ターキッシュゲットアップのセットアップ

セミナーDVDから抜粋された映像の一部で、投擲選手でもあるダンが、ターキッシュゲットアップのセットアップと動き始めのポイントを解説し、投擲動作との類似点や細かな注意点をセミナー参加者に伝える場面をご紹介します。笑いの絶えない彼の指導の様子もお楽しみいただけます。

ダン・ジョン 3:43

腰痛を助けることができるエクササイズ

慢性的な腰痛に悩む人や脊柱側弯症のある人の助けともなり得るDVRTのエクササイズを理学療法士のジェシカ・ベントがご紹介します。左右差のある側弯症の人の場合左右対称のエクササイズを選択するよりもこれxらのオプションを提供することはより安全で効果的ですね。

ジェシカ・ベント 2:50

腰椎の3Dモビリゼーション

股関節周辺組織のモビリティーを向上させた後で実施することができる、シンプルな腰椎の3D牽引を含むモビリゼーションの方法を、レニー・パラチーノが丁寧に解説します。

レニー・パラシーノ 5:37

包括的な能力:肩の機能における運動病理学モデルに代わるもの

要旨:肩の痛みを訴える患者に対応する時、肩の理想的なポジションや、筋活動の理想的なタイミングとカップリング、それに合わせた修正を行っていくことは、不必要であり、根拠もない。 疑いの警告:肩甲骨の運動異常は、ほとんどの患者において問題にはならないが、特定の症状において関連する生体力学に対してオープンであるべき。 要点:多くのセラピストが、痛みとケガの運動病理学モデルに代わるものを提唱する反面、他のセラピストからちょっとした反発の声もよく耳にします。私たちは多数派の見解に挑戦しているので、 そこで“では、一体全体どうするのか?” という難しい質問を招くことになります。もっともな質問です。私は、この投稿でエビデンスに風味づけられたいくつかの意見を明らかにしていこうと思います。 背景 physio-pedia.comによると(ぞっとしているセラピストがいるかもしれませんが) ここ15年以上もの間、肩甲骨には理想的な動き方があると提唱されてきました。基本的に、肩甲骨は上腕骨の支持基盤を提供しているので、もしそれが“不安定”であるとすれば、結果としてケガにつながるかもしれません。さらに単純に言うと、肩甲骨が上方回旋や後方回旋、後退することによって、腕の骨の動きの“邪魔をしないように”しなければならないということです。それに関連して、適切な筋活動のタイミングや活性化の割合なども、この理想的な運動学を達成するには必要で、そうすれば肩甲骨がハッピーでいられると提唱されています。セラピー業界では、前鋸筋が適切に発火していないとか、上部僧帽筋が過活動しているから機能障害に陥るなどということをよく耳にします。この臨床において広く信じられていることを実際に立証するような所見を見つけてみてださい。また、タイミングもリハビリで変えられ、痛みの軽減との相関性があることを立証するような所見を見つけられるようでしたらそうしてみてください。 私が抱いている大きな先入観:: 運動異常が将来のケガに関連するという考えや、運動学を変えれば痛みを軽減できるという考えを裏付ける研究はほとんどありません。この考え方に着目している研究が少しだけありますので見てみましょう: - 予想されること: オーバーヘッドアスリートにおいて、肩甲骨の位置や運動と将来的に起こるケガとは関連性がないとStruyf(2014)が示しています。それとは逆に、Clarsen(2014)は、ハンドボール選手において、肩甲骨の運動異常と将来的なケガとの関連性を示しました(ただし、信頼区間がかなり広いため、ちょっとためらうような所見でした。) - 痛みがある人は異なる動き方をするか? もちろん、肩甲骨の異なった運動学に遭遇することもあるでしょう(Timmons, 2012)。しかし、その反応は個体差があり一貫していないと意義を唱える人もいるでしょう(Ratcliffe 2014)。 - これらの変化した運動学は変わらなければならないのか? これは、私にとって最も重要な疑問点です。相関データに目を向け、肩に痛みがあると、人によっては異なる動きをすることがあることを把握することは、セラピストにとって有用です。理にかなった介入としては、動きの癖や行動を変えることかもしれませんが、このことは、肩の動き方を理想的と思われる動きに変えなくてはならないということを意味しているのではありません。 驚くことに、リハビリで運動学的にどう変化するかを検討した研究はほとんどありません。ここに、3件の研究を紹介します。ここでは、リハビリで症状が改善したにも関わらず、運動学的には何の変化も起こらなかった(Carmargo, 2016)、または、結果として一般的に好ましくないと考えられている運動学になってしまったことを示しています(例として、Struyf(2013)とMcClure(2004)で紹介されている上方回旋の減少、前突の増大)。 見て分かるように、上記は論文の完全なレビューではありませんが、不安定な肩甲骨の動きとタイミングは、肩の痛みに顕著に関連していないことを説明しています。みなさんも同意してくれると思います。実際、ひどい翼状肩甲骨があるにもかかわらず、そちら側の肩には特に痛みがないという患者をみなさんも診たことがあるでしょう。肩甲骨自体が泳いでいるような競泳選手を治療したことがあるでしょう。これで全てつじつまが合います。肩甲骨には動いて欲しい。さまざまな位置に肩甲骨を動かし、そこで負荷に耐えられるようにすればいいのです。ロッククライマーやダンサー、もしくは、夜中の2時に隠しておいたウイスキーボトルを取り出そうと、戸棚の一番上の棚に手を伸ばす人を思い浮かべてください。肩をすくめたり、肩甲骨が前突したり、前傾していたりしながら腕を挙げることは、まったく正常なのです。 動きに対して楽観的に! 代替案 - 包括的な能力 今、このテーマを多くの人たちと共有できることを嬉しく思います。もっともっと多くの人たちがこのテーマを目にするようになると思います。私が気に入っている最近の論文に、McQuadeら(2016)によるものがあります(私の偏見を確認させてくれるから:))。これらの著者(間違いなくDr.Borstad)は、肩甲骨の運動異常について肯定する実績を持ちますが、この論文で彼らは大きくシフトし、完全にこのモデルについて疑問を投げかけました。では、その代わりに彼らは何を提唱したのでしょうか? それは、主として肩とその周囲の全ての関節の能力を最大限に引き出すということです。何が理想的な動きなのかがはっきりしていな中で、肩関節や肩甲骨、胸椎、そして機能的につながりを持つ全てのものを最大限に機能させることを提案します。この場合、全ての関節が持つ生体運動能力(強度、耐久性、関節可動域、パワーなど)を最大限に機能することが、理想的な機能と言えるでしょう。 臨床においての包括的な能力とはどのようなものか? それは、場合によります。肩の痛みを訴える患者すべてに、大々的なシステム全域にわたるトレーニングが必要なのでしょうか? いいえ、もちろんその必要はありません。ここで、肩の痛みに対するいくつかの選択肢があります。挙上時に肩に痛みを訴える患者に遭遇した時の、選択肢としての可能性をここに示します。 1. その人全体の脱感作:痛みに関与するあらゆることを探ってみてください。関連する部位すべてが健康になるようにします。悪化させる動きの癖を見つけ、それに代わるいくつかの動き方を指導します。動き方を変えることは、一時的なことであり、症状が落ち着いてきたらまた好きなように元の動き方に戻ることができることを繰り返し伝えます。脱感作のための取り組みとして、肩と肩甲骨の両方のエクササイズを処方してもよいでしょう。このような患者は、あまり肩を使っていないかもしれず、構築し直すものがあまりないかもしれません。彼らはただ痛みを無くしたいだけなのです。 2. 症状に対する修正、脱感作、活動の再開:1と同様ですが、もっと対症的な修正を加えるとよいかもしれません。より多くの意義のある活動に耐えられるだけのトレーニングも加えていきます。痛みが出る動作を探し、それを他のものに置き換えます。修正や動く時の振る舞いを変えることは、ここでは症状を基に決定されるのであって、理想的な位置によって決定されるわけではありません。もし、患者が肩甲骨を下後方へ引いたまま腕を挙上し続けて痛みを伴うようであれば、他の方法を指導するかもしれません。その後、患者が行いたい活動を見てみて、それらの活動に耐えられる能力を徐々に構築していきます。タイミングや肩の位置におけるささいなことを問題視するのではなく、その関節が潜在的にどのぐらいの能力があるのか、または将来的にどのような動作に耐える必要があるのかをベースにエクササイズを選択していきます。その関節に“君はどんなことをしなくてはならないのか?”と問いかけ、“わかったよ、その動作をやってみよう”と言えばいいのです。もし、この種のエクササイズでみなさんがより詳しい方法やシステムが必要であれば、私のFunctional Anatomy Seminarの同僚達が実施するFRCアプローチが役に立つかもしれません。これらの動きの面白いのは、動きを変えても、それを永遠にし続ける必要がないというところです。その時の救済処置として動き方を一時的に変えるだけで、またこれまで通りの動きに痛みなく戻れるのです。これは、腰痛に対しての認知機能療法(Cognitive Functional Therapy)の一貫したアプローチでもあります。最も重要なことに、彼らにとって重要な活動をし続けることができること、そして、エクササイズ処方はその大切な活動に耐え得るだけの準備をするということです。 3. 二次予防:もし、その人が行っている活動やスポーツで多くの肩の動き伴うとすれば、それら全ての動きに耐えられるようにシステム全体を包括的に準備します。これは基本的に、最も効果のある傷害予防プログラムや、ほとんどのリハビリプログラムが行なっていることです。臨床家の人たちは理想的な肩の動きや肩甲骨の安定性に取り組んでいると言うかもしれませんが、実際やっているのはただシステム全体を頑強にすることなのです。動きに対する準備は、動きの質に勝ることを示すよい例です。Anderssonら(2016)による肩の傷害予防プログラムを見てみると、それは包括的な能力のことであり、多くの要因に取り組むプログラムになっています。 要点のまとめ ここでは誰も動きを無視してはいません。人がどのように動くかをあなたは変えることができますが、しかしそれは“理想的な”動きに変えようとしているのではなく、痛みの出ない動きに変えているのだということを私は言いたいのです。同時に、これらの動きを脱感作するために、通常のリハビリテーションも行っているでしょう。付随して、もしエクササイズが治療の手段であるならば、動きのパターンやタイミングを修正するようなエクササイズではなく、各関節が持ち合わせている最大限の能力を引出し、その人に要求される需要に耐えられるようになるエクササイズを選択します。もし、肩に痛みがある人が、あまり肩を使う活動をしない人なのであれば、逆立ちでの腕立て伏せなどは必要ありません。もしロッククライマーをトレーニングするのであれば、さまざまなポジションにおいて股関節、脊柱、肩のトレーニングをした方がよいでしょう。その人の包括的な能力は、その人にかかる需要と一致するのです。 最後に 今回の投稿は、とても力学的な内容です。簡潔に、BPS(Bio-Psycho-Social:生物・心理・社会的)のBio(生物)をしっかり守ってください。包括的な能力という考え方を、その人の全体に応用することができます。つまり、ある人の痛みに影響している心理的要素を私たちは知り得ません。肩の痛みを、30%は気分の落ち込み、13%は不安、6.2%は破局視、不公平感が少々、ひどい睡眠不足などと区分することはできません。ですから、私たちはこれらの要因に対しても同じことを行います。基本的に“どうしたらより健康になれるか?”と問いかけ、その人の人生すべての面に対応できる対策に取り組むのです。

グレッグ・リーマン 4803字

肩甲骨周辺筋群の優しい強化方法

強化の運動が常に厳しいものである必要はありません。優しい方法で、効果的に肩甲骨周辺の筋群の強化をする方法を是非お試しください。

オリジナルストレングス 5:52

握力を理解する

従来トレーニングについて考える時、次のことについて考えます: 使用するツール 可動域(ROM) スピード 負荷 その他様々な要因 十分に考慮されていない1つのことは握力です。 この分野に関して数多くのリサーチを行ってきているのですが、ダンカン・ブラウン(オーストラリアのトップロッククライミングコーチの1人)を始めとする人々にインタビューを行い、ロッククライミングで使用するスキル・トレーニングが、フィットネス業界におけるストレングストレーニングへのアプローチに大きな一助になることが分かりました。 これらの主な考慮範囲は、指や手を通しての筋力強化が含まれており、肩のメカニクス、傷害予防、コアの安定性に関して多くのことを我々に教えてくれます。 トレーニング時に私たちが使用するグリップポジションのタイプは多様です。最も一般的なグリップは、筒状グリップ(パワーグリップシリーズの1つ)です。筒状握りとはバーベルやダンベルを手で握り、親指の末節骨部が人差し指と薬指の上にくるように置くものです。問題となるのは、この特定のグリップポジションから多くの筋力をつけることもあるのですが、手を使用する他の異なった環境での適用には移行できないということです。 例えば、バトルロープを使用するとき、右手と左手の間で産みだされる波に大きな差があることに気づくと思います。多くの人にとって左手は利き手ではなく、産生できるパワーに関して、右手よりも大きく劣っているかもしれません。このことについての1つの理由は、肩甲帯、上肢、体幹が協調して働くための十分な握力を持っていないということが挙げられます。 トレーニングで使用するグリップに多様性を持たせることは、日々の生活やスポーツの中で我々に絶大な利点をもたらすことができます。しばし考えてみましょう;誰かの手を握るとき、グリップの力は親指から人差し指、中指が優位であることに気づくと思います。薬指と小指はほとんど働いていないことに気づくでしょう。 このケースでは、親指、人差し指、中指にすべての筋力をかけてしまうと橈側変位しやすくなり、親指が肘の内側へ向かうことに気づくでしょう。このことが、内側上顆炎のような機能不全を引き起こします。 尺側変位の力を生み出すことで、中指、薬指、小指を優位に使用するようになります(小指を肘に向って下方に引く)。 バトルロープについて考えると、これが典型的なグリップをやめ、特定のグリップで動かすとき、多くの人々はとても苦労するところです。 これらの問題を解決していくために、トレーニングにグリップのポジションを取り入れていくための多くの方法があります。 典型的なブリップ 特定のグリップ バトルロープで握力の多様性を向上させる バトルロープは、主に3面すべてでエクササイズを行うストロングマンのプルエクササイズを通して、握力を強化するための素晴らしいトレーニングツールです。さらに、様々な持ち方は握力の強化の方法に影響します。例、中立位でのグリップ、典型的なオーバーハンド、回内位グリップ。 上腕と手の動きに関与する筋肉は35個以上あり、ストロングマンプルのような握る活動には、これらの多くが関わっています。 握ることを含む動きは、ジャムの蓋を開ける、ショッピングバックを運ぶといった日々のタスクにまで幅広く及んでいます。 他のプラスの効果は、,バーベルデッドリフトやプルアップといった、握力不足が有望なチャレンジャーを失敗させることが多いリフトの強化を、ストロングマンプルがどのように促進させるかに関連しています。ロッククライミングのようなレクリエーション活動にプラスの効果があることは言うまでもなく、伸展筋群の十分な安定の維持とともに、強靭な屈曲筋が必要なレスリング、テニス、ゴルフなど、より特化したスポーツにも効果的です。 下の図は、握力強化のためのバトルロープの使用方法です: 矢状面立位プル 矢状面両膝立ちプル(違う握り方に注目) 矢状面座位プル(違う握り方に注目) 矢状面プランクプル 前額面立位プル 前額面両膝立ちプル パワーバッグとフックグリップ 私たちがパワーバッグを使用するとき、フックグリップと呼んでいるグリップをするために使用するストラップを使っています。下図を参照: 手が真っ直ぐなポジションであり、手首と第2中手指節関節が同じラインであり、パワーバッグについているストラップを指の遠位2関節で持っているのを見られるでしょうか。 この状態は上腕の指屈筋群に大きなインパクトを与えています。母指の筋肉・腱(あるいは、親指に関与する筋肉群)を除外すると、上腕と肩関節の操作方法に大きな多様性が生まれます。 トレーニングする時、どれだけ多くのエクササイズを使用していますか?私たちが使用しているグリップのほぼすべてが、筒状のグリップポジションであることに多くの人が気づくかもしれません。 ファンクショナルトレーニングは、多くの異なったツールを使用し、競技スポーツ、レクリエーショナル活動、日常生活に還元しうる幅広くダイナミックな強さを構築することを強調しています。 私たちが使用することができる他のグリップは;球体グリップ;筒状グリップとかなり似ているのですが、掴んでいる物体がより厚みを持つため、親指が人差し指と中指まで届かなくなってしまいます。このグリップを使用すると、指から肩に至る全体のキネティックチェーンが変化し、多くの人は弱くなったと感じるでしょう。 ケトルベルを使用し、手を広げて頭上でベルを持つとき、側方把握グリップを使用し、親指の母指内転筋で人差し指の方向へ引くことで、ケトルベルをそのポジションに保持するためのテンションを作り出します。このことが、ケトルベルを腕の内側から離れないように確保してくれます。 このグリップポジションは、ケトルベルスナッチのオーバーヘッドポジションで見ることができ、また、ターキッシュゲットアップを行う時のスタートのポジションでも見られます。 トレーニングを通して様々なグリップポジションを使用することは、筋力、そして、多くのスポーツ環境への波及効果に関して多くの利点を持っています。そのタスクが、ロッククライミングでの挑戦的なポジションで掴むこと、スポーツで相手にタックルして掴むこと、ブラジリアン柔術で相手の選手を掴むといった、どのようなものであったとしても。 私たちの弱連鎖が持つ強さが、私たちの本来の強さです。多くの人にとって、この弱さは握ること、そして、効果的に手を使用することができないことに由来しています。

ファンクショナル・トレーニング・インスティチュート 2874字

疼痛の理論

Bridging the Gap From Rehab to Performanceより抜粋 私達が身体の痛みへの対応方法を理解しようと研究を深く掘り下げると、痛みの発生経路のメカニズムを説明するいくつかの潜在的に矛盾する理論があることに気づきます。 神経線維:身体は、中枢神経系が情報を解釈するために、外界からの情報を伝達する求心性神経線維の広大なネットワークで構成されています。神経線維の直径はさまざまで、神経の絶縁性および保護性の鞘である髄鞘の量もさまざまです。このような異なるサイズと絶縁性のため、情報が末梢から中枢神経系に移動する速度は、刺激される求心性神経に応じて異なります。つまり、中枢神経系に異なった時間で情報が到達するのです。 痛みには多くのシステムが関係していますー いくつか例を挙げれば、末梢神経、中枢神経、自律神経、解剖学的な構造系、大脳辺縁系、心血管系などがあります。私たちが理解していない脳の領域はまだあり、すべてを網羅する決定的、かつ包括的な疼痛モデルはありません。 とはいえ、これらは最も人気のあるいくつかの理論の概要となります。 特異性理論 マックス・ヴォン・フレイは、1895年に最も初期の疼痛理論の1つである特異性理論を開発しました。この理論は、個々の疼痛受容体が脳内の特定の疼痛中枢に信号を送信し、それから、熱いフライパンから手を素早く引き離すというような、適切な運動反応の指示を送り返すと述べています。この理論は、特定の疼痛システムがあるという仮定に基づいています。 この概念の単純な分かりやすさは心が和むのですが、反証されています:脳には特定できる疼痛中枢はありません。この理論はまた、痛みの心理的側面や、私達の以前の経験によってさまざまな疼痛刺激に対して過敏になっている側面を認識していません。 パターン理論 1920年代後半から1930年代初頭に、ジョン・ポール・ナフェとヨハネス・シャイダーは、痛みを感知して反応する確立したシステムはないが、疼痛受容体は他の身体システムと共有されていることを示唆しました。この理論では、脊髄において刺激の特定の組み合わせが形成され加算した場合にのみ、脳が疼痛信号を受け取り、これは、反応のプリセットパターンの遂行につながります。 パターン理論の問題の1つは、脳の役割を過小評価しており、単に受容体からのメッセージの受信者と見なしていることです。今では、身体が痛みにいかに対処するかについて、脳ははるかに複雑で動的な役割を果たすことがわかっています。 ゲート理論 この疼痛研究の次の題目は、感覚制御理論です。これは、ゲート制御の考えに基づいています。 1965年にロナルド・メルザックとパトリック・ウォールによって開発されたゲート制御理論は、ドアに指をバタンと挟んだとき、その指を逆の手で包んだり、口に入れたり、撫でたり、痛みを和らげるために何らかの行動をとるという考えです。 熱、冷たさ、感触、痛み、振動などのすべての末梢感覚は、末梢神経の刺激によって伝達されます。この神経の刺激は脊髄に伝達され、十分に顕著であれば、情報は処理のために脳に伝達されます。痛み感覚は、A-デルタ繊維およびC-繊維としても知られる侵害受容器の疼痛線維によって運ばれます。これらの信号は、脊髄の後角に送られ、2次ニューロンを刺激してから、外側脊髄視床路を介して脳に送られ解釈されます。この方程式に何らかの触感を加えると、A-ベータ繊維も刺激されます。 タッチのセンセーションもA-ベータ繊維を介して脊髄へと伝わり、脊髄後角の抑制介在ニューロンを刺激し、A-デルタ繊維およびC繊維によって刺激された求心性情報を介して脳に伝わる痛みのセンセーションを低減します。より“少ない”痛みを感じるのです。これは、私達がドアで指を挟んだ後に、素早く指をぎゅっと掴んだり撫でたりする理由であり、脳によって知覚される痛みのセンセーションを実際に低減させます。 ゲート制御理論は多くのシナリオで非常に理にかないますが、侵害受容器(痛みの感覚受容器)が刺激されていないのに、それでも人がまだ痛みを感じる場合を説明しません。 条件付き疼痛調整 条件付き疼痛調整理論は、あなたが兄の仕打ちで経験したかもしれません。幼いときに腕が痛いので泣いていたことを覚えているかもしれません。あなたの兄はその逆の方の腕を叩き、「よくなった?もう腕が痛いこと考えていないだろ。」と言いました。 この例は、痛みが痛みを抑制すると述べている条件付き疼痛調整理論を要約しています。 2つの侵害刺激が同時に適用されます。2つ目の刺激は最初の刺激と同じ領域にありますが、同じ場所ではありません。 2つ目の刺激は後角によって処理され、最初の侵害刺激を抑制することができます。この理論は持ち堪えており、痛みを軽減するための様々なテクニックを適用する場合、単にその領域の近くに触れることが、正確な場所と同じ程度に効果がある理由なのかもしれません。 痛みの神経マトリックス 他の痛みの理論は、痛みの発生部位に位置する局所組織と末梢神経に重要な役割を割り当てています。対照的に、痛みの神経マトリックスの観点は脳の役割を強調し、中枢神経系(CNS)の構成要素に焦点を移します。この理論では、痛みは実は脳の出力であり;末梢侵害受容刺激以外の痛みに対する複数の影響が重要です。 痛みの神経マトリックスは、痛みの感覚を作り出すという脳の決定を強調し、末梢組織からの入力を減少させますが、末梢神経系の関わりを否定しません。末梢神経への不快な刺激は、痛みの感覚を作り出す上で依然として大きな役割を果たしますが、全体像を提供するものではありません。 この理論は、幻肢痛、線維筋痛症、非特異性腰痛、および侵害受容刺激は存在しないが痛みの感覚が持続する他の慢性疼痛状態をより良く説明することができます。 痛みの意味合い ロリマー・モーズリーは疼痛の理論に影響力のある人物であり、この非常に複雑なトピックに関する、楽しくて簡単な概要のために、彼のビデオ、Pain 「痛み」を強くお勧めします。モーズリーは、痛みは意味合いを保持していると説明しています:個人的な。私が経験する痛みは、同じような侵害受容刺激と同じ診断があったとしても、あなたが経験する痛みではありません。痛みは生理的なものよりも心理的な現象かもしれません。 たとえば、私達が浜辺を歩いていて、二人とも鋭いものを踏んだとしましょう。二人とも顔をしかめますが、私は歩き続けることができるかもしれません。しかし、もしかしたらあなたは以前に足を切ったことがあり、その傷が感染し、入院して2週間抗生物質を摂取する必要があったかもしれません。あなたは私に車まで抱きかかえることを要求するか、助けを呼ぶことを要求するかもしれません。私たち双方にとって同じ経験ですが、鋭い何かを踏んだ刺激を解釈するための異なる基準枠をを伴っています。 同じ診断を持つ人を扱うときは、痛みの認識が大きく異なる可能性があることを念頭におく必要があります。診断の客観的所見に基づいて、ある人の痛みを判断することはできません。時には壊滅的な傷害を負いながら、最小限の痛みを感じる人もいれば、軽度のハムストリングの緊張があり、重度の苦痛で脚を引きずる人もいます。 痛みは主観的で個人的なものです。 2人の人の間で同じ侵害受容刺激が同じ知覚感覚または経験をもたらすと推測することはできません。

スー・ファルソニ 3177字

肩の問題を解決する

肩に問題を抱える人にとって、ただの柔軟性ではなく、サポートする調整力を備えたモビリティーを向上させることはとても重要です。ジョシュ・ヘンキンと共に、トラビス・ジョンソンが、TRXサスペンショントレーナーやDVRTのシステムを利用して、肩周辺の組織のモビリティー向上のためのドリルをご紹介します。

ジョシュ・ヘンキン & トラビス・ジョンソン 7:54

ローデットキャリーの負荷

ストレングスプログラムを評価する時、一般的にトレーニングには2つのギャップがあります。ほとんど普遍的なものとして、トレーニー(トレーニングを練習する人)はスクワットを適切な深さで行うことができません。そして、シンプルにゴブレットスクワットを追加するだけで、トップパフォーマーからホームジム熱狂者、大型施設での運動愛好者に至るすべてのトレーニーにとって驚くべき効果があります。 もう一つのギャップはローデットキャリーになります。プラウラーを押す、スレッドを引く、ファーマーウォークをすることが、身体を締めることから運動能力を上げることまで、様々な問題の答えとなります。これらは大多数のアスリートにとって画期的なものなのです! ファーマーウォークは、それ自体で、握力、コア、歩行、そしてあなたが行うことができるすべてをトレーニングすることができます。しかし、そこには問題があります:負荷です。 我々のジムにおいて、負荷は、真剣な討論を多く行っているトピックになります。高校2年生の女性は片手に45ポンドを持つことができますが、これは総自体重を有に超えています。それぞれの手に自体重の重さを持つことを主張する人もいれば、片手に自重の半分を持つことを主張する人もいます。大きな差です。重くし過ぎるとエクササイズを失敗させ台無しにしてしまいます。しかし、軽すぎることも答えではありません。「童話:ゴルディロックスと三匹のクマ」のように、我々が欲するのは“まさにちょうどよい”なのです。 軽すぎることの欠点は、遠くまで、それもとにかく、かなり遠くまで行くことができてしまうことです。このテストを使用している大多数の人々が発見したことは、重量を重くしすぎる失敗のほうがより効果的であるらしいということです。 マイク・ウォーレン・ブラウンは、本当にたくさんの人々がファーマーウォークの負荷を把握しようとする問題を抱えていると指摘しています。我々は理にかなう答えにたどり着きました:私の著書である「Mass Made Simple:マスメイドシンプル」の中で使用しているスクワットの数字を個人の標準として、ジムや大きな集団、チームではトラップバーの数字を標準として使用することです。 トラップバーファーマーウォーク(マスメイドシンプルでのスクワット標準) 体重が左、負荷が右 135ポンド以下:135ポンド 136−185ポンド:185ポンド 186−205ポンド:205ポンド 206ポンド以上:225ポンド 我々は、実際のファーマーバーを使用して片手に自重の半分の負荷をかける実験し、とても効果的でしたが、多くの人々が特別なバーを持っていないため、普遍的な再現性がないことが分かりました。 ケトルベルも効果的であり、より多くの人が持っています。自体重(片手に半分)を追求しますが、多くの場所でその重さに十分なベルがないことに留意してください。 ケトルベル(片手にそれぞれ) 体重が左、負荷が右 135ポンド以下:24kgを2つ 136−185ポンド;32kgを2つ 186−216ポンド:40kgを2つ 216ポンド以上:48kgを2つ 負荷をかけて、歩く。そうです、とてもシンプルなのです。

ダン・ジョン 1399字

肩甲骨の上方回旋

投手にとって、肩甲骨の上方回旋がなぜ重要なのか?投球に必要な肩の動きのメカニズムと肩甲上腕リズムの関わりを、野球選手のケアのスペシャリストであるエリックが、分かり易く解説してくれます。

エリック・クレッシー 4:50

投手の肩屈曲制限

メジャーリーグの選手達から絶大の信頼を得るエリックが、投手の投球側の肩の屈曲の制限の要因とその影響に関して、機能解剖学的な情報を含め、分かり易く解説します。

エリック・クレッシー 6:13

ジャンプスクワットをトレーニングするために最適な負荷とは? パート2/2

何が起こったのか?(続き) 内部(関節)出力 研究者たちは、股関節におけるパワーに対する有意な二次傾向が存在しており、それは1RM の42%の最大値に至るまで増加し、その後減少しているということを発見している。研究者たちはまた、膝関節、足関節におけるパワーは一次傾向に従い、負荷の増加に伴い有意に減少していたということを発見している。 様々な関節の出力は非常に異なるため、絶対値から成るグラフよりそれを見て取ることは非常に困難である。ゆえに私は値を各関節における1RMの0%の出力の割合として表した。これはデータを示す科学的な方法ではないが、傾向における差違をみるためにはこれ以上にわかりやすい方法は無いだろう。股関節のパワーは42%までは曲線状となっているが、膝関節および股関節のパワーは直線的に減少している。 このグラフは一見乱れているように見えるが、股関節のパワー(最も濃い色のグラフ)を切り離して考えると、膝関節および足関節のパワーは同様の反応を示し、負荷の増加と共に、ただ減少しているということがわかる。 研究者たちはどのような結論に達したのか? 研究者たちは、ジャンプスクワットの際の下半身の各関節における出力は、外部負荷に比例して変化するわけではないという結論に至った。研究者たちはまた、負荷の増加に伴い膝関節及び足関節における出力は減少するが、股関節における出力は1RMの42%の負荷に至るまで増加すると結論付けている。さらに研究者たちは、1RMの特定の割合の負荷を使用することは、使用する負荷により、股関節、もしくは膝・足関節のパワーの優先的な向上につながる可能性があるという結論に至った。これは下記のグラフにおいて見ることが可能である。 上のグラフは、股関節及び膝関節のパワーの相対的貢献が、使用する負荷により変化するということを示している。1RMの0%においては、膝関節のパワーは股関節のパワーに比べより一層顕著であり、1RMの42%では、両関節は同様の貢献をしているようである。さらに負荷が増加するにつれ、股関節のパワーは膝関節パワーに比べより急速に減少しており、膝関節の相対的貢献が再び増加している。ゆえにジャンプスクワットにおいて1RMの42%にてトレーニングを行うことは、股関節伸展のパワーを最大化するようであり、一方1RMの0%にてトレーニングを行うことは、膝関節のパワーの相対的貢献を強調するようであり、脚部の筋肉のこの側面をより効果的に強化するようである。 制限要素は何か? 上記のように、エクササイズにより最適なパワーは幅広く異なっているため、関節のパワーもまたエクササイズにより異なるようである。ゆえにこの研究はジャンプスクワットのみの分析であったということが制限であり、ヘックスバージャンプスクワットやオリンピックリフトのバリエーション、またはその他の爆発的なリフトでは異なる結果が得られたかもしれない。 実践的な意義は何か? 総合的な下半身のパワー向上に対して 最適な単一の負荷よりも、広範囲の負荷を用いてジャンプスクワットをトレーニングする方が、より優れているかもしれない。単一の負荷にてトレーニングすることにより、股関節のパワーは最大値に至るまでトレーニングされないようである。1RMの0%および1RMの40%というように、少なくとも2つの負荷が好ましいであろう。 アスリートの垂直跳びを向上させるために アスリートは、股関節主導もしくは膝関節主導どちらかのジャンプスタイルを持つ傾向にある。ゆえにアスリートが好むジャンプスタイルにおけるパワーを向上させることに役立つ、適切な種類のジャンプスクワットの負荷を割り当てることは、彼らの垂直跳びのパフォーマンスを向上させるために重要である可能性がある。 特定のスポーツに対するパワー向上のために ジャンプスクワットに対する負荷を選択する前に、そのスポーツにおいて必要とされるパワーを特定することが重要であるかもしれない。例えば、最大パラレルスクワットにおいては膝関節トルクよりも、比較的より高いレベルの股関節トルクが関係しているということを考慮に入れると、パワーリフターにとって、約40%のジャンプスクワットの負荷において股関節のパワーを鍛えることは、1RMの0%の負荷において膝関節のパワーを鍛えることよりもより有益であるかもしれない。しかしながら、ここにおいてもこれは各個人のスクワットのスタイルに依存するようである。

ストレングス・コンディショニング・リサーチ 1993字