マイクロラーニング
隙間時間に少しずつビデオや記事で学べるマイクロラーニング。クイズに答えてポイントとコインを獲得すれば理解も深まります。
相対的な動きと実際の動き 歩様における前側の股関節:水平面
歩様のサイクルにおいて、前側の足が地面にぶつかる時、チェーンリアクションが起こります。重力と前方へのモメンタムが床反力に合うことで、足部から腰椎まで特定の関節運動が引き起こされます。この関節運動が筋肉を伸長しローディングします。ヒールストライク(踵の着地)によって起こった動きを減速した後で、同じ筋群が動きを反転し、ローディングを“エクスプロード:爆発”に変換し、身体を前方へと進めます。右足が地面にぶつかった時、前側の脚の股関節に起こる3つの相対的な関節の動きは、屈曲、内転、内旋です。運動指導に関わる皆さんは、生み出された動きを理解することに加えて、これらの相対的な関節の動きを引き起こす特定の実際の骨の動きを知っていなければなりません。 水平面で起こる股関節の相対的な内旋は、大腿骨の内旋と骨盤の左への回旋によって生み出されます。大腿骨と骨盤の実際の骨の動きは、踵外側の地面との接触によって起こる距骨下関節の外反/回内によって生み出されます。距骨下関節の軸の角度のために、踵骨の外反は上位の骨の水平面における回旋に変換されます。足部の前額面の動き(外反)は、脚の水平面の動き(内旋)に変換されます。下腿部、大腿骨、骨盤は全て同じ方向に回旋をします。この場合、大腿骨と骨盤は同じ方向に回旋しています。大腿骨の実際の動きは、骨盤の実際の動きよりも早く、その結果として股関節の相対的な内旋を起こします。この動きは、股関節後部外側に位置する外旋筋群を伸張しローディングをかけることになります。 右大腿骨の実際の内旋は、いくつもの不全によって制限を受けることがあり得ます。距骨下の外反/回内の制限は、前側の脚のチェーンリアクションを抑制し、下腿部の内旋を低減させるでしょう。膝の問題(痛み、あるいは不安定性)は、クライアントが意識的に右膝の動きを抑制する要因となるかもしれません。3DMAPS の左同側ローテーショナルの分析運動は、前側の脚の水平面での運動における、なんらかの不全の有無を決定するために理想的な動きです。また、股関節後方外側の筋群の硬さは、大腿骨と骨盤がともに回旋する要因となり、相対的な股関節内旋を打ち消してしまうかもしれません。これは、股関節外旋筋群の減速負荷を減少させることになります。大腿骨と骨盤の分化をチェックする簡単な方法として、左反対側ローテーショナル分析運動が挙げられます。 上記の通り、前側の脚において、骨盤は左へ回旋しなければなりませんが、股関節の相対的な内旋が起きるためには、骨盤の回旋が大腿骨の回旋よりも遅い必要があります。この左への実際の骨の回旋が、腰椎の相対的な右への回旋を生み出します。歩様における骨盤の左への回旋とは反対に、体幹が右へ回旋する際、胸椎、または腰椎の右への回旋が失われることは、骨盤の水平面における実際の動きを変化させることになります。3DMAPSの左反対側ローテーショナル分析運動、及び右同側ローテーショナル分析運動はともに、右への両側の腕のスイングを利用することで、脊椎の右への回旋の状況を示すことになるでしょう。 3DMAPSの分析運動が、歩様における前側の股関節に影響を与える身体の不全を素早く確認できるのみでなく、パフォーマンスシステムは、これらの不全を解決するための戦略を提供します。運動が成功しているところからスタートをして、論理的なプログレッションが、より効率的な機能に対する障壁を解消するための道筋を提供してくれるでしょう。
相対的な動きと実際の動き 歩様における前側の股関節:水平面(ビデオ)
歩様のサイクルにおける前脚の股関節の水平面における相対的な関節の動きと、その動きを作り上げる実際の骨の動きの組み合わせとは?制限要因とそれらの確認方法とは?チェーンリアクションバイオメカニクスによる理解を助けます。
相対的な動きと実際の動き 歩様における後ろ側の股関節:矢状面
歩様のサイクルが先に進むと、前側の脚は後ろ側の脚になります。前側の脚が実際の骨の動きと相対的な関節の動きを通るとき、後ろ側の脚に何が起こるのかを考慮することもプラスになるのではないでしょうか。以前の記事では、右脚を前側の脚として用いているので、この記事では左脚を後ろ側の脚として注目してみましょう。右足が地面にぶつかる時、後ろ側の股関節/左の股関節で起こる3つの相対的な関節の動きは、伸展、外転、そして(驚くことに)内旋です。後ろ側の脚からの推進も、前側の脚のローディングも、後ろ側の股関節の機能不全の影響を受けるため、どの実際の骨の動きが、これら3つの相対的な関節の動きを生み出しているのかを理解することは重要です。 後ろ側の股関節(この例においては左股関節)の矢状面における伸展は、大腿骨の伸展と骨盤の前方への回旋という実際の骨の回旋によって生み出されます。骨盤の回旋はわずかな動きではありますが、前側の股関節の関する記事でも述べたように、重要な動きです。仙腸関節の動きのために腸骨にわずかな左右差があるかもしれませんが、前側の股関節で起こる実際の骨のうごきである骨盤の前方への回旋と同じ動きが、後ろ側の股関節においても起こります。骨盤の前方への回旋によって股関節には相対的な屈曲が起こることになります。大腿骨の伸展という実際の骨の動きが何によって生み出されるのか、そしてそれがどのように相対的な股関節伸展へと繋がるのかの適用はとても重要なものです。 身体が足を超えて前方に動く時、骨盤は前方に並行移動(スライド)します。この並行移動が、大腿骨の近位端を前方に“ドラッグ”します。足が地面に接触をした状態で、大腿骨の遠位端も前方へと動きますが、大きな動きではありません。大腿骨の近位端の前方位によって後ろ側の脚の大腿骨の実際の伸展が生み出されるのです。私たちは通常、大腿骨の遠位端が後ろに動くことで伸展が起こると考えがちなため、近位端が前方に動くことによっても大腿骨の伸展という実際の動きが起こることを認識するのは難しいことでもあります。骨盤の前方への並行移動が相対的な股関節の伸展を生み出し、この股関節伸展によって、後ろ側の脚を前にスイングするための準備として股関節屈筋群が伸張されることになります。 歩様における股関節伸展がいかに生み出されるかを理解することは、マッサージテーブル上で行う伏臥位の股関節伸展テストの実践的な制限に光をあてることになります。運動専門家の皆さんは、ここから股関節の制限に関する幾らかのサインを得ることができるでしょうが、物理学的力に反応して起こる実際の骨の動きは見逃されてしまうことになります。歩様のチェーンリアクションバイオメカニクス®は、下記を含む本質的な評価を必要とします:1. 身体は重力に対して直立であること。2. 足が地面についていること。3. 反対側の脚が前に動いていること。4. 重心が前方に動くことによるモメンタムによって動きが生み出されていること。 3DMAPS®の右アンテリチェーン分析動作では、後ろ側の股関節で起こる矢状面における実際の骨の動きを複製することにより左股関節の相対的な伸展を生み出すことができます。モビリティー動作は、利用可能な実際の骨の動きと相対的な関節の動きを現します。右足を前方に踏み出すことで、骨盤は前方に並行移動します。頭上後方に向かっての腕のスイングは、左股関節の相対的な伸展の展示に対してのチャレンジの追加となります。アンテリアチェーンのスタビリティー動作は、股関節伸展に対する身体コントロールに関する洞察を提供してくれます。 3DMAPS®は、全ての運動指導の専門家の皆さんに、クライアントが必要とする実際の骨の動きを起こす能力を見極めるパワフルなツールを提供します。3DMAPS®の価値は、相対的な関節の動きのモビリティーとスタビリティーを見極めることに加え、統合された運動のアプローチにより、歩様やその他の様々な活動における機能不全の要因となり得る、チェーンリアクションの連鎖に存在する関節の機能不全を示すことにもあるでしょう。
相対的な動きと実際の動き 歩様における後ろ側の股関節:矢状面(ビデオ)
歩様のサイクルにおける後ろ側の脚の股関節の矢状面においての相対的な関節の動きと、その動きを作り上げる実際の骨の動きの組み合わせとは?マッサージテーブル上での骨の動きと重力に対して直立したポジションの相違点とは?
相対的な動きと実際の動き 歩様における後ろ側の股関節:前額面
歩様のサイクルが先に進むと、前側の脚は後ろ側の脚になります。前側の脚が実際の骨の動きと相対的な関節の動きを通るとき、後ろ側の脚に何が起こるのかを考慮することもプラスになるのではないでしょうか。以前の記事では、右脚を前側の脚として用いているので、この記事では左脚を後ろ側の脚として注目してみましょう。右足が地面にぶつかる時、後ろ側の股関節/左の股関節で起こる3つの相対的な関節の動きは、伸展、外転、そして(驚くことに)内旋です。後ろ側の脚からの推進も、前側の脚のローディングも、後ろ側の股関節の機能不全の影響を受けるため、どの実際の骨の動きが、これら3つの相対的な関節の動きを生み出しているのかを理解することは重要です。 後ろ側の股関節(この例においては左股関節)の前額面における外転は、大腿骨の外転と骨盤の後ろ側の脚に向かっての左への側屈という実際の骨の回旋によって生み出されます。骨盤の右(前脚側)への並行移動も、後ろ側の脚の相対的な外転に重要に貢献します。これは、以前の記事でも述べたように、前側の脚の股関節の相対的な内転を生み出すことを助ける骨盤の実際の骨の並行移動(スライド)です。また、大腿骨の実際の外転は、私たちが通常考える方法では起こらないことを認識するのは重要です。足が地面に接触していない時には、外転は大腿骨の遠位が身体から離れるように動く時に起こります。しかしながら、歩行において後ろ側の足が地面についている場合、骨盤の前側の脚に向かうスライドが、大腿骨の近位を足から離すように動きます。大腿骨の近位が右へスライドする時、後ろ側の脚の実際の外転が起こります。左股関節で起こる相対的な外転が、後ろ側の脚の内転筋群を伸長し活性化します。 3DMAPS®の右同側ラテラル分析運動は、後ろ側の股関節で起こる前額面の実際の骨盤と大腿骨の動きを複製することで、左股関節の相対的な外転を生み出します。モビリティー運動は、利用可能な実際の骨の動きと相対的な関節の動きを示します。スタビリティー運動は、身体のそれらの動きの制御に関する洞察を提供します。後ろ側の股関節は、骨盤によって前側の股関節に直接的に連結しているため、前側の脚と股関節の機能不全は骨盤と左大腿骨の実際の骨の動きにマイナスの影響を与えることになります。3DMAPS®における左反対側ラテラルのモビリティーとスタビリティー分析運動は、これらの可能性についての洞察を与えることになるでしょう。 骨盤の動きの制限は、後ろ側の脚の相対的な股関節外転を制限することになります。左への側屈と右への並行移動は共に、相対的な関節の動きに貢献します。骨盤が左へ側屈をする時、その上に位置する腰椎には相対的な右への側屈が起こります。腰椎の右への側屈が失われると後ろ側の脚で起こる股関節外転に影響します。腰椎が骨盤の動きを制限しているか否か決定するには、腕を利用して脊椎を右側屈へと駆動する2つの運動分析チェーンが利用できます。1つは、左同側ラテラルチェーンで、もう一つは右反対側ラテラルチェーンです。 3DMAPS®のパワーは、全体的な動きの機能不全を記録することに加えて、特定の不全も確認をすることができることです。運動不全が確認されたら、パフォーマンスシステムを利用した、機能不全を解決するための理論的な運動のシークエンスを設計することができます。
相対的な動きと実際の動き 歩様における後ろ側の股関節:前額面(ビデオ)
歩様のサイクルにおける後ろ側の脚の股関節の前額面においての相対的な関節の動きと、その動きを作り上げる実際の骨の動きの組み合わせとは?大腿骨の遠位の動きではなく、骨盤の動きによって起こる大腿骨の近位の動きから大腿骨の実際の動きを理解できていますか?
相対的な動きと実際の動き 歩様における後ろ側の股関節:水平面
歩様のサイクルが先に進むと、前側の脚は後ろ側の脚になります。前側の脚が実際の骨の動きと相対的な関節の動きを通るとき、後ろ側の脚に何が起こるのかを考慮することもプラスになるのではないでしょうか。以前の記事では、右脚を前側の脚として用いているので、この記事では左脚を後ろ側の脚として注目してみましょう。右足が地面にぶつかる時、後ろ側の股関節/左の股関節で起こる3つの相対的な関節の動きは、伸展、外転、そして(驚くことに)内旋です。後ろ側の脚からの推進も、前側の脚のローディングも、後ろ側の股関節の機能不全の影響を受けるため、どの実際の骨の動きが、これら3つの相対的な関節の動きを生み出しているのかを理解することは重要です。 歩行中、矢状面と前額面における前側の脚と後ろ側の脚の相対的な関節の動きは、相反するものです。矢状面においては、前側の股関節の屈曲が股関節後面外側の筋群をローディングする一方で、後ろ側の股関節の伸展は、股関節前面内側の筋群をローディングします。同様に、前額面においては、前側の股関節の内転が股関節後面外側の筋群をローディングし、後ろ側の股関節の外転が、股関節前面内側の筋群をローディングします。しかしながら、“相反する”相対的な股関節の動きは、水平面における歩様のチェーンリアクションバイオメカニクスの一部ではありません。 多くの機能的活動において、水平面は“パワー”の面であり、股関節後面外側(後ろ側のお尻)はパワーの源です。歩様において、チェーンリアクションバイオメカニクスの真実は、両側の股関節が、相対的な股関節の内旋によって股関節後面外側の筋群をローディングするということになります。それぞれの股関節において、相対的な関節の内旋を生み出す実際の骨の動きは、かなり異なるものです。前側の足/右足が地面に接触する時、チェーンリアクション(以前の記事で解説した通り)が、水平面において大腿骨の内旋を起こすことになります。骨盤は、右大腿骨と同じ方向(左)へ回旋しますが、大腿骨はより素早く動きます。両方の骨は同じ方向に動きますが、大腿骨がより早く動くために、その結果としての相対的な関節の動きは内旋となります。同時に、後ろ側/左大腿骨の実際の骨の動きは、外旋となります。相対的な関節の動きは外旋であると予測するでしょうが、骨盤が左大腿骨よりも素早く同じ方向へ回旋するために、ここでの相対的な関節の動きは内旋なのです!両方の股関節の後面外側の筋群は、水平面においてローディングされます。 前側の脚での相対的な股関節内旋がどのように起こるのかを、後ろ側の股関節と比較して理解することが、マッサージテーブル上での股関節のチェックの限界を強調することになるでしょう。歩行中に起きるのと同様に、骨盤と両方の大腿骨の実際の骨の動きを同時に複製することは、パワフルなアセスメントツールとなります。3DMAPSのランジの構成要素のみを利用するだけでも、水平面における実際の骨の動きを複製することができます。右/前側、そして左/後ろ側という例を使うなら、3DMAPSの右脚反対側ローテーショナルランジは、骨盤の左への回旋よりもより素早く右大腿骨の左への内旋を起こすことで、右股関節の相対的な内旋を起こします。同時に、後脚の大腿骨の外旋(左)よりも素早く骨盤の左への回旋が起こることで、左股関節の内旋が起こります。 前側と後ろ側の股関節両方における本質的な骨の動きを複製することの持つパワーは、言い尽くすことができないものです。3DMAPSのパワーとは、クライアントが参加するあらゆる活動に適合する運動のモビリティーとスタビリティーを決定する能力にあるのです。
相対的な動きと実際の動き 歩様における後ろ側の股関節:水平面(ビデオ)
歩様のサイクルに置ける後ろ側の脚の股関節の水平面における相対的な関節の動きは、前側の脚の股関節の相対的な動きと同じだとすれば?実際の骨の動きの組み合わせは一体どうなっているのでしょうか?
機能的運動のスペクトラムシリーズ:固有受容器
暗闇の中で自分の進む道を見つけようとしたことはありますか?あわてて暗闇の中で自分の進む道を見つけようとしたことはありますか?避けなければならない危険な物体が沢山ある環境において、あわてて暗闇の中で自分の進む道を見つけようとしたことはありますか? 信じられないかもしれませんが、これらのシナリオは、トレーニング、リハビリテーション、そして障害予防にも当てはまるのです。 非機能的運動は、暗闇の中で自分の進む道を見つけようとすることに似ています。機能的運動は、光の中で自分の進む道を見つけようとすることに似ています。この相違は、一つの言葉で要約されます:電気という言葉に。電気(照明のスイッチが“オン”になっていることを考えてください)によって、自分たちの周りに何があるかを見ることができ、それに応じて動くことができるので、電気は確実に動くことを容易にしてくれます。グレイインスティチュートでは、固有受容器を身体の電気として捉えます。これらのスイッチがより多く“オン”になっていれば、私達の患者やクライアントはより安全になります。さらにより多くの固有受容器が、意図するタスク(あるいは機能)に対して本質的に“オン”になっていれば、私達の患者やクライアントは、より安全で準備された状態になるのです。 この記事では、機能的運動のスペクトラムを深く探求していきます。特に、生物科学の真実として原理原則に含まれる固有受容器に注目をします。この機能的運動のスペクトラムシリーズの“イントロ”において、固有受容器の解説をこのように特定しました:促進された(機能的な)vs. 抑制された(非機能的) Dr.ギャリー・グレイは、すべての運動指導者を下記の素晴らしい表現で励ましています:“患者さんやクライアントの機能を向上させる次のステップに関して確信がない時には、固有受容器を刺激する動きを考えてみよう。”すべての動きは身体組織の神経センサーを刺激します。しかしチャレンジとなるのは、テストとトレーニングのために、正常な筋反応を抑制する孤立化した非機能的なエクササイズではなく、適切な神経情報を促進する運動を使用することです。 グレイインスティチュートは、固有受容に貢献する様々なタイプの機械的受容器に関する記事やビデオのシリーズも提供しています。これら全ては、“動きが固有受容器のスイッチをオンにし、固有受容器が筋肉のスイッチをオンにし、筋肉が動きをコントロールする”という基本原理に基づいています。この記事は、促進された動きには、何が貢献するのかについてより深く取り組むものとなります。 固有受容器と固有受容器が提供する情報に関しての洞察を得る一つの方法は、もし視覚が使えないとすれば、適切な筋群の組織化と活性化を編成する(協働)ために必要な情報は何かを考察することです。重力に対しての身体のスタートポジションを知りたいでしょう。身体のそれぞれの部位のお互いのポジションの関係を知り、運動の三面における関節の位置を“解説”できるようにしたいでしょう。このスタートポジションをサポートするために必要とされるすべての筋肉のテンションを知りたいでしょう。動きが起こるにあたり、固有受容器は神経—知覚“ベースライン:基準”を提供します。クライアントや患者が運動を実施し始めると、ベースラインに関する神経—知覚情報は動きが起こるとともに変化します。そして、運動が身体に対して方向、スピード、個々の関節における運動量の情報を与えます。この情報が筋膜に存在する固有受容器からの放電の組み合わせが、身体の全体的な動きに関するリアルタイムで常に変化する“絵”を作り出すのです。意図したタスクに基づき、より成功する運動を作り出すために、筋協働が生み出され調整されるのです。 私達すべてにとって、私たちのプログラムが、患者さんやクライアントが欲している活動や意図したタスクにかなり類似したものであることは明白なはずです。ファンクショナルトレーニングは、より効果的でより効率的な運動の実行を促進する螺旋動力学のプロセスを喚起します。機能的な3Dの運動は組織への生理学的ストレスを促し機械的受容器の放電を引き起こします。適切な筋協働が運動を実行し、運動中の筋群の調整をします。これらすべてが、視覚や前庭からの入力と組み合わさった神経—知覚情報を提供することで、次回より上達した運動を行うことになります。この絶え間ない 促進された連続する反復の向上(成功の螺旋)は、ファンクショナルトレーニングが望んでいる活動に対して本質的である場合にのみ起こります。 確信のない時には、できるだけ多くの固有受容器の放電を促してみてください。どのようにしてそれを達成するのか?機能的運動スペクトラムの他の全ての原理原則を利用するのです!
機能的運動のスペクトラムシリーズ:固有受容器(ビデオ)パート1
ある運動が機能的か、あるいは非機能的か?全ての運動は機能的運動のスペクトラムの中に存在しています。固有受容器がより促進された運動なのか、それとも抑制された運動なのかを見極めるポイントとは何でしょうか?デーブ・ティベリオ博士が解説します。
機能的運動のスペクトラムシリーズ:固有受容器(ビデオ)パート2
身体機能のスピリット:魂と呼ばれる固有受容器は、目に見えるものではありませんが、私達の動きを受け取り、駆動するパワフルな存在。機能的運動のスペクトラムにおいて、より機能的な運動を処方するには、どれだけの固有受容器に刺激を与えられるかが重要だと語るギャリー・グレイ博士のビデオをご覧ください。
機能的運動のスペクトラムシリーズ:筋肉
偏見のない立場から外れる危険を冒して(しかし露骨なまでに正直に)言うなら、筋肉は馬鹿です!しかしながら、筋肉がすることは、決して馬鹿なことではありません。事実、筋肉は動きの3面全てにおいて伸長し、短縮するということにおいて素晴らしいのです。 “馬鹿”と言うコメントに戻ると…筋肉は、運動をコントロールするために運動に対して無意識に反応するという点において馬鹿なのです。私達が意識的に筋肉をオンにしなければならないと考えるのは最良の戦略ではないでしょう。おそらく最良の戦略とは、与えられたタスクの実行のために、筋肉が適切に、動きの三面全てにおいて反応することが可能になるように、関節における適切な運動を促進することでしょう。 この記事では、機能的運動のスペクトラムを深く探求します。特に生物学的科学の基本原則/真実の要素に含まれる筋肉に注目をします。この機能的運動のスペクトラムシリーズの“イントロダクション”の中で、固有受容器の記述子を下記のように識別します:リアクター(機能的)vs. アクター(非機能的)。 筋肉の機能に関して、上記の記述子用語:リアクター(機能的)& アクター(非機能的)の相違は、個々の筋肉からの観点に立ってみなければ、あまりはっききりしないものかもしれません。Dr.ギャリー・グレイはこれを“イントランスフォーマライジング”という造語で、“身体の部分になる”ことによって表現しています。 “アクター”という観点は、人体解剖学から生まれたものであり、電気刺激や、ポリオにおいて発現する単独の筋麻痺によって強調されたものです。テーブル上での屍体の解剖は、筋肉が引っ張られることで、主要な関節においてどの動きが起こったのかを観察することを可能にします。筋肉の電解質を介して直接電流を使用する電気刺激の到来は、このアクターという観点を増強することになりました。ポリオの流行は、類似の機能を持つ他の筋肉群からの代替なしでの単独の筋テストの必要性を生み出すことになりました。 この“アクター”という観点は、コンセントリック(短縮性)筋収縮が運動を生み出す(骨に対して働く)ということに基づいています。この観点は、筋肉を単独のものとして考慮します。これは、その他の筋群からの貢献が最低限、または皆無である状態での意識的な筋肉の活性を促進するトレーニングやリハビリテーションのプログラムを助長します。私達は、これを“孤立主義者”のアプローチと呼ぶかもしれません。 “リアクター”の観点は、筋収縮に影響する全ての力を考慮します。この観点は、身体を全体として、タスクを実行されるものとして、物理学的環境における身体の状況を考慮するものです。身体は、連結した骨の分節の連続です。グレイインスティチュートにおいて、これはチェーンリアクション®と呼ばれる人体の運動の基本原則です。動いている一つの部分は、他の全てに影響します。1つの筋肉から生み出される力は、他の筋群の力にも影響します。かなり多くの場合において、筋肉は一つの面において、または一つの関節において伸長されると同時に、他の1つの面で、または他の関節において短縮されます。グレイインスティチュートでは、これを筋肉の“イコンセントリック”な働きと呼びます。一つの筋肉の収縮は、他の筋肉群全てとともに筋協働を生み出します。同じタスクを実行するために、様々な筋肉が組み合わされることもあるのです。様々な異なったタスクを実行するために、同じ筋肉が組み合わされることもありえます。私達は、これを“人種差別撤廃論者”アプローチと呼ぶかもしれません。 “リアクター”の観点は、筋肉が共にリアクト(反応)する方法を決定づける最も重要なものとなる意図したタスクを考慮します。意図するタスクにおける各関節の動きが同時に起こることで、筋肉が機能的活動中の身体の全体的な動きに“反応”することになります。野球のボールをキャッチャーに投げるということは、フットボールをレシーバーに投げるのとはかなり異なったタスクです。実際、様々に異なる投球を投げることは、異なる動きとそれに続く異なる反応的筋協働を要求する異なったタスクです。また様々に異なった投球を打つということは、バットをボールに当てるための様々ない異なった反応的筋協働を要求します。 反応的な筋機能の状況による変化を理解するために、自分の名前を書くということを例にとってみましょう。小学校を卒業すれば、これは特定の筋協働を伴うかなり自動的なタスクとなります。しかし、デスクから立ち上がって白板に自分の名前を書くように頼まれたとすれば、このタスクの状況はかなり大きく変化します。座位ではなく立位になることで、下肢の筋群をより多く使うことになります。文字を書く表面に対しての身体のポジションは90度変化しました。前腕のサポートを伴って、主に指と手首の筋肉を使うのではなく、肩と肘の動きを沢山使うでしょう。文字は同じように見えますが、白板に文字を書く際にはそれぞれの文字のサイズはかなり大きくなります。この状況が関節の動きを変化させ、異なるチェーンリアクション®を生み出し、異なる筋肉の組み合わせを要求することになります。 どちらの観点が機能的なのでしょうか?もしこの記事を読み、自分自身を“イントランスフォーマライジング”して筋肉の立場になってみるなら、答えは簡単に認識できるでしょう。特定の関節の動きを生みだすために、単独で収縮をするのか、それとも複数関節の動きで他の筋肉と共に収縮するのか?意識的に収縮するのか、それとも考えることなく、あなたの周りで起きていることに反応しているのか?あなたは、重力、床反力、質量とモメンタムに影響されているのか?機能的運動の一部としての動きの三面における関節の動きは、タスクを達成するためにその動きをコントロールし反転するという反応を強いているのか?答えは、明らかです。