マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
股関節を理解する
右の股関節に機能不全がある時、その問題の原因は右股関節にあるのでしょうか?身体構造全体の相互依存とチェーンリアクションを理解して分析し、治療、トレーニングを提供する為の、全体像を捉える考え方をギャリー・グレイが提案します。
肩甲骨の上方回旋と下方回旋
スー・ファルソニの、肩複合体に関するDVDシリーズから、オーバーヘッドアスリートに、よく見られる腕の挙上に伴う代償動作のパターンを改善する為のエクササイズのアイデアをお届けいます。
TRXランニング愛好者の為のシリーズ4
ランニングパフォーマンス向上の為のシリーズ、今回の最終稿では、片脚、片腕による体幹の安定と動作の強化を復習します。より効率の良いランナーになる為のTRXサスペンショントレーニングをお試し下さい。
DVRT コレクティブエクササイズとは
動作パターンを改善することを目的としたコレクティブエクササイズ。アルティメイトサンドバッグを使用した効果的なコレクティブエクササイズの中から、幾つかのエクササイズをご紹介します。
FSTT 股関節関節包モビリゼーションのプログレッション
新しい可動域を得たあとに、その新たに手に入れることができた可動域を使うことができるかどうかの再確認をすることの重要性をレニーが語ります。股関節関節包へのアプローチの関連ビデオはこちらをご覧ください。
FMRで関節の制限を自由に
グレイインスティチュートで活用されるファンクショナルマニュアルリアクション/FMRのプロセスを、エアーBAPSボードを使用した足関節、距骨下関節のモビリゼーションを例にとってギャリー・グレイが解説します。
Kaori's Update #3 - トータッチ
ヒップヒンジの動作が含まれるトレーニングには不可欠であるトータッチができる能力を培う為のエクササイズのアイデアをご紹介します。
スプリントのためのスプリントランニングトレーニング
目的 この記事は、趣味としてトレーニングを行う、もしくは高度にトレーニングを行う成人アスリートのいずれかにおいて、スプリントスピードを向上するためにスプリントランニングはどの程度効果的であるかということを堤示している。 背景 序論 スプリントは、スプリントの速度を向上させるために行うことができるトレーニングの、最も明確な形である。ゆえに、特異性がストレングス&コンディショニングの重要な原理であるということに基づくと、この形のトレーニングは最も効果的であると合理的に仮定できるかもしれない。 動作のメカニズム スプリントランニングは、スプリント速度を向上させるために非常に効果的なトレーニングとして、ほぼ確実にオリンピックゲームの開始以来、アスリートやコーチにより広く認知されている。スプリントランニングトレーニングは、多数の異なるメカニズムによりスプリント速度を向上するようである。最も起こり得るメカニズムには、スプリントランニングの動作における、速度特有の力生成の増加、もしくはより優れた運動協調が含まれる。 メタ分析 趣味としてトレーニングを行うアスリート 少数のメタ分析もしくは系統的レビューが、スプリントパフォーマンスに対するスプリントランニングトレーニングの有益性を分析している。ルンプおよびその他(2014年)は、趣味としてのアスリートにおける、スプリントパフォーマンスを向上するための異なるトレーニング方法の影響に関し、メタ分析を行った。最初に彼らは、トレーニング方法を特異(スプリントもしくはレジストスプリント)、および非特異(プライオメトリック、レジスタンストレーニング、及びバリスティックトレーニング)へと分類した。彼らは、趣味としてのアスリートにおいて、スプリント速度を向上するために、特異および非特異両方のトレーニングは同様に効果的であったと記述している。これは、趣味としてトレーニングを行うアスリートにおいては、スプリントランニングトレーニングは、スプリントパフォーマンスを向上するために効果的なようであるということを示している。しかしながらこのメタ分析は、全ての確認された研究が、全体の効果規模に統合するために適した形式でデータを提示していたわけではなかったという点で制限があった。これらの研究がこの情報を開示していたら、異なる結果が観察されていたかもしれない。また、「趣味としてのアスリート」において行われたと分類されていた多くの研究は、体育学部の学生において行われており、彼らは全員、あるレベルにおいては競技アスリートであったという個々の研究に含まれていた詳細が明確にはされていなかった。ゆえにルンプおよびその他(2014年)による調査のこの部分におけるこのメタ分析は、比較的トレーニングされていないグループを含んでいた可能性がある。 高度にトレーニングされたアスリート 上記のようにスプリントランニングトレーニングは、趣味としてトレーニングを行うアスリートにおいて、スプリント能力を向上することが可能である。このグループはが、高度にトレーニングされたアスリートにおいては、より多くの恩恵を受けるかもしれないが状況は同様である。ルンプおよびその他(2014年)は、高度にトレーニングされたアスリートにおける、スプリントパフォーマンスに対する様々なトレーニングタイプの影響に関し、メタ分析を行った。最初に彼らはトレーニング方法を、特異(スプリントもしくはレジストスプリント)および非特異(プライオメトリックス、レジスタンストレーニング、そしてバリスティックトレーニング)に分類した。彼らは、特異および非特異な両方のトレーニング方法は効果的ではあるが、特異性をもつものがより効果的なようであるということを発見している。彼らは、高度なトレーニングを行うアスリートにおいては、既に筋力、パワー共に発達した基板を持ち、これは追加の非特異なトレーニングの方法によって更に向上しなかった可能性があると示唆している。 高度にトレーニングされたアスリートにおける、スプリント速度に対するスプリントランニングの影響 研究選択基準 集団 – 高度にトレーニングされた成人アスリートのみ 介入 – スプリントランニングトレーニングのみ 比較 – ベースラインもしくはノートレーニングコントロール 結果 – 100m以下の距離におけるスプリントパフォーマンス 結果 以下の研究が選択基準に適合していると認識された:マジョデル(1991年)、スピンクス(2007年)、ムジカ(2009年)、クラーク(2010年)、アップトン(2011年)、アルカラス(2012年)、ウエスト(2013年)、ルバーゲット(2015年)。ほぼ全ての研究が、標準のスプリントランニングトレーニングは、短距離スプリントテストにおけるアスリートのパフォーマンスを向上したと報告している。被験者の高度にトレーニングされているという特徴は、さらなる速度の上昇を生み出し、確認することを困難にしていたため、ごく少数の研究においては向上が観察されなかったようである。 趣味としてのアスリートにおける、スプリント速度に対するスプリントランニングの影響 研究選択基準 集団 – 趣味としてトレーニングを行う成人アスリートのみ 介入 – スプリントランニングトレーニングのみ 比較 – ベースラインもしくはノートレーニングコントロール 結果 – 100m以下の距離におけるスプリントパフォーマンス 結果 以下の研究が選択基準に適合していると確認された:キャリスター(1988年)、ドーソン(1998年)、リマー(2000年)、ザフェリディス(2005年)、ロッキー(2012年)。ほぼ全ての研究は、標準のスプリントランニングトレーニングは短距離スプリントテストにおいて、趣味としてトレーニングしている個人のパフォーマンスを向上するということを報告している。なぜ少数の研究において向上がみられないのかは、明確ではない。 スプリントに関する結論 特異性の原理に基づくと予期された通りであるかもしれないが、スプリントランニングトレーニングは、趣味として、および高度にトレーニングを行うアスリートにおけるスプリントパフォーマンスを向上するために効果的である。高度にトレーニングされているアスリートは、より特異でない方法に比べ、スプリントランニングトレーニングからより恩恵を受ける可能性があり、一方趣味としてトレーニングを行うアスリートは、特異および非特異な方法の両方から同様に恩恵を受ける可能性がある。
エクササイズを難しくする?楽にする?
グレイインスティチュートでは、まるで一般名詞のように使っているけれど、通常の用語ではない言葉、というのが沢山存在します。ここで言うトゥイークイン、トゥイークアウトもそれらのひとつかもしれません。ギャリー・グレイが、これらの言葉が何を意味するのか解説をします。
筋膜のトレーニングの基本原則
近年のリサーチによると、筋膜のトレーニングをするのに、あるひとつのトレーニングが他より優れている、というような方法はないが、孤立化させるのではなく、様々な方法で筋膜の長い連鎖をトレーニングをすることがより効果的です。
外旋ドリル
2016年春に来日セミナーを計画しているスー・ファルソニの肩のDVDシリーズからの抜粋。肩の外旋のみを孤立して行うのではなく、身体の安定と共に肩関節の外旋の要素を取り入れた、スーのお気に入りのエクササイズのひとつをご紹介します。
坂を使った加速トレーニングが大切である5つの理由
アスリートをより速くするために指導をする過程では、手の込んだドリル、様々な機能が備わった機器、精巧にデザインされたプログラムなど、様々なアプローチが使われます。基盤となるのは、下記の3項目を改善することです。 1. 技術 – 無駄な動作をなくし、反作用の力を適切に利用するために、アスリートが可能な限り効率的に動けるようにする必要があります。 2. 大きな馬力を身につけさせる必要があります。地面に伝える力が強くなるようなトレーニングをすることができれば、アスリートはより速くなります。 3. 最後に、エネルギーシステムの潜在能力を最大限引き出し、質の高い反復を行うために、アスリートがしっかり回復できるようにします。 スピードトレーニングの初期段階で指導者がやり過ぎてしまうことの一つとして、現在の身体能力レベルに対して長すぎる距離を用いてしまう、ということがあります。たとえば、60~100mのスプリントを早期段階で行わせることは、粗末なテクニックにつながったり、セット間の回復のために、現在の有酸素性能許容量を越えてしまったり、組織の準備が適切にできてない、また、ストレスにさらされ続けることにより、怪我のリスクが高まります。 これに対する対処法としては、初期段階で加速トレーニングを行い、スプリントの機械的側面に早期に負荷を与えすぎることなく、アスリートに必要な力の発揮のトレーニングを行うことです。私が好きな加速トレーニング方法の一つは、坂を使ったものです。傾斜の低い坂から中程度のレベルの坂は、重力、その他様々な理由により、自然に力の発揮が高まります。下記は、私が坂を使った加速トレーニングを行う5つの理由です。 坂を使った加速には、機械的側面から二つの良い点があり、アスリートの最初の一歩の踏み出し、フィールドやコートでの素早い加速に非常に役立つトレーニングになります。まず、地面につま先がぶつからないように、自動的に膝を高く上げなければならなくなります(実際に、上体の水平方向への傾きにより、股関節屈曲が大きくなる)。この自然に誘発された大きな股関節屈曲/膝のドライブは、足で地面を蹴って押す力の発揮を高めます。積極的な膝のドライブによる反作用力が、より大きな力を地面に与えます。アスリートには常に重力がかかっているため、重心を動かし続けるためにも、地面に伝える力は常に積極的である必要があります(スプリントが始まると加速が終わる平坦な地面での走りとは異なります)。 坂を使った加速は、走る際に必ず起きる減速を抑えます。力を生み出すことをやめると、ほとんどの場合、アスリートは急に止まることになります。平坦な地面での加速では、能動的に「ブレーキをかける」ようにしなければなりません。各反復の際に減速をする必要がないという事実は、脚を過度に使いすぎず、加速だけに集中することを可能にします。 坂を昇る加速を使うと、腕の動作は、ほぼ自動的に、より活発になり、腕の振りも無駄がなくなります。身体という質量を動かし続けるためには、常に頑張って力を発揮し続けなければならならず、腕もたくさん振らなければなりません。腕によって生み出された力は、より大きなストライドとして表れ、より大きな力の発揮につながります。(#1をご覧ください)遊脚層における腕の振りが小さいと、脚の動きは、腕の動きと合わせるように小さくなります。平地でのトレーニングでは、加速がすぐに終わってしまうため、初心者の加速段階はとても短くなります。坂を使って加速トレーニングをすると、走り全体を通して加速段階のトレーニングに取り組むことができ、より多くの腕の反復が得られます。 坂を使ったトレーニングは神経系への負担が激しいため、プログラムは非常にシンプルです。アスリートが定めた距離に達したときに、その前の回よりも遅くなっていたら、疲れ始めてきている証拠です。疲労が見えてきたら、練習の効果はかなり下がりますから、これが坂を使った加速トレーニングを終了するタイミングです。プログラムの効果をより価値の高いものにするためには、セット内の回数を減らし、セット数を増やすことです。たとえば、セット間の休みが少ない、6回を2セット行うのではなく、3回を4セット行うのです。こうすることで、その3回に集中して力を発揮することができ、セット間のリカバリーでは、6回2セットの場合よりも、ATPがしっかり再補給されます。 坂を使った加速トレーニングは、レジスタンストレーニングの一つの形です。ソリやチューブ、パラシュート、あるいは、徒手抵抗を使ったトレーニングには全て利点がありますが、これらのトレーニングは、私が個人的に非常に大切だと考える一つの要因を満たしていません。それは、こういったトレーニングは、純粋に走るという生まれつきの運動感覚の性質を妨げるからです。バンドやハーネスでつながれた状態は、自然なランニングの状態とは一致しません。肩につけるハーネスにより、肩の水平回旋の増加につながる可能性があります。腰に巻きつけるチューブにより、実際の加速よりも大きな股関節屈曲につながるかもしれません。パラシュートは、風にあおられて、前額面上での不規則な移動につながるかもしれません。こういった障害は、求めていることが明確であれば利点もありますが、先に私があげた3つの項目(技術、馬力、回復)を改善したいのであれば、ほとんどの場合、何にもつながれていない方法で行うのがベストであろうと考えます。誤解しないでください。私はレジスタンストレーニングもたくさん行っています。でも私は常に、どんな結果がなぜ起こるのかを理解した上で行っているのです。 以上の通り、坂を使った加速トレーニングは、スピードの炸裂に必要な爆発的なパワーを発達させる為の素晴らしい方法です。 そうそう!相当急な坂を使う場合は、慎重になってください。もし坂の勾配に対処するためにテクニックをかなり調整しなければならないとすれば、それはやりすぎかもしれません。アスリートの高い技術を犠牲にせずに加速できるレベルに保つよう心がけてください。