私たちは子供たちを少年野球傷害を起こす危険に晒しているのでしょうか?

少年野球の傷害数が増加していることと、投球傷害数を減少させる方法に関する私の考えを、長年の間遠慮なく話してきました。多くの少年期投球傷害の理由について説明してきましたし、少年野球の傷害を減少させるヒントを示してきました。 過去に、少年期投球傷害が増加している本当の理由が、以前よりも変化球を多く投げていること、不適切なメカニクスで投球していること、ロングトスプログラムを積極的に行い過ぎたこと、あるいは、それ以外に提起されている問題のどれでもないということを言及しました。それらは、関係しているかもしれませんが、私の見解を単純化し、多くの少年野球傷害の本当の理由は酷使のためであると言及しました。 “使い過ぎ”ではなく、“酷使”であると述べていることに注意してください。 少年野球傷害は使い過ぎからきていますか、それとも、酷使からきていますか? (Photo by Edwin Martinez1) 使い過ぎと酷使の間には大きな違いがあります。使い過ぎとは、単純に選手が投げすぎるということを意味していて、また、実際によく起こることです。現在までに、少年野球傷害に関連ある主要な要因として、使い過ぎが関係しているということを証明した素晴らしい研究が、アメリカスポーツ医学研究所から発表されています。 特に、多く投げれば投げるほど、傷害が起きる可能性が上がります。これには次の要因が含まれます: 1年に8ヶ月以上公式戦で投球する 連投する 同日に1試合以上投球する 同シーズン中に1チーム以上で投球する 同チームで投手だけでなく、捕手でもプレーする このことを防ぐために、リトルリーグベースボールとUSAベースボールのどちらも、従うべき投球数制限のルールとガイドラインを提唱しています。 少年野球傷害を減らすために、ガイドラインを守っているでしょうか? 酷使とは、両親やコーチが単純に、定められた投球数ガイドラインや、少年アスリートのために提供されている安全情報を無視しているということです。 投球数制限に関して、95人の少年野球チームのコーチ達に調査をした研究について、私が執筆していたことを覚えているかもしれません。その結果では、ルールに関する質問に57%のコーチが間違った回答をしていて、実際にはコーチたちはルールを理解していなかったと言うことができます。27%のコーチが安全性のガイドラインを守っていなかったことを認めていますが、53%ものコーチは、他のコーチ達がリーグにおいて安全性ガイドラインに従っていると感じていたのです。さらに、19%のコーチは、選手が肩や肘に痛みや疲労を感じていてもプレーさせていると報告していました。 これは、ルールに従っていないことを認めているコーチの数値だけだということを覚えておいてください。 AOSSMがスポンサーとなり、全米で9歳から18歳までの700名以上の投手を対象に行った研究の初期結果 が公表され始めています。3分の1の投手が、過去12ヶ月に投球と関係性のある傷害があったこと、10人中7人が過去12ヶ月で顕著な腕の疲労があったこと、そして、約40%の選手が過去12ヶ月以内に顕著な腕の痛みがあったことを報告しています。 さらに重要なこととして、その研究では、傷害リスクの増加に関連のある活動をしている少年野球投手の割合を数値化することができました: 40%の投手が、リーグにおいて投球数カウント、または投球制限なしに投球していた 13%の投手が1年に8ヶ月以上公式戦で投球していた 57%が連投していた 19%が同日に1試合以上投球していた それらの投手のうち約33%が、同一シーズン中に1チーム以上のチームで投球していた 10%が同一チームで捕手としてもプレーしていた その研究の結果から、少年野球選手がかなり高い割合で傷害を起こすリスクがあることが示されました。 少年野球傷害を減少させるために重要なことは、気づきかもしれない 傷害予防の最初の段階は気づきです。今や私たちは、傷害に関連するいくつかの要因について理解しています。この情報を念頭に考えられたルールやガイドラインがあります。これらのルールを理解し、実際に従っているコーチの割合も分かっています。どれだけの選手にリスクがあるかも分かっています。 とても多くの情報があるのです。この情報を奨励し、気づきを起こさせる時期がきました。少年野球傷害を減少させるために、私と一緒に、この情報を広めてくれる人はいますか?そしてどのようにして広めていきましょうか?

マイク・ライノルド 2018字

クローリング(ハイハイ動作)以上のものを求めて

正直に言うと、私は成人してからフィットネスとはほとんど無関係な人生を送っていました。理学療法士として、もちろん理学療法の専門分野を他の分野に応用できるとは思っていましたが、それがどの程度なのかはつい最近までまったく想像していませんでした。 フィットネスプロの挑戦 今ではフィットネス業界により深く関わるようになり、そして、理学療法のコンセプトがフィットネスの分野へ入ってきていることに興味をそそられています。最近のフィットネス業は大変です。みなさんがフィットネスのプロを訪ねる目的は、脂肪を減らし、容姿を改善し、より強くなるためだと理解していましたが、フィットネスのプロが、慢性的なケガへの対応にも直面しようとしていることについて私は認識していませんでした。 優れたプログラムを開発する際、これらすべての目的を達成しようとすることは、とても困難です。何が効果的で何がそうでないか、またなぜ効果があるのか否かを理解することも、難しくなりえます。 フィットネスとセラピーのコンセプトの橋渡しはできるか? 最も私の興味を引きつけたコンセプトのひとつに、クローリング(ハイハイ動作)の話題性の高さがあります。クローリングは、成人の適切な神経系発達に必要な要素として推奨されていますが、ここで疑問に思うことは、誰もが同じようにクローリングするのか、また発達のために本当にクローリングが必要なのかということです。 “クローリングや這う動作の一連の技術習得は、これまで考えられていたよりもっと多様であると示す研究がある。乳幼児のクローリングや這う動作のパターンは週ごとに、または試験サイクルのたびに刻々と変化することがわかった。”(1) よって、クローリングは、必ずしも同じではなく、発達の仕方も週ごとに変化するようです。これは、成人した私たちの神経系の発達にギャップを生じるということになるのでしょうか? 雑誌サイエンティフィックアメリカンの論文によると、土着文化では、子どもはクローリングをしないこともあると示しています: “コロラド大学ボルダー校の人類学者デイビット・トレイサーによると、パプアニューギニアの狩猟採集民族のアウ族の赤ちゃんにはクローリングの段階がない。その代わりに、親や保育者は、子どもが歩けるようになるまで運搬したりして歩かせない。しかし、この成長段階を飛び越すことによって、アウ族の子どもが何か実害をこうむるということはない。昨年4月にシカゴで開催されたアメリカ自然人類学会でのプレゼンテーションの中で、実のところクローリングをしないことは、むしろ正常で、考えようによってはかえって適応性があるのではという見解であった。”(2) みなさんがクローリング有効説のファンでしたら、もちろん私はその考えを捨てなさいと言っているのではありません。クローリングには、しっかりした体幹を作り、肩の安定性を高め、重要なクロスパターンを学ぶという多くのメリットがあります。事実、クローリングのメリットは、乳幼児から成人への成長課程にあるというより、クロスパターンを発達させることの方にあると考えます。私が懸念していることは、四肢が地面に接地しているアクティビティーでないとクロスパターンであると認識されないことです。 ここでの教訓として クロスパターンは、固有受容性神経筋促通法つまりPNFのコンセプトを基本にしています。PNFは単なる収縮−弛緩方法と一般的にとらえられているかもしれませんが、実はかなり複雑です。 治療という観点からPNFは次のようことを目的にしています: 動いたり安定性を維持したりする能力を伸ばす。 正確なグリップと適切な抵抗によって動きを誘導する。 タイミングを計りながら協調運動ができるように促す。 疲労を遅らせ持久力を上げる。(3) これがどのようにフィットネスプロの役に立つのでしょうか? 身体は自然と螺旋状に動き、対角線状の動きのパターンは正確で機能的な運動を促すことを理解します。一般的にPNFエクササイズは3平面(矢状面・前頭面・水平面)すべての動きの組み合わせです。 これは、クローリングがこれほどまでに受け入れられた理由と関係があるかもしれません。ストレングストレーニングはたいてい、実際の生活で行う動きのパターンを無視している傾向にあり、矢状面または1平面に大きく依存しています。確かに、クローリングは、PNFの原理に沿っており、多面的トレーニングが基本になっています。そして、ストレングスやフィットネス向上のための他の多くの分野にまで、この考え方を浸透させる必要があります。 フィットネスプログラムで漸進的なクロスパターンを実施する方法 ダイナミックバリアブルレジスタンストレーニング(DVRT)のベースとなるコンセプトに私が信頼を置く理由はここにあります。負荷をコントロールするだけではなく、ホールディングポジションやボディーポジションなどの変数も調整することで、立位でのより複雑な螺旋状で対角線状のパターンの実施を可能にするのです。 課題は、このコンセプトを適用するにあたり、漸進的でなければならないということです。負荷やボリュームや密度と同様に、クロスパターンも徐々に複雑化していくことが必要です。そうでなければ、効率的で効果的な人体の動きを促すのとは逆に、機能障害を結果的に生み出してしまいます。 クロスパターンのコンセプトを漸進的に取り入れる試みの中で(協調運動がより必要になってくるので)、私たちインストラクターは、ホールディングポジションやボディーポジションにまず焦点を当てる傾向にあります。ここで、最も古典的な動きのボディーポジションをどのように変えれば、もっとクロスパターンに挑戦できるか、いくつかご紹介しましょう。

ジェシカ・ベント 2980字

動作の強さを築く

トロイ・アンダーソンが、レスリング中に対戦相手に脚を攻撃されないように、相手の身体を自分の左右の方向に動かした動作にヒントを得て考案した、前額面の動きのドリルをご紹介します。加齢と共に失いがちな前額面のパワー維持にすぐ応用できそうですね。

強化トレーニング 3:28

コージスクワット(ビデオ)

室伏広治選手が、バーベルにチェーンとウエイトをつけて行ったスクワットの方法は、コージスクワットと呼ばれています。ストレングスコーチのダン・ジョンが、このコージスクワットと不安定負荷の利点を紹介するビデオの一部をご紹介します。

ダン・ジョン 4:18

筋膜101

筋膜とは、何か?身体全体を包み、組織に内在し、全てを通り過ぎている大きなネットワーク、筋膜のネットワークに関してアナトミートレインの著者、トーマス・マイヤースがわかり易く解説をしてくれます。

トム・マイヤーズ 6:16

ムーブメントがいかに身体に影響を与えるのか?(ビデオ)

2015年、2月28日&3月1日の2日間に渡って開催されたセミナーから。型にはまったエクササイズと全身が連動するムーブメントとの違いとは?シンプルなムーブメントを通して、身体の一部からドライブをかけた動きが身体の他の部分全体に影響を与えることを確認しながら、システム全体の力の伝達を理解します。

ベン・コーマック 9:41

ストレングストレーニングとパフォーマンス

ストレングスコーチがインパクトを与えることができる身体的パフォーマンスは、トレーニングの影響が曖昧なタイプのものではなく、はっきりとした明確なもの。ストレングスコーチ、ダン・ジョンのセミナーからの抜粋です。

ダン・ジョン 5:21

スピード&アジリティーコーチングの5つの失敗

20年以上に渡って専門家であるという強みの1つは、考えられる全ての失敗を経験し、そこから学び続けているということです。スピードとアジリティーを教えるなかで、私から見たコーチ達が犯す上位5つの過ちをシェアしたいと思います。 間違いその1:スピードの代わりにコンディショニングを鍛える! コーチ達がスピード,敏捷性、アジリティーに取り組もうとする一方で、リカバリーと持続の重要性を見落とすことの多さには驚かされます。アスリートが総合的なスピードと敏捷性を向上させようとする時、どこかのタイミングでハイスピードでのトレーニングが必要となります。これをトレーニング効果のために充分なボリュームを確保するよう継続させる為には、エネルギーシステムの要求が理解される必要があります。私は通常3~7秒の範囲のなかで、ATP-CP系回路がまだ沢山のエネルギーを生産できる間に圧倒的なスピードと敏捷性を得るようにしています。加えて、ほとんどの競技動作は運動強度が落ちたり、動けなくなる前のたった数秒で起こるのです。私のゴールは、可能な限りのスピード、アジリティー、そして敏捷性を保った動きの効率性を習得する事です。 認識しなければいけない他の問題は、競技の合間のリカバリーです。私の通常のトレーニングセッションでのゴールは、100%の回復をしないようにすることです。それができれば素晴らしいのですが!残念ながら、各レップやセット毎での完全回復は、ほとんどの場合実践的ではありません(実践的であれば、もちろんやりますよ!)。私のゴールはアスリート達に8:1から12:1くらいで休憩と運動比を配分することです。充分なATPのリカバリーを得られることはわかっていますから、アスリート達が次のレップやセットに力を注げるのです。 コーチ達は、アスリートが次の運動を行う時に呼吸が乱れていた場合、最大スピードを獲得する為の充分な回復が得られていないことを認識する必要があります。これでは単なるコンディショニングセッションになってしまい、スピードセッションではありません。 間違いその2:技術向上の代わりにドリルを繰り返す! コーチ達は、様々なドリルのプログラム作りにおいて失敗を犯すことが多すぎます。こういったドリルは大抵スピード&アジリティードリルの“ユーチューブ”検索から来ています。問題は、ドリルはアスリートが実際に必要な要素において、ほんのわずかしか意味を成さないかもしれないということです。私はこれを “ドリルサーフィン“と呼びます。コーチ達が “グーグル検索”をしてクールでエキサイティングなドリルを見つけた時、彼らはそれをアスリート達が好むだろうと思って実行するのです。 コーチングとは、計画を遂行することです。スピードやアジリティーセッションのコーチング戦略は、アスリートが向上させる必要のある技術を中心に展開する必要があります。その技術が特定された時点で、コーチ達はその技術を向上させる為のドリルを模索できるのです。 ドリルは技術に直結し、必要性を満たすという目的にのみ働くということをいつも念頭に置いてください。 コーチ達が技術の代わりにドリルを好んで使う他の方法として、スピードラダーやドットドリル、アジリティーリング等のツールを使うものがあります。 決してこれらのツールが悪いわけではありませんが、コーチはアスリートがドリルをこなすことのチェックに注意を向けてしまい、運動動作においての正しいメカニクスの強化や、指導の機会を見逃してしまうことがよく見受けられます。 間違いその3:強化していない! スポーツパフォーマンスの世界において、アスリートに対して私以上に多角的なスピードスキルを指導することを重要視するコーチはそう多くはいないでしょう。もしアスリートが正しいメカニクスを教育されていなければ、彼らは決して真の動きの可能性に到達することはないでしょう。そうは言っても、私はスピードと敏捷性においての “宝の山”を見つけられる場所を知っています。それはウェイトルームの中です! 私にとって幸運だったのは、幼少期に沢山のストレングストレーニングに触れてきたことです。父はフィットネスに熱中していて、当時リフティングの方法を教えてくれました。ボディービルダーであり、パワーアスリートであった友人とワークアウトを始め、彼は私が18歳の時、ハードリフティングの為の素手でのアプローチを教えてくれました。また長年に渡り世界中のストレングストレーニング方法も学んできました。私はハードなトレーニングで強さを獲得し、その結果としてスピードは向上しました。 もしあなたが本当にスピード能力を向上させたいならば、ウェイトルームは絶対です。アスリートの馬力をアップさせれば、彼らのスピードにおけるメリットがわかるでしょう。 間違いその4:アスリート達のメッセージに注意を払わない! これはアスリートが言葉で話すという意味ではありません;彼らの動作における、身体からのメッセージという意味です。頻繁に、私達は単に自分達のコーチに教わったことだけを基に指導をしています。それが正解か不正解かを疑問に持たず、ただそれをこなすだけなのです。問題は、私達が何年も前に教えられた数々のテクニックやコーチング戦術は、人間本来の反応的動作には適合しないということです。 真の多角的なスビードや敏捷性は、アスリートが自分達の競技をおこない、各状況に反応する時に見られます。彼らはどう動くかなど考えません;ただ反応して動くだけです。交感神経システムが “闘争—闘争” 反応を作動させ、アスリート達は知覚された脅威に基づき行動します。これが起きた時、アスリートは敵から逃げたり追いかけたりする為に、身体を素早く加速姿勢に置く傾向があります。貯蔵されたエネルギーは、地面を蹴る脚による瞬発的な力生産の際に伸張-短縮サイクルを介して筋肉から放出されます。 どれも教えられることはありませんが、正しいメカニクスによって準備することはできるのです。私がコーチ達に気づいてもらいたいことは、人間の身体には保護的であり、効果的であり、そして効率的な生まれながらの働きがあり、それは、昔のコーチが “そのステップは間違いだ” などと言ったからというだけでめちゃくちゃにされるべきではないということです。人間本来の反応的動作への知識を深めてください。アスリート達からのメッセージに驚かされることでしょう… 考え込まずに直感で! 高校時代のフットボールコーチが、練習の締めくくりのスプリントで、テイクオフの時の短くてぎこちないステップをするように怒鳴りつけていたのを今でも思い出します。そして多くのチームメイト達が、こういった短くぎこちないステップでスパイクが芝生に引っかかり、最初の数歩でつまづいていたことも思い出します。これは現在においても、まさにその通りのように思えます。ユース世代のコーチ達は、いつも加速をする際に細かくステップを踏むように子供達に働きかけるのを耳にします。 間違いその4で、身体には生まれながらの能力があると話したのを覚えているでしょうか?これはその中の1つです。アスリートが加速をする際、地面を強く蹴る能力は、身体が素早く進む為に不可欠です。ですから、蹴り出し脚が力強く下方後方へ蹴る時、前脚はこの強度と一致しなければなりません(これは “アクションーリアクション”と呼ばれています)。前脚は後脚をより長く接地させる為に力強く前進します;これが身体の質量をより遠くに進める為の手助けとなるのです。 その他に注目すべきエリアは、腕の動きです。加速期での腕の振りは、特にバックスイングではとても長くなります。繰り返しますが、これは、より多くの力が活用される為により長い足部接地を求める事実に起因しています。腕の振りは脚の動きと一致する必要があり、それによりコーディネーションがうまれるのです。加速のプロセスは長くて力強い脚の動きに基づき、オーバーストライドではなく、ピストンのような脚の動きから生まれます。ピストンのような動きは、常に脛の角度を下後方にすることができ、引くことではなく、押すことへの体勢を作るのです。 最後に 私達はコーチとして、アスリートがベストの状態になるための手助けをするために、暗黙の誓いを立てているということを覚えておかなくてはなりません。これを果たす為に、スピードやアジリティ、そして敏捷性のようなパフォーマンスの質、そしてどうやって身体がこれらの能力を生かすかを理解していなければなりません。こういった運動の特徴をより良く理解することで、アスリートの脚を引っ張る典型的な失敗を避けることができるでしょう。

リー・タフト 3705字

股関節のための最高のストレッチ

回復力や弾力性を高めるためのエクササイズのシリーズから、サイズの小さいコアバッグを使用してグッドモーニング~チェアポーズを連続して行うチャレンジ度の高いドリルをご紹介します。回復力を高めるために、しっかりと筋肉を働かせてコントロールしつつ全身を連動させます。

ジョシュ・ヘンキン 3:33

減らすことで良くなること

私たちがムーブメントスクリーニングを通し、患者の機能不全を見つけた場合、私たちの最初の反応はコレクティブエクササイズを処方することです。結局、この生命体は壊れているのです。そうでしょう? それは、間違った直感ではないのですが、不完全なものかもしれません。生命体がどのように改善していくかを考えるよりも、患者の環境がどれだけ動きの制限に関与しているかも考慮することが重要です。最近の投稿でグレイが “私の意見では、個人が過去に既往歴や動作に伴う痛みがない場合であっても、私はまずは環境を変えることを奨励するでしょう。“と述べています。 私たちは環境を、“生活習慣”と“プログラム”の混合であると定義しています。おそらく我々は、プログラムに関してよくわかっていますが、彼らの生活習慣についてどれだけ理解しているのでしょうか?患者は一日中机で座っているのでしょうか?車での通勤時間が長いのでしょうか?スマートフォン中毒でしょうか? 生活習慣を考慮せずにコレクティブエクササイズを処方するコーチは、悪い食生活を、ただ単に補うだけの食事プランを作成している栄養士と同じようなものです。ケールサラダでは、一日に3杯のソーダの効果を打ち消すことはほとんどできないのと同じように、ほんの5分のコレクティブエクササイズでは、8時間以上も背中を丸めでコンピュータに向かい合っている人にとって、ほとんど効果はありません。 ことわざにもあるように、”転ばぬ先の杖”なのです。 座っていることによる健康へのリスクに関するデータは明白であり、非難されています。座っていることは、新しい喫煙であると討論されることもあるでしょう。より考慮するべきことは、コレクティブエクササイズを処方することは、座っていることの影響を打ち消すには不十分であるということです。コーチや医療従事者として、私たちはプラスを付加するだけではなく、マイナスな行動を取り除いていく必要があります。 2010年5月に“Medicine and Science in Sports and Exercise”に掲載された研究において、研究者は、テレビ鑑賞と運転を1週間に23時間以上行った人は、それらを1週間で11時間以下しか行っていない人に比べて、心臓疾患で死亡する確率が64%以上も高くなることを発見しました。この数字は脅威ですが、驚くべきことではありません。しかし、予想していなかったことは、その危険性は、被験者がどれだけ運動をしていたかということとは比較的関係がなかったということです。被験者の多くは定期的に運動していましたが、椅子に長い時間座っていて、間欠的に運動をしたとしても、心臓疾患のリスクは高まっていました。彼らの運動では、座っていることによる病的影響を中和することはありませんでした。プラスを付加することだけでは、マイナスを中和するには不十分だったのです。 エルゴノミクスを改善することに関するグレイの最近の投稿で、水分補給をモニタリングする、ヨガの太陽礼拝で一日を始める、散歩休みをするといった、座りがちの生活習慣の影響を緩和するための簡単な方法について論じられていました。 もしあなたとクライアントがとても高いフィットネスの目標をたてた場合、環境に焦点を当てることで、その目標を達成する助けにもなるでしょう。 最近、潜在的な健康への影響を数値化する目的で、職場で立っていることの効果についてBBCとチェスター大学が研究を行いました。その研究では、立つことで対象者がかなり高い心拍数を示し(1分間で約10拍高い)、座位でいるよりも、1時間あたり約50カロリー以上を多く消費していることが分かりました。1年間では、これは30,000カロリー以上、あるいは、8パウンドの脂肪と同等になります。 チェスター大学のジョン・バークレー博士は、“それを運動レベルに置き換えて考えたいなら、1年で10回フルマラソンを走ることと同等になるだろう。職場で1日に3、4時間立っているだけで。”と言及しています。 この記事は、決してコレクティブエクササイズを否定しているわけではありません。この記事が意図していることは、コーチや医療提供者にトレーニング環境以外の要因で、クライアントの健康やパフォーマンスに影響を与えうる要因について考えるよう促すことなのです。真摯に、そして善意で健康やフィットネスを強調しているにも関わらず、私達の社会では、1日のプランをタイムスロットに区分けしようとしすぎているかもしれません。クライアントが、真剣に生活習慣をより健康なものにしようとしているのであれば、昼休憩に何かをつめ込もうとするというのではいけないのです。トレーナー、セラピスト、クライアント含めすべての人が、目標に近づけるために環境をどのように変えることができるか、まずはそれを見てみましょう。

ファンクショナルムーブメントシステムズ 2108字

トラップバーデッドリフトVSバンド(ビデオ)

エリックが、メジャーリーグの選手達のオフシーズン後半によく使うエクササイズ、トラップバーを使用したデッドリフトに、長いループ状のゴムバンドをプラスして、強化のみでなくスピードの要素もトレーニングする方法をご紹介します。

エリック・クレッシー 1:55

ウィンドミルスティック

モビリティーの評価としても有効に使える、スティックを使った胸椎のモビリティーのドリル、ウィンドミルスティックの重要なポイントを、ストレングスコーチのダン・ジョンが紹介します。私も試していますが、左右差もわかる、なかなか興味深いドリルです。

ダン・ジョン 2:10