査を行った後、登録されているダイエティシャンが、健康を維持し、潜在的な食品アレルギーや不耐性のおこらない食餌を摂ることを助けてくれるでしょう。 2. 乳製品 乳製品は、最適な健康、あるいは、炎症軽減を期待して避けられるもう一つのよく知られた食品です。自己診断によるラクトース不耐性のために、乳製品を摂らなくすることもあります。しかし、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品は、たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、そして、ビタミンB12を豊富に含んでいます。更に、乳製品は、実際には炎症誘発性ではなく、抗炎症と考えられています。従って、やみくもに乳製品を避けるべきではありません。あなたにとって乳製品の不摂取が正しいのかどうか、それらの栄養素をしっかりと摂取するためにどんな代替食品を摂取するのか、登録しているダイエティシャンのようなヘルスケアの専門家にいつも相談してください。 3. 大豆 豆乳、豆腐、テンペのような大豆製品は大豆から出来ていて、ベジタリアンにとって、たんぱく質、ビタミンB、鉄、オメガ3必須脂肪酸、カルシウム、そして、ビタミンDの優れた栄養源になります。それらの栄養価にも関わらず、大豆製品は健康的ではないという評判があります。大豆製品は、植物エストロゲンとしても知られる、エストロゲンホルモンに似たイソフラボンと呼ばれる化合物を自然に含んでいます。このイソフラボンの男性、女性双方への潜在的な影響が懸念を引き起こしています。しかし、科学的根拠によってこの懸念は偽りであることが証明されました。大豆製品の1日2−3回の摂取は、男性、女性どちらにも健康でバランスのとれた安全な食餌に含むことができるのです!事実、大豆製品の摂取は、そのほかの健康上のメリットとともに、ある種のガン(乳がん、卵巣がん、前立腺がんなど)のリスクを下げ、コレステロール値を下げる可能性があります。 4. 卵 卵はそれ自体がコレステロールを含んでいるため、長年にわたって悪い評判が立っていますが、食餌からのコレステロールはコレステロール値、あるいは、心血管疾患に影響を与える主要な要素ではないないことが科学的根拠によって示されているとヘルスカナダは言及しています。卵はたんぱく質、鉄、ビタミンD、そしてビタミンAの素晴らしい栄養源です。つまり、また気軽に卵を楽しんでください。 5. ナス科の植物 ナス科は、その植物の多くがほとんど食に適さない大きな植物の家族です。しかし、例えば、ジャガイモ、トマト、ナス、トウガラシなど、いくつかの一般的な食物もナス科に属しています。ナス科の植物が、ソラニンと呼ばれる炎症誘発性の特性をもった化合物を含んでいることを気にしている人もいます。例えば関節炎を患っている人には、ナス科の植物を摂取することで関節炎の痛みが悪化すると訴える人もいます。しかし、ナス科の植物の摂取と炎症を結びつける科学的根拠はありません。さらに混乱させていることとして、ナス科の植物は、リコピンのような抗炎症性化合物も含んでいるのです!結論として、以前にそれらを食して問題となったことがなければ、ナス科の野菜を避ける必要性はありません。ナス科の植物摂取が炎症(例えば関節炎)を引き起こしたとして、すべてのナス科植物に過敏であるとは限りません。仮にそうであれば、どのナス科植物を避けるべきか、そして、炎症を抑える戦略を決めるために登録されたダイエティシャンと共に進めてください! 6. 脂肪 長年、脂肪は健康を害するものであるという悪評がありました。しかし、この評判は至極当然なものではありません。脂肪は、3大主要栄養素の一つであり(残りの2つは炭水化物とたんぱく質)、健康にとって不可欠です。脂肪は身体でエネルギー源として、特定の栄養素(脂溶性ビタミンA,D,E,K)を吸収するため、臓器を保護するため、身体の保温、細胞の成長、ホルモンの機能を助けるため、そして、他の多くの役割をするために使われます。脂肪は食品に味と食感も与え、満腹感の維持にも貢献します。ゆえに、脂肪を怖がる必要はないのです! 脂肪の選択をする時には、飽和脂肪よりも不飽和脂肪を選んでください。どういうことか言うと、多脂魚、ナッツ、シード、アボカド、オリーブオイルのような食品をより頻繁に選ぶことです。トランス脂肪酸は避ける、あるいは少なくとも制限するようにしてください。幸運なことに、2018年9月17日から、カナダでは製造業者がトランス脂肪酸を食物に添加することが禁止されました! 7. 炭水化物/砂糖 ここ数年の間で、炭水化物、特に砂糖は苦境に立たされてきています。健康を悪化させるとして、多くの人が非難の対象を脂肪から砂糖へと移しています。しかし、炭水化物は身体の望ましい燃料源であり、食物繊維とビタミンBを豊富に含んでいることを忘れないでください。 すべての炭水化物が同じように生成されているわけではないことを覚えておくことが重要になります。食卓砂糖のような単純糖質は、素早く消化され身体に吸収されます。複合糖質は食物繊維を含む鎖の長い炭水化物で、ゆっくりと消化され身体に吸収されます。複合糖質は果物、全粒粉、オート麦、マメ科植物、ジャガイモ、そして他の食物にも見つけられます。 消化吸収を遅らせ、満腹感を増加し、腸の動きを正常化し、慢性疾患のリスクを減少させるために、複合糖質(食物繊維が高いものを考えて!)をより頻繁に選ぶようにしましょう。糖質が添加されている量を減少させたいと考えるのも良いでしょう。一般的な糖質添加物は食卓砂糖、ソーダ、果物ジュース、焼き菓子、そして朝食用のシリアルになります。炭水化物と一緒にたんぱく質や脂肪を摂取することで、満腹感を助け、消化吸収を遅らせてもくれます。例えば、雑穀パンのトーストをそのまま食べる代わりに、ナチュラルピーナッツバターとセットにするのです。
肩峰下除圧術は本当に必要なのか?
肩峰下除圧術は、肩の痛みを患っている人にとても一般的に行われる手術です。この手術は、“インピンジメント症候群”の人に推奨されることが多く、元来は肩峰下のスペースを広げることで力学的衝突を軽減するという理論に基づいていました。 しかし、近年の研究では、この手術の効果のみならず、この“肩峰下インピンジメント”という診断自体にも異議が唱えられています。 肩の痛みを患う成人に行われる肩峰下除圧術:システマティックレビューおよびメタ分析 肩の痛みを患う1,000人以上の患者に9回の臨床試験を行った結果のレビューが、最近のブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン(British Journal of Sports Medicine)に発表されました。執筆者らは、プラセボ手術や運動療法を肩峰下除圧術と比較した研究も載せました。 この研究は、プラセボ手術や運動療法と比べ、肩峰下除圧術にそれほど重要な効果はなかったと指摘しました。 特に、術後6ヶ月と12ヶ月の時点で、痛みや機能、生活の質に対して追加的な有効性は一切なかったということが分かりました。 お分かりのように、痛みや機能のために肩峰下除圧術を受ける有意な利益はないようです。 これらすべては、何を意味しているのでしょうか? 最近のいくつかの研究結果によれば、肩峰下除圧術は将来、確実に減っていくように見えます。 手術を受けるメリットは、術後のリハビリテーションと術後の段階的なエクササイズを適用することに関連しているのかもしれません。 これもまた、重要なことを見逃してしまっている手術のひとつのようです。 こわばりや動的安定性の欠如など、“インピンジメント”を引き起こす根本的な原因に取り組むのではなく、純粋に生体力学だけを考えれば、単にもう少しスペースを作りましょうということになりますよね? 単純化し過ぎではないですか? まだ根本的な原因に取り組んではいないのかもしれません。 しかし、これらすべてのことを踏まえると、恐らく、“インピンジメント”という用語さえ使用すべきではないのかもしれません。 生体力学ではない観点から見てみると、私たちは本当に肩の痛みの病因を真に理解しているのかさえ確信が持てず、いつも“インピンジメント”の生体力学的なアプローチに飛びついてしまうように思えます。なぜ段階的なエクササイズが肩の痛みの緩和に役立つかという理由は、単なる生体力学的要因以外に、数多くのあるのかもしれません。 しかし、この研究におけるひとつ重要な点を忘れないようにしましょう。それ以後5年経過しても、これらの患者には視覚的評価0~10のスケールで1.5~3程度の痛みが肩にまだ残っていました。 ですから、生体力学を無視して、痛みに対処するだけでいいというアドバイスも、理想的なアプローチではないということになるでしょう。 私たちがその方向に進んでしまうことは避けたいものです。 この研究には、肩の痛みを3ヶ月以上患っている患者たちが参加しました。これらの人たちの回旋腱板の病理の程度や、それがどのように肩の機能に影響したか、今後の長期的な予後はどのようになるかなどを測定することは困難です。まだ回旋健板に根本的な炎症があるのです。 Image from Wikipedia では、私たちは何をするべきでしょうか? このような研究が継続的に発表されるにつけ、これらの手術について目にすることは少なくなっていくでしょう。 何かが“インピンジメント”の原因になっているか否かにかかわらず、肩の機能を最大限にすることの方が、より重要になってきます。 私は、物事をシンプルにすることで多くの成功を経験してきました。痛みを厳密に特定することを心配するのではなく、単に動きを正常化したり、回旋腱板や肩甲骨周りの筋群を強化したり、動的安定性を促進したりし、それから負荷をかけながら徐々に組織の能力を上げていくことに集中してみましょう。 これは、構造的な診断より機能障害に焦点を当てた方がより影響力があることを示す良い例です。 ただ痛みを治療するだけでなく、その人の状態を最大限に高めてあげましょう。