マイクロラーニング
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ストレッチは本当に筋長を変化させるのか? パート1/3
柔軟性はアスリート及び、一般の人々の両者にとって重要である。柔軟性は特定の関節可動域(ROM)内を動く能力と定義されている。ストレッチは個人がより大きな関節可動域を得るために一般的に使われている。しかしどのようにしてストレッチは、これらの関節可動域を増加させているのだろうか? 研究者たちは、ストレッチ、もしくは他の方法により柔軟性の向上が得られる2種類のメカニズムを提案した。1つ目のメカニズムは筋組織の性質の力学的変化に関与し、他方は感覚の変化に関与している。この総説は両種の理論に対する科学的根拠を調査したものである。 研究論文:筋伸展性の向上:長さの増加なのか、もしくは感覚の変化なのか? ウェプラー&マグナスン、理学療法 2010年 背景 我々はストレッチについて何を知っているのか? ストレッチは、概して静的ストレッチと動的ストレッチの2種類に分けることができる。静的ストレッチは関節をその最大可動域まで動かし、伸張された位置を一定時間保持することに関与する。一方、動的ストレッチは関節の能動的可動域内での制御された動きに関与する。静的ストレッチと動的ストレッチの両方は研究者たちにより広く研究されており、ゆえに我々はそれらの急性的(短期間)及び慢性的(長期間)効果を熟知している。 ストレッチは柔軟性を向上させるか? おそらくストレッチに関して尋ねるべき基本的な質問は、それが本当に柔軟性(すなわち関節可動域)を向上させるのかどうかということであろう。幸運なことに、研究論文は下記に示されているように、ストレッチが柔軟性を向上させることを裏付けているようである。 関節の柔軟性 – ハーベイ(2002)は、ストレッチの慣習がいくつかの関節にわたる柔軟性に持続的な向上をもたらすことができるのかどうかを評価するため、文献を再考察した。彼らは13の研究論文を発見し、そのうちの4つは中程度の質であると評価され、9つは質が悪いと評価された。評論家たちは中程度の質である研究論文の全体の結果は、定期的にストレッチを行うことでストレッチを中止してから1日以上の間、関節可動域を平均8度増加させることが可能であるというものであったということを発見した。 ハムストリングの柔軟性 – デコスター(2005)は、柔軟性に対する異なるハムストリングストレッチの効果を評価するため、文献を再考察した。彼らは1338名の健康な被験者を包含する8つの研究論文を発見した。彼らは相対的に乏しい全体的な研究論文の質を指摘したものの、ハムストリングストレッチは様々なストレッチ技術、体位、継続時間において関節可動域を向上させると結論付けた。 ふくらはぎの柔軟性– ラドフォード(2006)は、ストレッチを行わないことと比較した、ふくらはぎの筋肉の静的ストレッチの効果を調査した無作為化臨床試験の系統的レビューを行った。彼らは自身のメタ分析のために、特にストレッチ時間の合計が30分以上である場合、ふくらはぎの筋肉のストレッチが足関節背屈を増加するということを示した5つの試験を発見した。 要約すると、いくつかの異なる筋群における関節可動域により評価した場合、ストレッチは柔軟性を向上させるようであり、そのような柔軟性の向上は1日以上持続されるようである。 ストレッチはパフォーマンスを急性的に減退させるか? ここしばらくの間、研究者たちはストレッチの急性効果がパフォーマンスを急性的に変化させることに気づいている。しかしながらパフォーマンスに対するストレッチの正確な急性効果は、下記の総説によって示されているように、そのストレッチが静的であるのか動的であるのかにより、その効用として現れるようである。 静的ストレッチ – ケイ(2012)は、ストレングス、パワー、スピードのタスクにおけるパフォーマンスに対する静的ストレッチの急性効果を評価するため、メタ分析を行った。彼らはまた、これらの効果に対するストレッチの持続時間、収縮モード、筋グループの貢献を評価した。評論家たちは、短時間での静的ストレッチは(30秒以下、及び30~45秒)急性的なパフォーマンスの有意な減退にはつながらないという科学的根拠を発見した。彼らは長時間の静的ストレッチは(60秒以上)有意に急性的なパフォーマンスの減退につながるということを発見した。加えて、彼らのデータ分析は、パフォーマンスの減退は2分以上継続されるストレッチにおいて横這いになるようであるが、用量反応性であるということを示していた。評論家たちは、1−2分間継続されるストレッチ後のパフォーマンスの平均的減退は4.2 ± 5.0%であると推測し、彼らはまた、2分以上継続されるストレッチ後の減退は7.0 ± 5.7%であると推測した。 動的ストレッチ – ベーム(2011)は叙述的レビューを行い、動的ストレッチは、特に長時間行われた場合、パフォーマンスに全く影響がないか、もしくは僅かな急性的向上しかもたらさないということを報告した。しかし彼らはメタ分析を行っておらず、ゆえにそのようなストレッチ方法において予想される平均的な向上が見られることもなかった。 要約すると、45秒以上行われる静的ストレッチは、パフォーマンスタスクにおける有意な急性的減退につながるようであるが、長時間行われる動的ストレッチは同様のアクションにおいてまったく向上がみられないか、もしくはわずかな向上につながるようである。
ストレッチは本当に筋長を変化させるのか? パート2/3
背景(続き) ストレッチは慢性的にパフォーマンスへ影響を及ぼすか? 長時間にわたる静的ストレッチは、急性的なストレングスとパワーの減少へとつながるため、多くの場合ストレッチは、パフォーマンスに対して悪影響があるとみなされる。しかしながら、これは事実とは異なるようである。実際には、通常のストレッチは、異なる筋肉性能変数の数に有益な効果を持っているようである。 パフォーマンスへの効果 – シリエ(2004)は静的ストレッチのパフォーマンスに対する慢性効果の系統的レビューを行った。評論家は9つの研究論文を発見し、そのうち7つが有益な効果を示し、2つが全く効果を示さなかったが、悪影響を示した研究は無かった。有益な効果を示した7つの研究には、最大随意等尺性筋力、収縮速度、エキセントリックとコンセントリックの筋力、カウンタームーブメントジャンプの高さ、そして50ヤードのスプリントタイムが含まれていた。 筋力への影響 – ルビニ(2007)は、筋力測定に対する静的ストレッチの慢性効果についての系統的レビューを行った。彼らは2つの研究論文を発見し、その両方が長期にわたるストレッチプログラム後の有意な筋力の向上を実証していた。彼らは、そのようなプロトコールには長時間にわたるストレッチが含まれているにもかかわらず、いくつかの動物実験において慢性的なストレッチプロトコール後に筋肥大が観察されているため、筋力の増加はストレッチされた筋肉の肥大の結果として起こると考えられていると提議している。 要約すると、慢性的なストレッチプログラムは、筋力測定を含むパフォーマンスタスクの有意な向上につながるようである。筋力の増加は筋肥大の結果として起こるのかもしれない。 ストレッチは傷害リスクを減少させるか? 柔軟性は傷害リスクの減少に対して有益であると考えられている。ゆえに多くの場合、ストレッチも外傷リスクを減少させると見なされている。しかし系統的レビューとメタ分析は、この推測は妥当ではないかもしれないと示している。 ハーバート(2002)は、スポーツ傷害と筋肉痛の予防に対するエクササイズ前のストレッチの有効性を評価するため、系統的レビューを行った。評論家たちは、エクササイズ前のストレッチの傷害リスクに対する効果を評価した2つの研究を発見した。その両方の研究は12週間にわたる初期トレーニングを受けている新米軍隊入隊者において行われていた。どちらの研究においてもストレッチの介入の結果としての傷害リスクにおける変化は報告されていなかった。 ウェルドン(2003)は、エクササイズに関連する傷害予防に対するストレッチの有効性を評価するために系統的レビューを行った。評論家たちは4つの無作為化臨床試験と3つの比較臨床試験からなる7つの研究を発見した。彼らは4つの無作為化臨床試験のうち3つが、ストレッチはエクササイズに関連する傷害リスクを減少しないと発見し、1つが減少すると発見したと記述している。評論家たちは、入手可能な文献から、ストレッチがエクササイズに関する傷害リスクを予防するかどうかを結論付けることは不可能であるという結論に至った。 サッカー(2004)はストレッチの有効性を評価するための系統的レビューを行なった。評論家たちは6つの比較試験を発見し、そのうちの3つの研究は特定の筋グループ(2つが踵とふくらはぎで、1つがハムストリング)のストレッチを評価し、3つの研究は多数の筋群のストレッチを評価していた。評論家たちはこれらの研究においてメタ分析を行った。彼らは、ストレッチと全体の傷害の減少に有意な関連性はないということを発見した。 マッキュー(2010)は、エクササイズ前のストレッチのスポーツ傷害予防に対する有効性を評価するために系統的レビューを行った。彼らは傷害リスクに対するストレッチの効果を評価した7つの研究を発見し、そのうち3つ研究は効果が無いことを発見し、4つの研究がある程度の効果を発見していた。彼らは効果がないと発見した研究はまた、低い筋挫傷の発生率を示し、効果があると発見した研究は筋挫傷の高い発生率を示していたと記述している。ゆえに彼らは、研究論文が相反しているにもかかわらず、エクササイズ前のストレッチは危険性の高い環境において、傷害リスクを減少するかもしれないという科学的根拠があると結論付けた。 要約すると、研究論文は、エクササイズの直前、もしくは他の時間のどちらに行われるとしても、一般的なストレッチがスポーツ傷害の危険性を減少させる効果がないようであるのかどうか、という点で矛盾がある。 評論家たちは何を行ったのか? 評論家たちは、ストレッチ後の柔軟性の向上を説明するために提案されたほとんどの理論には,関連する筋長の実際の力学的増加を推定したメカニズムが含まれている傾向にある、ということを観察することから始めた。彼らは最近になり、柔軟性の向上は、実際には感覚の変化により起こっているのかもしれないと提議されていると記述している。ゆえに評論家たちは異なる理論の要約を提供し、それぞれのケースにおける科学的根拠を考察しようと試みた。
ストレッチは本当に筋長を変化させるのか? パート3/3
評論家たちは何を発見したか? 力学的性質の理論 評論家たちは一般的に4つのタイプの力学的理論があることを発見し、そこでは下記のように筋組織の力学的性質そのものが、ストレッチにより変化するとされている。 粘弾性変形 – 「粘弾性」という言葉は、弾性的、粘性的の両方をあわせもつ物質(すなわち、張力への正確な反応が比率と時間に依存している液体のようなもの)を表す。一部の研究者たちは、筋肉の粘弾性特質は、柔軟性を向上するためのストレッチの能力に貢献していると提議している。実際に、ある一定時間ストレッチポジションにおいて保持され伸張された筋肉は、その後ストレッチへの抵抗力を失うようである。しかしながら、評論家たちは、確かにこのような効果は動物実験と人体実験の両方において一時的なものであり、ゆえに1日以上持続するストレッチの長期的効果は説明することが不可能であると述べた。 塑性変形 – 「塑性」という言葉は、外力に反応して永久的に形を変える物質のことを表す。弾性物質はその弾性限界を超えた際に塑性的に作用する。しかしながら、評論家たちがこの分野における研究を分析した際、彼らはその結果は塑性変形を支持せず、むしろ永久的ではなく一時的な粘弾性変形を支持していたということを発見した。実際には、長期にわたる人体でのストレッチの研究は、ストレッチプロトコールの終了後、その前に得た関節可動域において漸減があったことを主に表している。 (e.g. Cipriani, 2012). 直列筋節の増加 – 研究者たちは、エキセントリックトレーニグは筋肉の最適な長さを変化することができると発見した。各筋節の長さと張力の関係が筋肉全体の長さと筋節の関係に影響を及ぼすため、この発見は直列の筋節数の増加を示している(バーラル2007参照)。しかし評論家たちは、四肢を最大可動域においてギブスで固定した動物実験では、直列筋節数に変化が見られたが、ストレッチプロトコールの効果を調査した人体実験においては、同様の効果は見られなかったと述べている。 神経筋の弛緩 – 評論家たちは、一部の研究者たちが静的ストレッチは、筋肉が収縮するのではなく弛緩するための能力を促進する、伸張反射に対する順応を引き起こすと提議したと記述している。しかし評論家たちは、長期にわたる研究では、ストレッチの結果として受動的なトルク曲線に変化は起こらないと発見されており、これは伸張反射の変化は柔軟性の変化に貢献していないようであることを示していると述べている。 要約すると、評論家たちは筋肉の力学的特性の変化は、ストレッチプロトコール後の柔軟性の変化の原因ではないようであると結論付けた。個人的には、神経筋の弛緩は筋肉が能動的に収縮しているのかどうかということを表すため、神経的要素が含まれており、ゆえに神経筋の弛緩は力学的理論として適正に言い表すことが可能であるのかどうかは議論の余地があると感じている。 感覚理論 評論家たちは、ストレッチプロトコール後、何によって筋長が増加するのか、正確なメカニズムを評価するために行った研究は、柔軟性と共にストレッチプログラム後に変化する唯一の変数はストレッチ中の痛感(すなわち、最大の痛みと痛みの発症)であったと記述している。 これら研究者達は、ストレッチは筋長増加の感覚を提言することにより、柔軟性を向上させると言う仮説を立てた。確かに、評論家は、多くの研究において( ハルバーツマ1994;マグニソン 1996等)痛み発生の関節角度あるいはストレッチ許容値が、3~8週間のストレッチ実施機関の後、向上することが確認されている。 評論家たちはどのような結論に達したか? 評論家たちは、ストレッチは、ストレッチへの耐性や、より大きな関節角度における痛みの発症などのストレッチの感覚を変化させることにより、柔軟性(すなわち関節可動域)を向上させると結論付けた。彼らは、ストレッチは実際の筋肉の力学的特性や伸張反射が起こるポイントを変化させるわけではないと結論付けた。 正確にこれが何を示唆しているのかは、明確ではない。しかし、もし物質の力学的特性を変化させることなく、ある関節可動域において感覚の減少が起こったとすれば、これは痛みの発症ポイントと、限度を超えて伸張したことによる筋断裂との間の関節可動域が減少したということを示唆している可能性がある。この関節可動域は、個人が強い痛みを感じこの痛みを減少しようと行動する「安全域」として表現されている。この仮説は研究により評価される必要があるが、この安全域の幅を減少させることにより、特定のスポーツにおける傷害リスクを潜在的に増加させるかもしれない。 制限要素は何か? この総説は、叙述的レビューとして行われていたことに制限があり、ゆえにストレッチの感覚理論の支持者である作者の意見による制限があった。さらにこの総説は、このストレッチのメカニズムが、ストレッチを行うべきなのかどうか、また、どのような状況で行うことが望ましいのか、という情報を提供しているのかどうかを、評論家たちが提議しようとしなかったことにおいて制限があった。 実践的な意義は何か? 柔軟性の向上が必要な際、理学療法士は、ストレッチがいくつかの異なる筋群において、関節可動域で測定する柔軟性を向上させると信頼することができる。更に、そのような柔軟性の向上は、少なくとも1日以上持続するようである。 ストレッチは、ストレッチへの耐性や、より大きな関節角度における痛みの発症など、ストレッチの感覚を変化させることにより向上し、実際の力学的特性や伸張反射が作動するポイントは変化させない。これは筋肉の最適な長さが変化する必要がある場合、ストレッチでは行うことができず、代わりにエキセントリックトレーニングが必要であるということを示唆している。 45秒以上行う静的ストレッチはパフォーマンスの急性的減少を引き起こすが、長時間行われる動的ストレッチはパフォーマンスに影響を及ぼさないか、もしくは僅かな向上をもたらすようである。ゆえに動的ストレッチは、できる限りエクササイズ前に行うことを推奨する。 習慣的なストレッチは、筋力測定を含むパフォーマンスタスクの有意な向上につながるようである。筋力の増加は、筋肥大の結果として起こりえる。ゆえにストレッチは筋肥大を増進するためのあらゆる付加的な方法を探しているアスリートにとっては有益であるようである。 エクササイズの直前、もしくは他の時間のどちらに行われるとしても、一般的なストレッチがスポーツ傷害のリスクを減少させるために効果的かどうかは今のところ明確ではない。ゆえに、アスリートの外傷リスクを減らそうと試みているコーチたちは、この目的のためには他のトレーニング方法に目を向けるべきである。
アルティメイトコアストラップ
アルティメイトサンドバッグを、TRXサスペンショントレーナーや、ゴムバンド、ケーブルシステム等に接続するアルティメイトコアストラップを使用したエクササイズの数々を、開発者であるジョシュ自身が紹介します。USBをTRXや、ゴムバンド、ケーブルコラムに取り付けることで、それぞれの器具の特徴を活かし、身体に対する新たなチャレンジを与えることが可能です。
私が推奨するアスレチックストレングストレーニングのトップ5 パート1/2
重要でありながら、あまり明白ではない文言からスタートしましょう。 アスリートは、リフティングのプロではない。 ストレングスは、実際のフィールドやコートでの活動に役立つのでしょうか? もちろん。 では、それは選手の成長にとって最も重要なことなのでしょうか。 絶対に違います。 選手育成のための包括的なプログラムを充実させる際、お気に入りのトレーニングを手当たり次第プログラムに放り込めばいいというものではありません。 何で戦うか、選ばなくてはなりません。 ストレングストレーニングに関して、私は常に、ある一握りのエクササイズに頼っています。年齢や能力に関係なく、おそらくこれらのリフティングのプログレッション(漸進)もしくはリグレッション(後退)を行うことになるでしょう。 どのようにトップ5のリストを選んだか? 私の選んだトップ5を紹介する前に、これらは純粋な、抑えられないようなストレングスを発達させるためのベストなリフティングである、と言いたいのではないことを念頭においてください。 とんでもなく強くなることが目的であれば、パワーリフト(すなわち、バックスクワット、ベンチプレス、デッドリフト)に対して異論をとなえるのは難しいでしょう。また、オーバーヘッドプレスについて論証することもできるでしょう。 ただ、選手は強くなるだけのためにトレーニングをしているのではないということを、覚えておいてください。次のようなエクササイズを選択することの方がはるかに重要であると思うのです: 試合や練習では達成できない筋の発達と運動パターンの向上を図る。 フォールドやコートでのパフォーマンスに最大限に活かせるエクササイズ。 トレーニング中のケガの確率を最小限に減らす。 指導しやすく、キューイングを与えやすい。 その場その場で状況は異なりますが、オフシーズン中の選手で8~12週間しかなければ、これらの事が頭に浮かびます。 そのことを踏まえて、アスレチックストレングスのトップ5についてお話しましょう。 #5 – チンニング 5番目でチンニングがリスト入りしました。 チンニングは、素晴らしい全身強化の動きです。可動域全体を通して自分の体重を動かさなくてはならないところが気に入っています。 さらに、チンニングは、上背部の筋群(広背筋、下部僧帽筋など)を発達させ、引く筋力全般を向上させます。 チンニングのマイナス面としては、広背筋が固く張ってしまうと、姿勢に問題が発生するということ。広背筋は、肩を内旋するだけでなく、骨盤と胸腰筋膜への付着により、骨盤の前傾と腰椎前弯を強調することがありえます。 さらに、広背筋が固いと腕を頭上に伸ばした時、肩の可動域が制限されるか、または腰椎がさらに伸展し、骨盤も前傾してしまいます。 (注:このトピックをもっと詳しく知りたい場合は、私の過去の投稿「広背筋:味方か敵か?」をご参照ください)。 #4 – プッシュアップ プッシュアップは、リストの4番目にはいりました。次のような質問がくると思いますので先に答えておきましょう: でもマイク、なぜベンチプレスではなくプッシュアップをランクインしたんだい? 誤解して欲しくないのですが、上半身のストレングスにはベンチプレスは素晴らしいエクササイズです。 ペンチプレスで私があまり好きではないのは、持ち上げる動作中ずっと仰向けに横たわっていることです。さらに、パワーリフターに指導されない限り、コアと下半身がほとんど動員されずにリフト動作が行われてしまいます。 一方、プッシュアップでは、全身が一体化します。上半身は効果的にプッシュアップするのに充分以上の強さがあるのに、コアが弱く不安定であるというような人もよく見かけるでしょう。 このような場合、ベンチプレスを続けることは、問題を大きくするだけかもしれません。 プッシュアップの場合、上半身のみをトレーニングしているのではなく、ひとつの滑らかで均一な動きをするためにコアや下半身にも固く力を入れているのです。 上半身に注目した場合、プッシュアップがアスリートにとって優れている理由が他にも3つあります: クローズドチェーン(閉鎖運動連鎖)の性質上、回旋腱板の動員を増やし、肩の安定性を高める。 肩甲骨に動的安定性が強いられるので(一方、ベンチプレスなどでは、肩甲骨を下後方に固定)、よりスポーツの実際の動きのポジションに似ている。 リーチングは前鋸筋をトレーニングするだけではない。多くのスポーツの動きに欠かせないのがリーチングである(たとえば、バレーボールやバスケットボールのブロックなど)。 ここで、プッシュアップのテクニックの短い簡単なデモをご覧ください:
私が推奨するアスレチックストレングストレーニングのトップ5 パート2/2
#2 – フロントスクワット ここでフロントスクワットの話を始める前に、バックスクワットが大のお気に入りであることをまず公言させてください。 パワーリフターとして、バックスクワットは私の一番苦手なリフトとしてスタートしました。でも、スクワット向きではないテコを持つ体格でありながら、何年間も一生懸命努力をして、正しいスクワットを行うことができるようになりました。 私はバックスクワットを大好きでありながら、アスリートに対してはあまり好んで実施しません。デイブ・テイトとルイ・シモンズがこれを聞いたら、きっと私のパワーリフディングカードを解約してしまうのではないでしょうか。 冗談は抜きにして、以下の理由から、私は(アスリートに対して)バックスクワットよりもフロントスクワットの方が適していると思っています: フロントスクワットは、コアの前方がより強化される。 脊柱にかかる剪断負荷が比較的少ない。 指導しやすく、問題を起こしにくい。 バーベルをアスリートの背中に乗せると、ほとんどの場合、安定性を生むために背を反らす傾向にあります。 そして、バランスを失ったり、不安定になったりするとどうなるのでしょう? それ以上に背を反らし、バランスをとろうとします。 フロントスクワットでは、コアや脊柱はより「伸長」されます。つまり、コアの前方に負荷がかかります。私見ですが、コアの前方トレーニングは、幾らやっても足りないものだと思います。 背骨を健康に保つということに関して言えば、アスリートのほとんどは、剪断負荷よりも圧迫負荷に耐性があります。分かりやすい言葉で言うと、より垂直に身体を起こした状態であればあるほど、背骨には優しくなります。 最後に大切な事として、フロントスクワットでは選手のセットアップさえ完了してしまえば、その後のコーチングやキューイングはバックスクワットほど必要ありません。 特にプログラムの最初の段階で、スクワットかスウィング、脛骨が垂直か角度を持つかに関して、両極のパターンでしっかり指導します。 言い換えれば、スクワットは「スクワッティー=スクワットらしく」、デッドリフトやヒップヒンジは「ヒンジー=ヒンジらしく」見えるようにしたいのです。 言葉を作ってしまいました!
スポーツパフォーマンストレーニングに関する6つのランダムな考え
1.アスリートの最大挙上重量(1RM)と、パワーリフターの1RMは区別するべきであると思います。 実際に高重量を挙上することが彼等のスポーツであるわけですから、最大重量を扱う技術においては、パワーリフターに少し余裕があるかもしれません。アスリートはリフティングを行うということ自体の他に、競技パファーマンスの向上や、健康維持を目的としてウェイトトレーニングを行います。それを踏まえ, 私達は、完璧なテクニックで挙上することができないのであればウェイトトレーニングを行うべきではないとアスリートに常に念を押しています。というのも、得るもの対してリスクの比率が高すぎるのです。 2.私達は、頭上からのメディスンボール投げと叩き付けを、アスリートに多く取り組ませています。 この運動を矢状面のみで行うことで、多くの指導者が、このトレーニングの効用を幾らか逃してしまってあいるところを度々目にします。リリースポイントに到達するまでに、胸椎の回旋も要するバリエーションを組み合わせてみましょう。これは私達のお気に入りの一つです。:
機能的な軟部組織へのアプローチ パート1/2
軟部組織の制限を解消する、メルト(弛める)モールド(型作る)ムーブ(動く)というアプローチのプロセスと、動きと組織のクオリティーを確認するテストの流れを、グレイインスティテュートのファクリティーとして、軟部組織へのアプローチの専門家として定評の高いレニー・パラチーノが紹介してくれます。
機能的な軟部組織へのアプローチ パート2/2
軟部組織の制限を解消する、メルト~モールド~ムーブのアプローチ。弛めた組織をアクティブにストレッチすることでモールド(型作る)し、動きの再評価をするプロセスをレニー・パラチーノが紹介します。
TRX TV 6月4週目のシークエンス(ビデオ)
TRXランジを効果的に行うために必要な可動性を高め、獲得した可動性に負荷を加え、更に外部抵抗を加えるエクササイズのシークエンスを、クリス・フランケルが丁寧に分かり易く解説。動きの要素がより理解しやすくなります。
足部から股関節へのコネクション:足部の解剖学
2014年6月22日にSynergyにて開催させていただいたITTピラティスのジーン・サリヴァンのセミナー”足部から股関節へのコネクション”の導入部分。足部の基本的な構造を再確認するように、スケルトンを使って分かり易く解説をしてくれました。
筋発火。それは何を意味しているのでしょうか? パート1/2
ジムでかなり頻繁に、“筋発火” という単語を耳にします。この典型的な例は、“私は臀筋群が発火していない、と言われました”です。私は、この言葉によって少し困惑しているということを認めなければなりません。 私が知る限りでは、この単語は筋肉の活性化を意味していて、ここが更に困惑し始めてしまうところです。通常、この活性化は、(求心性の)筋収縮と力発生について言及しています。私達が自問すべきことは、“これが筋肉の働き方なのか?”ということです。 これらの状況において、私は常に筋機能の基本原則を振り返ってみたくなります。この場合、厳密に言うと、筋肉の基本原則は、筋肉は収縮する前に伸長するということです。この遠心性収縮は、求心性の力発生のための活性要素、もしくは誘発なのです。 これは、かなり確固とした基本原則です。投球の際には、私達は最初に身体を反対方向に回旋させます。ジャンプの際には、私達は最初に沈み込みます。椅子から立ち上がる時でさえ、私達は身体を伸展させる前に、前方に屈曲させます。よって、特に、ジムから離れ、関連する機能的運動や不自然ではない運動の間に、もし筋肉が発火しなければ、それは筋肉を活性化させるためのインプット(遠心性収縮)を、筋肉に与えられていないからなのでしょうか? 私は、様々な筋発火テストをみてきました。触診中、多くの被験者は臥床しており、 通常、筋肉は順序正しく、もしくは適切に発火していないという診断を下されます。では、私達は何を期待しているのでしょう?私達が筋肉に、機能的運動においてみられる最初の遠心性収縮無しに収縮するように求めるならば、私達は、どのように筋肉に“適切に発火”することを期待することができるというのでしょうか? また、臥床時の“発火”の順序とは、どのようなものなのでしょうか?異なる運動パターンは、関節角度に基づく異なる筋肉活動パターンを有するでしょう。関節角度が変化すれば、筋肉の活性化も変化するでしょう。もし腹臥位の状態で私の臀筋群が発火しないのであれば、これは納得がいきます。股関節屈曲能力は、床面によって妨げられているため(典型的な解剖学に準じる)、遠心性の筋活動は発生せず、起こる可能性もありません。私達はまた、どのような運動が臀筋群を活性化(伸長)するのか、自問する必要があります。筋肉の斜角に着目するのであれば、股関節の内旋と内転もまた、大きな役割を果たしているということは間違いないと思われます。身体の下部にある距骨下関節(STJ)の関節方向/角度(42度)は、臀筋群の作用線と同様であり、この関節は主に前額面と横断面(回外と外転)において動いているということを意味しています。では、なぜ私達は臀筋群で最大である大臀筋を、主に矢状面で作用する筋肉として捉えているのでしょうか?実際、これら2部位間の関係性は明らかです。距骨下関節(STJ)の軸は、上方と内方に向かう、下外側から上内側への地面反力に作用していて、臀筋群の作用線は、これに対して垂直に交わり下方と外方に伸びています(私の良き友人であるオラによって指摘)。完璧な関係性は、力発生の前に、距骨下関節の運動を遠心性収縮的に減速させる手助けをします。実際、偉大なるギャリー・グレイは、距骨下関節(STJ)を“エンジン(大臀筋)をオンにするスイッチ”と呼んでいます。よって、臀筋群の活性化のために、私達は立位の状態で動いている必要があるのでしょうか?私なら“イエス!”と言うでしょう。 ここでは、私達は、臀筋群の起始部から停止部と、距骨下関節軸の作用線/線条が垂直に交わる関係性を見ることができます。 どのようにしたら、触診のみで異なる筋肉間での活性化のほんの一瞬の違いを区別することができるというのでしょうか?高価な筋電図装置(EMG)の補助なしで?筋肉をテストしている状況下で、筋肉はどのような順序で発火しなければならないのでしょうか?私達は、誰かに“それは間違っている”、もしくは“それは発生していない”と情報を提供する前に、まずそれを知っておく必要があります!