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可能性の高い容疑者:足底筋膜炎

足底筋膜炎は、測定の結合組織に起こる損傷です。足底筋膜炎の原因のチェーンリアクションバイオメカニクス(運動連鎖生体力学)を理解するためには、特に人間のロコモーションに関係するこの組織の機能を理解する必要があります。足底筋膜は、踵骨の下側内側から足趾を繋ぐように足裏の長さ全体をカバーしています。足底筋膜は、足部のアーチをサポートします。特にヒールレイズからトウオフまで。 足が地面に着地すると、距骨下関節は三面運動である回内(時に距骨の前額面での動きから外反とも呼ばれる)をします。距骨下関節の回内は、横足根関節に可動性を生み出し、足部の地表面への適合を可能とします。体重のかかったアーチは下に下がり、組織には負荷がかかります。この適合的ローディング機能は、即座に爆発的機能(推進力)に変換される必要があります。 横足根関節は、距骨下関節の回外によって可動から安定の構造へと変化します。距骨下関節が回外位にある時、足は推進のために安定しています。足底筋膜は、この安定性に貢献します。何らかの状況で距骨下関節が回外しなければ、横足根関節の安定性は不足してしまいます。骨、関節包、筋肉の足部へのサポートがなければ、足底筋膜はより多くのストレスを取り扱う必要性があります。 過剰なストレスは、足底筋膜炎として知られる臨床症状を生み出します。もっともよく見られるのは、足底筋膜の踵骨付着部の一部損傷です。全員ではありませんが、足底筋膜炎を経験するクライアントの多くは、ロコモーションの推進段階に先立っての距骨下関節の適切な回外が起こらないことから、”アンロックされた”足になっています。 というわけで、生体力学的探偵としての可能性の高い容疑者探しが始まるのです。その原因は、チェーンリアクションの原則の”真実”のため、身体のどこにでもあり得るでしょう。この記事では、容疑者を3つのカテゴリーに分割していきます:同側の脚、反対側の脚、そしてコア/軸骨格。もっともありえそうな容疑者の幾つかに関してお話をしますが、構造的な足部の問題に関してはここでは取り扱いません。 同側の脚: 同側の脚での容疑者は、距骨下関節の過剰な回内を起こす、または距骨下関節の回外を阻害する機能障害です。 足関節背屈の不足:矢状面における足部に対しての身体の動きの不十分さは、矢状面でのふくらはぎへの遠心性負荷の欠如を引き起こす。遠心性負荷の欠如は、距骨下関節の求心性&遠心性回外を効率的でなくする。 硬いふくらはぎの筋群:身体が足部の上を前方に進む時、足関節と横足根関節において背屈が起きる。通常、回外は横足根関節の背屈を減少させるが、足関節に十分な背屈が起こらない場合には、身体にとって必要な横足根関節の背屈を提供するために距骨下関節が回内を維持するかもしれない。 股関節後部外側の筋群の弱さ:距骨下関節が回内する時、下肢全体は股関節の内転、内旋を含む三次元のチェーンリアクション(運動連鎖)に参加する。これらの運動は股関節後部外側の筋群によって減速される必要がある。もし着地時の運動連鎖が減速されなければ、距骨下関節は過剰な回内をし、推進のための回外を効果的に行うことが難しくなる。 反対側の脚:反対側の脚での容疑者は、後ろ脚の適切なローディングを阻害する、あるいはその脚の推進を制限する状況です。効果的な推進は骨盤を前脚の方に向かって回旋します。骨盤の回旋が前脚を外旋させ、トップダウンドライバーにより(身体上部からの駆動により)距骨下関節の回外を補助します。 足関節背屈の不足、あるいは硬いふくらはぎの筋群:不十分な背屈は、ふくらはぎの筋群へのローディングを制限し、股関節伸展を抑制する。ヒールリフトに先駆けたローディングが効果的でない場合、推進も効果的に行えない。 股関節伸展制限:推進力は、股関節屈筋群からもっとも大きなパワーを得る。これらの筋群は股関節伸展(及び股関節内旋)によってローディングされる。股関節のしっかりとしたローディングなしでは、推進も最適とはならず、着地側の脚に向かっての骨盤回旋も減少する。 親指の伸展制限または痛み:推進の関節の動きと筋収縮への反応として踵が持ち上がると親指は伸展する(拇指背屈)。もしこの親指の伸展が制限されると、推進のパワーは”弱まり”骨盤の回旋は減少する。 コア/軸骨格:歩行において、また特にランニングにおいて、着地する脚の股関節後方外側筋群の機能的能力は、可動性と安定性を同時に持つ骨盤が存在することに依存します。もしコアの筋群(前後共に)が伸張しローディングされなければ、同側の股関節周囲筋群の”機能的”な弱さの結果として、骨盤は可動性&安定性を得ることができません。 胸椎の運動の不足:不十分な胸椎の動きは、それがどの面においてのものであれ、コアの筋群への効果的ではないローディングという結果となる。コアへのローディングなしでは、骨盤の可動性&安定性はほぼ不可能である。 弱い腹筋群:もし胸椎に動きがあれば、その動きは腹筋群によって減速されなければならない。そして減速のエネルギーは、求心性の動きを起こす力に変換されなければならない。腹筋群が減速する/または加速することに失敗をすれば、体幹も骨盤も股関節のパワーにマイナスに影響する。 僧帽筋上部の疲労/硬さ:体幹が動きの三面全てにおいて動き、コアの筋群にローディングし力を発揮すれば、頚椎も動きを経験する。頭部が前を向いた状態での体幹の動きは、ボトムアップで(身体の下側から駆動されて)頚椎に動きを生み出す。もし僧帽筋が疲労のために”硬くなる”と、頭部は左右に回旋するか、あるいは胸椎の動きを抑制して定位置を維持することになるであろう(その可能性が高い)。 関連動画は、こちら。

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可能性の高い容疑者:肩のインピンジメント

ローテーターカフの腱の肩関節内におけるインピンジメントは、投球、テニスのサーブ、水泳のストロークなどオーバーゲッドの動作を含むスポーツを行うアスリート達が経験する問題ですが、一般人のかなり多くの人たちにとっても、日々の生活において頭上に手を伸ばす活動の必要性から、さらに大きな問題となりえます。 リサーチや外科手術に関わる文献において、インピンジメントはしばしば関節内と関節外という2つのカテゴリーに分類されます。 この区別は、解剖学的観点において重要なものではありますが、機能的な”可能性の高い容疑者”という観点においては、それほどの重要性を持たなくなります。対象個人の症状における解剖学的根源は、あらゆる外科的処置によって取り組まなければなりませんが、”チェーンリアクション=運動連鎖”の機能不全は、どちらのタイプのインピンジメントであれ、同じかもしれません。その原因と解決策は、手術前、手術後のトレーニングの両方において確認される必要があります。 応用機能科学(AFS )の3Dと運動連鎖の基本原則は、私たちの戦略全てに影響を与えます。肩のインピンジメントの場合には、ロード&エクスプロード(負荷&力の発揮)の基本原則が、更に重要性を増します。ほぼ常にインピンジメントは、クライアントが達成したいタスクである、エクプロード(力の発揮)中に起こります。しかし、エクスプロード中の痛みは、多くの場合、効果的なローディングの失敗における生体力学的なことに根ざしています。 この記事では、効果的でないローディングのフォーカスを前額面の”容疑者”に向けましょう。肩関節外転に伴う前額面での痛みは、多くの場合、頭上にリーチをする動きの一部として上腕骨が外転する際に、肩甲骨の肩峰が邪魔にならないように移動することができないために起こります。ローディング中に肩甲骨が内転しなければ、エクスプロードも最適ではなくなります。ローディングのための運動連鎖を足元まで辿っていくことは、その原因を発見することを助けてくれるでしょう。右肩の外転のための前額面でのローディングは、肩甲骨内転、胸椎の右への側屈、左股関節の内転と左距骨下関節の外転/回内を含みます。この”通路”のどこかに機能不全があれば、それがインピンジメントの原因となり得るのです。 エクスプロード(力の発揮)の基本原則における可能性の高い容疑者を見つけるために、この記事では矢状面にフォーカスをおくことにしましょう。もしクライアントが頭上にリーチをする時、肩関節屈曲の可動最終域で痛みを感じるとすれば、エクスプロードを制限する機能不全が確認される必要があります。肩甲骨の後方への回旋、胸椎伸展、股関節伸展は、すべて要因としての可能性があります。肩甲骨の後方への回旋が起きなければ、肩峰が邪魔にならないように移動することはできません。もし胸椎が十分に伸展できなければ、肩甲骨の回旋は肋骨によって制限を受けます。股関節屈筋群の硬さによる股間伸展の制限は、胸椎伸展に影響を与えます。 動きの3面すべてにおける全ての関節の動き(6方向)を評価する能力は、3Dムーブメントアナリシスパフォーマンスシステム(3DMAPS)によって提供されます。不十分なローディング(前額面の)の例においては、右反対側外側の連鎖に欠損が見られるでしょう。エクスプロードがうまくいかない(矢状面の)例においては、片側、あるいは両側の前側の連鎖が機能不全を露わにするでしょう。こういったタイプの運動連鎖の問題の確認の方法、解決の方法を学びたい方は、3DMAPS認定をご検討されることをお薦めします。

グレイインスティテュート 1527字

可能性の高い容疑者:足底筋膜炎イントロ

足底筋膜炎に限らず、身体部位のどこかに痛みや炎症が生じる時、その要因がその炎症のエリアに存在することはあまりないものです。足底筋膜炎の炎症を起こしている犯人はどこにいるのか?を探るシリーズのイントロをご覧ください。関連記事は、こちら。

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可能性の高い容疑者:足底筋膜炎/同側の脚

足底筋膜炎の要因となっている可能性の高い容疑者とは?シリーズ第二弾のビデオでは、足底筋膜炎が起こっている側と同側の脚、特に足首背屈の制限を評価し、解消するための方法を、3Dに実践するアイデアをグレイインスティチュート学長のデーブ・ティベリオ博士がご紹介します。

グレイインスティテュート 15:24

可能性の高い容疑者:足底筋膜炎/反対側の脚

足底筋膜炎の要因となっている可能性の高い容疑者とは?シリーズ第三弾では、炎症を起こしている足とは反対側の脚が本来持つべき可動性と安定性を持っているのか否か?と確認するための方法をご紹介します。

グレイインスティテュート 12:45

可能性の高い容疑者:足底筋膜炎/体幹・コア

足底筋膜炎の要因となっている可能性の高い容疑者とは?シリーズ第四弾では、チェーンリアクションにおいて適切な役割を果たしていない体幹・コアの働きに注目します。

グレイインスティテュート 8:37

動きが筋肉のスイッチをオンにする

うまく働いていない筋肉があるとき、その筋肉の働きを正常に戻すために何をしますか?その筋肉を意識したり孤立化させようとしますか?身体全体のチェーンリアクション:運動連鎖を理解したうえで、どのようなアプローチを行うことが効果的なのかをGIFTプログラムの学長であるデビット・ティベリオ博士が解説します。

グレイインスティテュート 12:06

実際の動き vs 相対的な動き:四肢の関節

グレイインスティチュートの多くのコースにおいては、実際の動きと相対的な動きを理解することの重要性の”説法”に、かなりの時間が割かれます。実際の動きとは、三次元空間における骨の動きのことを言います。それぞれの骨は、3つの回旋と3つの並進をすることができ(6つの自由度がある)ます。相対的な動きとは関節の動きのことを言います。隣接した骨間の相対的な動きは関節で何が起こっているかを決定づけます。多くの生体力学研究所においては、実際の骨の動きを計測するために複数のカメラが使用されます。三次元的な骨の動きが計測されれば、相対的な関節の動きが計算され(直接的に計測されることなく)ます。 運動に関わる専門家が、特定の活動やスポーツの一部である関節の動きを評価したりトレーニングしたりしようとするのであれば、相対的な関節の動きがいかに実際の骨の動きによって起こるのかを理解することの重要性は明白なものになるでしょう。いかなる相対的な関節の動きも(どの面におけるどの関節でも)、その一つの”同じ”動きを起こすための実際の骨の動きの組み合わせには、5つの異なったものが存在します。 股関節内旋を例にとってみましょう。私たちは、骨盤の実際の骨の動きと大腿骨の実際の骨の動きを考慮する必要があります。また、四肢の関節の相対的な動きは関節の遠位(下に位置する)の骨の位置によって名前づけられる(この例においては大腿骨)ことをよくわかっている必要があります。 右股関節の相対的な内旋は、以下の5つの実際の骨の動きの組み合わせによって起こります: 骨盤は定位置で、大腿骨が内旋する 遠位の骨の動きと相対的な関節の動きは同じ 骨盤は右へ回旋し、大腿骨は定位置 近位の骨の動きは水平面における内旋とは反対の方向であるが、相対的な内旋という結果となる 骨盤は左へ回旋し、大腿骨は骨盤より素早く内旋する 両方の骨が同じ方向に動くため、両方の骨が同じスピードで動くとすれば、相対的な関節の動きは起こらない。遠位の骨が素早く場合には、大腿骨の実際の動きと相対的な股関節の動きは同じものとなる 骨盤は右へ回旋し、大腿骨は骨盤より遅く外旋する 骨は同じ方向に動いている。近位の骨(骨盤)が大腿骨よりも素早く動いているため、大腿骨は外旋をしているが、相対的な股関節の動きは内旋となる。 骨盤は右へ回旋し、大腿骨は内旋する 骨は反対方向に回旋している。大腿骨の実際の動きと股関節の相対的な動きは同じであるが、骨盤が右へ回旋することにより股関節内旋の度合いは増幅する。 特定の活動のためには、どのような力が骨の動きを駆動しているのかを決定づけることも、また重要です。これらの力は物理学的(例:重力)でも、生物学的(例:筋肉)でもあり得ます。これは特に、両方の骨が同じ方向に動いている時重要となります。ドライバー(動きを駆動するもの)の方向と強さがどちらの骨がより早く動くかを決定づけます。関節の下側からの力(ボトムアップドライバー)は、通常遠位の骨をより早く動かします。関節の上側からの力(トップダウンドライバー)は、通常近位の骨をより早く動かします。 3DMAPS (3D運動分析&パフォーマンスシステム)では、全体的な動きの分析のために、足、手、そして目をドライバーとして(トップダウンとボトムアップの両方)用い、重力、床反力、モメンタムと組み合わせて使用します。そして、パフォーマンスシステムにおける動きは、ドライバーの一つを強調するためにトゥイーク(変化)させることができ、それによって、同じ相対的な関節の動きを起こす5つの異なった実際の骨の動きのどれでも作り出すことができます。

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実際の動きvs相対的な動き:四肢の関節/肩関節

三次元空間における実際の骨の動きの組み合わせで、隣接する骨間の関節の相対的な動きが起こります。肩関節内旋を例に取り上げ、相対的な肩関節内旋を起こす5つの異なった実際の骨の動きの組み合わせを解説します。

グレイインスティテュート 12:15

実際の動き vs 相対的な動き:脊椎関節

実際の動きと相対的な動きに関する以前の記事では、骨の動きと関節の動きの違いを理解することの重要性が解説されていました。四肢の関節における相対的な関節の動きは、定位置にある近位の骨に対して、遠位の骨が動くようにラベルづけされます。脊椎関節においての動きは、かなり異なった方法で表現されます。参照基準となるのは、上に位置する骨です。混乱を最小化するために、脊椎における上にある骨は、上位の骨(近位の骨ではなく)と呼ばれます。関節の下に位置する骨は、下位の骨(遠位の骨ではなく)と呼ばれます。 頭が動きの三面のうちの、どの面で動く場合にも、 “トップダウン”の順序で、脊椎関節の動きを起こします。駆動力は、脊椎を上から下へおりていきます。これと対照的に、脚の動きへの反応として骨盤が動くとき、この骨盤の動きは腰椎における脊椎の関節の動きを“ボトムアップ”で起こすでしょう。この場合の駆動力は、脊椎を下から上に上がっていきます。肩が、水平面で回旋するとき、動きは“トップダウン”で、胸椎と腰椎に伝わります。同時に頚椎は、“ボトムアップ”の動きを反対方向で経験することになります。駆動力は、同時に胸椎と腰椎に“下行”し、頚椎に“上行”するのです。 “同じ”左への頚椎の回旋を作り出すことができる5つの異なった実際の骨の動きを理解するために、ここでは頚椎の左回旋を例にとってみましょう。 相対的な頚椎の左回旋は、下記のような5つの実際の骨の動きの組み合わせで作られます: 頭部が左へ回旋し、肩は定位置 上位の骨の動きと相対的な関節の動きが同じ。この関節の動きは“トップダウン”ドライバーの結果である。 頭部は定位置で、肩が右へ回旋 下位の骨が右へ回旋することで、頚椎関節の相対的な動きは反対方向(左)という結果となる。 頭部も肩も左へ回旋するが、頭部がより早く回旋する 両方の骨が同じ方向へ回旋する際、両方が同じ速度で回旋する場合には、相対的な関節の動きは起きない。上位の骨がより早く動く場合には、実際の頭部の動きと相対的な関節の動きが同じ。上位の骨がより早く動いているため、これは“トップダウン”と呼ばれる。 頭部も肩も右へ回旋するが、肩がより早く回旋する 骨は同じ方向に回旋し、下位の骨(肩)が、上位の骨よりも早く回旋している。頭部は右へ回旋しているが、相対的な関節の動きは左回旋となる。下位の骨がより早く動いているため、これは“ボトムアップ”と呼ばれる。 頭部は左へ回旋し、肩は右へ回旋する 骨は相反する方向に回旋している。実際の頭部の動きと相対的な頚椎関節の動きは同じであるが、左回旋の度合いは、肩の右への回旋によって増幅している。頚椎関節の相対的な左回旋は、“トップダウン”と“ボトムアップ”の両方に駆動されている。 まとめとして、脊椎の動きの名称のルール(下位に対する上位)は、四肢の関節のルール(近位に対する遠位)と異なっています。動きは、トップダウン、ボトムアップ、あるいはその両方によって駆動され、それらは3つの面それぞれにおいて起こるでしょう。運動指導に関わる私たちは、クライアントが関わることを選択した活動が何であれ、この知識と理解を応用しなければなりません。私たちすべてにとってのチャレンジは、望んでいる相対的な関節の動きを結果として起こす、適切な実際の骨の動きの組み合わせを作ることができるテストの動き(そしてトレーニングプログラム)を利用することでしょう。

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ファンクショナルマッスルファンクション もう一つ先の関節へ:臀筋群

以前のグレイインスティチュートの記事の中でも、実際の機能において筋肉がいかに働くのかを理解するためには、”解剖学的モデルのその先” へ向かう必要があるということに関して述べていました。従来の筋肉に対してのアプローチは、筋肉が通る関節を見て、その筋肉が短縮すれば何が起こるのかを解説するものです。多くの場合において、この観点は単一運動面に限られてしまいます。グレイインスティチュートのアプローチは(記事内でも述べられているように)3Dで、イコンセントリック(伸張&短縮)で、協働的で、タスク特化の筋活動に注目します。この記事のシリーズでは、その筋肉が直接通っていない関節への筋肉の影響に注目します。特に、関節を構成する骨のどちらか片方に筋肉が付着している関節、あるいは、”もう一つ先の関節”に注目します。 従来の観点 筋肉:大臀筋、中臀筋、小臀筋 筋肉が通る関節(股関節)のその先へと私たちの観点を広げれば、筋肉の役割(そしてこれらの筋肉のトレーニング/リハビリのためのオプション)、はよりパワフルなものになります。臀筋群は大腿骨と骨盤に付着しているため、”もう一つ先の関節へ”という観点は、臀筋の働きを理解するために、膝と腰椎を考慮しなければならないことを意味しています。 機能において、足が地面についている時に、大腿骨が伸展するとすれば、膝は伸展します。これは、臀筋は膝屈曲の減速に重要であることを意味し、これは大腿四頭筋と膝伸筋のメカニズムへのストレスを軽減します。足が地面に付いた状態で大腿骨が外転すれば、膝は内反のポジションに向かって外側に動きます。さらに重要なのは、動きが制御されていなければ怪我に繋がるかもしれない、膝の外反に向かう膝の内側への動きを減速できる臀筋の能力です。正常な機能である膝の内側への動きはまた、水平面の動きの結果でもあります。臀筋は大腿骨の外旋を起こすため、正常な機能の一部である大腿骨内旋の動きを制御するための重要な役割を担っています。”もう一つ先の関節”という観点から考えれば、膝関節の一番の友達は3つの臀筋であることを理解するのは、それほど難しくないでしょう。 チェーンリアクションの上方に向かって ”もう一つ先の関節” へと動くのは、やや難しいのですが、かといって重要でないわけではありません。仙腸関節の動きには制限がある(しかし重要な動き)ために、骨盤全体を一つの構造として考えれば、骨盤のいかなる動きも腰椎に影響を与えます。グレイインスティチュートでは、骨盤の動きによって起こされた腰椎の動きを”ボトムアップ”でドライブ(駆動)された動きと呼びます。この適用をわかりやすくするために、体幹が安定していると考えましょう。それぞれの面においての骨盤の動きは、腰椎において相反する動きを起こします。矢状面において骨盤が後方へ回旋する(伸展)時、腰椎は屈曲します。前額面において臀筋が短縮すれば骨盤は反対側で持ち上がります。この骨盤の動きは、収縮している筋肉群の側での側屈であり、これによって腰椎は、収縮している筋肉群から離れる方向へ側屈することになります。水平面において、臀筋群が短縮する時、骨盤は収縮している筋肉群から離れる方向に向かって回旋しますが、ボトムアップの影響で、腰椎は収縮している筋肉群の側への回旋をすることになります。 私達の ”心の目” が、臀筋群が腰椎の屈曲を起こし、離れる方向への側屈を起こし、収縮している側への回旋を起こすことができるのを見ることができれば、臀筋群の減速機能は、伸展、収縮側への側屈、向こう側への回旋であることがわかるでしょう。ただ、ここでは体幹が動いていないことを想定してスタートしたことを忘れないでください。全体的な動きにおいて、このようなことはあまり起こることがないでしょう。腰椎に関しての臀筋群の役割は、その動きが上から駆動されているのか、下から駆動されているのか、あるいは上下両方から駆動されているのかによって変わってきます。 身体が、協働的な、タスク特化の解決策を生み出すために全ての”パーツ”を組み合わせる時、全ての運動の専門家にとってのチャレンジとなるのは、臀筋群の潜在的な役割を認識することでしょう。動きに関わる専門家の皆さんは、動きの三面全てにおけるチェーンリアクションの原理原則を活用しなければなりません。3Dムーブメントアナリシス&パフォーマンスシステム(3DMAPS )の分析の動きは、全体的な動きにおけるそれぞれの面での臀筋群を評価できるようにデザインされています。動きの分析の結果は、現在の機能の状態のレベルに基づいて、臀筋群の機能を向上させるための戦略を提供してくれます。

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ファンクショナルマッスルファンクション もう一つ先の関節へ:ヒラメ筋

以前のグレイインスティチュートの記事の中でも、実際の機能において筋肉がいかに働くのかを理解するためには、”解剖学的モデルのその先” へ向かう必要があるということに関して述べていました。従来の筋肉に対してのアプローチは、筋肉が通る関節を見て、その筋肉が短縮すれば何が起こるのかを解説するものです。多くの場合において、この観点は単一運動面に限られてしまいます。グレイインスティチュートのアプローチは(記事内でも述べられているように)3Dで、イコンセントリック(伸張&短縮)で、協働的で、タスク特化の筋活動に注目します。この記事のシリーズでは、その筋肉が直接通っていない関節への筋肉の影響に注目します。特に、関節を構成する骨のどちらか片方に筋肉が付着している関節、あるいは、”もう一つ先の関節”に注目します。 従来の観点 筋肉:ヒラメ筋 筋肉が通る関節(足首と距骨下)のその先へと私たちの観点を広げれば、筋肉の役割(そしてこれらの筋肉のトレーニング/リハビリのためのオプション)、はよりパワフルなものになります。ヒラメ筋は脛骨と腓骨に付着しているため、”もう一つ先の関節へ”という観点は、ヒラメ筋の膝への影響を考慮しなければならないことを意味します。 機能において、足が地面についている時に、ヒラメ筋が下腿部を後ろに引っ張れば(足首背屈)、膝は伸展するでしょう。膝におけるヒラメ筋のこの機能は、歩行時に身体が足を超えて前に進み足首背屈が起こっている時に起こります。ヒラメ筋は、下腿部の前方への動きを制御することで、この背屈を減速します。体幹と大腿骨が前に移動し続けることで、膝の伸展が起こります。ですから歩行中は、ヒラメ筋が膝伸展の主動筋の一つになります。加えて、ヒラメ筋が距骨下関節における踵骨の外反を制御するため、前額面、水平面における膝関節の内側への動きを制御します:膝が外反ポジションに向かう動きを予防し、逆転させます。 チェーンリアクションの下方に向かって ”もう一つ先の関節” へと動くのは、やや難しいのですが、かといって重要でないわけではありません。ヒラメ筋は踵骨に付着していますから、”次の関節”は、足部の足根中足関節となります。ですから、後足部は近位の”骨”となり、前足部は遠位の”骨”となります。グレイインスティチュートでは、固定された前足部に対して後足部が動くことによって足根中足に起こる動きを、”トップダウン”でドライブ(駆動)されたと表現します。四肢の関節において近位の骨が固定された遠位の骨に対して動く時、関節の動きは近位の骨の動きとは反対の動きになります。これは、もし後足部が外反をすれば、前額面における足根中足関節の動きは内反になることを意味します。 この表は、ヒラメ筋が影響を与える踵骨の動きは何か、そしてmid-tarsal jointにおける”一つ先の関節”の影響の結果を示したものです。 ヒラメ筋は、後足部の下記の動きを減速します。。。 矢状面 - 背屈前額面 - 外反水平面 - 内転(内旋) そのため、ヒラメ筋は、足根中足関節における下記の動きを減速します。 矢状面 - 底屈前額面 - 内反水平面 - 外転(外旋) 3Dムーブメントアナリシス&パフォーマンスシステム(3DMAPS)の分析の動きは、全体的な動きにおけるそれぞれの面でのトップダウンドライブ、ボトムアップドライブ両方の足首と足部の動きを評価できるようにデザインされています。動きの分析の結果は、ヒラメ筋の機能的可能性全てにチャレンジするための戦略を提供してくれるでしょう。

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