マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
Kaori’s Update #9 - 変動性
障害予防、リハビリ、パフォーマンス向上のために重要な役割を果たす、運動の多様性、変動性とは、具体的にどのようなことなのでしょうか?
プレシーズントレーニングの5つのゴール
サッカープレイヤー達のプレシーズンが到来しました。 こうした心構えの大きな切り替え時期がやってくると、私自身、コーチとしての良い洞察力が引き出されることが多いようです。 シンプルに、この時期のゴールは何でしょうか? アスリートの為に全力を注いでいるでしょうか? 恐らく最も重要なこととして、前進する為に何をすることができるでしょうか? ここに私が考えるプレシーズンの5つのゴールがあります。 #1–フィットネスとパフォーマンスの評価をする プレシーズンにおける私のフィジカルコンディショニングコーチとしての最初で最大の仕事は個々のアスリートの現在の状態を把握することです。 今年、私のチーム(IFAST)とメディカルスタッフ( コミュニティヘルス)は、以下のテストを実施しました。 メディカルチーム:: Y-バランス、 シングルレッグホップ シングルレッグトリプルホップ シングルレッグトリプルクロスオーバーホップ Tテスト IFAST: 10/20/30 ヤードダッシュ 5-10-5 垂直ジャンプ ワイドジャンプ Yo-Yoフィットネステスト こういったテストは新たにチームに加入した選手の状態に加え、既存の選手達のフィジカルコンディションを把握する機会を私に与えてくれます。 医療的な観点としては、競技プロトコルへの復帰に役立つ基本データを大量にとることができ、怪我から復帰する選手がいつトレーニングを再開するかという基準を作る助けになります。 #2 –フィットネス強化(必要に応じて) 残念なことに、すべての選手達が皆さんのようにオフシーズンのトレーニングやフィットネスプログラムに真剣に取り組んでいるわけではありません。 これは、フィジカルコンディショニングコーチにとって、この上ないストレスです。我々はフィットネスの重要性を良く理解しています –なぜ彼らは理解しないのでしょう? ここに私が見つけた、なぜアスリートがコンディション不良でキャンプインをするのかという理由のほんの一部を紹介します。 過去のシーズンの怪我を引きずっていて、長引くリハビリがコンディション不良の原因となっている。 ベテランの選手で、オフシーズン中に”過剰な消耗を身体に課したくない”が、練習やプレー中にフィットすると憶測している。 リフティングなどの “ワークアウト”はするが、特定のコンディショニングトレーニングをしない。 これはプレシーズンとインシーズントレーニングにおいて最も難しい部分です。アスリート達はそれぞれ異なったフィットネスレベルで現れますが、最終的にはアスリート一人一人がハイレベルで能力を発揮することが求められるのです。 もし選手がコンディション不良でキャンプインした場合、私達は通常その選手に更に多くのテストを行います。Yo-Yoテストはチームのベースラインをとるのに本当に素晴らしいテストですが、個人の為にはより詳細なテストを行いたいのです。 この観点から、私達はフィットネスレベル底上げの為にカスタマイズしたメニューを作ります。繰り返しますが、これは難しい作業です。なぜならアスリートがコンディション不良であれば、彼らが練習をこなしつつ、さらにフィットネスレベルを向上させなくてはいけないからです。 これは簡単なことではありませんが、シーズンが始まった時にアスリートをピークのコンディションにもっていく為にはアプローチしなければならないことの1つです。 #3 –新加入選手のケア フィットネスという観点のみならず、プレシーズンのもう1つのキーポイントは、新加入選手をうまく順応させてプログラムに対応させることです。 運が良ければ、ベテラン選手があなたのプログラムに協力して、コーチとしての負担を減らしてくれるくれることでしょう。 しかし皆さんは毎年、各々に異なる身体、トレーニングバックグラウンドを持つ新しい選手を迎え、彼らをより優れたアスリートにする為には何が必要かを考えます。 コーチとして、私の最初にして最大の仕事は、新加入の選手達をアスリートとして理解することです。過去にどんなトレーニングをしてきたか?何をすることを好むのか?何のレベルアップを望んでいるのか? この観点から、プログラミングは、持ちつ持たれつのプロセスとなります。彼らに私のシステムを出来る限り理解してもらいたいのです–私達が使うシステム(R7)、テスト方法、セッション後の呼吸等。長年にわたる指導の結果、今ではなかなかうまく機能していると思います! 彼らは、他の何かが特に効果的だと感じるかもしれません。選手達の健康やパフォーマンスに影響がないのであれば、少しの妥協はしても良いと思っています。 私がこのアプローチで発見したことは、この方法で行えば、新しい選手は、コーチである皆さんを、そしてそのアプローチを、信頼し好んでくれるということです。彼らにとって効果があると感じさせることができますし、加えてあなたをコーチとして尊敬し、我々が、彼らのことを最優先に考えているということを理解してもらえます。 プログラミングの枠を越えて、アスリートを引き込むもう1つのキーポイントは彼らのテクニックの構築(又は再構築)です。 事例:沢山のアスリートは私達が何年も前に指導されてきた、胸を開いて背中を大きく反らせた姿勢でのリフティングに慣れています。 まず最初に行うことは、この姿勢を避けて、安定性を獲得するために腹筋群をどう使うかを指導することです。膝を緩めてスタートする、顎と脊柱のアライメントを揃える、引っ張るのではなく押す方法を学ぶ、というようなちょっとした調節が彼らのパフォーマンスに大きな影響を与えます。 修正までには数週間かかるかもしれませんが、選手達があなたのシステムに賛同し、信頼することはプレシーズンでの目標を達成する為の非常に大きな部分を占めるのです。 #4–信頼関係の構築 正当な理由で、最近では誰もが母親との信頼関係の構築に関して話をしています。 選手達に皆さんに対して、そしてそのシステムに対しての信頼を得るということは彼らと信頼関係を築くことなのです。 私が最初にすることの1つは新しい選手とそれぞれ共有できることを見つけることです。 リフティングやトレーニングが好きな選手もいるでしょう –どんなリフティングが好きなのか?ウェイトルームでどんなトレーニングが必要だと感じているのか? 怪我の既往歴がある選手もいます–どんな怪我なのか?コンディションを保つ為に私達は何をしてやれるのか? より個人的なアプローチが必要な選手もいます–サッカー以外では何に情熱を傾けているのか?休日は何をしているのか? これは最もお話しするのが難しい部分の1つです。なぜならこれはコーチングについてというより人間についてだからです。もし本当に人間が好きで、彼らの成功をサポートしたいのであれば、それは時にあなたのプログラム作りの知識やコーチングテクニックよりも簡単に選手を引きつけることができるでしょう。 早い時期に個々のアスリートと信頼関係を築くことを目標としてください。シーズンが進むにつれて、それは実を結ぶこととなるでしょう。 #5 –楽しむ! 私がプロスポーツで働くようになって今年で3年目ですが、プロサッカーの場合、試合スケジュールは特に過密です。 プレシーズンは2月の中旬に始まります。 トレーニングキャンプとプレシーズンは6週間に及びます。 シーズンは7ヶ月間です。 素人の立場では “彼らは世界で1番クールな仕事についている–スポーツをしてお金をもらえるんだ!”と簡単に言うことでしょう。 この意見に全く異議はありませんが、同時に世界で1番クールな仕事でも苦しむこともあるということに気づかなくてはいけません。 どれほど大好きなことでも、時に気持ちが入るべき時に入らないこともあるのです。 厳しいシーズン真っただ中の選手が、とてもきついトレーニングセッションを終えた直後を想像してみてください。これだけははっきり言えるでしょう – このとき選手の頭に絶対浮かばないのは、”リフティングしたい!”なのです。 私達にとって仕事を好きになることは簡単です –情熱を持つことです。ただ私達の情熱がいつでもアスリートに届くとは限りません。シーズン中であれば尚更です。 コーチとして、アスリート達がワークアウトを楽しむ環境を作ることは私達の仕事です。頑張る?それはもちろんです。ですがハードトレーニングと楽しむことを分け隔てることはありません。 音楽のボリュームを上げましょう。 笑いも取り入れましょう。 ウォームアップは軽めに楽しみましょう。スパイクボールは選手達を引き込み、トレーニングセッション前のリラックスとして大きなブームとなっています。 結局のところ、私たちが行うのは、目標を達成するための手段なのです。プロセスにおける自分の役割を理解し、トレーニング環境を楽しくすれは、アスリート達はそのプロセスを更に楽しむということを保証します。
PRIを基盤としたダイナミックウォームアップルーティン
次のビデオは、ポスチュラルリストレーションインスティチュート(PRI)の原則を基盤とした矯正エクササイズや、姿勢に特に着目したダイナミックウォームアップのルーティン(一連の決まった動作)をまとめたものです。このルーティンや、それらの動きを通じて私が成し遂げようとしていることについて、複数の問い合わせをいただいたので、ここでは、それぞれのエクササイズの順序がどういった役目を果たしているのか、重要視していることは何なのかをまとめたいと思います。このビデオでは「何をするか」を見せており、この記事では「どう行うか」を説明しており、そしてPRIのコースでは「なぜ行うのか」を説明しています。 このルーティンは、既にPRIをベースとしたエクササイズの介入を実践しているクライアントがいて、クライアントのシステムのニュートラルな状態を理解し、ニュートラルに導くことができる人々にとって最適なものです。もし既に、クライアントがホームプログラムや日中の姿勢考慮によって自分の体をリセットすることができる場合には、トレーニングを行う前にクライアントをニュートラルな状態にする方法としてこのルーティンを使うことができます。ルーティンには、修正パターンを確たるものにするために必要となる、センタリング、グラウンディング、相互性、相反性、固有受容統合などの重要な要素も取り込んでいます。 エクササイズの特定の段階において、呼吸について指示し、タイミングを合わせることもできます。例えば、ランジウォーク(肘を反対側の膝に近づける)の下降時と上昇時には息を吐き、立ち上がっている状態の時に息を吸います。また、クローリング(這う動作)における左足及び右足の一歩を踏み出している時に一度息を吐き、繰り返す前に止まっている状態で息を吸います。一旦良い呼吸パターンを確立することができたら、クライアントが通常の吸気を十分に行っており、且つ、より完全に近い(完全ではない)呼気を行っていることを確かめるようにしてください。
肩関節可動域のアセスメント
肩関節のアクティブなエクスカージョン(可動域)の評価。様々な角度で肩関節をアクティブに動かしながら、どの角度で、どの可動域で関節とその周囲組織がスムーズに可動しているのかを多面的に機能的に評価する方法をレニー・パラチーノがご紹介します。
パワーポジション
競技のなかで「構える」ことをどのように捉えているでしょうか。またスポーツを始めた時にパフォーマンスを発揮しやすい構えをきちんと教わったでしょうか。アクションを起こす前の構えはパワーポジション(他にもアスレティックポジション、ベースポジションetc.)と呼ばれています。今回はこのパワーポジションについて再考していきます。 「動き出しを速くしたい。」このような相談をアスリートから受けることは少なく無いと思います。多くの球技では1回当たりの移動距離はそれほどでもありませんが、この動き出しの良し悪しはパフォーマンスを左右する要因となります。前述のような課題がある場合、もちろん反応の速さ、状況判断なども関係していますが私の場合は実際に選手に構えのポジションをとってもらい確認するようにしています。そもそも適切なパワーポジションを教わっていないために自分の構えがどうなっているか考える機会がなったというケースが多々有ります。 バスケットボール選手のラテラルスライドからのカッティング動作において、速い股関節伸展動作が爆発的な動作にとってより重要であることと、COM(質量中心)を低く保つことが重要であると示されています(1)。これらの条件を満たす構えはまさしくパワーポジションではないでしょうか。 爆発的な股関節伸展を行うには股関節が屈曲している必要があり、COMを低くするには下肢関節を屈曲しておく必要があります。素早い動き出し、無駄のないカッティング動作を習得するにはまず適切なパワーポジションから力を発揮できることが役に立ちます。 私は特に側方スピード、多方向スピードなどのムーブメントスキル導入の際には導入として必ずこのパワーポジションのとり方を実習するようにしています。細かいポイントを図の中に記しています。 パワーポジションをとった時の足底部のインサイドエッジ(母趾、母趾球、内側アーチ前方にかかるエリア)荷重は非常に重要です。そこで導入の段階で意識づけとして下記のようなキューイングをよく使います。 ・「かかとの下には紙一枚分のスペースを。」 ・「シューズの前半分、インサイドに体重をのせよう。」 ・「地面を左右に引き裂くような感じで踏ん張って。」 ・「(両足の間にシワがよっている)絨毯のシワを伸ばすような感じで踏ん張って。」 母趾球に体重をのせるという表現や膝を絞るという表現をされることもあります。どちらもパワーポジションに導くためのキューイングとしては効果的ではないと感じています。膝を絞ると言うとKnee-Inを誘発することになります。Knee-In状態となってしまうと股関節を爆発的に伸展することは困難です。 膝を絞るのではなく僅かに(本当に少しだけ)股関節を内旋させインサイドエッジ荷重を意識することによって結果的に母趾球にも体重がのった状態となります。そして殿部と大腿部の筋がほぼ均等に力を発揮していることを感じ取れるはずです。 ミニバンドを利用してヒップアクティベーションを行う時、ムーブメントスキルを行う時などトレーニング中にも頻繁にパワーポジションをとる機会があります。前述のような荷重の意識を持つだけでも新たな気付きが得られるかもしれません。どれくらいの関節角度が良いのか、足部のどこに荷重すると動きやすいのかというベースを身につけておけば応用ができます。 また、図では両足が横並びのスタンスでベーシックな形をとっています。これをベースとして競技、ポジションに応じて足を少し前後にずらしたスタッガードスタンスをとることができます。静止した状態から前方への推進力を得るには、重心を支持基底面より前に置かなければならないため、このスタッガードスタンスは小さくステップバックして前方へ動き出しやすくするfalse stepと同様に動き出しの速いポジションだと考えられます。 参考文献 1. Shimokochi Y, Ide D, Kokubu M, Nakaoji T. Relationships among performance of lateral cutting maneuver from lateral sliding and hip extension and abduction motions, ground reaction force, and body center of mass height. J Strength Cond Res 2013; 27: 1851–1860.
コンプレッション衣料 — 背景
目的 この記事は、運動誘発性適応の背景、またコンプレッション衣料の概要および回復におけるその役割を提供することを目的としている。 序論 コンプレッション衣料 コンプレッション衣料は、一連のエクササイズの際およびその後に、回復手段としてのその潜在的効用のために着用する衣類のタイプである。コンプレッション衣料は最初、皮膚および筋組織に対して圧による心臓への血流(静脈還流)を増加するために、医療業界で使用された。それ以来、主にパフォーマンスを向上し回復を促進するというその主張に起因し、コンプレッション衣料はスポーツ業界において次第に人気となっていった。コンプレッション衣料は、与える圧により、より多い血流、血流速度、末梢循環および静脈還流、より多い動脈還流、また、運動誘発性筋損傷後の筋肉周辺の腫れを起こす空間の低減(ヒルおよびその他、2014年、マルケスージミネスおよびその他、2016年)を含む多くのメカニズムを通じ、回復プロセスを加速すると考えられている。しかしながら、コンプレッション衣料による回復の促進は、エクササイズのタイプ、コンプレッション衣料のタイプ、回復期間の長さ、筋損傷の度合い、および対象者により影響を受けるようである。 コンプレッション衣料の特性 コンプレッション衣料は、皮膚の上で伸張する際に圧を与える弾性素材により構成されており、多数の異なるタイプの衣料を提供する多くの会社から市販されている。入手可能な衣料間の主な差違は、形および適応部位である。最も人気のあるコンプレッション衣料は、ショート丈およびロング丈のタイツ、トップス、膝丈ストッキング、さらには全身用ボディスーツである(ベリアードおよびその他、2015年)。 運動誘発性適応 アスリートがパフォーマンスを常に向上させてゆくためには、次の2つの基本要素が必要である。(1)現在の能力に過負荷を与えるエクササイズ、および(2)短期のパフォーマンス低減を克服し、更に向上するのに十分な回復。エクササイズからの回復は、内的および外的要因に依存する動力学的な過程であり、短期もしくは長期のタイムスケールにおいて達成することができる(ビショップおよびその他、2008年)。また回復は、ストレスのタイプや大きさにも依存している。ゴメスおよびその他(2002年)は、10キロの徒競走後の筋パワーの回復は、エクササイズの48時間後において達成されていなかったということを発見している。さらに、マックレスターおよびその他(2003年)は、レジスタンストレーニングからの筋力の回復は、エクササイズの72時間後にのみ実現されたということを発見している。しかし、エクササイズ後の回復には非常に個人差があるようであり、変更可能な要因の差違が原因の一つである可能性がある。(ビショップおよびその他、2008年、ゴメスおよびその他、2002年、マックレスターおよびその他、2003年)。そのように、トレーニング後の回復を向上する介入は、より優れた運動能力の可能性を秘めていると考えられている。 疲労およびトレーニング後の回復 エクササイズからの回復は、疲労および・もしくは筋損傷の増加による短期のパフォーマンス低下を取り戻すことを目的としており、運動誘発性適応が起こるために必要であると考えられている。ビショップおよびその他(2008年)は、トレーニング回復は、それらが何であるにせよ、エクササイズにより生じた疲労の全ての影響を克服する試みであると述べている。疲労には主に、(1)中枢疲労仮説、および(2)末梢疲労仮説という2つの仮説が存在する。中枢疲労仮説は、回復期間、脳は筋肉への過剰な損傷を防ぐために防御機構として働くと述べている。対照的に末梢疲労仮説は、エクササイズの際に筋肉は多少の(生化学的もしくは構造上どちらかの)外乱を受け、内在の収縮機構を低減させると述べている。中枢および抹消要因の両方は、トレーニング回復に、そして最終的には疲労をもたらすエクササイズ後のパフォーマンスに影響を及ぼすために相互に作用するようである(エノカおよびその他、1995年、ノックスおよびその他、2001年)。ゆえに回復介入は、中枢あるいは抹消疲労要因、もしくはその両方を標的にするであろうということは合理的であるようである。ゆえに、コンプレッション衣料を着用することが中枢あるいは末梢疲労の測定値に影響を及ぼすかどうかのテスト、もしくは異なるタイプのエクササイズ後の直接的なパフォーマンステストのどちらかが、その使用がトレーニング回復の際に効果的であるかどうかということに対する結論をもたらすこととなるだろう。 記事の結論 コンプレッション衣料は、回復促進を意図した体の部位に着用される。コンプレッション衣料の着用により、皮膚へ、衣料の素材およびサイズと形に依存した圧が働く。 コンプレッション衣料は最初、医療介入として心臓へ戻る血流を増加させるために使用された。スポーツにおけるそれらの最近の主な使用は、回復を向上させるためである。それらは、血流、還流、および筋肉の腫れの変化を通じて機能すると考えられている。
DVRT ベアクローリング
四つ這いのポジションで左右非対称な這う動きを行うベアクローリングは、近年人気上昇中のエクササイズの一つです。動くプランクでもあるこのエクササイズに、アルティメイトサンドバッグという外部負荷を加えたバリエーションをご紹介します。
肩挙上のアセスメント
肩の挙上に可動域制限がある場合、その制限が関節包にあるのか、それとも軟部組織の伸張性にあるのかを確認するシンプルな方法をマイク・ライノルドがご紹介します。
より賢明なスクワットの方法
最近は、理学療法とフィットネスを組み合わせるだけではなく、二つの要素を分け隔てなくつなげようという素晴らしい動きがあります。実際これは道理にかなっていて、理学療法にしてもフィットネスにしても、目標はより良く動くことであるべきなのです! 動きを良くすることが目標だとすれば、「他により良い方法はあるのか、より良いプログラムはあるのか、より良いエクササイズはあるのか」を常に問いかける必要があります。理学療法ではよくそういったアプローチをとります。クライアントに現在必要なことは何か、特にどのような動きをしているのか、問題を起こしているものは何なのか、を調べることがその後の行動計画を決める第一歩です。 このアプローチは、フィットネスにも当てはめられるように思いませんか?しかし、フィットネスの現場でこういったアプローチがされておらず、全てのエクササイズがマニュアルに書いてあり、マニュアルに書いているもの以上にいいものはない、というような対応がされているのを見ると、ちょっとした憤りを感じます。 私は今までの経験から、クライアントを痛みから解放し、同じような状態に戻ることがないよう最善を尽くそうとしているため、もしかすると少し異なった取り組見方をしているのかもしれません。そういった背景から、私は全てのことを、リスクと見返りのバランスとしてみています。私のアプローチは「面白くない」ように聞こえてしまうかもしれませんが、最近のインタビューで、脊柱の著名な専門家であるスチュアート・マックギル博士がほとんど同じことを言っていたのを聞いてうれしくなりました。 「エクササイズは特定の物事を行うためのツールです。エクササイズの実践方法は、そのエクササイズを選択した論理的根拠に基づきます。まず、目的を選出し、そのための最善のツールは何かを判断します。一般的に、最善のエクササイズは、関節へのリスクが最小限で、最大の効果をもたらすことができるものです。目的が股関節伸展のパワーを向上することだとすれば、ウエイトキャリーやスレッドドラッグのようなエクササイズを考えなければなりません。」 そうです、これはDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングにも当てはまります。私は私たちの哲学が「全てのエクササイズをする必要はないが、正しいエクササイズを行わなければならない。」であることが気に入っています。そのためにはもちろん、自分の身体と自分の身体のこれまでの歴史を知っていなければなりません。過去10数年にわたり、アスリートから高齢者まで様々な人々を見てきて、私は、ある程度しっかりとした一般化ができると感じています。 たとえばスクワットのフォーム。マックギル博士の引用文にあるように、どうすれば最小のリスクで最大の効果を得ることができるのか?は重要です。何といっても、スクワットの利点は、機能的な動きのパターンを築くことから、筋力全般を向上させること、可動性を評価することなど多岐にわたります。ですからいつも、スクワットを見て頭を抱えてしまうのです。 バックスクワット!!!!そうです!アルティメイトサンドバックをつかったバックスクワットも含みます。バックスクワットは、フィットネスはこうあるべきものとか、目表にすべきものではないのか?と、私の考えをおかしなスタンスだと考えるかもしれません。古典的なバックスクワット? まず、バックスクワットをするという考え方は、過去100年以内にできたものであろうということを理解することが大切です。少なくとも、いま私たちが考えている方法はそうです。これには、金属が十分になかったことや、スクワットラックのようなものがなかったことも原因にあります。 ヘンリー・ステインボーン(バックスクワットで500パウンド(約227kg)を挙げた選手)のような人たちに感銘を受けるかもしれませんが、幾つか知っておいて欲しいことがあります。ステインボーン選手のような偉大なアスリートは、レスリングをしていた(体を作るのにかなりの影響をあたえている)という背景があり、肉体労働が生活の大きな割合を占めていた時代に生きていました。なぜそれが重要なのでしょうか? あなたのクライアントやあなた自身の場合、その活動を続けてきた経験が10年以内だとして、これは自分の身体にとっていいことなのかどうかを考えるべきでしょう。これは私がよく言うことですが、ウエイトをなんとか挙げることができるからといって、それがあなたにとっていいこととは限らないのです! 科学という観点ではどうでしょうか。あー、そう科学です。物事をダメにしてしまう持続させるものですよね。 まず、胴体をまっすぐに保つことは非常に大切です!ラッセルとフィリップの研究では、胴体の角度は腰部のリスク指標として最も大きいものであると示されています。さらに、ブラッド・ショーンフィールドの論文「SQUATTING KINEMATICS AND KINETICS AND THEIR APPLICATION TO EXERCISE PERFORMANCE(スクワットの運動学と動力学およびエクササイズパフォーマンスへの応用)」では、「前傾の増加に伴って腰椎にかかる力が増加するため(55)、常に真っ直ぐに近い姿勢を維持することが有益である」と述べられています。 私がこれに言及しているのは、多くの人にとって、バックスクワットを胴体が真っ直ぐな状態で行うことが非常に難しいからです。もしかしたら、あなたやあなたのクライアントは数少ない、できる人かもしれません。他にも考えるべき要素があります。カポッゾらによる古典的な研究では、「体重の0.8倍から1.6倍の範囲の重さのバーベルを使ったハーフスクワットが脊柱のL3-L4にかける圧縮負荷は、体重の6倍から10倍になる」ことを発見しています。かなり衝撃的なデータではありませんか? ジョシュは、フィットネスの専門家の多くはこういったことを知っているかもしれないと言いますが、そこで軸負荷という考え方が出てきます。軸への負荷を与える主要な方法は背中を通してです。これは本当に背中に何か影響を与えているのでしょうか?あまり有名ではありませんが、ポポビッチらによるとても興味深いパイロットスタディは、そこに注目しました。彼らは何を発見したのでしょうか? 「軸負荷は腰椎前弯の増加、腰椎の高さの減少、そして椎間板の高さに双方向の変化(L1-L3の増加、L4-L5の減少)をもたらします。軸負荷はまた、従来の画像検査では見つけることができなかった後部椎間板の膨隆の変化を起こします。」 この研究で最も興味深いことは、そこに動きはなく、立っている人に軸負荷を与えているだけであることです! では、この情報が本当に知られているとしたら、なぜ人々はいまだにそういったリスクを作り出しているのでしょう?多くの人々は、今までの方法を変えることで、強くなれないことを恐れているか、強さを維持できないことを恐れているのだと思います。しかし、これをサポートするエビデンスはありません。実際、ガレットらの研究では: 「フロントスクワットは、全体的な筋活性という面ではバックスクワットと同様の効果がある上に、圧縮力、伸展筋のモーメントは、バックスクワットにくらべ、統計的優位に減少させるということがわかっています。」 これは、皆さんのトレーニングにはどのような意味を持つのでしょう?私たちが、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングのスクワットにおいて、様々なホールディングポジションについて話す大きな理由の一つは、コアおよび脚の筋力を築くことにあります。プレスアウト、フロントロード、ベアハグスクワットは全て、コアと脚の筋力を同時に向上させるのに素晴らしい方法です。なぜ両方なのでしょうか。もし鍛えている脚の筋力に見合うコアの筋力がなければ、その脚の筋力を機能的に使うことができないからです。マックギル博士の話にもありますが、「近位の安定性が遠位の可動性を創り出す」のです。博士は当初、より良く動く手段としてこう述べましたが、力の移行に関しても同様です。もし脚が強くても、コアが弱ければ、大事な時に脚の強さを発揮できないのです! もちろん懐疑の声も聞こえてきます。「アルティメイトサンドバックには十分な重さがない!」150パウンド(68kg)のアルティメイトサンドバックを使っている人を見ることは非常に少ないことを考えると、「十分な重さ」というのは面白い考え方だと思います。にもかかわらず・・・ だからこそスプリンタースタンスや多くのスプリットスタンスでのエクササイズへと移行するのです。なぜでしょうか?マックギル博士が指摘しているように: 「フットボールのランニングバックは、高いレベルの正確さでパワークリーンを行うことができても、片脚スクワットマトリックス(様々な面への動き)をふらつかずに行うことができなければ、競技の中でそのストレングスとパワーを十分に発揮することはできません。」
DVRT裸足でのドリル
裸足でエクササイズを行うことで、足部や足首の複合体が、よりアクティブに働きます。靴を履いている時よりも更に足部の内在筋を活性化させることができるエクササイズを理学療法士のジェシカ・ベントがご紹介します。
ロックドロング vs. ロックドショート
筋筋膜への、遠心性、求心性の慢性的(長期的)な負荷がかかることで、いかに筋膜が引き伸ばされてロックがかかる=ロックドロング、あるいは短縮してロックがかかる=ロックドショートの状態となり運動を制限するか、そのメカニズムと対策をトム・マイヤースが解説します。
片脚でのブリッジを向上させる
仰臥位でのグルートブリッジで、腰痛を訴えたり、ハムストリングスの緊張を訴えたりする人も多いのではないでしょうか?ドクター・ドゥーリーが、グルートブリッジでの効果的に大臀筋を活性化する方法をご紹介します。