マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
感覚器としてのファシア
アナトミートレインのトム・マイヤーズが、ドイツのウルム大学でファシアのリサーチを続けるロバート・シュライプ博士とオンラインで語り合うビデオから、神経を包むファシアである神経周膜について、そして神経がファシアの構造全体に与えているサポートについて話している部分を抜粋したクリップです。
認識論と解剖学の観点の変化
アナトミートレインの著者であるトム・マイヤーズがストラクチュアル・インテグレーションのクラスルームで生徒達に語るレクチャーからの抜粋。トムの話は、時にかなり哲学的に深くなっていく傾向があるのですが、このビデオクリップも短いけれど、いろいろなことを考えるきっかけをくれそうです。
頭蓋のためのセルフマッサージ
アナトミートレインのトム・マイヤーズが、自宅にいてもどこにいても、自分でできるセルフマッサージを紹介するビデオシリーズから、今回は顎の周辺の組織に対して、そして頭蓋に対してのアプローチの方法をご紹介します。鏡を見ながら実行すると発見がありそうですね。
足アーチ&脚・ミニケーススタディ 1/3:ボディリーディング
東京で開催されたアナトミートレインストラクチュラルエッセンシャルズ「足アーチ&脚」のクラスにおけるミニケーススタディ。動作を使ったダイナミックなアセスメントによるボディリーディングで、対象となる個人に必要なアプローチを決定するプロセスからセッションが始まります。
足アーチ&脚・ミニケーススタディ 2/3:アプローチ
東京で開催されたアナトミートレインストラクチュラルエッセンシャルズ「足アーチ&脚」のクラスにおけるミニケーススタディ。ボディリーディングで読み取った身体構造のバランスに基づいて、短縮している組織を伸長し、緩んでいる組織を活性化するテクニックの実践をご紹介します。
足アーチ&脚・ミニケーススタディ 3/3:セッション統合
東京で開催されたアナトミートレインストラクチュラルエッセンシャルズ「足アーチ&脚」のクラスにおけるミニケーススタディ。組織に対して、神経系に対して刺激となる変化を与える介入を行ったセッションの最後には、システム全体が落ち着きを取り戻すための統合のセクションは不可欠となります。
水に浮かぶ腸脛靭帯(解剖)
アナトミートレインの解剖クラスをリードする解剖学者トッド・ガルシアがラボで解剖した腸脛靭帯を、水の入ったタンクに入れて、まるで生きている組織であるかのように、その美しさをシェアしてくれる映像。水の中で見る私達の身体組織の美しさに溜息が出ます。
水に浮かぶ小腸(解剖)
解剖学を25年指導し続けているトッド・ガルシアが、解剖ラボのステンレステーブルの上に平坦に置かれた小腸ではなく、水の中に浮かぶ小腸が美しく揺蕩うイメージを提供してくれる貴重なビデオです。大部分は水分で成り立っている私達の身体の中では、こんなふうに活き活きとしなやかに動いているのかもしれない、って何だか嬉しくなります。
梨状筋/坐骨神経の通り道のバリエーション
梨状筋と坐骨神経との位置関係にはいくつものバリエーションが存在しています。梨状筋が坐骨神経を圧迫しているのではないらしいというリサーチの報告の紹介も含めてトム・マイヤーズが解説してる部分を、「アナトミートレインストラクチャーエッセンシャルズ:股関節の扇」クラスの収録から抜粋したビデオをご覧ください。
仙腸関節
仙腸関節は脊椎と脚が出会う場所であるというコンセプトに基づいて、脊椎、寛骨、仙骨、脚、それぞれの構造間の関係性についてトム・マイヤーズが解説しているレクチャーの一部からの抜粋。それがわずかな動きではあっても、仙腸関節に動きがあることの重要性についても触れています。
アナトミートレイン・ファシアの解剖
このビデオは人体解剖クラスからの抜粋となりますことをご留意ください。 薬品固定されていないご検体による解剖映像から、上後鋸筋と菱形筋の間のファシアをクリアな映像で確認しながら、筋肉と筋肉の間に存在するファシアの多方向性とその機能に関して、アナトミートレイン著者であるトム・マイヤーズが解説をします。
ファシアのリモデリングと瘢痕組織
ストラクチュラル・インテグレーターをはじめとするファシアのファンにとって、瘢痕の修復という分野は大きなチャンスのひとつです。個人でのプラクティスにおいては、帝王切開、分娩後、子宮内膜症の瘢痕がかなりよくみられるものかもしれません。また、骨折や腱断裂、打撲による瘢痕の場合もあります。これら全ては、修復中同じルールに従います(個人差はありますが)。筋肉内や筋肉間のファシアの制限も、同じプロセスで生じます。一般的なファシアの制限を「瘢痕化」とは呼ばなくとも、リモデリングの生理学は同じであり、動きを制限するという結果も同じです。 個人でのプラクティス以外において、医療システム内での可能性もまた幅広いものです。理学療法におけるすべての素晴らしい瘢痕に対するプロトコールの価値を減じるものではありませんが、ファシアに精通した施術者であれば、通常の理学療法学校で教わる以上に、瘢痕部分を柔らかくし、蘇らせる作業を加えることができます。 瘢痕を改善するための物理的治療の重要性を示す研究が増えています。以下は「Mechanomodulation: Physical Treatment Modalities Employ Mechanotransduction to Improve Scarring」Van Daeleらからの要旨です。(論文全文はこちら) 要旨:毎年、外科的手術、外傷、熱傷により、8000万以上の瘢痕を引き起こしています。このような瘢痕はしばしば皮膚機能の低下を招き、壊滅的な醜形、永続的な機能喪失、心理社会的問題、成長障害をもたらすことがあります。今日、非外科的な瘢痕治療の選択肢は多種多様に存在しますが、エビデンスによって実証されているものはごくわずかです。物理的瘢痕形成防止法の作用機序は長年に渡り不明なままでした。最近のエビデンスは、瘢痕のリモデリングにおける機械的な力の重要な役割、特に基質のスティッフネスと細胞骨格のプレストレスのバランスを裏付けています。この論文は、細胞レベルおよび分子レベルでの研究成果を、物理的な抗瘢痕介入のメカニズムに反映させることを目的としています。適切な振幅、周波数、持続時間で瘢痕にメカノモジュレーションを加えると、ECM(細胞外基質)のリモデリングが誘発され、「張力的」恒常性が回復します。瘢痕の特徴に応じて、特異的(組み合わせの)非侵襲的な物理的瘢痕治療が可能です。今後の研究では、物理的瘢痕管理の用量依存的効果を調査し、これらの介入の適切なガイドラインを定義することを目指すべきです。 瘢痕組織に働きかけるための3つのヒントをご紹介します: 1) 繊維のみでなく「ゲル」も変化させる 瘢痕には過剰な繊維が含まれますが、グランドサブスタンスにも変化があります。遺伝的要素によっては、ヒアルロナンのような通常多孔質のゲルにコンドロイチン、ケラチン、ケロイドが注入され、瘢痕がゴムのようになります。瘢痕が湿っていたり盛り上がっている場合は、そのエリア全体がジェル状になっているかどうかを確認してください。もしそうなら、「ゴム」を緩めることが最初のステップです。非常に特異的なストレッチは、これらのタンパク質を再水和するのに役立ちます。遺伝的な相違から、傷跡のこの部分を変えるには限界があるかもしれませんが、試してみる価値は間違いなくあります。 2) もつれをとかす 瘢痕組織は線状に引っ張られ、瘢痕の線に沿って繊維が並べられ、お互いにしっかりと結合します。瘢痕の周囲とその中を、繊維がフェルトのように:縦横無尽に張り巡らされているのです。私の小さな娘の髪が絡まったときと同じように、絡まった髪をほぐす「泣かない」方法は、絡まった端を見つけて、櫛やブラシで少しずつほぐすことです。瘢痕とその周囲をとかすように、明確で具体的なタッチを使います。すぐに中心を狙わないでください。一度に少しずつ、辛抱強く入り込めば、根気とともに解消されていきます。瘢痕の中には、完全に消すことができないほど古いものや大きなものもありますが、ほとんどは改善することができます。 3) 瘢痕を取り外す 以下は私の個人的な「実践に基づくエビデンス」ですが、確かに私には効果があります。深い瘢痕(深筋膜より深い瘢痕)はすべて、最終的には近くの骨、より正確には骨膜(外側のファシアの被膜)に固定されるようです。私は、これらの薄いファシアの帯が瘢痕からクモの巣の大きな緯線のように伸び出して、瘢痕を他の世界と結びつけているのを感じ(プラクティスの現場で)そして見て(人体解剖において)います。小さな腹腔鏡手術の瘢痕から肋骨弓やASISまで、数センチにわたって線が伸びているのを見つけたこともあります。 この小さな糸を消散することが、瘢痕の再形成を防ぐのに最も効果的であることが示されています。瘢痕を見つけたら、「この瘢痕は骨格のどの部分に付着しているか?」と問いかけます。帝王切開の傷跡は近くの恥骨とつながっていることが多いので、ジェルを和らげたり繊維をとかしたりするだけでなく、私は瘢痕の一端(手術の場合はたいてい最後に縫われた部分)から近くの恥骨結節につながる細い糸を探しています。この糸を見つけて伸ばし、最も重要なことは、骨膜と瘢痕が接する正確な場所を押して、両者を消散させ分離させることです。 この「瘢痕のしっぽ」への対処は、瘢痕に関する手品のトリックに最も近いものでしょう。 瘢痕の問題の多くはマインドの中にある:人々は痛みがあった場所を動かすことをやめてしまうのです。しかし、ファシアの中にある瘢痕を治療する際に、これらのヒントがお役に立てば幸いです。